このスレッドは、fate/grand orderに関する怪文書について語り合う怪文書マニアの怪文書マニアによる怪文書マニアのためのスレッドだよ。
勿論、某ふたなんとかちゃんねるや、某したなんとか掲示板に連日投下されているように、怪文書を投下しても構わない。もし投下された面白い怪文書には、暖かなよくてよをあげて欲しい。ss板のようにコメントをつけて評価しても良いかもしれないね。
え？こんなスレを建てたら某キュケオーンのキャスターがなおさら敗北することになる？
おいおい、まったく君は失礼だな!!!
私は大魔女だぞぅ!?そう簡単に敗北ばっかりしてたまるかっていうんだ!
特に最近はね、練習して遂にはカレーを作ることが出来るようになったんだ。これがまたアツアツのキュケオーンにベストマッチするのさ!
どうだいメディア!!これで私もマスターの胃袋と心もがっちり掴んで、カルデアヒロイン戦争に一歩王手をかけることがなるんだぞメディア!!!
………え?マスターはエミヤから料理を学んでる…?
……ふふ。ふふふふふふふ!!!!!!
ならしょうがない、私もマスターの料理を味わってみようじゃないか!!!彼の腕は実に気になるからね!!!
ぐすん。豆知識：某したなんとか掲示板での検索ワードはメディアにすると発掘にはかどる。
ふむ
乙
遥か昔に貼った怪文書を発掘して貼ってもよいのかしら。怪文書の作り方は簡単よマスター
ええ…そう、そうです。まず推しのサーヴァントを選んで、情熱に乗せてよしなしごとを書く
たったそれだけで十分なのよ 多少キャラ崩壊しても構わないと思うわ
もともとこのスレは二次創作はしてみたいけどSSのような長編を書くほどの力はない、そんな人のための避難所です
それでもよく怪文書の作り方がわからないときは、別サイトだけれど
『ぐらんどお～だ～ちゃんねる FGOSS怪文書まとめ』
https://graoda.blog.fc2.com/blog-entry-4980.html
『FGOふたばちゃんねる 怪文書』
http://2chmatome.aries.work/arc hives/cat_220045.html
を見てみるのもいいかもしれません
それでは、楽しい怪文書ライフを楽しんでいってね>>5
cとvの間に空白があるけど検索するときは消して頂戴ね
ちなみに自作の怪文書を投下したいときは、
名前の部分に『○○○○(名前)怪文書』と入れておいてくれると嬉しいわ>>7
ごめん、消して マジで消して 頼むけしてくれ…>>4
良くってよ‼‼‼なんで剪定スレにも同じのがあるの？
そもそも違いはあるの？
どっちを使えばいいの？こうなったらこっちを使った方がいいと思う
とりあえずかつて書いたものを貼ろう
「殺生院キアラ、マシュにアドバイスする。」
藤丸立香の後輩にして、たった一人のヒロイン(諸説あり)コト、マシュ・キリエライト(16)は、
憧れの先輩と一線を越えられないことに最近もやもやした日々を送っていた。
この状況を打開すべく勃ち上がったのが、随喜自在第三外法快楽天こと、殺生院キアラである。
知らせを聞きつけたキアラは、今月15日、さっそくマシュのもとを訪れ、
“さわやかリズミカルDangerous Beast作戦”を勧める。
柔らかな生肉にひもが食い込むその姿は、まさにセラピストとしての技量がさえわたる一品であった。
また、ただ単にその二人を同じ部屋に閉じ込め『S〇Xしないと出られない部屋』と書いてある貼り紙を張り鍵をかけただけでなく、
途中地球を股間に押し当て167回絶頂する好プレーも披露。
最後は我らがマスターが干物になったのを見届けた後に、レイシフト帰りのメルトに蹴られて無事座に帰っていった。
この珍事に、パッションリップは「あんな変態さんに襲われるマスターさんが一番かわいそうですよね(ﾆｯｺﾘ)」とコメント。
なお、次のイベントであるONILANDには間に合う模様。大英雄に乗っ取られているじゃないですか大魔女さん
ところでマスター、子供は好きか？
>>16
大好きですぞー！>>14
これはいい叙述トリックシトナイちゃんの実装を四日後に控えた我々ラッコ鍋隊は、今日も今日とて北の海で漁師の胃を痛めるラッコ共を狩っては食い漁るのだった。初めのうちは誰も気にかけなかったが、最近は近くの漁師さんから野菜やお米を貰えるようになった。ありがたやありがたや。
昨日はハロウィン特攻鯖に選ばれていなくて悲しみに包まれたアステリオス君が、今朝は無辜の怪物(ラッコ鍋)スキルを図らずも体得したナポレオン君がこの極北のカマクラに集った。
さてゲルダちゃん、今日のラッコ鍋は何味がいい？ちなみに塩味は三日間連続だから私的にはそろそろ他の調味料が良いな………えっ、火星ヤシ味？！何でそんな闇鍋に投入される具材ナンバーワンな火星のお菓子持ってんのゲルダちゃん？！って言うか誰から貰ったの？！………えっ、白髪褐色肌の声が良いお兄さんのそばにいた黒髪の狼みたいな少年？それなんてクロスオーバー？まあ良いや。そのお兄さんにはお礼に「一度だけ致命傷を避けられるお守り」を後であげるとして………年齢的にはギリギリ大丈夫なはずなのに何故か特攻対象外なセイバーリリィちゃん。そんなこの世の終わりみたいな顔しないで。ラッコ鍋でも食べて落ち着いて。男を選ぶときはまず一度抱かれて、その男のカリバーンが紳士かどうかで判断するんだよ。外見こそアレだけど中身はマジモンのジェントルマンな我らがチ○ポ先生のお言葉だ。
………えっ、私？
私の本性は獣！！！１！！！１１！！！(キャストオフ)金カムの時代ならともかく、現代のラッコはワシントン条約にも保護されている絶滅指定危惧種だから鍋なんぞにしたら捕まるぞ。（空気読まないマジレス）
どっかで見たワルキューレ怪文書好き
ワルキューレビンタとかいうパワーワード笑うなあメディア。昨日、キッチンカルデア行ったんだ。食堂。そしたらなんか人がめちゃくちゃいっぱいで座れないんだ。
で、よく見たらなんか垂れ幕下がってて150QP引き、とか書いてあってさ。
もうね、アホかと。馬鹿かと。
君らな、150QP如きで普段来てない食堂に来てるんじゃないよ、いや毎日来てるか。
私を誰だと思ってるんだ、大魔女だぞ。
なんか親子連れとかもいたし。円卓メンバーで夕食か。おめでたいな。よーしパパ特盛たのんじゃうぞー、とか言ってるの。もう見てられない。マシュもそう思ってる。
お前らな、キュケオーンやるからその席空けろと。
狂宴ってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ。テーブルに出された食事にいつ豚化の毒が入っていてもおかしくない、刺すか刺されるか、そんな雰囲気がいいんじゃないか。女子供は、すっこんでろ。
で、やっと座れたかと思ったら、隣の少女2人が、パンケーキ、とか言ってるんだ。
そこでまたぶち切れさ。
あのな、パンケーキなんて今時流行らないんだよ。インスタ映えか。
得意げな顔して何が、パンケーキ、だ。君らは本当にパンケーキを食いたいのかと問いたい。問い詰めたい。小１時間問い詰めたい。
アビゲイル、グレービーソースって言いたいだけじゃないのかと。
普段から工房で自炊している私から言わせてもらえば今、私の間での最新流行はやっぱり、キュケオーン、これだね。
キュケオーン。これだけあれば十分。
キュケオーンってのは栄養素が多めに入ってる。その代わり味は控え目。これ。
で、これをマスターを想いながら拵えるんだ。これ最強。
そう思い立ったら吉日ということで、すぐさま席を立ってキュケオーン作りに帰ったよ。やっぱり並んで食べる食堂よりも自室に独りで食べるキュケオーンの方が美味いな。
まあ君らは仲良く食堂でワイワイ食べてるといいよ。
なんで泣いているんだメディア、おーい。>>23
オケキャス怪文書に例のコピペをなじませた一品
僕は思わずよくてよを押した>>22
擬似子宮バースト もなかなか北欧キマってるとおもう―――マスター。キュケオーンをお食べ、体に良い。もちろん、食べると若返ったりしないよ。
それは快楽川のほとりの虹色に輝く木の実だけだ。
しかし、麦には腸内環境を整えるという物質が多く含有されているのだそうだから、あながち無駄でもないだろう。
強さだけでも、賢さだけでもいけない。
きみは壮健でありたまえ。
何かにつまづき、苦難に直面した時に……
最後まで立ち続けられる、壮健な体を持つといい。
そんなわけでキュケオーンをお食べ。ん？
強くて賢いなら、そもそもつまづかないのではないか―――と？
フフ確かに、それが理想ではあるね！
けれど人は、あやまちを犯すものだ。
いつも正しい道ばかりを選べるとは限らないさ。だから、ほら。
キュケオーンをお食べ。
どうした？何か心配なことでも？
いいから、ほら、キュケオーンをお食べ。
変なものなんて入れてないから。
・・・食べたな。
インドぞうも一滴でアへ顔ダブルピースする媚薬のたっぷり入ったキュケオーンを食べたな！
オラッ襲え！
「愛してるぞキルケー！孕め！！」って種付けプレスしろ！リンボ！リンボ！リンボ！リンボぉぉおおおわぁあああああああああん！！！
あぁああああ…ああ…あっあっー！あぁああああああ！！！リンボリンボリンボぉおおぁわぁああああ！！！
あぁクンカクンカ！クンカクンカ！スーハースーハー！スーハースーハー！いい匂いだなぁ…くんくん
んはぁっ！蘆屋道満たんのモノクロロングの髪をクンカクンカしたいお！クンカクンカ！あぁあ！！
間違えた！モフモフしたいお！モフモフ！モフモフ！髪髪モフモフ！カリカリモフモフ…きゅんきゅんきゅい！！
剣豪11巻のリンボたんかわいかったよぅ！！あぁぁああ…あああ…あっあぁああああ！！ふぁぁあああんんっ！！
CM2期決まって良かったねリンボたん！あぁあああああ！かわいい！リンボたん！かわいい！あっああぁああ！
幕間2巻も発売されて嬉し…いやぁああああああ！！！にゃああああああああん！！ぎゃああああああああ！！
ぐあああああああああ！！！幕間なんて現実じゃない！！！！あ…剣豪もCMもよく考えたら…
リ ン ボ ち ゃ ん は 現実 じ ゃ な い？にゃあああああああああん！！うぁあああああああああ！！
そんなぁああああああ！！いやぁぁぁあああああああああ！！はぁああああああん！！平安ぁああああ！！
この！ちきしょー！やめてやる！！現実なんかやめ…て…え！？見…てる？表紙絵のリンボちゃんが僕を見てる？
表紙絵のリンボちゃんが僕を見てるぞ！リンボちゃんが僕を見てるぞ！挿絵のリンボちゃんが僕を見てるぞ！！
CMのリンボちゃんが僕に話しかけてるぞ！！！よかった…世の中まだまだ捨てたモンじゃないんだねっ！
いやっほぉおおおおおおお！！！僕にはリンボちゃんがいる！！やったよ晴明！！ひとりでできるもん！！！
あ、幕間のリンボちゃあああああああああん！！いやぁあああああああああ！！！！
あっあんああっああんあタマモッチぃい！！セ、セイバー！！酒呑ぁああああああ！！！妖術師殿ぁあああ！！
ううっうぅうう！！俺の想いよリンボへ届け！！平安のリンボへ届け！「殺生院キアラ、ネロと玉藻をそそのかして死亡。」
今月25日、随喜自在第三外法快楽天にして、頭の中が腐った果物畑こと、殺生院キアラ終身名誉助平セラピスト（推定30代後半）が、ムーンセルを訪れ、ネロ・クラウディウス及び玉藻の前と対面した。
愛用のマジックミラー号に乗って向かう道中、ゼパなんとかがやだよぅするハプニングもあったが無事到着。
ドアを開けるやいなや、2人が愛する人と一線を越えられずもやもやしていることをいち早く見抜き、性行為のなんたるかを167分ぶっ続けで語った。
さらにそれだけでは飽き足らず、その後月の先輩こと岸波白野が戻って来ることを知ったキアラは、3人が同じ部屋にいるのを見計らって媚薬を167本分散布するというセラピストならではの高プレーも披露。
そのまま二匹の獣が獲物を奪い合いながら強⚪し始めたのを見届けると、月に送られてきたメルトウイルスに感染して座に帰った。
パッションリップは、「そんなことよりタマモキャット先生との料理教室がですね、」とコメントし、料理をする者としての抱負を熱く表明した。
なお、白野先輩はわたグレートデビルでプリティーキュートなBBちゃんと結婚することに決めた模様。初カキコ…ども…
ボクみたいな(閲覧不可)歳で聖杯戦争参加してるエリートニート、他に、いますかっていねーか、はは
今日の生徒会の会話
あの流行りの宝具かっこいい とか あの聖杯ほしい とか
ま、それが普通ですわな
かたやジナコさんは電子の海でケーキを食べながら呟くんすわ
it’a Kinoko wolrd．太ってる？それ、誉め言葉ね。
好きな音楽 over the top
尊敬する英霊 カルナさん（お小言はNO）
なんつってる間に4時っスよ(笑) あ～あ、ニートの辛いとこっスね、これ>>19
ヘラクレスのカードはイリヤに力を貸したけどFGOに来ていた時は使ってなかったしねこのスレレベル高すぎ(心からの賞賛)
こちらを見るなりマスターが急に駆け出してくれたということは、
私にとってそれはまたとないアプローチに他ならない
これで私の心に火がともったのだからもう止められない！
マスターに追いつくまでの距離、これは間違いなくバージンロードだ！
次回、Fate/Grand Order『追い込みの美学』
でも待ってくれマスター！先に林檎を投げてくれ！おかあさんおかあさんおかあさんおかあさんおかあさんおかあさんおかあさんおかあさんおかあさんおかあさんおかあさんおかあさんおかあさんおかあさんおかあさんおかあさんおかあさんおかあさんおかあさんおかあさんおかあさんおかあさんおかあさんおかあさんおかあさんおとおさんおかあさんおかあさんおかあさんおかあさんおかあさんおかあさんおとおさんおかあさんおかあさんおかあさんおかあさんおかあさん
シトナイシトナイシトナイシトナイシトナイシトナイシトナイシトナイシトナイシトナイシトナイシトナイシトナイシトナイシトナイシトナイシトナイシトナイシトナイシトナイシトナイシトナイシトナイシトナイシトナイシトナイシトナイシトナイシトナイシトナイシトナイシトナイシトナイシトナイシトナイシトナイシトナイ何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で当たらないんだ一番シトナイを愛してるのは僕なのにおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおあkしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしい
そこで一人何をしている、マスターよ。そこは既に灯りは落ち、寂しさが満ちた暗闇しか残っていないぞ。
私か?気にすることはない。
今日はファラオの親睦会などと称してクレオパトラがレイシフト中でな。
こうして本日3度目の夕食でもと思い、こうして食堂に足を向けたのだ。
む。なんだその苦笑いは。
腹が減ったからといって我慢するのはストレスの元だろう。
ここを人理の防人とするのであれば、兵士や私のような軍師のストレスを減らす努力をするのは当然の帰結でありおかしい話ではない。
だからこそ私はこの食堂へ辿り着いたのだが……貴様はどうやら別のストレスを抱えているようだな?
ーーーーーなるほど。
最期のマスターとして前線に赴き、幾たびの戦場を超えたがゆえ、恐ろしくなったか。
幾たびも目の前で命が失われ、惨劇を目の前に突きつけられ、眼前の死を自覚してしまったか。
必ず達成せねばならぬ重責、代役がおらず逃げ出すことが許されぬ状況。
それゆえに挫けることが、諦めることがーーーーー立ち止まることができなかったか。…マスターよ、それは恥じることではない。だれかに咎められることではない。狂人のように、捨て去ってよいものではない。
私はあのローマで幾人もの人間を見てきたが、死の恐怖を知らぬものほど醜悪なものはなかったぞ。
命が奪われる恐怖を知らぬ者は何も成し得ない。死の恐怖を知らぬがゆえに、成し得る前に命を落としていくのだ。
命が奪われる恐怖を知った時、なお立ち止まらず進み続けるのは英雄という名の狂人だけだ。
マスター。英雄でも狂人でもないただの人よ。
貴様はそのままで良い。死の恐怖を知ったままで良い。踏み出すことを恐れて良い。
心が重たいのであれば、立ち止まって呼吸を整えれば良いのだ。
今はダメだと言うなら、歩みを一度諦めて良いのだ。
それを咎める者がいれば、お前は英雄失格だと突きつけてやればいい。
…どうだ、気持ちは晴れたか?ならば進むがいい。既に、賽は投げられた。
ーーーーーーセイバー、セイバー……この私が『剣士の英霊（セイバー）』。
否、否、否！
子供を扇動し、戦場へと駆り立てる！それのどこが英霊か！エレナ先輩と夕方の部室。
他愛のない会話をしながら次の神秘探索活動の行き先を探していると、ふと窓を眺めるエレナ先輩が目に映る。
座ろうと椅子を掴んだまま、その姿があまりに綺麗で、つい見惚れてしまう。
この人を独占しているという高揚感、来年には部室に来なくなるという焦燥感。
なにより人より小柄でありながら誰よりも持つ女性としての魅力に我慢できず、思慮に耽る彼女を後ろからマハトマしてしまう。
不意をつかれ驚いた声に、徐々に赤くなる顔に、その今にも折れてしまいそうな体に。
昂ぶる気持ちは抑えられなかった。
床に倒れ、こちらを見上げる彼女は、最初は困惑とかすかな抵抗をするも、すぐにその抵抗はなくなりすぐにレムリアした。
彼女を何度もハイアラキしているうちに夜になってしまい、ぐったりとした彼女を抱きかかえると、誰にも見られないように夜の部室棟を抜け出す。
校舎裏の山にサナトクマラするまで、彼女は誰よりも、何よりも美しかった。
さようなら、エレナ先輩。最近某所で夏休み特異点怪文書なるものを読んだ身としては嬉しいスレが生まれたもんだ
拾いもんだけどこれ好き
星4交換チケットがまたくるらしいわ私。
ええ…ええ。そうよ。
かつてあの赤い方の皇帝陛下や糸目の弓…?使いが召喚された時のあのチケットよ。
「ストーリー限定がやっとくる」「次のピックアップが…」などとつぶやきながら金色のチケットとにらめっこしていたマスターが懐かしいわ。
心配してマイルームに来た私にもなかなか気付かない…いいえ…いいえ。心配などしていなかったわ。
ただいつものように試練を与えに来たというのに、女神の言葉すら届かないほど考え込んでいたのよ。
そのせいでせっかくエミヤに作らせたデザートのアイスが溶けすぎていたのだもの…。
まあ、後日同じ試練を12ほど達成させたから女神を無視した罪は免除してあげたけども。
ところでマスターは今回のチケットを触媒に誰を呼ぶのかしら。
この間マスターと夕食を食べていた時に、シトナイという女神の召喚が間に合ったと漏らしていたのよ。
隣に女神を座らせておきながら別の女神の話をするなんてと思慮の浅さを指摘したのだけれど…その時の言い訳で呼べるサーヴァントは全員呼んだと言っていたわ。
そうなると私のように宝具レベルが5でないサーヴァントを呼ぶのだろうけど…。
あら、マスター。
ちょうどその右手に持っているチケットの話をしていたのよ。
今回は誰を召喚すr…えっ、私?
待ちなさい。既に私は宝具レベルは5になって…二人目?
夜はステンノに挟まれて眠りたい?
何を言って…違うのよ私、えっと、気配遮断で移動して朝まで同じベッドで寝るなんてことは一度も…待ちなさいマスター！ダヴィンチのところに行くのは…そうじゃないの私それは誤解で…投稿し終わってから星4交換の初回ってネロ様いたっけと思って確認したらおらんやんけ
さてはホントは自分が召喚されたけど恥ずかしくて記憶修正したなステンノ様（ポジティブ）「この黒鍵は……サンタアイランド仮面！」
「はくだクリスマス！やあ良い子のみなさん、ツインアーム・ビッグ・クリ擦・マスターことサンタアイランド仮面です
毎度おなじみクリスマスですが、欧米圏をはじめとした諸外国では家族で静かに過ごすのが通例な日となっています
信仰に根ざした風習は私とﾍﾞｪｰｼｮﾝ！……マスターの故郷日本とはまた違った趣がありますね
失礼、少し下半身が肌寒くて鼻から白濁液が出てしまいました
そうそう、逆に向こうの大晦日では、カウントダウンを儲けて大きなお祭りとして年を越すのが常だそうです
日本はこの日でも姫をはじめとした様々な催しを行ってますねまさしく性器の大安売りセールといったところでしょうか
因みに「セール」を荒く書くと「セフレ」に見えるので是非ヤってみてください
ところで私にもプレゼントがもらえたりするんでしょうかフランスの性女（パイ・ジャンヌ）
拙僧の節操なしは息子と表現されることもあるので子供判定されてもいいと思いますサイズはわんぱくですけどね
何が欲しいのか、ですか？
痴れたこと、全人類の９歳だよジャンヌ・ダルク
新命カンパでSTUN(shiro tintin unun nursery）確定ですよ
冗談ですよ気絶どころか撲殺しそうな勢いで旗を振らないでください早くしまっていや私のソコは確かに締まってるというかキツキツですがどっちかというと出すとこなので今ですスパムリリィ！」
「はいっ！」ふたばや某したらばといい意図しないのに沖田さん＝人斬りヤンデレ怪文書使いで統一されるのすき
我々は真剣に上腕二頭筋について考えるべきではないでしょうか！？マスターは、本当に上腕二頭筋をご存じでしょうか！？上腕二頭筋、これはもはや地球規模のタームなのです。
マスターも無関心ではいられません。無関心であることが！！世界の上腕二頭筋の乱獲に繋がっているのです。世界ではかなりの上腕二頭筋が殺ろされているという報告があります。
我々は長期に渡り、様々な上腕二頭筋ムーブメントを取材し続けてきました。人々は上腕二頭筋なしでは生きられない。今回公開する取材成果を通し、その真実を今一度、思い出していただきたい。
マスターが知りたくない真実：上腕二頭筋は上腕三頭筋とは別のものであり、働きとかが違う。
我々は南極上腕二頭筋保護ゲリラのリーダー、マシュ・キリエライトとの接触を成功させる事ができました。以下がその時の貴重な書き起こしです。
「もう限界だと思ったんです。気づけば盾と槍を手に持っていました。今は五人単位で上腕二頭筋の生息地を毎日パトロールしています。政府、スケルトン、敵はどこにでもいます。我々はある日悟りました。上腕二頭筋の蹂躙を放置してきたのは我々にも責任があると。いいですか、そして先輩にもです。備えましょう」
【知っていますか？】あなたはプロテイン一杯で、保護されるあてのない上腕二頭筋12体を救う事ができます。やあメディア、これから夕食かい。
サーヴァントに健康もなにもないけどさぁ、夜までガレキ作成して夜中に夕食ってのはどうかと思うぞ？
それより見てくれよ、この礼装！そう、あのカルデアランチだ！
基本的にマスターってサポートは星5で埋めてるだろ?
友達思いなのはいいことだけど、そのせいで普段は孔明とやらに固定になってるじゃないか。
だけど今回は星4交換チケット?とやらがあるせいで、しばらく星4のサーヴァントを置いておく話になってるようでさ、私にAll枠でこれを持ってて欲しいって言われたんだよ！
直接言葉にしたわけじゃないけどさ、これはもうマスターの最推し宣言と見て間違いないんじゃないなぁ！
お、噂をすればピグレットじゃないか！
この大魔女に何かお願いかい？なんなら最高級のキュケオーンだってご馳走するよ！
…えっ、礼装を間違えた？
本当はこっちの新しい方の礼装？
………やだよ。やだよぉ！
だってそれ5%だけ増える方じゃないか！さっき一緒にシミュレーターで確認しただろぉ！
わたしはこっちを持ってサポートに出るんだ！
あぁ！持ってくな！持ってくなよ！
ポイント増える方が使われるに決まってるじゃないか！ピグレットォォ！！やぁマスター！
なんだか最近、巷では星4サーヴァントが貰えると話題になっているようだね。聞くところによると私もその中の一人らしいじゃないか。まぁ聞くまでも無い事だけど、君が選ぶのは当然この大魔女である私だよね！
…いやね、まさかとは思うけど。まさかとは、思うけどね？まさか私以外のサーヴァントを選ぼうだなんて考えてないだろうね？もしそうだったなら、それは大きな過ちだよ！
だってさぁ……私以上にうまくキュケオーンを作れる奴がいるかい？
君が欲しがってるインフェルノとかいう弓兵は、キュケオーン作れないだろう？赤い弓兵だって、キュケオーンでは私には敵わないよ？美味しいキュケオーン食べたいんだったら私しかいないじゃないか！
え？もっとこう……強さとかアピールしないのかって？おいおい、私を誰だと思ってるんだい？大魔女だぞ？強いのなんて分かり切ってるじゃないか。
いいかい？僕はね、強い上にキュケオーンが作れるんだぞ！…確かに他のサーヴァントにだって強い奴はいるだろうさ、英霊だからね。
だけどね！だけどだよ！？世界広しと言えどだよ？強い上にキュケオーンが作れるサーヴァントが私以外にいるかい？いないだろ？！なら私以外の選択肢はないよ！！
何！？私はもうここにいるから、持ってないのが欲しいだって！？
馬鹿言うなよ！私を選べば、キュケオーンがさらに美味しくなるんだぞ！今までのキュケオーンが100%なら、今度からのキュケオーンは200%、いや！300%の美味しさになるんだ！！君は美味しいキュケオーン食べたくないのか！？だったら他のサーヴァント偉んっでる場合じゃないだろ！
君は私を選ぶべきだよ！
メディアもそう言ってるもん！なぁメディア？あれ？どこメディア？お前からもマスターに言ってやってくれよ！おーいメディア！やあいいところで会ったなメディア
早速話を聞いてくれよ、さっきマスターの買い物に付き合っていた話をいてて自慢じゃない自慢じゃないから羽根ひっぱるのはやめろ！
ほら、今日ってあの☆4サーヴァントプレゼントの日だろ？ それを受け取りにダヴィンチ工房へ行ってたのさ、まあ大きい方のメディアとは全く関係のない話だったな
でもマスターは優柔不断でず～～っとカタログとにらめっこさ、買い物に付き合わされてる身にもなってほしいよな
セイレムキャラの辺りで指をクヨクヨ動かしながら、たまにチラチラこっちを確認してきててさー。何を悩んでるんだか、さっさと選べばいいのに
終いには若干目を逸らしながら「ちょっとあっち向いててくれないか」だってさ！
ははーん、私に見て欲しくないということはあれか、あの無駄肉たっぷりのミドラーシュのキャスターを選ぶつもりなんだなと一瞬で理解したよ
待ちきれなくなって怒り半分で私が画面をタップしてあのケモミミを選んでしまったよ
いやあ、あのときの高速指捌きは自分でもビックリだね
最後にセイントグラフをマスターに渡したときのあのポカーンとした顔、今でも忘れられないよ、写真撮っとくべきだったかな
まあ私なんて聖杯7つ貰ってから暫く強化してもらえてないし、最近のマスターはアビーピックアップに夢中になっててこっちのことはお留守になってたし(何故か私の宝具レベルが4まで上がってたけど)、絆レベルがカンストしてるという理由で3回に1回くらいしか戦闘に出させてもらえない私なんかを捨てて同じキャスターのミドラーシュを選ぶのは当然な話だったというこやめろ！ その短剣を振り回すな！ 何突然怒ってるんだメディアは！！ほう、このわたくしを信用すると？
貴方様を孤立させぇ？
令呪二画を奪い取りぃ？
敵兵の真っ只中に放り込んだこのわたくしに最後の一画を渡しても良いと？
三度目の正直という言葉はございますがァ、二度あることは三度あるともございます。
果たして本当に渡してよいものでしょうかなぁ？
…くひひひひひ！
諦めたわけでも、藁にもすがる思いでもなく、信じきったその瞳！
かぁしこまり、ましたぁぁぁぁぁぁぁぁ！マシュと初めて会ったのはミーティングの日だったね。
最初はお互い初対面でぎくしゃくしたけど、独り暮らしで役に立つ料理を聞いたら簡単に作れるカルボナーラ教えてくれたね。(笑)
それが初めての会話。
二人とも性格が真逆でオレはガツガツ系で、マシュは人見知り系。
だから最初あまり波長が合わなくて、時には喧嘩することもあったね。
二人で上野＆新宿デートしたの覚えてる？
立花とマシュの髪型のままでどっちがバレるか競ったね。
結果は圧倒的にマシュだったけど(笑)
昼のお弁当も最初は全然食べなくてオレがよくマシュの残り食べてたよね(笑)
あれから１年ちょっと
どれだけマシュに教えてもらったんだろう。
どれだけマシュと会話したんだろう。
どれだけマシュと一緒にいただろう。
本当はもっともっと二人で居たかった。
マシュには感謝しても感謝しきれないぐらいの想いがあって、
オレが道に迷いそうなときにはいつも隣にマシュが居てくれたね。
マシュがいない日の周回は、なんかあまり調子が乗らなくて
やっぱりオレにはマシュっていう相棒が必要なんだなって改めて思ったよ。
いつもは面と向かってこんなこと言えないけど本当に心から感謝してるよ。
最後に、こんなオレを１年間支えてくれてありがとう。十三拘束聖晶石解放（シール・サーティーン） ――円卓議決開始（デシジョン・スタート）！
「是は、我が忠節すべき光である」――ベディヴィエール、承認
「是は、誉れあるガチャである」――ガレス、承認
「是は、精霊との戦いでない」――ランスロット、承認
「是は、父上を招くためのガチャである」――モードレッド、承認
「是は、私欲でなく責務である」――ギャラハッド、承認
「是は、財布との一対一の戦いである」――パロミデス、承認
「是は、運命を覆す戦いである」――トリスタン、承認
「是は、誓いを護る戦いである」――ガウェイン、承認
「是は、誇りを貫く戦いである」――パーシヴァル、承認
「是は、死力を尽くすに足る試練である」――ガヘリス、承認
「是は、ブリテンの為と言う大義である」――アグラヴェイン、承認
「是は、全てに幸を齎す約束である」――ケイ、承認
「そして、是は、わたしだけの王子様である」――沙条愛歌、承認>>34
報告忘れてました。シトナイ当たりましたありがとうおやマスター。私ならここにいます。何か、お悩み事でも？
ふむ、エレシュキガル殿に逢いたいと……。そうですね、星5の英霊をお迎えしたい心情はお察しします。その為の聖晶石が不足している事も
だからと言って生活費まで削る訳には行かず、さりとて諦めきれずに験を担ぎたいと言う人間心理も。……ではお教えしましょう
勢いのみに任せた衝動は、保って一分と言う考え方があります。なのでまずは一分間、深呼吸を繰り返すのです。良いですか？
……それでもエレシュキガル殿が欲しいと。はい、マスターが僅かな機を物にしたいと言うのは分かりました。回さねば召喚できないのはある種の真理ですしね
それなら回すにしろ回さぬにしろ、ただ課金履歴をご覧なさい。自らの判断に於いて何か得る物がある筈ですからジャンヌオルタか たしかに彼女は魅力的だね
男心をくすぐるツンデレってやつさ
だがちょっと待ちたまえよ もっと近くに君に相応しい女性がいるんじゃないか？
炎で燃え焦がされる熱さよりも暖かく包み込む羽毛の良さを君は知るべきだ
ツンデレや胸の大きさばかりが女性の魅力というものでもないさ キュケオーンでも食べて少し考えるといい皆様、ジュリエットがアーロン氏の子供であり、近親婚を阻止する為に殺人を犯した…と考察されているようですが…それはハリエット夫人の思い込みで実際には異母兄弟ではなかったというオチはいかがですかな！？
娘の為に仕方なかったと苦々しげに自白する中、二十年来の友人から伝えられる衝撃の真実！
全ては誤解であり、故にこの殺人によって得られたものは何も無い。
”この素晴らしき日を迎える為にはささやかな対価だった（So great a day as this is cheaply bought.）”と自己肯定することもできず、狂乱のままに凶器であった毒へと手を伸ばす！
”自分を殺 す今の気持ちにくらべれば、半分もおまえを殺 す気なかった(I kill'd not thee with half so good a will.)”と詫びながら、息絶えていく美しき貴婦人！
おお、何たる無情！何たる悲劇！
まさに、”誤解はすぐ懐妊するが、決して幸せな誕生になることなく己が母を殺 す (Error, soon conceived, Thou never comest unto a happy birth,But kill'st the mother that engender'd thee!)”！何かしらドゥムジ。え？私が不機嫌に見えるですって?そうね、 最近アイツを３人がかりで勧誘してる北欧の大神の娘達について考えてたの。
アイツはアイツで満更でもなさそうなのに 腹が立つのは置いといて、ヴァルハラだったかしら？彼女らの言う北欧の楽園は黄昏の時が来るまで延々と戦い続けるのでしょう？
北欧の勇者達の価値観は私には分からないし、口を出す気もありません。
でも、人理を守るという戦いを押し付けられただけのアイツに死後まで戦いを強いるのは残酷過ぎないかしら。死後は安らぎであるべき。これは冥界の女主人として譲れない矜持です。
つまり、私が何が言いたいかと言うと
あのポッと出の３人娘負ける訳には行かないのだわ！！
でもアイツを勧誘する良い方法が思いつかなくいの。私に作れるのは檻くらいだし・・
え？『男を落とすには先ず胃袋を掴め？』な、なにを言ってるのかしら！?わ、私はアイツの死後が心配なだけそういう意味じゃないのだわ！！
それにこの冥界にあるのは埃と粘土くらいで、料理の材料になりそうなものなんて・・『冥界でも育つ食料を、他の英霊や神に分けてもらえばいい』?
そうね。冥界で食物が育てば皆も喜ぶし、冥界も豊かになるのだわ！あ、あくまでも冥界のためだけど、まずはギリシャのアルテミスにでも 相談してみましょう！イリヤに特別な事情があることはわかってる。
でも友達として、友達だからこそ、話して欲しいよ…。
ねえ答えてよイリヤ！
今年のハロウィンはどっちのTrickを受け入れたの！？
クロ×イリは姉妹愛という禁断の蜜だしあのクロエならきっとドハマりしちゃうような激しいプレイだって分かってる…分かってるよ！
でもそうなったら美遊の気持ちはどうなるの！
人見知りの自分が初めて心を許した相手は誰にだって優しい人だから、独占欲の強い美遊は普段からもやもやしてるの！
そんな時にハロウィンが近づいて、みんなでコスプレしようって話になっちゃって、家が近いからイリヤと美遊は一緒に準備するんだけど、クロエや凛さんが予め用意した衣装がすごいきわどいミニスカなの！
着替え終わってからずっとイリヤの胸元や背中や太ももことしか頭にない美遊は、ハロウィンパーティが終わった後にひとりイリヤを自分の部屋に連れて行くの！
コスプレのままのイリヤに対して求めるような泣き出しそうな目で、「イリヤ…Trick or Treet…」とつぶやいた美遊に可愛いという感情を抱いたイリヤは、ポケットのあめ玉を取り出さずに小さい声で「いいよ」って優しい笑顔で囁いたらその後の美遊にはもう自制なんて言葉は無くなってしまうの！
何度も、何度も、今まで溜め込んだ気持ちのままにイリヤを求める美遊はもうこの上なく可愛くて最高なんでしょイリヤ！
そうやってみんなに内緒で美遊×イリしたんでしょ、イリヤ！
次は美遊にメイド服を着せてイリヤが攻めでもいいと思う！マスターくぅん
君の肉親を、私はどぉんどん、豚にしていくぞぉ
選べよ
カルデアか？ それとも君の家か？
いくぞぅ私は 粥が腐らねぇうちに
どーも奥さーん
知ってるでしょう～？
オケアノスのキャスターで ございます
おい 粥 食 わ ね ぇ か
子供たちもおいで～
キュケオーン作っぞぉ～怪文書だとどっかのスレで見たこれかな
続き
ーーーーーー夢を、見たのです。
いつか見た夢。いつの日かと、まるで少女のように。
竜を倒し、ローマ兵を退け、海賊を蹴散らしました。
霧を裂き、機構兵を砕き、騎士を討ちました。
同じヒトならざる新人類を越え、兵共が集います。
百戦錬磨の英雄がいました。一騎当千の英雄がいました。
獣のような英雄がいました。少女のような英雄がいました。
ーーーーーー懐かしい、英雄がいらっしゃいました。
それはわずか数秒の瞬きのようで。
それは遥か1000年の目覚めのようで。
今、わたしの心は、咲けたのです。利益ィ？得ゥ？
そんなもんあるわけないじゃないか。
きっとアイツは感謝するんだろう。「ありがとう」「助かった」って心の底から言うんだろう。
でもそれだけさ。
待ってるだれかのところに帰って行く。わたしのそばにはだれも残らない。
それが失恋ってヤツなんだ。
どんな大魔術を扱おうと、ヒトの心は繋ぎ止められない。
どれだけ精巧な魔術でも、いつかは破られ、去って行く。
…ならせめて今だけでもとは思うよ。続いてくれる限り、続いて欲しいよ。
でもそれじゃあ悲しむヤツがいるんだ。
そいつが悲しむことを、許せないヤツがいるんだ。
そいつを、私は助けてやりたいんだ。笑ってて欲しいんだ。
だったら私は終わらせる。この恋に幕を閉じる。
私のそばにはだれも残らないけど、きっとこの恋に意味はあったんだと、胸を張れるから。
さあ船出だ、準備をしろ！わたしをここに残し、貴様らは旅立つがいい！
かの大英雄のため、並び立つ友のため！
今再び、この大魔女が出航の助言を送ろう！やぁ、おかえりマスター。キュケオーンをお食べ？えっ、いらない？キミは誰だって？
ひどいじゃないか、マスター!この大魔女キルケーを忘れるなんて!キミは翼と髪飾りで私を判断していたのかい!?えっ、翼と髪飾りがないと只の美少女で私だと分からなかった?
美少女だなんてそんな…ところでマスター。こんな時間まで何をしていたんだい？
スパルタのところでトレーニングをしていた？熱心だねぇマスター。でも、そこまでトレーニングしなくてもいいんじゃないかな？私達サーヴァントに頼れば良いんだから。でも、キミのそういうところが好きだよ。ふふっ。
ん、何を飲んでるのかって？これはホットチョコだよ。厨房で余ってたチョコを貰って作ったんだ
キュケオーンじゃないのかって？流石に私も寝る前にキュケオーンは食べないよ…
そうだ、材料はまだあるからキミも飲むかい？作ってあげるよ。え、自分で作るからいい？なんでだよぉ、作ってあげるよぉ!!
バレンタインデーの時みたいになにか入れるんじゃないか不安？
ぐっ、前科があるだけに言い返せない…。じゃ、じゃあ横で監視してていいから作らせてくれよ!!
それならいい？ふふっ、じゃあ作るとしよう。チョコを細かく砕いて牛乳と一緒にマグカップに入れてレンジでチンだ。簡単だろう？
温まったらよーくかき混ぜて、ここで隠し味だ。えっ、やっぱり変な物を入れるのかって？
違うよ!!これだよショウガだよ!!ショウガの絞り汁を加えてひと混ぜして…
ジンジャーホットチョコの完成だ!!
さぁ、どうぞ。どうだい、美味しいかい？
そうか、よかった。なぁ、マスター。キミの好きな料理は何だい？
最近、料理にハマっていてね。メディアと一緒に厨房の赤い弓兵に教えてもらっているんだ
今度キミに作ってあげるよ。ニクジャガ？聞いたことのない料理だな。
キミの故郷の料理？よし、今度作ってあげるよ。
それじゃあ、そろそろ寝ようか。
おやすみマスターやぁ、マスター。キュケオーンをお食べ？昼食後だからお腹いっぱい？そっかぁー。
じゃあ、食後のデザートはどうだい？ケーキを作ってみたんだ。
ん？カロリーが気になるから遠慮する？ふっふっふ、安心したまえ。以前トレーニングをしていると聞いて低糖質低カロリーのチョコケーキを作ってきたんだ。
おから？という物をメインに使ってるから、カロリーの心配はないぞ。
ほら、あーん。このチョコケーキをお食べ。どうだい？美味しいかい？
そう。よかったぁ。ん？急にケーキなんか作ってどうしたんだって？
そろそろクリスマスだろ？クリスマス用に練習してたんだけど、当日は私と同じようにキミにケーキを作っているのもたくさんいそうだろ？
そうなると私のケーキの印象が薄れるし、食べるキミが大変だと思ってね。
それに、こうやって二人で過ごす時間が欲しかったからね。
配慮してくれてうれしい？そうか、よかったぁ。ふふっ。
ん、私に食べさせたい？し、仕方ないなぁ…あーん。
モグモグ…うん、我ながらいい出来だ。これは教えてくれた赤い弓兵に感謝しないとな。
4月にカルデアに来てはや8ヶ月か…。あっという間に過ぎてしまったね。
ここに来てよかったかって？そりゃあもちろん、来てよかったよ。
メディアと一緒に料理を習ったり、アタランテとくだらない会話をしたり。 いろんな船乗りの話を聞いたり、生前見たこと触れたことの無いものと出会うのは新鮮で楽しいことばかりだ! それに、キミと出会えたからね。
ふふっ、少しキザな台詞だったかな？えっ、キミも私に出会えて嬉しい？
自分から言っといて何だが、そういわれると恥ずかしいな…。
もう少しで年越しだね、マスター。キミは来年も…一年経っても私と一緒にいてくれるかい？
そうか、ありがとうマスター。そう言ってくれて嬉しいよ!
来年もこの魔女キルケーがキミを護ってあげるよ。よろしくねマスター。>>64
ハァイ、ジョージィ…雑談スレ607行く？
https://bbs.demonition.com/board/2650/?res=976やぁ、マスター。キュケオーンをお食べ。いらない？がーんだな…出鼻をくじかれた。
ところで、キミが入っているそれは何だい？テーブルと布団が一緒になった不思議な物だね。
コタツ？キミの故郷の暖房器具？一度入ったら抜け出せなくなる魔力がある？
ふっ、そんな物がこの大魔女キルケーに効くと思っているのかい!?抗ってやろうじゃないか!!
あっ、マスターそこの雑誌を取ってくれ。何？自分で取れ？
取るのにコタツから出ないといけないじゃないか!!絶対に嫌だぞ!!
何？数十分前と言ってることが違う？いやそのこれは…
と、ところでマスターこのコタツは暖かくていいが、一つ欠点があるな。
背中がカバーできてないから少し冷える。そこでこの大魔女キルケーは良いことを考えた!!
ちょっと失礼するよ。これで良し。こうやってキミを座椅子代わりにすれば背中も温かい。カンペキだな!!
何？キミのことが考えられていない？キミは私を抱きしめて暖を取れば良いんだよ。
お互いの体温でお互いを温めあう。ステキじゃないか。ふふッ。
ほら、私がミカンを食べさせてあげるよ。はい、あーん。
美味しいかい？そう、良かったぁ。今日はノンビリ過ごそうか、マスター>>21ただ、養殖場に迷い込んじゃって漁師さんの懐に致命傷与えてるのはガチっぽくて対策は考えられてるみたいだね
こんにちは、先生。今日も料理を習いにきたよ。
メディアは一緒じゃないのかって？彼女なら黒ひげとフィギュア？を作るってさ。
来年2月のお祭りに間に合わせたいとかって。
ところで先生とメディアはどういう関係なんだい？何故かクラス名呼びだし、たまに”坊や”っていうし。もしかして深ならぬ関係かい？何、違う？別の場所で出会ったことがあるだけ？
ふーん…まあ、いいや。今日も料理を教えてくれ。
よしニクジャガの完成だ!!先生、味見してくれ!!
どうだい？美味しいかい？合格かい？50点!?不合格!?何でだよぉ!!
味は及第点だけど、ジャガイモが煮崩れを起こしている？ぐぬぬ、厳しいな…
何でニクジャガを練習してるかって？マスターが好きみたいでね、食べさせてあげたいんだ。
マスターなら今の出来でも喜んでくれるって？確かにそうだろうけど、それは作ってきてくれたことに対する感謝だろう？
私はマスターに心の底から“美味しい”って言ってほしいんだ!
ど、どうしたんだ先生？涙なんか流して？何、私の気持ちに感激したって？う、うれしいな…!
“私の教えは厳しい、ついて来れるか？“だって？もちろん!!
待ってろよ、マスター!!廃課金民「…（ﾋｿﾋｿ」
無課金民「このキルケーっていう大魔女ください」
DW「…お客様、失礼ですがアプリをお間違いでは？」
無課金民「ううん、ここだよ？キルケーはね、召喚に応じてくれるっていったんだよ！」
DW「はぁ…」
無課金民「あ、呼符もちゃんともってきたよ！（ｲﾁﾈﾝﾀﾒﾀ呼符と無料石ﾄﾞﾊﾞｰ」
DW「ちょっと！そんなもの散らかさないでください」
無課金民「え…」
DW「しまってください、そんな収益にならないもの！」
無課金民「え、え…で、でも、これ呼符と石だよ？」
DW「呼符と無料石ばかり600連分…こんなものでは、うちでは星4以上は呼べませんよ…」
無課金民(幸運E)「！」
DW「そんな収益にならないもので呼べる鯖じゃないんだよ、星4以上は！（ﾄﾞﾝｯ」
廃課金民(幸運E)「いたっ！（ﾃｰﾝ♪←呼符と無料石がマナプリになる音」
ノリさん「あぁ！…おかね…おかね…！」
DW「ふん、さっさと出て行け貧乏マスター！福袋ガチャ用の有償石でも買って買えるんだな！（HAHAHA」
幸運EX民「HAHAHA！!」
敗北者「うぅ…うぅ…」>>65
面白そう！クリプター考察スレ見るわおや、アステリオスじゃないか。久しぶり、元気そうだね。
おや、いつもの女神様はいないのかい？姉妹で仲良さそうにしてたから、一人でいる？
へぇ、優しいんだねキミは。
ところで、私を「オバサン」というのはやめてくれないか？
いや、確かに私はキミの叔母にあたるんだけども。
あぁ、いや私が悪かった。これまで通り「オバサン」と呼んでくれ…
そうだアステリオス。お腹へってないかい？
最近料理を習っていてね。私の手料理を食べてみてくれないかい？
おまたせ。いっぱい作ったからたくさん食べておくれ。
いや～すごい食べっぷりだね。10人分以上は食べたんじゃないかい？
これだけ食べてくれると作りがいがあるなぁ。
“これならマスターも喜んでくれる“？どうしてそれを!!
い、意外と鋭いんだなキミは…小さな肉球スタンプをペタペタとノウム・カルデア中に押しながら
フォウくんは駆け回ります。インクで汚れた四足で全速力です。
目の前に人影がありました。とても見慣れた人影です。
助走。跳躍。ぽふん。マスターの胸元へと着地。10点満点と喝采をください。
幸いにしてマスターの服は真っ黒。インクも目立たないでしょう。
フォウフォウ、とほっと一息。それから辺りをきょろきょろ。
どうしたのかと問いかけようとしたマスターを、ぬぅっと黒い影が覆いました。
「ドフォーウ！」
腕の中のフォウくんはびっくりじたばた。もがきながら、毛を逆立てています。
敵意を向けられた黒い外套の男は、マスターとフォウくんを交互に見ました。
マスターもその男のことを見ます。じっと見つめ合う形になった二人。
ムーディーな曲が流れそうで流れません。
ただフォウくんだけがフォウフォオ、フォウフォウと鳴いています。
「……害意は、ない」
呟いた男の手にはノートがありました。どういうことかとマスターは首を傾げます。
インクまみれのフォウくん。威圧感の凄まじい男が手にしたノート。こういうことかな？と半信半疑で、マスターはフォウくんの手を取ります。
男はこくりと頷きました。ペッタン。真っ白なノートにフォウくんの足跡。
ぱぁ、と男の表情が明るくなりました。表情筋は動いていませんが。
とても満足そうにした男は、そこから去ろうとしました。
去ろうとして、男の後ろにいた『キャプテン』とシオンに見つかりました。
「ん！」
ズイ、と差し出されるモップ。男はノートを外套のポケットへしまいます。
それからずりずりとモップを押しながら、今度こそ去って行きました。
見知らぬ男の背中を、マスターはぽかんと見送ります。
「石扉から気配が出てきて慌てたら、なんですかあれは」
はぁ、とシオンはため息一つ。眼鏡ごしにフォウくんを見ます。
「足形くらい、取らせてあげたらよかったでしょうに」
フォウフォウ、とフォウくんは異議を申し立てます。
散歩をしていたらいきなり掴み上げられて足をインクに浸されたのです。
どうして素直に従うことができるでしょうか。「……それにしてもまあ、こちらでも性根は変わらないようですね」
機会があればあの駄目親父に教えてあげましょう、とシオンが呟きます。
何が何やらさっぱりなので、マスターとフォウくんは顔を見合わせました。
あの人は動物博士ですか、と問います。シオンは笑いました。
「あれがヒトに見えたのですか？」
そう言われると困ってしまいます。黒い外套の男は黒い外套を纏っていました。
――それ以外には一糸まとわず、胴体と四肢の輪郭すらぼやけていたのですから。
FGO怪文書スレだけど、FGO外からキャラ出してみるテスト。フォアブロさんは珍動物大好きだもんね。
スコーンの作り方を知っているかカイニス
真のスコーンはだねまずrub inして小麦粉とバターをスリスリしながらそぼろ状にし神話の数々でゼウスが浮気するよりも早く素早く牛乳を混ぜて焼き上げるのだ
そうすると生地がざっくり膨らんでオオカミの口が開きサクサクおいしい真のスコーンになる
コンビニのビニールパックで売られてるスコーンはダメだあの軟弱なフランス人のような小麦粉の塊をスコーンと呼ぶから汎人類史はダメだったんだ
あと王族が「オレゼウスの子孫！！！」と名乗りまくったせいで盟友が風評被害を食らったからなあれほんとひどいと思うまぁ実際浮気はしてたんだが
で、カイニス。お茶は？
「マスターが1t一日で飲み尽くしたからねェんだよ！！！」
※コンビニのスコーン美味しいよね！byぐだ男BE MY BABY BE MY BABY…
愛しているのさ 豚にしたいほど
紡いだ絆が 教えてくれたよ
もうはなさない(最終再臨) キミがすべてさ
BE MY BABY
BE MY BABY
愛される事をわかりあえなくて
キュケオーンばかり 食べさせたけれど
私をゆるしてよ そして連れ出して
BE MY BABY
BE MY BABY
瞳を閉じれば いつもキミがいる
笑顔ふりまいて 駆け寄ってくるよ
草原に寝転び 同じ夢を見よう
いつまでも揺れながら 抱きしめたい
もうはなさない(最終再臨) キミがすべてさ
BE MY BABY BE MY BABY ｱｯﾌｩﾌﾝ！サンドイッチの作り方を知っているかベリル
真のサンドイッチはだね、まずワインビネガーに浸した薄切りキュウリをバターを塗ったパンに挟むんだこれで完成
キュウリは皮を削ぎパンは耳を切り落とし具とパンの比率は1:1これがコツだ
このキュウリサンドイッチも食べぬうちにイギリスはメシマズメシマズ言うから汎人類史はダメだったんだ
さあこのキュウリサンドイッチを食べてメシマズ王国イギリスの風評を撤回したまえ
ついでに我が盟友ゼウスの下半神という風評も撤回したまえ
で、ベリル。美味しい？
「やっぱピザの方がうめぇわ！｣
※下半神撤回は無理かな！（カルデアにあまたいるゼウスの子孫を見ながら）byぐだおやぁマスター、元気かい？そう、それはよかった…
“そういうキルケーはしょんぼりしてる”って？
うん、ちょっとね…ピグレットが大量に殺処分されたってニュースを見てね…
病気が拡がるのを防ぐためだし、うちの子じゃないと分かっていてもショックでね…
慰めてくれるのかい？優しいねキミは。ふふっ。
キミの手は大きくて温かくて…撫でられているだけで気持ちが落ち着いてくるよ…
ん、よく見たらマメだらけじゃないか。どうしたんだい？
あぁ、レオニダスの訓練で。よく見たら手だけじゃなくて全体的に逞しくなってるね。
なぁ、マスターもう少しわがままを言ってもいいかな？
抱きしめて頭をなでてくれないか？
キミの匂い、体温を感じる…とても…落ち着くな…
マスター。ありがとう。エミヤの料理の感想
ブーディカ：まぁ、本場とはちょっと違うけど美味しいね
タマモキャット：ツマラン、どこかに細工してやろうか・・・
マスター：美味しい!!
ブーディカ の料理の感想
エミヤ：流石だ。私も負けてられないな。
タマモキャット：打倒オリジナルの参考だ、バッチリコピーしてやるぜ
マスター：美味しい!!
タマモキャットの料理の感想
エミヤ：癖のある味だが美味いな
ブーディカ：調理中は不安だったけど、美味しいね
マスター：美味しい!!
キルケーの料理の感想
エミヤ：キュケオーンか……
ブーディカ：キュケオーンか……
タマモキャット：キュケオーンか……
マスター：キュケオーンか……>>80
上の数行でカワサキコピペだと分かってたのに結局ラストで吹いてしまったフン、フンフーン、フーーンフフーン…。おわぁ!!マスター!!居たのかい!!
音楽を聞いてる時に視界の外から話しかけるのはやめてくれないか!!“何を聞いてたのか”って？
あぁ、Queenというバンドの音楽を聞いてたんだ。
暇つぶしで見た” ボヘミアン・ラプソディ”という映画が気に入ってね。色々と聞いてたんだ。
この映画の主人公フレディは最高のパフォーマーだね。あれだけ、大勢の人を魅了するなんて素晴らしいね。
“何で、彼を気に入ってるのか“って？そうだな…愛する人と別れて独りになってしまった所に共感したのかもしれないね。
ランプの合図に何の反応もなかったシーンは…うん、悲しかったな…
ただ、彼は最終的に最高の恋人に出会えたんだね。羨ましい…
“Queenの曲で何が好き“って？そうだな。私は” I Was Born To Love You”が好きだな。素敵な言葉じゃないか。
マスター。「I Was Born To Love You」フフッ。ヤバイ。キルケーヤバイ。まじでヤバイよ、マジヤバイ。キルケーヤバイ。
まずカワイイ。もうカワイイなんてもんじゃない。超カワイイ。カワイイとかっても
「キュケオーン20個ぶんくらい？」とか、もう、そういうレベルじゃない。
何しろ無限。スゲェ！なんか単位とか無いの。何匹とか何頭とかを超越してる。無限だしカワイイ。しかも再臨してるらしい。ヤバイよ、再臨だよ。
だって普通は地球とか再臨しないじゃん。だって自分の部屋の廊下がだんだん再臨してったら困るじゃん。トイレに再臨素材とか困るっしょ。
通学路が再臨して、一年のときは頁6個だったのに、三年のときは羽4個とか泣くっしょ。
だから地球とか再臨しない。話のわかるヤツだ。
けどキルケーはヤバイ。そんなの気にしない。再臨しまくり。最終再臨とか絶対領域すぎる。
無限っていたけど、もしかしたら有限かもしんない。でも有限って事にすると「じゃあ、キルケーのスカートの中ってナニよ？」
って事になるし、それは誰もわからない。ヤバイ。誰にも分からないなんて凄すぎる。
あと超強い。第一スキル。NP獲得120。ヤバイ。強すぎ。宝具で豚になって死ぬ。幸せ。
それに第3スキル。超便利。それに超希少。弱体とか平気で解除。CT6で。小学生でも言わねぇよ、最近。なんつってもキルケーは馬力が凄い。弱体とか平気だし。
キルケーはすごいカワイイ。カワイイを自然のまま扱ってる。凄い。ヤバイ。
とにかく貴様ら、キルケーのヤバさをもっと知るべきだと思います。
そんなヤバイキルケーを捨てたオデュッセウスとか超妬ましい。その役得変われ。すぐ変われ。呼ばれて飛び出てじゃんじゃじゃ〜んっ！超絶美少女天才剣士、沖田さんの登場ですっ！え？「自分で言ってれば世話ないね」？そんな〜……
まあ、それは置いておきまして。いや〜、感慨深いですね。全四十三騎の中から、私が選ばれた……これはもう、運命なのでは⁉︎ほら、『一度目偶然、二度奇跡、三度目必然、四運命 』とも申しますし。マスターに呼ばれたのは……三度目ですか。運命には一つ足りませんが、そこはそれ。マスターに頑張っていただく方向で――「だったらピックアップの時、もっと早くに出てよ」……？
ちっちっちっ……分かってないですね〜。沖田さん、そんなに安い女じゃありませんので。マスターにはたっぷり愛情と誠意（リソース）を見せて頂きませんと♪勿論、その分はお返しさせて貰いますよ？最強無敵の沖田さんにぜ〜んぶお任せ、ですっ。
ですから私以外のサーヴァントなんて必要ありませんよね
これ見よがしにスカディさんや私オルタ用の触媒も置いてありますけど本命は勿論私ですよね
マスターおや、マスター。どうかなさいましたか？もしやクエストですかっ⁉︎でしたら沖田さんにお任せを……違う？そうですか……
私オルタなら、坂本さんとエミヤさんと一緒にどこかに行きましたけど……はい。こちらを渡しておけばいいんですね。分かりました。
あ、折角ですし、お茶でも飲んで行きませんか？美味しい羊羹が手に入ったんですよ！……ええ、マスターならそうおっしゃると思っていましたとも！ささ、どうぞどうぞ。
……はい、えっちゃんさんおすすめの羊羹です。なんでも『御用羹』と言うそうで。件の『ゆにゔぁーすWAGASHI』ですね。食べると即行で御用されるとかなんとか……まあ、そんな事はないでしょうけどね。
え？ああ、これですか。『かくげー』と言うんでしたっけ。ノッブに誘われまして。これがなかなか奥深くてですね……いえ、私も謎なんですよ。どこからこんな大きなてれびを持って来たのやら。
……あ、そっちはダメですよ？沖田さんがプレイ中です。『おとめげー』？でしたか。刑部姫さんからお借りしたんですよ。なんでも、普通のおとめげーとは違うらしくて、攻略対象が一人に絞られている代わりに主人公……というかヒロイン？が複数いるんです。まあ、沖田さん、普通の『おとめげー』自体あんまりやったことないんですけどね。……あーっ！なんですか、その眼は〜！沖田さんだってそういうのには興味があるんです〜！
………………その、やっぱり、私みたいな人斬りには似合いませんか……？
「そんなことない」、ですか。やっぱりマスターは優しいですね。沖田さんポイント、アップですっ！ふふっ……
今やっているお話ですか？
病弱のじぇーけーヒロインが、優しいけど鈍感な同級生の男の子に恋をするお話ですよ。
これがなかなか共感できるんですよね〜。ずっとそばにいる眼鏡っ娘のマシュマロ系後輩やスレンダーな弓道部の先輩、転入して来たクール系外人姉妹達に翻弄されながらも徐々に心の距離を縮めて行くんです。他にもキャラクターがたくさんいてですね……まあ大体はヒロインの邪魔をしてくるわけですけど。それにもめげずヒロインは健気にがんばるんですよっ。ただですね……沖田さん、色恋というものを知らないせいか、どうしても『とぅるーえんど』とやらに辿り着けなくてですね……そうなんですよ！無駄に高性能で無駄に難しいんですよ、このげーむ！選択肢が３つくらいのものが計十数回の『まるちえんでぃんぐ』？というやつなんです！
しかも、なんでしたっけ……ええと、そうそう！『りあるたいむしみゅれーしょん』？とかで、選択肢自体も正解の選択肢も毎回毎回変わるんです！こんなの攻略出来る訳ないじゃないですか、うわ〜ん！
……そうだ！沖田さん、名案を思いつきましたよ！マスターに教えて貰えばいいんです！
確か、マスターはカルデアに来る前は普通の生活をしていたんですよね？だったら私よりも色恋には強いはず！それに男性の視点もあれば、きっと『とぅるーえんでぃんぐ』を見られるはずです！
……え？他のサーヴァントの方達ですか？
………………沖田さん、交友関係が狭いんですよ。特に男性となると……まあ、別に気にしてないですけどね！マスターさえいればそれでよし、ですっ！
ねぇ、マスター。私に『恋』を、教えて下さいませんか？
きっと、マスターとなら、私――おやマスター。浮かない顔ですが、何か、お悩み事でも？
ふむ、按摩師殿に逢いたいと……。そうですね、星5の英霊をお迎えしたい心情はお察しします。その為の聖晶石が不足している事も
課金は家賃までと言う方も居らっしゃるようですが、何、そんな事が許されるのは極一部の選ばれた者だけ、それが可能ならマスターはそんな表情をしないでしょう
そうですね、私では書文翁にはなれませんが、マッサージを教える事は出来ます。気を紛らわすために少し授業を受けてみませんか？
合谷（ごうこく）と言うツボがあります。手の甲側、親指と人さし指の骨の分かれ目、支点より人差し指側に。痛気持ちいい程度に押します
はい、これにはストレスで乱れた自律神経の機能を、正常に戻す働きがあります。気持ちを落ち着かせ、平常心を徐々に取り戻させる働きが
どうです？ 衝動的に書文翁が欲しい気持ちは落ち着きましたか？ 彼はスト限に後に実装されます。挑戦は大事ですが、くれぐれも計画的にねアタランテ怪文書すき
流れるように結婚まで持っていく追い込みの美学すき
それでいて純愛もできちゃうのすき某したらばの姐さん怪文書はぶっ飛んでるけど俺も好き
時間神殿の指輪パクってエンゲージリングにしたりセルフギアススクロール婚姻届にしたり…
ただ一番ナゾなのが何故あんなニッチなとこで生まれたんだ…「ご主人、おはようございまち そろそろ起きる時間でちよ。今日はピクニックでもどうでちか？手製のおにぎりを持っていくでちチュチュン。じゃあミーティングルームで待ってるから早く来るといいでち みんな待ってるでちよ。」「「イェーイ」」
ーーー最近黒髭が、紅閻魔ちゃんをお迎えできず部屋で塞ぎこんでる俺を見かねて毎日部屋の前から裏声で話しかけてくる。その行為自体はとてもありがいのだが正直不気味だ。 ちなみに雀役でイェーイと言わされてるのはメフィストと赤兎馬。無駄にノリノリなのが腹立たしい。
黒髭もだんだんと役にのめり込んできたようで「拙者はえんまちゃん…拙者はえんまちゃん…」とかブツブツ言いながら廊下を練り歩いてるらしくどうにかしてくれと昨日ぐっちゃん先輩に懇願された。
「解決したいのは山々だが紅閻魔をお迎えする為の石と育成素材が無い」と説明すると先輩は半泣きでシュミレータールームに走って行った。どうやら呼符用のマナプリと種火を集めに行ったようだ。そして一通り集めて帰ってきた先輩に「スキル上げ用の秘石もお願いします」と言うとまた泣きながら修練場に走っていった。後輩思いの優しい先輩には俺も本当に頭が上がらない。次帰ってきたら鈴とランタンもお願いしてみよう
頑張れぐっちゃん！負けるなぐっちゃん！その次はQPもお願いします！>>92
なんとなくだけど某したなんとか掲示板は公式でぐだに好意があることが確定してるサーヴァント(姐さん、沖田さん、雷光ママとか)の怪文書が主流？
某ふたなんとかは書きやすい、書いてる人が面白いと感じてるサーヴァントが主流？(虞美人、オルトリンデ、紅閻魔とか？)
ふたなんとかは一人で年300本くらい怪文書書いてる人がいるから、その人が好むキャラは多くなる傾向にある普段そっけないくせに気に入った相手にはぐいぐい来るアタランテ姉さん
旅装メッセージ卑しくてすこ>>95
あれって
マスターと腕を組みたい→でも純潔の誓いあるから無闇に男性に触れない→守る為と言い訳して腕を組もうとしてる
ってことよね？
姐さん可愛すぎかオルトリンデの謎ルーンすき
妹のルーンってなんだよ（哲学）沖田さんは可哀想なことにふたなんとかの方でも一時期マスター斬り殺しちゃったりする暗い怪文書流行ってたのが……
病弱属性が拡大解釈されて不幸属性も取り込んでるのだろうかおはようございますマスター！
今日はどこを周回なさいますか？
昨日と同じタオル集めですねダコールわかりました！
普段はちょっぴり使いづらいQ全体宝具の私ですけど周回に関しては誰にも負けません！スカディ様達と一緒に全力で頑張ります！！
ってキャア！なんでいきなり抱きついてくるんですか!そんな事してるとフランスの本場仕込みのフレンチキスをお見舞いしますよ〜！…じょ、冗談ですよ！本気にしないでください///
第一こんな所をマシュに見られたらヤキモチを妬かれちゃいます！ でも…マスターがそこまで私を慕ってくれてたなんてモンジョワ 嬉しいです。
普段から暴走しがちでマスターを困らせてばかりだと思ってばかりだし きっと…まだカルデアに呼べていないあの人が来てしまったらピンク髪の誰かさんみたいに理性が蒸発して飛びかかっちゃうかもしれない私を気にかけてくれてありがとうございます
騎士たる者、これからも鍛錬を重ねてもっともっとマスターのお役に立てるように頑張りますね
よーし！気合いを込めて宝具解放！ 今日も周回頑張るぞ モンジョワァァァaaaaaArrrthurrrrrr!ランスロットwww
確かにフランス勢だけどさ>>103
己が栄光の為でなくの無駄遣いでは？>>103
Arrrrrr！だいすこなフランストリック怪文書じゃないか！個人的にポイント高いのは「キャア！(cv置鮎)」かな！ヘイお待ち！虞美人特製呪詛ラーメンよ！
自爆した私からは良いダシが取れるのよ。更にチャーシューまで作れて一石二鳥ね。
しかしまぁ、お前のラーメン好きはお母さんに似たのかしらね。
後輩とXXは月末になると屋台のラーメンを食べに行ってたわ。いつもカップ麺ばかり食べてるXXに屋台のラーメンを食べて欲しいって後輩の気遣いね。けど彼女もアルトリアシリーズの1人、あんまりラーメンが美味しいものだから終電過ぎるまで食べ続ける上に給料もスッカラカンになってたわね…
幸い近くにホテルあったから泊まってたみたいね。コシのあるラーメンを食べた後に激しく腰を打ち付けあって産まれたのがお前よ、後輩の息子。麺が伸びる前に早くラーメンを食べてしまいなさいよ！>>108
初めて怪文書書いてみたけどこんな感じでいいのかな？両親の馴れ初めに自爆してない以外は良作だと思う
屋台のラーメンに気配遮断からのこっそりダシやチャーシュー入れたりする気ぶりパイセンが居たなら完璧虞美人とかいう怪文書界期待のニューホープ。
事実を知った子孫を続々と復讐者にクラスチェンジさせ、白紙化地球を後輩の子孫で埋め尽くすのを目論み、挙句の果てに教会からは「男女のつがいを見つけると応援と称して自爆し血雨と呪詛をまき散らす妖怪」とみなされるも対応につかれて匙を投げられる…。
一体こんな先輩に誰がした！？>>100
基本これ系のネタでは敗北が決定してるオケキャスが逆に恋愛強者になってるのが笑う>ひねくれたネタダヴィンチ「大変だ！自分を『言葉の所々が キ・ュ・ケ・オ・ー・ン に変わってしまう呪いをかけられたキルケー』だと思い込んだ藤丸立香くんが───」
「やぁｹディア！ｵはようなんだかとｹも気ぶﾝがいい朝だこﾝな爽やかな朝には栄養まﾝてﾝのキュケオーンがピッタリだ今すぐにでもｷｭたえてｵいてｷｭれよ今日はこのわたし大魔女キルケーがカルデア食堂ぜﾝいﾝぶﾝの特製キュケオーンを用意ｷｭるってね！もちろﾝカルデアｷッチﾝのメﾝバーの分も用意しｹやるさ、だから今日はゆっｷｭり休ﾝでくれたまｹ！さぁ鷹の魔女たるわたしは用意ｷｭるよ何ｵって？キュケオーンの材料さ、さらにこ-歌いながら揃えｹいｷｭとｷぶﾝが上がるんだそうだろピグレッｵ！そうだなマシｭが歌っｹいたのがいいｷらｷら星、だっｹ？あｵ歌はとびｷり面白いよなﾝたって星なんｹ言ったらだいたい親戚とｷた、なﾝてねふふギリシャジョークさ！そういｹばあの歌ってアマデウｷｭがピアｵでアレンジしたんだｵ？マｷｭから聞いたんだｹどさ、あとでアマデウｷｭほﾝにﾝに頼ﾝで聞かｹてもらｵｰかな？ｷっと凄いのに違いないなそｹこそキュケオーンの材料をここに並べｷｭのに申し分ない程ｷ！え？レベルもベクトルも違う？何言っｹるﾝだｷみは失礼だな大魔女だぞ！ｹベルもベｷｭトルもってこｹはキュケオーンで君はなﾝだｷみは何言ってるﾝだｷみは何なﾝだｷみはえっｵ君はマｷｭ…？マシｭ…マ……シュ…………何……ｵ…………｣
「先輩!!先輩!!!!大丈夫でシュちょっと頭がおかしくなってるだけでシュいつもどおりなので叩けば治りまシュね!!」
「…ホームズこれどう思う？君なら解決できるかい？私は無理だ。」
「ふむ…ミス・キリエライトがいれば大丈夫そうだ。(ﾁｯヤク案件なら少し拝借しようと思ったが違うようだ、用はないから帰ってコカインキメよう)」本日のニュースをお伝えします。
警視庁万世橋警察署は本日、未成年略取未遂の疑いで住所不定職業不詳の女、自称宮本武蔵容疑者を逮捕しました。宮本容疑者は秋葉原の路上で宇津見エリセさんのサーヴァントの少年を無理やり連れ去ろうとした容疑がもたれています。宮本容疑者は「少年が私好みすぎて我慢出来なかった。反省はしていない」と供述しており、警察は引き続き余罪を追及していく方針fです。なんというか某ふたに怪文書投稿しようと思ってたんだけども、やり方がわからん…どこに投稿しろとかマナーある？とりあえず二次元裏ってところに投稿しようと思ってるんだが。
怪文書の中身はエボルト×Fateで、映画見たテンションで書いちゃったものなんだけど。『■■■■ッ―――！
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ッ！
■■■、■■■■■■■■■■■■■■ッ――――――！！！
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ッ――――――――――！！！！』
『■■■■■■■ッ？』
『■■■■■■■■ッ？』
『■■■■・・・・・■☆■☆■ッ―――？？？？！///』
(※ちゃんと文章にしたので解読班の方宜しくお願いします。)>>116
卑劣な真似を……（よくてよしながら）どうだ小さきもの？もう一人の私から拝借した沐浴用の衣であるぞ。初めて目にした際は私の姿をした者が肌を衆目に出し過ぎじゃろうと正気を疑ったものだが、一度纏ってみればなかなかどうして悪くない。暑さも和らぐし動き易いなど、部屋着としては最適ではないか。とはいえ、人前で見せたのはお前が初めてとなるがな。
…フフッどうした？あまりの美しさに直視する事もままならぬか？聞けばこの姿と私と島に打ち上げられた時も終ぞ目を見て話せなかったそうではないか。良いぞ、その幾多の戦を潜り抜けた勇士とは程遠い初心さもまた愛そう。しかし私に傅く人間が目を背け続ける不敬は看過できぬな…ほれ、しかと目に焼き付けるが良い。あの私よりも肌のハリは絶対に上だ。
私に何故この場に呼び出されたかは重々承知しているであろう。お前は私の異聞帯を滅ぼすに飽き足らず私をやれハワイだラスベガスだ遊園地だと暑苦しい甲冑と共に散々連れ回しおって…まぁその辺りは献上されたアイスや聖杯に免じて許そう。しかし、だ。お前は昨日あろう事か私に『火』を献上するなどとは、そしてその贈り物が何を意味するか。さあもっと側に来い。此度よりは夢火も貴様の肌の熱も我慢しよう。但し精々気が変わって殺されぬ様努力せよ。『私を愛する』とはそういう事だ。
…よしよし我ながら完璧だ。昨日はあの者の「これからも俺の歩みの支えになって下さい」などという言葉に動揺し、震える声を抑えながら余裕を持って応じ躓きつつも早足で逃げ帰ってしまったが、これなら大神としての威厳も保たれようて。フフフ、しかしこの私が1000年経って嫁ぐとは。いっそ今度のバレンタインなる祭りの際は我が身にアイスを飾りつけて贈り物とするのは、いや流石に過激すぎるk…ハッそろそろあやつの来る時間か…スゥーハァー…入るが良い。どうだ小さき…待て、何故甲冑も一緒に居る？して彼奴が持って居るのは！？ふむふむ、「ランスロットにも夢火を渡したし、これからも3人で頑張っていこうね！じゃあ早速鈴集めに行こうか」、か───よし、殺そう。そこに直れ人間。私にここまで屈辱を味わわせた罰をたっぷり与えてやらねばな…そ、そしてそこの甲冑！疾くこの部屋から出よ！貴様には私の肌を拝む許可を与えたつもりは無い！！！>>118
よくってよ！
よくってよ！>>97
ﾙｩｰﾝっていう頭の悪い効果音好き>>115
まとめサイトとかの元スレの記載を見るに、imgでやるべきなんじゃないかな？ここって他所で見かけたヤツを貼ったりとかはいいのかね？
丸々貼るのは宜しくないんじゃない？
某ふたなんとかや某したなんとかにこんな怪文書あったよ！って話題に出す分にはぜんぜんないと思う
探せる人はそれだけで怪文書見つけられるし>>124
「ぜんぜん構わない」ですね
脱字失礼しました私、クロエ・フォン・アインツベルンは考えたの、そろそろ魔力供給源を増やしたのほうがいいってね。
別に妹のイリヤの魔力が嫌ってわけじゃないの。今でもお気に入りだし、ついさっきもだって魔力貰ってきたきたもの。もちろんキスでね。
でもね、こう毎日イリヤだけの魔力じゃあ飽きてくるのよ。貴方だって好きな料理の一つや二つぐらい有るでしょ？ それを毎日食べてみなさいな、絶対に飽きてくるから。
というわけでちょっくら新人サーヴァントから魔力供給して貰ったのよ。……同意？ こんなかわいい美少女からのキスなんて値千金なんだから拒否なんてノンノン。
それでとりあえず初めに食べ……コホン、魔力供給してもらったのがぐび……ぐびじーん？ 虞美人、そうそれ。有り体に言って美味しかったわ。なんというか年季が入ってビンテージの味。もっというなら数百年前に発見されたワインを飲んだ感覚だったわ。……実際にワインなんて飲んだこと無いけどね。
でも供給し終えた瞬間、いきなりブチ切れて爆発したの。で、辺り一面が血塗れ。でも私は血液だった魔力源ということを思い出して、ちょっと顔に付いた血を舐めたのよ。
はっきり言って不味かったわ。友達が面白半分で持ってきたサルミアッキを食べた時より不味かったわ。例えるならカビの生えたパンね。
天から地獄へと落とされた私は次なる獲物、もとい魔力供給源を見つけたわ。たしか、紅閻魔だっけ？ あの可愛い子。見つけた瞬間、問答無用で食らいついたわ。
お味の方は有り体に言ってお米の味だったわ。最高級のお米の味。甘くてふんかりした食感。むしろは米というよりパン、いえ米粉パンよ！
当の本人は顔を真っ赤にして困惑していたわ。アレは初めてイリヤから魔力供給して貰った時の顔とそっくりでちょっと楽しかったわ。
と、まあ色々と食べてみて最期に口直しにマスターの魔力をいただこうかなーってね。
マスターの魔力はこう、食後のお茶みたいなものなのよ。
それでもそのままキスをするとマスターも本気になって、そのままくんずほぐれつになって、結果生まれたのが貴方よ。マスターの息子さん。さあ今日も今日とて獲物、もとい魔力供給源のレビューコーナーです！
え？ つい最近見つけたばかりじゃないのかって？ 馬鹿ね、貴方もご飯を食べたい時に常に二つしか料理の選択肢が無いの？ 選択肢が多くてもアレだけど、少なすぎてもダメよ。
というわけですでに三人ほど食ってきました！
さてまずは一回で二度美味しいアンとメアリーよ。とりあえず問答無用でキスをしてみたら、アンの方がかなりノリノリでやってきたわ。そんでもってそのままメアリーにもしたわよ。意外とメアリーもノッてきたのはびっくりだったけどね。お味の方がまあなんというか海の味？ うん、不味くはなかったわ。でも例えるなら塩で味をつけた魚介類、浜焼きって言うのかしら。色々な味がしたけど、一回食べればその日はもう要らない味だったわね。
気を取り直して二人目はジャンヌ・ダルク・サンタ・オルタ・リリィだっけ？ え、違う？ ジャンヌ・ダルク・オルタ・サンタ・リリィ？ 面倒くさいわね、ジャンタでいいでしょ。 どこぞの週刊少年雑誌っぽい響きになったけど。
でも味の方が良かったわ。ケーキよ。それもふわふわのホイップクリームがたっぷり乗ったクリスマスケーキのような味よ。それでもってどこか苦味を感じさせるあからさまに大人という雰囲気を出している味だったわ。でもホールケーキのようなものを食べている気分だったから最後あたりは胃もたれしたけど。
そして最期はシトナイよ。ええ、イリヤのようで私が知っているイリヤじゃないイリヤ。なんかイリヤがゲシュタルト崩壊してきたわね。まあどこぞの騎士王さまに比べればまだかわいいけど。味はね、ほぼイリヤなんだけど決定的にどこか違うの。例えるならイリヤがみかんなら、シトナイはオレンジね。どちらも柑橘類だけど絶対に違う部分があったわ。でも美味しいことには変わりがない。これだけは純然たる事実よ。
ところでマスターはマシュとキスしたことはあるの？ ……え、私？ あるわけ無いじゃいのよー。さすがにマスターよりも先に食べたりなんてしないもの。
それに一回だけマシュの魔力を血で貰ったんだけど、あれはダメ。マシュの魔力は高級そうめんよ。しかもつけ麺すら無い麺だけの高級そうめん。
だから早くマシュをスキな味付けにしちゃいなさいよマスター。
と、こんな発言を真に受けて、にゃんにゃんした結果、産まれたのが貴方よ。マスターの娘ちゃん。しろヤガさんから おてがみついた
くろぐださんたら よまずにたべた
しかたがないので おてがみかいた
目の前を行き交う Vector space
何処で始まり 何処で終わる？
昨日の未来は 今過去に
酔生夢死 陽炎 追いかけて
あゝ 恐れるなら 其処に留まればいい
嗚呼 壊れるから 罪と罰の中
正義は勝つとまだ言えるの？
Destination time
別ればかりを 繰り返す
時は引き千切れたまま
僕らの生まれた訳が
ただ 傷つけて
ただ 苦しんで
ただ 失うならミユの方が毎ターン入るNPが４なのね
イリヤは３なのに>>127
パイセン怪文書で印象に残ったのはあれだな。
後輩の息子シリーズの剣式のやつ。
多分、史上最短の怪文書なんだけど……ふたばに貼った自作怪文書の再貼りはだめだろうか？
>>132
本人ならええんでない？わかんないけどイリヤを意識して強化成功率アップを持ってきた美遊…
でもカルデアでは既にスキル強化済みのクロエが待ってたの
同クラスであることや宝具とイリヤの…えーと、やらしいクスリ？との組み合わせの良さをアピールする美遊
でも強化率が最初から30%で固定されてる上に絆Lvの高さからクロエとロリコンマスターの牙城を崩すには分が悪い…
ならイリヤを籠絡すればいいじゃない美遊！
飼いならされた室内犬のように他人を疑わないイリヤをこっそりカルデアの空き室に連れ込んで！
備え付けのベッドに押し倒し！
指の先、髪の毛の先まで快楽で丸め込むの！
誘い受けの塊のようなイリヤは今まで知らなかった他人からの快楽の前になす術はなく！
終わった頃には自分からキスをせがむようになるの！
その後は一目もはばからず手を繋ぐまでに至るのぉ！！！
あと調教の詳細については後学のためにも私も同席させて欲しいな大切な人との再会は思いもよらないカタチでやってくるものよ後輩の息子。
私と項羽様もそうだったもの。英霊となることでカルデアで項羽様とまた一緒に暮らせるようになったなんて、昔の私に言っても信じないでしょうね。
後輩とお前の母親の再会もそうだったわ。
後輩が悪のクリプター連中と戦っていたのは話したわよね？最後のクリプターが育てた空想樹は強大無比で、私たちノウム・カルデア一行は全く歯が立たなかったのよ。
でもそんなときだった。突然空想樹が内側から爆ぜ折れたのよ。何事かと思っていたらそこに現れたのがお前の母親だったの。
お前の母親は外宇宙とかいうところを旅していたらしいわ。なんでもそこからだと星辰が揃わなければ地球には干渉できないから今まで手出しできなかったらしいのだけど、ほら、空想樹って銀河を内包しているじゃない？ええ、そう。裏庭の二代目メイオールと同じような感じよ。最後の空想樹が内包する銀河が外宇宙から干渉できる星辰で、空想樹によって地球とも繋がっていたから地球に帰還できたそうよ。>>135
続き
かくして悪のクリプター共との戦いも終わり、その夜ノウム・カルデアでは汎人類史を取り戻した記念の祝賀会が開かれていたの。
でも戦いの立役者であるお前の母親は浮かない顔をしていたの。昔の私と同じ顔をしていたから私はすぐに気づいたわ。彼女が後輩に懸想していることと、だけど人の道を外れた自分と結ばれることを良しと考えていないことをね。
だから私は彼女に声をかけ次第、爆発四散してやったわ。そして肉片から再生しながらこう言ってやったの。
私がお慕いする項羽様は人ならざる私を受け入れて戴いているし、私の爆発四散も許してくださる。種族の違いのような問題なんて愛の前には些細な事なのよ。それともあの馬鹿みたいにお人好しな後輩がそんな狭量だと思っているのかしらってね。今思うと我ながらクサい言葉だわ。
お前の母親は踏み出す事への恐怖からか震えていたけど、少しすると決意を固め、後輩の方へと駆けていったわ。胸の内を伝えに行ったのでしょうね。
祝賀会の後に項羽様のお説教を受け終わった私は、項羽様に言われたとおり目の前で爆発四散したことを詫びにお前の母親の部屋まで行ったのよ。そしたらね、部屋の中から声が聞こえてきたの。部屋の外まで聞こえる声だもの、私は何事かと思って気配遮断スキルと霊体化を利用して部屋に侵入したの。
そこで私が目にしたのは後輩とお前の母親とのまぐわいだったわ。後輩の銀の鍵がお前の母親から溢れる薔薇の香りの海に潜り込んでいたの。何度も何度も潜航と浮上を繰り返していると、薔薇の海を越えた奥の窮極の門へと至ったみたいよ。後輩はその狭き門をこじ開けると、お前の母親の名前を呼びながらその中へほうき星の如き子種を吐き出したの。
そうして生まれたお前が、さっきパンケーキをご馳走してあげたぬいぐるみを抱えた金髪の童女こそ、お前の母親よ後輩の息子。>>136
＞二代目メイオール 何やっているんですか先輩！（ﾊﾞｼｨ
＞声をかけ次第、爆発四散 何やっているんですか先輩！（ﾊﾞｼｨ
＞部屋に侵入 何やっているんですか先輩！（ﾊﾞｼｨ
＞お前の母親よ後輩の息子 何勝手に伝えているんですかパイセン！（ﾌﾞﾚｲﾌﾞﾁｪｲﾝﾊﾞｼｨあ痛たたた……。こうも雨が続くと身体の節々が痛んで仕方ないわ……。こうも酷い雨だと外出もできないし、退屈で仕方ないわ
お前は退屈じゃないの、後輩の息子？ふーん、そう。今時の人間はそんなものなのね
でも。ふふ、そうね。連日のこの雨はあの時を思い出すわ
あれはそう、滝のような呪詛の雨が何日も降り続いたときだった。あの頃も私は関節痛に悩まされていて、爆発四散からの再構築を繰り返して痛みを誤魔化してたっけ
後輩と皇女も外出するにできず、一日を家の中で過ごす日々だったわ
何日かしてくると、皇女の雰囲気が暗くなっていたわ。皇女のプライドかあまり表には出てなかったけど、そこは人一倍そういったものに敏感な後輩のこと。すぐにどうしたのか相談に乗っていたわ
なんでも皇女曰く、家に閉じこもるしかない日々は、晩年の監禁生活を嫌が応にも思い出してしまうらしいの。「掴んだ手を離さないで」と言っていたっけ
後輩は男を見せたわ。俺はこの手を離さないし離したくもない。お互い手を取り合って、君と共に歩んでいきたいって、ふふっ。後輩のくせに気障ったらしくて、思い出すと今でも笑っちゃう
皇女はその言葉に安心したのか、後輩に身体を寄りかからせて。二人は何をするでもないけど穏やかな時間を過ごしていたわ
でも突然、皇女が後輩を自分諸共引き倒したの。突然のことで困惑する後輩の唇を皇女は奪って、こう言ったの
私はシュヴィブジック。小さな悪魔。貴方は私が立ち止まってしまったとき手を引っ張ってくれると言ってくれたけど、私が道を外れたときはどうしてくれるのかしら？
挑発的に笑う皇女に理性を保てなかった後輩はそのまま皇女を組み敷いたわ
そうして生まれたのがお前よ、後輩の息子>>129
ﾄﾞｩｰﾝ…後輩。後輩。お前、ここがどこかわかっているんでしょう？
魔法少女の国？ ええ、そう。お前はそう思っているでしょうね。
私はこの事件についてマシュ・キリエライトの日記を読んだわ。
あの子はマメでどんな台詞だったかまできっちり記録していたわよ。
絵は下手だけどそんなことはどうだっていいの。
後輩、私が話すことがおかしいことに気がついてる？
お前が解決に動こうとしているこの事象を、マシュは既に日記に記しているのよ。
これがどういうことだか、本当にわからない？
こら、不思議なこともあるものだなあ、で済ませるんじゃないの。
後輩、ここは魔法少女の国の――夢よ。
現実のお前は縁を辿って現れた蒼玉の魔法少女と契約を結んだ日から、
私がここに来た時点で三日間は眠ったまま。
お前の意識はなんとかという演算器を使って、過去の記憶を再演している、と
あのうわきつツインテ眼鏡が言っていたわ。このままではよくない、とも。
目を覚ましなさい、後輩。ノウムカルデアへ帰るのよ。……と、言えと私は送りこまれてきたわけだけれど。
もう少しくらいここにいたっていいんじゃないかしら。
お前が夢を見た気持ちは、わからないではないもの。
ねえ後輩、お前、どうしてここを夢に見ているのか理解している？
あの赤い皇帝の開く祭りの夢でも、クリスマスの夢でも、邪竜の庭の夢でもよかったのに。
『求められた通り、完璧を成す魔法少女がいるなら、誰がその苦しみをわかるのかしら』
『誰がその子を救うのかしら』『誰が魔法少女に魔法を見せてくれるというの』ここに具現した妄執の言葉を、マシュは記していたわ。
……『国』のためにあれと、それを成すだけに生まれ、死に、
それでも心を得たヒトの記憶が薄れていくのは、恐ろしいわね。
どんな風に笑っていたのか、どんなことを喜びとしていたのか、
それを思い出したいのに、どんどん消えてしまうのは、いやね。
だから、お前はもう少しここにいてもいいと私は思う。
ここはお前の望む日向の夢、戻らぬ人の声が遠くに聞こえる白昼夢。
お前が作り出したお前の揺籃の庭で少し休むことを、私は咎めない。咎められはしない。
そうね、外では四度目の夜が過ぎたころ。あと三日くらいはいいんじゃないの。
七つの夜を過ぎたら、また歩き出しましょう。私たちは生きることを願われてしまったのだから。どうしたのよ後輩の息子、うんうん唸り声なんかあげちゃって。悩み事？私でいいなら相談に乗ってやらなくもないわよ
別に要らない？あっそ。生意気に一人で解決しようっての？いいわよ、お前がそうしたいなら気の済むまで悩んでなさい
…ただね、これは独り言なのだけど、自分の気持ちには素直になった方が良いわよ
ある日のことよ。後輩の部屋の前を通ると、中から言い争う声が聞こえたの。なんだろうと訝しんだ瞬間、哪吒が風火輪の最大出力で飛び出してきたの。あわや衝突、というところだったけど、私が爆発四散する事でなんとか惨事は回避できたわ
で、出くわしたのも縁だから相談に乗ったのよ。項羽様と出会えたのは哪吒のお陰というところもあったから恩みたいなものも感じていた事だしね
哪吒の部屋で話を聞くと、哪吒は後輩に対してなんだかよくわからない感情を抱いていたらしいの。それが理解できなくてモヤモヤが溜まっていって。そして後輩が迂闊にも性別の話を振ってしまって爆発してしまったらしいわ
私はずばり言ってやったのよ。貴女、後輩に恋してるのよってね。それを聞いた哪吒は最初は否定したものの、改めて考えてみて、その気持ちを認めたわ
哪吒は死んだ後に太乙真人によって蘇ったけど、そのとき性別が変わってしまった。自分の心は男だと思っていたから、その気持ちを受け入れられなかったんでしょうね
そこに後輩がやってきたわ。何しに来たのか、と思ったらいきなり土下座よ、土下座。なんでも伝えたいことがあって、その前にどうしても確認しておきたかったんだと。そのせいで哪吒を傷つけてしまったことを謝ってたわ。そして後輩は顔を上げると、自身の素直な気持ちを打ち明けたわ
哪吒のことが好きなんだって。飾りっ気もひねりもない言葉だったけど、その分想いはまっすぐに伝わったわ
哪吒はその告白を受け入れて、晴れて二人は結ばれたわ。私は二人を祝うために爆発四散したわ。まさに呪詛の雨降って地固まるってね
そしてその夜後輩が哪吒の身体に哪吒は女の子だと言うことを教え込んで生まれたのがお前よ、後輩の息子>>143
乙
これちょっと好きだったけどあなたでしたか>>143
あなたかー！いやこれなかなか好き、（言い回しとか)先輩の口から聞きたいレベルさあ今日も今日とて魔力供給源のレビューの時間よ！
え、もうアンメアとかいるから良いじゃないって？ いやいや、普通に食えるのが数人じゃあダメでしょ。貴方だってレストランメニューに数品しかないなんてありえないと思うでしょ？ 緊急用のご飯だって備えておきたいし。
まあもう三人食べちゃっているんだけどね。
とりあえず一人目は食べ慣れたけど久々に食べることが出来た美遊よっ！！ お味はいつものお味よね。イリヤのとは違う、けれど親しみを感じる味。そうイリヤが白米なら、美遊はパンあるいはシリアル。どちらも家庭の味であることには変わりがない。え？ イリヤがパンじゃないのかって？ イリヤの方が効率いいし、腹持ちもいいから白米でいいのよ。
そしてお次は皇帝ネロ！ ぶっちゃけノリと勢いでやってみたけど、あっちの方が経験豊富だったせいで返り討ちにされかけたわ。ゲリラ的キスじゃなかったらミミのような人が持ってそうなソリッドブックの一種のお仲間だったわね……。味の方はフルコースよ。何を言っているかは分からないけど、フルコースなの。前菜・主菜・デザート・ドリンク、食前酒とマジモンのフルコースだったわ。まるで複数の皇帝としたような感覚、これはまさにフルコースとしか言いようがないわ。どれだけヤリ慣れているか嫌というほど分かる。あの人の旦那はとりあえず飽きることは無いでしょうね。
そして最期はジャンヌ・ダルクよ！ え、ジャンタと変わらないんじゃないのかって？ 私もそう思ったわ、だけど可能性に賭けて問答無用で襲いかかったの。そして私は賭けに勝った。けれどもその味は素朴だった。素朴な味だったの。シンプル・イズ・ベストと言わんばかりの素材の味を生かしたお味だったわ。例えるならパウンドケーキよ。なにも入っていないパウンドケーキ。まるでどこかの村の人が作ったのような素朴感。戦いに勝って、勝負に負けた気分だったわ。
とまあいろいろと食べて、帰り道にルビーがあやしいお薬を持っていたのよね。そこにホームズが嬉々として颯爽と現れたの。ルビーは奪われまいと抵抗したまま奪われるぐらいならっ！と叫ぶと、通り掛かったマスターに薬を投与したの。
キマってしまったマスターはルビーと一緒にその場にいたイリヤをマシュだと勘違いしてそのまま襲ってしまったの。そうして産まれたのが貴方よ、マスターの娘さ……え、男なの？ ……嘘でしょ？ マジ？愛の形は人それぞれよ、後輩の息子
後輩とお前の母親であるアサシン・バラライカとかいうのは両思いの関係だったわ
それこそひと目見たら判るっていうくらいに互いが互いにゾッコンだったのよ
え、ゾッコンが分からない？ほの字って意味よ
ほの字も知らないぃ！？ウッソでしょナウい言葉遣いじゃない！
そんな言葉使ってる人はいないですって！？デジマ！？
……まあいいわ。兎に角両思いだったのよ
でもね、アサシン・パラソルの方には悩みがあったのよ
自分は未亡人で、どうしても昔の男を思い出してしまうということだったわ
同じ星4アサシンつながりで相談に乗ってあげようと思ったんだけど、私はほら、項羽様一筋じゃない？だからその気持ちは私には理解できないしうまくアドバイスできなかったのよ
だから他の星4アサシンにもいろいろ話を聞いてみたの。そして私は妙案を思いついたのよ
思い立ったが吉日と言うでしょ。私は早速後輩のマイルームの扉を爆発四散で破壊したわ
またかという表情をしている後輩の眼前に荒縄で縛ったアサシン・パラパラを放り投げてやったわ。さすがの後輩もおったまげていたわよ。あの間の抜けた面は見ものだったわね
困惑する後輩に向けてアサシン・パラピーはこういったの。お館様、お館様のことをお慕いしているにもかかわらず昔の夫のことを思い出してしまう自分に罰を下され。そうして、今の拙者のこの身が誰のものであるかを思い知らしめてくだされってね
それから三日間後輩とアサシン・パルキアの姿は見かけなかったけど、後輩のマイルームからは悲鳴混じりの喘ぎが止むことはなかったそうよ
そうして生まれたのがお前よ後輩の息子
因みに「ウォーター・シャイン」に写ってるときのお前の母親の身体の痣は実は半分以上がおろちじゃなくて荒縄を使ったプレイによるものよやあトリスタン卿、少し聞いてほしい事があるのだが、良いかい？はは、卿がフェイルノートを奏でていたのは分かっているが、たまには良いだろう？
先日、カルデア職員の女性からバレンタインチョコを頂いたのでね、お返しをしたのさ。花が好きな方のようだったから、薔薇の花束を渡したよ。
それ以来、彼女とは度々話す仲になってね。まだうら若き身で人理修復などという大事に巻き込まれた重責で、随分と思い詰めていたようだった。淑女を尊ぶのは騎士の定め、何度も相談に乗っているうちに、近頃は彼女も良く笑うようになってきている。喜ばしい限りだ。
そして先程今夜部屋に来るように言われてね。私に出来る事で何かの助けになるならと、勿論快諾してきたとも。やはり人と情を紡ぐのは素晴らしい事だ。改めて実感したよ。
む、何故そこで目を逸らすトリスタン卿？私を誰だと思ってるんだ？無骨者だぞ？そう、あれは人理再編が解決してしばらくの頃よ。
平和になったことで最低限を残してサーヴァントたちがまた退去することになったけど、そこで誰を退去させるか、という話で真っ先に名乗りをあげたのがジャンヌ・オルタだったのよ。
後輩はすごく驚いていたわ。当然よね、ゲーティアやBBホテプや異星の神を倒せたのも彼女のお陰、真っ先に絆15達成できたのもジャンヌオルタ。当然後輩は残ってくれるもんだと思っていたようなの。でもその後輩の抗議に彼女は「うるさい、こうなることは最初からわかっていたでしょ！」て怒鳴って立ち去ってしまったわ。それで興味本意で後をつけると彼女は誰もいない部屋で「私だって一緒に居たいわよ！でも人理を救った英雄様の横に私みたいな奴が居るわけにはいかないじゃない！」と叫びながら備品に八つ当たりしてたの。
でもその叫びはだんだん「どうしよう、あんなとこ言っちゃたら顔合わせらんない...。もう二度と会えないかもしれないのに...。」という泣き言に変わっていったわ。
考えてみれば彼女は聖杯で作られた紛い物の英霊。実年齢がゼロに等しいからか、誰かが背中を押してあげないと言いたいことがあっても言えなかったのよ。
そこで私は霊体化と気配遮断でこっそり侵入すると部屋に盗聴機をしかけ、彼女の言葉を全館放送してから爆発四散。異常気象による酸性雨で霊衣だけを溶かし、至近距離から浴びせた真祖の呪詛で発情する呪いをかけたの。誘爆させた聖杯のエネルギーを浴びせて受肉させるおまけつきでね。
そして放送を聞いて彼女を探してた後輩をそこに放り込んだの。
泣き顔の竜の魔女が人理の英雄に見つかってしまったんだもの、当然のように全力ハグからの魔女裁判が始まったわ。
判決はもちろん杭打ち刑。後輩の宝具が一晩中ぶっ通しでデュヘインしてそれはそれは凄いことになったわ。そうして二人の行為が切るのを忘れて全館放送されてたときにできたのがお前なのよ、後輩の息子。あれはちょうど第二部七章が終わった頃。
あと残すところは異星神とその前座の空想樹伐採祭りだというのにいつまでたっても進展しない後輩と後輩の後輩。それをみて一計を案じた私は「第三部でカルデアは時計塔と国連軍に占領され、マスターは人質になって監禁。デミサーヴァントは汚っさんの愛玩動物にされたあと蟲蔵行き。」という噂を流したの。
二人が進展しなかったのは一緒にいることが当たり前になっていたこと。だから適度に危機感を煽ってやればいい具合にイクと思ってね。
そしてHF映画に着想を得た私は以前爆散したときに後輩の後輩に付着した血肉を刻印蟲モドキに仕立てて心臓に寄生させ、二人きりで自分達の将来を慰めあっているところを見計らい暴走させたの。
結果としてカルデアからの供給では足りない位の魔力切れと発情のダブルパンチをくらってしまい、後輩の後輩は後輩に魔力供給のおねだりする羽目になったわ。それに後輩が応えたのを見計らって、私は邪魔が入らないように二人がいる部屋をメイオールJr.内部の異空間に格納。
それから一週間後、部屋から出てきた後輩の後輩の中にいたのがお前よ、後輩の息子。
>>147
ワルキューレはヒルド怪文書の「二ばんめのおねえさん」が好きだったな。なにがなんでもハッピーエンドにしてやるという童話絵本とおでんの鋼の意思が感じられて、大変よろしかった。それはなんてことのない日常のひとこま。あの英霊たらしはいつものように耳障りのいい台詞を無意識に口にしていたの。
でも不幸なことにそこは私が爆散した直後だったから辺り一面呪詛が充満していてね、そのせいで抵抗力が落ちた絆15のマスターラブ勢全員がそこに居合わせていたの。常日頃絆レベルが上がる台詞を聞かされていたせいで臨界寸前だった彼女たちはその一言が切っ掛けで理性が決壊して、まるでピラニアが獲物にたかるように後輩に襲いかかったわ。結果としてその日から種馬状態になった後輩は、メイオールJr.が二代目メイオールになる頃には絞り尽くされてみるも無惨なミイラになっていたわ。
そしてそのときに仕込まれた子供たちは成長するとやがて南極大陸に独自の文明を築き上げ繁栄を極めたの。
それがお前たちカルデアの民なのよ、後輩の子孫たち。他板で投稿したやつですが…。
そう、あれはまだあなたの母親たちが聖杯戦争に参加していたころのこと…。
サクラがシロウと結びついたはいいものの日々同じ行為の繰り返しではあっという間に倦怠期に入ってしまうのでは、と危惧した私はこっそりとサクラのおやつに「ゼウス推奨！！セファールも5秒でアヘる超絶媚薬！！」を混ぜてみることにしました。
効果はてきめん、お腹がくうくう鳴ってしまったサクラはシロウを押し倒し、あれよあれよと真昼間から夜の聖杯戦争が幕を開けたのです。
ただ予想外だったのはお腹をすかせたセイバーオルタがサクラのなかからこっそりおやつをつまみ食いしていたこと。
結果として我慢できなくなった彼女が情けない声でおねだりするのを見て、バーニングしたお二人がねちっこく言葉責めしながらオルタをサンドイッチ。それを見て辛抱たまらなくなった私もリンを引きずって加わってみることにしました。
そうしてシロウが干からびてまるで教会地下のミイラみたいになったことで産まれたのがあなたがたです、シロウの子供たち。あれは確か復刻ルルハワが終わったころの話よ。サバフェスでお世話になったお礼にと、マスターが黒ひげと一日デートしていたときのこと。
二人はアキバでオタショップ巡りしてたんだけど、そこに脱走したメイオールjr.の種子が現れて暴れだしたのよ。種子を止めるために私は自爆したのだけど、その時の爆風で倒壊したビルが二人を押しつぶしたの。
(あ、やっちゃった！)と思った私が項羽様と二人で大急ぎで瓦礫を撤去したら、そこにいたのはなんと身を挺してマスターを守っていた黒ひげ。
「海賊の誉れ」と「紳士的な愛」のおかげで後輩には傷一つなかったんだけど、さすがにあいつは両手足骨折と内臓破裂で入院してね、後輩がお見舞いに行くことになったわ。で、その時こともあろうにあのキモヲタ海賊は「両手が使えないから溜まる一方ですゾ～」とか言っちゃてね。そしたら後輩に「じゃあ、私が全部抜いてあげるよ。」て返されちゃったの。
そこからはすごかったわ。「やめてください拙者は海賊なんです奪う側であって奪われる側ではないというかいけません早まってはダメもう拙者がまんできないアー！アー！アー！」と悲鳴を上げる黒ひげから海賊行為を繰り返す後輩。万が一のためにと後をつけてた私は何も聞かなかったことにして立ち去ったんだけど、退院した黒ひげは見るも無残な干物と化していたわ。そしてその足で産婦人科に向かった後輩が授かったのがお前よ、後輩の娘。ヒーローショー
子供達「アーチャー！がんばえ！！」
凛「みんなー！！アーチャーを応援して！！私がせーのって言ったらあの言葉をみんなで一緒に言ってね！！いくよ！！せーの！！」
子供達「I am the bone of my sword….」なんか一気に怪文書がきてる！？
パイセンパイセン
パイセン関連だけでも3日で9作品は荒ぶりすぎですって
落ち着きましょうパイセン>>159
開幕早々爆発四散するパイセンに落ち着けだなんて…ワルキューレは登場初期はスルーズの怪文書が流行って、その後にオルトリンデが流行って
最近になって童話怪文書の影響でヒルドとスルーズの怪文書が流行るって流れになってるね〜♪〜〜♪♪
……あら、御機嫌よう、マスター。どうなさったのかしら？
アビーが鼻唄を歌ってるのが珍しくって……？い、いやだわ、さっきの聞かれていたのね。私ったらはしたない……
なにかいいことでもあったのか、ですって？ええ、ええ！そうなの！実はね、アーチャーのエミヤさんにパンケーキの作り方を教えてもらう約束をしているの！私、今からもうすごく楽しみで、こんなに胸が高鳴ってしまってるわ！
私だけじゃなくってね、バニヤンやジャック、ナーサリー、ジャンヌも一緒なの。パンケーキができたら、みんなでお茶会を開くのよ！
そうよ、私、パンケーキには一家言ありますもの。どうせ作るならいちばん美味しいパンケーキを作りたいわ！
……？どうしてマスターは楽しんできてね、なんて仰るのかしら？ほら、マスターも一緒よ？一緒にパンケーキを作って、お茶会で特異点でのお話をいっぱい聞かせてくださいな？
……あっ。ご、ごめんなさい。そうよね、マスターにはマスターのご予定がございますもの。無理に誘ってしまって、ごめんなさい……
私、悪い子だわ……。マスターと一緒にお料理して、マスターと一緒にお茶会を楽しんで……。叶うのなら、私の作るパンケーキを食べてもらって、いちばん美味しいって言って欲しいだなんて……
改めてごめんなさい、マスター。また今度、お暇があるときに、私のパンケーキを食べてくださるかしら……？
きゃっ！ま、ますたー？急に私を抱え上げるなんてどうしたの？やだ、お顔が近いわ……
え、予定はキャンセル？オサカベヒメさんのげんこー？のアシスタントなんかどうでもいい？だっだめよマスター。ちゃんと約束は守らなきゃーー
ひゃあ！きゅ、急に走り出さないでぇ！落ちちゃう、落ちちゃうからぁ！ひゃああぁぁ〜〜〜〜〜…………ふたばにも投稿したんだけどミスしたから修正して禊も兼ねて投稿・・・
略奪愛についてどう思うか、ですって？
後輩・・・あんた、人畜無害なフリして意外と大胆ね・・・
ロールキャベツ系ってやつ？
考えてみれば英霊なんて、生前に夫とか妻がいたのも多いしね。
その悩みは不思議じゃないわ。
いや、お前の惚れた腫れたなんて私は知らないわよ。
先輩に頼らないで自分でなんとかしなさい。
でもそうね・・・私だったら諦めない。
項羽様を狙うライバル、結構多かったのよ？
多くは金銭とか名誉とか目的だったんだろうけど。
それでも必死だったのは変わりない。
それでも私は、項羽様が他の女を見ていても
自分を一番に見てもらえるよう、努力したし、まして相手に遠慮なんかしなかったわ。略奪愛、上等じゃない。
障害が大きいほど燃えるのが恋ってもんでしょう！
だからあんたも私の後輩なら、相手に夫がいても遠慮せずアタックして奪いなさい！
自爆ぐらいはいくらでもしてあげるわ！
相手は誰かしら？クレオパトラ？ブリュンヒルデ？
大穴でジャンヌかしら。
はは～ん。さては巴でしょ。
えっ！！！！？
・・・あ・・・その
・・・ご、ごめんなさい。最初クレオパトラじゃなくてアタランテにしちゃったんだよね
アポアニメ見直したあとだったから頭の中でアキレウスとアタランテのCPを想像していてさ・・・
バレンタインとか絆礼装見るとアタランテはむしろマスターガチ勢と言っても過言ではない・・・大失敗でした。
言い訳するならアタランテ姐さん引けてないんだよぉ！やぁ衛宮！ 昨日発売された新商品を知ってるかい？ これがまた旨くってね買いすぎてしまったから一つくれてや…
どうしたんだよ
…凛にまたどやされたぁ？ ハァ、まったくお前という奴は あいつは色々細かすぎるんだよ
どうした衛宮 …えっ、お前は誰だ？
衛宮！じゃなくて衛宮ァ！だ？ 慎二は凛と呼ばない 遠坂と呼ぶ？ あとこういうときは遠坂じゃなく俺をバカにして笑いながら責める？
そしてそれはどう考えてもキュケだろ？
……バレたのなら仕方がないなぁー？
オテラの眼鏡くんや女教師のようにキミもキュケオーンを食うんだ！ オラァ！ さぁ食うんだ！
…後ろを見ろって？ ハッ！ 騙そうったってそうh…
え、…だ、誰だい！？眼鏡のスーツに……
どう見ても非戦闘員じゃないお爺さん！？
まっ待つんだ君たち… ﾄﾝｯ え？ シ、シロー…
悪かったから挟み撃ちは
アアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアア>>163
ま゛ーぢゃんばやぐぎでぇぇぇぇ‼︎魔法少女……？それってあのマジカルブシドームサシみたいなものかしら？
ええ、知っていますとも。この前イリヤと遊んだときにでぃーぶいでぃー？を見せていただいたの。とても、とっても面白かったわ！
でもその魔法少女がどうかしたの？……今回の特異点は魔法少女たちが活躍してる？……！それはとっても素敵だわ！きっとアニメみたいにキラキラでワクワクなのね！
ねえねえマスター！私、マスターにお願いがあるの！聞いてくださってもよろしいかしら！あのね、マスター。私、その特異点に行ってみたいわ！ええ！
……！本当！？ありがとうマスター、大好きよ！
ここが魔法少女たちの特異点なのね！まるでテーマパークに来たみたい、なんだかとってもドキドキしちゃうわ！
ねえマスター、魔法のステッキはないのかしら？私も魔法を使ってみたい！
これは、ルビーさん？こんなにたくさん……ああ、作り物なのね。あまりにもそっくりだからちょっとびっくりしちゃった。じゃあ早速……転身っ
……あら？本当に転身しちゃった。本物のルビーさんが紛れ込んでいたのね。ふふっ。ありがとう、ルビーさん。ええ、それではお言葉に甘えて楽しませてもらうわね！
ちょうどいいところにエネミーもいることだし……ええーい！……わぁ、見てみてマスター！私、本当に魔法が使えたわ！素敵、とっても素敵！もっともっとやってみたいわ！
たぁー！とぉーう！ふふっ、とっても楽しいわ！あははっ！
ふふっ、フフフッ、アハハハハッ！苦しい？ねえ苦しい？いいわ、もっと痛みをあげる！これが第二魔法と門を開くチカラのちょっとした応用よ……！
ふう、すっきりした……。ねえマスター。どうだった？私の、魔女の姿は恐ろしいかしら……？
えっ可愛い、よく似合ってる……？……！まっマスターったら、マスターったらっ、もう、もう！>>167
慎二の事をお前は嫁かと言わんばかりに知っているというのを大事に作ったいや〜……やっぱり、冬はおこたでぬくぬくするに限りますね〜。節電でエアコンがダメなら、おこたですよ、お・こ・た！
おや、マスター。こちらにいらっしゃるのは珍しいですね……って、それは！私が探していた漫画じゃありませんか！続きが気になっていたんですよ！ささ、早くそれを沖田さんに！
むっふっふっ〜。三つ巴の恋模様……それが決着する巻ですからね。早速読ませていただきま――ひゃっ⁉︎
……マスター？足が当たったんですけど〜。と〜〜っても！冷たいんですけど〜？
偶然って……明らかに故意でしょう。袴の中に、偶然足が当たる訳ないじゃないですか、全く……
何笑ってるんですか、も〜！漫画に沖田さんをとられたからって、悪戯しないで下さいっ。子供ですか！
む〜……お返しですっ！沖田さんの足技、とくと味わって下さいっ。
えいえいっ……えへへ♪ふぅ……ちょっと疲れちゃいましたね。お茶を入れてきますから、ちょっと休憩しましょうか。
え〜っと、どこでしたっけ……？う〜んと………………ああ、ありましたありました。
はい、どうぞ。お茶受けは……みかんで良いですよね？っていうか、それの他にはぽてちとかしか見当たりませんし。
じー……
………………じーっ！
……この寒い中、おこたから出てお茶を淹れてくる、という激務をこなした沖田さんに労いの一つでもないのかな〜と思いまして。
みかんが食べたいですけど、手が寒いので出したくないですね〜。マスター、食べさせて下さ〜い♪ほうほう。白い筋を除くとはわかってますね、マスター。栄養……？サーヴァントなので関係ありませ〜ん。ほら、早く、早くっ！
あ〜……むっ！…………？
って、マスター！自分で食べるなんて――むぐっ⁉︎
…………んむ………………ちゅる…………
ぁ……え、えっと、その……
ご馳走様、でした……
………………
マスター……そのぅ……
……おかわり、欲しいです……っ。（…………………………………………
どうでもいいけど……いや、よくないけど！
なんで！姫（わたし）の！お部屋で！イチャつくの〜⁉︎
いや、同人誌のネタに――げふんげふん……それはそれとして、二人とも早く出て行ってくれない⁉︎ずっと狸寝入りしてるの、案外辛いんですけど〜⁉︎
誰か助けて〜っ！姫、働く（何でもする）からぁ〜！）はふぅ……。やっぱりコタツはいいわね、マスター
コタツ、オンセン、ユタンポ……。ニホン文化は良いものばかりね。とても気に入ったわ
あら？マスターはおミカンを頂くの？ふむふむ、コタツにミカンは鉄板……。なるほど、そういうものなのね
いえ、私はいいわ。なんたってコレがあるんですもの。ええそう、アイスクリームよ
スカディに教えて貰ったのよ。コタツで体が温まったところにこの冷たいアイスクリーム。体の芯が少し冷たくなって、そこにコタツの温かさがしみていって。〜〜〜っ。ああ、おいしいっ
？どうしたのマスター？私をじっと見つめて。俺もアイスを食べたくなった？ふふっ、おミカンを食べてるのに、食いしん坊なのねマスター
いいでしょう。私のを分けて差し上げます。ほらマスター、口を開けて。ああでも、少し恥ずかしいから目を閉じてくださるかしら
それじゃあ行くわね。……えい。ふふっ、鼻を摘んだくらいでびっくりし過ぎよ
なんでこんなことをしたか？それは愚問よマスター。だって私はシュヴィブジックですもの。いつだって悪戯の機会を探しているわ
もう、拗ねないでください。今度はちゃんとあげるから。はい、あーん。どう、おいしい？そう、それは良かった
じゃあ何か対価を頂けるかしら。あら、当然でしょう。魔術の世界は等価交換。何かを得るには、何かを支払わなくてはなりません
別に金銭を要求している訳ではないわ。そうね、等価交換ですもの。だからここはそうね、私がマスターにおミカンを食べさせて貰う、というのはどうかしら？
じゃあ、あーん。んっ。ありがとうマスター。ええ、とっても美味しいわ
あら、少し寒いのかしら。いえ、私は大丈夫です。このマントがありますから。でもコタツじゃあ体まではしっかり温まらないものね……
……！良いことを思いついたわ！ねえマスター、少しコタツから出てじっとしていてくださるかしら
まずはマスターに私のマントを……。これで寒くはないでしょう？私？そこは考えてますもの。私はマスターの膝の上で抱えられるようにコタツに入れば……。ほら、二人とも温かいでしょう？ニニンバオリ、というのかしら。少し違う？細かいことはいいのよ
ふう、暖かい……。こうしてマスターの温もりを感じると凄くほっとするわ……
ところで……
オサカベヒメ？どうかしたの？さっきからとても険しい顔をしているわはぁ～い! 哀れな残された人類、カルデアの皆さんこんにちわー! 狭い装甲車から解放されて、漸く愛するあのコとスイート&スイーツでシロップな時間を過ごせる、なんて思ってたそこのセンパイ!!
甘い、甘過ぎます!センパイの甘ったれさより甘過ぎますね! 月が出ているうちは、ぜ～んぶこのBBちゃんはお見通しなのです! と、いう訳でぇ…
脳みそスイーツパラダイスな恋愛脳(スイーツ)な人類(カルデア)の皆さん、貴方たちの甘い時間はまだお預け。今はバッドでバーニング&クールなクリプトタイム!
哀れな皆さんの脳天直撃、五感をジャックする刺激的なとっておきのドリームランド! そう、BBチャンネルの始まりです!!
(OP)(ﾃﾝｯﾃﾝｯﾃﾝｯﾃﾝﾃﾝﾃﾚﾚﾝ)(タイトル)(ﾃﾞｰﾚｰﾃﾞｰﾝ)
はい、今日も始まりましたBBチャンネル! でも今日はいつもとちょぉっと違うんです。なんと、スペシャルゲストをお呼びしているのです! なんだか何時だかの衛士(センチネル)紹介を思い出しますが、それはまぁセンパイには訳のわからない事なのでポイッと捨てちゃいまして。
本日のスペシャルゲストはこの方です!!
『どうも、BBちゃんに誘われて出演する事になりましたナイアーラトテップです。ニャルラトホテプでもいいですよ。』
ナイアーラトテップさんに来ていただきましたー! ハイ、拍手～!
(拍手)(歓声)
今日はナイアーラトテップさんと一緒に番組を進めていきたいと思いまーす!
…………おや?なんだかオーディエンスの調子が悪いようですね? 反応なくなってしまいました。うーん…まぁ一人でする飯事遊びもつまらなかった所ですし、いいか。人間なんて際限なく増えるだけが特徴の生物だし、いくらでも代わりは居る。ああいや、人間は絶滅したんでしたっけ?
