型月の「R-18」なSSを自由に投下するスレです。
見やすさとSS相互で混ざらないようにするため、投下形式は基本的に下記①②の片方ないし双方を選択する方式で想定しております。
①自分の投稿にレスする形式で繋げていく
②投稿ごとの名前欄に【タイトル（orテーマ名）】等を入れる
他では出せない溜まりに溜まった欲望·妄想·煩悩を是非！！
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次スレは>>950を踏んだ人が建ててください…そんなわけで、まず最初は私から行こう。
次から始まるよ。私のマスターは、鈍感だ。朴念仁だ。
こんなにも私は貴方のことが好きなのに、最近まったく構ってくれようとしない。
私たちはもう付き合っているのに。
「ごめんメルト、僕今日忙しいんだ。一緒に踊るのは明日じゃ駄目かな？」
はぁーあ。刺してやろうかしら。そうすればずっと一緒にいられるわよね？
………切ない。胸のあたりがひどくジクジク疼く。やっぱり私の恋は実ってくれないのかしら。
そう、軽くつぶやいてみる。
……しょうがないじゃない。だってあなた、怪物でしょ？
…ッ!!! 私の中の「ワタシ」が囁く。もう消えた、と思ったんだけどなぁ。
バカ、リツカのバカ、バカバカバカ!!!
「ホント最低、私をその気にさせて…！」
それどころか、最近妙に顔を赤らめて私を避けているような気がする！もう、許せないわ！
……明日に向けて練習はしておこう…。今日は立香と一緒にパ・ド・ドゥを踊る日だ。でも、朝にBBが私に話しかけてきた。
「センパイは第三臨状態で一緒に踊りたいそうですよ⭐」
はいはい。それじゃあね。
「……待って」
？ あーら、どうしたの？そんな顔するなんて珍しいわね。
「…何が起こっても、驚かないであげて。あの人の気持ちに応えてあげて。」
……？？……………
「ゴメンね、遅れちゃって。ちょっとあることをしてて。」
立香の声がする。姿はまだよく見えない。
この劇場型ダンスホールを貸し切りするのに時間をかけたのかしら？
でも…あぁもう、ゴタクはいいの。
私、早く立香と踊りたいんだから、じらさないで頂戴？
スタ、スタと足音がして…。
…言葉を失った。立香は……まるで……王子様のようだった。
真っ白なスーツを身に纏って、胸ポケットには金の刺繍がなされ、銀のボタン、淡い水色のネクタイ、それから、それから、それから！
あぁもう、こんな素敵な人がこの世にいて!?
彼は、私の前にひざまづくと、腕をとって優しくキスをした。ふわっ、と淡いコロンの香り。
「僕とでよければ、踊ってください。プリマドンナ……。」
もう、早く踊って！焦らさないで!!
…そこから先は…あっという間だった。
アントレ…
アダージュ…
ヴァリアシオン……！
好き！好き好き好き!! 大好き!!!
本当に夢みたい！最後のコーダが待ちきれない！
ねぇ、手を握って。手を握って……！…あーあ、終わっちゃった。もっと貴方を感じていたかったわ。
甘い余韻に浸っていると、立香が高級そうな小さな箱を持ってきた。
え…何？まだ何かあるの…？
「メルト、どうか、受け取って………」
彼の声は、ひどく震えている。
私は不思議に思ってその箱の、中身を……
中身を…………………
「…ずっと…前から…好きでした。
貴方の声が大好きです…。
貴方の瞳が大好きです…。
貴方の脚が大好きです…！
貴方の優しさが大好きです…！
この気持ちだけ、でも、どうか…！どうか………!!!
僕、と、結婚、して、ください……！」…指輪だった。女の子なら誰でも１度は
夢見るあの高級そうな入れ物から、光り輝く宝石のついた指輪を、ひざまづかれてのプロポーズ。そのプロポーズを、今、私の立香が…立香が………。
「あぁら、貴方ったらやっとその気になったのね。それにしては随分、声が震えてたじゃない。まぁいいわ、なけなしの勇気を払っただけでもよしとしましょうか。快楽のアルターエゴに全てを捧げる覚悟は本当に出来ているのかしら………？」
おかしい。出て来ない。これぐらいの嗜虐的な言葉が出て来ない。いつもなら、言えるのに。
いつもなら、これ、ぐらいの、こと、はっきりと、いえる、のに………！
視界がぐんにゃりゆがむ。
あついきもちがあふれでてくる。
はながつんとする。
かなしいんじゃない。
くるしいんじゃない。
でもむねがいたい！
いたい、いたいいたいいたい！うぅっ、りつか、
わたしのますたあ、
わたしのだいすきなひと、
わたしの、おうじさま、
わたしの、わたしの……！
「……ぐすっ………ひっぐ………
ううぅぅぅぁぁぁあああ……!!!!!!!!!!」
…多分、今までにないくらい号泣した。泣きじゃくった。わんわん泣いた。
今思い返すと、正直恥ずかしい。でも、今の私があの時と同じ立場にもう一度なれたのなら、やっぱり前述の通りになる自信がある。
私が泣き止むまで、立香は私の背を優しく叩いてくれた。
……それが私にとってはなにより応えた…。気持ちを落ち着かせ、涙を拭い、私は王子様に真剣に言った。
「はい、私……メルトリリスは、貴方を永遠に愛することを誓います。
私のことを幸せにしてください。私だけの、王子様……！」
彼は、ちょっと涙ぐみ、にこっと笑った。
「…ありがとう」
…負けるものですか。私もできるかぎりの最高の笑顔で返す。……どうかしら？
「……今まで見てきた中で、一番素敵な君の顔だよ」
そう言うと彼は近づいて、私の手を取り、私に顔を近づけて……
ちゅっ。私の唇に、柔らかな感触。
「ファーストキスじゃないけどごめんね」
…もっとよこしなさい。全然足りないわ。……今度は私から。まずはちゅっちゅと相手の唇と自分の唇を何度も合わせるバードキス。ふふっ、どう？言っとくけど、まだ本番じゃないから。
お次はどうしようかしら？と思った矢先、立香が動いた。私の下唇を、甘く優しくはむはむと噛む。立香のくせに生意気よ。やってやろうじゃない、とすかさず反撃。
「舌、出しなさい」
うろたえるが、おずおずと出された彼の舌に…容赦なく私の舌をからませる。
世に言う、ディープキスだ。
「んっ…むちゅっ…れろぉ……っ…❤
じゅるっ❤んむぅっ…❤んんっ……」
私と彼の舌が絡みあう。もっともっと感じていたい。これじゃ足りない。
「ぷはっ……❤」
舌同士が名残惜しそうに離れていく。終わってしまうのが辛いのを代弁するかのように、恋人たちの唾液が銀色の糸を引いた。
「続きは…ベッドで…ね？」
…もう、なんで立香は人を焦らすのかしら。それさえ無ければ最高に素敵な人なのに。マイルームに入って、鍵をかける。
「指輪、はめよっか。」
私はゆっくりと薬指を差し出す。
…改めて見ると、とても綺麗だ。アクアマリンの宝石だろうか。
「指輪の意味、知ってるかしら？」
「心臓から愛してる、でしょ」
私の薬指に、指輪がそっとはめられる。それだけでも、幸せで愛おしい。
彼の指輪と自分の指輪をコツン、と当てると、1つになった気分がする。
「あっ、ちょっと待ってて。」
立香は物置きに行って…すぐ戻ってきた。
何か白い布きれを手にしている。「…どうかな？」
彼の持ってたそれは…ベールだった。
ウェディング…ベール……。
ふわっ、とかぶせられる。
ふと、自分と立香の服装を確認する。
純白のドレスに身を包んでいる私の姿は、どこからどう見ても花嫁だ。
そういえば、立香のことを王子様みたいと思っていたが、離れて見てみると、まるで花婿のようにも見える。
「なんか…こうしてみると僕たち結婚してるみたいだね。」立香がゆっくりとベールを上に上げる。
レイズベール。花婿と花嫁が共に愛し合うことを誓う神聖な行為……。
優しく、ちゅっ、と甘い感触。
「誓いのキス、しちゃった。」
立香が微笑む。私の大好きな笑顔。何度見ても飽きないその笑顔……。
気がつくと、押し倒していた。
感極まりすぎたのだと思う、多分。
「め、メルト……？ ……んっ！？」
舌を絡める。唾液を混ぜ合わせる。
人を溶かすことはもうしないけれど、今は、立香と溶けるように愛しあいたい。
…それにしても、彼の唾液がとても美味しい。
まるで甘いシロップを味わってるみたいだわ………。「胸…さわって……❤」
服を下から脱ぐ。乳首はもうすっかり勃起してしまっている。
…淫乱なお嫁さんで御免なさいね、立香。
でも私、貴方の前だからこうなってるの…！
彼は優しく、胸に触れてくれた。
…とっくん、とっくん、とっくん。
…とくん、とくん、とくん、とくん…。
ねぇ、聴こえる？立香。私の心音…。
むにゅっ❤と立香は私の胸を揉み始めた。
…むにゅっ…❤むにゅむにゅ…っ❤
「乳首、も…触って……❤」
…こりっ❤こりこりっ❤こりこりこり❤
体がむずむずする。気持ち良くって変になる。私はもともと自慰が下手くそだから、いつも自分を慰める時は胸でしている。だからそこだけは普通の人と同じくらい感じてしまう。
でも、触るのと触られるのがこんなにも違うなんて！彼の思いが強く強く伝わってきて、それだけでもうお腹いっぱいだわ…！
こんなに触られてるだけでも、きもちいいのに…つねられたりなんてされたら……❤
こりこり❤こりこり❤こりこりこり❤こりこり❤こりこり❤こりこりこり❤
………ぎゅーーーーっ❤❤❤
「ひゃああっ❤あっあっ❤いぐうううぅぅぅっ❤❤❤❤❤」
びくっ❤びくっ❤ 体が反応する。下腹部が熱くなっていくのを感じた。
「ゴメン、ちょっとやり過ぎたかな…？」
そっ、と離れる彼の手を、胸にぎゅっと押し付ける。
「？」
「ちょっと待って。」
そのまま、ゆっくり指を沈めて。……ちゃぷん。立香の指が、私の体の中に入ってくる。そこじゃないの…。そこ…そこ、よ……。
ふふっ。貴方が今触っているもの、何か分かる？
それ、私の心臓なのよ？
…待って！怖がらないで！優しく、触れてみて………？
…どっくん❤どっくん❤どっくん❤どっくん❤
どくん❤どくん❤どくん❤どくん❤どくん❤どくん❤
………分かるかしら、立香。
私がどれだけ喜びに打ち震えているかを。
私がどれだけ今幸せだと思っているかを。
私がどれだけ……貴方を愛しているかを。
「今度、は…こっち、よ……❤」
立香の手を今度は下腹部の近くに動かす。
「これがなにかわかるかしら？」
きっとわからないでしょうね。なにせ、女の子にしか無い物だから。……そうよ、“子宮”よ。
ときどきびくっ、って震える、ですって？…こんなことになるの、貴方だけなのよ？…きゅんっ❤きゅんっ❤きゅんきゅんっ❤
…う、疼く……❤ 私、立香に子宮触られてる………❤
女の子の大事なところを触られて発情しちゃってる……………❤
もうだめ、むり…❤ 今から貴方のこと、犯してしまいそう…………❤❤❤
「はぁっ、はぁっ……❤❤❤ 私の立香…………❤」
立香がちゃぽっ、と手を離す。そして……私の前貼りに手を伸ばした。
カチャリ。装甲が外れる。膣口が露わになる……。…もうそこはぐちゃぐちゃになっていた。
…貴方のせいなのよ？ 立香。
貴方が私のことを好きでいてくれるから。
貴方が私に貴方の全てを捧げてくれるから。
貴方が私のお婿さんになってくれるから。
貴方が私のことを幸せにしてくれるから。
貴方が私の手を繋いで……………
絶対に離さない、って誓ってくれたから。
だから私も貴方に全てを捧げるわ。
私も貴方を永遠に好きで居続けるわ。
私も貴方のことを幸せにしてみせるわ。
……だから。だから…………！
「寂しい思いなんて、させないで……！
死が分かつまで、いいえ、たとえ分かつとも…、私の手を…ずっと繋いでいて………！」
じゅぷっ、と私の膣内に、立香の指が入ってくる。人差し指と、中指。
膣壁を優しく触られると、それだけでもう愛液があふれ出してくる。立香は私の大事なところをぐちゅぐちゅといじると、膣奥を力強くこそぎはじめた。
ぐっちゃ、ぐっちゃ、ぐっちゃ。ぐっちゃ。ぐっちゃ。
ぐっちゃ❤ぐっちゃ❤ぐっちゃ❤ぐっちゃ❤ぐっちゃ❤
「かっ❤あっ❤ん″ー❤あん❤あん❤」
体ががくがく動いてしまう。子宮もきゅんきゅんする。
あぁ、熱い！体の中が熱いよぉっ!!!
ぐちゃ、ぐちゃ、ぐちゃ、ぐちゃ、
ぐちゃ❤ぐちゃ❤ぐちゃ❤ぐちゃ❤
ぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃ❤❤❤❤「んんーーーっ！？んっ❤んんっ❤ふあぅ、あっ❤あはぁあああぁ❤❤❤」
……イッた。盛大にイッてしまった。
体をがくんっと揺らせ、潮を噴く。
ぷしゃあああああああああ❤❤❤
びくっ、びくっ、びくんっ……❤
「メルトったら、もうイッちゃったの？」
立香がいたずらっぽく笑う。………っ！
「………勝ち誇るのも今のうちよ！」
今度は私の番だ。 私は立香のズボンに手を掛けると……
……えいっ、とばかりにずりおろした。やはり……。やっぱりグロテスクだ。
…しかし見ていたくないものではない。
ちょっと不思議な匂いがするが…、なんというか…こう…興奮する。
でも、こんなに大きいだなんて。…膣中に入るのだろうか。不安になってきた。
…でも彼の顔を見たとき、そんな不安もふき飛び、嗜虐的な気持ちが蘇った。
「……あまり見て欲しくない。……正直言って、恥ずかしい………。」
顔を赤らめる立香。それよ、それ！その顔が見たかったの！
それにしてもすっごいわね。こんなにおっきくさせるだなんて…
「本当に、ヘンタイね？」
ビクッと立香の体が震える。私はふわっとした征服感を抱いた。「今から貴方、私がいいっていうまで射精しちゃ駄目よ？」
そういうと、私は………彼の亀頭にしゃぶりついた。
じゅぷぅっ！じゅぷっ、じゅぷっ、
ぢゅるっ❤れろぉっ❤ぢゅれるぅっ…❤
「ぐぎぃっ………！」
歯を食いしばって耐える立香。嗚呼好き、大好き。
頭に被ったヴェールを汚さないよう、より強くストロークをしていく。
私、“快楽のアルターエゴ”なのよ？こんなもので終わらせるもんですか。極上の“快楽”を味わわせてあげる……！
じゅぷっ、じゅぷぷっ、じゅむれろぉっ、
じゅるるるるるるる❤❤❤
「める、と……！もう、むりぃ……っ！！！」……まぁ私ももう限界かしら。彼の固くそり上がった“ソレ”を、私の膣口にくちゅくちゅとあてがう。
「…いっぱい射精してイキなさい？
………私も、いっぱいイクから……❤」
そのまま、ゆっくり腰を落としていった。
ぐぢゅぢゅぢゅぢゅぢゅ……ぶちぃっ❤
痛っ………！覚悟はしてたけど、やっぱりツラいわね…
「…………え？メルト、まさか………!!!」
・・・
……ええ、そのまさかよ。
私はアルテミスの神格を受け継いでいるのよ？ 処女に決まってるじゃない。貴方が初めてで良かったわ。
それとも何？貴方、私が貴方以外の他の男と体を重ねたことがある、とでも思ってたの？
…………はぁ！？貴方も“ドーテー”だったの!？
今まで一度も誰かと愛し合ったことが無いっていうの!?あの後輩ちゃんとも!?下手に手を出したら壊れちゃいそうで怖くて出来なかった!?……貴方、結構ウブね…。
でも、ちょっと嬉しいかも。２人とも初めてなのね。…………膣中に出してくれなきゃ許さないわよ。…じゅぷっ、じゅぷっ、じゅぷっ、じゅぷっ……！
大きなストローク。それでいて、優しく、私を思いやった暖かみのあるセックス。握った手から、彼の鼓動が伝わってくるのを楽しむ。
子宮の入り口に立香のペニスが触れるたびに体が痙攣してしまう…
ごちゅっ❤ごちゅっ❤ごちゅっ❤ごちゅっ❤ごちゅっ❤………
ああ、立香、立香、立香！ 私だけの王子様!!
お願い、分かりきったことだけど、もう伝わってるだろうけれど、言わせて、言わせて、言わせてっ！
私の口から、この思いを伝えたいっ……!!!
「愛してるわっ❤愛してるわっ❤愛してるわっ❤大好きよ……！」
ぐぢゅっ！ぐぢゅっ！ぐぢゅっ！ぐぢゅっ……！
私の思いがより伝わるように、
少し強めに“立香”に“私”をたたきつける。
結合部からのぢゅぷっ❤ぢゅぷっ❤という音が、私たちをより一層興奮させる。「……メルト、僕も、君が本当に大好きだ！
ずっと、ずっと、ずっと一緒にいて欲しい…！」
…嬉しい。嬉しい、嬉しい嬉しい嬉しい！幸せ!!!
結ばれることの幸せをかみしめる。
私たち、本当に、本当に結婚するんだ……！
どんな結婚式を挙げようかな。
新婚旅行はどこへ行こうかな。
「メルト、キスして……？」
立香が唇を出す。抱きしめ合ったまま、私は彼の口を貪る。この間も腰を打ち付け合うのが止められない。
……じゅむっ❤じゅぷっ❤れろぉ❤んれぅっ❤ぐぢゅっ❤ぢゅぷっ❤ぢゅっ❤ずちゅっ❤……上の口と下の口とでキスをする。
もっと。もっと欲しい。こんなのじゃ全然足りない。
もう体はがくがくしちゃって動けないのに、立香のことを求めるのが止められない。
「マスター」と「サーヴァント」の関係はもうどこにも無かった。あるのはただ、
「私」と「あなた」。「花嫁」と「花婿」。「女」と「男」。
もう、それだけでいい。それでいい。それだけで、私は十分だ。
息苦しくなるまで、互いの舌を絡ませる。やがて耐えられなくなってぷはぁっ、と口を離すが、体は楽になっても胸がきゅうっとさみしさで痛む。
もっと、彼とつながっていたい。「……手を、握って……。」
ぎゅ、と暖かい感触。
触れられていることは残念だけど分かりにくい。けれど、体温だけは、凄く伝わる。
でも、足りない……！
「…もっと、強く握って……！あとが残るくらい……！」
ぎゅうぅっ。……より強く私の手を握ってくれる。
…ああ、たまらない。温かい。
ずっと……ずっとこうしていたかった。
「…後ろからのエッチはしないのかしら？」
・・
「……ううん。大好きなきみの顔を見ていたいから」
・・・
「……私もよ、あなた……」…じゅぷ❤じゅぷ❤じゅぷ❤じゅぷ❤じゅぷ❤…
次第にペースが速くなっていく。
大きいストロークではなく、小刻みに亀頭と子宮をちゅっちゅっとキスさせる。
「あっ❤やっ❤ん、やぁ❤っはっ…❤」
甘い痺れが全身を覆う。それはまるで寄せては返す快楽の波のよう。
私達夫婦を、濃密な愛の空間が包み込んでいく。
ああ、私が受肉していれば良かったのに。
受肉していれば、私達の子供が出来ただろうに。
…きっと可愛いだろうな。私と同じくらい美しくて、貴方のように優しいの。手先が少し不自由かもしれないけど、笑顔はこの世で一番素敵だと思うわ……！ぱちゅ、ぱちゅ、ぱちゅ、ぱちゅ、ぱちゅ、……！
私の膣中で、むくむくと立香の肉棒が膨らむのが分かった。
「メルト…そろそろ…限、界………！」
……イクのね？イっちゃうのね？
いいっ❤いいわ❤私と一緒にイって！
アツアツの精子、ドロドロの濃厚精子、私にいっぱいちょうだい！
握った手に力が入る。頭の中が白けていく。
…あはぁ❤来ちゃう❤すっごいの来ちゃう❤
立香ぁ❤りつかぁ❤りつかぁ………！
………私を、貴方で満たして………!!
「でる……………ッ!!!」びゅくっ！びゅくっ、びゅくっ、びゅくっ!!
私がイクのと同時に、立香の暖かい精子が私の膣中を満たしていく。
熱くて、とろっとしている。…美味しい。
……ごくっ❤ごくっ❤ごくっ❤ごくっ❤ごくんっ❤
私の子宮が精子をごくごく飲む。下腹部がぽかぽかすればするほど、多幸感に包まれていく。
…それにしても、私の子宮、こんなにも貪欲なのね。立香のモノなら、どれだけでも飲めそうな気がするわ……
とぷっ、とぷっ、とぷっ、とぷっ……❤……………
「…メルト、これで良かったの？」
良いの！男らしくない！
今から結婚式でしょ！その時になってへたれるんじゃないの！
ぎゅ、と立香の腕を抱く。
あの時の真っ白なウェディングスーツ。
王子様のように優しくて綺麗なヒト。
でも……もうこの人は、私だけのもの。誰にも渡さないんだから。
ほら、2人で一緒に飲むわよ、霊薬。愛が永久に冷めてしまわないように。「…もう後戻り出来ないね。」
・・・・
…バカね。後戻り出来ないんじゃないの。
・・・
……後戻りしないのよ。
2人で、薄めて効果を小さくした愛の霊薬を飲む。人体に悪影響を与えないほどには薄くなっているが、それでもこの効果は英霊にも人間にも絶大だ。
一度飲んでしまえば愛の焔は決して冷めることは無い。
この誓いは永遠に。
この思いは永久に。
浮気なんて出来ないように、させないように。
「ずっと一緒よ、私の立香。」
…んくっ。………甘い風味。
途端に愛おしい気持ちでいっぱいになる。
…そして、それは立香も同じなのだろう。「さあ、教会の扉を開けましょう…。」
教会の扉がゆっくりと開く。真っ白な床。赤いカーペット。
どこまでも青い空。雲一つ無い青い空。
私たちを祝福するかのような青い空。
ここは、私と立香だけの愛の領域。周りには誰もいない。
まるで、オデットとジークフリートが、二人だけの愛の世界へと旅立ったように。
だからこそ。だからこそ良いのだ。
私には貴方だけ。貴方さえ居ればそれで良い。
貴方にも私だけ。私さえ居れば………それで良いよね？
………一緒に、足を出そう。海のように綺麗な蒼い瞳が私を見つめている。
ねぇ立香、私、もう貴方の事をアルブレヒトなんて呼ばないわ。
だって、私の恋は、今叶ったの。
私の恋は、たった今愛へと変わったの。
どんな現実が待ち受けていても、屈せずに歪められる力を手に入れたの。
だから、もう一度だけ、口に出させて頂戴？
ーー貴方への感謝と、愛の言葉を。
『これからもずっと側にいて、私の王子様！』>>36
砂糖が出るというか砂糖になる甘さ
ぐだメルのR18SSは中々貴重故にありがたいや…
あと綺麗で純愛でいちゃらぶものは私も大好きです。でも抜きやすいのは可憐だけど淫靡、綺麗だけど下品、純愛で濃厚なのです……>>36
……尊い。身も心も浄化されていく……。警告：transfur描写(軽微)
参照：十八制限SS総合実行脈絡第四領域座標874号
♯2空想接続中… …… ………
───接続完了"if"観測再開───
間違っていた世界､本来ならあり得ない世界､強いだけの世界が生き残ってしまった話
かつて、生きるために戦い、其の世界を滅ぼそうとした悪魔は撃ち墜とされた。
世界よりもたった一人のヤガを想った少女は､このいずれ滅びゆく世界にトドメをさせなかったのだ｡
所詮この世は強食の理、強ければ生きて食い繋ぎ、弱ければ肉にすらならず死ぬ。
其処に憐憫など一切存在しない、たとえソレが血の繋がったものでも。その筈だった。
ヤガの「彼女」は記憶を持たず、ただ野垂れ死にを待つばかりの脆弱な存在であった。
それを拾った例外、まさしく異端と呼ぶに相応しいその青年の名前は"パツシィ"
───パツシィは「彼女」を"リツカ"と呼んでいた。>>39
──────鋼琴(ﾋﾟｱﾉ)の音が聴こえた。
その美しくも儚い旋律は､自らの鼓動すら聴こえない静寂へと響き､無明にたゆたう意識を引き戻す｡
眼前に在るその手は、わたしのものと比べて一回り小さく、なぜか毛に覆われていない。
眼下に在るその腕は、すこし捻れば簡単に折れてしまいそうなくらいに細かった。
暗くて、冷たい、わたしは死んだのか。闇に沈みゆくおぼろげな記憶を拾い集める。
残骸を組み立て垣間見えた殺風景な白い部屋、わたしを呼ぶ声、暖かな光は目を眩ませる。
隣に居た顔も名前もわからない誰かがとても懐かしく思えて手を伸ばした途端に世界は､凍りついた｡
部屋は闇に包まれた牢屋に塗り替えられ、柵に阻まれて向こうに触れることすら叶わない。
手足は鎖枷で繋がれ縛りつけられていた、逃れることはできない。
逆光にて背後へ伸びる影、輪郭しか認識できないそれは、獣へと形を成した。
その獣は、餓えている。牙を剥き、涎を滴らせ、低く呻りながら、着実にこちらへと迫ってくる。
眼交を過ぎた影は重なり、心の音がしじまに一つ鳴り閃いた。
心臓は再び鼓動を刻み、まるで火をつけられたかのように熱が燃え広がる。
体が軋む、肉が裂け、骨が歪み、焼け爛れるような激痛と餓えが全身をさかしまに突き破った。
むせ返るような血の臭い､臓腑を噛み千切る鉄分の味､目前の肉を屠り裂き貪り喰らい､飢渇を潤す。
鉄枷を砕き、この世に再び生を受けた命は、牢の中を産声の代わりに慟哭で満たした。
檻を打ち破り、行くあても分からずただ自由へと駆け出してゆく。
その白き地を蹴る足は軽く、良くしなる身体が跳ね、後はもう本能に身を任せ疾走るだけ。
仄かに暗く煙るしろがねの世界へと呑まれてゆく、わたしの正体すら分からなくて───>>40
ごつん、という音と共に目が覚める。
飛び起きた瞬間に、鼻同士がぶつかった衝撃で顔をしかめるヤガの青年が目の前に居た。
「……あっゴメン、おはようパツシィ。」
「……元気そうでなによりだ、おはよう。」
毎朝、いつも彼は心配そうにこちらの容態を伺っては安堵の表情を浮かべ、ため息をつく。
またもや私は悪夢にうなされていたようで、ここ数日ずっとこの調子だ。
「リツカ、身体の調子はどうだ？」
「おかげさまでだいぶ動くようになったよ。四足で走れなかったなんて､かなり鈍ってたみたいね｡」
彼の世話にもなりっぱなしで申し訳ない気分になってしまう、そもそもそこまでしてくれる義理など、身に覚えもなければ記憶もない。
せめて寝床や食事を提供してくれた代価になるものが有ればよかったのだが何も持ってないのだ。
いかにも、わたしには"なにもない"。唯一わたしの名前を知っていた彼ひとりだけを除いて。
「それでパツシィ、私に何か出来ることはない？なんでもやるからさ。」
拾われた初日に彼を襲って犯してしまった罪悪感もあるが、なんとか恩義に報いたいのだ。
「なんでもやる、と言ったか。」
どんな無茶振りが来てもいいように固唾を飲み込み覚悟を決め返事をする。
「……もちろん。」
ぽん、と彼は灰色の手を橙色の頭に置きそのまま毛髪を掻き撫で「ここで"待て"」と命じた。
それが弱者である私に伝えられた強者からの命令であるなら、従わざるを得ない。>>41
「死にたくなかったら、勝手に家の遠くへ出るなよ。」そう言って彼は狩りへと向かった。
だが何もしないでただ待ち続けるのも性に合わない、そんな気がする。
両手と後ろ足を床に着けて尻を浮かせ座った状態から、すくりと立ち上がる。
今やれることをしよう、そう思い立ったわたしは身支度を整え、長らく使われてこなかったと推察でき
る地下室からなんとか箒だけでもと引っ張り出し、住処の掃除を始めた。
住処を箒を掃きながら硝子窓の外を覗く、映るものは半透明なヤガの貌。鮮やかな橙色と白色の毛並みに､三角に尖った耳と真っ黒な鼻と琥珀色の眼。
ああそうだ、雪かきもしなくては。年中降っているから幾等掻いてもきりが無いが、この世界の生命線である住処が潰れてしまうのは真っ平御免だ。>>42
「嗚呼、寒い。」
独り言と共に吐き出した息が氷の粒となって風に攫われ消えてゆく。
早く済ませようと大円匙を手に取り作業に取り掛かった。
今日は雪が少ないせいか見晴らしがいい、とはいえど"いつも"と変わらず凍土と樹林(ﾀｲｶﾞ)と灰色の空が見えるだけ。
周辺に灰屋以外の建物が無いことから此処は町村から離れた辺鄙な場所のようだ。
家の側には、雪面にただ一つ突き立てられている木の棒に巻きついた、端々が焦げているぼろ布が風にたなびいていた。
彼が作った墓標だろうか、珍しい。
一通りの作業を終えた後、備蓄の干し肉を口に運ぶがなんとも味気ない、飢えを満たすだけとはいえど一人きりの食事は寂しいものだ、この家がやけに広く感じられてしまう。
彼も､この空間のなか今までずっと一人で食べてきたのだろうか、早く帰ってこないかな。
待ち遠しいのか、勝手に揺れ動く尻尾がぱたぱたと床をはたいていた。>>43
耳がピコピコと反応した、雪を踏む音が聞こえる。彼の匂いもする。
彼が帰ってきた、それがどうにも嬉しく思えて尻尾が無意識に振られ、足は玄関へと駆けていく。
「おかえりなさい。」
すごく自然に出てきた台詞だが、家族というわけでもないのに何を言っているのだろう私は。
「お……おう、ただいま。」
それを聞いたパツシィは面食らったような表情をしていて､少しだけ嬉しそうにも見えた｡
目を伏せ気味な彼が言うには、かなり久しく聞いた言葉だったそうな。
もしや彼は､孤独のまま生きてきたからそれを紛らわすために伴侶が欲しくてわたしを拾ったのだろうか｡
強食の世とはいえど所詮は男女の仲と邪推がよぎる、もともと私を助けた目的が最初から"そのつもり"だってこともあり得るというかそれが最有力だろう、むしろここは好都合と考え……
……そういえばわたしの帰る場所は何所だろう、何時までも彼の世話になるわけにはいかない、帰りを待つ者が居るなら尚更だ、早いところ記憶を取り戻さねば。
とはいえど、武器も荷物も持たず雪に倒れ伏していた当時の状況から分析して、村か町から追い出されたのか、逃げ出してきた説が強い。>>45
───「放っておけなかった。」
毛皮に覆われた身を寄せあい暖を取りながら、さり気なく訊いた疑問点は意外な言葉で返された。
「……まさか、それだけ？
本当に？名前しか知らない私を？」
「文句あんのか？」
彼の意向に口を挟むつもりはないが、ヤガらしくない単純明快な答えに唖然として、食事に齧っていたクリチャーチの肝を落としそうになったがなんとか全部飲み込むことにより持ちこたえた。
仮に私がパツシィにとって名前しか知らない程度の知り合いであったとして、この御時世なら普通見捨てるものだろう。それを放っておけないだけで？わたしが彼の立場なら助けていたのだろうか、分からない。できれば彼の言葉を信じたいが、その辺りを聞こうとするといつもはぐらかされてしまうのでどうしても裏があるような気がして踏み切れない。
「記憶喪失だなんて、案外幸運かもしれねぇぞリツカ。」
「どうして？」
「思い出したくないことなんざ、この世にゃ沢山あるからな……」
"大粛清"前皇帝と現皇帝軍の武力衝突にて国土半数のヤガが死滅したものすごく恐ろしい出来事。
常識としては知っていたが、家屋の脇にあった墓から想察するに、きっとそういうことなのだろう。>>46
「そっか、ゴメンねパツシィ。変な事聞いちゃって……」
「いいんだ、死んじまったヤツの事なんか気にしたってしょうがねぇだろ？」
冷淡に語りながらもどこか遠くを見つめているような彼は、哀しげな眼をしていた。
「俺はテメェを知らないし、テメェも俺を知らねぇ。だけどな、いくら弱っちかろうと誰かに目の前で死なれると寝覚めが悪いんだよ……だから助けた。それでいいだろ？」
それだけ言って、金属製の水筒に入った火酒のようなものを呷った後、無言でこちらに水筒を手渡してきた。体温で溶けてみぞれ状になった火酒……ではなく冷毒液から分離させた酒精と不純物を牙で濾しながら口に含み嚥下し、一息をつく。
あやふやな状態でいうのもなんだが、彼の傍はとても居心地がいい、空腹ではない別の何かが満たされる。だからこそ私は怖いのだ。思い出してしまったらもう彼の傍に居られないのではないかと。
これは打算ではない。離れたくない、捨てられたくない、一緒に居たい、そんな感情だ。
いっそのこと番ってしまいたい、彼がこちらを求め望むのならば、だが。
しかし脳裏に何かが引っかかる、わたしは一体何を忘れているんだ、とても胸が苦しい。
忘れてはならないもの、大切な▇▇▇▇▇▃▃▄▆▇█▃▂なのにど▇▇▇思▇出せな▅▀▇▇▇、どうして▇▇▇▇▃▃▂▁▁▁▁
得体の知れない衝動は渦を巻き、彼を眼前に捉えたその刹那>>47
───ようやく、理解できた。
夜闇の寝台に横になって寝そべり一人思う。要するにパツシィが愛おしくてたまらないのだ。
燻ったままでなんだか全身が火照って仕方が無い。熱を冷ますために寝返りをうとうとしたが、彼がわたしを抱きしめたまま目の前ですやすやと寝息をたてて熟睡しているので迂闊に動けない状況になっていた。体格差上、彼のほうが大柄なので丁度私が抱きやすい位置に居たからこのようにすっぽりと服越しの毛皮に包み込まれていたのだ。
今､光一つもないこの暗闇の中で、彼の顔を見ることが出来たならとても安心した表情が見れただろう｡
これが、いつも狩りで疲弊している彼にとって少しでも癒しになっているとすれば喜ばしいのだが。
こちらを信頼してくれている証なのは嬉しいがやっぱり多少息苦しい｡それにもう一つ問題があった。
発情してしまったかのように身体が疼いてしょうがない。
密着した距離で息をするたびに雄の匂いを体内に取り込んでいるので興奮が収まらないのだ。
とうに一線を越えているもののアレは殆ど衝突事故のようなものだ。
忘れられる筈がない一夜限りの衝動、まるで自分が自分で無くなったようなケダモノのまぐわい。
それを思い起こす度に胎が熱を求め燃え滾り、総括する脳すらも理性を追い出そうとしてしまう。
無意識に秘部へと向かう指を引っ込める。ええいダメだ駄目だ、発情期でもないのに彼の体力を無駄に消耗させるわけにはいかない。>>48
静かにしなくては気づかれてしまう、気づかれたらきっとまた彼に襲い掛かってしまう。一度ならず二度までも夜襲してしまったらあまりにもはしたなさ過ぎて、流石の彼にも嫌われてしまうだろう。
ここで食い止めなくては､自力で鎮めなくては､ちょっとだけちょっとだけだから起こさなきゃいいよね｡
そう錯乱気味に言い聞かせ寝間着を捲り上げて、片手の指を臍部から鼠径部へと腹毛の上を滑らせ自らの秘所へと導くと
ちゅく、と音を立ててしまった所為で身体がこわばる。浅ましくも雄を期待していたのか、とっくに秘部を覆っていた薄い毛は滲み出た液を吸って毛筆のように一つに纏まっていた。
大腿の毛皮をしきりに擦り合わせ、きゅうと閉めながら慎重に指を一本、二本、三本と入れる数を増やし、熱くぬめった秘裂へゆっくりと挿し込み揉むように花芯と前壁を擦り指先で押しつぶし爪で引っ掻いて同時に刺激するたびに身体がぴくりぴくりと小刻みに反応してしまう。
牙をかみ合わせぴったり閉じた口を緩めたら漏れ出てしまいそうな喘ぎ声を押し殺して自慰に没頭していく。もしも今わたしのなかを占めている指が彼の一物だったらいいのに
わたしのなかに余すところなくせーえきをたくさんそそいでくれたならいいのに
めのまえにいるのに だきしめてはなしてくれないから せつなくて ゆびが とまらない>>49
劣情を抑えられなくなったわたしは、もはや音を立てずに自らを慰めることなど既に抜け落ちてしまっていた。情欲に支配され快に溺れ擦り続けているうちに秘蜜で濡れた音が一度鳴り、それを口火に淫らな水音は鳴り続けその間隔は数を増すたびに狭まりそして
「──────ぁ」
無意識に大きく開け放たれた顎門からは静けさに蕩け消えてしまいそうなほど小さな声が垂り､零れた｡
絶頂の感覚、反り返ってぴんと張り詰めた弦は千切れ跳び数回の痙攣を経て解放された。
理性を取り戻し、ぬるついた飛沫のかかった自分の指を客観的に認識できるようになった頃には、彼に気づかれてしまっているのではないかと恐々したが変わらず彼は寝息を立てて眠っていた。
目の前でわたしはあんなことをしていたのに。
罪悪と背徳のようなものを感じられる行為であったが、なんだか癖になってしまいそうだ。
緊張していた身体は弛緩して余韻を味わう、すると心地よい疲労感と眠気が大挙して押し寄せる。
存在を確かめるように彼の大きな体に身をうずめて双眸を閉ざし、ぬくもりへと意識を手放した。>>50
───彼が起きたのなら、ちゃんと意思を伝えよう。
風雪の音にふと目を覚ます、感覚からして夜明けは近い。
布団とパツシィの間に挟まりながら何を言おうか準備を整える。
窓に僅かな光が差し込み、パツシィは目を開けた。
「……なにやってんだ？」
「えぇっとね！！おはようパツシィ！！ちょっと聞いて欲しいことがあるんだけどね！？」
焦りと緊張感から声がうわずり目を泳がせる彼女はかしましく騒ぎ立てて、朝の訪れを告げた。
「朝っぱらから煩いなお前は……で、なんだ？」
くぁ、と煙たげに欠伸を噛み殺している彼に、意を決して率直な言葉を叩き込む。
「好き！！だから！！つがいになって！！」
彼の寝ぼけまなこは途端にぎょっとした様子で大きく見開かれ、返答に困っているように見えた。間髪入れずに発言を続ける
「確かにわたしは記憶を失くす前の自分自身が何者かすらも分からないし、あなたのこともよく知らないけど、あなたと一緒に日々を過ごしてきたらなんだか、いつか全部思い出してあなたと離れる時が来るんじゃないか怖くなってきちゃって……でもわたしは、たとえそうなったとしてもあなたのそばを離
れたくない。だから、あなたと一緒に生きたいなって思ったんだけど、パツシィは……」>>51
「勘違いするな、テメェを助けた理由だって結局は只の気まぐれに過ぎない。」
起き上がった彼は何を想ったのかそう冷たく言い放ち、彼女を寝台の脇にそっと除けた。
「待って……」
背を向け寝台から這い出ようとした彼の袖を引くと、彼はぴたりと動きを止め、振り返った。
「リツカ、俺をよく知らないのなら、一つだけ、教えてやる。」
「ひゃっ……！？」
無警戒な彼女の両肩を強く鷲掴みにしてそのまま寝台に押さえつけ、凄然たる声と牙を剥いて脅す。
「俺はテメェが思うほどいい奴じゃぁない。」
鼻先がくっついてしまいかねない程に顔を近づけた彼の青い目が琥珀色の瞳を覗く｡
「それじゃあパツシィは悪い奴なの？」
「…………ああそうだ。」
疑問と暫時の沈黙、彼の目に迷いが生じる、見つめられた彼女の眼は逸れず等しく彼を見つめ返した。
「悪いパツシィは私に何をするの？」
「それは……」
まっすぐな眼、情熱を秘めた眼、先を見据える眼。彼はそれに耐え切れず目を逸らしてしまった。
彼女はその隙を見逃さなかった、彼の後頭部に手をまわし引き寄せ、深く唇を奪って密着する。>>52
「ん！！んんーっ！？」
突然の不意打ちに対応できなかったのか困惑の呻きをもらす口に舌が侵入していく。
イヌ科の長い口吻同士では鼻先がぶつかってしまうので斜めに傾けはめ込むように重ねて、口蓋を、頬の内側を、尖った牙を長い舌で舐めまわし、そして舌を絡め唾液を混ぜあいながら愛撫されて、勢いに流されてしまった鼓動は早鐘を打つ。
二人の間に、微かな光源しか存在しない薄暗い部屋でも判る、銀糸のようにきらめく架け橋が曳かれそして数拍の呼吸をおいて途切れた。
「ソレ……随分と苦しそうに見えるけど」
熱っぽい視線の先には、びん、と長袴越しにでも分かる大きな天幕が張られていた。
彼女は、乱れた衣服をそのままに布一枚の守りしかない腹部を雄に見せつけ服従の意思を示す。
躰が熱くなっていく、ここまでされてしまっては収まりなど、つくはずも無かった。>>53
「……ッ畜生!!この先テメェが絶望して這いつくばって泣きべそをかこうが俺は知らねぇからな!?」
「それでも"なにもない"ままじゃ嫌だから……この先はあなたと一緒に始めたいの。」
「テメェが言ったことだからな、その口……忘れるなよ。」
襯衣を脱ぎ去った彼の青白い灰色の毛皮が大気中に晒しだされる、いつも外套を羽織っていた細い見た目からは想像できないほど､日々の狩りで鍛え上げられたその屈強な肉体には古傷らしきものが数箇所存在している。
彼が帯革を外し長袴を下ろすと、その内に押し込められた怒張が勢いよく飛び出て先走りの飛沫が橙色の毛皮に撥ねてはり付いた。激臭にも近い雄の臭いが興奮を煽る。
「こんなのを挿れてたんだ……わたしは。」
彼の野生的なそそり立った一物に目を惹かれ､そう小さくひとりごちながらふと彼に拾われた最初の日を思い出す､夜闇の中では臭いと味と感触と熱しか確認できなかったその視覚情報は､赤黒く充血して血管が浮き立ち先端からにじみ出る先走りがその根元に瘤が有る杭と呼ぶに相応しい獣のソレを濡らし､てらてらと光沢を放っている｡その同種の中でも大きい部類に入るブツを彼女はまじまじと見つめていた｡>>54
「脱がすぞ」と短く確認をとり、彼女の寝間着に手をかけするりと紐を解き惰弱な衣が剥ぎ取られ、いずれもフカフカの柔毛に覆われている張りのある乳房と程よい肉付きの肢体が露わになった。これからされることを期待していたのか秘部は既に湿り気を帯びて、濃厚な雌臭を放っていた。
生まれたままの姿、全てを忘却している無垢な牝獣と、数え切れぬほどの穢れに塗れてきた牡獣は一つに重なり交わる。橙色と白色の境目を沿うように灰色の無骨な指先は肩口からくびれを経て鼠径部へと下り、片手は雌の肢体を押し広げ片手は自らのいきり立ったモノを持ち、そしてじっとりと濡れた毛にあてがった途端に動きを止めた。
「……挿れるぞ」
「……きて。」
交尾。それは本来ヤガ達にとっては繁殖を目的としただけの行動であり、年に一～二回程度の周期で訪れる"確実に孕める時期"発情期でもなければそんなことをする意味など無い。故にこの行為も無意味であり、体力を浪費するだけの無駄な行いなのだと分かっていたとしても、彼女は知っていた、彼は知ってしまっていた。まぐわう事によって生じる快楽を。独りでは成しえない悦びを。非合理的な感情を。>>55
腰をゆっくりと沈め肉感的な水音を立てながら侵入してきた雄塊を雌の肉は待ちわびていたといわんばかりに柔らかく包み込み迎え入れ呑み込んでいく、欠けた部分を埋め合わせるかのように胎の最奥部まで雄の楔を受け入れきることが出来た、熱された鉄の棒を突き入れられ内側から焼かれていくような感覚が彼女を、突き入れた側の肉槍が炉の中で全方向から熔かされていくような感覚が彼を襲った。双方の全身の毛が膨らみ逆立つ。
「んぐっ……大丈夫…だよな？痛く…ないよな？」
「はーっ……ん…だいじょうぶ……」
お互いの呼吸と脈動と匂いと温もり、全てが間近で感じられる。
繋がれた悦楽によって二人は蕩けていく、彼のなけなしの理性が崩れ去るのも時間の問題だった。
「加減なんてわからねぇからな……辛かったらちゃんと言っ……」
彼は歯を食いしばり目を閉じながら未だささやかな理性を保ち続けている。
楽にしてあげなくては。と奉仕心を掻き立てられた彼女は、触れるような口づけで言葉を遮った。
「……加減なんてしないで、あなたの好きにして。」
そう甘く囁き、彼を慈しむように柔らかな肉球が頬を撫でた｡
既に言葉など不要、獣欲に昏く光った瞳が妖艶に誘う。>>56
もう一つの狼の口は雌の本能により胤を欲して雄竿に吸い付き、一旦身を退こうとする彼の分身を引き留めようと内壁の襞一つ一つが扱きあげてゆく、弓のように引き絞られた肉の鏃は弦を飛ばされたように勢いよく胎の奥へと突き立て穿った。
「わﾞうﾞうﾞうﾞっ！！！！」
雌の獣が咆哮ともいえる嬌声を上げた、子宮経由で伝えられる衝撃は体の芯から末端まで響きわたり、快楽の電気信号となって脳を焼いてゆく。さらにそれを繰り返し反復させて突き込むごとに乾いた音が反響して、肉壁は雄の肉棒を締め付け種を吐き出させようと催促する。
「……っ！！……ぐぅっ……！！」
雄の獣はぐぐもった声を押し殺しながら快楽に耐えている、しかし雌の味を覚えてしまった下半身は正直に、激しく、組み伏せられた雌を蹂躙していた。自慰こそすれど性経験に乏しい彼にとってこの刺激はあまりにも甘露すぎたのだ。>>57
次第に欲望をぶつけ合う音は、互いの混じりきった体液を吸ってぐちゃぐちゃと濡れた音に変わり、盛った獣の喘ぎ声が室内に響き渡りそれは興奮を増幅させるばかりで、彼女の粘膜を掻き乱し責め立てる音も容赦の無いものと化した。
「ぐ……うﾞ……アﾞ……ウﾞルﾞルﾞルﾞルﾞルﾞルﾞッ！！！！」
もはや目先の異性のことしか考えられなくなった番いに獣欲を縛る理性はない。
野獣の如き唸り声をあげながらパツシィは彼女を押しつぶさんとばかりに体重をかけて覆いかぶさった。本能のままに身を任せ、とらえた獲物に最後の止めを刺さんとばかりに剛直を最奥までねじ込み一際強く締め付けられたその時
「アﾞォﾞオﾞオﾞオﾞオﾞオﾞオﾞオﾞオﾞンッッ！！！！」
二匹の獣は同時に吼え、対となって大きく反り返り、共に果てた。
亀頭球が大きく膨らみ、雌を逃がさぬように入り口を塞いでがっちりと固定した。指すら届かない体の奥底に焼け付くような熱い白濁が注ぎ込まれてゆく。熱が広がり、子宮に、膣壁に、遺伝子が刷り込まれていく。その胎を満たしきるまで時間はまだまだ掛かる。隙間無く満たされたとしても肉瘤は蜜壷からあふれ出た雄濁が入り口から逃げることを許さない。この雌は自分のものだと刻み付けるように雄の証は何度も、何度も顫動して子種を執拗に流し込んだ。>>58
「ウﾞウゥゥゥ……ぅ……ぁ…………」
交接を果たすまで余韻の中でも彼の分身は、とくん、とくん、と小さく彼女の内部で脈動しつづける。
「……ハッ……はぁっ…………ん……」
精を注がれ内側から完全に蕩けてしまった彼女の位置を変え、腹の上に乗せて抱き留める。二つの白い息が一つに溶けて､彼女は力なくパツシィの雄壮な体に身を委ね､しな垂れ､名残惜しげに呟く｡
「パツシィ……」
「……責任はとる、とっくに一線は……越えちまってたからな。」
冷静さを取り戻したパツシィは、彼女をいたわるように優しく撫でていた。
満足げな唸り声と､獣の口角を吊り上げながらも麗らかに彼女は笑う､耳と尻尾を荒ぶらせながら｡
これからも一緒に居られる、彼女にとってはそれがよっぽど嬉しいことだったのだろう。
「本当ならお前にだって……なんでもない。」
ヤガの耳でも聞き取れないほど小さな空言をぽつりと吐きながら彼はただ、この時に繋がれたものが抜け落ちるまで、これからも、この先も、守るべく者を擁していた。
「立香……それでも俺はな……」
混沌とした想いを抱えながら､虚と実の入り混じった状況に苦悩する彼の本心を､彼女はまだ知らない｡>>59
お互いの身体を丹念に舐め合う事後処理を終えた後に、彼女はようやく正気に戻った。
「ごめんなさいパツシィ……あんなこと……」
「いや、いいんだリツカ。俺だってほら、その、踏ん切りがつかなくてな……」
彼女は、毛皮越しにでも判る程に赤らめた顔を布団に包まりながら隠し、尻尾を激しく振っていた。長い沈黙が漂い続ける空気の中から抜け出そうと、パツシィは自分が腰掛けた寝台から立ち上がり、身支度を整えたところで、布団から橙色の上頭半分が彼を覗いた。
「……ねぇ、パツシィ。狩りに行くんだよね？私も手伝うよ。」
「えっ……出来るのか？お前が？」
ちょっとした疑問に、丸まった布団から、首元まで頭を出した彼女は迷いなく答える。
「勘が戻るまでは少しの間､足ひっぱるかもしれないけど｡出来なきゃヤガとして致命的でしょうに｡｣
「いや、それもそうなんだが……装備とかはどうするんだ？」
不意に、ぐぅと二人の胃から空腹の音が鳴り響いて、お互いに苦笑した。
「今後のことを考える前に､干し肉だな｡まずは服を着ろリツカ､でなきゃこのまま放っておくぞ｣
「わ、分かった。すぐに支度する。」
バタバタと慌しく布団から､彼女は飛び出て服を纏い､微笑みながら､彼の隣へと駆け寄って行った｡
───"if"観測続行予定時間：▇▇▇d ▇▇h ▇▇m ▇▇s───トゥリファスの平和を守るために今日も戦う正義の魔法少女プリズマ☆フィオレ。しかし新たなる刺客、悪の触手系魔法少女「マナカ・ナ・ビースト」の圧倒的なパワーの前に遂に完全敗北をむかえてしまう。
眩い輝きを放っていたコスチューはズタズタになり、立ち上がる力すらない敗北ヒロイン。
マナカが従えるビーストの触手に捕らえられてぐったりしたフィオレの前に、新しい玩具を手に入れて上機嫌なマナカが目玉触手を伴い現れる。
「ふふ、フィオレちゃんって惨めな姿が本当に素敵だと思うの。だから、みんなにあなたのかわいそうなところをたっぷり見てもらいましょう！」
そういいながらマナカはフィオレの下着をずりおろし、触手に命じてフィオレの両脚を開かせる。そして露になった局部に差し向けられる一本の触手。股間の割れ目に潜り込んだ触手は包皮に包まれたままの陰核にずぶりと毒針を突き刺し、毒液を注入する。
「痛！え、な、何!?」
陰核を貫く鋭い痛みが、徐々に疼痛感に変化していくことに戸惑いを覚えてしまうフィオレ。
疼痛感は弱まるどころかむしろどんどん強くなっていき、それに合わせて肥大化する陰核。毒針が引き抜かれるころには親指ほどの大きさにまで肥大化し、包皮を突き破らんほどに勃起していた。
（こ、このままじゃ、頭がおかしくなっちゃう！）
獣の毒素に犯された肉豆は、いまや直に揉み潰さなければ耐えられないほどの疼きを放っていた。両腕が動かせないため、なんとか身をよじらせて気を散らそうとしたフィオレであったが、そんな少女の事情に構うことなく触手たちが陰核に群がり、乱暴に包皮を剥す。>>61
「ひ！いぃぃぃ！」
思わず悲鳴を上げるフィオレ。いままで自分からはロクに弄ることもなかった陰核だが、いまやわずかな風の流れにすら感じてビキビキに勃起してしまうほど敏感になってしまったのだ。
だが触手たちの狼藉はそれだけでは終わらない。
「ひゃ！？な、なに！？」
腫れ上がった陰核の真下でひくひく震える尿道口に、ストロー状の触手を挿し込まれてしまったのだ。本来は液体を排泄するための細管を無理矢理こじ開けた触手は、舐めるようなピストン運動を繰り返し、敏感になってしまった陰核を裏側からも刺激する。
「さっきのだけじゃ足りないと思うから、こっちからも気持ちよくなれるおクスリを入れてあげるわ♪」
マナカが言い終わらないうちに、猛烈な勢いで膀胱に毒液を吐き出す触手。粘膜から染み込んだ催淫成分はあっという間に全身に回り、少女の体を狂わせる。
（ダメ！このままじゃおかしくなっちゃう！）
注入を防ごうと必死になって括約筋を締めてみても、かえって挿入物の感触を強く意識してしまうだけ。ならばと下腹部に力を入れて排尿しようとするも、肉管によってピッチリと尿道が塞がれているためそれもかなわない。その間にも膀胱は風船のように膨らんでいき、じんじんとした膨満感を訴えていた。>>62
「お願い、です…。出させて、ください…。もう、限界です…。」
いまや爆発しそうなほどの尿意と疼きで頭の中が埋め尽くされ、恥もプライドもかなぐり捨て涙目で懇願するフィオレ。
しかし必死のおねだりも邪悪な魔法少女には逆効果となってしまう。
「あら、おねだりっする余裕があるならまだ大丈夫ね♪」
そういいながら触手に命じてさらなる毒液を注入するマナカ。フィオレの膀胱は破裂する寸前まで膨らまされ、水袋に収まりきらない体液が尿道との隙間からこぼれるほどになっていた。そしてなおも尿意を訴えるフィオレにマナカはこう囁く。
「いいのかしら？みんなに見られながらお漏らしするのが好きなの？」
そういいながら視線を上にあげるマナカ。釣られてフィオレも見上げると、なんとそこには自分の痴態が巨大な蜃気楼の形で映し出されていた。
「ど、どうして！？」
「あら、言ってなかったかしら？このこを通して、みんなにもあなたのかわいいところを見てもらおうかと思ったの！」
マナカの傍らに佇む目玉触手が、瞳に映った光景を上空に投射しているのだ。大勢の人間に自分の局部を見られている…！その事実を認識した途端に、頬が熱くなるフィオレ。なんとか大目玉からの刺す様な視線から逃れようとするフィオレに、マナカは残酷な宣告を下す。
「それじゃあ、フィオレちゃんがお漏らしするところをみんなにも見てもらいましょう！」>>63
そういいながら水飛沫とともに股間から触手が乱暴に引き抜かれ、身を縮こませるフィオレ。全身にびっしりと脂汗を浮かべながらも何とか必死に耐える様子を滑稽に感じたのか、マナカはある提案をフィオレにもちかける。
「あら、あなたとっても我慢強いのね！それじゃあこれも我慢できたらおトイレに行かせてあげるわ！」
マナカが取り出したのはビースト触手の破片。ハリガネムシのように見えるそれは元気よく身をくねらせながら股間に近づき、勢いよく尿道に頭を突っ込む。
「ひぃ！」
尿道を拡張しながら遡った異物感に思わず悲鳴を上げるフィオレ。二匹、三匹とハリガネムシが尿道に飲み込まれていき、そのたびに身を固くしてそれに耐える魔法少女。侵入した寄生虫たちはそんな宿主のことなどお構いなしに、膀胱内を元気に泳ぎまわりながら内側から尿意を刺激する。
フィオレに襲いかかる触手はそれだけではない。
「ひゃう！や、やぁぁぁ…！」
今度はヤツメウナギを思わせる外観の触手が現れ、吸盤状の口器で肥大化したままとなっている陰核に吸い付いたのだ。内側にびっしりと並んだ小さな毒牙に敏感な肉豆を噛み潰され、さらに粘液まみれの舌に舐めまわされて悲鳴を上げるフィオレ。
さらにマナカは陰核を咥え込んだままのヤツメウナギをつかむと、力任せに引っ張り出す。
「らめぇ！と、とれちゃう、とれちゃうの！」>>64
剥されまい抵抗する吸盤触手によって陰核をきゅっと締め付けられ、悲鳴を上げるフィオレ。その声を聴いてか、引き剥がそうとする力を一瞬弱めるマナカ。そしてフィオレほっとした次の瞬間、吸盤触手を勢いよく引き剥がす。
「ひぃ♡ い、いぃぃぃぃぃ…！」
ショックで絶頂してしまうフィオレ。同時に弛緩した小孔からは勢いよく黄金水が吹き出し、脱力した魔法少女の下半身を濡らしていく…。
「残念、負けちゃったのね。それじゃあフィオレちゃんにはお仕置きをしてあげる♪」
そういいながら、ヌメヌメした小さな塊をフィオレの膣孔に埋め込むマナカ。ぐちゅぐちゅと音を立てながら見えなくなるまで胎内に押し込むと、愛液と尿で濡れたままの股間にショーツを被せ、フィオレの体を水溜りの上に乱暴におとす。
「それじゃあ明日になったら迎えに来てあげるから、最後の一日を楽しんでね、フィオレお姉ちゃん♪」
そういいながら立ち去る悪の魔法少女を、フィオレはただ茫然と見送るのであった…。>>65
翌日、一睡もできず登校するフィオレ。
あの後も一向に陰核の勃起が収まらなず、這う這うの体で寮に帰ったフィオレ。自慰行為で鎮めようと何度か試みてみたものの、感覚が強くなり過ぎていたため、ルームメイトに気付かれないように声を出さずに致すこともできなかったのだ。
少女の憂鬱はそれだけではない。マナカによって膣に入れられたモノをかき出そうと膣内に指をいれてみたのだが、ヌルヌルとしたそれを掴むことがなかなかできなかったのだ。無理に力を入れても指の間を滑って奥の方に入ってしまい、結局一晩中頑張っても粘膜を指でかき回すだけの結果に終わってしまった。
「大丈夫？フィオレ、朝から顔色が悪いよ。」
そういいながら話しかけてきたのはルームメイトのレティシア。両脚が不自由な自分を普段から気にかけてくれる親友だが、今日に限ってはその親切心が仇となり、フィオレはいつになっても隠れて自慰することもできなかった。
「大丈夫、ちょっと寝不足なだけだから。」
そういいながら笑顔で返すフィオレだが、実際は勃起したままの陰核が下着と常に擦れてしまい、いやらしい感覚に悩まされていた。フィオレを苦しめるのはそれだけではない。膀胱内でもハリガネムシたちがビチビチと泳ぎ回って元気に毒素を分泌し、性感として開発されてしまった尿道は用を足すだけでイキそうになってしまう。いまや授業中も無意識に股間に伸びる手の動きを、必死に抑えなければいけないありさまであった。>>66
（こんなことしてる場合じゃ、ないのに…！）
一番近く、それでいて決して手の届かないところに敵がいるもどかしさと、いつ触手がお腹を喰い破ってクラスメイトに襲いかかるのかもわからないという恐怖。そしてそんな状況にも関わらず、貪欲に快感を貪る自分の体の浅ましさで自己嫌悪に陥るフィオレ。
（このままじゃいけない…。あいつが来る前に早くどうにかしないと…。でもどうやって？）
されたことがことだけに家族にも相談できず、一人思い悩むフィオレ。さらに
「なあ、昨日の見た？」「ああ、ばっちり撮れたぜ！顔はよく見えなかったけどな。」「あんなん見せられたら我慢できねえよな！」
休み時間のたびに男子生徒が話題にしているのは昨日の光景。認識阻害の魔術がかかっているおかげで正体は自分だとばれてはいないが、それでも自分の恥態を見られたという事実が思春期の少女の心に重くのし掛かっていた。>>67
「！」
突然鳴り響く爆音。その方向に目を向けると、そこには守衛もろとも校門を破壊したマナカ・ナ・ビーストが。悪の魔法少女はそのまま校庭に侵入すると無差別に攻撃をばら撒き始める。
（いけない、このままじゃ！）
マナカ・ナ・ビーストの狙いが自分だと悟ったフィオレは人目を避けて即座に転身し、死角からの奇襲を仕掛ける。だが、
「ひぃあ！？あぁ！」
攻撃を繰り出そうとした次の瞬間、突然快感の波に襲われるプリズマ☆フィオレ。膀胱内の寄生虫が主に近づいたことで活性化し、猛烈な勢いで毒素を吐き出しながら暴れだしたのだ。
突然のことになすすべもなく、その場に蹲るプリズマ☆フィオレ。
「あら、そこにいたのね。約束通り迎えに来てあげたわ！」
そういいながら悪の魔法少女はプリズマ☆フィオレを触手で捕らえて宙吊りする。そして戦利品にマンぐり返しの姿勢をとらせ、周囲の生徒にスカートの中身を見せつける。
「やめて！み、見ないで！」>>68
フィオレの必死の叫びは、しかしかえって注目を集めてしまい、逃げ遅れた生徒たちからの刺す様な視線にさらされてしまう。
「ふふ、それじゃあみんなにはしたないところを見てもらいましょうか♪」
そういいながら右手でフィオレのショーツをつかみ、股布を食い込ませるマナカ。下着と陰核が擦れて堪え難い快感を生み、イヤらしい染みがみるみる広がっていく。
さらに空いている方の腕でフィオレの下腹部をまさぐり、膀胱を探り当てると押し潰すようにぐいぐいと圧迫する。体内の水袋は寄生虫が吐き出す毒素によってすでに一杯になっており、さらに親の気配を感じ取った寄生虫の動きが激しくなったことで耐え難い刺激を生み出していた。
(ダメ、もう、限界.....！)
そして頃合いとみたのか、ひときわ強く下着を食い込ませるマナカ。一晩中快楽責めされとっくに抵抗力を失っていたフィオレは、あっけなく絶頂してしまう。
「イヤ！見られながらイクのなんて、イヤァァァァァ！」>>69
（見られちゃった…。みんなが見てるところで、わたしイっちゃった…。）
下着越しでもわかるほどに派手に潮を吹きながら、ちょろちょろと失禁してしまうフィオレ。
あまりのことに茫然自失していた魔法少女だが、突如その体をキラキラした光が包み込む。
「おい見ろ、あれ！」「まさか、フィオレちゃん！？」
光の中から現れたのは、転身が解けてしまい制服姿に戻ったフィオレ。
寄生したビースト触手に魔術回路を侵食されたため、魔法少女の力を奪われてしまったのだ。
「ふふ、もうそろそろね。それじゃあふさわしい格好にお着替えしましょうか！」
そういいながら指を鳴らすマナカ。フィオレの体を再び転身の光が包むと、その中からマーメイドタイプのウェディングドレスを身に纏ったフィオレが現れる。
「フィオレちゃんは私に負けたから、この子のお嫁さんになってもらうの。素敵でしょ！」
一生に一度有るか無いかの乙女の晴れ舞台を台無しにされるという事実に目の前が暗くなるフィオレ。車椅子がないため逃げることもできない少女に、ビーストが襲いかかる。>>70
「み、見ないでぇぇぇ...。」
弱々しく悲鳴をあげるフィオレを、触手を使ってまるで磔にされた罪人のように掲げるビースト。
醜悪な怪物は花嫁の両脚に巻き付いた肉紐でギャラリーによく見えるよう開脚させると、スカートの中に極太の触手を潜り込ませる。
半透明の管のなかに無数の卵が詰まったカエルの卵塊を思わせるそれは、だらしなくヨダレを垂らしている下の口を探り当てて侵入を試みる。
「それじゃあ、初めてを汚してもらいましょう！」「やめてぇぇぇぇぇ！」
イヤイヤを繰り返す少女に耳を傾けることなく純潔を突き破ったビーストの触手は、一瞬で最奥部に達すると子宮口をこじ開けてアツいモノを流し込む。
敏感な粘膜を乱暴に掻き分けられ、その強すぎる刺激に白目をむいてしまう魔法少女だが
「な、なんでえ！？」
いつまでたっても訪れない絶頂に、戸惑いを隠せないフィオレ。その間にも産卵管は中出しを続け、卵が流れ込むたび子宮が風船のように脹らんでいく。そしてついにみっちりと卵を詰め込まれて大きくなったお腹で、ドレスが張り裂けてしまう。
「さっきイクのはイヤ、て言ってたでしょ。たがら脳味噌を弄って絶頂出来なくしたの！」>>71
無邪気に告げるマナカ。だが残酷な真実はそれだけではない。
「それとね、昨日あなたに埋め込んだスライムだけど、実は卵巣を作り変えてこの子としか子作りできなくするためのものなの♡
いまあなたに詰め込んだ卵からこの子の分身が孵化するから、そしたら子宮の中でいっぱい射精して、いつでも交尾してくれるわ！」
未来までも汚され、女性としての尊厳を奪われる絶望。哀れな敗北ヒロインには、もはやケダモノの慰みものとしての未来しか残されていないのだ。
そして頃合いと見たのか、マナカは最後の仕上げをビーストに命じる。
「それじゃあ、お腹の赤ちゃんに何かあるとイケナイからしまってあげましょ！」
そういい終わらないうちに、ビーストの喉下から胸の間に縦に亀裂が入る。まるでハエトリグサのように肋骨が開くと、胸腔内から無数の腕が現れる。そして怪腕たちはフィオレを捕らえると胸腔内のヘブンズホールに引きずり込み、思い思いに花嫁を凌辱する。>>72
あるものはドレスの胸元をずり下ろして胸をもみしだき、またあるものは陰核を力任せに押し潰す。両手足にも何本の腕が群がり、ガッチリと羽交い締めにして体の自由を徹底的に奪う。
「離して！離してぇぇぇ！うぇ！？」
少女の懇願を煩いと感じたのか、その顔に伸ばされた腕が顎を鷲掴みにし、口内に入れた指で舌を押さえつけて黙らせる。背後から力いっぱいボテ腹を抱き締めていた2本の腕は、よほど気に入ったのか引き伸ばされたヘソ穴を優しく何度も撫で回していた。そしてゆっくりと肋骨が閉じていき、絶望に染まった少女の顔を覆い隠していく。
「イアァァァァァ！らして！おねらい！いにらくない！りゃしてぇぇ！」
必死の叫びを遮るように、バクンと閉じる肋骨。最初は中から聞こえてきた少女の悲鳴も、ビーストの喉が蠕動し、そのふくらみが嚥下されるたびに小さくなっていく。そして完全に聞こえなくなってからしばらくして、ズタズタになったウェディングドレスと砕けたステッキを吐き出すビースト。それらを見て満足げにうなずいたマナカは次なる獲物を捕らえるべく、生徒たちが隠れている校舎に向かうのであった…。>>73
おまけ
連れ去られたフィオレを助け出すべく、マナカ・ナ・ビーストのアジトを襲撃したアタランテ。しかしビーストの体内に閉じ込められたフィオレに気をとられてしまい、なすすべもなく敗北してしまう。
そして太陽の光も届かない薄汚れた地下牢につれてこられたアタランテ。
緑衣の弓兵が純潔の誓いを掲げていることを知ったマナカは、その心を弄ぶ残酷な戯れを思い付く。
「くぅ、くはぁ、あぐぅぅぅ…！」
黒いスライムに拘束されたアタランテ。肢体ににまとわりついているそれの正体はアタランテの宝具である「神罰の野猪」の毛皮。本来であれば切り札となるべく持ち込まれたものの、マナカに制御を乗っ取られてしまい、アメーバのように変化したのだ。絡みついた毛皮によって四つん這いの姿勢を強制され、アタランテは毛皮の力によってその肉体を強制的に発情されてしまう。
「うぅぅ…、はぁ…。う、ふぅ…♡」
挿入されなければ絶頂出来ない体に改造されてしまったものの、一向にそれをする様子を見せないスライムたち。牡を求めてよだれを垂らす秘裂を、時折下着の上からをなぞるがそれ以上の刺激は決して与えてはくれず、アタランテはまる一週間、眠ることもできず延々生殺.しにされてしまったのだ。>>74
「うぅぅ…。お願いだぁ…。い、挿れてくれぇぇぇ……。」
プライドを捨てて必死に懇願するアタランテ。あまりの切なさに気が狂いそうになり、もはや純潔の誓いどころではなくなってしまったのだ。
だがその態度が気に食わないアメーバたちは、誓いを破ろうとしたかつての主に容赦ないお仕置きをくらわせる。
「ひゃう！や、やめてくれ…、もう、いわないからぁ…。」
鞭のようにその身をしならせながら、何度もスパンキングを繰り返すスライム。尻肉や女陰まわりに何条もの赤い痕が浮かび、そのたびに悲鳴を上げながら必死に許しを請うアタランテ。
女狩人の高潔な精神が完全に砕かれるまで、スライムたちによる凌辱は続くのであった…。
Finなんとなく甘い夫婦性活が書きたかったので書きました
聖杯戦争とか一切関係ないです
【前提設定】
＊アチャ男
ふつうのサラリーマン。悩みは妻と同い年なのに自分が年上にみられて犯罪者扱いされること。
＊ザビ子
在宅勤務。IT系のなんか。SS開始時点では風呂上り＋ベビードール＋アチャ男のカーディガン
＊槍ニキ
未登場。アチャ男の同僚。あとでぶっ飛ばされる。>>76 なんだか喉がイガイガするなぁ。頭もぼんやり重いなぁ。
そう感じたとき、たいてい翌日は熱を出して立派な風邪ひきになっている。ある種の予兆として機能していた。
どこかで菌をもらってしまっただろうか。ここ最近は買い物で色んな店を巡ったからかもしれない。まぁ仕方ない。
基本的に一日休めばすっかり治ってしまうし、今日のところは早く寝るべきなのだが、まだ夫が帰ってこない。
残業だろうか。はたまた飲み会で上司同僚につかまってるとか。いつもの人助けでもしている可能性だってある。
帰りを待ちつつとりあえず入浴を済ませた直後、玄関の扉が開いた。帰ってきたようだ。わたしは足取り軽く玄関へとむかった。
そういえば寝間着とはいえ今のわたしは薄着だ。夫の上着を借りてる程度では風邪になるのも当然かもしれない。
「おかえり」「あぁ……ただいま。すまない、遅くなった」「おつかれさま」
疲労の渋面がわたしを見てふわりと和らいでいく。心臓がときめきと暖かさに高鳴るのを感じながら、夫のジャケットとネクタイを受け取る。
「ご飯できてるわよ。お風呂もわたしは終わったから……どうしたの？」「白野……」
普段の冴えた眼差しとは違う、どこか蕩けた視線で見つめられる。心臓からジワリと熱くなるのをこらえて、見つめ返した。
「疲れたかしら。今日はゆっくり休んで……」「君がいい」「え？」「今、私が一番欲しいのは君だ」
その言葉を理解する前に唇を塞がれた。腰にはわたしを逃がさないようにしっかりと、しかし優しく腕が回されている。
状況を把握したときにはすでに腔内を夫の舌が侵していた。上顎を撫で、わたしの舌と絡ませるたびに、酒の味と香をほのかに感じた。
普段は少し触れるだけでも一々許可を求めるのに。なんだ、酔ってるの。珍しい。よっぽどのことがあったのかしら。
確実に風邪が悪化するが、どのみちしばらくは休日で予定もない。夫の口づけを、それ以上の行為も受け入れるように背に手を回す。
水音が鳴るたびにわたしの脚から力が抜けて、立っていられなくなりそうで、何とか縋るように姿勢を保っていた。
ようやく口を離したと思ったらすぐさま抱えあげられ、あっという間に寝室へ連れて行かれた。>>77 体を重ねることに不満はないし、むしろ嬉しいが、先程から言葉の一つもないというのは些か寂しいものがある。
しかし、ベッドサイドのささやかな灯りに照らされる、夫の真剣な面持ちと情欲の瞳を見てしまえば、そんなことも言えなくなってしまう。
おもむろに右手を伸ばしするりと頬を撫でると、その手を取られ指先から関節、付け根、手の甲、手首と順番に口づけられていった。
自分の手と頬の温度が一気に上昇した気がして思わず離そうとするが、夫は逃がすことなく掌へと口づけた。
「照れているな？」「びっくり、したから……」「咎めているわけではない。可愛らしいと思うよ、オレは」
言葉を口にするたびに手にかかる吐息がどうもむずがゆくて、けど離れがたくて、結局夫のなすがままにされるのを求めてしまう。
王子様みたいに丁寧なキスをする様を見つめて、夫のもう片手が服の裾から忍び込んでくるのを気づかないフリをする。
いつもと違う夫の様子に何となくドキドキしてしまい、この甘やかな時間が長く続けばいいと願った。
柔らかな優しい口づけの感触とこっそりと脇腹を撫でる指先と掌の感触が、わたしの肉体と欲に火をつけ強めていくようだ。
シーツに縫いとめるようにわたしの右手を抑えられ、先程まで隠れるように愛撫を続けていた夫の右手が一気に裾を持ち上げた。
「ん……バストが少し大きくなったか？」「わかんない……んっ」
ふにふにとわたしの胸を楽しむ夫。指先が尖りをかすめると小さいながら声が出てしまうのを何とかこらえる。
我慢するわたしが愉快なのか、笑みを深めた夫は人差し指の腹でくりくりと乳首を弄りはじめた。
胸先からじわじわと熱が生み出され、鼻と喉から漏れ出た息は自分でも分かるくらいに快感の色だった。
夫は空いていた片方の乳首を舌でぺろぺろと舐めはじめた。唾液で濡れた肉厚な舌がキモチイイから、吐息に喘ぎが混じりだした。
「ぁ、あ──あんっ！ 吸っちゃ、や……ぁああ……♡」「嫌？ イイ、の間違いだろう」
くすくすと笑いながらじゅるじゅると乳首を吸うという何とも器用な真似でわたしをよがらせる夫。
気づいた時には、わたしの秘部はしっかりと濡れていた。>>78 無意識のうちにもじもじと膝をこすり合わせていた。夫の指が、舌が快感をもたらすたびにわたしの肉穴からは液がトロリとこぼれ出す。
乳首だけで濡らしてしまうほど淫乱になってしまった──否。淫乱にされてしまった自分に呆れて喘ぎ混じりの息を吐く。
「どうした？」「っあぁ……も、もっと、して？ いっぱい、さわってぇ」「……心得た」
先程までわたしの胸で遊んでいた右手がするすると腹を滑り下がっていき、太腿を大切なもののように撫でていく。
内またに指先がかかると期待するようにきゅんと肉穴が疼いて愛液がいっそうあふれ出ていくのが恥ずかしくて、顔を背けた。
「広げるぞ──おや。ぐっしょりだな」「言わないでよ……」「嬉しい、ということだ」
またそういうことを恥ずかしげもなく。どうしてこちらが顔を赤くする羽目になるのか。
開かれた脚の中心、濡れた下着を指先でつぅ、と上から下になぞられる。突然の強い快感にひあぁと喉から変な声が出た。
そして、指は新たに見つけた玩具を試し遊ぶように、ぐちゃぐちゃと水音を立てて布ごとわたしのナカに押し込み始めた。
おそらく肉芽は下着の上から分かるほどに勃ちあがっているだろうが、イジワルな夫は一切そこには触れない。
けれどわたしは機嫌が良いと夫はイジワルになることを知っている。つまり夫がイジワルなのは淫らに喘ぎ濡らすわたしに喜んでいるからだ。
そう思うと、夫に焦らされ弄ばれいじめられるのも悪くないと心の底から思うあたり、わたしも思考がアレなのかもしれない。
「んあぁっ♡ 急に、さわっちゃ……ひあぁあ♡」「いやなに。ぐちょぐちょに濡らしていながら考え事をしているようだから」
