カルデアのシュミレータ上の海に一艘の大きな船が浮かんでいた。船は海賊バーソロミューの宝具の力で作り出したもので、船の上にはその海賊本人と騎士パーシヴァルがいた。
「海の上とはやはり陸とは勝手が違うんだね。」
「波があるからね。」
「やはり体験しておいてよかった。協力いただく感謝します、バーソロミュー。」
「大袈裟だなあ。これくらいお安い御用だよ。」
カルデアでは色々な環境で戦うことが予想された。船の上での戦闘も考慮して船になれたいと思い騎士が海賊に声をかけたのが事の始まりだった。海賊がそれに快諾し今に至る。最初は穏やかな海から馴らそうとのことで、現在の天気は晴れ波も穏やかな状態である。
暫くして船に慣れてきた頃、騎士は自分の愛馬を呼び出した。乗船中の騎乗戦は想定していないが、いざという時のために船に慣らしておくに越したことはなかった。呼ばれて出てきた愛馬は周りが海であることや潮の匂いにびっくりしたが、自分の足元がちゃんとあることがわかると落ち着いた。周りを見渡し自分の主人とその友人を見つけると、トコトコ近づいて行った。
「やあ、元気そうだね。今日はバーソロミューの船に乗っているよ。お前も船に慣らした方が良いと思って呼んだんだ。」
「ようこそ私の船へ。今日は穏やかな海だけど、もし気分が悪くなったらすぐに言いたまえ。すぐにシュミレーターを止めて外に出れるようにしてあるからね。」
愛馬はこくんとうなづいた。
怪 文 書 ス レッ ド 3
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