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そんな愛馬達だったが、パーシヴァルの方に2頭揃ってトコトコ歩いてきた。パーシヴァルの愛馬の方は右前脚で地面を掻いて主人におねだりの仕草をした。パーシヴァルがどうしたのだろうと思い首を傾げると、ブケファラスが鼻先でパーシヴァルの愛馬の首の鎧をトントンと軽く叩いた。
「もしかしたら鎧を外して欲しいんじゃないかな?」
「そうなのかい?」
両馬はこくんと頷いた。特に反対する理由もなかったので、パーシヴァルは自分の愛馬の鎧を外した。2頭の馬は軽くステップを踏んで喜んだ後、お互いの体を甘噛みし始めた。お互いに気が合う仲間として心を許したようだった。
「グルーミングしたかったんだね。気が利かずに申し訳ない。」
パーシヴァルの愛馬はかなり体躯が大きいがブケファラスはそれに怯える様子もなくせっせと甘噛みをしていた。
「ところで休憩時間っていつまで?」
アレキサンダーの急な問いに2頭の愛馬は顔を上げた。耳を澄まして言葉を聞き漏らさないように注意している。パーシヴァルが2頭の方を見ると尻尾が項垂れて悲しんでいるように見えた。
「せっかく両馬が仲良くなったのです。もう少し休憩しましょうか。」
パーシヴァルの言葉に両馬は耳をピンと立てて、喜んで甘噛みに戻った。
怪 文 書 ス レッ ド 3
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