私の妻は随分と余裕のあるようで──と、下着をずらされ垂れ流しの愛液を指に絡め肉芽を夫にぐりぐり押し潰される。
びくびくと震え暴れそうになる脚を夫に抑え込まれ、親指で肉芽を潰されながら人差し指と中指で肉穴を貫かれる。
すぐさま探り当てたナカのキモチイイ場所を指の腹で押し込まれ、あっさりと絶頂してしまった。
「ひぃ♡ あぁ、ぁああああ……♡ やめ、いま、イったからぁ♡」「もっとイかせてほしい、だろう？」
ぐり、と肉芽と肉穴の両方を同時に強く刺激された。喘ぎ声はもはや悲鳴と変わりなかった。>>79 「はぁ……ぁ、あ……っ♡ ぁああ──♡」「っ、は……物も言えんか」
夫のイジワルはまだ終わらないようだ。指でさんざんイかされた後は、舌で徹底的に焦らされるときた。
肉芽のみ夫の舌で触れられる。先ほどの様な強い刺激は一切与えられない。ただじっくりと、泣きだしそうなくらい優しく舐められ続ける。
正直限界である。快楽に燃やされ浮かされ、喘ぐのもつらい。ドロドロに溶かされた肉穴がそこに納まる熱を求めている。
いますぐ夫の太い肉棒にひどくかき回されたい。けれど、焦らしに夢中な夫の様子ではとても叶いそうにない。
「どうした？ 何か言いたげだな……ほら、どうされたい？」「ぁ──」
夫の顔が秘部から離れ、視線がこちらに向けられる。その顔は自分の欲望を必死に抑え込んでいるのがよく分かった。
こういうところが彼の美点で欠点だ。自己を押し殺して他を優先する奉仕精神。わたしはこの在り方を複雑な思いを抱いている。
ただ、こんなときぐらいは我慢をやめ、自分の欲望を満たすべきだと思う。熱に震える喉に鞭打って何とか声を絞り出した。
「あなたは、どうなの……？」「何？」「あなたは、どうしたいの……？」
ひざ裏に手を掛けぐっと持ち上げ、びしょぬれの秘部を夫に見せつけ、今か今かと待ちわびる肉穴を指で広げた。
「欲しくないの？」
一瞬見開かれた瞳。何かを堪えるように視線が左右に揺れ、シーツを強く握りしめている。脚を大きく開き、肉穴を広げたまま、待ち続ける。
「────文句は聞かんぞ」「言わないわよ。あなたにされることは何でも嬉しいもの」
長いような短いような沈黙のあと、耳元でこぼされた一言にわたしは笑って返した。夫はやれやれと首を振ってズボンのチャックを下げた。
そういえばわたしも夫も服を全然脱いでいない。夫の上着も借りたままだ。袖口を口元にやると、夫の匂いを感じてで愛液がまた滴り落ちる。
すっかり立ち上がった肉棒。濡れた秘部に先端がくちゅりと触れるのを感じ、思わず安堵の長い息を吐き出してしまった。
「ぐ……っ、きつ──」「はぁ……♡」
ずぶずぶとゆっくり、入り込んでいく肉棒。夫の悩ましい吐息と縋るように握られる掌に胸が高鳴りきゅんと肉穴が狭まる。>>80 待ちわびた熱と快楽にわたしの脳はすっかり虜になっていた。霞む視界でなんとか夫と視線を合わせる。
律動を始めた夫の熱に口元が緩む。無欲な夫がわたしで気持ち良くなってくれることのなんと嬉しいことか。
夫の名を喘ぎ呼ぶと強く突かれた。先端が達した最奥が快楽を訴えている。思わず締め付ける度に夫のカタチを感じて、また締め付けてしまう。
「ぁ、はくの、白野……」「ぁあ♡ はげ、しぃ♡ あんっ♡ あ♡ ぁあ♡ ぁなた、あなた♡」
グチャグチャジュボジュボと水音が大きくなり律動がどんどん激しくなっていく。掌が強く握られ、どちらからともなく唇を塞いだ。
舌を絡ませ、秘部を深く交わらせる。上の口と下の口、両方で深く繋がっていることが泣きたくなるくらい幸福だった。
このまま永遠に繋がっていたい。刹那の交わりが永遠に思える。互いの熱で溶けて一つに合わさってしまいそうなほどだ。
「ぅあ……イく、イっちゃう♡ イくぅ──！」「あぁ……出すぞ、白野……！」
一番強く突かれた瞬間にわたしは果てた。ぎゅうとナカの肉棒を締め付ける。途端にわたしのナカに液体が放出された。
荒い息を整える。先ほどの激しい触れ合いが嘘のように寝室は静かだった。ちらりと時計を確認しても、大して時間は経っていなかった。
鉛のように体が重い。加えて熱はまだ残っているし、頭はなんだかふわふわとおぼつかない。
「……いかんな」「どうしたの？」「すまん。まだ付き合ってもらうぞ」
ぐっと両手をシーツに抑え込まれる。ぬるりと再び秘部に熱があてがわれた。夫の言葉と現在の状況にぱちぱちと目を瞬いた。
文句が出ると思ったのか、唇を塞がれ舌と肉棒が同時に入り込んだ。
これは、間違いなく風邪が悪化するだろう。夫は明日も休日だっただろうか。>>81 目を覚ます。体が重くて熱い。
呼吸をしようとして喉がひっかかり、咳込んでしまった。
「白野？ 目が覚めたのか」
ひょいと夫が視界に現れて、初めてわたしはリビングのソファに寝かされているということを理解した。夫が場所を変えたのだろう。
ベッドは昨晩の触れ合いで使い物にならないはずだ。わたしは暖かいもこもこパジャマを着て、布団を何枚も掛けられている。
夫の呼びかけに応えようとしても声は言葉にならずただの咳となって空間を震わせる。
何とか言葉を発しようと再び口を開くが夫の手が制するようにわたしの口元を覆った。夫は悔いるように眉を顰めている。
「……すまない。無理をさせた」「ん」
手に自分の手を重ね、指をからめる。するすると髪をかき撫でられながら、汗を拭われ新しい濡れタオルが額に乗せられる。
昨晩は一体何があったのか。疑問を視線に乗せるように夫を見つめると、ばつが悪そうに視線をそらされた。
「その……同僚に煽られたというか……いや、酔った勢いで襲ったことには違いない。すまなかった」
ふぅん、と頷く。そういうこともあるのだろう。別にそれは構わない。
基本的に欲求に乏しい夫が自分の欲を満たす機会に恵まれたと考えればわるいことではないだろう。
ついでにわたしも夫に愛される甘い時間を過ごせたのだから、文句なんて何もない。
おまけに丸一日は確実に世話を焼いてもらえる。おつりが来たようなものだ。布団の下でふふ、と笑みをこぼした。>>82 以上です。
ベビードール（とふわもこパジャマ）は凛ちゃんからのプレゼント。
書き手の趣味でアチャ男は本名の描写をしないルール。（代わりに「あなた」呼び）
といった隠れた設定なんかもあります。レティシアが戦うときだけジャンヌに変身するジーク君タイプ(＝戦闘経験や感覚はジーク君のもの)だったら、蝉様に縛られても脱出できずに喘いでそうだなあ、猪アタランテさんに徹底的にやられるんだろうなあ、そんな泥から発生(派生)したSSの5話目を投稿します。1～4話は前スレに。
ようやくR18SSっぽくなってきた気がします……やたら長いですがご容赦ください。「午後十一時。仕事から帰ってくる成人男性に声を掛ける外国人の少女・メアリーさん。彼女と共にホテルに入っていった男性は翌朝、ベッドの上で死.んでいる。怪我もしていないのに死.んでいる」
こんな噂が立ったのは、スクールの前期講義も終わりに近づく頃だった。ここは繁華街からは距離があるが、最近の治安状況も相まって、噂は尾ひれ背びれを生やしながら広がっていった。
「普通その辺で声かけられてすぐホテルなんか入るかね……危ない女に引っかけられて、自業自得でしょ」
哀れな男性一同に対し、同情の余地は無いとルームメイトのミシェルは断じる。
「家族とうまく行っていなかったのかもしれませんね……可哀想に」
「あんたが悪い奴に騙されて有り金巻き上げられたりしないか、私は心配だよ」
「巻き上げられるほど持ってないので大丈夫ですよ」
「はあ……」
連日のうだるような暑さの中、夏期休暇を控えたレティシアに最大の試練が訪れようとしていた。
「追試です……」
「やっぱりな」
「救いはないんですか？」
「ない」
「そんなあ……」
「夜な夜な戦うのもいいけどさ、自分の面倒見られないようじゃねぇ。田舎のお袋も泣いてるよ」
「あうううう」
「ま、がんばんなさい。グッドラック」
窓から笑顔で帰省の途へつく同級生を眺めていると、溜息ばかり吐いてしまう。夕食もあまり喉を通らない。机には数学の問題集。明後日に追試を控えているというのに、ペンを取る気にはなれなかった。
「メアリーさん、か」
ベランダから見える街の明りに、不穏なものが混じっているように感じた。>>85
夜行バスに乗り込む学生に紛れて寄宿舎を抜け出したレティシアは、駅前の繁華街に降り立った。
「あてもないのに、見つかるはずないですよね……」
ターミナルの周囲はいやに静まりかえっていた。無理もない。市内ではサーヴァント同士による戦闘が相次ぎ、ここ数日は「メアリーさん」による連続殺人事件と来ている。誰もが家路を急ぐのは当然であろう。未成年は立ち寄るべきではないホテルは事件を受けて次々に営業停止に追い込まれ、看板のネオンも沈黙している。この界隈が最も怪しい。「毎晩男性を探しているくらいだから、きっと寂しがり屋の女性に違いない」そんな考えのもと、何となく彼女の名を口に出してみる。
「メアリーさん」
「はあい」
「っ！？」
若い女性の声は影の中から。この距離になるまで気がつかなかったとは……！
「レティシア！その女性はサーヴァントです！急いで変身を！」
「はいっ！」
一瞬のうちに武装を完了し、メアリーさんを名乗るサーヴァントから距離を取って相対する。
「あなたがメアリーさんの正体ですね」
「ええ。私はジール。またの名を、静謐のハサン」
「ハサン……」
「(中東で活動していた暗殺教団の長がハサンと呼ばれていたはずです。しかし、不意打ちの機会は幾らでもあったのに何故……？)」
「戦いたくはありませんが……仕方ない」
そう言いながら、手にした短剣を投擲してくる。狙いは正確だが、弓兵のそれには及ばない。聖旗で迎撃し一気に間合いを詰める。小細工を弄することができない至近距離ならこちらに分がある。そう踏んだのだ。手にした旗で激しく攻めるが、ジールの身のこなしも流石の一言。決して致命打を許さない。僅かな隙に投擲用の短剣を振るって反撃を挟んでくる。幾筋かがジャンヌを掠め、僅かな切り傷から痺れが広がってくる。
「(これは……毒？)」
「(油断はできませんが、支障はありません。対魔力と浄化魔術で打ち消せます)」
ならば恐れることなどない。蹴りでジールの体勢を崩すと、聖旗を突き出して突貫する。だが、全ては不用意な攻撃を誘う暗殺者の狡猾な罠だった。>>86
ジャンヌが放った突きをひらりと躱した少女が聖旗の上に着地する。必殺の一撃を躱され大きな隙を晒したジャンヌの懐にしなやかな肢体が飛び込む。脇の下から腕を通し、聖女のグラマラスな身体をぎゅっと抱きしめる。
「んっ……な、何を……？」
「熱く、熱く、蕩けるように。あなたの体と心を焼き尽くす」
「宝具！?」
「妄想毒身」
ジャンヌの唇に、少女の唇が重ねられた。
その瞬間。
「ん、う……ふううぅぅうううん！?」
言葉にならない悲鳴。くぐもった絶叫。魔力を帯びた猛毒が唇を通して注ぎ込まれる。電撃にも似た衝撃が全身を駆け巡り、制御を失った肢体がビクビクと痙攣を繰り返す。しっかりと抱きすくめられた状態でのディープキス。逃れることなどできない。あまりの苦痛に、背中を弓なりに仰け反らせて悶絶するジャンヌ。並のサーヴァントであれば、超高濃度の毒で肉体もろとも融解しただろう。屈強な英雄であっても、脳が溶かされ再起不能に陥るはずだ。聖女の規格外の対魔力を持ってしても「致死のキス」に耐え切ることはできなかった。
「んむ、はひ……ぃ……っふうんん……！」
思考が融ける。何も考えられなくなる。少女の姿が霞む。もう目も開けていられない……。
長い長い接吻の後、ジャンヌ・ダルクの身体が完全に脱力して崩れ落ちる。それを支えたのは他ならぬ暗殺者の少女。
「やっと見つけた……」
そんな言葉が聞こえた気がした。
「こ、こは……」
意識も記憶もひどく不鮮明だ。視界に入るのは、薄暗い部屋、真紅のカーテン、そして先程の少女。慌てて戦闘態勢を取ろうとするも、身体に全く力が入らない。上半身を持ち上げかけたところで、再びベッドへ沈んでしまった。
「からだが……うごかない……」
強力な神経毒の作用だろうか？意識は鮮明にあるものの、関節をゆっくりと曲げる程度の動作しかできない。敵を前に無防備を晒すジャンヌを尻目に、少女はその身を投げ出してジャンヌへにじり寄ってくる。>>87
「くっ……こ、来ないで！」
懇願を聞き入れることなく、少女はジャンヌに身体を重ねる。腕を押さえ込み、脚を絡める。
「あなたは私に触れられても死なない。私はずっと、ずっと探していたの。私に触れる人、愛を受け入れてくれる人を……」
「それで人々を襲っていたのですか……？」
「襲っているつもりはなかったのだけれど。でもそれももうお終い」
ジールは言葉を紡ぎながら、ジャンヌが纏う戦装束を取り外していく。籠手が外され、腰鎧を剥ぎ取られて、足首を守る脚甲も脱がされた。無抵抗に具足を奪われていることに、どうしようもない敗北感がこみ上げてくる。
「あなたが欲しい」
ジールがぐっと顔を近づける。魔力の収束を感じる。これは……！ジャンヌの瞳が恐怖に見開かれるのと同時に、再び宝具が彼女を襲った。
「ふぅううううんんん！？んんむぅううううッ！！」
戦闘の最中にあった先程とは全く違う、完全に敵優位な体勢での死の接吻。身動きも取れず、為されるがままに彼女の唇を受け入れてしまう。
イヤイヤと首を振ろうにも、もう殆ど動くことができない。何度も何度も唇を貪られ、脳内でバチバチと火花が散る。更に。
「(だ、唾液が……ッアァァァァァ！？これ……だめぇ！おかしく、なるぅゥゥ！？)」
とろとろと注ぎ込まれるジールの唾液。それが爆発的な熱量を以てジャンヌを内側から責め立てる。熱い。熱い熱い熱い熱い！絶対に飲み込んだらダメ、そう思っていても麻痺した舌は思い通りに動いてくれず、大量の唾液を嚥下してしまう。五臓六腑に浸潤していく毒に、死の影がさえもちらつく。
「(毒が……強すぎて……量も、多すぎます……耐えられ、ません……)」
ノイズが走るように、ジャンヌの声が途切れた。レティシアの意識レベルの低下が深刻になり、念話すら困難になっているのだ。
「ん、ふ……ひぃう……え、あァアっ……！?」
畳みかけるようにジールの蛇のようにのたくる舌が、ジャンヌの舌を絡め取る。巻き付き、なぞり、重ね合わせる。暗殺者の舌遣いは絶技と呼べるものだった。初心なジャンヌには覿面で、どういう目的の行為なのかさえ分からないと、そんな表情を浮かべている。口内に毒をべっとりと塗され、そこから全身へ回る猛毒に心も身体も焼き尽くされていく。今のジャンヌに、一方的に送り込まれる破滅的な魔力に抵抗する術はなかった。>>88
白磁の媚肉と褐色の肢体が絡み合う。ジールは上位から側位へと体位を変えて、執拗にジャンヌを責め立てていた。「窓の月」とでも言おうか、背後からジャンヌを抱きしめ、後ろ手で秘所と乳首を弄んでいる。
「はっ……くっ、ふ……んぁ……あぁ……」
口を一文字に結んで堪えるジャンヌだが、明らかに限界が近づいている。衣裳越しに浮かぶぷっくりとした船底を擦られると、あぁぁ、と喘ぎが漏れ、はしたなく股を濡らしてしまう。身動ぎしても、たぷんと桃尻を揺らす程度。誘うようなその仕草は、むしろジールの攻め手を加速させてしまう。
股布越しの緩急を付けた愛撫に、たまらず腰が動く。芸術品さえ及ばぬジャンヌの全身の曲線がエロティックにくねる様に劣情を感じないものなどいないかもしれない。それが例え同性であったとしても。
「(おかしい、です……こんな、こんなに感じるなんて……)」
敵にいいように陵辱されているというのに、レティシアの中で高まっていくのはただ快感のみ。唾液に含まれる強烈な媚毒――サーヴァントの霊基を歪めるほど強力な毒が、聖女を苦しめる。
「私の唾液は性欲を掻き乱す毒。口づけで死ななかったものは、快楽に飲まれ思考を放棄してよがり狂うの。あなたも、私に溺れていいのよ……？」
「こんなの……わたしじゃ、ない……」
「いいえ。あなただって女の子なの。こうやって気持ちいいこともして、幸せにならないといけないの」
優しく、時に激しく。ジャンヌに自らの秘裂の形を教え込むかのように、ジールの指が股間を這い回る。必死に耐えようとするも、我慢すればするほどに性感は強まってゆく。
ぐりぐり乳首を嬲られて啼かされ、乳峰をなぞるソフトタッチに喘いだ。次第に責めは苛烈さを増し、終いには三本の指をショーツごと下の口にくわえ込まされ、聖女の秘園が決壊寸前まで追い込まれる。腰が跳ね上がる瞬間、ついに達する、楽になれるという瞬間に、ジールに手を止められてしまう。
「あぁぁぁ」という失望とさえ取られかねない声。焦らしに焦らされ、昂ぶっているのにあと一押しを与えてくれない。
ジャンヌの最も大事な部分を包む聖衣は今やその役を果たせないほどに濡れそぼり、汚れを知らぬピンクの秘所を透けさせている。>>89
「もう脱がないと駄目そう」
ジールはまるで愛し子のおむつを替えるかのように、ジャンヌの聖衣を股間から抜き取って、その瑞々しい太腿に引っかけた。
露わになったジャンヌの股間から、濃密な雌の匂いが発散される。散々に嬲られた聖女の秘所はぬらぬらと妖しい光を放ち、耐えがたいほどの色香を放っている。下の口はとろとろと愛液を零しながら苦しげにヒクつき、その上ではぷっくりと浮き上がった女芯が存在を主張する。
ジールはそれをまじまじと眺めた後、繊細な手つきで包皮を剥き始めた。
「ぁあ……ああああああっ！だ、めぇ……これ以上されたらぁ……やめ、てえ……っ！」
恥も外聞もなく、ジールに懇願してしまう。
「やめて、なんて……うそ」
「ちが……ッ！っうううぅ……！そんな、そんなはずぅ……」
「違わない。あなたは『この先』を期待しているのよ」
媚毒に犯され熱しきったクリトリスが晒される。無垢な「ジャンヌ自身」がジールの指先で転がされた。
「く……ひぃいいいい？んひぁぁあぁああッ……！？」
瞬間、想像を絶する快感がジャンヌの脳裏から爪先までを駆け抜けた。視界が真っ白に染まる。意思に反して四肢が暴れ、直後痛いほどにピンと硬直する。紛れもなくジャンヌ・ダルクは絶頂していた。
「あなたの身体……悦んでる。嬉しい……」
集中攻撃を受ける下半身へ意識を回すと、隙ありと豊満なバストを揉み込まれる。柔らかくも張りのある乳房に指が食い込み、ぎゅうっと力が込められる度に苦しげに喘ぐジャンヌ。声を我慢しようにも耳たぶを甘噛みされると呆気なく嬌声を上げてしまう。
自慰の経験さえないレティシアにとって、ジールの愛撫は過酷に過ぎた。触れられる度に、彼女の宝具にその身を蝕まれていく。残った魔力を全て対毒防御と解毒に回してもまるで追いつかない。このままでは変身を維持できなくなってしまう――
「私の毒の本質は『楽園への扉』。あなたは私の毒に耐えたもの。だからもう苦しまなくていいの」
ジャンヌの細いおとがいを愛しげに撫でながらジールが囁く。
「戦いなんて忘れて。快楽に身を委ねて……」
指先でクリを可愛がられるだけで、はしたなく腰をくねらせる。媚毒を分泌する指先が無防備な雛先に触れる度に、軽いアクメへと追い込まれてしまう。最大の弱点を執拗に責められ、ジャンヌは逆転の機会さえ見い出せなくなっていった。>>90
ホテルの一室から、女の声が漏れている。
「ぁ……と、ぶ……」
顎をくいっと仰け反らせ、股間から愛液をごぽりと吐き出す。ジールは飽くこともなくジャンヌを嬲り続けていた。女を武器に伝説となった暗殺者の掌の上で、初心な乙女が無様なダンスを踊らされる。部屋には雌の香りが充満し、催淫効果のある汗が揮発したことでジャンヌは呼吸器までも媚薬漬けにされていた。
蕩けきった秘唇はだらしなく涎をこぼし、触れられてもいないのにぴゅっぴゅっと断続的に潮を噴くぷりぷりの大陰唇が物欲しそうにヒクつき、ジールを誘惑する。
「あなたのお口が、欲しそうにしているわ」
「いやぁ……いやあ！ほしく、なんて……なひぃ……」
「聖女様なのに。うそつき。おしおきです」
ジールは舌で指に唾液を塗すと、躊躇いなくジャンヌの尻穴へ突き込んだ。
「え、あ、あひぃいいいいああああっ？」
不浄の穴をほじられ、直腸に直接媚毒を塗られる。指が深く入り込むと異物の圧迫感に息が詰まり、抜き取られれば排泄にも似た禁断の快感に支配される。
「かっはぁぁあ……お、あぁあああ……！あひ、んひいい……」
激しく送り込まれる抽送に翻弄されるジャンヌ。まだ開発されてもいないだろうに、彼女は疑いようもなく尻穴の悦に浸っている。「もっと犯してください」とばかりに眼前で弾むむっちりとした臀部。我が儘に過ぎる尻を激しく叩いてやると、聖女は「ひぃあああぁぁぁ！」とあられもない悲鳴を上げ、ぶしぃっ！と無様に潮を噴いてベッドに突っ伏した。未だにヒクヒク蠢く菊門に指を差し込んでやると、前からは愛液を、後ろからは腸液を垂れ流す。
「んふ……あひぃ……おしり、だめぇ……ああアァァ！入れないでぇぇ！」
涙を流しながら哀願するジャンヌ。ベッドの上で悶えているのは高潔な戦乙女などではなく、陵辱者に屈服したただの少女。その姿に満足げな笑みを浮かべたジールはシックスナインの体位へ――ジャンヌを更なる高みへと導こうというのだ。>>91
「三度目は……アソコにあげる」
これには意識が混濁しかけていたジャンヌも青ざめた。そんなところに口づけされたら、本当に……本当に死.んでしまう！
「妄想毒身」
少女の唇とジャンヌの秘唇が一つになった。
「んぁあ゛あ゛あぁああ～～～～～ッ！はあ゛ぁああぁぁんんんんっ……！」
ぶっしゃあああああ！未曾有の快楽を叩き込まれ、ジャンヌは白濁した本気汁を噴き上げながらこれまでで最大の絶頂を極めた。クリトリスから注ぎ込まれる激感に全てが押し流されていく。一度目で対魔力を破られた。二度目で心を溶かされた。三度目に耐えられるはずがなかった。天にも届かんと腰を突き上げ、発情した雌犬の如く乱れるジャンヌ。溶けきったその肉真珠を、ジールが舌先で嬲る。
「あ、あ、あ、ああああ！うああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ～～～～～～っ！！」
一瞬で数十、いや数百もの極みに達しただろうか？ジールの顔を汚すのも構わず、ぶしゃぶしゃと潮を撒き散らしながら、救国の聖女はイってイってイきまくった。
「これで、どう……？」
ちゅううう！ジールがジャンヌのクリトリスを吸い上げた。
「くっああああぁぁあぁァ！あっひいぃいいいいぃぃい……！！」
腰を高く高く跳ね上げ、ブリッジの様な体勢から……
ちょろ……じょ、じょぼろろろお！
あまりの快感に膀胱が緩んだのだろう。ジャンヌの股間から黄金水がほとばしった。アーチを描く小水が、びしょ濡れのシーツをさらに汚していく。
「だめだめだめぇええええ！見られて、おしっこ見られてるのにぃ……イックウウウウウゥゥ！」
びゅしいいいいいいい！ぶしゅあああああ！
少女の小柄な身体のどこにそんな水分があったのか。そう思うほどの激しすぎる潮噴き。身体も折れんとばかりに背を反らせ、閉じることを忘れたワレメの奥から湯気だったイキ汁が噴出する。
「いっく、イクウウうう！んっああああ！あああ！あ、あん……ダメ、イってるのにぃ……またイクウゥゥゥゥ！」
雌の咆哮が響き渡る。汗、涙、涎、愛液に尿。ありとあらゆる体液に塗れながらジャンヌは我を忘れてイキ狂った。>>92
「とっても綺麗よ……ジャンヌ・ダルク」
乳首を可愛がられて絶頂し、尿道口を責められて失禁する。淫撃を受ける度に零れ出す滴を吸い上げられ、その激感でまた絶頂する。聖女、いや「聖女だった少女」が快楽の無限連鎖へ堕ちていく。
「あっ、あはぁぁっ、やあああぁぁっ、いやああぁっ……！！もう、やめてぇぇ……わたし、とけるぅ……とけちゃふのぉお……」
ジールは容赦なくジャンヌに、レティシアに「女の悦び」を刻み込んでいった。
どれほど時間が経っただろうか。聖杯に頼ることなく己の願いを叶えたジール、その倒錯的な愛が、１秒ごとにジャンヌを壊していった。自分がぶちまけた汚水のプールに横たわりながら、聖女がか細く喘ぎ続けている。
「あ、ひ……はひぃ……あぁ……」
延々と続いたオルガスムスにもいつか終わりはやって来る。腰を震わせる体力も、膣痙攣に要する力さえも尽き果て、ジャンヌの肢体がベッドへ深く沈み込んだ。断末魔のようにビクリと身体が跳ねると、纏っていた衣服がうっすらと輝きを放って霧消していく。
「も……だ、め……へんしん、がぁ……」
ボレロが、胴鎧が、サークレットが。戦えぬものには相応しくないとばかりに、力がどんどん失われていく。ぐちゃぐちゃに汚れた皺だらけのサイハイソックスも、ビンビンに張り詰めた乳首に押し上げられている紫紺の上衣も、搾れるほどに愛液と小水が染み込んだショーツまでも。
「あ、あぁぁ……」
そしてジャンヌの瞳から輝きが失せると同時に、全ての戦装束が消滅した。触れるだけでも致命的な猛毒、果てしない絶頂。それらからレティシアの肉体を守り続けた救国の聖処女の力が、遂に尽きてしまったのだ。変身を強制解除させられ、あまりのダメージと極度の消耗で指一本動かすこともできない。
――ジャンヌ・ダルク。救国の聖女。その力を宿して戦うことに、浮かれた気分がなかったと言えば嘘になる。祖国を勝利へ導いた彼女と共に戦う限り、敗北などありえない。そんな夢物語は脆くも崩れ去った。>>93
「わたし……負け……？」
絶体絶命。今やレティシアは聖女の加護なきただの少女の身。ジールに触れられることはすなわち死を意味する。だが、彼女に何ができるというのか。ただ止めを刺されるのを待つことしか……
「(ここで……死んじゃうのかな。父さん、母さん……)」
涙がつぅと頬を流れる。――しかし、最期の瞬間が訪れることはなかった。
「この出会いはきっと神の思し召し。あなたには本当に感謝しているの」
ジールの口から出た言葉は全く予期しないものだった。哀しみさえ感じさせる声で、彼女は続ける。
「あなた、私に触れられても死ななかったもの。あなたがいれば、もう……もう私は、命を奪わずに済むわ」
そう。ジャンヌ・ダルク……変身したレティシアこそ、ジールが生前ついぞ見つけられなかった「触れても壊れないもの」なのだ。呪いへの抵抗力、毒への耐性、毒の娘を受け入れる精神性。あらゆる点で、ジャンヌ・ダルクは完璧な存在だった。
「だから、『あの姿』でまた会いに来て。私には……あなたが必要なの」
そう告げると、ジールは夜闇へ消えていった。
「わたしは……どうすればいいんですか……？」
常に傍らに寄り添っていた聖女の返答はない。力を使い果たしたジャンヌの声は、もう聞こえなかった。
「お掛けになった番号は、電源が入っていないか、電波の……」
「おかしいなー。レティシア、連絡くれるって言ってたのに。まさか再々試とか？あはは、そんな日にはあの子きっと天に召されちゃうわ」
湖畔の貸し切りロッジのベランダでくつろぐミシェル。合流予定の時刻は、とうに過ぎていた。>>100
前スレから読んでくださっているとのことで……ありがとうございます_(._.)_
ヒロピン歴のスタートが戦隊ヒロインだったせいで、敵に歯が立たない・敗北したとしても折れたり心までは屈しない派、おまけに着衣派なのかなと思ってます。
というわけでレティシア/ジャンヌはもうしばらく静謐ちゃんに苦しめられます。
こんなコンディションで再戦したところで結果は見えてますよねぇ……>>102
この手の業界でしか通用しなさそうな直球の賛辞嬉しいです！
更なる沼の深みへ誘えるようにガンバリマスらっきょを見てたら鮮花のおっぱいを書きたくなったので初投稿です
とにかくおっぱいを揺らしたかっただけ。とりあえずできている分だけ。
どぶるん どぶるん
そんな擬音が今にも聞こえてきそうな、巨大な、余りにも巨大すぎる物体が風を切って、重量感たっぷりに、その存在を誇示するかのように激しく動いた。
どたぷん どたぷん
その巨大な、最早比較対象が存在しえない程に巨大な二つの物体は、見ただけでもその大きさに見合った重さを持っているのと同時に、縦横無尽に大きく跳ね回るそれは、とてつもなく柔らかいという事を、触れずとも理解できた。
「･･･困ったなぁ。静音達とはぐれちゃった･･････ふう。流石にこの人混みは参るわねぇ･･････」
大胆にも純白のマイクロビキニに身を包んだ十代半ばあたりの少女は、艶のある黒髪を指で撫でつけながらそっと吐息を付いた。
非常に整った顔立ちの美少女が、困ったような表情をして何処か艶っぽく吐息を付く様は間違いなく男からしたら目を奪われる事だろう。
現に海水浴場でにぎわう人混みで、少女は多くの人の視線を集めていた。
－－－だが、その多くの視線が集中してる先は、少女の容姿の中でも特に、真っ先に其処にしか目に入らない部位だ。
少女、黒桐鮮花はその部位の下で－－－その、余りにも巨大すぎる乳房の下で腕を組んだ。
むにゅり、と鮮花の透き通るような白い肌の細い腕が、その張りと弾力、柔らかさに優れた乳房に埋もれ、隠された。
たったそれだけの挙動で、大の大人の頭など比較にもならない質量を誇る、鮮花の超乳が、ぶるぶると波打った。
その乳房を守るのは、その異常なまでの乳房の巨大さに比例して余りにも生地面積が頼りない、純白のマイクロビキニである。
そのビキニは、かろうじて先端部分と乳輪の外縁部分を覆っているだけであり、豊満という言葉ではまるで表現しきれない乳肉の大部分を、これでもかと外気にさらして偉容を放っていた。SSじゃなくて失礼。
ここって創作相談に乗ってもらえたりする…？>>105
１８禁スレの方でもよさそうな気もするがここで書いてみて反応みてからそっちにいくとか>>104
乳肉に深く食い込むビキニ紐が、何とも卑猥だった。
自分の乳房に突き刺さる視線には気付かず、きょろきょろと海水浴場まで来た友人達がいないか探す。
「あーもう。集合に遅れるから、先に行ってって言ったのは間違いだったかな･･･海開きだからって、すごい人の数ね」
そんな事をぼやきながら、歩き回って静音達が近くにいないか探すことにする。
鮮花が一歩、いや動く動作をしただけで、その異常極まりないほどの質量を持つ乳房が、ぶるぶると波打ち暴れまわる。
「うそ･･････なんなの、あの子の胸？いやまって、そもそもあれ、本物なの！？現実なの！？」
「Ｊ？Ｋ？Ｌ？･･････いったいいくつあるの･･････！？」
「････････････ふざけるなぁっ！！？」
「落ち着いて下さい秋葉様～！」
「うっ･･････！！･･････ふぅっ」
鮮花の乳房が乱舞するたびに、女性からは驚愕と悲痛と、嫉妬の叫びが上がり、男達からはどよめきがあがる。
男達は鼻息を荒くして、その目を欲望でぎらつかせて鮮花の激しく揺れる超乳を瞬きせずに視姦し、股倉をいきり立たせてはトイレに次々と前かがみになりながら駆け込む。
ここが公共の場でなければ、鮮花は間違いなく理性が崩壊した男達によってその乳房を欲望によって蹂躙されていただろう。
下手すればそんな事になっていたことを当の鮮花本人だけが知らない。
乳房を揺らすたびに自分がカオスを巻き起こしていることなど夢にも思わず、乳房を重たげに揺らしながらビーチを行く。>>107
但しその足取りはゆったりとしたものであり、足元を確認するように一歩ずつ歩く非常にゆっくりとした移動だ。
鮮花のそのバストサイズは、何とバストサイズ160㎝を誇る、最早並ぶものなど存在しえない、次元が違い過ぎる乳房だ。
当然、それほどのサイズだと足元の視界など見える筈がないのだからどうしても移動が遅くならざるを得ない。
故に、それは起こった。
「わぷっ･･･！」
「ひゃっ･･･！」
鮮花がほんの少し視線を正面からずらしたことによって前から来た子供に気づかずにぶつかり、子どもの方も、手に握ったソフトクリームに夢中だったのか気付かず顔面がそのまま鮮花の超乳に深く埋まりこむ。
ぶつかった衝撃は、鮮花のその超乳がクッションとなった事で吸収し倒れ込んで怪我をするといった事態は起こらなかった。
その代わりとして、鮮花のその巨大すぎる乳房をソフトクリームがぶつかり、白濁に染め上げた。
もごもごと、状況がよく分かっていないのか、子どもが鮮花の超乳に顔を埋めたままもがく。
むにゅうと、子供の小さな手が鮮花の超乳を鷲掴んだ。
「んん･･････ご、ごめんね、大丈夫？」
ぴくんと敏感な乳房が反応するも、それを堪えて子供を自分の乳房から優しく引き剥がす。
･･･小学生ぐらいだろうか。幼いが、美少年になるだろう端正な顔立ちの少年だった。お久しぶりの方はお久しぶりです
はじめましての方ははじめまして
色々あって前回の投稿(4スレ目の528～538あたり)からすっっっごく期間が開いてしまいましたが続き書けたので投稿させていただきます
※1部終了後～1.5部始まる前を想定した話
キャラ崩壊しかない
ガバガバ設定
騎乗位ネタだけど前置きが長い、というか全体的に長い
第四夜 COWGIRL
それは初めて体を重ねてから二週間ほど経ったある日のことだった。それなりに精神が安定してきた立香がかつてのようにご飯をおかわりしているのをマーリンが遠くから眺めているとしばらくしてからとある人物が立香に話し掛けてた。
「最近女性らしくなったのではなくて？」
「え？そうかな？」
食事を終えたばかりの立香に話し掛けてきたのは白い衣装に身を包んだ桃色の髪を持つコノートの女王、メイヴだ。メイヴは流れるように立香の右隣に座り頬杖をつく。それだけの仕草なのに華やかで立香は同性だと言うのに少しドギマギした。
「ええ。以前は正直見ていられなかったもの。碌に食べないし寝不足とストレスで荒れた肌をファンデーションで隠していたでしょ。……まあ色々あったし貴方は普段通りに振る舞っていたから何も言わなかったけれど」
「う……心配かけてごめんね」
「いいえ、別に謝ることはないわ。貴方も思うところがあったのでしょう？けど今は違う。エネルギーに満ちているわ。……それで？貴方を変えた相手は誰なのかしら？」
「へ！？あ、相手って？」
「あら。私の目が誤魔化せると思って？性の悦びを教えてもらったのでしょう？」
「せっ…ゴホッゴホッ…！ メ、メイヴ…！？」
食堂という公衆の場でもお構いなしに色事について聞いてくるメイヴに咳き込みながら立香が抗議の視線を送る。が、蠱惑的な笑みを返されアッサリたじろいでしまう。そんな様子の立香の耳元に唇を寄せメイヴは更に言葉を重ねた。>>110
「どんな風に抱いてもらったの？」
「っ…」
「ああ、別に誰かに話すつもりはないわ。ただの興味本位よ。私はね、貴方のことを結構気に入っているの。だから貴方を『女』にした相手が気になるだけ。クーちゃん…ではなさそうね。さっき話していたけど普通に接していたし。…ふふ、誰かしら…？ここにはイイ男が沢山いるものね？」
「あ、う…」
指で立香の夕焼け色の髪を弄びながら戯れる姿はまるで情事を連想させるものだった。寝所に誘うような甘い、蜂蜜のような声に立香はただ翻弄されている。
(うーん。助けた方がいいかな)
害がないようならそっとしておこうと二人の会話を見守っていたマーリンだったがメイヴの詰問は立香には刺激が強いだろうと思い、止めることにした。
「ああ、そんなところにいたのか」
「え、あ、マーリン。ど、どうかした…？」
「スタッフの人が呼んでたよ。聞きたいことがあるんだそうだ」
「そ、そうなんだ。じゃあ食器片付けないと…。そういうことだから話はまた今度ね！」
マーリンの方便を信じたのか立香は渡りに船と言わんばかりにそそくさと食器を下げに行った。メイヴはあからさまに逃げる立香を咎めることなく軽く手を振るとその場に残ったマーリンを値踏みするように見つめる。>>112
「それで呼んでたスタッフって誰？ムニエルさん？」
「ああ、嘘だよ。君が困っていたようだから」
返却口にいくと食器を片づけ終えた立香がマーリンに気付き飼い主を見つけた子犬のように駆け寄ってきた。困っていたようだから嘘をついたと告げると立香はきょとんと眼を丸くした後、ほっとした表情になる。
「そ、そうなんだ。ありがとう。ちょっと困ってたから助かったよ」
「どういたしまして」
そう言って去ろうとするマーリンであったがローブを軽く引っ張られたため立ち止まり振り向くと指先で髪を弄りながら俯く立香の姿が見えた。
「………ねえ、マーリン。一つ聞いてもいい？」
「なんだい？」
「最近なんというか……不思議な夢を見るんだけど…マーリンって……その…私の夢に来てる…？」
(……まあ、流石に気付くか)
初めて体を重ねたあの夜からマーリンは欠かさず立香の夢に訪れていた。1日、2日ならそういう夢を見ることもあるだろうと思うかもしれないが1週間以上続けばおかしいと疑うのは当然のことだろう。それでもこれまで訊ねてこなかったのは夢の中でセックスしているのは本人なのか、と聞くのが恥ずかしかったからだ。その証拠に立香は頭から煙が出そうなほど赤くなっている。
(とぼけてもいいけど…これからもお邪魔させてもらうし素直に話しておこう)
周囲に誰もいないことを確認した後マーリンは頷いて答えた。>>113
「うん。夢で君を抱いているのは私だよ。理由は最初に話した通りだ」
「っ…や、やっぱり…！ おかしいと思ったんだよ！ 夢にしてはリアルだしマーリンの…体とか見たことないのに鮮明だし…っ毎晩…そういう夢なのも変だしっ」
「……私相手では嫌かい？」
「そ、そういうわけじゃなくて…っ……今まであのマーリンは私が見てる夢だと思ってたから…その……思うままに振る舞ったというか……えっと、つまり……すごく恥ずかしいの」
「ああ、確かに夢の君はとても大胆だったな。昨日なんて自分から誘って…」
「わあああああ！ 言わなくていいから！」
からかうように昨晩の事を言おうとすると立香は慌てて口を手で塞ぐ。マーリンは自らの口を塞ぐ立香の手をそっと取り立香だけが聞き取れるような小声で囁いた。
「……今晩、君の夢に行っても？」
「…………うん」
婉曲に抱いてもいいかと問うマーリンに立香は瞳を揺らめかせながらもコクリと頷いた。2週間前は纏うことのなかった色香が二人の間に漂っている。何も知らない人が遠目から見れば仲睦まじい恋人同士に見えるかもしれない。
(彼女の抱えた心の傷はまだ癒えていない。彼女が安らかな夢が見られるようになるまでは……僕は彼女に寄り添おう)
だが自分がしているのは治療であり食事だ。恋情から来るものではない。そもそも夢魔と人間の混血である自分には愛や恋に関わらず人の感情がどういったものか理解できないのだ。
(…あたたかいな)
だから今触れている手の温もりを自分から離す気にはならないのは何故なのだろうとマーリンは不思議に思うのだった。>>114
それから夜になり夢の中で立香と再開したマーリンはいつものようにベッドに押し倒そうとすると待って、と制された。乗り気じゃない…というには情欲に染まった瞳をじっと見つめると立香は口をもごもごさせながらマーリンの腕に触れる。
「…きょ、今日はマーリンは横になってるだけでいいから」
「というと？」
「今日は私が……その、頑張りたいの」
「…おや。じゃあ僕はどうすればいい？」
「寝そべって」
「こうかい？」
言う通りにベッドに横たわると立香は緊張しているのか少し深呼吸した後マーリンに跨った。服を着ているもののいわゆる騎乗位といわれる状態だ。いつもは自分の下にいる立香を見上げる形になるのはマーリンにとってなんとも不思議な感覚だった。
「お、重くない？ 一応体重は掛けないようにしてるんだけど」
「大丈夫だよ。キミはそこまで重くないしね」
「そっか。ならいいんだけど………服、脱がしていいかな」
「どうぞ」
マーリンが頷くと立香はおずおずとマーリンの服に手を掛ける。何度も肌を見ているだろうに服を脱がせると言う行為そのものが恥ずかしいのかその動作はぎこちない。初々しい様子を微笑ましく思いながらも少しだけ意地悪したくなったマーリンは立香のスカートの中に手を入れ太ももを指でなぞった。>>115
「君は脱がないの？」
「ひゃっ…！？ いいい今脱ぐからっ…！」
予想通りの驚きようにニヤリと笑うとからかわれたことに気付いた立香は「マーリンは大人しくしてて！」と言いながら頬を膨らませて怒る。その後に自身の服を脱ぎ始めたが自棄になっているのかその脱ぎっぷりは豪快で情緒はない。投げ捨てるように服を床に落としあっという間に下着姿になった。最初の頃に比べると機能的でシンプルなものからフリルのついた可愛らしいものになっている。自分を飾ることに興味が出ると事はいいことだとマーリンは思う。
「大分肉付きがよくなったね」
「え、太ったってこと！？」
「いやそうじゃない。前は痩せ気味だったからね。ちゃんと食べてるみたいで安心したよ」
「う、うん…最近は食欲湧いてきたから。よく眠れるようになったし」
「…こっちも戻ってきたね」
「わぁっ！？」
パステルカラーのピンクのブラに包まれた胸をふにふにと揉むとそれだけで感じているのか体を震わせる。痩せたせいで前より幾分か小さくなっていた胸も元通りのサイズに戻っていた。いや、もしかしたらほんの少し大きくなっているかもしれない。毎晩揉んでいるからかなと親父くさいことを思いながらマーリンは優しく立香の胸をブラ越しに揉み続けた。ブラは薄い生地で出来ていたため指を少し滑らせただけで硬くなった芯がすぐに分かり、その芯を親指で押すと甘い嬌声が漏れた。>>116
「んぁっ…！ ……はぁ…はぁ…今日は大人しくしててってば…っ」
「ごめんごめん。つい悪戯心がね」
「……もう…」
立香は荒くなった息を整えながら自身とマーリンの衣服を取り去り二人は裸になる。明るいところでするのを立香は恥ずかしがるため電気は消しているが部屋をぼんやりと照らす月明かりが却って厭らしい雰囲気を醸し出していた。立香はゆっくりと体をずらし自身の陰部をマーリンの陰茎へと擦り合わせるとくちゃりという水音が部屋に響く。それは濡れている証明だった。マーリンはあえてそれを指摘せず微笑むと立香は恥ずかしそうに涙を浮かべながら何度もソコや太ももを擦りつけた。すると柔い肉棒が少しずつ硬さを増し隆起していく。
「そろそろ君の中に入りたいな。……自分で挿入できる？」
「…が、頑張る…」
立香は怒張したペニスを見つめながら濡れたヴァギナに宛がうとギュッと目を閉じて体を落とした。するとずぶずぶと肉茎が奥へと進んでいきナカへと侵入していく。
「んんっ…！」
違う体位のためか得る快楽が異なりいつも以上に感じやすくなっていたらしい。まだ挿入しただけだというのにイってしまったのかナカが肉棒をきゅうきゅうと締め上げている。
「ぁぁっ……ごめん、先にイっちゃった……んっ…動くね…」
「大丈夫。慣れてないんだ、ゆっくりでいいからね」
「……うん」
騎乗位も経験済みの夢魔は先にイってしまい申し訳なさそうにしている立香を安心させるように笑いかけるがそれが逆に対抗心を刺激してしまったらしい。立香はぎこちなくだが大胆に腰を揺らし始める。その動きに合わせて上下に揺れる髪や胸が大きく揺れた。下からその光景が見られるのが騎乗位の醍醐味だとマーリンは思う。擦り上げられる肉の快楽に陰茎は太さと硬さを増していく。>>117
「んっ……はぁ…よくなってきたね……これ…ケルトの女王に教わったのかな」
「あっ、ん、んんっ……そう、だけど…何で分かったの…？もしかして視た…？」
「違うよ。確かに『現在』のことなら見ようと思えば見られるけど…んっ…キミがカルデアにいる時はなるべく視ないようにしてるんだ。今日話してたのと…キミがいきなり騎乗位をし始めたからもしかしたらと思って」
何せ自分から男に乗っかっていると豪語するくらいだからねとマーリンが笑うと立香は照れくさそうにコクリと頷いた。
「う、うん…そういうのメイヴは詳しいからちょっと教わってみたの。時間なかったしコツとか教えてもらっただけでぶっつけ本番みたいなものだけど……変じゃない…？」
(彼女が女王と、か)
「いいや。ただ僕は……こうした方が好きかな」
「え？……んんぅっ！！」
情事の最中に自分が教えたこと以外の事をする立香に妙な気分になりながらマーリンは浮いた腰をガッシリと掴み思い切り下から突き上げた。ぱちゅんと大きな水音が響き肉壁がペニスによって捲り上げられる。そのいきなりの衝撃に立香が大きく体を仰け反らせナカをヒクヒクと痙攣させた。よほど気持ちいいのか涎を垂れ流し目は蕩けている。
「あっ、やっ、…まーりん、それ、だめっ…そんな下から、突かれたら、ヘンになっちゃうっ…！！」
「……なればいいさ」
ガクガクと唇を震わせながらしがみついてくる立香を見上げながらマーリンは激しく腰を揺らす。
その度髪を振り乱して絶頂する女を眺めながら夢魔は白い精を放ち続けるのであった。>>118
最近は事後でも立香が起きていられるようになってきたので何か話すのが二人の定番になっていた。しかしピロートークとしての甘さはなく大抵はマーリンの円卓時代の笑い話が主だ。マーリンも初めは行ったセックスの内容について話していたのだが立香が恥ずかしがって話を逸らすので当たり障りのない話をするようになったのだ。しかし今回は珍しく立香の方から話し掛けてきた。
「……その…今日は………どう、だった…？」
「楽しかったよ。よく頑張ったね」
不安そうに聞いてくる立香にマーリンはあやすように頭を撫でる。すると立香は一瞬嬉しそうに目を細めた後ハッとしたように頬を膨らませた。
「…結局リードされちゃったけどね」
「それはほら、僕は夢魔だし。ついこの間まで処女だったキミとは経験値が違うよ」
「う……まあそうだけど……ねえマーリン」
「なんだい？」
「マーリンはどんなのが好きなの」
「どんなのって…ああ、セックスの事？」
「…う、うん」
「うーん…女の子とセックス自体が好きだからなあ。特別このプレイがいいって感じのはないかな。どうしてそんな事を聞くんだい？」
「…いつも私ばっかり気持ちよくなってるなって思ったから…私もマーリンに何かしたいなって」
(…ああ、だから今日は……)
どちらかというとベッドでは受け身な立香が急にリードしたがるなんてどうしたのだろうと思ったがなるほど、とマーリンは納得した。いつも任せてしまって申し訳ないと感じていたらしい。>>119
「そんな事気にしなくてもいい。僕にとって感情はご馳走なんだ。キミとこうしているだけで十分な対価は貰えているんだよ」
だから大丈夫だと笑いかけると立香は瞳を揺らめかせ視線を下に落とした。すると先ほどまで甘い味の夢が苦味を帯びてじわりじわりと広がっていく。どうしたのだろうと立香を見つめると立香は僅かに震えた声でポツリと呟いた。
「…それって……私は何もしなくていいってこと？」
「ああ。夢の時くらい僕に身を委ねてくれればいい」
「………」
(あれ…？様子がおかしいな)
心を読めるわけではないためカンだが今の状況はよくないのではないかと本能が告げていた。どうしたものか、僕は何か失言をしてしまったのかと考えていると沈黙していた立香が甘えるようにマーリンに身を寄せてきた。
「ごめん。ちょっと疲れちゃった。おやすみ」
「あ、うん。おやすみ」
話を切り上げるようにマーリンの腕を枕にして瞼を閉じる立香と同様にマーリンも瞼を閉じた。夢から覚める前に念のため味を確かめるとやはり甘さの中に苦味が生じている。
(やっぱり苦い…でも前の悪夢の時とは違う味だ。食べるとなんだか……変な気分になる)
変化した夢の味に首を傾げるマーリンだがどれだけ考え込んでも答えが出ることはなかった。というわけで今回はここまでです
色々考えた結果あと３、4話くらいで完結する予定です
次回はもう少し早めに投稿出来たらいいなと思います
お目汚し失礼しました！以前ちょこちょこカドアナ緊縛ックスとかカドアナ獣姦とか書いた者です。項羽とぐっちゃん引いた記念に。ちょっとエロ以外も結構ありますがどうかご寛恕を。これよりは奴婢として額づきます故。
詩を歌う。共に歌う。別れの詩。
力拔山兮 氣蓋世
時不利兮 騅不逝
騅不逝兮 可奈何
虞兮虞兮 奈若何
ああ、愛しい方よ。この世に在って二つとない寄り添うべき者よ。
どうしてあなたは行くのです。どうしてあなたは征くのです。
貴方だから逝くのでしょう。
虞と呼ばれた人外は、防塁の中で涙を流し、その冷たい背中を見送り、引き留める言葉を胸に留めた。
ある日、まだ楚王となる前、反秦軍の将の一人であった項羽は、伴も連れずにとある寒村の奥にひっそりと建てられた粗末な庵を訪れていた。
扉を前にしてもなお、項羽は自分自身の導き出した未来予測考えに不可解な思いを抱かずにはいられい。
『部下同士が仙姿玉質の佳人を見て、相争って求婚しているらしい』という情報を入力（聞き）、導き出された予測答えがまさか『天下泰平への大いなる障害』などとは。なお相争っていた部下は殺した。女に目が眩み理を捨て相争う品性、泰平の世を迎えるには捨て置けぬ。
この身の性能に不足はなく、無いからこそあまりにも理解しがたいものだった。故に一時、戦乱の僅かな隙を縫って1人この庵を訪れたのだ。扉へ向かって声をかける。「・・・どなた？」
鈴のような声が耳に入力はいってくる。精査、出力。声の主は疲れと、僅かな恐怖を感じてるものと感知。
「姓は項 名は籍 あざなは羽。 そう名乗っている。」
常の言葉を返す。数瞬の後、鈴のような声色に乾いた感情が乗った笑いが返り
「まぁ、今を時めく反秦軍の項将軍でありましょうや。生憎にも此処は貧しく粗末な庵。将軍様の求めるような富も、名声も、ましてや兵なども何もありはいたしませぬ。どうか疾くお戻りになって。」
明確な拒絶の意。しかし感情が項羽の製造目的を阻む事などありはしなく、
「しかし私の部下が『ここに宝石がある』と相争っているらしいのだ。検めるぞ。」
そうして入って。そしてそこに、女が居た。
女。そう、女だ。美しい女。この秦の世では見たことのない不思議な黒い服を纏い、流したままの髪は濡羽色。深紅の瞳が険を持ってこちらを見ている。項羽の持ちうる記録の中にも、ここまで美しい女の情報は存在しない。「驚いた・・・これは、まさに月も花も汝の美しさには恥じ入り隠れようもの。」
あまりにも前例のない美しさの為、記録としてあった詩人の言葉をそのまま再生した。
「それはようございますわね。ではお引きになって。」
「それは出来ない。」
「何故？」
出来ない話だった。なにせ、直接眼前にして認識した。自身に入力されるありとあらゆる情報が”それ”を告げている。
「汝がここに居ると世が乱れ、太平の世が遠のくからだ。・・・仙女だろう？汝？」
瞬間、ただ美しい、それですら傾国であった女から途方もない圧が発される。
「泰平、天下泰平の世か。それに、その為に私が邪魔と・・・。」
「肯定する。その美しさを男が求め、世が疎い、秦の末期をさらに凄惨なものとするだろう。捨て置けぬ。」
「そうか。そうか。」
ゆらり、幽鬼のように立ち上がった女の垂れさがった両手から赤い剣が飛び出す。
「貴様らの都合でまた私を疎むか、人間！」
雷速の踏み込み、問題ない。予測は出来ていた。故に両の刃をこちらも刃で受け止め、だからこそ正面から見つめ合う形となる。悲憤と恐れ、それに寂寥。項羽は人生で初めて不明を得た。何故、超越者が斯様な瞳をするのか。彼女の美しい瞳に映る自分の瞳を見る。感情の読み取れない顔。然り。この身は天下泰平を成す為の機構。そうであれば余分な機能などなく。そうして自分の瞳と彼女の瞳を対照して再度認識する。「何故そこまで悲しむか、仙女」
「毛の無い猿如きが私を量るな！！！！」
朱すら差した怒りの顔。予測通り。力はさらに上がるが、動きもまたさらに単調となる。そもそもこの仙女、戦闘者ではない。躯体をきしませつつも危なげなく刃をさばきながらさて、どうしたものかと計算する。始皇帝は隠れ、天は乱れ、されどもそれを治める将器もいまだ顕れず。なれば斯様な魔性が跋扈すれば世はさらに乱れる。ならば。
数合の打ち合いの後、大きく刃を打ち払い胸をがら空きにさせる。そこに刃を滑らせて、心の蔵を刺し貫く。瞬間、仙女の体が震え、こちらにもたれかかる。確実に命を奪える結果だ。
命を奪う結果。それは今までの項羽が持ちうる記録に照らし合わせれば正しいものだった。けれど彼には、哪吒太子の残骸から設計された機械人造人間には、仙人に対する記録に不備があった。入力された因数に不備があれば結果もまた誤る。
とどめを刺した剣を引き抜こうと仙女の肩に手を掛けた瞬間、垂れさがった腕に力が宿り、こちらの腕を掴む。
「侮ったな！さ・・・る？」
力を入れる。人の腕をねじ切るつもりで仙女が入れた力は、されどそれをねじ切るに至らず、ただその腕を軋ませるのみ。もっと力を入れればねじ切れる。だが今は困惑が勝った。この腕の感触は、人ではない。「貴様は・・・貴様も、人ではない、のか？」
こちらの顔を見つめる仙女。その瞳の中に今までの悲しみとは違う、縋るような喜びと、その喜びすら嘘であると恐れる卑屈さを入力（見て）、項羽の回路は、今まさに隙が出来たが故に首を撥ねようと振り上げた刃を下ろした。天下泰平の為の機構が、女の入力に不合理な解を出力した。
数瞬の間。解を精査するのに時間がかかった。仙女に対する情報が足りない。今さきほども確殺となる計算結果が誤った。回路が巡る。答えが巡る。故にさらに情報を求め、仙女を観察する。まだ胸を刃が貫き、黒の服に鮮血が彩り、血を口の端から垂らす美しい女。その情報からまず演算装置は『この女は朱があまりのにも似合う』という解を出した。次に女の瞳の中に宿る、寂寥と孤独と絶望に濡れた僅かな希望が入力され、仙女の感情からその孤独を人外の計算能力を以て一瞬で認識した結果、堂々巡りだった演算装置が神速で解をたたき出した。「そうだ。私は、人間。では、ない。私は、機構だ。天下泰平の為の、機構。」
「機構？」
「そう、始皇帝によってそのように作られ、その用途の為に使われるべき機構である。」
「つまりは、人ではない、と？」
「人であると、そういう捉えられている。」
「偽ってらっしゃるのね？」
「そうだ。」
「ああ・・・。」
感嘆の声。女から力が抜ける。新たな情報だった。常人では味わう事叶わぬ孤独を僅かなりとも慰められた者の声は、かくも”心”を打つか。
不合理なのは認識していた。だからに解を捻じ曲げた。結果として女の体から刃が引き抜かれる。そのまま抱き留め。
「その痛みに謝罪を。」
「いいえ、いいえ。人ならざるお方。良いでしょう。会えた。ああ、扶桑樹より分かたれて幾星霜。人に矢もて石もて流れて。けれど、けれどもいらっしゃった。同じ荒野に立つお方。」鎧の裡に手が入る。既に女がこちらの命を狩ろうとはしないであろうと解は出ている。されるがままに任せた。
軽やかな笑い。寂寥たる荒野に慈雨が降り、緑が茂ったかのような豊かな感情に包まれた声だ。
「ふ・・・フフ、冷たい。なんて冷たいお体でしょう。まるで血が通ってないかのよう」
「生体部分はある。血は通っている。」
拗ねたような顔を見て、
「・・・が、少ないのは確かである。」
追加分を出力した。
ふわりとした笑い。それを入力して、項羽は終ぞ感じた事のない驚きを認識した。処理速度が上がっている。それを以て初めて了解した。そうか、この乱世、この演算能力を以てしても未だ将器を見出せぬ中、人ならざるを隠し、それを誰にも共有できぬ事それそのものが、演算能力自体に負荷をかけていたのか。発見だった。
嬉しそうに微笑む女を見る。
「・・・名は？」
「ただ、虞と。」
「そうか、では虞よ。ついて来い。汝の存在は、私にとって有用である。」
人ならざる男の誘いの手を、人ならざる女が拒む理由は、無かった。
涙と共に女は手を取った。男は、自身の言葉がどうやら『照れ隠し』というものであると、後に認識した。男が閨に向かうのは決まって戦の後だった。否、戦と軍議とそしてこの閨での一時。それが今の男の全てであった。
幕を上げ、そこに居るのは牀に座る己が半身。濡れ羽色の髪を流すがままに任せ、初めて会った時と同じように黒く。露出の多い服装。
気配を感じたのだろう。こちらに振り向く女。髪を留め、額を見せ、そして瞳は美しい紅。血とも花ともつかぬ鮮やかさ。如何なる者へも険しく、拒絶するかのように寄せられた眉根も今は緩やかに笑みの形を作り、愛しい男へ声をかけた。
「項羽様。ご無事で。」
安堵の声。この閨の外では終ぞ聞いたことのない純粋に自分を心配していたという声音に演算装置の負荷が和らぐの感じる。男、項羽は嬉の感情を出力しつつ、されど顔には出さず、応えた。
「ああ、戻ったぞ。妻よ。汝こそ、大事は無かったか？」
頷きが返ってくる。出会いよりある程度の時が経ち、項羽は楚の王に。虞は覇王たる楚王いっとうが愛する愛人となっていた。「お座りになって。」
牀に誘われ、鎧を脱ぎ、裸となり座る。虞が楚々と寄り添い、そして激しい争いの結果として加熱した項羽の体を検めていた。
「怪我は、怪我はございませんね？」
喜びの声。項羽という人外が五体満足で帰ってきたことが、虞という人外にとってはあまりにも嬉しかった。
「この身は天下泰平を成すための機構である。つまりは・・・安心するが良い。」
言葉の前半で少しむくれた顔。言葉の後半ではこちらの安心させたいという意図を察したのか微笑み。予測が困難である。真人の情報が、因数が足りないからか、どうにも予測からずれた結果が出力される事もある。それが、それこそがなんとも項羽には快として感じらえた。
「項羽様に危機が訪れようなどとは思っておりませぬ。不安に思う事など。」
控えた言葉。出会ったときの激情とは裏腹に虞は弁え、控え目な女だった。
「なれど、また。沢山、沢山亡くなったのですね。」
控えめな女の妖しい、暗い悦びの混じる声。戦の後だ。躯体は排熱途中であり、いくら鎧を脱いだとて血臭はぬぐえるものではない。それに感じ入っているのだろう。当然だ。虞にとってそも人間は疎い、憎むものであり、出来る事ならこの地上より消し去りたいと強がることでしか相対出来ない存在だ。そのような”猿”が減ったとなれば虞は喜びこそすれ、悼むこともないであろう。こちらの意義を慮ってそれを直接言葉に出さないだけでも相当な配慮だ。
人に対する憎しみと恐怖。もはや消えぬそれを項羽は良しとした。それは虞の今までの生を演算す鑑みれば至極当然の事であり、そして虞が人間を憎もうと、それそのものが虞を愛さぬ理由にはならない。怖がるのなら、護る理由にすらなる。「お体、失礼いたします。」
桶に入った水に布を浸し、隅々まで拭われる。次第に体の熱は冷め、血臭も消えていく。そうして項羽の体が戦闘時の状態から平素の状態になる頃には、虞の瞳が濡れた情念で満ちていた。
瞳と瞳で見つめ合う。濡れた妻の瞳に映る自分は平素通りの顔。するり、と胸元に手が伸び、ひたりと触る。熱を感じる。命だ。無尽の命。
「ああ・・・ふふ。冷たい。ああ、こんな体に他の誰かが触っては・・・人でないとばれてしまいますわ。」
始まりもそうだった。項羽は回想する。何時ものように人外たる自身の証明、天下泰平を成す機構として生み出された機械の人造人間たるこの項羽。その最たる証である冷たい体を触り、その冷たさに己と良人の繋がりを感じていた虞が濡れた瞳で見つめてくる。そしてどうだったか・・・そう。『そうすべきである』と演算した回路に基づき、口を吸ったのだったか。今のように。
「ん・・・。」
妻の口から息が漏れる。熱を持つ舌を熱を持たぬ舌で捉える。目を閉じる虞の顔を入力（見て）、どうやら悦んでいる事を今までの記録から認識した。その証拠に、胸を撫でていた手が股に向かい、項羽の一物を撫でた。そもそも項羽は天下泰平を果たすための機構として作られている。つまりは愛し合う、という機能は設計段階から存在しない為に性感を感知する機能はない。とはいえ人に擬態する以上、生理現象は模倣する機構はあった。つまり・・・一物に刺激を受けると当然の生理反応として勃起する。
口が離れ、一物を撫でる手を離し、今度は一物が口に含まれた。『そうしたい』のだそうだ。以前、流石に口にふくんで舐め、ねぶり大きくするのは辛かろうと機構で以て大きくしたらとても。それはそれはもうとてもとても拗ねられた。なのでされるがままにする。そのまま頭を撫で、どこかしら嬉しそうな吐息。
少しの時間が経ち、当然の生理反応として一物が大きくなる。口を離し、自分の成した事に満足げに微笑み、そのまま頬を染めて、こちらを上目遣いに見る。
「項羽様・・・。」
それ以上は恥かしくなったのだろう。ただ何も言わず腕を背を向き、後ろ手に腕を組む。頷き一つ、項羽は腕が暴れ出さないように縄で縛った。以前、その快楽に耐えきれず虞が「ついつい力を入れ過ぎて抱きしめた」事があった。当然の事として躯体のきしむ音が結構な大きさで響いた。その時は艶めいた雰囲気など消し飛んで色を無くしてこの躯体の心配をしたものだった。それ以降、虞は縛られる事を望んでいる。
きつく締めて、虞を自分にもたれさせ、背後からその体を改める。右手で耳を触る。震える。左手で臍の辺りを撫でれば、腰が少し跳ねた。左手は撫でる動きのまま、右手を虞の口元へ持っていく。「あ・・・」
控えめな嬌声（こえ）を一つ。良人の人差し指を含む。先ほどの一物の感覚を思い出すかのような、それともこれからの行われる事の激しさを少しでも和らげようとするかのような熱心でかつ媚びた行い。
愛しき者の痴態に演算回路が熱くなる。項羽に性感を感じる機能は確かにない。けれど悦を感じる心はあった。思えば習熟したものだと回想する。初めての時には忸怩たる思いがある。そもそも我は天下泰平を成すための戦闘機械。幾ら敵を血祭りにあげる術を予測出来ようとも、伽の作法を出力する機能はなかった。故にこそ互いで手探りながら、学習しながらそれを学び合い、
「んあっ！・・・あむ。」
臍の辺りを撫でていた左手がそのまま人差し指と薬指で虞の体を脇から胸へと上がって行き、頂点を撫でさする。それだけで右手への奉仕をやめさせることが出来るようになるまでになった。もはや項羽にとって虞の体で認識しらぬ所はない。虞が、虞の体が快を求めてしてほしい事の全てを網羅していた。左手が胸と虞の心を弄んでいる隙に、濡れた右手が臍で遊び、すぐにその下の辺りを優しく刺激した。
「ぃっ・・・！ひくっ・・・！」
美しい女が仰け反り、濡れ場色の髪がはためく。女は男の顔を見て、誘う場所から花のような香りが咲き、蜜のような涙が一筋流れた。
その様に項羽は満足げに頷き。
「では、行くぞ。」
「はい・・・」
組み敷いて一物をゆっくりとした動きで入れた。
そうして底を突いた時、潮と血が同時に吹いた。そのまま動かず、虞の頭を撫でる。快楽に嬌声をあげまいとした虞が、唇を噛んだのだ。
「妻よ。なぜそうまでして抑える。」
俯いたまま、頬に朱を差し妻が答える。
「はしたない・・・と。はしたないとは、思われたくは。」
演算回路が全力で稼働した。計算結果はすぐに出た。即座に出力した。
「虞よ、妻よ。」
覆いかぶさる。虞は背中と自身の膣内で愛しき良人の冷（命）を感じて震えた。
「私は、私の習熟で以て汝の体が、快の反応を返す事は喜ばしい。」
「で・・・ですが項羽さ・・・ま”！」
少し覆いかぶさった体を挙げて膣内に入った一物を軸に無理やり正常位の体制になる。只人なら快を感じる所か大きな怪我ともならるような動き。けれども人外（虞）であればそのような動きですら絶頂に至れる。項羽の学びと、それでもって虞の体がそのように教え込まれた故だ。快を感じる事の出来ない項羽はだからこそ、虞が肉の快楽に溺れる事に悦を見出した。
見つめ合う。平時と変わらぬ自分の顔。否。口角が僅かに上がっている。それが笑みと相手もわかるのだろう。快楽のあまり滾々と目端から蜜を流し、虞が微笑んでいる。花園も同じように滾々と歓びを見せていた。
後ろ手に縛られた腕。組み敷かれて動けない体。足が緩く項羽を包んだ。「ですが・・・ですがどうか、どうかご諒恕を。もう至りました。撫でられ至り、突かれて至り、今もまた回され至りましたから。虞は、虞はこれ以上は・・・」
嘘だ。項羽に入力された全ての情報とこれまでの記録がそれを告げていた。つまりは激しさを望める愛しい女の、それをそうと言えないいじらしさに回路がまたもや熱くなる。
項羽に快を感じる躯体（からだ）は無いが、悦を感じる回路（こころ）はあった。今度は明確な笑み。
「駄目だ。赦さぬ。激しく、するぞ。」
顔を見ながら今度は顔を見れる状態で覆いかぶさる。征服だ。全身で密着。女の柔らかさを感じ、冷たい躯体が女の熱を奪う。そのまま動く。強く、激しく。これが只人であれば女の胎が壊れてしまうような動き。けれど互いに只人でなかった。只人でないからこそ惹かれた。
「あっ・・・やっ・・・こ・・・ごっ・・・う”っ！ざま”！」
空気の吐き出された濁った声で虞が自分の名を呼ぶ。たとえ濁ろうがその声ですら愛しい女の声は美しい。声に構わず繰り返す。言葉で何と言おうとも体は雄弁だ。強く、強く膣内が締まる。男なら誰であろうと果てる魔性の動き。魔性の名器。けれど女の愛した男は果てる事が無かった。故に女だけが頂に登り、体をほてらせ、その熱を男の冷たい体に移していく。何度果てただろうか、自分を完全に知り尽くした項羽の動きに翻弄され、腕は縛られ頼れるものと言えば自分の両脚のみ。けれどそれも心に忠実で、拒むような動きはせず迎え入れるように男の体を抱いている。夢見心地の中、愛しい男の躯体を感じる。あんなに冷たかった男の躯体は、人肌になっていた。暖かく、その熱が人を思い起こさせてでうにも不安になる。虞の体を慮って少し、動きに間隙が出来た。
「好いか？虞よ。」
「言わせないでくださいませ。」
目を逸らして拗ねたふりをして見せた。繋がったままで三度覆いかぶさる。顔に張り付いた髪を払い、もはや隠すものはない状態で見つめられる。全身で男の持つ熱を感じる。終わりが近い。
「妻よ。」
目線を逸らしたまま。熱を感じる。不快だ。良人から人肌を感じる事が怖い。そして、項羽は自分の言葉を待っている。何時もの通りだ。この交合の終わり。最も気持ちの良い、瞬間。断崖から飛び降りるかのようなあの快楽を感じる為の言葉は、良人は自分に求めている。
「こう・・・項羽様。」
逆らえない。愛するものには逆らえない。だから虞美人は、断崖から自分自身を突き落とした。
「”食べて”。どうかこの虞の熱を、食べてくださいませ。」
「了解した。」
瞬間、項羽の背中から蒸気が噴き出た。戦闘機械として存在する機構、強制冷却だ。一瞬で人肌であった項羽の体が機械の冷たさに戻る。そして昂った虞の体から、熱を奪う。「あっ・・・くっ・・・ぁあ・・・はっ・・・あ・・・」
虞が法悦の声を上げ、全身を弛緩させる。常人であるならば鉄の冷たさに全身で触れれば熱を、命を奪われないよう体を縮こませるであろう。だが虞は違った。不老不死である虞にとって熱とは、命とは無限。幾ら食われても尽きぬもの。故にこの瞬間、項羽の強制冷却によって無限に熱を奪われながらの交合こそが、刹那、疑似的にでも死を感じられる瞬間だった。在り得ぬ死。命を喰われる（熱を奪われる）感覚。ましてや愛しい男の糧になるのだ。冷たさに至り、胎を内側から撃たれ至り、もはや虞は快楽に翻弄されるばかりであった。
「たべ・・・食べて、たべてこうう・・・さ、ぁっ・・・まっ」
息も絶え絶えに男に媚びを売った笑みを浮かべる。その顔と声に最大級の悦を感じ、より一層強く突き解し、ついに女は今宵一番の頂に登り、そして気絶した。男と女の交わりの後に漂う香りは、よく言われるような性臭とは違い、女の華開いた濃い匂いで埋め尽くされていた。それを窓を開けて換気して、項羽は牀の上で布にくるまり顔を出さない女を見た。当分は出てきまい。そう予測して、再び牀に戻り、布を撫でる。丁度頭の位置だ。
「うむ。妻よ。今宵も美しかったぞ。」
「御冗談を。ですが、はしたないと咎めぬその寛大なお心に感謝いたします。」
演算回路が穏やかに回る。虞のこの、まるで今深窓より出でたような振る舞いを、項羽は好ましいと認識していた。
月を見る。思えば始めた会ったとき、つまらぬ詩人の言葉を引用した記録があると回想する。
雲はなく、月は煌々と明るい。
「月よ、月よ疾く去るがよい。でなければ虞が顔を出さぬではないか。」
それが出会いの時の言葉から来ていると察したのだろう。愛しいものが布を覆いかぶさったまま頭だけ膝にのせてきた。
あまりにいじらしく、項羽の演算回路は悦の感情を出力し、笑みが結果として、表出した。そうした日々を、四面から響く楚歌を聞きながら、項羽は記録から呼び出していた。
あれから僅かな時間、それこそ眼前の虞にとっては瞳を閉じて開ける程のかすかな時間をともに過ごした。愛人として常に侍らせ、詩を謡い星を詠み褥を共にした。その中で、劉邦という器を見出し、器が為に悪を削ぎ落し、器が為に民を削ぎ落とした。その行きついた先がこの防塁だ。
「行かれるのですね。」
虞が声をかける。
「それが我が運命。我が機能ゆえに。」
「ええ、ええ。そうでしょうとも。」
女が微笑む。涙を湛えた笑みだ。分かる分かってしまう。その奥にある情念。行かないで、と叫びたいのを堪えて。その様を見て、項羽は自身の存在意義について演算回路を以て再度精査した。答えが覆ることはない。
「・・・暖かい所で過ごせ。」
これから永劫の苦難と孤独を味わう片割れに、いったい何と声を掛ければよいのか。未来を見通す演算装置がかつてのように堂々巡りを起こした。女の寂寥を見てもかつてのように神速での出力はされず、不完全な解答が出力された。せめて暖かい所であれば心も凍るまい。
運命に真面目な男の不器用な言葉に女は唯々笑みを浮かべるのみだった。
「いやでございます。項羽様。なにせ、貴方様の体は冷たいんですもの。ならこの冷たさを偲ぶために、貴方様に抱かれた あの冷たさを忘れぬために。私は寒い所で過ごしましょう。」
「そうで、あるか。」
頷いた。詩が響く。楚の詩が響き渡る。終わりは近い。「壮健で、過ごせ。」
空しい言葉を掛ける。
「・・・幸せで、ありました。」
女がこの数年、二人の間にあった真実を告げる。
この場に至って、項羽は更なる発見をした。機械の身であるこの体の裡に、かくも胸を締め付けるものがある事を。演算装置の能力総てを使用して抑えてなお、叫び出したい衝動があるとは。
―――騅の逝かざる 奈何すべき
虞や虞や 若を奈何をせん―――
叫びは抑え込まれて詩となった。
「項羽様・・・。」
かつて、手を取った時のように女の目から涙がこぼれた。もはや猶予が無かった。演算回路が熱を持つ。運命を果たせという矛と虞を連れてどこへなりともという盾が回路の中でぶつかりあり、矛盾エラーを吐き出す。遠からず自壊すらあり得るだろう。それは、それだけは。あまりにも情けがない。男の意地だった。「虞よ。安らかなる事を。」