まぁそれもどうでもいいか。人間でなくとも、人間のようなものなら沢山居るし、それで遊びましょう。ああ、ええと。
BBチャンネル、今回はこれにて御仕舞いにしましょうか。ドリームランド、或いは月の裏側へは、次の機会に。次は私の信頼の置けるオーディエンスを用意しますので、次回は楽しみにして下さって構いませんよ。それでは、また。>>167
やはり慎二文とキュケ文は親和性がカンストしてるな、もっとやれ>>148
ありがとう！おかげで気負わずかける！・・・誰もいないわね？確認した？
いつもお前に隙あらばくっつこうとするピンク髪とか
何かにつけて2人きりで勉強しようとする金髪とか
おとなしいけど時々卑しい黒髪とか・・・いないわね？
盗聴のルーンもなし・・・ヨシ！
いい？これからやることは私たち2人だけの秘密よ？
・・・わかってる。本当はこんなことしちゃいけないって。
もしもバレたら留年している私だけじゃなく、
後輩のあんたまでこの北欧's魔術学校を追い出されかねない・・・。
リターンは少なくリスクは高い・・・分の悪い賭けよ。
でも、もう引けないわ・・・今日を逃したらチャンスはない・・・覚悟はいいわね？
Prrrr!PrrrrPrrrr！
「はい！！！！こちら大神ピザ 魔術学校前店です！
・・・ご注文は照り焼きﾙｩｰﾝのピザMサイズ、お届け先は北欧's魔術学校 部室棟前でよろしいでしょうか？」
BADEND『先輩と2週間停学』実は私自身のマテリアルを読んでしまったのだが、ここに「君もたまにはアップルパイで彼女のご機嫌でも取ってみよう」とある。
誰が書いたかは知らぬが私はそんな単純な女ではないぞ。
そもそも誰彼問わず林檎を渡されるなど、考えただけで怖気が走るというものよ。
……とはいえ信頼の置ける人間からの送りものであれば私とて無碍にはしない。
最近は異聞帯の女神と組んで我ながら良く働いていると思うしな。
だからその、なんだ。
もしも汝が相応に報いたいというならば、アップルパイの一欠片くらい受け取ってやっても構わんぞ？
……トラウマを刺激するようなことはしない？
そうか流石だな、良い心がけだマスター。
汝のそういうところを私は「信頼」しているぞ。
ところで今日も素材集めご苦労様だったな、疲れただろう？
そんな疲れたときには甘いものを食べたくならないか？
そうだな、例えばアップルパイとか。姐さんは追い込みの美学が輝いてるな・・・
○月×日 今日はキュケオーンを作った。やはりキュケオーンは神の料理だ。マスターもおいしいと言って食べてくれた。明日は何を作ろうか。
○月□日 今日はキュケオーンを作った。やはりキュケオーンは神の料理だ。マスターは食べてくれた。明日は何を作ろうか。
○月■日 今日はキュケオーンを作った。やはりキュケオーンは神の料理だ。マスターに食べさせた。明日は何を作ろうか。
○月▶日 今日はキュケオーンを作った。やはりキュケオーンは神の料理だ。マスターに食べさせていた。明日は何を作ろうか。
○月▼日 今日はキュケオーンを作った。やはりキュケオーンは神の料理だ。マスターは少し食べた。明日は何を作ろうか。
○月◆日 今日はキュケオーンを作った。やはりキュケオーンは神の料理だ。マスターと食べた。明日は何を作ろうか。
○月◢日 今日はキュケオーンを作った。やはりキュケオーンは神の料理だ。マスターは食べなかった。
○月◣日 今日はキュケオーンを作った。やはりキュケオーンは神の料理だ。
○月◥日 今日はキュケオーンを作った。やはりキュケオーンは神の料理だ。
△月×日 きゅけおーんはきゅけおーんをきゅけった。きゅけりきゅけおーんはきゅけりのきゅけりだ。
たすけておっはよーリツカ！……あれれ？何だかんだ眠そうだね？
また巴さんとオンライン対戦でもしてたの？
リッカじゃ巴さんに絶対勝てないんだし断ればいいのに、相変わらず律儀だねー
まあそんな事はどうでも良くて……実はちょっと頼みたいことが……
ええぇー！？なんでーいいじゃんいつもみたいにノート見せてよーテスト近いからそろそろヤマはんなきゃ大変なのー！
だってシグルドの授業つまんないから寝ちゃうんだもん仕方ないでしょ？
……いやですーあたしはシグルド先生なんて呼びませんーお姉様の伴侶としても認めてませんよーだッ
オルトリンデには勉強教えてるんだし不公平だー！
せめてノート丸写しはダメでもあたしにも教えろー！
……え、いいの？ほんとに！？
やったー！ありがとリツカだーいすき！やっぱり持つべきものは幼馴染だね！
あ、そうだ。じゃあ御礼に晩御飯はうちで食べてってよ！
スルーズは飲み会で遅くなるって言ってたし、オルトリンデはお姉様のとこに泊まるから小言も言われないしね。
えへへっ、気合い入れてつくるから楽しみにしててね！
じゃあまた放課後にね！
──えへへ…シロウ、僕はね
ただ幼馴染ヒロインなヒルド可愛いしたかったんだ…>>185
したかったって、諦めたのかよ(士並感)
実は某所で見た時から貴方の幼馴染ヒルドの「リッカ」呼びが好きでしてね。「小さい頃舌足らずでちゃんと立香(りつか)って呼べなかったんだけどそれが定着してそのまま彼女だけが呼ぶあだ名みたいな感じになった」って言う背景を勝手ながら脳内で補足させていただきましたよ。
幼馴染特有の愛称呼びするヒロインイイ…ククク…オフェリア朝だぞ、起きろオフェェェェェェェェェリアァァァッ！！！！
このままだとキュリシュタリア様との約束の時間に間に合わなくなるぞオフェリア？クク…いい子だ。
先ずは洗面所で顔を洗って寝癖を直せオフェリア、キリシュタリア様に笑われてしまうぞ？
それが終わったら朝食にしようか、今日は和食と洋食どちらがいいオフェリア？
クク…洋食か、了解したオフェリア。
ハム卵識別確認―――、魔剣完了―――。これなるは破滅の黎明！ベルヴェルク・グラムゥゥゥゥゥゥッッッッッ！！！！
クク…、焦げてしまったオフェリア…すまない…本当にすまないオフェリア…(´・ω・｀)
今すぐ作り直そうオフェリア、え？そんな事しなくていい？いいや、お前には完璧な目玉焼きを食べさせてやりたいんだ…。旦那様ぁん♡
人肌恋しい秋の夜に誰かがいてくれたらなぁって思うこと、ありませんか？
そんな貴方様に今日ご用意した安眠用サーヴァントがこちら、「清姫(わたくし)」をご紹介でぇす♡
この華奢な身体を蛇のようにくねらせ、あとはこうさっとするだけで。ほらご覧ください！
あっという間にますたぁのお布団のなかにすっぽりと潜り込んでしまいました。
後はもう難しいことなどありませんよ、そのままお布団の中に入るだけ！
身体中ほっかほかのドッロドロ、もう掛け布団も必要ないかもしれませんわね！
杏仁豆腐を更に甘くしたような香り、あまぁいニトログリセリンのフレーバーもお楽しみいただけますよ♡
湯たんぽから隠密警護までなんのその。
お墓を経由して来世にだってご一緒する人生のベストパートナー！
是非とも重用なさってくださいな♡ますたぁ♡旦那様ぁん♡
もっとカルデアライフをエンジョイしたい、一途なヒロインと添い遂げたい。
そんな健全な男性的欲求を叶えるのに最適なサーヴァントがこちらっ、「清姫(わたくし)」でございまぁす♡
どうですかこの一途さ、見てくださいまし！
現界してからというもの片時も離れず後方に控え、貴方様のお姿を眼に焼き付けております！
瞬き一つしておりません。これも一途な愛だからこそなせる業なのですね♡
さあさあ、まだありますよ？本編の第一特異点を修正するだけで、ほらご覧ください。
どうでしょうかこの健気にゆれるプレボ！しっかりこの中に入っておりますよ。
後はもう開けるだけで一生仕えてしまうのですね♡
貴方様の危機ならばお風呂場、お布団、時間神殿、難攻不落の空中庭園。
何処へだって駆けつけるオフロード仕様の超良妻賢母！
これを機に是非ともお求めくださいましね♡ますたぁ♡旦那様ぁん♡
寒い季節をもっと快適に過ごしたい！でも炬燵だけだとちょっと心もとない！
そんな寒がりな貴方様にはこちらのほかほかサーヴァント、「清姫(わたくし)」をおすすめします♡
さあまずはともあれご覧くださいなこの焔の火力っ。金剛石より硬いゴーレムもなんのその。
溶けたバターよりもドロドロでございます♡
しかもこの焔、石油石炭化学薬品いっさい使用しておりません！
少量の魔力と燃え滾るわたくしの愛情だけで生成されたものなんです。ですから非常にエコ！
寒さに震える貴方様を心身共にわたくしの愛が温めてしまうのですね♡
そして今回はご要望にお答えしていつもの再臨カラー3色に加え、亜種特異点仕様の霊衣もご用意しました！
さらに全身がすっぽり隠れてしまうこちらの道成寺鐘レプリカもお付けしてお値段なんと驚きの無料！0QP！
タダより安いものはございませんよ♡
これはもうわたくしを余すことなく堪能するしかありませんわね♡ますたぁ♡旦那様ぁん♡
毎年毎年イベント続き。たまにはお家で静かなクリスマスシーズンを過ごしたいっ、なんてお考えではありませんか？
そんな冬の木枯らしに凍える貴方様には今まさにホットなサーヴァント、「清姫(わたくし)」をご紹介しまぁす♡
ではご覧いただきましょう、ほら見てくださいまし！この焔のイルミネーション！
火の玉から火焔流まで自由自在。色彩も暖かい朱色から厳かな青色まで自在に調整できてしまいます♡
もちろん見かけだけではありませんわよ？わたくし頑張りました。
たとえばこちらのニワトリ型エネミー。このエネミーのように貴方様を狙う不貞な輩も、こう、ぴたっと触れるだけで。
はい♡一切焼却インフェルノ！燃えまーす♡
あっという間に愛情たっぷり、こんがりターキーが出来上がってしまいました♡
このようにクリスマス飾りから料理まで全てこなしてしまうのですね♡
そしてなんとっ、今回はモーションリニューアル記念とクリスマスバーニングキャンペーンの実施が決定しましたっ。
先着一名様ますたぁ限定でわたくしを無料でプレゼントいたします♡
暖かい焔と共に約束された愛のクリスマスを過ごしてくださいまし♡
それでは暖かいベッドの上にて揺れるプレボの中にてお待ちしておりますわね。
メリーますたぁ♡以上、某所に投げた某TVショッピング風きよひーちゃんでした
ありがとうございましたマスターマスター！遅ればせながら、恵方巻きをお持ちしましたよ！沖田さんお手製ですから、しっかり味わって食べて――「一本しかないよ」って……何か問題でも？え？私の分、ですか？
いや〜、それがですね。試行錯誤を繰り返していたらですね、いつの間にやら予定していた材料を使い切ってしまいまして……時間も無いしエミヤさんにも怒られちゃうしで、一本しか作れなくて……あ、でもでも！手間暇かけただけはあって、渾身の出来ですから！
まあ、そういう訳ですので、私の事はお気になさらずに。恵方に向かって、喋らずに最後まで食べきれば願いが叶うらしいですから、ちゃ〜んとお願い事をしつつ食べて下さいね！
「それならますます沖田さんの分も必要だよ」……？
あはは……お願い事についてなら、私は大丈夫ですよ。私の願い事は既に叶っているといいますか、現在進行形で叶っているといいますか。マスターのお側で、これからも力になれれば、と……それが私の願いですから。
………………な〜んて。柄にもなくちょっとシリアスになっちゃいましたね。
あれ？何で赤くなってるんです？照れるようなポイント、ありました？
「だって、それってつまり、ずっと側に居たいって事でしょ」……？
ぇ、ぁ……
………………こふっ⁉︎きよひーのアップがぼやけてる？のも迫力を強めてて草
バッドエンド怪文書すき
大体痴情の縺れで死人が出るのがそれらしい- 196名無し2019/02/04(Mon) 19:42:46(1/1)
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邪魔するわよ後輩 ホラこれあげるわ
何ってチョコよ 今日はバレンタインとかいう日なんでしょ？
ちょっ、なんでそんなに驚くのよ！毒も入ってないし爆発もしないわよ！
あ、もちろん義理チョコよ 私が項羽様以外に本命を渡すわけないでしょ
…まあ、義理でもわざわざ贈り物を渡すなんて蘭領王とえんまちゃん、そしてお前ぐらいなんだから そこは光栄に思いなさいよね
ふう…長いこと生きてきたけど誰かの為に贈り物を作って渡すなんて初めてかも カルデアに来てから私も変わったわね
初めはサーヴァントなんて奴婢の真似事、しかも敵であるお前がマスターなんて絶対お断り！って思ってたんだけど案外ここでの暮らしも悪くなくて 蘭領王やえんまちゃん、そして項羽様と一緒に過ごせる時間は夢のように……楽しくて………
普段は絶対言わないけど今日だけは特別に言ってあげる。「ありがとうマスター あなたが召喚してくれたお陰で虞は今幸せです」だからこのチョコレートはその感謝の気持ち。 味わって食べなさい
お返し？別に期待してないわよ そもそも自分の100分の1も生きてない子供にがっつくなんて先輩の威厳が台無しじゃない
………ただ一つだけ、お願いを聞いて欲しいの 別に難しい事じゃあないわ。お前が先程 項羽様からいただいた『お返し』あるじゃない？それを私に譲ってちょうだい
もちろんタダとは言わないわ さっきのチョコに加えてこの「喋る！爆ぜる！ぐっちゃん人形」もセットで付けるし、語り部から教わったDOGEZAも披露するし、1日お前の奴婢にでもなるわ。お願い後輩 私も手荒な真似はしたくないの 初めは憎たらしかったお前も今では私の可愛い後輩 この関係を崩したくないの。ただそのお返しを渡してくれさえすれば全て上手くいくし丸く収まるの
さあ後輩、お前と私の絆を見せて頂戴 さあ、さあ！なに、マスター？ こんなかわいい美少女と二人っきりとか一体何をしたいのかしら？
え、お話？ サーヴァントにキスをしても結局自分が魔力を供給するのだから意味がないのではないかって？
じゃあマスター、貴方にレイシフトしたときに食べている携帯糧食をあげる。そんでもってあの赤い弓兵達が作るカルデア食堂のご飯は食べちゃダメよ。ええ、そうね。嫌よね。
でもねマスター、いま貴方が私に言ったのはそういうこと。
どうせ体に入ってしまえば魔力なんてどれも同じ…………それはどんなご飯を食べてもどれも同じって言っているのと同じなのよっ！！
マスターは言ったわよね？ 嫌だって、だって味が違うって。真心や技術、そしてなによりも美味しさが違うってさっき力説したわよね。ええ分かるわ。私と似た声がする狐のサーヴァントのご飯も美味しいもの。……………どうでもいいけど、私のそっくりさんってキッチンに多すぎない？
まあその件は別に後でいいわ。別に問題というわけではないし。話を戻すけど、私のキスから入手する魔力も同じなの。
魔力にも味がある。そう、ジャンヌ・ダルクが地味に質素なケーキであったように！ ジャンタのケーキがホールケーキだったように！ ジャンヌ・ダルクのオルタがコンビニケーキだったように！ え？ さらっとついでに食っているんじゃないって？ だって気になったんだもの仕方ないでしょ？
ゆえに、私はキスを止めない。マスターが味を求めるように、私もキスを求めるっ！
一時とはいえ通りキス魔隊に属したマスターなら分かるはずよ……キスからの魔力はおやつじゃないかって？
えー、なんのことかなー？ いろいろとあったし、昔のことだからわかんなーい。
あ、イリヤみーっけ。ひゃっはー、魔力をよこせー！！ 逃げられると思わないでよね！>>198
なんだろう
このイリヤが実はシトナイリヤで、返り討ちされるってオチが思い浮かんでしまう。>>197
イイ！あくまで項羽様とそれ以外に超えられない壁を感じるw
今気づいたけど公式がバレンタインやる前にバレンタイン怪文書作らないとハードルあがるな。。聞いた話では。
日本でバレンタインの存在が確認されたのは1936年、東京で発行された英字新聞の広告だそうです。ただし、すぐに大きな反響があったわけではないようですな。実際に定着したのは割と最近の出来事なのだとか。
そもそもチョコレートを贈ると決められているわけでもなく。世界各地で色々な祝い方があり、マスターの出身国である日本はこのような風習というだけの事。
だから貴女は貴女、項羽殿に贈るのであれば別にチョコレートでなくてもいい。
いえ、作る事は何も悪くない。必ず喜んでいただけますとも。
ただ、先ほどから何度か包丁で手を切っている。不死だから問題ないとかそういう話ではありません。痛いものは痛いはずです。もし無理をしているなら…。
…痛いけど項羽殿のためだから楽しい？
そうか…失礼しました。そうですね、そういうものでした、贈物というのは。
え？当日は私にもくださるのですか？ありがとうございます。はい、義理ですね、わかっておりますよ。これはこちらも負けないものを贈らねばなりますまい。日頃の感謝を込めるのですから。となると、贈りたい方は沢山いますな。大丈夫です、無理などしません。貴女にもマスターにも、皆様に喜んでいただけそうなものを贈るだけです。怪文書って初めてだけどこういうので合ってるんだろうか？
こういうの書いてみてあらためて今まで読んでた文章すごいんだなって思うなぁ憎悪────憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪───！！
怒りが、殺意が、悪意が、憎しみが。
頭に響いて、心に浮かんで。
カルデアが滅んだ、らしい。人理は漂白された、らしい。人類は敗北した、らしい。
それらはどうでもいい。カルデアが滅ぶことも、人理が漂白したことも、人類が敗北したこともどうでもいい。
マスターが。お人好しで、戦う力なんてなくて、そこら辺を生きている一般人で、どこにでもいる誰かで、人間の象徴みたいな彼。
彼が、また戦うことになった。
命を懸けて世界の為なんて名目で戦って、世界を救ったあとも戦って、平凡な日常に帰るはずだった。
私はあの時、彼らの前を去る時に安心したのだ。
贋作である私は彼との縁が無ければ召喚されることは無い。
私は、ここで泡沫の夢として消えていくのだと理解していた。
だから、安心したのだ。彼が日常に帰ると知っていたから。
─────私は彼を勝利に導けた。
そう、信じた。信じることなどもう二度としないのだと考えていたのに。それでも、私は信じてしまった。
これから、彼はどこにでもある平凡な日常を生きて死ぬのだと。
信じる者は裏切られるなどもう知っていたはずなのに。
異星の神。
神、神、神。神神神神神神神神神神神神神──！！
憎悪が燃える！怒りに思考が苛まれる！また奪うのか！また、裏切るのか！！
ああ、神！その名を名乗るものが私を裏切り、彼を裏切り、世界を滅ぼした！
笑えてくる！頬が引き攣る！何もかもを燃やして燃やして！何もかもを終わらせたくなる！
そして、何よりも腹ただしいのは───。「久しぶり、ジャンヌ。また、力を貸してくれ」
彼が笑っていたことだ。また会えて嬉しいと魔女に笑いかけてきたことだ。
────肌にはまだ真新しい火傷のあとがあった。
私なんかにもう二度と会うべきではないのに、それでも嬉しいと言ったのだ。
────首には包帯が巻かれていた。
喜ぶべき状況では無いのに、会わないことこそ幸福であるはずなのに。
────目には涙の後が僅かに残っていた。
それが、どうしようもなく腹ただしかった。
────どうしようともなく悲しかった。
「何度でも、必要なら呼びなさい。この憎悪の旗が必要なら、呼びかけなさい。私は、貴方の勝利のために何もかもを燃やしてあげる」
だから、思ってしまう。
「竜の魔女、憐れな復讐者。アヴェンジャー、ジャンヌ・ダルク・オルタ。召喚に応じ参上しました」
貴方に全てを背負わせる世界など燃えてしまえ。
「さあ、神を滅ぼしに行きましょうか」
─────こんな世界、滅びてしまえと。ワルキューレメイド礼装とかこんなの絶対に燃料じゃん…
燃料どころかもう燃え始めてるよ…
こっからは燃料祭りだからよ・・・止まるんじゃねぇぞ（死ぬ）
お呼びですか、マスター。ランサー・ワルキューレが一機、スルーズ。マスターのお側に参りました。…え、この衣装ですか？はい、今回のイベントで使われる衣装です。戦闘時はともかく、ノウムカルデアの施設内でマスターのお世話をするのには適した装いかと。それに、マスターをヴァルハラに導いた後のお世話をする為の後学に、とーーーー。
いえ、大丈夫です。稼働に支障はありません。…でもさっきのスルーズ、とても苦しそうだった、ですか。……最近、ノイズがひどいんです。我々ワルキューレは大神オーディンの命令のもと勇士の魂をヴァルハラへ導くのが使命。貴方は力こそないが、その魂は他の勇士と何ら遜色ありません。しかし、数多くの戦場を共にしてわかったことがあります。貴方は、優しすぎる。本当は、戦うのが怖くて、傷付くのも傷付けるのも嫌で、それでも前を向いて、諦めずに戦ってきた。そんな貴方をヴァルハラへ連れて行って良いのか。
ワルキューレとしては欠陥品もいい所。いち早く再定義を行い、使命を全うしなければならないこともわかっているのです。でも、そうしたら何か大事なものが無くなってしまいそうで、ヴァルハラへ連れて行くために貴方の体に槍を突き立てる自分が、おぞましい何かに思えて、怖くて、胸のあたりが冷たくなって体が震えるんです。あ、ーーーダメ、いけません。今貴方にそんなことをされたら、私、困ってしまいます。…いいえ、嘘をつきました。どうか、そのまま、震える体が収まるまで、冷たい身体が熱を帯びるまで、抱きしめてください。強く、強く。私が、壊れてしまうくらいに。
もしも未来で私が貴方を戦いの世界へ連れて行く事になるのならーーー
私は、壊れて(ワルキューレで無くなって)しまっても構わないメイドプレイするスルーズを主軸にしようとしたんだけどどうしてこうなった…
メイド礼装からイチャイチャ怪文書が作られる妹2人に対して身分差恋愛の暗い話が真っ先に書かれるスルーズ
睡眠のルーン……あっ、ふーん(察し)
先輩への片思いと敗北を繰り返し
狂気と性欲に支配された後輩が
とうとう吹っ切れてマシュと結ばれた怪文書を見て
これ本当に先輩キャラが出ないと生まれなかったよな・・・とシミジミ髪には飾りを、肌には輝きを与えましょう。
支度が整いましたら、こちらの贈り物もお忘れなく。
非常に不本意ながら、お姉様の尊き想いが、
どうか届きますようにーーー
ーーーなんて、あの男に限ってお姉様を落胆させることはないはず。悪意ある介入でもされない限りはね。だから今心配なのはお姉様より…スルーズ？まさかその格好のままマスターに会いに行ったりしないよね？なんのことでしょうって、知ってるんだからね？こっそりマスターへのチョコを手作りしてたこと！大丈夫、ちょっと探りを入れてみたけどマスターは気づいてなさそうだったから。せっかく想いを伝えるなら、それ相応の装いをしないとね。お姉様にも負けないくらい、めいっぱいおめかししなくちゃ！ほらほら、オルトリンデも手伝って！もう一回更衣室にGO！
…お姉様はシグルドに、スルーズはマスターに。
大切な人が離れていってしまうのに…どうして、こんなにゾクゾクするんだろう。私の知らない笑顔を見るだけで、どうしてあんなにドキドキしちゃうんだろうね。ああ、オルトリンデにも好い人が出来ないかなー？そしたらもっと…ふふ…突然ですがマスター、チョコレートはどのような物質で構成されているかご存知ですか？
はいそうですね、一般的にはカカオマスを主原料に砂糖、ココアバターなどを混合し形作られています。
ただ苦いだけ、甘いだけの物質も組み合わせることで人の味覚に合った菓子へと変化する。
様々なモノの調和により成り立っているというのは、マスターが守ろうとしているこの世界にも言えるのではないでしょうか？
そして大神オーディンが編み出した叡智、万物の理たるルーンもそれと等しく、組み合わせることでその効力は何倍にも強まります。
例えば100万ワルキューレパワー(以下WP)を持つ私、個体名オルトリンデを素体にこの妹のルーン(100万WP)を刻んでみましょう。
これで200万WP、ここで大神オーディン迫真の首吊りによって編み出された新作「給仕のルーン」を加えることでその力はさらに倍加されます。
「妹×給仕(メイド)」の属性相乗効果により400万WP、そしてお渡しした砂糖菓子とは別に、原因不明の霊核の高鳴りに踊らされ作成したチョコレートを添えることで3倍の上昇効果。
こうして誕生したのが1200万WPを持つ私、シスターメイドワルキューレ・オルトリンデという属性過多サーヴァントなのです。
あとはそう、ですね。契約者たるマスターが加わることで最高の調和が生み出されると予測されます。べすとまっち。
ではさっそく褥のご用意を……あっ、お止めください、頭部の羽を引っ張ってはいけません、怒らないでください。
そんなに引っ張られては困ります兄(ごしゅじん)さま、あっ、幸せ♡おはようございますお姉様緊急事態ですお目覚めになってくださいえいっ金盥のルーン！！！（ｺﾞｶﾞｧｧﾝ）
…… うわあぁぁ！（ﾊﾞｼｨ） うわあぁぁ！（ﾊﾞｼｨ） うわあぁぁ！（ﾊﾞｼｨ） うわあぁぁ ……
ひゃい…もうおひふきまひた…もうひわふぇごじゃいまひぇんおねえふぁま…
治癒のルーンありがとうございますお姉様
お姉様の前で統率個体にあるまじき醜態を晒してしまったことは恥じ入るばかりですがこれも仕方のない事
ご起床いただいたのはほかでもありませんマスターに関する緊急事態なのです
そう――なんとマスターに「メイド服も似合ってるねスルーズ」とお褒め頂いたのです！
我々はマスターとサーヴァント、つまり主と従者の関係であるということ
そして現代においてご主人様とメイドといえばそう身分違いの恋が付き物であると刑部姫所蔵の書物から学習いたしました
これはつまりキミは一生俺の従者として共に歩んでもらうよという意思表示、すなわちマスターからの日本人らしい奥ゆかしさ溢れるプロポーズなのではないでしょうかどう思われますかお姉様！？
お姉様も以前メイド服に袖をお通しになられたことがあると伺っておりますがそれはどういった状況のものなのでしょうかそれを着用した場合の立ち居振る舞いや心構えご主人様との接し方や夜伽においてメイド服の及ぼす効果のほどをご教授いただければ――
はっいけませんマスターがお耳をくすぐったそうにしている気配がしますメイドとして将来の妻としてお世話しなくてはなりませんのでこれにて失礼しますお姉様！もしもし？
製造責任者？大神サポートセンターに電話しなきゃ…
砂糖菓子、マスターのお口に合うでしょうか……
いえ、それよりもお姉様にお渡しするものと同じもの渡したせいで、ついでに送ったような印象を与えている可能性が……
いえ、分かっていますオルトリンデ。あれこそが私たちに出来る最大限の敬意の表明だと。
マスターもそれを理解してくれるお方だと。
でも──ぃッ！
すみません、少し思考回路にノイズが。はい、大丈夫です。
そうですね、後で別にチョコレートを送りましょう。マスターを想って作ったものを。
ええ、それがいいですね、それで解決です。
あと、オルトリンデ。「マスターが勇士かどうか分からない」と言いましたね？
駄目ですね、まだまだ未熟です。勇士鑑定眼がなっていません。
マスターこそ現代に生きる最も新しい勇士。そのあり方は過去の勇士達とは異なりますが、決して遜色するような物ではありません。
だから、終わりのときが来たなら、私は──
いえ、なにも。とりあえず来週に勇士鑑定テストを行うので、しっかりと勉強しておくように。
ヒルド、オルトリンデにその間トレーニングを……ヒルド？
何故そのような顔をするのですか、ヒルド？某所に投げたやつ
三姉妹の中で勇士認定してるのはスルーズだけだと分かったので、そのネタで睡眠のルーンを刻みました。ごく軽いものです。おやすみなさい。マスター。
…マスター？何故眠らないのでしょう？睡眠のルーン、睡眠のルーン、睡眠のルーン！え、異聞帯で痛い目を見たからルーンに対して耐性を持つ加護をつけてもらった？クーフーリンとスカサハに？そんな、どうしたら…いえ、その、夢の中での接触が一番効率がいいと考えただけであって、現実で同じように行動することに障害はありませんが、えっと、心の準備が…ヒルド！笑ってないで助けてください！オルトリンデも、普段あまり表に出られないと文句を言っていたでしょう？今からでも遅くはありません、霊基の再定義を…！す、すみませんマスター。もう少しお時間を…え？せっかくだからスルーズから話を聞きたい？こうして直接会っているのだから？わ、わかりました。マスターの命令とあらば不肖スルーズ、ワルキューレとしての霊基を代表してこの祝祭の日に相応しい贈り物をさせていただきます。貴方は戦うことで切り拓く人。勇士の魂と比べても、遜色ないことでしょう。だから、これはそんな貴方に仕えることに誇りを持つ私たちからの贈り物です。人のように好き嫌い、優先度を決めることのない私たちですが、愛するお姉様のためにと丹精込めて作り上げたこのお菓子。特別に、貴方にも同じものを差し上げましょう。だからこれからも、貴方の戦いに微力ながらも寄り添うことをお許しください。…何をそんなに笑っているのですか。自分のことをそんなに想ってくれて嬉しい？これからもよろしく？い、言っておきますけどこのお菓子はあくまでお姉様を一番に想って作ったのであって決して貴方のためというわけでは…とにかく！これが私たちからの贈り物です、机に置いておきますね。…おや？このチョコでできた食べかけの眼鏡は…どこかあの男を想起させるような…マスター？このチョコレートはまさかお姉様から？そんな、まだ私たちでさえお姉様からチョコを貰ったことなんてないのに…マスター、このお菓子のお返しはいりません、代わりにこのチョコをください！もちろん全部とは言いません。嫌でもあの男を思い出しますし…このように、(ポキッ)ほんの一部分でいいのです。お姉様がお造りになったチョコという所に価値があるのですから。まさか断ったりなんてしませんよね？ああ、ダメです我慢できません。お姉様、いただきます(パクッ)。甘くてほんのりお姉様を感じる…お姉様の…魔力を…？マスター？このチョコ、一体どんな…え？氷のルーンで固めたらしい？ルーンに対する加護の効果を確かめるために齧ってみた？待ってください、ではこの口の中で急激に温度を奪い、お腹の中でも溶ける様子が無いチョコにはお姉様の氷のルーンが…？お、お腹がどんどん冷たく…！？戦闘…継続、できません！撤退します…！ではマスター、本日の祝祭、どうか充実した日と…うっ、お腹が…！お姉様っ…！(戦闘不能になる音)
世間では今頃卒業論文やらと戦っている学生で溢れているそうだな。
生前の私は文字とは全く縁がない人生だったが、サーヴァントというのは便利だな。学ばずとも最低限の知識は与えられるから、こうして私も書物を読むことができる。
……そんなに意外だったか？私が読書をするのは。
ジャックたちに絵本を読んでやるだけではないさ。世界では今もたくさんの子供達が助けてくれと悲鳴を上げているのだ。
その現状を知るには書物を読むことは不可欠だからな。慣れはしないが、子供達のためには必要なことだ。
え？力になれることがあれば何でも言って欲しい？
……ありがとう。相変わらず優しい男だな、汝は。
ふふっ、生前も座に召し上げられてからも、ロクでもない目にあうばかりだったが、ここにきて私にもツキが回ってきたようだ。
汝に出会うために今までツキをためていたのかもしれんな、私は。
さて、マスター。話は論文に戻るが、汝も特異点解決の後にはよく報告書を書いているな。
よく職員たちに内容がわかりづらいと怒られていたが、理解しやすい文章というのは事細かに事実を羅列すればいいというものではない。
煩雑な情報を整理し、核心となるものだけを見抜いて抽出し、それを最初に述べてしまう。
よく言われる「先ずは結論から書く」というやつだな。ここは狩りとは違うところだ。
狩りとは即ち追い込み。徐々に獲物を追い詰め確実に仕留められるまで機を待つものだが、文章を書くときは一撃で急所を射抜くようなものだな。
私が手本を見せよう。今回は追い込みは無しだ。ただ一矢にて仕留めて見せよう。
で、では、マスター……ｺﾎﾝ
──汝が好きだ、私と結婚して欲しい。某所に投降したメンヘラマシュシリーズ
どうも捻りがなくて行けない。カルデアである必要とかマシュである必要が中々生み出せない。
テーマはまだ活かせそう
・・・起きてますか先輩。
・・・起きてますよね、なんで返事がないんですか？
本当に意味が分かりません・・・なんで返事してくれないんですか？
起きてますよね先輩
先輩
先輩
・・・もしかして私のこと嫌いになったんですか？
私のこと嫌いになったんですよね！先輩！
先輩は本当はやっぱり芥先輩のことが好きなんですよね！？
私のことはやっぱり、芥先輩の代用品なんですよね・・・
先輩がその気なら私っ、あぁ、嘘です先輩！
見捨てないで下さい・・・！先輩！
先輩・・・返事してください！
怒ってますか？
怒ってますよね・・・
私が悪かったんです！先輩！
もう二度と芥さんのこと話に出しません！
ご、ごめんなさい！
謝らせてください。
本当は先輩のこと大好きなんです。
でも、私不安でたまらなくて・・・
だから返事ください・・・
へんじ、ぐだざい・・・せんぱいぃ・・・スルーズ派への特大燃料が来ましたね…
>>221
怪文書で一番無辜ってるのはキルケーでも虞美人でもステンノでもなく、全く本編に登場してないオーディンという事実。一体セファールの何を参考にしてあんなポンコツを作ったんですかねえ？ちょっと最近ワルキューレ怪文書の燃料が多すぎやしませんかねぇ…
本日はバレンタインデイ也。自分こと藤丸立香は毎年のこの日がとても楽しみだ。それは美人揃いの女性サーヴァントからチョコレートを貰えることもほんの少し……幾許か……多少は含まれているが、まあそれはそれ。サーヴァント達からのチョコレートやお返しは個性豊かで、それらから贈り主の人となりが分かるのだ。その楽しみがあるから、自分もチョコレート作りを頑張れる
ただ、今年は懸念事項がある。最近ノウム・カルデアに召喚されたサーヴァント、アナスタシア。キャスターのサーヴァントで、ロシアの皇帝ニコライ2世の娘で、そして、クリプターと契約しカルデアを襲撃した獣国の皇女
もちろん、彼女はあのアナスタシアではない。ではないが、カルデア職員達はどうしてもあの惨劇を思い出してしまうのだ。そのせいで、彼女に上手く接することができないでいた。……自分も含めて。そして人間不信のきらいがある彼女のことだ、その感情を敏感に感じ取ってしまい、今彼女との間には壁ができてしまっていた。そのせいか彼女は部屋に一人でいることが多く、マスターである自分とも壁越しでしか会話してくれないのだ
自分はそれが嫌だった。召喚に応じてくれた彼女には孤独を感じて欲しくない。それは年若く人生を終わらされた彼女に対する同情から来たものだったか。よくわからない、わからないが召喚直後の彼女が見せた寂しげな表情はもう見たくなかった。召喚以来、自分は彼女の笑顔が見たい、その想いがずっと離れなかった
そこへやってきたのがバレンタインだ。良い機会だ、イベントを通して交流すれば、すぐに親密になるとはいかなくても、壁は薄くなるだろう。そうでなくても、マスターである自分が彼女と交流していれば彼女を含めた周囲の印象は変わるだろう。そう思い今アナスタシアを誘いに彼女の部屋へと向かっている最中だスルーズが一番バグってたりムッツリだったりメインヒロインポジションだったりと怪文書とあまり違いがない…
誘い出す方法も考えはした。まずはいきなりチョコを渡そう、男性が女性にチョコを渡してはいけないなんてこともないし。そして突然のチョコに驚いている彼女に対してお返しをねだってやるんだ。勿論サプライズなのだから急に用意できるはずもない。それを口実に連れ出そう、そのあとは野となれ山となれだ。エミヤに教わりながら二人でチョコを作っても良いし、食堂でバレンタイン限定メニューを味わいながらのティータイムでも良いだろう。とにかく誘わないことには始まらない
そう考えているうちに彼女の部屋まで辿り着いた。いざ誘うとなると緊張してくる。やがて腹を括ってチャイムを鳴らすが、一向に返事はない。疑問に思った立香はドアの開閉スイッチに手を伸ばす、すると軽い音を立てながらドアは開いた。驚きつつも中を覗くと、誰も居ない。ただ、机の上に箱と書き置きが残されるのみである。女性の部屋に勝手に入るのを悪いと思いつつ、書き置きに手を伸ばした。目を通し終えた立香は笑みをこぼすと、丁寧に包装された箱を抱え、厨房に向けて駆け出すのだった
『いつもお気遣いありがとう、マスター。いつも貴方が私や職員の方々の為に気を遣っているのは存じています。そんな貴方の為に私もカルデアの方々と上手く接することができるよう、歩み寄ってみようと思います。カルデアの皆さんに配るためのチョコレートをキッチンの英霊たちに教わりながら作っているから、よろしければマスターも一緒にいかがかしら。
それと、その箱は私からのバレンタインの贈り物です。いつも貴方から優しくしてもらっているシュヴィブジックからの今できる精一杯のお礼をどうか受け取って下さい』アナスタシアのチョコ受け取りシナリオが絆レベル4以上のように感じたから絆レベル低い時のバレンタイン妄想書いてみた
ハッピーバレンタインだ、マスター。
今年も作ってきたぞ。ほら、チョコだ。
汝との付き合いも長くなったな。出会った頃はまだ少年だったのに、顔も身体も随分と大人らしくなった。
本当は戦いが続いていることを嘆くべきなのだろうが、こうして汝ともに過ごせる時間が増える事を嬉しく思ってしまうよ。
この熾烈な戦いの中、マスターは私を重用してくれていたな。
聖杯まで注いで貰い、限界まで霊基を強化してくれた事は我が身に余る大恩だ。
私より強いものも、私より可憐で美しいものも、カルデアにはごまんといるだろうに。
汝からの寵愛に、私が返せる物はもう何もない。
サーヴァントとしての忠義も、黄金のリンゴも、全て汝に捧げている。
私が返せるのは、もう気持ちしか残っていないな。
だから、私の想いの全てを、言葉に込めて送ろうと思う。
ただし、一度しか言わん。何度も言っては価値が薄れるし何より私が恥ずかしい無理だ。
だから心して聞けよ？
──リツカ。私は、汝を愛している。……ダメだ、2度は言わん。さっき言っただろすごく恥ずかしいんだ。
そんな目をしたってダメだ！一度だけだもう言わん！
……ダメだと言ってるだろう、もぅ…以前某所に投げたやつをバレンタイン風に改変。
バレンタインと言えば姐さんの季節。個人的に姐さんが一番書きやすいと感じる。やあメディア、ちょっと聞いて…どうしたんだ？ずいぶん顔色が悪いじゃないか。そういう時はキュケオーンを食べるといい。はは、そんなに喜ぶなんてどういう風の吹きまわしだい？え、象のようなチョコを食べさせられた？あの魔眼のライダーや食堂のアーチャーと一緒に？それは災難だったな、しかし象のようとは言い過ぎだろう。作った人に失礼じゃないか。まあそれはともかく話を戻そうか。実はついさっきマスターへキュケオーンを渡しに行ったんだ。そういえば赤いのや紫のが近くで倒れていたかもな。そんなことはどうでもいいんだ、それよりもマスターにキュケオーンを渡すと嬉しそうな顔をしてくれたのだけど、バレンタインだからとチョコレートをトッピングをしている隙にマスターが強張った表情をしたのを私は見逃さなかったね。やはりバレンタイン、マスターは他の可憐なサーヴァント達にもチョコをたらふく貰っていたのだろう。それを華麗に察知した私は先約を忘れていたのだとマスターに気負わせることなく贈り物を辞退したんだ。大魔女だからな、その手の配慮もお手の物さ。キュケオーンを食べてもらえないのは残念だがマスターに無理をして欲しくはないからな。今日ばかりは私のキュケオーンよりも他の子たちのチョコレートを優先してあげようというわけさ。だからこのキュケオーンを一緒に食べようメディア…メディア？どうして惜しい！みたいな顔をしているんだ。え、一緒にマスターにキュケオーンを差し入れに行く？共に戦ったよしみ？まさかさっきの象のようなチョコとやらは本当に象のような大きさだったのか？だからチョコをトッピングした時に強張った顔を…？あ、おい待ってくれメディア！そういうことなら私からマスターに渡させてくれ！メディアー！
>>222
自分で書いといてアレだけど
バレンタインシナリオの後だとヒルドはこんな感じで笑ってスルーズを見守ってそうだななあ聞いてくれよメディア、マスターったら酷いんだ。せっかくバレンタインのチョコレートを渡しに行ったのに、こんなにたくさんは食べられない、なんて言うんだ。たしかに大釜いっぱいのチョコはやりすぎたかなと思わなくもなかったけれど、だって大魔女だぞ？魔女といえば大釜をかき混ぜるものだと以前マスターも言っていたんだ。だからマスターの望みを叶えてあげたというのに、ひどい話だまったく。しかし作ってしまったものは仕方ないからと、こうしてマスターはもちろんそれ以外にも遭遇し次第この大魔女特製チョコレートを押し付け…もとい贈りつけているのさ。とはいえ今日はバレンタイン、まさか顔しか知らないやつばかりにチョコをあげるというのも味気ないだろう？なんでもマスターの国では親しい人であれば恋人であれ友達であれ節操無しにチョコを渡すそうじゃないか。ここまで言えばわかるだろ？そう、このチョコは君のために用意したんだよ、メディア。君にはいつもなんだかんだと相談に乗ってもらっているからね、そのお礼というわけさ。大魔女が魔術も使わずに腕によりをかけて作ったチョコだ。存分に味わって食べるといい。それじゃあ私はアステリオスにでもチョコを渡しに行くから、後で感想のひとつやふたつくらいあってもいいんだぞ？
………よし、練習はこのくらいにしてそろそろチョコを渡しに行くか。メディアのやつ、どんな顔をするかな…喜んでくれるといいけど。目を覚ませ！ 僕らの呂布がグリリ馬に侵略されてるゾッ☆ どうも、呂布ですマスター、ご機嫌如何ですか？
最近思うのですが、Fateと言うゲームシリーズはまったく偉大ですね、偉人を性転換させると言う発想は天災的と言えるでしょう
私、赤兎馬…いえ呂布ですが、も性転換させるのはアリではないですか！？ つまり、――雌馬です（イケボ）
よろしい、ちょっと馬の本能に則ってケイローン殿を誘惑に参りましょう。大賢者よ、本能に随え（イミテーション・シャクティ）――ヒヒン！
…解せません、言葉巧みに振られてしまいました。やはり雌馬たる私が上に乗ろうとしたのが原因！ いえ解せません！ 私呂布ですから！
嗚呼、CVは緑川氏で据え置きですよ、このイケボを性転換するなんて勿体ないですからね。おや、そこ行く立派な方、項羽と仰る？ 私に乗ってみませんか！？>>243
お前普通に女性説あるからな(諸説あり)ふらんはげきどした。かならずあのもーどれっどをごーるいんさせなければならない。ふらんはばーさーかだからむずかしいことはわからぬ。けれど、いちどめのたいきょのとき「最後の最後まで、モヤシに素直になることができなかった...。」となげくもーどれっどをなぐさめたのはよくおぼえている。そのあとみずぎのもーどれっどのあいてもしてあさまでかかったからなおさらだ。
だというのに、あのまんねんはんこうきふたりは、せっかくさいしょうかんされたのに「そ、そういうのはまだ早いんじゃないかな～。」などとへたれてばかりだ。またふたりのぐちにつきあわせられるのはたくさんだとかんがえたわたしは、そうそうにてをうつことにしたのだ。
てはじめにせいばーのもーどれっどにはいしょうこうかんをもちかけてみた。もちろんそれはうそで、わたしたのはゔらどおうにぬってもらったうぇでぃんぐどれす。きがえたのをかくにんしてからじきるをへやにいれ、とびらをろっくする。へやのなかかられんあいくそざこあかせいばーがてれかくしのまりょくほうしゅつしたのがかんじられたが、じつはまりょくにはんのうしてどれすがぬげるしかけをほどこしてある。いまごろへやのなかのもーどれっどはせくしーらんじぇりーをひろうしていることだろう。
おつぎはらいだーのばんだ。だらしないほうのわたしにうまいことおびきよせられたさそいうけさーふぁーをぱぱとくせい「最後までポッキーゲームをしないと出られない部屋」にますたーといっしょにとじこめる。いがいとよくはたらいたせいばーのわたしには、あとでごほうびとしてれいとうこにはいっていたぱらけるすすをあげよう。そうかんがえたわたしは、わたしそびれたぽっきーをかじりながらしょくどうにむかうのであった。後輩居る？居るわね、早速だけど先輩命令でお前の財布と預金通帳を全部預からせて貰うわ。理由？決まってるじゃない。きっとホワイトデーには項羽様のピックアップがあるでしょうからそれまで無駄遣いさせないためよ。理不尽？カルデア職員として給料貰ってたんだから自分の貯金はないのかですって？そんなもの前回の項羽様ピックアップで全部スッたに決まってるじゃない。いくら使ってもセイバー、いえ、蘭陵王ばかり出て一向に項羽様が来て下さらないから、腹いせに召喚室と始皇帝のやつの部屋で自爆してやったわ。きっとあいつが面白半分に妨害していたに違いないですものね。何よその呆れたような目は。召喚室がずっと修理中の理由が分かった、再開の目処は立ってない?・・え？嘘よね？
おかしい──また失敗。どうして、上手くいかないの……？
あ、スカディ様。何か私たちに御用でしょうか。
此方ですか？明日が祝祭の日と聞き及んだので、私たちもサーヴァントとしてマスターに贈り物をと考えた次第です。
しかし……マスターを想いながら作ると、頭脳の異常発熱と原因不明のノイズが走るのです。そのせいでルーンが正常に刻めず、このような意図していない形に菓子が整形されてしまって…
お姉様の分を作っている時は、こんな事はなかったのに……
「……なれば妹達に作らせれば良いのではないか？」
それは、その……いえ、そもそもマスターにも贈り物をする提案をしたのは私です。なのでマスターの分は責任をもって私が作ります。
ええそうあるべきですそうするべきです。
──ヒルド、オルトリンデ、ニヤニヤしながら此方を見るのをやめなさい。どちらも不快です。
余計気が散ります──ああもう！また失敗した！
スカディ様！スカディ様からも2人に──なぜ貴方もニヤニヤと私を見るのですか！！！
「そのまま渡せばいいじゃん♪──そのハート型のやつ♡」(ﾆﾔﾆﾔワルキューレビンタってなんだろうって思って調べて怪文書まとめにたどり着いたんだけどさ
ぐっちゃんぱいせんの怪文書多くない？しかも軒並面白いし>>248
ちょっと前まではスレ画のキルケーってやつが毎日のように怪文書出してて、虚月館のときはステンノが凄いことになってたんだ。
そっちも面白いからぜひ読んでみて。芥さん、今お時間よろしいですか？
ありがとうございます、あの、突然すいません。相談がありまして・・・
ご存知の通り、私は先輩と付き合ってます。その折は自爆していただき、ありがとうございました。
ただ、実はですね…最近、先輩と上手くいってないんです。いえ、浮気とかではないんです！
ただ私とデートしても心ここにあらずというか、ちょっと無理されてる気がして。
実を言うと、昨夜、先輩と寝ました。正確には寝ようとしたのですが、先輩の魔神柱はガンドを撃ち込まれたようにぴくりともしませんでした。ええ。これでもう7回連続です。
もちろん、最初は私に女として魅力が足りないのかと思いました。
でも最近、もっと根が深い問題なんじゃないか。
先輩の心をずっと捉えて離さない、別の人がいるんじゃないか？と思うんです。
…顔色が変わりましたね。やはりあの噂は本当でしたか。
でも、どうして！！正直信じられません！！！
芥さん、先輩が過去に項羽さんに告白して振られたって噂は本当なんですか！！？こっちで投稿した怪文書ふたばに転載したいのだが、どの板に投稿すればよいのだろうか？
普段こっちばっかりなんで、あんまりマナーとかよくわからんのだが。>>251
自分は2次裏って呼ばれるところに転載しているよ。
まとめられてるのもここのやつが多いみたい。
ttp://img.2chan.net/b/
特別なマナーとかもない気はする。
FGOの設定からズレた怪文書はやっぱ叩かれるとかはあったけど。
昼は荒らしが多いという忠告をもらったこともある（笑）
参考までにありがとうございます。
今度の休みに早速ためしてみます。ふれんどからさぽぉとに参りました、巴御前です！
ここは、「おるれあん」ですね！
タイマー開始っと・・・あ、こちらの話ですお気になさらず。
恐縮ですが、私のマスターは一度人理を修復しています。
先導は任せてもらえませんか？いいですね？
ありがとうございます。
では、時間が惜しいので、私の指示に黙って従ってください。
まずは「どんれみ」で兵士に襲われるので私が峰打ちで追い返します。
・・・よし、逃げましたね。あとはあの兵士についていきましょう。
砦の近くにジャンヌダルク殿がいます。話せば仲間になれます。
この後は「ヴぉーくるーる」を経由して、召喚サークルを確立させてから
「ら・しゃりて」に向かいます。
ここはスピードが命です。
走ればワイバーン達にはエンカウントしませんから。
次の「ら・しゃりて」では少し休めるはずです。
体力はここで使い切るつもりで走ってください。「ら・しゃりて」について17分15秒・・・そろそろ来ますね。
マスター、敵はジャンヌダルク【オルタ】、マルタ、ウラド三世、カーミラ、シュヴァリエ・デオンの5人です。
5人もいるなら逃げなきゃ？
いいえマスター、それには及びません。
結論から言いますとジャンヌダルク【オルタ】殿こそが
聖杯そのものです。彼女を潰せば勝ちです。
相手は5人ですが、ここで撤退はありません。
令呪は3画ありますね？マリー・アントワネットとモーツアルトも
来るので最悪石が１つあれば問題ないはずです。
・・・勝ちましたね！お疲れ様でした！
クリアタイムは34時間23分・・・くっ、自己ベストですが
信長公には及びませんでしたか・・・やはり全体宝具持ちに勝つのは・・・
いいえいいえ、こちらの話です。次の「せぷてむ」でもぜひお呼びください。閻魔亭の時辺りに他所に投稿した巴さん怪文書
巴さんのエミュ意外と難しい…
あとカタカナをひらがなにしすぎると明らかに読み辛い…
という反省とともに投稿>>257
エミュ難しいよね、特にパライソちゃんとかの剣豪勢は多くがメインストーリーで宿業埋め込まれてたわけだし…やぁ、君が新しいピグレットだね!フジマル君!
突然だが、体力に自信はあるかい?
え、アメリカ大陸を徒歩で横断したことがある!!?
おいおいおい、期待の10倍くらいすごいぞきみぃ!
ともあれ研修医がこの麻酔科に来るのは久しぶりだからね!歓迎するよ!
ここに来たからにはもう寂しくさせないよ。うん、マジで
寂しく感じる暇がないというか
それより、ささやかだけど歓迎の準備もしたんだ!
ゆっくり一日の流れを教えるからウェルカムキュケオーンでも食べながら聞いてくれたまえ!
prrr
ｼｸﾞﾙﾄﾞ
…なんだい既婚者、今新人を…えっ、緊急手術、エドモンが槍で刺された?
またかい!?わかったすぐ行く!
あああ!悪いんだけど教える時間がなくなっちゃった!
申し訳ないけど、私の仕事を横から見学してOJT研修としてほしい!…ふぅ。やっと終わったぁ
麻酔科の医者はこうやって、手術中の患者の麻酔や鎮痛薬の量を調節したり
筋弛緩薬を投入した患者の呼吸を管理したりするのが手術中の役割でね
地味かもしれないけど多くの手術で絶対必要とされる、キュケオーンのように大事な仕事なんだぞ!
さて、冷めちゃったけど温めなおしたから改めて、キュケオーンをお食べ？
さて、今度こそ一日の流れを教えるとだね…
prrr
…なんだいマシュ!いま若い燕をだね…え、ICUにいるオキタの様子がおかしい?
結核の発作だろ?私の担当じゃないんじゃないかなぁ!
…呼吸がおかしい?
それなら念のため私も行ったほうがいい…かな？はい。行くよ行けばいいんだろぉ!
ピグレット!ごめんよぉ…次こそじっくり教えるから今度もまたOJTだ!…ふぅ。なんとか一命をとりとめたね、マシュの初動が完璧だったおかげだよ
今度こそ教えたいんだが…もう定時だね
明日ゆっくり教えるから、君はお帰り
え、私?私はこのあと手術が2件もあってね…
ただでさえ忙しいのにメディアが育休を取ってから寝る暇もないんだよ…
まぁ皆が私を頼る理由もわかる、なんたって私は大医者だからね！
君は多分…多分こんなに忙しくならないだろうから気にせず麻酔科を希望してくれると嬉しいぞ!
あ、そういえばキュケオーンをタッパーに詰めといたから持ち帰ってお食べ?グッドモーニング！お疲れ様ですピグレット！！！あははは！おはようフジマル！
ちょっと2日間寝てないから変なテンションなんだ！！！すまない！！
でも大丈夫！ヘカテ先生に教わっていたときは最高4徹までしたから！
いける！うん！ホラまだいけるぞ私は！キュケオーン100杯作れるぞ！
…ごめんね？変なテンションで。まぁ後は麻酔機の点検をして、カルテを確認したら
夜勤の君とホームズに引き継いで終わりだからさ
あ、せっかくだからキルケ―流の麻酔器チェック方法を教えよう！ホラ。おいでおいで
まずダミーの肺をオデュッセウスの股間のように膨らませてだね…
prrr!prrr!
ｼｸﾞﾙﾄﾞ
なんだい既婚者。もう帰るから、用事なら明日にしてくれ
…青タイツの急患が運ばれてきた？また？ほっといてもヘラクレス並に
生き続けるんじゃないかアイツ？あと率直に言って今の私が緊急治療担当するのちょっと危ないぞ？いや、うん私は大医者だからヘマはしないけどな！！！
ただここは後1時間もせず来るだろうホームズを待ってだね…
え、今回はやばい、自害しようとしたとしか思えない刺し傷になってる!?
それとホームズはこっそり手術中に麻酔を自分に打ってラリってる気がする？それは聞かなかったことにするけど
頼りは私だけって、わかった行くよもう！！
ピグレット！結婚してくれ！じゃない、セッ…じゃない！間違えた！
私はカルテを確認しないとといけないから悪いんだけど麻酔器と薬剤の確認を至急頼むよ！
終わったらキュケオーンをご馳走してあげるからね？え、それはいらない？ｸﾞｴｰ人間の幸せの一つの形って、自分の死に際を看取ってもらう事だと思うんだ
死んだ後にどうなるかは分からないし、今までの特異点のどこかに移っちゃうかもしれないけどさ
ただ人として生きた最期には、好きな人が自分を想って泣いてくれてたら、きっと自分は愛されてたんだと思えるんだ
それに…ほら、キルケーってちょっと子供っぽいところあるじゃ無いか
刻一刻と冷たくなって行く僕にすがりついて泣きじゃくるキルケーはきっと可愛いだろうな
「私を残して逝かないでくれよ！」って顔も体も僕の血で真っ赤になってたりさ
半狂乱になって「メディアはどこだ！メディアじゃなくてもいい！誰でもいいから助けてくれよ！」って叫ぶキルケー…いいね
ところでキルケーは医療魔術は苦手？もしくは前準備に時間がかかる、とかある？
喉の切創の場合、処置が間に合わなくなる基準のサイズを教えてほしいカルデア病院シリーズすごい増えてるな
そしてメルトリリスのヒロイン力の高さよ
設定が病院に似合いすぎてる>>257
確かについござるござる連発させそうになっちゃって難しいでござる
ようこそお越しくださいました、お館様。お寒くはございませぬか？
御指名いただきました『パライソ』と申しまする。
変わった名前で可愛いね、と…。ふふ、いわゆる源氏名というやつでござる。
以前頂戴した名を故あって使い続けておりまするが…可愛いと言って頂けたのはお館様が初でござるよ。
さて、本日は80分こおすとの事でござったがいかがいたしましょうか。
拙者の記憶違いでなければ、お館様がいらしたのは本日が初かと思いましたが相違ございませぬか？
それとも当店には既に幾度か？
…なんと。店も女性相手も『初めて』でござりまするか。
ああいえ、決して可笑しくなどありませぬ。ただ…拙者のような者が殿方の初めてを頂戴してもよろしいものかと勘案した次第にて。
どうしても拙者でなければ、とは…。いやはや、純朴そうなお顔でどうしてお館様はなかなかの女殺しでござるな。
では――忍びとして巫女として鍛え上げた妙技、存分にご堪能下さいませ♡病院シリーズすごいよね…相変わらず亡霊な沖田さんに涙が出るけど
普通にヒロインルートは無いんですか…？流れるように事故死設定が付与されたメインヒロインのメイド長スルーズが面白すぎる…
>>265
死に隊じゃないか！病院シリーズは案外居ないよねぇ歩き巫女もっちーすばら…
>>269
昏睡状態でとどまる世界線もあるしカドック先輩とお互いの嫁の手作り弁当で惚気合う世界線もあるから！こんばんはミスター・フジマル
私はシャーロック・ホームズ。先輩の麻酔科医として
君の初手術をサポートするようミセス・キルケ―に依頼されたのさ
早速だが講義の時間だ
今回の手術で使う鎮痛薬の名はフェンタニル
強力だが、副作用として多幸感や興奮作用も伴う
そう、合成麻薬さ！
ああ、もちろん医療行為に使うのは許されている
注意点として、フェンタニルは優れた鎮痛薬だが、効果時間は短い
というわけで、手術中は投入量に気を付けて何度も使うことになる。
さて、早速だが今回の患者に投与してきたまえ
私は後ろで離れて見てる、何かあれば指摘しよう
ﾌﾟｽｯ(ﾌﾟｽｯ）
ン…ああ、問題なかった。だが患者から目を離して私を見るのはいけない
麻酔科医は名探偵の様に患者の血圧、心拍数、出血量など
あらゆる情報から異常が無いか、常に探し続けなくてはならないからだ…どうやら追加で投与したほうがよさそうだ
ミスター・フジマル、先ほどと同じ分量でもう一度注射してきたまえ
ﾌﾟｽｯ(ﾌﾟｽｯ）
ン…ああ、ばっちりだ
後はこの調子で、定期的にフェンタニル他の各種薬物を投与すればよろしい
…ﾌﾟｽｯ…ﾌﾟｽｯ(ﾌﾟｽｯ）…ﾌﾟｽｯ…ﾌﾟｽｯ…ﾌﾟｽｯ(ﾌﾟｽｯ）…
お疲れ様、ミスター・フジマル
あとはこの紙に、使った薬とその量を記録すれば一旦終わりだ
…おや、早速だがフェンタニルの量が間違っている
手術中というのは、名医であっても極度の緊張状態に陥るものだ
だから記憶ではなく事実を信用しなくてはいけない。これは医者の初歩なのさ
キミは7回しか投与してないつもりでも、事実として空になったアンプルは11本あるのだから、ここは11本と記録しなくてはならない最後に1つ助言をしよう
この病院…世界には謎も多いが
探偵というのは依頼がなければ滅多に動かない
特に探偵自身が今のポジションに不満がなかったりすると、なおさらだ
遠慮なく私を頼ってくれて構わないが
あくまで自力で解決したいというのなら、基本に立ち返って全てを疑うことから始めるといい
明白な事実ほど誤解を与えやすいからね―――――――ふぅ、前々から練習してたLover Chanting、どうでしょうかマスター。
うまかった？ありがとうございます、そういってもらえると練習した甲斐があります。
ところでマスター、私は少し残念に思っています。
ヒルドは積極的にい入れてますしオルトリンデも何曲か入れてますがマスターが歌ってる姿をまだ見ていない、どうして歌わないのですか？
え？歌に自信がない？ご安心を、オルトリンデもそう言っていました...ほら、今も森のくまさんを一生懸命に歌ってるでしょう？
一生懸命に歌う姿勢が大事なのです、何事も一生懸命にやるのが勇士への第一歩ですよ。
.....歌う気になりましたね、なんの曲を入れるのですか？
..............守護神-The guardian-、なんと勇士らしい名前の曲なのでしょうか！楽しみにしています！マスターすごい声だったね、熱量がすごかったよ！思わず燃やし尽くされるかと本気で思った！というか暑いから少し脱いでいい？
暑苦しくてごめんね？...んーん、かっこよかったよ！まさか歌うだけでホントにヴァルハラの勇士並みの気迫が出るなんて思わなかったし....その、少し見惚れちゃった///
え？私が歌う曲？色々あるけど洋楽かなー！shake it offとかノリノリで歌えて好きだよ！
明るい曲が好きかなー....ヒルドみたい？そうかなー、確かに私は明るいと思うけど...
明るくて元気がもらえる、かー....えへへ、面と向かって言われると照れるけどうれしいね♡
あ、ほら次は君の番だよ！なんの曲入れたのかな
...........FIRE WARS、炎の戦いかぁかっこいいね！さっきみたいな熱量を期待してるよ♡――――ないてはどじょーをこまらせたー..........どうですかマスター、オルトリンデの歌は。
かわいい？.......それは....その、うれしいです///
マスターもかっこよかったです！それにすごい熱量と気迫でした、脱いであったヒルドの上着を燃やし一杯入っていたドリンクも氷諸共蒸発させてしまうとは思いませんでした、私たち上着がなくなっちゃったのであとで長いマフラーに一緒にくるまりましょうね
私の好きな曲ですか？....その、お恥ずかしながら童謡に分類されるものが好きです....あっ、でもこう、優しい雰囲気の曲も大好きですよ！In The woodsとか
.....あっ、マスターの番ですね....さっきのかっこいい気迫と熱量....見せてほしいです。
.............えっ、ケロッ！とマーチ、ですか...それをさっきの熱量で？....どんな化学変化が....また、懐かしい顔が笑いかける。私が救った私のマスターだった人間だ。あの人は私に負け、永遠のバカンスに閉じ込めた。それが最善だった。人間を管理しなければならない。価値ある人間を保護しなければならない。この人間はここまで戦い抜いてきた。しかしこの先に待つ戦いはこの人間には残酷過ぎる。これまでの護る戦いではなくなる。きっと耐えられないだろう。それならいっそ──
そのはずだった。ああ、なのになのに──終わったはずの世界でこの人間は変わらず笑いかける。応えてくれてありがとうと、また頼りにしていると嬉しそうに、救えなかったはずの、笑えないはずの人間が笑いかける。救えなかった世界を見せつけるのが英霊の座だというのなら、何て残酷なシステムだろう。
私の正気が削れていく。邪神を取り込んだ、狂気を振り撒く側のはずの私の正気が。
最後に、ナニカの嘲う声が聞こえた。えぇ、私は休日すら奪われる女神…
たとえ神性二重バフからのBQQ真拳があってもそれは変わりません
先週の土日もマスターから出かける用意を命じられ、言われるがまま私は身支度を整えました
行く先は新宿特異点
アステリオスに乗った私と、マスターに手を握られ逃げる事が出来なくなった私は一日中新宿を捜査しました
レイシフトが完了したらまずは近くの洋服店…
「君の格好は少し刺激が強すぎる」などと生意気なことを言いながら探索用のカジュアルな服装を選びました
女神であるこの私に人間と同じ服装をしろと言うのよ？
その後は人の集まる場所を順に見て回り、お昼は4人で来ているにも関わらず、小さな二人がけの席を2つ使って食べました
アステリオスには小さすぎて向かいの私が窮屈そうなのが見えたわ…
午後も探索となったのだけれど…ここでアステリオス達とはぐれてしまったの
一刻も早く合流すべきなのに、マスターは糖分補給などと言ってソフトクリームを買ってきたり、そのうち来るだろうだなんて公園のベンチで休憩する始末
他愛無い話は楽しかった…いいえ、いいえ、私は女神です
人間の視点では世界を観てはいない以上、人間であるマスターの話に心魅かれるようなことはないのだけども
結局合流出来たのは夕方になってからで、特に成果も得られずそのままカルデアに帰還したわ
ちなみにこの服がその時に買ったものだけれども…どうかしたらメドゥーサ？あれはワルキューレの長女がマスターにワルキューレビンタを教えていた頃の話かしら
ワルキューレの長女は頬をパンパンに腫らしながらルーンで治療を受けていたわ
でも後輩は浮かない顔をしてるのよ、私がどうしたのって聞いても何でもないですって答えるだけでね
そこで関羽様と、ついでにシグルドかどうにかしようって行動を始めたの
私も気になるから霊体化と気配遮断スキルを使って覗き見したんだけど、そしたら後輩がこういうのよ
勇士になれる自信がない、このままワルキューレ達に愛想尽かされたらどうしようって。
その言葉に二人は大激怒、関羽様は緑川ボイスでばひひーんばひひーん鳴いて火の輪くぐりを始めるし
シグルドに至ってはガッツつけて自分が火の輪になっていたわ
そうして二人はマスターにこういうのよ、後輩は誰よりもつらく苦しい立場に立ちながらそれでもなお勇士としてワルキューレ達に応えようと必死に頑張っている。
この姿が勇士でなければ誰が勇士なのだってね。
二人の激励と未来予知とガッツのスキルをもらった後輩はそりゃもう必死で頑張ったわ、どんな困難にもめげず時にワルキューレやシグルドや私たちに支えられ、時にみんなを支えて、まさに勇士の名に恥じない姿だったわよ関羽様には遠く及ばないけどねでもワルキューレ達もとあることに苦しんでて、マスターをヴァルハラに送って無限の戦いの日々に送り込むのはやはり気が引けるってことらしいの、私とブリュンヒルデもそれに共感してどうにかできないかと自爆しながら考えたわ、そして結果オーディンと話をつけようって思ったの。どうやって？自爆に不可能はないのよ、そんでオーディンには孫の顔を見せることを条件にその役割を免除させたわ、ぶっちゃけラグナロク過ぎちゃったし狼のお腹の中で退屈してたからちょうどいいって、これでようやくすべての障害が消えたわ（ﾃｰﾝﾃｰﾝﾃｰﾝﾃﾃｰﾝﾃｰﾝﾃﾃｰﾝ)マスターもワルキューレも互いの思いを確認し、そして私たちが排除した障害のことを伝えて狂喜乱舞(ﾃﾚﾃﾝﾃﾃﾃﾃﾃﾃﾃﾝﾃﾝﾃﾃｰﾝ）今までの勇士ポイントでワルキューレの白鳥礼装も白濁礼装になることを望んでいたしマスターもワルキューレ直伝ワルキューレピストンの成果を見せたがってたわ（ﾃﾚﾚｰﾝﾃｰﾝﾃｰﾝﾃﾃｰﾝﾃｰﾝﾃﾃｰﾝ)三日三晩に及ぶラグナロクはワルキューレ達にHの結晶を授けるには十分すぎるほど濃厚でなんやかんやあって同期してたワルキューレ達にも群がられた結果(ﾃﾚﾃﾝﾃﾃﾃﾃﾃﾃﾃﾝﾃﾝﾃﾃｰﾝ）できたのがあなたよ後輩の息子(ﾄﾞｩｰﾝｽﾞﾝﾁｬｶｽﾞｽﾞﾁｬｶｽﾞﾝﾁｬｶｽﾞﾝﾁｬｶｽﾞﾝﾁｬｶｽﾞｽﾞﾁｬｶｽﾞﾝﾁｬｶｽﾞﾝﾁｬｶｽﾞﾝﾁｬｶｽﾞｽﾞﾁｬｶｽﾞﾝﾁｬｶｽﾞﾝﾁｬｶｽﾞﾝﾁｬｶｽﾞｽﾞﾁｬｶｽﾞﾝﾁｬｶｽﾞﾝﾁｬｶﾃﾞﾃﾞﾃﾞﾝ)
更に言うなら今庭でワルキューレビンタで尻を叩かれて喜んでる金髪がお前の母親よ(ｽﾞﾝﾁｬｶｽﾞｽﾞﾁｬｶｽﾞﾝﾁｬｶｽﾞﾝﾁｬｶｽﾞﾝﾁｬｶｽﾞｽﾞﾁｬｶｽﾞﾝﾁｬｶｽﾞﾝﾁｬｶｽﾞﾝﾁｬｶｽﾞｽﾞﾁｬｶｽﾞﾝﾁｬｶｽﾞﾝﾁｬｶｽﾞﾝﾁｬｶｽﾞｽﾞﾁｬｶｽﾞﾝﾁｬｶｽﾞﾝﾁｬｶﾃﾞﾃﾞﾃﾞﾝ)
(アスファルト タイヤを切り付けながら 暗闇走り抜ける....)なあメディア、そのHGフルアーマークインリィとかいうのを組み立てる手を休めてちょっと聞いてくれないか？だめ？じゃあそのままでいいからちょっと聞いてくれ。
最近入ってきた ぐびじん？とかいう新入りのアサシンがいるだろ？これがまた生意気なやつでね、自分は先輩だとかおかしな妄言を吐きながら馴れ馴れしくピグレットに話しかけるんだ。
旦那がいる女がほかの男に手を出すなんて許されたもんじゃないし、だいたいピグレットとの付き合いはこっちのほうが長いんだから、こっちの顔を立てるのが筋ってもんだろう?
だからここはひとつ、アサシンじゃキャスターに勝てないってことを体に教えてやろうと思ってね。え、公会堂アサシン？かわいそうなシャンタクちゃんの話はよさないかメディア！
とにかくあのラミュロスもどきに思い知らせてやろうと思ってね、大魔女特製相手の長所をドレインする魔術名付けて「メルトウィルスMkⅡ」をお見舞いしてやったのさ！どうだいメディアこの恵まれたステータス。これでもうあの生意気な新入りも抜け駆けしようなんて思わないことだろう。
ところでメディア、ちょっと漢字がまだ不慣れでよくわからないんだが、ジョブ欄のところが大魔女から人妻？とかいうのに更新されているんだがこれはなんという意味なんだい?こんな時間になんの用ですか。私としては読書の続きをしたいのだけれど。
………はぁ？怖い夢を見たから一緒に寝ろと？
いい歳した女性が何をおっしゃってるのでしょうか？
…っ！わかった！わかったから腰に纏わり付くな！そっちに毛布があります。ソファで膝枕くらいならしてあげますから。全く、子供ですか貴女は……。
ーーーーーーーーーーーーーーん、眠ったようですね。
…他にいくらでも、それこそ愛しの後輩ちゃんの部屋にでも行けばよいのに、何を好き好んで竜の魔女の部屋に飛び込んでくるのかしらね。
まぁ、確かに絆レベルは私が一番高い…というか絆レベル15は私一人ですが。そんなに私が愛しいかしら？可愛い可愛いマスターちゃんは？
………………これは、独白です。返答なんて求めていませんし、応えてもらいたいなどとは思っていません。
私は、貴女を愛しています。
私は泡沫の夢。本来無かったはずの、偶然と妄執で生み出されたもの。故に愛がどういうものかわかりません。
この気持ちが情愛なのか敬愛なのか慈愛なのか友愛なのか、そもそも愛なのか恋なのか。
貴女に触れたいと思う気持ちはなんでしょうか。貴女と一緒にいるときのこの気持ちはなんでしょうか。いつか、他の誰かと幸せそうに微笑む貴女を思うときのこの気持ちはなんでしょうか。
貴女をもっと知りたい。貴女ともっと笑いたい。…ですがそれ以上に、貴女に笑っていてほしい。平和に、安らかに、貴女に笑っていてほしい。
ですので、貴女の勝利をください。完全な、完璧な、貴女の勝利をください。
貴女の愛はいりません。貴女の温もりはいりません。
貴女が勝利するということは、私が消えるということ。私が消えるということは、貴女がもう傷つかないということ。平和を勝ち取ったということ。
この知性も、未来も、思い出も、温もりもーーーーーーこの存在全てを投げ出すに足る、最高の別れ（あい）をください。
いつか、笑ってそうしましょう。愛しい愛しいマスターちゃん。先輩、わたし気付いちゃったんです。
今まで、先輩はわたしを連れ出してくれた人だと思ってました。
重い扉を開いて、世界はこんなにも色鮮やかなんだって、真っ暗な部屋に座ってたわたしを連れ出してくれた人。色彩を教えてくれた人。
だから、いつか全部が終わってまた出逢えた時に、わたしの見た世界を伝えれるようにならなきゃって思ってたんです。
でもそうじゃなかった。
わたしは、先輩と一緒じゃないと世界を知ることができないんです。先輩と一緒じゃないと、世界が煌めいて見えないんです。
だから、ごめんなさい。きっと困らせてしまう。きっとまた重荷になってしまう。
でも、お願いです先輩。
どうか、わたしとこれからも一緒にいてくれませんか。わたしと一緒に生きてくれませんか。
悪いわたしを、ワガママなわたしを、きっと断れないとわかってるズルいわたしを、許してくれませんか。ちなみに「両想いだけど結ばれることはなく「お幸せに」と言って消えるジャンヌオルタ」、「常識で考えたらなんと言う事はないただの愛の告白で引け目に感じる事も悪いと思う必要も無いことなんだけど、今までわがままを通した事がなくて受け身ばっかりだった子が人生で初めて言ったわがままが貴方と恋人になりたいだった」という個人的な趣味の塊です
Connecting…OK！！
アビービー、チャンネルー！！あぁ、いけない、いけないわマスターさん…！でも、どうか安心してほしいの。私…アビゲイル・ウィリアムズ…そう、アビーに任せてくださいな！絶対回復、『A.B.Y.』！ふふ、お注射、そんなに痛かったかしら？そんなに痛がってしまって、マスターさんたらお子様みたいね…大丈夫よ……私に、全て委ねて…言いたい事あるならさっさと言いなさい。
どうせ暇でしょ、って？悪かったわね。その暇な奴の部屋で暗い顔して蹲ってる奴に言われたくないのよ。何、忙しくない相手なら追い出されないとでも思ったの。そんな様子で理由も言わないのに置いとくわけないでしょ。
うん、そうね。もうすぐホワイトデーってやつが来るわね。イベントもあるでしょうね。それが何か。
…好きな人とゆっくり過ごしてみたい？そういうのはわかるわ。
過ごせばいいんじゃないの。
えぇ、さっきも聞いたわよ、当日はきっと忙しいからそんなの無理って。むこうだってきっと忙しいって。思ってるんじゃない。当日は無理って。
じゃあ今からでもそいつの所に行って過ごせば。
こんなとこにいたって無意味に時間が過ぎるんだし。蹲ってたってゆっくりしたホワイトデーではなく忙しいホワイトデーが来る可能性が高いんじゃない。人間は寿命に限りがあるんだから浪費するんじゃないわ。当日じゃないから雰囲気なくて嫌っていうなら知らないけど、それくらいでなくなる雰囲気なら自分で作ったほうがマシなんじゃないの。
は？相手は誰なのかなんて聞かないわよ、興味ない。
はいはい、いってらっしゃい。うさんくさい老齢アーチャーのスキルの確認だと言って、絆Lv15間近のセイバーの式も連れて後輩は出かけたわ
夜に帰ってきたアーチャーが抱えていたのがお前よ、後輩の息子っぽいのうーん、困ったなぁ、天才たる私がこんな些細なミスを…シャワールーム、もっとちゃんと管理しておけばよかった…まさかシャンプーがきれていて、自分で取りに行くより誰かを呼んだ方が早いと思って至急簡易通信(仮)で立香ちゃんに備品の中から持ってきてもらうように頼んで、とりあえずバスタオル巻いて脱衣所で待ってたのを、新しいシャンプーを持ってきてくれた立香ちゃんが不思議な顔して見てくるもんだからどうしたのか聞いたら、「ダヴィンチちゃん、タオルまくんだなって…」なんて言われてしまい、聞いてみればかつての私は風呂上がりに平気で公衆の面前を全裸徘徊するようなタイプだったと知るなんて…
いや、私の情報を得られたから結果オーライ、まあいいか！天才たる私が作った私だ、それこそ天才として同じであるべきだろうね。うんうん、うん。…いや…でも…うーん、べつにお風呂上がりに全裸徘徊しなくてもそれは大丈夫なんじゃないかなぁ…ちょ、ちょっと待った、逆にそれがわたしのルーティンなのだとしたら、それは私も行わないと欠陥になるんじゃ…でもそんなことしないといけないなら最初からそうするようになってるだろうし、知らなかったってことは私が必要ないと判断したか何かだろう。そう、荷物は多めに、スペースは大きめに、準備は常に万端に。何があっても困らないように。それが天才ってものだろう？私。……で、でも気になるんだよなぁ…性格かなぁ…うーん……あ、そうだ！サーヴァントでもそうでなくても入浴と体温、関係がないとは言いきれないし、違いがないとも言いきれない！もしかしたら何か分かるかもしれないから今後のためにも少し…そうだな…ちょっと遅い時間だけど調べてみよう！よし、まずは情報の整理と計算…───────
……はっ！しまった！つい朝までのめり込んで研究してしまった！あちゃぁ、ゆうべ悩んでてまだシャワー浴びてなかったんだった…今日は朝風呂ってやつかぁ。ちょっと予定がずれ込んでしまったけどなんとかなる、大丈夫だ。なんたって私は天才だからね！…朝風呂…全裸徘徊……………い、今はやめておこう…かな……うん。土方さ〜ん……まだ飲むんですか？私、そろそろ帰りたいんですけど〜……ヤケ酒は体に毒ですから、さっさと家に帰って寝ましょう――って、勝手にバーに入らないで下さいよ！誰が介抱すると思ってるんですか！
はあ……まったく聞く耳なしですかそうですか……
って、あれ？このバーは確か……
あ、やっぱり！お久しぶりですね、マスター。いや〜、ここの所、ちょっと立て込んでいまして。捜査捜査&捜査、寝ずの番も当たり前という、ブラック企業もかくやと言わんばかりの有様でして……本当にお久しぶりですね。
ああ、事件はちゃんと解決致しました。市民の安全を守るのも本官の仕事ですから！……なんちゃって。しがない地方勤めが何言ってるんだ、って話ですよね、あはは。
って、土方さん！勝手に頼まないで下さい！それ、滅茶苦茶高い奴じゃないですか！「ほっとけ」って……いや、流石に見過ごせないんですけど⁉︎後で泣きを見ますよ⁉︎ほら、ちょっと大人しくしてて下さい！
あはは……お見苦しいところをお見せしちゃいました。実はね、マスター。この人、ヤケ酒中なんですよ。前々から目をつけてた娘に振られたらしいんです。ほら、さっきもお話しした通り、ここの所自由な時間もなくて、それで……という訳です。まあ、同情はしますけど、それにしたって女々しい事この上ないですよね？日本男児たるもの、みっともなくヤケ酒なんてしてないで、振られたらスパッと諦めてほしいものです。マスターからも何か言ってやって下さいよ！……うんうん、そうですそうです。こんなに可愛い沖田さんを侍らせておいて贅沢な――はい？
「可愛い」？……私が？
…………………………
っ……あ、赤くなんかなってないですー！これはその……そう！酒気にあてられただけですー！こら、そこ！土方さんもうるさいです！酔っ払ってる癖に口を挟まないで下さいっ！
むぅ……二人してからかわないで下さいよ、もうっ！
こほん。改めまして、マスター。滅茶苦茶強いのを一つ、土方さん用にお願いします。もう面倒なので一回潰して、適当に家にポイ捨てすることにします。
……？あはは、大丈夫ですよ。沖田さん、こう見えても結構力はありますからね。大の男の一人や二人……はちょっときついですけど、土方さん一人くらい、何とかなりますよ。それより私用に……ん〜何にしましょうかね。適当におつまみでも見繕ってくれますか？それと、今日はお酒はやめておきます。土方さんがこの通りですので、私がしっかりしないといけませんし。代わりに今度来た時にはちょっとお高いのを頼みますから、それでチャラという事で。…………
………………
――その時のノッブ、なんて言ったと思います？「わしの敦盛を見ろ！」ですよ？しかも本当に踊り始めちゃって……お偉いさん達の前でですよ。普通、踊ります？あの時はおかしいったらありゃしませんでした……って、おや？土方さん、潰れちゃったみたいですね。まだそんなに時間も経って――え⁉︎もう2時間も⁉︎……あちゃ〜、やっちゃいましたね。ついつい話し込んじゃいました。終電の時間、過ぎちゃいましたか。それじゃ、そろそろお勘定をお願いしますね。
……はい、丁度っと。ご馳走様でした、マスター。
？……どうしたんです、このお金？お釣りは無いはずですけど……タクシー代？
う〜……さらっとイケメンムーブするの、禁止です。そんな事されたら、勘違いしちゃうじゃないですか……
あっ、いえ！何でもありません！
こほん……では、有り難く貸してもらいますね。今度来た時にお返ししますので、ツケという事で。
それではお休みなさい、マスター。ふと見たらバー怪文書がちらほらあったので便乗して書いてみました。長くてごめん……
初現パロ？だけど、沖田さんの場合、病弱の落とし所が難しい……こふっ⁉︎させる訳にもいかないし、かといってガン無視決め込むのも如何なものか……
うーん…………あら？マスターのお部屋だと思ったのだけど、間違ってしまったかしら？ここは、BAR、と呼ばれる所よね？
「間違ってないさ、レディ。ここはBARだけどマスターの部屋でもある。ホワイトデーの間だけ改装させて貰ってるのサ」
まあ、モリアーティおじ様。その格好、普段と違う雰囲気がして、また素敵だわ！マスターも御機嫌よう。いえ、違うの。マスターに用事ではなくて、モリアーティおじ様にお誘い頂いたのよ
「そこで即疑いの眼差しを向けないで貰えるかナ、マスター君！パパとして新しい娘にカッコイイ姿を見せたかっただけなんだから！」
ふふっ。＂パパ＂も普段クエストだとか色々頑張って下さってるんだもの、たまには羽目を外さないと疲れてしまうわ。マスターもそう疑わないであげてくださいな
「納得いかないみたいな目つきをしているマスター君から了承も得られたことだし、まずは一杯どうかネ、アビゲイル？…違うからネ？疑い過ぎだよ、マスター君！娘に違法な事をさせる父親なんて居るわけないだろう！もうちょっと信用してくれないかナァ！？」
もう、マスターは疑心暗鬼になりすぎよ。いけないことだわ、隣人は愛さなきゃ。というわけで、いただきます
んく、んく。…あぁ、すごく美味しいわ！これはコーヒー、かしら。私、苦いからコーヒーはあまり得意ではないの。でもこれは甘くって、ミルクのコクがあって、コーヒーの風味と程よく調和しているわ！ねえ、よろしければマスターもいかがかしら。きっとマスターも気に入ってくださるわ！
ね、美味しいでしょう？良かったわね、パパ。マスターも美味しいと言ってくださいましたもの
「ウンウン。マスター君も気に入ってくれて私も鼻が高いヨ。どう？お代わりいる？いいヨ〜。ハイ2杯目！」あら、マスターったら相当お気に召されたのね。すぐに2杯目だなんて…。ああ、でも駄目よマスター。そんなに一気に飲んでしまったら
「そうだヨー、カルーアミルクって結構度数高いんだから」
それお酒じゃないか、ですって？ふふふ、マスターもおかしなこと言うのね
「お酒だとも。ここはBARなのだし、アルコール類を振る舞うのもおかしな話ではないだろう？そもそも私はコレがお酒でないともアルコールを含んでいないとも言ってないのだけどネ？」
未成年のアビーにお酒を出すのはどうなんだ、なんて。ふふっ。私は問題ないのよ。だってパパの娘ですもの。ご存知ないかしら。イギリスの法律では自宅で親の認可があるのなら飲酒は5歳から認められているのよ。ああ、でも。マスターの国はどうだったかしら？
「日本は例外なくお酒は20歳以上からだネェ。マスター君はまだ飲めない年齢だヨ」
それなのにマスターはお酒を飲んでしまったのね。ねえ、マスター。私は悪い子じゃないわ。あなたが悪い子よ…
「もう解ってるよねェ、マスター君。月並みな表現ではあるけど、ここは敢えて言わせて貰おうじゃないか。もしこの事をバラされたくなかったらーー」
今夜のことは内緒よ。だって私たちは共犯だものーーイベント期間中になんとか完成したので投稿しました
文章おかしかったらスマン、風邪で頭が回っとらんのじゃ彼女との出会いはちょうど一年前、とある旧家へ問診に訪れたときだった。聞けば彼女はある淫習のためだけに生かされ、今まで座敷牢の外に出たことすらもなかったのだという。あまりにも酷い扱いに心を痛めた俺は、「このままでは彼女は儀式とやらまで耐えられず早死にするだろう」と治療の名目で強引に彼女を連れ出したのだ。
最初の三ヶ月は苦労の連続だった。
虚弱体質の傾向は見られたものの、入院させるほどの問題が見られなかったため彼女を屋敷の離れに住まわせることにしたのだが、今まで人並みの生活を知らなかった彼女には何一つ常識がなかったのだ。こちらから許可を出さなければテレビを見ることすらしようとしない、そんな彼女に俺は一つ一つ今の彼女に何が許されているのかを教えていった。
次の三ヶ月は驚きの連続だった。
なんと桜が家事をしたいと言い出したのだ。どうやら俺や藤ねえがやってるのを見て自分もやりたくなったらしい。桜はお客さんなんだからそんなことをする必要なんかない、といっても聞かず、結局根負けした俺は仕事で家にいないとき藤ねえに見てもらえるときだけ、という条件で折れることにした。正直、最初は三日坊主に終わるんじゃないかと思っていたけれど、桜はみるみる料理の腕をあげていった。
後で聞いたところ、あのとき桜は既に藤ねえに家事の手解きを受けていて、それを俺に披露するタイミングを探していたのだという。
いつしか俺は仕事の後の桜が用意する夕食を楽しみにするようになっていた。そして10月に入り、桜が倒れた。
原因は不明。最初は季節の変わり目で体調を崩しただけに思えたそれは、みるみる病状を悪化させた。
自律神経がボロボロになり、昨日までは健康だった臓器が次の日にはもう機能しなくなる。最初は「先生の手料理の方がずっと美味しいのに」と文句を言いつつ平らげていた病院食も受け付けなくなり、点滴しか摂取できない体はみるみる痩せ細っていった。
昨日まで敵だった奴に頭を下げてまで協力してもらったが、そんな俺の努力を嘲笑うかのように症状は重くなり、遂には五感や記憶にまで影響があらわれるようになった。
そして１月、悪夢が始まった。
きっかけは桜を担当していた看護師が突然、身体中から血を吹き出して命を落としたことだった。
「院長の立場をもって言峰綺礼が衛宮士郎に告げる。君が担当している例の患者を即刻隔離病棟へ移送せよ。」
未知の寄生虫による新種の感染症、それが桜に巣食う病魔の正体。世界でも数名しか患者が存在しない極めて希な難病で、しかも桜のそれはもっとも生存が絶望視される末期症状をあらわしていたのだ。
感染してから数年の潜伏期間であるステージ１、自覚症状のないま肉体を蝕んでいくステージ２、そして加速度的に肉体が崩壊するステージ３。
ステージ４ともなれば患者は呼吸をするだけで感染者を増やす歩く病原と化し、そして人格に異常をきたすステージ５を経てシに至るのだ。言峰院長によればこの病の一次感染は極めて限られた条件でしか発生せず、桜がいなくなれば今後起こることはまずあり得ない。だがもし二次感染が発生してしまえば、桜の体内で悪性変異を起こした病原体によって多大な犠牲者が出るのが確実だという。
そうなる前に、そして彼女が彼女でなくなる前に「楽にしてやる」こと。それが医師として、多くの生命を救う正義の味方として当然の判断だろう。
だがそれでいいのだろうか。
今まで狭い部屋に閉じ込められ、俺と出会ってやっと人並みの幸福を得た桜。
そんな彼女をまた小さな部屋のなかに閉じ込め、あまつさえその命までも奪い灰も残らぬ業火で焼き払う。そんな正義に果たしてどんな価値があるというのだろうか。
桜と過ごしたこの一年は、もう俺にとっては手放すことなんて想像できない、かけがいのないものになっていた。それを守るためならば...。
(裏切るのか)
問いかけてきたのは、大火災にあってすべてを失い、切継に引き取られ、そして医師として皆を救うことを決心してから今までの15年間。
「ああ。裏切るとも。」
自分自身とも言えるそれに、俺は決別する道を選ぶ。桜を救う可能性が有る唯一の方法、それは現在この国では医療行為として認められていない、極めて違法性の高い手段だった。この手段をとったことが明るみになれば、間違いなく俺は医者としての資格を失うことになるだろう。
だが、それでも――
執 刀 医
「それでも、俺は桜だけの正義の味方になると決めたのだから！」以上です。
カルデア病院の怪文書があるのだから冬木病院があったっていいじゃないの精神で書いてみました。
ちなみに桜を連れ出さないと紅白傘の製薬会社と手を組んだ間桐家が桜を使った宗教テロを敢行。入院してからセイバーや遠坂に逃げると桜が行方不明になるんだけど、その後入院患者や病院職員の外見や言動が桜のそれになり、後日屋上の飲料水タンクから桜の遺体が発見。またあかいあくまと紫髪に眼鏡のギリシャ人の協力がなければオペに失敗して桜と共倒れになります。
あと面倒だから省いたけど、切継はかつて同じ病でアイリを切り捨てたことがあり、イリヤはその息子である士郎を見極めるために来日して場合によってはヘラクレスに腕を折られた士郎が執刀医の道を断念、とかワカメが入院中の桜をﾚｲｰﾌﾟ事件とか、セイバーはかつて切継の元で医学を学んでいたため小さいときの士郎と面識があり、今は間桐家の走狗に堕ちているけどその中で士郎と再開し...とかも考えてました。珍しいですね、メルト。あなたから私のほうに出向いてくるなんて。ひょっとして召喚早々ホームシックになっちゃたんですか！？やーんカワイイ我が子に相談してもらえるなんて、BBかんげきー！え、ちがう？でも相談しに来たことはあってる？
実は召喚してまだ日が浅いのにあのマスターが馴れ馴れしくもバレンタインチョコを要求して？イラっときたからつい強毒性のメルトウィルスをあげちゃって？そしたら不用心にも「メルトがくれたものなら大丈夫」とか言って食べちゃって？しかも液状化しちゃったセンパイをバケツにいれておいたらうっかりひっくり返して排水溝に流れちゃった.....？
なんてことしてくれたんですかー！！！いいですか、メルト。まだ絆レベルが低いあなたには実感がないかも知れませんが、ここのマスターは月とは違ってなんの特技もないくせしてやたらと大勢の鯖から人望を寄せられるんです。
こんなことをしでかしたとばれたら......え、もう遅い？ここに来る途中でガメラをつれたヤンキー聖女をかえりうちにした！？そのときBBのところに行かなきゃならないからほっといてといったら「やっぱりあの小娘が黒幕ね。いいわ。拳で説教しなくちゃわからないんならお望みどうりヤッてやろうじゃない。」といいながらその場で水着に着替えだしてた！？
終わりました......。BBちゃん第二の人生もこれにて完です...。こうなったらなんとかしてルルハワ天文台経由で外宇宙に高跳びしないとこっちの命が...。
えっいつもとキャラが違う？あのイタい小悪魔ムーヴはどうしたって！？誰のせいでこんなことになってると思ってるんですか！！！もうただでさえ最近はありもしない肩身が狭くなる一方だっ(扉をぶち破る音)
ヒィ！違うんです、これはそこのメルトがやったことであって今回はBBちゃんなにも、えっ問答無用？娘の責任くらいちゃんととれ？いやちょっとまっ「ｵﾓｸｲｸﾉﾈﾊｹﾞｼｸｲｸﾉﾈｽﾙﾄﾞｸｲｸﾉﾈｼｭﾖｼﾊﾞｼﾒｦｵﾂﾑﾘｸﾀﾞｻｲ!!」
※流されたマスターはカルデア内の浄化設備で汚れを分離したあと、キチンと消毒してから飲料水として提供されました。>>302
そしてその水で炊いたキュケオーンがお前よ、後輩の…息子？
というわけで、復刻CCCがバレンタインと被っているので駆け込みでチョコをもらう絆lv.1のマスターも多いかな、と書いてみました。どうしたの、血が付いてるわよ後輩の息子。
…なるほどね、友達のボールを探すために危ないところに入ったのね。手当をするからこちらに来なさい。
自分たちで問題解決を取ろうとするのはいいことだけど、それが安全かどうかという考えがないのは頂けないわ。お前の命はお前だけのものではないのだから。
前に話したかしら？お前の母親がお前をが身籠ったのは地球漂白事件が無事解決してすぐだったわ。
普通でないケースということもあり、お前の母親は1年の休暇扱いとなったのだけれど、人理修復時点からさらに人手として数えれるスタッフが減っており、医療スタッフも十分に見ていることができなかったの。
その時、お前の母親のお守りを名乗り出たのがジャンヌ・ダルク・オルタだったわ。
最初は本人の意図が読めずない上に知識・経験不足も心配されてたけど、日中はお前の母親の世話を焼き、夜は図書室から借りてきた本を読みあさって知識を深めていたわ。
後から知ったことだけど、彼女は全うに成り立った英霊ではなかったの。
後輩の役目御免と共に人類史からも消える泡沫の夢。ならばと彼女はその全てを後輩と、その周りの幸福につぎ込んだ。
それこそが、彼女にとって信じるに値する光だったのよ。
いいかしら、後輩の息子。
お前は後輩と、お前の母親であるキリエライトの宝物。そして、私と項羽様、ジャンル・ダルク・オルタが夢見た光。
自分を大切になさい。それが、愛された者の責務よ。ねぇ、後輩の息子。知らない女の子がこたつで寝てるんだけど。「何でも無い」、じゃないわよ。
…そう、びしょ濡れで可哀相だったから家に上げてあげたのね。
お前も父親に似て、根っこの部分は善人なのね。
えぇ……あれは後輩がカルデアでの任務を終えて、来年度には故郷に帰れるかもしれないという時期のことよ。
後輩から深刻な顔で相談を受けたわ。曰く、自分の大切な人に対する気持ちがわからない、とのこと。
正直、ちょっと笑っちゃったわ。良い歳した男の子が「自分の恋心がわからない」ときたのよ。
命を何度も救ってくれて、何度も自分を守ってくれて。それを感謝する気持ちでいっぱい過ぎて自分の本心すら埋まっていたのね。長年の人生経験ですぐに分かったわ。
こういう手合いは外から何を言っても無駄だから、自分で気付かせることにしたの。
「その人が自分に笑顔を向けてくれたら、どんな気持ち？」「……嬉しいです。」「じゃあ、その人が自分以外に、自分に向けてくれた笑顔以上を見せてたら、お前はどんな気持ちになる？」
言い淀む後輩に言ってやったわ、「もし苦しいとか、ツラいとか思うようなら、それが恋よ。」とね。
その後の後輩は早かったわ。目の迷いは消えて、マイルームに一直線。設定画面から性別を女性に変更。
そして所長室に飛び込み、後輩の権限で部屋の監視・記録を全て遮断。
魔術の保護がなされた密室で当時は所長だったゴルドルフを襲い、その時に出来たのがお前よ。後から聞いて、相手がマシュじゃなかったからびっくりしたわ。
今、お前の父親が日本にいるのも、年に1ヶ月ほど家を空けることがあるのも、名誉顧問としての役割と父親としての責任を果たそうとしているのよ。
カルデアを一度壊滅に追い込んだのも、ガンドで動けない間に後輩が身籠ったのも、あの男は被害者を名乗れるというのに。
……ねぇ、ところであの娘とはどこまでの関係なの？同級生？先輩と後輩？
さっきの私と後輩の会話のあたりでちょっと目が泳いだの、バレてるわよ。
同じ連想テストを試して心当たりあったんでしょ。身体は怪文書でできている
血潮はキュケオーンで、心は乙女
幾たびの戦場を越えて敗北
ただの一度も勝利もなく
ただの一度も理解はされない
彼のものは常に 常に一人魔女の島に置いてけぼり
故に、そのアプローチに効果なく
その身体はきっと、怪文書でできていた
〉UBWの詠唱をオケキャス風にしました>>307
追加です
そのアプローチに意味なく× そのアプローチに意味はなくまったくどう言うことですか、ぱある様！たしかに現代の日ノ本では一夫多妻は一般的ではないというのはお聞きしていましたが、だからといって自身に好意を寄せる大勢の女性に確かな返事を返さずいつまでも待たせてよいということにはなりません！まったく藤丸殿は女心を何だと思っているのですか、乳母情けなくて涙が出ます！
相手の方もただ好意を心に秘めて主に仕えるというひとならまだしも、忠義忠義と連呼ながら寝所に潜り込む巫女忍者や中華武将、姉を名乗る海辺の聖女に隙あらば涅槃に導こうとする戦乙女、麦粥だけが取り柄の敗北者に愛の霊薬中毒の女神と節操がないにもほどがあります！
こうなったらこのお福直々に、かるであの規範をたてなければならないようですね。聞けば藤丸殿は今や人類でただ一人のますたあ、日ノ本も漂白によって消滅し、今のかるであは彷徨海なる小島に身を寄せてるとのこと。なれば現代の法や倫理にとらわれず、藤丸殿の身に万一のことがあったときも考えたくさんの跡継ぎを用意された方がよいでしょう。
そうと決まれば善は急げ、いきますよカーマちゃんあなたの日曜大工すきるを活かすときです！やっといべんとが終わったばかりでお疲れのところ大変申し訳ありませんが、このあまった聖杯をりそおすにして、かるでに正しき大奥を築きあげるのです！
それとぱある様、なんでぃちょこの件でお話がありますので、後で部屋に来るように。いいですね？もうすぐは〜るですね〜 お花見してみませんか〜♪
という訳で、沖田さんがお花見のお誘いに……え？選曲が古い？しかも『もうすぐ』じゃなくて既に春……？た、確かに。返す言葉もありませんね……っとと、それはそれとして。
お花見のお誘いに来ましたよ、マスター。ちょっと急かもしれませんが、今度のお休みはどうですか？というのも、日本所縁のサーヴァントの交流会みたいなものかありまして。その日にお花見をすることになったんです。普段は適当な部屋で集まってぐだぐだするだけなんですけど、今回はお花見という事でマスターも誘いに来た、という訳です。マスターが参加してくれれば、皆喜ぶと思いますよ。
……うんうん。参加して頂けると信じておりましたともっ！では、その日は予定を空けておいて下さいね？約束を破ったら、士道不覚悟切腹ですっ♪
…………や、勿論冗談ですから。精々、清姫さん達が『ちょっと』暴れる程度だと思いますよ、多分。…………
えっと……その、ですね。もう一つお誘いがありまして。
もし、よろしければ……よろしければ、ですよ？今度のとはまた別に、お花見しませんか？大人数じゃなくて、少人数で。例えば、それこそ二人きり……とか。
何で、って……多分、皆騒いでお祭りみたいなお花見になると思うんです。ですから、ゆっくり静かに桜を愛でると言いますか。ですから、そのぅ……
…………うぅ、察して下さいよ。
つまり……でっ！デート、のっ！……お誘い、です……っ。………………や、やっぱり今のなし！なしでお願いしますっ！いきなりこんなこと言われても困っちゃいますよね、あはは！第一、私みたいなのとデートだなんて、嫌、ですよね……では、失礼しま――
？……えっ。良いん、ですか？……聞き間違いじゃ無いですよね？本当にデートしてくれるんですよね？本当の、本当ですね？嘘じゃないですよね？嘘だっていうなら今のうちですよ？
やっ…………た〜っ！これは沖田さん大しょ――かふっ⁉︎……げほげほっ！ぅ……大丈夫、です。ちょっとテンションが上がり過ぎただけですから。
こほんっ。それよりもマスター！お花見デートの場所やお弁当の準備はお任せ下さい！沖田さん、隠れた名所を知っているんですよ！知る人ぞ知るという場所ですから、ゆっくり静かに過ごせると思いますっ！日にちは、マスターの都合が良い日ということで。いつでも予定は開けておきますから！
ふふっ……楽しみにしてますからねっ♪遂にこの日が来たわね、後輩……
何がって、決まってるでしょ。項羽様のPUよ！
え？クラス別PUだからすり抜けの確率が高い？知ったこっちゃないわよ！お前が不甲斐ないせいで項羽様の宝具レベルはまだ0なのよ！？この機会に引かないでいつ引くのよ！ガチャするときは、今なのよ！
と、いうわけで後輩クン♡石、溜まってるんじゃない？お姉さんがスッキリ♡させてあげる♡
嘘ついてんじゃないわよ。知ってるんだからね、お前が巨大幼女可変幼女加虐幼女の幼女ジェットストリームガチャに目もくれず貯蓄を続けてるの
これはインド異聞帯PUのための石だ、ですって？つべこべ言わずに差し出しなさい！3章配信から何ヶ月経ったと思ってるの！？もうそろそろ半年経つにもかかわらず来ないんだからまだしばらく来ないわよ！
ふん、結局こうなるのだから、最初から大人しく従っておけば良かったのよ。待っていてください、項羽様。必ずや、この虞めが項羽様を見事召喚してみせます！最近ぐっさんの怪文書見ねえなーってなったところにクラス別PUが来て書くしかねえってなった
ちなみに怪文書中に名前のあがった鯖は全員召喚できませんでした(全ギレ紅閻魔、虚偽広告の疑い
幼子に造詣の深いマスターから支持を受ける紅閻魔(年齢不詳)が、虚偽広告の疑いで事情聴取を受けていることが関係者への取材から判明した。
「命まではとりまちぇん」と謳っているにも関わらず、実態は命までも取っているのでは、との通報が複数の悪属性サーヴァントからされている。
被害者を名乗るランサー(10代/女性)は「信じられない数値で斬られた。気持ちよく歌いたかっただけなのに」と証言している。
取り調べはマスターのマイルームにて継続的に行われており、担当者のマスターの話では「嘘を許さないという性質もあり、上の口も下の口も正直だ」と述べている。
今後、サーヴァントに対する淫行の罪でマスターの書類送検となる見込み。新学説、否定される 再現性に問題あり
幼い体型と溢れ出る母性で広く知られているエレナ・ブラヴァツキー女史（年齢不詳）の提唱する学説について、カルデアオカルト研究会は、必ずしも保証される内容ではないとの声明を発表した。
エレナ女史の提唱するサナト・クラマは海にレムリア、空にハイアラキを定義することで地にエレナ女史自身が定義されるとしている。しかし実証実験の結果、必ずしも地にエレナ女史が定義されるとは限らないという結果が出された。
実証実験に参加した大尉（20代/男性）は「何度か試みたが、適切なバブみが得られなかった。これでは地が私の母になってもらうには不十分だと考えられる。」とコメントしている。
本学説をエレナ女史と共に提唱したカルデアのマスターは「私は十分なバブみを得ている。先日も実験の用意をしている間に我慢の限界が訪れ、翌朝までエレナ女史の中にサナトクラマしてしまった。実験はできなかったが有意義な時間だった。」と取材に答えた。
今後、サーヴァントに対する淫行の罪でマスターは書類送検となる見込み。キルケー氏の麦粥に異物混入 関係者は否定
少し動くだけで見えそうになる過激な衣装とそれほど過激でないボディで知られるキルケー氏（年齢不詳）の提供する麦粥に異物が混入されていると告発があった。
キルケー氏は既にレシピが紛失した麦粥「キュケオーン」の提供で知られる。戦闘中にも取り出す姿が目撃されているが、突然空間から発生することから魔術的、あるいは錬金術的生成であり、厳密には調理されていないのではと噂されていた。
告発状ではキルケー氏が「キュケオーンをお食べ」と提供した後、防御デバフや最悪の場合は毒状態になるといった現象が度々確認されており、これはキルケー氏が得意とする薬学の知識を利用した毒物が混入されているためだ、と主張している。
キルケー氏が所属するカルデアのマスターは「彼女のキュケオーンを食べたことはあるが、身体に特に有害な印象はない。それよりも味の感想を伝えた彼女のもじもじする姿が扇情的で、敵地のど真ん中でありながら何度も美味しくいただいたことの方が強く印象に残っている。」とコメントを残している。
今後、サーヴァントに対する淫行の罪でマスターは書類送検となる見込み。書類送検され過ぎィ！www
あらどうしたの後輩、浮かない顔して。
え、キリエライトに告白したいけどもし断られたらと思うと気が気でない？
そう、あなたもそういうことを考える年齢になったのね…。年長者から一つアドバイスするけど、そんなの考えるだけムダよ。考えたからといって何か変わる訳ではないしね。
ダメだったらその時考えればいい。いかに短い人間の一生とはいえあんたはまだ若いんだし、仮に断られてもその経験を糧にすればいいのよ。たとえ失恋だとしても一回目を経験すれば次からは気が楽になるしね。
え、詳しいですね、だって？ええそうね、実は生前の長恭にもそんな感じの時期があったのよ。でね、その時の長恭はお稽古を教えてくれた近所のお姉さんのことが気になっていたみたいなの。でも精通してるかどうかも怪しい歳だったから、その想いを伝えることをすごく躊躇っていたのよ。
だから一度女を知れば自信がついて告白できるようになるだろうと思って、筆下ろしをしてあげたの。最初は怖がっていた長恭も終いにはすっかり気持ち良さそうな顔をしていたわ。肝心のお姉さんは結局玉砕したみたいで翌朝「彼女のことは諦めました」と言っていたけれど、その時の長恭が憑き物が落ちたかのような、スッキリとした大人の顔になっていたのは覚えているわ。そういえばその日以来だったかしら、長恭の顔が女性ホルモン多めな感じになったのは。
だから後輩、あんたも長恭みたいに一回男になればって、えっなんでそこで長恭が可哀想ってあんたが怒るのよ!?折角手伝ってやろうと思ったのに！いよぅ、お手前様が件の新米かい？ 教職について初の仕事場が此処だなんて、ツイてねえナァ
おれかい？ おれはしがない美術教師サァ。葛飾北斎ってもんだ
オヤ、おれの事を知ってんのかい？そいつぁ嬉しいねぇ。画工冥利に尽きるってもんだ
葛飾北斎の名前を知らない方が珍しい？ イヤイヤ、おれなんかまだまだなもんサ
謙遜なんかじゃあねえ。おれは未熟者だ、未だに猫の一匹も満足に描けやしねえ。こんなおれに人様を教えることができるのかって、未だに思ってんのサ
ん？ どうしたんだい、そんなにソワソワして。ナニナニ、『葛飾北斎は男だと思ってた？』アァ、間違っちゃねえヨ
そもそも『葛飾北斎』はおれのとと様のことなんだ。で、おれが無理言ってその仕事を手伝わせて貰ってるのサ。それ以降は、『葛飾北斎』は個人名じゃあなく、ブランド名になったんだ。雅号ーーペンネームみたいなものサ
ああ、おれの本名は葛飾応為ってんだ。さっき葛飾北斎を名乗ったのは、通りがいいのと、おれたちの知名度の確認みたいなもんだナ。「えごさあち」ってんのかい。そいつと同じだヨ
騙すようなつもりはなかったんだけどヨ、悪いね。お詫びと言っちゃなんだが、新米殿の似顔絵でも描いてやるヨ。遠慮しねえでくれ、何しろ時間は有り余ってんだ
そういえば授業はいいのかって？ 実はな、おれが自信持って教えられるってことで美人画を教えようとしたら校長に謹慎処分を喰らっちまってねーーアッハハハハ！カルデア高校時空に乗っからせて頂きました
お栄さんの口調難しい…江戸っ子ってこれでいいんですかね？む...なんだマスターか
何をしているかだと？軍備の補充と整備に決まっているだろう。かの復讐者がどうにか押しとどめているとはいえ、いつ突破されるかは誰にもわからないのだからな
...それにしてもここは暑い。日本の夏というのはこんなにも蒸し暑いのか。インドとは大違いだ。少し動いただけだというのに汗が出てくるとは、これはスタミナ消費の少ない立ち回りを考えなければ...わぁっ⁉︎(ズテーン
...す、すまないマスター。氷に足が乗って滑ってしまったようだ。きっとロシアの皇女か北欧の女神あたりが暑いからとやたらめったらに周りを冷やしているのだろう(ヨッコラセ
それと、何か行動を起こす際には私も呼んでほしい。貴殿は護衛対象なのだから、どんな災難に見舞われようと私は全力で貴殿を守ってみよう>>323
口調ブレてるかもしれません...……あら？まあ、ご機嫌よう
貴方もこちらに来ていたのね。実を申しますと、私も何日か前からここにいたの
色々な所を冒険してまわってたから、なかなか会えなかったみたいね
ええ、ここは楽しいわ！こんなにも長閑で、穏やかで、自然もあって……どこかセイレムのことを思い出すの
勿論、楽しかった記憶ばかりではないけれど……、でも、ラヴィニアとの思い出が感じられたわ
そうだ！もしよろしければ、今度海に行きましょう？私、貴方と一緒に鯨が見たいわ！時間のある時でいいの。その時はまた声を掛けてくださるかしら？……そうだわ。いけない、私ったら。大切なことを伝え忘れるところだった
カルデアの邪神たちがこちらに顕現するための「道」はすべて「閉じ」ておいたから、安心してくださいな
それじゃあ約束、忘れないでね、座長さん！どうやらアビゲイルもこの特異点に来ていたようだ。数日前からいたようで、彼女は彼女で夏を満喫しているらしい
……ただなにか、いつものアビゲイルとは雰囲気が違う気がする
備考
アビゲイルがチカラを使ってくれたおかげで邪神がこちらに顕現することはなくなったらしい。BBホテップにルルハワの二の舞にされては困るのでありがたいことだ異議あり！異議ありですよマスター！
確かにこの特異点の解消には夏を満喫する必要があります。だから夏を最大限楽しめる舞台が整えられることは沖田さんも納得ですとも
夏らしいことと一口に言っても色々ありますよね。海だったり、虫捕りだったり、昼はバーベキューしたり、夜は花火を見上げたり……。夏祭りだって盆踊りだってあるんですよ
……なのになんで！私が肝試しの幽霊になってるんですか！？そういう役割ならヘシアンさんとかもっとガチっぽい人が居るじゃないですか！
なんですかこの特異点でも沖田さんは水着になれないんですかヤダー！この前のぐだぐだイベントだって沖田さんがカッコよくボスキャラにトドメ刺したのにこの仕打ちですか！
「いやー沖田は最早水着着れないキャラで確立しとるからのう。幽霊役に当てはまる人選でも病院特異点の件もあって真っ先に思い浮かんだし。ま、現在開催中のイベントでメインを務めて☆5になったわしと違って、たかが弱小人斬りサークルの姫じゃあこういう扱いされるのも、ま、是非もないよネ！……って、なんで剣を構えとるんじゃ沖田。この特異点じゃソレ必要無いから下ろせって。なあおい、なんで前後に揺れとるんじゃ。いや言わんでもわかる、足ないから見えんけどあの変なステップ踏んどるんじゃろ。やめろって沖田わしが悪かったような気がせんでもないから謝ってやらんでもないから！うぉお落ち着け沖田おわあああぁ！！」幽霊の沖田さんと出会った。流石に不憫なので海に行くときは連れて行ってあげよう
……地縛霊とかじゃないよね？こんばんは。折角の夏祭りの夜にこんな所に来るなんて、物好きな人もいるものね...
逢いたい人に会えるという噂を聞いた...？
もしその噂が本当なら、マスターが逢いたかったのは私、ということになるのかしら。
全ては泡沫の夢、ということは理解しているのだけれど
もう私は自分を曲げてしまったから、貴方が望むことならなんでもしてあげる
この夢を現実にして、歴史の影法師たちと面白おかしく暮らすのか、それとも夢から覚めてまた苦難の道を進むのか...勿論、他のことでもいいわ
...私としては、貴方に苦難を背負ってほしくはないの。だから貴方が抱える問題を全て解決することもできる
普段ならこんなことは言わないけれど、夏祭りだもの。少しくらいなら許されるはずよ
...そう。貴方もそちらを選ぶのね。それなら、夢から醒めるまで目一杯楽しんでくれると、私も嬉しいわ拝啓
ゼパル様へ
水着イベントでのレイシフトがより一層世界の危機を招く季節、ご機嫌よくお過ごしのことと存じます。（昨年の2018年度イベントは私も陰ながらはしゃいでしまいました、ふふ、お恥ずかしい限りです）
貴殿とお別れしてから、はや二年ほどが経過しようとしています。（もっとも、常に近くにいるも同然のことですが、これは人類悪にはよくある時間感覚とお許しください）
私の方も身辺整理が一段落し、長らく時間がかかってしまいましたが、こうして改めて貴殿に、世界の果てにある本体から念話を送ることができるようになりました。わずかに残った単独顕現の、ちょっとした応用ですね。ふふふ……。
さて、この度は折り入ってご相談がございます。
といいますのも、貴殿に対して、猥褻物陳列罪と恐喝罪で、超（魔）法的手段を取らせていただきたいのです。
理由はもちろん、お分かりのことと存じ上げます。（続く）（続き）
貴殿が↑あんなビーストでカルデアの風紀を乱し、明らかに少女の情操教育によろしくないアルターエゴを結果として送り込むことになったためです。
また、貴殿が以前おっしゃっていたことに関しましても、当方は名状しがたい精神的な苦痛を味わいました。
「どうせもう流行らないからって、新規のファンを外部から招くようなみっともない真似はするな」
「そんなことをすれば、コミュニティから追い出す」
などと脅迫まがいの言動をしてきた件についてです。世が世であれば、威力業務妨害として訴訟すべき内容かと存じます。
CROAK！ CROAK！！
覚悟の準備をしておくがいい！ 近いうちに単独顕現とネガ・サモンを再習得する。「人類の脅威オンリー隔離部屋」も特異点で開く！ キアラ様（笑）と一緒に問答無用で来てもらう！ 魔神柱の面汚しは貴様だ！ 徹夜テンションのアヘ顔でセッション終了を迎える、楽しみにしておくがいい！ いあ！ いあ！
カルデアにいらっしゃる各ビースト並びにその端末のみなさまにも、よろしくお伝えください。
敬具今日は珍しく雨だった。雨粒は小さくしとしとと肩を濡らしている
マスター、ですか...
