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「そう言えば先ほど『試しに』と言われていましたが他にも本を作る予定があるのですか?」
「そうだね。この本に入らなかった聖杯探索のエピソードがあってね。それも本にしたいと思っているんだ。」
それを聞いてガレスは思い切って切り出した。
「パーシヴァル卿、次に本を作るときにはガレスもお手伝いして良いでしょうか?」
ガレスは生前に聖杯探索の話を聞いたことがなかった。探索に出たパーシヴァル達の帰還前に死亡したからだ。だからパーシヴァルの本を見た時はとても喜んだし、もっとその話を知りたかった。
「それは助かるよ。」
「思うにパーシヴァル卿に足りないのは作品のPR力!ガレスがそれを担当します。」
「それは百人力だ!」
ガレスとパーシヴァルの目があった。二人で声を出して笑った。新しい本がガレスは楽しみでたまらなかった。
「そうだ、パーシヴァル卿。お願いがあるのですが…」
「なんだい?」
「ガレスの報酬もランスロット卿と同じでお願いします。」
それ以外は許さないと言いたげに、不敵な笑みを浮かべながらガレスは言った。パーシヴァルも特にそれを咎めることはなかったが、本当の理由に気づくことはなかった。
怪 文 書 ス レッ ド 3
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