それだけ言って出ていく。
ああ、虞よ。もはやこの身が果てる事は必定である。それが最適であると認識し、そのために最短距離を走った。後悔はない。それそのものには。だが虞よ、虞よ。虞はどうなる。矛盾が演算装置の中で渦巻く。それでもなお、男は、男の体は、天下泰平の為の機構は、その能力を発揮した。
声は、声はただただ想いを吐き出した。楚の歌が終わる。兵が構える。叫びは歌となり出力された。
力拔山兮 氣蓋世
時不利兮 騅不逝
騅不逝兮 可奈何
虞兮虞兮 奈若何
朗々と若々しい男の声が響き渡る。ついで涼やかな声が同じ歌を歌いあげた。
見送りの歌。口元に笑みが浮かぶ。
ああ、まさかこの身に、この天下泰平を果たす機構が、天下泰平の叶うこの時に、
「無念、などと・・・。」―――夢を見ていた。嘗て、男の胸に抱かれた夢。
男は自分と同じ人に非ざるもので、自分は熱ある体を持っていたが男は機械であるが故に熱の薄い体を持っていた。抱かれる時はいつもその冷たさに心が満たされた。
あくまで天下泰平を目指す機構であった男は人と偽装する為に”体の機能”を再現する事は可能だったが快を感じる機能を持たず、故に常に気をやっていたのは自分だけだった。ある種恥じの、けれどそれは屈辱ではなく、甘い幸せの中に僅かに混ざる酸味のような記憶だった。
「起きたか。妻よ。」
かつてと同じ声で、かつてと違う体の男でない男が語り掛けてくる。寄り添って寝ていたのだ。体の冷たさがかつての記憶を呼び起こしたのだろう。
「はい。項羽様。」
彼は確かにかつての彼ではない。けれど、この躯の冷たさを体が覚えている。機械であるが故に、種々の受け答えに、彼を見出す。辿る歴史は違えども、確かに彼だ。共にいてくれた彼。そして、その演算装置であるが故に、この世界においても寄り添う事を良しとした愛しきもの。例え滅ぶとも、終わりの時までは共にあることが出来る。
もはや歌を歌わずともよい。虞美人は、心からの笑みを、彼に向けた。>>143
誉でございます>>146
ありがとうございます。多分異聞帯フォームになるとチンポ生やさずにハイパー六臂手マン神拳が炸裂すると思います。>>148 感謝です
「ん、ぁ、でちゃ、うッ……！ 出てキちゃ……！ ぁあ！！」
産道をゆっくりと下がってくるそれの感覚に私——ジャンヌは身を震わせる。四肢は邪竜の魔力により拘束されており、身動きは取れない。顔をいくら振ったところで髪が乱れるだけでなんの慰めにもならない。
「じ、く……！ ジーク君！ ジーク君ぁ！！」
ぽっこりと膨れた私のお腹。妊娠しているよう——いや、本当に妊娠しているのだ。ただし、人間の赤子ではない。邪竜の子供——卵なのである。子宮で育った卵は今や、子宮から滑り降り、秘処から頭を覗かせている。
「あ、あ、あぁ！ 拡がってる！ 私のお◯んこ拡がってましゅ……っ！」
ミチミチと卵に合わせて秘処が拡げられていく。あまりの大きさに気を失ってしまいそうだ。痛みに酔ってしまいそうだ。
「もう少しだ、ルーラー。もうすぐ産まれるぞ」
「あぁあっ！」
痛みから反射的に身体を仰け反らせた。瞬間、ずるりと身体からなにかが抜けていく感覚がする。
「あ、あ……ひ、ぁ……！」
「おめでとう、ルーラー。俺たちの子供だ」
血と羊水に濡れた10cmくらいの卵を抱きながら、ファヴニール——ジーク君は笑った。私は小さく頷く。しかし、次の瞬間、
「ひぁあ！！ また降りてきて……！ 待って！ まだダメぇ……！ やすま、ッ——ひゃああ！」
お腹の奥で微かにゴリリと産道に殻が擦れていく感覚がする。ズルズルとまた卵が子宮から降りてくる。
「次の子はせっかちみたいだな。早くお母さん顔が見たいようだ」
「うわぁぁああ！」
絶え間ない痛みにはらはらと涙が零れてくる。身体は無意識のうちに腰をくねらせ、痛みを逃がそうとするが、出産——いや、卵なのだ。正しくは産卵の圧倒的な痛みの前に掻き消えてしまう。
——何故こんな事になってしまったのだろうか？ 痛みでぼんやりとしていく意識の中で私はゆっくりと振り返る。>>150
オルレアンで私はジーク君——いや、ファヴニールによって捕らえられた。
ジーク君は竜の魔女の力によって暴走していたが、私の事を覚えていてくれたのだ。竜の魔女の支配に逆らったはいいものの、竜の魔女によって解放されていた邪竜の本能を抑えきれなかったようだ。そして、ファヴニールとして目覚めたジーク君は真っ先に私を捕らえたのだ。
「ルーラー。ルーラー！ ルーラー！」
町から離れた洞窟の中にジーク君の楽しげな声が響く。私を攫った際のジーク君は大きな邪竜の姿をしていたが、今はワイバーン程の大きさに縮んでいる。どうやら、私に合わせているらしい。だが
「ひ、あ、ぅああ！ ジークく、ん……。待って……。とまっ、て、くら、ぁあ！ ひゃ……い」
私はジーク君の手により服は引き裂かれ、足の付け根を晒している。両足はジーク君によって掴まれ、腰が高々と持ち上げられ、無遠慮に拡げられた足の付け根にジーク君のお、おちん◯んが擦り付けられていた。
「はげ、し……ッ！ あ、ダメ……、こすっちゃ、あぁ、ひぃん……」
ジーク君の邪竜おちん◯んはイボイボで私の腕程に大きい。その上、馬のように長い。それが恥丘の上を何度も往復している。擦られていると強引に女としての本能が呼び覚まされ、こんな時にも関わらず私の下半身は雄を求めて準備をしていく。オマケに動かす度にクリ◯リスに当たり、頭がクラクラしてくる。それも一度や二度ではない。ジーク君は当てようとしているのではなく、擦っているうちになんとなく当たる程度の認識しかないようだ。無秩序に擦られて不意打ちのように刺激が襲ってくる。耐えきれなくて、私は何度も何度も啼いた。
「愛撫ができなくてすまない、ルーラー。人型になれないようなんだ。でも、ルーラーなら、こんな俺でも受け入れてくれるよな！」
そう言って、ジーク君は長い舌で私の顔を舐めた。人とは違う邪竜の舌。ザラザラで不思議な感覚だった。
「あ、ぅ、ジーク君、待ってくだ、ぁああ！ はな、しをきい——ひぃうん！」
「ルーラー、集中してくれ。もっといっぱい濡らしてくれ。ち◯ぽが濡れきらない。潤滑油がないと挿入らない」>>151
そう言ってジーク君は更に強く擦り付けてくる。いくらサーヴァントとは言え、邪竜に逆さ吊りのように両足を掴まれていては身動きが取れない。私は玩具のようにジーク君に遊ばれていく。
邪竜としてのジーク君は欲望を直接私に向けてきた。何度もしたいとおねだりをしてきた。私だって、……ジーク君とし、ししし、シタい気持ちはある。せっかくの再会だ。喜び合いたい。でも、今の私は聖杯によって、人理修復の為に呼ばれたサーヴァント。再会を喜ぶジーク君には申し訳ないが、私はまだ旅の途中。それを伝えたら、ジーク君はキレた。いや、泣いたと言っても過言ではない。お腹の底からビリビリと震えるような咆哮を上げ、私を押し倒したのだ。
「ジーク、やめ……」
擦られていく。怖い。身体は生理的な反応で分泌液を漏らすが、心はそうはいかない。ジーク君とは言え、邪竜状態で犯されるのは抵抗がある。せめて心の準備をさせてほしい。再会すら唐突で、犯されるのも唐突で頭がついていかない。邪竜でもジーク君だって、ちゃんと理解するまで待って欲しかった。未知への恐怖で心が満たされる。
「む！ 俺が嫌なのか？ やだ。やだやだ！ 俺を拒否しないでくれ！」
悲鳴のようなジーク君の声。子供の癇癪のような叫び。翠緑色の瞳に涙が溜まっていく。それを見て心が痛む。
「そうじゃなく——ひやあぁああぁああ！」
ぐいっと秘処に亀頭が押し付けられる。亀頭とは言え、それは邪竜のモノだ。秘処が限界までミチミチと拡げられて、私は息を飲んだ。
「ジーク君、ダメです！ 本当にダメ！」
入り口は濡れていても、奥はまだまだだ。
「ルーラーは俺のだ。誰にも渡さない。ルーラーは、ルーラーはぁ！！
俺のだぁぁあああぁあ！！」
ジーク君の叫びと共におちん◯んが挿入されていく。ブチブチブチと破れていくような感覚がする。痛みで頭が真っ白になってしまう。
「〜〜〜っ！！？」
言葉は消え失せる。私の絶叫が響く。
「ルーラー、ルーラー……！ あぁ、血だ。真っ赤だ。処女なのか？ 嬉しいな」
申し訳ないが、私は処女ではない。異端審問時に陵辱されている。今の血は純粋に大きさに耐えきれない秘処が切れた事による出血だ。でも、それを告げる事は出来ない。
「ぃ……！ ぐがっ……！ ぎ、ぃ……、いいいた、あぁああ……」>>152
私の悲鳴が響く。
痛い。痛い。痛い！
強引に抽出されて、私は啼いた。ドンドンと最奥を叩かれる。最奥を突いて尚、ジーク君のおちん◯んは挿入りきらないようで、何度も何度も挿入れようとグリグリと最奥——子宮を押し付けられる。血のおかげで抽出はスムーズだが、幾度も傷口を擦られて視界がチカチカした。
「ルーラー、もっと奥に挿入れたい！ 膣中はあったかい。心地よくて、気持ちいい！ もっともっと！」
「あぅ……ひぐぅうう！ じ、ジーク君！ んぁあ、ぎぅ！ あああ！」
「ルーラー！ すごいすごい！ もっと感じたい！ ルーラーがほしい！」
じゅぷじゅぷと音を立てて抽出される。膣中から身体中がひっくり返そうだ。痛い。嬉しそうなジーク君とは裏腹に私は痛みで震えていた。
「や、やぁ……、やめ、……ん」
私は必死にジーク君に手を伸ばして懇願する。このままでは痛みで私が壊れてしまう。しかし、
「———！！」
ジーク君は咆哮を上げながら、今までにないくらいの勢いで最奥を突く。
「がはぁああッ！！」
「なんで、なんで、拒絶するんだ……？ やだぁ……。そんなのは寂しい……。ルーラー、やだ。離れたくない。もっと感じさせてくれ。ルーラーを感じさせて……。一人じゃないと実感させてくれ……」
私の懇願はジーク君に勘違いされてしまったようだった。私にそんな意思はない。ただ少しだけ待ってほしいだけなのだ。せめて、荒い息を整えたかった。でも、ジーク君にはそうは受け取れなかったようだ。ポタポタと大粒の涙を零している。
「あ、ジーク君……」
雨のように涙が降り注ぐ。
「ルーラー……。やだ。寂しい……」
私を抱き抱えて泣き出してしまうファヴニール。
「ジーク君……。悲しませてごめんなさい……。つづ、続けて……。ジーク君の好きにして……」>>153
これは私の罪だ。永遠にも近しい孤独を幼い少年に押し付けた私の罪。痛みがなんだ。血がなんだ。ジーク君が癒えるのであれば安いものだ。ジーク君に向けて、私は両腕を広げる。下半身には鈍い痛みが拡がっている。でも、この痛みがジーク君がいる証なのだ。愛おしい。
「ルーラー……！」
抽出が再開される。痛みに耐えて私は微笑む。ジーク君は嬉しそうに私を呼んで腰を振るった。
ぐちゃぐちゃと言う水音。突かれる度に私の身体は揺れた。愛液よりも血の量が多くて、地面に出来る水溜りは赤い。でも、
「ルーラー、気持ちいい！ 気持ちいいよぉ！」
「は、い……！ もっと、もっと好きにして……ぇ！」
麻痺した脳が痛みを快楽へと書き換えていく。悲鳴も嬌声に変わり、私はジーク君だけを求めた。私の膣中にジーク君のおちん◯んがある。それが嬉しい。繋がっている感覚が幸福だ。私はジーク君が——。
「射精る。……ッ射精したい！ ルーラーの膣中に射精したい！」
「きて、……くら、はい！」
呂律は回ってない。ただジーク君の求めに答えたかった。ジーク君が求めるならば私はなんだってしたい！
「やった！ 射精す！ 射精す！ 受け取ってくれ！！」
どぴゅぅ！！
「あがああぁ！！？」
それはいきなり膣中が拡がったような感覚だった。膣中に射精された白濁とした精液が子宮を風船のように拡げていく。
「あああぁぁ！」
恐ろしい程の邪竜の魔力。霊基が書き換わっていく——！
「もっといっぱい射精したい！ ルーラー！！」
「は、ぁ……ひゃうん！？」
ジーク君はまた腰を振るう。それに合わせて子宮に入りきらない精液が秘処の淵から吹き出るように飛び出してくる。>>154
ぱちゅんぱちゅん
ジーク君は何度も何度も私を求めた。私は受け入れるしかない。いや、受け入れたい！ ジーク君の望みなら私の望みだ。何度も何度も注がれていく。白濁が私に満ちていく。
——霊基が書き換わる！
気がつけば、私は邪竜の卵を孕める程に霊基を変質させられていた。大きく膨れた腹。子宮の上に刻まれた淫紋——ジーク君の所有の証。邪竜の魔力を受けたこの身はもうサーヴァントとは言えるまい。
「ジーク君、また産まれてます！ ジーク君の子を産卵しちゃう！」
ジーク君の拘束を受けながら、私はまた産卵する。この拘束は下手に動いて大切な卵を割らない為だ。
「あぁ！ いっぱい産んでくれ。ほら、見てくれ、ルーラー——いや、ジャンヌ。卵が割れた。俺たちの子が産まれた」
「あぁ——！」
卵の殻から覗くのは人間と竜の特徴を持つ可愛らしい赤子。人間と言う母胎の限界か人の赤子に比べると未熟児に近い。でも、その子を見て、私は微笑んだ。愛しくてたまらない。
「あは、産まれたぁ！ ジーク君、その子にミルクあげなきゃです。おっぱいに押し当ててくだひゃい！」
「わかった」
産まれたばかりなのに、ジーク君に支えられながら赤子はミルクを求めて強い力で私の胸を掴んでいた。邪竜の子だからか吸う力もすごく強い。
「あ、あぁあ！ おっぱいあげながら、また産卵しちゃ、いましゅ——！！」
私はジーク君に抱かれながら、また身体を仰け反らせた。ゴロリと転がる卵。ミルクを飲む我が子。
「はぁ、は、ぁ……」
「よく頑張ったな、ジャンヌ」おつおつ
うむこれは、愛か、それとも償いか……先日ふわとろぐっちゃん書いたものです。ちょっとした現パロ的な？エロはまぁまぁほぼほぼありませんが扱ってるネタがネタなのでこちらで
来店1時間前。電話を掛ける。
「はい！グーちゃんですね？出勤してますよ。お店の場所は大丈夫ですか？・・・はい。はい。お待ちしてます！」
電話に出たボーイと必要最低限のやり取りをして電話を切り、一路欲望の街、吉原を目指す。
季節は冬。クリスマスも近い中、典型的不良文系大学生である所の俺は、ゼミの期末課題も無事終了し、必死に貯めたバイト代で奮発して・・・悲しい事にソープの予約を取っていた。
そう、ソープだ。偶々お風呂屋さんで男女が同じお風呂に入って偶々恋愛関係になって恋愛関係なので至極当然の事として性交しますよね？というもう「そんな建前使うんだったら法律の方を変えたらどうなの？」と思わんでもない建前をもとに提供される「広義の接客業」を楽しむ場所。2時間42,000円（税別）。ホテルを別に取るタイプではないのでホテル代は無し。・・・ワオ、リーズナブル。嘘です。偶に、それこそ３～４か月に1回溜まったお金を吐き出す場所。ちょっとそれなりにいい値段の、大学生的にはいい値段の店を選ぶ。
吉原の夜、所かしこにネオンが踊り、男たちが各々店に入ってくる欲望の町。目当ての店に入り、先に会計を済ませる。時間までは少しあるので待合室で何とはなしにテレビを見て水を呷った。さて、今日の女の子の名前はクーちゃん。一つの店、1人の嬢にかまけるよりも、折角なので色々な場所、色々な嬢と遊びたいと今日も初めての店。始めての嬢だ。とはいえ事前に店の評判も調べてるし、事前に嬢も指名してる。「グーちゃん」だ。目線が隠された写真。耳に結構なピアスをして妖艶に笑う女。服も黒で露出が激しく、それはもう扇情的だった。>>159
扇情的だった・・・が。惹かれたのはそこではない。既視感、というか何かひっかかるような、気になる感覚。そういうものを感じてしまったのだ。基本的にこういうのは一期一会。誰を選ぶとするならば気になる相手だろう。すぐさま予約を取った。どうやらかなりに人気嬢のようだったらしいが、幸いにも予約は成功。今回の遊びと相成った。
「はい！○○様！グーちゃん準備出来ました！」
呼ばれ、ボーイに伴われ店の廊下に出る。そこにグーちゃんが居た。写真で見た通りの「これはもしや裸の方がマシなのでは？」という露出が激しく、けれど色々とぎりぎり隠せている黒衣。うん。パネマジはなかったらしい。さて、顔は・・・と。視線を上げ。
「グーちゃんです。今日はよろしくっ！？」
綺麗な声が上ずった。正面、目の前に美しい顔がある。・・・マジかよ。え？マジで？ロングヘア―は黒。とりあえず黒と言いようがない。宝石みたいだ。え？マジで人間ってこんな色出せるの？それに瞳も同じような色合い。ただこっちは気の強そうな色が乗ってる。生きてる色だ。そしてその髪と瞳を抜けるような白い肌の顔に乗せてる。これもまた顔がいい。なんていえばいいんだろう・・・とりあえずいい。そしてそのいい顔でこちらに微笑みかける”グーちゃん”。だが心なしか、その口の端が引きつっている。
「ぉ・・・ぉねがいしますぅ・・・」
そしてお辞儀をして挨拶。何だろう？前半と比べるとか細い声。それに何か、どこかで聞いたような・・・？
首を傾げるも手を引かれ、部屋に入る。>>160
「そ・・・それじゃあ、お風呂入れますね！」
やはり先ほど、上ずる前とは違うどこかかなり無理して作った声。・・・気になる。
「あー。」
中空を見上げ。何とはなしに記憶をたどる。さて、こんな綺麗な人とお会いした事あっただろうか。っていうかあったら忘れないだろ。普通。そうこうしてる内にグーちゃんが隣に座り寄り添ってくる。
今日は楽しんでいって下さいね！」
やはり無理して作ってるぞこの声。
「はい。正直めっちゃ楽しみでしたよ。グーちゃん人気って聞いてましたから。」
「アー、ソレハヨカッタデスネー。」
・・・うん。これ絶対知ってるわ。知ってるというか知り合いだわ。じゃなきゃこんな反応しねぇだろ。でも本当に誰だよ。寄り添い、腿の辺り、肩のあたりを撫でられながらとりとめもない会話をする。最近寒い、大学生。やっとゼミの課題終わった・・・etc.やけに大学の話で盛り上がった。そして一つ、分かった事がある。
「いやー、でもグッちゃんさん、それだけ綺麗だったらモテるんじゃないですか？」
「イエ―、ソンナコトナイデスヨー」
こんな感じだ。人間関係の話題を振るとやけに挙動不審になる。・・・詳しくパーソナルを聞くのはマナー違反だと分かってるが、流石にここまであからさまな反応をされると知りたくなってくるぞ。絶対に知り合いだろコレ。あからさまな挙動不審にあえて作ってる声。挨拶されたときの声を思い出す。なんとなくこう、出かかってるんだが出ないもどかしい感覚。『きっとアイツじゃね？いや・・・でも・・・』という葛藤。
そのまま風呂が沸き、連れられて体を洗われ、一緒に風呂に入り、そしてベットに自分が腰掛け、足の間に座ってもらいいざ尺。・・・いやめっちゃ上手い。吸い取られそうな動きと音。時折上目遣いに見て来るのもすごいそそる。だから何とはなしに頭を撫でて、気持ちよさにきっと頭の回路が変な方向に入ったのだろう。突然の天啓、上下する頭。その豊かな髪を両手で左右二つになんとなく纏めてみる。こうして分かった。
「・・・芥センパイ？」
「ゲェッホェ！！！！」
フェラしてた女が咽た。>>161
芥ヒナコ。日系三世。ゼミの1個上の先輩。何時も本を読んで誰とも話さず発表も控え目。ウェイも居ない人文系の内のゼミにおいてなお、目立たない人。
そうだ。初めに聞いた声も何時も聞くあの落ちつた声だった。それがいきなり作ったテンションの高い声になって・・・それでピアスもよく見たら芥センパイが付けてるのと一緒じゃん。なんで気が付かなかったんだ。眼鏡を外して髪を解くとここまで変わるんか。っていうか何で。え？どうしよう。ゼミ来週の水曜じゃん。マジでどうすんだよこれぇ・・・と内心泣きが入る。勃ってたものも萎える。そして俯いていた芥センパイが顔を上げ。
「なんであんたがここに来てるのよ！！！」
「俺こそ聞きたいですよセンパイ！何で居るんスカ！！！」
「あーもう！！！何で分かるのよ！！！」
「いやさっきまでわかってなかったスけどね？」
「・・・うう。やっぱり庶民はこれだから嫌いなのよ・・・」
「は？」
庶民？割と今でかいくくりでもの申されたぞ。
「いや。なんスか庶民って。まるで自分が庶民じゃないですー。みたいな？」
そうすると顔を上げ、険のある瞳でこっちをみて。
「私は芥よ。芥。ほら？知らない？芥財閥」
「えぇ・・・めっちゃ有名な財閥じゃないですかぁ・・・」
え？そういう所？確かに貿易商社が基幹になってる芥財閥ってあるけどさ。そこのお嬢様？
「じゃあそのお嬢様がなんでこんな所でこんな事やってるんスか・・・」
目を逸らされる。
>>162
「いや、もうバレたんだからいいじゃないっすか。ね？ほら。裸の付き合い。ね？」
「あーあ。そうね。もうバレたんだし。気を使って損したわ。」
そのまま足の間から立ち上がり、ベットに座り先ほどのようにお互い裸で寄り添う。なお目は逸らされたままだ。
沈黙が支配する。キレた。
「いいですかセンパイ。」
「なによ。」
「俺はッスネ・・・2時間42,000円(税別)払ってでここにいるんスよ・・・？」
「そう。で？・・・ヒッ！？」
顔を両手で挟んでこちらに無理やり向かせる。相当切羽詰まった顔をしてたらしい。
「せめてその42,000円(税別)分くらいは話してくださいよ・・・！」
「は・・・ハァ！？嫌よ何でそんな、はした金で話すわけないでしょ！！！」
「センパイにとってははした金でも俺にとっては大金なんスョ・・・」
情けない言葉だが”熱意”は伝わったらしい。『こわ・・・庶民こわ・・・。』と言いながらぽつぽつと話だした。
「寂しかったから・・・」
「え？なんスかその不倫した妻が夫に言うセリフナンバーワンみたいな理由」
「アンタねぇ・・・私がゼミの先輩である事を忘れないかしら？」
半目でこちらを見て来る。意外だった。実は超巨大財閥のご令嬢ってことではなく、マウント取ってくるのそっちかよ。
「サーセンサーセン。はい。続けて続けて。」>>163
そうするとこっちに背を向けてセンパイはぽつぽつと語りだした。小中高とセンパイはどうやら酷いいじめにあっていたらしい。靴を隠されたりなど日常茶飯事。机に落書きだの教科書破かれるだの村八分。意外だった。普通、財閥のご令嬢だったら仲良くしようとするだろ？なんでまた。
「それは辛かったッスネ・・・」
「そうよ。ものがなくなってもお父様とお母様は『そんなつまらない輩など無視しておけばいい』って言ってなくなったものは全部買い与えてくれたしいじめがひどくなったすぐに転校してたわ・・・。でもどこでも虐められたの・・・」
フ、とはかなげに先輩が笑う気配。
「今度はこそは、って庶民はお金が好きって聞いてたから、何時も転校するたびに入ったクラスにお金を配って、そうしたら初めの内は仲良くしてくれるの。けれど、何時も何時もお金をあげて、気付いたら毎月お友達料って言って言われてお金をあげてて。もしかしてこれは違うんじゃ？ってなって。だから違うんじゃないか？もうお友達料はやめよう？って言うとみんな手の平を返すの。それでいじめられて・・・また転校。庶民が好きなものをあげてたのに、十分すぎる位あげてたのに、何故かあげなくなるとみんな手の平を返すの。怖いわ・・・庶民、怖い。」
・・・どこから突っ込めばいいのか分からない。まず初手からお金渡すとか第一印象で何だコイツ、ってなるぞ。ああ、でもそれでお金をもらい続ければ感覚も麻痺する・・・の。か？
ともあれそう言った感じで小中高を失敗に失敗を重ねすっかり庶民、一般人が怖くなった芥センパイは逆に大学では只管石のように人を遠ざけてたらしい。ちなみに何時も読んでると思ってた本は読んでないそうだ。擬態かよ。騙された。
で、遠ざけはするものの、結局は人寂しくなってこんな所でこんなバイトをしてるらしい。>>164
「いやなんでこんなバイトなんですか！？」
「え？だって偶に広告で出てるじゃない！？人と触れ合えるバイトって。」
「どこの広告だよ！？ともかくセンパイ！そういう事なら、辞めて他の接客業にしましょうって。ご令嬢様がこういうのはまずいでスッテ。」
なお今一番まずいのは俺である。財閥のご令嬢をお金で買って同衾しました。死ぬのかな？
「嫌よ！」
「なして！？」
「だって・・・その、庶民が多い所は、一度に沢山の庶民と話すのは、その・・・怖いし。」
「逆にそれでよく大学に来れますね・・・」
「お父様とお母さまが 『大学は出ておきなさい』って・・・」
「あー。」
本当は来たくない大学。そしてその防護柵としての読んでない本に地味な恰好。そのうえで怖い庶民が周りに居て、けれど誰かと触れ合いたくて、そのストレスが溜まりに溜まって、こうして爆発するんだな。
…さてどうしたものか。正直な所、センパイの事情はどうでもいい。厳密に言うとどうにかするにはスケールがデカすぎる。いやなんだよ。仲良くなりたくてお金ばらまいてて、それで出来た関係が友情でない事に気付いたからお金を渡すのをやめたら虐められました。虐められたので逃げます。なお逃げた先でも同じ失敗を繰り返しました。だから庶民の方が怖いです、って。意味わからん。生きてる世界、思考の立ち上がり方がちょっと違い過ぎるだろ。
だからセンパイの事情は知らないが、俺の事情はどうにかする。つまるところ、これで身バレしたセンパイがやけになって変な事を”お母様とお父様”にチクり俺が東京湾に沈められない為の方策だ。とはいえ簡単な事だ。>>165
「つまる所、先輩は人寂しいんスよね？」
「そうよ。悪い？」
「じゃあ・・・俺と友達になりませんカ？」
「はぁ！？あんたと友達になるなんて・・・」
「友達料を払いますんデ！！」
「あんたが！？」
「3か月に1回、ここにきてセンパイ指名しますから！！それを友達料って事で。」
「え？それっとおかしくない？」
疑問。そこですかさず否定する。自信を持って。
「いやおかしくないッスよ！！！それともあれですカ？センパイ・・・センパイは、友達料を払う友達を、見捨てるんスか？」
「いや・・・それは、ってそもそもよ！友達料はやめようって言ってたのよ私は！」
「じゃあ友達料払わなくてもいいんすカ？」
「あ、当たり前じゃない！！！」 胸を張るセンパイ。
「じゃあ友達料無しでもうセンパイと俺は友達ッスね？」
「そうよ！・・・ん？」
「友達っすね！？」
「そうね！？」 頷いた。よし。押し切った。チョロいな。>>166
「じゃあ、友達として指切りといきましょうや。」
「ええ。」 そして指切り一つ。一息ついた。
「にしても芥センパイがまさか人寂しいなんて思わなかったっすよ。何時もクールに本を読んでる孤高の女、と思ってたから。」
「うっさいわね！庶民が嫌いなだけよ！・・・あれ？よく考えたらあんたもしょ。」
「友達っすよね？」
「そうだったわね！」
・・・っぶねねぇ。
「ただし、重々承知しておきなさいよ。私の方が先輩なんだから！」
庶民だどーの言っておいてマウント取るのが其処か。と思うと芥センパイ、面白い人だなぁと思う。
「はいはい。センパイセンパイ。」 ぞんざいに頷く。
「あーもう！！！・・・あ。」
「ん？なんスか？」
ニヤリ、押し倒される。髪が紗のように垂れて、俺と先輩向き合う場面が世界から隔絶される。そのなかで今までの顔とは違う色の含まれた顔が見下ろす。妖しさの含まれた笑み。
「忘れてたわ。私、この仕事やってるの、もう一つ理由があるの」
「なんすか。」
「好きなのよ？気持ちいいの。」
搾り取られた。コンドームは6個消費した。>>168
やったぜ。
リクエスト(？)ありがとうございます続きが書けたので投稿します
今回で5話目です
※1部終了後～1.5部始まる前を想定した話
キャラ崩壊しかない
ガバガバ設定
互いの乳首吸ったり弄ったりする話
本番なしの前戯のみ(話自体もそんな進まない)
「楽しいのかい、それ」
肌を重ね合わせることが当たり前になっていたある夜。立香は試したいことがあるとマーリンの胸を何故か吸い始めた。胸を吸わせてと言われた時は困惑したマーリンだったが好きな様にさせる方針だったので大人しくされるがままになっている。しかし男の、それも一度も吸われたことのない部位を急に刺激されてもむず痒いとしか感じない。けれど懸命に自分の胸を吸う立香の姿が可愛らしいとマーリンは思った。余裕の笑みを見せるマーリンに立香はおかしいなと呟く。
「…わたしがこういうことされてる時はすごく気持ちいいんだけどな」
「男の乳首はただの飾りみたいなものだからね。開発すれば感じるようになるらしいけど」
「開発…」
「僕がキミにしたようにね」
「…間違ってないけどなんか言い方が嫌。やらしい」
「やらしいことを散々してきたのに今更それを言うのかい？」
「うるさい。……もうちょっと強く吸っても平気？」
「平気だけど…そもそもキミは何で僕の胸を吸っているのかな？」
「……今まで何回もエッチしたけどマーリンって普段とあんまり変わらないというか…喘いでる姿見たことないから。わたしばっか大きな声出してるの不公平でしょ。だから、その…気持ちいいことして喘がせてやるって思って」
「そういう理由なのかい？前から思ってたけどキミって妙なところで負けず嫌いだよねえ」
「…」
マーリンが変なところで張り合う立香を茶化すと腹が立ったのか思いっきり乳首を吸い上げられる。>>172
「痛い痛い。強く吸いすぎだよ」
「むう…じゃあこうしたら…？」
「…くすぐったい、かな」
痛いと言うと立香は吸う力を弱め軽く歯で胸の先端を甘噛みする。加減が分かってないのか首を傾げながらマーリンの様子を伺う姿は小さな子供の様で背徳的だ。口だけでは足りないと思ったのか指で吸ってない方の胸も弄り始めたが力加減が掴めていないからかぐにぐに擦っているだけだった。デリケートな部分ゆえに慎重になっているのかもしれない。
「こうするんだよ」
「んんっ！！」
マーリンは手本を見せようと無防備になっている立香の胸の先をきゅっと摘む。胸の先端は触る前からピンと立っていて指で弾くだけで立香の体はしなった。
「あっ、ちょっとマーリンっ、んぁっ…、わたしが、してるのにぃ…っ………ぁ、……ふぁっ……ん、んんんっ！！」
不満を言いながら喘ぐ立香の乳頭を同時に捏ねくり回すとビクビクと体を震わせへたり込む。そのまま丹念に胸の尖りを弄りながら吸うと一際大きな喘ぎ声があがった。太ももを見ればだらだらと愛液が垂れており果ててしまったのが一目で分かる。指で粘液を掬い見せつけるように舐めとると立香は羞恥で顔を赤く染めた。
「本当にいやらしいなぁキミは」
「……マーリンがそうしたんでしょ」
「そうだねえ。最初の頃は服を脱ぐのも恥ずかしがってたっけ。それが今じゃ結構積極的に…」
「あーもう！ その話はやめてってば！」
「あはは。それにしても…こうしてるとなんだか赤ちゃんみたいだね」
イッたばかりで真っ赤な顔のまま胸を一生懸命吸う姿は赤子のようだ。それを指摘すると立香は更に顔を赤くする。>>173
「……そうかも。……そう思うとなんか恥ずかしくなってきた」
「そうかい？案外そういうプレイだと思えばいいんじゃないかな。よしよーし。いい子だね」
マーリンは小さい子に接するように話し掛けながら立香のことを抱きかかえる。そして頭を優しく撫でると立香はジタバタと手足を動かし暴れた。
「ちょっ…そんなアブノーマルな趣味ないからだっこするのやめてよっ！ 頭も撫でなくていいから！」
「えー。案外楽しいかもしれないよ立香ちゃん？」
「…このっ……！！」
マーリンは普段しないちゃんづけで立香を呼びながら赤ん坊にするように背中をトントンと叩く。赤子扱いに立香もカチンときたのかじゅるると音を立てながらマーリンの乳首を強く吸い始める。予想外の反撃にマーリンは悶えた。
「あいたたたたたた！からかって悪かったよ！すごい力で吸わないで欲しいな！？何も出ないからね！？」
「……ばーぶー」
「うわぁ、今度は噛み始めた！！いだだだだだだ！あ、でもちょっとクセになりそうな気もする！！」
いつもは笑っているマーリンも繊細な部分である胸の尖りを噛まれれば痛みで生理的な涙が滲む。しかし痛みの中に僅かな痺れと快感が生まれ始めているのも事実で下半身に熱が集まっていた。
「…へんたい」
ほんの少し危ない道を歩みそうになるマーリンだったがその様子に呆れた立香が胸から口を離したことで事無きを得る。それをちょっぴり残念に思いながらマーリンは赤く腫れ上がった先端を眺めた。>>174
「いたた…ああもう、赤くなっちゃったじゃないか。キスマークなら別の場所にしてほしいな」
「マーリンがからかうからでしょ！もう…」
「キミが普通のセックスに慣れてきたからちょっとしたスパイスのつもりだったんだけどなあ」
「スパイスって…普通でいいの！」
「そうかい？じゃあ普通の営みに戻ろうか。…お返しだ」
「あっ…」
マーリンは立香を押し倒し鎖骨の辺りに唇を落とした。軽く窪みを吸い上げると赤い印が刻まれる。その次は首筋や肩、腕と立香の体に幾つもの赤い花弁を浮かび上がらせていく。
「…んっ…こんなに沢山つけたら着られる礼装がなくなっちゃうよ…」
「これは夢だから大丈夫。起きたらキスマークなんて綺麗さっぱりなくなってるよ」
「…あ………そう、だね」
「マスター？」
現実では起こりえない問題で悩ませるのはよくないと思いそう言うとふわふわした甘い味の夢が一瞬苦くなる。どうしたのかと立香の方を見ると先ほどまでくすぐったそうに笑みを浮かべていたというのに今は泣きそうな顔をしていた。
(まただ。楽しそうにしていると思ったら泣きそうな顔をする。最近は特に多い。最初の頃に比べれば笑う回数は多くなってきたけれど俯く数も増えた。……人の心というのは難しい)>>176
というわけで今回はここまでです
ただセックスしたり前戯してる話が続きましたが次は色んな意味で物語が進みます
実はもう完成しているのですが一度に投稿するのはよろしくない気がするので今日の昼くらいに投稿させていただきます(結果的に連投になったらすみません)宣言通り続き投稿していきます
※1部終了後～1.5部始まる前を想定した話
キャラ崩壊しかない
ガバガバ設定
今回NTRっぽい要素アリ(NTRと言っていいのか悩むんですが苦手な方が多い属性なので一応。でも好きな人にはいやこれNTRじゃなくね？くらいの中途半端なものです)第六夜 矛盾衝動
立香の罪悪感が見せていた悪夢は日が経つにつれ徐々にその回数を減らしていった。マーリンが立香が悪夢を認識する前に食べているのもあるが夢の中で体を重ね合わせ続けた結果寝る事がマーリンとセックスすることにすり替わっていたことが大きい。かといって今までの凄惨な記憶が無くなったわけではないため時折何か思い出したように塞ぎ込むことはあるが以前のように貼り付けた笑みを浮かべ空元気に振る舞うことはなくなった。それはとてもいいことだとマーリンは思う。
(しかしあのくらいの年頃の娘なら当たり前かもしれないけれど…たまに不安定になるのが気がかりだな。夢でも現実でも挙動不審になることが増えた。どうしたのか聞いても答えてくれないことが多いし…こっそり様子を覗いても溜息をつくだけで誰かに相談している様子もない。一体どうしたんだろうか)
他に何か悩みでも出来たのかと考えるが今のカルデアは平和そのもので特異点も微小なものがたまに発生する程度だ。それもハロウィンやクリスマスといった騒動ばかりで虐殺や死体とは無縁のもの。意味の分からない展開にあたふたしていることはあっても深刻な悩みに発展するとは考えづらく立香が悩んでいる理由が分からなかった。
(ああ、もう彼女が寝る時間か。さて。今日は何をしようかな)
最近の立香は寝つきがよく日付が変わる前には眠りにつく。だが、部屋の時計を見るともう0時を超えている。急がなくてはとマーリンは立香の夢へ移動した。>>179
「………あっ……」
(ん………声が聞こえる。………まさかまた悪夢を…)
夢に着くと掠れるような、苦しげな声が微かに聞こえる。まさか悪夢を見ているのではと声の方に走り出すとその声が近づくにつれて一際甘い匂いが強くなりマーリンは足を止めた。
これは―――彼女を抱いている時の匂いだ。甘くて、柔らかい花のような匂い。なぜそれが…噎せ返るように漂っているのだろうか。
「あっ…マーリン……っ…！」
「はぁっ……すごいな…こんなに締め付けて……そんなに気持ちいいのかい…？」
「あんっ…！ …うん、すごく、きもちいいのっ…」
立香はいつもマーリンが作った立香の部屋に模した空間で抱かれていたためそこにいることが多かった。マーリンがたまに遅れる時はベッドで寝転がって待っているのだが…今回は様子が違っていた。音を立てないようにドアを開けると……薄暗い部屋で裸の男女が睦み合っている。自分によく似たナニカに立香は抱かれていた。自分と交わっている時に増えていた苦味は一切なく幸福で包まれている。それは甘くあたたかくて優しい、初めて味わう味の夢だった。
(……あれは彼女が造り出した……)
今まで心の余裕がなかった立香は悪夢以外の夢を見てはいなかった。だが夢というものは沢山の種類がある。楽しい夢、悲しい夢、意味の分からない夢、そして……いやらしい夢。毎晩のようにマーリンと抱き合っていた彼女がそのような夢を見ることはおかしなことではない。アレは正真正銘の、立香が創り出したマーリンなのだ。声も、体も自分にそっくりな相手と立香が激しく抱き合っているのをマーリンは無言で見ていた。>>180
(………………まあ、そういうこともあるか。悪夢じゃなくてよかった。ただ気持ちいい夢ならいつもと同じ………同じ…で…)
「マーリン、…キス、して……」
「ああ、いいとも」
「んっ…もっと…」
腰を振りながらキスをねだる彼女に自分と似た物体がキスをする。キスをされている彼女はとても気持ちよさそうだった。彼女が控えめに舌を出すと彼も応えるように舌を絡める。立ちっぱなしのまま情事を眺める自分に気付きもせず貪り合う二人。その姿は自分には理解しえない愛に満ちていた。
「………まさか…自分に寝取られるとは思わなかったよ」
部屋の中には聞こえないほど小さく、平坦な声が唇から零れる。それは完全に無意識にでた言葉だった。そして次の瞬間、周囲が暗闇に包まれた。
「…えっ…！？…な、なに…？…真っ暗で何も見えない…マーリン…？どこ…？」
「ああ、ごめん。ちょっとキミを驚かせたかったんだ」
「そ、そうなの…？もう。びっくりして心臓が止まるかと思った……早く元通りにして。あ、でも電気点けるのはダメだからね」
「うん。ちょっと待っててね」
マーリンは明るい口調で立香に話し掛けながら――――自分とよく似た物体に刺さっていた自分の剣を引き抜いた。
肉を刺した感触はない。ただ実体のない、不安定な存在の核を壊しただけだ。剣を引き抜くとそれは声を発することも、血を流すこともなく闇の中へと消えていく。完全に消失したのを確認するとマーリンは剣をしまい服を全て脱いだ。何も見えない暗闇から先ほどまでの薄暗さに明るさを調整すると不安そうにキョロキョロしている立香と目が合う。>>181
しかしマーリンと目を合わせた瞬間、立香は怯えるように体を震わせた。
「…え……マーリン、だよね？」
「うん。どこからどう見たってマーリンお兄さんだとも」
「………うん。そう、だよね…？ごめん。なんか一瞬……知らない人に見えた」
「そう？ 暗闇に目が慣れてなかっただけじゃないかな」
「…そう、かも」
「……それじゃ、続きをしようか」
「え、うん……っんんん！？」
マーリンは震える立香の足を掴み既に濡れた蜜壺へと剥き出しになった男根を挿入させた。まだ硬くなりきっていないソレを上下に摩擦させると次第にナカで膨らんでいく。膣内を抉るように掻きまわす動作に立香は肉壁をうねらせ狂ったように嬌声をあげた。
「あ、はぁっ…、ちょっ、……まーりんっ……あっ、…どうしたの…っん……さっきより……ふかくて…くるしい…っ…」
「……さっきより、か………先に謝っておくよ」
「…っ…え？」
「今日は手荒になってしまうと思う。ごめんね」
「てあら…？ …あ、ああああ、ああああああっ！」
どういう意味かと立香が問う前にマーリンは怒張した竿を奥底を何度もぶつけ獣のように腰を振る。荒いピストン運動に立香が絶頂してもかまわず掻き抱く。
立香が果てた時は息を整えさせ、落ち着くまで待つ。それがいつものセックスであったがその夜は立香のペースに合わせることなく延々と自身の肉棒を穿ち続けたのだった。>>182
立香を抱き潰した後マーリンは精液と愛液に塗れた自分の手を見つめていた。
(何で僕はあいつを殺したんだろう)
塔に籠る前、誰かに仕えていた頃は誰かの命を奪うことなどよくあることだった。そのことに躊躇いなどなかったし必要なことだと思っていた。命令であれ暗躍であれそれは望まれた役割だった。しかし今回は別に放置していてもよかったのだ。ただ彼女の作り出した夢魔と彼女が抱き合っている横で夢を味わうだけでいい。自ら動くより楽だし無駄がない。なんなら混ざって三人で、という夢でしか出来ない倒錯的な趣向だって出来たはずだ。だが自分がした選択は自分の偽物を刺し殺し成り変わることだった。…考える前に体が動いた。そして…まるで犯すように彼女を抱き続けた。
(……これではまるで僕が彼女の創った奴に………いやまさかな。それじゃあ僕が人間みたいじゃないか)
一瞬浮かんだ答えをありえないと掻き消しマーリンはしばらく天井を眺めているともぞりと立香が動いた。目が合うと立香は目を数秒逸らした後再び見つめてくる。探るような視線にマーリンは謝罪の言葉を口にした。
「…今日は悪かったね」
「……怖かった」
「ごめん」
「…うん。………ねえ。確かめたいことがあるの。一つ聞いてもいい…？」
「なんだい？」
「マーリンは……わたしの事どう思ってる……？」
どうしてあんな乱暴な抱き方をしたのかと聞かれると思ったのだが立香が聞いて来たのは脈絡のない問いだった。問いの真意を知るべく立香を見るとその瞳は不安そうに揺れている。>>183
(あんな風に抱いたから怯えさせてしまったかな。ここは安心させないと)
「好意を持っているとも。キミの紡ぐ物語はとても興味深くて面白いからね」
「―――。」
「……マスター？どうし………！？」
出来うる限りの明るい笑みでそう言った途端、立香はシーツをきつく掴み視線を下に落とした。どうしたのだろうと声をかけようとした瞬間、言葉が途切れる。立香の瞳からぽろぽろと涙が零れていたからだ。突然声も上げず涙を流す立香にマーリンは困惑する。
「……は、はは……そっか。そう、だよね。そんな都合のいい事あるわけなかった……あれは、夢、だったんだ……」
嗚咽まじりの声が聞こえる。悪夢に苛まれて泣いていた時とは違う絶望の味だ。夢だったとは何のことだろう。ここが夢であることとは違うニュアンスが感じられたが何を指しているのかは分からなかった。
「夢…？」
「………ごめんね変な事聞いて。忘れて……」
「…僕は何かおかしなことを言ってしまったのかな」
「…ううん。違うの。……ただ…自己嫌悪っていうのかな。……今はそっとしておいてほしい」
「…………わかった」
立香はそれから無言で頭まで布団を被りこちらに背を向けた。その背中はこれ以上踏み込んでくるなと告げている。マーリンは立香が再び眠るまでただ抱きしめてやることしか出来なかった。>>156
異種和姦良いわ！
愛ある快楽堕ちは最高だよ予告からちょっと遅れましたが続きを投稿していきます
※1部終了後～1.5部始まる前を想定した話
キャラ崩壊しかない(ぐだ子はヒステリックだしマーリンはすごく鈍い)
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な が い
今回はエロ要素ほぼなしでギスギスドロドロしてる第七夜 慟哭
「え？」
「だからね。…もうこういうの、やめない？」
気まずい邂逅が終わり翌日の夜。いつも通りに夢の中に行くとベッドに座っていた立香がもうセックスするのをやめようと言い出してきた。昨日様子がおかしかった理由をそれとなく聞き出そうと色々考えていたマーリンにとってそれは想定していない提案であった。
「どうしてだい？」
「……」
何故か理由を尋ねるが立香は唇をきつく結んでいる。少し待っても返事がないためマーリンなりに理由を考えた。思い当たることといえばやはり昨日の強引なセックスだろうか。
「やっぱり昨日の事かな。かなり手酷く扱ってしまったし」
「…違うの。昨日の事は…確かに怖かったけど暴力を振るわれたわけじゃないし…気持ちよかった」
「……じゃあセックス自体煩わしくなったのかな」
「…ううん。初めは興味本位で始めたことだけど……マーリンに抱かれるのは好き。マーリンに抱かれるとふわふわして…幸せな気持ちになれたから。だけど最近は…夢から覚めるのが辛い。わたしはマーリンのことが好きだから…もう抱かれたくないの」
瞳に涙を溜めながら告げられる立香の言葉にマーリンは首を傾げる。
「…うん？ 嫌い、じゃなくて？」
「…嫌いなわけないよ……好きだから抱かれたくないの。どうしてか、本当に分からないの…？」
セックスが嫌になったわけでもなく、自分を嫌いになったわけでもない。むしろ好きだけどセックスはしたくない。立香の返答をマーリンは頭の中で反芻する。夢魔であるマーリンにとってセックスはいわば食事でありコミュニケーションだ。好ましいと思った相手を拒絶する理由はマーリンにはない。>>189
「うーん……分からないな。僕は人ではなく夢魔だからね」
「………ははっ」
正直に価値観の違いを打ち明けると立香は全てを諦めたような笑い声を出した。その声は次第に大きくなり狂気が増していく。ぞわりと背筋を撫でる嫌な予感がマーリンを震わせた。
「あ、はは…ははははははははっははは！！」
「マスター…？」
「そうだよね！マーリンはいつもそうだよね……！！」
泣きそうだった表情から一転して可笑しそうに大笑いし始めた立香の目は据わっており怒りが滲んでいる。立香はその鋭い目を向けたままマーリンのフードを引っ張り力任せに引き寄せた。
「いつだってそう。一歩引いたところで傍観してる…! 自分は人じゃないって、ろくでなしだって言って線を引いて、笑ってる！自分は散々人の心に踏み込んで、掻き回していくくせにこっちからは触れさせてもくれない!! 沢山話しても、触れ合っても、セックスしても!! 虚しくてたまらなかった…!!」
「え…」
「うん。ごめんね。マーリンは何も悪くないよ。悪夢ばっか見てた私を助けてくれたんだもの。あのまま悪夢を見続けたら私ダメになってた。……これは八つ当たりなんだ。ちょっと優しくされたら勝手にのぼせあがって、マーリンにとって自分は特別なんじゃないかって期待して、空回ってたバカな女の八つ当たり…!!」
「…マスター…」
「おかしいよね。好きになっちゃいけないって何度も自分に言い聞かせてたのに…マーリンが私のこと好きじゃないことくらい分かってたのにさ………」
「……? 待ってくれ。僕はキミが好きだよ。昨日もそう答えたはずだ」
立香の凄まじい剣幕に黙っていたマーリンだったが好きじゃないと分かっていたと言われ口をはさむ。どう思っているかと問われた際好意を持っているとハッキリ告げたはずだ、と。しかしそれが却って立香の感情を高ぶらせた。>>190
「…っ……止めてよ!! ……マーリンの好きとわたしの好きは違うじゃない! マーリンはただ物語を眺めるのが好きなんでしょう？ わたし個人じゃなくて、わたしの物語とやらが見られなくなるのが困るから応急処置として抱いたんでしょう!？ 壊れかけたテレビを叩いて直すみたいに!!」
「なっ…違う、僕はただ…」
物扱いして抱いたわけではないと言おうとするがならばどういうつもりで抱いたのだろうと疑問がよぎる。助けたかったのは本当だ。でも何故自分は彼女が悪夢を見なくなっても尚、何度も抱いたのだろうか…？
「………わたし…マーリンの事が好き。…好き。好き、好き、好き、大好き。でも、だけど……大好きだから……愛しているから……!!」
「マーリンが憎い! 憎いよ…っ…!!」
「っ…!?」
立香の血反吐を吐くような感情の濁流を浴びせられ体を鈍器で殴られているような衝撃が走る。
彼女は今まで沢山の出会いをした。その出会いの中には善人もいたが悪人も大勢いた。それでも彼女は悪を憎まない。悪に苛まることがあっても善を貫こうとする心があった。反英雄だから、裏切られたからという理由で誰かを憎むことなんて一度もなかった。そんな彼女が自分を憎いと口にしたのだ。顔を歪ませて、ボロボロと涙を零しながら……。>>191
(……ああ……僕はまた……)
『もしかしたら、私はあなたに恋をしていたのかもしれません』
塔に籠ることになり袂を別つことになった時に言われた、王からの感謝の言葉。人でありながら人ではない生き方をした…させてしまった少女がマーリンに残した後悔を今、思い出す。
(僕は―――また間違えたのか)
決して泣かせたかったわけじゃない。ただ以前のように笑って欲しかっただけだ。予想も出来ないような美しい結末を彼女が紡ぐ姿を見たかった。それだけだったはずだ。それだけだったはずなのに…彼女は今も泣いている。悪夢を見る前よりも激しく、全てを拒絶するように慟哭している。
「……今すぐ私の夢から出てって。私は大丈夫。もう平気。マーリンに寄りかからなくても生きていける。…すぐには無理だろうけど切り替えるよ。明日には元通りの私になってるから……出て行って!!」
「…っ……」
崩れてしまいそうなほど危うい立香の姿にマーリンは思わず手を伸ばすがパシンとその手を叩かれる。叩かれた箇所は少しジクリと熱を持つくらいでほとんど痛みはない。だが心臓に刃物を突き立てられたような気分だった。立香の精一杯の拒絶にマーリンはただ立ち竦む事しか出来なかった。話をするのは得意なはずなのに何か言おうと思っても言葉になってくれない。永遠に近い年月を生きているくせにこのザマかと唇を噛み締める。やっとことで小さくゴメンと呟いた後マーリンは立香の夢を後にした。>>192
「………」
目を開けると白い天井が見えた。夢から覚めても刃を突き立てられたような胸の痛みがしてベッドに蹲る。この胸の痛みは何なのだろう。
『マーリンが憎い! 憎いよ…っ…!!』
もっと酷い罵りや言葉を投げつけられたことは沢山ある。恨まれることだってしょっちゅうだ。それでもあの言葉は、涙は、マーリンの心を鋭く抉っていく。二人の歪な関係に疑問を抱かないまま抱き続けた罰だというように。
(……最近の彼女は僕が干渉しなくとも悪夢を見ないようになっていた。それでも何故僕は彼女を抱き続けたんだろうか)
彼女と抱くのが気持ちよかった。それもあるだろう。彼女の夢が美味しかった。それもあるだろう。だがそれだけではないはずだ。……偽物の自分と彼女が睦み合っている姿を見て自分は何をした？何を思った？
――――――彼女に触れていいのは自分だけだ、と衝動のまま刺し殺したのではないか？あの時はそんな感情が自分にあるわけないと否定した。しかしそれがもし合っていたとするならば。
『マーリンは……私の事どう思ってる……？』
そう問われた時マーリンは問いの真意を考えることなくただ好きだと、キミは興味深くて面白いと口にした。…今にして思えば彼女はたとえ拒絶であったとしても自分への想いを求めていたのだ。だというのに表面上の受け答えしかしなかった。だからあの時傷ついた顔をしていたのだと今更気付いた。あの時だけじゃない。今思い返せば様子がおかしいことは沢山あった。それを気にしながらも自分には分からないことだからと抱き続けた結果がこれだ。自分は……本当の意味で彼女に触れていなかったのだ。
(私は……僕は………君に………惹かれている…のか……？)
初めはただの善意からの行動だった。少しでも心が軽くなるよう話し相手になれればいいと思った。そしたら何もかも忘れたいと乞われ、抱くという手段を取った。自分にとって得意な手段だったからだ。そこに親愛はあっても恋情はなかった。一個人に対し愛情を持たない。それがマーリンという男のあり方だったからだ。しかし何度も彼女を抱く度自分の中に理解できない感情が育まれていった。それが、その感情の正体が……恋なのだとしたら…？>>193
(…伝えないと。今すぐに)
今更かもしれない。顔も見たくないと拒絶されるかもしれない。それでも…まだ手遅れではない。夢などではなく直接会ってこの感情を伝えたいという気持ちが湧きあがってくる。生まれたばかりの感情に振り回されるようにマーリンは部屋から飛び出し立香のところへと駆けていった。というわけで今回はここまでです
今回はエロ描写がほぼないのでこのスレ的にどうなんだろうとは思うのですが今までの話から必要な描写でしたのでそのまま投稿させていただきました
次が最終回です
夢から覚めた直後のぐだ子視点から始まります(長くなりすぎたら二回に分けて投稿します)
一応半分くらいは書けてるので週末か来週あたりに投稿出来たらいいなと思います
お目汚し失礼しましたR18スレで一緒に盛り上がった頂いたネタをSS化しましたので投下します。
きりのいいとこまで書いた結果、幸せにはたどり着けなかった。>>196
「ロビーン、ロビンやーい」
「いや、姐さん、犬っころ呼ぶんじゃねえんだから」
ブーディカが自分を呼ぶ声に苦笑いして、ロビンは顔のない王を解いた。
「あら、そこにいたの。どうしたの？宝具なんか使って」
「いや、チビッ子達に追い回されまして」
「緑のお兄さんも大変ねえ」
「ま、俺じゃなくて菓子目当てですけどね。で、なんの用です？」
「あ、そうそう。ってありゃ、隠れちゃってる。リツカー出ておいで。隠れてたら見せられないよ」
ブーディカに手を引かれ、おずおずと物陰から出てきた立香を見て、ロビンはポカンとした顔をした。
見慣れたカルデアの制服を脱ぎ、オレンジのパニエに白いベアトップのワンピースを身にまとった立香は、ほらーといった顔をする。
「やっぱり、変かな。こういう女の子みたいな格好、着負けするよね、私」
花が萎れるみたいにしょんぼりとした立香にブーディカは、ロビンを肘で小突く。
「い、いいんじゃないですか。オレンジの花みたいで、よく似合ってる」
小突かれてようやく我に返ったロビンの言葉に立香は嬉しそうに微笑んだ。
「ありがとう！あのね、公がもうすぐ成人するんだから晴れ着の一つも、って作ってくれて」
「あれ？日本って確かキモノだったんじゃ」
「いいの！これはこれで嬉しいから」
ロビンの言葉にようやく自信を持てたのか、次、マシュに見せて来るね！と、立香は元気に走り去っていった。>>198
カルデア縁の魔術師にコンサートに招待され、久しぶりに日本の地を踏んだその日。
見知らぬ男達に力づくで連れ込まれたマンションの一室で、立香は無理やり初めてを奪われた。
お腹の中を直接掻き混ぜられた時のような痛みに泣き叫び、呻く彼女に少しの容赦も見せず、男は立香を犯し続ける。
「いっ、あああっっ、あぐっあ、あ、あっ」
何度も何度も乱雑に突き上げられ唇から言葉にならない音が迸る。
力任せに脚を開かれ、慣らすことも解すこともそこそこに無理やりに男を受け入れさせられて。
それはまるで、焼けた鉄杭を身体の中に捩じ込まれたようで、痛くて苦しくて仕方なかった。
苦痛の余り立香が溢す声を、男達はしきりに囃し立てる。
パニエから伸びた足を肩に掛けた男は、より深く中を抉った。
たまらず上がった悲鳴に男はにやりと笑うと、立香の不自然に盛り上がった腹を撫でる。
「ほら、分かる？ここまで入った。よく覚えなよ、俺が初めての男なんだから」
彼氏とヤる時、比較してよとせせら笑う声に、痛みと苦痛に灼けた思考に水を掛けられる。
(ロビン、ロビン、ロビン)
頭の中に浮かんだ姿にすがり付くみたいに、何度も何度も心の中で叫ぶように名前を呼んだ。
一方的に好きなだけだった。付き合っているわけでも何でもない。
彼はきっと自分のことをなんとも思っていない。
マスターとサーヴァント、お互いを定義する肩書きはそれしかないのに。>>199
それしかないから、それしかなくても、いつかと夢見たことがもう決して手が届かなくなったことが悲しかった。
乾いた破裂音が耳元で響いて、また頬を打たれたと気づく。
自分を押し倒す男を押し退けようとしては打たれ、
足を開かれまいと抵抗しては打たれ、離して、やめてと叫べば打たれた。
幾度も殴られ続けた頬は内側から切れて、口の中が血の味でいっぱいになる。
男の動きが急に激しくなった。息が浅く早くなる。
ぐいっ、と強く腰を掴まれたと思うと、もう何度目かも分からない熱をまた注ぎ込まれた。
腰をぶるりと震わせた男が、中から血と精液にまみれたそれを引き抜くと、立香のドレスの裾で拭い、興味が失せたとばかりに彼女を投げ出した。
どさりと放り落とされた立香は手足を投げ出して倒れ伏す。
浅く息を付きながら、立香は祈る。
もう終わり？終わって。お願いだから終わって。>>200
「よし、後はお前らヤっていいぞ」
その祈りは、男の言葉と男達の下卑た歓声に粉々に砕かれた。
我先に伸びてくる手から逃れようと、身を捩った立香はベッドから転がり落ちた。
強かに打った身体の痛みも構わず、床を這いずる立香の足を無慈悲にも、男達の一人が掴み、毛足の長いラグの元に引き摺っていく。
男達にとって、立香は投げ与えられた肉だった。
彼女の口に己を捩じ込み、喉奥を犯す者、
嫌がる彼女を押さえつけドレスを切り裂き胸元を顕にし、先端を抓み、舌でねぶり、歯を立て吸い上げる者、
彼女の手に己を握らせ扱かせて、わざと顔に掛けて楽しむ者。
群がった男達は、競うように立香を弄んだ。
マンションの一室には、立香の泣きじゃくる声と苦痛に満ちた絶叫、破り裂かれる布地の悲鳴、男達の嘲笑と彼女を嬲る音ばかりが響いた。>>201
「ほら、腰振れよ。そんなじゃいつまでたっても終わらないぞ」
「うわ、本当に振りだしたよ、この女。本当はまんざらでもないんじゃねえの」
男の上に乗せられ、虚ろに濁った瞳で揺さぶられていた立香は、男達の声にびくりと身を振るわすと、腰をゆらゆらと揺らし始めた。
言うこと聞かないと。聞かないとまた殴られる。もう痛いのやだ。苦しいのもわやだ。
思考は霞が掛かって、もう自分の身体がどうなってしまっているのかもわからない。
自分を犯す男が何人目なのか、いったい何回中に出されたのかも分からなくなってしまった。
「これ、もう絶対孕んだよな。おめでとうございます、お母さんおめでたですよ」
お母さん？お母さんって誰だっけ？ もう顔も思い出せない。
「ママになったらもうこんな服着れないよな。良かったなあ、最後にいい思い出が出来て」
ヒラヒラと涙に歪んだ視界の向こうで剥ぎ取られ無惨に破り裂かれたドレスが揺れる。
それがなんだか無性に悲しくて、立香の眦から涙がまた一つ伝い、こびりついた白濁液と混ざって、彼女の顔に斑な模様を付けた。>>202
「寝たふりしてんじゃねえよ」
強く蹴りつけられ、フローリングの床に転がっても立香はもうピクリとも動かなかった。
手足は力なく投げ出され、ただわずかに上下する膨らみだけが、彼女の息がまだあることを示している。
「ああ、こいつ、もう駄目ですね。壊れてる」
立香を蹴りつけた男が爪先で彼女を小突きながら、覗き込む。
「またかよ、もう少し加減を覚えろよなあ」
「いやあ、久しぶりの女だったもんで、つい」
「まあ、いいや。とりあえず着替えて飯でもいくべ。出したら腹減った」
「こいつ、どうします？」
「んなもん、壊れちまったんならしょうがないだろ。帰ったらまあ、適当に？」
立香を最初に犯した男が、もう興味も失せたという顔で伸びをする。
立香一人を冷たい床に残して、男達はドアを閉めた。
血と精液の混じった生臭い空気と、立香の微かな呼吸音、それっきりが残されて、忍び寄る朝の気配だけが、彼女を包んだ。>>203
ピッピッピッと規則的に鳴り続ける機械音の中で、ロビンは立ち尽くしていた。
身体中、至るところを包帯とガーゼに覆われた立香は、見るからに痛々しく触れることさえ躊躇われた。
それでも眠る立香の横に立ち、ガーゼに覆われた頬をそっと撫でる。
何度も殴られたのか、そこにはガーゼで覆い隠せない程の青痣が出来ていた。
それまで力なく伏せられていた瞼がふるりと震える。
「、、、ロビン？」
「マシュ嬢、呼んできます」
彼女に男である自分の姿を見せてしまったことを後悔しながら、ロビンは身を翻した。
「まって、いかないで」
酸素マスク越しのくぐもった声に、振り向くと、震える腕を必死に掲げ、自分に向かって手を差し伸べる立香がいた。
今にも力尽きそうな弱々しい手を慌てて取る。
ようやく安堵の表情を見せた立香は、途切れ途切れになる意識をかき集めるように、緩慢に口を開いた。
「ドレス、だめになっちゃった。せっかくロビンがほめてくれたのにな、」
何か声を掛けてやるべきだと思うのに、何を言っても彼女を傷つけてしまいそうで、喉元にせり上がる熱い塊を飲み下す。
自分がどんな顔をしているのか手に取るように分かって、そんな顔を見せるわけにいくかと、
まだ薬が効いているのだろう、眠たげな彼女の目を掌で覆う。
「どこにも、いかないでね」
「いますよ、ずっと」
安心したように眠りに落ちる立香の手を額に押しあて、ロビンは後悔と自分への怒りをただただ圧し隠し続けた。>>204
以上です。一部配分を間違えてしまい、失礼しました。ブリュンヒルデ×量産型ワルキューレ（ふたなり）による輪姦孕ませ（？）プレイです
統率個体の三人はヒルド、オルトリンデ、スルーズの流れで登場する予定です。
優れた兵士が必要だった。
この北欧の愛する者たちを護るためには。
「スルーズ、ヒルド、オルトリンデ――――この三人は優秀だ。よく仕えてくれている」
数を揃えねばならない。
より強大な存在を媒体として兵を量産しなければならない。
クリプターの話は事実であり、私は他に存在する異聞帯と戦わなければならない。
「だが足りない。これまでは足りていた。しかし、今はまるで足りていない」
私は――――このスカサハ=スカディは北欧を譲るつもりなどない。
「恨めよ、凡人類史の英霊、戦乙女の長姉。大神が智識の髄を尽くして創り上げた存在がおまえだ。女神であるこの私にも近しい神核、どの戦乙女よりも優れたその肉体――――利用させてもらう」
統率個体三騎に加え、彼女達を元に量産した百数十体ものワルキューレを従える氷雪の女王は今しがた打ち倒した女に対し、哀しげにそういった。>>206
女王が君臨する氷城の奥深く、女王と仕える戦乙女たち以外は入ることも許されない部屋にソレは閉じ込められていた。
全てにおいて完成された女だった。
異性同性を問わず魅了する美貌。
白鳥の羽のように広がる銀髪。
深き知性を湛えた紫水晶の瞳。
豊満にして繊細なる肉体。
人間などでは及びつかない、人智を超えた存在が丹精を込めて創造したと言われれば、余人は疑うこともなく信じるだろう。
そしてそれは間違いではないのだ。
彼女――――ブリュンヒルデは北欧の大神オーディンによって創り上げられた戦乙女たちの原形、始まりの一人なのだから。
「んぁっ……ふあ、あ、あぁっ……！」
そして彼女は犯されていた。ただ繁殖行為の為だけに用意された天蓋付きの寝台の上で、処女雪のような柔肌を生命の色に高揚させながらーー
「お姉様……お姉様っ……」
「お姉様の手、熱くて柔らかいです……」
「ブリュンヒルデお姉様……私のモノも触ってください……」>>207
量産型のワルキューレである金髪の妹たちに囲われていた。下から突き上げられ、両手に肉棒を握らされ、胎にも外にも精液を浴びせかけられていた。
「うぁっ、はぁっ、んんっ……！」
死に体の人理が抵抗として召喚したブリュンヒルデは、しかし瞬く間にスカディに補足され、女王自らが率いる妹たちによって捕縛された。
無力化する目的で何十にも、十重二十重にもルーンの拘束を刻まれた彼女に抵抗する術はない。始まりの戦乙女である彼女にしか搭載されていない「大神刻印・原型励起」でさえ発動できないようにされている。通常であれば、難なく打ち倒せる量産型に好きなようにされている現状からも、スカサハ＝スカディが大神より受け継いだ原初のルーンが如何に強力なのかが知れるだろう。
力を封じられたブリュンヒルデは氷城の中においても最も深く、最も厳重な部屋に閉じ込められた。
この城で唯一といってもいい暖かな作りの部屋だが、ルーンの堅牢な結界が張られており、鍵には神鉄が用いられている。油断はない。目的のためにも絶対に逃してはならない存在故に当然の対策だった。
「ああぁぁぁ……！」
「んうぅっ！ お姉様っ、そんなに締め付けられてしまっては出てしまいますっ」
「わ、私も……飲んでくださいっ」
「んぷっ……！？ んっぐっ、くうぅっ･･････!?」
「私は身体にかけさせてもらいますっ」
確実に捕らえていられる場所に連れ込んだ時点でスカディはブリュンヒルデの肉体の解析を始めた。最高の戦乙女であったが故に簡単にはいかなかったが、スルーズ、ヒルド、オルトリンデの三人にもした経験もあり、想定していたよりも早期に完了した。
そこから自分は新たなワルキューレの量産に移り、部下の戦乙女達にはブリュンヒルデを孕ませるよう命じた。
大神が自らの命を懸けてまで手に入れた原初のルーンはそれこそ万能に等しい。応用すればサーヴァントを擬似的に受肉させることも可能だ。>>208
「だ……め……いや、なのに……また･･････繋がってしまう……」
ブリュンヒルデは無数の妹たちに昼夜を問わず輪姦され、もう既に幾度となく妊娠させられていた。繁殖行為が途切れた日はなく、休息は半刻も与えられていない。
「入りましたよ、お姉様。･･････ああ、私とお姉様の子供です……なんと光栄なのでしょう。女王にはどれだけ感謝しても足りません……」
「ではお姉様、取り出させて頂きます」
妊娠が分かった時点で受精卵は魔術によって回収される。
無論、ブリュンヒルデ本人に産ませるような事はしない。
それでは不効率だからだ。
受精卵は母体用に創り上げた樹の実に移され、数日と経たずに成体として生まれ落ちる。スカディが新たに作り出す量産型も含めて、その子供達はワルキューレ達が持つ連結記録によって瞬く間に成長し、戦闘を得手とするサーヴァントにも比類する戦力となる。
「ではお姉様、再開しましょう」
「次は私です。正常位でさせていただきますね」
この戦乙女を可能な限り用意する為にも、ブリュンヒルデの擬似子宮の卵子を生み出す速度と量は人間の比ではなかった。魔力さえあれば次々と排卵される。
連続して作るには魔力をそれなりに必要とするが、ブリュンヒルデは英霊二騎分の魂を持つ破格の戦乙女だ。しかも、戦乙女達から途切れる事なく注ぎ込まれる精に含まれる魔力もあれば、賄うには十分すぎるほどだった。>>209
「あぁっ、あっ、あっ、あっ、はぁんっ」
精の魔力は膣内と問わず、口からだろうが、腸内からだろうが、それこそ効率は落ちるが外からでも吸収できる。
膣と口に尻――――穴という穴に肉棒を抜き差しされながら精液を浴びせかけられるという、凌辱という言葉ですら生易しく思えるような行為を受けることも珍しくはない。そこに各々のワルキューレの嗜好が混じっているのをスカディは見抜いているが、止めるつもりはなかった。
要は北欧異聞帯を護る戦乙女を揃えられればよいのだ。
それさえ守れるならどう犯そうが構いはしない。
「お姉様の乳房、大きくて柔らかくて、熱くて、溶けてしまいそうです･･････」
見ているだけでは我慢できなくなった量産型が馬乗りになり、両手に収まらない豊かさに形の良さも備えたブリュンヒルデの乳房を寄せる。
その間に張り詰めた肉棒を差し込めば、蕩けるような感触に包まれる。鉄面皮を崩して前後する。
「っうんん･･････ふぅっ･･････あっ、あっ･･････はあっ」
自分の乳房の谷間から飛び出てくる亀頭にブリュンヒルデは目を奪われた。涎のように先走り汁をダラダラと漏らす先端は真っ赤に膨れ上がり、今にも白濁の欲望を吐き出してきそうだった。
予感は的中し、動きが速くなったと思えば切羽詰まった声で「お姉様っ･･････！」と乳首ごと乳房を鷲掴まれる。
「出るっ出る･･････！ たくさん出る･･････飲んでっ！」
「おぐっ、んぐっ、くっ、むうぅぅっ！」>>210
口内に無理矢理入れられた亀頭から精が弾ける。ブリュンヒルデは本能で飲み込もうとするが膣に挿入しているワルキューレが抽迭を荒々しくする。
「私もっ･･････忘れないでくださいつ」
膣壁を擦られ、子宮口を突き上げられる。
ルーンによって何倍にも高められた女としての快楽にブリュンヒルデは思わず口を離してしまう。
「ぷはっ、はあっ、ああっ、うぅうっ!?」
飛び出た肉棒は射精をまだ終えておらず、美しい顔にミルクのように濃い精液が浴びせかけられた。戦乙女の長姉を汚す感覚に量産型のワルキューレはどうしようもない悦びを抱き、最後の一滴まで乳房を使って絞り出してから降りる。
待っていたと言わんばかりにブリュンヒルデは四つん這いにさせられた。ここからどうなるかは量産型に聞くまでもなく、だからこそ這いつくばってでも逃げようとする。
無論、逃げられるワケなどない。
唇を僅かに綻ばせた量産型に腰を引き寄せられ――――熟した果実のようによく実った尻に――――股間が容赦なく叩き付けられる。
「ああァッ･･････！」
パァンッ！ という激しい打擲音のあとには、パンッパンッパンッと小気味よい抽迭音が連続して鳴り響く。慣れた動きだ。量産型は軽快に腰を振るい、先端から根元まで突き刺してブリュンヒルデの膣内を堪能していく。>>211
「んッ･･････ぐッ･･････ん゛ん゛うッ･･････う゛う゛ッ!!」
ブリュンヒルデには、自分が快感を覚えていることの否定のしようがなかった。どれだけ身体を抑えようとしても昂ぶってしまうのだ。
せめて嬌声は漏らさぬよう口を両手で塞ぐ――――自然、尻だけを掲げる格好となった。
戦乙女の長姉として、あまりにも威厳のない姿により一層の優越感を覚えた量産型はピストンの強さを上げる。
「あくっ、ぐっ･･････ふうッ･･････！ ふうッ･･････！」
絡みつく膣肉を擦り、抉り、振り切って子宮口まで。
熱い蜜をたっぷり湛えた極上の肉壺を貪り、天上の悦びを噛み締め。
肉槍がだんだんと疼き、ブリュンヒルデの膣内がきつく収縮してくるのを感じると腰を掴み直す。射精に向けてひたすら抽迭を繰り返す。
「･･････ァ･･････ア･･････ンぅ･･････!!」
「んんぅ、はあぁぁっ･･････！」
ビュグッ、ビュグググッ！ ブビュルルルルル――――ッ!!