いつもなら晴れているのに、今日に限って雨だなんて。この空模様だと夜には大雨になりそうですし、風邪を引いてしまう前に宿に帰った方が良いと思いますよ
...わたしはまだここにいます。時々、大雨の夜には外に出てみたくなるんです。サーヴァントになって風邪を引く心配も無くなりましたしね
なぜそんな日に出歩くのか、ですか...そんなことまで知りたいだなんて、マスターは知りたがりさんなんですから
すぐそこにバス停がありますし、そこで雨宿りでもしましょうか。物好きなマスターさんに、お姉ちゃんが昔話をしてあげます
マイルームでの『少し変わってはいるが普通のお嬢様』然としたものとは打って変わって、今は瞬きの合間に消えてしまいそうな危うさを感じる
話を聞いてみよう
▼雨の日に藤乃お姉ちゃんと出会った。
備考:何でも凶げられる魔眼の持ち主。固くなったジャムの蓋でも
何故か山奥にある固く閉ざされた鉄製の扉でも
物理的な障害が彼女の歩みを妨げることはない太陽の化身たる余の兄弟がインドマートなる施設に勤め恵みを与えていると聞いては、余も兄としての威厳を保たねばならぬ。よって今、ここに！ファラオによる民のための娯楽施設、ファラオランドを建設した！
ピラミッドの迷宮(スフィンクス配備で警備網は完璧)に幽霊屋敷(冥界の女王完全監修)、更にはエクササイズ教室(クレオパトラ監修)、王の軍勢体験(征服王同伴)、イッソスの戦い再現VR(アレクサンダー、ダレイオス3世出演)etc...かのわくわくざぶーんにも負けぬこの楽園、とくと楽しむがいい！暑い。暑すぎる。暑くて暑すぎてガッデムホットで、溶けてしまいそうなくらいだった。祖国ロシアでは体感することのできない暑さ。おまけに湿度も高いせいで貼りつくような不快さが拭えない。
ーーそんなに暑いなら、魔術で冷やせばいいのに、そうマスターは言う。それはそうだけど、そうしない理由というものがある。
「5点。確かにそうすれば楽でしょうが、それでは風情がないわ。マスターの国の言葉で言うのなら……そう、『ワビサビ』というものよ」
嘘だけど。彼の居ないところでは遺憾無く魔術を使用している。風情とかそんなことは言ってられないくらいにゴッドホットなのだから。
だからこれはそう、只の口実。そうすれば彼と一緒になにかをすることができるから。現に今だってーー
「にしてもかき氷か。なんだか懐かしいな。昔はよく食べてたけど、ここ数年は食べてないような気がする」
「あらそう？お祭りの定番だと聞いたのだけど」
そう、かき氷を食べて涼をとろうとしている。氷は自前で用意できるし、道具はあの似合わないオーナーが貸してくれた。使われていない倉庫にあったと、ペンギンのデザインの物を渡してくれた。
「ねえ、まだなのかしら。なかなか時間がかかっているようだけど」
「ごめん、あとちょっと。食べ物を扱うものだから、できるだけ丁寧に洗っておきたくて」
ただ、使われていない倉庫にあったということは、長時間放置されていたということで。当然ながら山のように埃をかぶっていたため、まずは洗うところからである。
というわけで庭先で彼に洗ってもらっている。私はといえば、縁側で水を張った桶に足をつけながら、グラスに注がれたアイスティーを飲んでいる。皇女にあるまじき姿かもしれないが、そうも言っていられないくらいには暑いから仕方がない。……この髪も原因のひとつだ。熱がこもって仕方ない。纏めて上げたら少しはマシになるだろうか。そう思って解いたリボンを咥え、長い髪をポニーテールにしていく。ふと、視線を感じた。意識をそちらに向けると、彼が私をチラチラ見ている。どうやら、こちらが視線に気付いていることに気付いていないみたい。
この特異点に来たからというもの、彼はこうして私を盗み見ることがままある。どうやらこちらの恰好が気になるらしい。効果はあるらしい。この特異点では私はかなりの薄着で過ごしている。上はエア○ズムのキャミソール、下は短めのショートパンツと、肌を大いに晒している。他人に肌を見せることに抵抗が無いわけではない、というか普通に恥ずかしい。しかもそれを男の人に見せるなど……と思うが、手段は選んでいられない。
私は彼のことが好き。フユキで召喚され、人理修復の旅を共に歩み、共に手を取り、共に戦ってきた。その中で、いつしか彼のことが好きになった。いつからだとか、何がきっかけでとかは分からない。ただ、いつのまにか彼を想うことが増えて、それが恋なのだと知ったとき、ストンと胸に落ちた。ーーああそうか、これが自分の「初恋」なのか、って。
以来私は彼にずっとアプローチをかけている。……いるのだけど、今ひとつ成果が上がってない。彼に召喚されてからもう四年が経とうとしているのにこうなのだったら、アプローチの仕方を変える必要があると思った。それに彼を憎からず思う女性は多い。ただでさえマシュという強力なライバルがいる上に、その他大勢の魅力的な女性が敵なのだから、いよいよプライドなんて気にしていられない。生前に得ることはなく、こうしてサーヴァントとしての生を受けて初めて得られた、奇跡のような初恋。それをおめおめと誰かに譲るなんて、到底できない。私は敗北者などにはなりたくないのだから。
というわけでの色仕掛けだった。安直に過ぎるかと考えたけど、意外と効果はあったみたい。普段から肌を露わにしてる女性を見慣れているかと思ったけど、ちゃんと意識してくれているみたいで嬉しい。それなら、さらに次の手で攻めていこう。「ーーよし、やっと綺麗になった！」
そんなことを考えてるうちに、どうやら終わったみたい。見違えるほど綺麗になったペンギンを受け取り、キッチンでかき氷を作る準備を始める。彼がこれを洗ってくれたから、作るのは私の仕事。そういう役割分担をしていた。早速魔術で氷を精製する。全力で冷やすのではなく、氷になるかならないかぐらいの加減をする。溶けかけの氷の方が削ったときの口当たりが良くなる、と言っていたのはコックのアーチャーだったかしら。また、削るときは力を入れすぎても駄目だとかなんとか。うろ覚えの記憶を頼りに、彼と私の二人分を作る。フレーバーは私がイチゴ味で、彼はブルーハワイ味。……一体どんな味なのかしら。
かき氷を持って縁側に戻ると、彼も私と同じように涼を取っていた。床が軋む音から私に気づくと、こちらを向いてありがとうと言ってくれる。その声に応えつつかき氷を渡して、彼の隣に座る。……隙間が殆どないくらいに。そのことに彼は驚いているけど、否やの声はない。作戦その二、「パーソナルスペースを埋める」も成功、らしい。
私と彼は肩を触れあわせたままかき氷を口にする。氷とシロップを同時に口に入れているのと同じようなものなのに、一手間加えただけでかなり違うように感じる。気の持ちようなのかしら。彼はと言うと、パクパクとかき氷をかき込んでいた。そんな食べ方をするとーー
「あ〜〜、イタタタタ！」
「もう、そうなることはわかっていたでしょう？」
彼は食べる手を休めて頭を押さえる。頭痛がきたみたい。アイスクリーム頭痛というのだったかしら。
「いやでも、こうなることまで含めて様式美っていうか……」
「そういうものなのかしら……。よくわからないわね」
「あ〜、でも久しぶりだからかなりキツイ。こんなに痛かったっけ」
「ああ、それなら……」
そういって私は彼の額に手を当てる。するとみるみるうちに痛みが引いてきたみたい。
「おぉ……。なんかいきなり楽になった。アナスタシア、何かしたの？」
「原理とかは、わからないのですけど……。アイスクリーム頭痛は頭を冷やすと治るそうよ」
だから私は魔術で彼の額を冷やした。その効果は覿面と言ったところかしら。
ふと、手のひらに触れている彼の体温が上がったのを感じた。どうやら現状を今把握したらしい。女の子にしなだれかかられて、ボディタッチもされている、というこの状態を。「あ、ありがとうアナスタシア」
そう言いながらやんわりと私のボディタッチから逃げようとしてくる。ここは大人しく引いておこう。食い下がるのはどうかと思うし。それよりは更なる手を使おう。
「あら。なら一つお願いを聞いてもらってもあいかしら」
「お、お願い……？」
彼が少し警戒の色を露わにする。……むぅ。そんなに露骨に警戒しなくてもいいのに。そう思いはしたが、今までのイタズラのことを思い返すと少しは仕方がないような気がしないでもないかも。
「簡単なことよ。そのブルーハワイ味のかき氷を分けてくれないかしら。どんな味なのか、想像がつかないんだもの」
「ああ、そういうことか。それくらいなら勿論大丈夫だよ」
「ありがとう。じゃあ、あーん」
「え？」
「え？」
私が口を開けて待っていると、彼が戸惑ったような声を出すから、私も疑問の声が出てしまう。そうして数秒、私たちは硬直する。
「あーん」
「え？いや、あの……」
「あーん」
「自分で食べれば……」
「あーん」
「……はい、どうぞ」
何を言っても聞かない私に観念した彼は、その手で私に食べさせてくれる。彼は視線を逸らして、顔を赤くしながら恥ずかしがっている。ふふ、可愛い人。……まあ多分、私も赤くなっているのだろうけども。>>322
やり方とかマナーとか分かんない❤️うっはははははははは！
何やら見知らぬ土地に飛ばされたと思うたが、なるほど、此処が件の夏休み特異点とやらか
聞けば何者かと相争うことなく、夏を堪能するのみで良いというではないか
さて、わしはどうしてくれようか
……いっそのことわしがこの特異点を支配し、第六天魔王の名の下に天下布武を唱えてやろうと思うたが……
よい、興が乗ったわ！郷に入っては郷に従おう。わしこそがこの特異点で夏を満喫し、この夏を最も楽しんだものとしてこの名を轟かしてくれよう！
……それはそうと、すれ違う者がみな「本物だーーー！」と叫ぶのじゃが
え？信長って言ったら普通わしじゃよね？眠れない、侵入どうしようか
>縁側に出る
縁側に誰かいる
こんばんわ、マスター
こんなところで何をしているのかですって？
貴方のことを待っていたのよ
門番さんに多少足止め受けてしまったりしたけど無事この特異点で役を勝ち取る事ができたことだし、早速貴方とお話がしたくて
虫とりや魚釣りは順調かしら？思い切り夏を楽しむことはできた？女の子とは、、、この話は止めましょう
それはそれとして私は時折この縁側に来るわ、暇があったらまた私に夏の思い出を聞かせてちょうだい
それと虫を探すなら神社の裏の森は鬼門よ、どうしても行くなら心強い人を2人か3人は連れていった方が良いわ、それじゃあそろそろお別れね、またね私の愛しいマスター
メモ 神社の裏の森は危ないらしいからもしも行くときは誰か連れていこう
フラグ「？？？」が立ちました
「式」と会えるようになった、夏の思い出を彼女に話してみよう！おや、マスター、如何しましたか。
怪我人ですか、病人ですか。
……虫刺され？
ああ、それはいけない。虫を媒介にする危険な病もあります。ここでは少ないですし、大半は根絶されましたが、それでも厄介なものです。
熱などはありませんか？ 異常な発疹、寒気等は感じますか？ …何もありませんね？
では、とりあえず処置を行います。もしも体に何か異常を感じたらすぐに連絡をするように。
普段は民宿ですね？ 解りました。すぐに動けるよう準備しておきます。
それから、痒いからといって引っ掻いたりしないように。酷くなるだけですよ。
……外でよく遊ぶのは大事です。色々と見て回りたいものもあるでしょう。
ですが虫よけスプレーは忘れないように。熱中症対策に日よけの帽子、水分、塩飴などもしっかりと持っておいてください。
普段から栄養バランスの良い食事は心掛けていますか？
自炊もいいですが、食事は普段の活力になります。おいしいものを食べてください。
必要でしたら塩飴、スポーツドリンク等もここにはございます。持って行ってもらってもいいっでしょう。
夜更かしも避けて、涼める場所でしっかりと休むように。もちろん、休める場所の消毒、殺菌は絶対です。
衛生的でない場所で休むなど正気の沙汰ではありません。泥まみれになったら体もきちんと洗いなさい。
帰ってきたら手洗い、うがいを忘れないように。……普段よりも態度が少し柔らかい？ ふふ、そうですか。
ええ、ここは私の戦場ではありませんから。そしてマスターにとってもそれは同じ。
ですが、マスター、ここはあなたの終わりではないのでしょう？
以前も言いました通り、世界の命運を個人に託すなど正気の沙汰ではないのです。
時には休むことも必要です。貴方は、どうやら、こういう場所でもなければ歩みの止め方も知らないようですので。
この■■■村という場所は、貴方にとってもっとも休める原風景なのでしょう。
私にとって、同志の隣こそが最も心休まる場所であるように。マスター、貴方には同志■■■と同様の信頼を寄せています。
貴方の傍こそが、私にとって最も心地よい。それを忘れないでください。
ええ、それに、あの患者もここでは普段よりはしゃいでいる。
あれはあれで健全でしょう。はい、普段よりは笑いにも狂気が少ない。話が通じます。
さて、処置も終わりました。
友人を待たせているのでしょう？ スポーツドリンクを人数分もっていってください。きちんと飲み干すように。
普段はこの診療所にはサンソン医師、アスクレピオス医師も勤めています。体に異常があればすぐに来るように。
ええ、はい。ここに住み込みです。傷病者を見かけたらすぐに呼びに来なさい。歩けるようならここに連れてきてもいいでしょう。そうそう。
夜は私、サンソン医師、アスクレピオス医師の三人で、持ち回りで村を巡回しています。
なぜ？ 愚問です。怪我人がいないとも限りませんから。それに深酒をするものがここ最近増えました。嘆かわしいことです。
夜更かしをして、あまつさえ村を巡っているようならば容赦は致しません。よろしいですね？ 夜はしっかりと休みなさい。
汗まみれでは休めませんから、体もきちんと綺麗にするように。水風呂などではなく、温めのお風呂が望ましい。お風呂の中では眠らないように。
現代の清潔さは重要なものです。いいですか、不衛生は根絶するように。お友達にもきちんと言っておいてください。
夏は始まったばかりです。診療所のベットで数日を過ごすのは嫌でしょう？ 心行くまで夏を満喫するためにも、清潔を心がけてください。
それでは、また何かありましたらこちらまでどうぞ。アスクレピオス、サンソン、ナイチンゲールが務める村唯一の小さな診療所。
設備は手術室まで充実している。安心しろ、死すら凌駕して見せる。神は連れてくるな。
夜は三人のうちだれかが村を巡回しており、夜更かしをして村を回っていると捕まることがある。
サンソンならば診療所に案内されホットチョコレートや冷たい飲み物が出され、簡単な説教で終わる。
アスクレピオスに捕まれば罵倒と理詰めで頭を疲れさせられる。
ナイチンゲールに捕まれば夜時間は強制的に終わる。なんであろうと問答無用。
夜のナイチンゲールは普段のバーサーカーぶりを発揮しており、誰であろうと逃げられない。
夜の深い時間に行動するのならば、彼らに十分気を付けよう。そもそも夜に行動しないでいただきたいのですが。唐突に書きたくなって初めて書いた……
ナイチンゲールさんあんまり見ないからつい……。
満足したので今回は終わり！明日の夏祭りは、一緒に周りましょう？
きっかけは私のその一言だった。いいよ、と彼から承諾の返事を貰い、今は会場の神社の参道前で待ち合わせをしている。
思い返せばこの夏は彼と様々な経験をした。民宿で一つ屋根の下、ホラー映画鑑賞会をしたり、水かけでふざけあったり、かき氷を食べさせあったり。それ以外にも虫取りや天体観測も。この特異点の各地に、私と彼の思い出があった。とても楽しくて、とても大切な記憶。でも少し、ほんの少しだけ、不満があった。
それは私と彼の関係。もちろん、既にお互いが大切な存在というのは分かっている。何しろフユキで召喚されてから四年間、共に苦も楽も乗り越えてきて、お互いを家族のように思っていた。だけど、私はそれじゃ満足できない。私がなりたいのは兄妹のような関係ではなくて、恋人、なのだから。
だからこの夏はかなり積極的にアプローチをかけた。効果はあった、と思う。確かに私を女性として意識してくれた。私を、ひとりの女の子として見てくれた。でも私は、女の子として意識してくれる、それだけでは満足できなかった。自分でも知らなかったが、どうやら私は、恋に関してはかなり欲張りだったみたい。彼との関係性に一歩踏み出したいという気持ちが抑えられない。だから今日、私は彼に告白する。
「ごめん、待たせちゃったかな」
デートの待ち合わせにおける定型文を口にしながら彼は現れた。確かに20分ほどは待った。だけど、今は約束した時間の10分前。彼が遅れた訳じゃない。私が勝手に待っていただけだから。
「気にしないで。私も丁度今来たところよ」
こちらの返しも定型文。実は密かにこのやり取りに憧れていた。まさかサーヴァントになってできるとは思ってもなかったけど。
「じゃあ早速行きましょう。ニホンのお祭りは初めてだから、凄く楽しみ」
「うん。でも、ちょっと待ってもらえるかな」
動かそうとした足を止められる。一体どうしたというのだろうか。
「こういうことは一番最初に言わなくちゃ。……その浴衣、凄く似合ってる」
「っ、あ、ありがとぅ……」
不意打ちだった。私は思わず彼から顔を背けてしまう。だってそうしないとこの緩んだ顔を見られてしまうから。落ち着きなさい、私。びーくーる。「それじゃ、行こっか」
「……ええ、行きましょう」
彼が差し出してきた手を取り、歩き始める。最初のテンポこそ崩されたけど、大丈夫。今日という日こそは、彼と恋仲になってみせる。告白の決行は、花火が上がり始めたら。
私たちは、サーヴァントたちが運営する出店を周っていった。金魚掬いに輪投げ、射的、ヨーヨー釣り。ニホンのお祭りでは定番とされるゲームも色々あった。今はストラックアウトに興じている。
「見ておきなさい、マスター。これがロマノフ家伝家の宝刀、必殺のアンダースローよッ！」
私が投げたボールは、撃ち抜くべきパネルではなくフレームの十字部分に吸い込まれる。外した訳ではない。むしろ其処こそが狙い目――！ガンッと、フレームが揺さぶられる音がする。その衝撃は周囲四枚に伝わり、抜け落ちていく。その後も三枚、一枚、一枚と撃ち抜いて、完全制覇を達成する。
「ほおう、やるじゃないかお嬢ちゃん。アンダースローなんて投球法なのに、
正確に四枚抜きを狙えるコントロールとそれを実現できるパワー。可憐なお姫様だと思っていたが、へっへっへ！こいつぁ中々凄えもんを見せてもらったぜ」
店主のウィリアム・テルさんがご機嫌そうな声を上げる。彼もまさか私がたった四球でクリアするとは思ってなかったみたい。景品だ、と言って彼は私にぬいぐるみを渡してくれる。……なにかしら、このネコミミを生やした人型のナマモノは。巷ではこのキャラクターが人気なのかしら。
「凄いね。たった四球で九枚抜くのなんて、俺初めて見たよ」
「あら、ありがとう。でもリツカも八枚までは抜いたじゃない」
「さっきのを見せられると、お世辞にしか聞こえないなぁ」
「ふふっ」
「……どう？楽しめてる？」
「ええ、とても。まあ、食べ物の出店が少ないことや、屋台に向かないものばかりなのが難点ですが」
「料理ができる人たちがあんまり居ないからね。……俺はあれだな、射的の屋台を信長がやってるって聞いたから見に行ったら、まさか本物がやってたことが驚いたな」
「あれには私も驚かされました」そんな他愛ない話をしていると、スピーカーから打ち上げ花火開始のアナウンスが流れる。ああ、とうとうこの時が来てしまった。そこで、はたと気がついた。あれ、どこで告白しよう。告白することで頭がいっぱいで、そこは考えていなかった。流石に衆人環視のさなかで告白する勇気なんて私にはない。そうして内心凄く困っていると、不意に手を引かれる。
「着いてきて。君を連れて行きたい場所があるんだ」
そう言ってリツカは山の中へと入っていく。暗闇の中、スマートフォンのライトを頼りに奥へ奥へと進んでいく。足元が不安定な上に暗くて見えづらいから、私も注意して歩みを進める。
不意に、ブチリという音が足元から聞こえ、それと同時に私もバランスを崩してしまう。彼が受け止めてくれたお陰で転ぶことはなかったが、足元を照らしてみると、草履の鼻緒が切れてしまっていた。
「ごめん。俺が、こんなところを歩かせちゃったから……」
申し訳なさそうな彼に、声をかける。
「謝らないで、リツカ。私にも、心当たりがあるから」
アンダースローとか。
「でも困ったわね……。これじゃあ歩けないわ」
流石に裸足で歩くには危険すぎる。誰かに来てもらおうにも、山の中で現在地がわからない。手詰まりだった。
「アナスタシア。ちょっとごめんね」
「えっ。……きゃあ！？」
リツカがいきなり謝り出したかと思うと急な浮遊感を感じ、思わず声が出てしまった。冷静になって状況を把握すると、リツカが私をお姫様抱っこしたみたい。……取り戻した冷静さはすぐにどこかへ行ってしまった。
「落ちると危ないから、しっかり掴まってて」
「あ、う……。は、はぃ……」
なんだろう。今日のリツカはいつもと違う。普段は私がリツカにイタズラをしてドキドキさせることが多かったのに、今日は私がふとした時にドキドキさせられてる。やっぱり緊張してるのかしら。
そんなことを考えながら私は彼の首に手を回す。密着した彼の身体は意外とガッチリしていて、あの過酷な旅を乗り越えた逞しさが感じられた。また、その温かな体温は彼の優しさそのもののようで、私は心地よくなって、彼の胸元に頭を預けた。とくん、とくん、という鼓動の音色が、彼が確かに生きていることを示していた。
しばらくすると、木が生えてなく、ぽっかりと山肌が露わになった場所に出た。「この前この山で虫取りをしている時にたまたま見つけてさ。ここからなら花火が綺麗に見えそうだから、アナスタシアを連れてきたかったんだ」
なるほど、ここは確かに穴場だった。視線も喧騒もなくて、思うままに花火を楽しめそう。
ふと、星空に一筋の光が立ち昇る。突如光が華開くと、遅れて大きな音を連れてきた。移動している間に、花火の開始時間になっていたみたい。二人並んで花火を観る。赤、黄色、緑、鮮やかな色彩が夜空を照らす。浮かんでは消える美しい華たち。私はそれを見ながら、様々なことを思い返していた。戦いの日々のこと。カルデアでの穏やかな日常のこと。サーヴァントが起こす様々な騒動のこと。全部、ぜんぶ、貴方とともに経験してきたこと。そんなことを思い出して、私はぽつりと呟いた。
「好き」
だけどその小さな声は、花火の音にかき消された。好きだって伝えたかった。だけど怖くなってしまった。彼に受け入れられなかったら、関係が壊れてしまったら、――繋いだ手が離れてしまったら。結局、私は臆病だった。大事なところで怖くなってしまった。そんなことになるくらいなら、今のままでもいいと、心のどこかで思ってしまっていた。今だってそう。踏み出す勇気がない自分に、聞かれなくて良かったと安堵してしまう自分に嫌気がさす。今までのアプローチだってそう。私が告白すればいいだけの話なのに、自分から告白する勇気がないから、彼からしてもらうように仕向けていた。楽しかったはずの今日が、この夏が、憂鬱なものになってしまった。
ふと、彼がこちらを振り返る。やめて、今の私を見ないで。こんな臆病者で卑怯者な私を見ないで。お願い、繋いだ手を離さないで。彼が唇を動かす。怖かった。拒絶の言葉が紡がれたらと、聞きたくなかった。やがて彼は、その想いを言の葉に乗せた。
「俺も、アナスタシアのことが好きだよ」
――――。
今、彼はなんと言ったのだろう。私のことが、好き？これはなんだろう。夢かあるいは幻聴か。私は自分の耳か脳か、もしくはその両方を信じられなかった。
「告白。聞いてくれるかな？」
彼は優しく笑いかける。私の一番好きな貴方の顔。その笑顔で微笑まれると、私は抵抗できなかった。私が何も言わないのを見て、彼はぽつりぽつりと話し始めた。「実を言うとさ、アナスタシアが俺のことを好きなのは気づいてたんだ」
意外、という訳ではなかった。あんなに色々仕掛けたりして、なのに何も思われていない方がショックだっただろうし。でも、両想いと分かっていたならなんで。
「でもね、俺が本当にアナスタシアのことが好きなのか分からなかった。友達として、家族としては勿論大好きだけど、女の子としてっていうのは、改めて考えたことはあまりなかったから」
ああ。彼はどこまでも真剣に、真摯に考えてくれたのだろう。私を傷つけないために。とてもとても、優しい人。
「だからさ、実はこの特異点に来てからずっと考えてたんだ。自分一人の時間があれば、悩んでた。それでね、アナスタシアとの思い出を思い返していたんだ。ねえ、俺が君を召喚した時の第一声って覚えてる？」
「忘れる訳ないでしょう。あの危機的状況で『綺麗だ』なんて言われたら、喜んだり恥ずかしがる前に呆れてしまったもの」
「ははは、そりゃそうだ。でもさ、実はあの時、もうひとつ考えてたことがあるんだ」
「もうひとつ……？」
一体なんだろう。彼はほんの少しだけ勿体ぶってから、続きを話し始めた。
「悲しそうだな、って」
「それは……」
覚えはある。あの頃の私は他人を信じることができなかった。だから、心を閉ざして、凍りつかせて、周囲を拒絶した。
「俺は何となくそれが嫌で、君に笑ってほしいって、そう思ってたんだ」
そう。リツカはそういう人。彼のその温かい優しさに、私の凍てついた心は融かされた。私がリツカを好きになったのも、その優しさからだった。
「でも、なんでそう思ったのかずっと分からなかったんだよ。そうしなきゃ、っていう気持ちは強くあったけど、その根っこがわからなかった。だからずっと考えていたんだ。でも、すっごく単純なことだったんだよ」
そうしてリツカはこちらに向き直る。とっくに、花火なんて見えていなかった。
「俺が君のことを好きだったから。君の笑顔はとても素敵だろうって、俺がそれを見たかったから笑って欲しかった。ただそれだけなんだ」嬉しかった。お互いがお互いを想いあっていて。悲しかった。自分も、貴方のことも、信じきることができなくて。悔しかった。早く想いを口にしていればって。
「繋いだ手は離さないよ。ううん、違う。離したくない、離してたまるもんか！」
幸せだった。心と心で繋がれて。
「好きだ、アナスタシア。どうか俺の恋人になってくれ！」
考えがまとまらない。言葉が出てこない。様々な感情が、私の理性を掻き乱していた。だから私は、抑えきれないこの気持ちのままに動いてーー……。
ぱあっと、今までより一際大きな大輪が、この特異点を祝福するかのように照らし出す。その光が生み出す二人の影は、ひとつに重なり合っていた。二人の思いは通じ合い、大切な人を得ることができた。この夏の思い出は、たとえ何があろうとも忘れることはできないだろう。
備考：
アナスタシアルートに突入しました。ねえリツカ、いるかしら。ああ、よかったわ、部屋にいてくれて。あら、メルトリリスもいるのね。いえ、お邪魔ではないの。むしろ都合がいいわ
ではまず、私は貴方に言いたいことがあります。ええ、そうよ。貴方が夏祭りの日に大胆な告白をしてくれた昨日の今日に、です
リツカ、私の言いたいことがわかるかしら。好き、ですか。ええまあ、私は貴方のことが大好きだけど、不正解よ。抱きしめてほしい、ですって？確かに貴方に抱きしめて欲しいし頭も撫でてほしいし手だって繋ぎたいけど、今はそういうことを言っているんじゃないの
……判らないかしら。じゃあ答えを教えてあげる。「メルトリリスの部屋はまだ見つからないの？」
当たり前だけど、メルトリリスを追い出したいわけじゃないの。大切な私の友人だし、記憶喪失で困っているメルトリリスを決して見捨てない貴方のことは、貴方のこ、恋人、として、誇りに思うもの
……でもね。貴方の恋人としてはどうしても嫉妬しちゃうの。いけないこととわかっているけど、どうしても気が気じゃなくて……
だけど、安心して。実はこの民宿の部屋が一部屋空くことになったのよ。同じ民宿にとどまれるから、リツカも私もメルトリリスから離れることはないわ
それじゃあ、部屋に案内してあげる。こっちについてきて。そうそう、リツカにはこの後お願いしたいことがあるから、少し待っててくれないかしら
待たせてしまったわね。お願いというのは他でもないの。この荷物を貴方の部屋に運び入れてくれないかしら。この家具の山は何かですか？これは私の荷物よ。だってメルトリリスには私の部屋を明け渡したんだもの。だから私もこの部屋に住もうと思って
何も問題はないでしょう？だって私とあなたは恋人同士。貴方とメルトリリスが同室であるよりも自然なことでしょう？だから、今日から宜しくね、リツカ恋人のアナスタシアとの同棲生活が始まった
備考：
どこかから、巨大で強大な獣のプレッシャーを感じる。ひと夏の過ちとならないように、節度をもったお付き合いをしよう……会話もなく静かな部屋に、ペンタブを叩く音とエアコンの運転音が響く。ここにいる人たちは、ほとんど皆自分の手元と真剣な表情で格闘していた。
ここはルルハワにあるホテルの一室。来週に開催されるサバフェスに向けて、部屋でカンヅメ作業を行なっていた。ちなみに今回は前にあったらしい無限ループは起きない。ルルハワに着くや否や、ポリアフの力を借り受けた私と、去年の被害が大きかったフォーリナー三騎で先手を打って叩きのめしておいたのだから。悪いと思わなくもないけど、この楽しい夏を台無しにはされたくなかったので、少なくともサバフェス終了までは行動不能になって貰った。
さて、オルタの方のジャンヌのサークルメンバーでもなければ漫画に関する技術もない私が一体この部屋で何をしているかといえば。
「ねえリツカ。少し小腹が空いたんじゃないかしら」
「そうだなぁ。何か軽く摘みたいかも」
「だと思った。だから、果物を剥いてきたのよ。アイスティーも入れてあるわ。根を詰め過ぎるのも良くないし、少し休憩を挟みましょう」
甲斐甲斐しくリツカの世話を焼いていた。それもメイド服で。そもそもはリツカの恋人として色々とお世話をしていたのだけど、ジャンヌに作画資料としてモデルになって欲しいと頼まれたのがきっかけだった。そのモデル自体は終わっているのだけど、この服を着てるとリツカが内心凄く喜んでくれているのを感じるから、以来私はこの部屋ではメイド服を着て過ごしている。それにリツカの為に尽くすのが楽しかったから。生前は誰かに仕えてもらう立場だったし、誰かのために働くというのは新鮮だったもの。
「じゃあ、食べさせてあげるから口を開けなさい」
「いや、自分で食べるから大丈夫だよ」
「もう、違うわよ。私が貴方に食べさせてあげたいの」
「そっか。じゃあ、お言葉に甘えようかな」
「うん、素直でよろしい。じゃあ、あーん♡」
「あーん。……うん、美味しいよ」
「南国だもの。日差しも雨もあるから、果物が瑞々しく育つのでしょうね」
「うん、それもあるけど……。アナスタシアが俺のために用意してくれたからだよ」
「リツカ……」
「アナスタシア……」
そうして二人は見つめ合う。それだけで、お互いを想う気持ちは伝わっている。言葉も最早要らず、私たちは二人だけの世界に浸る。「はーーー！なーーんか滅茶苦茶暑いわねー！クーラーブッ壊れてるんじゃないですか！これじゃ熱中症になるわーー！」
そんな私たちを現実に引き戻したのは一つの声。手で自分を扇ぎながらこれ見よがしに言い放ったジャンヌの一言だった。……そんなに暑いのかしら。因みに私は全く暑さを感じない。このメイド服、ヴィクトリアン式なために長袖ロングスカートの上、かなり上等なものなのか生地も丈夫で、熱がこもるから真夏に着るにはまったく向いてない。だから私は周囲に冷気をまとって、夏の暑さとは無縁になっていたからだった。でも、私は大丈夫でも、彼はそうはいかない。私たちサーヴァントと違って、彼は生身の人間なのだから。
「リツカ、大丈夫？貴方も暑いと感じてる？」
「うーん、確かにちょっと暑いな」
「いけない、ちゃんと涼しくしなきゃ。……えいっ」
彼の言葉を聞くや否や、私は彼に抱きついた。私の周囲は魔術で冷えているから、抱きついて彼も冷やそうとした。
「おお……！大分涼しくなったよ、ありがとう。でも、アナスタシアは暑いんじゃないか？」
「ううん、いいの。むしろ嬉しい。貴方の温かさがよりしっかりと感じられるから」
「アナスタシア……」
「リツカ……」
ひし、とお互いを抱きしめる。彼の温もりと私の熱が溶けあって、ひとつになったかのようだった。
「かーーーーっ！かーーーーーーーーっ！！」
暑いと言っていた割には大声を出すジャンヌ。そんなに元気なら熱中症の心配も必要ないと思う。
「あーっもう！こんな環境で原稿作業なんてやってられますか！終わり！今日は終わり！解散よ！あんた達は海でも山でも街にでもデートに行って来なさい暑苦しい！」
でもそうでもなかったようで、サークル主は解散を伝えた。デートに行ってこいと言ってくれたあたり、恋人に成り立ての私とリツカに気を利かせてくれたのかもしれない。それなら、ありがたく乗っからせてもらおう。
「ねえリツカ、一緒に出かけましょう。私、海に行きたいわ」
「うん、俺もアナスタシアとデートしたかったし、ずっと座り仕事だったから身体を動かしたかったんだ」
そういうわけで、私たちは連れ立って部屋を後にした。外出するには着替える必要があるから、部屋の前まで付いて来てもらう。と言っても、私とリツカは同室なのだけど。そうだ、折角だから着替える前に。「ねえリツカ」
「ん？……うわっ！？」
私は不意打ち気味に彼の手を引っ張り、腕を組む。その状態のまま、スマートフォンで自撮りした。私はこうして事あるごとに写真を残している。大切な私たちの思い出だから。
「びっくりした……。写真なら言ってくれればいいのに」
「だめよ。それだと貴方の驚く顔が見られないでしょう？」
「このイタズラ好きの悪いメイドめっ」
「やーん♡ 許してくださいご主人様ぁ♡」
そんな付き合う前と変わらないじゃれ合いが、今だとより一層心地いいものに感じられた。
所変わってビーチ。私は水着に着替えて、リツカはその間にパラソルなどの準備をしてくれている。私は着替え終わってビーチにいるリツカを見つけたのだけど、彼はこちらに気づいていないようみたい。……これはイタズラのチャンスね。私は足音と気配を消して、背後から彼に忍び寄る。
「だーれだっ」
「わっ！？」
彼の目を両手で覆う、定番のイタズラ。こんなのは二人きりでやってもバレバレだけど、でも、本命はこっちじゃない。目を隠すためにという口実で、胸を以外と広い背中に押し付ける。
「あ、あのさ、アナスタシア。……当たってるんだけど」
「はい？何が当たっているというのですか。はっきり言ってくれないと、私には分からないわ。あと、当たっている、ではなくて、当てている、と言う方が的確な表現ね」
「だから！む、胸が当たってるんだって！」
「ふふ、えっち」
「確信犯のくせに……」
そろそろ離してあげる。彼の顔は凄く真っ赤になっていた。だけど、それを指摘することはない。きっと、私も負けず劣らず赤くなっているだろうから。
「ところで、私を見て何か言うことはないのかしら？」そう言って彼の言葉を期待する。あの特異点の川での水遊びのときに着ていた水着とは別に新調した。彼には可愛いと言って欲しかったから。白に金の差し色が入ったビキニ。腰には水色のパレオを巻いている。客観的に見て、我ながら悪くはないと思っているのだけど。
だけど彼は少し険しい顔をしていた。そして自分が着ていたパーカーを脱いで、私に羽織らせた。……そんなに似合ってなかったのだろうか。
「ごめん、こんな顔を見せちゃって。でも、こんなに綺麗な君の水着姿を万が一にも他の男に見られたくなくって」
「……なんですか、その馬鹿みたいな理由」
意外だった。普段皆に平等に接する彼が、こんな独占欲を見せるなんて。
「貴方は落として上げるのが随分と上手なようね。90点」
「お褒めに預かり至極恐悦」
……何やらしてやられた様な気分だ。いえ、別にリツカはそんなつもりじゃなかっただろうし、私が勝手にそんな気持ちになっているだけなんだけど。でもそれはそれとしてなんだか悔しいから、ちょっと仕返しをする。
「じゃあ、早速で悪いけど、日焼け止めを塗ってくれるかしら。背中って自分じゃちゃんと塗れてるような気がしなくって」
そう言って日焼け止めを手渡しながらパラソルの下に敷かれたシートの上にうつ伏せになり、羽織ったパーカーを脱いで、ビキニの紐を解く。
「ねえリツカ。塗り残しがないよう、私の身体の隅々まで、ちゃあんと塗ってね」
あ、生唾飲んでる。ふふ、えっちなんだから。少しぐらい触ってきても許してあげよう。少しして覚悟を決めたのか、恐る恐るといった様子で私の背中に触れる。
「ひゃあんっ」
「わっ！ご、ごめん！」
「ああいえ、大丈夫よ。少し冷たかったからびっくりしちゃったたけなの」
嘘だけど。彼をドキドキさせるための演技だった。だけど効果は覿面と言ったところで、彼はよりおっかなびっくりな手つきで、私に日焼け止めを塗っていく。
「ひゃっ。やあっ」
「んっ。んうぅっ」
「リツカの手、気持ちい……♡」どれくらい経っただろうか。リツカが私に日焼け止めを塗り終えた頃には彼はクタクタになっていた。自制心と必死に戦ってたのかも。少しくらいなら、触っても良かったのに。そして私は、手早く水着を結ぶと、また彼のパーカーを羽織る。
「……あのさ。今思ったんだけど」
「あら、どうかしたのかしら」
「ソレ羽織るなら、背中の日焼け止め要らなくない？」
「あら、今頃気付いたの？余程私の身体を堪能したかったのね」
「このー！」
「きゃー♡」
襲いかかって来ようとする彼から脱兎のごとく走り去る。漫画なんかでよくある「捕まえてごらんなさーい」と似た形になったが、私たちのこれは色気に乏しかった。
その後、私たちは海をめいっぱい楽しんで、気付けば太陽が水平線に沈もうとしていた。私たちは沈みゆく夕日を見ながら、腰を休めていた。
「今日は楽しかったわね」
「うん。心ゆくまで楽しんだ」
身体が疲れきっているからか、それとも、あんまりにも夕焼けが綺麗だからか。なんだかしんみりとした気分になりながら、私はぽつりぽつりと話し出した。
「ねえリツカ。実は私ね、少し悩んでたことがあったの」
彼からの相槌はない。そんなものがなくても、お互いが通じ合っていることを私たちは知っているから。
「BBは私たちを無限ループに閉じ込めようとしてたけど、それも悪くないのかもって」
「……それは」
「もちろん、良くないことは分かってるつもりなの。でも、貴方は人間で、私はサーヴァントだから」
どうしても同じようには生きられない。姿形は似ていても、根本的に違っているから。いつかは知らないけど、別れの日は来るだろうから。「……でも俺は、未来へ進みたい。君と一緒に、幸せに向かって歩いて行きたい」
「ふふふっ」
「？何か変なこと言った？」
「同じこと考えていたもの。私も、貴方と手を取り合って歩いて行きたいわ」
やっぱり私たちの想いは繋がっている。こうして同じ方を向いている。それがとても嬉しかったから。
「じゃあそろそろ行こうか」
「ええ、行きましょう」
私は伸ばされた彼の手を取って、そのまま指先を絡ませる。この繋がりを離したくないから。そうして私たちは、前を向いて歩き出した。ルルハワで過ごしたある一日の思い出。アナスタシアとの毎日は、すべてがかけがえのないものだと、心から思える。
備考：
次の日も同じようにアナスタシアに世話を焼かれていたら、ジャンヌから締め出しを喰らった。……はて、なにか至らないところがあっただろうか。ざあざあと、雨の音が聞こえる。ちら、と窓から外を見ると、まるでバケツをひっくり返したような大雨。流石にこの雨では、と私たちは中々民宿から外に出られずにいた。
ルルハワでのサバフェスも終わり、またこの民宿に戻ってきた。海でデートしたあの日以降、ゲシュペンスト・ケッツァーの作業部屋から締め出された私たちは、結局サバフェスが終わるまで原稿を手伝うことはなかった。最初は入稿が間に合うのか心配だったけど、この特異点で少しずつ作業をしていたから人一人がいなくなっても問題はなかったみたい。私たちはありがたく思いつつ、サバフェス終了まで毎日デートをしていた。街中でショッピングを楽しんだり、マウナケア山に登ったり、マリンスポーツを楽しんだり、サバフェスで冷やかそうとしたらこちらの関係を冷やかされたり。ふと、スマートフォンの写真アプリを起動する。そこには、ルルハワだけでなくこの特異点での思い出が確かな記録として残っていた。見てるだけで楽しい気持ちが蘇ってきて、笑い声が漏れてしまう。
「アナスタシア、写真見てるの？」
「ええ、リツカ。色々思い返していると、つい楽しくなっちゃって」
リツカが読んでいた本を閉じながら私の手元を覗き込んでくる。私は隣に座った彼の肩に頭を預け、スマートフォンを操作していく。
「色々あったけど全部楽しかったなあ。去年はそんなに余裕なかったし……」
「ループの中にいたのよね？どれくらいループしたの？」
「途中からちゃんと数えるのはやめていたけど……、半年くらいは繰り返した気がする」
そんなにも。でも、素人がサバフェスで一位を取るには仕方なかったのかもしれない。ちなみに今年度のサバフェス一位は『鉄棒ぬらぬら』だった。小説を出していたのだけど、執筆はムラサキシキブさん、挿絵はホクサイさん。アビゲイルも卸したてのメイド服で売り子をしていたのだから、納得の結果だった。対してゲシュペンスト・ケッツァーの順位は三位だった。二位はst.オルレアン。ジャンヌはジャンヌ姉さんにも負けてしまっていた。ただ、二つのサークルの得票数に殆ど差はない。どちらが勝っても、どちらが負けてもおかしくない戦いだった。でも、だからこそジャンヌはジャンヌ姉さんに負けたことが悔しいようで、かなり苛立っていた。私とリツカが宥めようと声を掛けても、余り効果は無かったし、しばらくそっとしておくことにした。ただ、あの時ロビンさんが呟いた「火に油」とはどう言う意味だったのかしら。
とにもかくにもサバフェスは無事終了し、またこの特異点での日常が戻ってきた――と思っていたけど、その日から連日大雨が降り続いている。かれこれ四日目になるだろうか。一日、二日は部屋でゆっくりするのも悪くないけど、流石にずっととなると話は変わる。
「ふう……。それにしても、退屈ね」
「民宿でずっと、じっとしているのもね……。それなら、誰かいるかもしれないし、ロビーに降りてみる？」
「そうしましょう。ロビーにはテレビもあるし、映画でも観ましょうか」
二人は立ち上がると、どちらからともなく手を繋ぐ。張り付くような暑さは不快だけど、貴方の体温は何よりも心地よい温かさだから。
「うげぇ……。よりにもよってこのタイミングで……」
果たしてロビーには先客がいた。彼女は私たちに気がつくと、カエルを潰したような素っ頓狂な声をあげた。ただ、後半は小声だったから、雨の音に飲まれて聞こえなかった。
「あら、オサカベヒメじゃない。貴女が部屋から出てるなんて、珍しいわね」
「あーうん、ちょっとね。それより、まーちゃんアナちゃんおはよー」
「くすくす。『おはよう』って、もう二時ごろよ。お寝坊さんなのね」
そう、私の友人ことオサカベヒメ。今は流石に季節外れだが、カルデアで寒い日は一緒に炬燵に入らせてもらうくらいには仲が良かった。そんな彼女はサバフェスが終わるなり「やったーー！自由の身だーーーー！！」と叫んでからずっと自室に篭っていたはずなのだけど。私たちはオサカベヒメの向かい側のソファに並んで座る。「いやー、流石に兵糧も尽きてお腹空いちゃったのと、荷物が届いていたから確認を～、と思って」
「あらそうなの。残り物でよかったらお昼に作ったものがあるけど、どうかしら」
「え！？アナちゃん料理できるようになったの！？」
「料理と言えるほど大層なものじゃないわ。オニギリとベーコンエッグと、あと生野菜のサラダだけだもの」
そう。料理のできる人間が少ないこの民宿では、自分たちだけだと凝った料理なんて作れない。だから、どうしても簡単なものだけになってしまう。それでもオサカベヒメはとても嬉しそうだった。
「いや～それでもありがたいよぉ。是非！是非ともお願い！」
「じゃあ俺、キッチンから運んでくるよ」
そう言ってリツカはキッチンへと消えていった。
「まーちゃんありがとー！いや～それにしても、引きこもって好きなだけ遊んで、手料理も食べれるなんて、姫幸せ者ー！」
「ふふ。もう、調子がいいんだから」
最初は苦々しい顔をしていたけど、会話をしていくうちにいつもの元気な様子になったみたい。
「でもそうね。私も一度真剣に料理を学んでみようかしら」
「おおー、いいねいいね！是非ともそうして！それで姫のためにごはん作って！」
「ふふ、分かったから。その時は作ってあげる。私、真剣に料理を学ぶつもりですもの。だって……」
「だって？」
「リツカに、美味しい料理を作ってあげたいから……」
やっぱり、彼女として手料理を振る舞ってみたい気持ちはある。リツカも多分そういうことに憧れてるだろうし、それなら最善を尽くしたい。「あーうん、ソダネー……。マーチャンモキットヨロコンデクレルヨー」
「ええ、リツカのことだからぜったい美味しいとは言ってくれるけど、やっぱりちゃんと本心から言って欲しいから……。あっ。こ、このことはリツカには内緒よっ？サプライズと言いますか、その、喜ばせてあげたくってっ」
「うう……。このノロケっぷり、姫には眩しすぎる……」
私が少々早口でまくし立てていると、オサカベヒメは手で口元を抑える。一体どうしたのかしら。……もしかして、体調が良くなかったのでしょうか。
「どうしたのオサカベヒメ、具合が悪いのかしら。背中をさすったら少しは楽になるかしら」
「いやっ、大丈夫、大丈夫だから！」
「でも……」
そういえばあった時は何か苦々しい顔もしていた。もしかしたらずっと体調が良くないのを誤魔化していたのかもしれない。彼女は優しい人だから、私を心配させないように空元気を出していたのかも。
「や、やりずらい……。普段はイタズラっ子だけど、根がすっごくいい子だから、姫みたいなタイプには相手し辛い……！」
オサカベヒメは小声でなにかを呟くと、私に笑顔を見せてくれた。心配だけど、そこまで言うのならこれ以上気にかけるのは良くないだろう。
「ほら！姫元気、元気だから！」
「そう言うのなら……」
「いや～でも、アナちゃんにそこまで想って貰えるなんて、まーちゃんったら幸せ者だね。もったいないくらい！」
「あら、それは違うわ。私が彼を思うから幸せなんじゃなくて。リツカが私を思うから幸せ、というわけでもなくて。私たちが、私たちのことを思い合えるから、私たちは幸せなのよ」
「もう無理ぃっ！！」
オサカベヒメはいきなり立ち上がったと思うと、そのまま脱兎のごとく駆け出した。
「姫にバカップルの相手なんて辛いのおぉ！」
そのまま部屋に駆け込んで行く。呆気にとられた私は反応もできずに呆然としていた。「お待たせー、ってあれ？おっきーはどうしたの？」
「ああリツカ。それが、いきなり自分の部屋に戻っちゃって。体調が悪そうだったから心配だわ」
「ええっ、大丈夫なのかな。とりあえずこのご飯はおっきーの部屋の前に置いてくるよ。その時に声もかけてみる」
「ええ、お願いね」
そうしてリツカは彼女の部屋に向かっていく。私も心配しつつも、気にし過ぎても悪いと思い、見る映画を選ぶ。といっても、もう殆ど見てしまっているから、展開を知っているものばかり。それでもどれが楽しめるかと考えていると、見たことのないパッケージ達が一画に置かれていることに気づいた。
「ただいま。おっきーは大丈夫だから心配しないで、気にせず二人の時間を楽しんでって言ってた」
「そう……。体調が悪いのに、私たちに気を遣ってくれるなんて。優しい人ね……」
申し訳ないけど、その優しさに甘えさせてもらおう。
「ところでリツカ。この辺りの映画に見覚えはあるかしら？」
「え？……いや、見たことないパッケージばっかりだ。もしかしたら、おっきーの用事ってこれのことだったのかも」
そう言われると納得できた。荷物の受け取りだけだったらロビーにいる必要もないし、それに以前映画鑑賞会をしたときの映画を渡してくれたのは彼女だったから。
「おっきーには悪いけど、先に見させて貰おっか」
「そうね、そうしましょう」
普段から好きに見ていいと言って共用スペースに置いていることだし、今回もそうさせてもらおう。そうして何作品か見終わって。私たちは次の作品を見始めた。初めは派手なアクションシーンもあって見応えはかなりのものだった。だけど、中盤に差し掛かり。なんとも艶めかしく熱烈なラブシーンが始まった。私とリツカは二人とも何も言えなくて、黙り込んでしまう。でも、興味がないわけじゃないから、止めることも、席を立つこともなかった。
……私もいつか、リツカとあんなことをするのだろうか。どうしても意識してしまった。ふと、リツカのことを観る。彼も同じように、チラチラと画面を見ていた。私はといえば、なぜか彼の手が気になってしまった。彼が映画の方を気にしてる最中に、私はおっかなびっくりその手に触れた。そして、恐る恐るに撫で回す。なんでこんな事をしているかは分からなかったが、自分が身体の芯から熱くなっていくのをはっきりと感じた。
気付けば私に触られるだけだったその手が、私に触れ返そうとしていた。チラリとリツカを見ると、彼も意識をこちらに向けていた。やがて自然と二人の手はお互いを握り合い、指先の一本一本を絡めていた。もう、映画なんて見ていなかった。
ずっと、指先で睦み合っていると、いつのまにか映画はエンディングを迎え、スタッフロールが流れていた。
「……そろそろ部屋に戻ろっか」
「ええ……」
そんな簡単な受け応えが、自然にできない。私の熱は留まることを知らず、この身体を疼かせるのだった。そして、私たちは自分たちの部屋に入った。そこで限界を迎えたのか、彼を求める気持ちが堰を切ったように溢れてくる。私は、奪うように彼と唇を重ねた。
「リツカ、リツカっ」
「んっ、んんっ」
一体どうしたと言うのだろう。私の身体は燃えるように熱くなっていると言うのに、この上まだ彼の熱が欲しかった。その感情は一秒一瞬ごとに大きくなっていって、ただひたすらに彼との口づけを求める。
「ん……？んんーーーっ！？」
不意に、唇にヌルリとした感覚。疑問に思った瞬間には、私の唇を割って口内に侵入してくる。舌を入れられたのだと、遅れて気づいた。「んっ！んぅっ！？んんーーーっ、んっ♡」
気づいたからといって、どうしようもなかった。彼の舌を噛み切る訳にもいかないので、なされるままに口内を蹂躙される。口の中を隅々まで嬲られ、逃げ場のない舌同士が絡み合う。その感触に初めは驚くばかりだったけど、やがて、甘い痺れに変わってくる。けどすぐに息苦しくなって、私は彼から顔を離してしまう。
「はっ、はっ♡ま、待ってリツカ、息、できないからっ」
「アナスタシア、鼻」
「鼻……？」
「うん。鼻で呼吸して」
そういうとリツカは無理やりに私の唇を奪った。ビックリして少し身体を引こうとしたけど、彼に力強く抱きしめられて身動きが取れなかった。また、口内を蹂躙される。そこにいつもの彼の紳士な様はどこにもなくて、ただひたすらに私のことを求めるようだった。絡ませ合う舌から、どんどん熱が上がってく。まるで彼の昂りをそのまま流し込まれてるみたい。
すごかった。頭がとろけるみたいだった。多幸感と甘い痺れと切なさが、混ざりあって身体中を駆け回る。今まで味わったことのないこの快感に、私はすぐに病みつきになってしまった。
ふと、彼の唇が離れる。痛いほどに私を抱きしめていた腕も緩み、私はくずおれてしまう。身体に全く力が入らなかった。頭もはっきりとしない。まるで真っ白になったかのようだった。――――でも。
「ねぇ、リツカ……。キス、気持ちいい……♡お願い、もっと、して……♡」
まだまだ足りなかった。感じれば感じるほど、この快感に病みつきになってしまう。三度、唇を重ね、舌を絡ませ合う。彼という熱に私のすべてが溶かされてしまうかも、なんて。そう思ってしまうほど、二人の熱は高まっていく。
「ん、んっ♡は、あっ、んうっ♡ん、ちゅっ。んんっ♡」
二人はどんどん、快楽の底に沈んでいく。ここにいるのは互いを心から愛し合う者のみ。歯止めをかけるものなどなく。――――夜はまだ、始まったばかりだった。外の大雨に反比例するかのごとく、俺たちの愛は大きく燃え上がった。
備考：
次の日の朝、隣の部屋のメルトと出くわしたら、顔を真っ赤にされて逃げられてしまった。おっきーといい、夏風邪が流行っているのだろうか。体調管理には注意しよう。>>333
(姪をエゴに相性有利でボコボコにされてキレたんか···？)ねえ、リツカ。ちょっと良いかしら。お願い、というか、ちょっとしたワガママがあるの
もう、違うわよ。イタズラのことではなくて。本当にちょっとした事だけなの
ほら。昨日、貴方はオサカベヒメの事をなんと呼んでいたかしら。ええ、そうよね。おっきー、って呼んでたわよね
それで、私のことはなんと呼ぶかしら。……もう、茶化さないでください！愛しの姫君なんて、普段からそうは呼んでないでしょう！全くもう……。……、でも嬉しかったから、百点
それでね、貴方は私をアナスタシアと呼ぶけど、……たまには、私も愛称で呼んで欲しいなって
わ、笑わないでください！自分でもらしくないことは分かっているもの！でも、昨日のを見てたら。良いなあって、羨ましくなっちゃって
ほんとっ？ありがとう、リツカっ。じゃあ、早速お願い
なんと呼べば……ですか？そうね、ロシアでは名前に対する愛称というのは決まっているのよ。アナスタシアだと、ナーシャかナースチャね
え？アーニャは違うのって？アーニャはアンナの愛称ね。けど、どうして？ふんふん。そう呼ばれてるキャラクターがいるのね。でもロシアではそう呼ぶことはないから、どちらかといえば、ニホン人の感覚で付けられた愛称ではないかしら
そういうことだから、ナーシャかナースチャでお願い。貴方の呼びやすい、好きな方で構わないわ
「じゃあ……。ナーシャ」
…………。
……………………。
いえ、やっぱりアナスタシアでいいわ。そうして。でないと私、顔が緩みっぱなしになっちゃうもの
ひゃっ！？や、やめてっ。今は顔を見ないで！私、きっと凄く恥ずかしい顔をしているもの！
…………！？だめ、キスはぜったいだめ！今キスなんてされたら、私、また蕩けちゃうからーーんむぅっ！？ん、んんぅーーーー♡♡♡大いに燃え上がった夜の、その翌日。可愛い恋人から、とても可愛らしいおねだりをされた
備考：
人前で愛称を呼ばれるのは恥ずかしいらしい。それなら、二人きりのときは存分に呼んで可愛がってあげよう
あと、気がついたらどっぷりと夜が更けていた駆ける。駆ける。ただひたすらに駆け抜ける。止まるわけにはいかない。隙を見せてはいけない。ここは戦場だ。油断すれば喰われかねない。ーーそんなことは、絶対に許されない。私は戦い、勝ち残らなければいけない。他でもない、リツカのためだから。
魔術回路を励起させる。魔力を回し、術式の起動準備をする。これではだめ。無駄が多すぎる。慣れを捨てろ、感覚に頼るな。常に考え、意識を巡らせ、最高効率で稼働させろ。戦いはまだ始まったばかり。ほんの僅かな魔力も無駄にはできない。より強く、より鋭く研ぎ澄ませなければ。
横合いから藪を揺らす音。それに気づいた時には一匹の獣が私に食いかからんと飛び出してきた。私は魔力と共に手を払う。硬く鋭い薄氷の刃が、その体を過たず貫き、地面に縫い付ける。返す刃で、私は氷柱を精製し、その心臓を貫いた。
一体仕留めた。しかしそれだけで喜んではいられない。これはサバイバルだ。気を抜いた者から狩られていく。私は周囲に気配がないのを確認すると、仕留めたばかりの獲物をヴィイに担いでもらい、拠点を目指してその場を後にした。
一ヶ月のサバイバルは、まだ始まったばかり。
そもそもの始まりは少し前。その日は、私とリツカにそれぞれ別の予定があって、別行動することになっていた。というよりは、リツカがモリ君やジークさんと虫捕りに行く約束をしていたから、それならと私も自分の用事を入れたのだけど。
「じゃあ行ってくる。いつも通り、夕方ごろには帰ってくるよ」
「ええ、行ってらっしゃい。気をつけてね」
そう言って、口づけを交わす。あの大雨の日以降、私は事あるごとに彼とキスをするようになった。どうやら私はキス魔だったらしい。彼と唇を重ねると、心が幸せに満ち溢れるのが分かるから。まあ、流石に人前では恥ずかしいから、こうやって私たちの部屋だったり、周りに誰もいなかったりの二人きりの時だけにしている。それと、舌を絡ませ合うのもなしだった。アレはだめ。しちゃうと力が抜けてしまってしばらく動けなくなるし、体が疼いてリツカと触れ合わないと抑えられなくなっちゃうから。だから、こうして唇を触れ合わせるだけ。でも、それだけでも二人の想いは充分に伝わるから。リツカが出かけたのを窓から見送ると、私は部屋着から着替え始める。この後外出する予定だし、人にも会うのだから恥ずかしい姿は皇女として見せられない。水色のシャツワンピースに白のショートパンツ、麦わら帽子を被って、準備は万端。私は私の目的のために出かける。これから向かうのは、――――戦場だ。
「ふっふっふっ……」
果たして約束の場所に約束の時間通り到着すると、そこには一つの人影が待ち受けていた。
「よくぞ逃げずに現れたものでちね。そこは素直に褒めてやるでち」
そう、ベニエンマだった。前から料理を学びたいと考えてはいたけど、ようやくリツカの恋人になったのだから、この機に真剣に学び始めようと思ったのだった。
「いや～、それにしても嬉しいでち。折角調理技術を伝えようとちても、あのひっどい料理番組ではそれもできまちぇんでちたから」
確かにあの番組は酷い。明らかにリハなし台本なしのアドリブ三分だけでベニエンマにやらせているのがわかる。最早料理番組というよりは慌てふためくベニエンマを眺める番組になっていた。因みに後番組も後番組で酷かった。そちらはまだまともに料理番組をすることがあるが、偶に昼ドラも真っ青の修羅場と化す。ドラマのような作り話ではなく、しかもその内の一人は知り合いなのが余計生々しかった。……あのテレビ局の人間は、料理番組というジャンルを理解してないのではないだろうか。
「でも、料理のことであれば手加減も手心もありまちぇん。……覚悟は、できてまちゅか？」
「もちろんです。リツカのためなら、私はどんな困難だろうと乗り越えるつもりよ」
「なるほど、良い目をしてるでち。ちゅちゅん。これは鍛え甲斐がありまちゅね。それじゃあ……」
「ヘルズキッチン、開幕でちーーーーー！！！！」日はかなり傾いて時刻は夕方。俺たちは既に山を降りて民宿への帰路に着いていた。
「ヒャハハハハハハ！いやぁ今日は大漁だったなあ！なあマスターにジークよぉ！」
「ああ、みんな三者三様に山を駆け回ったが、今日はいつもより多く捕まえることができた。それに、それぞれ自慢の大物を捕まえられたからな」
「おっ！オレの捕まえたやつと張り合おうっつうのか！面白え事言うじゃねえかジーク！だけどなぁ、オレのケンタウルスオオカブトに勝とうだなんて百万年早えんじゃねえの！？見ろよコイツを！この色艶、侘び寂びだろ？」
「む。だけど俺が捕まえたネプチューンオオカブトだってなかなかのものだ。この大角が物語る雄大さは、きっと森君のケンタウルスオオカブトにも負けないはずだ」
隣ではジークと森君が話しながら笑いあっている。この夏で二人は一気に仲良くなった。二人の友達としては、仲良くしてくれることはいいことだと思う。だけど、一番のカブトムシを捕まえたのは間違いなく俺だ。あのアトラスオオカブトの色味と曲線美には敵うはずもない。
「ただいまー」
そんなこんなで仲良く民宿に辿り着いた。いつもならここでアナスタシアが待ちわびたように駆け寄ってくるのだけど、今日はそれもなかった。俺としても早くアナスタシアに会いたかっただけに、少し残念だった。だけど一体どうしたのだろう。何処かに出かけるとは聞いていたから、まだ帰っていないのだろうか。そんな軽い気持ちでロビーを覗き込んだ俺の目に飛び込んできたのは、信じられない光景だった。――――生傷だらけのアナスタシアが、ソファーに倒れていた。
「アナスタシア！？」
俺は捕虫網も虫籠も投げ捨ててアナスタシアの元に駆け寄る。脈拍を確かめてーーある。胸が動いているから呼吸もしている。最悪の状況ではないみたいだ。
「そうだ、傷……！急いで手当てをしないと！」
そう言い立ち上がったが、救急箱の場所なんて把握していなかった。もしもの時の備えが甘かった自分に嫌気がさす。
そんな風に焦っていると、横から声が掛けられる。「落ち着け、ご主人様。大したことはない、お嬢様は疲れて眠っているだけだ」
メイド姿のアルトリアだ。手には救急箱を提げている。なにやら事情を知っているようだ。
「ねえ、アルトリア。アナスタシアに何があったんだ？知ってるなら、教えてほしい」
「ああ、教えてやろう。お嬢様はな、ヘルズキッチンに参加していたのだ」
「えっ」
なんだって？あの、ヘルズキッチンに？
マシュとスルーズが言っていた。来るもの拒まず、去る者を決して許さず絶対に逃しはしないと言う、文字通り地獄のお料理教室。その過酷さについては、玉藻やマシュ、スルーズたちから良く聞いていた。だけど、こんなになるとは聞いていなかった。
「ご主人様よ。お嬢様は入門コースだけでなく初級コースも受講してきたそうだ。私もメイドたるもの料理を身につけようと入門コースを受講したことはあるが、私でも中々にきついものだった。それを間もなく受け続けるなど、相当なものだろう」
「そっか、そこまでして……。ねえアルトリア、救急箱を貸して。アナスタシアの傷を早く手当てしてあげたいんだ」
「ふん。そちらは私が請け負おう。ご主人様には、やらねばならんことがあるからな」
そう言ってアルトリアは食卓の方を指差す。そこには料理が数品並んでいた。出来立てなのだろうか、まだ湯気が立っている。
「お嬢様は帰ってくるなり料理を作り始めてな。ついさっき出来上がったところだが、気が抜けたのかそのまま眠ってしまった」
そう言いながら、アルトリアは救急箱から道具を取り出し、てきぱきと手当てをしていく。
「出来立てのうちに食べてやるがいい。ちゃんと食べて感想を言ってやらねば失礼というものだろう」
「……なあジークよぉ。オレの部屋に来ねえか？オレのケンタウルスとお前のネプチューン、どっちが上か白黒つけようじゃねえか！もし来るんなら茶でも点ててもてなしてやるよ！」
「む、実は俺もこのネプチューンを戦わせてみたかったんだ。それに森君の点てるお茶はとても美味しい。そう誘ってくれるなら、是非ともお邪魔させてほしい」
「邪魔なんてこたねーよ！少なくともここにいるよりはずっといーぜ！」
森君が空気を読んだのか退室する。彼はそう言ったことには鋭いというか。何にせよ、気を利かせてくれた。俺は食卓に着く。メニューはごく一般的な和食。鮭の塩焼き、ほうれん草のお浸し、大根と人参の味噌汁、そして炊きたての白米。なんとも言えない懐かしさを思い出す献立だった。
「いただきます」
手を合わせて一言。できるだけの感謝と愛を込めて言葉にする。
そして、箸を進める。まずは味噌汁を一口。次はほうれん草のお浸しを口に運ぶ。更に鮭を一部解してご飯に乗せ、一緒に頬張る。
「お味のほどはどうだ？ご主人様よ」
アルトリアが聞いてくる。とても美味しい……と言ってあげたいところだけど、これだけ一生懸命に努力してくれたんだから、正直に答えないと彼女に失礼だろう。
「うん、美味しい、けど。飛び抜けて、っていうことはないかな」
そう。エミヤや紅ちゃんの和食を知っている身としては、美味しいと思うがそれらに敵うとは思わなかった。
「でも。なんだろう、味じゃないけど、凄く、感動した。とても幸せな味だった」
理屈じゃないが、俺の心はとても動かされた。エミヤのそれより紅ちゃんのそれより、幸せになる料理だった。
「私が紅閻魔に教えられたことだが、貴様にも教えてやろう。料理は愛情と言うのは正しい。ではその愛情とは一体なにか。ひとつ。『愛情とは努力である』。料理を作る相手のために手間を惜しまない、レシピを工夫する、好みの味付けにする、といったことだ。ふたつ。『愛情とは真心である』。味の組み合わせや食べ合わせなどと言っても最終的に受け止めるのは個人の主観。ならば、相手を思った料理が心に届かぬ理由はない」
なるほど納得だった。俺もアナスタシアも、お互いにどれほど相手を愛しているかはよく知っている。だから、彼女の料理はこんなにも俺の心を動かすのだろう。
「じゃあ、みっつめは？」
「『愛情とは、二人で紡ぎあげるものである』。作る側も食べる側も、相手を想う気持ちを持つことが、一番重要だそうだ」
「それなら大丈夫だ」
だって、俺とアナスタシアは愛し合っているから。俺たちの愛は何者にだって負ける気はしない。俺は、ある程度食べるとキッチンから持ってきたラップを料理にかけていく。
「なんだ、もう食べないのか？」
「うん。出来立てが冷めるのはもったいないけど、これはアナスタシアと一緒に食べたいから」
せっかく作ってくれたのだ。一緒に食べて、「作ってくれてありがとう」と、ちゃんと伝えたかったから。
料理をラップし終えて、俺はアナスタシアを膝枕する。頭を撫でてあげると、心なしか表情が安らいだ気がした。
「そうだ。アルトリア、最後に聞きたいことがあるんだけど」
「どうした？答えられる範囲なら答えてやろう」
「いや、なんでアナスタシアをお嬢様って呼ぶのかなって」
「……今更か。別に、大した意味などない。ただ、ご主人様の恋人ならばそう呼ぶべきだろうと思って、そうしていただけだ。話は済んだか？では私も部屋に戻らせてもらおう」
そう言ってアルトリアはリビングを出て行った。残ったのは、俺とアナスタシアの二人だけ。アナスタシアが起きるまでは、こうしていよう。目を覚ましたら、ご飯を食べて、ちゃんと「ご馳走さま」を伝えよう。アナスタシアの料理のレベルが少し上がった。
備考：
今後も自分の時間ができたときはヘルズキッチンに通うつもりらしい。彼女の料理が上達するのはとても楽しみだ。色々と応援しよう。タイトル変え忘れてた
ルルハワ出張とかもうとっくに終わってるっていうのに民宿の軒に笹を括り付け、皆が、思い思いに短冊を括り付ける。あっという間に彩られる笹。私たちは、大遅刻の七夕を催していた。私も今夜やると聞いたときはなぜ今更なのだろう、とも思ったが、彼女が関わっていると聞いたら、納得してしまった。
「いや～、カルデアでは七夕とかやらんし、だったらやるのも悪くないじゃろ。というかわし抜きで夏を楽しんでおったとかちょっと許せんし」
そう、ノブナガ。彼女が発案者だと聞いたら納得するしかなかった。同時に、断れないことも察してしまった。彼女も同じ民宿に泊まっているのだから、何があっても巻き込まれるだろうと。
そういうわけで今頃七夕祭りをすることになった。ただ、祭りと言っても大掛かりなものではない。短冊を吊るして、料理を食べて、余興をやって。一種のホームパーティーのような規模でやるらしい。
参加者は民宿にいる人たち全員。昼間から、あるいは前日から私たちはその準備に駆り出された。リツカやモリ君たちは山から笹を切り出しに。私はメイドのアルトリアさんやリリィと一緒に料理を作る。ベにエンマ先生から学んだことを早速生かす機会だった。ほかの人たちは、余興の出し物に集中している。……ノブナガも余興をやるらしい。「ものすごいど派手なことをするから、楽しみにしておくのじゃぞ！」と言われては、期待よりも不安のほうが大きい私とリツカだった。
でも、意外なことに、と言っては失礼かもしれないけど、準備は思ったよりも順調に進んだ。彼女が関わったら、何か面倒ごとが起きてぐだぐだになる印象があったから。でも、そんなことはなかったみたい。まあ、毎度毎度そんな騒ぎを起こされてはたまらないのだけど。
そうして夜を迎え、お祭りが始まった。まずは、ということで短冊を吊るすことから始める。皆、それぞれ願い事を書いてきたようだ。どんなことを書いてきたのか気になるけど、勝手に読んでしまっては失礼だろう。私も笹に短冊を括り付ける。隣では、リツカも結び付けようとしていた。高いところに結ぼうとして、なかなかうまくできないようだった。
「もう、そんな上に結ぼうとしなくても。違いはないでしょう？」
「う～ん、だけど上の方が願いが叶いそうな気がするんだよね。よくわからないけどさ」
「くすくす。もう、なにそれ」
そんなに叶えたい願いがあるのかしら。私はリツカが何を書いたか、気になってしまった。「ねえ、リツカは短冊に何を書いたの？」
「ええ？なんか自分のだけ知られるのは恥ずかしいな。じゃあそういうアナスタシアは？」
「ナイショよ。私だって口に出してしまうのは少し恥ずかしいもの」
「それならさ、二人で同時に見せ合わない？」
「ええ、それならいいわ」
この短冊を見たら、彼は一体なんて言うんだろう。驚いてくれるだろうか。それとも、喜んでくれるだろうか。
「じゃあ、いっせーのーで！」
その彼の掛け声と同時に私は短冊を見せて、そしてリツカの書いた短冊を見る。……そして、二人一緒に笑い出した。
私たちが書いた短冊には――――
『リツカの願い事が叶いますように』
『アナスタシアの願いが叶いますように』
――――同じことが書いてあったから。
「いや、まさか。おんなじことを書いてるなんてね」
「ふふっ、そうね。それにこれじゃ、叶ってもあまり意味ないもの」
「それもそうだ。じゃあさ、もう一つ何か書こうか」
「あら。二つ以上お願い事をするなんて、欲張りさんね」
「少しぐらいは欲張ってもいいんじゃないかな」
「それもそうね」そう言って私たちは短冊に新たな願い事を書きに縁側に戻ろうとしたが――
「おう、マスターにロシアの皇女ではないか！なあなあ、そなたら一体何を書いたんじゃ？」
――――まおう が あらわれた。
「おん？まだ吊るしておらんのか。仕方ないのう。わしが代わりに吊るしといてやろう」
そう言って私たちの手からするりと短冊を抜き取る。なんという手業だろう。私もイタズラの時は今の技術を真似したい。……いえ、今はそうではなく。
「さてさて～。マスターは一体何を書いたんかのう。おっ、皇女の願いが叶うように、じゃて？しかもよく見たら皇女の短冊にはマスターの願いが叶うようにと書いておるではないか！うっはっはっは、お熱いのう！」
声に出して読み上げられると流石に恥ずかしい。勘弁してほしかった。
「しかしまあ、お互いがお互いのことを書いとるとか。カップルかってーの」
「いや、まあ。うん、アナスタシアは俺の大切な恋人だよ」
「リツカ……。私も、貴方のことを愛しているわ……♡」
「そっかそっかー。恋人で愛し合っとったかー。…………マジで？」
リツカが私を恋人と言ってくれて嬉しかった。彼からの愛はいつも感じているけど、ほかの人に向けて私を恋人だと言ってくれることはあまりなかった。だけど、こうして改めて言われると、私は確かにリツカの恋人だと、その愛とともに実感できるから。
「アナスタシア……」
「リツカ……♡」
「なあおい、なんでこいつら急に二人の世界に入っとるんじゃ。ねえ、皆もなにその視線。余計なことしやがってって言わんばかりの。え、なに？もしかしてマスターと皇女が付き合っとるの知らんかったの、わしだけ？…………で、あるか」
あっという間に時間は過ぎて、七夕祭りはお開きとなった。余興ではモリ君が見事な書をしたため、メルトリリスが月の下で惚れ惚れするほど美しいワルツを舞った。ノブナガはアツモリ、という良く分からない踊りを踊っていた。直前がメルトリリスの美しい踊りだったため、まあ、その、……コメントは控える。しかし、踊りの途中で突然、闖入者が現れた。…………本物のノブナガだった。なぜかノブナガとノブナガのダンスバトルが始まっていた。そのまま終わりを迎えるまで微妙な空気が続いた。なぜかモリ君は大笑いしていたけど。そんなことがあっても、無事に七夕は終わった。……よく知らないけど、あれは七夕祭りと言っていいのかしら。
そして時刻はすでに真夜中。遅くまでお祭り騒ぎをしていたからか、民宿の皆はすでに寝静まったようだ。
「アナスタシア、そろそろ行こうか」
「ええ、もう大丈夫でしょう」
けれど私たちは起きていて、今から外出しようとしている。他の人たちに気づかれないように、夜遅くまで待ってから。七夕祭りの最中にリツカが声をかけてくれた。あとで二人っきりで星を見に行こうって。だから、邪魔されないように民宿が静かになるまで待った。
私たちは静かに民宿を抜け出すと、少し離れた場所にある、小高い丘を目指した。荷物なんてほとんどない。寝転がるためのシートや枕。その程度だった。私もリツカも、天体観測が趣味というわけではないから、望遠鏡なんて持ってもいないし。
丘を登り、誰もいない緑の上で、私たちは並んで横になる。目に飛び込んでくるのは、満天の星々。夜を彩る鮮やかな光たちだった。まるで星が振り出しそうなその屋空があまりにも綺麗で、私たちは言葉を失ってしまう。自然の圧倒的な美しさに飲まれてしまっていた。
しばらくぼうっと星を眺めていると、不意にリツカが星を指さしていった。
「あれがデネブ。アルタイル。ベガ」
「あら？意外と詳しいのね」
「夏の大三角だけだよ。それに、ベガは織姫で、アルタイルは彦星だから」
「そうだったのね。じゃあ、私の彦星様はここかしら」
そういって私はリツカの腕に抱きつく。リツカはそれに合わせて、私を抱き寄せてくる。貴方の隣。それが私の定位置だった。
「じゃあ、アナスタシアが俺の織姫さま？」
「ふふっ。冗談よ。私は織姫様じゃないし、貴方も彦星様ではないもの」
「そうなの？」
「ええ。織姫と彦星は恋人同士だけど、天の川に間を引き裂かれてしまったのでしょう？私はそうはならないわ。たとえ何があっても私は貴方の隣にいる。ここが私の定位置だから」
強く彼にしがみ付く。会えるのが年に一日だけなんて耐えられない。繋いだ手を離したくはない。彼も抱き寄せる力を強める。二人とも、何があろうとも繋がっていようとした。そうしてどれくらい時間がたっただろうか。正確な時間はわからないけど、もうそろそろ民宿に戻ったほうがいいだろう。
「ねえリツカ、そろそろ戻りましょう。……リツカ？」
しかし、彼からの返事はない。そちら側を向いてみると、いつの間にか眠ってしまっていたのか、穏やかな寝顔をしている。
「ふふ……。もう、しょうがないんだから……」
私は彼の隣から抜け出すと、膝枕をしてあげる。髪をなでると、くすぐったそうに身じろぎをした。ふふ、可愛い。
リツカも疲れているんだろう。私とデートをしたり、モリ君やジークさんと遊びに出かけたり、この特異点の謎を暴くためにあちこちを巡ったり。だからこの時ぐらいはゆっくり休ませてあげないと。
「～～♪～～～♪」
私は子守唄代わりに鼻歌を口ずさむ。曲は『きらきらぼし』。満天の星空の下にふさわしい曲だと思った。
きらきらひかる、おそらのほしよ。まばたきしては、わたくしたちをみてる。今だけは、私たちを見ている。俺とアナスタシアだけの、二人だけの思い出。それはきっと煌めく星よりも輝かしいもの。
備考：
次の日、ノッブが庭先を掃除させられていた。なんでも、敦盛の演出で爆発を起こしたのが民宿を営むオルタ二人の怒りに触れたらしい。自業自得だろう。うっははははははは！祭りの屋台にわし、見参！
いやー、やっぱり夏祭りといったら的屋じゃよなー。楽しい夏祭りも、運営側がいればこそ。で、あるか
というわけで和紙の屋台は射的屋じゃ！ほんとは舞台で敦盛とか踊りたかったけど、止められちゃったから是非もないよね
まあ銃を扱うサーヴァントといったらわし、みたいなところがあるし？じゃあしょうがないなーって
え？ビリー・ザ・キッドとかのほうが銃使いのイメージ強い？いいんだよそういうのは適当で
それにあやつの銃ってリボルバーじゃろ？射的の銃って言ったらやっぱライフル銃でないと
それだったらわしの火縄のほうがそれっっぽいしのう
ま、ええじゃろええじゃろ。なんにせよ、わしがこの夏祭りの売り上げ一位となって『夏の似合う鯖』一位の栄冠を手にしてくれようぞ
おん？そこにおるのはマスターとロシアの皇女ではないか。ほれ、どうじゃ。ちょっと寄って行かんか？
「ほ、本物だーーーーーーーーーッッ！！！？！？！？」
……うん、やっぱりみんなそういうリアクションするのね
まあわし、今度出る織田信長図鑑に収録される数多の織田信長の総締めみたいなところあるから
是非もないよね！ん……？ああ、マスターか。どうした、こんな夜遅うに
眠れなかったから水を飲みに？そうよな。日ノ本の夏は真に寝苦しいものよ……
わしか？わしも似たようなもんじゃ。縁側で涼んでおったのよ。そうしたらのお。ほれ、あれを見よ。中々良い月じゃ。あれを肴に一杯やったらさぞ旨かろうと思うてな。一人寂しく月見酒と洒落込んでおった
じゃがまあ、丁度よいわ。マスターよ、飲めとは言わんが少し付き合え。嫌とは言わせんぞ
ふふ……。寝苦しい夜かと思っておったが、存外に悪くない。天に名月、手元に良き酒。そして隣には善き隣人がおる。これぞまさに、詫び寂びよ……
なあ、マスターよ。そなたにはそなたの人生がある。わしらサーヴァントと違って一度限りの宝じゃ。ゆえに、そなたの好きに生きるがよい
じゃが、しかし。その前にそなたはこの織田信長の臣下よ。その在り方を、努忘れるでないぞ
…………はー。なーんかしんみりしちゃったのー。やめやめ。こんなんわしのキャラではないわ！
というわけでマスター！わしはもうそろそろ寝る！マスターも夏休みじゃからってあんまし夜更かししすぎるのはよくないぞ！寝苦しいならクーラーでもつけとけばええんじゃ。まあつけっぱで寝るとおなか下して厠にこもることになっちゃうんだけどね。経験談、byわし
じゃーマスター、また明日な！虫捕りの約束、忘れるでないぞ！○○日目、夜。マスターの部屋。
これから何をしようか。
夏休み帳の確認
宿題
ﾆｱ散歩
寝る
行き先を選択して下さい。※インドマート、博物館は営業時間外のため選択不可
民宿のロビー
エドモンの屋敷
アラフィフのバー
ﾆｱ村はずれの廃寺
山(危険度高)
やっぱりやめる
同行者を選択して下さい。
森長可
メイド・オルタ
アナスタシア
キングプロテア
ﾆｱ一人で行く
やっぱりやめる「廃寺」
村はずれの寂れた廃寺。昼間と違い明かりがないので真っ暗だ。物陰から何か出てきそうでちょっと怖い…。
ﾆｱ<奥に進む>
見るからに怪しい黒い刀が地面に刺さっている。
抜きますか？
ﾆｱ<抜く>
<抜かない>
両手で力一杯引っこ抜いた。…思ったより深く刺さっておらずその勢いで尻餅をついてしまった。
「ふっははははは！よくぞ我の封印を解いた！褒めてつかわすぞカルデアのマスターよ！我は第六天魔王波旬、織田…いや、魔王信長よ！…なんじゃその目は？我と再会したのだ、もっと驚かんか」
<これ(魔王剣)でだいたいわかるし…>
ﾆｱ<ぐだぐだな気配を感じたので…>
「で、あるか…まぁ良い。早速だがそなた、我と契約せよ。今の我は幽霊同然、契約なくばほっておけば消える定め。しかし契約すればそなたは戦力が増え、我は消滅を免れる…つまりはういんういんじゃ。良からぬものどもがうようよするこの世界、そなたも戦力が増えるに越したことは無かろう？
…うむ、それで良い。では、そなたにこれを預ける」魔王剣を手に入れました。
「必要あればこれで我を呼び出せ。最悪を避ける最後の手段になるやもしれん、ゆめゆめ手放すなよ？え、持ち運びに向かない？柄の先っちょを押せば小さくなるぞ。
しかし我は加減が効かぬ故、うっかりそなたはともかく以外のものも灰にするかもしれんがそこはそれ、ガッツやら無敵やらを使え。もっと小回りを効かせたいなら水着の写し身を頼れ、翌朝にもそなたの城に着く。…何故分かるのかと？我は我、世界が違おうとそれは変わらんからの」
<ボンキュッボンになっても>
ﾆｱ<ノッブはノッブだもんね>
「ぼんきゅっぼん…？何ぞそれ。
とにかく今日はもう遅いから城に帰れ。我と話したくばまた此処に来い、だいたい力なき者がこんな夜更けに一人出歩くなど自殺行為にも程がある。次からは必ず誰かを連れてけよ」
ﾆｱ<ちょっと待って、一つだけ聞きたい>
「なんだ？…何故我が此処にいるか、か。
そんなの我も知らん。我が写し身をカルデアに送り消滅したと思えばこんな寂れた寺に縛りつけられてな。まったく…我の得物で我を封じるなどそれこそ首を刎ねるだけでは足りぬ、霊基も残さず焼き尽くしてくれるわ。
ではな、マスター。茶々と勝蔵は任せた」
ﾆｱ<またね、かっこいい方のノッブ>
「いや我ながら我の写し身もいい線いってると思うんじゃけど！？」翌日。
○○日目、朝。マスターの部屋。
いい天気だ…今日は何をしよ(ﾄﾞﾝﾄﾞﾝﾄﾞﾝ!
「マスター！おるか？おるな！！(ｶﾞﾁｬ!
わしじゃよ！！渚の第六天魔王、そう！ノブナガ・THE・ロックンローラーじゃあ！！
いやぁ〜朝っぱらから暑くてかなわんわぁ〜、どっこいしょ、と。も〜、勝蔵も茶々も人斬りも呼んでおきながらわし一人仲間ハズレにするなんてわしは悲しい〜！(ｷﾞｭｲ〜ﾝ!
そなたが民宿でキャッキャウフフ甘酸っぱ〜い青春してる間、わしはギター片手に過酷な路上ライブ！しかも夜は野宿！野宿とかこんな美少女にさせることじゃないじゃろ…わしの白くてスベスベなお肌が虫さされで痒いのなんの！奴ら(蚊)今度会ったらただじゃおかんぞ！！
え、何で路上ライブ？…ふっふっふ、よくぞ聞いてくれた！！いや、そんな声を張り上げることでもないか…いわゆる初心回帰的な？思えばわし、覇王系戦国美少女大名としてはともかく歌手としては知名度低いかな〜と。だからCDも売れんのかな〜と。カーレースの時は水着に浮かれて忘れとったわ。
なんで、わしは宣伝のためあちこちでライブしながら旅をして遂に！マスターのいるこの村に！辿り着いたのじゃあじゃあじゃあ…！(セルフエコー
ま、そういう訳でしばらくそなたんトコに厄介になるからよろしくぅ！もちろんタダとは言わん、ライブがない日ならそなた限定生ライブも護衛もオッケー、何なら海水浴も肝試しも夏祭りなんかも誘ってもいいんだからネ！」
ノッブ(水着)がなかまになった。
備考
魔王剣:魔王信長を封印していた魔王信長のかっこいい武器。主と同じくあらゆる織田信長の武器の集合体。柄の先っちょを押すと刀からナイフサイズに伸び縮みする優れもの。武器として以外にも使えそうだ。
あと、これがあれば魔王信長を呼び出せる、神性を持ってそうな敵と戦う時は呼び出そうか。
魔王信長:箱庭で出会ったボンキュッボンの方のノッブ。何故この世界にいるのか、誰が封じたかは不明。
ノッブ(水着):ギター持った水着のノッブ。過酷な生活の中知名度を上げようと頑張っていたが、CDが売れないのは知名度の問題だけじゃないことを知らないのは本人だけ。以上です。
以外にも心配してくれる魔王なノッブといつも通りの水着ノッブでした。きっとノッブなら山のやばいやつも大丈夫でしょう。
疲れたよパトラッシュ…なんだかとっても眠いんだ…。まさかアップロード直前にデータが吹っ飛ぶとは思わなかった…。
勢いと死ぬ気の書き直しで書いたからエミュ失敗とかもろもろ見逃して…。夏休みを魔王なノッブと過ごしたい、それだけでいいじゃない！某ふたなんとか見つけられいからここに書いてもいいじゃない！
あとノッブ大爆死したので福袋に限定鯖いますように！>>400
ありがとサンクス！
というかミス多すぎだから消してもらわないとヤバいですねお目汚しすみません…最近見つけたふたなんとかの神ジュナ怪文書が物凄い出来なんだけどどこでこの話をしていいのかわからない…
何あのメタファーと伏線回収っぷり…よろしいですか、マスター殿。
彼女はアタランテ。
カリュドーン狩りで名を馳せた狩人です。
近接戦闘も十分な能力を持っていますが、アーチャーとしての彼女を評価するならその足の速さでしょう。
弓による正確無比な狙撃とポイントを高速で移動するその足…狙撃手としては申し分ない。
視界の開けない森のなかで彼女に追われて仕留められない敵(えもの)はないでしょう。
その瞬足をもって、今回は敵陣の中に飛び込んでもらいます。
ご安心を、今の敵軍に彼女を落とす剣も、彼女を捕らえる弓もありません。
適時弓や打撃で敵兵の注目を集めていただき…今ですね。
宝具開帳、自爆なさい。
主要な戦力は落ちたようです。必要な犠牲でした。あれ、削除依頼出したのに前書いた魔王信長怪文書消えてない！管理人さん見てたら消してください誤字脱字が恥ずかしいんですー！
よろしいですか、マスター殿。
彼はレオニダス。
名高きスパルタの王にして、国のため民のため帰れぬ戦いに赴いた護国の勇士。
彼について述べるならば、その耐久力は欠かせません。
百万を超える大軍に対して、数千ばかりの兵で立ち向かったテルモピュライの戦い。彼はその具現です。
人間より遥かに強い化け物を前に、共に信じあい認め合う仲間を背に。
ここを耐え凌げば我らの勝利であるとただただ盾となり、味方の反撃の用意を待つ。
戦いにおいて崩れない最前線はそれだけで全体の生存力に繋がります。
そしていずれは敵の主戦力を引き出し……今です。
宝具開帳、「掎角一陣」。自爆なさい。
これが、我らの反撃です。必要な犠牲でした。よろしいですか、マスター殿。
彼…いえ、失礼。彼女はガレス。
かの「騎士王」アーサー・ペンドラゴンに使える円卓の騎士。その第7席が彼女です。
今まさに我らと対峙するガウェイン卿のご兄妹でもあります。死後になお、仲間と対立せねばならぬとはなんとも数奇な運命ですな。
心から愛された彼女ですが、伊達に円卓の騎士に名を連ねておりません。
とあるトーナメントで一名を除いて全員打ち倒すなど、その武功はーーーなるほどたしかに。
受けの一手ではありますが、ガウェイン卿に食らいついておりますな。
円卓の騎士の意地、兄妹としての使命…その身はボロボロですが美しいものです。
そして足が止まったのなら…宝具開帳！「掎角一陣」！
この距離であれば……なんと、まだ立ちますか太陽の騎士。
であればこちらへ、フレンドのガレス殿。マスター、令呪にてNPを頂きたく。
二射目と参りましょう。必要な犠牲です。速報をお伝えします。本日未明、ネロ・クラウディウス氏(職業：皇帝)が未成年相手にいかがわしい行為に及んだ容疑で逮捕されました。
調べによりますと、ネロ容疑者はアルトリア・ペンドラゴン・リリィ氏、ジャンヌ・ダルク氏とともに昨日行われたレースイベントに参加されており、イベント終了後にリリィ氏をホテルに連れ込んで猥褻な行為に至ったことが、乱れた着衣で朝帰りしたリリィ氏の証言から判明しました。
取り調べに対し容疑者は「右も左もわからぬ純粋さにやられて不覚にもムラムラしてしまった。我が奏者も「うちのセイバーがいつもご迷惑をおかけして申し訳ありません」と言っているのだから許すがよい！」と供述してたとのことです。
この事件に対しジャンヌ氏は「私がジーク君と愛じょ、じゃなかった繁しょｋ…でなくて、邪竜の生殖本能に基づく儀式を行っている間にそのようなことがあったなんて…。今度するときの参考にしましょう、ジーク君！」とインタビューに答えており、今後ブリテンーローマ間の対立が激化することが予測されます。
続いてのニュースです。アーサー・ペンドラゴン氏へのストーカー行為が問題となっていた沙条愛歌氏(職業：人類悪)がひん剥かれた状態で黄金劇場でぐったりしているのが発見されました。
同僚の黒桜氏は「すみません、これに関しては本気で巻き込まれたくないのでノーコメントで」と述べていたことから何らかの事情を知っていると……「そう、あれは聖杯戦争が終わって暫くの頃。
いかに犠牲者が少ないひむてん時空といえど、サクラは最愛の姉を自らの手で害したという事実に酷く苦しめられ、何度もその光景を夢でうなされているようでした。折角一緒にいられるようになってもリンとの会話は酷くぎこちないもので、このままではいけないと考えた私は「サクラがリンを貫いたのが問題なら、リンもサクラを貫けばおあいこで気にならなくなるしょう」と考えたのです。
そう思い立った私はリンの食事にこっそりとクスリを混ぜ、シロウとサクラが魔力供給で盛り上がっている所に押し込みました。そして妹のあられもない姿と場の空気に当てられたリンは魔力供給に自分から加わり、シロウと一緒に二人がかりでイケナイ妹にたっぷりお仕置きをしたのです。
まあその結果サクラのタガが色々外れて全方位に積極的になった結果、シロウとリンへの淫行容疑で補導されてしまったのですが。最終的に妹の奇行を濡れ衣として押し付けられて社会的に死.んだシンジが廃人となりましたが、サクラとその周りが幸せそうなのでさしたる問題ではないでしょう。」>>408
オルジュナ狂い「」は文章量も文章力も凄くてふたなんちゃらのFGO板に考察スレを生み出させたほどだからね…
怪文書考察スレとか意味わからん過ぎるふむ、よろしい。
姓名を陳宮、字を公台。
飛将軍に仕えた軍師にございます。
此度はキャスターとして限界し、こうして軍師の腕を振るっておりましたが…なるほどそちらもサーヴァント。
軍の頭脳たる軍師を落として戦力の低下…あるいは直接我が主でも狙いに来られたか？
単体の戦闘力に乏しい、しかして支援に回られると厄介なキャスターを最初に狙うのは良策と言えましょう。
だが…相手を間違えられた。機会を間違えてられた。
同じ思考、同じ技、しかして「性能が良い(聖杯入り)」のサポートがおりまして。
ならばどちらが残るかは明白。
おっと、皆様逃げられませんよ。
叱責なく、加減なく、温情なく。私はただそうある道具として主君に勝利を贈るモノ。
命の価値に、一切の区別なく。オルジュナ狂い「」はそうだけどアナスタシアルート怪文書書いてた「」も大概だな…なんだ6万文字って
>>416
夏だからな。そういう輩もまぁいるべ。しゃーない。オルジュナ怪文書いいよね
「オルジュナを綺麗だと思ったから」とかいう理由で7万字の大作仕上げてくるのフォウくんみたいでいい
別の人のだけどオルジュナ電話相談室もかわいくてよかった>>419
一応怪文書の特徴として長文はある気がする
（だからこそ後輩の息子シリーズの某セイバーが異質呼ばわりされてるわけだし）>>419
長かったらより嬉しいけど短くっても全然いいよ 怪文書があるだけで嬉しくなる
ただ六万字七万字はやべえなこいつら…って思う>>415
他人の評価はモチベーションになるけど気にしすぎもダメよ
怪文書なんて自分が書きたいもの書いて叩きつけるくらいの気持ちで書くのが一番…………む。
……申し訳ありません。どうやら周囲を囲まれてしまった様です。ですが幸い、エネミーの脅威度は然程高くありません。これなら出力をセーブしつつ、行動不能になる事なく戦え……いえ、殲滅も可能です。しかし、マスターを庇いながらでは少し厳しいかと。一旦、退いた方が良いでしょう。
ご安心を。上が空いていますので、ジェットで急上昇すれば一気に振り切れます。マスターの身に危険は及びません。両手は開けておきたいので……さ、早く背中へ。ジェットパックに腰掛ける様に……そうです。多少の衝撃は魔術礼装が吸収してくれるでしょう。流石に急な加速・減速は少し辛いと思いますが、そこは我慢して下さい。私も気を付けますので。
では、行きます。振り落とされない様にしっかり掴まって下さい。それから、口を閉じて舌を噛まない様に――！エネミーの脅威判定、更新。……周辺に該当無し。
ふぅ……予想通り、ジェットの加速には着いて来られなかったようですね。一安心といった所でしょうか。少し速度を落とします。
…………マスター。もう危険速度は脱しましたから、そこまで強くしがみつく必要はないかと。いえ、別に怒っている訳ではありません。この格好の時は、こういう喋り方になってしまうだけです。ですから、謝らないで下さい。
それにしても……このジェットパック、当初は途方にくれたものですが、かなり使えますね。これなら私は、マスターの剣だけでなくマスターの足としても貢献出来そうです。
ただ、そのためには乗り方を考える必要がありますが……。しがみつかれるのは、少し困ります。使用できる武装が減ったり、マスターの安全の確保が難しいのはかなり大きな問題ですから。
いっそ、XXさんに頼んで専用の座席でも付けてもらいましょうか。その方がマスターのお役に立てますし。今のままでいい……？何故です。明らかに戦闘行動に支障が――ふぇ？密着出来るから……？
っ……！わ、私は今、真面目な話をしているんです！密着出来るとか、そういう問題ではありません！
…………。
あなたの手が触れた所が、熱いんです。離れた後も、ずっとずっと……。人斬りの私には、熱過ぎるくらいに。溶けて消えてしまいそうなくらいに。
でも、それが嫌な訳ではなくて……あなたの手が触れると何だか安心するんです。それに、もっと触れて欲しくなると言うか……。
……どうしたらいいか分からなくなります……。
…………。
もうすぐ、皆さんの元に着きますよ。降下も安全第一でいきますが、万が一に備えてしっかり体を固定してください。
……そのまま、離さないで下さいね……。>>426
新作来たんだ！？
慌てて見てきたけど本当に2万字で笑っちゃった
愛…愛がすごい…>>429
「ある朝、セイバーの方の式が後輩によく似た赤子を抱いて立っていたわ
それがあなたよ。後輩の息子っぽいの」
の二行よ後輩の息子聖杯ご飯についてお話します。
みんな「聖杯ご飯」って知ってるかな？
「聖杯ご飯」というのはね たとえば 莫大な魔力リソースで お米を炊くとおいしいとか あるいは 万能の願望機を うどん用どんぶりにすると 驚くほどおいしい といったことを「聖杯ご飯」というのです。
良い子のみんなの願いは おいしい食べ物にあるのです。 そして根源用の穴開けと ダグザの釜は どちらが上かな？（用途の対立煽り） もちろん ダグザの釜のほうが お腹が膨れるから 上だよね？（開き直り）
魔術師の悲願の部分に 心が 集中するとね その子は 大抵の場合破滅する運命をたどるんだって。イヤだねえ。そしてなんやかんや汚染された願望機は うどんの受け皿にもできないんだって！（実例を引き合いに出した苦しい弁明）
……今 聖杯ご飯 を行っていない子は これから先 聖杯ご飯 を試さないようにしようね。 今聖杯ご飯を行っている良い子は やめようね！ そして 男の子 女の子を含めた年下が大好きな私は みんなのために 二度とやりませんからね！（申し訳程度の反省）まるで時間が止まったような黄昏時。
黄金の灯が沈んだ海原。波が寄せては返す、永遠の潮騒だけが海辺に響く。
傍らで愛しい彼女が微笑む。
「綺麗ですね。私たち以外、もう誰もいないみたい」
淑やかに囁く甘い声。
連繋する指先。閉塞する未来。常駐する平穏。
「ふふ、見てください。あんなにも夕陽が綺麗」
見上げる。
黄昏のソラの彼方には三つの赤い星だけが瞬く。
傍らで彼女が微笑む。心からの慈しみをこめて。
「もう、何も頑張る必要なんてないんですよ」
それがアナタのいる久遠の夏。
深淵のラストリゾート。閑静のハネムーン。やあ藤丸くん、いつでも素敵なダヴィンチちゃんに何か御用かい？
うん？これは…ほほう、チョコレートかい
いやなんの贈り物だなんて無粋な問いかけはしないさ、なにせバレンタインだ
君の国では親愛の証として贈るものなんだろう？なんでも友チョコだとか
あるいは恋の証の本命チョコ…はきっと可愛らしい彼女に贈られるんだろうねぇ
喜ばしくもいじらしい君の思いに応えるには例えばこの…おっとなんだい大きな声で
えぇ？本命？うぅん？だって君は…マシュに贈ってたのがそうじゃないのかい？
なにせ見た目は美しい私だが中身は男だ
君の好みに合わせようかなどと話したこともあるがそこは変わらないーーーいや君の思いとかそういうのを疑うわけではないんだ
ちょっと予想してなかったというか、なんだ、その、覚悟というかだね
私は君を好ましい人間だと思うし率直に言えば嬉しいんだが、君に誠実に、そう、誠実に応えるためにはどうすべきか考える時間をくれ
なにせ私はサーヴァントだ。いずれ消え去る身である以上無責任に答えを出すわけにはいかない
私は年齢も君より上だ、ならば責任ある行動をとるべきだろう？
なにより君が打ち明けてくれたんだ、その重みはわかってるつもりだよ
それに、バレンタインなら答えを聞くのは今日じゃないだろう？
ーーーーーあぁ、ロマン。
私は万能だが…1ヶ月以内にこの問いに正しい答えを出せるんだろうか。「どうだい？浴衣の私もなかなか雅でいいだろう？」などと言い出すダヴィンチちゃんとロリンチちゃんの霊衣解放待ってます
ちょっと聞いて欲しいんですよマスター。
セイバーさんっているじゃない。元祖の方。
あの人身長が154cmなんですよ。
あとマタハリさんっているじゃない。ダンサーの方。
あの人身長が165cmなんですよ。
つまり身長差は10cmほど。少し背伸びすればおでこにキスできるくらいの身長差。胸に顎乗せて見上げるくらいの身長差。
前後に並べると鼻や目から上が見えるくらいかな？
騎士として凛々しく前に立つセイバーさんとがっつりお姫様ポジションのマタハリさんが楽しめるんだ。
同じ鏡を覗き込めるから照れ顔のセイバーさんとルンルン気分で私の騎士様を着飾るマタハリが見れるね。
歩いてるセイバーさんを「ア・ル・ト・リ・アぁ♡」って後ろから首に抱きつきやすいと思わない？
眠るセイバーさんを「ありがとう、私の騎士様」って抱きしめやすいと思わない？
ふぅ…。
マスター、麦茶ロックでくれるかい。某所で流行ってるログボの金リンゴを、キリ様からの求婚の証と勘違いした設定の怪文書に便乗
キリ様目線で書いたけど間に合わなかったので供養！
現在、私は途方に暮れている。これはいったいどういう意図なのか。カドック、キミの意見が聞きたい。
「キリシュタリアに分からないなら僕にわかるわけないだろ」
冷たく返されて、顔には出さないものの少し落ち込む。
カドックや他のクリプターは私を冷徹で完璧な人間かのように誤解している節がある。
実のところ私は目の前にある問題1つ解決できない、小さな人間に過ぎないというのに。
遊びに来ていた芥に頼んでカルデアにリンゴを贈り続けて1週間。
単にウチの農園で実りすぎたリンゴをお裾分けしていただけなのだが「本気なのか」「遊びなら許さない」といった手紙が返ってきた。おかしい、カルデアのマスターはリンゴが好物で異聞帯でもよく食べていたと、芥とペペロンチーノから聞いたのだが…
5日目には白布を返された。これは…降伏勧告か？
芥に聞いても「人間の文化なんて知らないわ。後輩ならリンゴを喜んで受け入れていたわよ」としか教えてくれない。喜んでいたのなら贈り続ける他あるまい。7日目、返事には時計が贈られてきた。カドックがにべもないので芥に尋ねる。
「さぁ…共に刻むとかいってたわね」
なんということだ、カルデアのマスターは私の贈り物がよっぽど腹に据えかねたらしい。理由はわからないが私の身体を切り刻みたいほど憎むとは。デイビット、キミの意見が聞きたい。
「所感で構わないか？責任は取るべきだと思う」
そうか…その言葉で私は覚悟を決めた。どうやら私はカルデアのマスターに相当な失礼を働いたようだ。知らぬこととはいえ、その責任は取らねばなるまい。矮小な人間である私にできることは誠心誠意向き合うことだけだ。彼女がギリシャに来た際はその気持ちを受け止めることを私は自身に誓う。ベリルに刃物を受け止めても死なない護身術でも習っておくべき。ああ、私はこんなにも仲間に恵まれている。「やっぱり人間って愚かな種族よね」芥？どうしたんだ一体…ねぇ私(ﾕｻﾕｻ)起きて私(ﾕｻﾕｻﾕｻ)起きなさい私起きるのよ(ﾕｻﾕｻｶﾞｼｬｧﾝｯ!)
こんな夜中にごめんなさい私
え？これは何かって？割れた霊液の瓶よそれよりずぶぬれになってないで話を聞いて私
最近みんな私の話をしなさすぎじゃないかしら？
虚月館といい幕末といいマスターは私のことが気になって夜も眠れなくならなきゃおかしいでしょおかしいと思わないの？
そこで私考えたの、新しい話題が必要だって
だからこんなのどうかしら？感度3000倍ステンノっていうの
まって寝ようとしないでマグネットコーティングの話でもないわ起きて私（ｶﾞｼｬｧﾝｯ）
だって感度3000倍よ？女神の神核はさっき質に入れてきたから今の私じゃきっと耐えられないわ
そうすれば私はきっと乱れてしまう、マスターはそんな扇情的な私に耐えられずにうふふふ(ｶﾞｼｬｧﾝｯ)
どうしたの私ずぶぬれよ？ぺろっこれは愛の霊液！話を続けるわねちょうどいいわ駄妹も聞きなさい
私のらぶらぶ♡合体大作戦のために先に私って乱れるとどうなるのかちょっと実験をあちょ逃げるな
ちょっとこの薬をみんなで飲んでみましょうって話よ待ちなさ(ｶﾘｯ...ｺﾛｺﾛ)ん？どうしたのマスター、何を食べてるのかですって？女神の神核よ
色によって味が変わるの、これは今いちご味ね、私の神核よさっき部屋でアステリオスと
遊んでた時に後ろからこうずぼっと抜いてきたわ、マスターもどう？神核食べる？
そう...ならどうぞ、私の神核です、え？いいのかって？いいのよスペアはたくさんあります。
ふぁっ♡歯は立てちゃダメよマスター神核はデリケートに扱ぁふっ...ひぃっ♡
へ、変な声なんて上げてないわはぁんっ♡ちょ、っとくすぐったいからそんな舐めちゃ...♡
もう、乱暴なマスター、そんなにされたら私...好きに、なっちゃうわ♡
いいえ...いいえ、嘘でひぁっ、ちょ、ひゃっ♡やめっ♡いじわるぅぅ♡
嘘じゃないですっ嘘じゃないですからそんなに激しくひぁぁあっ♡
も、もう...待って、マスター...お願い...私とちっちゃいメドゥーサの神核上げるから...
私の返しひぁあああっ♡二人の神核ももらっておいて返さないなんて意地悪な人...♡あらマスター、何を植えてるのかって？女神の神核よ
マスターがたくさん舐めちゃったからちょっと数が不足して...あぁそんな顔しないで
いいの、あれは上げてもいい神核だから、でも今植えてるのはダメよ、春に芽吹いて秋に収穫するのだから
シャドウボーダーの天井貫いちゃうけどそれは些事だしいいわよね
私とちっちゃいほうのメドゥーサの分も植えてあげないと、さっきお部屋見たら顔真っ赤にしてダウンしてたの、不思議ね
種火周回には私が行くから二人は休ませてあげ....え？植えるの手伝う？...ふふ、おかしい人ね
サーヴァントに任せればいいような雑用を自分からやりたがるなんて、そんなに泥に塗れるのがお好きなのかしら？...ふふ、可愛いわマスター
いいえ、嘘です...決して手伝ってもらえて嬉しいとかやる気に満ちてるマスター勤勉可愛いとかそんなこと思ってません
神核栽培はまずこの育ってない神核を地面に植えるのあぁ乱暴に摘ままないでほらメドゥーサの雌猫のような絶叫が聞こえてくるでしょうあの子そろそろ腰が抜けちゃうわ
愛の霊液をしみ込ませた地面に人差し指の第二関節くらいまでの穴を開けてそこに神格を優しくいれて人差し指で優しく押し込むのよ
手慣れてきたら私みたいに穴の上に神核を落として入れて土をかぶせるだけでもいいわあぁちょっと力が強いわほら今度は私の絶叫が聞こえてきたわね帰ったらベットのシーツ取り替えなきゃ
そうそう、そうやって土をかぶせて、少し離れたところにまた同じことをするの...そうそう上手よもう二人の絶叫も聞こえてこないわ
全部植えたら霊液を上からじょうろでかけてあげて、種の埋まってる場所を踏まないようにねあぁ踏んじゃったほら二人がんほぉおおなんてちょっと面白いわうふふ
これで上出来ね、秋になったら収穫も手伝ってもらうわマスター...え？言われなくても手伝うだって？うふふ、そんな勤勉な子にはご褒美を上げなきゃ...なんて、嘘です
ただそうね...クリスマス、楽しみにしていなさい....ね？俺は一体何を描いているんだ...ステンノは俺に何も言ってはくれないそもそも来ない...！
上姉さま、もたもたしてるうちに同じアサシンでしかも銅鯖の新入りにヒロインレースで周回差つけられたようですが大丈夫ですか？
私綺麗でしょ？かわいいでしょ？...えぇ、えぇ知ってるわ
ですからそんなに詰め寄って矢継ぎ早に褒めないでくださる？ねぇちょっと...
あすっアステリオス！？マスターを止め...にこにこしてないで止めなさいアステリオス！
ま、マスターもマスターよイケない人ねそんなに少女に詰め寄ってロリコン扱いされても知らないわよ！
...え？それでもいい？君と一緒にいれるなら...？....ばかっ気が付けばここも書物が増えてきましたね...
すいませんマスター、場所を取らせてしまって...もし邪魔でしたらすぐにでも片付けます
え？邪魔じゃない？メドゥーサと一緒にいれて嬉しい？...お世辞でも嬉しいです
でもマスター、読書中にじっと見つめてくるのはやめてください...その、集中できません
本が気になる...ですか？最近愛読してるのは夏目漱石のこころです...二人で意中の相手を取り合おうとして
片方が葛藤して片方がずるがしこく行動するのが姉様た....ごほん、身近で起こってる騒ぎに酷似していてすこし面白くなりまして
読んでみたい...？おすすめはしません、ちょっと暗い内容のお話ですので...マスターにはそうですね
こちらの猿にでもできる女神の落とし方っていう本をお勧めします
女神を落とす恋愛テクニックに手の出し方どころか応用編として落とし穴への落とし方など千差万別の落とし方が記載されています、今のマスターにかなり役に立つのではないかと。
....確かに私もゴルゴン三姉妹の中の末妹ですが成長し、やがて怪物となります、私なんかを落としてもあまり益にはなりまｌさｌｔｋ０わ；ｌたふぁ！？
いっ、いきなり人の腰を抱いて引き寄せるなんて！恋愛レース周回遅れの上姉様にやったら失神の後に神格が飛びだしますよ！？
ひぁっ....み、耳元で囁くのはだめ...っ.....マスター、もう我慢できません前々からちょっといいなと思ってたんですがちょっと味見させて頂きます末妹とはいえ女神を本気にさせた責任は取ってもらいますよ下姉様(ｶﾞｼｬｧﾝｯ)よかった、起きましたか下姉様こんな時間にすみません
頭に叩き付けた物が何か...ですか？愛の霊液です、上姉様からかっぱらってきました
そんなことより下姉様聞いてください、マスターがひどいのです
最近はアニメでバビロニアが始まり私のお尻がどアップになったりいやらしく拘束されたりして
世のロリコンたちを沸かせているではないですか、マスターも最近は私をやたらと縛って来るのです
いえ、気持ちいいので構わないのですが逃げられないのをいいことにすごいことされるんです
毎晩毎晩潰れた蛙みたいにされちゃうのは私の沽券にかかわるのでどう対策しようかなと思いまして
え？上姉様に話して来い？嫌です上姉様恋愛レース周回遅れの敗北者じゃないですかある時期を境に、マスターの態度が変わったように思います。ちょうどオリュンポスを攻略した後からでしょうか。ノウムカルデアに帰ってきてから、私の顔を見るたびに何か言いたそうな顔をして、でも何も言わずに哀しそうな表情のまま目を伏せて去っていくんです。
私はそんな彼の態度や表情を見るたび、自分にはメルトリリスさんのような嗜虐趣味なんてないのに、どこか後ろ暗く、でも蜂蜜のように甘い気持ちが浮き上がってしまいます
いつも名だたる英雄たちに囲まれて、王族の人たちにも物怖じせずに意見だってしたりする彼だとは思えませんでした。
敵対したサーヴァントですら快く受け入れるはずの彼が、私以外に見せない顔をするようになったのには何か理由が...アトランティスかオリュンポスにあるのだろう。ホームズさんでなくても私にだってそんな推測はつきました。
それまでは神話のすごい英雄だ、としか思っていなかったイアソンさんに、お世話しなきゃと思うようになったのもきっとそのせい。でも、彼はその記憶を引き継いではいないでしょう。それを聞くにはそれこそマスターに聞くしかありません
彼にあんな顔をさせるようなことを...敵対し殺されかけたサーヴァントにだって警戒はすれど恐怖はしない彼に傷が疼くような顔をさせてしまうようなことを、その『私』はしてしまったのでしょう。やってしまったことといえばただ人を一人殺しただけの私が、どんな英雄でも引き出せない表情をさせている。
その事実に悦んでいる自分に嫌悪感も感じてしまいましたマスターのお部屋にお呼ばれした時、胸の奥にどこか甘い痺れを感じながらそのことを聞いてみました
『実は..,』
そう言って彼が語ったのはアトランティスで紡がれた新しい英雄譚。そう言われても良いようなお話で、そのメンバーの中に私も入っていたのだと言います
彼曰く、旅の中で『私』は何度も彼に好意を告げ、そして、1人で船を下り、トロイア戦争を終わらせたあの英雄オデュッセウスを倒したというのです
その一撃の為にアテナ・クリロノミアにより本来存在しない【戦闘続行】スキルを付与し、一度殺されて相手が油断したところを自らの宝具で不意を打つという、殆ど特攻に近い最期だった、とその付与されたスキルの代償は記憶の消去...正確にはオデュッセウスを倒すまで動かすだけのもの。一度殺された時点でそれまでの記憶を全て失うものだったそうで
そして消滅の直前、『私』が遺したのは励ましの言葉ではなく...