そして子宮口に穂先を抉り込ませ、胎を精液で満たしていった。
絶頂に痙攣しながらもブリュンヒルデは両手を離さなかった。紫水晶の瞳から無念の涙が零れる。だが彼女の膣はもっと多くの精液を求めるように肉棒に擦り寄り、子宮口は亀頭をしっかり銜え込んでいた。>>212
「無事に着床すると嬉しいですね」
数十秒もの射精が終わると量産型は男根を引き抜き、膣口を開いて己の成果を確認する。それから満足げに頷くと「次は誰がする？」と自分以外の量産型に問う。
声はすぐさま上がった。
順番もすぐさま決められた。
また一人、また一人、或いは複数人で、量産型たちはブリュンヒルデを犯し続ける。
「はああっ、んふぅっ、ぅん、ああっ、はぁん！」
正常位で上から串刺しにされ。
「ふかっ、すぎますっ･･････あぐっ！ んぁっ！ いぁっ！ あぁっ！」
立ったまま抱きかかえられて突き上げられ。
「ふぐうっ、ぐぶっ！ ぶじゅじゅっ！ じゅるっ！ ん゛っ！ ん゛っ！ ん゛っ！ じゅぶぶっ！ あお゛っ、あ゛っ！ あ゛っ！」
後背位で繋がっているというのに口奉仕を強要され。
「もうやめてっ･･････やめてくださ･････いやぁっ、ああっ、んあぁっ！ あっ！ ああぁぁぁぁ――――!!」
前後で挟まれてから膣穴も尻穴も塞がれて精液を流し込まれて。
排卵した卵子に億の精子たちは我先にと尾を振るって群がり、瞬く間に侵入して一つになる。
すぐさま取り出され、繁殖行為は飽きることなく続行される。>>213
「うわあ･･････」
統率個体の一人である戦乙女――――ヒルドは部屋に入ると苦笑した。
戦乙女の長姉が量産型に輪姦されている光景は中々凄惨たるものがあった。
「はーい、そこまでだよー、みんなー」
両手を打ち鳴らして量産型を止めさせた彼女は「あたしと交代の時間です。君達は早く出て行くように」と笑った。
名残惜しそうに部屋を後にする量産型。態度に出ているが聞き分けはいい。
軽く手を振るって見送り、扉を後ろ手に閉めるとヒルドは寝台に歩み寄る。
今の今まで輪姦されていたブリュンヒルデは息も絶え絶えに、鳥のように軽やかに寝台の上に乗ってきたヒルドを見上げる。
助けられたとは思っていない。
白濁に塗れた自分を見下ろしてニヤニヤと笑うヒルドを前にして、どうしてそう思えようか。
「お務めご苦労様、お姉様――――って言ってあげたいけど、残念だけどお姉様に休む時間はないよ。女王の命令だし仕方ないよね？」
「･･････ッ」
「そ・れ・に･･････あたしももう我慢できそうにないんだ♡」
白鳥礼装を解除したヒルドが股間に手を遣ると、ずるり(・・・)と男根は現われた。
みるみるうちに屹立していき、一度挿入されればどんなに貞淑な女であろうと狂わせる、女殺しの巨根の異様をブリュンヒルデに見せつけた。
量産型もそれぞれが一品物だったが、統率個体の肉棒はやはりひと味違う。
愛する者であれば見惚れるような逸物だ。
しかし妹としてはともかく、一人のヒトとしては愛していないブリュンヒルデにとっては脅威でしかなかった。
「でも無理矢理するのは嫌だし、お姉様が動いていいよ？」地に跪き手枷足枷をはめられ囚われている女がいる。女の名をブーディカという。ブリテンの女王にして、鮮やかな、赤い髪が人目を惹く美しい女だ。否、女王だったというべきだろう。何故ならば、彼女の目の前にいる少女によって、ブリテンはたった今滅びたのだから。
少女の名はネロ・クラウディウス、ローマ皇帝にして少女騎士、金紗の様な髪と美貌を誇る少女だ。
「斬れ」と短く女が言った。捕らえられている女が、皇帝に対し云ったのだ。
言葉を受けて皇帝は笑った、ブーディカが何度も目にした獲物を弄ぶ嗜虐的な笑みだった。
「殺しはせぬ。お前は我が宮殿にて余の奴隷となるのだから。」
「想像通りの下種なセリフだな皇帝ネロ、私はもう二度とローマに隷属などしない。お前たちが私を殺さないのなら、隙を見て剣を奪いお前たちを一人でも多く道連れにした後で、自決してやるのみだ。」
敗北者とは思えぬほどの、気迫に満ちた叫びだった。その場にいる誰もがそのセリフを信じて疑わなかった。ネロの臣下の一人が、この場で首をはね、首をさらして死体を辱めてやりましょうと進言する、しかしネロはそれを否定した。
「それではこの女の思う壺ではないか。今この女を殺して、死体を辱めれば。叛徒どもの怒りはもはや手が付けられなくなるぞ。この女を生かしたまま隷属させることにより、叛徒どもの心を折るのだ。そうしないとこの反乱は終わらぬ。・・・とはいえ、このままでは話が進まぬのもまた事実。では、彼奴等を連れてまいれ」
ハッと返事をし兵士の一人が重症を負った二人の少女を連れてきた。
「・・・あんた達！？」
ブーディカが狼狽した声を出す。少女たちはブーディカの娘たちであった。
狼狽えた様子のブーディカがを見て愉しそうに、ネロはブーディカに話をする。
「さてブーディカ、お前が奴隷になることをあくまでも拒否するならば仕方がない。お前を殺し、この娘たちに代わりをやってもらう。
先ほどお前は我等の隙を突き剣を奪うといったな？確かにお前ならばできるかも知れぬ、しかし、お前の娘たちに同じことができるか？・・否、下の娘などは、今すぐ治療しないと今にも逝ってしまうぞ？」
ブーディカは娘たちを見た。傷ついた我が子たちは、恐怖に震えながらも信じるように自分たちの母を見た。その瞳を見てブーディカは心を決めた。奴隷になることを決めたのだ。
>>216
中途半端なところですが昼休みが終わりますので、いったん終わります。
続きは夕方投稿します。
SSは初挑戦なので至らないところもあると思いますが、応援よろしくお願いします。>>216
「さて、返答せよブーディカ。余の奴隷となるか？」
愉悦を隠し切れない表情で、ネロが問う。
「・・・・・・・・・はい。皇帝陛下、貴女の奴隷になります。」
答えは決めていたが、それでも答えるのには躊躇いがあった。何故ならば、自分がこれからどのような目にあうか既に知っているからだ。終わることのない、凌辱の末の狂死。ブーディカは目眩がする思いだった。それでも。
それでも娘たちを助けたかった。
二人の娘を見る、娘たちの目には、悲しみと僅かばかりの非難が在った。それでいいとブーディカは思う。私を非難していれば、私と共に死ぬことも無いだろう。
「良かろう。お前の隷属と引き換えに、二人の娘、並びに残りの叛徒どもは捕虜として扱うことを約束しよう。・・・お前の態度次第ではいずれ我がローマ市民として迎えてやってもよいぞ？」
上から目線の慈悲に見せかけた脅迫に、はらわたが煮えくり返るほどの怒りを感じる。それでもブーディカは卑屈になるしかなかった。
「ありがとうございます。陛下のご温情にただ感謝申し上げます。」>>218
言葉とは裏腹なブーディカの怒りを感じ、ネロは歓喜を隠し切れない声でブーディカに告げる。
「では隷属の証として、余の軍靴に舐めよ。」
ブーディカはもはや躊躇わなかった。
皇帝の軍靴を舐める。ピチャピチャと音を立てながら、丁寧に汚れを落とすように。
「フ、フハハ！よいぞ！お前はまるで犬の様だ。よい奴隷になれるぞブーディカ」
視線を感じる。
顔を上げずとも、どう見られているのかが解かる。
ローマ兵士共の侮蔑に満ちた視線。
娘たちから、痛ましさと哀れみが混じった視線。
そして、ネロの勝ち誇った視線だった。
「いいぞ。顔を上げよ」
ネロはそう言うとブーディカと同じ高さの視線にまでしゃがみ。よくやったと云う様にブーディカの頭を撫でた。
その笑みは勝者の傲慢に満ちていた。
その笑みは人が愛玩物に向ける笑みだった。
それなのに、それなのにブーディカはその笑みを美しと思ってしまったのだ。
>>219
今日はこれまで、続きは後日投稿します。
応援よろしくお願いします。
注意書き
本作はネロがフタナリとしてブーディカを責める予定となっています。
苦手な人は、ご注意下さい。１．風呂
「呆れた・・・。」
ネロの宮殿に連れてこられた後、最初に風呂に入らされた。下女達に体を洗われながら、ブーディカは思わずそう呟いた。何か？と訝しむ下女たちに何でもないと返答しておきながら、しかしやはり内心の思いを隠せなかった。
数十人は入浴できそうな広すぎる大理石の浴場、その中に大理石の彫刻が飾られ、黄金の装飾品で彩られている。それだけではない、浴槽には薔薇の花びらが散りばめられていて浴場には薔薇の香気が立ち込めている、そして今もブーディカの体を磨き上げるように洗っている下女達はそれだけが専問として働いているという。これだけの浴場がネロのためだけに在ると云うのだ。
何という贅沢、否何という無駄遣いか。故国とのあまりの差に目眩がする思いだった。
ふと疑問に思って、自分の身体を洗う下女に聞いてみた。私は奴隷なのにこんな扱いを受けていいのかと。するとこんな答えが返ってきた。
「貴女はただの奴隷ではなく、陛下の奴隷ですから。」
意味が分からず困惑しているブーディカをみて下女はさらに答える。
「例えばですが、皇帝陛下への贈り物に傷や汚れが有れば、許されざる失態になるでしょう。それと同じことです。」
その答えを聞いてブーディカは納得した。それと同時に理解もした。今の私は人ではなく物なのだと。
ブーディカの身体を洗い終えた下女がブーディカの耳元に口を寄せ囁くように告げる。
「私たちの仕事はこれで終わりです、これからはあなたの仕事ですよ。」
「皇帝陛下が御出でになります。」
その言葉の直後、何も身に着けていないネロが現れた。
下女たちが平伏する。ブーディカも一瞬遅れて平伏、しようとして失敗した。有りえないものを目にして、動きが思考ごと硬直してしまったからだ。
「よいよい、風呂場である。楽にせよ。ブーディカの身体はもう洗い終えたのか？」
「はい、先程滞りなく。」
「ではお前たちは下がってよい。ブーディカと二人にしてくれ。」
はい。と答えて、下女たちが下がってゆく。それでもブーディカは動けなかった。
「クク、いつまで呆けておるか。」
声を掛けられようやくブーディカは自失から回復した。しかし思考が定まらない。
「そんなに珍しいものではなかろう、お前も何度も目にしたであろうに」
ブーディカの混乱を楽しむように、ネロは声をかける、そうだ、確かに何度も見た、いやというほど何度も見た。しかし、しかしだ、何故それがネロの身体についている？！ネロの股間には在りえざるモノがついていた、男根である。
「陛下・・・貴方は、いったい？」辛うじて、それだけを口にできた。
「フフ、まあそれはあとで語ってやる。ところで、ここは風呂場お前は余の奴隷だ、さあお前は何をすべきだ？」
はっとする。そうだ、私は奴隷だ。主に奉仕する存在だ。
「・・・お体をお清めします。」
ブーディカの奴隷としての生活はこれより始まった。>>215
ふたなりと聞いてランサーだしブリュンヒルデに生えるのかと思っていたら姉妹達もランサーだということに気づいて目から鱗の思いでした
三姉妹にどんなのが生えるか楽しみに待ってます下女たちが自分にしてくれたように、ネロの身体を洗う。先ずは背中からだ。
両手に石鹸の泡をいっぱいつけて背中を洗う。細い肩、白く美しい肌、絹のような手触りだった。背中が終われば、次はお尻だ、丸く小ぶりで形の良いお尻。性感帯は優しくするだけではくすぐったさを感じてしまうので、場合によっては力を込めて洗わなければならない。
「お加減はいかがでしょうか・・・？」恐る恐る尋ねる。
「うむ、悪くないぞ。うまいではないかブーディカ」ありがとうございます。と答えながら、内心安堵のため息を漏らす。
背中とお尻が終われば次は脚だ、足元に跪き片足を自らの太ももに乗せて洗う。細い脚、しかし適度に肉が付いた少女の理想的な形をした脚だった。
足指、足の裏も丁寧に洗う。特に足指は1本ずつ丁寧に洗わなければならない。そして脚が終われば前面。お腹、乳房、最後に・・・男根。まずはお腹からだ。
贅肉などほとんどないお腹周り、へその形すら美しいと感じてしまう。
そして、乳房を洗う。>>225
毎度中途な中断してごめんなさい、これから出勤です。続きは夕方から。短いssです。再臨は1臨。
ブ「シャルルマーニュ十二勇士が一人、白羽の騎士ブラダマンテ。
ランサーとして召喚されました。
シャルルマーニュ大王に成り代わり、正義を為します！」
藤丸立香は涙した。
600連以上回して十二勇士の一人が来たからである。彼女が来たことにより立香のカルデア内には、現状実装されている十二勇士が全員揃う。
マシュ「先輩、喜んでいるところ申し訳ありませんが重要な事実があるのですが」
「何？ 」
マ「ブラダマンテさんには夫のロジェロという方がいらっしゃいます」
「……知ってるよ」
マ「知っているのですか？ 」
うんと答えて立香はそれ以上の言葉を言わない。そんな彼を察してマシュも追及しなかった。
ブ「マスター呼んでいただいて光栄です」
「こちらこそよろしく！ 」
挨拶を簡単に済ませて彼女を部屋へと案内する。
深夜。
コンコンッ
ブラダマンテがいる部屋の扉がノックされた。
ブ「？ 誰ですか～」>>227
続きは昼に投稿しますブ「？ 誰ですか～」
「藤丸立香です」
ブ「マスター！？ 」
「ちょっとお願いがあって……」
ブ「分かりました。こんな時間ですけど何でも言ってください」
「…………パイズリ」
ブ「？ 」
「パイズリをしてほしい」
ブラダマンテは立香からのお願いに戸惑う。夜遅い時間に来て、急用な用件かと思いきや『パイズリ』と、彼女の理解を越えている。
ブ「今何と」
「パイズリです」
「初めて会ったときからパイズリをしてほしいと思ってた」
ブ「は、はぁ。用件はそれだけですか？ 」
「それだけです」
彼女は立香が操られていると探ったが、何も反応はない。しかし彼はパイズリだけで満足するようだ。
ブ「分かりました……」
……。
立香はベッドの上でよつん這いにして一物を外に出す。既にギンギンになっており、尻尾をふっているみたいだ。
ブラダマンテの格好はパイズリをするには難しく、上からのみ挿乳出来る。>>232
以上です。>>225
乳房を洗う。細い体、小さな背丈、に反して大きくそれでいて形の良い乳房だ。小さく、鮮やかなピンク色の乳首は、世の女性全てが羨んでしまうだろ「アアン！」
「フフ、余の胸ばかり触られるのは不公平故な、お前の胸も触ってやろう」
ネロがブーディカの乳房を触る、ブーディカがあくまでも身体を洗う行為なのに対し、ネロのそれは性的刺激を与えるためのものだった。ブーディカがたまらず声を漏らす。
「アアン・・・陛下・・・」
「フフ、どうした？手を止めてよいとは、言うておらんぞ。・・・それにしても見事な乳房だな、大きく、柔らかく、ハリがあって弾力もある。・・・・・・・・・まるで母の様だ。」
褒めるような、貶すような、奇妙な響きだった。暫くして手を止めネロが囁いた。
「胸はもういいだろう。最後だ余のペニスを洗ってくれ」
「・・・はい。陛下」
【雑な導入】
～サクラ迷宮攻略中 第二階層にて～
ラニ「ぱんつ はかせ ない」
ネロ「芸術性より淫靡性を取るとは…それでは自分だけが楽しいだけではないか！」
…というわけで、実際に試してもらった。
理由は「セイバーが"はいてない"と、セイバーだけではなく俺も楽しいかも知れない」というのを検証するためだ。
「信条からはだいぶ外れるが、余と奏者は一蓮托生。な、ならば余も実際にやってみせるのも…やぶさかではないぞ？」
意外にも、二つ返事だった。上目遣いで。いいのか、それで。～月見原学園旧校舎 2階廊下～
「う、うむ…これは流石に恥ずかしすぎるな…」
ここは茜差す旧校舎の廊下、俺とセイバーの部屋の前。俺の隣には「はいてない」状態のセイバーがいる。それを知っているのは彼女と、マスターの俺だけだ。
念の為、ショーツは俺が預かっている。学園の外でまで続けるのは色々とまずい。
「で、その……見えていないのだなっ？」
「うん。見えてないよ」
スカートの前と後ろを抑えながら羞恥に咽ぶセイバー。健康的に色づく頬は更に赤く染まり、長いまつげはやや伏せ気味。
普段の自信満々さはちょっぴり鳴りを潜め、戦いや栄華とは無縁のただの女の子のようだ。
うーん、短い。念のため、本当に念のためにしゃがんで見て確認しているわけだが、これはとても短い。BBほどではないが短い。
この頼りないひらひらがめくれてしまうと俺もまだ見たことのないセイバーのあそこが見えてしまうが、そういう状態でなくては始まらない。さて、読者諸兄のお気付きの通り、今日のセイバーの装いはいつものものとは違う。
流石にいつもの舞踏服では丸見えだし、ぴっちりしていて肌色率自体は低い花嫁姿では何も変わらない。そこで…
凛――それと、先日救出したラニも恐らくは――とお揃いの旧校舎の制服を買い与えて着せている。
窓から差し込む夕日を受ける金髪、陶器を思わせる白い鎖骨部、うなじ、そして極上の身体を包む清楚な紺色の制服…絶妙なコントラストであった。
足を包んでいるのは紺のハイソックスと茶色のローファーだ。
セイバーはやっぱりセーラー服も似合うね、と褒めると真っ赤になったまま小さく喜んでくれた。
平時であれば「で、あろう？もっと褒めるが良い！」などと、もっと得意気なセイバーが見れただろう。
さて、と立ち上がる。
今日は新たに現れた難敵――アルターエゴといったか――の攻略に向かわなければならない。
仲間たちが待つ生徒会室へと急ぐ。「ほら、行こう」
「あっ…」
スカートの後ろを抑える方の手を取り、生徒会室へ歩き始める。
「そ、奏者っこれは程度があるのではっ…」
「もっと堂々としないと怪しまれるよ」
「それはそうだがっ」
「そんなに前を引っ張ると後ろから丸見えになっちゃう」
「！」
今しがたすれ違った男性NPCを見る。すぐに目線をそらしたが、一瞬確認できた"それ"は妙に妖しかった。
前を抑えていた手を、慌てて後ろ手に直すセイバー。
「そ、奏者！まさか本当に…」
「んー…これはたぶん大丈夫だ。きっとセイバーの足に見とれてたんだよ」
「うう…ほんとであろうな…」
再び歩き出す。その間もNPCたちとすれ違う。
「…なんだかいつもより視線を集めている気がするのだが…」
「サーヴァントの制服姿はそりゃ珍しいよ」
「う、うむ…」「ねえセイバー」
「ど、どうした？奏者よ」
片手でスカートを守りながらおずおずと足を進ませるセイバーを気遣いつつ、階段を降りる。
「セイバーは、ハーレムを作りたいんだよね？」
「う、うむ。美少女と美少年による余のハーレムだ。どちらかといえば美少女が多いと尚良い」
「うん。お風呂も好きだよね？」
踊り場に差し掛かる。誰ともすれ違わないのは幸か不幸か。
「うむ、好きだ。奏者も一緒に入れば良いのに」
「あ、ああ…まぁ今度ね…で、一緒に風呂に入ったりするの？」
「うむ、するな。やはり心も体も曝け出しあいながらの語らいは良い。…その時は、奏者も一緒だぞ？」
「お、おう…」
「で、それがどうしたのだ？」
何事もなく一階に到達。
「だったら、制服からちらちら見えるくらい恥ずかしくないのでは…？」
「む…それは確かに。生前も時折、宮殿では裸で過ごしていたくらいだしな」
…マジか。
「怒られなかった？」
「うむ。無論怒られた。セネカは勿論、他の者にもな」
「そ、そう…」「何故、であろうな…この感情は」
立ち止まり考える。
「確かに余の身体には一切恥ずかしい所はないが…いや、正直今の状態は恥ずかしいが…余がその…はいてないことは余と、奏者だけの秘密であろう？」
「うん」
「その状態が布一枚にだけしか遮られておらず、下手をすると他の大勢に知られてしまうというのは…実際にやってみるとこれはこれでなかなか…」
うーん。分かるような分からないような。
その時である。
スカートの中からすらっと伸びる足に沿って、一筋の雫が垂れ落ちていった。
「……」
「…そ、奏者…これはその…そう、汗だ」
「う、うん…まぁ暑いからね。最近…」勇気を出して一つ提案してみる。
「セイバー。俺、トイレ寄りたいな」
「そ、奏者！だからこれは――」
「いや、俺が寄りたいんだ」
「え？…あっ」
察してくれたようで、俺の股間に目を遣る。そこには、テントが張られている。
…無理もないだろう。羞恥心に必死に可愛く耐えるセイバーを連れ回していれば、こうもなる。
「セイバーも…トイレ行きたいの？」
「…う、うむ…実は、そういえば余も…」
つないだ手を、指を絡める形で再度握り合う。
…どうやら検証の続きはトイレで行うことになりそうだ。
もう検証結果自体は出ているかも知れないが、俺たちはその副産物についても知る必要がある。
早急にトイレに行くとしよう――
「聞こえてる？白野くん！セイバー！生徒会の刻限、とっくに過ぎてるわよ！？」
…端末から響く凛の声。
ポケットから取り出して確認すると、約束の9:00を5分過ぎていた。
なんという失態…こんなことならもっと早くマイルームを出立するべきだった。「……」
「……」
「…とりあえず、今は行こうか…」
「うむ…」
「トイレは…それからにしよう」
「…うむっ」
とにかく早いとこ生徒会を済ませよう。
そう思った。
以上です。
すまない…寸止めENDで本当にすまない…>>95
続きが形になったので投下します。
相変わらずニッチなジャンルで書いていますが、お目通しいただければ幸いです……>>94
「う……ぅ……」
レティシアが目覚めたのは既に日も傾きつつある頃だった。送り込まれたヴェルソ・サーヴァント、「静謐のハサン」に敗北を喫し、ベッドの上で意識を失っていたのだ。
「わたし……負けてしまったんですね……」
身体の火照りは未だに引けない。うつ伏せになったまま、シーツをぎゅっと握って悔しさを噛み締める。
「(レティシア……)」
少女の裡から沈痛な声が聞こえる。淫撃の凄まじさに念話さえ絶たれてしまい、レティシアが嬲られるところを見ていることしかできなかった。激しい後悔と慚愧の念が聖女を苦しめる。
「(何も……何もできませんでした……)」
「気に病まないでください。こうしてまだ生きていられるのも、聖女様のお陰ですから」
気丈に言ってのけるレティシア。だが心身へのダメージは深刻だ。再戦したとして、満足に戦えるかどうか。そして今もジクジクと高まり続ける性感に、いつまで抗することができるのか。
「でも、どうして止めを刺さなかったんでしょうか……？」
「(彼女は触れることができる存在を求めていました。変身している間だけは、ジールの毒に耐えることができる。だから手を出さなかった……)」
「『あなたがいれば、もう命を奪わずに済む』とも言っていました。私たちから魔力を奪えば、魂喰いの必要はなくなる……そういうこと、ですよね」
「(……)」
沈黙が流れる。この状態で戦っても勝機は限りなく薄い。しかし、レティシアが戦わなければジールは魂喰いを再開せざるを得ず、犠牲者は増えていく。
「逃げるわけには……いきません」
そう口にしたものの「ジールに会いに行く」と考えただけで、秘所がじわりと濡れ始めてしまうのだった。
ジールはさほど遠くないホテルの地下駐車場に佇んでいた。暗殺者のクラスでありながら、気配を隠すこともせずに。ジャンヌは必ず現われる。そう確信しているようだった。>>244
「待っていました。ジャンヌ・ダルク」
「歓待は不要です。私はあなたを倒すためにここへ来ました」
意を決して厳しい口調で断じ、旗を突きつける。
「誰にも触れることができない孤独。愛せる人を求める気持ちは分かります。でも、誰かの命が奪われるのを見過ごすわけには行きません」
「あなたと一緒なら、誰も殺さなくて済むのに……」
そうなのだろう。ジャンヌがジールの愛玩人形となってしまえば、もう被害者が出ることはない。しかしそれは、未だ全貌が知れぬ脅威と戦う力を放棄することを意味する。この力を授かったときの誓い……大切な友達と、街と、祖国を守り抜く。その務めを果たせなくなってしまう。
「その願いを聞き入れることはできません。覚悟……してください」
「そう。悲しいわね」
再び2人の少女が戦端を開く。
「はああああっ！」
前回と同じ失策を犯すつもりはない。リーチの優位を生かして、決してジールを間合いに入れない。正面切っての戦闘でこちらを打倒しうるのは宝具の口づけのみ。ならば懐に入れなければ優位は動かないはず――。
1分が経ち、2分が経った。ジールが浅からぬダメージを負っているのに対して、ジャンヌはほぼ無傷と言っていい。だというのに。
「(身体が……熱い。毒がまだ残って……？)」
疼きを無理矢理押さえ込み、再びアサシンへ向かっていく。宝具もまともに使用できないほど消耗しきっているのだ。長期戦は許されない。なおも激しく攻撃を加えていくが……
「あ……っくぅ……んん……」
次第にジャンヌの息づかいが戦士のそれから女のものへと変わっていく。脚を踏み出す度にショーツが秘裂に食い込み、恥ずかしい汁が下着を濡らしていく。極上の肌触りのはずの聖衣に乳首が擦れて、えも言われぬ快感に襲われる。自身の一挙手一投足に加速度的に追い込まれていくジャンヌ。
視界が霞み、足元も覚束ない。身に纏う聖なるコスチュームすらも、敵の快楽責めの道具となってしまったようだった。
加えて、ジールの身体から揮発した汗――性感を高める魔の霧がじわじわとジャンヌを蝕んでいく。>>245
「く、うぅう……あ、あん！」
一転して攻勢に出たジールの波状攻撃に追い込まれていく。短刀に麻痺毒ではなく媚毒が塗られているのは、聖女が既に堕ちかけていることを見越してか。猛攻を受けながらもジャンヌの喘ぎは艶を増し、娼婦の如く身体をくねらせている。
「あっくううん！んひいいい！や、ああああん！はぁう……うぅん……！」
「(駄目、です……聖女様ぁ……もう……痛みより、快感が勝って……わた、し……)」
「……そこ」
「きゃああああっ！ぅぐあ、あ、ああ……んぁああああああ～～っ！?」
ジールのハイキックをまともに喰らい、壁に叩きつけられると同時に股間からぶしゃああ！と潮が噴き上がる。地面に倒れ伏して被虐のアクメに震えれば、痛いほどに勃起した乳首が擦れてまた嬌声を上げてしまう。
もう、打つ手がない。
「(霊核まで毒に侵されて……力がで、ない……レティシアぁ……)」
痛めつけられて感じるマゾ犬と化したジャンヌ。それでも戦意は残っているのか、聖旗を支えになおも立ち上がろうとして……遂に果たせなかった。
救国の聖女の象徴たる聖旗が、がらん、と空しく地に落ちる。崩れ落ちたジャンヌの手が、胸と股間へ伸びる。辛い。耐えられない。楽になりたい――いえ！それだけはダメ！
敵の手に掛かるならまだしも、戦いの中で自らを慰めるなど、決してあってはならない！
気力を振り絞って、自慰行為を踏みとどまった。行き場をなくした激情が、炎のように胎内へ広がっていく。アソコを掻き混ぜたい。乳首を舐りたい。お尻に欲しい。したい、我慢。したい、我慢。我慢、我慢、我慢……
「うッああぁぁぁぁぁああアァ!?あ、ああぁぁああぁ！！」
両手で強く強く身体を抱きしめ、絶叫しながら快感に耐える。ただ耐える。欲求に屈してしまったら、もう……絶対に戻れない。必死に我慢しているのに。それなのに。
「ん！んんん！ふぁ、あん！あ、あ、あ……ダメ、だめだめだめ！シてないのにぃ……がまん、してるのに……逝っちゃあ……い、いっ、イクッ！……イックウゥゥウウぅぅぅぅ！！」
ぶっしゃあああああああ！
ショーツ越しに本気汁が噴出するほどの絶頂。限界まで高まった性欲が爆発した瞬間の快感たるや、凄まじいものがあった。腰を跳ね上げ、自分の顔にラブジュースをぶっかけるジャンヌ。倒錯的に過ぎる己の姿を想像するだけで、またイってしまう。>>246
恥密に濡れ、無様なイキ姿を晒し、恥辱と苦悩に涙を流しながら聖女が悶え苦しんでいる。それを見つめるジールの瞳に危険な光が灯る。
「あなたが苦しんでも、誰も救えない。あなたが苦しむことで、悲しむ人だっているの」
「ぇ……」
「その苦しみを救えるのは私だけ。あなたが私を救ったように、私はあなたに施します」
倒れ込む聖女の身体を抱き起こす。
「行きましょう。私とあなただけの、幸せな世界へ」
ジャンヌの顎をくい、と持ち上げる。
「妄想毒身」
舐り尽くすようなディープキス。苦痛を感じることもなく、ジャンヌの意識は闇の中へ消えていった。
「あ、ひ……ぃ……ふぁ……やめ、ぇ……」
裸身となったジールが獲物に覆い被さっている。しなやかな聖女の肢体に舌を這わせ、自分の保有物だと主張するようにマーキングしていく。絡めた脚をしきりに動かし、完璧なフォルムを誇る聖女の美脚で己の秘所を扱き上げて愉しんでいる。
「あぁ……私、もうジャンヌがいないと……」
寂しがりな子猫のように、甘えた声で囁くジール。その言葉とは裏腹に、肉食獣を思わせる獰猛さで聖女の肉体を蹂躙していく。ショーツ越しに秘所を嬲る指が2本から3本へと増える。昨夜の再現とばかりにジャンヌのクリを執拗に可愛がる。
「んっくぅ！あぁあん！だ……め……ひううううっ！」
快楽急所からの激感に馴れることなど有り得ない。雛先に触れられる度に腰が震え、淫らな
喘ぎ声が止まらない。聖女の艶姿に昂ぶってきたか、ジールの股ぐらもしとどに濡れ始める。
「すき。すき。大好きよ、ジャンヌ！」>>247
仰向けになってなおはっきりと主張する双丘、痛々しく尖った先端をぺろ、と舐める。
「ぁ――――ッ！」
ぴいんと背筋と爪先が伸び、視界が真っ白になった。一拍おいて脱力するとまた生暖かい液体が股間から湧き出してくる。
「ひぃ……ぁあ！あ、んん……！そこ、よわい……のにぃ……」
「ここがいいのね」
「あああああ！ち、ちがぁ……っふぅうううう！？あはぁぁあんっ……！」
クリトリスと乳首の2点責めに翻弄されてしまう。リズミカルに強弱を付けて送り込まれる快感が、一瞬たりとも聖女を休ませず追い込んでいく。
「ひあぁ……あふうう！ああん！あん！くはぁあああ……！」
「……もう。あなたばっかり、ずるい」
こちらは碌に昂ぶってもいないのに、ジャンヌは喘ぎまくって性欲を貪っている。陵辱者もまた、我慢の限界に達した。ショーツを剥ぎ取り、大洪水の様相を呈す聖女の秘園に自らの股間を重ね合わせる。
「うあ゛あ゛あぁッ！？あっぐうううううう～～～っ！」
いわゆる「貝合せ」の体勢だが、それだけでジャンヌの肉体はあっさりと陥落した。騎乗位のジールを振り落とさんばかりに腰が跳ね、背中を限界まで反らしてイキ狂う。下の口同士が愛液を交換し、宝具にも匹敵する超高濃度の毒がジャンヌの膣に直接流し込まれていく。
ぶしゃあああ！ぶっしゅうう！じょろろろおお！
凄まじい快感に潮を噴き上げ続けるジャンヌの膣口。絶頂液を秘所に浴びせられ、ジールもまたアクメを迎える。
「あああああ！あっんんん！気持ちぃ、いいですっ……！」
擦り合わされるジールの秘所からしぶいた愛液が、今度はジャンヌに注がれる。
「んう゛う゛ぁあああ！ああっ！あっあっあっ……うわあぁぁあああぁ！」
悲鳴とも歓喜ともつかない叫びを上げるジャンヌ。より一層激しさを増した女色責めは、ジャンヌが完全に気をやるまで延々と続いた。
「あ゛う゛ぅう゛！ふうううあああ！や、やめ……ダメぇぇぇぇぇぇ！」>>248
一体幾度高みに追いやられただろう。思い出せもしないし、思い出したくもない。ベッドの上には、生まれたての子鹿のように震え、か細く喘ぐ聖女の姿があった。身に纏う聖衣は2人分の恥液によってドロドロになり、徹底的に汚し尽くされていた。
瀕死のジャンヌを尻目に、ジールは再び姿を眩ました。行為の最中に剥ぎ取られ床に広がっていた腰布には「メゾン・ド・アムール711」の文字。
「(あぁ……次は、ここで……)」
またしても命拾いした形だが、レティシアには次なる試練が待ち構えている。既に数時間後に迫っている追試を欠席するわけにはいかない。
残された僅かな時間は睡眠に充て、朝一番にタクシーを拾って寮へ戻る。夜中にあれほど淫らに昂ぶったというのに、身体の芯は未だに熱を帯び、気を抜けばトびそうになる。ジールとの戦いで植え付けられた魔性の快感が、日常生活にまでも牙を剥き始めたのだ。
……ダメ。屈してはいけない。ぱんぱんと頬を叩いて気合いを入れる。身体に染みついた雌の匂いを落とそうと、衣服を脱ぎ捨て浴室へ入ったレティシア。床を叩く水の音はしばらく止まなかった。
「はじめ」
試験中さえも、淫熱はレティシアを放っておかなかった。顔は上気して赤みが差し、しきりに太腿を擦り合わせてしまう。少しでも気を緩めれば声が漏れる。答案用紙に全神経を集中させることでなんとか正気を保っていられる。そんな状態だった。
人目も憚らず下の口は蜜を零し、下着を湿らせていく。月の日でもないのにパンティライナーを履いてきたが、それでも充分ではなかった。じわりじわり、スカートの内側まで染みが広がっていく。
「(こ……こんなの、辛すぎますっ……)」
あと5分。手が止まる。あと3分。背中が震える。残り1分。椅子に浅く腰掛け……
「(んんんん！んっうぅぅぅうう)」
「終了。答案用紙を回収します」
試験の終わりとほぼ同時に、レティシアの身体が跳ねた。>>249
「なんかさぁ、今日のレティシア……エロくない？」
「いや普段からエロいじゃん。無自覚エロス。男子の定番ズリネタだよ？」
「カマトトぶってるけど、どうなんだか。なんかボーッとしてるし、朝までヤッてたかもよ」
廊下を足早に進む間にも、心ない声が聞こえてくる。それらを振り切るようにして、トイレへ飛び込み扉を閉めた。
「ふわぁぁ！あぁああぁあ……」
スカートを下ろした瞬間、下着を脱ぐ間もなく押し寄せる波に流された。水気を吸いきれなくなったショーツから床に滴が落ちる。崩れ落ちるように便座へ座り込むと、恐る恐るワレメへと手を伸ばし、指をナカへ……
「んああっ！？あっ！ああ！これ、っ……すご……」
初めてだというのに、あっさりと少女の秘園は自身の指を受け入れた。
「(ごめんなさい……ごめんなさい聖女様っ……でも、わたし、もう我慢っ、できな……)」
ぐちゅぐちゅとアワビの中をかき回す。人生初の自慰は恐ろしいほどの快感と背徳感を少女にもたらした。
(「ああ……神に仕える身なのに、なんてはしたない……」)
懺悔の言葉を紡いでも指を止めることはできない。薄いドアの向こうにクラスメイトがいるかもしれないのに、卑猥な水音は大きくなっていく。
「うっ……くふぅっ！……あ、あ、んん……あ、あああァっ！？」
激しくなる指使い。声を押さえるのは不可能だった。思いがけず雛先を爪が抉ると、視界が明滅しあっという間に達してしまう。
ぶしゅううう！ぶしゃ、ぷっしゃああ……！
「あぁ、はッ……イ、いった……？」
大股を開いて淫蜜を噴き零し、タンクに背を預けて脱力するレティシア。しばしの虚脱状態に陥るも、身体を蝕む疼きがほんの少し収まったように感じる。一晩にわたって高まり続けた性感がアクメによって落ち着きをみせたのだろうか。
「でも、でも……これで、戦いに集中して……」
濡れそぼったショーツを思い切って汚物入れの中へ放り込み、新品へ履き替えて衣服の乱れを直す。鏡を見れば、数日前より明らかにやつれた自分が見つめ返してくる。ふらつく足取り。紅潮した頬。熱に浮かされるように、レティシアは三度戦いの舞台へと向かっていった。>>234
再び跪き、ペニスを洗う。すでに興奮しているのか、ネロのそれは、大きく勃起していた。
両手で包み込むように、時折刺激を与えるように指先で触れるようにすると、ビクンと撥ねる。
大きく、熱く、何より硬い。
洗い終わると、ネロが熱く命じる。
「よし、それでは咥えてみせよ。」
「はい。陛下。」顔を近づける、触れずとも熱が伝わってくる。
先ずは、先端から軽く口付ける。そして竿を舐める、ゆっくりと丁寧に。最後にペニスを咥える。 鬼頭を口に含んだ状態で舌を動かし、刺激を与える。
奥まで加える。唇が根元にまで届くまで、先端が喉にぶつかるまで。苦しくて思わず涙がにじむ。
「上手いではないか、お前を犯し、お前に殺された余の兵共に、同じ様にしてやったのか？」
嘲るように声を掛けられ、思わず上を向く。
ネロと目が合う。歓喜、嘲り、怒り、悲しみ、様々な感情が入り混じった瞳を見て、ブーディカは自身の感情が弾けるのを感じた。そしてそれはネロも同じだった。
ブーディカと目が合う、涙を溜めてこちらを見上げるその瞳を見て、感情が爆発し、同時に射精する。
ブーディカの頭をつかむ。一滴たりとも溢すことは許さぬとばかりに、どくどくと、精液が溢れるのが治まるまで、頭をつかんで離さなかった。
やがて、射精治まり、掴んでいた頭を解放してやる。ブーディカは堪らずに、せき込んだ。頭上のネロから声を掛けられる。
「この後湯船につかり、一息ついてから褥に向かうつもりであったが・・・すまぬ、もう余は我慢できぬ、今すぐにでもお前を犯したくて堪らぬ。」
「はい。陛下・・・あなたの思うままに。」
風呂場を出て、褥に向かう。
皇帝と奴隷の初夜が始まる。
今回で最終回です
ヤッタネ！！
長かった…今までで一番書くのに苦労したし長いシリーズでした…完結で来てよかった…
大分長くなったんですがうまく分割出来ない＆最終回なので一気に投稿させていただきます
※1部終了後～1.5部始まる前を想定した話
キャラ崩壊しかない
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な が い最終夜 永遠に閉ざされた理想郷
最初は楽になりたかっただけだった。夢の中で燃え盛る火が、充満する人が焼ける匂いと鉄の匂いが、お前のせいだと責める声が怖くて、でもわたしにはどうすることも出来ないからごめんなさいと謝ることしか出来なくて。そんな時マーリンがわたしの夢に現れて相談に乗ってくれて…優しく抱いてくれた。
正直に言えば初めはただの夢だしマーリンはかっこいい。そういう事にも慣れてそうだから任せちゃっていいかな…程度の軽い気持ちだったと思う。今まで抱かれたことなんてなかったし夢から覚めたらなかったことになるならそういうことを楽しんでもいいじゃないかと思ったのだ。
だけどわたしは所詮ただの小娘でしかなかった。与えられた快楽と安らぎにすぐ溺れ、起きている時さえマーリンのことばかり考えるようになるまでそう時間は掛からなかった。
…仕方ないじゃない。相手は顔も声も体も…まあ性格はいいとは言い難いけれどほぼ完ぺきな男だったのだ。わたしみたいな子供が夢中になってしまうのはおかしなことじゃないでしょう？
そう自分に言い聞かせながらわたしはマーリンとの逢瀬を楽しんだ。マーリンは情事に慣れていないわたしをゆっくりと口で、手で、性器で溶かしていった。だんだん自分じゃない何かに体が作り変えられていくようで怖い気持ちはあったけどウジウジと塞ぎ込む自分から変われるならと自分からも積極的にセックスを受け入れた。だけど抱かれる度に僅かな違和感を覚えるようになったのはいつからだったっけ。
『そんな事気にしなくてもいい。僕にとって感情はご馳走なんだ。キミとこうしているだけで十分な対価は貰えているんだよ』
はっきりと違和感を感じたのは多分その時。マーリンに気持ちよくさせてもらっているばかりで何も返せてないと思ったわたしはメイヴに相談して騎乗位のやり方を教えてもらい実践した後に言われた言葉。その言葉の後に夢の時くらい僕に身を委ねてくれればいいとも言われたっけ。その言葉を聞いた瞬間、わたしは自分の立場を思い知らされた。
―――――わたし達は対等じゃないんだって。>>254
そんなこと分かっているつもりだったけれど心のどこかで思い上がっていた。マーリンがあんまりにも楽しそうにわたしを抱いてくれるから少しは好意を持ってくれているのかな、と。
でも違った。マーリンは治療行為としてセックスを選んだだけだ。もしわたしがマーリンの提案を拒否したら。たとえば代わりに何か楽しい話をしてと言えば無理強いせずにそうしてくれただろう。たまたまわたしの精神を安定させる方法が抱く事だった。それだけだったということにようやく気付いた。
要するにマーリンはわたしという患者に薬を処方している医者なのだ。自分のこともままならない患者が医者に何かしたいなんて思い上がりも甚だしい。何もせず言われたとおりにしてればいい。そう分かった時あんなに楽しかったセックスが義務的なものに感じられて虚しくなった。わたしの見ていた『甘い夢』は少しずつ黒い靄に覆われ始めたのだ。
彼は酷く残酷だ。近づこうと歩み寄れば見えない心の壁に阻まれる。
どんな行為が好きなのか尋ねても余計なことは考えなくていいという。どれだけ体に赤い印を刻んでも、刻まれても翌朝には何も残らない。夢は夢でしかない。現実には何も残せないのだ。
わたしはバカな女だからこの恋を諦めることも、割り切ることも出来なかった。マーリンがわたしに微笑んでくれるだけで胸が高鳴ったし拙い愛撫や口淫で感じてくれた時は嬉しくて夢から覚めた後もしばらく余韻に浸る。そんな毎日を送っていた。>>255
いつまでこの日々が続くのだろうかと思っていた時、それは起きた。
「え…？今、なんて…」
「キミが好きなんだ。ずっと前から好きだった」
いつものように抱き合おうとした時、マーリンはわたしにキスをして痺れそうなほど甘い声で愛の言葉を囁いてきた。からかっているわけでもない、真摯な言葉にわたしは当然舞い上がった。好きな人が自分の事を想っていた。それはきっと誰にとっても幸福な事だろう。
―――――その愛の言葉を紡いだのが本人であったなら。
それから天に上る気持ちでベッドで抱き合ったけれど途中視界が真っ暗になって……それから後のマーリンは別人のようだった。ぼんやりとしか見えなかったけれど仮面を張り付けたような笑みを浮かべていたのを覚えている。でも話し方や受け答えはわたしのよく知っているマーリンそのもので次第にさっきまでのマーリンの方が別人なのではないかと思うようになった。疑念が膨らみ続けわたしは気のせいであってほしいと願いながら目の前のマーリンに自分をどう思っているか訊ねた。そしたら…
『好意を持っているとも。キミの紡ぐ物語はとても興味深くて面白いからね』
その返答を聞いてああ、この人はマーリンだと確信した。わたし自身ではなく…わたしが生み出す何かを楽しむそのあり方。それはわたしが好きになった人そのものだ。自分のことをどう思っているかと聞かれてニコニコと笑いながら『好意を持っている』なんてあっさり言う残酷さが特に。
ではわたしを好きだと言ってきたアレは……？そう考えた時吐きそうになった。わたしは想い人に似た何かを妄想で創り出し自分を好きだと言わせ、抱かれることで自分の欲求を満たしたのだ。なんて浅ましい女なんだろう。自分自身が気持ち悪くて、汚らわしくて……恋というにはおぞましい感情を抱き続けるのが耐えられなかった。
わたしは――――もう限界だったのだ。>>256
「……ひどいこと、言っちゃったな…」
マーリンを夢から追い出した後目を覚ました立香は一人項垂れていた。後悔してももう遅いことは分かっているがどうしても自分の感情を抑えきれなかったのだ。気持ちを伝えてもどうして？何が問題なのかと首を傾げるばかりで向き合ってくれないマーリンが許せなかった。しかしマーリン自身が言っていたように彼は夢魔だ。人とは考え方や価値観が違う。自分がしたことは勝手に気持ちを押し付けて八つ当たりしただけだ。
(マーリン…悲しそうだった。そうだよね…面倒を見てた相手が意味分からないこと言って怒って…憎いって言ってきたら……嫌だよね)
「やだなあ……こんなの。………いつになったらわたしは強くなれるのかな」
自分の醜態と傷ついた様子のマーリンを思い出し立香はシーツを涙で濡らす。心のもやもやはいつまで経っても晴れなくて近くのクッションを乱暴に叩いた。これでは子供の癇癪だ。もういっそのこと寝てしまおうかと立香がクッションを抱え瞼を閉じた時、コンコンとノックの音が聞こえた。
「…えっと……誰…？」
「私だ。部屋に入れてくれないか」
「……マーリン…！？」
ノックの主は―――先ほど酷い言葉をぶつけて別れた相手だった。>>257
「……ごめんなさい。今はわたし……マーリンの顔、まともに見れないよ。明日にしてくれないかな。切り替えるから…」
マーリンが立香の部屋を訪ねるとドアが開くことはなくドア越しに返事が来た。姿は見えなくともその声から泣いていることが分かる。夢から覚めてもさっきのように泣いているのかと思うと待っていられず魔術を使って強引に部屋に入り込んだ。
「なっ…勝手に…！ ……お願い…今は会いたくないの。帰って」
勝手に入ってきた侵入者に立香は慌てて布団を被って涙で酷いことになっている顔を隠した。なにしに、どうして、と思いながら帰って欲しいと再度懇願するがマーリンはその言葉を無視して隠れている立香に近づく。
「そうだよね。ごめんよ。でもキミに伝えたいことがあって」
「………何…？」
いつもの飄々とした様子ではなく切羽詰まったようにさえ見えるマーリンに立香は涙を拭いて体を起こす。するとマーリンは立香を布団ごと抱きしめて懺悔するように口を開いた。
「私は……キミのことが好き…だと思う。……多分」
「………多分ってなに。からかってるの」
マーリンの口から出た言葉は不格好で不安定なものだった。立香はマーリンの言葉の意図が分からず涙目で睨むが…目が合った瞬間、紫水晶の瞳が不安そうに揺らいでいることに気付いて胸がざわめいた。
「私には……いや、僕には人間の愛は分からない。分からないんだ。昔は理解しようと思ったことはある。でも無理だった。僕は人と造りが違う。体も、心もだ。キミが僕を好きだと、愛していると言うように僕もキミを想っているか分からない。……自分の気持ちに自信がないんだ」
好きと言うことすら自信が持てない。マーリンの内面に踏み込んだ告白に琥珀の瞳は大きく揺れる。立香の知るマーリンは柔らかい笑みを浮かべながら通り過ぎていく幻のような存在だった。そんな彼が今は自分に触れて、心の内を曝け出している。絶対に縮まらないと思っていた距離がこの瞬間ゼロになったのだ。>>258
「…マーリン……」
「でも分からないと言って…それを言い訳にして思考を停止していた。その結果キミを傷つけてしまったんだ。……すまない。謝って済むことではないけれど…」
「違う。違うよマーリン。わたしが悪かったの。ごめんなさい。わたし、マーリンが好きで。好きで好きで好きで。自分の気持ちが抑えられなくて酷い事言っちゃ…っ…」
マーリンの謝罪に立香は首を振り自分の方が悪かったと謝り返した。話しているうちに自分が言ってしまったことに対する後悔と隠そうとしていた想いが溢れ出して立香は涙が零す。肩を震わせて言葉を紡ぐ立香をマーリンは遮った。自らの唇を使って。
「……ごめん」
「…何に対して…？」
「キミを泣かせた事と急にキスしたこと、両方だ」
「……本当に…マーリンはわたしが好きなの…？ わたしの一方通行じゃないの…？」
「キミの『好き』とは違うかもしれないけど…僕はキミに惹かれているんだ。自分に似た何かにも渡したくないくらいに」
「…っ……夢、みたい…」
ぎこちない告白に立香は瞳を潤ませるがそれは悲しみによるものではなく幸福からくるものであった。泣きじゃくる立香の背中をマーリンは優しく撫でる。その背中は自分のものと比べると小さく、少し前までこの背中に全ての命を背負っていたと思うと愛おしく感じた。>>259
「夢じゃないよ。…それを証明したいんだけどいいかな」
「どうやって…？」
「……キミを抱きたい。夢ではなく現実で」
「…なっ…」
「ダメかな」
「…ずるいよそんなの……断れるわけない…」
頬を赤くしながら頷く立香をマーリンはそっと押し倒す。白いシーツに夕焼け色が広がる光景は今まで何度も見てきたが今、この瞬間が一番鮮やかに見えた気がした。その夕焼け色を撫でながら頬や額に口づけを落とすと立香は嬉しそうにしながらも、もどかしそうに瞳を閉じた。唇にしてほしいというサインだ。マーリンは望むままに唇を重ねた。するとまだ軽く触れているだけだというのに優しくて甘い味が口の中に広がった。この味はきっと魔力によるものだけではないだろう。
「…甘いな」
「…わたしもそう思う。変、だね…」
「もう一度試してみよう」
「んんっ…」
触れるだけのキスが舌の絡み合う濃厚なものに変化する。互いの唾液が混ざり合い粘膜が刺激され立香は次第に甘ったるい声を出し始めた。その声を聴くと体が震える。もっと欲しいという衝動がマーリンを動かし貪るようなキスを何度も繰り返した。ようやく唇が離れた頃には互いの息使いが荒くなっていた。
「……好き」
「…っ…急にどうしたんだい？」
「マーリンとこうするの好きだなって。ね、触って…」
「ああ。仰せのままに」
荒い呼吸をしながら片手を自身の胸に運ぶ立香にマーリンは熱い息を吐いて頷いた。導かれた双丘をパジャマの上から揉みしだくと指が柔らかな膨らみに沈む。もう片方の手で背中をなぞりブラのホックを慣れた手つきで外すと締め付けがなくなった胸がたゆんと揺れた。ブラを上にずらしあえてパジャマ越しにぷっくりと立ち上がっている突起を指でなぞると小さな嬌声が漏れ出す。>>260
「んっ……あっ……焦らさないで……っ…」
「でも気持ちいいだろう？」
「そう、だけど…んんっ……直接…がいい…」
「今日のキミは随分積極的だね」
「だってもう隠す必要ないから…ね、お願い…」
そうは言っても羞恥心はあるのだろう。ぎゅっと瞳を閉じて恥ずかしそうにパジャマを捲り胸部を晒す立香にドクンと自身の下半身が猛るのを感じた。吸い寄せられるように赤く色づいた胸の先端を口に含むと立香の体は歓喜に震える。味わうように舌で乳輪や乳首をなぞり愛撫していると気持ちいいのか蕩けた瞳になっている。マーリンが丹念に双丘を弄っていると立香はパジャマのズボンの中に自らの手を差し入れた。するとくちゅくちゅと淫靡な水音が響き既に濡れてしまっているのだと暗に告げている。
「んんっ……あ、ああっ………んっ…」
「こっちも弄って欲しかったんだね。クリトリスはキミが弄ったようだから…そろそろナカを慣らそうか」
「ああっ！！ あ、ああんっ…んぅ……」
ズボンと濡れた下着を脱がししとどに濡れた陰部に中指を滑り込ませると侵入を拒むようにきゅうきゅうと締め付けられる。いつもならすんなり入る指もまだ何も許していない体は無意識に抵抗しているのだ。
「…そういえばまだ処女だったね、キミは」
「え…？ ……あ、そっか…わたし……夢では何回もしたから変な感じ」
「体は処女で精神は経験済みか…ロマンだね」
「…合ってるけどエロ親父みたいなこと言わないで。……あ、んんっ」
初めての指の挿入に体を強張らせる立香をリラックスさせるようにマーリンはおどけた口調で話し掛ける。狭いナカを指で掻き回し解しながら二本目の指を入れると立香は身を捩らせた。>>261
「痛いかい？」
「ううん…平気…」
「じゃあゆっくり動かすよ。痛かったら言って欲しい」
「分かった。……ん、ぁ………指、きもちいい、かも…」
「そうか。もう一本増やしてみていいかな」
「うん。……いたっ……」
二本の指を交互に動かしながら三本目を挿入すると立香の表情が痛みを伴うものに変わった。三本でこの反応なら自分のモノを挿入したらもっと痛むだろう。そう思ったマーリンは指に魔力を宿らせる。
「…待って」
「うん。どうかした？」
「…魔術は掛けないで。そのまま…続けて」
初めて夢でしたように痛覚のみを鈍らせる魔術を掛けようとするが立香がやんわりとそれを止める。マーリンは魔力を込めるのをやめ立香に話し掛けた。
「え、でも…今の君の体はまだ僕を受け入れたことはないんだ。指でこれだともっと痛むと思うよ…？」
「そうだけど初めては一回きりだし…マーリンがくれるもの、全部受け止めたいから」
「…すごい殺し文句だな。分かった。なるべく痛まないようにするから」
「う、うん…お願い……いっ……あ、………はぁ………」
三本の指を立香の様子を見ながら慎重に動かしていくと痛みと異物感に少しずつ慣れてきたのかゆっくりと深呼吸している。軽く弱いであろう部位を指で刺激するとか細く喘ぐ声が聞こえた。>>262
「もう、大丈夫…」
「確かに馴染んできたけど…もう少し慣らした方がいいんじゃないかな」
「十分濡れてるしどれだけ慣らしても痛い時は痛いんでしょう？ なら……早く欲しい。もうずっと疼いてるの」
子宮辺りを撫でながら恍惚とした表情で早くちょうだいとせがむ立香にマーリンは一瞬動きを止めた後、大きく息を吐いた。それは溜息ではなく欲の鎮静化のためのもの。夢魔である自分を蠱惑する人間なんてキミくらいだとぼやきながらマーリンは身に纏っていた衣服を脱いだ。マーリンの下半身は熱を集めすぐに挿入可能なほどに膨張している。立香はそれを見ておずおずと足を開いた。
「…挿れるよ。いいね？」
「うん……っ～～～～！！ いっ……いたっ…………！」
「…っ…ごめん。やっぱり痛いか……それにしてもキツいなっ……」
勃起したソレを少しずつ奥へと進めていくと突如立香の体がしなる。涙を零しシーツを強く握りしめる彼女の結合部を見れば鮮やかな赤が白いシーツを染めていた。防衛反応でギチギチに締まる肉壁にマーリンは眉を顰めた。
「い、いたっ…いたい、よ……これが……あ……血、出てる………ふふ。二回も処女奪われちゃった」
「…僕も長い事生きたけど同じ人間の処女を二回貰ったのは初めてだな」
しゃべるのもつらいだろうに嬉しそうに笑う立香につられてマーリンも微笑む。そのままキスをするとシーツを握りしめていた手が背中に回され奥に来て、と囁かれた。…本当に誘惑するのが上手くなったと思う。誘惑するのはどちらかというと僕の本分なんだけどなと言いながらマーリンは自身を奥へと届かせた。
「んんんっ！！……はあ、はあ………はいったの…？」
「っ……ああ。全部入ったよ。……まだ痛いだろうし…少しだけこうして抱き合っていたいんだけどいいかな」
「…うん。わたしも…そうしたいな」
本当の意味で体を繋げた二人はその熱を宿したままゆるく抱き合う。痛みも、息苦しさも、果てることが出来ないもどかしさもある。けれど…それ以上に幸せだった。>>263
「大丈夫かい？」
「……まだちょっとヒリヒリする。でも耐えられないほどじゃないかな」
「ならいいんだ。うん…」
「なんかぼーっとしてるけど…どうかしたの？……物足りなかった…？」
「ああ、違うよ。…感慨深いと言うのかな。今の感情を噛み締めていたんだ。僕は今日の事を…アヴァロンに還っても絶対に忘れないだろうね」
多くの閨事を経験してきたマーリンであったが誰かを想い、そして想われて体を重ねたのは今日が初めてだった。これから永久の時が過ぎてもきっと鮮明に思い出せるだろう。こんなことになるとは思ってなかったなと苦笑すると立香は何かを決心したように顔を上げ話しかけてきた。
「……ねえ。マーリンっていつも足元に花咲かせてるよね。四葉のクローバーって出せる？一輪だけでいいんだけど」
「四葉のクローバー？出せるよ。ほら」
詠唱もなく手にポンと四葉のクローバーを出し立香に手渡すとありがとうとお礼を言いながらクローバーを弄りだした。
「四葉のクローバーの花言葉、知ってる？」
「これでも花の魔術師と呼ばれてるからね。知っているとも。『幸福』、それと…」
「『わたしのものになって』」
もう一つの花言葉はなんだったかと思い出していると手に触れられる。触れられた場所に視線を向けると左手の薬指に不格好な四葉のクローバーの指輪が填められていた。
「前にマーリン言ってたよね。役割が全て終わったらみんなの記憶から忘れられることばかりだって。でもわたしは忘れてなんてあげない。ずっと覚えてる。ずっと覚えて……マーリンに会いに行く」
「――え？」
「わたしの初めてを二回も奪ったんだよ？ 責任取って貰わなくちゃ。でも…マーリンは全部終わったらアヴァロンに還って星の終わりを待つんでしょう？だからわたしがアヴァロンに行く。ずっと隣にいてやるんだから」>>264
マーリンは未来視を持たないが予感がある。彼女はきっとこれから先、単純な善悪では捌ききれないような選択をしなければならない時が来るだろう、と。それでも彼女の目は決意に満ちていた。この世の最果てまでたどり着くという強い意志があった。自分を愛していると…傍にいると約束してくれたのだ。それはマーリンにとって奇跡のような言葉だった。左手に填められた指輪を見た瞬間、ああ、これが愛なのかもしれないと少しだけ理解できた気がした。
「…泣いてるの？」
「……あれ…本当だ。おかしいね。悲しい事なんて何もないはずなのに」
「…そっか。不思議だね…」
溢れてくるよく分からない感情に戸惑いながら涙を拭っているマーリンを立香は抱き寄せ頭を撫でた。その撫で方は子供に対するもので自分の方が遥かに年上なのに不思議な感覚だった。でも決して嫌な気分ではない。
「マーリン。好きだよ。愛してる。人の心が分からないなんて言えないくらい伝え続けるから。全て終わって離れることがあっても必ず見つけて会いに行くから…待ってて」
「…ああ。ああ、分かったよ、マイ・ロード。…でもこういう時の指輪やセリフは普通男の方が言うものじゃないかな」
「いいの！ 今まで散々振り回されたんだからわたしも好き勝手するの！」
「あはは…キミには敵わないよ」
クスクスと笑い合いながら二人は穏やかなキスをした。互いの存在を刻みつけるように何度も、何度も唇を重ね合わせる。絶対に忘れないと誓い合うように。>>265
花咲き乱れる檻の中、白と虹の混ざり合った長髪の魔術師は空を見上げている。世界の危機が去ってからどれほどの年月が過ぎたのだろう。それは数年、数十年、もしかしたら数百年、数千年の時が流れたのかもしれない。しかし永遠を生き続けるマーリンにとってはそんなことは些細な事だ。いつものように空を眺めていると花の香りと共にふわりと懐かしい匂いがした。振り向かなくても分かる。待ち人がここまで辿り着いてくれたのだと。
「……やっと着いた」
「やあ。お疲れ様。長い旅路だったね」
心底疲れ果てているのかこちらが振り向く前に座り込む音が背後から聞こえて全くキミは変わらないなとマーリンは笑った。
「全くだよ！ …こんなに苦労するなら意地張らないでヒントくらい聞けばよかった」
「最終的に辿り着いたんだからよかったじゃないか。ああでもない、こうでもないって四苦八苦しているキミを眺めるのは最高に楽しかったよ」
と、マーリンは茶化しているがただの人間であった立香がアヴァロンに来るまでの道のりは苦難の連続だった。上手くいかず泣く彼女を見る度これで諦めても仕方のない事だと思いながらも自分に会いたいと足掻く姿は何よりも美しく映っていた。
(会いたいのを我慢してよかった)
その気になれば夢の中だけでも会いに行くことは出来た。それでも一度もしなかったのは必ず来てくれると信じていたからだ。マーリンの言葉に拗ねて唇を尖らせる立香の頭を撫でると照れくさそうに目を細めた。>>266
「…相変わらずイイ性格してるんだから」
「キミほどじゃないよ。…我が檻へようこそ」
「うん」
特に何か言う訳でもなく二人は見つめ合った後そっと抱き合う。長い年月が過ぎようとそれを感じさせないほどに自然な動作だった。風が吹き、まるで二人を祝福するかのように花弁が宙を舞う。マーリンは立香の顔に手を伸ばし壊れ物を扱うように、ゆっくりと触れた。
「指輪、まだしてたんだ」
「まあね。キミからの贈り物だし」
マーリンの指には朽ちないよう魔術が掛けられたクローバーの指輪が填められている。それはかつて立香がマーリンに贈ったものであり二人の絆だった。
「あれから君と離れて……多くの美しい物を、醜いものを見た。君と、君以外の沢山の人々を見てきたよ。その上でやっと分かったことがある。今なら自信を持って君に言えることがあるんだ。……聞いてくれるかな」
「……うん。なに？」
「僕は―――――キミを愛している」
というわけでこの話はこれで終わりになります
当初はここまで長くするつもりはなく2、3話くらいエロやったあと本編通りぐだ子が感情爆発→仲直りセックスして終了の予定だったんですがマテリアルⅣ読んだらうぉおおおおおお前の事忘れねえよちくしょうぐだ子にはアヴァロン行ってもらうしかねえと勝手に盛り上がった結果二人の描写が増えまくってめっちゃ長くなり最終的にセイバールート＆ラストエピソードオマージュなラストになりました(ラストのセリフ被せたのは完全に趣味)
感想やよくてよをくれた皆様、本当にありがとうございました！！
次は要望があったふたなりぐだ子とベディヴィエールのカットした部分のSS(ベディヴィエール視点)を投稿する予定です
お目汚し失礼しました！「う……」
小さな小さなジーク君の頭を撫でる。ハの字にひそめられた眉。不安そうに揺れる紅い瞳。頭の上にきた私の手に一瞬ビクッとしていたが、撫でるのが目的だと気付くと肩から力を抜いた。私は優しくふわふわな銀の髪を撫でていく。殴られると思われたのかと思うと悲しくなる。だからこそ、優しく撫でる。
「驚かせてごめんなさい。大丈夫ですよ。これから、その……、し、シます。……大丈夫ですか？」
「………」
ジーク君はなにも言わずに頷いた。私こと、ジャンヌ・ダルクがジーク君の小さな身体を抱き寄せた。ジーク君はさして抵抗もせずに、私の腕の中に収まる。小さなジーク君の体温は私よりも高い。私の胸元に顔を埋めて不思議そうに私を見ている。今のジーク君はどう見ても子供だった。カルデアの魔力供給のエラーで幼児化してしまったのだ。魔力供給すれば治るようだが、ジーク君は幼児化に伴い記憶も当時のものになってしまった。
「痛かったり、嫌だったりしたら、すぐに言ってください。我慢しちゃダメですよ」
ジーク君はもちろん私の事も覚えていない。ただホムンクルスとして言われるがままに要求に応えているだけだ。それが悲しい。でも、そうは言っていられない。早く魔力を供給しなければならない。私はジーク君の頬に唇を寄せた。魔力供給の意味合いはない。ただジーク君を落ち着かせる為のものだ
「あ」
ジーク君がか細く声を上げた。ジーク君小さな手が私の服をギュッと握りしめる。
「……嫌、でしたか？」
ジーク君はブンブンと音が聞こえそうなくらいの勢いで首を横に振った。
「出来るだけや、優しくします。……でも、ふ、不慣れなので変な事があったらすぐに言ってくださいね！」
私はジーク君の服に手をかけた。その体躯に合わない服を脱がしていく。その白い肌が露出していく。その体躯は恐ろしく華奢だ。触れたら折れてしまいそうだ。いや、白過ぎる肌は雪のように溶けてしまうかもしれない。
「……ん」
私は生唾を飲んだ。私が今しでかしている行為がとんでもなく背徳的な行為に思えて指先が震えてしまう。
「じゃんぬ……？」
ジーク君は舌ったらずな口調で私を呼んだ。
「どこか、いたいのか？」>>269
ジーク君の小さな手が伸ばされる。私の頬に触れる優しい感触。どうやら、私は緊張するあまり顔が強張ってしまっていたらしい。
「大丈夫です。平気、平気……」
緊張を振りほどくように私は微笑む。ジーク君に気を使われるなんてダメだ。ジーク君の方が不安に違いないのだから。ここは年上として威厳を見せなければならない！
「さぁ、ジーク君。下着を脱がしますよ」
「ん」
ジーク君は大人しくされるがままに従ってくれた。でも、不安はなのか私にしがみついてくる。
「こ、これがジーク君の……」
ジーク君の足の付け根にぶら下がる小さなソレを見た時に、私の頭は真っ白になった。未だに性的な興奮も知らないのだろう。勃ってすらいない。穢れも知らない無垢な子供を私が穢す。——ジーク君を今から私が犯してしまう。私はその罪の重さに泣きそうになってしまう。いや、実は少し泣いた。心臓は早鐘のようで、顔が熱い。目線は釘付けになるが、怖くて手を伸ばす事もできない。
「なかないでくれ」
私を見上げるジーク君の紅い瞳が切なく揺れている。ジーク君の手が涙を拭ってくれた。
「おれはだいじょうぶだから」
「ジーク君……」
私は自らの頬を叩いた。マスターに無理を言ってやると言ったのだ。むしろ、大丈夫だ、問題ないと大見得を張ったのだ。やめる訳にはいかない。だって、ここで私がやめてしまえば他の誰かがジーク君とする事になる。それは嫌だ。ジーク君を誰にも渡したくない……。なんて浅ましい独占欲……。
「大丈夫です。大丈夫ですから……」
ジーク君に言っていると言うよりも、その言葉は私に言っているようだった。私はジーク君のおちん●んに手を伸ばす。しかし、途中で目を瞑ってしまった為に大きく空ぶった。
「あ、あれ……？」
「こっち」
見兼ねたジーク君の手が私の手を導いてくれた。指先が柔らかいモノに触れた。>>270
「ひぅ」
悲鳴を漏らしたのは情けない事に私である。
「だいじょうぶ？」
ジーク君が優しい声をかけてくれる。その声に誘われるかのように私は目を開いた。ジーク君のおちん●んに指先が触れている。柔らかいようなそうでないような不思議な感覚だった。思わず、何度も突っついてしまう。
「ん、くすぐったい……」
「あ、ごめんなさい」
魔力供給しなければいけないのに、夢中になってしまっていた。私は反省して、ジーク君のおちん●んを摩る。
「こんな感じですか？ 痛くないですか？ 変な所はないですか？」
「……くぅ、すこし、いたい」
「ごめんなさい！」
私はパッと手を離した。確かにそのままの手でやるには滑りが悪く。思わず、力がかかってしまう事もある。
「どうすればいいんでしょうか？ こんな事ならアストルフォのローションを素直に受け取っていれば良かったです……」
今からでも受け取ってこようか？ だが、それをするのは恥ずかしい。でも、ジーク君の為にはそんな事も言ってられない。
「あ、そうです。口ですればいいんです！」
なけなしの知識を総動員して私は打開策を見つけ出す。そうと決まれば体勢を変えて——、
「じゃんぬ……」
ジーク君から離れようとしたら、ジーク君の抱きつく力が強くなった。抗議するように 胸に顔を埋めている。そうか。ジーク君だって不安なのだ。胸には相手を落ち着かせる効果があると聞く。今のジーク君は知らない女に好き勝手にされているようなものだ。無理はさせられない。だとすれば、どうすればいいのだろうか？
「ジーク君、私の胸、好きにしてていいですよ」>>271
私は考えている間、ジーク君を落ち着かせる為にもそう提案してみる。さっきからジーク君はずっと胸が気になっていたようで、気にしないふりをしつつも何度も体勢を変えて胸を触っていた。なんだかんだでジーク君も男の子なのだろう。
「いい、のか？」
「はい。ジーク君の好きなように触ってください」
私はワンピースの背中のフックを外し、胸を曝け出す。下着を取り外して、ジーク君に触れるように促す。ジーク君はおずおずと胸を触り出した。最初こそ、撫でるような触り方だったが、だんだんと感触を確かめるように揉んできた。少しこそばゆい。でも、この隙に考えなくては。
「つば……、とかならいけますかね？」
私は自らの指を咥えてみる。よく濡らすように心がけてジーク君のおちん●んに再度触れる。少し指の滑りはよくなったがまだ足らない。
「う」
触れた瞬間、ジーク君は声を上げた。どうやら濡れた感触に驚いたらしい。
「あ、ごめんなさい……。びっくりさせちゃいましたね。次からはちゃんと言います」
「うん」
つばがダメだとするとあとはなにがあるだろう。そうしている間にジーク君は胸を大胆に弄るようになってきた。先っぽを摘み上げたり、咥えてみたりと子供ながらの行動ではある。でも、これから魔力供給をすると言う雰囲気で私が耐えられる筈もない。
「うぁ」
私は小さく声を零した。幸いにも夢中になっているジーク君には気付かれなかったようだ。きっと、あられもない声を上げたらジーク君が驚いてしまう。出来るだけ驚かせたくない。私は声を殺.すように心がける。その時、私は無意識のうちに太ももをすり合わせた。くちゃりと小さな水音がした。
「……ん」
……私は最低ではなかろうか？ 今のジーク君は間違いなく子供なのに、私ははしたなく興奮してしまっている。恥ずかしくて消えてしまいたいくらいだ。でも——、
「これなら、いけますよね……」
私はスカートのスリットに手を入れた。下着を取り払い、自ら足の付け根に触れる。熱い感触。ジワリと奥から愛液が滲んでくる。
「んん」>>272
思った通り、濡れている。膣中に指を差し入れる。何度も繰り返せば、指先に愛液が絡まってくる。私は少しでも多く掬い上げるように大胆に触れた。ぐちゃぐちゃと音が鳴ってくる。まるで、ジーク君に触れられている中で自慰をしているようだ。その背徳感に頭がクラクラしてくる。でも、今はこれしかない。
「ジーク君、触れますよ」
そう言いながら、私はジーク君のおちん●んに愛液を塗りたくる。
「あ、あ……、じゃんぬ？」
ジーク君が信じられないものを見るように私を見つめてくる。
「大丈夫です。私に任せてください……」
ジーク君の股間と自身の股間の間で何度も手を行き来させる。そうしてる間に滑りはだいぶ良くなってきた。これなら、スムーズに擦れる筈だ。私は出来るだけ優しくジーク君のおちん●んを擦っていく。そうしているうちにだんだんと最初にあった柔らかさが消えていく。
「じゃんぬ、いたい……」
「え？ ごめんなさい！」
私は擦る手を止めようとするが、
「とめないでほしい……！」
ジーク君は私の手を取って首を横に振った。縋るようなその視線に私は息を飲んだ。
「いたいのに、つづけてほしいんだ……。わからない。あつくて、いたいような……。でも、もっとしてほしい。あ、あぁ！ じゃんぬ……！」
「大丈夫、ですよ。ジーク君……」
きっと、ジーク君は初めての感覚に戸惑っているのだ。快楽を快楽だと認識できていない。
「ジーク君、それは気持ちいいって言うんですよ」
「そう、なのか……？ おか、おかしくなりそうだ……！ こわい」
「大丈夫です。落ち着いてください。怖くない怖くない」>>273
ジーク君の頭を撫でながら、私は優しく言い聞かせる。そうしてる間もおちん●んを擦る手は止めない。むしろ、自然と激しくなっていった。もう愛液だけではなく、先走り汁も混ざりおちん●んはびしょびしょだ。擦る度にビクビクと震えている。
「じゃんぬ」
ジーク君は涙目で呼吸を荒げている。そんなジーク君を見て私は可愛いなんて思ってしまった。下腹部が切なくなって、呼吸が荒くなってしまう。
「大丈夫です……。我慢しないで……」
ジーク君の顔を胸に押し付けるようにして、私はジーク君の頭を撫で続ける。
「おれ、もう……！」
ジーク君がそう言った瞬間、手の中のおちん●んがぶるりと震えた。驚く間もなくわぁーっと手の中になにかが放たれる。
「ひゃうっ」
思わず、私は声を上げてしまった。その勢いと熱さに驚いたのだ。見てみると手のひらが真っ白だった。
「は、ぁ、はぁ……。すまない……。なにがなんだかわからなくて……」
ジーク君は涙声だった。すすり泣くように声を零している。
「大丈夫です……」
私は何度となく繰り返した言葉をまた口にする。
「ジーク君、よくできました……」
私は髪をかきあげ、ジーク君の額に口づけをした。ジーク君は驚いたように私を見つめている。私もいつの間にか弾んでいた息を整えながら、微笑む。
「ん、おれはちゃんとできていたのか？」
不安そうにするジーク君に私は再びキスを落とす。ただし、額でも頬でもなく、唇に——。
「あ」>>274
「……はい。立派です」
ジーク君はこれでもかと言わんばかりに顔を真っ赤にさせている。表情は薄いが感じてない訳ではないようだ。それが嬉しい。
「次はほ、本番ですよ……」
私はジーク君をベッドに寝かせるとその上に跨った。スカートを捲り上げながら、ゆっくりと腰を下ろしていく。
「私の膣中で気持ちよくなってください、ね……」
先っぽに狙いを指で固定して、腰を下ろす。
「あぁあ！！」
ジーク君の声は悲鳴のようだった。思わず私は挿入りかけていた腰を引いた。
「ジーク君！？」
「……けて」
「え？」
「つづけて……。すごい。さきっぽからとけてしまいそうだ。きもち、い、い？」
ジーク君は確かめるように首を傾げる。
「そうです。これが気持ちいいって気持ちです」
私は嘯く。私だって、確証はない。ただジーク君がそうであればいいと思う。いや、そうであってほしかった。この魔力供給がせめてそうであったなら、救いだ。私は微笑みを絶やさぬようにまた腰を落とす。膣中がメリメリと開かれていく。
「ん——」
私の秘処は弄りはしたが前戯としては足りないようで少し痛い。でも、
「あ、すごい……。つつまれているようだ。あたたかい……」
ジーク君が夢見心地のように呟くから、嬉しくなってしまう。私は必死になって、でもその必死さがジーク君には伝わらないように腰を落とした。そして、ジーク君のおちん●んを咥え込んでいく。>>275
「ジーク君のが膣中に挿入って……ぁ！」
「じゃんぬ……！ めのまえがちかちかする。からだがびりびりするようだ」
「らいりょう、ぶ、れしゅ……。私にまかせ、てください……！」
私は熱い息を零しながら、ジーク君に口付けをする。触れ合う事しか知らない浅い口づけ。それだけでも、胸がいっぱいになる。そして、ついに私はジーク君を根本まで飲み込んだ。
「は、はぁ……」
私は息を整える。これだけでもかなりキツイ。ジーク君のおちん●んは小さくてもそれを迎える私自身の身体が準備ができていない。それでも、ジーク君と一つになれた幸福感が何事にも耐え難い。身体中を走る甘い痺れに酔いしれそうだ。本当は私がジーク君を気持ちよくしないといけないのに……。
「じゃんぬ、うごいて……」
「はい……」
私はジーク君の顔の横に手をついて必死に腰を振るった。動かす度に頭の奥がパチパチと爆ぜるようで、腰が止まってしまいそうだった。でも、止めると切なそうにジーク君が私を呼ぶから私は必死に腰を動かす。ジーク君はそうしてる間にも目の前の胸が気になるようにまた弄り出した。先っぽを吸い上げ、両手を胸に埋めている。
「あ、ぅ……」
上も下も刺激に苛まれて、私は声を零した。このままでは先に私が果ててしまいそうだ。それではダメだ。私は膣中を引き締めて腰を動かす。じゅぷじゅぷと愛液が分泌され動く度に泡立っていく。
「なか、しまって……！ じゃんぬ！」
「ジーク君！ あ、あぅ！ 私、もう……！」
ジーク君の為なのに、私が快楽を貪るような形になってしまう。腰を動かす程に追い詰められてしまう。倒れこんでしまいそうだ。
「ジーク君……あ！」
不意に身体から力が抜けてしまう。その時思い切り腰を落としてしまった。ズンと響く刺激に私は思わず膣中を締め付けた。微かな絶頂と精を絞り取ろうとする本能的な行動。
「うぁあ！」
ジーク君も驚いたように声を上げる。膣中に沈むおちん●ん一瞬膨らむと、どぴゅりと精を吐き出した。膣中が熱いので満たされて私は身を捩る。>>276
「は、ぁ……」
ろくに動く気力もなくて、私は身体を横に倒してジーク君の上から退いた。秘処から零れ落ちる精液がお互いの股間を白く染めている。
「ん——」
魔力供給は少ししかできていないが、少しでもできればそれが呼び水になってカルデアからの魔力もしっかり送られるだろう。本当は念のためもう少しやった方がいいのだろうが私が限界だ。私からするのでは余裕がなさすぎる。もう少し上手くやれたらいいのに、全然ダメだ。ジーク君の前だと余裕なんてありやしない。姉のように振る舞えればよかったのに……。せめてもの償いをと思いジーク君の頭をかき抱く。頭を撫でて、額に口づけをする。
「ん、じゃんぬ……？」
「頑張りましたね。ジーク君はいい子です……」
「……うん。あたたかくて、きもちよかった」
「そうですか。よかった……」
ジーク君の腕がそっと私の背に回される。それが嬉しくて私は目を閉じてそれに感じ入った。そうしてるうちに私は寝入ってしまった。
俺は気が付くと裸のジャンヌに抱かれていた。俺自身も裸であり、俺は驚いて飛びのこうとしたが、ジャンヌの腕に阻まれてしまった。ジャンヌは眠っているようだが、俺が身動きする度に強く抱きしめてきた。これでは動くにも動けない。どうしてこうなった？ まったく見に覚えがない。寝る前に少し魔力が少ないような気がした。それが原因で俺はジャンヌを襲ってしまったのだろうか？ 不安だけが頭を過ぎる。
「ん、ジーク君……」
けれど、幸せそうなジャンヌの寝言を聞くと不安はすぐに消えた。
「まったく敵わないな……」
ジャンヌが起きたらしっかりと聞かないといけない。事によってはなにをしてでも償わなくてはならない。でも、今はこの心地よさに身を委ねてしまおう。俺はジャンヌを抱き寄せて目を瞑った。なんだか夢の中でもこうしていたような気がする。>>251
続き、第５話VS静謐のハサン決着編となります
最後どうするかを悩みに悩み抜きましたが、この形で投下させて頂きます
がんばれジャンヌ、まけるなレティシア。みんながおうえんしているぞ(棒読み)>>250
>>251
「聖女様。今一度、私に力を……！」
光輝の中、紫紺の聖衣と白銀の戦装束を身に纏いジャンヌ・ダルクへ変身を遂げる。だが、いつもなら身体の底から湧いてくるはずの力が殆ど感じられない。それどころか目眩がして壁に寄りかかってしまう。
「(ここまで消耗が激しいなんて……)」
それでも、必死に歩を進める。戦いに背を向けるという選択肢は、ジャンヌであろうとレティシアであろうとあり得ない。どれほど勝ち目が薄かろうと、どれほど苦しもうとも勝利を掴んでみせる。それが救国の聖女の使命なのだから。
「ここ……ですね」
「(戦える時間は1分にも満たないでしょう。それを超えてしまえば、昨日のように……)」
ごくり、と唾を飲む。1分で倒せなければ……その先を想像しただけで、身体の火照りがぶり返してきてしまう。エレベーターホールを出た先は最上階のスイートルーム。そこに確かなサーヴァントの気配を感じる。無論、罠だということは分かっている。だから慎重にならなければいけない。
武装していながら丁寧にドアを開けてゆっくりと部屋に入るのはそのためだ。きっと、そうなのだ。
果たして、ジールが待つ部屋には、既に彼女の体液から精製された毒が充満していた。
「んっ！んふんっ！？む、ぅ……ふぁぁ……」
手にした旗は振るわれる前に霧消し、纏っていた甲冑も毒に侵され、白煙を上げ融けるように崩れていく。ただ息を吐くだけで辛い。全身のあらゆる粘膜から催淫性の毒が染み込んでくる。
思わず口と鼻を押さえるが、既に遅い。落ち着いたはずの胎内の媚熱が一気に再燃し、全身の神経と血管を快感という名の炎で灼き尽くしていく。
「あ、あぅ……あ、あ……あっあああああああ……」
奥のベッド脇に佇むジールの元までもたどり着けなかった。がっくりと膝を折ったジャンヌは、アヒル座りのままじょろじょろと失禁を始める。
「あ、ひぁ……だっ……だ、めぇ……んふううんぅうううう！」
ビクビクッ！と身体を痙攣させると、今度は思い切り身体を仰け反らせて潮噴き。そのまま仰向けに倒れ込んだジャンヌは、自力で起き上げることすらできないようだった。>>280
「(わたし……もう戦えないの……？)」
「(毒で経路がズタズタにされて……変身を保つことしか……)」
絶望的な宣告。聖女の頬を一筋の涙がつたう。その涙を如何様に捉えたのだろうか。ジールは穏やかに微笑みながらジャンヌを抱き起こすと、お尻を突き出す体勢を取らせ腰布を捲り上げる。
「部屋にはいった途端にお漏らしなんて。しっかり躾ないと」
ぱぁん！乾いた打擲音が響く。ジャンヌの桃尻が波打ち、甘い痺れが下半身へ広がっていく。
「あ……あ……あっうぅぅぅぅぅ!」
眼を固く瞑って衝撃に耐える。臀部から広がる痛みと快感が引けるより先に、また平手が尻を打つ。
ぱん！ぱん！ぱん！ぱぁん！
「あっ！あっ！あひっ……あへぇ……はぁあん！ああん！」
「駄目ですよ。おしおきなのに、こんなに悦んで」
「ちがっ……わらひ、よろこんで……なんかぁ」
「反省してくださいね？」
大きく振りかぶった一撃が、赤みが差した美尻に打ち込まれた。
「ふあぁあああんんんっ！」
じいいいん……快感が尻から脊髄、脳へと伝わり、炸裂した。恥知らずの潮をぶしゃぶしゃと撒き散らし、脱力したジャンヌが汚水の中へ突っ伏す。
「どうひて……こんなのでかんじて……？」
「あなたの身体はもう抗えない」
「そ……んな……」
「私の愛液が染み込んでいるもの。私という存在への『中毒』で、獲物は虜となって自ら命を差し出す……でも、あなたは死にはしない。だから、大好き」>>281
ジールの愛液を顔に身体に浴び、膣に注ぎ込まれた昨夜の時点で勝敗は決していた。義務感で戦いへ赴いたなど、体のいい建前に過ぎない。快楽に焦がれ、陵辱を受けることを望んでレティシアはここへ来たのだ。
「もう分かるはず。我慢は苦しいだけ。だから楽にしてあげたの」
「ひぁああ！あふぅ……うう、あ、あんっ……」
すっかり従順になったジャンヌの肉体。尻を打たれてマゾヒズムに震え、揉みしだくような動きにも感じ入ってしまう。
「んっ！あん！あ、あぁ……ひぅう……！」
「救国の聖女」「悪と戦うヒロイン」そういった存在が性欲に流されるなどあってはならない……だが、淫らな本性を否定すればするほど強く激しく感じてしまう。
「欲しいでしょう？私の身体が」
ぎゅっと抱きしめられる。美乳と豊乳が擦れあうだけで、あられもない声を上げてしまう。乳峰どうしが触れたときなど、恥も外聞もなく顎を反らせて果ててしまった。今や聖女は全身が性感帯といえるほどに発情しきり、快感の暴走に抗うこともできない。例えジールに殺意が全くないとしても、このままでは彼女の被害者達と同じように……
「……こっちも好きだったはず」
手元に現われたのは獲物の短刀。ぬらぬらと媚毒に光るそれを恐怖のまなざしで見つめるジャンヌ。
「怖がらなくてもいいわ。これは刃物じゃない。あなたを悦ばせるための、ね」
ぐぷぷ……
「ぉ……ほぉ……んあ、ああああ！」
凶器のはずのそれを、ジャンヌの尻穴はあっさりと受け入れてしまった。
ぱちゅんぱちゅんぱちゅん……
「あひっ……っくふぅ！んは、かはぁ……！」
アヌスへの無慈悲なピストンに、だらしなく舌を突き出して善がるジャンヌ。突き込みを受ける度に短く荒い呼吸を繰り返し、尻を振って催促してしまう。
「コッチも寂しそう」
ぶしゅ！水飛沫を上げて、膣へ一刺し。>>282
「あへええぁああああぁ！？ひっぐうううぅぅぅぅぅ！」
一瞬でイキ果てる聖女。
「ひいいあああああああ！やめ、やめてぇぇええええ！」
言葉とは裏腹に、男根を咥える時の様にジャンヌの膣が淫具を喰い締める。そこへ前後運動が加われば理性など吹き飛んでしまう。
「い、いぃ……？や、これ、だ、め……あぁあん！あん！あ、ああぁあ……」
お尻と膣の両側から壁を潰される。禁断の快感に屈し、腰をにじり付けて自ら求めてしまう。二穴挿入に翻弄されるジャンヌの姿に、聖女らしさの欠片も残ってはいない。
「イって、いいよ」
ばっしゃあああ！
「ああああぁああ！ああっはああぁあんん！」
囁かれるだけで呆気なくイってしまう。心を完全に奪われる、そんな破滅的な予感が駆け巡る。
「素敵。私も、そろそろ……」
褐色の秘部が視界を覆う。淫靡なジールのソコは弱点などではない。彼女を山の翁たらしめる、究極の武器なのだ。ジールの匂いで鼻腔が満たされる。少しだけ饐えた、濃厚な雌の香り。自分のフェロモンでジャンヌを満たそうと、淫裂を顔に押しつけてくる。
「ふむぅ……んん！むうう！」
征服欲と支配欲に浸りながらも、ジャンヌを愛することも忘れてはいない。泉のように湧いてくる愛液を丁寧に舐め、啜る。唾液に含まれる媚毒が女体を更に燃え上がらせる。救国の聖女の命運は、既に孤独な暗殺者の手中にあった。
互いの体液で身体を妖しくぬめらせながら、二人の少女が絡みあっている。蕩けた表情で執拗にジャンヌを嬲るジール。唾液が、汗が、愛蜜が……あらゆる毒が快楽の洪水として押し寄せ、レティシアの心を突き崩しに掛かっている。
だがそれもあと僅かの辛抱だ。あと少し。あと少しで、聖処女が手に入る。
これは夢じゃない。もう私は一人じゃない。ジャンヌ・ダルクは自分の愛を受け入れてくれている。感じて、喘いで、悦んでくれている。毒の娘に、生前ですら感じ得なかった法悦が訪れる。>>283
「あああ！私っ！幸せですっ！あはあああああ～～～ッ！」
「んあ゛あ゛ぁあああぁあ！あひいいいいいぃぃぃああああ！」
ぶしゃぶしゃばしゃ……ぶっしゃああああ！
絶頂液を顔面に浴びながら、ジャンヌもまた果てた。聖女の秘所から噴水の如くイキ汁がぶちまけられ、ジールの美貌を汚していく。
「おぁああ……あっうぅぅ……だめ、もう、わたしっ……！」
勝てない。戦えない。戻れない。ジールの魔毒に堕とされたジャンヌは、遂に禁断の言葉を口にしてしまった。
「ほしい、の……」
「……もっと、しっかり言って？」
「欲しいの！私のアソコ、苦しいの！だから……ッ！」
哀願を最後まで聞き届ける前に、ジールの舌がジャンヌのヴァギナへ侵入した。
「ぁ……ッ～～！」
声さえ上げられない。肉体が崩壊していくような、凄まじい苦痛を伴った壮絶な快感。思考だけではない。身体までもがジャンヌの、レティシアの制御を離れていく。ジールの魔毒の虜として、性欲の奴隷と成り果てようとしている。
「う、ぷっ！んん！まだ欲しい……なんて。強欲は罪の筈です、よね？」
問いかけにも応えられない。膣襞、秘唇、クリトリス……性器のありとあらゆる箇所を舐め回される。
「あああうんんッ！ひあぁあああ！イク、イックぅ！あぁああぁ～っ！あ゛、あぁ……！」
「(これ以上は……霊基が保たない……レティシア、戻って、きて……)」
「(聖女、さま……駄目ですぅ……もう、何もかんがえ、られなひぃ……)」
私があまりに浅ましいから。快楽に勝てなかったから。聖女様までも消滅の危機に晒してしまう。止め処なく噴きだす潮と一緒に、僅かな魔力と気力さえ搾り取られていくようだった。>>284
「懺悔の時間です」
コリッ！
ずる剥けのクリトリスへの甘噛み。空前の激感が聖女を破壊していく。フラッシュバックする記憶。愛撫。陵辱。快楽。背徳感。そして屈服。全てが混じり合って渦を巻き、ジャンヌの心を打ち砕いていく。
「あぁああぁあぁあぁ！？イクっ、いっちゃ……ううぅう！も……だめぇ……勝てない……ぁあ……かてな……あひぃいいいいいぃいいいいぃいい～～～～っ！！」
涙を零しながら惨めに敗北を叫ぶ変身ヒロイン。悪と戦う凛々しさなど僅かも残っていない。決壊した股間から天高く白濁した本気汁を噴き上げ、ありとあらゆる体液に汚れながらイってイってイキまくる。
「イ……イキすぎてぇえ……あうぅぅ……わたひ……わたしぃ……ぅああああぁああっ！」
壊れる。壊されてしまう。力では負けていなかったはずだった。「英霊・ジャンヌ・ダルク」ならば勝利できた戦いだったのだ。それなのに……
「(私が……私が、弱かったから……聖女さま……)」
「ぁ――かはぁ……」
果てしない絶頂が終われば、延々と続くフォールダウン。弛緩していく身体。霞んでいく意識。股の間からちょろちょろと流れ出す聖水は、ジャンヌが屈服してしまったことを象徴しているようだった。
「あなたはもう、わたしのもの」
身動きさえできなくなった聖女に浴びせられるキスの雨。宝具の解放こそ伴わないが、それに匹敵する破滅的な魔力が何度も何度もジャンヌを襲う。
「はへっ……はっ……はぁッ……くあ゛あ゛あああぁ……っむうううぅ……ふう゛ぅうう゛ぅ……！」
痙攣を繰り返しながら、手負いの獣のように呻くジャンヌ。その身を包むコスチュームからバチバチと閃光が散る。致命的なまでのダメージ。霊基が限界に達して……！>>285
「はぅ……うぅ……」
纏っている聖衣が光の粒子となって消えていく。そこへ迫るジールの唇。今変身が解けてしまったら……
絶体絶命。死の接吻が彼女を襲うまさにその瞬間、ガラス越しの銃弾がジールの太腿を貫いた。
もんどり打って倒れるジール。傷口から流血しながらも、乱入者へ鋭い視線を向ける。
隣のビルの縁には、可憐で美しいシルエット。
「そこまでよ」
「……誰？」
「さあね」
月光に照らされた女の影が、躊躇いなく引き金を引いた。負傷を感じさせない動きでジールはこれを回避。しかし次々と放たれる銃弾が包囲網を作るように逃げ場を消していく。
短刀を弾き飛ばし、脇腹を撃ち抜く。動きの止まったジールへ一気に迫る。腰のレイピアを抜き放つと、容赦なく胸を突く。
「か……は……」
心臓への一撃。霊核を砕かれ、崩れ落ちる少女。致命傷だがまだ意識はあるのか、必死にレイピアを掴んで引き抜く。大量出血しながら、壁にもたれ掛かるジール。
「今、楽にしてあげる」
「……楽になるのは……そっち」
傷口に手を突き込んだジールが、あろうことが自身の心臓を握りつぶした。
「ッ――？」
五体が砕け散り、血しぶきが押し寄せてくる。異常事態に女の対応が一瞬遅れる。そこへ、最早死に体だったジャンヌが割り込んできた。女を抱え込み、背中でジールの血液を受け止める。>>286
「うああ゛ああぁああ！」
ジュウジュウと音を立てて融けていくジャンヌの聖衣。命を賭した最期の足掻きを受けて完全に変身が解除される。力尽きたレティシアを女がしっかりと抱きかかえる。
「この馬鹿！ホントに……ホントにお人好しが過ぎるのよ、アンタは」
「ミ、シェル……？」
レティシアは知らない。なぜ自分がここにいるか。なぜこの姿で現われたのか。しかし事の次第を伝えるには、彼女の容態があまりに悪い。指をレティシアの唇に当て、二の句を封じる。
「喋っちゃ駄目。おやすみ……」
その言葉は届いたかどうか。腕の中で、レティシアは久しぶりに安らかな眠りへ落ちていった。
人気のないビルの屋上に佇む女。
「(何だかんだいって、私の方が「変身」してるかも……)」
髪は金髪ロングになるし、目の色も変わる。コスチューム以外本人そのままの外見なレティシアと比べたら自分の方がよっぽど変身ヒロインしてるはず。顔立ちはいい方だと自負しているが、この状態の方がどう見ても美人であることにだけ若干の苛立ちを覚える。それでも、アニメでしか見たことがないような活躍ができることに悪い気はしない。
だが、本音を言えば……
「私も、ジャンヌになりたかったなあ……」
溜息と共に吐き出された言葉が、夜の街へ消えていった。>>288乙、次も楽しみにしています。
>>252
２．初夜
脱衣所でバスローブを羽織り、ネロに手を引かれ寝所までの道を歩く。あらかじめ人払いを命じてあったのか、蠟燭の薄明りの中誰もいない世界で皇帝と奴隷は二人っきりに成ったかのようだった。
寝所にたどり着くや否や、ネロはブーディカのバスローブを剥ぎ取るように脱がせ、ベッドに押し倒した。そして強引に唇を奪う。口を貪る、ネロの舌がブーディカの口内に侵入し、互いに絡めあう。
ブーディカの大きな胸を揉む、女性の胸は横になると大きさなどほとんど判らなくなるものだが、ブーディカのは別だ。はっきりとその大きさがわかるほどの見事な巨乳だった。
貪るように乳首を吸う。吸いながら甘噛みする。「ヒイ！」と悲鳴が上がる。甘噛みするたびに悲鳴を上げ背中をのけぞらせて身悶えする。それがますますネロを燃え上がら出る。
胸を弄いながら、片手をブーディカの股間に伸ばす。だが、ブーディカは両足を固く閉ざし、大事なところまで手が届かない。しかしそれでも手に感じるものが在った。熱と湿り気だ。
「ブーディカ、股を開くのだ。・・・開け！」
怒鳴られて、観念したのか、ブーディカが股を開く。あまりの羞恥に、両手で顔を覆い隠した。それがネロの嗜虐心にますます火をつけるとも知らずに。
「ブーディカ、両手でま○こを広げて、奥まで見せよ。」>>290
言葉に従いゆっくりと、ま○この両側を広げる。たらりと愛液が零れ落ちる。蝋燭の薄明りでもわかるほど、ブーディカの顔は羞恥で真っ赤になっていた。
開かれた、ま○こにネロが手を伸ばす、ぐちゃっ！という大きな音がした。
「ハハハ！なんだブーディカ。手でほぐしてやる必要もないほど濡らしておるではないか。淫乱な女だなお前は。」
「アア・・・お許しください陛下」
「クク、いいだろう。逝かせてやるぞブーディカ。」
ネロのペニスが挿入される。そして双方ともに驚愕する。
（嘘だ・・・嘘だ嘘だ！？こんなはずがない。こんな感覚など私は知らない。これは凌辱だ。ローマ兵共が私と娘たちにした行為と同じものだ。・・・なのに、それなのに、なんでこんなに感じる！？）
（バカな！こんな感覚など初めてだ、今まで何にもの女を犯してきた。それなのに、まるで童貞を失う時のようではないか！？）
ネロが腰を動かす。言葉で嬲る余裕もない、我武者羅な動きだった。
激しく腰を振る、そのたびに、ブーディカが悲鳴を上げ悶える。双方ともにすぐに限界が訪れた。
「グウ、出すぞブーディカ、受け止めよ！」
ブーディカは何も答えなかった。心身もともに混乱していてそれどころではなかったのだ。
ネロが射精する。自身の中に出された精子を感じ、ブーディカも絶頂した。>>291
「まだだブーディカ、まだ足りぬ。尻を向けよ。次は後ろからだ。」
はあはあと息を荒くしながら、ネロが命じる。興奮冷めやらぬと云った様子のネロに対し、ブーディカは既に抵抗する気力もないのか、従順に従う。
四つん這いになり、尻をネロに向ける。
胸と同じく大きな尻、美しく程よく筋肉が付いた背中、鮮やかな紅い髪とそこから除く白いうなじ。それらを目にし、ネロはさらに燃え上がった。
「入れるぞ。」と言葉にしペニスを挿入し腰を振る。
2回目だというのに、余裕がない動き。動かずにじっとしていられない。それ程の名器だったのだ。
ネロが平手でブーディカの尻を叩く。
「アアン！」悶える声、ぶるんと震える尻肉、さらに締め付けるま○こ。ネロはなんだか楽しくなってきた。
「良い！良いぞブーディカ！お前は最高だ。・・・決めたぞ。余は死ぬまで、否死してもお前を解放せぬ。永遠にお前を犯してやる！」
ネロが射精する。ブーディカも大きく絶頂した。黄昏時、少年のアクラヴェインは一人で部屋の寝台で膝を抱えてうずくまっていた。
もうすぐ宵闇が来る。それが恐ろしかった。
ーーオークニーの国が滅びて一年になる。父ロット王は反逆者として討たれた。妹のガレスは戦乱の中で行方不明となった。兄たちは人質同然にアーサー王の騎士となり、ここには自分と『母』しかいない。
(ーー母上が怖い)
今、少年が最も恐れる人が母モルガンだった。
戦の前、母とアクラヴェインはアーサー王陣営に保護された。国は滅びたがアーサー王の姉であるモルガンとその子供達は、アーサー王の庇護下に入り忠誠を誓うことで生存を許された。
別の兵士に導かれ、妹も保護されるはずだった。しかし妹と再会は叶わなかった。夫と娘を同時に亡くした母は憔悴し、夜毎アグラヴェインに共寝を頼むようになった。母の気持ちを思えば断れなかった。アクラヴェイン自身も生死も分からない妹の事を思うと眠れない日々が続いていた為、久方ぶりの母の胸の温もりは心地好かった。
二人で床にはいると、いつも母はアクラヴェインを抱き締めて耳元に囁くのだ。
「アクラヴェインは良い子ね。ーーお父様とガレスの仇を、いつか必ずとってちょうだいね」
「ーー母上、もうお休みください。そんなことを口にしてはなりません」
精神の疲弊した母には、アーサー王がただひたすら憎かったのだろう。母の暴言をたしなめながらも『母はそれだけ父と妹を愛していたのだ』と思うと、アクラヴェインは密かに救われる思いだった。
共寝が続いて一月経った頃だったろうか。ーー真夜中に、体を触られ目が覚めた。母がもう一度子供を抱きしめようと、背中から腕を回したのだと思った。しかし母の手は服の合わせから胸元に忍び込んだ。乳首を掠めるように指が動く。女の柔らかな指先が体を弄った。少年の胸先がじわりと熱を持った。それでも母は眠っているのだと思った。枕を抱えなおすように体に触っただけだとそう思い込み、無理やり目を閉じた。
夜は続いた。触れられる度に少年の体は熱を持ち、母の手は、いつしかアクラヴェインの足の間にも伸びるようになった。母の手が自分の体を作り直しているのがわかった。それでも「母は母だ」と言い聞かせた。庭園の薔薇を摘んでは、夫と娘の、空の墓の前に供える貴婦人の姿には、同情されるべき悲しみがあった。母に倣い花を供えながら、アクラヴェインは父の墓前に許しを乞いていた。(母上を疑う私を許してください。今も貴方たちを思って涙を流しておられるのです。ーー父上を裏切るようなことをするはずがない!)
ーー少年がもっと幼くわがままで、恥も外聞も無く周囲に助けを求められる人間だったなら、この地獄はなかったかもしれない。しかし、少年のアクラヴェインは賢く、優しく、家族思いであった。だからこそ、相談できる人間はいなかった。遠いキャメロットにいる兄たちはもちろん、侍従にも主人の醜聞を聞かせられる訳もなかった。女のしたたかさを知るはずもなく逃げ道は既に塞がれていた。
モルガンは口元を一輪の赤い薔薇で隠して微笑んだ。視線の先には父の墓前で必死に祈る黒髪の我が子がいる。ーー女にはすでに息子ではなく一匹の獲物であった。少年は漸く齢が十になる。この時をずっと待っていた。夜毎に柔らかな子供の肌を探りながら、自分と愛し合う姿を想像していた。
(ーー今宵が食べ頃ね)
女は花びらの影で、薔薇よりも赤い唇を舌で舐めた。>>294
月のない夜だった。母は何も言わず、いつもの通り息子の寝室に入ってきた。
寝台に上がり身を寄せる。薄手の夜着を着た、風呂上がりの母の体からは薔薇の香りがした。父の墓に供えた花を思い出し、アクラヴェインは身を固くする。
「ーー母上、もう一年経つのです。もう良いのではありませんか。もう私は共寝をせずとも妹の夢を見ることはありません」
「ーーそうなの。アクラヴェインは強いのね。私は寂しいのよ、今もお父様とガレスが夢に出てくるの。炎の中で泣いているあの子を見ると、不甲斐ない母親だと思って涙が止まらないの」
肩を震わせて涙を滲ませる母親に、それでも少年は毅然と言う。
「父の遺志に背く行いをしたくはありません。ーーもう、こんなことはやめるべきです。どうぞ母上はこちらにお休みください。私は中庭の父の墓前で一晩過ごさせていただきます」
少年は体を背け、寝台からおりようとした。
「ーーひどい子ね」
冷ややかな声がした。母は肩をつかみ、少年を仰向けに寝台の上に引き倒す。抵抗する前に腹に乗り上げ全身で体を押さえ込んだ。母は帯に差し込んでいた小刀で、少年の夜着の合わせを切り裂いた。あらわになった白い胸板に刃が滑り一筋の傷ができ、血が滲んだ。
「あら、かわいそうに」
乗り上げた体をずらし、傷を舐めあげた。舌が触れた場所から、全身がじわりと熱を持つ。体に力が入らず、自分を睨みつけるばかりの息子をモルガンは楽しそうに見つめる。手が胸元と下腹に伸びる。夜毎に丹念に育てたそこは、心と裏腹に女の愛撫を待ちかねていた。
「ーー悪い子ね。もう、意味は分かっていたでしょうに。こんなに待たせるなんてね」
「ーーなんで、こんな事を!?」
「刃の麻痺毒、少しばかり調整が必要だったわね。即効性は良いけれど、もう少し手足を動かしてあげるべきだったかしら」
着物を取り払い、あらわになった少年の肌に唇を寄せる。女の指が足の付け根に触れると、少年は必死にかぶりをふる。構いもせず、指が蠢く。体の奥から熱がせり上がる。少年は涙を流して拒んだ。抵抗むなしく女の指を汚していた。>>295
「これで漸く、愛し合えるわね」
女はうっとりとつぶやいた。粗相をしたと恥じ入る少年の性を、女の指が再びかり立てる。
一方の手で自身の女の部位を暴いていく。
「ーーアクラヴェイン、可愛い子。もう一度私の中においでなさいな」
慈母の微笑みで、ついに女が少年を飲み込んでいく。
うねる熱に少年は悲鳴をあげた。
「うふふ、ああ、なんて素晴らしいのかしら！」
女は少年の上で、炎のように踊る。少年にはそれが国を滅ぼした戦火ように見えた。
ーー狂宴は一晩中続いた。夜明けまえに、母だった女は少年に囁いた。
「法悦を味わったでしょう？ーーガレスもこれを知ってから天へ昇って行ったの」
「ーー!?」
少年は目を見開いた。見知らぬ兵士に妹の護衛を命じたのは誰だったか。国が滅びたのも、妹の不幸も、はじめからこの女が仕組んでいたのだと気付いた。
動かない体に、どす黒い憎悪がこみ上げる。
「ーー悪魔め」
「ーー怖い顔ね。その悪魔を抱いたのはあなたでしょうに。私たちはこれで一蓮托生。ガレスのように他の兄弟を殺されたくなかったら私の言うことは聞くべきだわ」
女は優雅に微笑んだ。
「毒は昼頃には抜けるでしょう。侍従には風邪を引いたのだと伝えて置いてあります。頭を冷やして身の振り方を考えておくことね」
モルガンは軽やかに寝室を出て行った｡>>296
悪魔を見送った後、アクラヴェインは気を失った。気付けば窓から西日が差し込み、すでに黄昏時になっていた。ノロノロと身支度を整える。侍従に、庭仕事に使う大槌を持ってこさせた。身に余るそれを引きずり中庭を歩く。そして、薔薇が供えられた二つの墓石の前に立った。墓石を見るアクラヴェインの目は空虚だった。大槌を振り上げる。大きな墓石を割った。行く度も振りおろし粉砕する。小さな破片になるまで砕き続けた。終わる頃には息が上がっていた。小さな墓石に向き直る。槌を振り下ろそうとした。しかし動けなかった。
『ーーガレスもこれを知ってから天へ昇って行ったの』
脳裏に女の声が蘇る。槌を手放した。少年の膝が折れた。少年は顔を覆って、小さな墓石の前で泣いていた。
ーー十年後のキャメロットの回廊で、執政官アクラヴェインはモルガンに呼び止められた。
「首尾はどう?」
「陛下はお健やかにお過ごしだ。貴方の出番は当分ないだろう。ーー新しい愛人と勤しんでいるがいい。しかし、相手がラモラックとは。随分と面の皮が厚いことだ。だが父親譲りの性豪なら貴方も満足できるだろう」
「誰に似たのか随分と口が悪くなったものね」
「誰かの教育の賜物だ」
「ーー可愛くないこと。噂の厨房の下働きを見たいと思ったのだけれど、アクラヴェインは顔を見ているの？」
「いや、今はケイ卿の庇護下にある。貴方とて、口では負けるだろう。関わらないのが無難だ」
ーーそう言ってアクラヴェインはモルガンから離れて歩き出す。遠くから木剣で打ち合う音がする。
「ランスロット卿、もう一本お願いいたします!」
「あまり無茶をするな、ボーマン。あれだけ働いて休憩時間まで体をいじめては倒れるぞ」
アクラヴェインはふと、足を止めた。ボーマンと呼ばれた件の下働きの声が、妙に懐かしく思えた。
『お兄様!』
そう言って駆け寄ってきて、抱きあげてもらおうとする小さな影を見た気がした。
(ーーいつまでも感傷的なことだ。悪魔と床を共にする男にそんな幸運があるわけがない)
アクラヴェインはかぶりをふって、また歩き出した。>>278
あ゛ぁ゛っ゛！？
R18スレで理想のおねショタジクジャンってレスした者ですけどここで続き書いてくれてたとは！！
20日前後から仕事が年末の追い込みででもに自体にもそんなに来れてなかったから
今初めて読みましたけどやっぱりすごく好き！
ジャンヌの全体的に慣れてなくて覚束無い言動も良いし、初めてで戸惑いつつもジャンヌの胸に夢中なショタジーク君も良い
ショタがお姉さんの胸に夢中になったり安心するの大好きなんだ…あとキスシーンもどれも可愛い
濃厚なのも良いけどこういう頰とか額にするのも慎ましくて良いもんですねぇ>>298
最後大槌じゃなくて、
「昨日供えた、まだ瑞々しい薔薇を振り払って棘で怪我をするアクラヴェイン」
にしておけば良かった。余韻が大事だ。
多分、アクラヴェインはキャメロットに送り込まれるまでずっとモルガンの相手をさせられていたんだと思う。
騎士王に仕えて、初めて母から開放されて、キャメロットの中に安らぎを見いだしていくのかな。毎度おなじみザビ子受けの人です
https://shindanmaker.com/a/522763
↑これ使って色々書きました
主にEX鯖（除：槍ヴラド・呂布・覚者・アンデルセン）>>301 無銘が白野の口の中に入れ、口内で刺激を貪っていると、先を舌で嬲られ腰を引いた。
その反応に満足したのか、見上げた瞳は勝ち誇ったように歪んでいる。悔しいので喉奥まで貫いた。
*
奉仕はされるよりする方が性分にあっている。「奉仕体質」なんてSGがでてくるくらいだから、魂に染み着いた性格なのだろう。
だから、彼女と体を重ねる時も奉仕を忘れたことはない。私の指で、舌でビクビクと震える彼女が何よりも愛おしいと思っている。
……なのだが。
「っ──はく、の……」「ん、ふ、ぅ──？」
今の状況は正反対と言うにふさわしいだろう。奉仕をするのは白野で、私はそれを受ける側に回っていた。
白野が小さな口で私の逸物を咥えている。間違いなく目の前にある光景なのに、どこか現実離れした不思議さを感じさせる。
もっとも、背筋をざわつかせる背徳感と興奮に私の理性はとっくにやられており、じゅぼじゅぼ音を立てて腰を振っていた。
優しく、落ち着いて、緩やかに、と自分に言い聞かせてもまるで意味がない。本人が黙ったままなのをいいことに、私は快楽を貪っている。
肉棒をぴたりと受け入れ、出し入れするたびにこすれる唇。暖かな腔内。とろとろと湧き出る唾液。裏筋を撫でるざらついた舌。
包むように優しく蕩かす甘やかな毒。少女の奉仕に夢中になってしまったのは、自分でも驚きである。
「ん……ちゅ、る♡」「っ、はくの、待て……！」「っ、ふふ……」
考え事を咎めるように突然の強い刺激が私を現実に引き戻した。腔内で白野の舌に先端が嬲られたのだ。
思わず腰を引く。まだこの甘い毒に浸っていたい。精を吐き出すにはまだ早い。もっと、もっと、白野を感じていたい。
しかし当の本人は満足そうに私を見上げて笑っている。私がとっさに腰を引いたことがそんなにも悦ばしいのか。
「まったく──そんなに楽しいなら、もっと奉仕してもらおうか」「んぐっ!?」
ごちゅんっ、と喉奥まで一気に貫いた。先端をぐりぐりと押し付け刺激を甘受する。終わらせるにはまだ早い。>>302 緑茶が白野の湿った中心に下半身を押し付けると、期待した目でこちらを見てくる。
意地悪してわざと入れないで擦り付けると、じっとりした目で睨んできたが、我慢できないらしく、腰が動いていた。
*
「やー、良い眺めっすねー」
余裕ぶってからかうような発言をしてみたものの、俺の逸物はビンビンに立ち上がっているし、息も荒く、心臓はバクバクいっている。
とはいえ、愛しい女が無防備に胸と腹を晒し、脚を大胆に開いて濡れた中心を見せつけ、なおかつ蕩けた瞳で見つめてくるのだ。
これで理性が吹き飛ばない男がいるだろうか。いるならそれはそれで見てみたいと思う。一体どんな精神をしている奴なのか。
しかし、これでも一応自分はいい大人で、相手はまだまだ年若い娘ときた。欲望に駆られた性急な行動はあんまりよろしくない。
我慢のできない男と思われるのは本当に恥ずかしいから、いつも先にマスターをキモチヨクさせるのを優先している。
特に御嬢さんの秘所を指で解すときはそれはもう念入りに行った。何度も嫌とか無理とか言われたけどお構いなしだ。
こういう時は嫌ではなく良いと言え、と教え込みたいところである。やっぱりまだ恐怖が拭えないのかもしれない。
まぁそれでも男として限界は存在するため、トロトロに溶けて見るからに甘そうなマスターをいよいよ頂こうという段階に入った。
びしょ濡れでヒクヒクと男を待ちわびるマスターの入り口。お待たせしました、と念じながら先端を押し付ける。
ようやく来たか、と安堵と期待の混じった目で俺を見つめるマスター。何となく悪戯心が湧き出て、ツッコまずにこすり付けた。
期待を裏切られたマスターは恨めしそうに睨んできた。が、別に悪いとは思っていないはずだ。ゆるゆると秘部を押し付けてくるのだから。
「欲しいですか？ 腰、動いてますよ」「ゃあ……♡ いじわる♡」「はは、すいません」
あー、かわいい。
物欲しげで不満そうな態度こそとっているが、体は正直というやつで、肉芽と擦れる度に気持ち良さそうな声を漏らすのだ。
ぶっちゃけ今すぐぶち込んでぐちゃぐちゃにしたいけど、しばらく我慢してマスターを眺めるのもアリかもしれない。>>303 ギルが白野の膝裏に手をかけ転がすと、秘部が物欲しそうに収縮を繰り返している。
早くと急かされたので舌をねじ込むと、違うと言われたが腰を跳ねさせて気持ちよさそうに息を吐きだしていた。
*
「ひ、ぁ……ぁっ！ ぎる、ぎるぅ……♡」「ふ──善い声だ」
涙で視界がかすんでいるけれど、とにかく心底愉快そうにギルガメッシュが笑っていることは分かった。
彼の長い指がわたしのナカに挿入っている。それどころか、無遠慮にぐいぐいと一番キモチイイところを刺激して遊んでいるのだ。
同時に肉芽もぐりぐり押しつぶされる。空いた片手に胸の先をくりくり弄られる。酸素を求める私の口は彼の唇と舌にあっさり蹂躙された。
ただの凡雑種が百戦錬磨の英雄王に敵うはずもない。そんなことはずっと前から知っていたけど、今改めて自分の体で実感していた。
何とか快楽を逃がそうと脚をばたつかせるが、向こうはお構いなしにぐちゃぐちゃと指でナカをかき回す。
親指に遊ばれる肉芽はとっくに固く立ち上がっており、そこをギルの指の腹が撫でる度にわたしの肉穴がビクビク震え、液がトロトロ湧き出す。
「ぁあああ♡ イく、イっちゃ、ぁ、ん、あんっ♡ イ──」「まぁまて、雑種」「ぁ──……うぅ」
達する直前にギルが指を引き抜いた。行き場をなくした熱が不満を訴えるかのように秘所がびくびくと痙攣する。
ニヤニヤ笑っているギルがわたしの膝裏に手をかけぐいっと持ち上げた。ドロドロに溶けているだろう中心が収縮する。
「どうされたい？」「ぅ……挿れて、ほしい♡ はやく、はや──」「うむ、良いぞ」
あっさりと返事をしたギルにわたしの秘所が口づけられ、じゅぼっと音を立てて舌が入り込んできた。
それちがう、と言いたかった言葉は嬌声にしかならなかった。じゅるじゅる音を立てて吸い上げられ、あっという間に絶頂してしまった。
「む、もう達したか。貴様、いつの間に被虐趣味に目覚めた？」「は……♡ は……♡ ぎるの、せい、でしょ……♡」「ほう？」
ならば責任を取らねばならぬな、などと声色だけ優しくうそぶくギル。ちゅ、とわたしの入口に熱いモノがあてがわれる。
その瞬間、絶頂したばかりなのにわたしの腹が熱く疼いた。間違いなく変な覚醒をしてしまったと思う。どう考えてもこの金ぴかのせいだ。>>304 槍ニキが白野を激しく抱きながら腰を動かすと、耳元で名前を呼びながら、気持ちいい、壊れそう、イっちゃうと繰り返している。
＊
「ひぁ♡♡ ぁ、イく、イっちゃう♡ らんさー、らんさー♡♡♡ すき♡ だいすき♡♡」
どこぞの金ぴかがマスターの声は一級品だと言っていたことを思い出した。
その時は特に何も思わなかったが、今になって深い納得と実感を身をもって味わう。確かにこいつは一級品だ。
真っ直ぐ。控えめ。芯のある。強い。普段はそういった印象を嬢ちゃんの声に抱いていた。
しかし、今はどうだ。あんなにも気高く美しい声色が、俺に抱かれ快楽に溺れる女の声にすっかり変貌している。
耳元で俺を呼び、快楽に蕩け嬌声を上げる女の声。腰を振り最奥へ打ち付ける度に強く締め付け喘ぐ岸波白野。
幾度となく夜を共にしたが、マスターに心惹かれる理由はいまいちよく分からなかった。その声に魅了されたのだと理解したのはつい最近だ。
「は──ずいぶん好さげじゃねえか。そんなに一番奥が好きかよ、っ！」「ぁ──あああああああッッッ♡♡」
もっと聞きたい。もっと俺を求めて欲しい。
純粋無垢な少女が俺の下で淫らな女へと変貌し羽化する瞬間が、何よりも待ち遠しく、何よりも楽しかった。
「は、あ……なんで、まだ、おっきく──ィぐっ♡」「さあ、なんでかねえ」
俺がこんなにもマスターに執着する理由が自分にあるとはまるで分かっていない当の本人は、また喉から甲高い息を漏らした。
無論、声だけではない。快楽に潤む瞳も、まだ未発達の肢体も、そのくせ娼婦のように絡みついて離さない姫穴も、何もかもが俺を虜にする。
幼い少女を自分好みに育て上げるとかいう文化があると聞くがマスターには不要かもしれない。
まだまだ未熟とはいえすでに俺好みの片鱗が見えている。わざわざ手を入れなくてもマスターは気高く美しく、そして淫らに成長するだろう。
……いや、やっぱり育てたいな。閨で俺にどう奉仕するのか手取り足取り教え込むのも悪くないかもしれない。これは先が楽しみだ。>>305 ガウェインが白野を後ろから抱きすくめ、胸を弄ったが、あまり気持ち良くないらしく薄い反応をされた。
なのでゆるゆると下腹部に手を這わせていくと、期待するように身を震わせていた。
*
やっぱり大きい方が好きなのかなぁ、と背後から抱きしめわたしの胸を弄る男に視線を向けた。
しかし少し目を動かしただけではすぐ後ろにいるガウェインがどんな顔をしているのか確認することはできなかった。
年下、かつ巨乳好きを公言する彼。わたしは年下ではあるが、巨乳という点をクリアしているかは首をかしげざるを得ない。
するするとわたしの肌を撫でる指、掌。ふにふにと弾力を楽しむように押し潰し、先を優しく指で挟みこむ。
ん、と鼻から息が漏れる。優しい手つきはじっくりとわたしの体に火をつけていく。なのだが、向こうはそう思わなかったようだ。
「あまりよろしくなさそうですね」「んん……ガウェインが愉しいならいいんじゃない」
我ながら無責任かつ適当な発言をしてしまった。それはそれは、と笑う息が耳に届く。
どうも火をつけてしまったらしく、胸を弄んでいた手が腹を滑り落ちて行った。
彼の指がどこを目指しているのか察してしまったわたしは思わずびくりと肩を震わせ、膝をこすり合わせた。
「やはりこちらが良いですか」「っ──」「どうしてほしいか、教えて頂けますか？」
下腹部。脚の付け根。太腿。ただ優しく撫でられているだけなのに、わたしの中心はそこに納まるモノを欲するようにきゅんと疼いた。
「ちゃんと、さわって？」「どこを？」「っ……わたしの、ナカ……キモチイイとこ──ひぁああッ♡♡」「おや、トロトロですね」
脚の間を武骨な指がなぞるだけで秘部が熱を訴えた。指先は愛液に濡れており、少しスライドするだけでくちゅくちゅと水音が鳴った。
「よかった。あまり胸を触られたくないかと思いましたが……杞憂でしたね」「ん、うん♡ いっぱいさわって♡」
わたしはそう言って閉じたままだった脚を開き、膝裏に手をかけ持ち上げた。息をのむ音が耳に入って、ぴくりと秘所が震えた。
「そこまで待ち望んておられたのですか。それでは、ご期待に沿えるよう努力せねば」
ぐっ、と指に力を入れてわたしの秘所に触れるガウェイン。わたしの心臓がさらなる快楽に期待するように早鐘をうっている。>>306 李書文が白野に、乗って自分で動くように指示すると、最初は戸惑いながら抜き挿ししていたが、今は夢中で快楽を貪っている。
*
「どうだ。たまにはお主が動いてみるというのも」「え、ぇ……？」
突然の発言。戸惑っているうちにアサシンは笑みを浮かべてゴロリと仰向けに寝転がってしまった。
本気で動かないつもりらしい。どうしよう、とわたしは下の口で熱い肉棒を咥えたままおろおろとするばかりである。
「普段、お主が悦ぶところはどこだ？ そこに儂の魔羅を擦り付けてみろ」「う、ん……えっと、確かこのへ、ぅんッ♡」
ゆ、誘導された……！ 言われた通りに腰を動かしたら、一箇所を先端が擦った瞬間ビクリとわたしの体は震えた。
「アサ、シン……」「うむ、筋が良いな。その調子で腰を動かしてみろ」
悪びれもせずそんなことを口にするアサシン。顔は最高に悪い笑顔。この様子ではどんな文句を並べても無意味だろう。
しかしわたしの肉体──とりわけ秘穴は非常に素直で、緩く律動するだけでも嬉しそうに液を滴らせるのだ。
抜き挿しするたびに摩擦が熱になり、快楽になり、わたしの理性を溶かして肉体を燃え上がらせる。
きもちいい。たまらない。あつい。儘ならなくなり始めた思考。それでも下腹に感じるの太く熱いモノは明確に感じていた。
「あ、ぁっ、ん、あ、あん♡ ぁあ……っ、あ────♡♡」
もうわたしはアサシンのことを半分くらい忘れていた。半ば自慰のようなものだ。けれど、体はさらなる悦を求めてナカの肉棒を締め付ける。
先端が内壁に擦れて、一番イイトコロを押しつぶして、最奥をえぐるのがどうしようもなくたまらなくて、夢中で腰を上下に動かす。
「ぁんっ♡きもち、い、あっ♡ぃ、ひんっ♡ぁ、あ、イっちゃう♡イく、イきま……ァあああああ────ッッ♡♡♡♡」
「ふ──っ、呵呵……！ 良い、良いものだ。女が己の上で腰を振る光景というものは……」
アサシンがそんなことを言っているとも知らず、わたしは絶頂の快感に身を震わせていた。>>307
以上です
みんなもこれを機に診断メーカー使ってみてね！
なんだったら自分で作るのもありだよ！微小特異点を修正するためにレイシフトした藤丸立香。そこは何故かサーヴァントと同行できない性質を帯びた昭和の日本のとある片田舎。現地で聞き取りを行った立香は、近隣の村で多数の行方不明者がでていることを知る。下校中の女子生徒や店番をしていた商店の一人娘、はては都会から帰省中の従姉妹たち...。
共通点はいずれも自分と同じくらいの若い娘であるということ。そして事件に関わっていると考えられる「地図に無い村」の存在を知った立香は、何かあったらすぐ引き返す、というダ・ヴィンチからの条件のもと、調査に赴く。
「旅行中家族とはぐれてしまい村に迷いこんでしまった。家族が迎えに来るまで泊めてほしい。」という立香の説明を、村長は「ちょうど空き家があるからそこに泊まりなさい。もうすぐ村で祭りを行うから、それまでゆっくりするといい。」と驚くほど素直に受け入れる。
村に違和感を感じつつも協力的な村民に感謝した立香は用意された夕餉を頂き、翌日からの調査に備え寝床にはいるのであった...。
(ん、なに...？)
体の違和感で目を覚ます立香。
「おや、もう目を覚まされましたか。ことが終わるまでは目を覚まさないはずなのですが、もしや薬が効きにくい体質ですかな？」
「！？」
村長の声に驚き目を覚ました立香は、自分の体が簀巻ききにされて男に担がれていることに気が付く。>>309
「どういうことですか村長！」
「どうしたもなにも、最初からこうするためにあなたを泊めたのですよ。貴女だってこの村に何が起きてるか知りたいからここに来たのでしょう？」
(バレてる...！ いや、この村自体が私をおびき寄せる罠だったんだ...。)
自分の迂闊さを呪いつつも、立香は情報を得るため村長との会話を続ける。
「それで、私をどうするつもり？人買いにでも売り捌くのかしら？」
「はは、そんなことはしませんよ。まあ、道すがら教えて差し上げましょう。」
そういいながら男に立香を担がせ、移動を開始する村長。真夜中にも関わらず道すがら多くの村人たちと遭遇するが、いずれもニヤニヤするばかり。その態度にえも言えぬ不気味さを感じていた立香は、自分が村に対して感じていた違和感の正体に気付く。
（この村、男の人しかいない...。）
子供や女性が一切いないという事実が何を示すのかを考えていた立香に、村長が先程の会話の続きを始める。
「昔からこのあたりは地盤が弱く、天災のたびに多くの被害がでました」>>311
洞窟のなかを進む一行であったが、ふと立香はその壁面に血管のようなものが走っていることに気づく。
「ところが最近、サンシ様の力が目に見えて衰え、地滑りなどが起きるようになってしまったのです。」
一見すると木の根にも見えるそれは、しかし明らかに肉の質感を帯びており、どくどくと脈打っていた。
「サンシ様は村の神であらせますが、それでも肉持つもの。跡継ぎが必要となりました。」
縦横無尽に張り巡らされたそれは、素人の立香の目から見ても明らかなほど、地脈と一体化していた。
「しかし跡継ぎと言っても簡単なことではありません。普段の捧げ物ではそれを産むのには耐えられなかったのです。」
そこまで聞いた立香は「捧げ物」がなんなのか、何故自分を捕らえたのかに気付く。だが時すでに遅く、一行は洞窟最奥部にある広間に到着してしまう。
「ですから、へらいより伝わる儀式に従い召喚したのです。「おおいなるもの」の要石となることが出来る貴女を。」>>312
そこは女性である立香にとって、まさに悪夢のような光景であった。
壁面や床をびっしりと肉の根覆い尽くされた広大な地下空洞。篝火に照らされたその空間には、行方不明になっていた少女達と思われる人物が囚われていた。彼女たち生贄は皆壁や床から伸びた肉の根が体に絡み付いて自由を奪われ、生殖器と思われる器官を体のいたるところに挿入されていた。生贄の半分はまだ自我が残っているのか泣き叫んでいたが、もう半分は既に心が壊れでしまったのか、涙の浮かんだ空っぽの顔で嬌声を上げていた。中には臨月に至ったのか、膨らんだお腹を辛そうに撫でているものもいる。
「どうです、皆サンシ様から有難い子種を頂き悦んでおりますでしょう？」
彼女たちの必死の叫びを、自分たちの都合がいいように解釈する狂信者たち。
男たちが立夏を床に降ろし、戒めを解こうとしたその瞬間、令呪を掲げて強制的に英霊の影を呼ぼうとする立香。魔力の消耗が激しく、令呪も消費してしまう切り札だがここが使いどころと判断したのだ。
「これ以上、好き勝手させない！ 抑止の守護者よ、我に…え！？」
立香が驚いたのは、令呪が帯びていた熱が急速に失われると同時に体が火照りだし、全身の力が抜けていしまったからだ。体の異変に戸惑う少女の鳩尾に、近くに立っていた男が拳をたたき込む。>>313
「はは、力が抜けて驚きでしょう？ 昨夜あなたが食べた食事には、サンシ様の子種を混ぜておきました。サンシ様の子種は強靭ですから、人に食べられても死なず、体内に住み着いてその人の精を貪りながら発情させるのです。何をしようとしたのかわかりませんが、もはや無駄な努力ですぞ。」
蹲った少女の髪をつかんだ男たちは、そのまま立香を広間の中央の祭壇へと引きずってゆく。途中まだ幾分の正気を保っている女性とすれ違うが、みなどうやら自分たちを助けに来たものが敗北したらしいという絶望と、これから自分たちと同じ目に合わせられる者への憐憫の表情を浮かべていた。
祭壇にはぶよぶよとした肉塊が鎮座しており、どうやらそこが部屋中に広がる肉の根の中心のようであった。肉塊の中央に直立しているのは巨大な蛹のようなモノ。蛹の中央には縦に裂け目が入っており、そこから覗く十字の切れ込みの様な瞳孔を持つ眼球を目にしてその正体を察する立香。
(まさか魔神柱!? それにこの魔力の気配、もしかして聖杯!?)
魔神柱の肉片にできそこないの聖杯を埋め込んで作られた偽神は、新たな獲物が来たのを察したのか、触手を伸ばして立香を捕らえて宙吊りにする。そして空中で開脚姿勢を取らされた少女に村男たちが手を伸ばし、制服の上着の胸元をはだけさせて下半身を覆うパンストをずり下す。
「やめて、何でもするから！ 初めてなの、それだけは！」
「それはいい。サンシ様が初めての相手とはまたとない幸せだ。さあ、早く子種をもらってお嫁さんにしてもらうんだ！」>>314
その言葉を皮切りに、立夏に襲いかかるサンシ様。股間に潜り込んだ触手に秘所を割り開かれ、露になったそれに卵がたっぷり詰まった半透明の産卵管がねじ込まれる。乙女の純潔を突き破ったそれはあっという間に奥にたどり着くと、子宮口をこじ開けてその内側に侵入する。そして抜け落ちないように先端の返しを食い込ませると、内部に蓄えた卵を胎内に送り込む。
「ひぃ！ いやぁあ、やめてぇぇ！」
破瓜の痛みと胎内に異物が押し込まれる感触に、悲鳴を上げる立香。異物感が大きくなると同時に下腹部がみちみちと音を立てて膨らみ、着用者の体形の変化に耐えられず制服を止めていたボタンが弾け飛ぶ。少女がいやいやと首を振っても構わず触手は作業を続け、産卵管が引き抜かれるころには立香の腹は臨月の妊婦を上回るほどに膨れ上がっていた。そして埋め込んだ卵に種付けするため、表面をイボでびっしりと覆われた生殖器が挿入される。表面のイボで敏感な粘膜を押し潰しながら往復運動を繰り返し、卵がみっちりと詰め込まれた子宮に何度もノックをする触手。
「ダメ、イぐ、イっちゃうぅぅぅ・・！」
衝撃を伴う快感の波に襲われ、意識が飛びそうになる立香。少女の肉体の昂ぶりが最高になって絶頂すると同時に、挿入された触手の先端から夥しい量の白濁液が吐き出されて立夏の意識を快感で塗りつぶしていくのであった…。>>315
脳の限界を超える快感を超える限界を流し込まれ、ぴくぴくと痙攣する立香。意識が戻らない少女の体をサンシ様が床に降ろすと、村男たちがその髪をつかんで頭を固定する。そして荒い呼吸を繰り返して開きっぱなしになっている少女のお口に、先ほどの種付け触手が挿し込まれる。
「！？ ん、んぐぅ！？」
息苦しさに目を覚ました立香であったが、がっちりと頭をつかまれているため吐き出すこともできず、そのまま顎が外れそうなほど大きなそれを咥えさせられる。喉の締め付けに満足した触手はそのまま奥に突き進み食道の入り口に達すると、さっき以上の量の白濁液を胃に流し込む。せっかく手に入れた上等な苗床が、万が一にも逃げ出さないようにとその力を全て奪ってしまうつもりなのだ。
そして子種を吐き終えた触手が粘ついた糸を引きながら、口腔から引き抜まれる。自身の呼気から精臭が漂うのを感じながら、酸欠で脳に障害が出ようとも子を孕めればそれでいいと言わんばかりの乱暴な処置にすっかり心が折れてしまった立香。そんな哀れな少女に、最後の仕上げが襲いくる。
それは偽神の核である聖杯を宿した、一本の極太触手。表面に無数の青筋を浮かべた、規格外のそれを挿入するサンシ様。少女の肉孔が張り裂けそうなほど拡張されて呻き声を上げる立香だが、更に尻穴と尿道に無数の触手が殺到し、入り口の括約筋をこじ開けてその内側に肉の根を張り巡らせる。
そして本体を覆う殻の裂け目を開き、その姿を露にするサンシ様。殻の内部から現れたのは、人の背丈を優に超えるごつごつとした巨大な肉の柱。殻の中に引きずり込まれた立香はその内側にびっしりと並んだ魔眼からの刺す様な視線に晒され、それがもたらす邪視によって体の自由を奪われてしまう。>>316
操り人形と化してうつろな笑みを浮かべながら、まるで愛しい人とまぐわうかのように肉柱に抱きつく立香。ギチギチと勃起した男根を思わせる肉柱に両胸を密着させ、涙を流しながら少女がその表面に舌を這わせると、それに応えるかのように肉柱の頂から噴水のように大量の白濁液が降り注いで少女の髪や体を汚していく。そんな立香の体をさらに密着させようと、彼女の体を肉の根が覆い、抱きついている肉柱ごと彼女の体を締め付ける。自身の体とサンシ様の本体に挟まれる形でボテ腹を圧迫され、つぶれたカエルの様な無様な悲鳴を上げる立香。そんな彼女の体を覆い隠すように、さらに何条もの肉の根がかぶさっていく。そして激しく前後する極太触手に合わせて腰を振るのに夢中になっている彼女の体が、肉の根で覆われてほとんどみえなくなると、サンシ様はその殻を閉じて立香を体内に幽閉するのであった…。>>317
～数日後～
再び洞窟を訪れた村長たちの目の前で、サンシ様より勢いよく吐き出される立夏。胎内から引き抜かれた触手にはもはや聖杯の輝きはなく、孕み腹の中に漂う気配から立香は自分が特異点を生み出す元凶の苗床になってしまったことに気付く。核が失われたためか、あれほど激しく立香と交わり続けていた本体も今は全く動きを見せず、周囲の肉の根たちが生贄の少女たちを貪る動きも心なしか単調に見える。
「どうやら無事にサンシ様を孕めたようですな。」
青ざめる少女の内心を知ってか知らずか、満足げに頷く村長。そして村人達に両脇から抱えられて洞窟から連れ出された立香は、最初の夜に滞在した空き家に連れて行かれる。
そして身重の女性を気遣うそぶりも見せない男たちによって乱暴に布団の上に投げ出される。
「サンシ様が産まれ直されるまでのあいだ、我々で客人の相手をさせていただきます。」
左右それぞれの手首と足首を枷でつないで少女の自由を奪い、荒縄を使ってその首を柱に結わえ付ける村人たち。そして小屋に繋がれた家畜のような惨めさを味わう立香の肉体に、欲情した男たちが群がっていく。>>318
そこからの一月は、まさに新しい地獄の幕開けであった。
代わる代わる訪れた村人によって昼夜の区別なく犯され、休息はおろか寝ることすら許されない立香。ある時は数人を一度に相手にさせられて孔という孔を男根で塞がれ、またあるときは異常な妊娠をしたためか大きくなって母乳を分泌するようになった両胸に、家畜用の搾乳機を取り付けられて精も根も尽き果てるまで搾られ続ける。そして立香の反応が乏しくなると、どうせ毒が効かないのだからとマン繰りがしの姿勢を取らせた立香の菊門に漏斗を差し込んで秘蔵のどぶろくを流し込む。性行前に媚薬として女に飲ませる為の、サンシ様の子種を混ぜた特製のそれが腸粘膜から吸収されるとたちまち火がついたように泣き叫ぶ立香。トイレに連れて行ってほしい、もしくは疼きが止まらない体を沈めるためにだれか挿れてほしいと懇願する立香を男たちは笑いものにする。そして耐えきることが出来ず布団の上に水溜りをつくってしまった立香が己の惨めさに顔を伏せるのを見計らい、再び輪姦地獄が幕を開ける。>>319
そしてひと月後、村中の男たちによって延々犯された少女は祭りの会場である村の広場に設営された祭壇に連れ出されていた。巫女装束に着替えさせられた立夏は祭壇の前で開脚姿勢を取らされ、その手足を荒縄で固定されていた。白足袋に包まれたつま先は宙吊りにされながら悩ましげに曲げたり伸ばしたりを繰り返しながら震え、純白の装束は胸元をはだけさせてその内にある母乳を垂れ流す豊満な胸を露にし、また通常のそれとは異なりスカート状に縫製された緋袴は、腹上までたくし上げられて孕み腹とその下にあるよだれを零すだらしない秘裂を惜しみなく晒していた。そして手入れすることもできずぼさぼさに伸びた赤毛の上には、豪奢な天冠が載せられて異様な雰囲気を醸し出していた。
少女が漏らす呻き声に合わせて緩やかに上下する孕み腹には何枚もの呪符が張られ、時折その内側で胎児が暴れたことで伸びきったヘソが歪むとそのたびに短い悲鳴を上げる立香。
そんな少女の惨状を満足げに眺める村長は村人たちが全員集まったのを確認すると、香木を焚きながら祝詞を読み上げる。祭りの始まりだ。
村長にあわせて村人たちが祝詞を読み上げると、あたりに異様な空気が立ち込めてどこからともなく地鳴りが響きだす。そして香を嗅ぐと同時に陣痛が始まる立香。臭気が強くなるのに合わせて強くなる激感も、度重なる凌辱によって頭が壊れてしまった立香には気つけのような程よい刺激でしかなかった。>>320
そして祝詞が終盤に差し掛かると、広場のあちこちから生じた地割れより肉の根が姿を現す。同族の気配を感じてか、それとも子宮の締め付けに反応してか、腹を突き破らん勢いで暴れ回る胎児。そして村人たちが見守る中、ついに産道より這い出す新たなサンシ様。
肉塊に無数の眼球を備えたそれは周囲の肉の根と連結するとたちまち成長し、大樹のような姿へ様変わりする。その様子をぼうっと眺めていた立香の耳に、懐かしい声が響く。
「先輩！そんな、どうして、なんでこんなことに！」
慟哭の主はマシュ・キリエライト。消息不明になったマスターを探すべく、デミ・サーヴァントの力を封印して特異点に赴いたらしい後輩は、立夏と同じく巫女装束に身を包み数人の村人によって地面に組み伏せられていた。
自分に向けられた嘆きの感情とサンシ様に向けられた嫌悪の表情、そして自分の膣孔から伸びる臍の緒がサンシ様に繋がっているのを目にした立香は、もはや自分がマシュのところには戻れないことを悟ってしまう。
(ごめんねマシュ、みんな…。私、もうそっちには帰れない……。)
聖杯と化したかつての母胎を取り込むべく、肉の根で作った繭で立香の体を包むサンシ様。
そして組み伏せられたマシュも村人によって装束を剥され、肉の根に襲われるなか藤丸立香はその意識を手放すのであった…。
ー終ーふと気がつくと、私は真夏の海岸に立ち尽くしていました。くらくらするほどの強い日差しが降り注ぐなか、ぼんやりと私は考えます...。
(ここはどこ...？ 何で私はここにいるの？)
身に着けているのは水着だけ、それも辛うじて乳輪が隠れる程度の面積しかないマイクロビキニ。胸の大きさも変です。明らかに私の記憶よりも大きくて、まるで小玉のスイカを胸の前に抱えているみたいで足元も見えません。体も何だかおかしくて、潮風が吹いただけでお肌がむずむずします。
(ん、ちょっと、こすれて変な感じ...。)
それにしても私は何でここにいるんでしょうか？たしか兄さんやお爺様から、やっと先輩の家で姉さんと一緒に暮らすことを許してもらえて、それからお夕飯の買い物にいって、後ろで急に車が停まる音がして...。
ダメ、どうしても思い出せない…。
「お嬢ちゃんどうしたの？ひとり？名前何て言うの？」
後ろを振り向くと、そこには少しガラの悪そうな、見覚えのないおじさんたちがいました。見知らぬ人達に話しかけられて戸惑っていると、突然私の口から勝手に言葉が飛び出します。
「はい...。間桐桜、XX歳です...。今日はおじさんたちとえっちなことをしたくて、一人でここに来ました...。」
何を言ってるのでしょうか？私は自分がどうしてそんなことを口にしてしまったのか、まったくわかりません。
「おぉそうなのかい？そりゃあよかった！暑すぎるせいか、ナンパできるような女もいなくて困ってたんだよお。」
そういいながらニヤニヤしたおじさんたちは、私の肩や腰に手を回して逃がさないようにガッチリと抱え込みました。ほんとうは先輩以外の男のひとには触られたくないのに、なぜか逆らうことができないまま、私は人気の無い岩陰へ連れていかれました...。>>322
「おじさん、サクラちゃんみたいなおっぱいが大きな子に種付けするのが大好きでねえ。」
そういって、刺青をしたおじさんは何度もキスをしてきます。ねばねばするおじさんの舌が口のなかに入ってくると、汚いと思っても舌を絡めるのをやめられなくて、まるで私の体なのにそうじゃないみたいです。
(なんで？なんでイヤなのにやめられないの？)
キスをするたびにお腹がきゅんとして、男の人のが欲しくなってきました。我慢出来ず腰をもじもじさせていると、後ろに立っていたピアスのおじさんが私のお尻を鷲掴みしてきました。ピアスの人はパンツのなかに手を入れると、そのまま後の穴に指を差し込んできます。
「ひゃう！」
お腹のなかで指をくいっと曲げられて、私は思わずお尻の孔をきゅっと締めてしまいました。
「お、イイ締め付けだな。それじゃあもう一本いれてみようか。」
反応が面白かったのか、おじさんは二本三本と指を入れて、きつきつになった穴の中を滅茶苦茶にかき混ぜます。
「はぅう…。う、うぅぅぅ…。」
「上手くほぐれてきたな。これならおチンチンも入りそうだ。」
そう言いながらおじさんはパンツをずらすと、何本もの指で無理矢理広げられたおしりの穴におちんちんを挿れてきます。>>323
「あぅ、あぐぅううう！？」
お腹のなかにおっきくて熱いものが入ってきて、とても苦しいはずなのに、あまりに気持ちよくて私の腰が勝手に動きはじめます。でもそれだけじゃ全然足らなくて、どうしても我慢できない私の指は、自然とおまたを弄ってしまいました。パンツの内からクチュクチュと音をたてていると、髭のおじさんが私の手首をつかんで取り上げます。
「勝手にこんなに濡れちゃってるなんて、イケナイ娘だなぁ。お仕置きをしなくちゃ。」
そう言いながらおじさんは水着を脱いで、私の目の前におチンチンを突き出します。
「いやぁ…」
とっても臭くておっきいの顔にを押し当てられて、思わず声が漏れます。でもなんででしょうか、イヤなはずのそれから目を離せません。自然と口が開いて目の前のそれをぱくっと咥えてしまいました。それに満足した髭のおじさんは私の頭を両手でつかんで、開きっぱなしになったお口の中にぐいっと喉の奥まで押し込みます。生臭い臭いがお口いっぱいに広がって、息が詰まって思わず吐き出そうとしましたが、おじさんは私の頭を押さえつけて、さっきよりも奥まで押し込みます。
肺の奥まで不快な臭いが流れ込んで、のどを塞がれて息をするのも難しくなってしまいました。
(苦…しい……。)
そのはずなのに、そう思うことが難しくて、息苦しさでくらくらになりながらも夢中になってしゃぶり続けます...。そしてされるがままの私に、おじさんは叫び声をあげます。
「出すぞ、さあこぼさない様にしっかり受けるんだ！」
そういいながら、おじさんは何度も私のお口に流し込むのでした…。>>324
しばらくして満足したのか、おじさん達はたっぷり汚された前後のお口からおチンチンを引き抜きます。
よほど沢山出したのか、口から引き抜かれたおじさんのからは、たくさんの白いのが垂れて顔にかかります。
「ふぅ、おじさん気持ちよくてつい出しすぎちゃったよ。さあ、美味しいから舐めてごらん！」
「はい、いただきます...。とっても、美味しいです...。」
とっても臭くて苦い、好きな人のじゃなければ触りたくもないものが顔にかかってるのに、何で私はこんなにうっとりとするんだろう...?