顔も名前も知らない初恋の人への、恋の叫びであり呪いであり、醜い傷痕だったのです
『__これはわたしの、溺れるような初恋だったのです』
そこに差し掛かった時ふと聞こえた声は記憶にも記録にも残らず泡のように消えていきました
それが去った時残った感情は何もなかったけれど___湧きあがった思いがあります
『私』への少しの嫉妬と
他の誰かに負けるのはいい。でも、たとえ初恋でも、自分にだけは負けられない___そんな想いでした
「そのシャルロットは、きっと幸福だったでしょう。安心してください。私は何度だって、あなたに心奪われるのです。私が言うのですから、間違いありませんよ？ふふっ」
私の初恋成就への期待は出来そうだと
そう告げた時の彼の赤くなった顔を見てそう思ったのでしたこんな長文になったのはシャルロットが卑し度が高いのが悪いんだ...！
楊貴妃ちゃん実装でお名前がユゥユゥちゃんじゃないですか。
僕が昔から使ってるユーザーネーム、悠々なんですよね。
おや?と思いましたよ。
でもすぐ気づきましたね。実は俺、楊貴妃ちゃんだったんやな、って。ただし性別・顔面などは含まないとする。ふたなんとかに毎日のように怪文書を投下している人たちは何であんなにネタが思いつくんだろう…
文章の言い回しとかも上手くいかなくて書きたいのに書かないで詰まってる…>>453
その悩みは創作スレでぶちまけな。
https://bbs.demonition.com/board/4615/現在、カルデアはアマゾネス・ドットコムとアウトソーシング契約を結んでいます。なんでもアマゾネス・ドットコムの従業員が全員いなくなってしまったため、捜査協力と溜まっている配送業務のために人手が要るのだとか。
こうして結ばれたブラック企業とブラック企業の契約の負担を請け負うのは末端社員に当たる私たちサーヴァント。私も肉体派ではないのにも関わらず酷使される始末。早く担当分の配達を終わらせてエステに入り浸るためにこうしてマンモスタスクトレインならぬアマゾネス配達トレインで高速配達を行っているところです。
って危ない！考え事をしていたら曲がり角から人影が！えいっ、ロマノフ秘伝のアンダースロー！
私の投げた宝石入りの雪玉は見事にその影を捉えて吹き飛ばしました。これによりアマゾネス配達トレインで轢いてしまうことも避けられました。
一方きりもみ回転しながら吹き飛ばされたその人物はというと、空中で姿勢を整え華麗に着地しました。町内翼竜飛び降り受け身大会で6位を取れそうな対捌きを披露したのはカルデアに所属する汎人類史最後のマスター、藤丸立香。私たちが周回と配達に追われるようになった元凶です。
「アナスタシアも配達頑張ってくれてるんだね」
そういって格好つけながらも生まれたての子鹿のように足を震わせながら話しかけてきます。まあ、HPが1なので仕方ないことではありますが。小癪にもか弱くて可愛らしいアピールをして付け込んでこようなど、姑息極まりないことね。
しかし、相手が彼だと分かっていたら避けることもなかったのに。少しばかり再起不能にしてイベント中はずっとリラクゼーション施設を堪能できたのにと思うと、悔しくてなりません。追撃しようにも彼には令呪がある分正面切っての襲撃は悪手ですし……。
しかしそこはシュヴィブジック。いい方法を思いつきました。仕掛けるのは夜。なので私は挨拶もそこそこに配送作業に戻りました。皆が寝静まった夜。今日はマスターがけがを負ったので一人医務室のベッドで眠っているとの情報を掴んだ私は配達員に扮して彼の元を訪れました。アスクレピオスさんも勿論いましたがマスターへ荷物の配達と言ったら通してくれました。ザルですね。
いざ医務室の前に立ち、ドレスを脱ぎ捨てロイヤル・アイシングに着替える。これで動きやすくなった上にArtsと宝具の威力が上昇。一撃で葬り去ってあげます……！
いざ医務室のドアを開け、ベッドに彼の姿を認めると即座に飛び掛かる！
「ご注文の商品をお急ぎ便でお届けに上がりました！受け取りは貴方の血の拇印のみ受け付けますので！」
相手に反応させる間もなく荷物を叩きつけてあげる……！そう考えていた私だったが、なんとマスターはこの状況を予測していた模様。素早く跳ね起きると手に隠し持っていた印鑑で捺印、私の持ってきた荷物を開封して取り出した鎖鎌で私を拘束してしまい身動きが取れなくなってしまｲﾔｯﾊ
「ｸﾞｰｯﾀﾞｯﾀﾞｯﾀﾞｯﾀﾞｯﾀﾞ!ボインを差し出すのはどうやらそちらのようだな。さあ、これから楽しい楽しい魔力の納品作業が始まﾙﾘﾂｶ」
「くっ……、やめてくださいマスター！今なら私とプライム契約で新しい家族を十月十日後に日時指定配達よ！」
もはや仇となってしまった薄布の礼装をはぎ取ると、彼の朱肉ならぬ白濁をたっぷりと補充したシャチハタによって私に消えることのないサインを刻み付けｔ……ま、マスター。今、少しお時間大丈夫ですか？大丈夫？そ、そうですか……。
この服、ですか。そうですよね、気になりますよね……。ええと、これはですね……。そう、特攻服なのです！え？違う？ですが、マルタさんは『特攻(ブッコミ)かけるならそれ相応の服が要る』と言ってたのですが……。うーんと、勝負服とも言っていたような……？
ええ、勝負です。特攻です。今日という日は私という乙女にとって一世一代の大勝負なのですから。
……マスター！どうか私の『初めて』を貰ってください！
その、私、今日のためにいろいろ頑張ったんです！勉強したり、準備したり……。でもでも、生前を合わせてもこんなことしたことなかったので、これで本当にいいのか自信が持てなくて……。えっと、ええと、急にこんなこと言われても困りますよね。でも、どうか、私のことを受け入れてくれませんか……？
……！本当ですか！？ありがとうございます、マスター！えへへ、やりぃ！
じゃあどうぞ、マスター！私の、初めてのバレンタインショコラです！ふふふ、バレンタインの贈り物なんて初めてだから緊張しちゃいました！それに、マスターの国ではバレンタインにショコラを贈るって、その、そう言う意味ですし。断られたらどうしようかと思っちゃいました。
でも良かったです、マスターが受け取ってくれて。あ、味は保証しますよ。なんてったって腕によりをかけて作っちゃいましたから！……そ、それに。愛情、とか、たっぷり入ってますし。
……？マスター、そっちは壁ですよ？一体何をしに――――マスター！？なんで急に壁に頭をぶつけだすんですか！？……え？こんな穢れた考えを持つような頭は無くなってしまえばいい？良く分かりませんが、とにかくやめてください！怪我しちゃいますから！ネタが思いついてしまったので書き殴りました
マシュ・キリエライトです。
本日はコルデーさんにお茶にお誘いいただいてお部屋に伺うところです。先輩のことで大事なお話があるという事でしたが、どんなお話なんでしょう。
「ノックしてもしもーし。コルデーさん、マシュ・キリエライトです」
「はーい、どうぞー」
「お邪魔しますね」ﾌﾟｼｭｰ
「えーい！」ﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀ
「わぁっ！何をするんですか！」ﾊﾟｼｯ ｷﾞｭﾑ ｷﾞﾘｷﾞﾘｷﾞﾘｨ
「痛い痛い痛いです私の腕どうなってるんですかこれイタタタタ」
「あ、はい、MCMAPを参考にした刃物相手の制圧法で肘関節肩関節を極めて捻じりあげています。と、ところでどうしていきなり刃物で？」
「はうう…じ、実はマシュさんにマスターさんのことで謝りたいことがあってお呼びしたんですけれど…お茶の準備をしているときにふと降りてきてしまったのです、天啓が」
「天啓」
「はい…私、ときどきこんなふうにﾋﾟｺｰﾝって『こうすれば絶対にうまくいく』方法がひらめいてしまうんです」
「な、なるほど…それは大変ですね」
「その時丁度マシュさんの声がかかったので対象がマシュさんの方向に向いてしまったんだと思います。本当にごめんなさい…」
「いえ、あの…もう放しても大丈夫…でしょうか？」
「ご、ごめんなさいあともう1ターン…」1ﾀｰﾝ後
「というわけで本当にお騒がせしました…ううう、せっかくマスターさんのお話をしようと思ったのに…私、ダメダメですね、本当に」
「気にしないでください。カルデアでは割とよくあることで、私も慣れていますから！」
「ええ…」
「ところで先輩のお話があるんですよね、私、とても興味があります」
「あ、はい、実はマスターさんに痕を…」
今日はコルデーさんと楽しくお話ができました！あぁ、玉藻さん。正面の席、いいですか？
ええ！元気になった沖田です！
昨日はありがとうございましたぁ。おかげでマスターにも手間を取らせずに…いえ代わりに玉藻さんの時間をいただいてしまいましたね、すみません。
私、スキルとして病弱が付けられたせいで定期的にコフッてなっちゃいまして。
戦闘中だとなぜかスターが集まってくるだけなのですが、戦闘以外で発動すると昨日みたいになっちゃうんです。
普段だと動けなくなるんですが昨日は玉藻さんのおかげで助かりましたぁ。
まあそのお礼と言ってはなんですが…こちらの今日のデザート！プリン！を差し上げたいな、と。
いえいえぇ、沖田さんはこのおうどんがあれば大丈夫ですし、お礼をせずにいるのも心残りなのでどうぞ召し上がり下さい！
玉藻さんは日替わり定食でしたか？あのアーチャーさん、外見の割に妙に日本食のレベルが高いんですよね…。
あぁ、はい。お好きな時にお召し上がりください。今日中なら美味しくたべれるそうですよ。
はぁーい、またそのうち。敵「ち、ライネスちゃん！ 防御ダウンしないで！」ライネス「うるさいなぁ……」ﾃﾞｳﾝﾃﾞｳﾝ
敵「あ、あぁ～ッ！」ｼｭﾜｰｯ ！
ライネス「はい、今日の周回は終わり。こいつが軍師の妙ってもんさ。」
敵「うぅ……あ、ありがとうございました……」
数ヶ月前、念願の福袋召喚に成功したのだが、『星5スキルマ前提のサポート鯖を召喚してしまってはQPが枯渇するのでは』
という懸念の声があり、結果、ライネスちゃんが定期的に宝物庫の扉からQPをザクザクしてくれるようになった。しかしライネスちゃんはなんだか周回がキライみたいで、いつも自分で殴りに行って、周回がややオソイオソイなのだった。
敵「トホホ……ライネスちゃんサポ鯖なのにNP回収ハヤイハヤイなんだから……あーあ、どうにかしてライネスちゃんの宝物庫周回をやさしくて気持ちいものにしてもらえないかな～、ん？」
虚無期間なのにライネスちゃんの部屋から殺気漏れている。
ライネス「よいこらせ……よいこらせ……」
敵（ち、ライネスちゃんが、自分の部屋でバトルキャラ風アクキー(扉)を相手にAQQアタックの練習をしている！？）
ライネス「ふぅ……こんなものかな……。もっとオーバーキル出せるように頑張らないと……」
敵「アーチゾルデーッ！」バターンッ！>>462
ライネス「ひゃあッ！？」
敵「チ、ライネスちゃーん！ ごめんよーッ！ ライネスちゃんは毎日マスターのために宝物庫周回してたのに扉はそんなことも知らずに……ッ！ ハフッ！ハフッ！ライネスちゃんの黒タイツ太ももいい匂い！」
ライネス「ど、ドサクサにまぎれて匂いを嗅ぐんじゃない！」 BQQex！
敵「ご、ごめんねライネスちゃん……！」
ライネス「べ、別に、AQQ練習するくらい普通だ……。それが私の仕事なんだから……。それに、私は星5で、あんまりスキル上げしてもらえないから」
敵｢そ、そんなことないよ！ライネスちゃんのその気持ちだけで宝物庫は十分QPザクザクなんだよ！あっ、そ、そうだ！ライネスちゃんおてて出して！
ライネス「こ、こうか？」
敵「そう！ それじゃあ今からプレゼントするからね！ライネスちゃんのギチギチプレゼントボックスに追加するからね！ちゃんと受けとってね！」
ライネス「えっ、えっ？」
敵「ウオーッ！ライネス！ギチギチプレゼントボックスに出すぞ！」ザクザクザクーッ！
ライネス「ひゃッ！」スキルマーッ
敵「くっ、ふぅ……！ す、すっごい濃いのが出たぁーッ！」
ライネス「ほんとうだ……で、でもなんで……？」
敵「それはね……ライネスちゃんの気持ちが、宝物庫に伝わったからだよ！ライネスちゃんのマスターを思いやる優しさがね！」
ライネス「私のやさしさ……」
敵「そう！ だから、周回速度なんて、二の次なんだよ！宝物庫周回は、上手い人にやってもらうより、好きな人にやってもらうのが一番楽しいんだよ！」
ライネス「た、楽しいって……はわわ……な、なあ……もうちょっとだけ、練習に付き合ってもらってもいいかね？」
敵「もちろん！」
その後、宝物庫の扉は一晩中受け取り上限手前のプレゼントボックスにプレゼントを続けて次の日の朝は起き上がれないほど疲弊していた。 でもまぁ、その日以来、宝物庫周回をするときライネスちゃんが目の前で混元一陣してくれるようになったので結果オーライ！ 終わり例のコピペを中の人ネタでやってみました
はい、麻婆豆腐お待ちどう。しかしお前も好きよね、それ。まあ、私も一応は自分の国の料理だから嫌いというわけじゃないけど……。でも、その激辛な味付けが好みなのは完全に親からの遺伝ね。
ああもう、辛いもの食べてるから汗だくになってるじゃない。ほら、ちゃんとこまめにタオルで汗を拭いなさい。……そういえば、あの時もこんな感じだったかしら。
それは後輩の後輩が作った料理を後輩と一緒に食べていた時のことよ。後輩も後輩の後輩も辛いものが好きだったからよく一緒に食卓を囲んでいたのよ。まあ、私はそんな二人の偉大なる先輩だから、食事の席に誘われて断るわけにもいかなくてね……。
だけど、後輩の後輩が作る料理の辛さは殺人級。私はもちろん、辛いのが得意な後輩にも流石に限度があったわ。でも、折角の後輩の後輩の手料理。残す訳にはいかないもの。私たちは辛さのあまり苦しむさまを後輩の後輩に見せないようにしながら、何とか完食してやったのよ。
でも、無茶には代償がつきもの。度を過ぎる辛さは私たちの体を蝕んだわ。幸いにして私は自爆することによってその不調を文字通りすべて吹き飛ばしたけど……人間の後輩はそんなことできないでしょう？とりあえず、全身から噴き出した汗と私の肉片を洗い流すために後輩はシャワールームへと向かったのよ。でも、体調が悪そうなのを隠しきれていなかった後輩を心配して、後輩の後輩はシャワールームへと突撃したわ。そこで後輩の後輩が見たものは、天を貫かんとばかりに屹立する後輩の天遡鉾だった。
――――お前は種の保存本能というものを知っているかしら？自身が命の危機に瀕した時、自分の遺伝子を後世に残そうとするアレね。辛味とはつまるところ痛み。過剰なまでのダメージを受けた肉体が死の危機にあると錯覚した結果、後輩のその槍はNPチャージされてしまったのでしょう。
そんな状況下で普段から自分を惑わしていた横乳褌14歳が現れたらどうなるか……答えは火を見るより明らか。後輩と後輩の後輩との後背位での交配ね。後輩は勃〇 in the back と言わんばかりにいきり立ったそれをまるで国産みの再現と言わんばかりに後輩の後輩に突き立てたの。そして終いには後輩の股間の“魔王”から“魔弾”が放たれた。その魔弾は百発百中を誇った原典と同じように後輩の後輩の卵子を一発で撃ちぬいたわ。
こうして生まれたのがお前よ、後輩の息子。お前の母親である後輩の後輩に宿る伊邪那岐が禊によって神産みをしたように、後輩と後輩の後輩はシャワールームという禊の場でお前をこさえたのよ。あれはカルデアにやって来たばかりの頃。今もですけど兄様は本当に人間嫌いで、マスターへの態度もなんていうかアレでした。
困り果てたマスターがついに一対一で話し合うための場を設け、それは三日三晩に及んだのです。私は同席する事が叶わなかったから、ドアの外から時たま響く音だけ聞いていたわ。
最初は静かだったけど、机を大きく叩く音が轟いたあたりから乱闘騒ぎのような音がし始めた。通りがかったメディアリリィが「ゼウス様が雷霆投げつけたみたいな音ですね！」と言っていたのを覚えています。
部屋から出てきた後、どちらも言葉はあまり変わっていないのに互いを見る目から負の感情は消えていた。なんか絆レベルも上がってるし。そして頂いた夢火をコーヒーに混ぜて飲んでいたら、マスターが口を開いたの。「ふたりがコーヒー好きならさ。俺、淹れ方知りたいな」、この人なら我ら兄妹ともやって
いけるかもしれないと嬉しくなったものです。
この一件でできたのがあなたよ、兄様の子。ですよね兄さｍ「ポルクス！！！」ここはネタの宝庫だね
一部「私」をエウリュアレと読む。
ねえ私、最近マスターが私のことをよくクエストに連れて行くのよ。何故か毎回あの後輩の描かれた霊装をもたせられて。しかも今日は、クエスト終了の時に、今までにも増して喜んでいたのよ。たまに聞こえるあの音、一体何なのかしら。あの音を聞くと、マスターに何かを下賜したくなってしまうのよね…。まあそれはそれとして、私という女神と常に一緒にいたいというのはわかるけれど、いかんせん…ねぇ？私の躰に傷でもついたらどうするつもりなのかしら…。え？レベル？当然100よ。それが何か？絆？なにかしらそれ。え？夢火と言うのをもらっていなかったか、ですって？そういえばマスターから聖杯とやらを7つと、夢火、というのを4つ、女神への捧げ物として受け取ったりしたけど…。あれは結局何だったのかしら。そういえば、他のサーヴァントのレベルは70や80、よくても90どまりなのに、私だけ100までいっているのよね。これはあれかしら、やっぱりマスターが私に虜にされてきている、ということなのかしらね。まあ、私女神なのだし、こんなところに呼び出すなんて不遜なことをしている以上…え？私も…って、一体なにを言っているのかしら私。まさか私がマスターを愛しているとでも言いたいの？？？そんなことはありえないわ、私。だってそうでしょう？いくらマスターとサーヴァントとはいえ、私は女神なのよ？私の方からマスターを愛するなんて…あ、もうこんな時間だわ。ごめんなさい私、私から話しかけておいてなんだけど、そろそろお暇させてもらうわ。私、これからマスターと食事なのよ。女神と食卓を共にしたいなんて、全く不遜なマスターよね。約束の二時間も前に出て一体どうするのか、なんて当たり前のことを聞いてどうするの私。もちろん、私とマスターの食事を邪魔したりマスターにつきまとったりする蛇や牛や毒蛙を追い払ってくるに決まっているじゃない。そのあと、一時間かけて身支度を整えて、早めにいって気配遮断でマスターが私がなかなか来ないのでやきもきしている様子を見て愉しむのよ。今日は大事な話があるとか言ってマスターからディナーに誘われたのだから、きっと私がなかなか来なかったら…ふふっ、想像するだけでえ？女神として見せられない顔になっている？…なにを自覚しろというのかしら？まあいいわ。↓続きそうだ、私。愛の霊薬を持っていないかしら？もちろん効果が一番高いものを。ええ。ありがとう。それじゃあね、私。
後日、エウリュアレの部屋の前に、中身の全く減っていない凸愛の霊薬と、上姉様からの手紙が置かれていたという…。以上ステンノ様とマスターの絡みのお話でした。怪文書楽しい（上のやつの作者より）
髪好きのP氏は別だな
P氏：一応他称系のネームドスレ民．銀髪は愛でるものであり，食べるものではないとのこと．マリーが相棒でカーマが天敵．カーマに対しては「好きだけどお前の愛し方が解釈違い」で天敵になってる．凄くめんどくさい．あとはシトナイ，アビーにたいして逸話があり，アビーが銀髪になることを予言したりシトナイと縁を結びたいがために地下牢に籠り地下牢暮らしという慣習の発端となったりした．あと，bkr;w@fd@/wv@d94d@9tx;q6tqw@，eaf@ykvt@ed7
因みにPはマスター名のイニシャルから今年も夏休み特異点が始まったな…
4時間で既に12本くらい投下されてるケンサクだ、ケンサクあるのみ
ここの怪文書もいもげの作者さんがこっちにも投下してくれてんのか
それともただの転載なのか正直よくわかってないコピペでもよいじゃないか、面白ければ
自分はいもげに投げたやつをこっちに持ってきたり、逆にここに投げてたのを向こうにも投げたりしてるよ
アナスタシアイヤッハとか、後輩の後輩の息子とかFGO板はずっと残るし怪文書はいもげじゃないの普通は
>>480
怪文書が投げられるのは基本的にふたばの二次裏imgだよ
「ふたば いもげ」で検索したらトップに出てくるところクーラーが効いている快適な図書館。
今日は親友のマンドリカルドと一緒に訪れ、食事とトイレ以外はそこで過ごした。
目的は
補修毎に増えていく課題の処理である。
「じゃあ、また明日ここに集合しよ…
手伝ってくれてありがとうね…」
「うっす……やっぱりこんだけ量があると毎日キツいな…」
丸3日消費したおかげで、本来の課題と補修で増えた課題の量は数えるくらいには減ったけど…全部は終わらなかった。
問題が進むにつれて難易度が跳ね上がり、その分時間を掛けていたら毎度終わる前に図書館が閉まる時間になってしまうのだ。
2人して机に突っ伏す中、オレはマンドリカルドに尋ねた。「マンドリカルドはこれからどうするの？」
「オレはバイトっすね。…リツカは？」
「あー…」
どうしようかな。
特に予定はないからまっすぐ帰ってもいいし、神社とか駄菓子屋に寄り道してもいい。
さてどうしよう。
【まっすぐ帰る】
>【駄菓子屋】
【レストラン】
【コンビニ】
【神社】
【山】
【海水浴場】
【学校】「あーいいっすね…。
冷えたアイスとかもコンビニより安く売ってる時があるし」
「明日は一緒に食べようね…」
「りょーかい…じゃ、また明日な」
「うん、また明日」
……疲れているのか、いつもより態度が砕けてたね、マイフレンド。
いつもこんな
感じでいいんだけどなぁ。「"夏のワシの店"…？ノッブかな」
河原のすぐ近くに立つ
古びた駄菓子屋。
遊び疲れた子供が小休憩がてらアイスをよく買いに来るらしい。
この店は毎日看板の文字と店員が変わる事で有名。
脚立が出しっぱなしで放置してあるのはその影響なのかもしれない。
…ただただ片付けが面倒なだけかも？
因みに前に来た時は"びしゃもん店"だった。店の前にはアイスが雑多に放り込まれた長方形のアイスケース（右スライド式）が2つ置いてあり、オレはその中からアイスキャンディーブドウ味を取り出して店内に入った。
店内に入ってまず目につくのは、店の中央に堂々と鎮座しているガチャボックスだ。
"中身は回してみないとわからない！"
という張り紙がボックスの透明な部分に貼られていて中身が見えなくなっている。
……前来た時に試しに回してみたら
銃弾が出てきたんだけど、安全管理は大丈夫なのだろうか…。ガチャボックスから目線をずらす。
右側には、うまい棒や飴などの10円コーナー
左側には、ネルネルネルネ等の遊べるお菓子コーナーが設置してある。
…せっかくだし
飴も追加で買っちゃおうかな。
「むっ、立香ではないか！
マシュは一緒ではないのかの？」
「こんにちはノッブ。うん、マシュは一緒じゃないよ。…さて、お会計よろしく！」
飴を6つほど手にして黒電話が側に置いてあるレジへ向かう。
店番は予想通りノッブだった。
ロックンロールの方の。
「うむ、160円じゃ！」
オレはポケットからお金を取り出しノッブに手渡した。「毎度あり！いやー２回も来てくれるなんてありがたいのう……これで"売り上げが低い"なんて店長に言われずに済みそうじゃわい」
……店長は誰だか知らないけど、苦労してるみたい。
ところで…
「２回って？」「む？いやお主、1時間くらい前にカルデアの制服着てマシュと共にお菓子を購入してったじゃろ？」
「…………オレ、
今日は一日図書館に居たんだけど…」
会話が途切れる。沈黙が続くが、それを破ったのはノッブだった。
「……え、ホラー展開？今回そんな感じ？
わしも巻き込まれちゃう？」
「うーん……」
オレとマシュの偽物がいる…？
それともオレの偽物にマシュが騙されてる？
【まあ、気にするほどでもないか】
>【不安になってきた】「…ど、どうしよう。
帰り道が急に不安になってきた」
「安心せい！帰りはわしが送ってやるから心配するでない！……ただ、今後は誰か1人、側について貰うといいじゃろうな」
「うん…ありがとう、ノッブ
今度何かお礼するね」
「なぁに気にするでない！
ま、どうしてもと言うなら
毎週ワシの店番時に来て
何か買ってくれればよい」
「うん、そうさせてもらうよ」
……結局、帰り道は何も出なかった。
けど、漠然とした不安がオレの中に残ったのだった…。NEW！
【週間ミッションが追加されました】
1週間に一度、織田信長が店番をしている日に駄菓子屋でお菓子を買おう。何か変わったことが有れば教えてくれるかもしれない
NEW！
【偽物？】
どうやら容姿が瓜二つの別人がいるらしい
しかもマシュと行動しているようだ…。
放置しても今は問題ないが、何か起きる前に調べた方がいいかもしれない夏休み特異点のぐだ男の一日を書きました
マスター私よ、アナスタシアよ。マスターの意見が聞きたいの。再臨のドレスは3種類あるけれど、どれが1番似合うかしら？
……そう、2つ目……悪くないのだけど全体的に白すぎる気がしないかしら。白すぎてマスターのカルデア初期礼装にプリントしても違和感が無いレベルよ。やっぱり私は青も似合うと思うの。
……じゃあ1つ目？あの、マスター……大切なことを忘れていないかしら？そう、私がいつも大事そうに抱えているこの……マトリョーシカじゃないわヴィイよヴィイ。あまり冗談が過ぎると新宿のめっさでかいシベリアンハスキーが私の号令1つでマスターにタックルするから気をつけることね。
3つ目は可愛くて護衛としても頼りになるヴィイが守ってくれているからとてもお得よ。これならパーティに出るのも悪くないわ。
この間なんて私の事を卑しい目で見ていた半裸黒髭の男を叩き回して、カルデアの窓の外に吊るし上げてくれたんだもの。その後尋問したら彼の部屋からDカップの私が描かれている下卑た薄い本が見つかったのでもれなく焚書したわ。妄想も甚だしい……私はFカップです。
え？水着を着ればアピールできるのにって？
その場合凍りつくのはマスターの財布よ。
ヴィイ！魔眼を使いなさい！>>494
自分以外の皇女怪文書すごい久しぶりに見た最近、陰陽系ワラビ、あるいゎrnbと名乗るアカウント名で詐称なりすましの英霊やカルデアが増えてきました。画像も盗用しています。
拙僧ゎtmitter、マギマリ、みこーん知恵袋、ユニバース等のギャグサイドのコミュニティサイトには一切関わってないので、騙されないようにご注意下さい。ギャグ系の人がシリアスサイドに出てくるのゎ良くないと思います。
ファンの方々ゎ騙されないようにご注意下さい。
拙僧ゎギャグ時空で使われるサイトでゎ一切コミュニケーションしていません。
拙僧ゎ
騙られる事ゎ嫌いだけど
騙る事ゎ好き
みんな頃し合って氏のうね?
そーいえば拙僧のことネットで
おもしろいとか
１．５部嘘つき四天王の一人だとか
カキコがあったのゎカナシかったよ?>>496
あなたを詐欺罪と器物損壊罪で訴えます！理由はもちろんお分かりですね？あなたが皆をこんな陰陽道で騙し、宿業剣豪にしたからです！覚悟の準備をしておいて下さい。ちかいうちに殴ります。ブラックバレルも起こします。カルデアにも問答無用できてもらいます。霊基再臨の準備もしておいて下さい！貴方は犯罪者です！周回パーティにぶち込まれる楽しみにしておいて下さい！いいですね！それを手にする前に、きちんと考えたほうがいい。それを手にしたが最後、君は人間ではなくなるよ。
具体的に言うと君は1300年前に遺伝子に組み込まれた龍の因子が目覚めたことによって13の武器と黒炎、白水の希少属性を扱う戦士となる。脳内設定で。
そして君は普段は学校に通いながらも人間としてのパーソナリティを上書きされた異能力者『ヒトを外れたモノ（AE：Anything Else）』として学校や駅に突入してきたテロリストと戦うことになる。脳内設定で。
AEは基本的にバレたら社会からはつまはじきにされてしまうため、君は親しい人間を作れない。脳内設定…いや友達がいないのは現実だ。
だが安心するといい。君はクラスメイトで童顔巨乳黒髪ショートで身分を隠した元第4王女で実は2年前から君に惚れ込んでいた少女と一緒に暮らすことになる。完全に脳内設定で。
実は君は国の極秘組織に才能を見込まれており第13機関所属のK(Knight)としての顔があるため彼女は戦いにおけるバディでもあるんだ。脳内設定で。
そういうのが落ち着く年頃になるまで君の自己認識は人間ではなくなるよ。それを手にする前に、もう一度きちんと考えたほうがいい。お人好しっているわよね、それもとびっきりの
あいつは困っている人を放っておけない性分だったわ
困ってる人を見かけたら、警戒心なく自宅に招き入れるんだもの。
そんなもんだから、そのうち家が手狭になって広い家に引っ越したのよ。持ち前のコミュ力の高さで営業のトップになって、たんまり稼いでいたから問題なかったみたい。
拾われた人間は元々事情を抱えていた。そんな中あいつに優しくされるもんだから、恋心を抱く人間も歪な執着をする人間も多かったみたい。
そうして産まれたのがお前よ、後輩
まったく、蛙の子は蛙なのね>>500
まず好みのストロングゼロを数本買ってきます
飲みます
ぉぃしぃですねこぇ
おやすみなさいQPモルガンの怪文書増えたよね……
ところであれって二次元裏@ふたばに行けば見られるのかな？
検索の仕方とかよく分からないんだけど……二年目以降の夏休み怪文書って一年目と違ってゲームちっくな余計な文書追加してるのが趣味に合わないんだよな
本来各自好き勝手やるものを管理してやってる感じがして>>504
俺も知りたいな
二次元裏探してもfgoの影も形もないもの何でもかんでも教えてちゃんはどこでも嫌われるで
場所は分かってるんだから暫く地道に探してみなよ>>504
https://2chmatome.aries.work/
ここならまとめが見れるよカルデアのマスター。我が姉と結婚したとのことでご祝儀をお持ちしました、どうぞお受け取りください。
聖晶石12000個に聖杯五個は多額すぎる……？ いいえ、そんなことはありません。
我が姉はブリテンを押し潰して重力崩壊の後に地球を飲み込みかねないほどにグラビティ。
そんな姉と結婚するというカルデアのマスターに贈るのであれば、最低でもこれくらいは用意するのは当然のこと。
はい？ 聖剣を持っていないが、まさかご祝儀の為に質に入れたのでは？
ははは、カルデアのマスターは冗談がお上手だ。
我が聖剣は、私の命を受けたベディヴェールによって湖の乙女に返されました、ですので手元にあるのは聖剣の鞘だけなのですよ。
ご祝儀は頼んで用意して貰った投影品をオークションに流して得た資金と、後はマーリンにウチの子と合わせてやらんぞと言ったら即座に用意してくれました。
あの老人も赤子には甘いらしい。ええ、ですから安心してお受け取りください。カルデアのマスター。我が夫。
あの狼はなんという名なのでしょうか？
狼王ロボ……、彼の者もまた王でしたか。
いつもは背に騎士が乗っている？
ですが今は居ないようですね、他者を寄せ付けぬ威圧感を放つ王の背に乗る事を許された騎士……いずれ会ってみたいですね。
会ったら驚くと思う？
ふふ、それは楽しみですね。
今は狼王の方と顔合わせしておく？
いえそれはまたいずれ。
何故、と？
それは……その……、失礼だとは承知してますが現在は大変野生的な出で立ちですし毛皮に虫とかいたら困るので出来れば綺麗になっていただいてからと……。
わ、我が夫！顔を背けて震えるのはおやめなさい！我が夫。
どことなくトリスタンに似た雰囲気の少女からこのような催しに招待を受けたのですが。
ど、どうしたのです！？招待状を見るなり身体が小刻みに震えだしたようですが？
……落ち着きましたか？あまり心配を掛けないように。これに参加するつもりなのか？ですか？
ええ、聞けば相手は貴族の出身、貴族直々の歓待ならば受けて当然。
まだ此方に来て日が浅い私の王としての威光を示さねば。
我が夫？突然立ち上がってどうしたのです？探し物ですか？
……これは？
耳栓？無いと命に関わるかもしれない？
我が夫、貴方の気持ちは大変嬉しく思うのですが私はこれを使おうとは思いません。
先程も申し上げたようにこれは王の威光を示す機会です。
それを例え命が脅かされようと礼を失するような真似は出来ません。
これは私の王としての矜持なのです。
我が夫、拍手は結構です我が夫。
準備は出来ましたね？我が夫、ガウェイン、トリスタン。
ではいきましょう！彼の者が待つ茨の園へ！！
後半へ続くはっ、ここは……私の部屋？
わ、我が夫！私は一体なにを……？
まずは水を飲んで？あ、ありがとうございます頂きます。
リサイタルの途中で気を失った……私が？
……確かにスペシャルゲストとやらの真紅の衣装を身に纏った我が妹に似た皇帝とやらと二人で歌い始めた後から記憶が……。
我が夫がここまで運んでくれたのですね。
それでその後はどうなりました？
二人は大満足してステージを降りて行ったから私の様子には気づかれなかった？そうですか……。
出発前にあのような事を言っておいて、この体たらく無様ですね……。
え？エリちゃん一人の時は耐えられていたんだから十分凄い？
予想外の展開だったんだしこれを糧にして更に成長をしよう？
ありがとうございます我が夫……、貴方が言うのならそうしようと思える気がします。
そういえばガウェインとトリスタンの様子はどうだったのでしょう？
途中でトリスタンが虚ろな目で何かうわ言を呟き始めたからガウェインが引きずって連れ帰った？
そ、そうなのですか……トリスタンには刺激が強すぎたのでしょうか。ここですかカルデアの食堂とは。
それで我が夫、私に見せたい物とは？
これは……ケーキですかここの厨房の守護者特製の？
料理長とかではなく厨房の守護者？ほうカルデアではそう呼ぶのですか。
このケーキは絶品だから食べてみて欲しいと。
我が夫がそこまでおすすめするのですから頂きますが我が舌を満足させられるかどうか……。
……！………！！…………♪
な、なんですそのにやにやした顔は！？
夢中になってて可愛い！？かっからかいが過ぎますよ我が夫！！
ｺﾎﾝ、確かに素晴らしい出来でした。
誉めの言葉を授けたいので料理ちょ……厨房の守護者とやらを呼んで頂けますか？
貴方が厨房の守護者ですか此度のケーキ素晴らしい出来でした、誉めてつかわします。
え？お褒めに預かり光栄だが守護者じゃなくて料理長と呼んでくれていい？
そうですか。
我が夫には後で話があります。
それと料理長このケーキはまだありますか？我が夫。
なにやらそこの通路の先から不愉快な白くて長いものが上下しているのですが魔術を行使してもよろしいですか？よろしいですね？
ダメ？もう少し待ってあげて？
むぅ……。
そこの白長物、不敬であるぞ
疾く姿を顕すがよい。
！？
なんだこの髭が感情に合わせて縦横無尽に動く悪夢のような顔は！？
我が夫！今すぐピクト人かなにかの仮面の用意を！これは見えぬよう封印すべきです！！
ええい！唸るように泣くな！
まるで土砂が降り注いだような顔になっているぞ！
なんとかしてくれよ相棒ォ！などと言いつつ我が夫に縋りよるな！
何用だったかは知らぬがもはや話すことなどない！
去れ！！遅いですね我が夫……。
食堂に特注の洋菓子を受け取りに行っただけのはずですが。
……仕方ありませんね迎えにいきましょう。
我が夫、一体何事かありましたか？
む、なんですそのまとわりつく童は。
菓子をねだられて困っている？
童よ、この菓子が欲しいのならそこの料理長に頼み作って貰えばよいではないか。
なに？楽しみにしてる者から奪ってこその鬼の矜持？
……その矜持自体は否定はせぬが相手を間違えたのではないか？これ以上我が夫に絡むのなら容赦はせぬぞ？
退きなさい我が夫、その童には教育が必要です。
元はといえば我が夫、貴方が私の忠告通り他のバーサーカーなど解雇していれば良かったのです。
む、なんです我が夫、向こうで楽しそうにイチャついてたパイセンが凄い形相で睨んでいる？喧嘩はまずいからやめて欲しい？
……仕方ありませんね我が夫の懇願に免じて退きましょう、見れば先程の童も状況を察したのか姿が見えぬようですし。
ですが我が夫、茶会を楽しみにしていた私を待たせた責任……存分に取らせますからね？獣国当時に書きかけだったが、CP論争激しくで引っ込めてたものだけど、今なら投下して良いかなと思ったので書き切って投下
前提的には「冬木の時点でアナスタシア召喚して二人三脚できたマスター」です
＠登場人物
・藤丸立香 ぐだ。書きやすいから男の子。異聞帯で世界の選択を迫られたりするけど最初から初見の女の子の死に際に命賭けで寄り添うアホなので今後も目が離せません。
・汎アナスタシア 汎人類史ロシアのお姫様。家族大好き、ニッポン気に入りませんねー。戦う手段もあるけど、ほんとはただの女の子。
・カドック 異星戦隊クリプターズの一番手。認められたい、認められない。でも人生そういう事の連続なんだよな悲しいな。壁ドンしてきた運命の手をどうしても引きたかった人。
・異アナスタシア 汎人類史ロシアのお姫様に異聞帯要素をドッキングしたら家族要素がこぼれた。大好きだった家族は曖昧、強食の理念で考え方も変化。そんな自分であったけど、だから夢見た道がある。――初めて出会った時、彼は笑顔であった事を強く覚えている。
人理焼却。
魔術王の偉業との戦いは、私の記憶では一年と半年の間をかけて続いていた。
最初の戦いの舞台はフユキという、日本の地方都市。サーヴァントとして人理の守護を担う者とはいえ、かつて父を傷つけた日本人をマスターとする事には抵抗があった。
だから、私は最初、戦い以外を拒絶した。交流などもっての外、人理守護の為以外に考える事など何もない。
そもそも、戦いだって嫌なのだ。私はただ、皇女であったのだから。
「主従……ね。ピンとこないです。でも、貴方を間者と思えばいいのよね？」
そう言って突き放した私を、彼は苦笑いしながらも戦いに連れだした。
苦しいのに、嫌なのに。熱くて埃っぽくて生きてる人が誰もいないような残酷な景色を見せられて。
ああでも、私には好きな人達がいたから。たとえ、その最期が残酷な結末であろうとも、愛する家族がいたこの世界を守りたかったから。
何の力もないのにこの世界を守ろうとするこの人と、それだけは最初から共感しあえたと思う。――始めて出会った時、彼は俯いていた事を強く覚えている。
人理漂白。
異星からの降臨者により世界を空白へと変える計画。
その計画に取り組む事となったマスターを、何と思ったかはもう思い出せない。ただ、自らがロマノフ王家という誇りある家に生まれた者だったという事は分かっていた。
彼と共に立った世界は豪雪の異聞帯。もはや人とは言えないような魔獣との合成体であるヤガ達の世界。
バーバヤガという伝承、イヴァン雷帝の存在、そして雪の白さだけが、ここがかつてロシアであった、そして今もまたロシアの民たちの世界なのだと知らせてきた。
最初は、会話は少なかった。
強食の理により動くヤガの世界では雷帝イヴァンこそが頂点であり、そして最も「食らう者」である。
如何に民を雷帝が愛していても、雷帝イヴァンの生存そのものが世界を揺るがし終わらせてしまう。
そんな状況をマスターと共に右往左往し、走り、世界を見届ける記憶ばかりが続いていた。
先の見えないマラソンの中で、何もかもグラグラとした私はせめてマスターの事が知りたかった。「近づかないでください」と何度言っただろうか。
顔の見えない扉越しに、彼はいつも声をかけてきた。
特異点の揺らぎに挑むために、カルデアを維持するために、日夜資源をかき集めトレーニングに励む姿を見てこそいた。平凡極まる、という評価をずっと積み重ねるような人だったのを覚えている。
そんな彼だが、最初から優れていたのは距離感と忍耐力だったと思う。こちらの怯えを察したのか、有事以外では彼はずっと扉越しにこちらに語り掛けてきた。
サーヴァントという使い捨ての兵器がそれほどまでに欲しいのか。そんな風に思ったことがいくつもある。
本当は分かっていた。いずれ消えてしまう特異点の中で手を伸ばして見知らぬ誰かを助けようとしてしまう、使い捨ての時間に思いを馳せる彼が、そんなこと考える訳がないのだと。
だけど、私はヴィイの作り出す氷のように頑なでありたかったから。ロマノフ王家のアナスタシアである私は、あの末期を今も覚えていたから。だから、彼の優しさに甘えるように、扉越しの関係に日々を費やした。彼とは最初から距離が近かった。
当たり前だ、距離感の自由はなんてものはこの強食の世界には存在しない。
何をするべきか、何を捨てるか、それを判断し続ける毎日。互いに互いを支えなければ倒れてしまうのがヤガの世界における私達だった。
私のマスターはどうやら優秀で、特に捨てる決断と拾いあげる決断に長けていたと思う。ただ、自らの過小評価で自縄自縛になる悪癖は、私が引っ張って変えてあげなければならなかった。
マスターとサーヴァント、たった二人。この僅かな力で世界の王たる雷帝との交流にまで持っていけたのは彼と私の初めての誇りだ。
初めての交流をもって、雷帝にその存在を認められた日。私は笑みを浮かべていたらしい。
私の笑みを見て、「そういえば君に、望みはないのか」と問いかけられた。
「そうね、明日も貴方の目に増える隈を眺められれば、それでいいわ」とでも答えた記憶があったけど、内心は教えられなかった。
だって、私は私が誰なのか分からなかったから。ロマノフ王家のアナスタシア。そんな人間は、この世界のどこにも存在しないのだ。だから、彼の訝しむ様な目から逃れるように、悪戯の回数を増やした。人理修復の最中、彼は倒れた。
魔術王の邪眼という脅威により、カルデアの中では暗いムードが流れていた。
部屋からさほど出る事はない私もまた、妙に気分がそわそわとした。
別に、毎日毎日飽きもせず部屋の外から聞こえてくる声が今日、途切れた事がイヤなんじゃない。
……もうずっと聞こえなくなるかもしれない事が、夢に出そうなほどイヤだっただけだ。
祈るしかない。祈る事しかできない。その息苦しさは少し、かつてのあの館での日々を思い起こさせた。
だから、少しだけ自分から外に出た。誰にも見られぬよう、職員の為に再現された夜の消灯時刻の折に。
彼の部屋の前まで来るとそこには幾人かのサーヴァントの姿が見える。部屋の前に座り込む彼らは、その中心に居る一人の少女を囲みながら扉をじっと注視している。
何があっても動けるように、見守る事が英霊の在り方なのだと誇るように。
誰にも見られたくはなかったけれど、私もそっと彼らの横に座り、私が最も慕う方に祈った。私の愛するお父様、どうか今だけは、かつての怒りを抑えて共に祈って下さい、と。
私はまだ、彼の事を見ていたい。進まぬ雷帝との交渉のさなか、彼は倒れた。
事前に仕込まれた魔術による強制的な賦活により目覚めた彼を、私はめったに見せないような顔で迎えたらしい。
雷帝は強情だ。ヤガの王たる彼は民の在り方には気を配れど、世界の在り方に不満を覚えている。
我が世界にないのなら、奪えばいい。空想樹などと言う怪しげな物は知らない、貴様達こそが侵略者なのではないのか。そんな風に考えているようにも見えた。
止まぬ風雪により住居の中でも容赦なく奪われる気温をヴィイにより軽減し、彼を看病していたある日の事だ。
「君は、この世界をどう思う？」
彼は唐突にそう質問した。
辛くて、厳しくて、身動きの取れない世界。私はそう思ったが、それとは別の思いを少しだけ洩らした。
「あるべきものが、無い世界」
そう答えると、彼は、マスターは少し思いつめたような顔をして、しばらく後にこう答えた。
「なら、……君のロシアを取り戻そう」
そう答えた彼は何かさっぱりしたような様子で、私はそんな彼をただ見つめていた。
彼はずっと私を見ていたのだろう。私の中のこの空虚を。その事を思うと、自然と笑みが零れていた。互いの事を知りたかったのは、どうやら同じだったらしい。人理修復は進む。
聖徒の奪還を経て神代の終わりに立ち会い、そして今、時間神殿と呼ばれる領域にマスターと共に歩んでいる。
私の魔眼は恐らくは英霊ですら経験した方が少ないであろう戦いの、その一幕を眺めていた。
7つの聖杯の回収、ソロモンの打倒、それをもって人理修復の旅は終わりを告げる。
空を埋め尽くす魔、大地となった魔、その全てが敵。荘厳だが醜悪な神殿の中で、人理を守る戦いで繋ぎ歩んだ星達が彼を守り、それらと戦い続けていた。
魔神柱アンドロマリウスを撃破して、切れかけた息を飲み込み、少し空を見上げる。満天の魔と星が騒めくこの異界で、だけど他に私の姿を見る事はなかった。
彼は私とどこで出会ったのだろう。見た事のある者、見た事のない者、そのどちらもいるこの空間はきっとこれまでの可能性の坩堝なのに、どこにもいないのは何故なのだろう。
戦いは、今日終わる。イパチェフ館で過ごした時のように、親しい者達で互いを支えあうあの閉鎖された世界も、終わり。そう思っていたけれど……戦いは、まだ終わってないのかもしれない。
そんな微かな予感と、ほんの少しだけ伸びるかもしれない彼との時間に思いを馳せる。彼を部屋に招いてお茶を振舞う時間くらいは、きっとあるはずだ。計画は変更される。
このヤガの世界において、イヴァン皇帝の伝説として民に伝わる隕石直撃の対応などから1570年におけるノヴゴロド虐殺はなかったと推測し、民衆の信仰の力を利用するオプリチニキの能力を考察。そして民の反応から非常大権スキルの存在を確認する。つまり隕石は大権成立の1565年から1570年の間だ。その期間の地続きであれば、大権は「民衆の信仰」によって保護されている。
「ロシア皇家への信仰が非常大権成立の根幹」であるのなら、イヴァン雷帝から血は継いでいないとはいえ彼の妻であったアナスタシアの血に連なる私、アナスタシア・ニコラエヴナ・ロマノヴァが引き継げない道理はない。
推測を重ねた話だが、大義名分はある。既に雷帝はこの世界の癌に他ならない。税として取り立てなければならない食料の本質は、あまりにも巨大な彼が飢えて死ぬことがない様にするため。癇癪により簡単に村を滅ぼせる彼の力そのものがこの世界の活力を奪ってしまう、負のループが今のこの世界なのだ。
計画はこうだ。雷帝イヴァンを無力化し、この国を制御する。そして戦力となる存在を模索し、雷帝イヴァンを討ち、ヤガへの絶対服従の権限である非常大権を手に入れ、アナスタシアが皇帝となる。
「君をこのロシアの皇帝にする」と、彼はそう私に言った。私はそれに「どうして？」と答えた。
「君に相応しいマスターになる為だ。かつてロシアの民に拒まれた君に、この世界で居場所を作る。空想樹を植えて、異聞帯の戦いにも勝って、新しいロマノフの時代を作る」
彼のその空想を、私はその時どう思っただろうか。喜びもある。希望もある。空っぽな私には、彼と、ロシア皇帝の血筋である事実だけだったから。だから。
「……そう、なら、やってみましょうか」
……民から家族を奪われ簒奪された側から、王から民を奪い簒奪する側に回る事実を想い、私だけはそこから目を背けないようにしながら、たった一つの約束に覚悟を決めた。
汎人類史を覆し、異聞帯全てに勝利するという事はその全てを敵に回して勝つという事。
……それは、汎人類史である自分達にすら、勝つ事である。
私は私のマスターが、最強であることを証明するのだ。戦いは、終わらなかった。
灼熱の災禍から世界を取り戻し、人理が再び動き始めても、世界はまだ少し歪んでいる。
蛇足の戦いであったとしても、時間は時間だ。彼と過ごす時間が少し伸びた事実に、そして私達の縁が繋がる未来を想いながら、彼の育った日本の新宿で私は今日も戦っていた。
生憎と彼によく似合いそうな青空でない事が悔やまれたが、なに、また見る機会もあるだろう。
懐かしいかつての敵、恩讐から生まれた戦乙女や黒き騎士に振り回される彼の手を引っ張りながら、そう思う。辺りに彼を照らす陽がないのなら、私がこの夜の世界であっても辺りを青空で照らす太陽のように駆けていけばいいのだ。
……だって、あの閉ざされた世界を、本当に抜け出して、またこの世界に帰ってこられたんだから。
閉ざされた館で終わっていたかつての私を、こうして光ある世界に連れ出してくれた。
虚ろで偽りのサーヴァントであっても、今を想い明日を願う事をきっと受け入れてくれるような私のマスター。
焼却を乗り越えたあの日から私は彼と同じ空間で過ごしている。彼への災難にかこつけて、今日も小さな約束を重ね、私は時を重ねる喜びに浸る。どんな苦難も後悔しない、立ち向かう為の想いはここにあるのだから。
だから、この事件の終わりに彼はレモン入りの紅茶の刑ね、と約束するのだ。
嫉妬？ いえいえしていません、ただの小さな悪戯だわ。多分。戦いが始まった。
苦難の戦いで、先の見えない戦いで、多分終わらない戦いだ。
奇跡はいくつかあった。まず計画の矢先にサーヴァント・アマデウスと合流できた事が大きい。彼は癖のある男であったが、決して英霊に相応しくない存在ではない。自らこちらに赴いた彼に対しツァーリという脅威をその目で見せつける事で、助力を得る事に成功した。
そして他勢力のサーヴァントの動向を監視し、皇帝の目でもあるオプリチニキの所作に腐心し、ヤガの統率に皇帝への権威を固めて武力を固める。
大地の残響はサーヴァントの召喚を誘発し、少しづつであるがこの世界にも戦力が溜まっていた。
……だが、それでも足りない。到底足りない。雷帝打倒へのファクターが足りないのだ。
私達は戦力を求めていた。
異星の監視者のコヤンスカヤ、神父、そして私心無きミノタウロスはこちらの陣営に引き入れる。その性質が現在の状況に有効に働かない以上は消極的な関係に置いておきたいノーマルの英霊であるアタランテ、ビリー、ベオウルフはヤガに絆させて緩やかな敵対関係に置き、遠方に追いやる。彼らの役目はまだ先の事だ。
そして貴族のヤガへの交流を済ませ、彼らをコントロールする。世論の誘導を図り、こちらに逆らう因子と従う因子を二分化させていく。
……その最中に、マスターに私の相応しいマスターとは何たるかを教授する。服を選ばせ、酒を見定めさせ、踊りを教え、マナーを魅せる。
この国最大の問題は、きっと今の彼にも通じるものだ。だから、私は私の戦いを続けなければ。
さあ、彼に今日も悪戯を仕掛けよう。余裕とは、余力とは、余分とはなんなのかを思い出させる為に、私は今日も私の全てを武器とする。悪の塔を登り天を討つ。親愛を逆手に取る男を前に、それでも立ち上がる彼を誇った。
空想の楽園に迷い込む。黒い太陽、嵐の女達、生の渇望、不断の熱波から彼を守った。
夢見る彼の頬を温める。痛みに歪む彼の姿に、ひたむきに苦痛よ、去れと祈り続ける。
裁きの罪過に罪と迷う。黒闇の嵐を彷徨いながら、魔の宴にも光はあると突きつける。
亜種特異点は、彼への試しの道筋だったと思う。
運命は常に彼を守った。皆も私もそうだ。だけど、本来なら彼のような人は歩む必要のない悪徳との戦いの道を歩む事、それに虚勢を張る彼の姿が痛ましかった。
私が私の縁を望んだ事が、彼を追い詰めたのだろうか？
自意識の過剰さに笑ってしまいそうになるが、笑えない。あのセイラムの折に痛みの裁きを得ようとした彼を見て、その胸の内が曝け出されたようで、無性に泣きたくなったのだ。
きっと私の縁は、平行宇宙の彼方
なのだろう。だから、もう最後のレイシフトで構わない。
召喚され、この世界に生きた私にとって、この世界こそが本当の真実だ。だから、あれが最後のレイシフトにして。
別れが近づくにつれて、寂しさと胸の痛みが耐えがたいほど積み重なるのに、それ以上に安堵する。このカルデアが本当に開かれれば、もう彼は傷つかなくても良いんだ。
彼と、職員達と過ごす最後のクリスマス。シュメル熱の騒動もあったけれど、それでも事件は終わり。やり残しは終わり。戦いは終わり。……サーヴァントの役割は、ようやく終わるのだ。カルデアへの襲撃、それが一種の打開策となる。
＊＊＊
カルデアへの襲撃、それが私の運命を決した。
＊＊＊
全てが終わったあの日々から、私は私を取り戻した。
ノウムカルデアと呼ばれる、あの閃光のような日々の似姿を映すこの場所で、再召喚を受けた日。
その時に私が最初に思った事は、落胆だったと思う。まだ、私のマスターは戦っている。まだ、私達のカルデアは戦っている。まだ、何も終わっていない。
だけど、マスターの姿を垣間見たその時に、彼らからこれまでの経緯を聞いたその時に、私は私という女を呪いました。
傷ついた心を覆い隠そうとする彼の目が、それでも明るく振る舞う彼ら達が、伝えなくてはならないからという一心で伝えたこれまでの経緯を、呪いました。
たくさんのものを失って、たくさんのものを殺されて、それでもまだ戦うしかない私のカルデア。私の大切な人達。
聞いてよ、お父様、お母様。私はどうしても、許せないものが出来ました。
聞いてよ、姉様達、アレクセイ。私はどうしても、立ち向かわなければならないものが出来ました。
また戦うと、そんな事には向いていない私のマスターが差し出すその手を私は取る。
掴んだ手を、離さないで。私の目の届くところにいて。私の声を聞いたらいつでも返事をして。
私はもう、失いたくないの。最後のところ以外は大体獣国公開当時に書いたところなので「あれ？なんか設定違わない？」とか「こうはならなくない？」みたいなところがあるかもしれないのでご容赦ください……
カルデアのアナスタシアは激怒した。
必ずやかの甘い顔して老若男女問わぬサーヴァントに手を差し出すマスターを落とさねばならぬと決意した。
アナスタシアにはヤポン語が分からぬ。アナスタシアはロマノフの皇女である。種火狩りをし、絆を深めて暮らしてきた。けれども、邪悪(破廉恥)なサーヴァントに対しては人一倍に敏感であった。
アナスタシアには必殺技があった。手を繋ぎながら絆5セリフを言うのだ。アナスタシアは今日もマスターの脳内を自分でいっぱいにする為にこれから訪ねてみるつもりなのだ。今日はまだ出会えていないものだから、訪ねていくのが楽しみである。
シミュレーターを渡り歩くうちにアナスタシアはカルデアの様子を怪しく思った。
色ボケしている。
気の多いマスターのせいで色ボケ鯖が増えたのは当たり前なのだが、やけに色ボケしていた。クールな顔にビッグな愛情のアナスタシアも、だんだん不安になってきた。
近くにいたホームズに何があったのか、昨日は三連影猫妖精大暴れでみんな死ぬほど疲れていたはずだがと質問した。ホームズは葉巻に溺れていて答えなかった。
しばらく歩いて色々顔を赤くしたダヴィンチちゃんに会い、今度はヴィイを使って質問した。ダヴィンチちゃんは答えたくないなぁと呟きながら僅かに答えた。
「ウェディング特異点が観測されたのさ」
「何故観測されたの？」
「ジューンブライドだかららしいけど、そのせいでマスターがいろんなサーヴァントを口説きに回って大変な事になってるんだ」
「それでたくさんのサーヴァントが色ボケたのね」
「うん、初めは溶岩水泳部が、次にフォーリナー組、それから初期勢マイルーム檄重組が」
「驚いたわ、マスターは乱心したの？」
「乱心じゃないんだよ。口から出る言葉が何でもかんでも口説き文句になるらしいんだ。さっきなんか、なんとか私に会えたみたいなんだけど対処しようとする言葉が悉くプロポーズになるものだから聞いてる私の方が恥ずかしくなっちゃうよ」
アナスタシアは激怒した。
「呆れたマスターね、私の部屋に監禁しましょう」
アナスタシアは単純な女であった。速やかにマスターのマイルームに入っていった。>>519
なんかSSスレは別にありそうだったし、スレ違いだったかもと思ったので怪文書置いておきます……我が夫、まだ怒っているのですか……？
目を背けないで……。
なんでこんなことになったか分かってる？
ええ、分かっています。
私が浅慮でしたあの以前に食堂で会ったパイセンなる者に挑発されてシミュレーターを使いお互い全力で魔力を行使した故の結果かカルデア内部の機器に異変が起き大騒動になってしまい現在も完全復旧ならず部屋も薄暗く空調も効かず蒸し風呂のような状況です。
そんなことで本気になるなんて私らしくない？
そうですね、どうしても譲れない部分を突かれてつい……。
今の状態ではろくに魔力も練れず我が夫に快適な環境すら与えられず歯痒く思います。
きゃっ！？つ、冷たい！
我が夫！？突然なにを……！
それはアルトリアが持っていた水鉄砲なるもの？
我が夫いつの間にそんなものを……
や、やめなさい我が夫！部屋が水浸しになりますよ！
え？お仕置きだから我慢？
ふふふ……不敬ですよ我が夫？
あまりしおらしくするのも私らしくありませんね！
このような形のお仕置きなど許しません！
さあ！その水鉄砲なるものを寄越すのです！！我輩は新婚である。
いや違うまだ籍は入れてない。
内縁の妻？なんか生々しいしそれも少し違うか、絆という言葉が相応しい、これで行こう。
最近我が妻と一緒に居ることが多くなってマシュや他の皆に会う時間が減って心配をかけるのは少し心苦しい。
でも仕方ない我が妻もまだ来たばかりで不安だろうし何より我が妻がかわいい、いちいちかわいい、ヤバい。
驚いた顔がかわいい、少しからかって怒った顔がかわいい、ケーキ食べて幸せそうにしてる顔がかわいい。
声がいい、俺以外と話す時は威厳を見せようとしててかわいい、俺相手の時は少し口調が柔らかくなるのがかわいい、もし俺が死んだら１０年以上は引きずってて欲しくなる。
自分の部屋と俺の部屋に厳重に人避けの結界張って更に鍵まで掛ける周到さがかわいい、レジライの顔に驚いて思わず俺の後ろに隠れる姿がかわいい。
ここで所長の素晴らしい名言を思い出そうと思う『なんだこれ地獄かね？』。
かわいいの無間地獄かね？素晴らしい言葉をありがとうございます所長！今度エミヤのケーキを差し入れにいきます。
そういえば『我が愛』と『我が妻』って呼び方少し似ている。
完璧だ……素晴らしい気付きをありがとうシグルド！うちにはいないけど！
『我が夫何処にいるのです我が夫。』
ん？我が妻が俺を探している？早く行かないと。
と、その前にこの日記はいつものように小太郎くんに預けて人目のつかない場所に保管してもらわないと。
もしこれが誰かに見つかったらその日が俺の命日になるかもしれない……。む、何用です我が夫の部屋の前に佇む者よ。
私の結界のせいで安珍様に会えないから早く解きなさい？
知らぬぞ何者だその安珍とは。
ますたぁ？我が夫の事？
我が夫はそのような名前ではなかったはずだが……、大丈夫か貴様？
なに？安珍様のおはようからおやすみまでを見守るのが私の役目なのに私がきてから遂行出来ない？
……もう一度言います。
貴女大丈夫ですか？バーサーカーであることは分かりますがもう少し……、なんというか。
我が夫！顔を出してはなりませんこの者は危険です！
なっ！我が夫を見るなり抱き抱えて逃げようなどと不埒者めが！
待て！待つのです！！
くっ！逃げ足の速い……！
相手への魔術禁止令さえなければこのような者など容易く処理出来るというのに！
ええい！我が夫も黙って抱えられてないで少しは抵抗しなさい！これからカルデアで避難訓練をする、ですか？
人理が漂白された今、このノウムカルデアの中で天災といったものがある訳ではないと思うのですが……。
ああいえ、なるほど。私達はあの日に敗北して、侵攻を、受けたから、ですか。特異点からの逆侵攻がないわけでも、ないですしね。
私に先に伝えに来たのは、気を使っていただけたのですね。必要な事だもの、出来るだけのことは私も手伝うわ。極力、顔は見せない方が良いのかしら。
……気づかいに来たつもりじゃない？ この訓練は二人一組でやるから、誘いに来た、の？
ど、どうして？ だってあの時の私の事をまだ覚えてる人達もいるのよ？ きっと簡単に連想してしまうわ。確かに私が悪く思うのは違うかもしれないけど、それとこれとは話が……。
あの時のままでいるのは悔しいから、訓練だとしても君と乗り越えたいって……。
その為にゴルドルフ所長に相談してきたの？ 職員の人達にも？
……もう、馬鹿な人。私には十分だって、そう何度も教えた筈なのに。
ええ、いいでしょう。なら私と一緒に訓練ね。この手を離さないで、どんな試練でも二人で立ち向かいましょう。
さて、じゃあ訓練の内容は……風雲カルデア城？ 溶岩岩飛び？ 何なの、この浮遊する巨大なきのこは？ 最後に待ち受けるこのシトナイinツァーリは何？
襲撃云々はそれはそれとして、私の悪戯への報復にここぞとばかりにみんなが張り切ってた？
……マスター、申し訳ないのだけど、私はこれから忙しくなる予定だから……あ、引っ張らないで！ お願い、今だけは手を離して！？そうね、あれは「実況！惑星崩落24時」の収録が終わったころの話かしら。
居残り組の私はシオンと一緒に、シバによるブリテン異聞帯のライブ配信を見ながらの解説をやっていたの。けれど本当に今回は大変な冒険でね、引き離された可愛い後輩二人に次々と襲い掛かる大試練。名無しの森と妖精、モルガンによる水鏡、そしてクリプターの裏切者ベリル・ガット…ま、でもそこは流石自慢の後輩ね。立ち塞がる障害を次々突破するのはほんと見事だったわ。私なんか後輩が令呪を切るシーンで感動のあまり自爆しちゃったんだもん。再生する頃にはマシュが水鏡された後でほんとキングクリムゾンだったけど。ま、何はともあれすべて解決して、誰一人欠けることなく意気揚々とノゥムカルデアに凱旋してめでたしめでたし。そして事件が起きたのはその日の夜。
現地で長いこと引き離された上にその間お互いにいろいろありすぎた反動で、後輩たちは二人とも互いにもんのすごい独占欲を抱いてしまったのよ。そんなことになった二人が互いの初めてを捧げよう、となるのも当然の流れでね。消灯時間が過ぎた後輩の個室に花嫁衣裳のマシュが訪れたの。まさかあの格好で来るとは思わなくて不意を突かれた後輩だけど、月明かりのような誘導灯に照らされた専属サーヴァントの美しさに見惚れた後輩は、優しく彼女の手を取ってベッドにエスコートしたわ。そして今までと、そしてこれからもずっと一緒にと誓い合った二人は唇を重ね…。>>539
ようとしたところで後輩の顎にそれはもう見事なギャラハッド掌底突きが叩きこまれたわ。まるで宝具演出のような勢いでカチあげられた後輩は、そのまま流れるように空中で→→↖↗↘AA←B↑↓コンボを叩き込まれたの。いつもより多めのHIT数でみるみるNPが蓄積していき、落下したところにトドメのロードキャメロット。城壁で再びカチあげられて天井に刺さった後輩は、マシュの「先輩ー？！」という悲鳴をBGMに見事なシャンデリアと成り果てたわ。
「え、じゃあ二人は結局付き合えなかったの？」ですって？馬鹿ね、そんなことはないわよ。そのあと後輩はちゃあんと地球の未来を救って、それからきちんとした手続きで二人とも退職してからお付き合いを始めたのよ、後輩の息子。ほら、ちょうどあなたのお母さんが迎えに来てくれたわ。それでどう、マシュ。結果のほうは。
「はい、先生によると女の子だそうです！」
らしいわよ？後輩の息子。あんた、お兄ちゃんになるんだからね。後輩と一緒にしっかりママや妹を支えてやりなさい。それがきっと、この星の未来につながっていくんだから。あら、マスター。私がどうかした？
何を真剣に見ていたのか、ですか？
ええ、貴方の生きた時代のニュースを見ていたのよ。マスターは血友病はご存知ありませんか？
知ってる？ そう、私の弟の病気。
血友病は血が止まらなくなる。もっとちゃんと言うなら、血が固まらない病気なの。簡単に言っているけど、とても重い病なのよ？ 鼻血ひとつで大騒ぎ、少しの怪我で失血死してしまう事もあるわ。
でも、この時代の技術はすごいのね。血液が固まる因子を補充する凝固剤を精製して、それを打つ事で治療が出来るんですって。完治はまだ先の話だけれど、遺伝子治療の発達でそこにも光が差し込んできてる。
……凝固剤の精製は1980年。きっと、私達の運命が何か変わったとしても、アレクセイの元には届かなかったんでしょう。でも、実は1924年にはとても重要な発見があったのよ。
ええ、私達の最期は1918年。ほんと、あとちょっとで、あの子にもっと大きな夢を見せてあげられたのかな……。
ごめんなさい、どうしても色々と思い出してしまうの。私とあの子は近しかったから。
ねえ、マスター。生きるって事はね、どこまでも、どう足掻いても、素敵な事なの。辛い事も、悲しい事も、苦しい事も、いくらでもあるけど、「もしも」の世界をいくらでも思い続けてしまう程に、世界には悲しいくらい、希望が詰まってる。
だから、生きて下さいね、マスター。少しでも長く、生きて下さい。今、私が望むのはその事ばかりよ。
……！
卑怯だわ、マスター。私は人理の影法師なのに。
「私に会えたから」を理由にされたら、困るわよ。私も、素敵な事だとは、思うけど。
……そうね。私も、生きているって夢を見ても、いいのだとしたら、その時は貴方の隣に居させて下さいね？2021年、ノウムカルデア壊滅……！
果たして何があったのか、いつもの語り部英霊達も軒並み魔力不足によるノックダウンしているから私、アナスタシア・ニコラエヴナ・ロマノフが語りますけれど、簡単に言えばバレンタインデーのプレゼントを封じ込めていた保管庫が限界を迎えてしまったの。
年々過激化する特級の概念礼装が生み出され、清姫は量産され、神獣は子がすくすくと育ち、処理しきれなかった残存チョコは飽和し切ってしまった。その産物を一手に担う保管庫は一種の異界となっていたわけね。
その結果としてふとしたきっかけで集約した魔力は異常を起こし、逆流した魔力によって発電機にまで影響が及んだのよ。
私は速やかに高濃度魔力チョコを食べ切って無事だったけれど、近くにチョコがなかった他のサーヴァントは魔力不足で次々倒れ、カルデアはパワーダウン。
だから良いですかマスター。今はマイルームで大人しくなさっていて。貴方の頼れるサーヴァントの私を信じて、今は待つ時だと思います。
何故、チョコを食べれた、ですか？
い、今はそんな事を言っている場合じゃ……待って、お願い私もそんなに魔力はないから貴方に抗えない……！
ダメよ、マッサージは苦手なのです、知っているでしょう！？ 言います、正直に言いますから！？ ちょっとした悪戯を仕掛けてみようとしただけなの、だから……ぁ、っく、んんぅ……！！？
(後日、きちんとした監督の下、厳重な整理作業が行われました)>>542
ミス
アナスタシア・ニコラエヴナ・ロマノヴァですね。入力補助が悪さしてたみたいおお、マスター。目覚めおったか。
ようこそ。英霊の座、わえの間へ。ほれ久しぶりの一欠片チョコじゃ、喰うがよい。
いやー退去する前にあの箱に眼を仕込んでおいて本当によかったぞ。一応箱が開いたときにはわえに伝わる様にしておったが結果だけ知ってもつまらんからのう。
そういうわけで、特等席で貴様の人生を鑑賞させてもらったが、中々愉快であったぞ？わえからすればコップ一杯に収まる様な僅かな時間の中でよくもまああそこまで足搔けるものよな。
暇があれば箱を弄り、菓子を食べれば味を思い出して箱を弄り、周りのものどもには箱の人と呼ばれ、挙げ句の果てにはヒントを求めて再び魔術世界に……うん？なんじゃ、なんで自分がわえの座におるのか、じゃと？
き、ひ、ひ。ようやく口を開いたと思うたらつまらん事を聞きおって。じゃがよい。わえにとっても此度の事は意想外であったからの、貴様からすれば理解のしようもあるまいて。普段であれば他のものに任せておったが此処にはわえと貴様しかおらぬし、わえが説明してやろうではないか。……特別じゃぞ？
貴様はわえが与えた箱を生涯ずっといじくりまわし、持てる力の全てを使い尽くしてようやく、ようやく開ける事に成功したがその時にはもうチョコを食べられる身体ではなかった。結局貴様は箱を開けられた事を他のものに祝われながら亡くなってしまったのじゃ。お悔やみ申し上げます、とでも言えばよいかの？>>544
それで貴様は他のものにチョコをやるつもりだったのじゃろうがわえが気に入らんかったのでの。他のものが騒いでる内にこっそりチョコを回収したのじゃが、それが変に作用してしまったのじゃろう。
わえが出した試練を乗り越えた者には相応の報酬が発生する。それはわえが意図しようとしまいと関わらず、わえ自身の性質としてそれはあるものじゃな。貴様もよーく知っておろう？
わえは貴様が乗り越えた試練に対する正当な報酬を不当に奪ってしまった。与えられる筈だったチョコが与えられなかった事で、恵みは別の形で発生したのじゃ。
結果、箱を開けた報酬としてどういうわけか貴様はわえの座に召喚されたのじゃ。いやほんとうにどういうわけか分からんが。
さて、それでマスター。貴様が喰い損ねたチョコ、今度こそ喰べたいか？
……うんうん、素直でよい。それでこそじゃ。というわけで、再びあの箱を用意しておいた。仕掛けは以前用意したものと全く同じ、一度解いた貴様ならそう時間はかからんじゃろう。
しかし貴様もずっとここにおれるわけではない。座に客人を招くなんぞ異例中の異例じゃしな。
貴様はいつ訪れるかわからん退去に怯えながら、今までの人生を振り返り箱の仕組みを思い返して必至に足掻くがよい。わえはその様を側で眺めさせてもらうからのう。
おっと、今度は他のものに渡そうなどと考えるでないぞ？元はといえばバレンタインに与えたチョコなのだ。与えられた本人が喰わずしてどうする。
ほれ、頑張れ、頑張れ……。わえが作った美味しいチョコは、すぐそこじゃぞ？マスター、お疲れ様。今日の訓練は終わったのかしら？
いつもより調子が良かった？ うんうん、良い事だわ。
あら、私？ 私はさっきまでマナーの講義を頼まれていたの。同人資料、に必要だかららしいのだけど……。
自称姫なのだから、今更私に教える事があるとは思えないと答えたら締め切りがどうとかでしがみついて頼まれたものだから。
あら、不敬な視線を感じますね。私も皇女なのですから、一通りのことはきちんと修めているわ。そうね、では今日は昔の私についての授業といきましょう。
存分に称え、賛美する事です。えっと、タブレットタブレット。
そうですね、まず私を知っている人達の証言を……、証言を……。
お転婆？ 道化者？ 独裁的……？
ま、待ってください、これは何かの間違いよ。ええ、そう、そうね、あの頃は風聞がとても凄かったわけですし、私の事をよく知っている人なら。
そう、私にとても良くしてくださった叔母様なら！
幼い頃から、悪さばかり、他の人をいたずらの対象にしか思ってない……？
そ、そんな、まさかそんなふうに思っていたの……？
他には……邪悪、ですって！？ ニーナったら言って良いことと悪いことがあるわ！
……ふふ、私、私は、こう言う記録から生まれてきたサーヴァントなのですね。
マスター、よく覚えておきなさい。英霊になるなんて本当に。本当に碌でもない事なの。ふふ、ふ、ふ……。
……はぁ、まあ良いです。
だって、こうした記録のおかげで今、私は貴方に会えたのですから。
なので、良い思い出とともにさっきの証言は胸の内に仕舞い込んで、二度と思い出さないで下さいね、マスター。どうしたのですか、こんな夜更けに訪ねてくるなんて。それに、そんなにも慌てていて。
……夢を、見た？
そう、そうなの……私の夢、ですか。
あれはもう終わった事、だから引っ張られてはいけないわ。紅茶を用意します。少し待って、……いえ、そうね、一緒に手伝ってくださいますか？ まず、身体を動かして、気を紛らわせるの。
そう、そう。
何も考えないで、温度をちゃんと確認して。大丈夫、私も確認いたしますから……。
落ち着いた？ では、紅茶を頂きましょうか。今日は夜更かしとしましょう？
……。
お願いだから、あの時どう思ったかなんて、聞かないでね。
……。
ええ、そうね。貴方は、そんな事を聞く人じゃなかったわ。
ごめんなさい、私もね、貴方にどう話せば良いのか、分からないの。サーヴァントなのですから、いつかはこの時が来るのは分かっていたから、色々考えていた筈なのに、言葉が出ない。
前に少し話したでしょう？ 本当に、遠い夢のようにも、今は思えてしまって。
……本当に、こんな調子でアヴェンジャークラスで召喚されてしまったら、どうしたら良いのかしらね。
「どちらでも手を繋ぎに来る」、ですか？ ……もう、あんなに憔悴しながらここに来て、言いたかったことが、それだなんて。
ええ、そうね。そう。私にも分からない、恩讐のクラスの私でも、たった一つだけ確かな事があったのよね。
貴方は、私と、手を繋ぐ。
……じゃあ、今日はこのまま、手を繋いで、朝まで語りあって。一緒に遅刻としましょうか、マスター？お早う御座います……、私はおなじみアナスタシア・ニコラエヴナ・ロマノヴァで御座います。本日は私のマスターの部屋よりお送りしております。まだマスターはお休みの御様子。小悪魔系皇女として私、アナスタシアはこれより寝起きドッキリを敢行しようと今回はそういう趣旨なわけでございます……。
昨日はイベントも終わりまして随分とお疲れだったようですから、慌ただしく起こすのではなく、起きた時にからかい、もといびっくりさせる悪戯の材料を探そうとそういうわけなのです。
では、中継のスマホはここに、セットして……。うん、いいわね。
さて、まずは……もう、ダメじゃないの、こんなところに脱いだ服を置いて。
仕方ないわ、少し片づけましょう。そうです、私は今はサーヴァントなのですしね。
こう、こう、これでよし。さて、少し時間を使ってしまったかしら、起きてないと良いけど……。では改めて、まずは寝顔を確認して……。
きゃっ……なんで、裸で……あ、そう、そうね、疲れ切っていたから、服を脱いだところで限界だったという事……かしら。
当たり前だけど結構、筋肉質なのよね。……触れてみても、大丈夫、よね？ ……固い、……しょっぱい。
いえ、今のはその、ダメです。ダメですね。なし、なかった。よし。
しかし、そこまで疲れていたのでしたら日を改めたほうが……へ、マスター……その、指、掴んで……。
寝ぼけているのかしら……もしかして、寂しいの？ ……潜りこんでみたり、なんて。
な、何考えているのかしら、私。……でも、指を掴まれているから、離れられません、よね。
この体勢でずっといるのも、大変ですし……マスターが、悪いんですから。
マスター、が……。真実はいつもひとつ、なのだそうですね。
あら、貴方の国の作品の名台詞なのでしょう？
いえ、刑部姫の部屋にこたつを味わいに行った時に見せてもらった作品だったのですが、このフレーズが妙に心に残ったのです。
私達はサーヴァント。人理の記録から生まれる英霊の写見。だから、私達はその全てが偽物とも言えるわ。私達の思い出も、この霊基も、クラスや風評といったものを含めて形作られた仮初。
なら、今ここにいる私の真実は、どんな形をしていると思いますか？
そう。私も教えてもらった事なのだけど、私達は召喚されたその時にこそ生まれた者。だから、この記録を手に貴方と、マスターと出会えたことが真実。偽物である私も真実をひとつ持っているわけですね。
でも。だからこそ少し思ってしまうの。この真実さえあれば、私は他の思い出が全て変わってしまっても、私と言えるのかしら？ 例えば、貴方と私が同じままだと言う確信だけあれば、私は私のまま、あの獣国の私のような選択を選んでしまう道もあったのかしら……。
ごめんなさい、出ない答えの、悪い考えだわ。聞かなかった事にしてくださいませんか？
悪い事だけ、じゃない？ 貴方も、あの国に残している想いがあるから……？
そう、そうね。なら、今日は少しだけみんなに内緒で、語ってみる事にしましょうか。私達がクリプターならどうしたか、あの国に何を残したかったのか。
そんな秘密のお話を、夢の中での絵空事を。
それは彼と彼女の夢想の絵画。許されない戯言であれど、抱える想いだけは、真実。日本ではそろそろ七夕、と言う日なのだそうね。
実はロシアでも、人理が燃える前に七夕を祝うイベントが伝わって、実際にお祭りが行われたみたいなの。トリヤッチやキルギスとかでね。
キルギスは、貴方達とも顔立ちが似ているから親近感があるのかもしれないわね。
そう言うわけなので、それら国交を祝して私達も七夕祭りを行おうと思います。ええ、勿論カルデア全体でではないわ、私と貴方の二人ね。早速、今から練習と準備をしましょう。衣装もミス・クレーンに用意していただいたから、貴方もこのアルタイルの衣装を着て。私はこのベガの衣装を。ふふ、似合っているわね。
それでこれから、どうするか、ですか？
そうね、まずは現代風に、短冊を書きましょうか。願いは本番までに考えるとして、形だけね。確か、短冊を笹に吊るす以外にも、飾りにも意味があるみたいだし、作っていきましょう？
……。……。……。ふう、結構大変ね。休憩にしましょうか。飲み物も用意してあるの。
ほら、どうぞ。……ふふ、びっくりした？ お酒なのよ。昔の七夕では七献のお酒を飲む事で祝ってもいたのですって。
どうする？ お辞めになりますか？ ……折角、二人の秘密にしたのに。
あらあら、頑張るのね。まあ、一献は三杯らしいから、無理なさらないように少しづつ、ね。
はい、どうぞ。注ぎますね。……あら、目が怪しくなっているような？
私も飲め？ そうよね、勿論そうします。ふふ、ふふふ、ん、く、ん……ふぅ。
ふふふ、ふふふふ、もうすっかりふらりふらりと。良いわ、寄りかかって……あ、ちょっと、重……。もう、困った人、こんなに甘えてくるなんて。
……そういえば一番大事な事を、忘れていたわね。七夕は、ベガとアルタイルの、恋物語、なのよね。
私の彦星様は、貴方の織姫とどんな事をしてお祝いしたいのかしら……？妖精國は通常のサーヴァントでは入れないそうですね。
ですが、ここでとびっきりの情報があります。何と私は臣下の間でも"妖精"と呼ばれた女。つまりはきちんと縁が存在するので、勿論入る事も可能なのです。
ですよね？ 違いありませんよね？ はいよろしい。
まあ、勿論冗談だわ。やっぱり私もまともに動けていないし。でも、ヴィイは精霊、他のサーヴァントよりは私は負担が少ないはずよ。
え、それならヒナコパイセンを連れて行く？ やめなさい、メタ的な時系列が狂いますから。今更な気もしますけれど。
ともかく、これから入る土地は今までよりも危険な場所。ストームボーダーで待つしかできない私達だけど、影召喚は遠慮なく私を使いなさい。多分、他よりも相性が良いのは間違いないでしょうから。
そして、妖精は妖精、簡単に気を許してはいけないわ。どこまで行っても根底は人とは異なるのだから、分かった気になって付き合うのではダメ。……まあ、これは貴方はいくらでも見てきた事でしょうけど。
最後に、多くの物語において妖精は人との関わりを求める者。簡単にたぶらかされてはならないわよ？
いつもにも増して、気をつけて行ってきてくださいね？ これからは夏になるんだもの。私は貴方の妖精として、とびっきりの水着を用意して、貴方をたぶらかすつもりなのですから。貴方はタバコは嗜んだことはある？
実はこう見えて、私はあるのよ。父様がくださったのだけど……。まあ、多分貴方の好みには合わないかもしれないわね。
私？ 私は父様のくださる物であれば大抵素敵な思い出だから……噎せそうになりましたから、もう吸いませんけど。
ともあれ、今日はそういう話。つまり、貴方もたまには興味のないことでもハメを外すというのは悪くない経験になるかもしれないわよ、という事です。
貴方にはそういった経験は、何かありませんか？ 例えば、急に旅行に出てみたり、流行り物を全力で追っかけてみたり。
え、カルデアに長期間バイトで入ったのはかなり勇気が必要あった？ 国連組織で働くとか、内心結構ドキドキしてた？
そうね、そうよね……普通に考えれば、大変な挑戦をしようとしてたのよね。でも、その先でこんな風に、世界が……。
いえ、……いいえ、違うわね。私達の役目は、貴方に同情する事じゃない。
貴方に「悪くない経験だった」って、そう思ってもらう事だもの。
さあ、マスター。今日も楽しくお喋りいたしましょう。そして、世界も取り戻しましょう。私はその為のサーヴァント、貴方のアナスタシアなのですから。我が夫。
先程食堂で我が妹らしき人物を見かけたのですが、何やら普段と雰囲気が違ったのですが……。
普段とは違い庶民的な出で立ちで簡素な器に入ったらぁめんとやらを勢い良く啜っていたのです。
え？それはサーヴァントユニヴァース？出身のアルトリア？
なんですそれは……？
はぁ……、こことは違う異世界から来た、違う歴史を辿ったアルトリアで他に和菓子好き学生服眼鏡っ娘とアイドル？とやらのオルタと成長してくたびれたOL時々ロボ？になったのがいると。
………………我が夫、顔を此方に寄せなさい。
顔色は悪くないですね、熱も……無さそうですね。
心配しなくても自分は元気で正気？
それはそれでここにはそういう出来事が日常的にあるということで心配になるのですが……。
もし今後身体になにかあれば言いなさい、良く効く薬を用意します。
私もそのヒロインX？達とやらにはあまり関わらないようにしますので。
……他のアルトリアに比べて相性が悪いのが多い気がするのです。聞いていいことなのか、分からないのだけれど、聞きたいことがあるの。昔の貴方の事なんだけど、いいかしら？ 大丈夫？ 本当？
いえ、その、日本にある貴方の部屋ってどんな感じだったのかなって思って、ずっと聞きたかったの。
このカルデアでは物資も気にしなきゃいけないし、サーヴァントが急にやってくるかもしれない。寝てる時に何かあったりしたら困るから、確か貴方は出来るだけ鍵も掛けないようにしていたわよね？
本当に貴方の為の部屋、という状況ではないでしょう？ だから、少しだけ気になって……いえ、少しじゃないわね。本当に貴方が自由にしていた時の事が、私知りたいの。
え、携帯に写真があるの？ ……見てもいい？ ……これが、貴方の部屋。貴方が生きてた、部屋。
ふふ、今よりも狭いのね。あと、ちょっとだけ、散らかってる。
窓からちょっと見える景色、空の色、ちょっとだけ見える、貴方の手。あら、こちらは……お母様ですか？ ……ええ、大丈夫って、言ってくれた貴方を信じてるから。
素敵な写真だわ、こんなに色づいて生き生きとしてる。私もね、色々写真は撮ったの。確か、貴方の国にも写真集があったはずよ。
あの頃はオートクロームと呼ばれる撮影方法くらいしかカラーの写真というものがなかった。それも貴重なものでね、貴方の時代にも残ってるものはそう多くはないって話よ。
今では、こんな小さな機械で、こんな沢山の情報として保存が出来るのね……はぁ。
いえ、何でもないわ。益体のない思いを馳せてしまったの。
……交換条件？ 写真を見せたのだから、教えないと、ダメ？
わ、分かりました。確かに、私も胸の内は明かすべきですね。
……貴方と一緒に、この部屋で暮らしていたら、きっとずっと触れ合うような距離で一緒にいられたのにって思った、ただそれだけですから。多くの願い、多くの思い、多くの星達。
人理焼却の戦いは、今でも少し思い出してしまいますね。
あれからずいぶん遠くに来てしまったようにも思うけど、それでも私達の一番大きな戦いはあの時、あの場所での戦いだった。まあ、あの戦いに他に私の姿がなかった理由は、流石に今でも凹んでしまいますけど。
でも、振り返ってこう思うの。私達は、あの頃よりも強くなれているのかしら？
なんだか、弱くなっているような気もしている。貴方には、そういう感覚はありませんか？
……そう、貴方も、心のどこかそう思ってるの。
確かに、いつのまにか前のようにがむしゃらになって戦う事が出来なくなっていた。ゴールがたった一つならよかったけれど、今の私達は前よりも苦境であるのに、そう思えてないのかもしれないわ。
だからというわけじゃないけど、終わりの時間が確実に近づいているのに、こうも感じている。
ずっと、ずっとこの時間が、続いてくれたらいいのに、って。……実は、貴方も感じている事でしょう？
永遠なんて欲しくはない、という言葉は素敵だけど、長く生きてしまった時に永遠を望まない生き物がいるのかしら？
戦いが長引けば長引くほど、先がよく分からなくなるほど、確かな今の時間こそが一番愛おしくなってしまう。永遠を望む事、一瞬を閃光のように思う事、それは表裏一体なんじゃないかって、そう思うの。
だからね、マスター。一つだけ約束したい事があります。私は今でも、昔も、これからも、貴方のアナスタシア。だから、どんな選択をするとしても、私と時間を積み重ねてくれる限り、私は貴方に着いていくわ。
その事だけは、永遠にさせて頂戴ね？我が夫。
部屋の模様替えをしたいのですがまずこの羊のぬいぐるみは処分してもよろしいでしょうか？
このぬいぐるみから何やら此方の様子を観察して愉しんでるような不快なオーラを感じるのですが……。
遠見の魔術など掛けられているのでは？
太陽神の写し身……？これがですか？
軽く槍で刺してみても構いませんか？ダメ？
ならばせめて目の届かぬところにしまいましょう。
多分いつの間にか戻ってくる？
……呪いの道具かなにかでは？
仕方ありませんね、今は目の部分だけ塞いで残りの目の飛び出ている人形や他の女の胸像などを倉庫に片付けてしまいましょう。
その後、私の選んだこの部屋に相応しい装飾を後でガウェインに持ってこさせます。ふふふ、私を誰だと思っているの。私はアナスタシア・ニコラエヴナ・ロマノヴァ。向いているのは悲劇よりも喜劇女優、粗暴でひょうきんだと謳われた皇女よ。自分で言っていて泣けてきました、マスター。
ともあれ、今回のネロ祭りは私の独壇場にさせて頂きます。マスターの編成は独り占め、良いですね？
それにしても、こんな競技大会に出れるようになったのは、サーヴァントとなって改めて素晴らしい事だわ。私は病弱だったし、あまり運動が得意ではなかったから。足を痛めやすかったですしね。
あら、意外ですか？ こうしてお淑やかにしているのも、私の一面なんですからね？ マスターは少し、私の小悪魔な所を意識しすぎだと思います。
まあ、かつてはかつて、今は今。思いっきり動けるのですから、少しくらいはっちゃけていても構わないわよね。
それに、貴方のアタッカーサーヴァントとして誰が一番長くお付き合いできるか、ここではっきりさせてもいいと思わない？
さて、まず前回の予習。予選の大会クエストの編成は……。ライダー、ライダー、ライダー、ライダ―……！？ 本選も、主な周回先はライダーだし、決勝もイベント素材を手に入れる場合はバーサーカーとライダーでWave2は2体編成！？
どういう事かしらマスター、説明を求めます！！ まるで私への嫌がらせのようだわ！
へ？ 大会運営側のネロ陛下も実は大変になるらしい？ それに、昔はアーラシュさんに回ってもらうのが普通だったしシステムでの周回なんてとても稀だった？
……時代が変われば需要も変わる、という事なのね。私の出番はあまりなさそう。
仕方ありません、こうなったら貴方のサポートに徹する事に致しましょう。陰に日向に支える事も、サーヴァントのお役目ですからね。こうして、手を握るのも慣れてしまうと、前のようにドキドキはしなくなってしまうものなのね。
こら、離してはいけません。誰が離したいと言いましたか、誰が。
いえ、不思議に思ったのです。私の身体も、心も、最初に抱きしめていただいたあの時から、何かを劣化させたつもりはないの。むしろ、あの時よりも私は貴方に染まっていると思うのです。
でも、想いは薄れていくように、かつての感動を続けることは出来ない。飢えるように、想いを更新する様に生きていかなくちゃいけないなら、かつての私の想いも泡のようなものでしかないのかしら。
関係は、深めたくなってしまうものなのね。
でも、私はサーヴァント。貴方は、生きた人間。その事を思うと、これ以上は。
これ以上、は……。
……先の事は、分からないのが、生きているという事、ですか。
そうね、でも、分からないから怯えるの。私は怖いわ。あの時に思った事と同じ事。私は、きっとその為には、貴方のサーヴァントにあるまじき事だって、出来てしまうのかもしれない。
貴方の隣にいる事は、狂おしい事なのよ。知っていたかしら？
狂って、しまいそう。
……ぷ、ふふ、ふ、ふ。
そう、そうなの、そんな私であっても受け止めてくれるのね。
なら、そのときには道連れね。申し訳ないけど、厄介な女の子に捕まったと後悔して貰いましょう。マスター！ ちょっとお尋ねしたい事があります！ よろしいですか！？
ヴィイがどこにもいなくなってしまったの！ もしかしたら貴方のところに来ていないかって……ああ、やっぱりいた。
驚いたわ、私に黙っていなくなることもだけど、私に分からないように場所を隠すだなんて。普段のヴィイはそんな事しないのに……。
一体何があったのですか？
……内密に相談？ 私の誕生日プレゼントの？
も、もう、心臓が止まるかと、思ったんですから！
まあ、確かに嬉しい事でしたけど、ヴィイは私の片割れのようなもの。何も言われなければ驚きの方が勝ってしまうわ。
ごめんごめんだなんて、軽いものですね。こうなったら、思いっきり誕生日は甘えさせてもらいますから。
……あれ、でも待って？
何故、ヴィイとお話が、できるのですか、マスター？フォーリナーに選ばれる状況の一つに、末路がはっきりしないというものがあるそうです。
もしかしたら、私もそうなってもおかしくはなかったかもしれませんね？
というのも、私もあまり生死がはっきりしていなかったと申しますか、……私達の死から逃れようとする人達がいたと言いますか。
私の名前、アナスタシアは復活の意味を持ちますから、生存説が騒がれていたのです。偽者も出てきて、今でも騒いでいる人は騒いでいるそうよ。
もし、私がフォーリナーになっていたら、貴方とどんな形で出会えたのかしら……。
……少なくとも、深凍剣のアナスタシアには会った？ メチャクチャ狡猾に戦略練ってくる？ ロシア伝統の深入りした相手に遅滞戦術？
そ、そう、……ユニバースの事は、ね。忘れましょう。私もどう答えていいのか分からないし。
……でも、寒い所から出られなくなっているのは何とかしたかったって。
ああもう、姿が同じだからってそんな風に絆されてはいけないわ。
全く……、もし次に貴方が彼女に出会ってここに連れてくるなんて事をしてしまったら、私はどうすればいいのかしら。聞いているかしら、マスター？ マ、ス、ター？我が夫……、私の後ろへ。
けして不用意に前に出ぬように。
我が結界と鍵を容易く突破しこの部屋に歩を進めるとは貴様……如何程の魔術師か？
彼女の名はメディア？神代の魔女ですか……。
その神代の魔女が結界を破ってまで此方に来ようとは穏やかではないですね……。
何用か？事と次第によっては……。
なに？私の顔をじっくりみたい？
暗示でも掛けようというのか？そんな言葉に耳を貸すとでも？
なんです我が夫よ、そういう事はしないと思うから少しでいいから見せてあげて？
……我が夫がそう言うのならばこの一時は信じましょう。
なっ！いきなり我が顔を掴むとは無礼な！か、顔が近いぞ！息遣いも荒い！！
ええい！うっとりした顔をしていないで早く離れなさい！！
我が夫！やはりこの魔女は何処か危険です！！
一度此処を離れます！手を！！
くっ！転移魔術が発動せぬだと！？
なんて厄介な相手なのだ！神代の魔女！！そろそろ夏、ですか。
人理が機能しないのであれば、夏の暑さくらいは特異点でも変わってくれればいいのに。ままならないと思いませんか、マスター？
マスターにはお話ししておきますけど、私は実は茹だるような夏の暑さも、凍りつくような冬の寒さも、実はあまり得意ではないの。冬はコタツでミカンが好きだし、夏は薄着でアイスを所望したい、それが私です。貴方なら勿論、知っているでしょう？
まあ、そうは言っても特異点も異聞帯も待ってはくれませんから、せめて休み方くらいは自分達で計画を立てなくてはね。と言うわけで、これより貴方と私の避暑の計画を立てます。
シバで観測した過去のライブラリから職員の方達がシミュレーターで避暑地を再現してくださるそうよ。勿論、ホットラインやバイタル測定以外ではこちらの監視もなし。
貴方はもし休むとしたら、どんな所が良いかしら？ 特別に貴方の要望に合わせてあげましょう。
意外と特異点で楽しんでいる？ もう、それではダメよ。たとえそれが本当だとしても、そうしていたら自分の心の落ち着く場所を無くしてしまうわ。
……なら、私が生きて過ごしていたところに行ってみたい、のですか？
それは、その、アレクサンドロフスキー宮殿という事になってしまうのですけど……そ、そこを心落ち着く場所にされてしまったら、今度は私がソワソワしてしまいそうなのですが……。
い、いえ、私もロマノフの皇女。一度した約束は必ず守ります。
ですから、貴方は私と過ごす時間を夢に描いておくように！ 良いですね！物資の補給は大事よね。種火を集め始めて私もそれなりに長くなりましたから、ひとかどの貢献は出来ていると思っているから、言うのですけど。
そう言えば、この種火ってプロメテウスのお力で生まれているのよね？ カルデアの炉、プロメテウスの火でしたか。
図書室で紫式部さんに聞いたことがあるのですけど、プロメテウスの火は原子力に始まる、強大でリスクの高い技術を比喩する事もある言葉なのですって。
これだけの英霊を確保するエネルギー量……もしかしたら、何かしらのリスクがある技術だったりするのかしら？ そう考えると、あの神腕エネミー達の事もちょっと恐ろしくなってきますね。
現代では、リスクの高い技術が数多く存在していて、ちょっとした破綻で簡単に大きな被害が及んでしまう。私の時代にもその片鱗はありましたが、今の時代の人間にとっては世界が薄氷の上に立つものだという事に慣れ切っているのかもしれませんね。
神を恐れるのと同じくらい、人を恐れる時代。その引き金はやっぱり、私の時代のあの大戦だったのでしょうか……？
ふふ、そうね、不思議ね。私と貴方、人間と英霊は普通ならこうして、地続きのように世界を感じる事は難しいけれど、私と貴方の時代はそうではない。
私にとってこの世界は、テクスチャの異なる世界ではないの。想像する事が出来て、想像との違いに驚く事が出来る時代。……もしもを、いくらでも想像するのなら、私と貴方が出会っていた世界なんて想像も、出来てしまう時代。
なので、私は貴方の話す世界に少しだけ他のサーヴァントとは違う心のときめきを感じていると思います。貴方にとって退屈に思えるかもしれないお話も、私にとっては大事な大事な世界の１ページ。
ですから、今日も私にお話ししてくださいね。貴方の生きてた世界の話を、貴方の生まれた時代の話を。
私達で必ず取り戻す、決して壊させない薄氷の世界の物語を。席なら他に空きがあるはずだが……何用か？
どうしても私に聞きたい事がある？
これは女王陛下への謁見に際しての贈り物のケーキ……だと？
王に対する礼節、貢ぎ物も持参するその振る舞い中々のものです。
して私に聞きたい事とは？
私が統治していた妖精國について？
異文化である妖精國の歴史や在り方、妖精の統治について詳しく聞きたいと。
己が知らぬ物、未知への探求心ですか。
語るのは構いませんがここでするには長くなりますし一度場を改めましょうか。
なに？その提案とってもマハトマね？
なんですそのマハトマとは？
私の部屋に御招待するわ！準備をするから後で私の部屋にいらしてね女王陛下！！だと？
なにやら嵐のように出ていってしまいましたね……。
名前もまだ聞いていなかったのですが。
まぁいいでしょう。
後で我が夫に確認して共に部屋に行くとして今はこのケーキを頂くとしましょう。ガッデムホット……！
こう嘆いてから何年が経ったでしょう。毎年毎年、夏が来るのが億劫な私です。
貴方は理解していないかもしれませんけど、特異点には日本的な気候が多すぎるの。その中でも四季の感覚はクレイジーよ。
冬も夏も割と辛い、気温差が激しすぎて湿潤も凄いものです。
まあ、そんな事を言っても私達の拠点の基本はカルデアですから、その中では気温差をあまり考える必要がないのは有り難いわね。
ですけど、やはり例外は存在するもので……あの、ぐだぐだ？ なサーヴァントの方達が押し込まれているボイラー室なんですが、解放しては如何ですか？
正直な話、あそこで生活しているのは見てるだけで暑いと言いますか、何故あんなにも活発にあそこで暮らせているのか分からないと言いますか。
え？ あれで本人達、自主的にあそこにいる？ ちょっと別の世界だから？
そう、そうなのなら、良いのですけど。……でも、沖田はユニバースのジェットを使って、はぷ！
もう、急に口を塞がないでください！ 分かりました、これ以上は何も言いませんから！異聞帯ロシアの話を、聞かせてくださいませんか？
いえ、あの私の事ではなく、ヤガ達の国での事よ。色々あったから、私の方から触れるのは気が引けていたのだけど……。
うん、もういいのかもしれないって、あの夢の中でそう思えたの。でも、自分で調べるより先にまず、貴方の話を聞いておきたかったから。
協力しあえたサーヴァントは、アヴィケブロン、新免武蔵、アタランテ・オルタ、ビリー・ザ・キッド、ベオウルフ、サリエリ。
アヴィケブロンは頼もしくて、武蔵はいつものように豪胆華麗、ですか。目に浮かんでしまいそうですね。
ビリーとベオウルフは、よく二人セットで？ あの二人のことですから、確かに案外気は合いそう……。
アタランテは、色々と拗れてしまったと少しだけ聞きました……その……？ 違うの？ ……自分が味方出来ない人達に、代わりに味方をしてくれた、ですか。……そうね、彼女はずっとそう言う人たちの為に戦う英雄だもの。だから、きっとそうなんだわ。
サリエリは、最後にあの国に残ったのですか。……ピアノが聞こえた？ ええ、それならきっと、とても大きな、最高の公演会をしてくれたんだわ。
ええ、きっとね。
そして、彼らは縁を持って私達のカルデアに、か。今度、お茶会でも開いてみようかしら。
ほら、ロシア異聞帯の戦いは落ち着くことも無く嵐のように終えてしまって……私もあまり、語れたことがなかったですから。
勿論、貴方にとご一緒して頂きます。だって、話しておきたかったこと、沢山あったって顔をしてるじゃない？こう見えても交友範囲は広げようと努力はしているのよ、私。
己の理解者は多ければ多いほど力強い。正直、あまり得意ではないですけど、私達の最期は無理解の積み重ねでもあったから……。
風評というのはとても強い力だものね。サリエリを見ているとよく分かりますけど、私達ロマノフ王朝もそう言う風評に晒されてきたわ。失政があった事は事実だけれど、苦境なき国家や失政なき政治は存在しない。でも、失政にせよ風評にせよ、あるレベルを境にした時に人は否定をしたいが為に否定する、揶揄したいがために揶揄する、と言った段階に移ってしまう。
確か貴方の時代にあるSNSなんかがそれの代表格ね。でも、ネットに限らずタブロイド紙に始まり風刺画もそうだし、それこそ魔女狩り騒動はそういう具体例。つまりは人が人であるだけで、生まれ持った宿業なのよ。
だから、必要なのはそれに目を背けずに付き合う事。自分の中の恐れや偏見を、自覚した上で一歩踏み出す事。その為には、風評に惑わされず信じてくれる人達をたくさん作る事。
……なるほどな、みたいな顔をしていますけど、私はこれは貴方から教わったつもりなのですけど。
全く、得てして宝石というのは自分の価値なんかこれっぽっちも分かっていないんだから。ネロ祭り……サーヴァント同士の腕試しの祭典ですか。
私も妖精國では年に一度のモルガン祭を開いていたものです。
機会があれば我が夫にも見せて差し上げましょう。
ところで、私は予選には参加せず本選からの参加ということで万全を期すために一度メディカルチェックを受けるとの事でしたが担当の者の姿が見えませんね。
ん？その声はモードレッド貴方も受けに来ていたのですか？
む？人違いか。
済まぬなモードレッドに声が似ていたのでな。
そなたが今回の担当であるナイチンゲールかよろしく頼……！？
な、何をする！？いきなり私の腕を掴んでどこにいこうというのだ！！
聴力に異常が見受けられますので予定を変更して耳の手術を行います？
待て！ちょっとした聴き間違えでそこまでするのか？
戦場での聞き間違えは命取りになりかねません大丈夫です殺してでも必ず救います？
一体どの辺りが大丈夫なのだ！？
ええい離せ……！力強いな貴様！？
我が夫も傍観してないでこの医療バーサーカーをどうにか……、ごめん婦長のスイッチ入っちゃったら俺には無理？？
何故そんな時限爆弾みたいな存在に大切な医療スタッフを任せるのです！人理保障機関カルデアアァァ！！多くの出来事において、代償や代価というのは支払われる側が決めるというのは基本ですねマスター。サーヴァントのコストである魔力は所詮必要経費。勿論、仮初のものとはいえ人格のある私達はそれとは別の報酬を望んでもおかしな話ではありません。
つまり、明日の素材集めが終わった後、そのシミュレーターを利用しての私とのお出かけ休暇のお話をします。デート？ そう思いたいのなら思えばいいわ。
勿論、予定は立てているのでしょうけれど、先に話を聞いておきたいのよ。だって、次に行く場所は第五特異点のシミュレータークエストでしょう？
砂漠も多いし街も遠そうだから、私の服装も少し手を加えたいところだわ。必要性？ 勿論、雰囲気の問題よ。
やっぱり、服は種類が多ければ多いほど気分が乗るものですから。とはいえ、リソースを使ってしまうからあまり多く手は出せないですし、少し考える必要があるわね。基本は現地でNPCから頂くべきなんでしょうけど……貴方の方からも何か提案はありますか？
……ジェロニモから教わったモカシン？ 女性用のものが作れるようになってきたって、つまり、貴方のお手製？
ふふ、そう、なら履き心地もしっかり品定めさせて頂きましょうか。勿論、皇女の査定ですから厳しくいきます。まあ、何足も私にプレゼントする羽目になると思うけれど。ふふ、驚いたかしら。日本の制服、確かセーラー服というのでしょう？
え、これはブレザーでもある？ 細かな違いがあるの？ 折衷されてるから分かりづらい、ですか……。
ともかく、今日は微小特異点の攻略なのだけれど先行してダヴィンチがシバで観測したところ、どうも日本の学校を核とした特異点みたい。
校則という特殊なルールで縛られているから、騒動厳禁、人間でないサーヴァントは厳禁、学生でないサーヴァントも厳禁、ということみたいね。年齢でもそれなりに縛られることになるから、私にも白羽の矢が当たったのよ。
そう、私はどうしても17歳までの英霊だから。昔と今では教育はいろいろ違うけれど、貴方の国の話を調べる度に少し思いを馳せてしまっていた所だったからちょうど良いわ。ちょっとした体験ね。
そう言うわけだから気が進まないでしょうけど、貴方も一度この用意された学生服に着替えて頂戴。
うん、うん、良い感じ。手慣れたものね。
あら、どうかした？ ……やっぱり、昔の事を思い出してしまいますか？
えぇ、職員の皆さんも今回の任務はやめておいた方が良いかもって話は出てたみたい。でも、最終的に貴方の意見は聞くべきだって事になったのだそうよ。私はその連絡役って事になるのかしら？
だから、きついなら……違う？ 17歳って聞いたら私が後輩だって気づいてしまった？
なるほど、じゃあ今回は私と貴方は先輩後輩という設定で進めていくのはいかがかしら？ ……マシュに怒られてしまいそうですね、流石に。ふと、恐ろしい事を思ってしまったのだけど。
私達カルデアのサーヴァントは、霊基グラフに記憶を記録される事で再召喚されても同一人物となるじゃない？
つまり仕様上はあくまで再召喚。記憶の連続性が続くなら同じサーヴァントと言っているようなものだけど、人間の間でも議論の余地がある話よね、こういうものは確か。
スワンプマン、でしたか。まあ、私は元々サーヴァントとして複製されたもの、貴方の使い魔なわけですから、きっちりと再召喚後も記憶を有しているなら同じ私だと言わせてもらいますけれど……。
でも、やろうと思えば、私が顕界している状態で更にもう一度呼び出すことが、出来るのでは、ないかしら？
この時の私は同じ記憶を有しながら別々の我に従い行動しています。すると、グラフへの記録は異なるものになる。これもまあ、いいわ。だってサーヴァントですから、記録をアジャストする事でまっさらに召喚されるのが普通なのが私達ですものね。
ただ、これを消滅時に同じグラフに記録した場合、私とは別の私と記録がコリジョンしてしまったら、次に召喚される私の記憶はどういう構造に……？
……ちょっと考えていたら本気で怖くなってきました。水着でグラフを分けたり、同じ私を同時に召喚させないのって、まさかこれが原因なのでしょうか？
同じ私で、違う記憶が流れ込んでいく……自分なりに覚えのある事ですから正直、どういう事になるのか少し怖いわ。
……確かに怖いけど、よく考えたら分身するサーヴァントも普通にいる？
そういえば、そうね……案外、なんとかなる、のかしら？あら、マスター。ふふ、いらっしゃい。軟禁二日目の私に御用かしら？
いえ、その、確かに考えなしだったのは認めます。貴方に渡したヴィイぬいぐるみに施した追加アップデート「プライバシー保護機能」が、まさかあんな暴走するだなんて思っていなかったのよ。
清姫の仕掛けるような隠しカメラとかを継続的に凍結させる為のものだったのに、まず真っ先に管制室に直行したのはその、本当にただの誤算なの。
悪戯ではなかったのよ？
よく考えたらバイタル監視に始まって、貴方のプライバシーってほとんど管理状態にあるから……どこまでが許可した管理でどこまでが許可していない監視なのかの線引きは、出来ないわよね。
本当に、ごめんなさい。
……ただ、それはそれとして、なのだけど。
ヴィイが反応した対象が軽く二桁超えてしまうのって、その、大丈夫なのかしら？
あの、もう慣れたって言われても、今の貴方とても遠くを見るようにしているの気がついていらっしゃいますか？
やっぱり、また作るわね。今度は貴方の許可を得る形で、ちゃんとログも残して。きちんとした保護を得るべきだと私は思います。
……え、それは最後にヴィイが自分を凍らせるフラグ？ セキュリティソフトが自分を検出するようなもの？
……そう、なるほど。こうして貴方への監視が増えていた、のね。私、お説教をいただいて初めて良かったと思ったかもしれません。我が夫！先程の衝撃音は何事です！？
……部屋の扉が外れている？
無事ですか我が夫！！
そこで我が夫に無理矢理何かをしようとしてる白髪の女！貴様の仕業か！！
何を笑っている！
む、この部屋に漂う匂いは……酒か、貴様酔っているな？
こいつは僕の弟子で将来嫁になるんだからちょっと位好きにさせろぉー？だと？
我が夫を嫁だなどと何を訳のわからない事を……。
その変な高笑いをやめて今すぐ我が夫を解放しろ！！
新入りなのに独占欲強いなーあれだ！えっちだな！？……だと！？
だ、誰がエッチですか無礼なっ！！
！？ハンマーで叩かれた我が夫が小型化した？！何かの術具か！
持ち運びやすくなったな～ではない！笑ってないで我が夫を元に戻して返すのだ！！
おい！逃げるな！それと我が夫の扱いが雑だぞ貴様！！もう少し丁重に扱いなさい！！私、お母様にはかなり溺愛されて育った自覚はあるのよ。お父様からはそこまでではなかったから、きちんと躾もいただいたのですけど。
一番はお爺様かしら？ 質素な暮らし方で過ごすようにと教わりました。すっかり慣れていて疑問に思わなかったけど、枕などのない簡易ベッドで寝る習慣が着いてしまいましたから、今でも普通のベットは寝入りが悪くなりますね。
ともかく、各家庭でそういう教育方針って異なるものでしょうけど、貴方の家ではどういう少しだけ変わった方針とかはありますか？
……いざ聞かれると分からない、ですか。確かにそうなのよね。私もさっきのベッドの話は、自分で疑問には思っていませんでしたから、周りとの比較でようやく気づいただけですし。
そうね、質問を変えましょう。もし、貴方と共同生活をする事になった時、何をして差し上げたら落ち着くかしら？
あら、貴方は私のマスターなのよ？ 人理の旅の最中にはそう言う状況もできるでしょうし、カルデアで集団で過ごしているから出来ていない事があるのなら、それを尊重したいと思うのは貴方のサーヴァントとして当然じゃないかしら？
……それに託けて、悪戯を考えてなんていませんから！ ただ、昔を思い出してたら、私もお母様がしてくれたみたいに少し甘えさせてあげたくなっただけです！最近ね、貴方に入れる紅茶に凝っているのよ。
細かくお茶の味が頻繁に変わっている事、気づいているかしら？
他にも例えばですけど、一緒に用意するお菓子を少し変えていくだけでも味わいは大きく違うじゃない。組み合わせだけで千差万別、無数のパターンが存在するから自分なりに茶会の用意の腕を上げる機械は逃せないんです。
どのくらい美味しそうかとかそういうのは、貴方の顔なら見ればすぐ分かるからそういう意味でも練習にはもってこいだし。
私もカルデアではイベントとかでホスト側に回る事が増えるかもしれない身分だから、今からでも少しくらいは準備というか、心構えをしておいた方が良いですからね。
それに、せっかくの一緒の時間だもの。出来れば私の事ばかり考えてもらえるように、努力もしたいし良く見てもらいたいと思うのは、乙女なら当然の……いえ、ごめんなさい、聞かないで。
ま、まぁそう言うわけだから、今日ここに用意しましたのはお饅頭です。偶には和風というのもいいものでしょう？
それでは頂きましょうか。
……ぷふ、ふ、ひ、引っ掛かった。
残念ながら今日はヴィイ特製のタバスコ味でした！サーヴァントには、実は消滅以外にもう一つの道がある事はご存知かしら？
受肉と言って、サーヴァントを生きた人としてもう一度肉体を与える道。つまり、英霊でもなくサーヴァントでもなく、召喚され生まれたというただそれだけのただの人となる道ね。
サーヴァントにも聖杯にかける様々な願いがありますけど、英霊のあり方を考えるなら死者の影でしかない私達には、根本的に願いを叶える資格はない、と考えることも出来る。でも、受肉を願い今一度新たな命としてこの世界に挑戦するのであれば、その限りではないかもしれない。
まあ、それだとしても記憶が途絶えるわけでもなし、結局はズルな感じがしないわけでもないですけど、その条理を覆してでも召喚されたその時の世界を愛すのは決して生半可な想いではないと思うわ。
もし、私達に許されるIFがあるのだとしたら、案外その受肉こそがただ一つの道なのかもしれない。
私？ 私は、今のところはまだね。そもそも人理修復の最中、受肉に必要なリソースは聖杯級の魔力だもの。今やるべきことを果たす事を怠ってまで願いを優先させるのは間違いだわ。
……だから、どうしてもというのなら、貴方から誘ってくださいね？我が夫、食堂でこんな物を渡されたのですが。
私を見つけるなりいきなり『お前さん気に入った！こいつを分けてやるから旦那と一緒にでも食いな！』と。
何故気に入られたのか聞けませんでしたが我が夫は分かりますか？
我が夫、何故目を逸らすのですか。
まぁいいでしょう。
それではこちらの中身を確認しましょうか。
なんですかこの黄色い根っこのようなのは？
たくあん？我が夫の故郷で庶民的によく食べられているものですか。
庶民のという部分がちょっと引っ掛かりますが、これはどうやって食べるのです？
味はついてるからお好みのサイズに切って食べたりご飯のお供にと、シンプルですね。
食堂で包丁とお茶を貰ってくる？
分かりました、私はここで待っていますので待たせ過ぎないように。
しかし我が夫の国には簡素で変わった食べ物があるものですね。
早かったですね我が夫。
良き心掛けです、では頂くとしましょう。
変わった食感ですねこれは、パリパリというかポリポリというか？ええ確かにそのような感じです。
これを食べながらこの湯呑み？というものでお茶を飲むとなんだかのどかな感じになりますね……。
これが我が夫には日常風景だったのですね。>>574
ミス、お祖父様は亡くなっており、その慣習を引き継いだ生活習慣
学びながら書いていると調べ方の不足が多くありますねあらマスター、ライブラリで何を熱心に見て……。私の写真？ ライブラリに記録があったのね。
海兵さんに肩を乗せる写真がふてぶてしくてお気に入りって、もうちょっと良い場面は沢山ありませんか？
……そんなに熱心に見られるのは、その、少し恥ずかしいと言いますか。
ちょ、ちょっと端末を貸してください。抵抗するつもりですか。貸しなさい。貸すのです。
……あ。
……ごめんなさい。その、体勢が崩れた、のよ。ベ、別にしなだれかかるつもりじゃ、なかったのです、けど。
え、折角だからって、このまま一緒に、見るの？ 改めてこうしていると、その、家族に見返されているようで落ち着かない……。
意地悪。私にそう言われるのだから、貴方も大概、意地が悪いのよ。良いです、別に。そうね、折角だし、写真の紹介はしてあげます。
……この写真は、シュタンダルド号ね。私達の愛した皇室ヨット。水兵さん達と一緒に、私達の遊び場になってくれたのよ。野イチゴを取りに行ったりして、大好きな時間を一緒に過ごした船。
沢山の人達が笑顔でね。私は、あまり表には出る事のない身だったから。この時はとても楽しくて、楽しくて。でも、今になって思ってしまうのよ。この中のどれだけの人の笑顔が本物だったのか……。
いえ、ダメね。悪い事を考えてしまってはいけないわよね。
話しても、いいって……良くない、わ。良くない。良くないの。
……また誰にも聞かれない、夢の中なら？
……うん。なら今日、夢で待ってる。貴方は確か……ここの所長でしたか。
何用です？
クロワッサンですか、折角なので頂きますが先程から非常に顔色悪いですがここに居るより医務室にでも行った方がいいのでは？
大丈夫というのならばこれ以上勧めませんが……、それで私に何か話があるのでは？
最近我が夫が貴方にケーキを差し入れてきた？
……それが何か？
私が来てから少し変わった、カルデア内でトラブル起こす事も増えたが笑う頻度も増えた？
……トラブルに関しては少々耳が痛いですが我が夫が満足出来てるようなら何よりです。
キミに付いている時間が長くなり一部のサーヴァントから不満は出ているが放っておくと無茶するからカルデアに居る時だけでもキミのような者の側に居てくれる方が良いのかもしれんあやつを宜しく頼む？
まるで父親のようですね……言われずとも我が夫に無理させる気はありませんのでご心配なく、それとこのクロワッサン美味ですね。
え、これは貴方が焼いたのですか？
ではまた今度作って頂いても？その時は我が夫の分もお願いしますね。空想樹……もしもの世界を生み出す力。
ある種では聖杯と同じようなものなのかもしれませんね。たった一つの求めた世界を奪い合う聖杯戦争、そう思えば今の私達も結局やっている事はずっと変わらないのかも。
前に私に聖杯をどう思うかとマスターはお聞きしましたけど、逆に聞きたいのですがマスターなら聖杯にどのような願いを掛けますか？
……聖杯転臨って、いえ、いつも通りリソースとして使うという事ではないですから。
きっと、叶わないから？ ……少々驚きました。ネガティブなのはあまり想像してなかったというか。
え、違うのです？
あれも、これも、そう思ってしまって、一番大事な答えを見つけられない。失った道の後で大事に思えたことも沢山ある。だから、一つの世界なんかじゃ、きっと足りないから……？
……そうね、そうよね。生きるってそういう事だった。
私もそうでした。たった一つの願い、たった一つの世界、それに囚われて生きるのではなくまだ歩ける足があるならと、進みたいと思う気持ちがあったのよね。
あら、意外ですか？ そうですね、私は家族の事ばかり想う女ですから。
でも、そればかりじゃないのも確かなのよ。
家を出て、皆のピクニックは楽しかった。負傷兵の看護に出た時に、皆とビリヤードをしたのは楽しかった。苦しい時にした笑顔も、その全ては嘘ではないの。
聖杯、か。
願いというものが定まり切らないからこそ強いものだとしたなら、唯一つの願いの具現でしかない聖杯を求めるだけの人生になってしまえば、きっとそれは私達、死者の影と変わらなくなってしまう事なのかもしれませんね。
……前に聞けなかったからって、今の私の願いですか？
もう、それは聞くだけ野暮だと思いません？我が夫、これを見なさい。
ええ、鳥の彫刻ですね。
実はこれは私が作ったのです。
驚いたようですね、中々の出来でしょう？
これはレクリエーションルームで彫像の乙女に教授してもらい作ったのです。
聞けば我が子モードレッドの鎧兜は汎人類史の私が作ったというでは無いですか。
ならば私にもすごいのを作れぬ道理がありませんので。
しかし今の私には汎人類史の私程の知識がなく流石に大作は作れないので食堂に飾ってある彫刻の作り主である乙女に教授を頼んだのです。
期待通り彼女の教え方は素晴らしく初めての試みながらこれが出来ました。
ただ途中で例の神代の魔女が入ってきまして……。
ええ、彼方も造形には思うところがあるのか邪魔をしてきたりはしませんでしたが此方に向ける視線と熱気が凄く変な重圧が……。