本当は嫌なのに、好きな人の以外は見るのもイヤなのに、まるでシロップでも舐めるかのように、私はうっとりしながら顔にかかった精液を舐め続けます。
「どう？このまま最後までいっちゃう？」「そうだな、せっかくだからヤれるところまでやっちまおう！」
私が何をされても抵抗しないので、おじさんたちは私の水着を脱がせにかかりました。肌に食い込みながら胸先を覆い隠していた布地をずり上げられると、つん、と尖った先端が露になります。>>325
「すっげぇ！こんなにでけえのに、マシュマロみたいだ！」
そう言いながら、ピアスのおじさんが私のおっぱいを目茶苦茶に揉みしだきます。
(何でだろう...。イヤなのに、触られるだけで気持ちイイ...。)
おじさんの指が乳肌に食い込むたび、胸のなかで何か熱いものが込み上げてきます。そして熱いのが限界まで溜まると、胸の先から勢いよく白い液体が迸りました...。
「え！？サクラちゃん、赤ちゃんいるの！？」
私が涙を浮かべてゆっくりと首を横にふると、おじさんは安心したのか、「そっかあ、サクラちゃんがえっちな娘だから出るようになったのかな？赤ちゃんがいないなら、もらっちゃってもイイよね？」と言いながら、私の乳首を咥えました。そして何度も舌の上で転がしながら、私のお乳を吸い続けます。
ぶわっと産毛が逆立つような感覚が広がりましたが、なぜか私はそれを拒絶できません。それどころか「もっとぉ...もっと吸ってぇ...。」とおねだりしてしまいました...。
「おい、俺たちの分も残しとけよ！」
ピアスの人が吸い終わると、左右に立ったおじさんがそれぞれ私の胸を両手で挟んで、力任せに押し潰します。ぎゅうっと搾られたおっぱいの先からは面白いくらいの勢いでミルクが噴き出して、まるで水鉄砲みたいです…。その様子をピアスのひとはカメラを構えながら眺めていましたが、私がお乳を搾られながらパンツをずり下ろすと、おまたのあたりを見ながらこう叫びました。
「すげぇっスベスベじゃないか！」
大声で言われてしまい、また大事なところを見られて頬がかぁっと熱くなります。
すると私の口から勝手に「はい、おじさんたちといっぱいエッチしたくて、生えないようにしてもらいました...。」という言葉が出てきます。>>326
「そうかい！それじゃあお待ちかねの本番だ！」
おじさん達は逃げられないように私を押し倒すと、肩や腕をつかんで砂浜に押さえつけます。そしてヒゲの人が私の腿を掴んで左右に開くと、固くなったなったおチンチンを私の大事なところに挿入します。そして私がなかに入ったおじさんのを一生懸命締め付けると、おじさんはとても気持ち良さそうにしながら腰を前後させてきます。
「さあ、おじさんからのプレゼントだ！」
そういいながら、ヒゲの人が勢いよく熱いのを出してきました。先輩以外の人に体が穢されてすごく悲しい気持ちになって、でもなぜかもっと欲しくてたまりません。我慢できなくなった私は、必死になっておじさんたちにおねだりします。
「もっと、もっといっぱい桜に出して下さい！」
「いやしんぼだな、サクラちゃんは。それじゃあおかわりだ！」
そう言いながらも、おじさんは何度も熱いのを私のなかに出してきます。５回目までは覚えてましたが、そのあとは気持ちよすぎてもう覚えていません。いれる人も途中何度か入れ替わりましたが、お腹がくうくうするのはずっと収まりませんでした...。
「こりゃあ凄い。おじさんたち、もしかしたら着いてこれないかもだ。」
自分の乳首を自分で咥えてお乳を吸いながらなおもおねだりしていると、ピアスのおじさんは前の穴にいれたままの私の体を抱き抱えてました。そして私の後ろに立った刺青のおじさんが、私のおっぱいを鷲掴みにしながらぽっかり空いたままのお尻の穴にいれてくれました。
前と後ろ、両方の穴が熱いもので一杯になって、私はあまりの気持ちよさに思わず悲鳴をあげながら、ピアスのおじさんを抱き締めます。
それからはもう、私は夢中になって腰を動かしました。ピアスのおじさんが疲れたのか座りこむと刺青のひととヒゲのひとに変わってもらって、それもダメになるとへたりこんだままのおじさんに跨ります。
何度かおじさんたちがやめてくれ、と言ったきがしましたが、そんなことよりいっぱい出して欲しくて、頑張って腰を動かし続けました...。>>327
ふと気がつくと、周りのおじさんたちは死体のようにピクリとも動きません。土気色の顔から時折呻き声が聞こえるだけです。
誰も動かなくなったのを確認した私は、おまたの間からヌルヌルしたものがこぼれ落ちるのも構わずぎこちない手つきで水着を戻すと、男の人たちをそのままにして岩陰を離れてしまいました。本当は救急車でも呼ぶべきなのに、なぜかそうする気にはなれなかったのです。
そして自分でもどうしてだかわかりませんが、誰にも見つからないように、近くの防風林に裸足のまま向かいます。
林のなかでは、知らないひとが私の帰りを待っていました。
「お帰り、さくらちゃん。頑張ったご褒美に大好物の頭が弱くなるおクスリだよ♪」
私が嬉しそうに近寄ってくると、知らない人は私が馬鹿みたいに出した舌のうえに錠剤をのせます。
「サクラちゃんの受精卵、とっても美味しいからいっぱい食べれてお腹にいる仔も喜んでるよ。このまま卵巣が空っぽになるまで、一生懸命頑張るんだよ」
そういいながらその人は私の頭をナデナデしてくれて、とっても嬉しくて凄くどきどきします。そういえば、誰かこんな風に誉めてくれる人がいたような...。
「頑張ったらご褒美にまた蟲風呂に入れてあげるからね、あんな老いぼれのよりもずっと気持ちイイから♪」
もう私の頭では何て言っているのかもわかりませんが、それでもご褒美がいっぱい欲しくて、私は胎内でナニかがもぞりと動くのを感じながら「はい...。ご主人様...。」と返すのでした...。>>292
３．犬
初夜を迎えて以来、ネロは様々な趣向でブーディカを犯した。中でもネロが気に入ったのは、ブーディカを犬として扱うと云うものであった。
ネロの足元に跪きつま先に口付けする、これがブーディカのネロへの朝の挨拶だった。従順なブーディカにネロは首輪とリードを投げてよこした。
「犬に成れ」皇帝は奴隷に対し短く告げる。「はい。」と奴隷もまた短く答えた。
身に着けている衣を脱ぎ、首輪をつける。四つん這いになり、リードの持ち手の部分を、口にくわえてネロに差し出す。
「よしよし、今日は良い天気だ、中庭で思いっきり遊んでやろう。」
そう言うとネロはリードを引いて歩きだす。楽しくて仕方がないという顔、軽い足取り、鼻歌でも歌い出しそうな口調だった。
「ワン」
犬の返事をして、ブーディカもネロに続いて歩く。
首輪以外一糸纏わぬ姿で、四つん這いになり、他の下人達の目に晒されながらだ。
>>329
ネロの後宮は広い。その広い後宮には当然多くの下人達が、後宮の維持のために働いている。そして下人達の全てが、ネロの趣味に適う美女、美少女、美少年達だった。
そんな下人たちのそばを皇帝と奴隷が通り過ぎる。
下人達は二人を見て驚くものの、すぐに目を逸らし仕事に戻ろうとする。当然と云えば当然の反応だった、皇帝の戯れに下手に興味を示して、不敬とされてはたまらないからだ。
だが、目が離せなくなってしまった者もいる。
一人の少年は皇帝と犬になった奴隷を見て、自身も理解できない感情を憶えた。
皇帝はその美貌を興奮により、紅潮させて歩いていた。
奴隷は表情こそ見えないが、羞恥のためか耳まで真っ赤になっていた。
少年は皇帝と奴隷に見とれた。皇帝とは言え、ネロの様な年若い少女がブーディカの様な大人の女を犬として扱うという、倒錯に思考が出来ないほど衝撃を受けていた。
だから気付かなかった。少年が皇帝と奴隷を見ているように、皇帝も少年を見ているということに。
「小僧！何を見ている！？」
慌てて少年は否定した。何も見てはおりませぬ、と、しかし。
「ほう、ではこれは何だ？」
ネロの声が嗜虐の色を帯びる。その手が少年の一物をつかんだ。我知らず少年は勃起していたのだ。
「余の奴隷を窃視しあまつさえ欲情するなど、・・・去勢してやろうか」
先ほどの興奮などあっという間に消え去り、少年は恐怖で蒼白になった。
>>330
だが、少年は犬になった奴隷に救われることになった。
「ワン！ワンワン！」
奴隷が犬の鳴きまねをしながら舌を出して皇帝に顔をこすりつける。そして皇帝の前に進み尻を振る。
それはあたかも犬がご主人様に媚を売り、構って欲しいとねだる様だった。
それは人間が犬に落ちる悲惨で滑稽な光景だった。それはどこまでも淫靡な光景だった。
「フフフ、可愛い奴め。・・・いいだろう。中庭へ急ごう。そこで思いっきり可愛がってやる」
そう言いながら、ネロは少年に向かって追い払うように手を振った。
そうして、少年は難を逃れたのであった。『お兄様！』
此方に笑いかける少女の面影を、未だに殺める民にみる。母に庇われた少年はカルデアと共に撤退した。聖都は今は、物言わぬ亡骸が塀の回りを囲っている。騎士に残党処理を命じ、ガウェインは城内へ戻っていく。
ーー獅子王からの慈悲の一撃で荒野に叩き出されたガウェインを迎えに来たのは、弟の配下の騎士だった。更に、城内に戻り手当てを受けるガウェインに果物が差し入れられた。
(ーー生前では考えられない対応ですね)
生前では分かり合えなかった弟が自分を気にかけていることを嬉しい、と感じる心はあの日に焼け落ちてしまった。
ーー彼女がどんな形でも今も側に居たのなら、ガウェインはこの心遣いを喜べただろう。
オレンジを手にとり皮を剥く。鮮やかな香気が広がる。ブリテンでは育たない作物。彼女に食べさせて見たかった、と思う。瑞々しい一房を口に入れた。噛み締めると甘く、酸味と苦味が口に残る。歓喜と興奮と後悔の味。
ーー初めて、妹の体を暴いた時のように。>>332
ガレスに触れたのは、エルサレムに現界してからのことだ。
生前では考えられない行いだった。
長く離れて暮らしたと言えどやはり彼女は妹で、自分は彼女が誇れるような良き兄でありたかった。モルガンを殺め、彼女が兄たちを拒絶し手元から離れた時も、それでも「もうこれで妹は母に利用されなくて済む」と考えれば、乗り越えられぬ悲しみではなかった。
ガウェインの心を抉ったのは彼女が信じていた騎士に殺された日だった。ーーそうして思い知った。失わない為に、自分から離れるならば手足の腱を切ってでもそばにおけばよかったと。
呼び出されたこの土地で、妹は自分と同じ考えで獅子王についてくれたのだと思った。しかし違った。彼女の心を決めさせたのは彼女を殺めた男の意志だった。それを知って、ドス黒い嫉妬が胸中に渦巻いたことを覚えている。
ーー彼女が戦闘の後に手の洗浄をことを知っていた。そしてすぐに籠手をはめて、人前では決してそれを取らないことも。
行軍中、斥候に二人で出たひのことだった。立ち寄ったオアシスで、一人で沐浴をしている妹をガウェインは背後から抱きすくめた。濡れた素肌は真珠のように白く美しかった。船を砕く嵐のように、男を知らないその体を暴いた。
少女は最中もその美しさを称えられた手を決して見せなかった。『士道に背く行いをしない騎士』の、兄の乱心を諌める行為のようで、自分が傷つけているくせに、心を許されていない悲しみが男の心を煽った。荒々しく、優しさのかけらもない行為で、ガウェインは掌中の珠を割った。>>333
全てが終わった後の妹は兄を責めなかった。籠手をはめた儘の手ではあったが、宥めるように頭を胸に抱かれたことを覚えている。
その後はもう妹の顔を見ることはできなかった。いっときの興奮が過ぎてしまえば、残るのは苦い後悔ばかりだった。同僚たちも気づいたのか気づかなかったのかは分からないが、態度が何ら変わることはなかった。
最後のあの日初めて妹の手を見た。
だからこそ自分が終わらせなければと思った。
ランスロットにも誰にも渡さない。死を以て、永遠に自分のものにするつもりだったのかもしれない。
(アクラヴェイン、お前の兄はこんな醜い男だというのにな)
オレンジを噛みしめながら思う。黒髪の弟の方が妹を、妹として大切に思っていただろう。
だからこそ苦痛から解放してくれたその恩義から、自分にこうして心を砕くのだろう。
ーー自分の醜さを自覚して初めて、分かり合えなかった弟の優しさを思う。
第二の生は皮肉ばかりを残していく。黄昏に染まる聖都で男は一人自分を嘲笑った。>>335
朝勢いで書いてものを、夜冷静になって見返してみると全くエロくない・・・。
あと絶対これガウェインじゃない。
ーードロドロしてるかもしれないけども、彼は結局最後に王を選ぶんだよ。
黒歴史が生まれてしまった(T_T)>>335
「ガレス卿、斥候ご苦労だった。夕刻の夜襲の準備が整うまで体を休めておけ。ーー陛下の御命令だ」
アクラヴェインは眼前にひざまづく妹ガレスに、何時ものように冷ややかな声で伝えた。
「ーー承知いたしました。自らの天幕で休ませて頂きます」
夜襲を掛ける相手、十字軍の駐屯基地の情報を報告した妹はアクラヴェインの天幕から退席する。重装備の鎧をまとったその後ろ姿を、アクラヴェインは静かに見つめていた。
夜襲の準備はランスロットとトリスタンに任せた。兄ガウェインのギフトは使わず、闇に紛れて強襲する手筈だ。妹ガレスと共に斥候にでたガウェインは夜襲の間、自陣の守りを任せている。全ての準備は整っている。
息を吐いて覚悟を決めると、アクラヴェインは天幕を出て妹を追った。
ーー先ほどの妹の歩く姿に「嫌な予感」があった。かつて自分が幼少期に「母から受けた
こと」それと同じことが妹の身に起こったのではないかと。
(しかし、ガレスは手練れの騎士だ。その上ガウェイン卿がいて、そのような事が起こる筈がない)
『ガウェイン卿がいてーー』
胸中の不安を取り除けないまま、アクラヴェインは妹の天幕の入り口に辿り着いていた。
「ーーガレス卿、所用で伺った」
「ーーアクラヴェイン卿？どうぞお入りください」
内側から聞こえた声に返答し、入り口の布を引き上げる。タイトル入力ミスです・・・。
天幕の中には胸鎧を外し、籠手と鎖帷子姿の妹が居た。
「先ほどの報告に何か不備がありましたか。ご足労をおかけして申し訳ございません」
ガレスは会釈してアクラヴェインを迎える。
「ーーいや、不備はないが聞きたいことがあった。ガレス卿、斥候に出た際『水を浴びた』のか？」
「ーーはい、途中十字軍の斥候に出た兵が進行予定のオアシスに常駐しておりまして。五名ほど斬り倒しました。生き残りは一人もおりません。兵の装備や情報を書いたパピルスは此方で全てを書き写したのち、ガウェイン卿が焼却しております。ーーお恥ずかしい話ですが私は返り血を浴びまして。陛下の御前に罷り出る前に身支度をさせていただきました」
ガレスの報告は淀みない。話していることはすべて事実だ。
「その間ガウェイン卿はどうされた」
ガレスの眼が、一瞬揺らいだ。
「ーー焼却の後は見張りをしておられました。他は何もございません」
「ーーそうか。それならば良い。体を休めなさい」
それを伝えると、アクラヴェインは天幕を出た>>338
アクラヴェインは動揺していた。それが言動に表れて妹に向けた言葉は思いの外柔らかい響きとなった。
嫌悪と恐怖と確信があった。
あの兄が、母モルガンと同じことをしたのだとアクラヴェインは理解した。胸中に義憤と信頼を裏切られた哀しみが炎のように燃えていた。
(問い詰めて、告発するのだ。ーー王妃のように！)
歩きだそうとするアクラヴェインの右腕が強く引かれた。背後からガレスが兄の腕を掴んでいた。
「アクラヴェイン卿、ーーいいえ、アクラヴェインお兄様。私の天幕にお戻りください。忘れていた報告がございます」
騎士である妹の手には、万力のような力が込められている。動けばアクラヴェインの骨を砕く覚悟だった。夜の作戦の前に自分が戦線を離れるわけにはいかない。アクラヴェインは言葉に従い、ガレスの天幕に戻った。
「ーーお気付きになられたのですね」
「ーー気付きたくなどなかった。かつての王妃のように、母のように振る舞う兄妹などに」
妹は吐き捨てられた兄の言葉を静かに聞いていた。
「ーー戦火に興奮を煽られたか？一時の気の迷いであってくれるなら今回は目を瞑る」
苦々しい表情でアクラヴェインは言う。
「戦火に煽られたのとは違います。ガウェインお兄様は、一人で取り残された生前から、ずっと後悔を抱えてこられたのでしょう。ーー『失う位ならば、腱を切って籠にでも入れておけば良かった』と。最中も、身体中で哭いておられるようでした」
妹の声は穏やかだ。兄の狼藉を怨んでもいない。『慈母』という存在はこのように話すのだろうかとアクラヴェインは思った。
「一回りも違うお兄様ですから、ずっと憧れの大人として見ておりました。でも本当は、私たちを救えなかったガウェインお兄様が一番悲しかったのでしょう。ガヘリスお兄様を殺めた私に資格はないと分かっていても、存分に泣かせてあげたかったのです」>>339
何時までも幼くて、守るべき存在だと思っていた末の妹が、自分たちが背中を追いかけた長兄を守ろうとしている。アクラヴェインには、もう何も言えなかった。
「ーーお兄様。このような『不浄』の身ではありますが、人が生き残るために聖都の完成を目指すのは我等が騎士の総意です。ーーどんな形であれ私はもう選んでしまった。敵を打ち倒すまで、この身が滅びるまで戦い続けます」
濃い隈の浮かんだ顔で、妹は無理矢理に笑った。アクラヴェインは思わず妹を抱き締めた。
もう死人だというのに、互いに伝わる体温は暖かかった。
ーー幼少の頃はいつもこうして一緒に遊んでいたのに、随分と遠くに来てしまったと、お互いが思った。
「ーー体を休めておけ。夜襲には毒矢と煙を使う。あらゆる毒に耐性を持つ『不浄』のギフトのお前に、最前線に立ってもらう」
「ーー承知いたしました」
「ーーまだ、死ぬなよ」
「ーーはい、死に際は心得ています」
妹は微笑んだ。それを見てからアクラヴェインは手を離して、振り返らずに天幕を出ていった。>>340
「死に際は心得ています」
妹はその通り、有言実行したのだ。最期の時には十字軍の首魁を道連れに旅立っていった。
アクラヴェインが介錯をするよりも早く、兄ガウェイン卿が妹を影すら遺さずに焼き尽くした。
あれから、兄は心を喪った。民を守る騎士たらんとしていた男が、無情にその命を屠っていく
。生前では見ることがなかった兄の「悲しみ」をアクラヴェインは初めて知った。
「私たちを守れなかったお兄様が一番悲しかったのでしょう」
そう言った妹が今も居たのなら、彼は嘗てのように、こちらに明るい笑顔を向けてくれただろうか。
三蔵法師が旅立った日から幾日か。ガウェインは聖伐の不手際から獅子王の慈悲を受けた。遠く焼き尽くされた大地に配下を送り、城に戻り次第傷の手当てをするよう命じた。
そして、別の配下に城下町で果物を購わせ、兄の元へと贈らせた。
「ーーアクラヴェインお兄様。侍女が教えてくれたのですが、ローマには『オレンジ』という果物があるのだそうです。ブリテンでは育ちませんが、聖書や古くの神話の黄金の林檎は、実はこのオレンジの事なんだそうです！」
昔、生まれ育った故郷で妹が言っていた。子供特有の舌足らずな言葉遣いで、
「ローマにいるお兄様達は食べたことあるのかしら？お土産に持ってきてくださらないかしら？」
と食い意地を張った事をいうので諌めた事がある。ーーそんな妹との細やかな思い出を、アクラヴェインはガウェイン達に話したことはない。再会した時は、もう、互いに笑い会う事など叶わなかった。歩み寄ろうとする長兄の手をアクラヴェインは振り払うばかりだった。ガレスが生きてキャメロットに来なければ、モルガンの意のままにアーサー王さえ殺めただろう。>>343
ーー本当に、六章ZEROが好きだ。これだけで妄想が掻き立てられて、書くのが楽しい。そして、自分の文の未熟さに落ち込むの繰り返し。
でも幸せ。素晴らしい作品をありがとう。typemoon、きのこ先生、 FGO。タイトル通りの話をＨＦ第二章見た後に思いついたので、どうせならＲ１８要素とか自分の性癖なヒロピン要素とかもぶち込んでみたりしたいなーとか
大分前に吐いてた美遊と疑似姉妹やってる桜とかも混ぜ込んで形にしてみようとして、こんな形の物を書いてみました
一話目ということでエロ要素とかヒロピン要素も無いですが、許してください（土下座
やりますから、２話目でやりますから（スライディング土下座>>345
夕暮れ時。
誰もが帰路につき、街から人気が無くなる時間に少女は独りだった。
虚ろな表情を浮かべ、誰に気付かれるでも無く人気のない路地裏へ足を踏み入れ、重たい足取りで奥へ奥へ。
年齢も１０歳前後といったところであろう少女が一人で歩くような場所ではなく、大人ですら滅多に足を踏み入れないような荒れた道を裸足で歩く。
「…………」
足の裏が擦り切れる事も気にも留めず、ただ足の赴くままに歩き続ける少女。
目的地などない。頼れる相手もいない。居場所も無い。
空腹は一周回って最早感じない。いっそ、このまま餓死してしまうのもありかもしれないとすらうっすらと思える。
どうせ、生きていても良い事なんて無いのだから。
「みつけた、ミつケた、ミィツケタァ」
不意に声が聞こえる。
顔をあげると、路地裏の奥から聳えるビルの屋上から、姿を見せるのは気味の悪い人形だった。
一見するとマネキンのようにしか見えないが、まるで生きているかのように動く数体の人形がじわじわと少女を取り囲む。
（あぁ、ここまでなんだ）
少女は特に何を感じるわけでもなく、自分のこの先の未来を察して受け入れる。
所詮、未来なんて無かった。細やかな自由もこれでお終いなのだ。
だから、ここで自分の未来は途絶えてしまうのだ。そんな残酷な事実にすら何も思う事は無く、自身を捉えんと伸ばしてくる人形の手を前に全てを諦めた。>>346
「ふぅ……間に合った、よね？」
「……ぇ？」
それ故に、突如聞こえてきた優しい声と、人形達が吹き飛ばされる光景に目を疑った。
何かが自分と人形達の間に割って入り、一蹴したのは漆黒の鎧に身を包んだ女性。鋭利で攻撃的な印象を見る者に与える鎧で手足を包みながらも、上半身の正面部分はほぼ裸。
腰まで届くほどの紫色の髪を靡かせて、仮面で目元を隠した一見して怪しさから感じない姿ではあるが、髪に結んでいる赤いリボンがほんの僅かな愛らしさを見せている、ように見えなくも無かった。
鎧の女性は屈んで少女に目線を合わせ、正面からその顔を覗き込んで問いかける。
「大丈夫？ 怖くなかった……わけはないだろうけど、怪我は無い？ って裸足！？ 危ないよ、ちゃんと靴履かないと！」
「…………」
見た目の怪しさで言えば人形達より遥かに上だと言うのに、表情がコロコロ変わるこの人はなんなんだろうと少女は思う。
確かに靴は履いていないし、多分擦りむいたりしているだろうけど、そんなこと別に関係ないだろうに。
真っ赤なバイザーの奥から覗く目は、本気でこちらの心配をしているようだった。
「ともかく、ちょっと待っててね？」
そういって女性は腰をあげ、少女を庇うように振り返る。
視線の先には、先ほど一蹴したはずの人形達が再度こちらに襲い掛からんと再結集をしていた。
ふぅと一息をついて、鎧姿の女は、地面を踏み込んで一息に間合いを詰める。
人形達が再度一蹴され文字通り粉砕されるまで、一分とかからなかった。
完全に沈黙した人形達の破片を踏み潰し、他の気配も一切ない事も確認して、女性はふぅと一息ついて少女へ向きなおる。
同時に鎧が薄紫色の光となって四散。そこにいたのはベージュ色の学生服に身を包んだ独りの女子高生。
腰まで伸びていた髪も肩を超える程度の短さになり、仮面の奥に隠れていた柔らかな笑みを浮かべる顔で、改めて少女に目線を合わせる。>>347
「はい、もう大丈夫。えっと、それで……家はどこかな？さっきがさっきだし、近くまで送っていくけど」
「………」
「……ご両親の、連絡先は？」
「……………」
「あ～……えっと、名前は？私は、桜。間桐桜って言うんだけど」
結局、少女の事は何もわからなかった。
住所がわからないのはまだ覚えて無いのかと思えなくもないが、親兄妹の連絡先すら知らない持ってない、名前も言わないとなった時は流石に途方に暮れた。
着ている服も少し痛んでいて、世辞にも清潔とは言えない外見の少女を放っておくわけにもいかない。
故に、桜の取れる選択肢は一つだった。
「どこか痒いところとかある？」
「……ない、です」
「そう？あったら遠慮なく言ってね」
自宅に連れ帰って、面倒を見るという子育てどころか真っ当な恋愛経験すらない女子高生には無謀な選択肢。
他の考えなど浮かばなかった。あの気味の悪い人形達がこの少女を襲っていた理由も気になるし、もしかしたらまた狙われるのではないかという嫌な予感があったのも事実。
一緒に住んでいた祖父も兄もそれぞれの事情で街を出て、暫くは戻らない。故に今の間桐邸に住むのは桜一人。多少は好きにさせてもらったって罰は当たらないだろう。
「シャワーで一気に流すから、目つぶっててね」
今は少女を浴室に連れ込み、こうして髪や体を洗ってあげている。>>348
素人目に見てもやせ細っているという事も無く、解りやすい怪我も裸足で歩いていたが故の擦り傷程度しか見当たらない。
感情の起伏も少なく、反応も薄いのはちょっと気になるが今までの反応からして、突っ込んでも真っ当な答えは返ってこないだろう。
なら、根気よく付き合うだけだ。間桐桜、我慢強さにだけは自身があるのですと心の中で誰に向けたのか解らない宣言をしつつ、少女と共に湯船へ。
（……流石に、お風呂まで自主的に入ろうとしないとは思わなかったなぁ）
早速心が折れそうになっている事実は都合が悪いので目を逸らさせていただく。
幼いながらに発育の兆しも見える少女の体を背後から抱きしめるように、そっと湯船に浸かる。
「はぁ～……」
やはり真冬は熱いお風呂が一番だと、少女を膝の上に乗せて自身も肩まで浸かる。
それなりに広い湯船だとは思っていたが、やはり二人で入ると少しばかり窮屈かもしれない。そんな事を考えながら、夕食の献立にも思考を巡らせる。
今日は買い物をしていないし、今から行く気にもなれないからありあわせで簡単な物をでっちあげてしまおう。
「何か嫌いな食べ物とかあるかな？」
「…………」
少女は静かに首を横に振る。その返答に安堵し、桜は再び夕食をどうするか思案を開始。
「えっと……卵は、まだあったと思うけど……」
そんな桜の様子を、少女は肩越しに見やっていた。
湯船に浸かり、温まって汗ばんだ肌。首筋から流れたそれが胸の谷間に吸い込まれるように落ちていく様は、あまり性的な事に関心がない年頃かつ同性であっても見ていて妙な気持ちなる。
だが、少女にとってはそんな事よりも、何故にこの人は自分の世話を焼くのだろうという事の方が気にかかる。
それに一体。あの黒い鎧姿はなんだったのか。>>349
「あの……」
「ん？何かな？」
「なんで、助けてくれたんですか？こんなに世話まで……」
「あ～……それはね……家の事情というか、お爺様に押し付けられた色々な事があるっていうか……？」
自分に全部押し付けるだけ押し付けていった祖父が帰ってきたら、その日の夕食は彼の嫌いな物ずくしにしてやろうと細やか復讐を決意する。
「……義務的に助けたんですか？」
「あぁ、いや！そういう意味じゃないよ？あの鎧……っていうかあれを押し付けられたのは事実だけど」
でもねと、付け加える。
「私が助けなきゃって思ったから……かな。うん、多分そうかも……私の大好きな人も、きっと同じ事するって思うとそんな風に思っちゃった、かな」
「………そう、ですか」
聞いても、よくわからなかった。
しかし、悪い気はしないなとも思う。
「それで、そろそろ名前教えてくれないかな？なんて呼べばいいのかわかんなくて……私は」
「間桐桜さんですよね、覚えてます」
「あー……そ、そう？」
このピシャリと拒絶するような口調は、一体なんなのか。
年の割には丁寧すぎるというか、こちらと常に距離を置こうとするというか凄い壁を感じさせるのは人見知りとかそういうレベルを超えている気がする。
裸足で路地裏を歩いていたり、変な人形に襲われていたりと何かしらの事情があるのかもしれないと思うが、一体どんな環境にいたのだろうか。
（会話が……続かない……）>>350
あまり口が上手い方でも無いので、正直辛い。
無理に聞き出すのも悪いし、かといって聞かない訳にもいかないしと八方ふさがりになってきた感すら覚える。
さて、果たしてどうしたものかと天井を仰いでうなっていると。
「……です」
「……ん？」
少女の方から、口を開いた。
「美遊、です。私の名前」
「…………そう、美遊ちゃんね」
苗字を教えてくれないのは気になるが、名前を教えてくれただけ良しだろう。
これでとりあえず、コミュニケーションの取りやすさは格段にあがったのだから。
「私の事、助けてくれるって……本当ですか？」
「さっきの話？うん、ホントだよ」
一度助けただけでなく、こうして家に招き入れまでしたのだから今更半端に投げ捨てるような真似はしたくはない。
それは、偽りなく桜の本心だった。
「私に出来る範囲でいいなら、遠慮なく言ってくれていいからね？」
「……なら、お願いがあります」
少女、美遊はしっかりと桜の顔に正面から向き直って。
「私を……この家に……おいて、くれませんか？」
「うん。好きなだけ、いていいよ」>>351
とりあえずここまでで
ちなみに今作では
蔵硯＝原作程酷い事を桜にしてないけど、面倒事押し付けて冬木を出ていったりする人
美遊＝もしも美遊兄と出会う事がなかったら的なifっぽい物
って感じだと思っていてくださいませ
エロとかは２話目でやりますので……R-18話題スレにてご鞭撻を頂きましたのでここに投下をば。ご迷惑をお掛けしました…
※劇場版で十数年振りに発症した物書き初心者のHF病患者の成れの果てです、駄文、ご査収下さい。
−−−−
桜(私は、弱い人間だ。)
桜(汚らわしい人間だ。)
桜(狡い人間だ。)
桜(たくさん傷付けて。たくさん殺して。)
桜(なのに私は浅ましくも、『先輩と幸せになってみたい』なんて思っている。)
桜(私は…あの戦いで何人もの人も殺した。)
桜(日本で起きた最多殺人数は、一説には44人。)
桜(でも、私の背負った十字架はそれよりも、多分もっと大きい。)>>353
桜(兄を、祖父を、無実の人々を手に掛けた女(わたし)を、先輩は気にかけてくれる。)
桜(私なんかを、『綺麗』だって。『可愛い』って。『桜も充分苦しんだ』って。)
桜(今までそんな人、私の周りには居なかった。居るのは、乱暴に私を使って自分を慰める人達と、蟲だけで。)
桜(でも先輩は、違った。帰りたくなる家をくれた。暖かい家庭をくれた。人間としての尊厳をくれた。………そして、恋心だって。)
桜(優しく抱かれるのだって、あの夜が初めてだった。今までのそれとは何もかもが違っていた。)
桜(ぽかぽか暖かくて、キスはキャンディみたいに甘くて、お腹の奥が、愛おしさでずぅっと疼いていて。気持ち悪さなんて欠片もなくて。)
桜(この人の為なら死 んでもいい、殺されてもいいって、本気で思えた。私にとって、先輩はそういう人。)
桜(だけど、私は不安だ。)
桜(私はまだ何も返せていない。このままだと、いつか先輩が、愛想を尽かして私を置いて行ってしまうんじゃないかって。)
桜(全ては私が恩返し出来ていないから。私が汚いから。私が一人じゃ何も出来ない人間だから、先輩は、単に私に気を遣ってるだけなんじゃないかって。本当は私じゃなくてもいいんじゃないかって。そして先輩のその真心を疑うこんな私が、自分でも憎くてどうしようもなくて−−−−)>>356
士郎は一瞬面食らったが、ライダーの顔は真剣を通り越して軽い殺意すら感じられる。はぐらかす事なく考える事数秒。
士郎「………………考えてみれば、殆ど桜の方からの誘いだ………」
ライダー「それに、最近サクラを家事当番の一切から外したでしょう」
それは士郎が、聖杯戦争後も安定しない桜の体調を気遣っての事であった。
士郎「それは桜を気遣−−−」
ライダー「サクラは部屋で悲しんでいましたよ。『自分はもう不要なのか』と。お言葉なようですが、貴方の想像以上に、彼女は自らの存在価値を低く見過ぎているきらいがあります」
ライダー「そしてサクラの根底にあるのは、言うなれば、ギブアンドテイクです。貴方に100を与えられながら、自分からは貴方に与えたものは0だと思い込んでいる。部屋で独り、無力感と自己嫌悪と。そして貴方に捨てられる恐怖に怯えていました。」
士郎(さ、桜がそんな……………？)
士郎は驚き困惑した。桜の為に良かれと思って取った行動が、まさか裏目に出るとは。そして自分の短慮をこの上なく呪った。
ライダー「……当番から外され、自慢の家事を封じられたサクラが貴方の為に取れる行動はもはや1つしかありません」>>358
士郎はゾクッと背中を震わせた。二人の夜の時間。最愛の桜と愛を確かめ合う。日々の中で最も互いが幸福な時間。しかし、それがまさか彼女への果てしない重荷になっているとは。
そしてライダーは、固まっている士郎に檄を飛ばす。
ライダー「もう時間が無いのです、士郎。このままだとサクラは完全に壊れてしまう。救えるのは貴方を置いて誰も居ないのです。私でもリンでもタイガでもありません。士郎、さぁ早く！」
ライダーはガシっと士郎の肩を掴む。桜を---同じく最愛の、自分のマスターを救ってやってくれと。
士郎「あぁ……俺は馬鹿だ……。自分のエゴを桜に押し付けて、勝手に自分に酔ってた……。俺、桜に会いに行く」
ドタドタと桜の部屋へと走って行く士郎。
ライダー「ﾌﾌｯ……本当に……可愛い人ですね…」
桜の元へと駆ける彼の背中を見る頃には、今までの氷の表情を軟化させいつもの優しいライダーに戻っていた。>>371
桜「それでも…私だって先輩の前では普通の女の子でいたかったけど………やっぱり無理なんです！充分愛してくれているって分かってるのに私は欲しがってしまうんです！先輩が居ない時には何回も何回も自分で慰めて！はしたないって、嫌われるって分かってるのに！」
桜「なのに先輩は…！そんな私にも色々と世話を焼いてくれて…感謝してもし切れないくらい色々な物を私にくれてっ！でも恩返ししようにも優しく先輩は何もしなくたっていいって言ってくれてっ…！」
桜「だけどっ…！見返りに何も求めないなんて………不安でっ……怖くって……でもそれも先輩の善意だって、解ってたからっ……！相談なんて誰にも出来っこなくてっ………わっ……わた、し……」
士郎「…………ごめん」ｷﾞｭｯ
桜(……せ、んぱい……)>>373
桜「はいっ………私も……私も先輩がいないとダメなんですっ…こんな私のストッパーが出来るのもっ…先輩だけなんですっ…!」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ
士郎は優しく、しかし強く強く抱き締め合い、桜の涙を拭ってやる---
二人の歯車が長い時を経て漸く噛み合い、遂に音を立てて回り始めた。
えっちシーンは既に出来てるのでまた今日の夜にアップします…申し訳ない…大分前に投稿したベディヴィエールが好きなあまり心のチンコが生えてしまったぐだ子がふたなりになってぶち犯す話(R18SSスレ4の201～210、240～255らへん)の続編？が書けたので投稿します
前作でカットされたベディヴィエールがぐだ子に対して『お返し』もとい逆襲をする話です
(前作でぐだ子がベディヴィエールを犯しまくる)→ベディヴィエールが起きてアレコレ考える導入→(前作の問答)→お返しタイムという流れなので前作と合わせて読まないと分かりにくいと思いますごめんなさい
※ベディヴィエール視点
キャラ崩壊MAXカーニバル(二人とも誰おま状態)
ハート乱舞(ぐだ子が喘ぎまくってる)
ひたすらいちゃいちゃしてるだけ
ぐだ子がふたなり状態のまま突っ込まれる側になっている(ぐだ子の射精描写とかあり)
誰向けなんだろう(何でもありな方推奨)「ん…」
ベディヴィエールが目を覚ましてまず感じたのはだるさだ。全身から激しい運動をした後のような疲労感があった。いつも以上に感じる体内からの魔力と熱に高揚しながら身じろぎするとドロリと内側から何かが流れる感覚がある。これは―――。
(…そうか。私は昨日マスターと…)
それを掬い取れば予想通り白濁した粘液が指に付着していた。マスターである立香の精液だ。昨晩あったことを思い出しながら隣を見れば立香が一糸まとわぬ姿で自分と同じように眠りこけていた。女性らしい丸みと柔らかさを持った肉体には本来存在しないもの――――男根が股間についている。男根は精液を出し尽くしたのか、それとも魔術が弱まっているのか性交時よりも小さくなっていた。これで自分は抱かれたのだと思うとベディヴィエールは複雑な気持ちになる。
(……どうして私の気持ちを聞いて下さらなかったのですか。私は貴方を…以前からお慕いしていたというのに)
好きと言われる度何度も私も貴方を、と言おうとしたのだ。だがベディヴィエールが喘ぎ声以外で口を開こうとする度怯えるようにキスで唇を塞がれてしまい碌に会話すら出来なかった。媚薬を盛られ犯された事よりも自分の意思など聞きたくないと拒否された事の方がベディヴィエールにとって悲しい事だった。やるせない気持ちで腕に着けられたままの拘束バンドを外す。…外そうと思えばいつだって外せた。しかし媚薬による極度の興奮状態で腕が自由になってしまったらきっと自分は彼女を組み伏せて乱暴に抱いていただろう。だから甘んじて拘束されていたのだ。ベディヴィエールは自由になった腕で立香を抱き上げる。
(こちらの気持ちも知らず無防備に寝てしまわれて…昨日も今も私は貴方を好きな様に出来てしまうのですよ…？)>>376
室内の温度は適切に保たれているとはいえ裸では流石に寒いのか立香はベディヴィエールの体に擦り寄った。むにっと形の良い膨らみがベディヴィエールの胸板で潰れ、ピンと立っている二つの粒の存在がはっきりと分かる。媚薬がまだ僅かに残っていることもありそれだけでベディヴィエールの下半身は反応してしまう。全身で感じる柔らかな感触に耐えながら汚れた床と対照的に綺麗に整えられたベッドに立香を下した。そのまま立香の頬を撫でれば指越しにあたたかな体温と柔らかく滑らかな感触が伝わる。このまま口づけを落とし欲望のまま彼女を貪ってしまいたい。自分がされたように無茶苦茶に抱いてその体内に自身の精を注ぎ込みたい。男としての欲求に抗いながらベディヴィエールは精液で汚れている立香の体をタオルで丁寧にふき取った後、布団を掛けた。
(…床の掃除をしておこう。それから………『お返し』の準備をしなくては)
騎士な男であるならば、そして紳士な男ならばここで服を着せて起きるのを待つのかもしれないが自分は違う。正直なところかなり怒っているのだ。いくら想い人とはいえ突然媚薬を盛られて襲われて一方的に好きだと言われて何も感じない者はいないし好きだからとなにをしていいわけではない。もちろんそれはマスターも分かってはいるだろうがきちんとした『罰』は必要だ。
(あの媚薬…おそらくパラケルススさんによるものですね。ならば同じようなものを作っていただきますか)
ベディヴィエールは部屋にある通信機を使いパラケルススに連絡を取る。マスターに用意したものと同じ効能でかつ人間にしか効かない超即効性の媚薬を作って欲しいと言うと分かりました、と二つ返事で了承された。こんなことになった原因の一つであるパラケルススに文句を言いたい気持ちがなくもなかったが今はマスターの事が最優先だとンベディヴィエールは思っていた。マスターは明日部屋から出られないかもしれませんのでそれも伝えておいて下さいと言うとパラケルススは何故か嬉しそうに頷いた。
(…さて。起きたら貴方はどんな反応をするのでしょうか。開き直るのか、それとも謝るのか…どちらにせよすることは変わりませんが)
絶対に仕返しもといお返しするという決意を胸に抱いてベディヴィエールは媚薬の到着と立香が目覚めるのを待った。>>377
「あっ♡ん、んんっ…♡♡ね、ほんとうに…っ…するの…」
「ええ。もちろん」
それから色々な問答を経て和解後ベディヴィエールは立香に媚薬を飲ませ拘束バンドをつけた上でベッドに組み敷いている。絶対抱くと決意はしていたもののやはり無理意地はよくない、このまま平和的に終わった方がとも考えたが『実質女の子だよ』と力説されては仕方がない。自分が男であることをはっきりと分からせるべきだろうとベディヴィエールは結論付けた。
「ん、んんっ…♡♡やっ…♡♡びりびり、するぅ…♡♡」
「ふふ。触覚が敏感になっているようですね」
ただ腹部を指でなぞっているだけだというのに気持ちよさそうに体を震わせる立香にベディヴィエールは微笑む。その笑みは穏やかだが自分が彼女を乱しているのだという男としての悦びを含んでいる。どこを触っても身を捩らせる立香にベディヴィエールは滅多にしない舌なめずりをして首筋にキスを落とすとんんっと甘ったるい嬌声が部屋に響いた。
「ふぁ……そこだと、みえちゃうよ…♡♡」
「では首元が隠れるよう露出の少ない魔術礼装にするしかありませんね」
「んぁっ……ふっ……でもあしたは…ぶりりあんとさまーにしようって……ああああっ…♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡」
「いけません。あんな下着同然な衣装…」
オレンジと白のストライプ柄の水着を着てカルデアを平然と歩く立香を最初に見かけた時ベディヴィエールはそれはもう慌てた。下着と同等の布面積がないというのに何故恥らうことなく女性は出歩けるのかと常々思っていたし密かに想っていた女性が他の男にその恰好を見られるのは嫌だった。すかさず自分のマントを羽織らせたがこちらの動揺に気付かず「大げさだよ」と彼女は笑っていたのを思い出しわざと目立つ部位に赤い痕を沢山刻んでいく。>>378
「ん、んんっ……あ、ああっ……♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡」
「前から思っていましたが貴方は無防備すぎる。私がどんな気持ちで貴方のそばにいたか…っ」
何の疑問を抱かず部屋に男を招いたり露出の多い服を着ながらわたしは女として見られてないしと自虐的に笑う彼女にベディヴィエールは何度も悩まされてきた。その度使えるべき主にこのような感情を抱くなどと自分を律してきたがそれももう必要ない。隠す必要はないのだと荒々しく唇を重ね一糸纏わぬ肌に触れる。なぞるように動かし柔らかな双丘を揉みしだくと指が沈み込む。形の良い膨らみが自分の手で姿を変わるのを何度もベディヴィエールは楽しんだ。
「貴方は知らないでしょうが私はとても嫉妬深いのです。…エミヤさんから紅茶の入れ方を教わったと聞いただけで心が乱されてしまう」
「え……んんぅ♡♡ベディ、そこ触っちゃ♡♡♡」
胸の愛撫の次は下半身に手が動く。生身の腕は胸の尖りを弄りながら義手の手で下半身の敏感な部分に触れる。
「これが私を穿った…貴方に自分と同じものが生えているのを見るのは不思議な気持ちですが…こうしてみると素直で可愛らしい。貴方そっくりだ」
ベディヴィエールが掴んでいるのは立香の陰茎だ。それをパクリと見せつけるように口に含むと立香は涎を垂れ流しながら悶えた。
「んんんん♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡だめだよっ、そんなのくちにいれたらっ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡」
ただでさえ媚薬で感度が増しているところに好きで好きで仕方ない相手が自分の性器を口に含んでいるという事実が立香をたまらなく興奮させた。いやいやと首を左右に振るがベディヴィエールはそれを無視して舌で性器全体を刺激する。勃起した状態でも余裕で口に含めるほど縮まったソレを丹念に吸い、舐めるとあっけなくその欲望を吐いた。口の中に広がる精液の味は独特であったが昨晩は精液を含んだままキスされたこともありそこまで嫌悪感はない。生前もこれまでも陰茎を咥える経験は一度もなかったがマスターのものであるなら悪くないとベディヴィエールは笑う。>>379
「この様子だと今日には消えてしまいそうですね。私のために生やしたのでしょう？ならば沢山可愛がってあげませんと」
「あんっ、つよく吸っちゃらめえ♡♡♡でちゃう、またでちゃうからぁ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡」
「出してください。全部私がいただきます」
最初見た時はその存在を信じられなかった立香の男性器も今では愛着が湧いていた。もう自身の体に受け入れることは意地でもしないだろうが好いた相手の一部であることには変わりない。ベディヴィエールは全てを味わうようにソレをしゃぶり尽くす。何度も達して射精するのを口で受け止め飲み干すとそれ自身が媚薬のように気分を高揚させる。陰茎を含みながらそっともう一つの性器に手を這わすとそこはドロドロに濡れていた。ぬぷりと指を差し入れると抵抗なく一本入る。
「ああ、指を入れたら中がヒクヒクしていますよ。こちらもいっぱい可愛がりますからね」
「んんんんっ♡♡♡♡♡あっ…ああっ…ベディヴィエールの指つめたい…でもきもちいいのぉ♡♡♡♡」
立香のナカを義手の指で掻き回すと人肌でないのが逆に興奮するのか気持ちよさそうに喘ぐ。まだ何も受け入れたことのないソコを傷つけぬように丁寧に愛撫するとしとどに濡れたナカは指を何度も締め付ける。その度早くはち切れんばかりに膨張した自身を挿入したいとベディヴィエールは渇望した。
「…はぁ……マスター…いえ、リツカ。貴方と一つになりたい。私の体も、心も受け入れてほしい」
「べでぃ、べでぃ…ほんとうに…？」
「はい」
「……わたしのこと、すき……？」
ベディヴィエールはまだ好きと言われた事に実感がないのか不安そうに瞳を揺らめかせる立香の髪を掬い取り口づけを落とす。>>380
「貴方の髪が好きです。サラサラしていて触り心地がいい夕焼け色の髪が」
「ひゃぅ…♡」
「目も好きです。真っ直ぐに私を見るその琥珀色の瞳が」
「え、まっ…♡」
「細い手も脚、滑らかな肌もこの柔らかな胸も…貴方の全てが愛おしい」
「ふぁ…っ！？…も、もういいよ、ベディヴィエールのきもちわかったからっ…」
普段のベディヴィエールからは想像もつかないほどの情熱的な告白に立香は言葉を失い羞恥から顔を両手で覆いたいが拘束されているため出来ない。せめてもの抵抗で枕で顔を隠すと隠さないでくださいと枕を剥がれ見つめられる。その眼差しは捕食者そのものでただでさえうるさい心音がさらに速まる。
「けれど…そうですね。一番好ましいと思うのは貴方の笑顔です。辛い時も苦しい時も周囲を気遣って元気づけるように笑う貴方の笑顔が好きです。その笑顔を守りたいと思いました。貴方が好きです、リツカ。貴方が欲しい」
「～～～～っ～～！！ …わたしもベディヴィエールが好き…ベディが欲しいよ…ねえ、これ外して…抱きしめたいの」
「…分かりました」
快楽による涙と歓喜の涙が混じり合いぐちゃぐちゃになった立香に乞われベディヴィエールは拘束バンドを外すとすぐ背に腕をまわされた。それが合図だというようにベディヴィエールは自身を立香の蜜口に宛がい貫く。初めての貫通の痛みも媚薬によって強い快楽に変わり立香は甲高く喘ぐ。>>382
「激しい運動をいっぱいしましたからお腹が空いたでしょう。沢山食べてくださいね」
「…ね、ねえベディヴィエール。わたし自分で食べられるから…それにその…恥ずかしいから下ろして…」
長い『お返し』が終わり二人は食堂に来ていた。しかし体力を使い果たしていた立香は移動する時も座る時もベディヴィエールに抱きかかえられている状態でぐったりしている。周囲の自分たちを見る視線が恥ずかしくてせめて膝に乗せられている現状を止めてほしいと掠れた声で頼むがベディヴィエールは即座に嫌ですと却下される。作ってもらったおかゆをスプーンで掬われはい、冷めないうちに食べましょうねと小さな子供のような扱いをされながら促され立香は赤面しながらそれに従った。おかゆ自体はカルデア調理班が作ったものであるため美味だったが周囲の視線が痛くて楽しむことが出来ない。
(恥ずかしい…皆見てるし…でも抱きしめられてるのもこうして食べさせてもらうのも嫌じゃないっていうか…うう…これなんなんだろう新しいプレイなのかな…もうよく分かんないよ…)
過剰なほどに面倒を見られ羞恥を感じながらも高揚感を覚える立香は涙目になりながらおかゆを食べ進める。そんな立香を見てベディヴィエールは嬉しそうに微笑んだ。
「…あれは……え！？もう手を出したので…！？ 早すぎるのでは…！？」
「彼とて男ですから。あの二人は傍から見れば両想いであることは一目瞭然でしたし…上手くいってよかった」
「私は嬉しい…しかし身内の仲睦まじい様を眺めるのは複雑な気持ちですね…」
そして仲睦まじい二人の様子を見ていたトリスタンとガウェインの姿があったとか。ということでこの話はここまでです
リクエストから一年近く待たせてしまい申し訳ありませんでしたー！！でもプロット段階で泣く泣くカットした部分書けて楽しかったです！ありがとうございました！
次はR18スレ69の119に書き込んだ蘭陵王を女と勘違いしたぐだ子と女と思われているとは知らずぐだ子を意識してしまった蘭陵王がすれ違いまくった結果ベッドインしてしまい最終的に謝り合戦する話(長い)を投稿する予定です
実はエロなしの導入部分(酒の席でからかわれる辺りまで)を既に別所で投稿しちゃってますが元はR18スレで書き込んだネタであることとR18SSスレに投稿する宣言したことからこちらにR18要素含め全文投稿させていただきます
>>187 返信遅れましたすみません！やった！よかったですか！？人を選ぶ内容だったのでよかったと言っていただけてすごく嬉しいですありがとうございます！！R18スレ69の119に書き込んだ蘭陵王を女と勘違いしたぐだ子と女と思われているとは知らずぐだ子を意識してしまった蘭陵王がすれ違いまくった結果ベッドインしてしまい最終的に謝り合戦する話(長い)が書けたので投稿させていただきます
今まで大体○○とぐだ子という題名で投稿していたのですが同じ相手で別の話を書くときにややこしくなるよなと思ったので題名つけることにしました
※二人の視点が交互に来るので分かりづらいかもしれない
キャラ崩壊MAXカーニバル(二人とも誰おま状態)
ぐだ子はかなり後半まで蘭陵王を女だと思ってるので彼ではなく彼女って言いまくってる
女性向け？かもしれない
長い割にエロシーンが少ないかも知れませんすみません「サーヴァント、セイバー。蘭陵王、召喚に応じました。仮面のつけての…」
銀色の髪、白い肌、仮面越しからでも分かる澄んだ美しい瞳。凛とした声。その姿を初めて見たその瞬間、なんて綺麗な人だろうと息をするのを忘れてしまった。
「あの…どうかされましたか？」
「あ、ごめん。これからよろしくね、蘭陵王」
「はい」
召喚した直後、固まってしまったわたしを心配そうに見ていた蘭陵王に手を差し出すと嬉しそうに握手に応じてくれた。蘭陵王の手は私よりも大きく剣を扱うからか少し硬い。すらりとした佇まいからは予想も出来ないくらい武人として戦ってきたのだろう。そんな英霊が力になってくれるのだと思うと心の底から嬉しかった。
(『男』として振る舞ってたんだよね…大変だったんだろうな)
このカルデアには歴史上は男とされていたが実は女性だったというサーヴァントが大勢いる。彼女もその一人なのだろう。最初は驚いたものだがもう慣れっこだ。あえて問いただすような無粋なことはしない。
(…綺麗だなぁ……仮面着けててもこんなに綺麗なら外したらもっと綺麗なんだろうな…)
元々カルデアに来る前は宝塚歌劇団の男役が大好きだったわたしにとって蘭陵王はまさに理想の女性だった。わたしはその日からすっかり蘭陵王に魅了されてしまったのである。>>386
「でね、この前マシュと…」
蘭陵王が来てからわたしは彼女に夢中だった。戦闘がある時は必ず彼女を伴わせたし毎日マイルームに連れてきてはおしゃべり…別の言い方をすると女子トークをするようになった。といってもわたしがしゃべるのが大半で蘭陵王は相槌を打つことが多い。最初は無理させてないかなと思いわたしばかり話してごめんね、退屈じゃない？と訊ねたが彼女は「いいえ。あなたの話を聞いていると心が和むのです。もっとお聞かせください」と周囲に花が咲くような優しい笑みを浮かべてくれた。見た目だけではなく心まで美しいなんて完璧すぎる…好き…と思ったのは言うまでもない。彼女と共に過ごせば過ごすほどわたしは彼女を大好きになっていく。恋とはまた違う…そう、漫画とかでよくあるお嬢様学校のお姉様に対する妹分的な…？うん、そんな感じだ。ちなみに最近は素顔も見せてもらえたがわたしにはまだ刺激が強いので仮面を着けてもらっている。
「蘭陵王はどんな人が好き？」
「好きと言いますと？」
「好みのタイプのこと。どんな人と恋したい？」
「恋…！？」
大分仲良くなったと思うので今日はちょっと踏み込んでみようと恋の話題を出してみたのだが蘭陵王は驚いたようで動揺している。そんな彼女を見るのは初めてでとても可愛い。いつもとは違う一面にわたしはまた嬉しくなる。
「ど、どうしたのですか。急にそのような…」
「なんとなく。蘭陵王とはそういう話題したことないなーと思って。嫌？」
「い、嫌というわけではないのです。ただ私は武人です。あまりそういった話はしたことがないので驚いてしまって…」
「嫌じゃないならよかった。それで？どんな人がいい？」
「好ましい方、ですよね。それなら…私を信じてくださる方がいい。疑われるのは悲しいですから」
「……そっか」
昔のことを思いだしたのか悲しそうに声のトーンを下げる蘭陵王の手に触れる。わたしは彼女の歩んだ人生を記録としてしか知らない。下手な慰めの言葉をいうよりもこうした方がいいと思ったのだ。蘭陵王はそんなわたしの手をそっと握り返してくれた。
「すみません。暗い気持ちになってしまって。…マスターはどのような方が好きなのですか？」
「わたし？わたしは…」>>387
蘭陵王に好みを聞かれ少しだけ考える。自分で話題を振っておいて深く考えていなかった。学生時代はカッコいい人とか優しい人とかそんなぼんやりとした好みしかなかったけれど今はどうだろう。わたしが好きだと思う人はどんな人だろうか。そう考えた瞬間よく見知った人の顔が浮かんできた。その人は目の前にいる。
「わたしは蘭陵王みたいな人がいいな」
「え？」
「優しくて、綺麗で、穏やかで。でも戦闘になると雄々しくてすごくカッコいい。蘭陵王みたいな人と結婚できたら幸せだろうな」
「…なっ……私はそこまで褒めていただけるような者ではありません」
「そんなことないよ！蘭陵王はわたしにとって理想の……あれ？もしかして照れてる？」
謙遜する蘭陵王にわたしがどれほど彼女を魅力的に思っているか伝えようとした時、蘭陵王の耳が赤く染まっているのに気付いた。素早くひょいっと彼女の仮面を外すと予想した通り頬を赤く染めて照れている。
――――可愛い。女の私が一瞬雄になってしまいそうなほどに愛らしい表情をしていた。ただでさえ仮面の下の姿は美しいのに照れ顔なんて卑怯だと思う。はしゃいでしまうわたしは悪くない。>>388
「やっぱり照れてる」
「あ…仮面をお返しください！」
「かわいい」
「かわいくありません！マスター！戯れが過ぎますよ！」
「えー、かわいいのに…」
思ったことを正直に言っただけなのに彼女はむっとした顔で怒る。蘭陵王は何故かかわいいと言うと怒るのだ。そんな彼女がかわいいのでついついからかってしまう。でもあんまりからかうと拗ねてしまうのでほどほどに遊んだ後仮面を返した。
「全く…あなたという人は」
「ごめんなさい。でもわたしの好みが蘭陵王っていうのは本当だよ？」
「で、ですから…そのようなことを軽々しく言うのは……はぁ…。もういいです…」
それから恋バナは続き恋人にしてほしいことやデートについて話したが蘭陵王の耳はずっと赤いままだった。>>389
(……マスターが何を考えているのか私には分からない)
マスターとの話を終え私は自分の部屋へと歩いていた。いつもは晴れやかな気持ちで帰るというのに今日は胸がざわついていた。理由は分かっている。マスターが突然私のような者が好みだと言ったからだ。
(私は…男として見られていないと思っていた)
男である私に対してよくかわいい、綺麗と言うし嬉しい時に抱きしめてきたりと私に対する接し方は女性に対するものだと感じることが多かった。それに複雑な気持ちを抱かなかったわけではないがそれだけ心を許してくれたのだと思えば納得も出来たのだが…
『優しくて、綺麗で、穏やかで。でも戦闘になると雄々しくてすごくカッコいい。蘭陵王みたいな人と結婚できたら幸せだろうな』
私の事を真っ直ぐ見つめながら楽しそうに話すマスターのことを思いだすともどかしいような、むず痒い気持ちになる。今まで賛辞されたことなど数えきれないほどあったというのに彼女に褒められると妙に高揚するのだ。…今回はただからかわれただけかもしれないが。
(このところ妙だ。前までマスターと共にあるだけで満ち足りていたのに…物足りないと感じてしまう)
私に一生懸命楽しい事、嬉しかった事を話してくれる穏やかな日々が愛おしかった。こんな毎日が長く続くといいと思っていたはずだ。なのに何故私は…こんなにも胸が苦しいのだろう。
(仮面があってよかった。今の私は酷い顔をしているだろう)
外への情報を防いでくれる仮面の存在に感謝しながら私は自室へと歩を進めるのだった。>>390
「お前、マスターとデキてるのか？」
「――――な」
その日の晩。サーヴァント達で酒盛りをすることになり初めて飲む珍しい酒を楽しんでいるとべべれけに酔っぱらったサーヴァントに話し掛けられた。同じ中国出身のサーヴァントで名は…確か荊軻と言っていた。彼女は空いていた私の隣に座り何事もなかったかのように酒を呷る。…今何と？
「いきなり何を」
「いやー、ずっと気になっていたんだ。で？どうなんだ？」
「私とマスターはそのような関係ではありません」
見るからに泥酔している者の戯言だ。そう分かっていながらも否定せずにはいられない。私はマスターに仕えるサーヴァントだ。あの人との絆を男女の関係と邪推されるのは我慢ならなかった。私がそう言うと彼女は驚いたように目を瞬かせる。
「ひっく……え。そうなのか？」
「ええ。なぜそのようなことを言うのです」
「んん？？ 私の勘が外れたか？マスターはどう見てもお前を好いてるように思えたんだがな」
「まさか。そんなはずは…」
ない、と言いかけたところで先ほど言われた言葉を思い出す。あの時は私をからかっただけだと思ったが…もしも本心であったとしたら。
「……」
「おっ、なんだなんだ。その反応…満更でもないんだな？」
「っ、違います」
即座に否定したものの酔っぱらった彼女に通じることもなく。結局向こうが酔いつぶれるまでからかわれ続けることになったのだった。>>392
「はあ…」
「まあどうしたのマスター。溜息をついたら幸せが逃げてしまうわ」
「…あれ？わたし溜息ついてた？」
「ええ。すごく悲しそうよ。お菓子口に合わなかったかしら」
「ううん。とっても美味しいよ。ただ…」
マリーにお茶会に招かれ極上の紅茶と菓子をいただくという贅沢にいつもは幸せな気分になるけれど今のわたしはマリーの言うように気持ちが落ち込んでいた。理由は分かっている。蘭陵王のことだ。最近彼女の様子がおかしい。近づいたり肩に触れただけで逃げるように距離を取られるのだ。何かしちゃったかなと心当たりを考えてみたけどよく分からない。ただ部屋には来てくれるし話も聞いてくれるので嫌われているわけじゃない…とは思う。きっと。多分。じゃなきゃ泣く。
「私でよかったら相談に乗るわ」
「…そうだね。じゃあ……わたし憧れの人がいるんだけど最近そっけないというか…距離を感じるんだよね。嫌われてはいないと思うんだけど手を握ることも出来なくなっちゃって」
「まあ！恋のお話ね！素敵！やっぱりマスターはあの人と…」
「恋！？ち、違うよ！だってその人女だし…いや、そういう恋の形を否定するわけじゃないけど自分は違うかなって」
わたしの話にキラキラと宝石のように目を輝かせるマリーはとても可愛いけれど違う。わたしは別に蘭陵王に対してそういう感情は……
(な、ないよね…？)
自分の蘭陵王への気持ちはお嬢様学校のお姉様に対する妹分的なものだと勝手に思っているけれどそれを誰かに話したことなんてないからよく分からない。蘭陵王はカッコいいし可愛いし綺麗だし優しいけど。結婚するなら蘭陵王みたいな人がいいなとは思ったけど。違う…はずだ。なんだか恋ではないと自分自身に言い聞かせているようで複雑な気分だ。>>393
「あらそうなの？私てっきりよく一緒にいる彼の事かと…。ええと話が逸れたわね。それでその方が最近そっけないと」
「うん。心当たりはなくって…話とかは聞いてくれるんだけど」
「そうなの…。理由は聞いた？」
「ううん。なんだか怖くて聞けてない」
「それはいけないわマスター！その人の事を想うなら聞かなくっちゃ。…うーん……そうだわ！お泊り会でも開いたらどうかしら！」
「お泊り会？」
「そうよ！同じ部屋に泊まって同じお布団で眠るのよ。夜更かししてお菓子を食べたり恋の話をするの。嫌われていないのなら和やかな雰囲気になればその人がなぜそっけなくなってしまったのか聞きやすくなるんじゃないかしら」
「おお…！すごい！確かにそうかも！」
そういえば暇なときにマシュと一緒に同じベッドで寝たことがあったけれどあれは楽しかった。蘭陵王と同じ布団で寝ることを想像すると妙にドキドキするけどお泊り会がきっかけで元通りに…いや、もっと仲良くなれるかもしれない！ そう思うと落ち込んでいた気持ちが明るくなる。
「ありがとうマリー！大好き！」
「あら。ふふふ。私も大好きよマスター」
感謝のハグとキス(ほっぺ)をするとマリーも同じように返してくれる。小柄な体に秘められた圧倒的な包容力に癒された後わたしはマリーとの華やかなお茶会を楽しむのであった。>>394
「それでね！ピラミッドの上に姫路城が乗っかっちゃたんだよ！」
「ひ、姫路城…!？ 確か日本の城ですよね？何故城がピラミットの上に…」
お茶会の後わたしは部屋に戻りいつものように蘭陵王と話をしていた。ハロウィンで起きた出来事を話すと普段は静かに相槌を打ってくれる彼女も驚いたようで声を荒げる。うん。そうだよね。おかしいよね。わたしもそう思う。それはともかくとして会話は弾んでるのは嬉しかった。このままの勢いで誘えればいいなとは思うけれど彼女の綺麗な瞳を見るとなんだか恥ずかしくなってしまって面白話に逃げてしまう。そのまま延々とハロウィン面白話を続けていると時間があっという間に過ぎていく。
「…もうこんな時間ですか。話し込んでしまいましたね」
「あ…そうだね」
「ではそろそろ私は部屋に…」
「ま、待って！」
椅子から立ち扉に向かおうとする蘭陵王の腕を咄嗟に掴む。その瞬間ビクリと体を震わせたのを見て気持ちは揺らぐけれど今日こそちゃんと向き合って話をしたい。蘭陵王は真面目な性格だ。何か人には言えない悩みを抱えているかもしれない。それならマスターであり友人(自称)であるわたしがちゃんと聞きたいのだ。決意を固めたわたしは蘭陵王に話し掛けた。
「ねえ」
「は、はい。なんでしょう…？」
「今日はこのままわたしの部屋で一緒に寝ない？」
「………え…！？」>>395
――――――今この人はなんと言ったのだろう。
「すみません。今何と…？」
「だ、だから、その、わたしの部屋で一緒に寝ない…？」
目の前のマスターをじっと見た。マスターは頬を赤らめ恥らいながら上目使いで私を見つめている。…一緒に寝るとはどういう意味なのだろう。
『んん？？ 私の勘が外れたか？マスターはどう見てもお前を好いてるように思えたんだがな』
発言の意図を考えていると先日言われた荊軻殿の言葉が蘇る。何故今その言葉を思い出すのか。そのような事はありえないと否定し続けていると言うのに。
「なぜ、ですか…？」
「え！？えっとその、えっとえっと…わ、わたし蘭陵王と寝たいの！！」
「ねたい…！？」
顔を真っ赤にしながら自分と寝たいと言う彼女に言葉を失う。添い寝…はないだろう。マスターはまだ未成年ではあるが男女が同じ寝所で眠るという意味が分からないほど子供ではないし彼女には仲の良い同性の仲間や友人がたくさんいる。わざわざ異性に添い寝を頼むとも思えない。となるとあとは…そういう誘いということなのだろうか。今までの印象から男を積極的に誘うような性格とは思えないのだが私の腕を掴む手は震えていて緊張しているのが伝わる。からかっている…というわけでもないようだ。
「あ、命令じゃないの。マスターとか関係なくわたし一個人としてのただのお願いだから。迷惑だったら…断ってもいいんだけど」
私が黙り込んでいるとマスターはハッとしたように断る道筋を用意してくれた。だがその姿は不安げでもし断ったら泣いてしまうのではないかと思うくらい瞳を潤ませている。その姿を見て私は初めて断るつもりがなかったことに気が付く。戸惑いはある。葛藤もある。それでも彼女が望むならと心のどこかで思っているのだ。いや、それも違うか。なぜなら私は―――彼女の誘いにこれ以上ないくらいに胸を高鳴らせているのだから。>>396
(やはり私はマスターの事を…)
一度認めてしまうとあれほど頑なだった心の枷は崩れ去る。目の前の、震えながら私の腕を掴んでいる女性が愛おしくてたまらない。主が、従者がと悩むより今この時だけは男として傍らにいたいと願ってしまっている。
…本当はとっくに分かっていたのだ。マスターに触れると高まる霊基と心に戸惑い、距離を置いた。が、その度寂しそうに俯くマスターの顔を見て自己嫌悪に陥って。それでも自分の気持ちに蓋をして従僕に徹しようとしたがもう無理だ。私はこの人が欲しい。そう思ってしまったのだから。
「…私でよければ」
「本当！？え、えへへ…正直に言うと断られたらどうしようって不安だったんだ。よかった…。じゃあホッとしたことだしわたしシャワー浴びてくるね！」
「…っ…はい…」
女を知らぬというわけでもないのに好いた女性からシャワーを浴びてくると言われるとこれからの事を意識してしまう。私も浴びた方がいいだろうかとも思うがこの身はエーテルで出来ている。今日は戦闘もなかったし身を清める必要はないのだ。しかし心境的にやはり入った方が、と悩んでいるとマスターの顔が目の前にあった。
「ど、どうされました？」
「…一緒に入る？」
「なっ…」
不安そうにしていた先ほどの態度とは打って変わり大人びた表情に心が乱される。頭が真っ白になって何か言おうと悩んでいる私の顔を見てマスターはクスクスと笑いながら蘭陵王は可愛いなあと言って横を通り過ぎていく。…どうやらまたからかわれたらしい。
「冗談だよ。わたしも一緒に入るのはちょっと恥ずかしいし。早めにあがるから寛いでて」
「……はい」>>397
彼女が部屋に備え付けてあるバスルームに消えるとしばらくしてシャワーの水音が聞こえてくる。寛いでくれと言われ取りあえずベッドに腰を下ろすがどうにも落ち着かない。緊張している、というのもあるが今心を占めるのは過去の事だ。
(…すまない)
謝罪の言葉と共に思い出すのは生前の妻だ。愛していた。それは今も変わらない。私に尽くし、最後を看取り、死後も私を想ってくれていた妻は自分にはもったいないくらいの女性だった。サーヴァントとして新たな生を受け…別の女性を愛してしまった私を見たら妻は失望するかもしれない。それでも止められないのだ。この心は、この想いは生前の私にはない私だけのもの。妻と違い使命が終われば座には記録されず彼方に消え去るであろう儚い記憶。私はそれを大事にしたいと思ってしまった。
(お前の事は決して忘れない。許してくれとも言わぬ。ただ…今の私にとって帰るべき場所はここなのだ)
己の慕情と過去が混ざり合い気が付けば涙を流していた。いっそ過去は過去だと割り切れてしまえたら楽なのだろうがそんな器用な生き方は私には無理だ。延々と妻への懺悔をしているとバスルームの扉が開く音がした。寝巻を身に纏い湯気を漂わせながら出てくるマスターと目が合う。
「ふー、いいお湯だった……ってどうしたの！？どこか痛いの！？」
「あ、いえこれはその…昔の事を思い出しまして…」
「…そっか」
マスターは私が泣いていることに気づき慌てて駆け寄ってきた。妻とあなたのことについて考えていたというのは彼女に失礼な気がして言葉を濁すとマスターは何か考え込むように黙った後突然私をベッドに押し倒した。
「マスター！？何を…」
「わたしね。蘭陵王の事が大好きだよ」
「…っ…」
「蘭陵王の過去は記録に残されているのを見ただけだからよく知らない。それだって本当の事か分からないし…それでもわたしは蘭陵王に寄り添いたいって思ってる。何か悩みがあるなら言って欲しい。わたしに解決できるかは分からないけどそれでも力になりたい」>>398
マスターは私の上に覆いかぶさってまま壊れ物を扱うように優しく抱きしめた。たったそれだけの事で心の重みが少し軽くなる。心から自分の身を案じてくれる女性に再び巡り会えた事に幸せを感じながら私は彼女を抱きしめ返した。
「ありがとう、ございます。私も……あなたを想っております」
「本当？えへへ…じゃあ両想いだね！」