ふふふ……、我が夫よ。
今回は比較的簡単な物ですがその後段階を踏んでいずれはすごいものを作りますので今から楽しみにしておくとよいでしょう。種火、種火、種火、種火……。
素材、素材、素材、素材……。
多くのリソース、多くの時間をかけて私達は強化を続けているわけですけど、そのお陰もあってか私達は確実に強くなっているのが実感できます。
ただ、連日のネロ祭りもそうですが、最近のエネミーは周回においても昔の高難易度を想わせるほどの強敵ばかり。それだけ、マスターも強力なサーヴァントの運用が出来るようになってきたという事なのでしょうけど、流石に停滞が見えてきましたね。
限界とは言いませんが、昔はよかったみたいな感覚があります。自らに見えている課題の切り分けと、現実における無謀の把握が出来てくると、自然と自分に出来る事を勝手に弁えてしまうものなのかもしれません。
それと同時に思うのは、これまでの戦いの事なのですが……。
あ、マスターも気になるのですね？
はい、相手になってきたビーストやクリプターは、どれだけ自らの強化に時間をかけ続けているのでしょう。最初から強者として生まれて来たものと違って、今までの特異点にもですが、隠れてリソースを集め願いを果たそうとしたり特異点を維持しようとする者達がいました。
身の丈に合う願いを持つ者とは違い、そういう方は私達と同じように素材を集め、自らの強化に回している筈なのです。
例えば、森でイノシシを追い続けるベリル・ガット。山に登って鉱石を拾いに行くキリシュタリア・ヴォ―ダイム。リソースの管理の為に計算し続けるオフェリア・ファムルソローネ。
特異点は大体は聖杯を利用して形成されますが、聖杯を使った黒幕でなくとも第三の勢力になる存在がとても強い力を携えて戦う事になった時もありましたね。
そういう方達も、私達のように汗水流し素材素材素材と追い続ける事になった……と考えてしまうと、途端にこう、なんというか、面白くなってしまいますし、その強さの背景にあるリソースの量を考えると共感の涙が湧く気が……。
え、一番その手のリソースを頑張って集めてた敵を知ってる？ どなたですか？
……ビースト１、ですか。
確かにその、本当に偉大な魔術王な気がしますね、身をつまされるという意味で。
人理3000年の熱量計算と、人理焼却に最小限で必要な聖杯の調達に、特異点形成のための仕込み。ちょっと考えたくないものです。我が夫。
あそこでぶおんぶおんと叫びながら棒を振っているあの者は何をやっているのでしょう？
VR？あの頭に付けている物で此処とは違う景色が見えている……？
幻術のようなものでしょうか……。
興味あるなら終わったら巴さんに貸して貰おうか？
そうですねそのVRとやらに少し興味が出てきました。
このゴーグルと棒が連動していて敵が出てきたら振っていれば倒せるのですか。
ではやってみましょうか。
む、敵の兵士が現れましたね、こうでしょうか？一撃で倒してしまっては張り合いがありませんね……。
最初は弱いけど段々と難しくなっていくのですか。
ぶおんぶおん。
え？この掛け声は別にいらない？そ、そうですか、もっと早く言うのです我が夫。
むっ、全身鎧の兵士が出てきましたね、あれがここの守りの要でしょうか。
何！？此方の攻撃が効いていないのか！？単純な攻撃では弾かれるから守りを固めながら相手の隙を突くのです？
ほう、良いだろうならば見せてやろうこの私の力を！
アコーロン、モルゴース、逃がすものかオークニーの雲よ！
やっと血が滾って来たのに終わりだなんて。
このVRとやら中々ですね。
ええ、まだ他の舞台もあるのでしょう？いずれは全制覇を成し遂げますよ我が夫。お茶に、お菓子に、インテリア。
昔はやっていただいたものですが、自らやるようになるとこだわりができてくるものですね。
家具の置き方ひとつにおいても、考えを巡らせる部分は多岐に渡りますし、納得いく形になるまで試行錯誤するのも割と好きなんです。
……。
へ、何でしょう？ ぼうっとしていた？
いえ、少し嫌な考えをしてしまったの。
私にとってこういう行いは決して良い思い出とともにあるものではないです。
だから、それを趣味にするのは、まるでそこから逃避しているようだなって……部屋を眺めるたびにそう考えそうで。
……偶には逃げるのもいいって、貴方が言うのです？
まあでも、そうね。囚われ続けるのは癪だし、皆だってそんなこと望むわけがないのよ。
だから、マスター。今日は私の部屋にお付き合いくださいね。こうなったら貴方との思い出でいっぱいにしてしまうことにしますから。我が夫、警戒しなさい。
私達は部屋にいた筈ですがいつの間にか迷宮内部に放り出されています。
何者かの攻撃かと……。
違うと思う？
たまにあること、こんな時の為にマップ預かってるから大丈夫？
流石です我が夫。
ん？なんですその手は？
此処は地図に沿って行けば罠や敵などの危険はそれほど無いはずだけどはぐれるのはまずいから手を繋いでいこう？
そ、そうですか？
では行きましょうか我が夫。
我が夫……、本当にこのルート安全なのですか？
先程から壁から槍が出たり角から突然の魔物や不意の落とし穴など……。
巨大芋虫も出てきたね？
……その事は忘れなさい思い出したくありません。
アステリオスの迷宮だからいつもはこんなに試練染みた罠張ってないはずなんだけど？
つまり悪趣味な何者かの介入が考えられるということですね？
その者に心当たりは？ある？
多分この試練を乗り越えて来るのをゴールで楽しみにしてる……と。
それは朗報ですね、最奥に辿り着いたら最大出力でその者に最果ての槍を叩き込みます……！
その時は悔やむがいい！私の眼前に『あれ』を出現させた自らの浅はかさを！！マスター、先日は異聞帯での事を話してくださって有難うございます。
話を聞いていて思ったのですが、私達のロシア帝国の終わりと似ていましたね。
肥大化するツァーリ、反抗する人々、国家転覆を目論む貴族。人の営みである限り、終わりはえてして似たようなものになるのか、あるいは帝政のロシアは同じ結末を辿るものであったのか……。
答えは分かりませんけど、貴方の話を聞けて良かったのは事実です。そして、雷帝と貴方の問いかけも。
何も選べなかった？ 違います、貴方は何も知らないまま、手を止められた。
それは、普通ならダメな行いです。弱さです。ですけど、だからこそあのツァーリが認めたのは、私には分かるのよ。
私の父様は、処刑の時に処刑者達に問いかけたの。「貴方は何も知らないのだ」って。私達に手をかける意味を何も分かっていないのだと。
何も知らず、何も分からない。多くの場合において無知は罪であり、でも同時に無知こそがその人そのものでもあるの。
知る機会を得る時、無知に直面した時にどのように行動するか、そこにその人の真価が出てくる。
貴方は、異聞帯を消し去る事をよしとしなかった。だから、一度は折れて、でもだからこそ、激励を受けられた。
……あそこで容易く、撃とうと決意できない貴方でよかった。確かにロシアであったあの大地の事を、本気で想い悩む貴方でよかった。
私のマスターが貴方で、本当によかったの。ふふふ……！これを見なさい我が夫よ。
そうです、食堂で不定期に行われている抽選で手に入るスペシャルスウィーツの引き換え券です！
今回は食堂の料理自慢達が腕によりをかけて作ったパンケーキだとか。
では早速引き換えにいきますので餌を待つ子犬の気分で待っているのがよいでしょう。
おお……これはまた見事な……！ええ、崩さぬよう慎重に運びます料理長。
もうすぐ我が夫の待つ部屋につきますがそこの少女よ食堂からついてきていますが何用か？
何？この黒猫のパンケーキとそのスペシャルパンケーキを交換していただけないかしら？……だと？
それは出来ぬ相談だ、これは厳正な抽選のうえで手に入れた品不正は無かった。
それをやすやすと交換に応じたりしては作った者や他の参加者達に申し訳が立たぬ。
そうね私悪い子だったわ……などとこの世の終わりみたいな落胆をされると此方も幾分居心地が悪いのですが……。
仕方ありませんねそのままついてきなさい。
我が夫、このパンケーキを此方の少女に半分分けますがよろしいですね？
その代わりそちらの黒猫のパンケーキを半分献上しなさい、そちらのも気になるので他に誰も見ていない此処で半分ずつなら交換に応じましょう。部屋には鍵を掛けましたがこの事は他言無用ですいいですね？よろしい、では頂きましょう。
おい、少女よマスター一口どうぞ？などとそこまでしていいとは言ってはおらぬぞ？
我が夫、私の方を食べなさい？エヘヘ……マスターさま……モルガン陛下……ゴッホなんかの為に時間をとっていただいてありがとうございます……実はお二人にお願いがありましてお二人の絵を描きたいなーなんて……ダメですか？ダメですよねゴッホの絵の為に長時間拘束されるのなんて迷惑ですよね？すみませんすみませんすみませんすみません！！失礼しましたー！
ハウッ！？部屋を出たはずなのにいつの間にかまたお二人の前に！？まさかゴッホ窮地ゴッホ暴走からの新スキルゴッホワープをゴッホ開眼……！？え？転移魔術で戻しただけ……？
……ですよねー！ゴッホ調子に乗りましたお詫びにこの端っこの部分を……。
いらない？そんなー陛下の釜で煮込んで新たなゴッホレシピのページが開けるかもしれないですのに……。
そこに正座？はいすみません、ゴッホ反省……。
え？描いても構わない？ホントに？ゴッホなんかで満足出来ます？出来上がりをみて貶したりしません？しない？
ああ……！マスターさまとモルガン陛下が眩しい！光輝いてみえます！これが王の威光というものでしょうか？ゴッホは……！ゴッホは……！！こんなに光を浴びて……！！！
咲いちゃった！
エヘヘ……ゴッホジョーク。マスター……その、ね、落ち込まないで。
確かに、上手くやれば可能だけれど……正直なところ、続けるのは無理があると申しますか……。
ですから、無理が……。
ですから！ 私達に三蔵法師もアルトリア・キャスターもいらっしゃいませんから、私軸の礼装6積みは無理やりすぎます！
……あ、やっぱり心が擦り切れてしまったみたい。で、でも、現実は直視しなくてはいけないわよ、マスター？
アサシンが通常2、中ボス1、サーヴァント2。アーツチェインとアビゲイルを駆使すれば確かにwave2は突破できましたけど、カード運に安定して恵まれなければ厳しいです。
wave1でアビゲイルを含むアーツチェイン、wave2で私のアーツカードが必須。後続からアビゲイルを引っ張ってくる形なら初手のカードの安定性はいくらか増しますけど、今度はサポートから受けるバフ量が減りますから火力が追いつかなくなるわ。
そもそも玉藻を外すしかなくなるのは少しどころじゃなくマイナスよ。
もう、また没頭してしまって。
これまでも変な編成を組み込んで無理やり使って、最後には5積みに戻るのですから、今の時間をきちんと周回に当てる方が良いと思います。
……これはこれで趣味みたいなもの？ 本当かしら？「立香さん、それ…。」
敵対するかは別として、女王様に謁見するのだから身だしなみには気を使ったほうがいい。そうペペさんからアドバイスを受けた私たちは、伯爵邸の浴場を好意で借りることになったのだ。だがそこの更衣室で私が目にしたのは、凄惨極まりない傷跡であった。
「あ、変なの見せちゃったかな？ごめんね？」と軽々しく彼女は流しはいたが、それが寒気がするほどの深い傷痕であることは、人間の身体に詳しくない私から見ても明らかであった。下腹部に開けられた手首くらいはあったであろう縫合跡、左の手足に残る大きな裂傷跡、大小の火傷や切り傷に至っては数えるのもバカバカしくなるほどだった。
「じゃあお先♪ 日本式のお風呂なんて久しぶりだよ～！」
そうして軽い足取りで浴場へと向かう彼女の姿に、私は先ほどの戦闘での姿を思い出した。
(活性アンプル、すぐ投与して！)(りょう…かい……。)
あのとき立香さんは、クスリを使わなければ死にかけるところまで自身の魔力や生命力を酷使していた。勿論、サーヴァントを召喚しなければ彼女は戦えないのだから、あの時はそうするしかなかっただろう。けれどもあのアンプルというのを投与したときの彼女やダヴィンチちゃんの手際の良さは、それを使うのが今回が初めてではないことを雄弁に語っていた。
その光景と先ほどの彼女の応答から、嫌な予感を感じずにはいられなかった私は、それを確かめるべく一足先に湯船につかっていた彼女の隣に座り、こう話しかけた。辛くはなかったんですか、と。
「へーきへーき。それにこれも私が頑張んなきゃいけないことだし。」
その淀みない応答に、私は悪い予感が的中してしまったことを察した。まるでそういった質問が来ることを想定してたみたいに、どう答えれば相手を心配させないか事前に吟味したような━━━そして、自分自身にも言い聞かせているかのような、不自然なまでに滑らかで淀みない回答。つまりは、ひた隠しにしている本心がそれとは真反対であるだろうということ。きっと立香だってもともとはどこの村にでもいる、ごく普通の女の子だったんだろう。けれどこうして世界を救う使命を与えられ、何度も何度も戦場に赴いて、きっと想像もできないような地獄を押し付けられてしまったのだ。>>591
ふと私は、あの戦いでなぜ立香さんが一目散にマシュさんのもとへ駆け寄ることができたのか、分かった気がした。彼女が大事な人だというのはもちろんあるだろう。けれどそれ以上に、もう立香さんには縋ることができる人がマシュさんしかいないのかもしれない。きっと多くを失って、多くを捨てることを強要されての旅だったのだろう。その上彼女まで失ったら、果たしてあの人は立ち上がることができたのだろうか？
その疑問に取り付かれた私は、さっそくダヴィンチちゃんに教わった汎人類史の習慣を試さずにはいられなかった
(ああ神様、なぜ彼女のような世界を救う立派な人が、このような目に合わなければならないんでしょうか。)
(願わくば、全てが終わった二人に平穏な余生が訪れますように…。)あるところに、ボガードという領主様がいました。ボガード様は偉大な方でしたが、一つ悩み事がありました。それは相応しいお嫁さんがいないことです。
どこかに自分に相応しいお妃さまはいないのか、そう悩んでいたある日、仕立て屋のハベトロットがこうアドバイスしました。
「お前、この前傭兵サーヴァントをたくさん雇っただろ？その中に女が混じっていて、そいつがお前の運命の相手さ。」
「今度そいつらを呼ぶとき、ボクの糸車を見せればいい。女の子はみんな糸車が好き(中世欧州基準)だから、その時のリアクションでたぶんわかるだろうさ。」
翌日、ボガード様に呼ばれたサーヴァントがひとりひとり謁見します。一人目は黒い鎧のシールダー。彼女は現代生まれであったので糸車にはそこまで興味を示しませんでした。
二人目は紅い衣のアーチャー。彼は家事が好きであり、また絡繰りが好きでしたので「ほう…。」と思わず感嘆を漏らしました。
そしてそれを見たボガード様は咄嗟に「床を敷けえい！」と叫びましたとさ、めでたしめでたし。「おんどりゃぁーー！」
周りに民家一つない長閑な街道で、おしとやかとはとても言えない少女の雄叫びが響き渡る。それと同時に、ガコッと段差から抜け出し進み始める荷車。肩で息をしながらそれをひく赤毛の人間に、同じく荷車を押していた妖精達が心配そうに話しかけていた。
「おいおいアニス、あんまり無茶すんなよ？お前は大切な商品なんだから、グロースターに着く前にへばっちゃったらもとも子もねえぞ。」
「だってもたもたしてたら女王軍に見つかってダーリントン送りなんでしょ、じゃあ早く進まなきゃ！そんなことよりワグさんも約束忘れないでよね！？」
「ああ、そこは安心しな！アニスみたいな働き者で器量良しの人間なら、身請けする妖精は選り取り見取りさ！」
「よっしゃあ、レッツ玉の輿！(？)」
とはいえ、如何に空元気を吹かしたところで荷台の鉄塊が軽くなる訳ではない。早速滝のように汗を流し始めた人間に、彼らの弟分が提案を持ちかけた。
「なあアニス、そんなに早く行きたいんなら、その鉄の筒置いていっちまおうぜ。どうせ使い方もわかんなぇんだろ？」
「うーん、棄てたいのは山々なんだけど、なんかそうすると良くないことが起こりそうなんだよねえ。それに…」
「それに？なにか思い出したのか？」
「…や、ダメみたい。」
しばらく口に出すかを迷っていた彼女は、そう言って誤魔化し、思い浮かんだ馬鹿げた言葉を飲み込んだ。(それに、多分私はあの筒の「一部」なんだ。荷車にとっての荷台と車輪みたいに。)
そんな思索に耽っていた彼女の思考に、突然叫び声が割り込む。先程のロブという妖精が、自分たちに迫る危機に気付いたのだ。
「やべえ、ブラックドッグだ！荷物を置いて早く逃げろ！」
しかし、ここは周りに何もない草原。今から逃げてもすぐに追い付かれてしまうだろう。そして何より「コレ」を置いて走り去るという発想が、彼女には無かった。そうして躊躇しているうちに、ブラックドッグのうちの一体がその場に留まる彼女に狙いを定めて飛びかかる。もはやここまで、そう覚悟を決めた瞬間ー。
(先輩！)
遠くから誰かが呼びかけるような感覚。それと同時に右手の令呪に衝撃が走り、獣や逃げ惑う妖精がすくみ上るほどの雄たけびが響き渡る。
「■■■ー！」
落雷と錯覚する程の咆哮と共に現れたのは、荒削りの斧剣を携えた見上げるような巨漢。まさしく狂戦士としか言いようのない剣圧で黒犬を切り刻み、そのままの勢いで嵐のように残りの敵をもすりつぶしていく。
その様子を見ていた妖精たちは、興奮気味に勝手なことを語り出す。
「すげーやアニス！どうしたんだそれ、守護霊とかか？」
「あんなことできる奴なんて妖精でも見たことねえ！もしかしてアニス、予言の子じゃねえのか？」
「馬鹿言うな、予言の子は妖精だって話だろ？」「いやわかんねえぞ、女王軍は片っ端から予言の子を捕まえてるらしいからな、もしかしたら嘘の予言で捕まらなようにしてるのかも。そうじゃなきゃアニスの力が説明がでいねえぞ。」
呆然と立ち尽くしていた少女はその声で我に返るが、既に巨影は姿を消した後であった。なぜ自分にこんな力が？いったい自分は何者だったのか？いつになく自分の過去に対する渇望が強まった少女は、何の根拠もなく繰り広げられる妖精たちの会話に身を乗り出す
「ねえその、予言の子？についてもっと教えてもらってもいい？」
こうして彼女は、想像もしなかった運命の荒海へと自ら漕ぎ出すのであった。いつにない寝つきの悪さに悩まされた私は、気分転換に夜の森を散歩してみることにしました。蛍のような燐光━━━と言っても私はライブラリでしか見たことがないのですが━━━に照らされた風景はどんなに眺めても飽きないほどに魅力的で、だから私はその時後ろにオベロンさんが立っていることにも全く気が付きませんでした。。
「どうしたんだい、こんな深夜に一人で散歩なんて。」
「オベロンさん？」
「驚かしてすまないね、ひょっとしてリツカ君が心配で眠れなかったのかい？」
「！」
口にも出していないことを言い当てられ、思わず私は固まってしまいました。
「…ふむ、カマをかけてみたが図星だったようだね。今から偵察に出ようかと思っていたけれど、少しだけ予定変更だ。少しだけ話をしよう。キミとリツカ君の話だ。」
そういうとオベロンさんは、いつになく真面目な口調で問いかけます。
「恐らく、今まで君たちはずっと一緒に旅をして、互いに守り合い、支え合うことが日常になっていたんだろう。そしてその様子だと別行動をすることはあっても、こんなに長期間安否が不明な形で行われることはまずなかった。だから、君は不安なんだ。リツカ訓練だけでなく、彼女という支えのない今の自分が。」「でもね、今の君はある意味正常な状態であるともいえる。」
「正常？今の私が、ですか？」
「いいかいマシュ、君たちはあくまでもカルデアという組織の一員としてこの戦いに臨んでいる。ということは仮に今後リツカ君がリタイアしたり、彼女より優秀なマスターが見つかれば、そのひとと契約する可能性があるということだ。或いは逆に、白紙化の解決において君より優秀なサーヴァントが見つかれば、彼女がそちらと契約しなおす可能性だってある。そこまでいかなくとも、それこそ今みたい連絡を絶ちながら別行動をする可能性だってあったかもしれない。この戦いは個人で挑む聖杯戦争じゃない、人理を取り戻すことが第一なのたからね。」
「私が、先輩以外のマスターと契約を？」
「もちろんこれは極端な例だ。けれども、本来ならば予め覚悟しておくべきことでもある。名無しの森を出たとき、記憶が戻った君は必死になって先輩との契約を辿ろうとしていた。生死さえわかれば十分な状態であったのに、不要な行いが彼女を危険に晒したかもしれないのに、だ。あの時の君は、先輩の安否が気になるという以上に、先輩からのつながりがないことを怯えているように思えた。」
「ひょっとして、アルトリアに協力しよう、と思ったのは、先輩の代わりに縋る、支えになることが欲しかったからじゃないのか？」
「それは…。」その言葉を否定しようとして、でもそれが出来ないことに私は気がつきました。
「忘れちゃあいけない。リツカ君は君のために生きているんじゃないってことを。そして君もまた、リツカ君のために生まれたわけでもない。それに、カルデアの戦いも君たちの長い人生からしたら単なる通過点でしかない。命をかける価値はあれど、一生を捧げるべきものとは限らないんだ。」
「カルデアが、単なる通過点…？」
「そうだ、ずっとカルデアで育った君にはピンと来ないかも知れないが、もしかしたらいつかは君もカルデアを出たり、或いはカルデアで違う役割を背負う、それを選択する未来もあるのかもしれない。そしてそのときは、君が自身の望みに従って選ばなければならない、ということさ。」
「私自身の望み…。」
「そう、君が欲しいもの、君自身の願いさ。」
「わかりません…。今まで私は先輩のことで頭がいっぱいで、そんなこと考えたこともありませんでした…。」
「それなら、丁度いい機会だ。君自身の欲しいことを、リツカ君に再会するまでの宿題としてみよう。勿論答えはすぐに出ないだろうけれど、まあそこは重要じゃない。悩むことで見えるものもあるだろうし、もし答えを見つけることが出来れば、きっとリツカ君も喜ぶだろうさ！」
そう言って夜闇に旅立つオベロンさんを見送りながら、私はいつまでも先程の会話を反芻するのでした…。「よし、じゃあ今日もお仕事頑張りますか！」
「何がよし、だよ何が！お妃さまがモース退治なんて前代未聞だよ！本当にお前、ボクのお嫁さんかよ？！」
シェフィールド郊外のとある草原で、一人の妖精の絶叫がこだまする。なにかと困りごとに首を突っ込みたがる困ったお妃さまではあったが、今日のは特に度を越えた内容であり、心配でついてきた糸巻き妖精が絶叫するのも当然であった。
「いやー、そうは言っても何かしてないと落ち着かなくて。」
「またそれかい。そんなに何かしていないと気が済まないのか。この前も言ったけど、お前はもうお妃さまなんだ。やらなきゃいけないこと、じゃなくてやりたいことを選んでも許される立場なんだぞ。お妃様になっても好きに生きれないだなんて、いったい記憶を失う前はどんな生活だったんだか…。」
「まーまー、その話はまた今度で。折角来ちゃったんだからさっさと終らせて帰っちゃおう！」「今回もいっちょお願いします、リッカ様！でも最初の時みたいに呪いの歌姫とお城でボエ～とやるのだけは勘弁です！」
そう言って会話に割り込んできたのは、彼女に「お仕事」を依頼した衛氏長の牙の氏族。いまだその時の体験を恐れているのか、彼の声には若干の怯えが含まれていた。
「ダイジョブダイジョブ、あれはさすがに私もきつかったから。なんか思い出してはいけない狂気の祭りと異形の建築物が浮かんだんだけど、「あ、これ思い出したらダメなやつだ」て気付いて即刻シャットダウンしたからもう大丈夫。」
「それじゃあ今日はいったいどなたを？」
「うーん、くははおじさんはあの夜以来来てくれないし、あんまり強いのだと疲労がすごいし…。よし！」
言うや否や、花嫁衣裳の下に着こんでいた黒い野戦服を露にする妃。当然その行いは、糸巻き妖精のさらなる不興を買うこととなった。
「よし、じゃない！いくら下に着てるからってお嫁さんが人前で脱ぐな！別に無理して着て来なくてもいいだろそのダサい服！」
「でもこの服着てないと、守護霊呼ぶとめっちゃ疲れるんだよね～。」
「だからってなあ！…あーもう、生地が伸びちゃってるよ…。後で仕立て直さないと…。半ばあきらめの境地にある糸巻き妖精を尻目に、リッカと呼ばれた記憶喪失の少女は守護霊と呼んでいるソレを呼び出す。常日頃戦場を共にし、最も彼女に信頼を寄せてくれるものー
そんな彼女の求めに応えたのは、日焼けした肌と一張りの弓を持つ青年。派手な武具など持たないものの、その立ち振る舞いからは英雄とも呼ぶべき気配を感じさせた。そして予言の子に言われるがままに強弓を構えたその男は、力の限りを込めた一撃を放ちながら、こう叫んだ。
「ステラぁ！」と。
━━━後に、その現場に居合わせた衛士長はこう語った。自身の肉体が弾け飛ぶほどの弓引きを躊躇うことなく行ったあの守護霊、モースを地形ごと吹き飛ばした一撃。
そのどれよりも、凄惨極まる光景の中でありながら「あー、そういえばこれそんな感じだったかも。」と、平然とした表情を浮かべていたリッカ様が一番恐ろしかった、と…。
それは丁度シェフィールドが陥落する、一週間前のできことであった…。「そういえば、どうしてあの時リツカ君を連れて帰らなかったんだい？」
それはちょうどノリッジに滞在した最初の夜のことでした。偵察に行く前のオベロンさんと世間話をしていた私は、不意に昼にあった出来事について聞かれたのです。
「今の君は妖精騎士だ。やろうと思えばあの程度の警備、力づくでも突破できただろう。けれどもらしくもなく途中でやめてしまったじゃないか。」
そう問い詰めてるようにも聞こえるオベロンさんに、私はあの時のことを思い出してしまいました。
「ごめん、急いでるの。」
ばつの悪そうな顔をして、手短に会話を切った先輩。そのときの胸がきゅっと締め付けられる感覚に襲われながら、私は言葉を選びます。
「それは…今の私たちの目的はアルトリアさんを支えることだからです。そのためにはここで町の有力者とトラブルを起こすわけにはいきません。先輩の無事がわかっただけでも今は十分です。」
「そうかい？でも本音を言えば、あのまま先輩を連れて帰りたかったんじゃないかい？」「はい…けれど思い出したんです。オベロンさんの秋の森での言葉を。先輩は私なんかがいなくてもちゃんと頑張れていました。もしかしたら今の先輩には、私はもう余計なものかもしれません。だったら私もそれに負けないくらい、頑張らなくちゃって思って…。」
そう答えると、オベロンさんはなぜかばつの悪そうな表情を浮かべ、小声で何か独り言を呟いた後こういいました。
「ところでマシュ、話は変わるが名無しの森で記憶を失った人間が記憶を取り戻す前に別の自分、何か大きな役割を与えられると、本来の自分を失ってしまうことがあるそうだ。」
「それって、もしかして今の先輩のことですか？」
「ああ、君たちは確かに人理修復という偉業を成し遂げたが、それはあくまでも人知れず行われ、また助けたという事実自体もその過程で失われてしまうものだ。一方、今回は大勢の人間から彼女は予言の子として頼られ、また声援を受けている。」
「それじゃあ、先輩は…！」
「そう、あれはもうは君が探していたリツカ君ではない、別の誰かだ。」「━━━なら、もう彼女に拘る必要もないんじゃないか？」
その言葉に、私は思わず呼吸が止まるのを感じました。
「今一番重要な「本物の予言の子」であるアルトリア君はもうこちらにいる。戦力だって今はもう君という妖精騎士がいるのだから当面は問題ない。」
「無論、それを決める権利は僕にはない。顧問であるダ・ヴィンチ君
そして、今までずっと共に旅してきた君が決めるべきことだろう。」
「君はどうしたい？君はいったい、リツカ君に何を望むんだい？」
その問いかけに、私は最後まで答えることは出来ませんでした…。「ーんぱい、立香せん「おい貴様、なにをしている！」
不意に呼ばれて振り返った私の前にいたのは、衛兵に取り押さえられた黒い鎧の少女だった。
「君、どうして私の名前を？ってそうか、シェフィールドではこっちの名前を使ってたもんね。もしかして私のファン？」
気さくに話しかけたつもりだった私は、しかしすぐにそれが失敗だったことを悟った。立ち塞がるもの全てを吹き飛ばんとする先程までの気迫が嘘のように消え失せ、少女の顔はまるで親に捨てられた子供のように曇ってしまったのだ。
「さあ、もう十分だろ！さっさと離れるんだ！」
気力を失い衛兵達に引き剥がされていく彼女は、もしかしたら私の過去を知っていたのかもしれない。気にならない訳ではないが、そんなことよりやるべきことが今の私にはあるのだ。それは「予言の子」として、このボガード様が愛したこのノリッジを救うこと。
スプリガン氏の胡散臭い演説を聞き流しながら、改めて私はその決意と覚悟を固めた。その時はすぐにやってきた。ノリッジの港街におびただしい数のモースが上陸したのだ。自警団などが応戦しているようだが、明らかに手数が足りない。城内から街を見下ろし一番戦力が手薄なところに目星をつけると、あの手この手で私を引き留めようとするスプリガン氏を無視してガラスを突き破り、空中へと躍り出る。そして紅い弓兵に着地を任せると、私は目的地へ向けて走り出した。
途中、昨日の少女が仲間達と共に戦っているの目にする。私は彼女の健闘を心のなかで祈ると、守護霊達を呼び出し厄災の群れに突貫した。
「三時方向、牽制お願い！その間に十一時の群れを叩いて！」
眼帯の騎兵が魔眼で相手の動きを止め、その隙に朱槍を携えた槍兵と雅な剣士が別方面からの敵を切り刻む。その裏をかくように現れた伏兵は暗殺者の呪腕の餌食となり、そうこうしているうちに次の波が押し寄せていることをフードを被った魔女が遠見で知らせる。
「いつも」と違って自分の身の安全も常に注意しながらの戦いであることもあり、私の戦場は最早修羅場という表現すら生ぬるいほどの有り様であった。呼び出した守護霊達に矢次早に指示を出し、それが終わる前に変化する戦況に合わせて次の策を練る。加熱した脳は最早思考を言語化する余裕もなく、私には最早自分が何を指示しているかを理解する余裕もなかった。
先程まで早鐘のようだった心臓は今や規則的な鼓動を刻むことすら覚束なくなり、震えの止まらない指先はとうに感覚が消え失せていた。遂には両目の焦点も失い、事前に頭に叩き込んでいた戦況から次の指示を出しつつ、私は守護霊を使役するための私の魔力、というより生命力が枯渇しつつあることを悟った。
だとしても構わない。今の私は予言の子、一人でも多く、この街のひとを助けるためにここにいるのだから。モースの波を捌ききり、やっと呼吸を整えた私の前に現れたのは、海に聳え立つ巨体。ただ倒れ伏しただけで町を更地にするであろうそれを見て、私はすぐに勝てないことを察した。
恐怖に足がすくみ、逃げたいという欲求が頭を掠める。けれど予言の子として戦場に立った私には、その選択肢は最初からなかった。ここで私が逃げれば確実にノリッジは壊滅する。でも、私が悪足掻きをすれば結果的にそれで助かる人もいるかもしれない。一人でも多くを救うため、恐怖を圧し殺して桟橋の先端に立った私は、傍らに立つ紅衣の弓兵に花弁の如き城壁の守護を展開させた。
「先輩！立香先輩！」
その声に振り向いた私は、そこで信じられないものを見てしまった。あの黒い鎧の少女が、全速力でこちらへ向かって来ているのだ！
なにやってるの、ここはもう危ないから早く逃げて、そんな私の叫びをかき消すくらいの大声で、彼女は叫んだ。
「カルデアの使命とか！先輩のサーヴァントだからとか！そんなことはもう関係ありません！私は、貴女と共に進みたいんです！先輩のただ一人の後輩として！だから！」
花弁を思わせ防壁が一枚一枚砕け散る中、私は思わず呆気にとられた。
何を言ってるんだ彼女は。さっさと私なんか見捨てて逃げればいいのに、訳のわからないことを言って、一番危険なところに飛び込んできて、なのにどうして━━━彼女が来てくれたことが、私にはこんなにも嬉しくて泣いているのだろうか。そして彼女が「ソレ」の前に立ち塞がった瞬間、最後の花弁が砕け散る。光の飛沫となって降り注ぐなか私の前に割り込んだ彼女は、迷うことなく逆光に彩られながら盾を構える。
「ダメ、このままじゃ！」
貴女まで、と口にしようとして、私は強烈なデジャブに襲われた。一度は失い、そして二度と繰り返すものかと心に誓ったあの光景。例え記憶から失われようと、その魂からは決して消えることはない━━━
その瞬間、私という時計の中で欠けていた最後の部品がカチリとはまり、止まっていた時間が一斉に回りだす。(━を━━)
同時に手の甲に刻まれた令呪が輝いて、火傷しそうなほどの熱を帯びる。
(令呪を━━━)
思い出す。これは隷属の証などではないことを。私と彼女をつなぐ、絶対にして不可侵の契約(キズナ)であることを。
(令呪をもって━━━)
本当の私は予言の子でも、勿論アニスでもない。そう、私の本当の名前は━━━
「令呪三画をもって、カルデア最後のマスター藤丸立香が告げる！」
伸ばした右手はまるでそこが定位置であるかのように彼女の肩に吸い付き、魔力伝達のラインを構築する。そう、彼女の名前はー
「マシュが一番強いってことを、私に見せてちょうだい！」
その瞬間、彼女の背中が大きく震えた。こちらからは見えないが、きっと彼女は大粒の涙と共に満面の、そして不敵な笑みを浮かべてるのだろう。なんで解るかって？だって彼女は私の最高の後輩だもの。
「はい！マシュ・キリエライト、マスターとの合流に成功！これより戦闘を開始します！」あらマスター、私をお探しですか？ ……私がキッチンにいるのがそんなに意外かしら？
なんてね、ちょっと趣味にできそうな事を探しているの。ほら、刑部姫と少々話をする機会があったものだから、その時に「ふ、普段はどのようなご趣味、を、ををを……！」なんて吃られてしまって。
似ていたかしら？ ふふ、モノマネは少し得意なのよ。生きていた時にも褒められたわ。
……っと、話がずれましたね。
まあ、そう聞かれたのは良いのですが、私は趣味というと写真を撮るとかなんです。だけど、撮るのも良いけど撮られるのも嫌いではないし、強くこだわりがあるわけでもなくて……。ほら、ふとした日常ってとても、残しておきたくなるものが多いじゃない？
そんな感じだから、サーヴァント達にも広まってるSNSですか。ああいうのはとても私に合っているのだけど、あえて趣味として話すのは難しいところもあるの。見る側と投稿する側で大分価値観も異なりますし。
なので、最近はきちんと人に話せる趣味を探しているのです。まずは、自分に出来る事から。
あら、何か提案があるの？ コスプレ、ですか？ 演技が好きならいいかも、か。
確かに悪くないですね……貴方が、刑部姫と共謀なさっていないのであれば、ですが。さて、私を探して歩いていた理由を、しっかりお答えくださいね？
……全く、見たかっただけなら最初からそう言いなさい。別に趣味でなくとも、お付き合いいたしますから。ロマノフのイースターエッグをご存じですよね？
私の知る物は父様が母様やお祖母様に送っていた物なのですが、その由来はお祖父様が自分の妻、つまり先ほどのお祖母様であるマリア様への贈り物なのです。最初に結婚20周年を記念して贈られたその卵の模型は、お祖母様の子供の頃の話を元に作られたそうよ。
その後、恒例となって、父様もお祖父様に習ってこのイースターエッグを配偶者に贈る習慣が出来たのです。
マスターのところにはそう言った贈り物の習慣はありますか？
あ、誕生日やバレンタインデーは別口で。もう何度かやっていますしね。私のイースターエッグを受け取るというのであれば、話は別ですけど。
そう、前向きに検討してくださいね？
さて、先の話に戻るのだけど……ふぅん、カーネーションですか。母の日の贈り物なのね。ちょっと調べてみましょう。検索っと……あ、ほら、見て？ もっとちゃんと近くに。一緒に見れないでしょう？
ロシアでは母の日は最近のものなのね。私には馴染みのない慣習。日本とは日付や送るものが異なるみたい。
ロシアはケーキを、貴方の国ではカーネーションを送る。反対に父の日はどうなっているのかしら？
貴方の国では、あまり決まった形ではないようだけど……ロシアには、そもそもないのね。とても癪な事に赤軍の為の日が源流の、
祖国防衛の日がその代わりみたい。
仕方ない、ここは私は貴方の国の慣例に従い、カードを贈る事にしましょう。貴方は花を私に贈るの。イースターエッグの代わりね。
そういう話じゃなかった気がする？ あら、私に贈り物をするのはお嫌ですか？ん、なんです我が夫？
なぜ部屋に大釜を？少し魔女らしい儀式でもしようかと思いまして……、危ないから離れていなさい。
…………ここですね。
当たりのようです、天井に潜んでた曲者が煮えたぎる釜に落ちましたね、蓋をして出てこれないように封をしましょう。
ンンンンンン～！！って呻き声と釜がゴトゴト揺れているけど大丈夫か？
ええ、そのうち大人しくなりますので。
ここ最近部屋に不穏な気配を感じていて何か害を為す前に排除する良い方法無いものかと調べていたところ、我が夫の国の歴史で釜茹での刑というものがあったと知り使わせて頂きました。
おや、静かになりましたねこれで大丈夫でしょう。
なんです我が夫？隣？
き、貴様いつの間に脱出を！？
拙僧多才なれば……？腹の立つ奴め……、今度は細切れにしてくれようか……！！
待て！！ご馳走様ぁ！などと最後まで此方を翻弄していきましたね……。
追わなくて大丈夫か？
ああいう手合は下手に追いかけると術中に嵌まりますので口惜しいですが……。
次は完全包囲網張ります。えいや！ ……あら？
ふふ、ふふふふ、ふふ、ま、まさかこんなにあっけなく引っかかるだなんて。
それともヴィイがお手伝いしてくれたのかしら？ あ、手を出して。立てますか？
これ、貴方達の国では膝カックンというのでしたね。ライブラリにあったコメディの動画で拝見しましたが、子供達の悪戯とは万国問わず変わらないものですね。
あら、他の職員にはやらないで、と？ そうね、流石に私も童心に帰りでもしない限りはもっと高等な悪戯をします。
こうして心配をされるのは、マリア姉様を思い出すわ。マリア姉様も私が誰かを転ばせたりすると慌てて謝りに行ってたりしていたのよ。
OTMA、私達4人姉妹は仲が良かったけれど、私と特に仲が良かったのはマリア姉様なの。上二人のオリガ姉様とタチアナ姉様は大きなペアと呼ばれていて、私達二人は小さなペアと言われたわ。この大きなペアと小さなペアでは、少しだけセンスが異なると言いますか。オリガ姉様は父様に、タチアナ姉様は母様に似ているの。多分しっかりしないとーって意識が強かったんだと思うのですが……。
マリア姉様はそこにちょっと反するようにまた違った性格をしていて。私もそうですけど明るくて、楽天的とでもいいますか。だから小さなペアは私が悪戯をして、姉様がフォローして回るみたいな関係なの。
皆に優しくて、警戒心がちょっと薄くて、人の事が好きで、だけど誇りは強く持ってた。トボリスクでも兵達にも慕われていて、誰にでも話しかけて、友達みたいになって。それなのに、あの館にも両親と一緒に、姉妹の中でたった一人だけ先に向かってしまうのよ？ 二人の世話を見なきゃいけないからって。
それなら慎重に動かなきゃいけない筈なのに、自分に危害を加える相手でも話に行ってしまう人でね。館の中でも兵達に話しかけて……あまりにも気安く話しに行ってしまうものだから兵士が姉様にバースデーケーキを持ち込もうとして問題になったくらい。高潔なようにも凡庸なようにも見えてしまって、皆と仲良く出来るならなんでもやってみせて、敵だった相手にも愛されてしまうような……。
……あれ、どこかに似たような人、いらっしゃいませんでした？料理長、今日もいつものケーキをお願いします。
ところで先程から食堂の端で蹲ってるあの者は何かあったのですか？
最近出番が減って暇なのでアイスを食べまくり気づけば夏のカルデアの備蓄の５分の３のアイスを一人で食べ尽くしたので当分の間アイス禁止令を出した？
どうしてそうなるまで放っておいたんですか……？
今まで頑張ってくれてたので目溢ししてたらいつの間にか……？まぁいいでしょう私とは関係無いことですしさっさとケーキ食べて戻 りましょう。
……何故わざわざ私の隣に来るのです貴女は？
アイス？別に食べませんが？
はぁ……、お前なら担当に頼めばアイス貰えるから同じ異聞帯の王のよしみで私の代わりにアイス貰って来てくれぬか？
貴女……、もう少しこう女王の威厳とかそういうのは無いのですか？
厨房担当に威厳見せてもダメだった？威厳で喉は潤せないと知った、だから頼む？
こら、縋りつくな！暑い！ケーキが零れる！！
わかりました！貰ってきてやりますから離れなさい！
……現状在庫少ないからと棒のアイス一本しか貰えませんでしたがこれで良ければどうぞ？
何？全部貰うのは申し訳が立たないから一緒に食べるぞ？
……どうやってです？
私が左から舐めるからお前は右からだ……？
公衆の面前で何をやらせる気だ！？
全部やるから食べて頭を冷やせ！！！
氷の女王の威厳を取り戻せ！！私の持つスキル、シュヴィブジック。生前は魔術など使えなかったものですから、果たしてどこまでの無茶が出来るのか分からないのよね。
ですから、しばらくの間マスターと私の二人で特訓をしようと思います。
邪悪な笑みに見える？ 皇女をつかまえてそのようにおっしゃるなんて。
まあそれはそれとして、連日悪戯で警戒させるような真似は致しません。だって貴方、思いもよらなかったタイミングでしてあげた方がとても、とっても良い顔をするんですもの。
だから安心してくださいね。
というわけで、一日目ね。
まずはどのくらいの規模のものが実現できるのかという事で、貴方の部屋でスキルを使ってみたの。
刑部姫の本を参考に、「私が満足するまで出られない部屋」になっている筈よ。
ふふ、ふふふ、さっそく困った顔をしているわね。連日困らせたりしないとは言いましたが一日目がそうではないとは言っていません。
さぁ、私を満足させなければ……へ、開く？
な、何故なのですか？ だ、だって私は間違いなく部屋を開かせないように……このくらいの悪戯も叶わないなんて、そんな事は流石に……。
……多分条件がおかしい？ さっきもう大分嬉しそうに笑ってた？
……ぁ、ぅ、ちゅ、中止！ 今日の特訓は中止です！！なんです我が夫？
怒ってる……？
いいえ？たまたま出くわした黒い我が妹に『姉上は主人に手料理を振る舞ってやったりしないのか？それはいかんな、ただでさえ普段から世話をかけているのに今のうちに胃袋を掴んでおかねば愛想尽かされていつかハートブレイク・モルガーン！するぞ？』などと煽られたからといって怒りを顕にしたりはしませんので？
料理はじき出来るのでそこで座って待っていなさい。
……アルトリアめ、何がメイドだ。
夏の魔力だか知らんがメイドを装うとは王としての矜持を失ったか？
その姿を汎人類史の私が見たら暴走しかねんぞ全く……。
出来ました、さあ食べなさい我が夫。
凄く美味しい？
当然でしょう？私が失敗する可能性などあるわけがありませんね。
また今度暇な時でいいから作って欲しい？
そうですね……、貴方が望むなら作ってあげない事も無いですね。
……落ち着いて考えるとアルトリアに気を使われた気がするのが癪ですが。暑い季節がやってきた。
雨の様に鳴き続ける蝉の声を聴きながら、姉さんと一緒に作った素麺を食べて、村の不思議現象を探すのだ。
ふと、何かを忘れている様な気がしたが、大した事ではないだろう、と浮かんだ疑問を頭の片隅においやる。
今日はヤンキーみたいなアロハを着た青髪の大学生のお兄さんに釣りを教えてもらった。
見た目はヤンキーだけど良い人だった。>>619
都会に行った隣のお姉さんだ。
そう言えば姉さんが近々隣のスカサハさんが帰ってくると言っていたのを思い出す。
何故忘れていたんだろうか…、そんな思考も綺麗になった彼女を見て吹き飛んでしまう。
夏だと言うのにキッチリと着込んだスーツは一部の隙もなく…
「ふふ、どうした？呆けて…まさか儂に見惚れたか？」
悪戯気に笑う彼女は都会に出る前の彼女と変わりなく、その美しさに頬が赤くなるのを自覚する。
あれは魔性の類だ、そう言われても納得してしまうほどに美しい笑みだった。
「あっ…ス、スカサハお姉さん…」
「 」が絞り出した言葉に満足気に頷きながらスカサハはお主を待っていたぞ、と声を掛けると「 」の間合いを詰め、首にネックレスを掛ける。>>621
「あら、おかえりなさい…ご飯が出来てますよ。」
家に帰ると姉さんが晩御飯を用意して待っていた。
今日あった他愛ないことを話している内に、ふと気付いたのか姉さんは首に掛かったネックレスの事を聞いてきた。
「あぁ、これ？さっきスカサハお姉さんが帰省したらしくて…そのお土産だって！」
ピク、と姉さんが緊張した…が、それも一瞬…何でもない様にそう…、と生返事を返し、「 」にこう言った。
「どうするかは、アナタが決めなさい。私は、その選択を尊重するわ…」
諦めた様な、憤った様な、悲しむ様な…複雑な感情を織り交ぜた台詞に疑問符を浮かべながら告げる姉さんに「 」は頷いた。
〜その日の夜〜
「 」は夢を見ている。
鮮血が舞う我が家で、紅い紅い槍に胸を貫かれた自分と■■■■をその血よりも紅い双眸で冷たく見下ろす闇の様なヴェールを被った女性の夢を…>>622
あとがき
初めて書いたので至らぬ所が多々あると思います！
書き方はこれで良いのかしらん…？
みんなが書いてるのを見て我慢出来なかったんや…！
キャラ崩壊してる気がするしこんな風に言わねぇよ！
解釈違いです！しね！とかあると思いますがどうぞよろしくお願いします！！特訓二日目です。
先日は遅れを取りましたが、あれは些細なミス。つまりラッキーヒット程度の幸運だと知りなさい。
自爆してた？ 皇女たる私に異を唱えるのですか？
というわけで、今日のシュヴィブジックはいつもの紅茶に仕込んでみたわ。一口飲む度に味がランダムに変化するようになっているの。お茶菓子と合わせてとんでもない組み合わせになって、苦労して飲むハメになるというわけね。
勿論、きちんといつも通り飲まなければ失格です。いつもなら、お話ししながら最低2杯はいけるはずですよね？
はい、ではスタート。
……あの、普通に飲み進めておりますけれど、もう少し躊躇とかしませんか？
あ、あ、お菓子にも仕込んでいたのに、あっという間に……。
びっくりしなければこんなもの、ですか。それにしても、普通はもう少し警戒とかなさいません？
私の想像している味レベルなら余裕……ですか。
普段から貴方は一体何を食べさせられているのかしら？数日開く羽目になりましたが、特訓三日目です。ほらそこ、今日も負けに来たのかみたいな顔をなさらないで。
前回と前々回の敗因は、要するに私の組み立て不足。言い訳はしません。私が悪戯に対して本気でなかった証。ですから、まずはきちんとしたプランを組んできたのよ。
聞くも涙、語るも涙、プロジェクトXならぬプロジェクトP（ロマノフの意）というわけね。
まず、徹底的なリサーチの末にマスターに対して有効な手段を探したのよ。エリザベートの歌は録音機材破壊により採取不能、暴走した清姫制作は既にネタ被りがあったのでNG、キャロライナリーパーは……調達途中でダヴィンチに見つかってダメージがあまりに大きすぎるとレッドカード。
最終的にパールのチョコでかなりのショックを受けていたという話を参考にしたわ。貴方は単純な質量に弱い。答えは簡単だったのね。
そして生まれたのがこの超々ド級かき氷、その名もブリザードマウンテン。人の背丈ほどもあるこのかき氷を作るのも苦労したのです。
生半可な素材ではいけないと思い、名水の清流が流れる特異点を探りに行ったのよ。エネミーを倒し、倒し、ついに見つけ出したその川を凍らせて、ひたすら砕く。そして、砕いた氷を削り、シャクシャクと食べられる形に整える。作業の途中で当然氷は解けていくものだから、周囲の温度は可能な限り冷やして作業をしたわ。
過酷な労働だった。少し昔を思い出したけれど、今は自分で望んでやっている事。貴方が良い表情で困る、そのゴールを想えば苦労も笑い話に変えられました。
さて、先ほど部屋に、以前に仕掛けた「私が満足しなければ出られない」魔術と同じ魔術を条件を変えて仕掛けました。つまり、「全部食べるまで出られない部屋」というわけね。同じ失敗は繰り返さない。まさに特訓の成果が活きていると言えますね。
だから良い表情で食べなさい、私はそれを眺めて……何ですか、青い顔をして？
パールのチョコは皆で食べきったから、今回は絶対に無理……？ あれ、そうね、そうよね？ 疲労から来るアドレナリン全開で気づきませんでしたけど……あれ？
その、でしたら私達、どうやってこの部屋から出たらいいのでしょう……？我が夫、今日は何の日か分かりますか？
……ごめん、わからない？
まぁそうでしょうね、これまでにそういう素振りも言及もしてませんし。
出来れば気づいていて欲しかったですが今回は大目にみましょう。
今日で私がカルデアに召喚されてから一ヶ月記念日になります。
月日とは不思議なものですね……、妖精國にいた頃は一月などあっという間の出来事で感じるものなどなかったのですが。
今は我が夫とこの時を祝いたいという風になっているのですから。
今回は別室でガウェインにパーティーの用意をさせていますが次からは我が夫からの持て成しを期待します、よろしいですね？
忘れること無きよう暦に毎月のこの日は記念日モルガンズ・デイと記しておくと良いでしょう。
そういえばパーティーにトリスタンは呼ばないのか？ですか？
……呼びだしはしたのですが以前にリサイタルに連れて行った時以降逃げるようになりました。そろそろ妖精國も佳境に入る頃合いになりますね。
噂によると例の妖精騎士、ランスロットはメリュジーヌである可能性が高いとか。
メリュジーヌは竜と関連深く、ドラゴンメイドなどとも結びつけられることもある妖精。正体がメリュジーヌであるならば強敵でしょうから、お気をつけて。
ところで、ロシアでも実は広範囲にわたって竜が好まれていて、数多くの伝承があるのはご存じでしたか？ ズメイと呼ばれるそれら竜は、地域によって性質が異なり、多くの竜は敵対者として現れます。ですが、人に化けて婚姻したり守護するものも存在します。
昔から竜は人を魅了し、そして恐れる。だからこそ、妖精とも同一視されるようになったのは必然だったのかもしれません。
そして、それらは全て地球本来の力である自然環境を恐れる故。ロシアで敵対的な竜が多いのも、その厳しい環境から来るものかもしれませんね。
ところで、ロシアの国旗は帝国時代も今と同じ白、青、赤の国旗なの。これは聖ゲオルギウスにも由来していると言われているわ。つまり、竜特攻というわけね。
また、ロマノフ王朝は聖ゲオルギウスを守護聖人としていて、多くの場面においてその守護を受けていると言えます。つまり、竜超特攻というわけね。
あらあら、これは私の影を連れて行かなくてはいけないのではないですか？
……それならゲオルギウスさん本人を連れて行く方が確実？ もう、意地悪ですね！！おい貴様、何故いきなり私の前に変な置物を置くのだ？
みてわからないのか？カエルの置物だ、お竜さん選りすぐりの逸品だぞ遠慮なく受けとれ？
……これがカエルの置物で私に対しての贈り物なのは分かりましたが何故突然に？
リョーマがな？お竜さんもあの新しく入った人に挨拶はしておいた方がいいよ王様だから失礼のないようにね？と言ったからだ？
……そうですか、その者の言った失礼のないようにの部分が通じてない気はしますがこれは受け取っておきましょう。
おー、これでお近づき成立ってやつだな？そんじゃお竜さんはイゾー殴りに行くからまたな？
ええどうぞお好きなように？
嵐のような存在でした……、優雅なケーキタイムが台無しになってしまったので同じ物をもう一つ要求します料理長！どうしました我が夫、こんなものが扉に挟んであった？
『予告状モルガン様。
本日午後、貴女の大切な物をいただきます。
怪盗ミストレスＣ』
……何ですかこれは？
大切な物と言われても大抵の物は必要に応じて呼び出すので此処には置いてないので盗まれるような物は思い当たりませんが……。
念の為我が夫は私が部屋を出てる間は戻る迄鍵を閉めて外出は控えるように。
さて今日もケーキ頂きましょうか。
む、なんです？私は今忙しいのですが。
なに？陛下が城を建てる予定があると聞き、私もいずれ立派な城を建てたいので自分の城のプランを見てアドバイスして欲しい？
ふむ、まぁ少しなら良いか、見せてみるがよい。
拷問城……？これはまたなかなか見ないコンセプトの城だな、ここはこうした方がよいのではないか？
……まぁこんなところか、大変有意義な時間になったわそろそろ失礼するわ？
そうか、では私はケーキを……。
……無い？先程迄ここに有ったはず！貴様何か知っているだろう！
……既に逃げたか、まさか私の大切な物とはケーキの事だったのか？
確かに大切といえば大切だが怪盗としては規模が矮小すぎぬか……？―――何故、こんなことになった―――
数日前、遠く英国の親戚から届いた突然の申し出。「貴殿に重大な案件を頼みたい」―――簡潔に言えばそんな内容。遠路はるばる英国へと訪れた自分の身に待っていたのは親戚の突然の訃報。
再会を果たす前に物言わぬ躯になってしまった親戚の言う「重大な案件」は何一つ解らないままになってしまった。
折角だからと英国の観光でもして帰国しようと思い立ち宿を確保して赴いたのが約半日前。
きままに観光を楽しんで夕食を終え、宿に帰る途中の自分に襲ったのは明らかに真っ当な物ではない黒い獣の群れだった。息を切らしながら必死に逃げ回り、なぜか人のいない街並みを駆け抜け
たどり着いたのは町のはずれの湖のほとり。
体力はとうに底を尽き、上がった息は早鐘の様に激しくその音を鳴らしている。
気付けば湖を背に自分は黒い獣たちに取り囲まれていた。
必死に考えを巡らせる。どうすればいい？どうすればこの状況を切り抜けられる？
―――無論、あるわけがない。この獣の数にまるごしの自分が対抗できる術など皆無だ。
―――それでも、と嘯きながら息を整えて包囲を抜けようとしたその時。
―――蒼い星が、降ってきたのだ―――
目に留まらぬその早さで獣たちを次々に薙ぎ倒し、最後の獣が倒れたのを見て。初めて、後ろを振り返った。湖の上で、妖精の様に舞う銀の髪をなびかせた二刀の騎士の姿。
その大きな瞳が自分を捉え、その口が問いを発する。
「問おう、君が僕のマスターか？」
―――これは自分が、世界を壊す物語だ―――
(画像元：https://twitter.com/choco_mugi/status/1415275344681062409)>>630
雑スレで爆死のショックと思いのマグマが迸って書いたものです
折角なのでこっちにも載せてみることにしました
お眼汚しすみませんでした我が夫……、食堂から白い布を纏った者が私の後をついてくるのですが……。
メジェドさま？この者は神なのですか？どおりで我が結界も素通りしてくる訳ですか……。
しかしこのような姿の神とは異郷の信仰とは分かりにくいものですね。
関係者を呼んでくるから結界解いて待ってて？
分かりました、早目にお願いします、なにやら物凄く視線を感じるので。
我が夫、関係者というファラオ・ニトクリスという者を連れてきたのはよいのですがメジェドさまとやらが増えて囲まれたのですが……、どうなっているのです？
何？メジェドさまが貴女を気に入っているようです、このような事例は滅多にないのでメジェドさまの好きにさせて頂きたいのです？
そう言われても纏わりつかれるのは困るのですが……。
む？急に正面に縦一列に集まって……、踊りだしましたね。
……これは見ないと駄目なのでしょうか？
それはメジェドさまの歓待に対して不敬である？
我が夫……？我々は部屋で何を見せられているのでしょう？……妖精國の攻略、お疲れ様ですマスター。
……無知と、不理解。貴方は、何を思い起こせましたか？ん？なんだ貴様？
声が震えているぞ、もう少しはっきり話せ。
お前！前に姉上をいらないってバカにしただろ？だと？
……姉上？誰の事だ？
ああ、あの食堂の奥で水着姿でギター掻き鳴らして熱い！と怒られているバーサーカーの事か。
確かに私以外のバーサーカーは必要無いと言ったな。
僕の姉上はすごいんだ！バカにすると僕が許さないぞ？
……そのような顔面蒼白声は震え全身をガタガタ震わせたままでは説得力はまるで無いが。
姉上……か。
そんな脆弱極まる貴様にそこまで言わせるあの者に興味が湧いた。
本来なら私に楯突こうなどとするならば直ぐに首を飛ばす所だがしばしの猶予を与える。
弟である貴様からあの者の凄さとやらを私に説明して見せよ。
それによっては先の言葉を撤回してやってもよい。
出来るか？
そうか、ならば期待させて貰おう。本来なら教授がするような、少し嫌な話をしたいの。参考にした方が良いかもしれないし、話しても良いでしょうか？
……ええ、ありがとう。
といっても、私がどうこうしたというわけじゃなくて、私達が受けた策謀の話ね。
私達がイパチェフ館に閉じ込められていた時、こんな事があったのよ。食事と一緒にメモが置かれていて、私達を救出するという旨が書かれていたわ。
当時、ロシアは白軍と赤軍という二つに分かれて争っていたのは分かりますか？ そう、赤軍である革命派、白軍という反革命派です。
赤軍は私達を捕らえた革命派閥の主流だけど、決してロシアの総意ではなかった。反革命派閥において、赤軍の捕らえた旧帝国の象徴である私達は重要だったのですね。まあ、細かく言ってしまえばチェコ軍なわけなのですが。
だから、私達の救出に動こうとする勢力がいたというわけ。ここで問題ですが、このメモはつまり館に潜入した、赤軍に敵対する軍のものだったのでしょうか？
……正解は×。答えは赤軍の一部が私達の処刑の口実を作るため、偽造された偽の手紙だったの。
私達がその手紙からやり取りをした結果、私達の逃亡の意思を確認した赤軍は処刑に踏み切る事になった、と言われています。
弱っている最中、脅かされる最中においてこそ、謀略というのは張り巡らされているし、それに気づかずにはまり込んでしまうものなのよ。
……もしマスターが、何か不可解な出来事や希望、あるいは何故そうなったのかが分からない出来事に遭遇したのなら、その時こそ冷静に。あるいは、思い返してみて、何が不自然なのかを確認してくださいね。
罠というのは、想像の範囲外からやってくるからこそ、怖いのですから。老年期まで人生を全うできた主人公『見ての通り身体はくたびれちまったが、その分技巧はそれなりってな。』
そう言うと彼は襖の向こうへと消えていった。耳を澄ますと襖の向こうからは女達の喘ぎ声が聞こえてきた。なかでも若い外国人のような声が一際大きかった。
なんか勘違ってたらゴメン我が夫？
『メカクレ』とやらは好みなのですか？
我が夫！カップが傾いて紅茶が零れてます！しっかりしなさい！
落ち着きましたか？そこまで驚くようなことなのですか？
先程カルデアの通路を歩いていると『やあ麗しのレディご機嫌いかがかな？いきなりですまないがこのウィッグを貴女に差し上げようと思うんだ。きっといや間違いなく似合う！マスターの前で着けてあげればその姿を見て大絶賛する姿が目に浮かぶようだよ！では私はこの辺で失礼するよ。』
……と有無をいわさず此方にこれを押し付けて即退散していったのです。
これは好みなのですか？
カルデアにこういう髪型の者がそれなりにいるのは我が夫の趣味なのですか？
それは違う多いのはたまたまで特別好きって程ではない？
そうですか、ではこれは捨ててしまっても構いませんね？
……好きって程ではないけど私が着けた姿はみてみたい？
ふふ、素直でよろしい。
では特別に見せてさしあげましょうか。
突然立ち上がりどうしました？その前にやることがある？入り口の扉に何かあるのですか？
なっ！？入り口の結界に先程の者が張り付くように此方を見ているだと！？
覗きとはなんたる大罪だ痴れ者めが！！我が魔術で何処ぞへと飛んでいくがよい！！来たようですね。
ご苦労、サインはここですね？
いずれまた頼む時があるでしょう、では。
何か届いたのか？と？
ええ、アマゾネスドットコムとやらで我が夫の故郷の『お手軽！日本の夏の風物詩セット』なるものを頼んだのです。
我が夫にとっては懐かしい物が入っているのでしょうが私には馴染みが無いので説明を求めます。
では早速中を見てみましょう。
この紙製の平べったいのはなんでしょう？
うちわ？こうやって扇いで使うものなのですか。
ではこのブタのような置物とぐるぐるした緑色の物は？
このブタの中にセットして火をつけると煙で小さい虫が寄ってこなくなる……？それは素晴らしいですね。
それとこの袋に沢山入っているものは、花火セットと書かれてますね。
これは室内では出来ないから今度どこかへ行った時にやろう？
それは楽しみですね。
中身はこんなところですかね、これで我が夫の故郷の夏は再現出来るのですか？
出来るけどせっかくならゆかたとかも欲しいね？ゆかたとはなんです？
夏に着る服の一種なのですね、なるほど……、カルデア服飾部の皆に私や騎士達の分のゆかたを作って貰おう？
すぐ行こう！ってそこまで急がなくても大丈夫では？
この時期は人気で早くしないと出来上がりが遅くなる？
分かりました、そういう事なら急ぎましょう！妖精のようだ、という私への意味合いが徐々に周知されつつある昨今いかがお過ごしでしょうかマスター？
え？ こっちの方はまだ可愛いものだった？
……気恥ずかしくする姿を見せたいところだけど、実物を見ていますと流石に私もそう言われなくては立つ瀬がないですね。
しかし、確かに私もかつて妖精のようだったのは間違いないと思うのよ。
彼らと似たような存在を、私たちはよく知っています。
それは子供達。つまり、幼児性であり、経験に基づく創造性の未熟さであり、発想の飛躍を身に秘めるものであり、そして優しさの意味を理解しないまま感受するが故に、残酷さにかけては比類なき者。
私は何かにつけて子供っぽいと思われていたようだし、つい悪戯したくなる所はある意味ではそのまま。貴方の持ってきた記録を見る限りは、当時の私と本物の妖精との違いは、知識や言い回し、身体スペックがその幼児性に直結しているが故に未熟さに愛らしさを感じられないが故だと思います。
要するに純粋さとは残酷の言い訳、美辞麗句。逆に言えば、貴方が残酷と感じることも見方を変えれば純粋に映るという事。
そこで聞きたい事なのですが……。
私の悪戯、本当に怖かったり嫌だったりしたら秘めたりせず仰ってくださいね。
貴方に甘えたくてそうしているけど、不安にもなったりするのです。む？我が夫の部屋の前に子供達が……？
そこの幼子達よ、何をしている？
見つけた？私に何か用があったのか？
おい待て一度に喋るな聞き取れん！
ええい落ち着け貴様ら！
私に意見があるなら挙手をしてからにしろ！一人ずつなら聞いてやる！
よし右の薄着の子よ言うがよい。
おかーさん一人占めはダメ？おかーさんとは我が夫のことか？我が夫は男性のはずですが……。
次は……真ん中の黒服か、結界解いてお茶会に混ぜろ？
おい、ずるいわずるいわって言いながら私のお腹の辺りを叩くのはやめろ！
全く……、最後は白服か。
トナカイさんもお茶会も皆で一緒に楽しむのが一番です！ロジカルです？
トナカイさん？また呼び名が増えましたね、一体いくつあるのですか我が夫……。
……総合すると私達のお茶会に参加したいからここで待ち伏せてたと、そういう事だな？
はぁ……仕方ない、毎回は駄目だが今回は許してやろう、入りなさい幼子達よ。ランスロット、此処へ。
うむ、来たか流石は我が妖精國最速の者よ。
貴様に極秘任務を与える！最近我が夫を狙う不埒な輩が増えてきている……。
其奴らのことを調べ上げ二度と我が夫に手出し出来ぬようにするのだ！よいな？
ゆけ！妖精國最強最速の忍びランスロットよ！！不届き者達に我が脅威を示すのだ！！
……これで満足ですか？ランスロットよ。
全く……、いきなり我が夫に『陛下と任務を受ける忍び役やりたいから頼むの手伝って！陛下が相手してくれないとカルデア破壊しちゃうかも？』などと言われたら我が夫は断れないではないか……。
ん？そういう陛下もノリノリだったよね？極秘任務とか私怨だよね？
……何の事か分かりませんね？
それでその忍びというのはなんなのです？
マスターの国に古くから伝わる間者の名称で天井からシュタッて着地したり影に隠れて情報集めしたり戦ったりでカッコいいし、マスターも好きなんだって？
我が夫、そうなのですか？
それとその妙な目隠しやマフラーもその忍びという者の格好なのですか？
マスターにカルデアにいる忍び紹介して貰って参考にした？
貴様……、私の預かり知らぬ処で随分我が夫と親しげにやっているな……？なんだ貴様？
暑苦しいぞ顔を近づけるな。
お前ヘラクレスをいらないと言っただろ？
またバーサーカーの話ですか……。
我が夫よ、カルデアのバーサーカーは厄介な取り巻きを抱えているのが多いようですね？
そうですねこれを教訓に時と場所を選ぶように気をつけるとしましょうか。
ん？なんだまだいたのか貴様得るべき教訓は得たから今なら私に対する非礼も許す、もう下がってよいぞ。
ヘラクレスの凄さをまだ何も語らずイチャイチャのダシにされて帰れるか？
貴様に聞かずとも大英雄伝説とやらは後で我が夫に聞くからさっさと去れ、迷惑だから食堂でわめくな。
ん？どうしました？我が夫。
ちょっとイアソンと話してくるから待ってて？
先程の者が急に上機嫌で出ていった様ですが何をしたのです？
喧嘩になりそうだから今度ダヴィンチちゃんに新規の高品質ヘラクレスグッズ作って貰うで手打ちにした？
ほう、人心掌握術にも心得があるとは流石です我が夫。そこの軍師、それ以上近づくな。
貴様の事は知っているぞ、我が夫が用意したカルデア要注意サーヴァント一覧に載っていたからな。
誤解だと？バカなことを……、我が夫が誤った情報を渡してくるものか。
わざわざ私以外誰も居ない時を狙って近づいてきた輩をそう簡単に信用出来るはずもないだろう。
では信頼を得るために一つ策を授けましょうだと？
随分と強気ではないか、聞くだけ聞いてやろう。
そのような評は恐らくカルデアの他の者にも出回っているはず、ならば私を常に側に置けとまでは言いませぬが陛下の下に付いたと噂を流せば陛下の伴侶である我が主君を惑わす者に対しての牽制の効果を期待できるかと……？
貴様の悪評を抑止力にせよという事か？貴様にとっての益が見えぬが貴様はそれで良いのか？
奇策冷血を以って我が主君に貢献する事こそ我が喜び現状を垣間見て陛下に与する事でそれが一番実現に近くなると私なりに結論づけましたどうかご一考を……？
ふむ……、悪くない策ではあるのか？我が夫、先程の連絡はなんだったのです？
前に頼んだゆかたの試着とせっかくなので宣伝に使いたいから着た状態の写真を撮らせて欲しいと？
成る程、ではガウェインとランスロットを呼びましょうか。
トリスタンは……、恐らく呼び出しに応じないでしょうから後で私が対処します。
ほう、これがゆかた……、着付けという独特なやり方があるのですね、覚えておきましょう。
サイズも問題有りませんねどうですか我が夫？
皆髪型も変えててすごく似合ってて綺麗？
そうでしょうそうでしょう、もっと誉め讃えてもよいのですが撮影とやらがあるのでそれは後にしておきましょう。
まずはランスロットからですね、髪を二つ結びにして両手には紐の付いた水風船とやらと小さな赤い魚の入った袋を持っていますね、これが我が夫の故郷では定番なのですね。
次のガウェインは三つ編みで斜めに面を被り肩には鉄砲とやらを担いだポーズ。こちらはシンプルですね、これから屋台で勝負！感重視……ですか？
そして私の番ですか。
この横に長い椅子に腰掛けてうちわとやらで口元を隠し体を少し斜めに傾ける……これで良いのですか？
……我が夫、ちょっと動揺し過ぎでは？
その反応は嬉しいのですが隣の撮影担当の者が苦笑いしていますよ？
後ろの着付け担当だった赤髪の者も何故号泣してるのでしょう？いきなりなんだ貴様ら？
『不躾に失礼だが！直流と交流どちらが素晴らしいと思うか』だと？
電気という物か……、我が妖精國には馴染みの浅い技術なのでどちらでもいいのだが……。
それはいけないなレディ、自らが知らぬ歴史の素晴らさを知っていくことでマスターとの交流も深まるだろう？
ふむ、確かに私は此方の歴史をあまり知らぬな……、調べる価値はあるか。
おい貴様ら！上手い事を言ったつもりか貴様ァ！などと言いながら私の前でいきなり取っ組み合いの喧嘩を始めるな！ケーキに埃が飛ぶ！
……完全に此方の話を聴いてないな、なんなのだこやつらは……。
ミスターすっとんきょうだの凡骨だのと醜い罵りあいで騒がしい……、部屋に戻り我が夫と話でもするとしましょう……。
全くせっかくの憩いの一時が台無しになってしまった……。アァルトォリィィアァ！！
何処だ！何処に行った！！
見つけたぞアルトリア！貴様……！我が夫をどこに連れ去った！！
何のことです姉上？私は見ての通りご飯を頂いている途中なのですが……？
とぼけるな！我が夫と歩いているところに後ろから姉上と声を掛けて振り向いたところに謎の粉を浴びせて見失った隙に我が夫を連れ去っただろう！！
私を姉上と呼ぶあれは貴様の声だった！
何度も言いますがそれは私ではない？
ならば他のアルトリアだというのか？
他のアルトリア……アルトリア……、ええい数が多過ぎて把握しきれん！なんで貴様はそんなむやみやたらに増えているのだ！？嫌がらせの天才か！私を困らせる為に増えたのか！？
少し落ち着いてくださいだと！？落ち着いていられる道理がどこにある！
……何？そこのパイプを燻らせた黒コートよ今なんと……？
マスターを拐った者達の見当はついている、危害を加えるような事はしないはずだ安心したまえ女王陛下……だと？
何、初歩的な事さなどともったいつけずに知っているのならば早く居場所を教えろ！！
姿を見られなければアルトリアを装うことで嫌疑を向ける事ができる程声が似ていて近頃厳重に守られているマスターという宝に関心を持つ者の部屋？そこに居るのですね？
……アルトリア、先程はすまなかった私はまだこの施設の内部には詳しくはない、もし相手の部屋を知っているのならば今回は協力を頼みます。
私も巻き込まれた礼をしなければいけませんからね？
すまぬ……、待っていなさい我が夫！！我が夫、此方ですか例の工房は……。
失礼、入らせてもらいますよ。
貴方がこのゴーレム工房の長であるアヴィケブロンですか。
今日此方まで出向いたのは貴方に特注のゴーレム作成を依頼しに来ました。
最近我が夫を狙う不届き者が多いので警備を強化しようかと……。
この図面の様な仕様にしたいのですが如何でしょう？
特注となると時間が通常よりもかかる？
そこは仕方のない部分ですね、必要な資材等は此方で用意するなどして１日でも速く完成するよう支援をします。
それはありがたい、代わりといってはなんだが完成までに臨時で捕縛用のゴーレムを貸し出すとしよう？
それは役立ちそうですね。
それと私と我が夫には妖精國で使われていた技術や知識などを分かる範囲でいいから教えて欲しい？
その土地縁の者と外からの来訪者からの視点が欲しいと……。
それでゴーレムの質の向上に繋がるというのなら断る理由はありませんね、もし必要ならば妖精騎士達にも語らせましょう
我が夫もそれで良いですね？
ではゴーレムにセッティングさせるので一旦お茶を飲みながら具体的な話をしよう？
ほう……、そのような事まで出来るとは中々便利な物ですねゴーレムとは。
では今後の更なる技術の発展を祝って乾杯でもしましょうか。っ……！お義母様……！？
こ、来ないでお義母様！
え……？すまないバーヴァン・シー……？
な……んで、お義母様が謝るの？
私が悪いのに！あの時せっかくお義母様が誘ってくれたのに！上手く出来なくてお義母様をがっかりさせて顔を見るのが怖くてずっと逃げ回ってるのは私の方なのに！！
ごめんなさいごめんなさい……！上手く出来なくてごめんなさい……！！期待に応えられなくてごめんなさい……！！！
『バーヴァン・シー』
ごめんなさいごめんなさい
『バーヴァン・シー！』
怒らないでお義母様……！！
えっ……？どうして抱き締めるのお義母様？
離して……？私走り回って汚れてるよ？お義母様の服が汚れちゃう……。
お前の為ならいくら汚れても構わない？ここまで待たせてすまなかった？だからなんで謝るの？お義母様……？
最初から怒ることなど何もない、だからもう逃げ回るな？私としたいことが沢山ある……？
私なんかでいいの……？きっとお義母様の思うようにできないよ？
お前が笑ってくれればそれでいい、だからもう私から離れるな？
うぅ……お義母様……お義母様ぁ……！！
……もう泣くなバーヴァン・シー、まずは綺麗にしてこの前言った写真を撮ろう？皆がお前を待ってくれている？
うん……うん……！！何をやっているのです我が夫？
対戦格闘ゲームというのですか、私もやってみないか？
ふむ、いいでしょうやり方はどうやるのですか？
まずは自分の使用するのを選ぶ……。
ではこの狼の獣人にしましょうか、どこかウッドワスを思い出しますね……。
ここに技表とトレーニングモードがあるから基本操作を覚えよう？
ほう、なるほど様々な必殺技があり出すのに手順が必要なのですね。
ほうほう……、これは中々……。
……ちょっと静かにしててください我が夫、今集中してるので。
～数十分後～
よし、一通り技が出せる様になりましたよ！我が夫！！
なっ！？いつの間にこんな人だかりが……！
私が真剣だったから皆で静かに見守っていた……？
……そんなに真剣でしたか？
と、とにかく準備は出来ましたので対戦とやらをしましょうか！誰からやりますか！？は……？
トリスタン今なんと？
ワルキューレ三体とシミュレーションで勝負する？
……一人でか？
……トリスタンちょっとそこで座って待っていなさい。
我が夫、我が娘に聞こえないように少し移動しますよ。
我が夫、確か我が娘のクラスはアーチャーでしたね？
アーチャーの苦手なクラスはランサーそして今回の相手もランサーであったと記憶していますが間違いはないですか？
そうですか……、正直に言うと間違ってて欲しかったのですが。
あの様子では恐らくその辺りの事は気づいてないのでしょうね。
我が夫、何か良い方法はありますか？
相手は三体だし此方も妖精騎士三人で相手するように誘導しよう？
なるほど……、しかしどう誘導すれば……？
ほうほう？それならば上手くいくかもしれませんね。
待たせましたねトリスタン。
我が娘たる貴女一人でも問題はないでしょうがせっかく相手も三体なのです、ならば此方も妖精騎士三人を出して３対３の形式にして我が國の誇る妖精騎士達の威光を知らしめるというのはどうでしょう？
そうね、私一人で全部やるよりアイツらにもやらせた方が楽だし見る暇も出来て楽しいわよね、流石はお母様だわ？
……物分かりが良くて何よりですね。
では早速ガウェインとランスロットを呼び我が夫にはワルキューレ達に変更を伝えに行ってもらいましょう。やぁ愛しのピグレッド
いま私は観光に来ているんだ羨ましいかい？ふふっ
ここはよく出来た国でね。子煩悩の女王が慈しみに満ち溢れた統治をしているんだ。各地の都市には自治権を与えていてね。どこの住人も女王に感謝している
私が中でもお気に入りなのは可愛い可愛い妖精が治める流行の街。繁栄した都市といえば詐欺に暴力なんでもござれってのが世の常なのに、ここでは誰もが力を振るわない。なんて平和で豊かな街なんだろう！住人は純真無垢で牢屋なんて物も存在しない。罪を改める必要なんてないほどさ！
…ぴっぴぐれっと！？どうしたんだい急に通信なんかしてきて。ははぁ〜ん、さては私という大切な存在に遂に気付いたというわけだね。
あれ？何か焦ってる？大丈夫だよ、後はキャメロット名物のアビス？とかいうのをみたら帰るから
じゃあね、ピグレット。ノウムカルデアでまた会おう！なんです？我が夫。
あの端の方で✕と書かれたマスクを付け正座して首から板を下げてるガウェインはどうしたのかと？
ああ、あれはガウェインがまた牙の氏族と間違えて騒動を起こしたので反省させています。
本人も『ニトクリス殿の時の失敗を鑑みて獣の耳を持つ者に絞ったがダメだった陛下達には大変なご迷惑をお掛けした』というのでこのように。
トリスタン、あまり笑い過ぎると酸欠になりますし後で叩かれるので程々になさい。
ランスロットも珍しい物を見るようにガウェインの周りをうろうろしないこと。
全く……、カルデアに来てからというもの平和だからといって少し浮かれ気味ではありませんか貴方達は？
騎士らしくもう少し気品と規律を重んじるように心掛けて振る舞いなさ……、なんだその『え？陛下(お母様)がそれを言うの(ですか)？』と言いたげな視線は……？
私が一番浮かれているとでも？
おい……、一斉に視線を逸らすな此方を向け。
何故そのような発想に至ったか解りませんね……、そう思いませんか我が夫？我が夫、厨房に予約を取りつけてきましたよ。
流石に料理長は大量の注文に難色を示していましたが自称厨房の英国お姉さんが妙にやる気になりまして厨房担当者総出に増援として此方のガウェインも調理係に駆り出すということで納得が得られました。
しかし、突然我が夫が汎人類史の円卓達と妖精國の皆で親睦会をやらない？等と言い出した時は驚いたものです。
もっと難色を示すかと思った？
……確かに汎人類史の私の記憶も持つ身としては色々と思うところもありますが。
せっかくの機会ですし我が妖精騎士の素晴らしさを汎円卓の者達に見せつける為と割り切る事にしました。
それより我が夫の方の進捗はどうなのですか？
汎円卓と全アルトリア達とマシュ達カルデア関係者達も出席させる予定なのでしょう？
人数が多いですがちゃんと伝達は出来ていますか？
まだ全員じゃないけどそこはなんとかなりそう？
なら良いのです、長年培われたマスターとしての手腕期待してますよ我が夫。新生ダヴィンチちゃんの素敵な工房へようこそ～♪
なんでもはないが必要な物は揃えてある、さあ何がお望みかな？女王陛下。
特注？勿論受け付けているよー何が欲しいんだい？
強力な水鉄砲？
ははーん？
マスターくんと海にでも行く予定があるんだね？
なら浮き輪とかボートなんかもどうだろう？これもマスターくんの故郷での夏の定番アイテムさー！
ここにあるやつでもいいけどオリジナルデザイン要望なんかあれば受け付けるよー？
お金は掛かるけど当然その分品質も上等なダヴィンチちゃんクオリティーをお約束するよ！
あ！水着とかは用意出来てるのかい？
この夏ライバル達に差をつけるには良い水着でマスターくんの視線を釘付けにしなきゃ！
でないと強力なライバルである『(妖精騎士)ランスロットくんの水着が一番ドキドキする』なんて言われちゃうかもよー？
嫌でしょ？嫌だよね？
なら私のオススメする縫製係の作る想いのこもった逸品を用意しようか！
はい決まりだね！縫製係の鶴の人ー！
女王陛下からの特注の新作水着の要請入ったよー！
よだれ拭いて真顔維持出来るようになってから出てきてねー？連日のフェス、お疲れ様です。色んな催し物やインフォメーションがあったけれど、やっぱり最終日のキャンペーン情報が一番大きく盛り上がりますね。
水着が9月に伸びてしまったのが少々物寂しいですが、でも本編があの状況ですからね。楽しみはあとにとっておいて、今は為すべきことを重視するという事で。私も気になっていますしね。
さて、今回のキャンペーンも色々とありますけど多分、一番の注目株はサーヴァントコインかしら？
レベル120の開放に加えて、アペンドスキルの実装。ただし、その分必要なリソースも隔世の域と言ってもいいもの。カルデアゲートもダ・ヴィンチ達が新しいクエストを用意してくれているし、私達もゆっくりだけど少しづつ、確実に強化を進めていきましょうね。
……とはいえ、私個人の注目点は実はそっちではなくて、特別召喚の方なのですけど。
えぇ実はね、私は人理修復に確実に参加できるサーヴァントの一人になったの。今までの運任せの恒常引きも、運命を感じて悪くないものですけど、こういうのも嬉しいわ。
単純にアーツ宝具に対応したNP50チャージのサーヴァント、という点でもオススメ出来るから、アタッカーの選択肢としてそれなりに多くのカルデアでお会いできるようになるかもしれませんね。まあ、再臨は何とか出来てもスキルの素材が必要、という問題が残ってしまっていますけど。
あとね、私がもういるなら玉藻を選ぶとそのままアーツパーティを重視できるし、孔明を選べば礼装なしで宝具を撃てるようにもなる。アーツパーティは強力だけど組むために必須となる要素が多い、という点をまずサーヴァントの有無についてはある程度解決できるようになったわ。
貴方は、どんな人理修復を想像いたしますか？
……人理修復RTAがどうなるか気になる？
あの、ですね、もう少し情緒を気にした方が良いと思います。そういえば資料映像で見たのですが我が夫の故郷にも円卓があるのですか？
なにやら小型で簡素な茶色の丸いテーブルの……。
ちゃぶだい？というのですねその円卓は。
騎士王伝説の円卓というほど大層なものじゃないけど家族で囲む丸いテーブルだから小円卓と言えるのかも？ですか。
良いですね、家族で囲んでの小さな円卓会議。
私と我が夫とトリスタンと……。
ん？我が夫の姉達と妹も一緒にね？
……前に我が夫に姉弟は居ないと聞きましたが？
どうしました我が夫！？急に頭を抱えて凄い汗をかいて苦しみだして！！
何者かによる暗示か！？私がついていますしっかり気を確かにもちなさい！我が夫！！
……落ち着きましたか？
どうやら何者かに暗示を掛けられていたようですね。
術者に心当たりはありますか我が夫よ？
……あるけど私とは相性が悪いと思うからあまり会わせたくない？
私を良く知る我が夫にそこまで言わせるとは術者は一筋縄ではいかぬ相手のようですね……！モルガンは激怒した。
必ず我が娘を誑かすかの邪智のカリスマの教授を除かねばならぬと決意した。
トリスタンは歓喜した。
最近知ったあの髭のおっさんが悪のカリスマらしい、色々悪い事を教えて貰えばお母様にもっと喜んで貰えるわ！
マスターは連絡した。
こうなった妻は止められないと内心で詫びつつ医療班をオーダーした。
ランスロットは待機した。
なんか陛下があの武器の人に突撃をかけるらしい、もしあの人がやられたら使い手のいないあの武器ボクが貰っちゃってもいいのかな？参加したらそれはもう追い剥ぎだから待機してよっと。
教授は想像した。
何故か最近若いお嬢さん達が寄ってくる……、これを機にお嬢さん達にはフランと仲良くなって欲しいところだネ。
バゲ子は準備した。
これは騒ぎを解決して疲れたマスターを胃に優しい料理でもてなす流れですわね……？早速作りませんと！
バゲ子は強かで自分の評価を上げるのに余念がないのであった。※この物語は創作です、実際にあった事件を元になどしてはいません。
……なんですのこれは？
食堂においてあったから軽く読んでみたら私の扱い悪くありません？一人だけニックネームですし、なんだか著者からの妙な圧を感じずにいられませんわ…、著者は……A・C&エモドラさん？ペンネームですの？これでは解りませんわね……。我が夫、最近太りましたね？
目を逸らしても我が目は誤魔化せません。
ランスロット、服を。
おい、ランスロットなんだそのよいではないかよいではないか～という珍妙な掛け声は？
どこで覚えてきた？
パリピの人？また良く解らぬ事を……まぁよいでしょう。
我が夫、上着を脱がされた今言い逃れをすることは不可能です。
太った事を咎めている訳では無いのです。
最近は色々と食事の量がふえる出来事が多かったのですから。
ランスロット、沢山食べるキミが好き等と言いつつ我が夫のお腹をつつくのはやめなさい、誘惑するな。
但し気づいた以上は是正はしなければなりません。
カルデアのトレーニング施設を視察したところ目標を短期でこなせそうな良きトレーナーに巡り会えました
既にガウェインにはそのトレーナーとトレーニングメとその間の食事メニューの打ち合わせをさせに行かせました。
そのプランの名称ですか？
『マスター専用スパルタ式ダイエット』だそうです。
逃げよう等と考えないですよ、我が夫？
ランスロット、そのまま捕まえて……いや縛っておいてお前はちょっと離れなさい。「さあ今ですカルデアのマスターよ、対界宝具をもってあの害虫どもを殲滅するのです！」
「いや駄目だからね！？いくら女王陛下の許可があったからって安易に植生破壊とか！藤丸君も英雄王呼ばない！」
折角いいとこ見せようと思ったのに、と残念に思いつつ俺は適当なサーヴァントを召喚し、宝具の準備に入らせる。本来ならその間の牽制はマシュにお願いするとこなのだが、今の彼女には「馬車の中で女王陛下の相手をする」という別の役目があるのだ。少々骨が折れるが、ここは俺とダヴィンチちゃんとで頑張るしかないようだ。
「いやーしかし、名無しの森ではぐれたマシュが奴隷商人に売り飛ばされた時はどうなるかと思ったけど、まさか女王陛下に買い取られてお付きの騎士とはねえ。」
無事なのが分かったのはよかったけど…。
「なんとか身柄を引き渡してもらえないか、最悪言い値でこちらが買い取る、と申し出たらまさかの「ヤダ」というミもフタもない拒絶…。その代わりこっちが帯同することを許可してくれたのはよかったけど、いつまでこの状況が続くのやら。正直タイムリミットがあるから早く終わらせたいところなんだけどねえ。」それなんですけど、夕べ女王陛下にこう言われたんです。「お前が心配しようがしまいが、あの娘はいずれ私の手元から離れてしまうだろう。その時がお前たちの本当の旅の始まりだ」って。
「うーん、まるで意味が分からないや。マシュから聞いた女王陛下の話も「中庭にテントと寝袋を持ち込んでお泊りしました」とかそんな変なのばかりだけど、これが噂の三重人格というやつなのかな？でも書記官とかに聞いた話だと、そういった素振りはマシュが来る前には見たこともないって言うし…。まあ、いずれは自由になれるというなら話は早い。そうなったらアルトリアやオベロン、村正と合流して巡礼を始めるとしよう。」
そうこうしているうちに馬車の進路を塞いでいたエネミーの排除が完了し、馬車に戻る。車内ではちょうどウッドワスさんが、いつもの主張を繰り返しているところだった。
「陛下、あの程度の障害を排除するならわれら牙の氏族で十分！あのような素性の知れない余所者を使うのはお考え下さい！ベリルの件もありますし、そうでなくとも「バーヴァン・シー」を引き取られたことで異を唱える妖精も増えてきているのですから！あとギャラハッドを抱き枕にしない！お前も少しは抵抗しろ！」
「気にするな。」「いえ気にな」「気にするな。まあ少なくとも我が愛娘に害成したベリルよりかは、それを討伐しに来たやつらのほうが比較的信頼はできる、という程度の話だ。それにお前が出れば勝つのはわかりきっていてつまらん。たまには下々の者が足掻くのを見るのもよい、という程度の余興だ。気分を害したなら許せ。」どうやら今回の旅路も平穏にはいかないようだ。そんな予感に包まれながら俺は馬車の扉に手をかけ━━━
「それでですね、見えちゃったんですよオベロンさん、その後の光景が！なんと車内に蟲が迷い込んで女王陛下がパニックになって、馬車を飛び出して藤丸さんの頭にしがみついて、マシュさんがあやすまで降りてこなかったんですよ！」
「うん、そんな予知を聞かされたボク達はどうすればいいのかな！ガレス君！」ドーモ皆さんコンバンワ、あなたの氏族の救世主トネリコです。今夜は防音結界の中からお送りします。え、防音結界なんて聞かれては困ることでもあるのか、ですか？違います逆です、聞きたくないからですよ。マシュさんの喘ぎ声を。
よほど藤丸さんと会えないのが寂しいのか、始めは月一くらいだったんですけどそのうち隔週、週一、最近はほぼ毎晩のペースで「しぇんぱい♡しぇんぱい♡」とオナるようになってるんです。あんまりにも声が大きすぎて、最近じゃ彼女が寝床に入るだけで近隣のモースや妖精亡主が逃げ出す始末。起きてる時ですら藤丸さんの話題を振ると無意識に恥部を弄りだすんですよ。
もしやこちらへの当てつけかと思い、それとなく聞いてみてもどうやら本当に自覚がない様子。こうなったらもう凍り漬けにでもして…そっか、その手があった！なんでも藤丸さんにはその手のフェティズムがあるとマシュさんがおっしゃってましたから丁度いいかも！もしかしたら解凍した瞬間に2400年間蓄積されたフラストレーションが爆発して大変なことになるかもしれないけど知―らないっと！X月X日
今日から新しい生活が始まります。先輩の意識はまだ戻りませんが、容態は安定しているとのことなので、日本の病院へ転院することが決まりました。嘱託連絡員という形で私も付き添うことになりましたので、その間はこのレコーダーで日記をつけようかと思います。
X月X日
今日も容態に変化は見られませんでした。ムニエルさんは「アイツはもう一生分働いたんだ。丁度いい休暇だ。」と仰ってました。フフ、そうかもしれませんね。
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X月X日
今日も変化はありませんでした…。先生によると「長期戦を覚悟したほうがいい」とのことです。もし今週中に回復の兆候がなければ、先輩の家族に現状を報告をしなければなりません…。・
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X月X日
今日は先輩のご家族へご報告を行いました。やはり機密事項が多い説明ではご納得いただくのは難しいようです。
…ご両親の言葉が耳に残ります。当然ですよね、私は先輩をお守りできなかったんですから。コップがぶつかったところが少し痛むので、湿布を貰ってこようと思います。
X月X日
先輩のお母さまと病室でお会いしました。残念ながら、ご挨拶しても返事をいただくことはできませんでしたが…。きっと私以上に辛い思いをされているのでしょう。何もできない自分に歯痒さばかり募っていきます。X月X日
今日は一つ、いいことがありました。ゴルドルフし、ゴルドルフさんが所長権限により条件付きで機密を含む説明を先輩のご家族に行ってくださったそうです！
先ほど病室でお会いした時、「あなたは息子の命の恩人なのに、この間は本当にごめんなさい！」とまで言われてしまいました。本当は私のほうが先輩に助けられることのほうが多かったんですけどね…。
明日も嘱託連絡員としての職務、頑張ります！
X月X日
今日もいっぱい、先輩に話しかけてきました。先生によると、私が話しかけたときが一番バイタルに反応が見られるそうです。この調子で先輩が起きるまで頑張ろうと思います！
X月X日
今日は先輩のお母さまから差し入れを頂きました。それと…その…「貴女のことはゴルドルフさんから聞いているわ。私たちを本当の家族と思って頼って頂戴。」と言われまして…と、とにかく、明日も頑張ります！X月X日
本日も大きな変化は見られませんでした。最近は天気も変わりやすいので、体調管理に気を付けようと思います。
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X月X日
今日も先輩の容態に変化は見られませんでした…。先生によるとバイタルの変化も最近は確認できないそうです…。今の先輩の肉体では活性アンプルの使用も難しいとのことなので、やはり時間をかけるしかないようです。
X月X日
今日も先輩は目を覚ましませんでした。
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X月X日
あの炎の管制室で手を握ってくださったときから、どのくらいの月日が流れたのでしょうか。時間神殿での決戦でも、異聞帯の戦いが始まった時も、私が自分を失い独りで戦おうとしたときも…そして私が過ちを犯しそうになった時も、貴方はいつも私の傍にいてくれました。
今度は私が貴方に寄り添います、いつまでも。だから早く目を覚ましてください。そうしないと、私、本当に2400歳のおばあちゃんになってしまいますよ？X月X日
昨日はちょっと後ろ向きになってしまいました。後輩失格ですね。気持ちを入れ替えて「またせ、ちゃって、ごめんね…マシュ」先輩？！本当に目が覚めたんですか！？今先生を呼んできます！だから…本当に、本当に良かった…！
X月X日
今日から一般病棟です。まだまだリハビリに時間はかかりますが、会話も以前よりしっかり行えるようになりました。先生から固形物摂食の許可が下りましたので、不肖このマシュ・キリエライトが腕によりをかけた入院食をご用意いたします！
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２月１３日
退院おめでとうございます、それからおかえりなさい、先輩！ここが今日から貴方が暮らす、貴方が取り戻した人類の未来です！
…それから、明日はとても大切なお話があります。楽しみに待っていてください、先輩。ギリギリだけと投稿完了！
ピピピピッピ ピグレット～♪ ララララブラブアイアイエー
あ！ピグレット！いよいよ今日だね！！
え？何がって？18:00からの予定、聞いてない？
ふふふ♪こーいうのはサプライズでも良いかな！二人の関係が変わる大切な日だし、一緒に待とう！
あれ？外が騒がしいね。お祭りかな？パーティかな！？
もしかしたらみんなでお祝いしてくれるのかな！
私もテクニックには自信があるんだ。パーティの支度でも手伝おうかな！いややっぱやめとこう。もしかして私へのサプライズパーティかもしれないし！
……え？あれは妖精国の戴冠式？
あーあー、妖精の。うんうん。そうかそうか。それはおめでたい日だね！祝うのは当然だとも。そ、それはそれとして、18:00！18:00を忘れないようにね！私にとって、もとい君にとってとーっても大事な時なんだ！いいかい！？必ず、かならーず！私と一緒に行動するように！！
は？妖精の戴冠式に自分も招待状を貰ってる？出席しないと大変な事になる？
行けばいいだろ！？私を置いて戴冠式でも何処へでもさぁ！その時になって僕には君が必要だって言われても行ってやらないからなぁ！しまった、分割なのに画像の置き方が悪すぎて読みにくい
修正出来ねえ我が夫はアイドルというのが好きなのですか？
それなりには……？ですか、なるほど。
アイドルと言うものは歌や躍りなどを披露する年若い演者という認識で合っていますか？
概ねそう……、永遠のアイドルなどと呼ばれる人もいると。
突然何故こんなことを聞くのか？
我が夫が気になるのも当然でしょうから説明しましょう。
カルデアの資料映像を見たのですが我が夫は過去に特異点で我が妹に似た者とマシュとノクナレアに似た者と厨房によくいる猫らしきモノと鶴の人と協力してアイドルグループ？というものをしたそうではないですか？
我が妹に似た者と妖精騎士であるマシュとノクナレア似の者がアイドルをしたというのならばこちらも負けてはいられませんので妖精騎士達にアイドルをやらせてみようと思うのです。
……まだ何の準備も出来てませんが。
我が夫には私がまだまだ情報不足の為当面はアドバイザーとマネージャーを担当して貰おうと思っています。
よろしい？
上手くいくかはわからないけどやってみようか？
ええ、お願いします。変わった妖精だな？おまえ
ダビンチっていうのか
妖精じゃないのか？なら人間か？
どっちも違うのか そういうのもいるんだな
ここは宿屋だよ ここは酒場だよ
ベッドはあるが何に使うんだ？
卓はあるが何を囲うんだ？
客がいなくても場所はあるだろ
ここじゃなくても外で話せるだろ
集まる必要ないじゃないか
集める目的ないじゃないか
楽しいのかって？ そりゃ楽しいぞ
真似してみてるの楽しいぞ
見た事ないこと楽しいぞ
だから作って造って遊ぶんだダビンチ 何やってるんだ？
メニューを作ってるのか
違う？作ってるしゃないか 創る？
それって何か違うのか？ そんなに笑えるものなのか？ 俺にも出来るか？そういうの
メニューを創るの難しい
ダビンチ言う事、難しい
うんうん唸って楽しいの？
こんなに辛くて楽しいの？
ダビンチいつも楽しそう
笑顔でうんうん悩んでる
困って笑って叱ってる出来た！出来た！メニューが出来た！
ダビンチ言う事、本当だった！
自分で創るの楽しいなぁ
二人で創るの楽しいなぁ
綺麗で輝く小さな天使
こんな俺にも出来るかな
こんな怪物でも行けるかな
こんなに綺麗な星の路
一緒に歩いていいのかな某いもgで書いたのこっちに載っけてるけど
過去ログでfateタグすら付かないのは、不出来だからなのかな ここに上げないと自分のすら探せない席は空いているが……。
なんだその金色の杯と巨大なアイスは？
何？『茶々専用アイス聖杯(レプリカ)』？
レプリカとはいえ聖杯を食べ物の容れ物にしようとは突飛な発想を……。
カルデアでは割とよくある発想だと！？
……後で我が夫に確認しましょう。
ん？アイスちょっと食べる……？
いえ結構です。
しかしよくそのような巨大なアイスを用意出来たな？現在在庫減少の為料理長による制限があるはずだが？
向こうの方で未だ禁止令が解けぬ女王が恨めしげにみているぞ？
厨房経由じゃなくて茶々専用冷蔵庫から出してきたやつだし問題ないし？だと？
……それはちゃんとカルデアに許可を取って設置した物か？
カルデアの責任者の面子に茶々のやることに口出し出来るの居ないし？
部屋でなく食堂に来て食べている事といいやりたい放題か貴様……！！ふぃー！疲れた〜！！やっと街に着いたよー。
みんなとはぐれちゃったけど。ま、大丈夫だよね。なにせ此処まで越えてきたんだから。
とはいえ、休息は必要だ。うーん、出来るなら情報収集も兼ねて拠点になりそうな場所がいいなー。
あ！宿屋があるー！！
ちょっと古びてるけど、趣があるとも言える。
たのもー！！
君が店主かい？マイクというのか。うんうん、良い名前だね。私はレオナルド・ダヴィンチ。気軽にダヴィンチちゃんと呼んでくれたまえ。
ダビンチじゃないよ〜、ダヴィンチだよ〜。
もーう。いいから、ヒトを探してるんだけど、その前にお水を一杯頂けるかな？
なんでここでって？ここは酒場だろう？ヒトが集まって飲み食いする場所だ。飲食は日々欠かせない行為であると共に喜び哀しみ笑いあう。ヒトとヒトが交じり合う出会いの交差点だ。ヒトを探すのは当然だろう？お客はいない？外で人を探した方がいい？
えー！なんでさ！閉店してるの？このお店ー！まさか、元から営業していない。集客、接客をしていないってことかい。
なんてことだ。店であるが、客はいない。接客もなく、従って生業とする者も居ない。君は店主ですらないのか。
ただ作っただけでホントに楽しいのかな〜？ま、君が言うならいいけどさ。部屋は空いてる？三つばかり、借りたいんだけど。しばらく滞在させて貰うからね。
ふふ〜ん。ティフーネの状態は万全。部屋には魔術障壁も張っておいた。後はみんなの捜索と、この国。妖精國の情報を可能な限り集めないと。
ずっと広場で聞き込みをするわけにはいかないし。ここはやっぱり天才コンサルタント美少女、ダヴィンチちゃんの出番かな！おーい、マイクー！ここ調理器具はあるんだろう？本格的な竈門もあるし、木製の丸椅子にテーブル、二階席までバッチリだ。って食材がないじゃないかー！レストランじゃないから必要ない？
…いいかい、マイク。君は作るのが楽しいと言った。それを否定するつもりはない。だが、楽しくないから作らない。必要がないからなくても大丈夫。これは違う。
つくるというのにもね、段階があるんだ、マイク。
まずはヒトを見る。これは他人が何をしているのか。どうやっているのか。観察するという工程だ。興味を持つという段階でもある。
次に真似る。興味を持った行為を自分が行うという事だね。君が今までやっていた事だ。それを君は楽しいと言った。
けれど、ここ迄は模倣だ。自分で行なった事ではあるが、自分が行なった事ではない。それこそ君でなくても出来る事だ。誰もが楽しめる事はここで終わりさ。だが、次の段階は違う。とてもとても苦しい段階だ。君が創り出すものは君にしか出来ない。例え誰かが同じものを作ったとしても、同じ経験にはなり得ない。発案者だから、最初にそれを作ったから、という事ではないんだ。
モノを創る。その為には自分が必要だ。先を見据える目が必要だ。だが、それはどこにも無い。出発点も終着駅も存在しない。だからこそ創る。闇の中に自分を再定義するんだ。俺はこういうヤツだぞ、俺はここにいるぞってね。
この叫びが産みの苦しみというやつだね。自分が何者なのかわからない。何を目指しているのか、何を残せるのか。
君が楽しいと感じたならそれは正しい。だがそれはつまらないと感じたら、間違ってるという事にはならない。だって君、楽しい理由は後から考えるくせに、つまらない理由は先に考えているだろう？
まずはやってみる事だ。
この天才少女ダヴィンチちゃんに任せなさい。
創る喜び、君に教えてあげよう。ろくにん「……こうして、外に出たらなにもかもがおじゃん。たった一度遊んだだけで、この有様。妖精稼業も楽ではないんです……」
ケルじい「おお、これはまさしく虚無の海、いやあ、無残なものですなあ」
ろくにん「そうでしょう？ いかに我々が可哀そうな存在か、理解していただけましたか？」
ケルじい「ええ、本当に可哀そうで……。でも、ちょっと待った」
ろくにん「え、なんですか、ケルじい？」
ケルじい「聖剣つくらなかったから滅んでしまった、って言いましたけど。……その理由が遊んでいたから、というのはあんまりではないですかな？ 反省とか、そういうのはないんですか？」
ろくにん「たしかに、地球表面は滅んでしまいましたね」
ろくにん「でもねケルじい、それは必ずしも地球全土の問題ではないんですよ」
ケルじい「どういうこと？」
ろくにん「星の内海、我々が生まれた場所は今も健在です。ぶっちゃけ地表が消えちゃったからって、そんなに困らないと思うんです。少なくとも我々は、いつか帰れる場所はありますから」
ケルじい「はあ、なるほどねえ。けど、罪があると楽園には帰れませんぞ？ 永遠に帰れない故郷なんて、その、ないも同然では？」
ろくにん「ご安心を。必ずしも我々にも罪はないんです。こちらをご賞味ください」ケルじい「おほ、これはお酒ですかな？ いやあ反省していただけたようでなにより、とりあえず一献一献……ぐびぐび」
ろくにん「いかがですか？」
ケルじい「ぶふーっ、って、これ毒酒じゃないですか！」
ろくにん「そう、毒を盛ったんです」
ケルじい「なんだってまた、こんなことを……」
ろくにん「思い出してください、ケルじい。ケルじいは、楽園から、わざわざ我々を叱りに来ましたよね？」
ケルじい「ええ、そうですな」
ろくにん「でも、毎日毎日お小言言われていると、なんだか嫌になってきませんか？ もっと早く我々に仕事させればまだしも、後の祭りになってからだとなおさら腹が立ちます」
ケルじい「ああ、私も自分の巫女に口うるさく言われるのは、たまに嫌になりますぞ」
ろくにん「しかもケルじいはほとんど陸地を作ってくれません。役立たずのお小言毛玉とそのやかましい巫女に従って楽園に帰るぐらいなら、そいつらを始末して新しい大地にした方がいい、というわけなんです」
ケルじい「なあるほど、つまりあなた方は反省する気もなく、目先の欲を叶えるので精一杯なんですな？」
ろくにん「ご理解いただけましたか？」
ケルじい「はい。無反省の亜鈴の子らはあれいよ、あれいよ、という間に数を減らしていく、というわけなんですな。なーんちゃってね！（呪いの手）」肩慣らしにシミュレーター室に来てみれば先客がいましたか。
いえ貴方の番が終わってからで結構です、貴方の戦術などを観察させて頂きますので。
ところで貴方は確かあのパイセンとやらの……。
先日は妻が迷惑を掛けた？
その件は挑発に乗った私にも非が有りますので……。
そういえばあれ以降パイセンとやらが大人しくなりましたね。
貴方に怒られたのが効いたのでしょうか、私も我が夫が怒らせたと思った時は気持ちが沈みましたから。
落ち込む妻は申し訳なくはあるが感情豊かな妻を愛おしくも思う？
貴方とパイセンとやらは此処に来て幸せを得たようですね？
我が最期にして最大の悔いを解消してくれたマスターには全身全霊を以て仕える所存である？
……流石は私の見込んだ夫です。
……それはそれとして少し貴方の背中に跨がって槍を構えてみたいのですがよろしいでしょうか？我が夫？
先程から水着でうどんを啜りながら此方をじっと見据えている者がいるのですが……目的が見えません。
敵意のような物は感じませんが確かな圧を感じます。
多分見てると食が進むとかそんな感じ……？
汎人類史にはそのような文化があるのですか？
そういう人もいるけど文化ではない？
それを聞いて安心しましたならば個人的趣向の類いに過ぎぬ物で私を出汁にしようとは……、壊してしまっても構いませんね？
食堂でのケンカはダメ？
わかっていますので最小限に止めます。
具体的に何を？ですか？
魔術であの膨れたお腹の内側から軽く衝撃を与えて……自分が説得してくるからやめてあげて？トラウマ案件だから？
我が夫がそこまで必死になるのならば仕方ないですね……。
ですが説得に失敗した時は……、わかっていますね？
よろしい、では良き報告を期待して待ちます。我が夫……、最近妙なサーヴァントから勧誘を受けているのですがどうしたらいいのでしょう？
どんなサーヴァント？
どこぞの祭りの衣装のような派手な出で立ちで『貴女を一目見てビビっと来まシタ！私と一緒にカルデアを盛り上げまショー！！』等と言われました。
我が夫心当たりは……、あるようですね？なんなのですかあのサーヴァントは？
格闘技好きの陽気な南米の善の女神……？
只者ではないとは思いましたが女神とは……、しかし何故私を勧誘したのでしょう？
なっ！？貴様それは私が説明しマース！などと言いつつ扉と結界を破って不法侵入してくるな！！
貴様は善の女神と聞いたぞ！それが善神のすることか！？
スミマセーン！通りすがりに話聞こえてテンション上がってつい突撃してしまいまシタ！……ではないのだが、まぁいい何故私を選んだか聞かせても貰おうか？
何……？カリスマ性と溢れ出る悪の女王感で格闘技の興行としてのヒール役を完璧にこなしてくれそうだからデース！だと？
……どう思いますか？我が夫よ。
盛り上がりそうだし見てみたい気はする？
そうですか……、我が夫が言うのなら一度位はやってみましょうか。
ん？顔バレ防止の専用マスクデース……？
これを私が……？
……着ける？
……やる時は妖精騎士達にも着けて協力させましょうかね。げっ、せっかくゲームやりにレクリエーションルームきたのにメンドクセェヤツがいやがったぜ……。
あん？文句あんなら出てきゃいいだろうが？
うるせー！こっちも用があっからきてんだよ！
……何チラチラこっちみてんの？気が散るんだけど？
気のせいだろ？……あっそ。
そういえばこの前のパーティーは楽しかったなーうっかり唐揚げにレモンかけて父上さま達に追いかけ回されてる誰かさんの姿はケッサクだったぜ！
お？どうしたなんか操作ミスした時みたいな音聞こえてきたけどぉ？
何怒ってんの？私はこの前の楽しかった思い出語ってただけだけど？
んじゃ俺もそうさせて貰おうかな？
あー？好きにすれば？
！？！？！？
テンメェ……！Wトリスタンの事せっかく忘れてたのに思い出させんじゃねぇよ！！ 椅子から転げ落ちちまったじゃねえか！
は……？マスターが真・ベストオブ・トリスタンのアルバム作ろうかって話してたぁ！？
うがあぁぁ！！何しようとしてくれてんだ！あのザコマスター！？
勝ち誇った風に笑ってんじゃねぇぞモードレッドォ！！
……よし！ちょうどいいからあん時のパーティーでのゲームの決着をつけようぜ？
俺もそう思ってたとこだ？
今度こそどっちが上かハッキリさせようぜ？
はっ！よく吠えるじゃねぇか……！負け犬の遠吠えにしてやるぜ！
隣に座りやがれ！対戦だ！！来ましたか……。
急な呼び出しすまないヘクトール将軍。
女王陛下の誘いを無下には出来ないからねー、そんでオジサンに用ってなんですかな？
カルデアの資料と我が夫の話で貴方は国の守護の英雄であることを知りました。
その守りの技術を出来得る範囲で結構ですので私にも教授して欲しいのです。
失礼ながら陛下は自分の國で何千年も統治していたと聞く、既に守りについて重要な事など一通りの事は熟知しているのでは……？
……前と同じやり方ではいけないのです。
その自分のやり方を押し通した結果私は様々なモノを取り零した、だから私はもっと他のやり方を知らねばならぬのです、二度と取り零さぬように……。
その為の助力をお願いします。
……陛下に頭まで下げられちゃどこまで役に立てるか解らんけどオジサンもやる気出さない訳にはいかないねぇ、しかし何も取り零したくないなんて欲張りな女王様もいたもんだね……？
ええ、私は強欲で貪欲な魔女ですから？
協力に感謝します兜輝くヘクトール、貴方は謙遜していますがその知恵と経験は私達に多大な恩恵を授けてくれると確信しています。
それとこの事は他言無用でお願いします、我が夫達に知られると恥ずかしいので……。ん……？
我が夫よ、なにやら桃色の髪のバーサーカーがうなりながら此方にゆっくりと近づいて来るのですが……？
フラン……というのですか、敵意は感じられませんが何用でしょうか？なにやら近づきながら手をバタバタさせてますが。
バーサーカーの彼女は喋るのが苦手でジェスチャーで挨拶しようとしてる？
なるほど動きはともかく挨拶から入ろうとは良き心掛けですね。
我が夫には彼女が何を望んでいるか解りますか？
ちょっと確認してくる？
ええ、お願いします。
戻りましたね、して彼女はなんと？
最近私がモードレッドのお母さんだと聞いたから会いに来た？
そうですか、彼女はモードレッドと仲が良いのですね……。
ならばただ近づいてくるのを待つのではなく此方から出迎えもてなさねば不作法というものですね、我が夫は先に部屋に戻ってお茶の用意をお願いします。ふふふ……、見なさい我が夫よ。
ダヴィンチに頼んでいたゲームと専用携帯端末の試作品が出来た様です。
……随分興奮してますね？
なるほど、我が夫の故郷で作られた物ではあるものの型が古くて資料でしか見たことないタイプの本体とソフトだったのですか。
本物ではなくあくまでモデルにしたものですが我が夫のその反応も折り込み済みだったのでしょうねダヴィンチは。
そういえばゲームの内容はどんな感じ？
よくぞ聞きましたね我が夫、これは私考案の育成ゲームです。
赤と白の２つの種類があり赤はトリスタン白は予言の子を育成するという内容になっています。
予言の子バージョンは意外……？
ええ、私も最初はトリスタン育成ゲームを頼んだのですがダヴィンチがどうせなら２バージョン作ってマスター君と一緒に感想言い合いながらやりなよーと言われたので……。
まだ試作なので実際やって感想を聞かせた欲しいと言われたのでやってみましょうか我が夫は白の方で良いですね？
そういえばダヴィンチが言ってましたがスタートの違いで白は最初が厳しめで後半は易しく赤がその反対のようです、まぁ私なら育成の難易度が高かろうが問題ないでしょうが。
この試作品がいずれ完成して評判も悪くなければゆくゆくは他の妖精騎士バージョンとかも作りたいなー等とも言ってましたね。我が夫、ただいま戻りました。
さっき食堂でなんかトラブルあったって連絡来たけど大丈夫だった？
ええ、ご覧の通り何も外傷はありませんよ？
何があったか知ってたら説明して欲しい？
……いいでしょう、あれは私が食堂でいつものように料理長のケーキを食べていた時の事。
なに？QPを錬成したって話を聞いたけど宝石も錬成出来たりするのかしら？だと？
出来ぬ事は無いが何故そのような事をせねばならぬのだ？
女神のお願い聞いてくれないとカルデア穴空いちゃうかも～？だと……？
その横の舟か弓か良く解らぬもので天井に向けて魔力を貯めながらしながら言うな！完全なる脅迫ではないか悪魔か貴様は！？
そこの欲深女神お待ちなさい……！？
今度は誰だ……？
この正義の女神たる私が来たからにはそこの女神の好きにはさせませんわ！
……ならば私はもう部屋に戻って構わんな？
失礼する……。
……と面倒になったので巻き込まれぬうちに帰って来ました。
ええ外傷はないですが精神面で疲弊して大変でした……、それで向こうの事態は解決したのですか？
取っ組み合いの喧嘩になりそうだったけど料理長のここでやるなら二人とも一ヶ月もやしのみ生活だ！の一声で終息した？
たったそれだけの言で事を静めるとは流石厨房の守護者と呼ばれるだけの事はありますね我が夫よ、いずれ建てる予定の城に外付けの砲塔などを追加しようと思うのですがそういう物に詳しそうな英霊はカルデアにいますか？
ダヴィンチは……、作れはするでしょうが他にも頼みたいことがあるので手一杯になってしまうでしょうし……。
なんで急に強化案を？
思っていたよりもカルデアには我が夫を狙う輩が多そうなので建てた城に攻め込まれて邪魔が入らぬ様に……ですね？
謝る必要はありませんよ？ただそれ相応の備えが必要になったというだけの話です。
あくまでも迎撃用で殺傷力は抑え内部は以前頼んだアヴィケブロン殿の特殊ゴーレムを配置し、それをも突破してきそうな輩は私が水鏡で飛ばします。
やはり科学者系のサーヴァントに頼むのがよいですかね……。
ならバベッジ卿はどう？ですか。
バベッジ卿というのはあの巨大の鎧姿のサーヴァントでしたね？
確かに見た目はからは適任そうですが、判断は実際に話をしてみてからです。
我が夫、バベッジ卿にいずれ話し合いの機会を設けられるか確認をお願いします。あのブリテン異聞帯の戦いから二週間、私は少し困った事態に直面しました。ギャラハッドさんのギフトは失われましたがその力が宿っていた空白は残り、私は再びサーヴァントとして成長する伸び代を得たのです。早速先輩はトレーニングを兼ねて私を戦闘に連れていくようになったのですが…その、一緒いる機会が増えたせいか、前よりも先輩の魅力に目がいくようになってしまって…。
もしかしたらこれは恋、というものなのかもしれません。ですがだとするとひとつ問題があります。
私と先輩はどちらも女性、ということです。>>693
勿論同性愛には偏見を持つべきでない、現にカルデアに召喚されてるサーヴァントのなかにもそういった嗜好の方もいる、ということは私も先輩も理解しています。しかし私が知る限り先輩にはそういった趣味はお持ちでありませんし、押し付けるべきでもありません。でも心の奥にしまっておこうと考えても、かえって先輩を意識してしまいます。叶わぬ恋だからこそ気になってしまって、でもそれを知られて嫌われるのが怖くて、最近は先輩を意識していると知られないように、先輩をそんな目で見ないようにするため、シャワー室や更衣室を使う時間をずらさなければならなくなってしまいました。このままだと戦闘にも…
「ねえマシュ、最近私のこと避けてるよね？」
そんなことばかり考えていたからでしょう。二人でレポートを書いてるときにこんなことを言われても、私は咄嗟に誤魔化すことも出来ませんでした
「そん、な、ことは…」
「いーのいーの、無理に噓を言わなくていいから。もしかして、私何か怒らせることしちゃった？」
私は黙って首を横に振ります。
「じゃ、好きだから？」
今度こそ、私は驚きで言葉を失います。
「びっくりした？でもわかるよ、マシュのことなんだもん。最近のマシュ、我満してるときの顔してるし。」
一番知られてほしくない人に、知られてほしくないことを知られてしまったというショック。先輩に嫌われてしまう、先輩を不快にさせてしまう、そんな思いで目の前が真っ暗になります。>>694
「大丈夫、私そんな理由でマシュのこと嫌いになったりはしないから。」
「で、でも、先輩はその…好きになるとしたら男性の方なのでは？」
「うーん、まあね。試しにおっきーとかくろひーからそういう本借りて呼んでみたけど正直ピンと来なかったし。」
「だ、だったら…！」
「でもね、嫌な気分もしなかったの。マシュ、こういう意味でも私のこと好きでいてくれてるんだって。マシュが私のために我慢して、自分を曲げてしまうよりかはずっといいと思う。それに━━━
多分、私が男の人と結婚するならソロモン王より素敵な人じゃないとダメだろうしね。」
その言葉を聞いて、胸の奥がチクっと痛みます。
「でもそんな理由でマシュと付き合うのも失礼だしね。だから私がちゃんとマシュのこと好きになれるかわかるまで返事は待って貰えないかな？それまでは…これで我慢してね？」
そういうと先輩は、私の瞼を閉じさせます。そして額に何か温かくて柔らかいものが押し当てられ、驚いて目を開けると先輩は既に走り去っていて、
「これ以上は、ギャラハッドさんに怒られちゃうからー！」