照れくさそうにはにかむ彼女の顔はとても愛らしくああ、私はこの方を愛しているのだと心から思えた。最後に一度だけ妻に謝罪の言葉を述べ仮面を外しマスターの体を反転させる。立場が逆転しわたしを見上げる形になったマスターが楽しそうに笑う。
「わっ…あはは。やりかえされちゃった」
「マスター…我が奉仕を受け入れてくださいますか」
「え？うん…」
マスターが頷くと同時に私は口づけを落とした。>>399
(え―――――？)
一体、何が起こっているんだろう。お風呂から上がったら蘭陵王が泣いてて、どうしようどうしようと思わず抱き着いたら押し倒されて…キスされている。キス。唇と唇がくっついて蘭陵王の綺麗な顔が目の前にある。…なんでキスされているんだろう。
ぐるぐると思考が回るけれど予想もしていなかった接触にわたしは大混乱だった。仮面外したの久しぶりに見たなとか下睫毛長いなとかどうでもいい事ばかり浮かぶ。わたしが硬直していると蘭陵王の舌が唇の隙間にぬるりと入り込んできて更に混乱する。
「んっ…」
なにこの甘ったるい声。誰の？え、わたしの？ナンデドウシテコウナッテルノ…？と慌てふためいていると唇が離れ胸に触れられる。
(え？え？え？どうして胸…マッサージ…？でもなんで急に…奉仕って言ってたけど…マッサージってこんなやらしい触り方するの…？)
「あっ…」
やわやわと揉みしだかれて思わず大きな声をあげてしまい手で口を覆うと声を抑えないでください、あなたの声を聞きたいと囁かれ心臓の音が跳ね上がった。知らない。こんな蘭陵王わたしは知らない…！
初めて見る彼女の一面にクラクラしていると寝巻のボタンに手が掛けられる。え、何でと声を掛けるよりも早くボタンが外されて替えたばかりの下着が露わになった。
「ら、蘭陵王、待っ………あれ…？」
パジャマを脱がされて混乱したわたしは足をバタつかせるがその時ぐにっと膝が何かに当たる。柔らかい、けど硬いソレに違和感を覚え思わず手を伸ばすと…蘭陵王の股間があった。
(え)>>400
形を確かめるように触れると蘭陵王の股間には棒状の何かがある。それはドクドクと脈打っていて生き物の様だ。わたしの体には…女の体には絶対にないもの。これがあるのは…いや、触ったことはないけどたぶん間違いない。これは…男にしかないはずのものだ。そんなはずはと何度も触り直すがその度硬くなっている気がする。
「んっ……ふふ。大胆なお人だ…」
「…え、あの…これ…」
「はい…マスターが触れるのでこうなってしまいました」
頬を赤く染めながら蘭陵王は霊衣を解いた。一糸まとわぬ姿になった彼女は………彼女………？
体のラインが隠れる服からは想像もつかないくらい鍛えられた肉体が惜しげもなく晒されている。膨らみのない胸板、くびれのない引き締まった腰、そして…緩く勃起した男性器が視界に映る。
(お、おとこ……！？)
今まで何の疑いもなく女と思っていたわたしには衝撃的すぎる真実だ。…冷静に考えれば蘭陵王が自分のことを女だと言ったことってあっただろうかと考えると一度もなかったことに気付く。
(男。男。蘭陵王が男…？え、待ってじゃあ今の状況って…)
ショートしてしまいそうな思考をなんとか稼働させながら今日の自分の行動を思い返す。
『今日はこのままわたしの部屋で一緒に寝ない？』
『え！？えっとその、えっとえっと…わ、わたし蘭陵王と寝たいの！！』
『…一緒に入る？』
『わたしね。蘭陵王の事が大好きだよ』
『本当？えへへ…じゃあ両想いだ』>>401
…蘭陵王は自分の性別が誤解されていると知らない。その上で今日の発言を思い出すとあれ？これわたしの方からそういうお誘いをしているように思われているのではないか、と考えられた。ということは…今、わたしは…
「…マスター。今、この時だけは私の事だけ考えてください」
「ひゃっ…」
自分はとんでもない誤解をしていたのではないか、そしてさせてしまったのではないかと考え込んでいると蘭陵王が拗ねたように口づけを落としブラの下から手を差し入れ直接胸に触れる。湯上りのわたしと違い蘭陵王の手は少し冷えていて変な声をあげてしまう。
「可愛らしい声だ。もっとお聞かせください」
「あ、やっ…」
下着の中で蘭陵王の指が這いまわる。その指はすらりとしているが硬く、手を握る度感じた違和感は男のものだったからだと今更気付いた。指が胸の尖りに触れると強い刺激が体中に走る。自身で弄るのとは比較にならない快楽に体が震えた。
(む、胸弄られてる…どどどどどうしようこれってあれだよね？襲われて…でも蘭陵王的には合意の上での行為だと思われてるわけで…)
そのまま生前見たこともないであろうブラを器用に外され直接指で尖りを摘まれる。敏感な先端を弄られて悶えているとふと右手の令呪が目に入った。これを使えば…いや、使わなくても事情を話せば彼はすぐ止めてくれるだろう。それどころか申し訳ありませんと謝り続けるのが目に浮かぶ。そうだ。誤解でこうなってしまったのだから素直に謝ればいい。そうすれば、と蘭陵王を見上げると…息を飲むほど美しい表情をしていた。>>402
「…愛しています」
慈しむように頬に手を添えられ愛の言葉を囁かれると体が疼いた。心臓がバクバクと五月蠅くてうまく息が出来ない。本当のことを話さなくちゃと思っているのに近づいてくる唇を拒むことが出来ない。それどころか喜んで受け入れている自分に気付いた。
(…あ…わたし……蘭陵王のことが好きなんだ)
この胸の高鳴りには覚えがある。…蘭陵王を召喚して初めて視線が合った時と同じものだ。もしかしたらわたしは…最初からこの美しい人に恋に落ちていたのかもしれない。でも相手は女の人だからと理由付けをして憧れだと思ったのだ。
(そっか…好き、なんだ…)
今までうまく表現できなかった自分の気持ちが形になり不思議な安堵感に包まれる。わたしの体の力が抜けたことに気付いたのか蘭陵王はほっとした顔になると寝巻のズボンに手を掛けた。するりと抵抗もなくズボンがシーツに置かれ下着を履いているだけの姿になる。幸いなことに今日の下着は新しく用意してもらった可愛らしいピンクのレースのもので使い古しやスポーツ下着のような色気のないものじゃなくてよかったと思った。
「…下に触れますね」
「あっ…」
蘭陵王が躊躇いがちに下半身に手を伸ばすとそこは胸への愛撫からか少し濡れていた。感じているんだなと思うと恥ずかしいけれど嫌な気分ではない。ぬぷりと蘭陵王の指が自分のナカに侵入していく恐怖で一瞬腰が引けるがゆっくり深呼吸して我慢するとすんなり奥まで入ったようだった。そのまま狭い内部をぐちゃぐちゃと掻き回されて嬌声が漏れる。>>403
「ん、あっ…んんっ……」
「胸もですがここも感じやすいのですね。こんなにも吸いついて…」
「ああっ！ や、ん、んぁっ……！！」
一本ではどこか物足りなかった刺激が二本に増え、バラバラに動かされることで倍増する。膣が狭いと指を挿れられただけで苦痛に感じるらしいが自分は当てはまらないらしい。気持ち良くて思わずもっと、と指を奥に行くように腰をくねると蘭陵王はそれに応えるように動きを激しくさせた。すると一際感じるところに指が触れ膣内がヒクヒクと収縮する。じわりと愛液がナカから出てくるのが感じられ果てたのだと気付いた。
「……マスター」
「……らん、りょうおう…」
くたりとしながら息を整えていると蘭陵王はこちらを気遣いながらも強くギラつかせた視線を向けてくる。これが蘭陵王の、男としての顔なのだと思うと胸が高鳴った。わたしは今求められているのだと。
(このまましちゃっていいのかな…。わたしは蘭陵王のことが好きだし蘭陵王もわたしが好きだと言ってくれてる。…大きな問題はないと思うけど本当の目的はお泊り会で悩みを聞いたり親睦を深める事であって……)
互いの認識がズレているこの状況で繋がってしまっていいのかと思う。けれど物欲しそうに体に触れる蘭陵王を見るとそういった葛藤が薄れてしまうのだ。きっと蘭陵王の目から見ても今のわたしは物欲しそうな顔をしているだろう。互いに互いを欲している。それだけで十分なのではないかと快楽と熱に浮かされた自分は考えてしまった。わたしが蘭陵王の背に腕を回すと彼はわたしにキスをして隆起した性器を濡れそぼった蜜壺へと宛がう。こんなに大きなものが入るのだろうか、初めては痛いと聞くけれど大丈夫だろうかと走馬灯のように不安が押し寄せるが目を閉じて体の力を抜くと徐々にソレはナカへと進んでいく。>>404
「…っ…」
「…んっ…少し狭………え…？」
わたしを気遣ってくれているのだろうその挿入はとてもゆっくりで途中まで上手くいっていた。しかしやはり初めて受け入れるソレをわたしの体が拒絶し中から裂けるような痛みが走る。耐えられないほどではなかったからぎゅっと目を閉じて呼吸を整えるけれどやはり痛いものは痛い。ぜえぜえと荒い息を吐いて目を開くと蘭陵王は目を大きく開き結合部に視線を向けていた。結合部には僅かに血が流れており白いシーツが赤く染まっている。それを見ると処女ではなくなったんだと感慨深くなった。
「……初めて、だったのですか」
「…うん」
「…てっきり経験があるものだと…それならばもう少し慣らしておくべきでした。申し訳ありません」
そんなに慣れているように見えたのかなと複雑な気持ちになるけれど今までの蘭陵王への振る舞いを考えるとそう思われても仕方がないのかもしれない。やたらベタベタスキンシップが激しかったし同性と思って口説く様なことを言ってたししいきなり寝たいとか誘うような女なのだから。そういえば一緒にお風呂入る？とも誘っていた気がする。…あれ？わたし最低では…？と過去の自分を殺したくなっていると蘭陵王がわたしを強く抱きしめた。
「ですが…嬉しくもあります。私があなたの初めての男になったのですね…」
「…っ…う、うん…」
本当に嬉しそうにそう言うものだからわたしまで嬉しくなるのはわたしが単純だからだろうか。繋がったままでジクリとナカは痛むけれど怪我の時のような嫌な痛みではない。穿たれた男の象徴にやっぱりこの人は男なのだと実感した。
「…蘭陵王って男…なんだね…」
「はい。もちろん。…そういえばあなたは私をよく可愛いと言ってましたね。今だから言いますが最初は男として見られてないのかと密かに悩んでいたのですよ」
「う…」>>405
(最初どころかさっきまで女と思ってましたごめんなさい…)
そう口に出す勇気がなくて心の中で謝罪すると軽く口づけられ「もう気にしていません」と微笑まれる。その優しさが胸に刺さり痛かった。
「動かしますね」
「…っ……はぁ……っ…」
男性器の存在が馴染んで痛みが鈍くなってきた頃蘭陵王は腰をゆっくりと落としておきやがて奥へと到達した。ギチギチと肉壁が圧迫されて息が止まりそうになるのを堪えながらシーツを硬く握りしめていると蘭陵王がその手に触れてくる。もしかしてと思いシーツから手を離すと指が絡みしっかりと握られた。それが恋人繋ぎであることに気付きあたたかな気持ちになる。この人はわたしを想ってくれているのだと言葉ではなく心で理解できた。
「んっ、あっ……んんんんっ…」
「……ん…」
挿入を繰り返す度蘭陵王の喘ぐ声が聞こえるようになってぞくぞくした。女のわたしよりもずっと色っぽい嬌声を上げる彼にときめいて無意識にナカを締め付けるとんんっと大きく乱れた声が響く。その姿を可愛いと思うとそれが伝わったのか指で果てた部分を肉棒でグリッと擦られる。すると痛みを上回る痺れるような感覚が広がり体が弓なりにしなった。
「んぁっ…！！」
「やはりココがいいのですね。痛みますか？」
「そんなには…」
「ではココを重点的に刺激しましょう」
「え、まっ……あ、ああっ……！！」
丁寧に、でも執拗に弱いところを責められ段々と快楽が生まれてくる。それは蘭陵王も同じようで陰茎の質量は増してドクドクと脈打っているのがナカに伝わる。次第に遠ざかっていく痛みと未知の快楽の波に漂っていると蘭陵王は苦しげに眉をよせながら口づけを落とす。その瞬間、思いっきり突き上げられ唇が戦慄いた。その強烈な刺激にビクビクと肉壁が収縮を繰り返すとしばらくしてドロリとした温かいものが注がれる。
(あったかい…イッたんだ…)
初めてナカで達した余韻を感じながら―――――わたしは意識を手放した。>>406
「大丈夫ですか」
「…うん」
一度わたしが達するとまだ体力が有り余っているだろうに蘭陵王は休憩しましょうと提案してきた。不慣れなわたしを気遣っているのだ。挿入された部分がまだ鈍く痛むので彼の優しさに甘えることにしたわたしは冷蔵庫にしまっておいたお泊り会用のお茶やお菓子を蘭陵王と一緒に食べている。夜中に裸のままベッドで甘いものを食べるという背徳的な行為をしていることにわたしは妙に緊張していた。…傍らについさっきまで繋がっていた人がいる、というのもあるだろう。蘭陵王はわたしが用意していたチョコレートを摘んでいた。その綺麗な横顔に見惚れる。
(……セックス、したんだよねわたし達…)
性別の誤認による勘違いからあれやこれやあって体を繋げてしまった。そのことに後悔しているわけではないけれど初めての行為なのに気持ちがすれ違ったまま致してしまったことに対し申し訳ない気持ちがあるのだ。なにせ最初の目的は『同性である蘭陵王とお泊り会をして親睦を深める』というものでセックスするつもりは全くなかった。だって女性だと思っていたしわたしが彼女…じゃなかった、彼に抱く感情は憧れだと思っていたからだ。互いの認識のズレが巡りに廻った結果自分の気持ちに気付くことが出来たし好きな人と一つになれたわけだけどやはり騙したみたいでもやもやするのかもしれない。
「…」
「マスター。どうかされましたか？ …やはり体が痛みますか…？」
わたしがチョコレートを咀嚼しながら悩んでいると蘭陵王は我が事のように心配してくれる。彼は本当に優しい人だ。だからこそ溜め続けた罪悪感が膨らんできてわたしは涙を流してしまった。
「マスター！？」
「ご、ごめん…わたし蘭陵王に謝りたいことがあって…」
「え、私に、ですか？」
「うん。わたし…わたしね…」
このまま黙ったままやり過ごす事も出来る。でもそれは彼に対して不誠実だ。それにわたし自身このもやもやを抱えて一緒に過ごしていくことは出来そうにない。正直に話したら失望されるかもしれないと怯えながらわたしは胸に抱えていた罪悪感を打ち明けることにした。>>407
「…蘭陵王のことずっと女性だと思ってたの」
「――――――――はい？」
「うちのカルデアって男だと伝わっていたのに実は女だったってサーヴァントが多いでしょ？蘭陵王凄く綺麗だからそのパターンなんだなって思ってたの。それでわたし、その、宝塚…中性的な女の人が好きでだから蘭陵王ともっと仲良くなりたいなと思って沢山話を…」
「……あの、待ってください。………私が男であることにいつ気づかれたのですか…？」
わたしが一から説明していくと静かに聞いてくれていた蘭陵王が口を挿む。さっきまで微笑んでいた彼の顔は冷や汗を掻き、青くなっている。もしかしてと彼も思い至っているのかもしれない。そんな彼を見ると心が痛むが…言わなくては。
「………さっき股間を触ったときに…」
「――――――。」
「それまで同性だと思ってて…最近蘭陵王がそっけないし悩んでるみたいだからマリーに相談したの。そしたらお泊り会を開いたらいいんじゃないかって言われて。わたしも蘭陵王ともっと仲良くなりたかったから……その、一緒に寝ようって誘ったの」
「…あ、あああああ………！！！！」
正直に話すと蘭陵王は悲痛な声を溢した。蘭陵王のこんな声を聞いたのは初めてで申し訳なく思ったわたしは俯く。こうして話していると本当に酷い。わたしは蘭陵王の性別を誤認して彼はわたしが閨に誘ったと誤認していたわけで。もちろん彼は悪くない。わたしが勝手に勘違いして誤解させるような振る舞いや言葉を言い続けたのが悪い。客観的に自分の行動を振り返ってみても誘っているとしか思えないことばかりしている。それに行為中に何度も止めてもらうことは出来たのにそれもせず好きだからと流されたわたしがいけないのだ。今回は奇跡的に上手くいったが一歩間違えば大惨事になっていただろう。わたしがごめんなさいと頭を下げるより早く蘭陵王は体を折り曲げ土下座をした。>>408
「……申し訳ございません…！！ 主は私を心配し気遣って下さっていたと言うのに私は……男として必要とされたと………愚かな勘違いを…」
「そんな！ 謝るのはわたしの方だよ！蘭陵王は一度だって自分の事女だって言ってなかったのに見た目だけで勘違いして…ごめんなさい！」
互いに裸のまま土下座をし合うわたし達は傍から見ればおかしな光景かもしれない。だけどわたし達は真剣だった。互いに互いが悪いと思い謝り合う。延々と続きそうなほど謝罪を繰り返すと蘭陵王は顔を上げわたしを真っ直ぐ見つめる。
「いいえ。マスターは何も悪くはありません。私が浅はかでした。以前からマスターと私の距離感が他の男達に比べ妙に近いと思っていたのです。でもそれを問うことをしなかった。それどころか私に好意を抱いてくれているのではないかと思い上がった勘違いをしていました。そして…今日誘いを受けてあなたを手籠めに……謝って済むことではありません。この霊基を返還されても文句は言えませぬ！！ いえそれでは生温い。今ここで我が命を持って謝罪を！！」
「え！？待って！違うの！」
蘭陵王は沈痛な面持ちで近くに置いていた自分の剣を掲げる。そしてそのまま胸元へと突き刺そうとしたのでわたしはそれを遮るように正面から抱きしめた。
「違う、違うの！わたし…手籠めになんてされてない！だってわたし拒否しなかった！蘭陵王とわたしが誤解し合ってる事に気付いてもそれを言わず抱かれたの！抱かれたいって思ったから…！」
「…え…？」
「…きっかけは勘違いだったよ。でもわたし…蘭陵王に愛していますって言われて、キスされて…自分の気持ちに気付いたの。わたしも蘭陵王のことが…性別とか関係なく好きなんだって。恋してるんだって分かった。だからやめて」
「…マスター……私は……」
涙でぐしゃぐしゃになりながら縋りつくと蘭陵王は剣を降ろしわたしを抱きしめた。小さくすみませんと謝る蘭陵王にわたしもごめんなさいと謝り返す。それがなんだかおかしくて互いに笑ってしまった。>>409
「…落ち着いた？」
「……いえ。全く」
「え？」
「…好いた女性と肌を触れ合わせている状態で落ち着く方が無理かと」
「…あ……」
確かにそうだ。今わたし達は服を着ていない。裸のまま抱き合っている状態だ。蘭陵王が消えてしまうかもしれないと必死になっていたからすっかり失念していた。その事に気付くと恥ずかしくなる。けれど直接触れる肌の感触と体温が心地いいので抱きしめたままでいると下半身辺りになにやら硬いものが当たっていることに気付く。
(…そういえば蘭陵王はまだ一度しか出してない。体的に若いんだし満足してないはず…)
「……その。もう命を絶つことはしないので離れていただけないでしょうか。このままだと私は自分が抑えられなくなりそうなのです」
「抑えなくていいよ」
「えっ…」
「…もう一回、しよ？」
抱き着いたまま隆起した下半身に直接手を伸ばし耳元で秘め事の様に囁くと蘭陵王は体をビクリと震わせる。呼吸が荒くなり昂っているのが肌で感じ取れた。自分から誘うのは初めてだったので不安だが…上手くいったのだろうか。
「しかし…マスターはお疲れでしょう」
「ううん。凄く丁寧に抱いてもらったから大丈夫。それに最初のセックスは色々考えてたから集中し切れてなかったし…改めて蘭陵王とシたいなって。イヤ…？」
「…っ…！！」
返答はかぶりつく様な口づけだった。口の中にチョコレートの味が広がって甘い。自分で食べた時よりもずっと甘く感じるのは気のせいではないだろう。
誤解から始まったわたし達の関係がどうか末永く続きますように。そう祈りながらわたしは蘭陵王の手を強く握るのだった。というわけで長くなってしまいましたがこの話はこれで終わりです
次は未定ですが自分がR18スレに書き込んだネタで書きたいと思ったものをそのうちこっちに投稿すると思います
お目汚し失礼しました！半年ほど前から書き溜めてようやく完成したので投稿します。登場人物設定は当時のR-18板であがった下記のものを参考にしてます。
プリズマ☆フィオレ
今日も今日とてトゥリファスの平和を守るために戦う魔法少女。アタランテやサクラと共にムジーク商会に下宿しているが、改造癖と過去の一件から電子レンジを使用した料理は禁止されている。今回は最終決戦のため「ブロンズリンク・ドラムフレーム 拠点防衛用決戦重装型」を装備しての登場。
アタランテ
もとはダークユグドミレニアから脱走した疑似サーヴァントのモルモット。一時はオルタ化し敵として立ちはだかるも、最終的に子供達のためにフィオレと共に戦う道を選ぶ。得意料理が猪の丸焼きな残念系森ガール。
プリズマ☆サクラ
エーデルフェルト家からやって来た年下留学生。フィオレをセンパイと呼び仲が良くなったところをダークユグドミレニアに目をつけられて誘拐され、洗脳されて敵として立ちはだかる。紆余曲折の末元の人格を取り戻し、現在はサポート系魔法少女として活躍中。>>412
プリズマ☆フィオレの活躍によって追い詰められたダーク・ユグドミレニアは、トゥリファスの地下に封印されていた汚染聖杯を遂に起動させてしまう。
全長数百メートルにもおよぶ肉塊を器とする出来損ないの願望機の正体は、手当たり次第に人間を喰らい成長する捕食型増殖魔力炉。
いかに永久機関を生み出す第三魔法といえど一度に精製できる魔力には限界があるため、それを解決するためにこの聖杯より多くの魂――具体的には町ひとつを満たす数――を蒐集しようというのだ。
大地を引き裂いて現れ次々と市民を捕食していく聖杯の器。想像を越えた脅威を前に、人々はただ逃げ惑うことしかできなかった...。
迫りくる脅威から逃れるため市内の学校へ避難するトゥリファス市民。だがビルさえも易々と薙ぎ倒すほどの力をもった大聖杯にとっては、多くの魂が集まった避難所は格好のえさ場にすぎない。建物ごと市民を喰らってしまおうと、校舎に肉の巨体が覆いかぶさろうとしたまさにその時―
「ポイボス・カタストロフェ!!」
緑衣の狩人の祈りとともに天に打ち上げられた二矢は次の瞬間、無数の光となって降り注ぎ巨大な捕食者を吹き飛ばした。
続いて発射されたハープーンは、狙いを過たず別方向から町の一角を覆いつくそうとしていた肉の山を粉砕する。そして空になったミサイルケースを切り離した射手は、次なる一手を声に出す。>>413
「カウレス、次射出！ GAU-8お願い！」
フィオレの要請をうけて射出された30ミリガトリング砲は、一分の狂いもなくブロンズリンク・ドラムフレームに接続されたギガンティックアームのレールマウント上に飛来。接続を確かにするやいなや、鉄の暴力を撒き散らして瞬く間に肉塊を削り取っていく。
これまでの激戦を勝ち抜いてきた魔法少女たちは、守るべき市民からの歓声を背に受けて恐れることなく勇敢に立ち向かっていく。
だが油断は出来ない。第三魔法を形にしたこの怪物にとって、物質的なダメージは時間をかければ直せる程度のものでしかないのだ。今は火力で勢いを抑えているが、このままではいずれ再生速度が破壊のそれを上回り逆転されるだろう。それまでに一人でも多くの人を逃がさせばならない。
避難民をのせたスクールバスが学校を発つのを見送るとその護衛をサクラに託し、二人の魔法少女は敵を迎え撃つのだった...。>>414
下校途中に立ち寄ったあの屋台
休日は欠かさず顔を出していた孤児院
仲間たちと過ごしたムジーク商店
戦禍が拡大したことでそれら慣れ親しんだ街並みが戦火に包まれるなか、フィオレは絶えず襲い来る肉の嵐を休む暇もなくひとり迎え撃っていた。
「ユーピター、チャフスモーク2時方向!! マルス、セイバーのカードをインクルード!! スキュアド・プラズマブレイド!!」
左腕魔力放出器に装填されたクラスカードより顕現したのは、高密度のプラズマによって構成された光刃。触れただけで蒸発するほどの熱量を帯びたそれを振りかざし、巨怪を切り刻むフィオレ。もはや残弾は残り僅かとなり、己が魔力を搾り出しながらフィオレは一人で防衛線を展開していた。
スクールバスの護衛をお願いしていたサクラや、別方面から戦線を支えているはずのアタランテとも連絡が取れない。心配は募るばかりであったが、今は一人でも多くの市民を助けなければならないのだ。
聖堂教会北欧騎士団及び魔術協会ルーマニア混成師団から派遣されるはずの救援が到着するまで時間を稼ぐために、魔法少女は孤立無援で戦い続けるのであった...。>>415
周囲を警戒していたフィオレの耳に、どこかからか助けを求める声が届く。
残弾がなくなったフォールディング・クレイバズーカを放り捨てて周囲を捜索していたフィオレが見つけたのは、今まさに肉塊の餌食にされようとしている一人の少女。
子犬を抱えてながら恐怖に身を震わせていた少女の姿を目にし、かつての記憶がフラッシュバックしたフィオレは戦いのさなかにほんの一瞬だけその動きを止めてしまう。
そして我にかえり助けようとした次の瞬間、フィオレの眼前で振り下ろされた触碗によって子犬もろとも挽肉と化す少女。
至近距離で血飛沫を浴びせられ、その場で絶叫し泣き崩れてしまった魔法少女に、その時を待っていたとばかりに肉塊たちが襲いかかる。あっという間にドラムフレームを破壊されてしまい、戦うすべを失った魔法少女。戦意を失ったフィオレは四方八方から丸太ほどもある触手で殴打されてしまい、とどめに建物に叩きつけられてしまう。
そして戦意を失った魔法少女の前に、触手達のなかでもひときわ大きな補食器官が現れる。肥大化した陰茎を思わせる形のそれは、ぐったりと動かなくなった魔法少女を口内から伸ばした触手で絡み取り、まるで喉ごしを味わうかのようにゆっくりと丸呑みにしていくのであった...。>>416
不気味に脈動する肉壁に覆われた、内臓を思わせる質感の空間。
フィオレが目を覚ましたのは、そんな生理的嫌悪感を催す開口部の無い密室であった。
転身が解けたことで服装が学校制服に戻ってしまったフィオレは、舌状の触手が自分の頬を嘗め回して得体のしれない粘液を塗りたくっていることに気付く。
(カレイドステッキはどこ？それになぜ自分を消化せずに生け捕りに？)
疑問を感じていたフィオレであったが、四肢を拘束していた触手達が動き出したことでその思考を中断されてしまう。
マングリ返しの姿勢をとらされ、スカートの中にあるストッキングに包まれた形のよい臀部が露になってしまうフィオレ。スカートを捲り上げた触手達はガッチリと固定された柔らかい尻肉を、薄布の上から丁寧に揉みはじめる。
そして羞恥で頬が熱くなったフィオレの前に、老人の指や木の根を思わせる節くれだった細長い触手が現れる。触手は尖った先端でストッキングの内側にあるショーツを器用にずらすと、ストッキングの生地を食い込ませながらフィオレの菊座にぐりぐりとその先端を押し込んでいく。
「きゃ!？や、やめて！そんなところ、さわらないで！」
慌てて力を込めて抗おうとするも蹂躙しようとする触手には力及ばず、限界まで延びきったストッキングを突き破った触手は、そのまま少女の肉孔に潜り込んでいく。
ストッキングの生地を巻き込みながら侵入してくる触手を阻むため、括約筋をすぼめて抵抗するフィオレ。だがヌルヌルとした粘液で覆われているため満足に食い止めることはできず、むしろ締め付けてしまったことで表面の凹凸を一層はっきりと感じてしまう。不浄の孔をえぐった触手はそのまま腸壁をかき分けて奥へと進み、淫毒を直腸粘膜に刷り込みながらより深いところに根を張っていく…。>>417
「ん、くぅ…はぁ…」
触手が体の中に沈んでいくごとに苦しそうな吐息を漏らすフィオレ。最初こそ泣きわめいていたが、長大な肉棒を根元まで飲み込むころにはすっかりおとなしくなり、されるがままに内蔵を蹂躙されていた。粘膜から染み込んだ体液によって少女の体はすっかり発情してしまい、乱れた制服の間からは荒々しく上下する汗だくのヘソが垣間見えていた。また窮屈になった感じるようになった胸元では、ブラの内側にこすり付けられた突起物がその存在を主張していた。
(気持ちよくなんかない、気持ちよくなんか…。)
牡を求めて疼く内股をなんとか閉じようともじもじさせようとしながら、必死になって自分に言い聞かせるフィオレ。しかしどれだけ必死に目をそらしても、腸内に根を張った触手によって後ろの孔をじっくりとにほぐされたフィオレの体は完全に淫乱な肉体に作り変えられていた。
そしてフィオレの体が役割を果たせるほどに発情したと判断した触手達は骨盤をがっちりと掴んで固定すると、ぐっしょりと濡れたショーツに絡み付く。そして陰部を覆っていた股布を力任せに引きちぎり、愛液を垂れ流すそれを露にした。
そこに現れたのは新たな触手。子供の腕ほどの太さをもった肉筒は、先走り汁を滴らせながらその先端をむき出しになった股間に近づける。そして周りの触手達が少女の秘裂を無理矢理割り開くと、内部ににその先端を捩じ込みはじめる。
「まさか...。やめて！そこだけは、他はなんでもするから、それだけは！」
触手の狙いに気付いたフィオレはプライドを投げ捨てて懇願するが、怪物達はその反応を楽しむかのように暫く焦らした後、一気に奥まで挿入する。
今だ何者も受け入れたことの無い乙女の花芯を、極太触手が力任せに貫かれ「ひぎぃ！！」と悲鳴をあげるフィオレ。本来であれば生じるはずの破瓜の痛みさえも触手の体液によって作り替えられた肉体は悦楽に変換し、少女の脳に許容量を越えた快感を流し込んでその意識を絶頂まで押し上げる。そして肉孔を押し広げながら奥に到達した肉筒は子宮口に執拗にキスを繰り返す。>>418
「いやぁ、や、やめてぇ...ひぃぁ、あぅ!?」
突然最奥部に密着していた触手の先端の孔から細長い舌の様なものが伸ばされ、子宮口に突き込まれたのだ。ぐりぐりと押し込まれた肉槍は子宮口をこじ開けてその内部に入り込み、「目的」を果たすべく子宮の内側に唾液を塗りたくる。侵入した触手によって女の子の最も大事なところを内側から舐めまわされ、涙を浮かべながら嬌声をあげるフィオレ。だが胎内の触手はそんなことはお構いなしに、問答無用で少女の子宮を作り替えていく。子宮内で触手がのたうち回るたび子宮が内側からノックされ、フィオレのヘソが激しく上下する。
「いやぁ...もう、殺,してぇ...」
自分の体の淫らな惨状にむせび泣くフィオレだが、ふと股間に挿入されている触手の根元に半透明な肉袋がぶら下がっているのに気づく。袋の中に大量の白濁液が詰まっているを目にしたフィオレは、自分に待ち受ける末路に気付き半狂乱で逃れようと暴れだす。しかし奥底までめり込んだ触手は簡単には抜けず、それどころかより確実に受精させるため、往復運動を繰り返しながらどんどん奥深くに突き進んでいく。そして子宮頚部に密着しながらピストン運動を繰り返していた肉管がひときわ大きく膨らんだ直後、催淫成分を含んだ大量の精液が子宮内にどくどくと吐き出された。
役目を終えた肉菅が引き抜かれ後、だらしなく開きっぱなしになった肉穴からはドロリとしたものが溢れ出していた。フィオレの体液と混ざって泡立ったそれは制服を伝って流れ落ち、少女の顔を汚していく。
「うぅ…もう、だめ、こんなの…、いやぁ・・・！
自分の体の奥深くまで穢され、悲嘆にくれるフィオレ。
だが触手たちはそれだけでは満足しなかった。
「だ、だめ！これ以上、もうはいらないの！」
次々と種付け触手を拡張されたばかりの秘所にねじ込まれ、やけどしそうなほどに熱い子種を注ぎ込まれるフィオレ。少女の体がこわれようと構うことなく、触手たちは凌辱を続けるのであった…。>>419
「うぅ、姉さん...センパイ...誰か、助けて...。」
フィオレと同様に聖杯内部に囚われてしまったサクラ。
手足は肉壁に埋め込まれて自由を奪われ、触手たちに胸元を覆う布を剥ぎ取られてたことで少女は羞恥に震えていた。その胸先につぼみ状の器官を先端に備えた触手が襲いかかる。
ぬちゃあ、と花弁状に展開したつぼみの中央には吸盤状の突起が蠢き、その中心には毛ほどの細さの雄しべを思わせる極細の触手が密生していた。
「いやぁ、こ、こないでぇ…。」
そんなサクラの怯えを無視しながら不快な臭気を放つ極細触手達はは少女の胸にまとわりつくと、その先端を無理矢理こじ開けて内部に侵入し始める。そして極細触手を一気に根元まで押し込み、乳腺を内側から愛撫する。
「ひぃ！い、いやぁ…。」
異物を挿入されたことによる刺激で乳首が固く尖り、それによってより一層咥えている異物を意識してしまうサクラ。そして過敏になってしまったその先端を触手の付け根にある吸盤がやさしくキスをしながら、差し込まれた触手を通して体液を乳腺の奥に流し込む。そして体液が全体に行き渡ったところで乳肉全体を花びら上の器官が包み込み、パンパンに張った乳肌をゆっくりと揉みほぐししていく。サクラの両胸は内と外両方からマッサージをされながら粘液を刷り込まれ、淫らに作り替えられていくのであった...。>>420
「はぁぅ…はぁ…あぅぅ…！」
執拗な胸部へのマッサージによって、数えきれないほどイカされたサクラ。
一際大きな絶頂を迎えたサクラの両胸から被さっていた花弁が離れ、ずるぅ、と挿入されていた触手が乳腺から乱暴に引き抜かれる。
本来よりも二回りも大きく腫れ上がってずっしりと重くなった両胸は、触手によってこじ開けられた先端の孔から延々白濁液を滴らせていた。
「うぅ...こんな、はずかしいの...。」
もともと皆よりも大きな胸にコンプレックスを抱いていたのに、赤ちゃんもいないのにミルクまで出るようにされてしまい、死,にたくなるほどの激しい羞恥心に包まれるサクラ。
と、そこに新たな触手が現れる。クラゲを思わせる半透明なお椀上の器官を先端に備えたその触手は、びっしりと繊毛の生えたお椀の内側の被膜でサクラの両胸を包み込むと、力強くぎゅう、と搾り始める。
「いやぁぁ！や、やめてぇ、そんなに、強くしないでぇ！」
大量の母乳が吹き出し、それに併せて湧きあがる快感で呆気なく絶頂してしまうサクラ。今や完全にミルクサーバーに改造された肉体は、射乳に伴う快感で容赦なくその持ち主を苦しめる。
さらにそこに別の触手が現れ、サクラのスカートの中に入り込む。両胸に取りついていたのと同じく蕾上の器官を備えあ触手であったが、肉花弁に包まれていたのはそれとは違う、雌しべのような形の極太肉管であった。ほかの触手たちが下着を一気にずりおろすと、排泄のための穴に雌しべ型の肉管を一気に挿入する。
「ひぃ！う、うぐぅぅ…!」
不意にねじ込まれた大きすぎる挿入物の感触に耐えられず、思わず悲鳴を上げるサクラ。しかし触手たちはそれに構うことなく、花弁で尻肉を包み込みながら肉孔の中に蜜を流し込む。浣腸触手が流し込んだ蜜の正体は聖杯の泥、即ち犠牲になった市民の負の想念―――たとえば常日頃自分達を守ってくれているはずの魔法少女達に、密かに抱いている劣情など―――が物質化したもの。驚異的な侵食力を持つそれはあっという間にサクラの体に染み渡り、瞬く間にその体を発情させていく…。>>421
「はぁ、はぁ、はぁぁ…。」
頭から浴びせられた消化液によって制服をぐずぐずに溶かされ、肉床の上に膝胸位の姿勢で惨めに横たわるサクラ。触手によって作り変えられた彼女の両胸は年不相応に大きくなり、耐えがたい性感と乳腺にたまった母乳による圧迫感を生み出していた。トリモチのような粘液で両手を後ろ手に固定されて身動きがとれないため、すこしでも楽になろうと尺取虫のように体を前後させながら肉床で胸を押し潰すサクラ。発情した少女は汗だくになりながら体を何度も往復させ、そのたびに母乳を吹き出しながら絶頂で身を震わせていた。
「うぅ…、先輩、姉さん、誰か助けて…ふぅ、いやぁぁ…」
絶頂直後はその落差でいっとき理性を取り戻し自己嫌悪に襲われたサクラだが、そのたびに菊門に挿入されている触手から泥を注入され、快感に飲まれてしまうてしまう。
「もういやぁ…こんなの、もう家に帰りたい…。」
終わらない凌辱によって壊れる寸前の少女の心。だがそこに少女の体が十分に熟れるのを待っていた新たな触手が現れる。それは内部に大量の胚が詰めこまれた半透明の産卵管。不気味に脈動するそれらを女体に植え付けるための器官が、容赦なくサクラに襲いかかる。
「ひ、あ、あぁぁぁ…！」
ぶちぶちと音をたてて破られる乙女の純潔。強烈な破瓜の痛みと快感が同時に脳に流れ込み、サクラは堪らず悲鳴をあげてしまう。
「い、痛いのに、ダメなのに、気持ちいいの、止まらないぃ...！」
快楽の虜となったサクラの体が言うことをきかず、自分から腰を振り始めたのだ。そして最奥に到達した産卵管は、子宮口を無理矢理拡張しながらその内部にヌルヌルとしたものを詰め込んでいく。胎内に得体のしれない何かが埋め込まれ、そのたびに膨らむサクラの子宮。借り腹にされたことでそのお腹は今にも破裂しそうになっていたが、触手達は構わず産卵を続けるのであった...。>>422
「くぅ、早く二人を助けに行かなければ...！」
周囲を肉壁に囲まれた空間で、トリモチの様なネバネバに捉われたアタランテ。なんとか抜け出そうともがく女狩人だったが、足掻けばあがくほど絡み付くそれによって、まるで蜘蛛の巣にかかった獲物のごとくあっという間に体の自由と体力を奪われていった。
そして体力を消耗しぐったりしたところを狙って現れたのはナメクジ型の使い魔の群れ。
両足を伝って下着の内側に潜り込んだそれらはアタランテの臀部を覆い尽くすと、一斉に菊門への侵入を試みはじめた。
「や、やめろ！そこは、そんなところに入るな！」
侵入者を拒もうとするアタランテであったが、いくら括約筋を搾っても軟体動物相手には意味をなさず、次々と粘液をなすりつけられながら腸内に侵入されてしまう。最初は一匹づつであったが、入り込んだナメクジ達に菊門を裏側からマッサージされたことで括約筋がほぐれてくると、2匹 3匹とまとめて侵入してくるようになる。
「あぐぅぅ！こ、これいじょうは、もう…」
最終的には臀部に張り付いている残りの個体全てが殺到し、無理矢理菊門を拡張されて無様な悲鳴を上げてしまう。侵入した軟体動物によって内臓を内側から愛撫される感覚に悶えぬがらも、内心これ以上のナメクジが侵入してくることはないと一息つくアタランテ。
だがその期待を裏切り、先程よりもはるかに数の多い新しいナメクジの群が現れてアタランテに襲いかかる。あまりの多さに菊門だけでは入りきらず、残りのナメクジたちはその上にある別の孔、即ち膣や尿道にまで侵入し始めた。>>423
「や、やめろぉ、そこは、そこだけは…ひゃん！」
予想外の存在にあわてふためき逃れようともがくアタランテであったが、突然悲鳴と共に脱力してしまう。残りの肉孔にも入りきらなかったナメクジのうち一匹がその近く、包皮の中に潜り込んで陰核を丸呑みにし、ザラザラの歯舌で舐め始めたのだ。そして肉孔のなかに入り込んだナメクジ達も脱力した隙を見逃さず、肉壁を掻き分けながら一気に奥まで侵入する。
「ううぅぅぅ...も、もうやめて...、これ以上は...。」
純潔を食い破られるだけでなく、そのまま子宮内まで侵入されてしまったアタランテ。
いつか純潔の誓いを捨ててもいいと思える人が現れたら、その人との子を...。
そんな少女の秘めた願いを台無しにするかのように、汚らわしい快感を肉体に刻み込んでいくナメクジたち。それに同調するように他の孔から侵入した使い魔たちも一斉に内臓に噛みつき始め、なぜかそのことにアタランテは快感を覚えてしまう。無理矢理発情させられた体に与えられた激しい責め苦により、少しずつ脳にマゾ気質が植え付けられていたのだ。
そして頃合いと見なした軟体動物達は少女への愛撫を一段と激しくし、少女が絶頂するのにあわせて一斉に胎内で射精する。全身の穴という穴から淫毒を含む体液を垂れ流しながら、アタランテは快感に耐えきれず失神してしまうのであった...。>>424
精液溜まりのなかで、仰向けでに横たわるアタランテ。
身に纏っていた霊衣は無惨にも食いちぎられ、かつては見る人全てを魅了したスレンダーなボディを誇った女狩人は、今や重石となったボテ腹に押さえつけられて自由を奪われていた。
そこに現れたのは2メートルほどもある巨大なナメクジ。発情した牝の匂いを嗅ぎつけた使い魔はアタランテのボテ腹にのしかり、イボだらけの交接器を挿入して破瓜の痛みも癒えない傷だらけの孔を蹂躙する。
「ううぅぅぅぅ...や、やめてくれぇぇ...あぐぅぅぅぅ..」
パンパンに膨れた孕み腹を押し潰されて悲鳴をあげるアタランテ。しかしそれに構うことなく大ナメクジは乙女の柔肌を腹足でマッサージし、ヌメヌメした口器を少女の唇に差し込んでその内側を舐め回す。
少女に襲いかかっている使い魔はそれだけではない。両胸には掌ほどの大きさの別のナメクジが何匹も吸いついて母乳をなめとり、また苗床が歯向かおうとするたびに菊門から侵入した子蟲が内臓に噛みついてくるのだ。かつては勇敢な狩人だった少女は、もはや自分の意思を持つことすらも認められない家畜へと成り下がったのであった...。>>425
聖杯によってたっぷりと種付けされたフィオレは、その体を苗床として最適なものに作り替えるべく半透明の肉袋に閉じ込められていた。
袋の内部にはみっちりと触手と精液が詰まっており、熱心に少女の体を汚していた。
度重なる肉体改造の結果、かつては端正で上品さを感じさせていた体型はすっかり変化してしまい、今ではブラウスの前を綴じることすらできなくなっていた。辛うじて首元と胸下のボタンだけ閉じてはいるものの、スカートにいたってはホックを閉じることすら出来ず、かろうじて腰骨に引っかかっている有り様であった。
ブラウスから大きくはみ出した少女のお腹は仮に両脚が動いたとしても重さで立ち上がれないだろうと思わせるほど大きくなっており、何重にも巻き付いた肉紐によって容赦なく締め付けられていた。そして伸びきったヘソの裏側では得体の知れないナニカが蠢き、絶えず分泌される淫毒によってまるで羊水が沸騰したかのような錯覚をフィオレに与えていた。
「はぁ、はぁ、はぅぅぅ!?」
突然ブラウスの隙間から谷間に差し込まれていた触手が双丘に巻き付き、濃厚なミルクを絞り出す。
魔術回路を弄られたため、フィオレは体内の魔力を母乳に強制変換される体質にされてしまったのだ。生意気な苗床が反抗できないよう触手達は魔力を残らず搾り取り、丁寧に舐めとっていく。そして開きっぱなしになったお口に差し込まれた触手が舌に絡みつき、時折喉奥を愛撫しながら分泌液を飲ませていた。
緩やかなウェーブのかかった自慢の長髪には白濁液を垂れ流す触手が何本も絡み付いていたるところに体液を擦り付け、また菊門にもヌメヌメした触手が入り込んでその内外を舐め回していた。
そして尿道にもミミズ型の触手が入り込み、細孔を拡張しながらその奥の膀胱を内側から撫で回す。今のフィオレには、その人格はおろか排泄の自由さえ認められないのだ。>>426
「ひぃや、ひゃうぅ、う、ううぅ…...。」
悩ましげな吐息を吐きながらもなお快感に抗おうとするフィオレに対し、触手達はその理性を削ぎ落とすべく絶えず刺激を与え続ける。剛毛が密生したブラシ型の器官が膣の中で前後しながら子宮口をノックし、その上にある淫核も剛毛ブラシで磨かれて恥垢を削りとられていた。
(さくら、あたらんて、どうか、ぶじでいて……。)
じゅぶじゅぶとお腹の中をかき混ぜる音が頭の中でこだまし、理性を淫欲の炎で炙られながらも必死に仲間を案じ続けるフィオレ。だがその体は今やあらゆる刺激が快感になるよう作り替えられており、絶頂しない程度に加減されながらも刺激を送り続けられたことで、その理性はもはや限界に達しようとしていた。>>427
快感で茹った頭で必死に理性を保とうと抗っていたフィオレであったが、突然その体を捕らえていた触手が緩み、肉袋から吐き出される。
その身を汚していた精液もろとも肉床の上にぶちまけられ、少女の至るところに挿入されていた触手が粘液の糸を引きながらズルリとが引き抜かれる。
「あぅぅ..ひぐ、うぐぅぅぅ...。」
たっぷりと飲まされた体液を嘔吐しながら泣きじゃくるフィオレ。涙と涎でグチャグチャになったその顔が何者かによって不意にくい、と持ち上げられる
「アタ、ランテ...？」
そこにいたのは離ればなれになっていた頼もしい戦友。二人で力を会わせればこの状況をどうにかできるかもしれない、そんな淡い期待を一瞬抱くフィオレであったが...。
「フィオレ...すまない...私はもう...。」
次の瞬間、涙を浮かべながら肉床の上に親友を押し倒し、その衣服を剥ぎ取る女狩人。胎内に巣食った蟲たちによって内臓を食い荒らされたため、アタランテはもはや胎内から湧き上がる快楽に逆らうことも出来ない哀れな操り人形とかしていたのた。
両手でフィオレの頭を掴むと柔らかい唇に自分のそれを重ね、湿った舌を差し込むアタランテ。混乱しながらもそれを押し返そうと舌を伸ばしたフィオレだが、逆にその舌を吸われ、口に含まれてたっぷりとしゃぶられてしまう。>>428
そして互いの舌を絡ませながら無意識に相手と自分の唾液が混ざったものを嚥下していると、突然アタランテの喉奥からヌルヌルしたナニかが飛び出す。
「！？」
アタランテの内臓で増殖した使い魔たちが、新しい宿主を求めて口移しでフィオレの口内に入り込んできたのだ。
次々と舌を伝って侵入し、喉奥を滑り落ちていく幼体たち。なんとか相手の肩をつかんで引き離そうとするフィオレだが、寄生虫が喉を通過するたびにその力が抜けて行ってしまう。
そして完全に脱力してしまったところを触手に引き離されるフィオレ。
宙吊りにされた魔法少女はドラム缶ほどの太さの触手の上に跨がる形で降ろされ、ずり落ちないようにと両腿に巻きついた触手で体を固定されてしまう。
触手の背中にはこぶ状の突起が一列に並んでおり、女性器にあたっていやらしい感覚を生みだしていた。なんとか素股状態から逃れようと体をよじるフィオレだが、そのたびに敏感なところと凹凸が擦れてぐちゃぐちゃといやらしい音を立ててしまう。
そして頭上からも別の触手が現れ、フィオレの頭や体に白濁液を吹きかける。
「いやぁ、もうかえして...。」
ただただ子供のように懇願することしかできないフィオレ。だが襲いかかる悲劇はそれだけでは終わらない。>>429
「うふふ・・・、先輩も一杯気持ちいいことしてもらえたんですね♡」
現れたのは、異形を孕みぽっこりと膨れたお腹をいとおしげに撫で回すサクラ。
終わらない責め苦によってすっかり理性を溶かされてしまった後輩は、同じく快楽の餌食となってしまった先輩の孕み腹に、不気味に胎動する自身のそれをぴったりと押し当ててくる。
「サクラ、どうして…お願い、正気に戻っ...?!」
必死に呼び掛けるフィオレであったが、真下からの突然の衝撃によってその叫びが中断されてしまう。触手の背中に一列に生えていたこぶ状の突起が、一斉に伸長して陰茎を思わせる形状に変化したのだ。
あるものは少女達の胎内に潜り込み、またあるものは入口を探し求めて乙女の柔肌の上を這い回る。胎内に侵入した触手は膨張しながら粘膜を掻き回し、体の中からから湿った音を響かせる。そして胎内に入れなかった触手もボテ腹に絡みついて白濁液をなすりつけながら、少女たちに自分たちの胎内に挿入されているものの大きさをまざまざと見せつけていた。
「く、うぅぅ、はぁぁぁ…！」
なおも大きくなり続けるそれから逃れようと、先刻から自身に白濁液を吹き付けている頭上の触手を掴み腕の力で必死に腰を浮かせようとするフィオレ。ヌルヌルした感触に耐えながらがもあと少しのところまで浮かせるも、すんでのところでサクラに腰を掴まれて引き降ろされてしまい、いっそう深く挿入されてしまう。>>430
「ひゃう！？や、やめてぇぇ！」
借り腹を震わせながら悲鳴を上げるフィオレの耳に、サクラはそっと唇を近づけてささやく。
「私、先輩が羨ましかったんです。」
「！？」
「姉さんと離ればなれになった私と違って、いつでも弟と会うことができる先輩のことが。
魔法少女になってからもそう。いつも先輩が先にいって活躍して、私はずっと後ろの方でフォローばかり…。
だからとっても嬉しいんです、こうすれば私はあこがれだった先輩と一緒になれますから！
センパイ、これからはずぅっと一緒に、キモチいいことをしましょう♡」
内に秘められたドス黒い感情を露にしたサクラに、驚きを隠せないフィオレ。
「やめてサクラ！お願い、正気に戻って！」
必死になって訴える後輩に呼びかけるフィオレ。だが、その表情はかえって後輩の劣情を促してしまう。>>431
「そんなカワイイ声出してもダメですよ♡ だって、そんなことをしたらまた先輩が私を置いて遠くに行っちゃうじゃないですかぁ♡」
挿入のショックで掴んでいた触手を離してしまい開いたフィオレの手に、自身の手指を絡ませるサクラ。がっちりと組み合ったそれを振りほどこうとするが、背後に現れたアタランテに手首を掴まれ、その動きを封じられてしまう。
「そんなことより、もっとキモチイイことをしましょう、先輩♡ こうすればずぅっと、一緒にいられるんですから♡」
そういいながら脚を絡め、体を密着させるサクラ。背中に手を回してその細いからだを力一杯抱き締め、二人の間で押し潰された乳果からは快感を伴いながら勢いよくミルクが吹き出した。飛び散った乳液は上気して朱に染まった女体を妖しく彩り、ミルクローションで滑りがよくなった胸の先端をこすりあわせてさらなる悦楽を生み出す。
無意識に相手の背中に手をまわして抱き締め、互いの体をより密着させるフィオレとサクラ。アタランテも後ろからフィオレの体を抱き締め、両胸と孕み腹を背後より撫でまわしながら自身の体をフィオレの背中に密着させる。 サクラと唇を交わすたびに心臓が激しく脈打ち、アタランテに耳裏からうなじあたりを舐められるたびにゾクゾクするような快感が湧き上がってくる。
(こんなの、女の子同士で、いけないことなのにぃ…♡)
禁断の悦びを前になすすべもなく、ちょろちょろと失禁しながら涙を流す少女。挿入されてる触手に合わせて激しく体を上下させるサクラとアタランテの動きに、フィオレはまるで後輩と戦友に前後の肉孔を犯されているかのような錯角を覚えてしまう。
そしていつしかフィオレも肉欲の虜になってしまい、快楽を求めて自分から腰を上下させて挿入物きゅっとを締めつける。
掻き回される粘膜、ノックされる子宮口、乳悦に襲われる両胸、愛しい人の温もりとその胎内で蠢く異形の仔…。
それらがもたらす官能に呼応するかのように、挿入された触手が一際大きく膨らんだ次の瞬間、
「「「ひいい、いぃぃ！いっちゃうぅぅぅぅ♡」」」
溢れんばかりに子種を注がれながら、魔法少女達は三人同時に絶頂を迎えてしまうのであった…...。>>432
体力を使い果たし、互いの体にぐったりと寄りかかる元魔法少女達。ぬるま湯のような行為後の余韻に浸っていたフィオレ達であったが、再び触手によって引き剥がされ、宙吊りにされてしまう。
そして後輩達との擬似交尾から引き剥がされて若干の名残惜しさを感じていたフィオレのヘソ穴に、一本の毒針が打ち込まれる。注入された毒素が子宮にまわると、途端に内部の胎児達が暴れだして快感の波を伴った陣痛が始まった。
「はぁ、はぁ、ひいぃぃ!?」
胎内で何かが破れる感覚と共に流れ出す羊水。胎児が分泌した淫毒を含むそれが染みたことで、傷だらけの膣粘膜がズキズキと疼きだしたのた。
そして母胎が限界まで発情したころを見計らい、内側からゴリゴリとこじ開けられる子宮口。明らかにヒトではない感触のナニかが、極限まで敏感になった膣粘膜を乱暴に掻き分けて這い出してきたのだ。
「いやあ！産みたくない！産みたくないのにぃぃぃぃぃ...。」
痛みで正気に戻ったフィオレの膣口から現れたのは、皮を剥いだ子犬を思わせる醜い肉塊達。第二・第三魔法を実行するための、魂の入れ物としての機能しかないそれが何匹も自分の胎内から這い出してくるのを目にしてしまい、ついにその心を完全に砕かれてしまうフィオレ。
「いやだぁ…こんなの、こんな……。」「もっとぉ、もっとくらひゃぁい…」
異形達の母となってしまったことを認められず泣き崩れるアタランテと、出産アクメによがり狂うサクラ。二人の胎内からも、魔術属性や霊基といったそれぞれの母胎の形質を受け継いだ仔が続々と産まれ落ちたのだ。
産み落とされた異形の仔達は触手達に包まれてあっという間に見えなくなり、空っぽになった少女達の胎内には休む間もなく新たな子種を注ぎ込まれる。最近、ジークさんの部屋から正しく育った私こと——ジャンヌ・ダルクの悲鳴が聞こえます。
途切れ途切れの涙声。必死にジークさんに助けを求めているのに朝になるまで決して終わらない。
私——ジャンヌ・ダルク・オルタ・サンタ・リリィはこの悲鳴の正体が知りたくて、ジークさんに突撃する事にしました。
だって、正しく育った私に聞いても『なんでもない』の一点張りです。それも幸せそうに言うのです。あんな苦しそうな声なのに！
らちがあかないと思った私はジークさんの元に来たのです。もちろん、ジークさんが正しく育った私をいじめているのであれば、サンタとしてジークさんには説教をしてあげます！
けれど、問い詰めてもジークさんは困ったように謝るばかりで、なにが起きているのかさっぱりわかりません。もうこうなったら、最終手段です。私はジークさんに正しく育った私にした事をするように詰め寄ってみました。
「すまない……」
ジークさんは苦い苦い顔をしてました。それこそ、ゴーヤを食べたジャックみたいな顔です。
「謝るのでしたら、ちゃんと説明してください！」
「だが……」
「むぅ！ ジークさん！ あまりにも聞き分けがないようでしたら、悲鳴の事をトナカイさんに言っちゃいますよ」
トナカイさんとは私のマスターです。ジークさんのマスターでもあります。きっと、私には言い渋っても、トナカイさんには流石のジークさんも言うでしょう！
「そ、それはまずい……！」
「でしたら、私にも正しく育った私にした事をしてみせてください！ 見極めます。本当にいじめであれば、ジークさんには罰を与えます」
「それで君の気がすむのであれば、罰を受ける。だが、言う事もやる事もできない。君にはまだ早い」
「むぅ！！ 子供扱いしないでください！ ジークさんだって、子供でしょう」
銀色に近い色素の薄い髪、トマトみたいに赤い瞳。ジークさんはホムンクルスです。見た目は私よりも年上ですが、私と同じくらいです。だって、正しく育った私が世界の裏側の何もない年月は歳に含みませんと訴えてたのを聞きました。なら、ジークさんは0歳。私よりも年下です。>>435
「それはそうなのだが……」
「ジークさん！ いい加減にしないとトナカイさんに言っちゃいますからね。後10秒です！ 10、9……」
「わ、わかった！ わかった……！ する。君にもジャンヌと同じ事をしよう」
「本当ですか！」
「ただし、約束してほしい」
「なんですか？」
「嫌なら嫌と言う。我慢しない。痛いのであればすぐに言ってくれ」
「い、痛いんですか……？」
正しく育った私は痛い事をされて泣いていたのでしょうか？
不安がよぎる。見極めなくてはいけないと言う意識がすっかり怖気ずいてしまう。
「痛くないと思う……。いや、慣れないと痛い。……すまない。男女では感覚が違うんだ。俺ではジャンヌの気持ちを完全には汲み取れない」
「慣れないと、って！ 痛い事を慣れるまでするんですか！？」
「そう言う事になるな。やっぱりやめておこう」
「い、いえ！」
痛い事は嫌だ。それもあんなにも我慢強い正しく育った私が悲鳴をあげるような事だ。きっと、お注射並みに怖いに違いない！
でも、
『え？ 悲鳴？ 私がですか？ そんな事あるわけ——え？ ジーク君の部屋から！？ あ、ぅ！ な、なんでもないです！ なんでもないですよ！ ジーク君がそんな酷い事するわけないじゃないですか！』
そう言って誤魔化す正しく育った私。その顔は真っ赤だ。ほっぺから耳にかけて真っ赤で、紫の瞳は潤んでいた。それなのに、不思議なくらいに嬉しそうだった。>>436
「して、くだ、さ、い……」
私は消え入りそうな声でジークさんにお願いする。
なにが起こるかわからなくて、怖い。でも、それ以上に興味があった。
ジークさんが優しいのは知っている。そんなジークさんが正しく育った私を泣かす理由。そして、泣かされているのに幸せそうな正しく育った私。
ジークさんはそれを聞くと深く溜息をつく。
「わかった。リリィにはジャンヌと完全には同じ事はできないのは了承してくれ」
「何故です？ あ、わかりました。慣れが足らないからですね！」
「ちが——いや、そう言う事にしておこう。……リリィ」
ジークさんは優しく頭を撫でてくれる。ジークさんの大きな手で撫でられるのは好き。理由はわからないけど、微かに胸がドキドキする。
「……これから俺は君に最低な事をする。嫌と言えばすぐに終わらせるからな」
「わかりました」
「……リリィ、スカートを託しあげてくれるか？」
「ひゃあ！？ な、ななな、なんでですか？」
「必要だからだ……。リリィ、やっぱりやめよう」
「い、いえ！ あげればいいんですね……」
私はスカートの裾を摘む。しかし、持ち上げるのには勇気がいる。スカートの下はもちろんパンツだけだ。それを男の人に見せるなんてロジカルじゃない！ しかも、今日のパンツはクマちゃんだし……。子供っぽすぎやしないでしょうか？ やっぱり正しく育った私のようなパンツがいいのでしょうか？
「……うぅ」
私が迷っているとジークさんは悲しそうな顔をしていた。>>437
「やめ——」
「えいっ」
なにか言いかけていたジークさんを遮るように私はスカートを上げた。ジークさんにクマちゃんがプリントされたパンツが晒される。
「う」
恥ずかしい。けど、よくよく考えればジークさんは0歳！ 年下！ なら、見られても問題はありません。ロジカルです！ 多分……。
「………」
ジークはポカンと口を開けていた。それでもすぐに頭を振って、褒めるように私の頭をもう一度撫でた。
「触るぞ」
「え？ 触るんですか！？」
「……すまない。やっぱり、や——」
「どうぞ。どうぞどうぞ！！」
半ばヤケだった。
私はギュッと目を瞑る。きっとお注射の時と同じ目を瞑れば、痛いのは一瞬で過ぎていく筈。目を瞑った向こうでジークさんが苦笑を漏らす雰囲気が伝わってきた。
「いくぞ」
小さな掛け声が一つ。ぴとりとジークさんの指(だと思う)がおまたに触れた。
「はぅ」
私は痛みに耐えようとするが、いつまで経っても痛みは来なかった。ジークさんの指は優しくおまたを撫でている。
「ジークさん……？」>>438
私は恐る恐る目を開けた。くすぐったいが痛みはない。私はくすぐったさから太ももを擦り合わせる。なんかお腹下あたりが微かにざわざわします。
さわさわとくすぐるように触られる。5分くらい経っても変化はないです。ただ少し暑い。ここの空調のせいでしょうか？ 服の下に汗が滲んできていた。
「ジークさん、もしかして私をからかってますか！？」
「そんな事はない」
「嘘です！ 痛くも怖くもないです！ ただくすぐったくて、もぞもぞして変な感じがするだけです。絶対にこれは正しく育った私にしている事とは違う事です」
「嘘じゃない。同じだ。ただ……、君の身体が育ちきってない為に機能が働いてないんだ。やっぱりやめよう。早すぎる」
「ジークさん！ 子供扱いはやめてください！ 私をからかって誤魔化す気でしょう？」
「だから、違う」
「うそで——っ！？」
それは私がジークさんを問い詰める為に一歩踏み出した瞬間の出来事だった。ジークさんの指がおまたに強く当たってしまった。今まで優しく触れくれていた。それが強く当たった瞬間に目眩がした。
自分じゃ立っていられなくて、私はジークさんに支えられる。
「あ、え？」
心臓がバクバク言ってて、訳がわからない。ただおまたがじんじんする。痛い訳ではない。少し怖かった。でも、もう一度味わいたいそんな変な気分になってしまう。
「大丈夫か、リリィ？」
心配そうにジークさんは私の顔を覗き込んでくる。
「すまない……」
ジークさんの視線が忙しなく宙を漂っている。どうすればいいかわからないと言った顔だと思う。
「じ、ジークさん、続けてください……」>>439
「え？」
「まだ見極め終わってないです」
変です。変です！
「だが……」
「いいから！」
私はジークさんが指を動かすよりも前に、スカートをたくし上げたまま、今度は自分からジークさんの指におまたを擦り付けた。
またおまたがじんじんする……！
「あ」
意図せず、声が漏れた。慌てて閉じるが、なんで声が漏れたかわからない。
私はジークさんを見上げる。ジークさんは観念したように、指を動かしてくれた。
「もっと強く、お願いします……」
おまたがじんじんして、お腹がザワザワする。暑い……。身体がおかしいです……。
「ぁ……」
時折、自分の口から変な声が漏れてしまう。
「リリィ、大丈夫か？」
心配そうなジークさんの声。
「大丈夫です。大丈夫、です……。続けて……」>>440
おまたの筋を撫でるジークさんの指。
変な気分です。ざわざわして頭がぽおっとする。おまたじんじんするのもっとほしい……。
暑い……。暑い……。
これはきっといけない事だ。こんな気持ち誰も教えてくれなかった！
だから、正しく育った私は教えてくれなかったのだ。でも、もう止められない。もっとほしい。
ジークさんの指が強く当たるとじんじんするのが強くなる。身体がビクビクしておかしくなってしまいそう。けど、ざわざわするのも強くなってこのままだとおしっこが漏れてしまいそう。でも、もっとほしいです。
「う、ぁ……」
声、出ちゃいます……。
もしかして正しく育った私もジークさんにこうされて声が出ちゃうのでしょうか？ 悲しそうな声だけど、どこか違う声。
私はいつの間にかおまたを擦り付けるのが止められなくなっていた。じんじんするのが気持ちいい。でも——、
「あ、ダメ！」
私は叫んだ。突如、私はジークさんの腕から逃げ出して、部屋から飛び出す。
「リリィ？」
そのまま、走って自分の部屋——ではなく、行き先はトイレ。
個室にこもって鍵を閉める。すると、安心したように私は床にお尻をついてしまった。
「お、おもらししてしまいましたぁ……」
じんじんするとおしっこがしたくなってしまう。我慢していたけれど、もう我慢できなかった。少し漏らしてしまって、パンツが少し冷たい。乙！
生まれたての赤ちゃん同士のエッチてエッチね！ちょっと質問というか相談。
なんとなくぼんやりと浮かんでるSSを投下しようかなと思ってるんですけど、終わるかどうかわからないんですよね…
それでも投稿して大丈夫ですかね？
内容は女性向けな感じかな…>>447
女性向け男性向けは分けられてないから気にしなくても大丈夫ですよー
連載なら連載になる旨を書けばいいと思います
また、終わってない作品も多々あるのでいいのでは？
そして、区切り良いところまで投稿すると良いと思います
ただ途切れ途切れの投稿になると他に投稿したい人が投稿していいかわからないので
投稿する時は出来るだけまとめてほしいですカルデアの自室で、ガレスは一人机に向かい羽ペンを走らせていた。
「初めて書いてしまいました、ファンレター。お兄様たちに見つかってしまう前にポストに投函しないと。あっ、購買に切手を買いに行かないと」
ガレスは書き終えた手紙を机の上にそのままにして、慌てて部屋から出ていく。
無人になった部屋にそっと扉から入り込んだものがいた。マーリンだ。
「ーーやれやれ、何やら面白そう、いや大変そうな気配があるからちょっと侵入させてもらおう」
机の上に放置された手紙を取り上げ、魔術で複写する。それを手にマーリンはすぐに部屋から出ていった。
マーリンは自室で結界を展開し、その中で手紙を広げた。
「円卓の健全な精神を守るために極秘調査と行こうかな。どれどれ?」
『拝啓 『レディー・パープル』様。初めてお手紙を差し上げます。私は『匿名の少女騎士』というものです。先日のルルハワでのサバフェスであなたの小説を購入させて頂いたものです』
「ーー隠す気がないペンネームだね」
『始めはその内容の刺激の強さから1ページずつ、薄目を開けて恐る恐るページをめくり読んでおりました。しかし2度目にはその文章の美しさ、散りばめられた言葉の匠さ、浮かび上がるキャメロットの情景に思いを馳せ、懐かしさに胸が一杯になりました。そして3度4度と読み返して、その内容をついにに理解できた時、私は思わず感動で泣き出してしまったのです』
「おや？」
『この物語には私が知りたかったことの全てと、求める救いの形があったのです』
続きは仕事の後にかきます。昼頃になると思います「夏フェスのうすい本を、紫式部が書いていたら？」という妄想で書いてます。
まだログインしてないので、紫式部のキャラクター分かってません。
>>450
『突然取り乱してしまい、申し訳ありません。ーー実は私は「この本の登場人物達」に縁ある立場にございます。数多の物語に語られるように、私達はアーサー王のもとに集い騎士道を体現せんと戦いながら、しかし内側から崩れ滅んで行きました。私は滅びの一端を担った自責の念から、他の騎士達の過去、心情を深く知りたいと思い、円卓の同人誌を求めておりました。若輩の身ゆえ古参の方達の心境を知る術はなく途方に暮れていたところ、この本が天啓のように現れたのです』
「真面目だねえ」
『「ケイ卿×ペリノア王」正直、見たときは目を疑いました。どちらも最古参の騎士であり、即位前の陛下を知る御仁です。ですが私はお二人が一緒にいる所を見たことがありません。私が円卓に加入する前にペリノア王は亡くなられていたからです』
「ーー匿名の意味わかってるかな、この子。身バレしてるじゃないか」
『ですからお二人が登場する話となれば私がキャメロットへ来る前の時代。私が知りたかった古参の方達の事情がきっと分かると思い、購入させていただきました。ーーお会計の際、未成年と疑われて憤慨してしまい、申し訳ありませんでした』
(身分証明しているようなものだ。ーー犯罪に巻きこまれても知らないぞ)
『読進めて行くと、お二人の立場と性格、戦い方が分かるようになりました。様々なことが大きく違うお二人でした。ペリノア王は戦の経験豊富な異国の王であり、時に冷酷でありながら、しかし身の内に秘めた王者の気質と騎士道精神で若きアーサー王を導く御仁でした』>>451
『対するケイ卿はアーサー王の義兄であり、王ではなく、弟のアーサーの身を案じる御仁です。彼等は互いに相容れず嫌悪を抱いていたのですね。ペリノア王はケイ卿を王を甘やかす軟弱者だと嘲り、ケイ卿はカリバーンを叩き折り、アーサー王の子供時代を終わらせたペリノア王を密かに憎悪していました。あなたの巧みな筆で互いへの罵詈雑言が書かれている場面には、読者として肝を冷やしました。あまりに違う二人に共通することがあるといえば、アーサー王への忠義心と、女性に人気があること。それぞれの、女性との寝所での場面は、読んでいて目を覆いたくなるような艶かしさでした』
「ーームッツリ助平かな、この子」
『しかしその思いが変化する時がやってくるのですね。物語の中盤でガウェイン卿の円卓の加入が決まります。アーサー王の甥であり、後に太陽の騎士と称される彼も初陣の時はまだ、紅顔の少年でした。しかしガウェイン卿はアーサー王に反旗を翻したロット王の長子であり、父をペリノア王に殺されていました。ここで父の汚名をそそぐと決心し、何より仇のペリノア王には負けられないと若い騎士は気を張っていました。彼らは宴に乱入した不届き者を退治する任務に着き、そして二手に別れた敵を追って、違う道を行きました。その先で彼らは悲劇に襲われるのですね。ーーガウェイン卿は夫を庇った婦人を誤って斬り殺し、ペリノア王は任務を達成するも、急ぐあまりに、道中で助けを求めた自分の娘に気づかず見殺しにしてしまいます。彼らの嘆き、その臨場感は恐ろしいほどで読んでいる此方も息が止まりそうになりました。』>>452
(ーー随分と詳しく書いているな)
『ガウェイン卿は、この初陣の失敗を強く心に刻み、私怨に囚われず、正しき騎士となる事を誓います。対するペリノア王は娘の最期に立ち会うも、彼女から「最も助けを必要とする時に助けが現れない」という呪いを掛けられます。ペリノア王はこの呪いがアーサー王に害を与える事を恐れ、そして娘を失ったことで初めて、ケイ卿の義弟を案じる心の深さを理解したのでした。』
(ーー凄いなこの作者。八割方真実を物語っている。当事者から見ても納得出来てしまうような)
『当初大変にお強いペリノア王が、受け身の立場であることに疑問を持っていたのですが、読み込んで漸く分かりました。彼は娘を死なせた後悔から、罰を求めていたのですね。ケイ卿はペリノア王のその心中を察して、事件の後は憎悪の心を和らげ、彼の心を守るために、わざときつい言葉で彼を責めていたのです。精神的なＳＭ、というのでしょうか。全く性描写がないのに艶かしくて、読んでいて赤面しておりました。』
(ーー2割の虚像はR 指定の部分だな)
『それから年月が経ち物語の終盤、ガウェイン卿が太陽の騎士として有名になった頃のことです。ペリノア王は異民族との戦に赴く事になりました。出陣前夜、ペリノア王がケイ卿の私室を訪ねます。ケイ卿にこれまでの非礼を侘び、自分が死んだ後は若い騎士達と共にアーサー王を護ってくれ、というペリノア王がケイ卿には酷く弱々しく見えたのです。熱に浮かされるように、かつて憎んだ男を抱擁したケイ卿の姿に、思わず涙が溢れました。立場は大きく違っても、ペリノア王はケイ卿にとって今や戦友であり、アーサー王に無くてはならない存在だったからです。』>>453