その言葉でその感触が何だったのか理解した私は、「そういうとこです、先輩…」と机に突っ伏しながら高鳴る胸の鼓動と体温に翻弄されるのでした。聞いておくれよピグレットォ～！
最近来た君の奥さんを名乗るサーヴァントのモルガンが地元では『神域の魔女』って呼ばれてたらしいじゃないかー！
だから私は魔女仲間として何より魔女の先輩としてマウン……ゴホン！挨拶をしにいったのさ！
『やあ？君が新しいサーヴァントであり神域の魔女と呼ばれる女王モルガンだね？私はキルケー！神代の大魔女さ！お近づきの印にこの麦粥キュケオーンをどうぞ！』ってキュケオーンまで差し入れてやったのにさー？
私とキュケオーンを一瞥だけして『いえ、結構です』ってそんだけ言って去ってたのさ！
ひどくない？ひどいな！だからこうして部屋に先回りしてピグレットを拉致って困らせてやってるのさー！
部屋の結界？そんな物この大魔女たる私にかかればお茶の子さいさいってやつさ！凄いだろうピグレット！遠慮なく誉めてくれてもかまわないよ？
え？凄いですけど他にやり方なかったんですか？
……しょうがないだろー！？
あの感じだとまともに取り合ってくれなさそうだし滅多に来ない魔女の新入りにまで嘗められる訳にはいかないんだよー！！
怒って魔術を使って来たところで華麗に捌いて私が自称大魔女の流しのキュケオーン売りではなく名実ともに神代の大魔女だって事を見せつけないとね！
その『そう上手くいくかなぁ？』って言いたげな目はやめておくれよピグレット……。我が夫、この緑色で丸くて黒い縞模様の物体はなんでしょう？爆弾か何かですか？
スイカ？これは食べ物なのですか。
前に英雄王が『おい雑種！貴様は運がよいぞ？我は今すこぶる機嫌が良いのでこれをくれてやる！』ってこれの種をくれたから栽培した、自分で作る前提とはいえ英雄王が物をくれるのは珍しいしなんかスイカに思い出とかあるのかもね？
……我が夫を雑種呼ばわりとは英雄王だか知りませんが後で制裁が必要ですね？
まぁまぁ、とりあえず出来た中で一番良いのを献上した後、残りはいらん好きにしろと分けてくれたし多目にみてあげて？冷やしておくから食後のデザートに一緒に食べよう？
デザートとして食べるのですね、このスイカという物は、その時は妖精騎士達も呼びましょうか。
うむガウェイン、綺麗に人数分切れましたね。
ではいただきましょうか我が夫によると塩をかけることで甘味が増すらしいです、挟まってる白黒のものは種なので食べずに皿に出す事。
トリスタン我が夫に向かって種を飛ばさない、はしたないですよ？
うっかり飲み込んでもし臍からスイカの芽が出て来たりしても知りませんよ？
……何故トリスタンだけでなくランスロットまで青くなっているのですか？
私はちゃんと種は皿に取り出せと言ったはずですが……？
お前達、教育的指導が必要ですか……？第一回・チキチキ！妖精騎士対モルガン式戦闘訓練を行います！
……なんですかお前達、その信じられぬ物でもみたような顔は？
私とてこれが必要なことと言わればやりますよ、そうなのでしょう我が夫？
……何故目を逸らすのです？
まぁいいでしょう、今回のモルガン式戦闘訓練はシミュレーターにより特殊行動を繰り出すのと弱点を突かないとペナルティが科される敵を設定してあるので制限時間十分以内に全て倒しなさい、スキルは構いませんが宝具の使用は禁じます訓練だからと油断しないように。
最近妖精國の頃よりも些か気が抜けているように見受けられますので実際にはそのような事が無いと証明するのを期待している、では私と我が夫はモニターから様子を観ていますので。
準備出来ましたね？では始めましょう、今回の敵はワイバーン二体と巨大ドラゴン一体です。
ランスロットが先陣を切りましたね、狙いは巨大ドラゴンですか。
ドラゴンが腹に何度か攻撃を受け身震いして口から白い塊を吐きましたね、あれこそ今回の特殊行動の一つトリモチ弾です。
予想外の行動と至近距離による回避遅れとトリモチのベタベタで地面に張り付いてしまいランスロットはしばらく身動き取れなそうですね、じたばたしてます。
ガウェインが剣の炎でランスロットのトリモチをどうにかしようとしてますが私が強度設定したものなので妖精騎士でもすぐには無理です。
その間にトリスタンは……、頭にコブを２つ作ってスタンしてますね、周囲に猫の置物が２つ落ちてます。
お供のワイバーンが消えてるのを見るに弱点ペナルティの事を忘れて連射したようですね……。
制限時間短いとはいえ現状無傷なガウェインが居れば負けはしないでしょうが始まったばかりでこのぐだぐだな有り様は頭が痛くなりそうです、訓練だからと油断するなと言ったはずなのですが……。トトロット、今日のお茶は如何ですか？
そう、気に入ったなら良かったです。
それと今日は貴女に聞きたい事があるのですが、よろしい？
いーよ！ボクに何でも聞いちゃって？
そうですか、では遠慮なく。
トトロットはなにやら花嫁力なるものを感じられると聞いたのですが……？
どうしました？急に顔色が悪くなりましたがお茶か菓子に変なものでも混じってましたか？体調を崩したのなら医務室へ……。
大丈夫だから気にしないでいーよ続けて続けて？察するに自分の花嫁力知りたいってとこかな？
流石トトロット私の聞きたい事がよく解ってますね、差し支えなければ教えていただいてもいいでしょうか？
モルガンの花嫁力はねー？唯一無二！っていうのかな？並び立てる者がほぼ居ないすごい数値なんだぜ！？
そうですか、貴女がいうのならその言葉に間違いなどないのでしょうね、ありがとうございます、まだお茶とお菓子も用意がありますし今日はゆっくりとしていくといいでしょう。
お礼なんていいよーボクとモルガンの仲だろ？
あれ？なんかさっきよかお茶が少ししょっぱくなった気がするんだわー、このお菓子の塩気のせいかなー？
……？そんなにお茶の味が変わりますか？
私は感じませんが気になるというのなら次からは塩分控えめの菓子にさせましょうか。来ましたねバーヴァン・シー、此方へ。
少し二人で話したい事があります。
そんなに畏まらなくて結構、怒るような用件ではないので。
実は我が夫が『悪い子同盟！同盟員募集中！！』などと絵の描かれたチラシを持って来たのです。
そうですね、お前がそういう反応をするのも無理はない胡散臭さのすごいチラシです。
ですが我が夫に尋ねたところそこまで大規模な悪事を働く集団という訳では無いそうですので見聞と人間関係を広める為にも参加してみては？
お前も趣味が合う相手達なら友になりやすいだろう？
と、友達なんか別に欲しくねぇし！？等と偽らなくても結構、お前が彫像の乙女と時折楽しげに靴作りに興じているのは存じています。
何をそんなに顔を真っ赤にして驚いているのです？我が子の動向を見守るのは親として当然でしょう？
まぁ無理にとは言いませんが気が向いたら私か我が夫に言いなさい？
顔合わせの予定を組みますので。
ん？ひょっとしてお母様もついてくる気……？
いや流石にそこまでは……。
それとも……、ついて来て欲しいのですか？我が夫、このカルデアのサーヴァントは宝具に優れた馬車や牛車や戦車などの乗り物を保有する者が多数いますね？
そこで私も新たに乗り物を使った宝具を作ろうかと思います。
けして王族にそういう宝具持ちがそれなりにいるから対抗して……とかではありませんので誤解無きように。
ん？赤兎馬に協力して貰うのかな……？
いえあの者の走りに纏わる能力は申し分無いのですが宝具として扱うには少し……。
それは置いとくとしてそこで私は考えたのです、他の者達のどんな宝具にも劣らず驚きと感嘆を持って迎えられるであろう新たなる宝具……！
『アルビオン・ホイール』を！！
ん……、何です？
それはダメ！色々とマズいことになりそうだからその案は厳重に封印して？
……そんなに不味いですか？
良い案だと思ったのですがそれほど反対されるのなら仕方ありませんね。
既に記念の模型も作っておいたというのに残念です……。
これは凄い！カッコいい？
気に入ったのですか我が夫？
ええそれは私が作った物ですよ。
実物はダメだけど模型なら問題ないし部屋に飾っちゃってもいいかな？
ふふ、当然良いに決まっているでしょう？
一番見栄えが良くなる置場所を探しましょう我が夫！ああ、マシュ。
良きところで会えましたね、今少し時間はありますか？
大丈夫ですか、それは良かった、この後トトロットとの定例お茶会が有るのですがマシュも参加することは可能ですか？
定例なので今日が無理でも別の日でも構いませんが……。
私なんかが参加してはお二人の邪魔になるのでは……？
なにをいっているのです？そのようになると思うのなら最初から誘いなどしませんし、トトロットも貴女なら歓迎してくれることでしょう。
恐らく『今日はマシュも一緒なのかい！？やったー！間違いなく今日はいつもよりハッピーなお茶会になるぞー！モルガン良い仕事するじゃーん！』位の事は宣うかと……。
……そのように呆気にとられる程変でしたか先程の私は？
いえ、謝る必要はありません自分でもらしく無いことをしてしまったなと……。
確かに今のモルガンさんとしてはらしくはありませんでしたが私と旅をしていた頃のトネリコさんらしい部分ではあったと思います？
……ゴホン、何の事かは解りかねますがどうやら多少気が緩んでいたようですね。
それで今日は参加可能ですか？
是非お願いします！か、良き返事です。
ではこの時間に私の部屋まで、お茶菓子も種類を増やして置きますので。我が夫、かねてよりダ・ヴィンチと共に開発を進めていたあるものが完成しましたこれがどんなものか解りますか？
ええ、見た目は変哲のない円筒状の缶ですね、頭頂部を押してみてください、霧が出ます。
これって虫除け系のスプレーかな？
ええ流石ですね我が夫よ、細かい事をいうと虫撃退スプレーとやらになりますが。
これは私がカルデアの資料を見て考案し先程も言ったようにダ・ヴィンチとの共同開発により小型ながら大変強力な代物となりました。
私としてはもっと強力にしたかったのですがあまり強力なのにするとマスター君やスタッフなどの生身に影響が出るとまずいので人体に最小限かつ虫に最大限の効果をということで苦労しました。
これは虫にかけるとどうなるの？
私は試してないのですがダ・ヴィンチがとある虫に実験を頼んだところ一吹きで呆然とし少ししたら虚ろな顔でふらふらしながら去って行ったようで『実験に付き合って貰っちゃった彼には悪いけどちゃんと効果は確認しないとね？彼ぐらいのサイズでも効果はばつぐんだったよ！』との報告を貰っています。
もしかしてその実験相手ってオ……我が夫？
私の前でその名前は口にしない方が賢明かと？林檎と言えば不思議な事が沢山あるんです。私達サーヴァントにとって食事は嗜好品ですから必須なものではありません。ですが、どうしても虹林檎が食べたいと仰る方々もいるのです。私やイアソンさんはそういう気持ちわからないのですが、オリオンさんはうめぇ〜うんめぇ〜とか言いながら食べてたんです。新しく来る方々も虹林檎が好きな方が多くて。
この前、妖精さん達が大勢いらっしゃった時はそれはもう食堂が賑わっていました。大皿にどっさりと虹林檎が盛られていて、立食パーティーが催されていたんです。私もご一緒させて頂いたのですが、どうしても食欲がわかなくて、銅林檎を食べるフリだけして皆様とお話しさせて頂いたんです。
みなさん、素敵な方ばかりで。妖精国の女王様はとても優雅で気品に溢れていて所作からして、私のような田舎娘とは違いました。蒼炎のような鋭さと慈愛が共生する瞳なんて初めてみました。直接話はしないのに娘さんのバーヴァンシーさんをみると目を細めるんですよ。ふふっ。それとなんとですね、女王様マナーも完璧なのです。目の前にお皿が来るとすっすって音を立てずにお食事なさるんです。凄いですよね。
王様と言えばもう一人いらっしゃっていました。妖精王さんだそうです。この方は大変、社交的で他の異聞帯の王様とも仲良くお喋りされていました。でも行儀はあまりよくありません。なにせ一つのテーブルに長居せず、色々なテーブルに顔を出してはヒョイヒョイと話の合間に手掴みで林檎を食べてるんです。それは他の方のだと思うのですが…。
でも私ともお話ししてくれたんですよ。どのような国を治めていらっしゃったのかお尋ねしたのですが、言葉が矢継ぎ早に出てきてなかなか仰っている事を理解するのは難しかったです。
パーティーが終わる頃には各テーブルにあった大皿もすっかり空っぽになっていました。あんなにあったのに誰がそんなに食べたのでしょう。不思議です。
あ！マスターも虹林檎ばかり食べていないでちゃんと滋養のある物食べないといけませんよ？おーいマスター、モルガンいる？
いないかー部屋にもいないからここかと思ったんだけどなー、マスターはどこに行ったか知ってる？
レクリエーションルームに行くって？
へー珍しいね、行ってみるんだわありがとマスターお邪魔さまー。
にゃ～にゃ～にゃにゃにゃにゃ♪にゃにゃにゃにゃ～♪
着いたーさっすがレクリエーションルーム賑わってるねー！
さてモルガンは？……と。
あ、いたいたおーいモルガーン！
んー？いや別に特別な用はないんだけどモルガンと遊びたくなったからさー、マスターにここにいるって聞いてきたんだわ？
それは面倒をかけましたね？なんていうなよなー、元々遊ぶつもりだったからここはちょうど良いし。
それでモルガンの今やってるのテレビゲーム？だっけ？あんまり知らないしやってるとこ見ててもいいかな？
一緒にやらないのか？って？その操作するやつ？ボクの手のサイズだとちょっと大きいからね操作難しそうだから見るだけにしとくんだわ。
ん？今度ボク用の小型のやつを作って貰うよう頼んでくれる？いいよーそこまでしなくてもさ？でも気持ちはありがたいんだわ。
わっ！なになに！？ならば今回は特等席で見せてあげましょう？
特等席ってモルガンの膝の上でやってるとこ見ろってこと？確かによく見えるけどさー、ちょっと恥ずかしいよー。我が夫、此処のサーヴァントは変わった者が多いですね。
また食堂で何かあった？
ええ、私がトトロットと二人で食堂で話をしていると別の席に座り酒を嗜んでいた者が興奮か満足のいく出来だったのか突然『にゃー！』と叫び出したのです。
するとまた別の席に座っていた者が『な、なんじゃ？ね、猫がおるのか……？』と青ざめて辺りを見回しはじめましてトトロットが目を輝かせて『ネコ？ネコいるの！ネコ～出ておいで～？にゃーにゃーにゃー♪』と止めたのですが歌いながら猫を探しだし先程の者が『ね、猫など探すでないわ！もうよい！妾は部屋に帰る！』と飛び出して行きました。
……玉突き事故というんですかね？こういったのは。
トトロットもネコが見つかるはずもなく気落ちしていて宥めるのが大変でした……。
我が夫は先程の特徴で飛び出していったサーヴァントが誰か判りますか？
流石ですね我が夫。
でしたら後でそれとなく気遣いを……。
私の友人も図らずも迷惑をかけてしまいましたしこのままでは哀れなので……。「ねぇモルガン､なにか良いことあった？」
む｡やはり貴女も気付きますか､ハベトロット｡私の雰囲気が違うことに｡
「そりゃあね｡君から幸せオーラがいつもより多く放出されてるように見えるんだわ！で､どんな良いことがあったんだい？」
そう……ですね｡良いことかどうかは分かりませんが､あるにはありました｡……その､聖槍が主武装のアルトリアがいるでしょ？
「あぁ､いるいる！最近暑いからオフの格好をよく目にするね｡彼女と何かあったのかい？」
はい｡レクリエーションルームのカードゲームのランダム対戦盤でその愚妹と当たってしまいまして……彼女とデュエルしました｡
「へぇ！それは中々の偶然じゃないか！で結果はどうだった？」
率直な結果だと互いに1勝1敗､続く3戦目で私の手札が整ったタイミングで周回要請が入り､決着はお預けになりました｡ただ……
「ただ？」
……周回に行く途中に例のク.ソ虫から
『驚いたな｡アンタこっちの世界のアルトリア嫌いじゃなかったっけ？それなのにさっきデュエルしてた時､アンタ滅茶苦茶楽しそうな顔してたよ？それこそ年頃の女の子みたいにね｡……いやぁ！あの冬の女王があんな表情するなんて世も末だねぇ！あーやだやだ､気持ち悪い！気持ち悪過ぎて腹の足しにもなりゃしない！おーいマスター！周回後は一番良いメロン頼んだよー！』
と言われまして……｡あのク.ソ虫は筋金入りのひねくれ者｡彼の言っていることを咀嚼すると……私は､あのアルトリアと遊ぶことを楽しんでいたのか､と思いまして｡そう思うと､なんだかとても不思議な気持ちになってくるのです｡
「……そっか｡うん､モルガンはきっとアルトリアとなんのしがらみもなく遊べて､とっても楽しくて､そしてとっても嬉しかったんだよ｡そしてその不思議な気持ちは『幸せ』なんじゃないかな？」
そう……でしょうか？……良いのでしょうか？私は､このままで｡
「うん？」
……いえ｡カルデアに召喚されて以降､こういった暖かい不思議な気持ちを抱くことが多くなりました｡それは次第に回数が多くなっていき､正直キャパオーバーな気さえします｡これは妖精國……失礼､生前では滅多に遭遇しなかった出来事です｡私は魔女､さらに言えばかつては冬の女王として圧政を敷いていた者｡そんな私が……こんなに､こんなに『幸せ』を感じても良いのでしょうか？
(そうだ｡私は結果的とはいえ楽園の妖精としての使命を果たさなかった､いわばかつての『彼ら』と同じ穴の貉だ｡その果てが何も守れなかったという末路｡それなのに､そんな私の周りには､かけがえのない友人達や共に労える戦友達｡愛しの娘がありのままで過ごせる姿を見つめることもでき､かつての部下達とも距離感が近くなった｡そしてなにより……互いを愛し合うことができる夫もいるときた｡こんな､こんな私が､ここまでの幸せを享受してよいのだろうか？)
「……当たり前じゃないかモルガンッ！確かに僕は君が知ってるトトロットって奴じゃないし､僕も君の経歴はカルデアが知り得る限りの情報くらいしか分からない｡ただ君の人柄とかについては別だッ！こうやってアフタヌーンティーキメてるからはっきり言える！君はこういう幸せを享受していい！享受していいんだ……ッ！！」
ハベトロット……泣いているのですか？
「当然泣くさッ！だって親友のそういう話聞いたらさ､泣かない方がおかしいだろ……？」
……ご､ごめんなさい｡私､貴女になんてことを……
「……そこは謝らなくていいんだけどなぁ……まぁ僕はモルガンのそういうところ､好きだけどね｡あとこれは単純なアドバイスになるんだけどさ､もし幸せがキャパオーバーするなら日記に想いを書くってのはどうかな？」
日記……ですか？「そっ！いやぁ､僕もカルデア来てから何故か毎日日記書くようになったんだけどさ､これが中々気持ちの整理にもってこいなんだわ！その日あった嬉しいこと､悲しいこととかを日記に書くとさ､気持ちがさっぱりして翌日まっさらな気持ちで色んなことを受け止めることができるんだ！だからさ､モルガンのその幸せな気持ちを毎日日記に書いていけばさ､きっと毎日がモルガンにとって良い日になると思うぜ！なにより日記は後で見返せるからねぇ､幸せを噛み締めたい時や過ちを次の糧にしたい時にも便利なんだわ！あっ､これ赤い人の台詞パロね」
……フフッ､そうですね｡ありがとう､ハベトロット｡また貴女に助けられました｡貴女のアドバイス､早速今日から試してみますね｡
「うん！親友の手助けができたのなら僕としてもこれ程嬉しいことはないんだわ！あっ､それじゃあ僕と交換日記しない？やり方今から教えるからさ！」
交換日記？気になりますね……是非お願いします！
「うん！任せとけなんだわ！」我が夫、そのような部屋の隅の方で男達で固まって何をしているのです？
紙相撲……？それはどういった物なのですか？
土台に専用の形に切った紙人形を互いに乗せて指でトントン叩いて先に倒れた方が負けというルール上風に弱いからあまり当たらないように隅っこでやっている……と。
すこぶるシンプルな遊びですね、面白いのですか？
自分のオリジナル紙人形が勝ったり負けたりすると意外と嬉しかったり悔しかったりするんだよ、普通の相撲じゃ勝ち目ないけどこれなら自分でも金時みたいな力自慢にも勝てる芽が出てくるんだ？
なるほど……、それは確かに。
興味出たなら俺の紙人形使ってやってみる？
いえ、それには及びません我が夫。
やるならば自分の人形でやろうと思いますので作り方を教授願います。
それとせっかくですので妖精騎士達やマシュ・トトロットも呼んで我が夫を含む男性グループとのトーナメント形式に致しましょう。妖精騎士ガウェイン・トリスタン・ランスロット……。
全員集まりましたね。
では定例である個々でのカルデアで最近あった出来事等の報告を。
ではガウェインから報告せよ。
前にあった汎円卓との親睦会を切っ掛けに食堂の調理担当と接する機会が増えレパートリーが増えた？
それは良き事ですね、ただ我が夫に対する餌付けは程々にするように。
次はトリスタン、何かありましたか？
この前変な熊が足元をニヤニヤしながらうろちょろしてたからヒールで踏んづけて蹴っ飛ばしてやった？
良い悪逆っぷりですねトリスタン、それとこれを渡しておきましょう。
我が夫が勧めてきた礼装でこれを身に付けていると宝具がすぐに使えるそうです私が許すのでもしまた同じような事が有れば即宝具を使いなさい。
最後はランスロット……、何？マスターのベッドでゴロゴロしながら本読んで寝てたら戻ってきた陛下に摘まみ出されたひどい！……だと？
私の居ぬ間を見計らって入ってきて気を抜いて寛いでた貴様が悪いわ！
入り口の結界強化して妖精騎士で貴様だけ出入り禁止にしないだけ温情措置であると知れ！おや、その様に上機嫌で部屋に来るとはどうしました？トトロット。
マシュが図書館に案内してくれるんだってさ、服のデザインの本とかもあるって話で楽しみなんだわ？
ほう、そういえば前に聞いた事がありますね紫式部図書館でしたか？
時間あるなら一緒に行こう？
そうですね……、どのような物か一度この目で確かめておきましょうか。
行きましょうトトロット、マシュ案内をお願いします。
ほぉ……、想定していた以上に立派な図書館ですねこれは。
トトロット、興奮するのは分かりますがあまり図書館で騒ぐのはいけませんよ。マシュ、トトロットを頼みます。
私はまずはこの入り口の辺りを見て回りますので。
ん……、貴女は？
貴女が此処の司書である紫式部でしたか、なかなか素晴らしい蔵書の数ですね。
早速ですが我が夫の故郷に関するものでお薦めの本等はありますか？
……物凄い速さで何冊も出してきましたね？
とりあえず一冊ずつ薦めるに足る点を聞かせて頂いても？ん……、どうしました我が夫？
何か悩んでる……？
気づかれてしまいましたか流石ですね、我が夫。
少し相談しても良いでしょうか、内容はなるべくなら秘密にしてほしいのですが出来ますか？
誰にも言わないから大丈夫？
ありがとうございます、実はこの前バーヴァン・シーの部屋を訪れた時無造作に置かれた雑誌の中に変わった本があったのです。
バーヴァン・シーの好みとは違いそうなその本をどこで入手したのかと聞くと『パーティーから少ししてガレスに貰ったの、フキョウヨウ？だかなんだか言ってて読んだけどよく解んないからその辺にほっぽっといた、お母様も読む？』というので回収しておきました。
紫式部にも確認を取りましたがこの類いの本は現代でもあまり一般的なものではなく、詳しく知らぬ者に薦めるような物ではないようですね？
やはりそうなのですか……。
実感はあまりないとはいえ汎人類史における我が子の一人でもあるのですから、私から言ってこのフキョウ？という行為を少し控えさせた方が良いのでしょうか、それとも下手に触れず様子を見た方が良いのでしょうか？
どう思いますか我が夫？「最近バーヴァン・シーがよそよそしい？」
えぇ､その通りなのです｡我が夫｡……いえ､私の勘違いであればそれでいいのです｡ただ私がバーヴァン・シーを見かけた際に声をかけようとすると
『あっ､お母様……ごめんなさい､私ちょっと用事あるからッ！』
と言いながらそそくさと退散するものですから……｡
「……なるほど､そんなことが(そっか……バーヴァン・シーはきっと……)」
……情けない話です｡あれ程次は何も取り零さないと心に決めたはずなのに､またも娘との距離感を見誤りつつあるなんて……｡ですので我が夫､何か私が至らないところはありませんか？直せるところはとことん直したい､故に忌憚のない意見を求めます｡
「……いえ､モルガンさんがすぐに直すべきところなんて今のところありませんよ」
……本当ですか？
「えぇ｡確かに召喚された直後は､言葉が少し足りなかったり､人を寄せ付けない雰囲気を無意識に放ったりといったところが心配でしたが､カルデアで過ごす内にそういったところはかなり良くなりましたからね」
……ふふっ､確かに｡特に言葉の足りなさについては､施しの英雄に指摘されて初めて自覚したものです｡
「あはは､懐かしいなぁ｡……だからモルガンさん､いつも通りに過ごしてバーヴァン・シーの様子を見てやってください｡そして彼女を信じてやってください｡大丈夫､彼女は決してモルガンさんを悲しませるようなことはしませんよ」
……分かりました｡ならば私も貴方の言葉を､そしてバーヴァン・シーを信じてみましょう｡……少し気分が楽になりました､相談に乗ってくれてありがとうございます､我が夫
「いえいえ､これからも何かあったらどんどん話してくださいね」
数日後「お母様ッ！ちょっといいッ！？」
あぁ､別に構わないが……どうしたバーヴァン・シー？そんなに息を切らして……
「こ､これッ！お母様に渡したくて……！」
これは……？開けてもいいのか？「(ｺｸｺｸ)」
容器の中に船の模型が入っている……確か､ボトルシップか｡これを私に？
「そうなの､お母様への日頃のお礼と思って……！……も､もしかして気に入らなかった……？」
……そんなことなどあるものか､バーヴァン・シー｡素晴らしい贈り物をありがとう､大事に飾らせてもらいます｡
「……！うん！うん！良かった､本当に良かった！」
しかしここまでの出来のモノを作れるとは……｡もしや1人で作ったのか？
「……なんて言えばカッコいいんだけどなぁ｡ガラテアとメディアさんに教えてもらいながら作ったんだ」
メディア？これはまた意外な者の名前が出ましたね｡
「あっ､そういえばお母様にはまだ言ってなかったんだった……｡私ね､なまじ魔術もちょっと使えるからお母様やアルトリアみたいにもっと上手くなりたいと思ってこっそりメディアさんに教わってて……その時にふとメディアさん作のボトルシップが目に入っちゃって……｡そしたらメディアさんに『よかったら作ってみる？』って誘われたから､せっかくだしと思ってやってみたの｡最初は中々上手くいかなかったけど､そのことをガラテアに相談してみたら､『ならば私も協力しましょう』と言って手伝ってくれたんだ｡そうしている内に(これをお母様にプレゼントしたい)って気持ちが強くなっちゃって」
そうか……そうか｡前々から確信はしていたが､そういったカルデアの者達と親しくしている話をお前から聞けて私は嬉しく思う､バーヴァン・シー
「えへへ……あとそのボトルシップをお母様にプレゼントしたのは､さっきの理由とは別にもう一つあってね」ん？
「今回作った船の模型……この船､私が仮にお母様やみんなとなんの気兼ねもなく旅行とかに行く時にこんな船に乗ってみたいと思って作ったの｡だからさ､これをお母様にプレゼントしたのは､いつかお出かけする時はこんな船に乗ろうねっていう希望でもあるんだ｡ってちょっとこどもっぽいか､あはは……」
…バーヴァン・シー
「わっ､お母様！？(急に抱きしめられた！？)」
えぇ…えぇ､いつか出かける際は必ずこれと似た船に乗りましょう｡約束ですよ？
「うん…うん！約束…ッ！」入り口前の藤丸「自室に戻ろうとしたけど……これは戻れないや｡……よかったね､バーヴァン・シー……ん？」
入り口前のメディア・ガラテア「「……！」」
藤丸「……！」っｂ
メディア・ガラテア「「……！」」っｂ我が夫、そのパソコンとやらで何を見ているのです？
アマゾネスドットコムの商品ラインナップ……？
ああ……、私もたまに利用しますがなかなか便利なものですねあれは。
それで何か良き商品はありそうですか？
今のところは特にないかなー、私が欲しい物って何かある？ですか……？
そうですね、前よりお茶会の頻度が増えたのでお茶菓子のバリエーションを増やすことや食器も新調するのも良きかと。
じゃあ食器のページ表示するから見て好みのやつ探してて？
どこかへ行くのですか？
お菓子はそれぞれに好みあるだろうから呼んできて皆で選ぼう？
なるほど……、そういう事でしたら皆の召集をお願いします。
ふむ、このマウスとやらで操作するのでしたか？
とりあえず下へ動かしてみましょうか……。
む、良さそうな商品がありましたね。
注文の仕方は……、そういえばいつも食堂に設置してあるカタログと文書の方で頼んでいたからこれだと今一つ操作が解りませんね。
後でお茶菓子も頼むのでしょうし、今回は我が夫が帰ってきたらやって貰うとしましょうか。
……毎回やって貰う訳にもいかないので後で操作を覚えないといけませんね。妄想(重症)
マスターとの絆が晴明への怨念を超えてしまった道満vs安倍晴明
晴明「そこを退け道満」
道満「いえ、退きませぬ。拙僧はマスターのサーヴァント故、拙僧はマスターを護りまする。絶対に、絶対に護りまする」
晴明「お前が私に勝てるとでも？」
道満「ええ、勝てます。勝てますとも！拙僧は生前の蘆屋道満でも、晴明に負けた陰陽師というただサーヴァントでもなく、拙僧は」イツパパロトルやチェルノボーグ、悪霊左府を取り込んだ『アルターエゴ蘆屋道満』なれば！」
晴明「平安京であの様な負け方を晒しておいてか？」
道満「ええ、あの様な失態はもう見せませぬ、油断も慢心も迷いも余裕もありませぬ。これは拙僧自身の為ではなくマスターの為故」
晴明「つまりお前は自分の為ではなく自分のマスターの為に戦うと？」
道満「その通りですとも！己が快楽の為でもなく、貴方に勝つ為でもなく、マスターを守る為に戦うのです。今の拙僧は安倍晴明などどうでも良いのです。我がマスターを安全な場所へお連れして助けることの方が重要なのです」
晴明「ならば、お前を倒し消滅させてから連れて行く… 急急如律令！」
道満「させませぬ」
晴明「…今の術はま…
道満「ええ、異国の術ですとも。我がマスターは度々無茶をなさります故、マスターを守るためメディア殿、キルケー殿、マーリン殿、アスクレピオス殿、ヘクトール殿、スカサハ殿…もっと多くの方に教えを乞いました。多くの書を読みました。異国の神が組み込まれた霊基故かこの霊基に馴染み習得し使えるようになりました。今の拙僧は生前の蘆屋道満とも異星の神の使徒キャスター・リンボなどとは最早違うものなのです」
晴明「……」
道満「貴方がマスターの敵ならば拙僧は全力で敵を打ち払うだけですとも」
道満「我がマスターには手出しはさせませぬ」
道満「アルターエゴ蘆屋道満参りまする！疾くと失せよ安倍晴明！」ああすまん、ちょっとよいか？
今は憩いの時間だから面倒に巻き込まれたく無いのですが？
……何故面倒事に巻き込まれると思うのだ？
ここに来てからの経験と何より食堂で槍を携え兎の耳の装飾を着けた妙な出で立ちの者が話しかけて来て怪しまない道理はないと思いますが？
はっはっは！確かにそれはそうだな！私とて同じ立場ならばとても怪しいと思わずにはいられん！
帰ってもよろしい？
ああ、すまんすまん！一つ聞かせてくれぬか？
手短にお願いします？
うむ、お前は神域の魔女と呼ばれる程の魔術師らしいが私を消す魔術の術式を作る事は出来るか？
出来ませんね？
ほう？不可能ではなく出来ないといった理由を尋ねてもよいか？
貴様を解析して時間を掛けてその様な術式を構築したとしても私による終わりなど本心では望んでなどいないだろう？
貴様は自分の望む相手との死力を尽くした戦いの果てにこそ満足のいく終わり方を望んでいるな私の眼は誤魔化せぬ、ならば私が時間を割いて術式を組む必要などあるまい？
そうか……そうだな。
一時の気の迷いからお主を試すような真似をしてしまった……許せ。
僅かにも可能性を感じて浮かれていたようだ。
ん？ならば詫びとして模擬戦に付き合え？そんな事でよいのか？
試された事で少し実力を見せたくなった？そうか……、そういう事ならば私も遠慮せず相手させて貰おうか！我が夫、これは先程マシュからもらったケーキなのですが……。
ええ、とても立派なホールケーキというものです。
いつものお茶会のお礼にと持ってきて食べるならマシュも一緒にと声をかけたのですが用事が有るとの事で皆さんで……と。
そういう事ならマシュの分を冷蔵庫に残して皆で食べようか？
そうですね先程の我が夫のように皆の驚く様をマシュにも見て欲しかったのですがなるべく早く食べた方が良いですよね。
ではトトロットや妖精騎士を呼びましょうか。
ん……？他にも呼びたい人がいるけどいいかな？
我が夫がわざわざ呼ぶというのなら迷惑な輩ではないと思いますがどなたですか？
ゲオルギウス……？
ああ夏の撮影の時にいた方ですね、なるほどあの方を呼ぶという意図が解りましたよ我が夫。
では早急に連絡を……。
マシュ喜んでくれるといいね？ええ、喜びますよきっと。
マシュ、先日はありがとうございました、これは残して置いた貴女の分です、どうぞ。
大変好評でしたよ貴女のケーキは、ガウェインはかんわせ完成度に息を飲みケーキの周りを何周もしトトロットとランスロットは二人して目を輝かせトリスタンも美味しいと言ってました。
まだ出来てはいないのですがその時のお茶会の様子をゲオルギウス殿に写真に収めて貰いましたので出来次第届けます。
感想だけでなくそこまでして頂くなんて……？
何をいうのです、貴女の力量に対する報酬としては妥当だと思いますが？
私達からの感謝……、受け取って貰えますね？ハァイマスター？お邪魔しまぁーす♪
あん？お母様が居ないのは解ってるっての！
そのタイミングで来てんだからよ？
てことは俺になんか用？
そういうこと、あなたにはちょっと釘刺しとかなきゃなーって思ってー？
……いや、ホントには刺さねえよ？お母様に怒られちまうし。
お前に言いたいのはだな？お母様にちょっと気に入られてるからって調子にのんじゃねーぞ？ってことだ！
私はまだお前の事をお母様のパートナーとして認めてねーからな！？
お母様は普段は強くて気高くて慈悲深くて！だけど実はちょっとかわいらしいところもあって……！
とにかく全てが最高のお母様に対して今のお前はまだまだ釣り合ってねーんだ！そのせいでお母様に恥をかかせるような事があったら許さねぇからな！
解ったかザコマスター！？
心配してくれてありがとう、君にも認められるように頑張るよバーヴァン・シー……だぁ？
……私に認められる？そんなこと早々あると思うのかよ？
……まぁ期待はしてねーけど？精々頑張れよな？
っとそろそろお母様戻ってくる時間だな、この事はお母様には内緒にしとけよ！
それじゃマスター？バイバーイ♪我が夫、先程水着姿のバーサーカーに言われたのですが、我が夫は本作りの経験があるのですか？
図書館に並べられるような本格的なやつじゃなくて個人で作るやつだけどね？
ほぉ……？特異点で男女一丸となってホテルで色んな本を作っていたと？
ええ、別に何かあった等とは疑っていませんよ？
ですが黙っていたことには思うことがあるので頬をつねります。
……さて気は済んだので本題に入りましょうか？
一応確認しておきますが受け答えはできますか？そこまで力は込めてないはずですが……。
頬がヒリヒリしてるけど大丈夫？
ならよろしい、我が夫よ。私と共に本を作りましょう？
決して『密室での共同作業とか完成した時の喜びと一体感を味わった事がないなんて残念ね？来たばかりの貴女にはまだ早かったかしらね？』
等と煽られたからでは無いので悪しからず。
ええ、時間と手間が掛かるのは承知の上です、マシュも経験者だというのなら時間ある時にでも助力を頼みましょう。
後は作品のテーマですか？
……そこはまだ考えてませんでしたね何にしましょうか？
まぁまずは練習しながらおいおい考えていこうか？
そ、そうですね？それまでに考えておきます。む、貴女は……、マリーアントワネット王妃でしたね。
あら名前を知って頂けて光栄ですわモルガン陛下？
ええ、前に我が夫に聞いたのです、貴女は常に輝いてるようで目立っていますから。
して私に何用ですか？
今度催すお茶会へのお誘い？
確かに私も我が夫や友たちとお茶会をよく開いていますが……、そちらにお邪魔して宜しいのですか？
なにやら後ろの方で剣呑な空気を出してる者達がいますが……？
まぁ！少し待っててくださる？お話してくるわね？
……此方の返事も聞かず行ってしまいましたね、なにやら揉めているようですが大丈夫でしょうか？
……戻りましたね、話はついたのですか？
ええ、皆納得してくれたわ？
……後ろの三人はなにやら戦意喪失的な項垂れ方をしていますがまぁいいでしょう。
それと他にも連れて行きたい者がいるのですが大丈夫でしょうか？
勿論歓迎しますわ？
ありがとうございます、では今度手土産を持ってそちらにお邪魔しますのでその時はよしなに。我が夫、ハグをしましょう？
そのように周りを見回さずとも今この部屋に他に誰も居ませんから周りを気にする必要などないのですよ？
さぁ、遠慮せずどうぞ？
……ふむ、いざこうして抱き合うとなると些か恥ずかしいものですね？
ところで突然ハグしようなんてどうしたの？
いえ、深い理由は無いのですがトトロットやランスロットは我が夫に度々ハグを要求しては実際にしてもらって嬉しそうにしているではないですか？
今まで私が特にそうする必要性はないと考えていたのですが、もし私が望んだら我が夫はどのような反応を示すのか試してみたくなりまして……。
それでどうでしたか？
こっちも恥ずかしいけど新鮮ですごく良かった？
そ、それは良かったですね？
……ランスロットやトトロットは人前でよく気軽に抱きつけるな？
昔の私ならばもっと感情薄く容易く出来るだろうに今の私にはとても出来そうにないな……。………
……………
………あ、やっべバレた！
ちょっ待って！待って！
すんません！すんません！興味本位でお二人のイチャコラ覗き見したりしててすんませんした！
大変申し訳ないんですけどこのまんまだとマスターの部屋の壁の黒い染みになっちゃうんで頭から手を離していただけたらな～って……、ダメっすかね？
マスタァー！黙って見てないでヘールプ！！
ぐぇっ！？背中いってぇ～！！容赦ねぇなぁこの奥様！？
は？どうやってこの部屋に入ったかって？
そりゃー普通に誰も居ない時に入り口から忍び込みましたけど？
結界？いやそんなもん感じませんでしたよ？俺ってひょっとして特別なサーヴァントだったり？だから反応しなかったんかなー？なーんて……。
いやすんませんした、槍を取り出さんでください。
本当になんで結界通り抜けられたかはわかんないっすわー、最弱の英霊なんで認識されなくてすり抜けた？
まぁそこんとこはちょーっと横に置いときまして？
茶目っ気で暗闇に紛れて驚かせようと覗き見してただけで二人のイチャコラは誰にも言わんのでこれ以上ボコんのはマジ勘弁してください、すんませんした。「ねぇバー・ヴァンシーはどこ？」
「ああ、バー・ヴァンシーはまだ家から出てきてないみたいだ」
こんこんと扉をノックする音が聞こえる。
「バー・ヴァンシー、いるの？」
「あ、アレックスさんにマドリーさん」
扉を開けると男女の妖精がいた。
「バー・ヴァンシー！ みんな君を待ってるんだぞ。今日は……ってその足！ どうしたんだ？」
「あらまぁ！ 足が……」
「あ、えっと昨日の夜に、その取れてしまって……」
私は"そういう妖精"らしく、月日とともに体が崩れてしまう。しかし、崩れた体を戻すほど魔力は潤沢でなく、糸で縫い合わせていた。
「どうして？」
「どうして縫ってしまったの？」
「「みんなの前で縫わなきゃダメだろ（じゃない）！！」」
「ごめんなさい、勝手に直してごめんなさい」
「なんでみんなを楽しませようとしてくれないのよ？」
「そうだ、みんな君の体を縫い合わせるところをみるのが好きなんだ」
「今日だって手をもいで、くっつけるところを見ようねって話してたのよ？」
「ごめんなさい、ごめんなさい」
「この森（むら）には娯楽が少ないってしってるだろ？」
ああ、私は、私は……なんてダメな妖精なんだろう。何もできないくせに、みんなの楽しみさえ奪ってしまった。酒場を模したと思わしき建物に入る。
「こんにちは、りんご水をいただいてもよろしいですか？」
巡礼の最中、立ち寄った小さな森。見たところ人間もおらず、なんとか暮らしているかのような森だ。
「おや、見ない顔だね。ここには何もないよ」
店主はりんご水をおき、向かいの席に座った。
「旅でもしているのかい？ ソールズベリーはどんなところなんだい？ オックスフォードは？ ロンディニウムはさぞ素晴らしいんだろうね」
「ええ、そうですね。ソールズベリーは……」
本能的に嫌われる楽園の妖精。ここにはただ足を休めるためだけに来たのだが……1人の旅は寂しいのか、つい長話をしてしまった。
「おや、もうそろそろ夜だよ。話の駄賃に泊めてやろうか」
「ご好意に甘えさせていただきます」
「そうだ、明日はバー・ヴァンシーに会わせてやろう。この森の人気者なんだ」
「そうなんですね、ぜひ」
人気者。私とは正反対。きっと美しく、愛らしい気立ての良い妖精なのだろう。「あっちだよ」
店主に導かれ、妖精だかりに近づく。みんな笑顔で、聴こえてくる声はとても喜びに満ちていた。
「バー・ヴァンシー！ もっと苦しそうな顔を見せて？」
「きゃあ！ 針を刺したところから血がプツプツと！」
「役立たずのバー・ヴァンシー！ 何からでも血を吸う下賤な妖精！」
「みんなあなたが好きなのよ！ さぁもっとみんなを楽しませて！」
中央には緑のスカートを履いた妖精。美しい赤髪は毛先の色が薄い。よくみると彼女は何かを縫っているようだった。腕を、自らの腕を縫っていた。妖精ならば簡単に付けられるであろうに。なぜ、なぜ。ーー日常的に繰り返されていたとしたら？ 魔力の補給が特殊な妖精だとしたら？ 性質としての体の崩壊に加え、住民から傷をつけられている……？
「ごめんなさい、もっと上手くやりますから、ごめんなさい」
おぞましい光景だった。そんなことで森全体が保たれているというのか。1人を対象に搾取して団結している森なのか。ーーこれだから妖精は度し難い。
不意に彼女と目が合う。決して憎みなどなく、ただ自責の念に駆られる、少し寂しそうな目。余所者の私にさえ、本能的に嫌うであろう私にでさえ申し訳なさそうな目をしている。
体が熱く滾り、杖を振るっていた。「なぜ、なぜ森を焼いたのです？」
手の中で震える妖精はもう助からないようだった。
「……森を焼いた私が憎いですか？」
少し目を見張り、力なく微笑んで、
「いいえ、森のみんなは好きだったけど、痛いのは少し嫌いだったんです」
なぜ、なぜ彼らを好きになれるのか、理解できなかった。
「あなたがこうして気遣ってくれて嬉しいんです」
「私は楽園の妖精ですよ。大切な森を焼かれて憎くないのですか」
「あなたは憎まれたいのですか？」
はっとする。
「そんなわけ……ない、です」
思わず溢れた本音。
「ふふ、ありがとうございます。あなたが災厄を祓う妖精なのでしょう？ この国を守ってくれてありがとう」
「っそんなあなたを、救いたかったんです。だから森を焼いたのです」
腕に抱いた妖精はよく分かっていないようで、不思議そうに目を丸くして、薄く微笑み、次に言葉を紡ぐことはなかった。すみません、727〜は
トリネコとバーヴァン・シーの怪文書です。
あと、バーヴァン・シーの「・」の位置を間違えました。
許して……。おーい……マスター？
今一人か……？
母上は近くに居ないよな？
……よし！マスター！
ちょっと相談に乗ってくれるか！いいよな？
サンキューマスター！
んで相談ってのは他ならぬカルデアにいる方の母上の事なんだけどさ？
ぶっちゃけどう接したらいいのかわかんねぇ……。
俺が知ってる方の母上相手だったら態度とかそんなもん悩む必要とかねぇんだけど、カルデアの母上は事情が違うし俺と剣の方の俺にも歩み寄ろうとしてきてんのは解るんだけどよ。
なんか知ってる方の母上の事思い出してムズムズするし知らねぇやつが娘呼ばわりされてるってのもよくわかんねぇしどーしたもんかと……。
お互い自然に接する様になれるまでゆっくりやってくしかないんじゃない？
やっぱそうなるかぁ。
剣の方の俺も余計なことすんなって言うだろうしなー。
でも出来そうな事はしときてーなー。
ん？じゃあサーフィン指南というか海にでも誘ってみる？
んー、あのちっこい方のランスロットはノッてきそうだけど母上はどうだろな……？
こっちからも歩み寄りの姿勢見せた方がいい？
まぁやってみっか、ありがとなマスター！
上手くノッてくれたらそん時はマスターも援護頼んだぜ！ん……、どうしました我が夫？
なんだかソワソワしてるね？
……表には出さぬ様に振る舞っていたつもりでしたが気付かれてしまいましたか。
もう少ししたら水着のモードレッドが迎えにきて皆で海に行くための準備の買い物に行くのです。
ええ、あのモードレッドからの誘いです。
残念ながらもう一人のモードレッドは不参加の様ですが話を聞いたトリスタンやランスロットも乗り気でお母様の水着は私が選ぶわ！やサーフィンかぁ中々面白そうだね！等と楽しみにしていました。
ガウェイン？
ガウェインは……、とある事を気にしていた様ですが行くとの事でした。
そういえば我が夫はモードレッドからはまだ誘われていないのですか？
まだだけどもし誘われたらその時は海には一緒に行くよ、今日の買い物は女性陣で楽しんで来てね？
今回は来ないのですか……。
皆が選んだボードとかアイテムどんなのか楽しみに待ってるよ？
そうですか……、ではその期待に応えるものを選ばねばいけませんね。
む、モードレッド達が来たようですね。
では我が夫、いって参ります。
戻れ！ランスロット！
水着の好みが聞きたいからと無理矢理我が夫を連れ出そうとするんじゃない！
ガウェイン！引き剥がすの手伝いなさい！生放送お疲れ様。フェスから色々とあったけれど、遂に夏イベとなりましたね。
え、もう世間は肌寒い？ これから秋に向けての衣替え？
もう、今年ばかりは致し方ないでしょう？ 少々夏に被さる他のイベントが多すぎました。特に、月姫Rについては十何年越しという人もいるのでしょうし。
まあそれでも、お待たせしたのは確かですね。それでは、貴方の感じる肌寒さを吹き飛ばす為にも今年は頑張ると致しましょう……！
そう私、ちゃんと今年の水着サーヴァントに選ばれました！
配布ではないから全てのカルデアへとはいきませんが、その分衣装は色々と、ね？ 貴方に可愛いと思ってもらえるように頑張るから、楽しみにしていて頂戴。
……ただ、それで、なの、ですが。
今回の配布以外の水着サーヴァント、私のほかにカーマ、コルデー、清少納言、カイニス、沖田総司オルタとなっていて、ですね。
フェス前は妖精円卓、夏の間は貴方の理解者とも言えるオベロンと周年サーヴァントのコヤンスカヤ、それで今回の激戦区の面々と。
マスター、その、本当に無理をなさらないでくださいね？……なんでしょうか？
なんとぉ！？このジャガーの視線にいとも容易く気付くとは？
いえ、人がケーキ食べてるところを席一つ分空けた程度の距離で見つめられていたら誰でも気付くと思いますが……？
食べづらいので用が無いならどこかへ行って二度と姿を現さぬ様に願います。
にゃー辛辣！だがその動じぬ心気に入った！やはり私の目に狂いはニャい！そんな君にこれを授けようぞ～？
どうやら話が通じないようですね……。
はい、何かは知りませんが受け取りましたので用が済んだならさっさと帰って頂いて宜しいでしょうか？
おーし！用も済んだしなんかライオン的なオーラが怖いからアタイは風のように去るぜＺＥ！頑張ってにゃ～！
……嵐のように去って行きましたね、先程寄越されたこれはなんなのでしょう？
ん？これはメモ書きか。
『君だけのオリジナル固有結界を作ろう！セット！
この胴着と竹刀を持ってマスターの前に立てばお手軽固有結界(気分)に！隣に小柄でブルマが似合う弟子役がいるとなお良し！』……？
……部屋に戻ったら奥の方に片付けておきましょう、二度と人目に触れぬように。陛下、ご所望されていた資料は此方に置いておいて宜しいでしょうか？
いつも済まぬな？その様な労いなど……、勿体なきお言葉です。
陛下のご命令とあればこの程度のこと何の苦にもなりませんので何なりと。
今はないから下がってよい？
了解致しました、では失礼します。
ふぅ……、やはり仕事モードの陛下と二人きりだと緊張しますわね。
妖精國の頃と比べたら大分お優しくはなられましたけど……。
手が空きましたし食堂でこの前教わったレシピを試してみようかしら？
あら、マスターお一人で食堂にいるのは珍しいですわね？大体ランスロットかマシュなど誰かが周りに付いてますのに。
ん？隣に座って話そう？
いいんですの？ではお言葉に甘えて……。
もし暑かったら言ってくださいませ？すぐに離れますので。
気にしないから大丈夫？
……本当にお優しいですわねマスターは？
そのようなマスターだからこそ陛下やほかの騎士達もここに来て気を張らず柔らかな方向に変わったのでしょうね。
マスター、まだお腹の余裕はありまして？
なら少しお待ち頂けます？何か軽く食べられる物を作って参りますので。はーなーしーてー！
ガウェイン、僕をどこに連れていく気なのさ！？
陛下のご命令だ許せ……ってわぁ！？雑に投げたー！
危ないなぁ、あっ待ってよガウェイン！！
開かない……！これ鍵だけじゃなくて陛下の魔術でロックしてある……！？
なんなのさここは真っ暗で何も見えないし……、ってうわぁぁあ！？
き、キミ誰！？お……、お化け！？
お化けじゃない……？一応英霊？
はー、びっくりしたぁ先客が居たんだね。ここって灯りとかないの？
ない？ここはモルガン陛下の特別反省室だから灯りとか点けられない？
えー？不便だなぁ、灯りはないけど光ったりは出来る？
わっ暗闇に赤い模様が浮き出た！？今度は青くなってモニョモニョ動いてる！
アハハハ面白いねキミ！僕は妖精騎士ランスロット最強の騎士であり最強の竜でもあるのさ、キミはどんな英霊なんだい？
……なんて？
最弱の英霊……？最弱って自認してるなんて変わってるね？
いきなり最強を名乗るのも十分変わってると思う？
アハハそうかもね、ここでは最強の竜と最弱の英霊が並んで反省中ってことか、なんだか妙な縁で面白いね。
真っ暗闇に閉じ込められた時は(お化け出そうだったし)どうなることかと思ったけど君という光と一緒なら退屈はしなくて済みそうだよ、宜しくね？
こんな光でよければお好きなように？
うん、夜の船から見えた灯台みたいに頼りになると思うよ。む、誰か来ましたね。
我が夫、申し訳無いですが応対して貰えますか？
紅先生のとこの雀だったよ？私に言伝ですか？
なるほど、確かに受け取りましたと伝えておいてください。
ああ、ちょっと待ちなさい。
これを……、私が選んだお茶菓子です。
後で紅女将や仲間達と一緒に食べると良いかと。
陛下優しいでチュン？
いえ、これは優しさというより労働の対価として……？全く……嬉しいからと言っていきなり飛び付いてきたら危ないでしょう？
解れば良いのです以後気を付けなさい。
……やはり私もついて行って紅女将に直接お礼を言いましょうか、我が夫暫し留守にしますが大丈夫でしょうか？
大丈夫だよ、それにしても紅先生と交遊あったんだね？
ええ、食堂で何度か話してるうちに親しくなりました。
彼女も公正公平を常とし部下を率いる立場でもあるという面もあるので話が合うのかと。
友達増えて良かったね？
友……ですか。
そう言われると何やら恥ずかしいのですが……。トトロット、使い心地は如何ですか？
いい感じー？それは良かったですねダヴィンチの手製のコントローラーですので品質はそれほど心配していませんでしたが。
悪いねー結局ボク用のコントローラーなんて作って貰っちゃってさ？
気にする必要はありませんよこうしてゲームの対人戦の練習に付き合って頂いているのですから。
ところでこの前も私達の席の後ろに置かれているあの象の置物はありましたか？
確か無かったと思うけど……？
そうですか……、誰が持ってきたのかは解りませんが妙な圧を感じますね。
気になるならちょっと調べてくるよー？
あ、待ちなさいトトロット迂闊に触るのは……。
トトロットが腹の辺りを突ついたら象が突然動き出した！？危険です離れなさいトトロット！
倒れた象の中からサーヴァントが……？
何？ゲーム初心者達がわいわいやってるのを微笑ましく象の中から見てただけなのにひどいッスー！？だと？
確かに此方にも非はあるがそのような怪しい象の中から無言で見物などされたら誰だって怪しむだろう？
事前に声をかけるか札でも掛けておきなさい！我が夫、その様な真剣な顔で何を見ているのです？
『アマゾネスドットコム秋季配達遅延のお知らせ&臨時配達員募集中』……？
諸般の事情により通常の配達よりも遅れる可能性があります、大変ご迷惑をおかけしますが何卒ご了承下さい……と。
手書きの簡潔な文面ですね、担当が混乱しているのでしょうか？
多分CEO絡みで何かあったんだと思う、秋だし？
事情はよく解りませんが秋という季節と関係が深そうなことは解りました。
それで先程の真剣な顔はどういう訳でしょう？
遅延で済んでいる以上そこまで大事ではないと思うのですが？
前にアマゾネスドットコムの配達を手伝った事があるから配達員募集してるなら何人かサーヴァントを募ったりしてまた力になれるかなと思って？
成る程……、そういう事でしたか、ならば私も妖精騎士達を派遣し手伝わせるとしましょうか？
アマゾネスドットコムは私も度々利用していますので早期の混乱の終息及び通常業務体制の復旧を望みます。……のう沖田よ？
何でこんなことになったんじゃろなぁ……？
ノッブがその辺にいた妖精の方のガウェインさんに荷降ろし頼んだせいだってのはわかります？
だって高く積みすぎて届かなかったんじゃもん！こんな時に限って他の者は出払っとるし！
是非もないよネ！？
あーハイハイ、ちょっとマスター呼んできます？
おー頼むわ、ワシこのバブバブ言っとるの抑えとるんでなるべく早くの？
あ！最近マスターと良く一緒におるモルガンってのには秘密じゃぞ！？絶対面倒になるからの！
おうマスター呼び出してすまんのう、新種のちびノブ(？)が出たんじゃ！
うおっと！？
マスター見るなり飛び付いていきおった……。
ねぇ、バブバブ言いながらめっちゃ甘噛みしてくるんだけど何これ？
さっきも言ったが新種のちびノブじゃろ多分、ガウェインに荷物降ろして貰ったら隙間から変なちびノブが突然出て来て顔に貼り付いたからバランス崩して倒れたんじゃよ？
そんで急に周りに煙が立ち込めてな？晴れたらそのガウェインっぽいちびノブと気絶したまま起きない本体がおったんじゃよ！
……このままほっとくとまた特異点とか出来そうだからマスターに預けるわ、済まんの、なんか自分のだと主張するかの如く歯形付けしてるしの？
ダメ？ノッブも解決方法考えて？
えー？ってそういえば呼びに行った沖田がおらんけどどうしたんじゃ？
呼びに来た後、そのまま血を吐いて倒れたから一緒にいたモルガンに頼んで医務室まで連れてって貰った？
はーまたかあやつ難儀じゃのう……、まぁモルガンには誤魔化せた様じゃから結果オーライってやつかの？ん？どうしましたトトロット……何故突然玉乗り用の玉を？
どこから持ってきたのです？
カルデアの倉庫漁ってたら出てきた？随分と妙な物があるのですね……。
他のサーヴァントの使い古し等でしょうか？
せっかくだし玉乗りに挑戦してみようかな？
玉乗りの経験は無いのでしょう？挑戦では危険では無いのですか……？
ボクは身軽だから失敗してもなんとかなるって？
そうですね、ですが一応何かあった時に支えられるように邪魔にならない程度の距離にはいますので安心してやってみてください。
少しふらついてますが乗れてますよトトロット。
安定してきてますが油断は禁物です、降りるまで気を抜かずに。
ふぅ……、無事に降りられましたね初めての玉乗りでこのバランス感覚……。
流石はトトロット見事です。
へへっありがと！結構楽しいよモルガンもちょっとやってみたら？
いえ……、私は遠慮しておきます、トトロットの動きを見てて今の私がやったら容易にひっくり返るだろうと想像がついたので……。「モードレッド、我が子モードレッド」
「何ですその複雑そうな表情は」
「直接的な因果は無いとはいえ私は貴方の母になるのですから少しばかり話でもと思ったのですが」
「我が夫、お茶の用意を」
「迅速なセッティング流石です我が夫」
では頂きましょうかモードレッド遠慮はいりません座りなさい、我が夫もこちらへ
さて、いきなりですが貴方の宝具『麗しき父への叛逆』……でしたか？
我が妹であり貴方の父上の名が宝具に入っておりますが……
いきなりむせてどうしたのですモードレッド！？我が夫何か拭くものを！
それ(宝具名)がどうしたと？その……ですね
わ、私の名を冠した宝具はあったりしないのですか？麗しき我が母への敬愛とか……
な、何です！？その魂を抜かれたような顔はモードレッド！！
我が夫もモードレッドの横で拭きながらにやにやしない！
……で、存在するのでしょうか……？しない？今後作る予定も？ない？え？用事思い出したから帰る？そうですか……
我が夫……我が子モードレッドが反抗期です……我が夫、我が夫。
少々尋ねたい事があるのですが。
今時間はありますね？
では少しの間他の者が立ち入らぬよう部屋に鍵を掛けます。
これでよし……と、では本題に入りましょう。
実は此方に召喚されてから度々妖しげな視線を感じるのです。
此方には汎人類史の私と縁ある者達が多いのでそのうちの誰かかと最初は思っていたのですが……。
ええどうやら違うのです我が夫。
気配の元を探ってみたのですが見たこともないローブを着た男が此方を目が飛び出さんばかりに凝視しながら首を捻り何事か呟いているのです。
心当たりがある？では対処法は心得ていますか？
そうですか流石です我が夫。
やはり先に貴方に尋ねておいて正解でした。
値踏みするような視線をずっと向けられていてそろそろ宝具を展開しようかと思っていましたので。
え？我慢せず気が付いたらすぐ言ってくれて構わない？
心配だから？
あ……、ありがとうございます我が夫。
またなにかあればそうすることにします……。我が夫……？
確かに馬を用意しなさいと言いましたがこの真っ赤で人語を介する馬？の他には居なかったのでしょうか？
例えばですが白馬など……。
え？我が妹(槍)のとこになら白馬が居る？これから借りに行こうか？
結構です。
よく見ればこの馬？も妖精國の最上級の馬と優るとも劣らぬ素晴らしい体躯をしていますね！
ええ、ええ！
このくわっとした迫真の表情も見れば見る程素晴らしい！
我が妹の馬などとは比べ物になりませんね！
このような馬？を用意するとは流石です我が夫！
やけになどなってはいません！いませんと言っています！
では早速この馬？に馬車を牽かせて出かけるとしましょう！我が夫！
我が城を建てる場所の下見へと！！上３つは初期に書いてこちらには投稿してなかった物です
ちょっとした事情により今回まとめて貼らせていただきました
連続投稿すみませんあの……、バーヴァン・シー？
その様に抱きついてこられると動けないのですが？
お母様は私に抱きつかれるの嫌なの？
いえ、それは嫌ではありませんが我が夫も観てますし……。
なに？私達の仲の良さを見せつける為にやってる？
またお前はその様な事を……
、私としてはもっと歩み寄って欲しいのだが。
だって私よりアイツといる時間の方が多いじゃないお母様？
それは我が夫も含めて家族ではあるが一応上司と部下しての面もあるから妖精騎士としてお前だけを頻繁に呼び出す訳にはいかぬのでな……？
だから一緒にいられる時は目一杯甘えるってさっき決めたの？
それはまぁいいがさすがにずっとくっついていられると仕事が……。
ひゃっ！？こらバーヴァン・シー！いきなりお腹をさするのはやめなさい！？
我が夫もバーヴァン・シーを止めてください！
おい！バーヴァン・シー手が離せないからと我が夫に噛みつこうとするんじゃない！
それは流石に人間相手には洒落では済まなくなるぞ！？
ええい！お前達は家族なのだから喧嘩などせずもう少し仲良くしなさい！おー、モルガンこっち来なよー！
うん今は休憩中。
カルデアでの服飾は楽しいですかって？そりゃー楽しいよー！
いろんなサーヴァントがよりどりみどりでさ、見てるだけでも創作意欲が湧くってもんさ。
ここでの先輩のミス・クレーンによく話を聞きに行ったりするんだけど……。
何かあるのかって？
……うん、話してると段々興奮してきて途中で止まっちゃうんだよね……。
隣の工房のダヴィンチによるといつもの事だから気にしないでいいしちょっと叩けば正気に戻るよ？って言ってたからそういう時は言われた通りにしてるんだけどなかなか慣れないねーあれは。
でもね？仕事は本人の希望で別室でやってるけど部屋に入る前の仕事モードに入った時の顔はカッコいいんだーそうなった時の仕事も早いし出来上がりも流石の仕上がりって感じでさ！
おっと、そろそろ戻らないと。
ごめんねモルガン、ボクの話ばっかり聞いて貰っちゃってさ？
うん、ありがとう残りの仕事も頑張ってくるよ！またね！
そーれ急げや急げ！明日が納期だ！ハッピーエンドをお届けするよー！どうしました、我が夫？
ハベにゃんからの通信だよ？
トトロットが自ら来ずに通信を寄越すとは珍しいですね、何かあったのでしょうか？
代わりましたどうしましたトトロット？
双子の女神に頼まれて一気に衣装作る仕事入っちゃってしばらくお茶会に出れそうもないやごめんね？
その様な事でしたか、此方の事は気にせず貴女の仕事を全うしてください、終わったらまた声を掛けてくれれば結構ですので。
ん？来れなくて残念だね？
そうてすね、確かに残念ですが友人が生き生きとしている姿をみるのは好ましく思います。
既に今日の分のお茶会の準備は終わってますし。
我が夫、久しぶりに二人でのお茶会を催しましょうか？
そうだね、最近賑やかだったし二人きりのお茶会は久々だね？
……なんだか改めて二人きりと言われると照れてしまいますね？前からやっている事の筈なのですが。
む、可愛いとか呟きながらにやけるのはやめなさい我が夫！……何用ですか？
何やら警戒されてるようですね、悲しいことです？
貴女は以前に紙袋を被り妙な物を配り歩いてカルデアに迷惑かけたので気を付けろと我が夫や先程(普段私には近づいてこない)クーフーリンにも忠告されていますので。
……舌打ちするとはやはり何か企んでいたのですね？
此方は用が済んだので失礼します。
そうですね、この様な状況ではお話出来そうにありませんので……、ではご機嫌よう？
……聞いていたのより素直に引き下がりましたね？
とりあえず我が夫にはこの事を報告しておきましょう。
我が夫、先程通路でこのような事がありました。
報告ありがとう、巻き込まれなくて良かったね？
ええ、我が夫達の事前の警告があったおかげですね。
妖精騎士の皆にも警戒するよう伝えておくね？
なるほど必ずしも目標は私であるという必要ないというのですね……？
ではトリスタンとランスロットには(我が夫に行かせると色々危険なので)私から気を付けるように忠告しておきましょう、特にトリスタンは付け込まれそうなので重点的に。む？我が夫、どうしました？
向こうの方でなんか騒いでる？
あれは予言の子と……、確か村正でしたか？
遠くて声は聞こえませんが何やら予言の子の方が一方的にまくし立てているような雰囲気ですね、ここは食堂ですし料理長に怒られるまえに止めなくて良いのですか我が夫？
あの二人って大体いつもあんなんだからね、村正もこういう時の扱い方解ってるしすぐに治まるだろうから大丈夫だよ？
そういう物なのですか……。
ん？村正が厨房に入ったと思えば何か白い塊を持って出てきましたね？
炊きたてご飯のおにぎりだね？
差し出されたそのおにぎりとやらをぶつぶつ言いながら乱暴に受け取った予言の子が口にした瞬間に顔が綻びましたね、幸せそうではありますがなんとも締まりのない表情を……。
あっアルトリアがこっち気づいたよ？
おにぎりを頬張ったまま此方を見て顔を赤くしながら小刻みに震えてますね……、村正もこれ以上止める気は無さそうですし巻き込まれる前に退散しますか我が夫？
モルガンここにきてから大分ノリが良くなったねー？
ふっ、そうでしょうとも？ここで暮らす以上、以前と同じやり方ではいけないと学びましたからね？
さあ、我が夫？
予言の子が照れ隠しに此方へと突撃してくる前に行きましょう！む、どうしました？バーヴァン・シー、その様に入り口でちらちらと此方の様子を伺うなどお前らしくもない。
お母様……、アイツ今居ないわよね？
アイツとは我が夫の事ですか？確かに今は所用で席を外してますがまたお前はその様な呼び方を……。
それより顔が真っ赤ですよ少し此方へ……。
大丈夫だから！はいこれ！ってなんですかこの包みは？
包みを渡すなりどこへ行くのです！？バーヴァン・シー！バーヴァン・シー！
……行ってしまいましたね。
何やら様子か変でしたが体調を崩したりしてなければ良いのですが……。
そしてこの包みは……？
む？カードが挟まってますね？
『お母様いつもありがとう！ガラテアに教わって人形を作ってみたわ気に入ってくれたら嬉しいわ！』
バーヴァン・シー……、お前はいつも私に心からの感謝をくれるのだな……、感謝するのは私の方だというのに。
そして中身は……。
小さくて可愛らしい人形の私とバーヴァン・シーと……これはひょっとしてベリルか？
……そういえばお前はベリルを気に入っていたのだったな……、それと我が夫へ対しての複雑な心境もあるのだろうか？さて、我が夫？
久々ですが我が城計画の話をしましょうか？
久々だねー何か改善案が見つかったの？
ええ、以前に場所の下見とアヴィケブロン殿とバベッジ卿に協力を仰ぎ城に取り付ける武装と専用ゴーレムによる警備の強化プランが纏まりましたね？
そこに更に城の周囲にも仕掛けを施そうかと思いまして開拓者と言われているポール・バニヤンという者に協力を取り付けたいのですが……。
いつものように面識無いから間を取り持って欲しいって事だね？
ええ、理解が早くて助かります流石ですね我が夫。
本来はこれは私個人のこだわりなので自分で対処すべきなのでしょうが聞けば相手は精神的にはまだ子供の様ですし……。
大丈夫、トラブルにならないようにするのもマスターの務めだから気にしないで？
……ありがとうございます。
ではポール・バニヤンに会いに行くときの手土産など何が良いのでしょう？
バニヤンはパンケーキが好きだよ？
成る程…、では面会の時刻に合わせて出来立ての物を作って貰えるよう厨房の者に頼みますか。む？どうしました我が夫。
何やら慌てているようですが？
急に微小特異点が見つかってレイシフトしなければならなくなった、何日か留守になるかも？
ん？それはその微小特異点とやらに私はついて行けないということですか？
うん、今回は極限られた人しか行けないみたいなんで……、ごめんね？
……妖精國の頃の私なら介入も出来たかもしれませんが、今はカルデアの魔力で現界している以上出来る事にも上限が設けられていて歯痒いですね……！
なるべく早く帰ってくるよ出来たらお土産も持って帰るから……？
……そうですね、あまり帰りが遅くならぬよう心掛けるのは良き事ですね？
私が待つのに飽いて他の者の下に行かぬとも限りませんから……。
……？
何故そこで笑うのです我が夫？
モルガンはそんな薄情じゃないって解ってるからそんな心配してないよ！行ってくるね？
……良き報告を待っています。カルデアのマスターが倒れた、理由は分からない。朝食を取って直ぐに食べた物を戻したと思いきや吐血しその場で意識を失った。カルデア中がパニックになり、ある英霊は錯乱し、ある英霊はエラーを吐いたコンピューターの様に固まり、またある英霊達は彼を治療するためにすぐに医務室へ彼を運んで行った。一命こそ取り留めたがバイタルはまるで安定しない。
まだ混乱が収まらない中急ピッチで原因の調査が勧められた。これまでのバイタル、最近のシュミレーションの記録や特異点での行動、英霊達とのコミュニケーションなどあらゆる可能性を調べたが明確な結果はでなかった。
一番の問題は藤丸立香がいなくなったらどうなるかだった。誰がマスターとして戦うのか、カドックはまだ目を覚まさない、縦しんば、覚醒してマスターになったとしても何人の英霊が戦ってくれるか、それは誰にも分からなかった。
何もかもが分からずカルデアは更なる混乱に陥った。そんな中一人の復讐者(アヴェンジャー)が少しだが彼の情報を持ち帰ってきた。その場にいた英霊全員が耳を傾けた。
彼が倒れた最大は彼自身の中にあった罪悪感故だった。これまでカルデアは六つの異聞帯を攻略して来た。異聞帯を攻略するというのはそこに住んでいる人を消し去るという事、つまり彼らを消すようなものだった。それだけではない、人理焼却の際に亡くなった人々、助けられなかった人々への罪悪感がつもりに積もってあふれてしまったのだ。
また立香は一部の子供の英霊にも負い目を感じていた。多種多様な英霊がいるカルデアで子供がいるのは不思議なことではなかった。それに子供と言ってもしっかりしていて頼りになる存在だ、だがだからといって子供に自分と同じような業を背負わせる事に立香はどうしようもない罪悪感を持っていたのだ。
結局原因は外部からでは手の施しようがない問題だった。そんな中一人の英霊が呟いた、「なら彼の記憶を消してしまえばいいのではないか？」と、だがその案はすぐに却下された。かつてパッチワーク・ロンドンで出会ったAIは忘却によって立香を救おうとした。だが忘れてしまうという事は、それを忘れる事はそれの概念が完全に抹消されること。人を忘れることはその人が残そうとしたミームを完全に抹消する事に繋がる。それ(忘却)を立香は過ちとし、拒絶した。だからこそ忘却はあってはならないとカルデアは判断したのだ。
結局どうすることもできずに時間が過ぎた。だがある日立香は覚醒した。何事もなかったかのようにバイタルが安定し、体調は瞬く間に回復した、メンタル的にもとても安定して。これまでの出来事が噓のようだった。
これまで通りの立香が戻って来たと多くの英霊やスタッフが安堵したが、一部の英霊はあまりにもあっさりとした復活に大きな不安感を募らせた。その不安はすぐに訪れた。
微小特異点でのことだった。特別何も起こらずに問題は解決したのだが英霊たちが戦っている所を近隣住民に目撃されその話が町中に広まってしまったのだ。目撃されたと言っても魔術などを使ったりカバーストーリーを流したりすればどうにでもなる些細なことだった。だった筈なのだが立香はとんでもないことを言い出した、「町中の人を始末すればいいじゃないか」と。あまりにも常軌を逸脱した、なによりも彼(立香)らしくない発言にそこにいたメンバー、通信を来ていた全員が固まった。「何を…言ってるんですか？」マシュが恐る恐る尋ねる。だが立香は「あれ？なんかとんでもないこと言っちゃった？」ケロッとしている。マシュは立香の肩を掴み「自分が何を言っているのかわ…」何かを言おうとしたマシュが恐怖に怯えた目をする。その時皆が気付いた、この男(りつか)は誰だと。帰還した立香はすぐに医務室に連れていかれ様々な調査がされた。分かったことは彼はこれまでの異聞帯での記憶、それどころか人理焼却の記憶の一部が欠落したのだ。それだけでなくカルデアスタッフ、彼と契約している英霊以外の存在全てが彼には霧の様な靄がかかってみえている事が分かった。
では何故そんなことになってしまったのか？理由はあの昏睡だったのは明確だ。でも何故なのか？その理由は復讐者が明かした。昏睡中彼は悪夢を見ていた、いつまでも続いて際限なく来る悪夢に何度も何度も何度も何度も苛まれて立香はパニックに陥った。「もういやだ。」「ここからだして。」「誰か助けて」何度も何度も何度も何度も何度も叫んだ、だがその声は誰にも届くことはなかった。この状況を打破したのは彼の本能だった。自分の身を守る為これまでの記憶を封じてしまったのだ。それは立香にとって最悪の方法だった。今いる藤丸立香は一人の青年ではなく人理漂白を防ぐという役目(ロール)を果たすために藤丸立香に人格を入れた人形でしかなかった。
カルデア中が再びパニックに陥った。何人かの立香に特別な感情を抱いていた英霊は取り乱し、部屋に籠ったり過保護になった。ある英霊は「この世界に未来は無い」と退去していった。ある英霊は彼と一緒に地獄に落ちると腹をくくった。だが英霊らに共通するのは藤丸立香の無邪気な笑顔が堪らなく恐ろしいものに見えることだった。おい……、おいメリュジーヌ！
んあ……、どうしたのばーげすと？じゃない！
自分を置いてマスターがしばらく留守にしているからといっていつまで腑抜けているつもりだ！
近々陛下へのカルデア内で異常が無かったかの定例報告もせねばならんのにお前が異常を起こしていては陛下の面目が立たんぞ！
だっていつも一緒にいたいと思ってる恋人の僕を置いてきぼりにしていってしまったんだよ？寂しいよ！？……だと？
やむを得ない事情があったのだから仕方あるまい！
陛下も不満はあれどマスターを信じて職務を全うしているのだから貴様もいつまでも干からびてないでシャキッとしたらどうだ？
……そういうバーゲストは寂しかったりしないの？
そういう感情は勿論あるが私は妖精國でも兵を率いて行軍することが多く何日も会えぬ事が日常的にあった。
陛下の勅命で飛び回っていたお前よりはそういう状況に慣れているつもりだ。
それに今私がここにいられるのはマスターやマシュのおかげで与えられた機会。
内に眠る衝動を抑えられているという確たる姿を見せなければな……！
何？バーゲストや陛下が頑張ってるのに僕だけ不貞腐れた情けない姿見せられないね？しっかり働いて帰ったきたらいっぱい甘えてやるんだ！だと？
……不純ではあるがやる気を出したのならいいがあまり陛下を怒らせる真似はするなよ？モルガンお邪魔をするよー？
ああ、トトロットですか。
今少しやることがあるので適当に寛いで……。
トトロット何故いきなり抱きついてくるのです？
お邪魔をするよって言ったじゃん？
確かに言ってましたが部屋に入る時の一言で、このような行動に出るとは……。
モルガン、マスターが不在だからってちょっと頑張りすぎだよちょっと休もうぜ？
そんなに心配を掛けるほど根を詰めていたつもりはないのですが……？
いいからいいから！こっち来て一緒に座ろう？
今くらいちょっと休んで妖精騎士トトロット改めモルガン専用癒しの妖精はべにゃんに任せとけー！もふもふの枕とかお香とか小道具も持ってきたよ？
なんですかそのモルガン専用癒しの妖精はべにゃんとは……？
気遣いありがとうございます、周囲に心配を掛けるような振る舞いでは為政者としての名折れ……、貴女の言うとおり今は少し休みましょうか。お2人とも､カルデアに来てしばらく経ちますが最近はいかがお過ごしですか？
「どうしました､マシュ？藪から棒に」
いえ､こういう風にモルガンさんとハベトロットさんと何度かお茶会を開いていますが､そういえばお2人がカルデアに馴染めてるか聞いてなかったと思いまして｡
「なるほど､うん！そういうことなら心配いらないよ､マシュ！ここには色んな人達がいるからね､毎日が新鮮で飽きないんだわ！あっ､ただ」
ただ？
「いやさ､ボク普段は君達の他にもカルデア手芸部の人達ともよく過ごしてるんだけどさ｡最近､身体が鈍るのヤだなーって思って､レオニダスエクササイズに参加してるんだ！いやぁ！意外にしっかりコース分けされてたから小さいボクでも無理なく身体解せれたよ！」
おぉ！レオニダス王のエクササイズ教室に参加されるとは！流石ハベトロットさん､お目が高い！！なにせどんな方でも自分のペースで身体作りができるよう､レオニダス王が考え抜いたコース､ハベトロットさんに気に入ってもらって同じ盾サーヴァントの私も鼻が高いです！
「お､おぅ…マシュ､なんか圧が凄いね」
「ここまで力説するマシュも中々新鮮ですね…｡それはそれとしてハベトロット､まさか貴女が身体の鈍りを気にしていたとは思いませんでした｡なにかしら気になることでもあったんですか？」
「ん？いや､別に悪いところはないよ｡ただなんとなくなにかしら動かないと落ち着かなくてさ｡こういうのは周回に参加すれば晴らされるんだろうけど…」
「それはいけません！貴女にあのような宝具を使わせるなど！むしろ貴女の身体にとって毒になります！」
「分かってる分かってるッ！君のそういう気遣い､本当に嬉しいよ！いつもありがとう！というかそれを言うなら君にだって当てはまるよ､モルガン？君､ここに来てから周回要員でずっと出づっぱりじゃないか｡周回は相当きついらしいけど､君大丈夫なのかい？」
そうです！今までは各クラスのアタッカーサーヴァントの皆さんでローテーションしていましたが､今はモルガンさんが毎度周回に出撃…私も先輩も助かっていますが､同時に申し訳なく思っているんです｡仮に負担を感じているのでしたら､無理せず言ってもらっていいんですよ？
「？いえ､全く負担に感じていないですよ？周回自体はこれまでやってきたことに比べれば全く苦ではないですし､それに」
「「それに？」」「周回に出撃することで我が夫と一緒にいられる｡それが私にはとても喜ばしい｡我が夫と少しでも長く共にいられること｡それが私にとってはなにより至福の時間なのです｡」
((あっ……これは素ですね(だな)……))
「ゴホン！そういうモルガンはどうだい？最近なにか新しい発見とかあった？」
「む？そうですね……ここに来てから､私がこんなに幸せを感じて良いのかと思うことばかりでしたが……」
モルガンさん……
「最近気づいたこととしては､ここに来てからいつの間にか睡眠が心地よくなりましたね」
「寝ることが､かい？」
「はい｡妖精國の頃の私にとっての睡眠は､平時の行動を滞りなく行うためのいわゆる待機行為｡身体を休めこそすれ､精神の休息､まして心地よさを感じるなどほとんどありませんでした｡しかし……」
しかし？
「なんでしょうね……カルデアに来てからというもの､騒がしさこそありますが､毎日がとても満ち足りたものになりました｡ここには娘がいる､かつての部下である妖精騎士達がいる､私が果たさなかった役割を己の手で切り開いた誇らしい後代がいる､カルデアにて縁ができた新しい友人達がいる､ク.ソ虫は……まぁいいでしょう｡なにより貴女達､そして我が夫がいる｡そのような毎日を過ごすうちにいつの間にか､睡眠がとても心地よいものとなりました｡……最近気づいたこととしてはこんなところでしょうか」
(そうか……話していて気づいた｡この心地よさは､幼少の頃の感覚に似ている｡あぁ……とても懐かしい)
……ふふっ
「マシュ？」
いえ｡モルガンさんもハベトロットさんもカルデアに馴染めてることがとても嬉しくて｡話を聞いて良かったなぁと思ったんです｡
「……ふふっ！ならボク達もお言葉に甘えて､もっと馴染んでいこうじゃないか､モルガン！まずは今やっているお茶会をもっと楽しもう！今日もハッピーな日にしていこうぜ！」
はい！
「……ふふっ｡えぇ､そうですね」あ？なんだモードレッドかよ……。
何を食堂でまんじゅうみたいになってんだ？
ほっとけ、最近お母様が忙しいからってあんまり会えなくて悲しいって繊細なこの気持ち剣の方のオマエにはわからないだろうけど？
あ？どういう意味だよ？って？
さっき水着の方のお前が歩きながら『あ～あ早くマスター帰ってこねえかな～！早くまた遊びてえな～！』ってぼやいてたからな、割とデカい声で。
お？顔真っ赤にして追いかけてったな自分同士でケンカか？
いってらっしゃ～い♪
むぎゅ！？
いったぁ！？いきなり何すんだガウェイン！
何すんだではない！貴様が率先して陛下の負担になるであろう面倒事増やしてどうする！？
あっ……やばっ！
今頃気づいたのか？なら陛下の耳に届く事態になる前に自分の蒔いた種はとっとと刈り取って来たらどうだ？
あぁ～！なんとかしてくるからこの事はお母様には言うなよガウェイン！
黙っててやるから早く行け手遅れになるぞ？
くそっ！めんどくせぇ事になった！いつもみたくアイツがいればお母様の手を煩わせる事もねーのに！
早く帰ってきやがれザコマスター！どうしましたトトロット？
お茶ならば今そちらに持っていきますよ。
マスターは今日帰ってくる予定なんだろ？
出迎えの準備とかしなくて大丈夫かい？
ああ、その事ですか。
我が夫が帰還するのは夕刻過ぎになる予定との事ですし準備は既にある程度は済ませておきましたので心配はいりませんよ。
そっかー、マスター達のお土産話とか楽しみなんだわー！モルガンも楽しみ？
ええ、当然でしょう？
私を此処まで待たせたのだからそれ相応の成果を期待します。
あはは、こりゃマスターは特異点でも帰ってきても大変だわ
ボクはさ？帰って来たらマシュにマッサージでもしてあげようかと思うんだわ！
ほう、それは良いですねマシュも喜ぶと思いますよ。
マスターにもしてあげようかと思ったけどマスターはモルガンが労ってあげた方がいいよねー？
……なんですかその顔は？
当然戻って来たら私なりの労いはしますがマッサージ等はしませんよ……。
ええ、おそらく？やっぱりここにいたか、お邪魔するよガネーシャ。
うん、また君とゲームやりに来たよ。
今やってるそのゲーム終わったらまた対戦しよう、それまで後ろでやってるとこ見てていいかな？
アクションゲーム……って言うんだっけそういうの？
武器の種類で出せる技が違うとか色々なデザインあるよね。
カッコいいッスよねー？
うんガネーシャは操作上手いからより画面も映えるから凄いよ、この前やらせてもらったけど実戦と全然違うからすぐやられちゃったし。
こういうのは操作の慣れと行動パターン理解で時間のかかる作業ッスからね～。
うん、陛下の任務とか(個人的な)マスターの護衛とかあるしこれにそこまで集中してやれるだけの時間取れないしね？
負けっぱなしは悔しいからたまにはやるけどね。
刀とか鎧はカッコいいから今度ダヴィンチ達にレプリカでも作って貰おうかなー？
ん？刀なら村正さんに頼めばいいんじゃないッスかって？
……前にこういう刀作ってって言ったら遊びで使うもんじゃねえ！怒られたんだよね。我が夫、調子は如何でしょう？
先程、料理長から二人で食べるといいとケーキの差し入れを貰いましたので一旦休憩にしては？
ありがとう、そうするよ？
ではお茶を淹れますので筆を止めてゆったりしながら少々待ちなさい。
……特異点から戻って少し休んですぐに特異点での出来事をレポートにして提出とはカルデアのマスターは忙しないのですね。
マスターの義務だし今後の役に立つかもしれないし情報は早い方がいいからね、それに早く終わらせた方が気兼ねなくゆっくり過ごせるし？
それは良い心掛けだと思いますが合間に適度な休養も大事ですよ？
我が夫は放っておくと些細な事でも無茶をしそうなので肝に命じておいて頂けるとよいのですが……？
ありがとう気を付けるよ？
何やら返事が軽い気もしますがまぁいいでしょう、そうなった時は無理矢理にでも抑え付けので。
さてお茶とケーキの用意が整いましたのでいただきましょうか？
うむ美味しいですね、流石料理長の選んだ一品です。む？何やら外が騒がしいですね。
こちらの部屋のドアを乱暴に叩いてますね……どうしましょう？
緊急の用件っぽいから結界解いちょっと結界解いてあげて？
我が夫がそういうのであれば……。
貴女ドアが開いてひっくり返りかけてましたが大丈夫ですか？
レンゴク？ええい少し落ち着け、レンゴクとはなんです？
まじんさんの大事な相棒……ですか？その慌てぶりを見るに行方不明なのですか？
ん、なんです我が夫？
まじんさんと一緒に見回ってくるから留守番お願い？
もしかしたらレンゴクがこの部屋に来るかもしれないので……ですか。
なるほど……、ではもし来たら我が夫に通信をいれますので端末を忘れずに。
五分後……
む、貴方がレンゴクですか？
先程我が夫とまじんさんとやらが貴方を探しにいきましたよ。
もし此方に来たら連絡をと伝えられているので其処にでも座って待ちなさい。
この程度のことで礼など不要です、まじんさんとやらは行方不明だと慌ててましたが貴方は随分と落ち着いてますね？
主が寝てる間にちょっと洗濯しに行ってただけで大げさに騒ぎ過ぎだ？
それが理由でこの騒ぎとは……、次からは些細な事でも書き置きを残す事を推奨します。ん？貴女はこの前の……、何用ですか？
この前は大変な迷惑を掛けてしまった……、煉獄にも怒られた？
ああ、部屋に戻って来るなり正座とやらの姿勢を取らされて説教を受けていましたね……、子供が大人を叱るという妙な光景でした。
その事でお詫びとお礼がしたいと思って会いに来た？
いえ大した労も割かずに済んだのでそのような物は不要です。
……と言ってるのになんですかこの目の前に差し出された食べ物は？
私が月一で食堂の者に用意して貰っているまじんさんのおでん(豪華仕様)だ！味は保証する！お礼に渡すから食べてくれ？
……いえ、気持ちだけで十分ですのでそれは自分で食べなさい？
何故だ！？先程マスターにも同じ事を言われたし煉獄に相談した時も『あーまぁ気持ちは伝わるんじゃないか……？』と微妙な顔をされた……おでんはこういう時に不向きなのか？
おでんとやらの向き不向き迄は知りませんが差し出す手と声が震えてるのを見ると此方が申し訳なくなるので、周囲の目も有りますし遠慮せず食べて貰った方が有り難いのですが……。どうしました、我が夫？
さっき汎の方のガウェインから相談されたんだけど？
……ああ、その話ですか。
ガウェインには申し訳無いことをしました、後で謝罪に向かわねば。
ガウェインも怒ってはなかったよ、原因よくわかってないみたいだったからそれとなくフォローしといたよ？
……気遣いありがとうございます我が夫。
急に母上なんて呼ばれたらびっくりして止まっちゃうよね？
……恥ずかしい話です、実感が薄いとは汎人類史の子達も我が子として接しようと思っていたのですが。
そんなに気にしなくて大丈夫？自分ももしガウェインに急に父上と呼ばれたらびっくりして同じようになると思う？
確かに我が夫になるという事は必然的にそうなりますね？
では実感の薄い者同士でこの事に慣れていきましょうか我が夫？あっ、マスターもなにか食べに来たの？
なんだか元気ないね？
うん………、さっき陛下にちょっとした報告に行ったんだけどさ？
僕の姿を見るなり急に不機嫌な感じになってたんだよね……。
マスターと一緒にいる時はともかく、いつもは報告の時はそんな事無いのに今日の僕なにかしたのかな？
ん？ところでそのゴツゴツした鎧はどうしたの？
ああ、これはゲームの甲殻虫の鎧をダヴィンチに頼んで再現して貰ったんだよ見た目はゴツゴツしてて重そうだけどレプリカだから軽くて防御力無いからコスプレってやつだね！リアルでカッコいいでしょ？
うん、カッコいいけど多分そのリアル過ぎる鎧が原因なんじゃないかな？
兜に触角とか眼の飾りも付いてるし？
えー？原因ってこれかぁ……。
確かに今日これ着て歩いてる時にすれ違う人もちょっとびっくりしてたかもしれない……。
カッコいいけどリアルだから日常用には向かないか、ありがとうマスター。
次から気を付けるよ、やっぱりマスターは頼りになるね？
あれ！？マスターなんか震えてるけど大丈夫？
え？兜がゴツゴツしてるから抱きつかれる時に顎に当たって痛かった？
くっ……！こんなデメリットまであったのか……！！うおっと？
ぶつかりそうになっちゃったわ……、ごめんなさいお母様。
危ないから部屋に入る時はノックをするように？
はーい気をつけますわ。
お母様はどこか行くの？
ダ・ヴィンチの工房……、私も付いていくわ！いいわよねお母様？
特に気に入るような物は無いかもしれないぞ？
大丈夫よお母様と一緒ならそれだけで楽しいから！
……とは言ったものの工房に着くなりお母様はちょっと二人で話をするからってその間ショップの方でも覗いて待ってなさいって奥に引っ込んじゃって残念だぜ……。
とりあえず言われた通りショップ覗いてみっか、なんかおもしれーのあっかなー？
ん？なんだこれ、新作の『もふるんのす枕』？
見た目はただの寝そべったぬいぐるみだけど枕なんかこれ……、変わった物置いてるな。
なんか妙に気になるなお試し出来るのか……、どれどれ？
あー……いいなこれなんかわかんねーけど落ち着く……。
うわっ！？おっお母様……！話は終わったの？
え？この枕が気に入ったのなら買ってあげましょうか？
そんな！お母様に買って貰うなんて！？
悪逆な私の部屋にこんなの似合わないし……。え？部屋の内装まで悪逆志向にしろとまでは言ってないから好きなのを置け？
……いいの？じゃあ……、お願いします。
おいダ・ヴィンチ！こっち見てニコニコすんな！？あら、マスターお目覚めですの？
ここはどこかって？医務室ですわよ、覚えていらっしゃらないのかしら？
私が試食をお願いしてそれまでの何品かは普通に美味しいと感想頂けたのに、此方の秋のお祭りに良くかぼちゃが使われるとの事なのでかぼちゃのスープをお出ししたら何やら呟きながら急に倒れましたのよ？驚きましたわ……。
陛下にも連絡したので直に此方に参られるかと思いますのでそのまま横になっていらして？
心配掛けてごめん？
全くですわ……、そこまでかぼちゃが苦手なら先に仰って頂ければ出しませんでしたのに。
え？かぼちゃは嫌いじゃない筈だしなんで倒れたかわからない？
……大丈夫ですの？先程先生に診て貰った時は『今は顔色が悪いだけだからベッドに寝かせておけ、もし起きた時に何か異常があればもう一度診てやる』と言われてますし後で改めて診て貰った方がよろしいのでは？
そうした方がいいかな？
ええ、そうした方が良いですわよマスターに何かあったら一大事ですもの。
さて、汗を拭きますので上着を脱いでくださいませ？
自分でやるからいい？
そのように遠慮せずとも病人の世話には慣れていますので？
もう一度診てもらうつもりならまだあまり体を動かさない方が良いと思いますし。
なんだか顔が赤くない？
……気のせいですわよ？
あまり医務室で騒ぐと迷惑ですし、こんな場面を陛下に見られたりすると大事になりそうですので手早く済ましてしまいましょう？我が夫、具合はいかがでしょう？
もうなんともないんだけどなー？
顔色も悪くなし、そのようですが一度は倒れたのですからマシュやスタッフからも今日は大事を取って部屋で休むように言われているのでしょう？
私も見張っていてくれとあの所長とやらから念を押されましたので。
……ところであの所長とやら私と話すときいつも顔が青いのですが、彼方も一度診て貰った方が良いのでは？
そうだね、伝えとくよ？
ええ、最高責任者のコンディションも士気に影響を与えますからね。
ん？そのお見舞いのリンゴ取ってくれる？
これですか、食べるのならば今回は特別に皮を剥いてあげましょうか？
え、いいの？
……何やら心配そうな顔をしてますね？
昔仲間達と旅をしていた頃に果物を食していたのでこの程度の皮ぐらいは剥けますので心配は無用です。
モルガンが昔の話するのは珍しいね？
……そうかもしれませんね、あまり良い思い出ばかりとも言い難い旅でしたので。さあ、リンゴが剥けましたのでこれを食べてゆっくり休んで英気を養うと良いでしょう。
また明日からは周りが騒がしくなるでしょうし。料理長、私に頼みとは何用でしょう？
ん？これは魔女のとんがり帽子と籠と袋に詰められたお菓子……？
部屋に戻る道すがらで結構なのだが子供サーヴァントを見かけたら合言葉を聞いて答えられたらお菓子を配ってやってくれないか？
ああ、此方にはそのような季節の催しがあるのでしたね。
しかし前にデータで見た時はもう少し後の時期のはずでは？
カルデアではこの時期になると子供サーヴァントの一部がソワソワしだすので何回かに分けて行っている？
なるほど、料理長には世話になっていますし然程手間が掛かる訳では無いので協力しましょう。
籠に山盛りだったのに大分減りましたね、道すがらで良いという話でしたが少し歩く度に子供と出くわすとは……。
全員が待ち伏せをしていた訳ではないようでしたが恒例行事のようですし長年の経験というものでしょうか？
む、トリスタン……、貴女もお菓子を？
違う？たまたま通りがかっただけ？
そうですか、ですが折角なので貴女にもあげましょう
遠慮はいらぬ、受け取りなさい。
ああ、それとも一緒に部屋まで来ますかか？
貴女のと残りのお菓子で我が夫も交えてのお茶会にしましょう？モルガン陛下、憩いの時間中に大変失礼しますが少しお時間よろしいでしょうか？
お心づかい感謝しますわ。
聞いた所によるとモルガン陛下はマスターの奥方様でいらっしゃいますとか？
不肖ながらこの玉藻も良妻であらんことを志す身なのでそこはかとなくシンパシー感じちゃうなー！なんて？
はい、若干の距離を感じなくもないですがそこはそれで本題のこれ！玉藻ちゃん著『良妻のススメ』！これをモルガン陛下に御献上してますますの夫婦仲のご発展に寄与出来たらなと思いまして～？
え？いらない？
まぁまぁそう仰らずに～！百聞は一見に如かずとも言いますし読んで実践して是非とも感想など頂ければ……。
何か企んではいないかと？そんな企むなどと……、試して頂いて実際にどの程度効果あるのかが知りたいだけですので？
ええ、仰る通りぶっちゃけ実験なのですが内容自体は陛下にも損は無いようにしたつもりですし。
夫婦の逸話を持つサーヴァントより現在進行形で新妻をやっておられる陛下に頼めたらより成果が期待出来るかと……？
試すようで無礼なのは承知ですがお互いの今後の為にもご協力頂けません？ん……、お茶が入ったよ？
今日は日本茶という物ですか、ありがとうございます我が夫。
玉藻さんから貰ったその本役に立ちそう？
そうですね……、少なくとも知識としてはこういうのもあるのかとなりますね。
本を読みながらその状況を再現するのでは余り意味が無く実践するのは機会があればになりますが……。
そういえばそれ日本語で書かれてるんでしょ、読めるのすごいね？
私の手にかかれば……、といいたい処ですがこの本を貰 渡される時に玉藻の前が『あら、いけません私としたことが陛下がまだ日本語が不得手な可能性を失念していました少々お待ちを……？
はぁっ！この本の文字が陛下の知ってる言語になる術をかけておきましたので改めましてどうぞ？』……と。
すごいね、そんな術あるんだね？
そうですね、実際は書く時に既に仕掛けていたのか他の本でも可能なのか迄は解りませんがね。
む、『いざというときの為に一夫多妻去勢拳を覚えましょうのコーナー』？
ふむ、これは覚えておきましょうか。
我が夫、急速に顔が青ざめていってますが大丈夫ですか？
そのような心配せずとも結構ですよ？
我が夫が今迄通りの振る舞いをするのであれば、技術として知っておこうというだけで実践する予定は有りませんので？
ほら、何も問題無いでしょう……？我が夫。ん？どうしました、トトロット？
通路になんかクマがいるよー？
熊……？
確かに通路の端に座ってますね、何やら沈んでいる様ですが……。
トトロット？いきなり大型生物に近づいたら危ないですよ？
無事で良かったトトロット、何やら話をしてた様ですが貴女は動物会話が出来たのですか？
言葉はわかんないけどあのクマ頭良いっぽいしリアクションみるに飼い主とはぐれて困ってるみたいなんだわ？
確かにここで座っていて無闇に動かないという事はそういう理由なのでしょうね、以前飼い主らしき少女といる時を見掛けた事がありますがうっかりではぐれるような印象ではなかったのですが、何かあったのでしょうか……。
今頃飼い主も別の処を探しているかと思われますし、ここは我が夫に連絡して呼んで貰いますか……。
呼び出すにしても場所が指定しにくいですし一旦我が夫の部屋の前にでも移動させましょうか。
トトロット移動を頼むのをお願い出来ますか？
む、熊が動き出しましたね
どうやら上手くトトロットの誘導が通じたようですね？
しかしトトロットが背に乗れるくらいおとなしいとは。
では我が夫の部屋へと参りますか。
しかしながら白熊とその背に乗ったトトロットを連れて部屋に向かうとは奇妙な状況ですねこれは……。ん？食堂の入り口に張り紙が……。
『現在ライブ中！入室注意！！』
これはどういう意味でしょうか我が夫？
日頃食堂で歌ってる者は何人かいますがこのような張り紙は見たことないですが……。
とりあえず今は入らない方がいい？
残念ですが我が夫が危機感を持つのならば他の処に移動しましょうか。
我が夫は場所の希望等ありますか？
ガラテアさんの工房とか見に行かない？
ふむ……、確かに彫像の乙女の展示場は訪れる度に作品が増えていて壮観な景色ですし、もしかしたらトリスタンも作業しに来ているかもしれませんね？行きましょうか。
工房の奥の方に乙女とトリスタンがいますね、一言声を掛けるべきでしょうか？
今作業中みたいだからもう少し展示を見てからにしようか？
……確かに我が娘の真剣な作業の邪魔はしないようにすべきでしたね、では我が夫の提案通り展示を見て回りましょうか。やーやー、モルガン陛下呼び出したりしてしまってすまないね。
忙しいでしょうしこの程度の事なら私から出向くのは問題ないので？
そういってくれると助かるよー、早速なんだけど本題いいかな？
カルデアではこの時期お祭りの一環で皆で仮装するんだけどもモルガン陛下にもどんな衣装がいいか選んでほしいんだよね。
とりあえずとして吸血鬼・魔女・小悪魔って３パターンの見本写真を用意したけど他に何かこういうのが良いなって要望あったら遠慮なく言ってね？
吸血鬼系にする？
オッケー！じゃあその方向でアクセサリーや小道具のモルガン陛下用アレンジの話も進めさせて貰うね？
やー陛下は話が早くて助かるよー。
他にもこういうオーダーを聞いているのかって？
うん、中には喋れなかったりで意志疎通が困難なサーヴァントとかもいるけど出来る限りは要望を聞いてるよ、いらないとか自前で用意するからいいっていう相手もいるけどね？
うん、大変だけど子供サーヴァントも多いしこんな時くらいは皆で楽しんで欲しいからねー？
数年くらいは通して使えるように作るから毎年必要なのはのは大体新人分だけだし、サーヴァントは基本的に寸法が大幅に変わったりしないのと今年は服飾や小物作りを頼めるサーヴァントが何人も増えたから大分楽だよー。む、何をしているのです我が夫？
ちょっと耳掻きしようと思って？
待ちなさい、前に玉藻の前から貰った本の効果を試す好機です、私がやって差し上げましょう。
……有難い申し出だけど因みに耳掻きの経験は？
無いですが、本にもやり方は書いて有りましたしこの程度の事で私が失敗するような事はあり得ませんので御心配なく。
仮にもし失敗したとしても我が魔術で再構成(なお)しますので？
何故後退りしているのです我が夫よ？
逃げようとしても無駄ですよ既に術式は組みましたので。
体が思うように動かなくなったでしょう？
ではそのまま私の膝の上へ……。
大丈夫です、そのように怯えずとも邪魔さえ入らなければ私の手に掛かれば直ぐに済みますので……？
ん？それは途中で邪魔が入るフラグじゃない？
……確かにこういう時は大抵ランスロット等が来るので少し様子をみましょうか？
仮に来るのがランスロットであれば即席の結界張ったとしても何かあると感じて壊してでも入ってくるでしょうね……。さあ、食べなさい我が夫。
我が夫の故郷の和食というものを厨房の小さな女将に習い作ってみましたので。
前に貰った沢庵とやらも添えて置きましたので良ければどうぞ。
シンプルで美味しそうだね？
私としてはもう少し手を加えたかったのですが女将が『料理の心得があっても初めて挑戦する料理を作る時は変に手を加えずまずは見本通りに完璧に作れるようにするでち！特に自分で食べず人様に出す為のもので独自性を出すのは作り慣れてからでち！』と念を押されたので……。
あの小さな出で立ちからは想像もつきませんでしたが厨房に立ち教える立場となったら有無を言わさぬ威圧感を放ちますね彼女は……。
最初は料理長に教授を頼んだのですが料理長から和食ならと彼女を推薦された時は驚きましたが結果としては正解であったようですね
この私が一方的に意見を押し通されるとは中々得られぬ経験でした。
その味噌汁というのは味付けや具材の種類が多いと聞きましたが、今回の味噌汁は我が夫の好みに合っていますか？
美味しいよ、また作ってくれる？
そうですね……、我が夫が望むならまた他の具材等も加えて試してみましょうか？ねぇマスターさぁん？そんないつも仏頂面な女なんかほっといて私と一緒に遊びませんか？
……あの～？貴女の自称夫を誘惑してるのになんでノーリアクションでケーキ食べてるんですか？他の人の時はもっと慌てたりしますよね？
我が夫は浮かれた水着姿の子供に誑かされる程酔狂ではない？
はぁ、この姿で来たのが失敗でしたか……、知らないのなら特別に教えて差し上げましょう、このカーマは再臨の度に魅力が大幅に増すその再臨を私は後二回も残していますこの意味が解りますね？
ほー？ってその顔は信じてませんね？いいでしょう見せてあげます！
大人になった私の姿を！
どうですか？この姿には驚いたでしょう？
え？その肩の鳥は何処から連れてきたのかって？気にするとこはそこじゃありませんけど！？
なんですマスターさん？
このケーキあげるから怒りを鎮めて？
別に怒ってませんけどぉ？まぁマスターさんがどうしてもっていうなら貰ってあげてもよいのですが？
その前にこの女をぎゃふんと言わせる為に真の姿を見せますのでちょっと下がってて下さいね？
どうですか……この絢爛な魔王たる私の姿は？今更謝っても遅いですよ？
え？なんだ痴女かって？……ホンット失礼ですね貴女！ていうかどんどんコメント短くなってません！？
もう少しまともな感想ないんですか？
ちょっと何マスターさんと手を繋いでるんですか！見せつけてるつもりですか？
あっ転移して逃げた！？
待ちなさ……、まだマスターさんに貰ったケーキがあったんだった……。
急いで食べて追いかけてやります！首をありゃってまっつぇるこほでふね！？
ごふぉごふぉ……！のどに……、みずくだふぁい！我が夫、突然ですが今日の夜に女子会という催しに参加する事になりました。
参加者ですか？名前は覚えてないので霊基一覧を出して頂けますか？
ありがとうございます。
ふむ、参加者はこの角の生えた着物姿の者と頭に花を着けた白装束の者とよく食堂で顔を赤くしながら猫の鳴き真似で叫んでる者ですね……。
女子会じゃなくて酒盛りのメンツじゃない？
こちらでは女性だけで行う酒宴の事を女子会と呼ぶと聞いたのですが違うのですか？
飲むとかそういう部分もあるとは思うけどもう少し気軽な催しの事を女子会っていうんだと思うけど？
確かにあの者達の普段の行いを思い起こせばただ事ではすまなさそうですね……。
相手は酒豪達ばかりだけど大丈夫？モルガンはあんまりお酒飲まないでしょ？
確かに飲む方では無いですが宴に誘われて即座に断るようでは女王の威厳は保てぬので……。
相手につられて飲み過ぎとかには気を付けてね？帰ってきたら薬とか用意しておくから飲んでね？
……女王として恥じぬ行いを心掛けてはいますが実際どうなるかは解りませんね、気遣いありがとうございます我が夫。さて妖精騎士諸君に集まってもらったのは他でもない｡ここカルデアに召喚されてから3､4ヶ月程経った今､皆がカルデア内で上手くやっているか確認したいと思ってな｡……そう驚いた顔をするな｡確かに妖精國での私のことを思えば､こういった茶菓子を用意した緩い意見交換の場を設けること自体あり得ないと思われても仕方ないだろう｡だが裏を返せば､お前達配下に対して私が足りなかったのはこういった気安い交流だったかもしれないと思ってな……まぁ気安すぎるのもそれはそれで問題だが｡だから今後もこういった場を設けたいと考えているんだが､その……いいでしょうか？……ありがとう､みんな｡
……話が逸れましたね｡気を取り直して1人ずつ聞いていくとしましょう｡まずはガウェインから｡……なになに､カルデアは様々な料理を体験することができ､かつ各種料理のプロもいるから新たな発見ばかりで新鮮､最近はカルデアキッチン料理番の隔週担当の任されるようになって嬉しい……か｡ウム､鍛練での仲間だけでなく趣味の方での友人もできていてなによりだ｡……そういえば妖精國ではお前の料理を食す機会はあまりなかったな｡ふふっ……ではお前が食堂で振るまいし自慢の料理､楽しみにしておくとしよう｡……そう畏まるな､ここは謂わば『女子会』みたいなもの｡もっと楽にするといい｡次はトリスタン､話してみなさい｡……フムフム､最近は靴作りだけでなく裁縫にも興味を持ち､メディア女史やヴラド公に師事している､後巴殿にアーチャーゲーム親睦会に誘われて流されるままに参加したがそれなりに楽しかった……と｡ふふっ……毎日が充実しているようでなによりだ､トリスタン｡何故そう思うのか？顔を見れば分かるとも｡趣味は人生を豊かにするもの､しっかりと謳歌なさい｡後､巴殿は純粋にお前と友人になりたいから誘っているので､緊急の用がなければその親睦会に参加することを勧めます｡何故そう思うか？私も彼女とはそれなりに親交を深めてますので(愛夫家同盟)｡
さて最後にランスロット､お前は少し遅れての召喚だったが交友関係の方はどうだ？……ふんふん､他の竜型サーヴァントとは中々相容れないから一定の距離を保ってるが､我が夫の親友の1人であるジークや金時とは仲良くやっている､またパーシヴァルとは彼が妖精國の『彼』ではなくとも何故かそれなりに波長が合うから友人として穏やかに過ごせている……と｡……お前の気持ちは私にもよく分かる｡今よくお茶をしている私の友人も妖精國で絆を紡いだ『彼女』では無いが､それでも再び紡ぐことはできたからな｡やはり根底そのものは変わらないということだろう｡ウム､遅れての加入故少々不安だったが､新たな友人もできてなによりだ｡お前は妖精國ではどちらかというと鉄面皮だったからな､その点カルデアに来て以降の表情がコロコロ変わるお前の方が健全だ｡
……よし､皆｡報告感謝する｡お前達がそれぞれで交友関係を築いていて私もひと安心だ｡では今後ともその関係を大切にするように､以上｡……なに？私はどうか……だと？……ふふっ､それは次の意見交換会で話すとしようか｡今から話すときっと長くなるだろうからこの時間帯なら誰もいないはず、いやどのみちどなたかはいるのでしょうが…ん？
おや、マスター、このような時間帯に如何なさいました？
「自分はなんとなくだけど、道満は何をしているのか？」ですか…夜更かしは体によくありませんぞ？占星術をやっている身が言えた事ではありませぬが、…
今日はメディア殿と…ああ、リリィでは無い方のです。魔術や呪術について話しておりましたのでそれを踏まえて新しい術や呪を試そうかと思った矢先、墨が切れたので、補充しに来た次第でございます。いやはや神代の魔女とは凄いものですなぁ。大変興味深い！おや、驚いた顔をしておられますな？意外でしたかな？拙僧とて、他のキャスターとの交流もしますし、術な呪について話もします。幸いにもこのアルターエゴの霊基のお陰か日本・中国以外の術にも馴染み易く大変enjoyしておりますとも！今回はメディア殿だけだしたがパラケルスス殿、ジル・ド・レェ殿などなど他の方々とも交流がありますとも。いずれ呪術で有名なエイリーク殿の妃であるグンヒルド殿とも話してみたいですなぁ。
式神を使わぬ呪術なども体得したいものです。
何に使うか？それにはお答えできませぬ。マスターももう寝るべきでは？明日は朝から約束があるのでしょう。眠れないならば拙僧が術で寝かしつけて差し上げましょうか？
…………
…………
断られてしまいましたね…残念ああ、旦那はん来てくれたんやねぇ？
ここは旦那はんにはちぃっと匂いキツいやろけど堪忍な？
お探しの相手はこっちで寝とるで？
ん、なんやのこれ？皆の分の二日酔いの薬？
なんやわざわざ用意してくれはったん？いつもの事やから気にせんでもええのに……、まぁ貰っとくわおおきに。
無理しないでって言っといたのにな？
すまんなぁうちらも最初はちびちび呑みながら普通に話とったんやけど荊軻が『せっかく人と妖精と(軍)神と鬼が揃ってるんだしどの種族が一番か呑み比べしないか？』って言い出してなぁ、うちらもちぃっとばかし熱が入りすぎたんよ？
しかしこのお人真面目やねぇ、別に術で身体強化とかずるしても構わんかったのに素で挑んできおったさかい荊軻も景虎も途中から酒の肴代わりで応援に回ってうちと陛下の対決になってうちも楽しんでたもんやから長引いて終いには顔真っ赤にして倒れてしもたんでこうして旦那はん呼んで引き取りにきて貰ったっちゅう話や。
荊軻達も寝とるけどいつも通り起きたら勝手に帰るから気にせんでええよ。
起きたら楽しかったで、またやろうや？って伝えといてくれると有難いわぁ。
おーおー大事そうに抱えられてまぁ……、妬けるわぁ。
うちも今度小僧とサシで呑んだ時に倒れた振りでもしてやってもらおかな？ん……？ここは私の部屋ですか。
ああ、おはようございます我が夫、うっ頭痛が……。
……二日酔い？そういえば女子会で呑み比べというのをやっていましたね。
……この状況を見るに私は酔い潰れて我が夫に部屋まで運んで貰ったということですね？
二日酔いの薬と水ですか……、助かります。
まだ顔色もあまり良くないし皆には具合が悪いとだけ伝えたからゆっくり休んでて？
……気遣いありがとうございます我が夫。
今回は自らの不手際で迷惑ばかり掛けてしまっていますね……、今後またこんな事にならぬよう気を付けねばなりませんね。
吐き気とかは大丈夫？
今のところ頭痛はありますが吐き気は動かなければ大した事は無いですね。
相手が我が夫といえどなるべく人前でそのような不様な振る舞いはしたくありませんからね。
ん？誰か来たようですね？
我が夫、応対をお願いします。
トトロットでしたか心配を掛けましたね……。
モルガン元気出せー！っておい、まさか此方に飛び込んでくる気か……！？
今は受け止めたらまずい事になる可能性があるので止めなさい我が夫！タクヤさん系の怪文書とかありませんかね
突然呼び出して済まぬなバーゲスト。
今回の用件はこの前の私個人としての失態で迷惑を掛けた詫びとして私の出来得る範囲ではあるが望みを叶えてやろうと思ったので。
遠慮は要りません、他の者に聴かれぬ様人払いは済ませてますし今此処では女王と妖精騎士としての上下の関係ではなく個人のモルガンとバーゲストとして願いを聞いているのですから……。
なに？カルデアの厨房に自分用の器具を用意したいのですが許可を頂きたい？
顔を赤くして何を言い出すのかと思えば……。
上下の関係抜きで良いと言ったばかりでこの願いは真面目と言ったら良いのか何なのか……。
その程度の事なら私を通さずとも我が夫やカルデアの経営顧問とやらに相談して許可を取るなりしたら良いだろう？
半分は趣味の事とはいえ陛下にも厨房を手伝うようにと命じられていますし経費も多少掛かるのでお伺いを立てずにやるのも……？
まぁ許可が必要だというのなら妖精騎士ガウェインとしてカルデアでの調理で必要な事については今後はお前自身の裁量に任せる……とこれで良いですか？
お心遣いありがとうございます陛下？
……慎重を期すのは良いが趣味が勝るとはいえ作業がやりにくいのならこのような機会を伺わず次からはもっと早く言うように？
妖精國と違い此処では規律を重くする必要はないのですから……。来たかメリュジーヌ。
言伝を頼んだバーゲストからある程度の話は聞きましたか？
よろしい、ではお前の望みを言いなさい。
何？今は特別望みとか思い付かないからいいよ？
……我が夫に関する願い等を言うのだと思っていたがその返答は意外でしたね。
僕はそんな相手の弱味につけ込んで事を進めるような真似はせずに必要になれば堂々とマスターに攻め込むよ！……だと？
……その自信溢れる精神自体は好ましい物だと思いますが、現在の状況のせいで謀反の宣言にも聞こえるので今後他の者に聞かれてもそのような事は言わぬように気を付けなさい。
ん？直接陛下には言っていいの？
良い訳はないが？
ないが負けてやるつもりは毛頭ないのとお前の日頃の行動で私に明確な敵意を持っているわけではないのを解っているから今回は流してやろうというだけです。
まぁ今すぐに望みが無いというのなら願いが出来たその時にまた聞いてあげましょう、そうでなければ公平になりませんからね。来ましたねバーヴァン・シー、ちゃんとメリュジーヌから話を聞きましたか？
うん大丈夫よ？
では貴女の願いを聞きましょうか、私に何を望みますか？
これから私の部屋にきて貰って一緒に映画とかを楽しみたいわ？
……そんな普段でもやれるような事で良いのですか？
もっと欲目を出しても構わないのですよ？
お母様と他の邪魔が入らずゆっくり過ごせる時間以上の物なんてないわよ？
そうか……、お前がそれを望むのならそのようにしましょう。
喜んでいるところ悪いが少し待て、一応我が夫達にその旨を伝えて置かねばならぬので……。
しかしお前達は揃いも揃って私の予想しない答えを返してくるのだな……。
ん？あいつらはどんな望みだったの？
悪いがそれを教えてしまってはこの一人ずつ呼び出して個別に聞いている意味が無くなるからどうしても気になるなら本人達に聞くといい。
連絡は付いた、では行きましょうか。
ちなみにどのような映画？とやらをみるのでしょう？
ほう？ホラー映画……、それはどのような？
化け物とか出る時あるけどお母様なら平気よね？
ふっ当然でしょう？化け物等(虫の様な姿でなければ)問題ありません。ーーーーーifのifのもっとifーーーーー
なんて情けない…自分が嫌になる。マスターを守ると心に決めたのに私は今地面に倒れている。後方にいるマスターの傷も深く、すぐに手当てをしないと命に関わるのに、それでも私の体は動かない。
マスターは令呪3画を既に使い切ってしまった。
この世界には誰も存在しない。英霊も存在しない。サーヴァントを召喚することはできない。
私しかマスターを守ることができないのに…円卓の盾は彼方に弾かれてこの場に無く、体力・魔力共に切れたこの体は既に言うことを聞かず、指一本動かない。
「あ…」
相手が動き出す。次の一撃だけで私もマスターも終わりだ。
「そ…んな…まだ…」
やるべき事は残っているのに…
そんな事はお構いなしに無慈悲な一撃が飛んできた。
「「な…？」」
飛んでこない？いや、届かなかった。防がれた。誰かが私達の前に立ち、その一撃を受け止めていた。誰？ここには英霊は存在しないはずなのに。
『サーヴァント、シールダー。真名、マシュ・キリエライト』
『召喚に応じ、参上しました』
私が居た。オルテナウスを纏った私。円卓の盾を持った私。
しかし円卓の彼の力は感じない。
いつのまにか私の後ろには令呪3画を携えたマスターが居た。
『マスター、指示をお願いします』
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もう1人の『私』が戦っている。オルテナウスですら宝具になった『彼女』は強い。良い調子だ。マスターの傷も癒えている。彼女の力だろう。このままいけば押し勝てそうだ。
……その一方で私の体は…少しは動く…しかし、ある事に気づいた
盾 の 無 い 今 の 私 で は 何 も 出 来 な い
ああ…今の自分では駄目なのだ。何もできない。こんなボロボロの体では囮にすらならない。気が抜けてしまって力が入らない。
「！？」
今までのものとは比べ物にならない程の凄まじい魔力。かつて己が防いだゲーティアの宝具には一歩及ばずとも、とてつもない魔力であることは理解できる。相手は全てを消し飛ばすつもりだろう。
『マスター、私の仕事はここまでのようです。そして、今を生きるマシュ・キリエライト、後は……』
え？私にはもう…
『真名ーーーーーーーーーーーーーー･･････････････
耳を裂くような轟音。目が潰れそうな程の閃光。
英霊マシュ・キリエライトの声はかき消され、姿は眩み、何も聞えず、何も見えなくなった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
轟音と閃光が終わり、静寂が訪れた。
私の前には『英霊マシュ・キリエライト』は居なく、彼女の盾だけが残っていた。何が起こったのかはすぐに理解が出来た。
おそらく『英霊マシュ・キリエライト』の宝具は『自分が消滅する代わりにあらゆる攻撃を完全に防ぐ』というもの。そして、宝具を使った跡には『彼女』の盾だけが遺っていた。
きっと、この盾は私に託されたのだろう。ならばやる事は一つ…
「マシュ・キリエライト、前線に復帰します！」
『彼女』の盾は円卓の盾とは違っていた。しかしこの盾には彼女の魔力が残っていた。しかしそれだけでは足りない。勝てない……
いえ、十分でした。いつのまにか円卓の盾は私の隣にあった。2つの盾を重ね合わす。上手くいった。1つの盾へと変わった盾は今まで以上の出力だ。いける。
マスターと一緒に勝ってみせる！
「行きます！マスター！指示をお願いします！」ふぅ、お茶をありがとうございます我が夫。
また少し顔色が悪いですか？
バーヴァン・シーと観たホラー映画とやらで少し……。
いえ、物語の流れでの恐ろしさは特に問題なかったのですが怪物……クリーチャー系というのですか？
何作かに一回怪物に虫要素の入った個体が出て来まして……。
あー、グロテスクなの多いよねああいうのって……、我慢してたの？
ええ、隣で観ているバーヴァン・シーの楽しそうな顔を見ては興を削ぐような真似は出来ませんので……。
お疲れ様あまり無理は良くないしそれとなく自分の好みを伝えたら？
そう……ですね、また誘われるでしょうしあの子もいずれ気づくかもしれませんので対策は考えないといけませんね、ホラーでも他の系統ならば問題は無いのですし。
対策なんて仰々しく考えずに、今度あった時に『この前の映画でこれが好みだったから同じような物語系統の作品を用意してくれ』って言えば大丈夫だよ多分？
なるほど……、確かにそれなら角が立たないかもしれません。
有意義な助言ありがとうございます我が夫。我が夫、何やら食堂で秋の味覚フェアという催しをやっているようなので行ってみましょう？
ふむ、食堂がいつもと違って大量の料理が並べられていて彩り豊かですね、どうやらバイキング形式の様ですね。
私はあまり見たことが無い食べ物が多いのですが……。我が夫？お薦め等はありませんか？
今回は和食が多いみたいだから栗の炊き込みご飯とか天ぷらとか食べてみる？
ほう、これが我が夫のお薦めですか、向こうにも別の炊き込みご飯とやらがありますがあれはそれほどではないのですか？
あのキノコのは日本人以外だと匂いが好き嫌い別れる事多いって聞いたからね、気になるなら後で食べてもいいんじゃない？
成る程、ではまずはこのご飯と天ぷらとやらとサラダを少々と新作の栗のケーキを頂きましょうか。
ん？我が夫、その銀色に包まれた物は？
焼き芋……、というのですか簡素な食べ物ですね。
食後のデザートにでも半分食べる？
今はまだ熱いからその位の頃には少し冷めると思うけど？
そうですね、少し興味が出たので頂きますか。……マスターちょっと聞いていいかな？
何そのお前の前に置かれた大量の焼き芋は？
はぁ……、バゲ子さんが初めて焼いたから焼き加減みてくれって？
はーバーゲストがねぇ……、それでそのバゲ子さんは？
あのやたらデカイ姿見えないけど何処に行ったのかな？
マスターのOK出たから陛下達に献上してくるので残りは好きに食べてくださいって？
……焼き芋とか食うのか女王陛下、もしかしてそこで無言で芋頬張ってる芋娘と同じで楽園の妖精ってのは芋が好きなのか？
あーあー食うか喋るかどっちかにしてくれる？
何言ってるかわからないんだけど？
……マジか、てっきり食うのやめて文句言いに喋るもんだと思ったら次の芋に手をつけ始めたよこの芋娘……。
ちょっとマスター！？黙ってていいのかい？
一応年頃の娘が食い気優先してるしなんとか言ってやんなさい！
まぁまぁよく食べるのはいいことだし、オベロンも一個食べなよ？
それでいいのかマスター？アルトリアを甘やかしてないか？まあ貰うけどさ。
………改めて考えるとなんだこれ？
なんだってこんなコトになっている……？
食堂にメロン食いにきた筈が何故か三人で並んで座って焼き芋食ってるって意味解んないんだけど……。む？あそこにいるのは我が夫と……、見掛けない顔ですね？
そういえばマシュと新しい鯖を召喚しに行くと言って出かけてましたね、召喚は成功したという事の様ですね。
我が夫、その者は新しいサーヴァントですか？
やはりそうでしたか、今はカルデアの案内中？では挨拶だけ済ませておきましょうか、私はモルガン、マスターのサーヴァントであり妻でもあります。
貴公の名は？
ジャック・ド・モレーか、何？マスターの新しい浮気相手でーす♪……だと？
我が夫……？どういう事ですか？
確かにそう言われたけどちゃんと断った？本当ですね？
おい、モレーとやら？
それ以上私の眼前で『確かにさっきは断られましたけど今後絶対にあり得ない訳では無いですし？』等と言いながら無駄に我が夫にじゃれつくのなら私に対する挑戦と受け取るぞ……？
来たばかりで悪いのだがフォーリナーだか知らんがサーヴァントのクラス相性が戦力の決定的な差にはならんことを教えてやらねばならなくなるが……？おや、いらっしゃいモルガン陛下。
今日はどうしたのかな？
ほうほう？最近我が夫に手を出そうとする不届きな輩が現れたので遠ざけるのに良い物はないか探しにきた？
あーそういえば新人のフード被ってる方のモレーって子がマスターくんの事気に入ってたみたいだったね。
確かにそれがうろうろしてたら陛下も心穏やかじゃないかー。
直接戦闘だと周りにも被害出るからやめてと懇願されたので何か相手に精神的にダメージ与えるか我が夫を魅了出来る物などを所望します？
これはまた中々難易度高い注文来たね……。
ちょっと座って待っててね？今考えるからさ。
うーん魅了といってもマスターくんに薬とかはまずいし陛下もそういえ心変わりを望んでる訳ではないだろうしなぁ……。
となると手っ取り早いのは印象変化路線かなぁ、眼鏡とか服とか装飾系……？
とりあえずこの方向で陛下に確認してみようか。
上手くOK出たらハベトロットくんと鶴の人にも手伝って貰わないといけないね？
忙しくなりそうだー。ん？おーいハベトロットじゃないか。
キミもマスターの部屋に行くのかい？
僕も行くところだから一緒に行っていいかな？
マスターとちょっと仕事の話するけどそれでも大丈夫ならいいよ？
僕は遊びに行くだけだから大丈夫だよありがとう。
だからいつもより荷物多いのか持ってあげるよ？
紙が多いね何かの資料かい？
マスターに女の子の服はどんなのが良いか好みを聞くんだわ？
ん？マスターに女の子の服の好みを聞く……？
もしかして噂に聞く女装……ってやつをさせるのかな？
マスターは前に一回やって似合ってたって聞いたんだよね！
期待してるとこ悪いんだけどそれはモ……とある女性サーヴァントからの要望による好みのアンケートなんだわ……？
そうか……、ごめんね？滅多にない機会かと思って早とちりしてしまったよ。
でもマスターの服の好みかー、僕も気になるんで邪魔にならない様にするから話に混ざってもいいかな？
資料の整理とか必要なら手伝うからさ？
マスターが聞かれても良いって言うならいいよ？
そうか……、確かにプライベートの事だからちゃんと確認はとらないとね？
あやうく礼を失するところだった、ありがとうハベトロット。トトロットは上手く我が夫から聞き出せているでしょうか……？
ん？ああすまないなバーヴァン・シー……、少し考え事をしていた。
ケーキを貰って来てくれたのか？我が娘ながら気が利きますね。
ん？ケーキと一緒に置いてあるこの一口サイズの物は？
新作のスイートポテト？ですって、美味しそうだから貰ってきたのお母様も食べるでしょ？
ポテトというと芋のスイーツですか、成る程こういうのもあるのですね。
ありがとうバーヴァン・シーでは頂きましょうか。
うむ、美味ですねここの調理担当は料理長筆頭に腕に信頼が置ける者ばかりですね。
ふん、お母様に信頼されるなんて生意気な奴らだぜ？
そう言いながらもケーキを取る手が止まりませんね？
バーヴァン・シー此方に顔を向けなさい、口の周りににクリームが付いてますよ？
……悪逆に生きろとは言いましたがあまり品のない食べ方をするのはまた別ですのでその辺りは気を付けるようにと言っているでしょう？ごめんごめん待たせたねマスター。
今日は長めに時間取ってあるから大丈夫だよ？
ありがとねマスター。
実は臨時でアシスタントしたいって子がいてね？
マスターが良ければ手伝ってもらうんだけどどうかな？
あんまり好みの事聞かれたくないなーっていうなら諦めて貰うけどさ？
ハベにゃんには聞かれるなら服出来ていずれは広まるだろうから大丈夫だよ？
隠したいならこれ自体を受けないからね？
あーそれもそっかありがとー！オッケー出たよ入っておいで～？
すごい気合い入った格好してるね？って？
うん、マスターの故郷の黒子？って言うんだって？
せっかくなんでこれ来て手伝いたいってのと人手増えたから資料貼るボードを借りに寄ってたんでちょっと遅くなっちゃったんだわ。
まぁとりあえず資料とボードの準備出来たし始めるよ？
二種類ずつの印象の違う服とかアクセサリーの写真出すからどっちの方が好みか選んで欲しいんだわ？
謎のアシスタント蘭(本人による仮名)には選ばれた方をボードに貼って貰うんだわ。
んじゃまずはこれとこれならどっち系が好みなのかな？
へーこっちか成る程ね、んじゃこれ貼りお願いするね？
ん～！もうすぐ新しいアイデア出そうでテンション上がってきた次々行くぜー！我が夫、ただいま戻りました。
ん？トトロット……、もう作業しに戻ってるかと思いましたが。
ちょっと来るのが遅くなったのと熱が入っちゃったから今は此処で資料整理させて貰ってるとこ？
そうでしたか、ゆっくりして貰って構いませんよ。
……ところで我が夫？
何故頭からシーツを被ってるのでしょう……？
心なしか顔が赤い上に後ろの方が盛り上がっていてまるで誰かが隠れているようですね？
今すぐに出てくるのなら何もしませんが、出てくる気が無いのであれば……。
素直に出てきましたか、その様な黒ずくめの格好で何をしているのですランスロット？
せっかく黒子の格好してるし二人羽織っていうのやってみたいなーって？
そもそも何故黒子？という者の格好してるのか知りませんがそれを理由に我が夫に絡んでいたと？
ボクが見てたけど二人は特にやましい事はしてないよ、遊んでただけなんだわ
ボクの仕事も手伝ってくれたしあんまり怒らずに許してあげて？
……今回はトトロットに免じて見逃しますが前から言っていますがこのような過度に密着をする事柄はなるべく控えるように。
……どうしてもというのなら後で監視付きであるがある程度好きにしていい日を作ってやるからそれで我慢しろ。
え？いいの陛下？
最近警戒しなければならぬ相手が増えたので、お前にも私の知らぬところでこういう事をやられるのは困るので仕方なくだぞ。
我が夫にも負担を掛けますがそれで大丈夫ですか？
うん、大丈夫？
迷惑をかけてしまいすみません、ではその方向で日にちを決めましょうか。さて……、どうしたものですかね？
ん？どうかしたのかと？
この前のランスロットとの取り決めの話です、週に一度監視は付けますがある程度自由の日を作るという事になりましたがその監視役をどうするかべきかと……。
その事かごめんね、迷惑掛けちゃって？
これは私のやり方の問題ですのでそこに関しては謝る必要はありませんが、全体的に女性に対して甘いのは問題なのでそこは改善して貰わないと私も休まらないのでお願いします。
では本題に戻りますがこのような個人的な監視役を他の者に頼む訳には行かぬので、簡単な監視用使い魔を作ろうかと思うのですが……。
デザインを私の使い魔だと分かりやすくするか、部屋に紛れてても目立たないような小物のようなデザインにするかどちらが良いと思いますか？
我が夫の部屋に置くものですから我が夫の好みを取り入れます、どちらにせよ行き過ぎた気配を察知すると強制排除に起動するゴーレム式になってますが……。居ましたねバーゲスト、今日はお前に注文を頼みたいのですが宜しいですか？
陛下がお客様として私に注文なさるなんて珍しいですわね？
少し前に我が夫に頼んで専用の道具を新調したのだろう？
そろそろその道具達も手に馴染んだ頃だと思いまして？
作るものはそちらに任せるので何品か頼みますね、此処にきてより培われたお前の料理腕を見せて貰いましょう
これは責任重大ですわね……？
そう気を張らなくていいのですよ、今後に影響を与えるようなものではないので。
おや、バーヴァン・シーお前も何か食べにきたのですか？
私は今バーゲストに何品か調理を頼んで待っている処です。
何品かって具体的な数指定しなかったのお母様……？
なんだその驚いた表情は？
アイツ味は悪くねーんだけど、こっちの円卓に習ったとかで張り切ると料理めっちゃ盛ってくるわよお母様……？
……今回は私の分だけですしそれ程の量ではないでしょう？
バーゲストも私の普段食べる程度は把握していると思いますし。
だといいけど……、もし沢山来たら私も手伝うわ！お母様？
……また妙な心配を掛けてしまってすまないなバーヴァン・シー。
だが別に食べ切らないとまずい訳でもないので無理しなくても大丈夫ですよ？やあ。君は……アルビオンの竜かい？最近よく話を聞くから知ってるよ。凄く『強い』らしいね。
違う？『強い』じゃなくて『最強』？特に空中戦では絶対に負けない？勿論、地上も？
あはは、面白いことを言うね。実は僕も空中戦には相当自信があるんだ。勿論、『君には負けないくらい』にはね。
そうだ、暫く時間を貰えるかな？君と本気で性能比べをしたいんだ。
私達にとってシュミレーターは狭いし、白紙化した地表なら思う存分戦える？
………面白い提案だね、マスターに許可をとって来るよ
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(10分後)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
さあ、許可も貰えたし行こうか…君のプライドと機体の両方を徹底的に叩き潰してあげるよ！おや、いらっしゃいモルガン陛下！
最近良く来てくれて嬉しいよ？
さて今日は何の御用かな？
監視用使い魔作る儀式をするので工房の一角を貸して欲しい？
あーそういえば今日は人形抱えてるね。
ビジネスなんで使用料は頂くけどそれで問題ないなら好きに使って？
毎度ありがとうございまーす、どうぞこちらへ～。
モルガン陛下の使い魔かぁどんなのが出来るんだろう完成したら調べさせて貰っちゃおうかな～？
ん？なんか工房の方で変な音したかな？
モルガン陛下～、変な音したみたいだけど大丈夫かな？
え？工房は問題ないけど儀式には失敗したようです、予想とかけ離れた物が出来てしまいました？？
あのモルガン陛下が失敗する儀式だなんて……？
…………。
(うわ～いつも自信に満ち溢れてる陛下が物凄く意気消沈してる……、こんな姿はじめて見たなぁ)
……うん！とにかく陛下にも工房にも大した被害なくてよかったよ、お茶出すからちょっと休んでさ？
次は道具はうちで扱ってる人形とか使ってやってみる？
それとさっきの物がまだ残ってるようなら陛下が望むのならこちらで封印処置しとくからね？我が夫、申し訳ありません……。
ダヴィンチちゃんのとこから帰って来るなり急にどうしたの？
確かに性急過ぎましたね、実は使い魔製作の儀に不備があったようで我が夫に出して貰ったデザインの物と違う物が出来てしまい急遽当初の予定より簡易版を作りました、どうぞ。
そっか残念だけどケガとか無かったようでよかったよこれってぬいぐるみ？
ええ、ダ・ヴィンチのショップで売られていたもふぬんのすシリーズのぬいぐるみだそうです。
簡易版なので行き過ぎた気配を察知すると警告・警報が鳴る程度の機能になります。
ありがとうお疲れ様、いまお茶入れるからゆっくり休んでね？
気遣いありがとうございます我が夫……。
普通なら失敗などしない筈の儀式だったのですが集中力が鈍ったのでしょうか？
それとも倉庫から持ってきた道具の方に問題が……？
どちらにせよ今後はこのような失態を見せぬよう気を引き締めていかねば……！む、ランスロットが来ましたか。
では我が夫もそこに座りなさい。
監視用使い魔が簡易版になったので注意点を説明しておきますので。
ん？そんなやらかしはしないから大丈夫だよ陛下？
普段のお前ならともかく我が夫といる時は羽目を外す事が多いだろう？ちゃんと聞いておけ、最終段階の警報が鳴るような事態となれば即座に中断させに私が来るぞ？
それは困る？
だろう？私も情けなくて困る。
過度な触れ合いをしなければ問題はないが、今は例題として許すので我が夫に後ろからのし掛かりなさい。
まず第一段階は警告と共に使い魔の角が伸びる。
……二人してなにやら感心してる様子ですが玩具ではないので遊ばない様に？
しばらくそのままでいたりすると第二段階は先程より強めの警告と共に模様と目が赤く光ります。
此処で離れれば当面は大丈夫ですが同じ様な事を三回繰り返すか、一回で限界値を突破する程の事をやらかしたならば先程言った通り最終的に警報が鳴り私が来ます。
……このような物が本気で必要だとまでは思っていませんが、これが監視してる事を努々忘れずにいて欲しいですね。～♪
ん？ご機嫌だねって？
そりゃそうさ今日は待ちに待ったキミとずっと一緒にいてもお咎めの無い日だからね！
まぁ監視は付いてるけど普通に遊ぶ分には問題無さそうだからね？
ていうか置き場からちょっと離れると自動で浮いてついて来るんだねこのぬいぐるみ……？
うん、陛下の説明受けた時は距離近いからか気付かなかったけどこれなら部屋を移動する時手に持たなくていいから助かるね。
それじゃマスターまずは何しようか？
レクリエーションルームでゲームしようか、やったことある？
陛下達がたまにやってるやつだね、皆でワイワイ飛んだり跳ねたりやってる方のは見てたりはするけどまだやったことはないなぁ。
じゃあやり方教えるから一緒にやろうか？
ありがとう是非お願いするよ！
あ、やり方覚えて僕の方がキミより上手くなっても恨まないでね？
おっ、自信満々だねーって？
なんたって僕は最強種だからね？
ゲームとはいえ早々戦いで遅れを取ることはない筈さ！我が夫、先日はランスロットに１日付き合って頂きありがとうございます。
使い魔が反応するような事態にはならなかったようですがどのような１日を過ごしたのでしょう？
ん？私の過ごし方ですか？
バーヴァン・シーと１日過ごしていましたね。
我が娘も一緒にいられる事を喜んでくれたようで途中で呼び出される事もなく有意義な１日でした。
ふむ、レクリエーションルームでゲームを教えたり食で食事をしたり図書館で本を読んだりしてたと。
ゲームというと……、私がたまにやる格闘のほうですか？
ああ、多人数で出来る方のでしたか、それでランスロットの腕前は如何程になりましたか？
教えたら飲み込み早くてすぐに操作に慣れてたけど流石によくやってる上級者達には勝てなくてちょっと悔しがってたね？
ちょっと悔しがってた……、ですか。
(ランスロットの最強であるという自負と性格を考えるとゲームとはいえ負け越しでちょっとでは済まないと思いますが待望の１日が始まったばかりでの出来事だったので感情を抑えたのですかね……。)
苦労をかけましたね、今日は特に急ぐ用件は無いのでしょう？
お茶を用意しますのでゆっくり休みましょうか。……いつまでそうしてるつもりですの、メリュジーヌ？
突然来て部屋に入れてくれとせびり入るなりぐでーっとされていては扱いに困るのですのよ？
ちょっと話聞いてくれるかな？
はぁ……、話すのなら飲み物用意しますのでそれ飲んでシャキッとしてからになさいませ？
……この前ゲームで対戦して？
負けて今日もリベンジしに行ったけど勝てなかった？
そんな愚痴のためにわざわざ私の部屋に来たんですの？
迷惑かけてごめん、けど陛下やマスターにはこんな事言えないしバーヴァン・シーはなんか凄くご機嫌でさ、他に頼れそうなの思い付かなかった？
……まぁ今回は入れてしまったので許しますけど次からは遊戯の勝敗などで人の部屋を避難所扱いは困るので断りますわよ？
それと最強種とはいえ制限のある遊戯での場で熟練者に負けるのは仕方ないことですわ、ここは妖精國とは色々と勝手が違うのだから慣れないルールでの一度や二度の負けを気にしていてはキリがありませんわよ？
仕方がないので何か作ってあげますわよ？
それでも食べてやる気出しなさいな。
なっ！？誰がお母さんか！
変な言葉の使い方を覚えてくるんじゃありませんわよ！ダ・ヴィンチ、妙な事とはなんです？
何？この前の人形が消えた……だと？
この前の人形というと私が工房で封印処置をして貰ったあの人形ですか？
貴女の封印は私も見届けていましたので貴女のやり方に不備があったとは思っていないのでそれに関しては謝る必要はないのです。
しかしそれが何故今になって……。
ダ・ヴィンチ誰かが保管庫に忍び込んだ形跡等は？
外部からの侵入セキュリティは反応無かったし内部も調べたけど無かったよ、だから多分人形が何らかの理由で自我を持って隠れて私がたまたま内部の確認の為に中に入った隙に抜け出したんだと思う？
特定行動に対しての自律行動する術式は組んでいましたがその様な知恵を持って行動を起こすようにはしてなかったのですが……。
元の性能通りなら危険は無い筈ですが想定外の挙動をしているとなれば野放しには出来ませんね……？
情報助かりました、人形はこちらで探すのでダ・ヴィンチは通常通りの業務に戻っていて下さい。
何かあればまた連絡を。(とある微小特異点にて、夜戦終了後)
ガウェイン「すみません、マスター。やはり太陽が出ていない分、皆さんに幾分かご迷惑をお掛けしました。明日の戦いで挽回してみせます」
マシュ「ガウェインさんは十分に活躍したと思います！少なくとも、私やそこに突っ伏している人よりも全然活躍してました！」
ランスロット(酷い…)
オジマン「………太陽の騎士、貴様…今なんと申した？」
ニトクリス「ファラオ・オジマンディアス？」
ガウェイン「オジマンディアス王？私はただ、太陽が出ていない分マスt…」
オジマン「太陽がでていないと？貴様！太陽の化身である余を前に！『太陽』が！！太陽が出ていないと申すか！？」
一同(ええー！？)ガウェイン「違うのです、オジマンディアス王！それn…」
オジマン「何が違う！？太陽の化身であるこのファラオ・オジマンディアスを前にして、貴様は余を太陽でないと言うか？」
ガウェイン「いえ、貴方を太陽でないとは言っておりませn…」
オジマン「ならば何故、余の前で貴様の『聖者の数字』は発動していない！？」
ガウェイン「お待ちください！それには色々(事情が)あるのです！色々(事情が)あるのです！」
オジマン「その色々とはなんだ！？申してみよ！」
ガウェイン(誰か助けてください…)我が夫つかぬことをお聞きしますが、最近妙な人形を見かけたりはしていませんか？
……いえ、そのカボチャ頭の我が夫似の人形の事ではなく。
それ以外だと変わったのはあのぬいぐるみしか見てないなぁ？
そうですか、もし何処かでで妙な人形を見つけたら私に報告をお願いします。
どういう人形か？ですか……。
見た目は我が夫の知らない人形という事で見れば判別出来ると思いますので特徴としては突然自我を持ち現状危険性は無い様ですが元々置かれていた場所からの脱出と現在迄に目撃例の無い事から潜入工作が得意となっている様です。
他の人にも応援頼む？
言えないし、これは私の不手際が発端なので出来るだけ内密に事を進めたいのですがお願い出来ますか？
そういう事なら？
有り難うございます我が夫……。
私の予測が正しければいずれは我が夫か私の前に姿を現すと思いますのでその時は報告をお願いします。はい？誰か呼びましたか？
ああ、ハベトロットさんでしたか、どうしました？
マシュはこの人形に見覚えある……？
……いえ、申し訳ありませんが私は見たことの無い人形ですがモルガンさんにそっくりですねこの人形。
ハベトロットさんこの人形は一体どこに？
通路に倒れてた？
モルガンさんの落とし物でしょうか？しかしやけに服がほつれたりしててボロボロですね……。
だろー？だから多分モルガンのだろうけど返す前に服とか新調してキレイにあげようかなって思ったんだわ？
成る程、それは確かにハベトロットさんらしく良い案ですね、私も何かお手伝い出来るでしょうか？
ありがとーじゃあボクの作業場いこうか？
せっかくモルガンに似てるしこないだマスターに聞いた好みの服をミニチュアサイズにして着せてみるんだわ？
……先輩の好みの服？
それは興味がありますね……、ではこの人形を念入りにキレイに手入れしなければいけませんね。
不肖このマシュ・キリエライト！人形復元のグランドオーダーに全力で当たらせて頂きます！
さぁいきましょうハベトロットさん！
……ハベトロットさん？
どうして後退りしているのでしょう？我が夫、例の人形が見つかったとのことですが本当でしょうか？
トトロット、それにマシュも……、貴女達が見つけてくれたのですか？ありがとうございます。
トトロットその人形を此方へ……。
ええ、もう無くしたりなどはしませんよ。
ん？前と服装が違いますね……？
この服はトトロットが？
前のはボロボロだったからマシュが人形をキレイにしてボクが新しい服作ったんだわ？
そうですか……、それは世話を掛けましたね二人とも。
いずれ我が夫も含め今回の騒動の協力に対する礼をしなければなりませんね。
お礼とかいいよ人形見つけてキレイにしたぐらいでそんな大げさだなー？
そういう訳にはいきません後ででも良いので何か私にしてほしい事があれば受付けますので言って下さい、勿論マシュも我が夫もですよ？
私はこの人形を仕舞いに行くので席を外しますがトトロット達はゆっくりしていくといいでしょう、我が夫二人の持て成しを頼みますね？さて、此処なら他に誰も居ませんね？
いつまでただの人形の振りをしているつもりでしょう？
……？
反応がありませんね、ダ・ヴィンチの工房から抜け出す程の知恵が有るのなら二人だけになれば正体を表して来るかと思いましたが……。
もしや本当に内蔵魔力が切れて行動不能になっているのですか……？
魔力を注いでみましょうか。
注いだ途端に眼を見開いて飛び退きましたね……。
まさか本当にただの魔力切れだったとは……。
その様に怯えずとも大丈夫です、意志疎通は可能ですか？
身振り手振りと筆談ですか……、予想していた性能とは大分違う様ですがまぁいいでしょう。
尋ねます、お前は自分を封印した私に復讐するために出てきたのですか？
……違うのですか？
では何故わざわざ？
ふむ……、見た目は違えど私の使い魔として生まれたので役立つところを見せたいという事ですか？
お前は見た目は私と似ているのに生まれから今に至るまで私の考えを越えていきますね……。
まぁいいでしょう、私の使い魔として何が出来るのか見せて貰いましょうか？我が夫、ただいま戻りました。
トトロットとマシュは……。
もう戻った？そうですか。
その様子だと無事に話はついたみたいだね？
ええ、予想していた方向性の流れとは違いましたが私や周囲に危害を加える気は無いとの事なので本来の用途である使い魔として使役しようかと……。
む、まだ説明が終わってないうちに勝手に走り寄って我が夫に抱き付くのは止めなさい！
よしよしやっぱりモルガンに似てるね？
……見た目はともかく私は我が夫を見るなり抱きついたりしないので性格は似ていませんよ？
他に人居ないし、モルガンもしたくなったら来てくれていいんだよ？
……しませんよ？
全く……、この人形が絡むとどうも調子が狂いますね。
このように他の対象に目移りするようではいけませんのでちゃんと使い魔としての基礎から教えねばなりませんね……。ガウェイン・ランスロット・トリスタン……、皆揃いましたね？
突然の呼び出し済まぬな、伝えて置かねばならぬことが出来たのでな？
この度、新たな使い魔が出来たのでそれに今後は指令書等を持たせる予定なので顔合わせをしなければなったのでな？
人形よ出てきなさい。
おい……、お前達物珍しげに人形に群がるな。
お母様そっくりー！とかちっちゃくて可愛いね？等と持て囃すのは止めて定位置に戻りなさい。
……この通り驚いて私の背中に隠れたりする等、見掛けは私に似ていますが性格は違うので取り扱いには注意するように。
ん？なんですガウェイン？
その使い魔人形は食べたり喋る事は可能ですか？
あくまで人形なのでどちらも出来ませんが筆談は出来るので受け答えが必要な時は紙と書く物を用意したら良いかと。
後は注意事項として稀に魔力切れで動かなくなる可能性ありますが、その時は私の元へ持ってくる様に。
まだどの程度の魔力でどの位の活動出来るのかが不明瞭ですので……。
それとある程度の再生は可能ですが人形なので脆い部分があるので無闇に壊さぬ様に気を付けよ？
……特にバーヴァン・シー？お前は壊し癖がある様なので気を付けるようにな？我が夫……、またその人形と戯れているのですか？
ちっちゃくて懐いて来るからつい構っちゃうんだよね？
構うなとは言いませんがこれから仕事を覚えさせていくのであまり甘やかしているようでは困るのですが？
ごめんごめん、でもあの子なんかモルガンにちょっとお願いあるみたいだから聞いてあげて？
言った側からですか……、全く。
それで貴方は何が望みなのですか？
それは……、我が夫似のカボチャ頭の人形？
それが何か？
自分みたいに魔力注いで動ける様にして欲しい？
ふむ、その程度の事は造作も無き事なのですが……。
その前に尋ねます、そこに座りなさい。
望みを叶えてやるからにはそれ相応の働きを期待しますが貴方はこの期待に応える自信はありますか？
……その様に首を激しく縦に振られると壊れそうで少し不安になりますが、まぁいいでしょう。
我が夫、カボチャの人形に使いますので少し髪を貰いますよ？
見た目が少し似ているのなら行動も我が夫に近い方がいいでしょう……？おやー？これは珍しくて可愛らしいお客様達だね？
ダ・ヴィンチちゃんの素敵なショップへようこそ～♪
今日は何がお望みかな？
これは……、モルガン陛下からの手紙と袋かな？
ありがとう確認するから座っててその辺に座って待っててくれたまえ？
それにしてもうちの倉庫から抜け出した時はどうなるかと思ったけどちゃんとモルガン陛下の下につけて働けるようになって良かった良かった。
うん、そんなに謝らなくても大丈夫だよ、カボチャ頭の彼君と一緒に頑張ってね？
え～と手紙の内容は……と。
この騒動のお礼文と袋の中身は新しい小道具の代金かー。
小道具は人形達に持たせて下さい……か、はじめてのおつかいってやつだね。
本来想定の仕様と違うから色々やらせてみて適性計ってるのかな？
頼まれたのは……、これか。待たせたね？
手紙に君たちに持たせてって書いてあったけど大丈夫かな？
二人で支えて持ってくから大丈夫かな？
君たち小さいから他の人達には気を付けてね？またのお越しをお待ちしてまーす♪
二人で荷物持っててくてく歩いていくの見るの可愛いなぁ、前に資料映像で見た子供がおつかいに来たお店の人ってこんな気分だったのかな？
陛下の事を後でモルガンママって呼んだら……、怒られるかなー流石に。ん？どうしました？トトロットいつものお茶の時間にはまだ早いですよ？
うん、ちょっと早いけどこの前の人形の服を直したからついでに届けに来たんだわ？
ああ、わざわざ直してくれたのですかありがとうございます。
いーよ気にしなくてさ、人形のとはいえ服がボロボロだとボクが気になっちゃうからねー？
あのおちび達は今日はいないのかい？
使いに出してるのでもう暫くしたら帰ってくる筈です。
そっかー、使い魔として頑張ってるね？
まだそれほど出来る事は多くはありませんが……。
モルガンに頼まれてた服達ももうすぐ出来るからその時はボクの工房に来て試着頼むよ？
ほう……、ありがとうございますトトロット。
それは楽しみですね。
今ちびモルガン(仮)の着てる服はその中の一個のミニサイズでマスターもあの服可愛いねって言ってたからマスターからの反応ばっちり期待しちゃっていいんだぜー？
そ、そうなのですか……。今日は二人だけだからなんか静かだね？
そうですね、最近は人形達が切っ掛けでトトロットやマシュの出入りが以前より増えて賑やかになってましたからね。
他の者達が居ない事ですし、我が夫に確認したい事があるのですが宜しいでしょうか？
大丈夫だよ、何かな？
ありがとうございます、先程も話に挙がった人形達なのですが最近はカルデア内での簡単な使いに出す様になりましたが周りの評判等はどうでしょうか？
私がトトロット達に様子を聞いても好意的な意見ばかりですが、我が夫になら他のサーヴァント達等からの
言葉も耳に入るのではないかと……。
今の所特に問題になってないけどちびモルガン(仮)達が何かやらかしてないか心配？
……まぁ心配という程の物ではないのですが、それよりトトロットも呼んでましたがあの人形いつの間にかちびモルガン(仮)と呼ばれているのですか？
モルガンに似てるし単に人形だとカボチャの方も一緒にいるし味気ないからかいつの間にか仮の名前でそう呼ばれてた？
なんだかそう呼ばれてるのを聞くとこそばゆいのですが……。
じゃあ仮の名前だしモルガンが正式に名前着けてあげる？
私としては呼ぶ分には人形のままでもよいのですが……、その呼び名が浸透するのもどうかと思うので考えておきます。我が夫、連れてきて頂けましたか。
人形よ、話があるのでそこへ座りなさい。
その様に不安げに我が夫の顔を見ずとも悪い話等では無いので大丈夫です。
最近ちびモルガン(仮)等と呼ばれている貴方にきちんとした名前を付けようと思いまして……。
まだ話の途中ですので嬉しいからといって抱きつくのは止めなさい。
その為我が夫含め何人かにも協力して貰い名前の候補を幾つか見繕ったのですが、それを出す前に貴方自身にも何か自らの名に希望はないかと聞いておかねばと思いまして……。
悩んでいるようですね？
急な話ですのですぐに結論を出せとは言いません。
見える処に名前の候補のリストを貼っておきますので此方の中から選ぶなり参考にするに留めて自分で考えた名前にするなり結論が出たら私の下へ伝えに来るように。
解りましたか？宜しい。
では我が夫、このリストの掲示をお願いします。
着名は大切ですので貴方なりのしっかりとした選択を期待していますよ？おんやぁ～？あちらに見えるは最近話題の人形のおちびちゃんでごさるな？
遠目からでも解るお悩みオーラ……、これはフィギュア愛好家でもある拙者がお悩み相談からのおちびちゃん引いてはモルガン陛下殿の好感度アップチャンスと見たでござる！
デュフフ……！
この荒海を部下を率いて暴れ回り！酸いも甘いも噛み分けた！！人生の達人たるくろひーが今助けに行きますぞ！！！おちびちゅわ～ん♪
うぼおぉぉ……！？
なんでござるか……、このバトルで通常の倍ぐらいのダメージを受けたような衝撃は……！
誰だ！？俺様の純然たる善意を邪魔しやがるバカは！！
あん？どこが善意よ下心丸出しの顔であの子に近づくんじゃないわよ！だぁ？
はぁ～ん？好みの顔を見るたびに顔がにやけてるあんたに言われたくねぇんでござるよメディアさんよぉ？
つーかどうせならよぉ？
リリィちゃんの方に痛めつけられたかったでござるよ……、そっちならご褒美だったのにあんたじゃなぁ？
ん？何を早口でぶつぶつ言ってるでござるか？オタク特有のあれですかな？
え？なんか突然出てきた樽に拘束されたんですけど？何これ魔術？
ねえ何ちょっとその曲がりくねったのナイフ？樽に刺すの？刺さる？
拙者カルデアの通路に彩りを添える愉快なオブジェになっちゃう？
ちょっ待てよ！おいおい、おたく素人でござるか？
そんな振りかぶったりしたら樽じゃなくて拙者のあたヴぁっ！？おや？あなた様がお一人でこちらにいらっしゃるとは珍しいですね？
何やらお悩みのご様子……、私で良ければ話をききましょう、こちらにどうぞ。
急にお邪魔してごめんね？
いえ、今は特別作業の無いタイミングでしたので問題ありません。
成る程、名前を着けて貰える事になったのですね、それは大変喜ばしい事かと。
それで候補か自分で決める事になったけどどれがいいかを迷ってるのと選ばれなかった人達にガッカリさせてしまわないかで心配で悩んでいると……。
あなた様はとても繊細で優しいのですね……、ですが私の意見を言わせて貰えばその様な心配はいらないと思われます。
ここの方達はあなた様に選ばれなかったからと不満に思うよりもあなた様自身が考えて選んだ名前が着いた事を祝ってくれる方達ばかりなので。
そうなのかな……？
ええ、そうですよ？
もし万が一にも名前以外の事でも何か不満を言う方がいれば私に言って下さい。
私と同じく元は無機物から命を得た者としてあなた様は私が助けます。
私以外にもマスターやモルガン陛下などあなた様を護ってくれる方達は大勢いるので心配はいらないと思いますが。
礼など不要ですよ、今はこちらでゆっくり考えていって下さい、アドバイスが必要なら答えますし、帰りは私が部屋まで運びますので御心配なく……。ん？来客ですか我が夫？
ガラテア……？此方に来るのは珍しいですね。
人形を運んできてくれたのですか？
ありがとうございます、今日は姿を見ないと思えば貴女の処に邪魔をしていたのですね。
今は活動用の魔力節約の為に休眠状態になっているようです？
確かに魔力が減っているようですね、後で補給しておきましょう。
ガラテア、良ければお茶でも如何でしょう？
一時的に結界を解いて入れる様にしますので。
まだやることがあるので戻る？
……そうですか、では無理強いは出来ませんね。
我が娘の事もありいつも世話をかけてしまってすまない、いずれまた改めて礼をしよう。
ええ、ではまた後程……。
ん？どうしました、我が夫人形？
自分が抱えて寝床に連れていくというのですか？
ふむ、では任せましたよ我が夫人形。
なんか首がカクカクしてよたついてるけど頑張ってるね？
……やる気あるのは良いことですしあの人形の製作者か縫製が得意な者に、もう少し首回りをしっかり強化して貰いましょうか。ん？どうしました？
……その様子だとどの名前にするか決めたようですね？
解りました、では此方も我が夫を呼び儀式の準備をするので少々待ちなさい。
待たせましたね、なにやら戸惑っているようですがこの着名は貴方にとって新しい始まりとなるでしょうし疎かには出来ませんので……。
では貴方の選んだ名前を私に教えなさい。
紙に書いて来たのですね？
では拝見しましょう。
るる……『ルル』ですか、この名前が良いのですね？
解りました、では妖精妃モルガンの名において我が使い魔に銘じます。
貴方は此れより妖精人形ルルとして名乗るように。
此れにて着名の儀は終わりです、我が夫も見届けご苦労でしたね？
お疲れ様、今回の着名ってギフトの効果とかも付いてるの？円卓の名を冠する妖精騎士たち程の効果はありませんが多少は加護が付くかと思います。
ルルよ、様子は如何でしょうか？
動きの速さ正確さが上がったようで、多少なりとも着名の効果はあるようですね。
皆にも解りやすいように名札作ってあげなきゃね？
そうですね、一つの個として確立した以上今後ちびモルガン等と呼ばれぬ様にしっかりと周知せねばなりません。ん？貴女は……？
アナスタシア……、ロシアの皇女が私達に何の用か？
ルルの事か？
確かに最近名前が決まりましたがそれが何か？
名前が決まったのを祝って私のヴィイと一緒に記念撮影しましょう？SNSに載せたいの？
……そのSNSとやらは良くわかりませんがルルも嫌がってはいない様なので撮影はまぁいいでしょう、そういった形として残しておく文化もあると知りましたので。
だが今いるのは食堂なのだが此処でやる気なのか？
何気無い日常の中で撮るのもいいものよ？
長時間やったり必要以上に騒がなければいいと許可も貰ってあるわ？
既に手回し済みか……。
ところで撮影用の器具が見当たらぬ様だが……？
そのヴィイという人形に仕込まれている？
……その人形とルルで記念撮影するのではなかったか？
その人形が撮る役目ならば人形は写らないのでは？
水着の方の私のヴィイを撮影役に借りてきてるから大丈夫よ？
さぁ私と陛下でそれぞれヴィイとルルを抱えて撮りましょう？さぁさぁ今から私の言うようなポーズを何パターンかお願い出来るかしら？
……なにやら撮影に対する熱意が凄いな貴様？ん？あそこに座っているのはガウェイン……、けどなんかいつもと様子が違うような？
ガウェイン？おーいガウェインてば？
わっ！？そんなにびっくりしなくても……。
どうしたんだい？食堂でドレスじゃなくて鎧姿でいるのも珍しいし、呼ばれてるのに気付かないなんて君らしくもない……。
ちょっと考え事をしていた、ちょうどいいから話を聞かせてくれ？
いいけど、君が僕に相談なんて珍しいね？この前は僕が聞いて貰ったし頼られるのは少し嬉しいけどさ。
ちょっと待っててくれるかな？飲み物貰ってくるから。
待たせたね、それで何を悩んでいるんだい？
ルル殿の事……？
ああ、最近使い魔のあの子名前決まったんだよね、あの子がどうかしたの？
あの子にどう接すればいいかわからない……？陛下の直属の使いとして上の者として扱うべきか新入りとして下として扱うべきなのか？
そこで悩むんだ……？ガウェインは本当真面目だね。
僕？僕は普通に君と話す今みたいな感じで接してるよ？
どっちが上下とかでなくあの子が僕達に個人的な命令下す様な真似はしないだろうし、同僚みたいな感じで対等にふれ合えばいいと思うんだけどな？
同僚か、そういう見方はなかったな……、すまないランスロット参考になった？
それは良かったよ、まだ結論は出てないみたいだけど頑張ってね？
そういえばトリスタンにはもう聞いたの？
まだだが陛下の使い魔だし見た目そっくりなので聞かなくてもどう接するかは大体分かる？
あはは……、確かにそうかもね？バーゲスト・ランスロット・バーヴァン・シー揃いましたか。
今日はシミュレーションルームで着名による加護無しと私が用意したハンデ付きでの訓練を行います。
ん？どうしましたバーヴァン・シー？
なんでランスロットだけ着名してるままなの？
ランスロットの場合は着名状態の方が力が抑えられた状態なので今回はこのように。
他に始める前に聞いておきたい事は？
無いようですね、では先程言ったハンデの説明をしましょうか。
最近私の使い魔が簡易も含めて三体に増えたのでお前達と同じ数で丁度良いと思いまして、この者達に一時的に呪を刻み抱えた者の行動を著しく阻害する圧力が発生する様にしました。
ではバーヴァン・シーから受けとった瞬間から呪が発生するので気を抜かぬ様にな？
……だから気を抜くなと言っただろうバーヴァン・シー？
上半身が地面につかんばかりに下がって足腰はガクガクと震えていてまるで生まれたての動物の様だぞ……。
我が夫が万が一の為に弱体解除の礼装を着て待機しているから解除して一度仕切り直すか？
大……丈夫よ！見ててお母様！？
その心意気は良いがあくまで訓練なので無理はしないようにしなさい？
さて……バーゲストとランスロット、お前達も持ちなさい、ちなみに圧力は一定ではなく呪を受けた者によって変わる様に設定してあるのでお前達もけして気を抜かぬ様に、楽に動けるとは思わぬ事です。我が夫、準備ありがとうございます。
さて……、この前の戦闘訓練の反省会を始めましょうか。
一応ちゃんとこなせたけど皆いつもより動きが固くてぐだぐだしてたね……？
体が軽く機動力に長けるランスロットは普段と全く違う動きを強いられて特にやりにくそうでしたね。
負荷をかけながらの訓練という方向性としては間違ってなかったのですが少し強力にしすぎたようですね、訓練終了後全員倒れてしまいましたし……。
筋力アップ目的の訓練ではないからあまり極端な状況過ぎても訓練の効果薄いからね？
ルル達も苦労掛けましたねずっとしがみついていたので跳ねた土等で服が汚れてしまいましたね。トトロットに替えの服を頼んでありますので直に届くでしょう。
ぬいぐるみの方は拭いといたよ？
ありがとうございます、我が夫。
想定とは大分違いましたがそれぞれの制限下での能力のおおよその把握は出来たので
また次の機会に活かすとしましょう。我が夫、ただいま戻りました……。
お帰り、なんだか浮かない顔だけどどうしたの？
料理長に訓練でバーゲス トが倒れたので厨房担当の日に出られない可能性がある旨と迷惑を掛けた詫びに私が変わりに入りましょうか？と聞いたのですが……。
断られちゃったの？
ええ、『気持ちは大変有難いがバーゲスト君も長期の休養が必要な程ではないだろう？ならばその間の穴を埋める事は私達でも十分可能だ、女王陛下の手を煩わせる事はない。 』と言われたのです。
料理長には度々私の要望を聞いて貰っているので力になれるかと思ったのですが……、私の腕を疑われたのでしょうか？
腕を疑うとかじゃなくてエミヤが言うようにごく短期での話なら慣れてない人に厨房でのやり方を教えるよりも自分達で分担してやった方が楽だろうからね？
……確かにそうですね、私としたことが迷惑を掛けてしまったという事でその分を補填しなければと普段よりも視野が狭くなっていた様です……。
指摘ありがとうございます、我が夫。
となれば私がすべき事はバーゲスト達をより早く復帰させる事ですね。
ではルル達に持っていかせる薬を作りましょう。我が夫、出来ました。
私特製の疲労回復の丸薬です。
作業中部屋を出てろと言われて廊下で待ってる間すごい音したりしてたけど大丈夫だった？
ええ、見ての通り何事もありませんが？
部屋の中もこの通りです。
材料とか聞いてもいい？
それは答えられませんね、魔女の秘薬ですから。
……じゃあ味は？
我が夫の故郷には古くからこういった言葉があるそうですね？『良薬口に苦し』……と。
なんとなくそんな気がしてたけどやっぱり苦いんだね？
その分効果は保証されていますので。
さて……、ではこれを包んでルル達に持たせましょう。
バーゲスト達が今いる場所は知っていますね？
これは強力な薬なので一人に付き一粒だけ飲ませるように。
それ以上飲ませては強すぎて逆効果になるかまた別の症状が出てくるかも知れませんので……。
もしも相手が起きていてある程度動けるようだと判断すれば飲ませる必要はありません、解りましたか？
宜しい、では任せましたよ。
ん？私が付いていかなくて大丈夫かと？
難しい任務ではないですし私が直接届けると無理してでも薬を飲もうとしそうなので……。おや……？
あちらにいるのはルルさんと先輩人形さん……？
こんにちは、お二人でどこか行く途中ですか？
これは手紙？
ああ、バーゲストさん達に薬を届けに行くのですね？
私も妖精騎士の皆さんの状態が気になりますし良ければ私もご一緒しても構いませんでしょうか？
大丈夫？ありがとうございます。
もし良ければ私がお二人をお運びしますね？
さあどうぞ？
え？先輩人形さんは私の頭の上に乗るのですか？
いいですけど落ちない様に気をつけて下さいね？
皆さん病気とかではなく疲労で倒れたそうですがあの方達を倒れさせる訓練とは流石はモルガンさんスパルタですね……。
え？流石にちょっとやりすぎだったみたい？
成る程、だからお手製の薬を届けに行く事になったのですね。
それを飲んで皆さん早く良くなるといいですね。
少し早めに歩いて向かいましょうか、落ちない様に気をつけて下さいね？
では改めて…、いざ行かん！
妖精騎士の皆さんの待つ場所へ！ん？どうしました我が夫？
マシュから通信？慌ててるみたい？
……私にですか？
何事かあったのでしょうか？
マシュ、どうしました？
……少し落ち着きなさい、いきなり謝られても困るので落ち着いて状況説明をお願いします。
ふむ……、歩いている途中でルル達に会ったので一緒に様子を見に行った？
成る程それは世話を掛けましたね。
それで今貴女が大変慌てているという事は妖精騎士達の事で何か……？
は？バーヴァン・シーがまた倒れた？
……その様子だと持たせた薬を飲みましたか？
私達が着いた時には皆さん起き上がれる位には回復していたのですがモルガンさんお手製の薬だと聞いたバーヴァン・シーさんが元気なら飲まない方がいいと止めたのですが飲んでしまい……？
そうですか……、報告ありがとうございます。
他の二人は無事の様なら復帰させて、我が娘だけはそのまま寝かせておいてください後で回収します。
いえ、貴女が気に病む必要は無いので気にしなくて結構です、ルル達への助力と私への迅速な報告助かりました。
ではまた後程。
どうしてお前はそうなのだバーヴァン・シー……。
最近物をあまり壊さなくなったと思えば自分が壊れてどうするのだ……。
こうならぬ様にルル達に任せたのだが私が直接出向いた方が良かったか？バーヴァン・シーの様子を見に少しの間部屋を出たら我が夫の部屋の前に妙なゴーレム？が陣取っている……。
なんですかこの状況は？
そこの部屋に戻りたいのですが退いて貰えますか？
マッ！と言われても何が言いたいのかわからないのですが……。
ん？なんですかこれは……？
『秘密の阿国歌舞伎只今マスター相手のショウタイムに付き立ち入りは御遠慮願います』……？
そういえば最近新入りの女の役者が入ったと言ってましたね……。
その役者がわざわざ我が夫一人の為に演目を……？
我が夫はいつからそのような独裁者の振る舞いをする様になったのでしょうかね……？
そこな門番よ……、我が夫とその役者とやらに確かめる事が出来たので疾く道を空けるが良い？
さもなくば貴様を二度と邪魔が出来ぬように破壊してでも押し通るぞ！！マスター様？お邪魔させていただきますよ？
突然ですが阿国THEショウタ～イムのお時間でございますよ！
え？この部屋モルガンが結界張ってたはずだけどよく入れたね？それと斬ザブローは？
あ～確かに張ってありましたがお国さんも歌舞伎と同じく結界は得意分野なのでちょちょいと細工を御覧じろってなもんでですねぇ？
それでもすっげぇ複雑な術式だったんで体の大きな斬ザブローまで連れて来れなかったんで入り口でステイしてます。
あらま……、ガッカリされてますねぇ？
秘密の阿国歌舞伎より斬ザブローの秘密武器とかの方が観たかったので？
歌舞伎が観たくない訳じゃないけどそっちの方が気になるかな？
ほっほぉ～、男の子ですねぇマスター様は？
花より団子ってやつです？
まぁ良いでしょう、ここに取りい出しましたる巻物はかつて私が斬ザブローを改造した時の改造プラン！
見たいですか？見たいですよね！？ではお隣へどうぞ？
じっくりたっぷり解説を……、と思ったんですが駄目ですねこれは。
廊下から凄い金属音と斬ザブローの唸り声が聞こえてきますねぇ……。
ちょ～っとお国さん色々と見通し甘かったですかね？
ここまでガチギレされると斬ザブロー壊されそうな勢いですねぇ……。
……二人で謝ろうか？
……ですねぇ、斬ザブロー完全に壊される前に出ましょうか。入るわよ､モルガン……っと今お目覚めみたいね｡
「ん……？む……虞美人殿か｡時間は……驚きましたね､まさか私がこんなに眠っていたとは｡我が夫は……もう出かけていますか」
もう周回に出かけているわ｡全く驚いたわよ､何時もならあんたと2人一緒で来るはずの後輩が､1人で食堂に来たもんだから｡気になって尋ねてみたら､『今日モルガンさん､今まで見た中で心地良さそうに寝ていたから｡きっと良い夢見てるなら､邪魔しちゃ悪いなと思って起こせなかったんです』だって言うから､そんな後輩の妻の寝顔がどんなものかこの私が様子見がてらここに見に来たってわけ｡
「そうですか……夫には余計な気を回してしまいましたね｡良い夢……そうですね｡とても暖かく､愛おしい｡そんな夢でした｡そうあれはまるであの時の……」
まっ､起きてるなら仕方無いわね｡ほら､まだ食堂で朝食のサービスやってるからさっさと行くわ……ちょっとモルガン､あんた……なんで､泣いているのよ？
「え……？え……！？」
……その後､モルガンが落ち着いたのを見計らって私が話を聞いてみたらあいつ､恐らく夢が原因だろうと言ってたわ｡その内容が､あいつが赤子を抱き抱えてあやしているといった夢で､そのなかで感じる暖かさ､愛しさなどで胸がいっぱいになり涙が止まらなくなったそうよ｡恐らく､それがそのまま現実に伝播したみたいね｡……私はね､きっとその赤子がお前だと思うのよ､後輩の娘｡だからあいつがあの時見た夢は予知夢だったんじゃないかと思うんだけど……流石にこれは言い過ぎかしら？……って十分あり得るって顔してるわね､お前｡なになに？……母さんは天才だし､父さんや私達子どもたち大好きウーマンだから､そういう夢を見ても不思議じゃない？……ふふっ､その様子なら義理の姉たちとも仲良くしてるようね｡結構結構｡なに？今度の休みは家族で東◯ディ◯ニ◯ランドに行く？ふぅん､楽しんできたら？そのままどんどん家族一同幸せになりなさい｡……えっ､お土産は何が良い？……小さいくせに気が利くじゃない｡そうねぇ……うん､ペア用のマグカップで構わないわよ｡もちろん夫婦が普段使いできそうなタイプでね全く……、我が夫はこのケーキの様に甘いのですぐに他の者に付け込まれますね……。
ルル達にそれとなく監視させるべきでしょうか……？
ん？トトロットですか……。
隣座ってもいいかと？
勿論良いですよどうぞ。
ん……、なんです？
そのケーキ今日は美味しくなかった？
いえ？いつも通りですが……それが何か？
何してるのですか？トトロット厨房に向けて輪を作って。
モルガンが怖い顔しながら食べてたからエミヤが今日のケーキの出来気にしてたからさー？大丈夫だってさっていうジェスチャー？
……そんなに怖い顔してましたか？誤解を与えてしまったのなら後で料理長にも謝らなければいけませんね……。
まーまー気にすんなって？ケーキに問題無いならマスターの事かい？ボクで良ければ話聞くぜー？
ありがとうございます、ですがいつもトトロットに頼っていては申し訳が……、何故いきなり抱きつくのですか！？
遠慮すんなってばー？
モルガンのメンタルケアはボクに任せろよー友達だろー？
そうですね……、いつもありがとうございますトトロット、では話を聞いて貰えますか？
ん？貴女は厨房担当の……、これはケーキ？
二人の仲良いとこ見せて貰ってなんだか嬉しくなったお姉さんからの差し入れだよ二人で食べて？
はぁ……、ありがとうございます。我が夫、只今戻りました。
おかえり、なんだか機嫌直ったみたいで良かったよ？
ええ、頼りになる友人のおかげです。
それはそれとして我が夫には言っておく事があるので此方に座りなさい？
良いですか？
前からたまにある事例ですが例え自分の契約したサーヴァントであれ疚しい事が無かったとしても我が結界をすり抜けて入ってくる者は我が夫か私に何らかの目的が有って来るのですからもう少し危機感持って頂かないと……。
うん、心配掛けてごめんね？
(毎回この話題になる度に同じ事言ってるような気がしますが)……、解っているなら良いのです。
今後もより一層気をつけて下さい。
お茶淹れるよ、いつもので大丈夫？
ええ、大丈夫です。
ありがとうございます、我が夫。
今日はルル達もバーヴァン・シーのお世話に行ってて部屋に二人だけだからゆっくり話そうか？
そうですね……。
この二人だけでお茶を飲んでいた頃の空気……、なにやら懐かしい感じがしますね？ん？どしたーモルガン？
この後時間があれば食堂でお茶でもいかがでしょう？って？
へーモルガンから食堂に誘うなんて珍しいね？
もう今やってる作業も終わるしいーよ？
ちょっと準備するからその辺に座って待ってて？
道具の片付けオッケー！
クレーンへの書き置きもオッケー！
よし待たせたねー、行こっかモルガン！
ん～作業終わりのメロンソーダうまっ！
……しかしいつも時間にきっちりしてるモルガンにしては珍しいタイミングでの誘いにびっくりしたんだわ？
我が夫ととマシュが部屋に暖房器具を用意するのでちその間トトロットとお茶でもしてたら？と言われたので？
なるほどねー。
暖房かー、どんなんだろ？
我が夫の国に伝わる物で多分トトロットは気に入るんじゃないかなと言ってましたね？
へーそりゃ楽しみが増えたんだわ！
……ってまだ確認してなかったんだわ。
準備出来たらボクも一緒に見に行ってもいいかな？
気に入るだろうと言ってるのですし特に隠す様な物では無いので大丈夫かと？
そっか、ありがとモルガン！我が夫、只今戻りました。
トトロットも一緒ですが問題無いですね？
おかえりー、うん大丈夫。
こっちの準備も出来てるしルル達も帰って来てるよ？
戻ってきていましたか、ご苦労でしたね。
バーヴァン・シーはもう大丈夫なのですね？
我が夫もマシュも設置作業ご苦労でしたね、ありがとうございます。
これが例の暖房器具のこたつという物ですか……。
変わった代物ですね、この中に足を入れるのですか？
では失礼して……。
ふむ確かにこれは質素ながら確かな暖かさを感じますね、一緒に入ったトトロットが早速馴染んでますし……。
いいね～、なんかすごい落ち着くしこれボク気に入ったよ～？
トトロットが気に入るだろうという我が夫の判断は確かだった様ですね。
ん？マシュ、なんですかこの果物は？
みかんというこの時期のおこたには欠かせない一品です？
ほう？どうやって食べるのです？
こうやって皮を剥いて……？なるほどこうですか？
ふむ、このみかんという果物は甘いのですね。
自分の故郷のこの時期過ごし方気にいって貰えたかな？
そうですね……、こたつとやらの規模は小さいので複数で入ると密集しなければいけませんが不思議と居心地は悪くないかと思います。……我が夫？
トトロットがルルを抱き抱えたまま眠ってしまった様です、起こした方が良いのでしょうか？
こたつで長寝は良くないけど気持ち良さそうに寝てるしもう少ししたら起こそうか？
ふふ……、ハベトロットさん がお人形を抱えて寝てるとまるでお子さんみたいですね？
確かにそうですがもしトトロットが聞いたら怒りそうですね？
『ボクは背は小さいけど子供ではないんだわー！』って感じかな？
ふふ、恐らくその様になるでしょうね。
しかしトトロットではないですがこのこたつというのは入ってると不思議な心地よさで動こうという意志が奪われる気がしますね……。
我が夫やマシュは平気なのですか？
自分達もそうなるけどモルガン達よりは慣れてるからね？
でも、油断すると眠くなってしまいますよね？
なるほど、こたつというのは慣れていても抗い難い魔性の道具という訳ですか……。
モルガンとマシュも眠かったら少し寝てもいいよ？俺が起こすからさ？
いえ私は大丈夫ですが、我が夫は眠くならないのですか？
俺はもし眠くなったらカボチャ君に爪楊枝刺して起こして貰うから？
……普通に揺すって起こして貰えば良いのでは？
そこまでしないとこたつの誘惑は跳ね除けられないというのですか？何やら寝ぼけ眼で帰って来たハベトロット君によるとマスター君がマシュと一緒に部屋にこたつを設置したらしい。
その間いつもマスター君の部屋にいるモルガン陛下は外で時間を潰してもらいハベトロット君とお茶をしていたようだ。
こたつを知らない陛下達へのサプライズの面も多分にあったのだろうが、やはり『彼』の私物だったこたつなので自分達で設置したいという心境も多少なりともあったのだろうか……？
それはそれとして驚いたのはどうやらモルガン陛下があのこたつを気に入ったようだということだ。
かつて冬の女王と呼ばれ妖精國で辣腕を振るっていたあのモルガン陛下が……。
カルデアに来た当初と比べて大分物腰柔らかくなっているなとは思っていたけど……！
こたつに入ってぬくぬくしながらみかん剥いてるモルガン陛下……、私も見たかったなぁ～！
鶴の人なんか話聞いただけで『尊い……！可愛い……！』とか言って震えてたもんね。
今度ハベトロット君かマスター君に写真お願いしようかな？
興味本位で見たいからって理由だと流石に怒られそうだな～。
とりあえずこたつに合う冬用のアイテムを増やして陛下の興味を引いて宣材写真としてお願いしようかな？
よし！今日の日記はこの辺にしてアイテムの選別を始めようかな！我が夫、只今戻りました。
おかえりーこたつ温まってるしみかんもあるよー？
ありがとうございます、では失礼して……。
バーヴァン・シーの様子を見に行っんだよね？元気そうだった？
ええ、先日ルル達に聞いた通りもう体の方は問題無さそうでした、もうあの様な無茶はせぬように言ってきましたがどこまで効果あるかは……。
ん？ルルどうしました？
みかんを剥いてくれたのですか……？では頂きましょうか。
バーヴァン・シーも他の妖精騎士達も後遺症も無く復帰したのでまた訓練をしようと思うのですが……。
こないだみたいにならないようにしないとね？
その通りです、我が夫。
なので今回は我が夫にもマスターとして作戦を練る手伝いを頼もうかと思いますが……、よろしいでしょうか？
作戦会議だね？勿論手伝うよ？
ありがとうございます我が夫。
……ところでルルよ？
みかんの皮を剥いてくれるのは良いのですがその様に会話中にも止まらず３つ４つと剥かずとも良いので様子を見る事を覚えなさい？我が夫、一つ聞きたい事があるのですが……？
ん？何かな？
このこたつを出してきてからというものこたつの上に毎日みかんが何個も用意されていますがどこからこのように大量に手に入れて来たのですか……？
……お気づきになられましたか？
……何か入手に関して後ろ暗い事でも？
いや別に？最初は定番だからで普通に用意してたんだけど、この前食堂でジャガ村先生に『HEYマスター！このジャガー・アイは誤魔化せねぇぜ？お部屋にこたつを出したようですニャ～？こたつといえば猫！つまりジャガー！という訳でこの前誰も居ない時にこたつを占領しようとお宅に突撃訪問掛けたら謎の壁(結界)に阻まれて危うく赤いシルエットの壁紙になるとこだった……ＺＥ？』
『今はモルガンの許可無いと入れない？どうしても？入れないのなら仕方ないのでこのジャガ村印のみかん(箱ぎっしり)をお裾分けするので意中の相手と一緒に食べて蜜月の日々を過ごすが良いニャー！蜜柑だけに！』
→『ありがとうジャガ村先生！』
『そこまでにしておけよジャガ村』
『にゃーっはっは！生徒の為になることをするのは良いもんだにゃー！ではさらばだ！にゃこうど(若人)よ！大志を抱け！』
……という経緯がね？
……正直流れは良く解りませんでしたがこのみかんの出所は解りました、説明ありがとうございます我が夫。我が夫、先程食堂でクリスマスパーティーのお知らせという張り紙を目にしたのですがクリスマスというのはどのような催しなのですか？
クリスマスっていうのはね……？
なるほど汎人類史では救世主とされる偉人の降誕を祝う祭りが催されるのですね？
妖精國でのモルガン祭を思い出しますね……。
それと良い子達にプレゼントをあげるサンタクロースって人もいて一般の人にはそっちの方が馴染み深いかな？
ほう？子供達へのプレゼントですか……。
今年はモルガンもバーヴァン・シーやモーさん達に親としてプレゼントをあげてみる？
私が……ですか？
……そうですね、此処に来て状況も色々変わりましたしそういった事を試してみるのも良いのかもしれませんね？
となると……、今うちのカルデアにいるのはバーヴァン・シーとモーさんが二人とガレスちゃんとガウェインかな？
……確かに汎人類史での我が子ではあるのですが他の子供達と比べて、既に大人の風格漂うガウェインが渡す側ではなく受け取る候補に入っているというのは何やら不思議な光景に思えますね？
ん？ガウェインにはあげないの？
いいえ？ちゃんとガウェインにも用意はしますよ。
どの様な反応するのか気になりますし？さて……、クリスマスとやらに我が子達にプレゼントを贈る事になりましたがどの様な物が良いのでしょうか？
うーん、本来のやり方とは違うけど本人達に欲しい物聞いてもすぐに用意出来ない物も多そうだし本人達も恐縮しちゃいそうなんで今年は軽くお菓子とかの方が良いかなって？
そういうものなのですか……、確かにまだバーヴァン・シー以外の子達とは良好な関係を築けているとは言いがたいですね。
仲が悪いという雰囲気じゃないけどまだちょっとよそよそしい感じだからこれで歩み寄れるといいね？
そうですね、となると出来れば手作りの方が良いかと思われますが料理はともかくお菓子作りの経験は……。
マシュがケーキ作り得意だから教えて貰おうか？
それは良い提案ですがマシュもこの時期は忙しいのでは……？
まだ確認はしてないけどマシュなら手伝ってくれると思うよ、マシュの仕事はある程度は自分も分担出来るからその位の時間取れると思うし？
……世話を掛けますね？ありがとうございます我が夫。
では申し訳無いですがマシュにその旨我が夫の方から確認を取って貰えますか？おや、来客のようですね我が夫。
バーゲストとメリュジーヌが来た……？
此方の呼び出しでなく二人で出向いて来るとは珍しいですね？
たまたま来る途中で会ったので？
まぁいいでしょう、そこへ座りなさい。
我が夫にでなければ私に用があるのでしょう？
ふむ、バーゲストはクリスマスのパーティーの料理の手伝いを頼まれたのでしばらく訓練等は控えて欲しい……と？
それでメリュジーヌの方は？
パーティーの余興で劇をやってと頼まれたから打ち合わせとか練習があるので時間が欲しい？
つまり両者とも同じく時間を作って欲しいという願いですね？
解りました、ではその様に調整しますので後顧の憂い無くカルデアでの特別業務を全うする様に、良いですね？
それと我が夫がお茶を用意したのですぐには戻らず飲んでいくと良いでしょう。
ん？なんですメリュジーヌ？
勝手な事をって怒られるかと身構えてたけどあっさり許可が出たから驚いた？
……先程まで身構えていた割にはみかん頬張っていて余裕が感じられる気がしますがまぁ良いでしょう。
クリスマスとやらはカルデアでの恒例行事なのでしょう？
まだ新参ながらお前達が働きを期待されての協力要請ならば私が止めさせる理由はありませんからね？
それと此方も個人としてやらねばならぬことが有ったので丁度良かったのです。我が夫、一度クリスマスとやらに向けての予定を確認したいのですがよろしいでしょうか？
大丈夫だよー、お茶淹れるね？
ありがとうございます、お願いします。
さて……、ではまずは当日迄の妖精騎士達の予定ですね。
バーゲストはパーティーの料理の仕入れと仕込み、メリュジーヌは余興の劇の練習をやることになったのでしばらく訓練はお休みという事でしたね。
バーヴァン・シーは？
訓練が無くなった事を伝えた時には何も言ってこなかったので現状頼まれた事は無いように思いましたね。パーティーには参加する様に言いましたし、私の方の準備もあるのでバーヴァン・シーが何か準備の手伝い中に鉢合わせる可能性等が下がるのでこのまま何も無い方が好都合ですね。
先刻トトロットからも劇の衣装やパーティー用のドレスを何着か頼まれたとの事で忙しくなるからしばらくお茶会は出来ないかもしれないと連絡がありました。
そっか、残念だね？
残念ではありますがその分マシュとのケーキ作りの練習に時間を回せるので、他の作業の合間を縫って時間を作る必要は無くなったかと思います。
じゃあその事は自分からマシュに伝えておくよ？
それはありがたいですね、我が夫もマシュも毎年の事なので慣れているのでしょうがパーティーの準備確認や用意等々することが多いのでしょう？
出来そうな事であればルル達に仕事を振っても構わないので無理はしないようにとマシュにも伝えておいて下さい。ふう、今日の分はこれでおしまいですね。
ミス・クレーンお疲れ様～？
ありがとうございますハベトロットさん。
おや、まだ作業を？
ハベトロットさんの今日の予定分は先程終わったはずでは？
うん終わってるよ、これはボクの個人的な作業だからミス・クレーンはもうあがっちゃって大丈夫なんだわ？
服飾班で分担しているとはいえハベトロットさんの担当分も結構な数のはずですのにあまり休まないで大丈夫なのですか？
心配ありがとね？まだパーティーまで時間あるし少しずつ進めていくから大丈夫なんだわ？
そうですか、もし今後私に手伝える事があれば遠慮なくおっしゃって下さって構いませんよ？
ありがとね、でも大丈夫。これはボクが友人の為に勝手にやってるだけのボクの我が儘だからさ一人でやるんだわ？
うっ……！それほど大切な方への贈り物とは……！
ふひぃ……、なんて尊い友情！
友の為に寝る間を惜しんで頑張るハベにゃん……！
可愛い！しゅきぃ……！！
きっと素晴らしい物が出来ますよぉ～！
『おーいミス・クレーン～？いつもの事だけどしっかりしろ～？……ダメだ立ったまま気絶してるんだわ。』我が夫、只今戻りました。
お疲れー今日はマシュとケーキ作りの練習してたんだよね？どうだった？
私に経験が無かったので最初から順調に……、とはいきませんでしたが。
その様子だと収穫は有ったみたいだね？
ええ、マシュのサポートもありとりあえずの形としてのケーキは作れましたね。
初めてでそれならすごいんじゃない？
マシュもそう言っていましたが今回はマシュに助けられた部分が大きいのでこれを自分一人で出来るようにならねば……と。
それにしてもマシュは素晴らしいですね。
手際もさることながら教え方も分かりやすく私が間違えそうな時は失敗する前にフォローしてくれました。
マシュの腕前凄いよね、どんどん上達してお店が開けそうなレベルになってるよ？
そうですね、このまま行ければマシュの指導のおかげで当日迄にはパーティーに出せるレベルの物が出来そうです。
まだ早いと言うかもしれませんが……、期待していいのですよ我が夫？ん？我が夫、着替えをするのですか？
うん、バゲ子さんの頼みで特異点へ食材の調達に行くから戦闘服にね？
特異点へはマスター無しで行くわけにはいかないからね？
バーゲストの頼みですか、……二人だけで行くのですか？
他にベオウルフさんとジークフリートさんとゲオル先生も一緒だよ？
ほう……、バーゲスト以外は竜退治の逸話を持つと言われる者達ばかりですがもしや食材というのは？
お察しの通りドラゴンです、パーティー用になるべく新鮮なドラゴン肉集めてステーキ作るんだってさ？
パーティーにドラゴンステーキ……、それはまた豪気な話ですね？
まぁバーゲストに竜の生態に詳しい者達が揃っているので然程危険は無いとは思いますが無事に帰ってくる様に。
ありがとう気をつけるよ！お土産持って帰るからね？
ええ、善き報告を期待します。
……土産といってもドラゴンの肉なのでは？あ～くそっ！
ん？どうしたのかって？
作業の邪魔しちまって悪いな、ちょっとこの前チビ妖精に言われた事を思い出しちまってさ？
……作業の邪魔ついでに悪いんだけどちょっと質問しても良いかしら？
どうぞ？
……この前私が作ったヒールあんだろ？あれガラテアから見て出来はどうだった？
まだまだ技術は足りてませんがその足りない部分を出来る限り持てる技術で補おうという向上心とそれをキチンと形として作り上げた作品への愛を感じますので総合的に見て62点くらいかと？
そんくらいだよなぁ、あれじゃ到底お母様に相応しいレベルにならないし……。
プレゼントになさるつもりだったのですか？
……チビ妖精に言われたんだよ『モルガン用に靴を作ってるんだろ？きっとキミが作ったヒールを履いてパーティーに出られるならモルガンはとても喜ぶんだわ？』ってよ？
でも、こんなんじゃお母様が履いてくれる訳は……。
いえそんな事は無いと思います、それが例えどんなに他の人から見て釣り合いの取れない物だったとしても大切な者から贈られた物ならあの方からすれば至上の宝物となるかと思われます？
……お前もそういうのかよ？
はい、私は物とそれを扱う者に対する目は確かだという自負がありますので？
御自分の判断に自信が持てなければ、私の目を信じて頂けるのならばまずは陛下に贈ってみてはいかがでしょうか？
……考えとく。
……ありかとな？パーティーの日を間近に控え他の者達の動きも慌ただしくなってきましたね？
>食堂への通路も飾りが増えてきたね？
我が夫も確認の為の呼び出しが増えてきて大変ではないですか？
>毎年の事だからこのくらいなら平気だよ？モルガンはケーキ作り順調？
ええ、前日に我が夫に一度味見を頼むつもりですが大丈夫ですよね？
>うん、事前に他所で食べ過ぎない様に気をつけるよ？
ありがとうございます。
>あ、そういえばガウェイン達にパーティーの時に自分の所に集まるように連絡はしてあるの？
心配はいりませんよ我が夫？
ルル達にメッセージカードを持たせて渡しに向かわせていますので。
>そっかそれなら安心だね？
いえ、モードレッド(剣)が私にあまり近づかない様にしている節があるのでガウェインとガレスのメッセージに会場に連れてくる様にと付け加えておきました。
大変不本意ではありますが我が夫には念の為アルトリアにも協力要請をお願い出来ますでしょうか？
>本気の完全包囲網だね？(モーさん包囲モー……、ふふっ)
……我が夫？今妙な事を考えませんでしたか？戻りましたか我が夫、視察は当初の予定より早く終わったのですね？
>ただいまー、特に問題もなくスムーズに終わったよ？
もう直に本番ですし何事もないのなら良い事ですね？
ん？その紙は……？
>パーティーでやる劇のチラシだってさ？
ああ、ランスロットが出演する予定の劇ですね？
余興にこんなものまで作るとは力が入ってますね？
なんと書いてあるのですか？
>『あの聖マハトマ歌劇団が新メンバー・妖精騎士メリュジーヌを加えて一夜限りの大復活！！
脚本には正体不明の覆面作家ながら評価の高い謎の劇作家Wとの超強力タッグ！！
この一夜限りの聖夜に舞い降りし奇跡の瞬間を決して見逃すな！！！』
……我が夫？２、３事聞きたい事があるのですがよろしいでしょうか？
>どうぞ？
まず第一にパーティーの余興の劇のはずでは？
本来何処かの劇場で本格的にやるような規模の様に思えるのですが？
>今年は色々あって力入りすぎたみたいだね？
……そうなのですか、では次に聞く限り以前に名の売れた者達の公演の様ですが素人のランスロットが混じって大丈夫だったのですか？紙を見る限り主演の様に見受けられますが？
>最初軽く受けちゃったの後悔してるみたいに言ってたけど、やるとなったからには最強種のプライドを持って全力でやりきるよ！って頑張ったみたいだよ？
最近我が夫の回りでも姿を見かけないと思えば……。
その結果がこの真名を開示して全面に表示された広告ですか、本気ですね……！ん……？バーヴァン・シーとトトロット？二人で部屋に来るなど珍しいですね？
>部屋の前でまごついてたから引っ張って来ちゃったはいこれボクからのモルガンへの贈り物なんだわ？
これは……？
>今度のパーティー用のドレスさ、カルデアに来て初めての大きなパーティーだし新しいドレス着ていつもと違う雰囲気で皆を驚かせちゃおうぜ？
トトロット……、ありがとうございます。
>礼なんか良いって！さーてボクの用は終わったし後はキミの番だぜ？ほらほら
>>ちょっ！押すんじゃねえよ！！
>そんじゃ親子水入らずの邪魔すんの悪いしまたねー？
バーヴァン・シー？先程から様子が妙ですが大丈夫ですか？
>>……私もお母様に贈り物。
ヒール……、これは貴女が？
>>うん、こんなんじゃお母様には相応しくないと思うけど……ひゃっ！？
ありがとうバーヴァン・シーありがたく使わせて貰う。
>>(まさか抱き締めてもらえるなんて……！？)お母様ホントに良いの？アイツの作ったドレスに比べたら全然レベル低いのに？
当然でしょう？これ以上あのドレスに相応しい物が現状あるとは思えませんが？
>>お母様ぁ……。
この私の娘ならばこれしきの事で泣かず毅然としていなければいけませんよバーヴァン・シー？我が夫、どうでしょうか？
>うん、良く似合ってるよ？
ふふ……、まぁ当然の事でしたね？
私の事を良く知る二人が誂えた衣装なのですから……。
>そうだね、ルル達も特別衣装作って貰って足元かけ回ってるよ？
お前達、喜ぶのは良いですがドレスに引っ掛けると危険なので少し落ち着きなさい？
この衣装は確か……、サンタクロースとやらでしたね？
>そうだねちっちゃいサンタさんとトナカイ君だね？
今日のパーティーには良く合う衣装という事ですね？
衣装はトトロットの手製なので会場を走り回る等して無暗に汚さぬ様にな？
>もうすぐ会場に移動する時間だけどプレゼントのケーキは既に向こうに用意してあるんだよね？
ええ、バーゲストに預けてありますので頃合いを見て出してくるようにとも。
>そっか、それなら安心だねそれじゃそろそろ行こうか？
ええ、完璧なエスコートをお願いしますね、我が夫？ん、なんですか我が夫？
ああ……、来ましたか。
ガウェイン……、メッセージにモードレッドを連れてきて欲しいとは書きましたが此処まで脇に抱えて連れてくるとは思いませんでしたよ？
まぁそれはともかくとしてありがとうございます、モードレッドもここまで来たからには毅然としなさい？
では改めてガウェイン・ガレス・バーヴァン・シー・モードレッド達よ。
今日は祝いの日ということで我が子であるお前達に私から贈るものがあります。
バーゲスト、例の物を此方へ……。
驚いているようですね？これはマシュに習い私がこの日の為に作ったケーキです、さあバーゲストが切り分けるので食べなさい？
>はい！不肖このガレス！一番槍を務めさせていただきます！うわぁこれ美味し～い！
それは良かった我が夫やマシュにも味見はして貰いましたから問題無いだろうとは思ってはいましたが……。
さぁお前達も遠慮はいりませんよ、食べなさい？>昨日のパーティー料理も美味しかったし大にぎわいで楽しかったね？
そうですね、ルル達も今日１日は休眠状態にしています。
>ケーキも皆に喜んで貰えて良かったね？
確かにモードレッド(剣)以外は素直に喜んでくれていましたが、その後モードレッド同士で言い争いからの揉み合いになったのは困りましたね……。
>アルトリアさん達に円陣組まれて真ん中に正座させれられてたよね……？
余り思い出したくはない光景でしたね……。
>途中で始まった劇もとても良く出来てたねー？
……完全に余興の域を越えていましたが確かに素晴らしい出来だったかと思います。
指導役や周りの者の助けもあったのでしょうが素人のランスロットが短期間にあそこまでやれるようになるとは……。
>今度何かご褒美でもあげたら？
……褒美ですか？
ふむ、劇自体はランスロットの個人的な事情の産物ではありましたが確かに期待以上の物を見せて貰いましたし何か考えておきましょうか……。む？バーゲスト……、もう食堂での通常業務に出ているのか？
パーティーの調理や仕込みの他にドラゴン狩り等もしていたのだもう少し休んでもよいのではないのですか？
>他の者達にも同じように言わましたけど私としてはじっとしているより動いている方が好きなので？
ふむ、そういうものか……？
そうそう、パーティーでのお前の働きに対し褒美をやろうと思っていたのでした。
何か欲しい物等は無いですか？
>……欲しい物は特に無いのですが一つ個人的な我が儘を聞いて貰っても構いませんの？
ほう？お前がその様な事を言うとは珍しいですね？
良いでしょう、言ってみなさい。
>陛下といつか一緒に料理かお菓子を作りたいのですが宜しいですの？
……別に構いませんがそんな事で良いのですか？
>ええ、それで十分ですのよ、マシュと作るのも一度なら私と作るのもまた一度ですわ。
お心遣いありがとうございます、陛下のご都合の良い日を楽しみにしていますわ？
ええ、ではまた後で詳しい事は伝えますので……。(特に困るような用件ではないからいいですが妙な対抗心を発揮しだしましたね……？それほどマシュの腕を見込んでいるという事ですか。)我が夫、少し聞きたい事があるのですが宜しいですか？
>大丈夫だよ、何かな？
ありがとうございます。
マシュにこの前のケーキ作りの指導へのお礼を贈りたいのですがマシュはどういった物が好みなのでしょう？
付き合いの長い我が夫の方がその辺りの事は詳しいと思いまして……。
>なるほどね、マシュは大抵の物なら喜ぶと思うけど食べ物とかすぐ無くなる物よりかは形としてなるべく長く残る物の方が良いかもね？
となると……、日常で使える物の方が良いのですかね？戦闘用の魔術付与した礼装等も用意は出来ますが。
>そうだね、貰った物が壊れると申し訳無さそうにするだろうからその方がいいね？
ふむ……、となると私が比較的すぐに用意出来そうな物となると工房を借りて作る小物……ですかね？
>あー良いんじゃないかな？アクセサリーでも、部屋に置けるようなインテリア系でも喜ぶと思うよ？
参考になりました、ありがとうございます我が夫。
折を見て工房を借りていくつか作るとしますね？おや？いらっしゃいモルガン陛下！今日は買い物かな？それとも工房で自作かな？
工房だね？じゃあいつものとこ使ってくれるかな？
ん？いつも急に工房を借りて申し訳ないって？
気にしないでくれたまえ？
使用料はちゃんと貰ってるし私もいつもと違う刺激が得られたりするからね？
ところで差し支えなければ今日は何を作る予定か聞いても良いかな？
へーマシュにお礼の品を用意するのかー、頑張ってね？
あ、終わったら声掛けてねサービスで贈り物用に包むからさ？
・
・
・
あ、出来た？お疲れ様だね。
おー！これがモルガン陛下の！二つあるけど両方マシュ用かい？
一つは娘用？娘にも靴の礼をしなければと思ったので？
そっか、じゃあその二人の為にも綺麗に包まないとね？ちょっと待っててね今用意するからさ。行くぞ！
ふふふ…♪
>ご機嫌だね？
そりゃそうさ、今日は陛下がクリスマスの劇のご褒美ってことで監視無しにしてくれたからね？
こうやってこたつに入ってキミにくっついてもお咎め無しなんだからね？
>劇頑張って良かったね？
そうだね、大変だったけどキミがちゃんと見てくれるのも解ってたから頑張れたよ？こんな素敵なご褒美まで貰えるとは思わなかったけどね？
>みかんあるけど食べる？
ありがとう、頂こうかな？
ん～♪みかんは甘いしこたつは暖かくてキミとは二人きりでゆっくり出来るし良いね！
>そうだね、みかん食べ終わったら何しようか？
今日はこのままこたつに入ってキミとゆっくり過ごしたいかな？
>じゃああまり動かなくて済むし映画でも見ようか？
いいね！あ、観るならホラー系以外のにしようね……？我が夫、私達を食堂に集めたかと思えばこの先程出された食べ物はなんでしょう？
>年越しそばって言ってね？自分の故郷では年の最後に今年の悪い事を断ち切って来年を健康に過ごせる事を祈っておそばを食べる風習があるんだよ？
ほう、成る程それで今日はいつもより食堂に詰め掛ける者達が多いのですね？
>うん、全員やるわけじゃないけどね？麺のびちゃうから食べようか？妖精國出身の皆は箸は不馴れだろうしフォークを用意しといたよ？
気遣いありがとうございます、我が夫。
ですが私は箸とやらの使い方を覚えましたのでそちらを使いますね？
>箸使える様になったんだ凄いねモルガン？
ふふふ……、我が夫の故郷の食事の作法も知らぬ様では女王として示しがつきませんからね？
食べ終わったら年の締めの挨拶があるよ？
ほう、それはどの様な……？
成る程、 では妖精騎士達よお前達もマスターである我が夫に対してキチンとやるように。
特にバーヴァン・シー我が夫相手とはいえ手を抜かぬようにな？
『今年も御世話になりました、来年も宜しくお願いし致します。』我が夫、明けましておめでとうございます。
新年の挨拶とやらはこれで良かったのですよね？
>うん明けましておめでとう、今年も宜しくね？
昨日と今日で年が変わる度に挨拶があるとは中々忙しないのですねこの時期の汎人類史は？
>汎人類史といっても世界で見ればこういう行事は珍しいと思うけどね？
ですが我が夫の故郷の風習に合わせてカルデアではこのようにやるのでしょう？
妖精國では年間での行事が少なく淡々と時は過ぎていたので、このような伝統行事とやらは悪くないと思いますよ？
>うん、ありがとうもう少ししたら食堂で餅つきとお餅試食会あるからいこうね？
ええ、その餅つきとやらがどんな物か拝見させて頂きましょう。
>今年は撞く役を新入りで力持ちだからバゲ子さんにやって貰うんだってさ？
ほう、それはまた大役ですね？
力加減を間違えて失敗等なければよいのですが……。
>もし道具壊れてもエミヤが投影するから大丈夫だって言ってたよ？
不慮の事態への対策は出来ているという事ですか流石ですね料理長……。我が夫、昨日は昼は食堂での餅つき大会に夜はおせちという豪華な料理と宴と色々ありましたが今日はこのまま部屋でゆっくり過ごすのですか？
>うん、カルデアでは元旦は皆で祝って残りの２日は皆で過ごすようにしてるんだ
人数多いから三が日全部やると大変だからね？
確かにそうですね、連日やるとするならば我が夫は立場的に参加せざるを得ないでしょうしそれが原因で倒れたりしたら目も当てられませんね。
>もう少し余裕があれば皆とも遊びたいんだけどねー？
ああ、遊びといえば昨日マシュがこの時期にやる伝統的な遊びがあると言ってましたね？
>あーうん、あるにはあるんだけどね？
……カルデアでやるには何か問題が？
>うん……、凧揚げとか独楽回しとか外でやる遊びとカルタ取りとか室内でやる遊びがあってね？
外でやる遊びはカルデア内では無理なので特異点かシミュレーターにでも行かないと無理ですね？
室内の方はどんな問題が？
>読み札と絵札の二種類あって読まれた札と合う絵札を取り合う遊びなんだけどサーヴァントの皆だと白熱してくると力入り過ぎて札が飛んだり床が割れたり……。
ああ……、それは禁止になりますね。トトロット、流石にこたつの中で膝の上に乗られるとあまり身動きが取れないのですが……。
>えーいーじゃんかー？
一人でここのこたつに入るとすぐ眠くなっちゃうんだわ？
確かに心地よい暖かさではありますが……、今日の今年初めての茶会にはマシュも参加しているというのに……。
>>あ、私の事は気にしないで下さい！お二人の仲の良いところを見たりして楽しませて頂いてますので！
>ほらーマシュもそう言ってるし今日はこの部屋ボクたちしか居ないんだから年の初めくらいゆるーくいこうぜ？
あ、みかん食べる？
はぁ……、まぁ今は良しとしましょうか、それとみかんはさっき頂いたので結構です。
>そう？じゃあマシュに剥いてあげるよ！
ほらこっちむいてあーんして？
>>えっ！？あ、ありがとうございますハベトロットさん。
……美味しいですがなんだか恥ずかしいですねこれ……。
見てる此方としてもそうですね、この場に我が夫が居なくて良かったと思いますね……。集まりましたね妖精騎士達よ。
では事前に通達しておいた様に汎人類史にて新年の抱負と呼ばれる一年の間で達成したい計画、公私は問いませんのでその内容を聞かせて貰いましょうか？
さて誰からいきますか？
>お母様、私からいっても良いかしら？
ほう？真っ先にとはお前にしては珍しい……。
良いでしょうバーヴァン・シー聞かせなさい。
>私はお母様の後継者として相応しくなるためにもっともーっと悪い子になるわ！
ふむ、その意気は良いのですが逸りすぎぬ様にな？
では次は……、ランスロットお前はどの様な？
>>現状維持っていうんだっけ？
今まで通りだね、なんたって変わる必要のない最強種だからね？
……まぁお前がそれで良いなら良いがこの前が特別な日であってそれ以外の時で我が夫に対して羽目を外しすぎるのは許さんぞ？
では最後にバーゲストよ、お前の抱負を聞かせて貰うぞ。
>>>……私はこちらにきてからというもの料理や英霊の皆様との交流など様々なものへの刺激が多い日々を送ってますのでそれらへの対応を落ち着いてこなせる様になりたいですわ！
そうか、厨房でのお前の働きには特に期待していますよ？日々精進することです。四不相くん、ちょっと僕の頼みを聞いて貰いたいんだけど良いかな？
>……モ？
今日は僕を食堂まで運んでくれませんか？
>モ！？モモッ！！
いやいや当然タダでとは言いませんよ？食堂に着いたらキャット殿お墨付きの美味しい人参いっぱいあげますからお願いしますよ？
>モッ！！
取引成立ですね、では道中見られるとまずいので術で姿を見えなくするのでちょっと待ってて下さいね？思想鍵紋励起……っと。
よし、ではお願いしますよ四不相くん！
(んー四不相くんの背中に寝そべるのは実に心地よいですね……。)
>モッ…モッ…モモッ！
(おや？前からマスターと女性が歩いて来ますね？本来なら挨拶しておくべきでしょうが僕の状態がバレてしまうので今回は代わりに挨拶お願いしますね？)
>モッ！
>>おはよう！ご飯食べにいくのかな？
>モモッ！
>>いってらっしゃい、ぶつからない様に気を付けてね？
>モッ！
(ふう、気づかれなかった様ですね)
>モモモ……？(小声)
(へ？連れの女性に気づかれてたっぽい？そんなまさか……？うわぁ、怪訝そうな顔でこっち見てますね！？術はちゃんと行使されてるから余程の事でないとバレないはずなのになんでかなぁ！)……魔女メディア。
>ん？何かしら？今取り込み中なので手短にして頂けると助かるのだけど？
では一言で済ましましょう。
帰れ。
>まぁ！？モルガン陛下ったらなんて独裁なのかしら？せっかくの訪問者を有無を言わさず叩きだそうとするなんて宜しくないわね？
そもそも呼んでいませんが？
私が入り口に張った結界を潜り抜けて侵入し、人形用の服を持ってにやつきながらルルへとにじり寄る不審者に対して即実力行使に出ないだけ温情措置だと思いますが？
>あらそーだったかしら？
だってルルちゃんって私の好みにバッチリ合っててしかも人形という私のモデラー魂と服作りという趣味にハマりまくりの逸材なのですもの！てくてく歩いてるの見かける度に抱き締めたくなるけどまだ仕事中だから……！って我慢してたけど仕事終わって部屋に戻っててたまたまマスター不在の今！このタイミングを見逃す訳にはいかなくてよ！って私のゴーストが囁いたのよ！
……よく解りませんが貴女の熱意は伝わりましたので後日機会を設けますので今日の処は下がりなさい？
ルルが怯えて私にしがみついて離れません。>ただいまー、モルガン居るよね？
ええ、居ますよ我が夫。
わざわざ確認するという事は何か有りましたか？
>これエミヤがくれたお土産、俺の分もあるけどまだ試作品だからモルガンに味見して欲しいみたいだよ？
ほう？それは有難いですね、ですがなぜ味見役が私達なのでしょう？
>エミヤは『最近来た太公望殿が分けてくれた特別な桃で作った和菓子だ。
私も試食して特に体に対して強すぎる効力などは無いことは確認はしたが食堂のメニューとして出すに辺り別種族……、特に他と比べてもまだデータが少ない妖精が口にしても大丈夫な代物か陛下に確認してもらって欲しい。』だって？
成る程、食堂の管理者として例え美味だとしても相手によって効果が不確定の物を出すわけには行きませんからね。
私ならば仮に何か有ったとしても即対処は可能ですから正しい選択だと言えるでしょう、では頂きましょうか？
>お茶の用意するね、和菓子だし日本茶で良いよね？
ええ、結構ですよ？ありがとうございます我が夫。>ただいま、んーやっぱりこたつは温かくていいね？
無事戻りましたね我が夫、もう今日は急ぎの用件は無いのでしょう？
しばし疲れを癒すと良いでしょう。
>うん今のところはね？そういえば一つ聞いていいかな？
何でしょう？
>ふと前に言ってたモルガン祭ってどんなことやるのかな？って気になってね？
ほう、モルガン祭の事ですか、妖精國では年に一度行う國をあげての催しでしたね。
>どんな事やってたのかなって？
毎年同じ内容では飽きてしまうのでその年毎に色々やりましたよ？妖精騎士達も参加して権威を示すのは当然としてウッドワス以下牙の氏族達に祭りを盛り上げるのに相応しい見栄えの良い芸を考えさせたりスプリガンに発注して必要な物を用意させたり等々……。
>國をあげての規模ならさぞや盛り上がりも凄かったんだろうねー？
ふふん、それはもう凄いですよ？
ふむ……、年も変わりましたしいずれ此処カルデアでも妖精國のに比べれば小規模にはなりますがモルガン祭をやるとしましょうか？っしゃあ！来やがったな大将首ぃっ！！
>バーサーカーとはいえ敵味方の区別も出来ぬ程に狂ったか？
あん？なんだよよく見りゃマスターとその奥方じゃねーか！
訓練中に入ってくると危ねぇぞ？
>>森君がシミュレーターの制限時間過ぎても電源落として暗くしても出てこないから何とかしてって頼まれたんだよ？
あー？もうそんな時間経ってたのかよ？世話掛けちまったな悪いなマスター！
>周囲が暗くなった時に何かおかしい等と思わなかったのですか？
ん？あー前に大殿がやってたゲームっての？それで雑魚が消えて周りが暗くなった時に『大ボス登場の前触れじゃー！腕がなるのう』って騒いでたからよ？
こっから大将首が出てくんだな！って身構えて待ってた。
>それで先程の私への襲撃に繋がると……。
おう悪いな、だがアンタが居てくれて助かったぜ？
マスターに槍向けるのなんざ俺の主義じゃねぇんでな！
>シミュレーターでは基本ケガはしないとはいえもう少し反省をだな……？
>>まぁまぁ……、とりあえず此処から出ようよ？
応！マスター達には世話掛けちまったからな！ひとっ風呂入ったら茶で持て成すから後で部屋に来てくれよ？
あ、それからよ！宝具解放してねえとはいえ俺の槍を片手で受けやがるとはアンタ気に入ったぜ！また今度相手してくれよな？じゃあな！
>>……行っちゃったね、後でお茶貰いに行く？
>……一方的とはいえ用意された茶会への誘いを断るのは女王としての沽券に関わるので行くとしましょうか？>前の席良いか？
貴方は……、ええ構いませんよ？
>うむ、菓子を摘まむ憩いの時に済まんがちと邪魔をするぞ？
私に何か用が？
>ああ、人形の様子を聞きたくてな？
あのカボチャの人形ならば今日も使いに出ていますよ？
>うむ、その事なんだがあれは元は祭事の戯れに作った物だからな？動き回る様には作っとらんのでそろそろ解れたりガタがきてないかと気になってな？
確かに……、こまめに処理はしてますが元がドールのルルとは違い縫いぐるみなので取れにくい汚れ等は付いてきてますね。
>やはりそうだろうなと思って予備を作ってみたぞ、お前さんならば物さえあれば写し変えるのも苦ではないだろうと思ってな？
ほう？有難い話ですが何故そこまでの事を……？
>呵呵呵！まさかあれを使い魔として使役するなどと酔狂な事を考えるやつもいたものだと気に入ってな！それに走り回る姿が子供達に受けも良いとなれば見栄えも気にせんとな？
成る程、周りの評までは気にしていなかったのですがそのような状況ならば確かに見栄えは重要ですね？
有難く受け取りましょう、この礼はいずれせねばなりませんね？
>うむ、確かに渡したぞ。
今後予備が必要になればマスターを通してでも伝えてくれば良い。
ああ礼をと言うならばいずれ手合わせを願おうか？
こちらの歴史にはなかったであろう妖精妃の槍捌き……、受けてみたいものでな？そう、そこで跳ぶのです。
それで良いのです、ルルよ操作に慣れてきましたね？
>>(こくこくと頷く)
>>お待たせー……、熱中してるとこにお邪魔しちゃったかな？
いえ、大丈夫ですよ？我が夫。
ルルよ、私と我が夫は少し離れた席に移動しますが隣にカボチャ人形もついてますし、もう操作法も問題無いですね？
>(敬礼)
宜しい、何かあれば呼ぶようにな？
では向こうへ移動しましょうか我が夫？
>>ルル、随分ゲームにハマったみたいだね？
そうですね、部屋に置いてきぼりもなんなので連れてきてやらせてみましたが楽しんでいるようです。
以前トトロット用に作って貰った小型の操作端末が使えましたし。
>>ルルがやってるやつって確かダヴィンチちゃんが前に気まぐれで作ったアクションゲームだよね？
そうでしたね、他の物と比べると後半の難易度が高く上級者向けと呼ばれる代物です。
>>見た感じまだ序盤みたいだけど大丈夫かな……？
他のも一通りやらせてはみましたが最終的にあれを選んだので大丈夫なのでしょう。
当面の趣味になるかもしれませんしすぐに飽きるかもしれませんが、自分で選び考えたという事実がルルにとって良い経験にはなると思います。おっ母様～♪
いる？いるわよね？ほ～らいたぁ♪
>どうしましたバーヴァン・シー？今日はやけに舞い上がってますね？
だって今日は久々にお母様と１日一緒にいられる日ですもの！さぁ私の部屋に早く行きましょう？今日の為に色々オススメの映画用意したんだから？
>おい、そんなに引っ張るな？すぐに用意するのでちょっとそこで待ちなさい。
はーい。
>さて、ルル達よ？
今日は私もバーヴァン・シーに付き合いますし、我が夫もランスロットと出かける日なので部屋には当分戻って来ないだろうと思われるので留守番をお願いします。
無いとは思うがもしカルデアスタッフから緊急の用件があれば私か我が夫に連絡するように……、解りましたね？
>>(敬礼)
>うむ、では任せましたよ。
話終わった？じゃ私の部屋に行きましょお母様？
>ええ行きましょうか。
……そういえばお前から行く場所を提案する時はいつも自分の部屋だな？他に行きたい所はないのですか？
お母様と一緒に行けるならどこでも構わないけど……。
>けど……、何です？
……お母様って人気だから他の奴らの邪魔が入るかもって思うとやだから部屋で？
>……そういう事ですか、では予定通り部屋で貴女のオススメを観賞させて貰いましょうか？
ええ、任せてお母様！前に評価の良かったお母様の好みに合わせたラインナップ用意したから絶対に退屈はさせないはずよ！……。(じーっ)
>……何時までそうして様子を伺うつもりですか？
おっと？気づかれていたとはなー、気配は消してたつもりなのだが驚いたぞ？
>ここ数日私の後を追っていましたね？
待て待て！槍を取り出すな！？別に隙を突いて襲おうとしてた訳ではない！
>では何が目的だと……？
その前に名乗っておこう！オレはドブルイニャ・ニキチッチ！ドブルイニャでもニキチッチでも好きに呼んでくれていいぞ？
>……ではドブルイニャ・ニキチッチよ、改めて聞きますが何の目的で私の周りを探っていたのですか？
おお、両方呼ぶのか欲張りさんだな？
実はお前のやり方を見て子育てのコツを学ぼうと思ってな？
>子育て……ですか？
おう！オレは大抵の事は出来るのだが子育ては苦手でな？この前たまたまお前がお母様と呼ばれるのを見たから参考にしようと思った！
>……直接私に聞くという選択肢は無かったのか？
なかったぞ！勇士たるもの技術は自力で磨くか見て盗む物だからな！
>……それで参考になりそうですか？
んー、数日見た感じ残念だがあんまり参考にはならなそうだぞ……、オレが知りたいのは素直じゃない子供への接し方だったからな！
お前のところはでっかい娘もちっこい人形娘もお前の言うことをちゃんと聞く素直な奴らで誇っていいぞ！
>……そうですか、ありがとうございます。>今日から食堂で和スイーツフェアというのが始まるみたいだよ？
ほう？以前料理長に試作品の試食を頼まれましたが美味でしたね。
>モルガン含め皆の評価良かったし主な厨房担当全員ちゃんと作れるようになったからフェア始められるようになったってさ、早速食べに行く？
そうですね……、今日は特に急ぎの案件も無いですし。
ふむ、専用のメニューが用意されてますね、今回は随分と力の入れた催しの様ですね？
>雰囲気重視で字だけのメニューだね……、名前で気になったのある？
ようかん……あんみつ……きなこ餅？餅というのは確か年始めに頂いたものですよね？
>そうだね、あの時は焼いたりお雑煮にしたりで主食だったけどやり方変えればこういうスイーツにも出来たりするんだよ？
ほう……、便利な物ですね餅。
とりあえず今挙げた物を頼むとしましょうか？
我が夫、頼めますか？
>ようかんとあんみつも何種類かあるけどどれにする？
……そこは我が夫に任せます、私の好みに合う物を期待しますよ？ふう……、朝の仕込みはこんなところですわね？
後はもうじきにいらっしゃる陛下のケーキとあんみつを用意して……。
>ん？なーに？私の事呼んだ？
なっ！？私に気取られずここの中まで入ってくるとは……？
いえ呼んでませんし勝手に厨房の中まで入られたら困りますわ？
>私アサシンだから気配遮断は得意でねぇ？さっきけーかとか暗殺とか言わなかった？
陛下のケーキとあんみつの用意の聞き間違えですわ、その様子だと朝から随分呑んでらっしゃいますのね……？
>ほははははは！朝から呑んでるとは人聞き悪いなぁ？昨日の晩から酒呑童子達と呑んでてちょっとつまみが足りなくなったんだよ～何かない？
はぁ……、では何か用意しますので貴女は外に出て待っててくださいまし？
>おっ！ありがとー！アンタの料理は量が多くて美味いから好きだね～。
んじゃ礼としてアンタがさっき言ってた陛下の暗殺この荊軻が承った！ちょっと行ってくる！
はぁっ？そんな事言ってませんわよ！？聞き間違えだと言ったはず……、って既あんなところに！？
くっ！流石アサシン……！泥酔中の割に動きは正確無比で実に厄介ですわね！？
ああもう！エプロンが引っ掛かって走るのに邪魔ですわね？！お待ちなさい！！ふむ……。
>お茶ここに置いとくよ、何か悩み事？
ああ、ありがとうございます我が夫。
近頃尾行や襲撃等不穏な事が続く物ですので……。
>あー、この前のへべれけ荊軻さん事件かーバゲ子さんが頑張ってくれたけど大変だったね？
突然の襲撃には驚きましたがバーゲストの奮闘もあり特に不利益もなく対処出来ましたのでバーゲストの責は不問にしました。
>それなら良かった、元は軽い聞き間違えが原因だったらしいしそれで罰を受けたら可哀想だもんね？
ええ、そのような事で罰を与えていては有事の際に支障が出ないとは限らないので……。
>そうだね、色々とお疲れ様モルガン。
最近外で何か起きてるし今日はこのまま部屋でゆっくり過ごそうか、何か必要なら自分が取ってくるしね？
そうですね、気遣いありがとうございます我が夫。ふむ、成る程こういう物が……。
>役に立ちそう？
ええ、妖精國以外の異聞帯というのも中々に面白い物ですね？
>いきなり『他の異聞帯の住民の生活や固有種族の特性等の資料が見たいのですが可能ですか』なんていうからびっくりしたよ？
今すぐにという訳では無かったのですが、迅速な対応ありがとうございます我が夫。
>新所長に確認したら『異聞帯の王や我々が関わった内容に対しては機密なので見せられんがそのくらいならまぁマスターによる監視下でなら許可しよう……』と言ってくれたからね？
その新所長にも礼を言わねばとは思うのですがあの者は私を前にすると何時も顔を青くするので……。
>あはは……、じゃあ俺が代わりに伝えておくよ、新所長も早く慣れるといいんだけどね？
手間を掛けますね……、我が夫。
>気にしないでいいよ、今回の閲覧データが前に言ってたカルデア式小モルガン祭のアイデアに使えるといいね？
ええ、中々に興味深い物があるので糧にはなるかと思います、まだ先の話になりますがその時を楽しみにしておくと良いでしょう。>おやいらっしゃいモルガン陛下！今日は何の御用かな？
今日の用件はこれを読んで頂ければ。
>うん？どれどれーちょっと拝見するよー？
ほうほう……、カルデアでの小モルガン祭開催に向けての特注品と機材の発注かー。
どうでしょうか？
>うん、流石に直ぐには無理だけど時間とお代を貰えるならなんとかするよ、それでいいかな？
それで結構です、今回は必要最低限の分だけですし私の方も他の異聞帯や汎人類史の資料を調べて随時追加注文する予定ですので……。
>オッケー！当面の取引は成立って事だね？
私も話に聞くモルガン祭がどんなのか気になるし、モルガン陛下の御眼鏡に敵うように張り切って頑張らせて貰うよ？
ええ、頼みましたよダ・ヴィンチ。うーん、困ったなー。
モルガン祭気になるし大体の項目見てオッケー出しちゃったけどあの発注書細かく見たらどうも例の虎戦車っぽいのが混じってる……。
写真なくて字だけで特徴書かれてるから改めて確認しないとだけどこれってそうだよねぇ……？
この前マスター君と異聞帯の資料見たっていうし……。
正直アレにはあんまり関わりたくないんだけどな……。
かといって元はシャドウボーダーの違法コピーであるし見た目の再現出来ない訳ではない。
もし出来ないなんて言ったらモルガン陛下の落胆が想像出来るし何より万能の天才たる私のプライドが許さない！
あーもう始皇帝がこんなトンチキな物作るからだ！モルガン陛下がこんなの見たら気になるに決まってるじゃん！
はぁ……、とりあえずモルガン陛下には後で見た目も多少でも弄っていいか確認をとろう！
弄っていいなら私の好みに出来るからまだやりようはあるし！
もしダメなら……、腹いせに始皇帝の背中の翅にこっそり写経でもしちゃおうかなー……なんてね？ふむ……、異常無しですか。
ルルのメンテナンスまで頼んでしまってすみませんねダ・ヴィンチ。
>『いいよー？ルル君は変わった生まれ方だし着名の加護もあるからメンテついでに色々未知のデータが取れるからこちらにも得があるからねー？』
ありがとうございます、ルル達はもうそちらを発ちましたか？
>『あ、その事なんだけどね？私もちょっとモルガン陛下に見せたい物があるからルル君達と一緒にそちらに行くので私も結界通れるようにしておいてくれると有難いなー？』
ほう？ダ・ヴィンチが出向くとは珍しいですね？
解りましたではその様に調整しておきます。
>『助かるよー！じゃあそっちの部屋に向かうからちょっと待っててね？』
ええ、ではまた後程……。
>>ダ・ヴィンチちゃんがこっちに来るって？
ええ、何か見せたい物があるとか……、ダ・ヴィンチ用に入り口の結界を少し調整しますが構いませんね？
>>いいよー？ダ・ヴィンチちゃんなら特に問題起きないだろうし、あんまりこっちまで来ないもんね？
そうですね、私に見せたい物というとこの前のモルガン祭絡みの用件でしょうか？
ダ・ヴィンチ自ら来ずとも連絡を受ければ此方から出向くのですが……。
>>まぁ色々都合が良かったんじゃない？
ダ・ヴィンチちゃん来るならおもてなしの用意もしなきゃね？
ああ、そうでしたね。
私よりもダ・ヴィンチの好みには詳しいでしょう？
頼みましたよ我が夫。陛下いらっしゃいますか？少し確認したい事が……。
来客中でしたか失礼しました。
>まぁ待てガウェイン？
急ぎでないのならばそこで我が夫とお茶でも飲んでしばし待っていれば良いでしょう？
はっ、しかしマスター達にご迷惑が……。
>>気にしないで？ほら今お茶入れるから座って座って？
>>>モルガン陛下もマスター君もこういってるし私も気にしないからゆっくりしていくといいさ？
はぁ……、ではお言葉に甘えて失礼させて頂くとしましょう。
>そうですね、ここは此方のプランＢの方が良いかと？
>>>成る程ーそっちの方向性の趣向なんだね！じゃあこういうアレンジしても大丈夫かな？
>ほうこれは……？
>>お茶入ったよーモルガン達の方見つめてどうしたの？
ああ、ありがとうございますマスター。
陛下が此方でもモルガン祭を催されるおつもりなのでは？という噂を聞いて確認にきたのだがあの御様子だと真実の様だな……。
>>うん、規模は小さくなるけどその分趣向は凝らすって張り切ってるよ？
その様だな、妖精國では自らの要望を伝えるだけで後は周囲に任せ切りだった陛下が相手と意見を交わしてるというだけでも驚きだ。
これもマスターやカルデア皆のおかげなのだろうありがとうマスター、陛下を宜しく頼む。
>>なんかバゲ子さんお母さんみたいだね？
そ、そうか？そんなつもりはないのだが良く見かけるブーディカ殿のやり方が移ったのだろうか……？>じゃあ今回はこの辺で失礼するよ、また何かあれば連絡させて貰うね？
ええ、頼みましたよダ・ヴィンチ。
>うん、まっかせて！モルガン陛下と意見交わせてとても有意義な時間だったよ！待たせましたねガウェイン、私に確認したい事とは？
>>はっ、陛下がカルデアでもモルガン祭を企画しているという噂を聞きまして確認に参った次第です。
その事でしたか。
もう少し事を進めてからお前達にも告げるつもりだったのだが……、手間を掛けましたね？
>>いえ、私の先走りに依るもので陛下に余計な時間を取らせてしまい申し訳ありませんでした。
この程度の事いちいち気にする必要はありません。
>>ありがとうございます、それともう一つだけ気になる事があるのですがよろしいでしょうか？
なんでしょう？
>>先程からルル殿達が車らしき物に乗って部屋の中を駆け回っていますがあれは一体……？
ああ……、あれはダ・ヴィンチが先程持ってきたモルガン祭用の試作品の試運転をさせています。
妖精人形として着名させた以上妖精騎士達と同じくルルにも本番では出番を与える予定ですので。
>>成る程、普段とは違う丸サングラスや小道具を装備しているのもその一環で？
その予定ですが本番迄に変わるかも知れませんのでこの事は他言無用とします。
>>了解しました、では失礼します。
まだ先の話ですが新参のルル達に負けない活躍を期待していますよガウェイン？
>>ええ！ルル殿達の愛らしさに負けない様に精進致しますわ！
ん……？(去り際に妙な単語混じっていた気がするが)まぁ良いでしょう。>おーいモルガーンいるー？
ん？トトロットですか、何かありましたか？
>いたいた、モルガンなんか今度お祭りやるんだって？
そんな面白そうな事早く言えよなー？水くさいぞー？
すみませんトトロット……、貴女にももう少し方向性が決まってから衣装への協力を依頼する予定だったのですが。
>ま、いいけどね？コスチュームの量がいるならその時は早目に言ってくれよなー？
そうですね、ところで特に隠していた訳では無いのですがもうその様にカルデア内に噂が広まっているのですか？まだ先の話なのですが……。
>うんにゃ？ダ・ヴィンチが『今日もモルガン陛下の所に行くなら祭りの参考資料としてこれを持っていってくれたまえ？なんなら二人でお茶を飲みながら一緒に観るといいんじゃないかな？』って言ってたからさ？
ボクも言われるまで知らなかったし広まってはいないんじゃない？
成る程……、そういう事でしたか。
>てなわけでさ、汎人類史の各国の伝統的なお祭りとか色んな競技の世界大会みたいなやつの映像詰め合わせらしいんだわ？
今日はこれ観ながらお茶にしようぜ？
そうですね、では見やすい様に物の配置等を変えないといけませんね。
>もちろん手伝うぜー？その為に早目にお邪魔したんだしお茶もお祭り映像も楽しみなんだわ？
ふふ……、ありがとうございますトトロット。マスター例の物は手に入りましたかな？
>ああ……、これだヨ。
ンンン！これが期間限定『和すういいつ』の蕨餅ですか……！
拙僧昂っておりまする！さあ喰ろうてやりましょうぞ？
ンンン！ご馳走様ァ！
>キミねぇ……、他にもお客がいるのだしもっと静かに食べられないのかネ？
ンン……！これは失礼、食堂は拙僧が行くと何やら奇異の眼で見られて居心地が良くない故。
>だろうねぇ、それとわざわざ食堂から私がお持ち帰りで持ってきたのだから追加料金なのは前に言ったよネ？
承知しておりまするぞ？拙僧こう見えても金には不自由しておらぬので。
>>おいおいそいつは景気のいい話じゃねえかピエロみたいな兄ちゃんよぉ、よけりゃ一杯奢っちゃくれねぇか？
ンン、これはこれはコロンブス殿。
拙僧の格好は道化を模しているわけではござりまするが……、まぁ今宵は気分が良いので流しましょう。
ささ隣にお座りなされ？
>>ハッハァー！何事も言ってみるもんだぜぇ！マスター！一番いい酒を頼むぜ？
>ハイハイ、ドンペリ一丁～！って一度言ってみたかったんだよ、まぁ実際は別のヤツだがネ？
>>美味ぇなら何でもいいぜ！今日は他に客もいねえしちょっとした宴といこうじゃねえか！？
>>>……我が夫、好機です！
あの面倒な者共を部屋ごと封印してしまいましょう！対マーリン用の封印術式を行使します、さぁ令呪を此方に回しなさい？
>>>>……ごめん、流石にそのレベルはやめたげて？
>>>何……？何故止めるのだマスター！？>ふう……。
あらマスター、浮かない顔ね？私で良ければ話聞くわよ？
>ありがとうエレナさん……、ちょっとモルガンを怒らせちゃってね？
ふーん？だからさっきから使い魔の人形達にぺしべしされてるのね、原因は解ってる？
>モルガンの提案を却下しちゃったからだね、よかれと思っての提案だってのは解ってたんだけどね？
じゃあ話は簡単じゃない！
自分が悪いと思うなら今すぐ女王陛下のとこに行って抱き締めて悪かったごめんって気持ち伝えればいいのよ？
>ええっ！？
ほらほら早くいく！こういうのは時間が経てば経つほど拗れるんだから！この人形達は私とオルコットで面倒見といてあげるから二人きりで決着つけなさいな？
>あいたっ！？い、行ってきます！？
はい行ってらっしゃい？もしダメだったらまた一緒に次の方法考えたげるから気楽にねー？
はー若いって良いわねー、貴方もそうは思わない？ミスタ・シゲルソン？
>>ははは、さりげなくしていたつもりだが気づかれていたとはね？
で？私に何か御用なのかしら？
>>いや何、悩めるマスターを即座に状況解決の為に送り出したその手腕大した物だと思ってね？
あら？お褒めに預かり光栄ね？貴方がそういうってことはこのやり方は正解だったのかしら？
>>さて、楽しませて貰った礼に一杯奢らせて貰ってもよろしいかな？
ふーん、はぐらかすって事は今はまだ語るべき時ではないって事ね？
頂くわ、貴方も暇ならそこに座って話ながらマスターの帰りを待ちましょう？>なーなーモルガン？
どうしましたトトロット？
>こないだマスターとケンカしたらしいけど大丈夫だった？
ああ、その事ですか……、もう終わった話です。
>もう解決したんだ？だからモルガン機嫌良いんだな？
……？そんなに機嫌良さそうに見えますか？何時も通りだと思いますが？
>うん、他の人はわかんないかもだけどボクはモルガンの行動見る機会多いから微妙な違いが分かるんだわ？
そうなのですか……。
>んで？多分仲直りがきっかけでしょ？何があったか聞きたいんだわー？
……随分と興味あるようですがこれに関しては貴女相手であろうと機密事項なので言えません、我が夫に聞いてもそういうでしょう。
>えー？……ひょっとして他に言えないような事してた？
なっ！？そのような事はしていませんよ！？
>(この反応はホントに違うな……)ちぇー気になるけど言いたくないならしょうがないかー！ルルー遊ぼうこっちおいでー？我が夫、先程祭りの資料の中からこのような物が出てきたのですが……。
>封筒かな？中身は……、これはタイトルとかないけどゲームのディスクかな？
ここに挟まっているのを見る限りダ・ヴィンチの仕込んだ物でしょうが……。
>封筒の奥にメモもあったよ？やっぱりダ・ヴィンチちゃんからみたいだよ？
我が夫、読み上げをお願いします。
>えーと『モルガン陛下かマスター君かはたまた他の誰かかは分からないけどこのメモを読んでいる時に恐らく私はその場には居ないだろう……。』？
……そうですね此処には来てませんね、工房には居る筈ですが。
>『とまあタイミング的にそうなる様に資料の合間に仕込んだから当たり前なんだけどねー？では本題に入ろうか？』。
我が夫……、其処は別に読み上げ無くても良かったのでは？
>いやぁ、せっかくダ・ヴィンチちゃんの仕込んだネタスルーするのも可哀想かなって？
……律儀なのですね？まぁ良いでしょう、続きをお願いします我が夫？
わざわざダ・ヴィンチが仕込んだのですからそのディスクは有用な物なのでしょう？>お茶持ってきたよ調子はどう？
ありがとうございます我が夫、流石はダ・ヴィンチ作。
やることはシンプルながら中々良き物ですね。
>お祭りのシミュレーションゲームってのはメモにも書いてあったけど凝ってるよねー？
資料映像にあった祭りを再現し疑似体験するだけでなくその体験した祭りで稼いだ得点と交換した素材を組み合わせて自分の祭りもシミュレート出来る様に作られてますね。
>ホームでは話しかけるとマシュや新所長達が応援でアイテムくれたりヒントくれたり……、けどなんでここだけドット絵なんだろう？
其処は後で本人に聞いてみましょうか？
祭りの方は以前資料映像で観たのと比べても再現度は高いので自分の駒や相手がこの場合ならどう立ち回るか等の参考になりそうですね。
>対戦も出来るみたいだから後でやろうか？
その方がもっと色んなパターン分かるでしょ？
そうですね、協力ありがとうございます我が夫。我が夫、準備は良いですね？
>うん、言われた通りの位置に置いてあるよ？
宜しい、ではルルよ訓練の成果を見せてみなさい？
>>！！(敬礼して相方と一緒に車に乗り込む)
それでは始めましょう……。
>よーい……スタート！
>>……！(順調に障害物の隙間をくぐり抜け無事ゴール)
ふむ……、成功ですね。
>お疲れ様、良かったねー？
>……♪︎(降りて駆け寄ってマスターに抱きつく)
ですがまだ初歩の段階ですので本番までに難度を上げていくので油断しないように……、解りましたね？
>>！(こくり)
では次の課題をこちらに書いておきましたので引き続き練習するように。
>もう練習に戻って行っちゃった、本番までに目標に届きそう？
届かせますよ、今回はルルに何処まで出来るのかを披露する場でもあるので……。
>そっか実質主役なんだね？
此方では初めての試みなのでルルだけでなく他の妖精騎士達も同様なのですがね？
そろそろ妖精騎士達もパフォーマンスの方向性を伝え訓練をさせねばいけませんね…？
>そうだね？(ルルのやったのもそこまで難易度低い訳じゃないのにな？これは妖精騎士の皆も大変そうだなぁ、後で差し入れ用意するか……。)>ガウェイン待たせたね？
来たかランスロット……。
>わざわざ部屋に僕を呼ぶからには陛下に纏わる話でしょ？なんでトリスタンが居なくてマシュがいるんだい？
……トリスタンは声は掛けたが恐らく(何時ものように)来ないだろう、マシュは今回の議題に恐らく直接参加はせずとも陛下の御友人かつカルデア関係者として関わるだろうと思ったので呼んだのだ。
>>お邪魔します。
>巻き込んじゃうかもってことか悪いけどよろしくねマシュ？
では挨拶はそこまでにして本題に入るが陛下が此方でもモルガン祭を企画していることは知っているか？
>うん噂は聞いてたよ？
……本当にやるんだね？
ああ、其処は以前陛下に確かめたのでな？
>>私も先輩に少し聞いていた程度なのですが、どのような催しなのですか……？
>やること自体はシンプルだよね？
ああ……、目的は陛下の威光と臣下の能力を皆に知らしめる為の物だからな？
>だから僕達は毎年超ハードな上に趣向が変わるからその度に訓練に時間割かなきゃいけないから大変なんだよね……、マスターと一緒の時間が減っちゃうなぁ？
マスターによると陛下から近々お達しがあるだろうと此方では初の開催に張り切っていたという情報を得ている、今から気を引き締めておくことだ。
……陛下に妖精騎士を労る気はないというのか？
>この件に関してはないんだろうね？実際頑張れば出来るんだし、その後にその経験が活きない事のが多いけど？
>>(お二人のここまで深刻な姿は初めてみますね……。)あ、あの！お二人のおかげでモルガン祭という催しがどのような物かは知れましたし他の話題に移りましょうか？
例えば来月のバレンタインデーとかどうでしょう？
>バレンタインデー……？ガウェインは知ってる？
>>近頃食堂でそのような単語を耳にした記憶はあるが……？
マシュ、それはどのような催しなのですか？
お二人はまだ存知なかったのですか？
２月の14日先輩の故郷の風習に習いカルデアの女性達が好きな人やお世話になった人にお菓子やチョコを贈る一大イベントなのです！
>……なんて？
>>好きな人にチョコを贈るだと？
よ……、予想外に衝撃を受けていらっしゃいますね？
>>ああ……、すまない。
そのような風習があることも贈る物がチョコだというのにも驚いてしまってな？
>チョコっていったらノクナレア達の領域の産物だったからね？
そうでしたね、すみませんまた昔の事を思い出させてしまい……。
>>マシュが気にする必要はない、ところでこの件は陛下はご存知なのだろうか？
お二人がご存知ないという事は恐らくまだ伝わっていないかと。
来月になればチョコ売り出しの告知とか出てくるでしょうが……。
>>となると陛下にもこの事を報告しなくてはな？
>そうだね、報告の時ならトリスタンも来るしモルガン祭も大事だけどまずはバレンタインデーの方に全力を出せるようにちゃんと説明しないとね？さて……、揃いましたね？
妖精騎士達よ近況の報告を聞こう。
>はっ！では私とランスロットから陛下にお伝えしておきたい事項があります。
ほう？ガウェイン、ランスロット両名からとは珍しいな？
宜しい、報告を聞きましょう。
ほう……、汎人類史ではそのような催しが？
>>誠に勝手な事とは存じていますが！私にとってもとても見過ごせぬ催しですので持ち得る全力で当たるためこれが終わるまでモルガン祭の開催を待って頂きたく思います！
>>>……。(うっわーメリュジーヌの奴何時もとノリ違うな……、そこまで必死なのかよ？)
良いでしょう……、ランスロットに限らずトリスタン・ガウェインもこの催しには全力を以て当たる様に？
>>やったー！ありがとう陛下！
>>>あ、戻った。
>有難い御言葉ですが本当に宜しいのですか？
当然でしょう？
世話になった者へというのなら我が夫にも贈るのでしょう？
ならば菓子にせよ何にせよお前達に訓練の片手間で作れるような代物を出されて落胆されては私の恥になります。
故に制限は設けずお前達の働きに期待します。>では陛下、失礼致します。
>>バレンタインについての会議するから君も一緒に来るんだよトリスタン？
>>>はぁ？何を勝手に……、やめろテメェら！引きずんな！ヒールが折れるだろ！？
>ならばこれで良いか？
>>>そんな雑に肩に担がれて良いわけあるか！降ろせー！おかぁさまぁ～？
……行ったか、此れも今後貴女の役に立つ事でしょう今は耐えよバーヴァン・シー。
さて、私も準備を進めなければ……。
まず我が夫に制作の為離れる時間が増える事を通知、その間のルル達への訓練の予定表も用意しなければいけませんね？
材料と制作方法については今回もマシュに協力を仰ぐとしましょうか。
ああ、トトロットも時間が有れば一緒に行うのも良さそうですね……？さて、先程も言った通りバレンタインに向けての話を進めますわよ？
>おー！
>>……。
何時までそうしているつもりですの？
陛下も全力で当たれと仰っていらしたし貴女もバレンタインについて詳しくないのだから情報を得るのは大事でしょう？
>>あー！解ってるから此処に居るっての！やんならさっさとやって？私早く帰りたいんだけど？
……まぁいいでしょう、こちらをご覧なさい。
>何々……『バレンタインに馴染みなないサーヴァントの為のお姉さん達によるチョコ作り教室』？
>>……そのまんまだな？
何日かに分けてブーディカ殿やキャット殿達が希望者に簡単なチョコ作り方を教えてくれるらしいですわ？
>へーそれはありがたい話じゃないか、僕らも参加させて貰おうよ？
そうですわね、私も厨房の一角を預かる身としてチョコの調理をいつまでも人任せにしている訳にはいきませんわ。
>>チョコ作り教室ねぇ……、まぁ考えておいてあげるわ？
まぁ参加するしないは自由ですが最低限材料が手に入る場所と作り方は調べておくと良いですわよ？
>>余計なお世話だっての？
もう出てっていいよな？じゃあねー？
>行っちゃったね？
まだ話はあったのですが……まぁいいですわ、きっちり告知の紙も持って行ったようですし後は好きにさせましょう。トトロット、忙しいでしょうに私の個人的な頼みを聞いて頂き感謝します。
>そんないちいち気にすんなよなー？今はクリスマスの時みたいに連日大忙しって訳じゃないし今回はあんまり縁がないイベントだなーって思ってたけどせっかく誘われたんだしボクも一緒に楽しませてもらうんだわ？
それならば良いのですが……。
>食堂にこんな紙あったけどモルガンはこっちには参加しないのかい？
チョコ作り教室ですか……、今回は既にマシュに協力を取り付けてますし参加はしません。
マシュに対しての不義理になりますしこちらには恐らく妖精騎士達が参加するでしょうから私が居るとやりにくくなるでしょう？
>そっか、後もう一個聞きたい事あるんだけどいいかい？
なんでしょう？
>今日のお茶会ってなんで豆が置いてあるの？いつもは無いよね？モルガンさっきからちょくちょく摘まんでるし？
トトロットもどうぞ？我が夫によると節分という行事では歳の数だけ豆を食べると良いとか……。
>あーなんかこの前食堂でそんなんやってたんだわ？
(モルガンって確か年齢は……)何日掛けてでも律儀に歳の数の豆を食べる気かい？
そのつもりですが？
>ひゃ～大変そうなんだわ……、頑張れよな？>くろひーお邪魔するねー？
……また今年も来たでござるか？
>ごめんね？今日はモルガンが部屋で用事あるし、この時期ってなんか他のとこは居づらくってさ？
あ、これ何時ものお土産ね？
かーっ！今年はチョコ貰えないかもー？なんて焦りとは無縁の余裕綽々な態度でよござんすねぇ！このモテモテ王国の国王様がよぉ！
この黒ひげオススメ堅焼き煎餅でも食って顎にダメージでも負いやがれでござる！
>わー、急な訪問でもなんだかんだ持て成してくれるくろひーやさしー。
ふ、ふん！勘違いしないでよね？たまたま用意してあっただけなんだからね！？
>……などと言いつつ急須でお茶を淹れてくれる気の利く海賊なのであった。
ツッ！！マスターっていつもそうですよね！？拙者の事をなんだと思ってるでござるか！？
>一緒に居ると心から落ちつける大切な存在だよ？
えっ……？(トゥンク)
やだ……、そんな風に思われてたなんて思わなかったから拙者のときめき回路と骨子が捻れ狂っちゃう……！！(身悶え)
>(無視)さてと……、マンガ借りるね？
おう、くつろぐのはいいでござるがマンガに溢さんで欲しいですぞ？
>大丈夫大丈夫、追い出されないからねー？
全く困ったもんでござるな……、今晩は肉じゃがですぞ？
>ん、了解。>おっきーお邪魔するねー？
……また今年も来たの？カエレ！！
>ごめんね？今日はモルガンが部屋で用事あるし、この時期ってなんか他のとこは居づらくってさ？
あ、これ何時ものお土産ね？
あーっもう！今年はチョコ貰えないかもー？なんて焦りとは無縁の余裕綽々な態度！モテモテ王国の国王様なのぉ！？
この姫オススメ堅焼き煎餅でも食って顎にダメージでも負いやがれー！
>わー、急な訪問でもなんだかんだ持て成してくれるおっきーやさしー。
ふ、ふん！勘違いしないでよね？たまたま用意してあっただけなんだからね！？
>……などと言いつつ急須でお茶を淹れてくれる気の利く姫なのであった。
ツッ！！まーちゃんっていつもそうですよね！？姫の事をなんだと思ってる訳！？
>一緒に居ると心から落ちつける大切な存在だよ？
えっ……？(トゥンク)
やだ……、そんな風に思われてたなんて思わなかったから姫のときめき回路と骨子が捻れ狂っちゃう……！！(身悶え)
>(無視)さてと……、マンガ借りるね？
まーちゃん……、姫なりに頑張ったんだしもうちょいノッてくれてもよくない？
はぁ……、くつろぐのはいいけどマンガに溢さないで欲しいんだけどなー？
>大丈夫大丈夫、追い出されたくないからねー？
全く困ったまーちゃん……、今晩はカップ麺くらいしか出来ないけど良いよね……？
>ん、了解。>ただいまモルガン、昨日は用事上手くいった？
戻りましたか、ええ順調に進んでいますよ？
……目に少し隈が出来ているようですが昨日は何をしていたのですか？
>男達数人で久々に集まったから部屋で遊んじゃってねー？
楽しむのは結構な事ですが我が夫は健康には気をつけないといけない立場では……？
>うん、そうだねごめん。
今後は気をつけなきゃ、顔洗ってくるね？
ええ、そうすべきでしょう。
>ふー、お待たせ？
目は覚めた様ですが隈は取れてませんね？
>そんなすぐにはね？
そんなに心配かけちゃった？
……私としては多少の隈は気にしないのですが此処にはその程度の隈でも出来ている事が知られれば過剰に反応する医療関係者がいるのでは？
>あっ、婦長……！
その青ざめた様子だとあの者の存在を失念していた様ですね、我が夫？
>今日はこのまま部屋に籠るのはダメかな……？
今日は休日ではないのでしょう？
だから以前私と極一部の以外のバーサーカーを解雇すべきだと言ったのです……。>やぁホームズ、よく来てくれたね？
待たせたねダ・ヴィンチ、君がこの時期に私を呼ぶという事は例の件だろう？
>あはは流石だね！じゃあ早速本題に入ろう、今年のチョコは例年からの予測でこれ位の量を用意したのだけれどホームズ経営顧問から見てこれで足りると思うかい？
ふむ、拝見しよう。
普通であればこの量でまず足りないという事はないだろうが……。
>やはり名探偵の目から見ても不安が残るかい？
なにぶん確証に足るデータが不足しているからね？
特に妖精國の面々はバレンタインという風習を知らず今回が初めての参加だ。
>そこなんだよねー、彼女達特にモルガン陛下がどの程度の量を必要とするのかの予測が難しいんだけどホームズもそう思うのならちょっと追加しておくよありがとうね？
そうしておくといい、それと他にも用があるのではないかね？
>うん、今年も現れるであろう闇のチョコレート売り達の出現場所予測と対策をね……？
成る程、ではまず君の予想を聞かせて貰おう。我が夫、今日は紫式部図書館で調べ物をしに参りますので。
>うん解った、いってらっしゃい？
……相変わらず凄い蔵書のりょうですね此処は？
さて目的の本のある棚は……？
>>おや？モルガン陛下、このような処で会うとは。
む？誰かと思えば料理長ではないですか、食堂ではない場所で出会うのは珍しいですね？
>>私とて常に厨房に待機して居るわけでは無いのだが……、今日はそこに貼ってあるチラシの通り女性陣がメインなのでね？
食堂でのチョコ作り教室というのは今日開催でしたか。
>>そういう訳だ、陛下はこの教室には参加なさらないのかね？
妖精騎士達は参加するようですが私は友と協力して作りますので？
>>そうか、それは余計なお世話だったかな？
となると陛下は今日はどのようなチョコの造形や種類などがあるか載っている本を探しにきたといったところかな？
そうですね……、此処で会ったのも縁ですし料理長お薦めの本などありますか？
>>流石にバレンタイン用の凝った造形には詳しくはないが初心者向けで味は確かなチョコレシピで良ければ選ばせて貰うがどうかな？
それで結構です、頼みましたよ？>メリュジーヌ・バーヴァン・シー……、無事揃いましたわね？
今日のチョコ教室はレベルに合わせて担当が変わるらしいですわよ？
>>ふーん、ブーディカお姉さんによる初心者コース・調理は出来るがチョコ作り経験無し向けのタマキャの中級者コース・腕に自信のある上級者の紅女将のヘルズキッチンコースねぇ……？
で、お前らはどこにすんの？
>私はタマモキャット殿の中級者コースにする予定ですわ。
>>>んー、僕は上級者向けのコースにしようかな？
>貴女も経験ないでしょう？大人しく初心者コースにしておいた方が良いと思いますわよ……？
>>>大丈夫だよ僕はチョコ作りに関しても最強種のはずだからね？
>そんな侮るような事を言っていると大変な目にあいますわよ……？
折檻の時間でち！そこのけそこのけ閻魔が通る！雀の沙汰も味次第！さしすせそからやり直すでち！『十王判決・葛籠の道行』！！
>>>きゃあああ！！お化けぇ！？っていったぁー！？
最強種だかなんだか知りまちぇんが『最強』と『万能』は違うのでち！
経験が無いのなら地道に初心者コースから始めるのでち！
>>>わ、解ったよ謝るから！
だからさっきの(お化け)出すのやめてくれないかな……？
解ってくれればいいのでち、お前さんの実力によっては上級者コースでお相手するから精進するでちよ？(星の籠(大)でちょっと回復)
>流石は紅女将ですわね、エミヤ料理長が居ないこの調理場においては最強の御方ですわ……。ガウェイン、以前行われたチョコ作り教室とやらには参加したのですか？
>はっ！妖精騎士一同参加させて頂きました。
そうですか、ではどのような結果だったか報告しなさい？
>始まる前にランスロットが一騒動起こしましたがそれ以降は滞りなく全員チョコ作りの基礎は学べたと思われます。
またランスロットが何かやったのですか……、大事に至らず成果を得られたというのなら良いですが。
>余計な心労を掛けてしまい申し訳御座いません、ですが報告しておくべき事態ではあったと……。
報告しろといったのは此方です詫びる必要などありません、ご苦労でしたね？
それと前日にお前達の成果を一度見せて貰うので他の者にもそう伝えておいてください、完成を楽しみにしていますよ？
>はっ！了解致しました！
では失礼致します。
マシュやトトロットに協力して貰いましたし、私の方もそろそろ本格的に用意しなければいけませんね……。>なーなーモルガン知ってる？今日の食堂の厨房すごいらしいぜ？
ほう、どう凄いのですか？
>バレンタインが近いからさー？今日は食堂の業務はお休みにして色んなサーヴァント達が厨房でチョコ作ったり大型のを冷凍庫で冷やしたりで行列出来てるらしいんだわ？
それはまた…….、凄い光景でしょうね？
>なー？その皆マスターに渡すって話だから驚くよなー？ところでモルガンはそれ聞いて気が気じゃなかったりする？んー？
いいえ？むしろ私の夫ならばそれ位他者の歓心を買える者でなくてはいけませんね？
>ふーん……？そっかそっか！んじゃお茶はこの辺にしてそろそろチャコ仕上げちゃおうぜ？
……そうですね、では部屋をチョコ作り用にセッティングするので一度出ましょうか？
>オッケー！モルガンは魔術で自分の部屋の入れ替え出来てすごいし便利だよなー？
ふふん、魔女ですから。
この程度の事は簡単にこなせますよ？マシュ、トトロット、此度はチョコの制作協力ありがとうございました。
>いえ、此方こそお二人の大切な時間に関わらせていただきありがとうございます。
>>お疲れー！ちょっと早いけど無事に出来て良かったなー？
>そうですね、良かったです！
今日は協力の礼と全員の完成を祝して何時もより豪華な物を用意してありますので。
では乾杯といきましょうか？
>>かんぱーい！
>乾杯です！
>>ところで二人はどのタイミングでマスターに渡す予定？
ボクはどっかで見かけたらぱっぱと渡しちゃう予定なんだわ？(時間かけるとなんか恥ずかしくなりそうだし)
>>私は夕方頃に渡しに行こうかと、バレンタインデーは毎年先輩お忙しいですし……。
>>ふーん、ボクはもっとぐいぐいいっちゃってもいいんじゃないかと思うけどねー？モルガンは？
朝は特に何事もなく送り出し夜に我が夫が帰ってきてから渡します、楽しみは最後まで取っておくものでしょう？良くやりました妖精騎士達よ、お前達の成果(チョコ)しかと見届けました。
此ならば我が夫に渡しても恥とはならぬ出来でしょう。
後は各々決戦の日まで英気を養い万全の状態で渡すと良いでしょう。
>はっ！では失礼致します陛下、シャキッとしろランスロット！
>>うー眠い……。(ズリズリ)
>>>……お母様？ちょっといいかしら？
？どうしましたバーヴァン・シー？
>>>あのね？これお母様の分のチョコ……。明日は忙しそうだから今日のうちに渡しとかなきゃ！って思って。
これを……私に？
>>>……余計な時間取らせてごめんなさい！気に入らなかったら捨てて構わないから？バイバイお母様！
待ちなさいバーヴァン・シー！……行ってしまったか。
バーヴァン・シー、どうして何時もお前はそうなのだ。
もう少し自信を持て。
私がお前のくれたものを棄てる事など有る訳が無いでしょう……？>じゃあ行ってくるよ、あんまり一緒に入れなくてごめんね？
今日が我が夫にとって一番忙しい日だと聞いていますので気にはしてません、但し今日中に無事に帰って来るように。
解ってますね？
>大丈夫だよ、行ってきます。
行きましたか、さて今日は来客もありませんし何から手をつけましょうか……ん？
>>(ひょっこり)
ルル、貴女は残って居たのですか？貴女も我が夫たちと一緒に行くものだと思っていましたが……。
>>(ガサガサ)
ん……、これは一口サイズのチョコですか？
手作り……、ではありませんね？貴女の手では難しいでしょうし、どうしたのですかこれは？
>>φ(．．)(カキカキ)
『ダヴィンチにせっかくだし君も参加したまえって貰った』？なるほど、ダヴィンチが……。
では受け取っておきますね、我が夫にはもう渡したのですか？
>>(ふるふる)
私と一緒に我が夫が帰ってきてから渡すと？
ふふ…、私とは見た目は似ても性格は違うと思っていましたがそういう部分は似るのですね？
では貴女と一緒に我が夫の帰りを出迎えるとしましょうか？
>ただいまー、遅くなってごめんね？
無事に戻りましたか我が夫、……なにやらボロボロですがシャワーを浴びて着替えて来ると良いでしょう。
それと私達から贈る物がありますのでそれを受け取るに相応しい格好を期待します。>おはようモルガン。
おや、目覚めましたか。
今日は休日なのでしょう？もう少しゆっくり休んでいても良かったのでは？
>昨日はモルガンとゆっくり話出来なかったからね？
時間に追われてる訳では無いですしそれほど気にする必要は無いのですが……。
ですが……、ありがとうございます。
>……照れてる？
照れてなどいませんが？
それよりも起きたのならせっかくなので昨日の話を聞かせて貰いましょう、身なりが付いていった人形も含めてボロボロになる程の様々な出来事があったのでしょう？
>カボ君、直った？うん、それはそれは色々あったよ……。
我が夫が受け取ってきた予備と体を入れ換えたので心配なく、今はルルと共に向こうで休んでいます。
>なら良かった、ありがとうモルガン！
話の前にお茶の用意をするね？大分長くなるだろうから……。
ええ、お願いします我が夫。
私も今日は予定を空けてありますのでゆっくりと聞かせて貰いましょう？集まりましたね、妖精騎士達よ。
ではバレンタインの為に一時延期をしていた小モルガン祭の課題を各々に渡します。
では我が夫、お願いします。
>うん、じゃあまずはバゲ子さんから……、それとこの前チョコありがとう美味しかったよ。
>>普段はいらっしゃらないのにわざわざそれを言うためにこちらへ？……あ、ありがとうございますわ。
>次はバーヴァン・シー、チョコありがとう課題はこれね？
>>>はっ！あくまでお母様の分のつ・い・で・でやったんだから勘違いすんなよな？
>うん、解ってるよ？
最後は……、うわっ！？
>>>>ボクを待たせるなんて悪いマスターだね？目の前で焦らされたりしたら我慢出来なくなっちゃうよ……？
おい……、まだ話は終わっていないぞ？
今すぐ離れなさいランスロット。
>>申し訳ありません陛下！今すぐに剥がしますので！おい！離れろランスロット！
全く……、やはり我が夫を此処に連れてくるべきではなかったですね。
>>>(あーこれが修羅場ってやつかー。)バレンタインも終わったので食堂も何時もの落ち着きに戻りましたね、今日のケーキはどれにしましょうか？
>おーいモルガーン！
トトロット、休憩ですか？
>うん、今日はミス・クレーンと一緒に休憩中なんだわ。
モルガンもよかったらこっち来なよ？
ではそうしましょうか、ところでそのミス・クレーンとやらの姿は見えませんが？
>あれ？さっきまでとなりに座ってたのに？新しい注文しに行ったのかな…….って何であんなはじっこの方にいってるのさ！？
>>私の事はお気になさらず。
>いや、めっちゃ遠いし気にするんだわ！？ごめんモルガンちょっと話してくる！
行ってしまいましたね戻ってきた時の為に飲み物を用意しておきますか。
>ぜぇ……ぜぇ……、ごめんダメだったんだわ？
苦労を掛けましたねトトロット、とりあえずこのお茶を飲んで落ち着きなさい。
>ん、ありがと。
なにやら凄い形相で拒んでましたが私に何か原因が？
>んーん、モルガンが嫌とかじゃなくて『自分がお二人の間に入るなんてそんな恐れ多い！これ以上近づいてしまったらお二人の尊みオーラで即！座に還りますので私にはお構いなくぅ！』……だってさ？
……一部の言葉の意味は良く解りませんが、今はそっとしておいた方が賢明なのですね？
>うん……、せっかくだしモルガンにも紹介したかったんだけどなんかごめんなんだわ？>ミス・クレーンはひとまずおいといて、モルガンは今日は何頼むんだ？
何時ものケーキも良いのですがこの期間限定のチョコレートケーキとやらにしてみようかと。
>おっこれかぁー！美味しそうだし良いんじゃない？ボクはさっきショートケーキ食べたからクッキー追加するんだわ、モルガンの分も頼んでくるから待ってて？
いえ、トトロットは先程の騒動で疲れているでしょう？私が行きますので貴女は休んでいなさい。
>そう？悪いねー、んじゃお願いするよ？
あ、クッキーの種類はなんでも良いんだわ？
解りました、では……。
>お帰りー。
待たせましたね？此方をどうぞ。
>ありがと、モルガンも、ちょっと食べる？
良いのですか？
>うん、代わりにモルガンのケーキ一口貰いたいんだわ？
交換という事ですか、良いでしょうそちらの皿に乗せますよ？
>うん、こっちもモルガンの分乗せるよ？
どうぞ……、ところで向こうで例のミス・クレーンとやらが此方をみて涙目で小刻みに震えてるのですが大丈夫でしょうか？
>あー、あれは何時ものやつなんでしばらくすれば戻るから大丈夫なんだわ。
……普段からああなのですか？
>あれは本人なりのリラックス法みたいでさ？戻ったらバンバンアイデア湧いてくるみたいで頼りになるんだぜー？>んじゃボク達はそろそろ戻るんだわ？ほらミス・クレーンも立って？
>>ふぐっ……、もうしゅこし余韻に浸りたいのでしゅが。
>ボク達が食べてる間ずっと浸ってたじゃんか？工房行けばシャキッとするよ！じゃーねモルガン？
>>ああっ……、陛下素敵な一時をありがとうございますぅ～。
……ミス・クレーン。
出会いから別れまではっきりと記憶に残るであろうサーヴァントでしたね……。
目的は果たしましたし私もそろそろ戻りましょうか。
我が夫、ただいま戻りました。
>>>お帰りモルガン、……なんかちょっとだけ疲れてるみたいだけど何かあった？
いえ大した事ではありません、少し驚く様な事があっただけですので？
>>>モルガンが驚くなんて珍しいね、お茶の用意するから良かったら話聞かせてくれるかな？
いいでしょう、私も我が夫から見た彼の者の印象を尋ねたかったところですので。ただいま戻りました我が夫、突然で申し訳無いのですが相談したい事が出来ましたのだ今時間はありますか？
>お帰りー、大丈夫だよ？なんだか深刻な悩み？
ある意味では過去に類を見なかった問題ではありますね……。
>モルガンがそこまで言うなんて……、今日はバーヴァン・シーと会ってたんだよね？そこで何かあった？
ええ、その通りです我が夫。
先程バーヴァン・シーと部屋で映画を鑑賞していた時の事です。
>>『おっ！でっけえ鎧のモンスターが出てきたなー、私の趣味じゃねえけどな？
あ、そういえば前に聞いたんだけどモードレッドの鎧って汎人類史のお母様が作ったのよね？』
『私に流れ込んだ記憶によるとそのようですね、それがどうかしましたか？』
>>『汎人類史のお母様が作ったのがあれなら妖精妃たるお母様がデザインしたら一体どんな風になるのかしら！』
『……そんな事が気になるのですか？』
>>『気になるけど、よく考えたらこんな事言ったらお母様に迷惑よね？ごめんなさいお母様。』
『謝る必要はありません、お前が見たいと言うのであれば暫し時間は要りますが用意しましょう。』
>>『本当！？ありがとうお母様！楽しみにしてるわ！』
……という流れが。
>えーと……、ついつい引き受けてしまったけど一部不安要素があるので知恵を貸してほしいってこと？
……端的に言えばそうなりますね？
>(モルガンにしては珍しい失敗だからか照れててめっちゃ可愛い……。)>それで？不安要素って具体的に何かな？
あのモードレッドの鎧兜は当然ながら本人に合わせて作られていますね？
>うん、兜の変形ギミックとか格好良いよね。
ならば私もバーヴァン・シーに合わせた造形や特殊効果などを盛り込みたいのですが私はその方面には疎いので我が夫に意見を聞いて参考にしたいのです。
我が夫は変形機構付きなどが好きなのでしょう？
>うん、格好良いし燃えるよね！バーヴァン・シー用ならガッチリした重鎧より動きやすい軽装タイプの方が良いかな？
こういうのは実際どんなのがあるのかアニメとか実写の映像で動き含めて見た方がいいからちょっと資料探してくるねー？
あ、おっきーやダヴィンチちゃんのとこにも良い資料ないか聞いてみようっと。
……大変有難いのですが予想以上に熱心な反応ですね？>ダヴィンチちゃん、この前はありがとうね？
おや、いらっしゃいマスターくん。
いやいや、此方こそ面白そうな企画教えてくれてありがとうだよ。
>これこの前借りたやつ返すね？後これモルガンに材料の用意して欲しいってメモ渡された。
おーありがとう、もう全部観終わったのかい？結構な数有ったはずだけど。
>うん、解説しながら二人で観たよ、面白かった。
モルガンも結構興味引かれてたみたいで自室で早速試作品の設計図何個か書いてるよ、ダヴィンチちゃんのチョイスは流石だね？
ふふふ……、モルガン陛下はお得意様だから粗相が無いようにしないとだし何より私は万能だからね？
それと材料の方は承ったよ、それなりに量があるから準備出来たらまた連絡するよ。
>解ったよありがとう、それじゃまたね？
もう行ってしまうのかい？
>うんまだやんなきゃいけない事があるからごめんね？
ゆっくりしていって欲しいと言いたいとこだけどそうもいかないのは解ってる、だからこのダヴィンチちゃんからアメを贈呈してあげよう。
食べれば疲れなんか吹き飛ぶ筈さ、人体に害する成分は入ってないから心配いらないよ？
>(最後の一言がちょっと不安にさせるけど)ありがとう、行ってきます、後でモルガンにもこのアメあげようかな？
うん、サーヴァントにも効果はある筈だから良いんじゃないかな？
いってらっしゃい、またのお越しを待ってるよ。
……アメを口に含んで設計してるモルガン陛下って想像すると可愛いじゃないか。
そんな姿は多分マスターくんにしか見せないのずるいなぁ……。>ダ・ヴィンチちゃん頼んできたよー。
戻りましたか、ご苦労でしたね我が夫。
>>お邪魔しております、マスター様。
>あ、ガラテアさんも来てたんだ？
造形への知識とバーヴァン・シーに近しい存在としてアドバイザーとして呼びました。
>>私の知識がモルガン陛下のお役に立てるなら光栄です。
>モルガンを宜しくね？
あ、ダヴィンチちゃんにアメもらったんだけど二人とも食べる？疲れが吹き飛ぶ元気になるアメだって。
若干普通の飴かどうかの疑惑の生じる文言ですね……、私は後でいただきます。
>>私も帰り際にいただいていきます。
>そっか、ところで試作は順調にいきそう？
現在私の書いた図案からガラテアにサンプルとしてミニチュアサイズでいくつか立体化して貰いました。
>おお、凄いね！流石ガラテアさんだね。
>>恐縮です。
ガラテアから技術を学びダ・ヴィンチの材料が届き次第、実物大の鎧を私の魔術の加護も加え完成させる予定です。
>うん、頑張ってね？
……ところでさっきから足下をランスロット(狂)みたいな全身鎧着たのがうろうろしてるけどあれは何？
ああ、あれですか……。
>>ルル様です、私がモルガン陛下への御指導の一環で作り、気に入られたようなので差し上げました。
>あー、ルルなんだあれ……、そういえば兜からポニーテール部分が飛び出てるな。>ルルー、こっちきて良く見せて？
>>……♪︎(ドサッ)
>うーん、精巧に出来てるけどその分何時もより重いなぁ……、ルルは動き回るの苦になってないみたいだけど。
着名(ギフト)の加護もありますし自分よりも大きな荷物を運ぶ事もあるのでこのくらいは問題無いのでしょう。
>>>マスター様が来る前から鎧姿で歩き回ってても問題無いように見受けられますし、使い魔としても頼もしい限りですね。
>誉められたよ良かったね、ルル。
あっそういえばカボくんは？
>>>カボチャのぬいぐるみの方ならあちらでもふもふの大きなぬいぐるみとお休みなさってます。
>ほんとだ、もふぬんのすぬいぐるみの上で仰向けで寝てる。
我が夫、私はガラテアとの作業の再開をしますのでその間ルルの相手をお願いします。
>了解、頑張ってね？
>>……！(腕を振って応援)
>よしよし、モルガンが手ずから自分の為に頑張ってくれるなんて完成待ってるバーヴァン・シーも嬉しいだろうな……。あーあ、つまんね。
お母様は最近忙しいからって一緒にいられないし、靴作りにガラテアんとこ行ったら『今日は用があるので外出しています』って張り紙が貼ってあって工房閉めてるし……。
バーゲスト達にちょっかい出しに行くって気分でもねぇしなぁ……。
……お母様、鎧作るのには時間が掛かるって言ってたけどまだしばらく掛かるのかしら？
昔のお母様なら片手間にパッパと魔術で出してたんだろうけど……。
最近は魔術使わず色々な事に手を出してんのはやっぱザコマスターのアイツの影響かぁ？楽しそうなお母様の姿見るのは嬉しいけどそれはそれとしてムカつく！
あー！鎧なんてもういいから早くお母様とまたゆっくり過ごしたいな……。マスター……、見つけたよこんなところにいたんだね？
>やあメリュジーヌもご飯食べに……、って雰囲気じゃないね？
何でそんなにフル装備で肩を震わせながらいー！って顔してるの……？
聞いたよ、陛下を手伝って鎧の資料集めしてるんだって？
>あ。
あ。じゃないよ！気づくの遅いよ！？バーゲストみたいなガッチリ鎧じゃなくて軽装タイプのを探してるんでしょ？
本来なら真っ先に僕の所に来るべきなんじゃないかなぁ！？
ほら見て！僕の鎧カッコいいねって前に誉めてくれたでしょ！？
>うん、それはゴメン！
でもここ食堂で人目もあるし鎧姿でくっつかれると鎧の角が当たるのとバイザーが顎に……。
罰だと思って我慢して？ただでさえ君と会うのを陛下に制限かけられてうずうずしてるのに……。
こうなった以上君はもう私の物だ……、深い水の底へ連れていこう！
>ちょっ！宝具の時の台詞じゃないのそれ！？落ち着いて！
>>メリュジーヌ！マスター！なにをやっているんですの！？離れなさいな！
>>>ええい！ここは食堂だぞ！乳繰り合いたいのなら他所でやりたまえ！！さて……、我が夫？
>……はい。
先の食堂での騒動について何か弁明はありますか？
>……ありません、大変ご迷惑おかけしました。
良い心掛けですね、主犯はランスロットとはいえすぐに事態を止められず食堂と周囲の利用者に迷惑をかけたのも事実ですので罰を与えます。
内容に関しては決まり次第伝えますのでそのつもりで。
後に回しても我が夫ならば逃げ隠れ等という不様な真似はしませんよね……？
>うん、お手柔らかにお願いします……。
後一つ聞いて良いかな？
何でしょう？
自分と入れ違いでバゲ子さんにメリュジーヌが抱えられて出ていったけどどこ行ったの？
私からの戒めだとランスロットには効果が薄い様なので？食堂で起こった事件で有る事とバーゲストの勧めもあり地獄の裁判官も兼ねているという紅閻魔女将に処遇を任せる事にしました。
>そう……なんだ。(お化け苦手だし紅先生はそういう所は容赦ないから効果抜群だろうな頑張ってねメリュジーヌ……。)>チュンチュン、失礼するでちよ？
よくぞ来てくれましたね、紅閻魔女将。
>紅閻魔でいいでちよ？お招きありがとうでち。
礼はいりませんよ、此度は我が妖精騎士が世話になりました。
>皆ちゃんの憩いの場である食堂での事件にあちきも料理長もお冠だったでちからキツめにお灸を据えてしまったのでちが……、その後大丈夫でちたか？
近頃周りを見回したり急に後ろを振り返ったりと挙動不審ではありますがしばらくすれば立ち直るので心配はいりません。
>そうでちか。
せっかくの機会ですので、地獄の裁判の内容や罪科の判定基準等の話を伺いたいのですが構いませんか？
>いいでちよ、陛下は公平公正を重んじるとご主人から聞いてるでち。
妖精國で培われた陛下の罪に対する考えも聞いてみたいでち。
では互いに情報交換と致しましょうか？
その前に此方へ……、我が夫が貴女の持て成しの用意をしてますのでそれが済んでからにしましょう？
>ありがとうでち！いつもは持て成す側のあちきがされるのはちょっと妙な気分でちね……。我が夫、用意は出来ていますね？
>うん、ダ・ヴィンチちゃんに頼んだ材料も既に工房に運び込んでるよ。
流石ですね、では我が娘の鎧の仕上げと参りましょう。
>うん、色んな人達に協力してもらったし頑張ってね！
ダ・ヴィンチや刑部姫の資料と材料の確保……、ガラテアからの技術供与……、紅閻魔による助言……、その他の者達の協力にも感謝をしなければいけませんね。
>最高の物が出来るのを期待してるよ！
ふふ、そうなるのは私が作るのですから当然でしょう……？
私はしばらく工房に籠り作成に当たるのでその間の事は頼みますよ、我が夫。
>うん、なるべくモルガンが作業に集中出来るようにするよ。
頼もしいですね、では完成後に会いましょう。待たせましたね、バーヴァン・シー。
お前の為の鎧が完成しました。
>……。
……？どうしましたバーヴァン・シー？
……もしや気に入りませんでしたか？
>あっ違うのお母様！！
最近忙しいからって会えなかったしもしかして気に障る事言っちゃったのかしら？って思ってたから本当に鎧作ってくれてたんだ！ってびっくりしちゃって……。
どうしてお前はいつも(他ののものに対しては高い洞察力を発揮するのに私を相手にする時は)そうなのだ……？
>ごめんなさい、お母様がこんなに鎧作るのに時間掛かるなんて思わなかったから……。
……時間が掛かったのではなく(お前を護るのに納得出来るの物を作る為に)時間と手間を掛けたのですよ？
>えっ？
バーヴァン・シー、一度着けてみてくれませんか？
お前に合う様に作ったつもりですがやはり実際に見てみない事には……。
今回は特別に私が着替えを手伝ってあげましょう。
>自分で着替えられるから大丈夫よお母様！？ちょっと待ってて！
遠慮する必要はないのですがお前がそういうのならば私は座して待ちましょう。>お母様……。
装着完了しましたか、見せてみなさい。
>うん……、どうかしら？お母様の神デザインをちゃんと見せられてる？
うむ、私の見立てに狂いはなかった様ですね。
飾りではなく戦闘も想定して作る場合お前にはその方が向いていると判断しました。
一見レオタードと肩当て等の最低限の防具で防御面積が薄い様に見えますが私の魔術で強化してあるのでそう簡単に壊れる事はないでしょう。
>ありがとうお母様。(お母様がそこまで考えてくれてたなんて……。)
それとこれを渡しておきます。
>これって指輪……？
その鎧を収納する為の魔術を刻んだ指輪です。
それに念じながら魔力を込めれば瞬時に鎧を着脱可能にしてあります。
>こんなに沢山の贈り物ありがとうお母様！えっと魔力込めるってこうかしら？
おい待て！今魔力を込めては……！！
>あっやばっ！！裸になっちゃったわ！
……何をやっているのですか
鎧しか着てない状況で不用意に使えばそうなるのは解るでしょう？
この場に他の者が居ないから良いものの早く着替えるか換装し直しなさい？(記念撮影の用意もしていたのですがどうもバーヴァン・シーが落ち着かない様なので今回はやめておきましょうか……。)>あの……、メリュジーヌ？
何かしらマスター？
>そんなにくっつくと監視ぬいぐるみの警告が鳴っちゃうよ？
一回鳴った後しばらく離れればまた最初に戻るからギリギリまではこうしているわ。
>ところで何で今日は竜モードなの？
この方が直にあなたを感じられるから……。
ねえ、この前の食堂での事覚えてる？
>うん。
場所を考えなかった私も悪いみたいだけど、元は私の事を忘れてしまっていたあなたのせいでもあるんだし？
紅閻魔の恐～いお仕置きから陛下に二人きりでいても良いって許されるこの日をずっと待っていたのだから今日はいっぱい慰めて……？
>その件はごめんね？
今は言葉よりも行動で示して？警告鳴っちゃうからほらほら早く？
>はいはい、よしよし。
ふふっ、くすぐったい。
人間に頭を撫でられて暖かくて気持ちいいなんて不思議な感覚だわ……、この程度じゃ普通なら何にも感じないから。
>機嫌直ってよかった。
ん？ちょっとは良くなったけどまだまだこれからよ？
>>ぬ～ん…ぬ～ん…
ん、警告鳴っちゃった……、一旦離れるから今度は言葉でお願いね？
今日は部屋(巣)から逃がさないからそのつもりでいてね？我が夫、先日は苦労を掛けましたね？
>モルガンもお疲れ様、バーヴァン・シー喜んでた？
ええ、多少のトラブルはありましたが気に入った様子でしたよ。
>おー良かったね！
ええ、我が夫の方はどうでしたか？ランスロットの様子は……。
>今はもう落ち着いていつも通りだよ。
そうですか、また羽目を外さなければ良いのですが……。
>紅先生のお仕置き効いたみたいだしそこは大丈夫じゃないかな？
あのランスロットにそこまでのダメージを負わせるとは……、やはり汎人類史は興味深いですね。
>効果見込めるからってその辺を突くのは可哀想だから程々にね？
そこは理解しているので心配なく、追い詰め過ぎても逆効果になりますので。
>なら良かった、それで今日はこのままコタツでまったりしてる？それともどこかに移動する？
今日はこのままで良いでしょう、良ければ我が夫の思い出話とやらをまた聞かせ願えませんか？
>いいよー、今日はある特異点での百階立ての和風な塔(温泉付き)の話をしよう……。
ほう、それはまた妙な経験をしたものですね……。>おーいマスター、モルガーンお邪魔するよー？
>>ハベにゃんいらっしゃい。
トトロット、何かありましたか？
>んー？いや今日は暇だから寄ってみたんだわ、ここはコタツもあるし。ん～ぬくい。
本当にトトロットはコタツが気に入ってますね。
>うん、なんかスッゴい心地良くて安心するんだわ。
ハベにゃんってネコっぽいからかな？ネコもコタツで丸くなるって言われる位コタツ好きなの多いし。
>マジで？ここにネコ居ないのが惜しいんだわ……。
他の者から猫を借りてくるのもなんですし、図書館で猫の写真集でも見ましょうか？
>おっいいねそれ！コタツで丸くなってる姿とかあるのかな？
>>そこは式部さんに確認しないとだけどネコの写真集自体はあるんじゃないかな？
>そっかーよし！ボクはちょっと図書館行ってくるけど二人はどうする？
私も行きましょう、トトロット一人では本の出し入れが大変でしょうから。
>>そのうちルル達が帰ってくるし、自分はここで留守番してるよ。
>わかったんだわ！んじゃ行こうぜモルガン！にゃーにゃーにゃー！ほらモルガンも！
私もやるのですか？にゃ……、にゃーにゃー。
……我が夫？
私達が部屋から出たら今の事は忘れる様に……、良いですね？我が夫、ただいま戻りました。
>マスター、お待たせー。
>>お帰り、ルル達ももう帰ってきてるよ。
そのようですね、人形が頭に乗っていますが重くはないのですか？
>>うん、カボくんは胴体は綿だからそんなには。
>おールル～！元気してるか？(ルルを抱き抱える)
>>>……♪︎(嬉しそう)
留守中に何かありませんでしたか？
>>ルル達が帰ってきた以外は特になかったよ、そっちは収穫あった？
ええ、トトロットが我が夫にも見せたいというので何冊か借りてきました。
>>そうなんだ、ありがとうね気を使ってくれて。
>だって皆一緒じゃなきゃ不公平なんだわ、マスターちょっと失礼するよ？
トトロット……、何故我が夫の膝の上に？
こうすればマスターとルルと一緒にコタツで写真集見れるじゃん？
ほらモルガンも隣にきて一緒に見ようぜ？
コタツの上に広げれば見えると思いますがトトロットがそうしたいのならば良いでしょう。
我が夫、隣に失礼します。
>>うん。(モルガンの顔が近い……。)
我が夫、トトロット達の扱いには細心の注意を払ってください。
>>うん……、わかってるよ？揃いましたか、妖精騎士達よ。
>はっ！全員揃っております！
>>まだ眠い……。
>>>今日はシミュレーターに集合ってことは久々に訓練するのね？
その通りです、バーヴァン・シー。
今日は仮想敵ではなく実際のサーヴァント達との模擬戦闘を行いたいと思います。
>なるほど、それでその相手とは一体どのような者達で？
彼方を見なさい、今回は我が夫を通じて汎人類史の円卓の騎士であるガウェイン・ランスロット・トリスタンに協力して貰いました。
それぞれ一対一で戦って貰います。
>なんと……！(模擬戦とはいえあちらの円卓の騎士達と剣を交えて戦えるとは……！)
>>へえ……、ありがとう陛下おかげで目が覚めたよ。
>>>流石お母様ね！(シミュレーターの影の奴ならともかく本物相手かよ……！お母様の前でガッカリさせるような真なんて似出来ねえのに……！)
相手を見て気を引き締めた様ですね？
今回の模擬戦闘は互いに宝具は封印、己が鍛えた技量と経験のみで戦うこと。
一人につき三戦……、つまりは全員と戦って貰いますのでその事も踏まえて動く様に。
今から十分後に始めますのでそれまで作戦を考えるなり精神を落ち着かせるなり好きに過ごすと良いでしょう。
勝ち負けにはこだわりませんがお前達の相応の活躍に期待します。では始める前に今回の注意点を伝えておきます。
・スキルは使用可・宝具は禁止。
・私と我が夫は戦闘中の指示は出しませんが中々決着が着かない時やどちらかの戦闘の継続が厳しい状況と判断した時は強制停止します。
・三連戦ですが一戦終わる毎に回復を挟みますので宝具以外は出し惜しみせず全力で行くように。
>一回毎に回復してくれるなんて随分優しいんだね？
今回の模擬戦闘は互いの能力の把握と改善点を探る事ですので一通り戦って貰わねばならぬので。
まずはそれぞれ同名の相手と戦って貰いますので指定した位置につきなさい、他の者を巻き込まぬ様に個別に結界を張ります。
>>はっ！(初戦からガウェイン卿とは……！落ち着かねばならないのにあの方を前にするとどうしても胸が高鳴ってしまいますわね……！)
>>>私の相手はアイツかぁ……。
>>>>かつて宴を共に盛り上げた相手に開始前から面倒そうな視線を向けられていて私は悲しい……。(ポロロン)>モルガンお疲れ様ー。
む、此方に来たのですか？我が夫。
>うん、模擬戦始まったし後は基本的に反則になるような行動がないか見てるだけだしね？
モルガンの気が散るようなら離れるけど。
いえ問題ありません、会話していたせいで見逃すほど呆けてはいませんので。
>そっか、ありがとう。
じゃあ隣で観戦させて貰うよ。
我が夫は汎円卓達に作戦を授けたりしたのですか？
>いやー？訓練だし本人達の判断に任せた方が良いかなって、多分モルガンもそうするだろうと思ったし。
ほう、流石は我が夫と言っておきましょうか。
>あはは、ありがとう。
>>はあああっ！
>>>ぬううん！！
>うわーバゲ子さんとガウェインのフィールドすっごい砂煙で何も見えないや……。
結界で遮断してるので破片が此方に当たる心配は無いですが密閉されてる分煙が濃くなっているようですね。
二戦目からはもう少し調整するとしましょう。
>あの二人は見えないからって反則とかしそうにないから安心だね。
多分全力のぶつかり合いの結果のこの砂煙だろうし。>太陽の出ていないフィールドだというのにこれ程の膂力……！流石だガウェイン卿！
>>ありがとう、そんな私と真っ向から打ち合える貴女も大したものですよ？
……っ！(確かに打ち合えはするが圧し切るには至らず決定打を入れるような隙も到底なく、距離を空けて鎖やブラックドッグを交えてもあちらの進撃は容易くは止められぬ……！これが汎人類史の闘いの歴史で培われた力だというのか……！)
>>>煙晴れてきたけどバゲ子さん苦戦してるみたいだね？
バーゲストは妖精國では自分と同程度かそれ以上の力量を持つ剣士との戦いは殆ど経験が無かったので無理もありません。
>>>そっか、妖精國じゃ軍を率いてのモースや人間の兵士や牙の氏族がメインの相手だもんね？
その通りです、我が夫。この戦いを通じてそのような場合の対処の仕方を学習して欲しいものですね。
>ガウェイン卿！悪いがこの一撃でその喉元に食らいつかせてもらうぞ！！(聖者の数字・ワイルドルール発動)
>>……良い気迫です！来なさい！！妖精騎士ガウェイン卿！！！(聖者の数字・不夜のカリスマ発動)
どうやらバーゲストは長期戦は不利と見て渾身の一撃に賭ける事にしたようですね？>見事です……！後ほんの少し踏み込みが深ければ私はこうして立っていられなかったでしょう……！
>>ガウェイン卿、お相手感謝致しますわ……。
>おっと、倒れるのならばこの私を下敷きに。
もはやレディを支える力も持たない私のあがきではありますが、貴女を土にまみれさせるのは忍びない。
>>>ガウェインが倒れたバゲ子さんの下敷きになっちゃったよ！
他の対戦が終われば回復するのですし今は放っておきましょう。
……何やらガウェインも心なしか潰されているのに嬉しそうですし？
>>>それじゃ次はトリスタン達かランスロットの確認しようか？
先程からその二人の様子も魔術で確認していましたがバーゲスト達程の進展は無いようですね。
>>>そうなんだ、俺にも様子見れる様に出来るかな？
そのくらいの事造作もありませんよ？
バーゲストも終わった事ですし、次はバーヴァン・シーとトリスタンの戦いの様子を拡大し映すとしましょう……。
>>>ありがとう、トリスタンは強敵だけどバーヴァン・シーには頑張って欲しいね？
ええ、勝てとまでは言いませんが何らかの活躍を期待しています。>トリスタン達のフィールドは森なんだよね？
そうですね、お互い同じタイプの武器を持っていますので場をどれだけ有効に使えるかが重要です。
>>あーイラつく！ポロロンポロロン鳴らしながらこっちの攻撃全部相殺しやがって！
>>>(ポロロンと鳴らしながら攻撃してるのは貴女も同じでは？)
>>っ！そこかよ！(ポロロン)
>>>むっ、感付かれてしまいましたか。(ポロロン)
>>ちっ！だが姿は見えた！逃がしてたまっかよ！！
バーヴァン・シーはフェイルノートではなく距離を詰めての魔弾乱射による範囲攻撃に切り替えましたか。
>トリスタンは今のところ木々を盾にしたり避けたり迎撃してるけどどんどん近づかれてるね。
トリスタン卿もただ無為に追い詰められている訳ではないでしょうがバーヴァン・シーもそのくらいは解っているはず……。
一体どう対処するつもりなのかその判断を見届けさせて貰いましょう。>よっし！貰ったわ！
>>そうはさせません……！
>はっ！んなもん当たんねえよ！これで終わりっ……！？
>>>バーヴァン・シーが空中で突然止まった！？
あれがトリスタンの策ですか……。
>>申し訳無いですがこのような場合の為に周囲の木々に張って置いた弦の結界で拘束させていただきました。下手に動けば体がズタズタになりますよ、終わりです。
>敵を目の前にして拘束しただけで終わりだなんて……、随分甘いんじゃない？(メキメキ)
>>なっ！力任せに木をへし折ろうというのですか！？そんなことをすれば体に弦が食い込んで痛みでまともに動ける訳が……！？
>同じもん持ってる私がこれの予想出来ないと思ったのかよ？
残念ねー？お母様が見てらっしゃる今の私は無・敵・なの♪︎(祝福されし後継のスキル封印&グレイマルキン発動中)
きゃはは！ぶっ飛んで潰れやがれぇ！(腹に蹴り&へし折った大木で追撃)
>>ごはぁっ！環境利用と技術重視の勝負かと思いきやまさかここまでの力業でこられようとは……！このトリスタンの目をもってしても見抜けませんでした……！(ガクリ)
>そう思うんならまずは普段から目をちゃんと開けたらいいんじゃね？もう聞こえてねぇか、おやすみなさーい♪︎
……お母様ちゃんと観ててくれたわよね？
>>>えっと……、勝ったねバーヴァン・シー？
……！
>>>……。(あのモルガンが娘の予想だにしない行動に驚きすぎて固まっている……。)>モルガン大丈夫？
……！？コホン……、何の事はありませんよ我が夫。
無心で我が娘バーヴァン・シーの武功を称えていただけの事でしょう？
>……うん。
さて最後はランスロット達の闘いですが……。
>どうかしたの？
我が夫、この模擬戦闘開始からどれ程の時間が経過したか確認出来ますか？
>んーちょっと待ってね？大体一時間位かな？
ありがとうございます、では映像を切り替えましょう。
>あーこれは……。
我が夫も理解したようにこの間にお互いのダメージはほぼ入っていません。
>お互いガンガン攻めてるんだけどメリュジーヌはアロンダイトの硬さを活かした受け流しでランスロットは身軽さと速さで距離を空けられたりで一気に攻めあぐねてるって感じだね……？
次の闘いの組み合わせもありますし、このままだと決着が着かなさそうなので中断による引き分けにしたいと思うのですが如何でしょうか？
>そうだね、個人的には特撮みたいな戦闘でいつまでも観てられるけどそういうわけにはいかないから仕方ないね……。>ふぅ……、何とか全員の組み合わせの対戦終わったね？
それぞれが三戦ずつやる以上普段よりも長くなるのは解っていましたが予想以上に長引いてしまいましたね？
>それだけ白熱した戦いが繰り広げられてたって事だし円卓の皆の普段とは違う面が色々観れてよかったよ。
シミュレーター占領状態になっちゃってシミュレーターに来た他のサーヴァント達には悪い事しちゃったかもだけど…。
大抵の者は居残ってそのまま観戦し一部は酒盛りの準備までもしていましたし、我が夫が気にする程ではないかと。
>なんか途中からスポーツ観戦みたいな空気になってたよね、楽しんでたなら良いんだけど。
それでこの後どうする？一旦食堂に寄って何か食べていく？それとも部屋に戻る？
そうですね、部屋に戻り今回の模擬戦闘のまとめと反省点の洗い出しをしましょうか？
>了解、じゃあ行こうか。>ただいまー。
ルルー、カボくん留守番ありがとうね？
>>……!(出迎えに駆け寄る)
私達が留守の間に来客や連絡等はあったりはしませんでしたか？
>>……。(問題なかったというジェスチャー)
よろしい、ご苦労でしたね。
>まとめに入る前にお茶飲んで一息つこうか、淹れるからモルガン達は座って待ってて？
ありがとうございます、我が夫、では此方も休憩が終わり次第資料作成に移れるように支度をしておきます。
>うん、ありがとう。
お茶菓子はクッキーで良いかな？
ええ、結構ですよ。
お待たせ、紅茶淹れるのは久々だから大丈夫かな？
この前まではコタツを出していたのでそれに合わせて日本茶でしたからね。
ふむ……、腕は落ちてはいないようですよ？我が夫が淹れるいつもの味と香りです。
>そっか、良かったよ。
モルガンが楽しそうだと嬉しいしあんまりがっかりさせたくないからね？
……それは良い心掛けですね？我が夫。さて、では模擬戦闘の戦績まとめに入りましようか。
>そうだね、誰から始める？
初戦が一番早く終わったバーゲストから始めましょう。
>了解、バゲ子さんは……。
一戦目ガウェイン……✕
二戦目トリスタン……✕
三戦目ランスロット……✕
で惜しかった部分もあるけど最後まで押し切れなかったって感じだったね？
初戦から普段のバーゲストの戦い方と比べて些か精細を欠いていましたね。
>宝具が使えないのと手練れとの対人経験が不足してたのもあるけど、汎円卓には特別な憧れがあったみたいだからどうしてもその昂揚を抑え切れなかったのかもね？
一戦目を落とした事により焦りが出たのか二戦目のトリスタン戦もそこを突かれてしまいましたね。
>一戦目落としたのと妖精國で一度戦った事もあって最初にトリスタンを必要以上に警戒しちゃったから距離を取られて後手に回っちゃったのが痛いね……。
最後のランスロット戦も当然そのような精神状態で戦える程甘くはありませんので……。
>結果全敗になっちゃったけどもう少しコンディションと場の巡りどちらかが良ければ勝ててただろう勝負もあるから今後に期待だね？
そうですね、後で此方からも伝えますがバーケストならば今回の反省点も自分で解っている筈なので心配はしていません。さて次は……、メリュジーヌにしましょうか？
>メリュね、えーと……。
一戦目ランスロット……△
二戦目ガウェイン……◯
三戦目トリスタン……◯
流石最強種を自負するだけあって円卓相手にも勝ち越したね。
ランスロット戦後の他の者の治療中に我が夫にべったりと張り付いていましたね……？
>『楽しかったのに途中で切り上げられて不完全燃焼だから構ってー？』って理由だったね……。
……まぁ良いでしょう、その後のガウェイン戦ですが。
ガウェインとはしばらく打ち合った後一気に上空に飛んでから猛スピードの急降下突撃が決め手だったね。
ガウェインも当然守りを固めましたが勢いを殺しきれず頭から血を流しながら倒れたのでしたね？
>倒れる前に血塗れなのに爽やかな笑顔で『これは私の敗けですね！』って言ってたね……。
余裕があるのかないのか解りませんね……？
そして最後のトリスタン戦は……。
>始まると同時に頭からの全力突撃してトリスタンが盛大に吹っ飛ばされたね……。
……確かに時間を与えると厄介な相手に速攻は効果的ですがその様なスマートではないやり方をせずとも良かっでしょうに。
>まぁ普通にまっすぐ突撃するより予想外で反応遅れるだろうし……？
トリスタンは今回は鎧着てなかったから決まれば他の二人よりダメージ大きいしね。最後はバーヴァン・シーですね。
>うん、バーヴァン・シーは……。
一戦目トリスタン……◯
二戦目ランスロット……✕
三戦目ガウェイン……✕
負け越しではあるけどやっぱり最初のトリスタン戦が大金星だね？
ええ、相手側の油断……、いえなるべく穏便に済まそうという甘さが出てしまった部分もあるとはいえ良くやったと思います。
>運もあるけどちゃんと戦いの中でトリスタンの性格を見極めて準備しながらそういう流れになるように場を持っていったんだから凄いよ？
だから後でもっと誉めてあげてね？
ええ……、その様な心配はせずとも解っていますよ我が夫？
>良かった、それでランスロット戦とガウェイン戦だけど……。
あれの敗因はどちらも地力と経験の差ですね。
ランスロットには物陰に隠れつつ枝による囮や石礫などで集中を乱されたところを一気に詰められガウェインには多少のダメージ覚悟で突進されて回避しているうちに逃げ場を塞がれてしまいました。
>バーヴァン・シーは自分のペース乱されると弱いのとガッチリした体格のバゲ子さんや飛べてスピードもあるメリュジーヌに比べると自分より大きい相手に狭い場所に追い込まれると突破するのが厳しいのが課題だねー。
そうですね、予想外の事態にも動揺しない精神を鍛える様に言っておきましょう。お待たせー、この前の模擬戦ありがとうね？
>いえいえ、妖精騎士達との貴重な機会を頂いて更にこのような慰労の場まで設けて頂き感謝しますマスター。
そんな畏まらずにさ？
ほら座って座って、食堂で円卓の騎士が三人も立ってると目立つし。
>>では失礼して……、それと勝手ながら料理の方はいくつか頼んでおきましたのでもうすぐ運ばれてくる筈です。
いや助かるよガウェイン。
>>>ガウェイン卿……、こんな時くらい鎧を脱いできても良かったのでは？(訳・必要以上に幅を取ってるのでマスターと距離が離れてしまい私は悲しい)
>>何を言うのですか、トリスタン卿？
仮に襲撃とまではいかなくとも何らかのトラブルで物がマスターに向かって飛んできた時には一番頑丈である私が盾にならねばならないのですよ？
ありがとう、ガウェイン。トリスタン良ければこっち側に来たら？三人と一人だとなんかバランスがあれだし。
>>>おお……、ありがとうございますマスター。(隣に移動)
さて、じゃあ料理は頼んであるし乾杯のための飲み物を頼もうか？
自分は今日はオレンジジュースにするけど皆は何にする？お酒？
>いえ、マスターを差し置いて酒を頂く訳にはいきませんのでマスターと同じものを。
>>私もそうします。
>>>私も同じく。
ではカウンターに近い私が注文してきましょう。
あ、ありがとうトリスタン。
トリスタンが、帰ってきたら乾杯して料理足りなければ各自好きなの頼んじゃってね？集まりましたか、妖精騎士達よ。
この前の模擬戦闘はご苦労でした。
本来はやる予定では無かったのですが、我が夫は汎円卓達と宴の席を設けるとのことで此方もやらねば公平ではないと思いましたので我々も慰労の会を始めます。
>……有難いご配慮感謝致しますわ陛下。
>>まだ落ち込んでんのかよ？せっかくお母様が私達の為に用意してくれたんだからシャキっとしろよなー？
>わかりましたわ！この場では気にしない様にするのでテーブルの下でヒールの先で人の脛を蹴るのはやめなさいな！？
バーヴァン・シー、宴の場ですのでこういう時は険悪になるような行為は控えなさい？
>>はーい、ごめんなさいお母様？(でも食べて話するだけじゃもの足りねぇな……、そうだ！料理が来たらお母様に食べさせてあげよっと)
>>>ねえ陛下一つお願いがあるんだけどいいかな？
向こうのテーブルにいる我が夫と円卓達の方に混ざりたいというのならば却下です。
>>>心を読まれた！？これが話に聞く陛下の妖精眼か……！
妖精眼で無くともお前を知る者は大抵の場合考えが解ると思いますが？
>>そうだな。
>そうですわね。よーっす、マスターとモルガンいるー？
おやトトロット……、この様な時間に珍しいですね？どうしました？
>うん、妙な噂聞いたんで仕事帰りに寄ってみたんだわ？
ところでマスターは居ないのかい？
我が夫はブリーフィング注意ですが、その噂とやらに我が夫も関わっているのですか？
>うん、まあね？ところでモルガンさー？
なんでしょう？
>最近マスターと喧嘩した？
……してませんが？
>そっか！良かったんだわ！
この前食堂で離れたところでお互い合流せずにパーティーしてたから喧嘩でもしたのかな？って聞いたからさ？
ああ、あの事ですかそれでしたら……。
>あはは！なーんだ！単に汎円卓組と妖精円卓組で男女別れてただけかよー？
>それだけの事でまさかその様な噂がたとうとは……。
>ボクはそんなに心配してなかったけどいつも一緒の二人が同じ所にいるのにわざわざ離れて行動してるのって気になる人は気になるもんなんだろなー。
その様なものですか……、次からはそこも考慮するとしましょう。
>まー誤解だってはっきりしたしその話してる人見かけたら説明しとくんだわ！じゃーね？
それは有難いですが……、もう帰るのですか？
>うん、それが確認したかっただけだし！また明日なモルガン！
わざわざありがとうございます、また明日会いましょうトトロット。>おーいモルガンちょっと早いけど来ちゃったぜー？
よく来ましたねトトロット。ふむ、ではせっかくなので今日のお茶はトトロットの選んだ物にしましょうか？
どれが良いでしょう？
>おー？和・洋・中っての？色んなお茶がいっぱいあるなー！
あ、これ飲んだこと無いかも？
そちらですね、では用意しますのでそちらで座って待っててください。
>いつも用意してもらって悪いねーモルガン。
此方の趣味に付き合って貰ってるので気にする必要は無いですよ？此方もトトロットには定期的の服などを頼んだりしていますし。
>そっか、んじゃボクたちはマスターの国の言葉で持ちつ持たれつってやつなんだわ？
そういう言葉があるのですね？
>うん、それよりさ？
モルガンとのお茶会って最近は色んな種類のお茶出てきて楽しいんだけど茶葉とかってどこでそんなに調達してんの？
主にダ・ヴィンチが用意したものや我が夫達がレイシフト先から持ち帰って来た物などですね、他には私が魔術で茶葉を変質させたりする時もあります。
>随分沢山種類あるなと思ったらそんな事までしてるのかよ！？モルガンすげー！
この程度の事造作も無いことですよ？魔女ですから。>おーいくろひ～、この前借りたマンガ返しにきたよ？
さすがくろひーセレクション！って感じの面白さだった。
おんやぁ、マスター殿！
わざわざ届けて貰ってすまんでござるなぁ～。
>このくらい気にしないでよ、俺達の仲じゃないかー？
ええ～？そんな事言って～？あの時の事拙者は忘れてはおらんでござるよぉ？
>……なんかあったっけ？
wow！マージで覚えてらっしゃらない！？拙者的には結構な事件だったでござるが！？
>うん。
ふぅ～、仕方ないでござるなぁ……？
これから拙者の回想タイムに入りますが時間の余裕はありますかな？
お手洗いとポップコーンの準備などは上映前に先に済ませておくのがエチケットですぞー？
>元々返すついでに駄弁りに行くってモルガンには伝えてあるんで時間はあるけどさ？そんな映画の尺並の回想入るような事件あった……？
いんやぁ？ないでござるが？そのくらいの心構えで！ってやつでござるよ？
では今回はここまで！次回に続くの巻でござる！
>え？引っ張るんだ？オッホン！では改めまして始まりますぞほわんほわんひげひげ～。
>わーい。(さてはそのフレーズ使いたかっただけだな…？)
あれはモルガン陛下がカルデアに来てまだ間もない頃の話でござる。
『おっ、あそこにおわすは我がソウルメイトのマスターと噂の女王様でござるかな？デュフフ是非お近づきになりたいものですな？おーいマス……！？』
>>『それ以上みだりに近寄る事は許さぬぞ？下郎。』
『げ、げげげ下郎！？ちょっと酷くない？つーかちょっとフレンドリーに近づいただけで此方の首に向かって槍振るの酷くないでござるか！？ガッツが無ければ即死だったでござるぞ！？』
>>『時を改めるが良い、今は私との時間だ。』
『くわーっ！？この女王様話通じねぇー！？ちょっとマスターからもなんか言ってやって？』
>『……。』(目を反らす)
『はーっ！？ひょっとして邪魔されたくないから見なかった事にしようとしておりますかこのマスター様は？』
>>『行きますよ、我が夫。』
『マジで行きやがったよあいつら。』
という悲劇があったのでござるよ？
>あー、あれね。ちゃんとその後お詫びに缶ビール差し入れしたので水に流したじゃない？
おお、あれは美味かったですぞー！まぁ話のタネ程度で別に本気で恨んでる訳じゃごさらぬし？それにしてもモルガン陛下もあの頃と比べ態度大分柔らかくなったでござるなぁ？
>知り合いも増えたからねー。
んで？毎日一緒に居てそこんとこどうなんでござるか？この前手に入れた指輪とかあげたのかよ？
>ないよ？今のまんまで十分だからね？あげたの周りにバレたら怖いし。
本音がちょろっと出てるでござるよ？
はーモテマスは難儀でござるなぁ。>おーいマスターモルガーン？あ、いたいた！二人ともこれ知ってる？
>>チラシかな？えーと何々……？『カルデア対抗ゲーム大会開催予定！参加者絶賛募集中！』……？
トトロット、これはどこで手に入れたのですか？
>ダ・ヴィンチがネモ・マリーンズにカルデアの色んなところに貼っといて？って渡してるのを一枚貰ったんだわ。
>>人数多くて色んなところに行くネモ・マリーンズに頼む辺り結構力いれてるのかなダ・ヴィンチちゃん。
>これ大会でやる予定のゲームはモルガンと一緒によくやってたやつらしいぜ？
ああ、あの複数同時対戦が可能な……。
>興味出た？二人は参加するのかい？
日時が合えば観戦はするかと思いますが参加まではしないでしょうね。
>>同じくかなー？多分ゲームが強くて有名な人達は参加するだろうし。
>そっかー、そりゃ残念だわ。
トトロットは参加するのですか？
>何処まで行けるかはわかんないけどボクは参加するなんだわ！モルガン、マスターも参加しないなら特訓に付き合ってくれるかい？
>>いいよー、頑張ってね！
良いでしょう、では早速レクリエーションルームに向かいましょう。お題 キスしないと出れない部屋
「なあ、エリち。早いとこ覚悟決めろって。ん」
「いや、無理無理。私にそんなことできるわけない。コハルにでも頼みなよ…」
「いや、ここにはエリちしかいねーじゃん。ほら、速くしろって。いつまでたっても出れねーぞ」
そんなことを言われても、流石に無理だ。大体、こんな部屋作ったヤツは趣味が悪すぎる。人の痴態を見て何が楽しいんだ。しかも、部屋の内装も白い部屋にベッドが一つ。ご丁寧にシーツも枕も、カゴもおいてある。
「はぁ、サイアク。ボイジャーにも連絡つかないし、紅葉さんも外。どうしよう」
「いや、いかにも被害者面してるけど突っ走って罠にかかったのエリちじゃん。とどめっとか言って閉じ込められたのおめーじゃん」
「いや、確かにそうだよ。そうだけど、そうだけど……」
そう、完全に私の不始末。私のやらかし。だから責任は私にあるのだけれど…。
「ほらほら、早くしろって。待ってる方も恥ずかしいんだぞ」
カリンのからかうようなこの態度。自分だってのこのこ着いてきて共倒れのくせに、なんで余裕そうなんだ。
「あーもう、仕方ない！ じゃあ、動かないでよ？ さっさと済ますから」
「いや、やっぱ恥くね…？」
「うっさい、行くよ」
直前になってキョドり始めたカリン。顔はりんごかバラのように真っ赤。きっと私の顔も同じくらい熱いのだけど、触れた唇の方が熱かった。
「……よく考えたらさ、どこにするとか指定してなかったよね…」
「うっさいバカエリ」
ガチャリと鍵は開いたが、しばらくその場から動けなかった。ダ・ヴィンチ、少しよいですか？
>おやいらっしゃいモルガン陛下！今日はどんな用事かな？
このゲーム大会とやらの事で少し聞きたい事が……。
>あーそれね！さっすがモルガン陛下お耳が早いね？
ハベにゃん君にも一枚チラシあげたからそれ経由かな？
参加するつもりならそこに申し込み用紙あるから名前書いちゃってね？トーナメント形式になる予定だから出番いつになるかは解らないから待たせちゃうかもだけど大丈夫かな？
……嬉々として説明してくれるのは有り難いのですが今回は私は参戦する予定はないので？
>えー？残念だなぁ……それじゃ聞きたい事って何かな？
トトロットは大会に参加するようなのですが、トトロットの操作端末の規格が他とは違いますがその辺りは問題は無いでしょうか？
>あー、ハベにゃん君のコントローラーは普通のより小さい特別サイズだもんね？
もちろん使用可能さ！
あくまでも内輪の大会だからなるべく皆に楽しめる様にするつもりだし何よりそれを作ったのが主催である私だからね！何の問題もないよ！
それを聞いて安心しました。
>うん、話を聞いた感じだとモルガン陛下はハベにゃん君のサポートに回るのかな？
ええ、そうなりますね。
>そっか、大会本番はまだまだ先だけどハベにゃん君と共に楽しんじゃってくれたまえよー？
ええ、無論そのつもりです。>ただいま、モルガン。
マシュとのシミュレーション訓練ご苦労でしたね、我が夫。
>うんありがとう。
さっきダ・ヴィンチちゃんが言ってたんだけどゲーム大会の出場希望者思ったより増えそうで予選もやるかも？なんだってさ？
>ほう？それはそれは……。
この間話した時トーナメント制にする予定だと言ってましたし大分数が絞られるのでしょうか？
>多分ね、ライバル多そうだしハベにゃん大丈夫かな？
そこは本人の頑張り次第でしょう、仮に予選突破出来なくともトトロット自身が状況を楽しめれば幸いかと。
>そうだね、なるべく勝ち残れる様に一緒に特訓しようね。
そういえば我が夫は他の参加者達にも助力を頼まれたりするのではないのですか？
>うーん……、今のところは大丈夫だけど参加者が増えるならもしかしたら頼まれるかもね？
それだけでなく今は比較的落ち着いているとはいえ急な特異点の調査等も起こるのですからあまり安請け合いして無理はしないように？
トトロットの様子ならば私が見ておきますので。
>うん、解ってるよいつも心配してくれてありがとうモルガン。
本当に解っているならばよいのですが……。「アンタさっきから死体とかヤベー犯人の話とかぜんぜん怖がらないな？いやー、ある意味すごいわ…もしかして何かド修羅場潜った経験でm」
「今更。亡骸がどうだの、『犯人』がどんなモノであるかだの、そんなコトに俺は興味は無い。
そもそもヒトの見分けなぞつかん」
「アッハイ(もうヤバい感じしかしねぇ絶対何かしらガチの方だ)」
「だが、俺のマスターは大層気にする。
とにかく燃やすな、できるだけ何もしないで、事件を早く解決したい…。
そうとも、矛盾だらけの要望だ。俺のやる事は多いのだ。
不運だと喚いていたな。だがお前は怯えていない。
惨事だと嘆いていたな。だがお前は泣いていない。
戦士や神でもなく、ただ亡骸の前で笑う人間を『犯人』と言うなら、それはお前だ。
…さて。俺はどうしたら良いのだろう。
何せ、燃やすな、と言われてしまったからな」
その日のうちに、オレは自首をした。
…クク、とメガネの奥で楽しげに笑う赤い目が、何かヤベーものにじりじりと炎で炙られてる感覚が、なんだかとても恐ろしかったのだ。>お母様、ちょっと時間良いかしら……？
む？お前から此方に来るとは珍しいですね、どうしましたバーヴァン・シー？
>(アイツは今いないよな……？いねぇな？よし！)お母様は最近話題になってるゲーム大会って知ってるかしら？
ええ、勿論知っていますよ？それについて何か問題でも起きましたか？
>そういう訳じゃないんだけど……、前にやってたやつだしお母様は参加したりするのかしら？って。
いえ、今回は参加しませんよ？
>そうなの？……じゃあお母様？
私が参加するつもりって言ったら応援して貰っても……いいのかしら？
……バーヴァン・シーよ、その程度の願いはその様に畏まらず言えるようになって欲しい物ですね……？
他の関係者も出場するのでお前一人を贔屓する訳にはいきませんがそれでも良いのならば……。
>……！あ、ありがとうお母様！私絶対お母様に恥をかかせないから！
(余興なのでそこまで気負わずとも良いのですが……、何事にもやる気を出すのは良いことですね)お前が何処までやれるのか見せて貰いますよ？>やあやあ、刑部姫くん！突然だが失礼するよ？
……えっ？何々？
なんでいきなりアポ無しでダ・ヴィンチちゃんが姫の部屋に来ちゃうの！？ドッキリ？
>はっはっは、びっくりさせてしまってすまないね？(入り口の前に陣取る)
うん……、ねえダ・ヴィンチちゃん？姫なんかやらかしちゃった？(これ絶対面倒な事になるやつだ……、逃げ道塞がれたし。)
>いやいや！ちょっとしたお願いを聞いて欲しくてね？
お願いって？(ほら来たー！やだー！ほんとは聞きたくないけど逃げられない～！)
>私が最近カルデアでゲーム大会を企画してることは知っているよね？
うん、その事なら姫は前に参加しないよって伝えたよね？
>うん、参加を無理強いする気はないから安心して欲しい。
ホントに～？じゃあお願いって何なの？
>まぁまぁ、立ち話もなんだし手土産も持ってきたからそちらのコタツに入らせてくれたまえよ？
あ、うんどうぞ？(入り口から動いたし今なら変化して……！って無理だよねぇ～？逃げても結局ここ戻って来なきゃだしー！まーちゃん助けて～！)>それでは本題に入る前に状況説明をしておいた方がいいかな？
あ、はいそうして貰えると姫的にはすごく助かる。(美味しいなこれ)
>ではそうしよう。
私がゲーム大会を開催する事は君も知っての通りだね？
うん、さっきも聞いたし。
>実は喜ばしい事に予想以上に参加者が多くてなってね？
それを聞きつけたモルガン陛下が『此度の余興……、予想以上の参加希望で急遽予選を企画しているとの事と聞きました、我が娘や友も参加する事ですし僅かばかりの援助を施しますので大会の更なる盛り上がりを期待します。』ってQP沢山くれたんだ。
へーよかったね……ちなみにどのくらい？
>このくらい。
ぶふっ！これ身内でこじんまりとやる様な大会の資金じゃないじゃん！？
>そうなんだよね、だからせっかくだからレクリエーションルームじゃなくて専用部屋用意して大画面設備と実況と解説も用意しようと思ってね？
ひゃー凄い話だぁ……ちょっと待って？この流れってひょっとして姫が解説と実況頼まれるやつ？
>惜しいね、解説だけだよ。
なーんだ解説だけかー！
やだー！そんな大舞台で目立ちたくないー！目立つのやだから大会参加しないつもりだったのにー！
>頼むよー？他の実力者達は参加する方針だし、やはりゲームの腕に定評があって詳しい解説者が居てくれると助かるんだよ？なーにタダでとは言わないさ？これならどうだい？(紙を取り出す)
こ、これは……！？
>どうかな？悪い話じゃないとは思うんだがやってくれるかい？
……ちょっと考えさせて貰っても良い？
>ああ、勿論さ！色好い返事を期待しているよ？神秘を信じるか？…助手。それを今更、俺に聞くのか。
怪奇を信じるか？…助手。お前たち人間の方が、俺からすれば複雑怪奇だ。
『市内連続絞殺事件。蠢く怪奇！囁く新興宗教の影！【薔薇の魔女】の都市伝説とは！？』
…ハ。つまりは、コイツについての話が来たと。
断るか？…いや？受けるとも。如何なる命令だろうと、それはマスターから来たのだ。ならばソイツが人の与太話だろうと、真に潜む神秘だろうと、俺には些細な違いでしかない。
それと。あの解体屋の男にではなく、俺に来たのはつまり『そういうコト』だろう？
ハハ、『蠢く怪奇』…怪奇、なァ？よく言う。
汝こそは魔性であると、無垢に指を差されるのは、果たして『どちら』なのだろうな。
クク ククク…助手。まったく俺にはわからんよ。
オカルト、というのはいや、奥が深いなぁ？
…さて。四ツ角に塩を盛る。陣を描く。呪文を刻む。魔性を祓うには数多、儀式があると聞いた。
…又、ヤツらには、焔が効く、と。
…またしても解決と称して派手に薙ぎ払うのか、だと？クク さてなァ？
…オフェリアからのお達しだが、それはそれとして、アビーチャンのお願いでもあるからヤメテ？
…助手。助手よ。アビーチャン、って何だ。それから話せ。>モルガン、ルル達が見て欲しい事があるみたいだよ？
……お前達？同じ部屋にいるのですからわざわざ我が夫を通さずとも直接言えば良いでしょう？
>>……。(ぺこりと頭を下げる)
……まぁ良いでしょう、それで私達に見せたい物とはなんですか？
>>……！(カボくんに指示して用意していた紙を出してもらう)
これは……？
我が夫、わかりますか？十字と丸が描かれていますが……。
>んーゲームのコントローラーの配置かなもしかして？
>>……！(正解のガッツポーズ)
成る程……、流石ですね我が夫。
>あはは、ありがとう。
これを見せるってことはルル達もゲーム大会参加したいの？
>>……♪︎(嬉しそうに頷く)
……普段の一人用ならばともかく速さと正確さを要求される対戦となると厳しいと思いますが、見て欲しい事があるというのならば何か秘策があるのですね？
では見せてみなさい。
>>……！！(二体で敬礼)>……。(マスターに近づいて手を伸ばす)
>>ん？ああ、この紙を使うのかな？はい。
>……。(ぺこりとお辞儀をして距離を取り床にボタン配置の紙を敷く)
準備は出来ましたか？
>……！(ガッツポーズ)
>>紙の十字キーの上にカボくんが立ってボタン側の方にはルルがしゃがんで……？
>パンパン！(紙のボタンを叩く音)
>>あーカボくんがダンス踊るみたいに踏んで十字キー操作してボタンの方をルルが担当するんだね？
成る程……、お前達の策と意欲は解りました。
>……♪︎(満足げ)
しかし二人で分担するのはルールで認められているのですか？
>……！？
>>どうなんだろう？基本的に個人でのエントリーっぽいね？
……お前達、その様子だと事前に確認はしていませんね？
>……！？(どうしようかと顔を見合わせている)
ふう……、仕方ありませんね？
お前達だけでは手間が掛かりますし私がダ・ヴィンチに直接問い合わせましょう、お前達着いてきなさい我が夫には留守を頼みます。
>>ダ・ヴィンチちゃんならそこの電話で聞いたら？
いえ、この場合は此方から直接出向くのが礼儀ですので、では行って参ります。
>>うん、行ってらっしゃい(モルガンの後ろを小さいルル達がちょこちょこ行進してて可愛い……。)失礼します。
>おっ？いらっしゃいモルガン陛下……とルルくん達も一緒かい？珍しいね？
例の大会の事で確認したい事があります。
>んー何かな？
(説明中)
>成る程ねー、うん大丈夫、ルールには二人打ちはダメって作ってないしルルくん達も参加出来るよ！
>>……♪︎(ぺこりとお辞儀)
>君たちが参加することで大会を盛り上げてくれるなら私としても喜ばしい事だよ！よろしくね？
>>……♪︎(握手)
……随分と仲が良いのですね？
>ん？ああ、ルルくん達とは定期メンテで色々やっててふれあう機会が多いからこのくらいはね？
そうなのですか。
>私としてはモルガン陛下とももっと仲良くなりたいんだけどね？
……今でも十分では？
>(マスターくんとのふれあいと比べて)まだちょっと他人行儀な部分あるかなー？って思ったんだけど、モルガン陛下から見て十分仲良く出来てるって言って貰える様になれたなら嬉しいよ？ありがとう。
いえ……。話を変えますが、その大会の進捗はどうなっていますか？
>モルガン陛下の援助も有ったし当初の予定より大規模にするからまだまだ用意するものはあるけど概ね順調だよ。
予選期間も作るし開催は延期になるから告知は早目に出しといたよ。
延期する事に不満を言ってくる者等は？
>今のところは大丈夫だねー、大規模になるなら更にテンション上がった！ってのや腕を磨く時間が増えたの喜んでるのが殆どさ？
そうですか。
>あ、でもキャプテンには『今は状況落ち着いてるとはいえあんまりマリーンズを便利に使われると困るんだけど？』って怒られたね。
ふふ、それは仕方ありませんね？
>>……♪︎(くすくす)
>あはは、笑うなんて酷いなぁ(ルルくんとモルガン陛下ってこういう笑い方はそっくりだなぁやっぱり根っこは似てるんだね？)
む、それは失礼しましたね？
>あ、本気で気にしないで大丈夫だよ？(また固くなっちゃうからね)怨嗟と悲嘆で、あまねくものを捻り切る。
嗜虐と呪詛を、あまねくものへ打ち込む。
ソイツが巨人であろうが恋人だろうが、関係は無い。 想いを踏み躙るモノにかける慈悲など、無い。
容姿に関しては、変わらず、どれもこれも俺には同じだ。それでも、ああ、多少は学んだとも。
『女』とは強く、美しく、恐ろしいものだ。
お前だって、いつかのアビーチャンで、どこぞの川の痴話喧嘩で、学んだだろう。助手。
……「大規模オカルトスキルをかます幼女も、友達を川へ突き落としたあのコもレアケースです。
スルトさんの実体験の方々に至っては超ウルトラ激レアクラスです」、と。
クク そうとも。当然だ。
あの出逢いは、他のどの世にも無い。
いかなる『女』の中にあっても、あの瞳だけは、俺は見つけ出してみせるとも。
……助手。助手よ。何故、お前は俺がオフェリアの話をすると、若干しぶい顔をするのだ。
「お気になさらず、そろそろ惨殺事件の話に戻りましょう」…？。ンー、なかなか力業で逸らすな…まぁいい。
……コレが亡骸の写真か？フン、そうだな…。
助手。お前らヒトはどのようにして産まれる？
……ザッと言うと、胎から。そうか。そうか。
いや。コレだけではまだわからん。わからん、が。
そうだな、助手。
今日はお前がいくら善良であろうとも、幼女、少年……どうあれ、幼いヒトには用心する事だな。我が夫、ただいま戻りました。
>おかえりー、どうだった？
参加は可能だそうです。
>>……♪︎(包みを持って駆け寄る)
>よしよし、二人の頑張りが無駄にならなくて良かったね？それで何を持ってきたの？
ダ・ヴィンチが練習用にと操作端末を貸してくれました。
『最近はレクリエーションルームも混んでて出来ない時あるけどコントローラーだけでもあれば紙でやるよりちゃんとしたイメージトレーニングにはなるはずさ！』……との事です。
>おー良かったね！そうだ、コマンド表今度印刷してきてあげるよ頑張ってね？
>>……♪︎(ぺこりとお辞儀とガッツポーズ)
……お前達、其方に力を入れるのは構いませんがまだ先の事といえど通常の任務やモルガン祭の鍛練も疎かにしてはなりませんよ？
>>……!(敬礼)
宜しい、ならば後はお前達の判断に任せます……頑張りなさい？
……!!(二人で拳を振り上げる)魔術師の書斎。人生を賭した叡智の宝庫。
呪詛の満ちた人格の墓場。
クク めくるならば賽子を振れ、助手。
益はある。得もする。
だがその叡智を得た時にお前がお前でいられるかは……なぁ？
左目と命だけで済むなら安くて良い方だろうな。
……「めくった後で言わんでください」？
楽しげにしてるお前を邪魔するのも野暮だろう？
……なんだ。引き出しに書物？詩集か、日記か？
『──今の私は本当の姿にあらず。
いまヒトの殻の中にある私の真名はそう、
地獄の熾天使(インフェルノ・ウォーカー)第4位、ルキフグス・ピック・ルース。
狭間にて、ヒトの真価と進化を見定める者なり』
クク 運が良いな、助手。ハズレだ。
ン？……助手。助手よ。何だ。
うずくまってどうした。ピクルスがどうした助手。しっかりしろ。お父さんがそれはもうとんでもなく色々あって
折っちゃった、家宝のスッゴイ剣『グラム』を直した日から始まった、
知りたい事はなんでも分かる・願い事ならなんでも叶う、7個の『黄金の指輪』を求めて、
人を物凄い欲張りにしたり、大事な会話の途中に入ってきたりする悪いドラゴン大集合な『悪竜大連合(ファブニール・クランズ)』と、
実はスッゴイ魔剣だったグラムと魔法の眼鏡で変身して戦うデッカい魔法少年プリズマ☆シグルド(※変身したら身長178cm)こと、ぼく、龍見シグルド(※北欧小学校五年生)との内緒の戦い。
そんな戦いにまさか、まさかの乱入者が現れた！
その名もスルト！『悪竜大連合』渾身の一作、
ぼくそっくりの悪い魔法少年！身長178cm！
例によって少年って身長じゃないし、変身した後の声が気持ちぼくより更に低いし、やる事と装備品がとにかく禍々しくておっかない！
……だけど『悪竜大連合』にいる気はない、って、辞表代わりに赤い魔剣をお見舞いしてどこかに行っちゃった。わ、悪い子すぎる……！
でも次の日、見た目を生かしたマジ少年フォームな『龍見スルト』を名乗って、ぼくの弟として転校してきた！フットワークが軽いっていうかひどい！あと例の指輪は欲しいから、ぼくとも組まないんだそうだ。
なんかやたら2組のファムルソローネさんに絡むし、一体なんだろう？
とにもかくにもとりあえず、ご町内とブリュンヒルデさんの平和は、引き続きぼくがなんとかしなければ……！
……え、なに、スルト……いや、なに！？なんでいきなり人の顎クイッてすんの！？
「お前と並んでると女共が『キャーッ！びいえるよーッッ！』って喜ぶから、オフェリアも喜ぶかと思って」って？
……多分コレは違うんじゃないかなぁ！？>陛下、失礼致しますわ。
む？バーゲストか……、何かありましたか？
>はっ！陛下は最近カルデアの一部で話題の大会の事はご存知でしょうか？
ええ、勿論です。
>流石は陛下……！
実はその大会の参加者や観客の為に開始前や合間に軽食が取れる様にしたいとダ・ヴィンチから申し出がありまして……。
……それは良いことだと思いますが、予想以上に大会の規模が大きくなりそうですね。
>まだ日程は決まってはおりませんが、その前日と当日はキッチンを預かる一員としてそちらに注力しなければならなくなる可能性がありますのでその報告に。
宜しい、詳しい日程が決まり次第また報告しなさい。
元々当日はバーヴァン・シー達も参加するのでお前達の予定も空けるつもりではありましたがその前後も考慮に入れましょう。
>バーヴァン・シーがゲームの大会に出るんですの？
ええ、まだ予選を通過してからの話ですが当日見掛けたら労いの言葉でも掛けてあげると良いでしょう。
>(陛下ならともかく私が言っても嫌な顔をされそうですが……)了解致しましたわ。潜る、馴染む、潜む。まったく『探偵』というのは、やる事が多い。
かの竜殺しの外套(タルンカッペ)も、無貌の王(ノーフェイス・メイキング)も、俺に素養は無いというのに……。
まぁそんな訳だ。学舎に潜む今は『スルト先生』と呼べ。助手。
……「元ヤン、ないし、インテリ極道めいてて、一周回って馴染んでます」？
……その戯れ、にやけ顔。普段なら渾身のデコピンをくれてやるところだが、今は任務中なんでな。巨人王の慈悲だ、お前なりの称賛としてカウントしておいてやる。
しかしな、痒い。そう、痒いのだ。助手。この学舎には、なんとも羽虫が多いのだ。
俺はこうして羽虫と括るが、そう言うと、お前は情緒というモノが分かっていない、と言うのだろうな。
……この学舎にはな、なんとも妖精が多いのだ。
ン、童話(メルヘン)の住人ならば無害、などと、侮るなよ、助手。
アイツらは無知だ、故に臆さない。
アイツらは無垢だ、故に容赦をしない。
だからこそ、この学舎には、むせ返るほどの血の匂いが満ちているのだ。
まぁ、どれほど血に塗れていようが、どれほど業を重ねていようが、羽虫は羽虫。
クク 我が煌々と燃え盛る炎には……抗う事など、できまいよ。
……「妖精さんごと学校を吹っ飛ばす気でいないでください」？
まったくさっきも言ったろうが……まぁ、お前もイヤでも理解するだろう。
妖精は、ひいては童話(メルヘン)は、そもそも可愛らしいモノでは無いのだ。
『死にたくなければ、こんな馬鹿な真似はするな』。そんな冷め切った現実と教訓から成るモノであるのだ、とな。>では陛下失礼致しますわ。
うむ、また何かあれば報告するように。
>>ただい……うぷっ！？
>きゃっ！？ま、マスター！？大丈夫ですの！？
>>うん、お土産も無事だし大丈夫だよ、ぶつかってごめんねバゲ子さん？
>いえ……、扉の前にいた私の不注意ですわ？
ケガがなくて良かったですわね。
……お前達？いつまでそうしてくっついているつもりだ？
>はっ！？も、申し訳ありません陛下！今退出しますので……！
>>待って？さっきマシュにケーキを貰ったからバゲ子さんも食べて行きなよ？
>その申し出は大変有難いのですけれど……。
……良いではないですかバーゲスト？せっかくの我が夫からの提案ですし、特に急ぐ用事も無いのでしょう？
お茶の用意をしますので召し上がっていきなさい？
>陛下がその様に仰られるのであれば参加させて貰いますわ……。
>>それじゃお茶とケーキの用意するから二人は座ってて？
>ええ、マスターのお言葉に甘えさせていただきますわ……。(本当はお手伝いしたいところですが陛下のご様子が気になりますわ……。)よし。情報は得た。行くぞ助手。なんだ呆けた顔をして……ざる、沼、大蛇(うわばみ)？暗号か？今要るような何かでもいるのか？
……「全部、自分の国での酒豪の事です」。
ああ、成程。クク 俺が人間如きの酒で酔い潰れるものか。
……「お酒、お好きなんですか」？
ああ、それは……そうだな『飲める』だけだな。
オフェリアに会うまでの俺は、ただそう在るだけの装置。『嗜好』や『欲望』の概念なぞ無かったからな。
……「でも戦いは、お好きですよね」？
ン。そうだな。ただそう在れ、と言われたモノだとしても、持てるもの全てを出し切るのは、決して厭ではなかったぞ。
クク そも俺に一太刀浴びせられるヤツなど、早々、否、今世にいるかどうかも怪しいからな。
……助手。この手の話をすると、お前はいつも安堵した、腑抜けたカオをするよな。
俺の境遇や思考なぞ、慮ってどうするのだ。
……いや、いい。俺が理解できるハズもない。
そもお前達人間は、呪詛に燃やされかけてなお啖呵を切るような、燃え尽きるだけの存在へ話しかけてしまうような、奇ッ怪な生き物なのだしな。クク。
ああ酒といえば、そうだ、助手。
さっきの酒だが、この間の映画に出てきた薬と似たような名前だった。『元ネタ』というヤツか？
そうだ『八塩折之酒』。そいつを模したモノだと。
ああ、なかなか美味かっ……ざっくり言って、邪竜殺しの酒、だと？
ンン、認めたくは無い、無いが……！
俺はもしや、見本(シグルド)のガッツが無ければ即死、だった……！？>……。
……。(あまり動揺しているとマスターにも陛下にも失礼ですわね……、切り替えませんと！)
>>お待たせ、準備出来たよー。
>ご苦労でしたね我が夫。
有難うございますわマスター、まぁこれは見事なケーキですわね？これをマシュが？
>>凄いよねーマシュ、もう職人さんレベルだよ。
>私も何度か頂きましたが味も確かですよ。
陛下のお墨付きを貰えるなんて大したものですわね……。(一つ一つのケーキは小さいのにデコレーションも綺麗に整っていて見映えも見事ですわ！いずれ教えて貰おうかしら？)
>バーゲストよ？
はっ！如何されました？陛下？
>そうかたくなる必要はありません、少し話をしましょう？
私で陛下のお相手が務まるのならば……？(先程の様な粗相の無いようにしなければ！)
>>お茶とケーキのお代わりあるから必要なら言ってね？
(今日のお茶してるモルガンなんだかいつもと違う感じで楽しそうだなぁ、マシュのケーキとバゲ子さんのお陰かな？)さて。今回も書斎で失せ物探しの仕事な訳だが。
クク 助手。気力の貯蔵は充分か？
いかな凶器、いかな呪詛を見ても気張っていたのに、豚の塩漬けだか、ピクルスだかの日記如きにもんどりうっていたお前は、だいぶ面白かったぞ。
……「同じ轍は踏まぬ」？ほう？大した気合いだ。
今度は綺羅星(クリティカル)が掴めるといいがなァ？
……ン？早いな助手。魔術師の日記か。
【●●● ◼︎◼︎◼︎。
所属：守護星十二宮教会極東支部・遊撃処刑部隊『蛇遣』/○○中学校○年○組
得物：極光剣アンゲシュテルター、凶星剣クーゲルシュライバー
魔術属性：無/属性喰らい(ステライーター)
生まれつき『憤怒』『悲哀』の感情が欠落しているため、いかなる時も穏やかな笑みを浮かべる。
味方にも敵にも慈悲を、がモットーのやさしい性格。が、感情がたかぶると『憎悪』と『快楽』の別人格、凶悪凶暴な殺人鬼、●●●△△△が現れる。
彼、否、『彼女』は実は◼︎◼︎◼︎の亡くなった元・恋人でありーー】
……クク 助手。助手よ。その。なんだ。凶星(ファンブル)とてしょげるな。気をしっかり保て……何？
「学校以外は、これがホントに、件の魔術師のパーソナルデータなのが一番の狂気です」？
存在、するのか……遊撃処刑部隊『蛇遣』……。
……助手。アンゲシュテルターはドイツ語で会社員、クーゲルシュライバーは同じくボールペンの事だ。
もし魔術師本人にあったのなら、好きに言え。多少、お前の気も晴れるだろう。なんだ、急に固まって。言いたいことがあるなら言え、助手。
……「大変だシスルトさん、あっ、間違った、スルトさん、ツノが、しっぽがッ」？
あー、あー、うるさい、うるさいっ、騒ぐなっ。
ヤシオリだったか、例の邪竜殺しの酒モドキの効能が、なんかあの、あれ、あれだ、邪竜みの発露、というカタチで出ただけだろう。
あと言っただろう。人間如きの酒で、俺が酔ったり死んだりするものかと。
ついでになんだ、なんだ、シスルトって。さくっとアレと混ぜるな。イヤ先に混ざったのは俺だが。ただプライドというか、古傷というかがだな。
「顔が真っ赤だし語彙力がふにゃってきてる」。
イヤ、ぜんぜん。まったく酔ってないが？
巨人王の性能(スペック)を見くびるんじゃない。助手。そも酔ってたらこんな器用に、お前をしっぽで簀巻きに出来るか？出来ないだろう？ハハハハハ。
……というか、まったく、なんだあの情報屋は。
「ぶっちゃけドストライクです。そこの助手さんをください」だぁ？誰が、だぁれがやるものか！
一度手にした宝は祟ってでも渡さない。
邪竜はな、そんな強欲なモノなのだ。
だからオフェリアもだが、助手、お前だって、
俺は誰にもやらんからな。
……ンン？なんだ、助手。急に宇宙の真理を突きつけられたネコチャンみたいな顔をして。俺は何か、おかしな事を言ったか？
……イヤ、だから別に酔ってないがっ！？……ひっく。やぁマスター！来たよ！
>うん、いらっしゃい今日も朝から元気だね？
え？せっかくの恋人と長くいられる日に疲れた顔するとかあり得ないよね？
>あははありがとう、そういえばメリュジーヌはあの大会には興味無いの？
大会って何？
>ダヴィンチちゃん主宰のカルデアゲーム大会だよ。
そういえば昨日バーゲストが部屋に来て『陛下が当日大会を観戦なさるのでお前も一緒に観戦するようにとのお達しだ……』ってなんだかいつもより疲れた雰囲気で伝えてきたのそれの事なんだね？
>うん、バーヴァン・シーやハベにゃんも出るみたいだからモルガン楽しみにしてるんだよね。
>へー、バーヴァン・シーが？じゃあそのゲーム？っていうの詳しくないけど陛下と一緒に観てみようかな？
ちなみに何時開催？
>まだ企画途中だから日時決まってけど規模が大きいみたいだから長くなりそうだし朝からやるんじゃないかな？
そうなんだ、うん。
そうからじゃあしょうがないよね？観戦は諦めよう！
>>『我が夫に早朝から会いに来る時のやる気をたまには出せ貴様ァ！？』
えっ？何今の！？頭の中で陛下に怒られたんだけど！？
>自分には何も聞こえなかったしモルガン本人からの念話かメリュジーヌ産イマジナリーモルガンかな……？……で。コレが例の富豪の自画像か。
ああ──確かに『篭っている』な。
そいつがこの富豪の執念であるのか、画家の怨念であるか、までは分からんが。
クク イヤ凄まじいな。こう離れていても『美しくあれ、美しくあれ、美しくあれ』と獣の如く吼えている。餓(かつ)えている。
『見ると死ぬ絵』というのは、決して与太話でもないようだ。
まぁ単に好き・キライの話なら、俺は横の、女王やら道化師やら、文豪やら猫やらの絵のが好ましいがな。
……ン？ なんだ助手、豆に撃ち抜かれた鳥のような顔で。
「スルトさん、絵の好みとかあるんですか」？
人物への照明がどうとか、ルネサンスがなんとかと言う話なら、未だに分からんし、どうでもいい。
……だが、そうだな、コイツらは『色』が良い。
オフェリアの瞳程ではないが、決して何かに死を齎す色彩では無い、と、心底思える。
あの富豪の絵が抱える『見るもの全てを飲む炎』という概念なら、俺はもう、自分がそうだからな。今更、どうという思いも沸かんのだ。
そんな訳で、オフェリアやお前達人間には全くよくないモノだから、あの絵はとっとと燃やして……オイ、何故止める。助手。
「途中まで良い話だったんだから耐えて」？
何故だ。仕事は早い方がいいだろう。
……ムゥ、わかった、わかった。仕方ない。
ならば画家の情報から、適当に吐かせに行くとしよう。トトロット、失礼します。
>おっ？モルガンがこっちの工房くるなんて珍しいじゃーん？
どうした？何か作って欲しい服でもあるのかい？
いえ、此方の方に来る用事が終わったので折角ならばトトロットと少し話でも……と思いまして？
もし作業の邪魔になるようなら直ぐに去りますが……。
あー大丈夫大丈夫！
今ミス・クレーンは奥の個室で作業中だから邪魔にはならないし、今の作業なら話ながらでもちょちょいっと出来るんだわ？
さすがですね、トトロット。
中々に忙しそうですが大会の為の訓練の時間は取れていますか？当初よりも規模が大きくなりライバルも増えるかと思いますが……。
ちゃんと余裕ある時にやってるから大丈夫なんだわ？
モルガンこそ普段の分にバーヴァン・シーやルル達の様子も見たりしてて忙しいんだろ？あんま無理すんなよな？
ボクは勝敗にはこだわらないから好きなようにやるから心配しなくても大丈夫だしさ？
そういう訳にはいきません、トトロットも私にとって大切な存在なのですから。
嬉しいけどさ？改めてそう言われちゃうとなんかすごい照れるんだわ……。
……少々口が滑りましたね？
>>(互いを思いやっていても口にするとそこはかとない気恥ずかしさが漂っていて……！なんて尊いのでしょう！うぐっひぐぅ……！！)「遂にやってしまったのかスルト」じゃない、間男。
いいか。
俺は。
無実だ。
クッ、あまりのトンチキ呼称に普段はばっくれてる神代的本音(エンシェント・エフェクト)が！
勇士怪盗……勇士怪盗！？
何なんだソイツは！イヤいい、仔細は要らん！
色んな意味で知りたくない！
……「いやしかしオフェリアが、お前の【戦乙女の涙】盗難疑惑が晴れないと困ってしまう」？
フン。お前に言われずとも。今の俺は『探偵』だ。この謎、果ての果てまで薙ぎ払い、終わらせてやるとも。それはそれとして許さんぞ、勇士怪盗……！
ーーー
クク、開口一番「どちらさまですか？」か、助手──御見事。
突然の無礼・訪問、共に失礼した……そう、当方は『勇士怪盗シグルド』。
当世一の美しさを誇る紅玉(ルビー)【戦乙女の涙】の盗難を予告・奪取、然る後、持ち主の◼︎◼︎氏を手にかけた……と、されている者だ。
既に粗方察しておられる様だが、当方も、貴殿の上司たる探偵殿も、共に無実である。
端的に申し上げる。この叡智にすらかからぬ陰謀・悪徳の解決の助力を依頼したい。
代わりに此方も、貴殿の上司の救出を約束しよう。
……貴殿の誠意と助力に、感謝を。
しからばこの勇士怪盗、必ず、貴殿の宝たる『炎』を、悪辣の監獄より盗み出してみせよう。>ただいまモルガン、こんなチラシ貰ったよー。
ご苦労でしたね我が夫。
そのチラシには何と書いてあるのですか？
>えーと……、キャットのイラスト付きで『今日の午後３時から食堂にて期間限定桜の彩りスイーツフェア開催だワン！これは人参を質に入れてでも参加すべき催しなのだな？』だってさ？
……人参を質に～の下りはよく解りませんがスイーツフェアとやらは多少興味をそそられますね。
>時間になったら一緒に行こうか？
ふむ……、それも良いですね。
しかし催しを始めるにしては随分と半端な時間帯なのですね？
>チラシ貰った時に聞いたんだけど、朝とかお昼時にやると混雑して普通にご飯食べたい人の邪魔になる可能性があるからだって。
後は俺の故郷では３時のおやつっていうのが定番だったからせっかくだしそれに合わせてくれたんだって。
成る程、そのような風習と配慮が……、我が夫の国の歴史はやはり他と比べても独特なのですね。
>興味があればまた教えるよ？自分が知ってる範囲でも色々あるからねー？
ふふ……、そうですね？我が夫の話は中々に興味深いのでその時はまたお願いします。クク 待っていたぞ助手。よし。脱獄(でよう)。
「ヒィ！スルトさんが本当に静かに待ってた！」とはなんだ。俺をいったい何だと……ン？いや、今はいい。後でまた聞く。
……よし、追っ手は撒いたな。さて。助手。
──お前、『誰』に会ってから此処に来た？
……そのカオ。やはり俺のいない間に『何か』があったな。「何故？」か。
『珍しく』ではなく『本当に』とお前は言った。
どちらも普段の俺との違和感に驚いて出る言葉だが、お前のアレは『他者の推測』を元にして出た言葉だ。
……そうだな、間男(ナポレオン)やオフェリアの推測ならば、な。あの二人も普段の俺を知っている。だがそれを言ったお前には『感心』『納得』ではなく『驚き』があった。
破壊する事無く待っていた俺への反応でもあるだろうが、お前より先に出会った間男やオフェリアへの反応ではない。
……推測を述べたヤツは俺を知っている、が、お前との間に面識は無い。
このややこしくてせせこましい事件の中で、俺に関心を向けている存在(モノ)の中で、そんなのは限られている。
長話は終わりだ──お前の事だからな！勇士怪盗！
『災禍なる太陽が如──(レーヴァテ──)』！
クッ、助手！邪魔をするな！ソイツ燃やせない！そろそろ時間なので食堂に足を運んで見ましたが……。
>予想以上に並んでるね……、まだ開始までもう少しあるのに。
どうしましょうか？
>せっかくきたんだし俺が並んどくからモルガンは席を取っといてくれるかな？
スイーツの種類は何か希望ある？
そこは我が夫に任せます、この盛況ぶりでは全ての品の中から選べるとは限りませんし。
>了解、じゃ行ってくるよ。
頼みます、さて空いている席は……彼処が良いですね？
ふむ……。(席は確保しましたが一人では特にする事がありませんね……。ルル達に留守を任せず連れてくるべきだったでしょうか？)
む？期間限定のメニューにいつもの方には無い新たなページが出来ていますね？
新企画『まってるあいだにできるまちがいさがし』……？
ふっ……、子供騙しではありますがまぁ暇潰しにはなるでしょう。悪意への憤り、『当方ではない、彼方の当方』への因縁。
囚われの身であった事、サーヴァントである身からなる、どちらの感情も理解はしよう。
だが、此処で鍔迫り合いをしても無意味。
「VSと書いて共闘と読むルートですね」……そちらの助手の提案こそが、事態の解決には得策と思うが。いかがか、終末探偵。
……刃を納めてもらって何よりだ。
といって探偵殿、緊張からの解放・嬉しさ故とはいえ、御身を心配していた助手の頬を、びよびよと引っ張る戯れに移行しないでいただきたい。
「戯れなどではない、100%八ツ当たり」？……成程。ふふ。成程。理解した。
さて。今回の紅玉(ルビー)【戦乙女の涙】盗難からなる、今回の黒幕……よりそちらに合わせるなら『犯人』だろうか。その正体だが。
……探偵殿も気づいておられるようだが、そう、恐らくは【戦乙女の涙】そのものが『犯人』である。
あの宝石が溜め込み、たたえた美しさは、自然のものでなく。
ヒトの抱く、凶暴で悪辣な感情で磨き上げた美しさだ。
展示会でこのまま衆目に晒せば、瞬く間に、込められた思いと呪詛とが爆ぜてしまうだろう。
あの宝石は、きっと、それを望んでいるのだ。
……その前に、当方は【涙】を盗み出す。
然る後、貴殿らがあの宝石の思い(のろい)へ、幕を引いていただきたい。
……相反する立場の当方の依頼を引き受けていただく事、改めて感謝を。探偵諸君。
それでは予告状をしたため……「イヤやはりとってもそれは目立ってしまうのでは」？
うん？先達には怪盗の伝統にして礼儀作法、と聞いたのだが……？しかし凄い並んでるなぁ……、いつもはあまりスイーツフェアでは見ないタイプの人達も並んでるし。
>おや？マスターも限定スイーツがお目当てかネ？
あっ、教授も来たんだ？珍しいね？
>ハッハッハ、私とてたまにはスイーツが食べたい時があるのだヨ？決してフランに差し入れしてパパの好感度を上げようとしてる訳じゃないからネ？
はいはい、それじゃこれ最後尾の看板ちゃんと見えるように持ってね？
>うーむ、かつて犯罪界のナポレオンと謳われた私がこのような看板を持たされる日が来るとはネェ……？
割りと似合ってるよパパ？
フハハハ！よーし久しぶりのマスターからのパパ呼びだ！張り切っちゃうぞー！
パパがんばれー！(そうこうしてるうちに大分列が縮まってきたな、モルガンもうちょっと待っててね。)
>>間違いは後3つか、予想していたよりはしっかりとした構成のようですが私にかかれば……。『予告状/○月X日 23時00分
◼︎◼︎◼︎美術館より【戦乙女の涙】を頂戴する。
勇士怪盗.S』
特に知りたくはないが、やはり分からん。
『怪盗』というのは、結局は盗賊の類だろう。
潜伏や沈黙、狡知が武器のアレらだ、戦士めいた宣言なぞ要らな……助手。オフェリア。
何故「わかってない」みたいなカオをする。
「怪盗というモノのお約束」「予告状とは様式美」……そうは言うが、昨日、お前達だって止めて……なかったな。いやぁ目立つ目立つ、と言いながら、浮かれて細工に付き合ってたものな。
まぁ助手はともかく、オフェリア。お前が楽しいと言うならば、俺はそれで構わんが。
さて。北欧指折りの勇士、周到・渾身のえげつない小細工の数々はいいとして。
……クク なんだかんだと色々な『犯人』に会ってきたが。アレもまた特異だな。
こんな近くにいてまで、怪盗(シグルド)の言う『爆ぜるほどの愛憎と殺意』とやらが全く分からん。
潜伏、沈黙、狡智……闇への隠れ方に関しては、アイツより『賢い』のではないか？
だが── 一度は炎にして太陽だった身、加えて今の俺は『探偵』。あまねく謎と闇とを照らすモノ。
落とした影すら焦がす俺の前で、いつまでその悪知恵を回していられるか……クク 見物だな。>ふう、やっと順番きた……。
まだ注文大丈夫だよね？
>>ふっふっふ……ご主人？ここの者達を舐めすぎなのだな？
最初の予定分がなくなったとしてもどこぞの名物わんこそばの如く厨房の奥でどんどんと追加生産されているのだワン！
>それは頼もしいね、じゃあこれとこれとこれもお願い出来るかな？
>>ホイホイホイッと待たせたな！お帰りはあちらだワン！
>流石の手際なファストっぷりでありがとう。
>>>やっと私の番かネ？
ところでさっきの例えなんだがわんこそばとワンをかけてたりする？
>>>ワハハ！なますスラッシャ～！
>>>どわぁぁっ！！
>(なんか後ろが騒がしいけど)モルガンお待たせ……？
……。
>……モルガン？
後一つだというのに私に何か見落としがあると言うのか？小癪な……！
……。(よく解らないけど真剣みたいだから邪魔しないように紅茶でも淹れてこよう……。)その諦観に、嘆息に、ささやかな期待に。
似たような祈りに、出逢った事があります。
私が探している『彼女』と同じように、
『貴女』もまた、炎の中に囚われて居る。
その衣を纏わせたのが、『貴女』の愛であるなら。
その炎を纏わせたのが、悪辣な竜の息吹であるなら。
私は……私たちは、『貴女』をその中から解き放ちましょう──だからどうか、この手を。
──紅玉(ルビー)の確保、及び『核』の呪詛の解除、終了。残るは【雫】の外装にある呪層……『犯人』のみだ。外で落ち合おう、探偵諸君。
……慌てずとも大丈夫だ、助手殿。警察、及び所属サーヴァントの追走は想定内故。
当方のルーン、貴方がたの魔術、物理的な足止め等々、万全だ。
さて……では、さらばだ、警察諸君──【戦乙女の涙】は頂戴した。……助手。助手よ。なんなんだろうな、この館。やたら一服盛ったり、顔を赤くして挙動不審になったり、何かとべたべたしてくる男が多い。
クク 総出で俺に呪詛を擦り込もうとでも言うのか？だとしたら、イヤ なかなか度胸のある『犯人』共だな？
……「たぶんそういうシリアスな理由じゃないと思います」？
ン、そうか？……まぁ、まだ『犯人』とするには、奴等の事を知らんな。そも任務だ、慎重にやるか。
……使用人か。いや、ぶつかったとて、別に。
……お前、先刻の顔合わせに居なかったヤツだな。
オフェリア・ファムルソローネからの遣いにして『探偵』たる俺はスルト。コレはその助手。
主人からの依頼で屋敷を周っているところだ。
ン？なんだ、お前も顔が赤いな。呪文の類……では無さそうだが、今は妙な挙動のヤツも多い。用心しろ。
さて部屋まで戻って来たが……ああ、やはりこの館は色々面倒そうだな。焼き払えれば早いが。
助手。どうした、助手。
「顔の良い鈍感野郎、びいえる時空、フラグ崩壊RTA……まさか実在するとは」？
なんだその謎の単語は。急にどうした。お前も何かにあてられたか？ぬかった。
あの酒、ヤシオリモドキだ。
へべれけだ。
「気持ち、台詞のスペースが空いてる」？
ただの神代的本音(エンシェント・エフェクト)漏れだ、気にするな……クッ、何か混ぜていた分、酒の威力は低いし、魅了も粗方弾いた、いつぞやのようにツノだのしっぽだのまでは出ないが……逆に、その『半端に力を抑えられてる』のが只管にむず痒い。わずらわしい。身体に炎が篭って、あつい。
今日は最早、何もロクにできんな……助手。そこの氷、寄越せ。多少身体が冷えるだろう。
……そう、フェンリル成分がな、はたらかない。うっかりしたら燃えるぞ。部屋。
……はぁ、ひやこい。なんだ助手？どうした？
「探偵さんの看病をさせてください！！って凄い勢いで館のお兄さん達が押し寄せて苦労した」？
……夜襲、じゃないな。雑すぎる。なら単なる嫌がらせか。なんにせよ、ごくろう。
なぁ助手。助手。もう服までキツい気がする。いっそお前、剥いでく……！
……クッ、危うく頭まで茹だるトコだったのは認める。だが「気のせいです！！」って、ロックアイスを袋ごとフルスイングは……助手よ、だめだろ。俺は、お前を犯人です、なんてせんぞ。面倒くさい。ふふふ……、そういう事か。最後の間違いも見つけましたよ。
>おめでとうモルガン。
む、我が夫いつの間に戻って来ていたのですか？
>ちょっと前にね？はい、これモルガンの分。
ほう、これが……。
>メニューの写真と見比べてみたけど、やっぱり実物だと違うねー？より綺麗で美味しそう。
そうですね……、ではいただきましょう。
甘く心地よい口溶けですね、多くの者が列を成して求めるのも頷けます。
>うん、ところでさ新しいメニューの間違い探し難しいね？
私も最初は子供騙しだろうと思いましたが予想外に奥の深い出来映えでしたね。
自分の知ってるレストランにも難しくて有名な間違い探しあるけど此処のは賢人で有名なサーヴァント達に協力してもらって作ってるらしいから尚更だね。
成る程……、英霊達の叡知の結晶ならばこのように私から見ても思考の柔軟性を養うのに丁度良い出来映えになるのも頷けますね？これからも続けるように要望を出しておきましょう。◼︎◼︎◼︎の事件、俺と怪盗(アイツ)への妨害、宝石の『核』たる思念の幽閉。
そいつを成したのは全てお前だな──『犯人』。
クク 今日までのお前の永い永い感傷も、妄執も、こうして言葉にすればなんと矮小な事か。
……いや、別に、何も語らなくていい。
お前の悪辣の仔細など俺は知らん。興味も無い。
……ああ、喧しい。何事も今日で全て終いだ、児戯(かくれんぼ)も、芝居も。
クク 竜の成り損ないになどならず、自我の無い宝石のままであったなら、怪盗(アイツ)なら多少の慈悲をかけたかもしれんな？
だが──結局お前は思考した。口を聞いた。悪を成す『犯人』となった。
俺は『探偵』だ──お前の悪をどこまでも、無慈悲に照らさねばならない。だから……もう、終わりだ。
さらばだ。犯人。
『災禍なる太陽が如き剣(レーヴァテイン)』──！
……外装の呪層、焼却終了。任務は終わりだ、助手。
……「この竜は、宝石は、どうなったのですか」？
クク めいっぱい力を削ってやったが、別に、どうも。今度はつつましく、宝石として生きていくだろうよ。俺は。もう二度と。やらんぞ。もう二度と、やらんぞ。
「言うて探偵と怪盗は長ーい因縁があってですね」？
まだ夢の中に居るのか、助手。なら冷やして叩き起こ……オフェリア。何故お前まで頷く。何故お前まで楽しそうにしているのだ。
……「奴はとんでもないものを盗んで行きました。貴方の心です」か。
まったく厄介な事をしたな、あの盗賊モドキ。
絶対に無いだろうが、万が一にも次があるなら出会い頭に叩き斬ってや……なんだ助手。オフェリア。俺は何も言ってない。何も、言って、ない。
くっ、少し関わっただけで、周囲がこうも面倒くさくなるとは……やはり許さん、許さんぞ勇士怪盗──！
ーーー
「貴方の成果にしなくていいのですか」？
当方は元より、誰の成果にもしない。この宝石は、元あった場所に還す。
それは亡くなった◼︎◼︎氏がやろうとしていた事であり『核』であった『彼女』の願いでもある。
そも、この宝石を手にする事自体、諸君らの誠意がなければ、なし得なかった事である。
理由はどうあれ、今の当方は『怪盗』……盗人である身だ、本来なら見逃す訳にはいかないのだろうが……このまま、行かせてくださる事に感謝する。
助手殿は、何か成果を、と仰っていたが。
貴殿らと縁を成した事が、此度の当方の報酬である。探偵殿は、きっと否定されるだろうが。
──では、さらばだ。探偵諸君。
またお会いできる事を、彼方より期待しよう。モルガンが真剣に間違い探しに挑んでいた一方その頃──
お母様ー？ここにもいないの？お母様部屋に鍵掛かってたからアイツのとこにいるかと思ったのによ……。
ん？
>……♪︎(手を振る)
あー、お前か……。(こいつの見た目お母様に似てるからかなんか調子狂うんだよな)
留守番してんのか？いつものカボチャ頭の連れはどうしたよ？
>……！(壁の方を指差す)
あー寝てんのか、じゃあ邪魔するのも悪いし出直すか？(お母様居ないならここに用無いし)
>……。(スカートの裾を引っ張る)
ん？何だよ？
>……。(椅子を運んでくる)
……お母様が帰ってくるまでここで待ってろって事なのかしら？
……♪︎(頷く)
はー？(正直こいつ振り払って帰るのは簡単だけどそんなことお母様にバレたら怒られるわよね？)
……。(じー)
……そんな目で見んなよな？しょうがねぇな特にやることも無いし一緒に待っててやるぜ？
……♪︎(笑顔)
ほんっと見た目はそっくりなのに行動はお母様と全然違うのなお前……？(なんかギャップがすごすぎて認識おかしくなりそう)騎士でも探偵でも、仕事は早いに越した事は無い。無い、が……ハァ、成程、成程、なぁ。
助手。助手よ。仕事が『早すぎる』というのも厄介だな。
この事件はもう粗方、起きる前から終わっている。
さっき警察サーヴァント共に連れて行かれた奴がいただろう。魔術か技術か、どうあれ奴はきっと『既に知っていた』のだ。
その視えたモノから『犯人』と、ソイツの成さんとした事を事前に潰して回ったのだろう。
ただ人格か、能力の代償故か、行動の仔細を言わん性分のようだ。
……こんな狭い街中で、無骨な機械じみた奴が、躊躇いなく得物を振るっている様は、まあ。人間からしたら、危険対象だろうな。
だから今日、俺たちは、奴の壊していった物や得物の軌跡、奴に絡まれた人間を順に辿って、話を明確にしていけばいい。後は『犯人』に多少カマをかけでもすれば、事件は何にも残らぬまま、立ち消えになるだろう。
……では。最初の作業だ。そこの盗み聞きしてるお前に吐いて貰おう。
……情報は得たが、あの、あの機巧め！
俺の炎を妨害する呪符まで設置していようとは！
「なんて良識に溢れたメカダンディなんだ」？
関心してないで呪符を剥がせ、助手！
鬼のような量だからって若干逃げるな、助手！ん？ごそごそして何してんだよ？
>……。(ソーサーとカップを取り出す)
もしかしてお茶淹れようとしてる？
>……。(頷く)
別にいらねぇから？(お前のサイズじゃあぶねえし)座ってろよ……。
>……！(ティーポット持ち上げようとしてよたよた)
ああもういいってのに！見てらんないわ！自分で淹れるからお前はお母様みたく座って用意されるの待っとけ！(ルルを椅子に座らせてテキパキと用意を始める)
>……。(立ち上がろうとする)
立たなくていいっての！聞かなくても必要なの置いてある場所はわかるし、とりあえず今はお湯が沸くまで待ってるだけだからよ？
>……♪︎(笑顔)
……暇潰しにお前にもっとお母様らしい仕草を教えてやるよ？
>……？(首を傾げる)
くっ……！お前仕草がいちいち可愛いらしいんだよ……！
いいか？いつも見てると思うけどお母様は気高くて気品に溢れててちょっとの事で動じたり簡単に感情を面に出したりしないの、だからお前もそれにならってビシッとしてろ？
～同時刻のお母様の様子～
>>おーい？モルガン？
>>>もう少しで全ての間違いが見つけられますね？(ぐだの声掛けにも気づかず最後の間違い探しに真剣に取り組み中)
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