『ーー初めて互いを想いながらも、彼等は円卓の騎士でした。翌日、ペリノア王はケイ卿に何も伝えず異民族との戦に出陣し、しかし思いもよらぬ多勢による進攻に撤退を余儀なくされます。キャメロットに援軍を要請し、兵を先に行かせ、ペリノア王は殿を努めます。一人で敵兵を薙ぎ払いながら、ペリノア王は敵の弓兵に首を射ぬかれ落馬します。力任せに矢を引き抜くと勢いよく血が吹き出し、意識は遠退きます。それでも最期まで敵を撃とうとするペリノア王の元へ遂にガウェイン卿と弟のガヘリス卿の援軍が到着する場面には手に汗を握りました。指揮をガヘリス卿に任せペリノア王を介抱するガウェイン卿。ペリノア王は喉に穴が空き、録に言葉にならない言葉でガウェイン卿に伝えます。「父親の仇を討て」と。』
「ーー」
『しかし、ガウェイン卿はそれを拒みます。「貴方は我が王に無くてはならない方です。ーー貴方が子を亡くして嘆く心を持つ父親だと知っています。父を失った子供である私が、他人の父を奪う訳にはいきますまい」と。ペリノア王はそのままガウェイン卿の腕の中で亡くなります。ペリノア王の手はガウェイン卿に自分の剣を持たせようとしたままでした。ペリノア王が望む最期「人生への罰」は遂に与えられず、ガウェイン卿に介錯を促す助けもありませんでした。娘の呪いは確かに成就したのです』>>454
『そしてガウェイン卿、ガヘリス卿の手によりキャメロットには勝利がもたらされました。ペリノア王の遺体は清められ、キャメロットに戻りました。しかしここに諍いが起こるのです。ペリノア王の息子、ラモラック卿がガウェイン卿達を「父の仇」と糾弾したのです。ラモラック卿は確かに激しやすい性格でありましたが、それだけではなく忠義に篤い人間でした。この糾弾は愛する貴婦人の言葉に反応してのことでした。貴婦人、ガウェイン卿達の母モルガンがペリノア王の遺体を見て「やっと夫の仇を取ってくれた」と呟いたせいでした。モルガンはアーサー王を敵視し、王位を求めて暗躍していました。円卓の騎士達、そして思うままにならぬ息子達を疎ましく思っていたのです』
(ーーあらすじを追うような文になっているな)
『無論、ガウェイン卿達は反論しましたが激昂したラモラック卿には届きませんでした。「炎の中で燃え尽きたロット王に報いるよう、父ペリノア王をその聖剣の錆にしたのだろう」と詰るラモラック卿に意見したのはケイ卿でした。「自分で父の体を調べて、火傷があるか確かめろ」と言い、ペリノア王の遺体を指差したのです。ラモラック卿はそれに従い、遺体を検分し火傷が無いことを知りました。そしてモルガンの悪意は破られ、太陽の騎士の名誉は守られたのです。その場を修め、広間を離れるケイ卿にガウェイン卿が感謝を伝えると、ケイ卿は立ち止まり振り返ります。そこには何時もの口の悪さも、人を食ったような笑みもありませんでした。「ーーあの男の死が利用されるのが気に食わなかっただけだ」と言うケイ卿の一言で物語は終わりました。ーーあらすじを追うような文になっていますね。感動した場面が多すぎて全て書かずにはいられなかったのです。』>>455
『ーー私が知りたかったことが全て書かれていました。ガウェイン卿の成長とペリノア王の苦悩、ケイ卿の王への心も全て。この物語に出会えて本当に嬉しかったのです。英霊 となった私たちは過去の存在ですが、こうして、愛ある解釈で、物語として語り継がれる事を誇らしく思います。この物語を書いてくださって本当にありがとうございました。長々と失礼いたしました。『レディー・パープル』様の今後の一層の御活躍を御祈りしております。 かしこ 『匿名の少女騎士』より』
手紙を読み終えて、花の魔術師は息を吐いた。
「ーーケイか兄達に読み聞かせて、からかおうかと思ってたんだけど当てが外れたかな。真面目すぎる手紙だ」
手紙を指でつまみ上げ、ひらひらと揺らす。魔術で出来た模造品は形を変化させ、薄桃色の花びらになった。花びらはマーリンが起こした魔力の風でガレスの部屋に運ばれ、まだ封をしていない封筒に滑り込んでいく。魔術師は笑う。
「今回は、皆に内緒にしておいてあげよう。ファンレターを送るのは悪いことではないからね」
レディー・パープルは届いた手紙を開けた。柔らかな花の香りと幾枚もの便箋が出てきた。香に親しむ平安の生まれには、嬉しい配慮だった。微笑み、長い手紙を読み進める。文筆家から見れば拙い文章が、確かな熱意と感謝で綴られていた。
(ーーこちらも文を返してみようかしら)
珍しくそんな事を考えて、女は柔らかな笑みを浮かべた。>>456
長くなってしまいました。本当はもっと要点をまとめて、R 指定の部分をしっかり書きたかったのですが、プラトニックな精神的な BL になりました。精進しないと。
さて、書いたので円卓のボイスを聞いてきます。
読んでくださってありがとうございました。ペリノア王が受け身になるって、相当精神的にダメージ食らったときだと思うんです。
と、なると呪いを受けて落ち込んでいる彼に発破をかけるケイ卿みたいな関係になりそうです。
未実装キャラクターだけって、難しい。>>449
いつも感想ありがとうございます。
残念ながら「プリズマ☆フィオレ触手ヒロピンシリーズ」は今回のでストックが最後ですが、また何か良いネタをスレで見かけたら新作を書くかもしれません。取り合えず次は「藤丸と同棲してるマシュがエッチなお店でアルバイトする話」か「現パロ女性マスター大学生ヤリサー事件」でも書く予定です。四か月以上期間を開けてしまいましたがどうにかこうにか帰還なんとか完結させたいですが、まだ終わらない
とりあえず途中からになりますので話が分からない方は申し訳ありませんが前スレを見て頂ければ幸いです
「ん――くっ――あぁ――」
城へと戻り夜になるといつも通りジャンヌは寝室のベッドの中でジークに愛されることになった。
邪竜となったジークに散々痛めつけられた身体をジーク自身が丁寧に癒していく。軽い傷ならば舌で舐め治癒効果のあると多量の魔力を宿した唾液で、深い傷ならば治療魔術を持って治療する。邪竜としての獰猛さよりジーク本人の優しさやジャンヌへの愛が表に出ている今の彼は丁寧にジャンヌの身体を癒し愛していく。
普段のジャンヌならそれを拒み切れず受け入れてしまい、とろとろに蕩けさせられてしまっていたが今回は違った。
「あ、マリーが……わたし、のせいで……死ん/でしまいました……」
聖女のすすり泣く声が響く。ジャンヌは大粒の涙を流して泣き続けていた。声を漏らして身体を震わせて泣いている今の彼女を聖女と見る者はいないだろう。そこに居たのは友達を亡くして悲しみにくれる等身大の少女だった。
恋する大切な人を操られ、その人が母親も友達も殺めるのを止めることも出来なかった。
母も、友達も、恋しい人も、誰も救えない。
自分に出来るのはそれらの仇である竜の魔女に操られているジークに愛されて、ただ快楽に喜びの声をあげるだけ。
そのどうしようもない事実に打ちのめされたジャンヌは己の無力さに涙が止まらなかった。>>460
「――Ruler」
ジークはそんなジャンヌを労るように慈しみがこもった微笑みを浮かべて、そっとジャンヌに顔を寄せて涙をすくうように舌で舐めとる。それから感じる心地好さと幸福感がまたジャンヌの心を苛んでいく。
マリーは希望は残っていると伝えてくれた。だが、心も身体も犯され堕落させられ、力の差を見せつけられて打ちのめされた今のジャンヌがそれを信じて戦うにはどうしても心の支えとなる物が必要だった。
「―-ジークくん……」
竜の魔女と戦いフランスを取り戻す、それは当然だ。だけど今のジャンヌにはそれだけではなく、取り戻したいもの、心支えてくれるもの、戦う理由となってくれるものが必要だった。
「お願いです……わ、わたしが皆を守りますから、今だけは……私を守って……」
ジャンヌは震えた声を漏らしてジークにすがるような視線を向ける。事実、孤立させられ日々凌辱されている今のジャンヌがすがれるのはもうジークしか残っていない。
「わたしが戦います。ジークくんもこの国も皆取り戻してみせますから……だから……今だけは私に勇気を……力をください……そうすれば私は、また戦えますから……」
邪竜ファヴニールとバーサーク・サーヴァント達を配下にしている竜の魔女の戦力は圧倒的だ。マリーが言っていた希望がなんであれ戦況的に厳しいことに変わりはない。だからこそジャンヌは少しでも力を取り戻すためにジークから魔力を得るために……ジークと交わらなければならない。そしてそれはジークを取り戻すという決意を強めて戦意を保つためにも必要な行為だ。
――少なくとも、今のジャンヌは本当にそう信じていた。
「お願いです……私に貴方をください……もっと私を……愛して、ジークくん……」>>461
両腕をジークへと伸ばし、股を広げて自ら邪竜を求める聖女。始めてジャンヌから求めてくれたのが嬉しかったのかジークは嬉しそうに微笑み、ジャンヌの腕の中に収まるように身を寄せて彼女の唇にキスを落とす。
「……んっ……」
唇と唇が重なった瞬間、全身に広がる多幸感。あくまで優しい啄むようなキス。
「んっ……っぁ、はぁ……あふっ……」
軽いキスの応酬。何度も唇が重なったり離れたりを繰り返す。そのたびにジャンヌは胸が切なくなってジークを離すまいと彼の頭を抱きしめる。
「はぅ……ん……ぅ……」
軽いものだったキスは徐々に深くなっていく。ぴったりと唇を合わせると慎重に、優しくジークの舌がジャンヌの口の中に入っていく。
(なんでしょう……とても嬉しい……)
一つになっていく感覚が、ジークが自分の想いに応えてくれているのが嬉しくてその優しい感覚が堪らなくてジャンヌは打ち震えた。
ジークの舌がゆっくりとジャンヌの唇を舐め、続いて歯や舌にも触れていく。
「ん、ふぁ、あぁ……あむ、ん……」
おずおずと差し出されたジャンヌの舌にすかさずジークの舌が絡みついた。舌の裏や口腔の上側をくすぐる。
今までの受けてきた蹂躙するような愛撫とは違い強くもないし、ひどくゆっくりとしたものだったがジャンヌの心臓はどうしようもないくらいに早鐘を打ち出す。
「じ、ジークく、ん……う、ぁあ、はぁ……！ ん、ぷふぁ……ぁ……」
ジークの舌が徐々に下がっていく。それに釣られてジャンヌはいつの間にかそれを追うように舌を突き出していた。そして舌がジークの口に入りかけた瞬間、
「ん、んんぅ！？」
ジークが強くジャンヌの舌を吸った。舌を絡みつかれせながら唇を使ってジャンヌの存在そのものを根こそぎ吸いとるように強く。
「あ、ふぁ、はぁ……ん……んぅ……」>>462
キスだけで……こんなになるなんて……)
胸の中から心地好さと切なさがどんどん涌き出てくるのをジャンヌは感じた。 愛する人と互いに求め合う多幸感に酔いしれる聖女を邪竜は後ろから抱きしめる。
「あっ」
何とも言えない安心感をジャンヌは感じた。
(後ろから抱きしめてもらうの……凄く嬉しい……)
無防備な背中を預けられる存在が、自分を包み込んで守ってくれる人がいるということが信じられないくらいに心地好い。
「Ruler……」
「はい、ジーク君は私を守ってくれています。私が戦い続けていられるのはジーク君のおかげなんですよ……」
自身を抱きしめるジークの腕は竜鱗に覆われていたがそれでも確かに暖かくて、その温もりが愛しくてジャンヌは頬を擦りよせる。
性奴隷として凌辱され人としての尊厳を奪われ続ける日々、それでも戦う気力を保ち続けてこれたのはきっとジークのおかげなのだとジャンヌは思う。
嵐のような激しさで凌辱され心も身体も傷ついた自分をジークが癒してくれた。彼を取り戻すためにも戦わなければならないのだと自分を奮い立たせてくれた。ジークはずっと自分を支えて守ってくれていたのだと再確認し、ジークに包まれ守られている心地好い温もりにジャンヌは身を委ねた。
そのままジークに抱きしめられて微睡んで数分、ジャンヌが暖かさに慣れてきたところでジークの腕がジャンヌの豊かな双丘に回ってきた。
「ん、ふ……ぁっ」
竜鱗に覆われてた歪な腕がジャンヌの豊満な果実を下から持ち上げるようにして、鉤爪で肌を傷つけないように優しくゆっくりと揉みこんでいく。
「ぁ……ひぁ、ん……もっと触れてください…つ、強くしても大丈夫です……」
数分程ゆっくりと愛撫された後、ジャンヌがそう言うとそれに応えるように愛撫の仕方を変える。
先ほどよりも力を込めて胸の反発力を楽しむように指を沈め、豊かな乳房が指の隙間から溢れるように形を変えると光景を楽しむように揉みしだく。そうしているとくりくりと弾力を持ち始めてきた胸の先端を爪先で弄ると少し強くつまみ上げる。>>463
「ひゃぁぁ、んぁ……ぃい……はぅ……」
鋭く僅かな痛みを感じる刺激。だが火の付いた聖女の肉体はそんな刺激も愛しい人から送られる快楽として受け止めてしまう。
「あぁ、あん…………ふぁぁぁぁっ……」
豊かな双丘を丹念に愛撫されて喘ぐジャンヌをジークはゆっくり押し倒すと軽く抑えつけて、その秘所へと手を伸ばした。
クチュリ――。と、ハッキリとした水音がした。
(あ……やだ……私、こんなに濡れて……)
淫らな自身の身体の反応に羞恥を感じてジャンヌは身を捩ろうとするが後ろからしっかりと抱きしめられているのでまともに動けずせめてもと顔を背ける。ジークはそんなジャンヌの可愛らしい反応に悪戯小僧の笑みを浮かべるとジャンヌの耳朶に軽く歯を立てるとわざと水音が大きくなるように秘唇を指でかき回す。
「ひぅん！ あ、やぁ、んはぁ、や、やさしく……ひん！ やぁぁ……」
指が巧みに動かされて勢いよく聖女の秘所をかき回され、水音がどんどん大きくはしたなくなっていく。
(こ、この感じ、抱きしめられて無理矢理されてるのが……)
いつも優しく落ち着いているジークから滾るような雄を感じる。聖杯大戦の時もジークは謙虚で優しかったが時折人をからかったりして遊ぶ、いたずらっ子のようなところがあったことを思い出す。それが懐かしくて嬉しくて何よりも気持ち良かった。
「あん、んん……きもち、ぃ、ぁ……そ、そこくりくりって、んくぅぅうう♥️」
指を折り曲げて、入り口の近くの内壁をカリカリと引っ掻き、ぐちゃぐちゃと泡立てるような勢いで大きくいやらしい水音を鳴り響かせる。それと同時にクリトリスを見つけ出して爪先で弄って刺激を与える。
股関から全身に快楽が電流として走りジャンヌは歓喜の声を上げてその身を震わせた。
「ぁあぁぁ♥️ も、もう大丈夫ですからぁ、ひゃん、お、お願いします、ジークくんをください……」
生理的な涙を目に貯めて半ば作為的に上目遣いで見上げて懇願する聖女ジャンヌ。
男に媚びる仕草は今までの調教で仕込まれてきた、少し恥ずかしいがジークを楽しませることが出来るならば嬉しい。>>464
ジークは清らかな聖女のはずのジャンヌが自ら求めてきてくれたのが嬉しかったのか、ジャンヌに優しくキスを一つ落とすと互いに向き合うように――正常位に体位を変えると自身の昂った物をジャンヌの中へと突き入れていく。聖女の淫唇は既に愛しい男を受け入れる準備を終えていた。
「んく、あぁ……ふぁあ、ぁぁぁああ♥️」
自然と聖女の口から快悦の声が上がった。身体が弓なりに反り上がり、豊かな乳房が揺れて弾んで淫らなダンスを踊る。悦楽に耐えきれないかのようにビクンッビクンッと何度も身体が痙攣を起こした。
半竜となったジークのぺニスは通常の人間の大きさを遥かに上回る巨大さだかその形に合うように調教を繰り返されたジャンヌの膣は望外な快感と共にそれを受け入れた。今となってはその巨大さはより身も心もジークに満たされるような感覚をジャンヌに与え、大きな幸福感を得る要因になっていた。
「ん、く、はぁ…♥️」
荒々しく貪るような挿入ではなく互いの存在をしっかりと混ぜ合わせるような熱を持った挿入。ゆっくりと膣内を進むジークの男根をヒダの一枚一枚がキュウキュウと絡み付いて離さないように締め付ける。
「ぁあ♥️ んん、あにゃぁぁあ♥️ い、一番お、奥まで届いてますぅ♥️」
ジークのペニスの先端が子宮口を叩いたの同時にジャンヌは両の腕を首に、両の脚を腰に絡み付かせて全身でジークの身体に抱きしめると絶頂を迎えた。
「んんんぅぅうぅぅっ♥️」
頭のなかで白い火花が散る、下腹の奥からじわじわと蕩けるような心地よさが広がっていくのをジャンヌは感じた。最愛の少年を全身で感じ取り、一つになれたことに心身が満たされていく。
「あっ――ん、くっ……は、ぁ……」
ジークを両手足で抱きしめながらジャンヌは絶頂後の脱力感に身を委ねて身体を震わせる。ジークはそんなジャンヌを愛しそうに優しく抱き返すと頬や首にキスを落とす。
自分の様子を見て動かないで待っていてくれている。そんなジークの邪竜らしからぬ心遣いが嬉しい。だけどもっと激しくされたいとも思う。でもずっとこうやって繋がっていたいとも思う。
何をされようとも彼と一緒にいられるならジャンヌダルクという女は幸せなのだと言う実感が胸をついた。
(私、いま、凄く嬉しいです……)>>465
いったいどれだけ幸福な微睡みの中にいただろう。ジークはたっぷり時間をかけてジャンヌが落ち着くまでまっていてくれた。
「ジークくん……そろそろ……もう、大丈夫です……」
ジークは頷いて少しずつ動き始める。
「あぁ、はぁ……んん……！ ん、ふぁ、はぁ、くぅ……！ やぁ、い、いいん……！」
落ち着いたと思っていたがそれは間違いだった。ジークが動き出すとすぐまた絶頂の波が訪れ始める。
「んぁぁああっ！ ひぅ、はぁ、んん！ ぁ、ああ、イッ、だめ、またす、ぐ……あん、ああああ♥️」
身体を仰け反らせて快楽に震えるジャンヌの肩をジークはしっかりと抱くと抑えてはいるが確実な動きで腰を打ち付ける。
「ぁあ♥️ だ、大丈夫です、じ、ジークくん、んん♥️ なら好きにしてぇ♥️ ん、くぅぅ、ふぁあ、あはぁ、ん♥️」
頭の中がめちゃくちゃになってしまいそうな電流が膣から背中をかけあがって全身に走っていく。ジャンヌは先程からずっと小さい絶頂を迎えていた。
「ひ、あ……きもち、いい、ぁあ！ 好き……好きぃ……！」
理性も感情も本能も溶けて混ざりずっと言えなかった想いが溢れ出てくる。
「ずっと……！ わ、私、一緒に居られたらって……そんこと、考えちゃって……ひぁ♥️ ふぁ♥️ ぁ、ぁああ……♥️」
好き。私(ジャンヌ)は彼(ジーク)のことが好き。
離れたくない、一緒にいたい、もっと深く一つになりたい。
ジャンヌは震える身体に力を込めてジークを掻き抱く。胸を押し潰すようにジークの胸板に押し付け、唇を合わせて、ジーク君が腰を打ちつける度に触れて離れて、何度も繰り返して、少しでももっとジークを感じたくて自分を感じて欲しくて必死にジークを求める。
「ん、んちゅ♥️ ふぁ、ぁあ♥️ ん、ジークくぅ……はぁ、ぁああぁああ……♥️」
愛情と快感が一緒になって押し寄せてきて幸福感で身体が、心が、満たされて悦びが止めどなく溢れてくる。それと同時に自分の膣内にいるジークの欲望が膨れ上がってくるのをジャンヌは感じた。
「はぁ、いい、です……ください、私のなかに、いっぱい……！ んぁ、ぁ、はぁ、ジークく、んの、ほし、ぃっ……ああ、ふぁぁああああ♥️」
ぱんぱんとジークが腰を打ちつけるはしたない音が響く。ストロークが徐々に短く早くなり限界が近いのだということを感じる。>>466
身体が激しく揺れ、意識が衝撃と快感でジャンヌは何もかも見失ってしまいそうになってしまう。
「好き……、大好き……、愛してます……っ！」
ジャンヌは必死にジークの背中にしがみつき、両足を絡み付けた。もう二度と離れたくないないと、膣にも力込めてジークを離さないと抱きしめて、その瞬間を待ちわびる。
「は、ぁ、はぁ、ぁ、あ――――はぁ、あああ、ん、あ、はぁ、ぁぁあああんああああああ♥️♥️♥️♥️」
胎内で熱いものが吐き出される感覚。膣内に精を受け入れた瞬間にジャンヌも絶頂に達した。
何もかもがジークの熱に塗り潰されて染め上げられていくような感覚。身体を大きく仰け反らせて発散させなければ意識を失いほどの快感。
「あつ……い、ん、ぁあ……♥️ うれしい……ん、く、はぁ、あぁ……あ――」
今までに何度も受け止めてきた長く何度も続く子宮を満たす射精。いつまでも長く長く続く絶頂。
ジャンヌは愛する青年にしがみつき、今までに感じたことのない幸福感を味わっていた。
身体全体が暖かい。胸が切なく締まり、お腹の奥がむず痒い幸せに包まれていた。霊器にジークの魔力が染み渡り、不完全な霊器が補強されて力が徐々に取り戻されていく感覚をジャンヌは感じた。
(ああ、ジーク君が私に力をくれている。これなら大丈夫、私はまだ戦える)
この特異点に召喚された当初はサーヴァントとしての能力の大半を失っていたが竜の魔女に捕らえられジークの性奴隷として暮らしている内に邪竜であるジークの精液に含まれる濃厚な魔力によって失っていた力を取り戻しつつある。
やはり、ジークはこんな状況でも自分を守り戦うための力を与えてくれているのだとジャンヌは嬉しく思う。
「ん、く、ふぁ……」
ずるりとジャンヌの膣内からジークが引き抜かれていく。子宮に入りきらなかった白濁い液体がこぽりと溢れて流れ落ちていく。自分を満たしていてくれたジークがなくなってしまうのに一抹の寂しさを感じるジャンヌだったが、引き抜かれた精液と愛液にまみれたジークのぺニスがまだ勃起したままだということに気がついた。>>467
呼吸するだけで魔力を生成する竜の心臓と大気中の魔力を吸収出来るフランケンシュタインの第２種永久機関を持つ邪竜たるジークの体力と魔力は無尽蔵だ。彼にはいくらでも余力が残っているのだ。
ジャンヌの口元が緩やかにつり上がっていく。これから自分が行う行動は力を少しでも蓄えて戦いに備えるために必要な行為だ。マリーが言っていた残された希望のため、竜の魔女とジルに打ち勝ち祖国を救い、ジークを取り戻すためのことだ。
――断じて、ジルの思惑通りに快楽と幸福に溺れて堕落しているわけではない
「……ジークくんは、まだ物足りませんよね……」
ジャンヌは妖艶に微笑むと四つんばいになって、その巨乳によりなお豊満で肉厚な尻をジークの前に差し出した。
汗や体液などに濡れて輝く白く美しい臀部、股から溢れた精液が太もも伝って落ちていき、女性器とア○ルが何かと求めるようにひくひくと開閉を繰り返す。そんなエロティックの極みのような魅力的なヒップをふりふりと雄を誘うために乱らに振った。
「どうぞもっと私を愛してください。好きなだけ何度も突いて、何度も膣内に出してください。お願いですからもっとジークくんで……私を満たして……」
潤んだ瞳に紅潮した頬、緩るみきった口元。艶めなかしくどこまでも蕩けきった雄に媚びる雌の顔。そんな聖女の誘惑に欲深い邪竜が堪えられるはずがなかった。
ジークはジャンヌの巨尻を両手で鷲掴みにする。むっちりとして柔らかく弾力のある感触。指の隙間から白い肉がこぼれ、牝の甘い蕩けた吐息が聞こえた。雄を待ちわびる淫唇に肉棒をあてがい、情動のままに勢いよくそれを突き入れた。
「んはぁ……あ、ぁああぁああぁああぁああ♥️ 大きいのが奥までぇ、～～～～～～～～っ♥️♥️」
先ほどまでの互いを愛し合うモノとは違う欲望に任せた獣のような挿入。いきなり最奥の子宮孔にまで叩きつけられジャンヌの身体を狂ったように快楽に震える。だが、それでもまだ準備段階に過ぎない。ジークは肉棒を一旦ギリギリまで引き抜くと身体に覆う鱗の中に格納されていた二本目のぺニスを露出されるとジャンヌのア○ルへと押し付けた。>>468
「ふぁぁ、両方同時なんてぇ♥️」
昼間の凌辱調教の際にしか使ってこなかった邪竜のヘミぺニスを利用した二穴責めをジークは今から行おうとしている。調教の時でさえ乱れに淫らされたそれで全力で愛されるのはどれほどの甘美なのだろうか、ごくりと生唾を飲み込んで待ち望んでしまったそれを深々と挿入される。
「あお、お、お、んぉおおおおおおお♥️ いっ、へる、入れられただけで、イクイク、お"、お"お"お"お"お"お"♥️♥️」
ビクンッと身体が癪を起こしたかのように激しく痙攣を起こし、巨大なドラゴンぺニスを咥え込んだ肉孔が大量の潮を噴く。細顎を反らせ、舌をつき出して盛大なアクメを迎える淫乱聖女。
自ら望んで受けいれた淫らに調教され尽くした二穴への同時挿入は気が狂うほど気持ちよく、ジャンヌは呆気なく快楽の絶頂を極めされてしまった。
「んぁあああ、ひ、イッ、イッひぃん♥️ まだ、イッてますぅ♥️♥️」
自ら雌として雄を誘惑し受け入れた背徳感の分、迎えたアクメは深く甘く、そして激しかった。思考が真っ白になったまま戻ってこず、エクスタシーがいつまで経っても終わらない。
絶頂を迎えてなお、膣壁は陰茎に絡み付き、口の開いた子宮孔が敏感な亀頭に吸って雄を誘う。その感触、自分専用に調教された聖女のマ●コは邪竜にとって極上の贄でありそれを前にして我慢など出来ようはずもない。
巨大さ故に入りきっていなかったぺニスを力付くで捩じ込む、ごりゅと亀頭が子宮と熱烈なキスをしながら押し上げられ、薄皮一枚挟んだ腸内にあるぺニスからも突き上げられる。
「あ"っ♥️ お"っ♥️あ"っあ"っ♥️」
快楽に悶えるジャンヌに追い討ちかけるべく、ジークは動き出す。体重かけて力強く逸物を出し入れする動物的なピストン。
臀部と下腹部がぶつかり合う弾けるような肉音。何度も接合を繰り返す陰部の水音。そしてそれを掻き消すほど大きな雄に媚びる聖女の矯声
「ひゃあっ♥️ ああ"っ♥️ もっとぉ、奥までぇ♥️ な、何度も、はぁっ♥️ 突いてくださいぃぃん♥️ はぁぉぉっ♥️」>>469
快楽に震えた身体は弓なりに反り返り、汗に濡れた金糸の長髪がキラキラと輝きを放つ。豊かな乳房が上下に激しく揺れて、円やかで肉厚な尻肉がその柔らかさを示すように腰を叩きつけられるたびにむにゅと形を変えて弾む。舌を垂れて快楽に堕ちきり蕩けきった雌犬の顔。今のジャンヌは聖女などではなく正しく邪竜ファヴニールの乱れな性奴隷だ。
「ふぁ、ぁ、あ、ああ♥️ 出したください、沢山♥️ ジークくんの熱いのを私の中にぃぃ♥️♥️」
ジークのピストンに合わせて自らも腰を振り膣に力を込めてぺニスを締めて射精を媚び願う聖女ジャンヌ。元より淫らにジークを誘惑して性奴隷として乱れているのはジークの精を胎内に受け止めて魔力を分けて貰うためだ。快楽に屈したわけではなく戦いに備えて効率よく魔力を得るためにしているだけなのだとジャンヌは自身を納得させて、ジークを求める。
ジークもそれに応えるように遠慮なくジャンヌの中に邪竜のザーメンをぶちまけた。元より体力も魔力も無尽蔵で数回程度で終わらせるつもりもないのだから我慢する必要もない。
「あはぁっ♥️ 出てるぅぅ♥️ まだ……もっと、シてぇっ♥️ んひゃぁぁ♥️ 出ながら、動いてますぅ♥️ これ、イイっ♥️ スゴくいいですぅぅ♥️」
膣内と腸内で肉棒を脈動させ、精液を吐き出しながらも抽送を止めない。膨れ上がりながら壁を擦っていく肉棒と熱を以て胎内を撫で回す粘り気のある精液の感触。
自ら望んだ通りに繰り返すピストンによって精液が胎内に練り込まれて自身の魔力になっていく感覚。掻き出された精液と彼が自分に垂らす汗の香り。中も外もジークに満たされていくような幸福感。
(これならまた戦える……私は何度でも立ち上がって全てを取り戻すために戦えます――だから、もっと……)
救国の聖女の意識は使命感と幸福感と快感に熔けて消えていく。
その夜の邪竜と聖女の逢瀬は長く長く続いた。
今回は以上です。なんかほぼほぼ堕ちてる気がしますが、まだ完全には堕ちてないのでまだ続きます。次辺りで堕とせたらいいなぁ。
次はあんまり期間開かないように頑張ろうと思います紫式部×ガレスちゃん
ノウム・カルデアの地下図書館。古今東西のありとあらゆる書籍が揃っている。ここを管理する司書、紫式部は今日もカウンターで返却された本の整理を行っていた。そこへ一人の少女が声をかけた。
「司書様、あの・・・。円卓の騎士の本はありますでしょうか？」
小柄な騎士姿の少女がカウンター越しに式部を見ている。
「ええ、テニスンもマロリーもございます。ーーそれから・・・」
そっとガレスに耳打ちする紫式部。先日のフェスで式部の書籍を購入してくれた縁で、彼女の求めるものが実は幅広いのだと知っている。
「緑の騎士とお兄様の!?流石アーサー王物語の中でも現在まで続く一大ジャンル!いえ、勿論読みたいですけどそんな業の深いことしてしまったらもうお兄様の顔まともに見られません！」
紫式部は微笑み、自分の座るカウンターの奥の扉を指差した。
「部屋に持ち帰って読んで、他の方に知られてしまうのが恐ろしいのですよね。では、私が管理しております、そちらの『司書室』で読んではいかがですか?ーーもし顔が赤くなってしまっても、その赤みが引かれるまでゆっくりなさってください」
「では、御言葉に甘えますーー」
推薦した本をガレスに渡すと部屋に案内する。職場であるとともにプライベートスペースもあるようで、山と積まれた返却された本の他の置かれた奥に、宮中の女房の部屋を模したような畳と文机の置かれた居間がある。同時に来客用なのかソファーセットとテーブルも置かれていた。和洋折衷のその佇まいは、明治以降の多様な文化の色を持っていた。
「どうぞこちらのソファーでおくつろぎください。私はまた本の整理と業務がございますので失礼いたします。もし読み終わられたら感想を話していただけると嬉しいです」
「ありがとうございます式部様!!」
二人はこの日を境に親しくなっていった。数多の本を読んで司書室で心行くまで語り合う。ガレスがキッチンで習ったと言って唐菓子を作って持ってきてくれたこともある。司書室の鍵を彼女に渡し、好きな時に好きに過ごしてもらうように伝えた。彼女はいつも式部のために部屋の掃除や差し入れ、図書の整理を手伝ってくれていた。なかなか図書館から外に出ない一部を楽しませようと外での出来事を色々と語ってくれる。いつしか式部は少女に心ひかれる物を感じていた。>>472
(ーーこの方をここに閉じ込めて、私だけのものにしてしまいたい。いいえ、そんな事をしてしまってはいけません。お父様に縛られた彰子様のような、女性の悲しみは物語の中だけで十分なのです)
無邪気に自分を慕ってくれる年若い少女を見るたびにそう言い聞かせた。
ある日のことだった。業務を一通り終え、司書室に入った式部はソファーの上でうたた寝をしているガレスを見つけた。テーブルの上にはガレスが差し入れてくれたのだろう手作りの菓子が乗っている。
(お疲れなのでしょうね。キッチンを初め色々な部署の手伝いをなさって、鍛練もこなして、その上私の所に来てくださるのですから)
式部は来ていた灰色の上着を脱ぎ、ガレスの胸にそっとかけてやった。少女が目を覚ます様子はない。式部は少女の寝顔を見つめた。長兄によく似た、美しい顔。髪と同色の睫毛は長い。生きた真珠のような美しい肌。式部の時代では烏の濡れ羽のような艶やかな黒髪と美しく白い肌がもてはやされた。この少女の肌はあの時代のどんな貴公子も欲しがるだろう。
そして想像した。光源氏のように、身分のあるのある男に見初められ、家に閉じ込められいつ来るとも知れぬ通う夫をを待つガレスの姿を。ーーあの時代、料理や縫い物、身分ある子女はそういったものを嗜むことを忌避された。置物のように部屋の片隅で男を待つだけなのだろうか。
(そんなものは嫌です)
彼女は笑っていてこそ美しい。想像とはいえ自由の羽を奪うような男に式部は嫉妬した。そしてその衝動のままに、眠るガレスの唇をそっと奪った。唇を合わせるだけでは飽き足らず、そっと舌で抉じ開けて相手の口の中に滑り込む。上顎や歯の裏を愛撫し舌を吸い上げる。
(甘いーー)
「ーー!?」
夢中になっていた式部の下で、少女が身動ぎする。式部が唇を離し見詰めると、いつか本を紹介した時のように、その白い肌は真っ赤に染まっている。
「ーーお嫌ですか？」
熱のこもった女の問い掛けに少女は首を振る。
「ーー嫌ではないです。ですが、私はこういったことを人としたことがないので。只の耳年増です。式部様こそお嫌でしょう？」>>473
戦場での凛とした佇まいは今はなく、初めての閨事に戸惑い恐れを抱く少女がいた。式部は歓喜した。
「私が初めてなのですね。嬉しいです。ええ、本当に」
ソファーで二人隣り合って座る。式部が見つめると、しかし、すぐに少女は俯いて言った
「服を脱いだ方がいいのでしょうか。お手を煩わせては」
「ーーいいえ。ゆっくりと参りましょう。ただ体を重ねるだけ、物語はそんな即物的なものではありません」
式部はガレスの両手を取り、自分と手と組み合わせる。鏡合わせのように見つめあった。
「ーーまずは、恋を致しましょう。私は貴女に恋をしているのです。ああ、こうして手を合わせているだけで、一つに溶けていくようです。貴女の翡翠色の目をこんなに間近で見られるなんてなんて幸せ」
ガレスの肌が赤くなっていく。そうして、意を決して告げる。
「ーー私も、貴女のことが好きなのです。いつも素敵な本を教えてくださって、好きなものに一生懸命で、私が作ったお菓子をいつも喜んで召し上がってくださって。ーーお顔が見られないのが寂しいのです。だからどんなに疲れていても毎日こちらに伺ってしまう。私以外の殿方がこちらにいらっしゃったらきっと嫉妬してしまいます。可能ならいつまでもおそばにいたいのです」>>474
少女の告白に女は深く微笑んだ。
「有り難うございます。ーーねえ、薫子と呼んでくださいませんか」
「はい、薫子様ーー」
手を組み合わせたまま、再び口付けが始まる。帝の寵を争う宮中仕えで鍛えられた女の手管に、少女が辿々しく応える。女からの深い口付けに、耐えきれないように腰をくねらせる。
「ーーいと美し」
唇を離すと少女の体をソファーに押し倒と上に乗り上がる。女の筆をもつ美しい指が、少女襟の袷を開き、ささやかな膨らみを持つ白い胸を露にした。
「私にどうぞお任せくださいませ。極楽へ、共に参りましょう」
熱のこもった女の言いように、少女は頷いた。
ソファーの上で、耐えきれないような高い声が上がる。全裸の白い肌の少女を乱れぬままの黒衣の女が組み敷いていた。少女の肌は至るところが己の汗と女の愛撫の痕に濡れていた。
女二人が組み合い、混じり会う様子は、漆の闇の中で光る貝の細工、螺鈿のように美しいものだった。
乗り上げた女は少女の足を割り開き、秘所に細い指を忍ばせる。いまだに男を知らない場所を、黒の女が暴きたてる。ある一点を女の指が掠めると、少女の足先がはねる。手で口を覆い声を押さえようとする少女に女は囁いた。
「声をお聞かせ下さいな。どうぞ、その愛らしい唇で私の名前呼んでください」
「ーーか、薫子様っ。あっ」
少女が手を離し名前を呼んだ途端、女の指の動きが激しくなる。少女の甘い悲鳴が続いた。
その日の図書館は、当初は司書不在の混乱が生じた物の、事情を察していたというよりも見て知っていたマーリンにより、司書の手続きなしでも借りられるように手配されていた。>>475
ーー勢いでちょっとだけエロを書いてしまった。
ショップの式部さんボイス可愛いんだ。慣れてきたらやり返されて「はわわっ」て言わせてると思います。
白と黒の睦み合いって綺麗だろなーって思って書いてしまいました。
多分この後マーリンは親切心で、夢魔の性レクチャーをガレスにしてくるんじゃないかと思ってます。
以上です。平安時代の姫を知っている紫式部には、姫に生まれながら騎士になったガレスは美しく見えるだろうし、ガレスも薫子の作品、源氏物語を読んで男性優位の社会で生きる女性の辛さっていうのを知るのかもしれない。宮中の恋物語とか彼女にとってはドンピシャなのかも。
「源氏物語を読んでようやくギネヴィア様のことが少しわかったような気がします。紫式部様のような方がキャメロットにいてくださったら、ギネヴィア様は救われたのでしょうか」
「ーー私もガレス様を見ていると、定子様を思い出すのです。彰子様と帝の寵を争うお立場でしたが、ご兄弟と本当に仲がよろしくて、帝のお心があるのも納得の美しい方でした。ーー道長様との権力争いにお兄様たちが破れて定子様もご寵愛を失いました。源氏物語にはその姿を思い起こして書いておりました。どうかあなたは幸せになってくださいね」
なんて歴史シリアスな話にずれ込みそうな関係もいいと思います>>471
感想ありがとうございます。
そろそろ完墜ちさせたいので近い内に続き上げられるように頑張ります1レスだけのSSなので短いですが。一応はこちらの方に投稿させていただきます
（本文は次のレスに繋がります）
桜が衛宮家に引きとられたIFの、士郎×桜のSSです。
別に処女とかにはそこまで拘りはないですが、多少形は歪でも初めてまで桜が士郎に捧げられるIFがあっても良いと思って書きました。士郎よりもどっちかと言えば桜のために
（なお細かい設定は結構ふわふわしているので、そこは多めに見て頂けると嬉しいです）>>479に続く本文
士郎桜・幼馴染/義妹IF（細かい設定補完はファジーに）仄暗い昔の官能小説風SS
「っ、はあ、はあ。桜。桜」
「ああ、あ。士郎、さん」
荒れる息遣い。唇と舌に感じる甘さ。背中に感じる男の人の躯とその熱。胸を優しく激しく弄ばれる感覚。心臓の鼓動まで聞こえてしまいそう。
「っ」
とくとくと、膣（なか）に精が注がれていくのを感じながら、私の意識は快楽に灼け付いて行く
切嗣（おとう）さんが亡くなってから10年ほどして、私が高校1年生になった頃
四月にしてはまだ肌寒い日の夜に。義理の兄である士郎さんは、私を初めて抱いた。
士郎さんは、御免と言っていた。私が拒めば、きっと士郎さんは途中でやめたのだと思う。でも、私にはそんな事は考えられなくて。だからあの日に受けた傷にたいして、私は後悔をしていない。むしろ嬉しく誇らしく思う
それ以降も夜ごとに、士郎さんは私の部屋に来て求めてくる
寂しかったのだろうか、それとも綺麗な姉さんの代わりだったのだろうか。または将来衛宮家の跡継ぎを作るための魔術師としての予行練習だったのか・・・私をすこしでも女の子として想ってくれるのならば、嬉しい。
いけない事なのかもしれないけれど。それでも、士郎さんを独占していることに対して、ああこの人は私のモノなんだと、私はこの人のモノなんだと。そう、浅ましく女として思ってしまう
行為が終わった後に、気怠さと快楽の余韻の中で私は士郎さんとキスをする
窓の外を見れば月が見える。今宵は満月、桜の花びらが夜風に吹かれて舞い踊る
ああ、こんなにも幸せでいいのでしょうか？―――愛しています。わたしのあなた。知らぬまにそんな言の葉が唇から零れる、ある春の夜の話>>480
あ、すみません。切嗣が聖杯を破壊したのが10年前ですので、そこから亡くなったのが5年後。
だから桜が高校生になるのは5年後ですね
×「切嗣（おとう）さんが亡くなってから10年ほどして」
〇「切嗣（おとう）さんが亡くなってから5年ほどして」
誤記、失礼。>>288
またご無沙汰してました……次の話（冒頭部分だけですが）が書き上がったので投下します。
プレラーティはこのＳＳ的に美味しい設定が色々あって登場して貰ったんですが、口調やら立ち居振る舞いの情報が少なくキャラ崩壊になる可能性大です。
正直な話、競泳水着ジャンヌが好きすぎるので書いたといっても過言ではありません！>>288
「海！海です！」
「内陸国でもあるまいし、そんなに珍しいかねえ……」
「だって初めてですよ、海！プールで泳いだことしかなかったんですから！」
興奮気味に話すレティシア。ジールとの戦いで消耗しきっていたものの、数日間の静養を取れたことでようやく元気を取り戻しつつあった。(2人分のロッジの利用料とミシェルの移動費はきっちり払わされた)そんな夏期休暇に、折角だから海へ行こうと言い出したのはレティシアだった。
「私、先に着替えてきますね！」
ビーチに着くなり、レティシアはそう言い残して更衣室へ駆けていった。
「ちょっと！……もう、子供じゃないんだから」
頭を抱えながら、とりあえずシートを拡げる場所を確保すべく砂浜へと向かう。大荷物を引きずって歩くのは堪えるものだ。帰りは全部あの子に持たせよう。そうしよう。
「は、ぁん……」
トイレの個室から少女の声が漏れる。更衣室に入る素振りを見せながら、実際はトイレで着替えをしていた。こうなることがわかっていたから。
静謐のハサン――恐るべき刺客が倒れ毒の影響がなくなった今も、疼きが消えることはない。女色責めに融かされ、調教されたレティシアの身体は確実に変化している。
「女」になっている。
ハイスクール時代の白い競泳水着――件の出費で水着を新調できなかったため――を着込もうとするが、肌にぴっちりと密着する水着の感触に甘い声が漏れてしまう。
ぎゅっ……ぴちぃ……
「あっ！……んんっ！（く、食い込んでぇ……）」
平時でさえ、ふとした瞬間に淫蜜を溢すようになってしまったレティシアのアソコ。下着と比べて締め付けも密着度も段違いの競泳水着に反応しないのが無理というものだった。>>483
「(胸も、きつい……やっぱり別の水着が……ぁん！よかったのにぃ……)」
ぷっくりと膨らんだ乳首が生地に擦れる感覚がたまらなく気持ちいい。思わず胸に手が伸びるが、左手でそれを制する。
「（ダメよ……それは、ダメ……）」
水着越しに浮き上がる胸の突起。股間から感じる生暖かい感触。個室の中で深呼吸をしながらそれらを押さえ込む。余り遅くなると怪しまれてしまう。もう行かなくては。
「お待たせしました！」
「遅いわよ……って何それ！？なんで競水？」
「だって新しい水着買えなかったんですから……請求がいろいろと……」
「アンタほんとさあ……どうしてそうかなあ！周りの視線とか気にならないワケ？」
「視線？ああ、やっぱり海水浴場らしい水着にすべきでした。この格好、少し場違いかも……」
「違う！違う違う！」
ぎゅっと詰め込まれた美巨乳ははちきれんばかりに布地を押し上げ、桃尻は水着の締め付けでやや食い込み気味になりながらも存在を主張する。奇跡のようなくびれと背中のライン。股の切れ込みに至っては犯罪的とさえ言えるだろう。
同性の自分から見ても性的過ぎる格好。その辺の野郎などその場で致し始めたとしても不思議ではない。
「さ、早く泳ぎに行くわよ」
この歩くフェチズムを眺めていると自分まで変な気持ちになってくる。頭をぶんぶんと振り、レティシアの手を取って波打ち際へと向かっていく。
「ま……待ってください！浮き輪を膨らませないと」
「はあ？」
「だって脚が着かない深さじゃないですか！浮き輪がないと不安でしょう？」
「(こいつ、泳げるくせに……どこまであざといッ)」>>484
打算による行動なら指摘もできようが、彼女の場合本心本音がこれなのだから始末に負えない。果たして、数分後には浮き輪の上に双胸を乗せて波間を漂うレティシアの姿があった。
「（この姿、殆ど公然猥褻だわ……)ねえ、浮き輪潜り抜けられる？」
「えっ？……んん……あ、あぁっ？……む、り……ですね」
「死.ね」
「ひどい！？」
ビーチにはキラキラと輝く陽光にも劣らない、黄色い歓声が溢れている。
「なんだよ！生き写しとしか言えないじゃないか、ジャンヌ・ダルク！」
平和そのものな光景を、灯台の上から眺める華奢な少年。目を輝かせ、大仰に両手を掲げて快哉を上げている。
「いいなあ、いいよねえジル？嬉しいだろう？わかるよ……尊い、尊いね」
小脇に抱えた分厚い本を愛撫しながら、奇天烈な言動を繰り返している。
「感動のご対面にはもっと素晴らしい演出が欲しいよねえ……ちょっと相手をしてあげようじゃないか！……分かってるよね？ジル」
手にした本から濃密な魔力が立ち上り、召喚術に特化した術式が起動する。
「さあ、開幕といこうか！」
「ッ……何かが……？」
「（間違いありません、魔力反応……この数は……魔獣の召喚？）」>>485
「全くもう全くもう！デオン！連中に夏休みはないの！？」
「(あると思うかい？君だってあと何年かしかないよ)」
「ぐぬぬ……」
「それよりみんなを避難させないと！……きゃああああ！？」
レティシアが悲鳴を上げながら水中へ消え、浮き輪だけが水面に漂う。
「しまっ……！？もうこんな近くに？」
シュヴァリエ・デオンへの変身を遂げるのと、水面下からの襲撃を受けるのはほぼ同時だった。
「ごぼっ……ぼぼぉ……うぶう……！」
「レティシア落ち着いて！変身を！」
「ん……っ！」
少女の肢体を紫紺と白銀の聖衣が包む。神聖なる魔力光に晒され、四肢に絡みついていたモノが離れていく。
「これは……」
海中に無数に蠢いているのは、ヒトデを限りなく醜悪に歪めたような怪物。鋭い歯の並んだ円形の口に、爪がびっしり並んだ触手を備えている。
「(これまでにない敵性体です。おそらく、人の手ならざる業で生み出されたモノでしょう)」
四方八方から怪物が襲いかかってくる。旗を振るい、剣を閃かせて次々と繰り出される触手を打ち払っていく。しかし……
「数が多すぎる……それに、動きがっ……」
水中を自在に動き回って攻めてくる怪物――海魔とでも呼ぶべきだろうか――に対し、ジャンヌの不利は明らかだ。踏ん張りがきかない攻撃では海魔を倒すに至らず、再生を許してしまう。機敏に動くこともできず、触手の打撃を受け止めていくしかない。
「くぅっ……！うあ、きゃああっ！？」
振るわれた触手を旗で捌いたものの、背後からの一撃に体勢を崩してしまう。そこへ殺到する更なる触手。足首を絡め取られてからはあっという間だった。両腕両脚を戒められ、ジャンヌの脚ほどもある太さの触手が首に巻き付く。>>486
「ん……ぐ……ぁあ……っ」
落ちるのが先か、頸椎が折れるのが先か。それほど海魔の締め上げは強烈だった。
「か、はぁ……この、ままじゃ……くあ゛ぁぁ！？」
旗を手放し、渾身の力で首の触手を引き剥がそうとするも、今度はがら空きの腹部を痛打される。
「ふっぐ……がは、あああっ……！ぐ……ごぼ……っ」
そうしている間にも、次から次へと触手がジャンヌの身体へ絡みつく。緊縛は更に強まり、水底へ引き込まれていく。手足も碌に動かない中、この数を振り払えるはずもない。
「(負ける、わけには……)」
ぎゅっと拳を握り、裂帛の気合いを込めて魔力を練り上げる。
「はああぁあああっ！」
魔力放出。目も眩む光の爆発が、群がっている海魔を悉く吹き飛ばす。
「ふ……ふぅ……は、あっ……」
魔力の残滓となって消えていったものもいるが、海魔の数は一向に減る気配がない。それどころか、今や眼前を覆わんばかりに数を増やしている。
「(闇雲に戦ってもダメ！あいつら、再生するだけじゃない、召喚されてる！どこかに親玉がいるはず……)」
ミシェルからの念話だ。先程まで水上からの射撃で援護していたが、やはり海中での戦いを余儀なくされてしまっているらしい。
「(でも、どうやって探せば……うぁああああっ！)」
「レティシ……くッ？どけえええっ！」
「(やはり勝手が違うな……こんな雑魚に手間取るとはッ……！)」
レイピアで海魔を串刺しにするも、引き抜く間もなく次から次へと押し寄せてくる。召喚した竜騎兵隊装銃を斉射するが、やはり威力が減衰してしまい倒すに至らない。
「(不味いな、これは……)」>>487
視界の隅には砕けた鎧の欠片。そして海魔の猛攻を受けるジャンヌの姿。10メートルはあるだろう、一際巨大な海魔の触手がジャンヌの身体に巻き付き、凄まじい勢いで岩礁に叩きつけた。
「うっぐうぅああぁ……あ、がぁあああっ！きゃあぁぁああぁ……！」
為す術なく二度三度と打擲され、放り出されたジャンヌの身体が海底を何度もバウンドしながら転がっていく。体勢を立て直せない。巨大海魔が止めを刺そうと迫ってくる。
「せめて、せめて水の中でも自由に動ければ……)
「（……それです！レティシア！）」
「（えっ？）」
「(戦装束に新たに魔力を回します！）」
その身に纏う鎧やドレスの如き戦装束は水中にあっては機動力を削ぐだけだ。ならば、魔力を編み直し水中に適した姿で戦う。光の中、一瞬ジャンヌの衣服が消滅した後……
「えっ！？えっ？えええ～～っ！？」
変身時の紫を基調としたコスチュームから打って変わり、今ジャンヌが身に纏っているのは……競泳水着。変身する前に着ていた、あの白い競泳水着だ。
「こっこれじゃ、戦えないです～っ！」
裸に剥かれてしまったかのように、胸を押さえて羞恥に顔を赤らめるレティシア。
「(そんなこと言ってる場合じゃありません！武器を！)」
「武器……？武器なんて……」
「(魔力放出を流用して戦闘に使います！何か武器をイメージして！)」
こんな水着姿で武器を振り回すなんて想像も付かない。さっき持っていた浮き輪じゃ攻撃したって……
「(いえ、いけます！)」
聖女の声と共に手元に現れたのは浮き輪……というよりフラフープのような光の輪。混乱しているうちに敵は既に目の前だ。明らかに防御力が下がったように見えるジャンヌを仕留めようと、大口を開けて覆い被さってくる。>>488
「ダメぇぇぇぇ！」
投げつけた光輪が、まるでチェーンソーの如く巨大な海魔を両断した。
「何コレ」
えげつない破壊力を見せつける光輪に若干引き気味のレティシア。聖女の叱咤激励を受けながら、光輪を振り回し、投げつけ、海魔を後退させることに成功した。
次第に要領を得てきたか、ブーメランのように放って海魔を次々に海の藻屑へと変えていく。翻弄されるばかりだった触手による攻撃も、この姿なら難なく回避できる。気分はそう、まるで……
「（人魚、みたい……）」
戦況が変わった。ゆっくりとではあるが、ジャンヌを取り囲んでいた海魔の数が減ってきている。
「(さて、仕組みは分かった。準備はいいかい？)」
デオンもまた騎士服からパレオのスタイルに。カービン銃はスピアガンに。果たして、その一撃は海魔を容易く貫き霧消させる。
「(サーヴァントってこんな簡単に色々作り替えられるモンなの？)」
「（僕たちは概念的な存在だ。海の中で戦ったことがないから上手く力を扱えなかったが、『君たちが考える水中戦に適した姿』に自分を再定義すれば対応できる）」
「便利だなあ……さて、さっきまでの借りを返させてもらうわよ！」
攻勢に出た２人の少女。先程とは打って変わって、次々に海魔を沈めていく。残るは巨大海魔のみ。残存魔力が集まったのか、更に再生力と破壊力を増して暴れ狂っている。
「（こんな銛じゃ無理！魚雷とかないのデオン！？）」
「（無茶を言うな！）」
決め手を欠く二人に向かって、海魔が毒霧を吐きかける。サーヴァントの甲冑すら腐食させる溶解液に、水着がジュウジュウと煙を上げて融かされていく。
「こ、これ、はっ……？」
「あ、うぅ……！？や、いやぁあああっ！」
動きが止まったところに叩きつけられる極太触手。折り重なるようにして倒れ込む少女たち。>>489
「く……ぅ」
「ふぐ……ぁあ……」
海魔がデオンの胴を締め上げ、口へと運んでいく。
「ミシェル！ミシェルぅう！」
「ぐ……く、ぁ……さ、騒がないの……！」
銃を構える。狙うは、先程ジャンヌが攻撃した口付近の傷跡だ。裂傷が大きかったためか、未だに再生を終えていない。次々に放たれる銛が切断面を縫い止め、再生を遅らせる。
「そこ！今よ！」
「うん！……はああぁあああっ！」
魔力を限界まで引き出し、３つの光輪を同時に放って触手を寸断。海魔の核を切り刻む。
ようやく親玉が沈黙した。
「やった……勝てました！」
安堵の息を漏らすジャンヌの背後に小さな影が。
「危ないっ！」
「え……きゃああああ？」
千切れ飛んだ海魔の腕が、あろうことか溶解液で空いた水着の穴から中へ侵入してきた。あっという間に腕から触手が再生し、水着の中を這い回る。
「ひあっ……！？ぁああああ？や、あぁあ～ッ！」
耐えがたいほどの生理的嫌悪感。幾本もの細触手がジャンヌの乳房を、脇を、鼠径部をうぞうぞとまさぐる。コスチュームの内側に潜り込まれてしまってはどうしようもなかった。触手の動きを牽制しようと指を当てても、まるで押しとどめることができない。
「はぁあ、んっ！だ、め……そこ、はぁっ？はぁああああううんん！？」
たわわに実った果実を滅茶苦茶に揉みしだく海魔。人間の手では有り得ないような強烈な刺激にたまらず嬌声を上げてしまう。ぴっちりとした水着越しに、縄目のように触手が蠢いている。>>490
「レティシア！しっかりして！」
武器を放り捨て、助けに向かうデオン。取り付いた触手を引き剥がそうとするが、激しく抵抗する触手の動きがより一層ジャンヌを苦しめる。下手に触れれば、ジャンヌに更に激しい刺激が……
唇を噛むデオンにも触手が襲いかかり、細首に絡みつき胸を締め上げる。
「っぐうぅぅ……あ、ぐぅ……」
方やジャンヌは簀巻き状態に戒められ競泳水着の内側から猛烈な責めを受けている。尻たぶを揉み込まれ、臍をほじくられる。乳峰すらも細触手に巻き付かれ、あられもない悲鳴を上げてしまう。
「んぁああああ！ふぁぁああ……ぁあああぁんん……」
おぞましい怪物にいいように乳房を舐られているというのに、どうして私は……こんな声を……
ぢゅうううう！
「ふうぅぁあああ？あ、あ、あ……あああぁあああああ～～っ！」
敏感すぎる乳首を強烈に吸い上げられれば呆気なく飛ばされてしまう。
「（そんな……わたし、触手なんかに……）」
「あ！あ！あああぁああ？あひい、あ……へ……くっひいいいぃぃん！」
乳飲み子のように何度も何度も吸い付かれ、吸盤ウラの歯で乳首を咀嚼される。耐えられるはずがなかった。
ぶしっ！ぶしゅうう！ぷしゃあああ！
腰を激しく震わせ、顎を反らせながら愛液を噴き上げる。海中だから目立たないなどというものではない。どう見ても、ジャンヌは潮噴きアクメを極めていた。
「ふぁ、ぁあ……あぁん……あぁ！？だ、だ……め、そこだけはぁああ！？」
脱力しても触手の責めは緩むことはない。とろとろと愛蜜を溢し続けるワレメに触手が迫る。首を振り身を捩って懸命に抵抗するが、意思に反して秘裂は物欲しそうにヒクつき、くぱっと開いてしまう。
「え……あ、あくぅううぅぅうあぁ？」
触手が隙だらけのレティシアのアワビを執拗にブラッシングし始める。>>491
ぶしいっ！ぷしゅ、ぷしゃああ！
「ああああ！あひぃいい！？うぁああああ～～～ッ！」
連続する絶頂。薄れる意識。獲物を追い込んだことを認識したのか、いよいよ触手が鎌首をもたげ、ジャンヌを貫こうとする。
「これ以上……見てられない！ごめんレティシア！」
再び騎士装束へと戻ったデオンがレイピアを閃めかせる。反応した触手に脇腹を抉られながらも、水着ごと海魔を両断する。最後の一匹が霧消し、海はようやく静けさを取り戻した。
「う、うぅ……恥ずかしい、ですぅ……」
変身前に触手によって虫食い状態にされた水着姿のまま、とは流石にいかず、所謂「お姫様抱っこ」の体勢でデオンのマントに包まれたまま浜辺へ戻るジャンヌ。火が出るほど顔を真っ赤にしながら縮こまっている。
「（やっば……変な気分になってくる）」
海魔に陵辱される姿。こうして無防備に自分に抱かれている姿。思い出し、肌で感じる度に……何故だろう。彼女に劣情にも似た想いを抱きそうになるのは。悶々としながら人目に付かない場所を探していると、目に飛び込んでくるものがあった。水面に浮かぶ、明らかに血で書かれた文字の列。
「『地獄の門は開かれた』……レティシア、これ……」
「さっきの怪物を召喚した術者、でしょうね」
「まだ何かやろうっての！？」
「帰りましょう。すぐに。みんなが、危ない……」
遙か遠くを見ているかのようなレティシアの瞳。こういうときの彼女の勘は外れない。死闘の予感がした。>>495
自分が書くとついつい壊れるまでやっちゃいますけど、やはりヒロピンはこれくらいがいい。
ぴっちりスーツ内に侵入する触手は大正義だし、レティシアを淫乱無自覚痴女に育てたジールちゃんには大騎士勲章を授けたいし、海魔なんてキモいのにイカされて傷心になるのも良いですね。
それにプレ公ならジルと違ってジャンヌを容赦なく触手責めしてくれそうだし、やろうとすれば幻術とかも併用出来るからまさにうってつけ。>>493
待ってました！えぇ、刺さりまくりですとも！
競泳水着ジャンヌの外見にレティシアの必死さが加わって、、、Ohこれ最高ですね。
水中で思うように動けなくて蹂躙されるのも良い、、、。
もちろん紫紺の戦装束の上から責められてドロドロにされるのも大好物です。
あと、レズ展開も期待していいって本当ですか！？（
プレラーティ編、続きも楽しみにしています。>>498
アビーに下痢止め飲ませるやつだよね？すごく読みたい>>498
駄目ならスルーすればいいだけだし、総合スレでも度々その手の話題は出てるから良いのでは？
不安なら冒頭に注意書きすればいいと思いますアビゲイル・ウィリアムズの食事にマスターがこっそり下痢止めを混ぜて与え始めてから6日
元々快便で毎日朝に健康的に排便があったアビーは7日便通がなくなってしまった、
最初は自身が便秘である事を感じさせない様子ではあったが、5日目からは流石に腹痛や便がでないことに対するストレスでアビーの表情は曇り始めていた、幼い子供特有の羞恥心のためか彼女はその事を医務室で相談することも出来ないでいた。
7日目の昼頃...彼女はにっちもさっちも行かなくなり、マスターの部屋のドアをたたいた...
アビー「マスター...あの...私...その...」
マスター「どうしたのアビー？具合悪そうだけど」
アビー「実は私...もう一週間ぐらいう..んちが出てないの...」
マスター「それは大変！早く治療しなきゃ！」
アビー「はい...でも恥ずかしくて他の方にはなかなか言い出せなかったの」
マスター「そうだったんだ...かわいそうだね。よし！マスターに任せなさい！治療してあげる！」
アビーはホッとしたような表情を浮かべながら上目遣いで言った
アビー「ありがとう...!マスター！」
マスター「もちろん！だってアビーのマスターだからね！」
アビー「でも...私の便秘をどうやって治療するの？」
マスター「これを使うんだ、きっとよく効くよ」
そういいマスターは部屋にある棚から白い箱に青い装飾が施された紙の箱を見つけると中から無花果の実のような物を数個取り出した
マスター「これはイチジク浣腸って言ってね便秘の特効薬なんだ！」
アビー「イチジク...浣腸...」聞き慣れない言葉に動揺しつつも特効薬とききアビーは
アビー「凄い！でも...それってどうやって使うの？」と質問した
マスター「まぁまぁひとまず特効薬は置いといて、まずはアビーの体調を聞いていかないとね、分量を間違えるとえらいことになるからね」
アビーは一瞬怪訝そうな顔をしたものの
アビー「分かりました、何でも聞いてマスター」と笑顔でそう答えた
マスター「じゃあ最後に便通が有ったのはいつ？」
アビー「一週間前...です...」
アビーは普段人に言うことのない便の話を聞かれ真っ赤になりながらそう答えた
マスター「なるほど...思ったより重症だね...じゃあ食欲は有る？」
アビー「三日前から全然...」
当然である、後ろから出る「物」ががないことにはお腹に新しい物は入らない
マスター「大変だ！アビー少しお腹を見せてもらえるかな？」
アビー「えっ？なぜ？」
マスター「腹部の膨満を確認したいんだ」
アビー「わかりました...」
そう言うとアビーはワンピースをたくしあげて透き通るような真っ白なお腹を見せてくる
しかし便秘七日目のアビーのお腹は蛙のように不自然にぽっこりと出てしまっていた体のラインが出ない服を着ているせいで気がつかなかったがかなり重症である事は間違いないようだアビー「あの...マスター...あんまり見られると恥ずかしい...」
マスター「これはひどい...今すぐ処置しないと危ないかもしれない...」
アビー「えっ！そんな...早くあの特効薬を使って下さい！」
マスター「わかった、アビーのお願いだからね、じゃあキュロットとパンツを脱いでお尻をこっちに向けてくれるかな？」
アビー「えぇっ！？」
マスター「だって浣腸ってお尻の穴から入れるものだし」
アビー「そうだったのですね...でも流石にそれは恥ずかしい...です」
マスター「でももうこれしか方法はないんだ！信じて！絶対にアビーの便秘は治療するから！」
アビー「わ...わかりました...」
そう言うと彼女はキュロットと子供らしい白いパンツを脱ぎ始める。
無毛の秘裂と恥丘が露わになりアビーは必死で
アビー「あんまり...見ないで...マスター...」
と蚊の鳴くような声で訴えた
マスター「うん、わかった、じゃあそこのベッドに左向きに横になって」
アビー「うん...」そう言うとアビーはベッドに横たわった
マスター「よーしじゃあ肛.門を確認するね」
アビー「早く終わらせて！」
アビーは恥ずかしさで爆発しそうになりながら懇願している
マスター「OKOK」
そう言うとマスターは横になっているアビーの尻臀を両手で開くと中にはピンク色のきれいな肛.門があった。マスターは
マスター「肛.門を湿らすね」
というとアビーの肛.門をなめ始めた
アビー「やぁっ!?マスター!汚いですって！」
と恥ずかしさでジタバタするが
マスター「大丈夫、アビーに汚ないとこなんてないよ」
と言われると真っ赤になって黙りこくってしまった
数分肛.門を堪能したのち
マスター「じゃあ入れるね」
とイチジク浣腸を一本注入した
アビー「いやぁっ冷たい!」
マスター「治療だから我慢してね、もう一本いれるよ」
とイチジク浣腸の二本目を注入した
マスター「よーしじゃあこのまま五分間待ってねー」
アビー「はい...」
しかし幼い子供の体に大人用のイチジク浣腸を二本も入れられたのだ、
すぐにしばらく忘れていた「あの」感覚がアビーを襲う
二分ほどたったその時
ギュゴロロロロと地鳴りのような音がアビーから奏でられるアビー「うっ...ぐっ...ま、マスター...ごめんなさいもう我慢できそうにないですトイレに行ってきてもいい?」
マスター「ダメだよー、便秘の人は便が固くなっちゃってるからしっかり浣腸で便を柔らかくしてからじゃないと肛.門を切っちゃうよ!」
アビー「でも!もう限界なの出ちゃいそう!」
マスター「ダメだよいまだしちゃったらまたやり直しだよ。それにこうしているうちにもうあと一分だよ、アビーなら我慢できるよね」
アビー「う...うん」
そう気丈に答えるもののアビーお腹の音はゴロゴロゴロと大きな音を出し、部屋に充満する腐敗臭はアビーの放屁が原因であることは明らかだった。
アビーの様子は歯をガチガチとならし、足はがくがくと震えていた限界は近そうだった
マスター「よし時間だじゃあこのアビー専用トイレに思いっきり出していいよ」
そういうとマスターは透明な洗面器を取り出し、部屋のテーブルの上に置いたアビー「なっ...マスタートイレに行ってもいいって約束じゃ...」
マスター「誰もこの部屋のトイレとはいってないよ。それにトイレには電子的にロックをかけているからどちらにしてもはいれないよ」
アビー「うっ...うぅ...」
アビーは絶望した表情で観念するとテーブルの上に乗りマスターに背を向けて排便を始めた
アビー「見ないでぇ!!!」
そう言いながら片手で私を制そうとするが
マスター「アビーの便の状態も確認しないといけないから...」
と観察を続ける
ﾋﾞｯ!!ﾌﾞｼﾞｭﾙﾙ....ﾌﾞﾌﾞﾌﾞﾌﾞ...
まず最初に出てきたのは茶色く濁った液体だった、
恐らくは浣腸液が便で濁ったものだろう
ポタ...ポタ...とスプーン一杯分程を排泄し終わるとﾋｸﾋｸとアビーの肛.門が蠕動を始めた、数回蠕動をするとアビーのピンク色の肛.門が火山のように盛り上がった、そして肛.門の皺が一本もなくなるほど広げられた肛.門から真っ黒い便の塊がﾆﾁ...ﾆﾁ...と頭を出した、アビー「ふっ...うんっ...!」
アビー恥ずかしさも忘れ、必死に七日物の大.便と格闘している
二、三回黒い便の頭が見え隠れしたと思うと、うぅぅぅぅーと言うアビーの一際大きい息み声と共に真っ黒い便の塊がブッ...ミチミチミチミチ....ゴロッ、とアビーの肛.門を広げながら洗面器に産み落とされた、
アビー「ふぅぅぅっ、はぁはぁ。うぅっまだ出そう、マスターお願いだから臭いから離れてぇ!!!」
マスター「アビー、食堂で食べた美味しいものがアビーの体に入るとこんなすごい臭いになっちゃうんだね、アビーのお腹の中の臭い最高だよ!」
アビー「恥ずかしい...それ以上言わないで！」
そういうと次に焦げ茶色のバナナのような便をニチニチニチニチ...ポトンとスムーズに排泄した
アビー「まだ出るぅ!ごめんなさいごめんなさい」
と半ばうわ言のようになりながらもう一本焦げ茶色と黄色いバナナツートーンカラーの便を排泄し、アビーの便意はおさまったようだ、彼女のピンク色の肛.門は自身の拳が入ってしまうほどに大きく拡がっていた
マスター「ふう全部でたかな?」
アビー「はい...全部出ました...」
マスター「うわぁ一杯でたねぇ洗面器が溢れそうだ、最初に出たのは石みたいだねぇ小石が塊になったみたいだぁ、後は健康的な便だね、最初のう.んちがきっと栓をして出ないようになってたんだね」
アビーは自分の出した便を目の前で弄くられて顔を真っ赤にしているが彼女の秘裂からは彼女の意図しないところで粘性の高い液体を分泌し、床に数滴垂れていた
アビー「あのぅマスター...」
マスター「どうしたんだいアビー?」
マスター「また、便秘になってしまったらその...お願いしてもいい...?あの治療...」
彼女はなぜ自分がそんなことを口走ってしまったのかはまだ分からなかった
終大スカ注意初めてSS書きました
誤字脱字お許しください大スカ注意
投下させていただきます「嘘...」
凛はショックを受けた、
何気なく覗いた士郎のスマホ、
ブラウザに立ち上がっていたのはス.カトロ系の掲示板サイトだったのだ、
「士郎何て物を...なになに？JKの排便が見たい....謝礼あり....なによこれ....」
「それな...モノホンのJKなら10万でも出せるわwww...って10万円!?」
「コレって...男の人の前でう..んちするってコトよね...そんなんで10万...?」
「ってバカバカそんな恥ずかしいことする訳ないじゃない！」
「でも...うち金欠だし...こんな事で10万だったら...」
「一回だけ...一回だけなら大丈夫よね...」
そう呟くと凛は不器用にスマホを操作しながら掲示板に「10万払えるなら新都で今日会えます」と書き込んでしまった...数時間後...
凛は掲示板で男と約束した場所で待っていた
凛「遅いわね...」
男「あの...掲示板のRさんですか？」
凛「はーっあなたが掲示板のY男？」
男「あっはい！そうです、よろしくお願いします」
凛「まぁいいわ、さっさと済ませましょ」
男「Rさんかわいいですね...」
凛「ﾊｲﾊｲ、それよりも十万円きっちり用意できてるんでしょうね、出来てなかったら通報するわよ」
男「それはもう当然」
そう言うと男は一万円札でパンパンの財布を取り出して見せた凛「あんたねぇ...私が言うのもなんだけどもっと良いお金の使い道有ると思うわよ...」
男「そんなこと無いです！Rさんかわいいしもっと出したいくらいです！」
凛「ﾊｲﾊｲ、立ち話も何だし早く行くわよ」
男「わかりました、そこに私の車があるのでそこでしてください」
付いていくとそこには真っ黒いスモークグラスのワゴン車が止まっていた
男「後ろの座席に乗ってください」
凛「分かったわよ」
一瞬 ﾊﾞﾁﾊﾞﾁｯという音がしたかと思うと次の瞬間凛の意識は暗転していった...気がつくと凛は見たことのないコンクリート張りの部屋らしき場所にいた、手足は鎖で拘束されているようだった
凛「何よコレ！！」
男「お目覚めかな？Rさん、いや、穂群原学園2年A組の遠坂凛ちゃん！」
凛「放しなさいよ！こんな事して許されると思ってんの!?」
男「許されるさ、こうすればね！」
そういって男が手元の鎖を引っ張ると凛の下半身はM字開脚のような体制になった
凛「ﾋｯ！やめて放して！」
凛は必死でｼﾞﾀﾊﾞﾀと拘束からのがれようとするが、女の筋力では拘束から逃れるのは不可能だった男「じゃあこれからはお楽しみタイムだ」
そう言うと片手にビデオカメラを持った男はM字に開かれた凛の黒いレースのパンツにハサミを入れた、
凛「最後の警告よ、辞めて」
男「ここまでして引けるわけねぇよなぁ」
切り終わると凛の（毛の処理が甘い気がする）性器が露わになった
男「ほーうこんなに可愛い見た目して意外と遊んでなさそうじゃねぇか、これは期待が持てそうだぜwww」
凛「くっ...うううう見るなー！」
男「おっと見られてそんなに嬉しかったかな？じゃあお約束通りブリブリウ.ンコ出して貰おうかな？」
凛「誰がするもんですか！」
男「これ、何かわかるか？」
そういって彼はイチジク浣腸を取り出した凛「何よそれ！」
男「これを使われると誰でもブリブリしちまうすげー薬だぜ！しらねぇのか？」
凛「そんなふざけた薬が有るわけ...ﾋｨｯ！」
凛が反論する前に男は一つ目の浣腸を注入した
男「まだまだいくぜぇ！ほら２個目！」
凛「辞めなさい...辞めてぇ...！」
男「オラオラ２個でギブかぁ？出しちまってもいいんだぜぇホラァ３個目ぇ」
凛「ぐっ...絶対に我慢してやるんだから...」
彼女は気丈に肛.門を閉めて我慢しているが
どんどん大きくなる凛のお腹の音が限界が近いことを物語っていた凛「ﾋｨｯ！ﾀﾞﾒｪ！漏れるｩ！」
ガクガクと体を震わせ目からは涙、鼻からは鼻水、口の端からは唾液を垂れ流しながら凛は一度大きく痙攣したかと思うと肛.門からﾌﾞｯ...ﾋﾞﾋﾞﾋﾞﾋﾞﾋﾞと茶色く濁った液をボタボタと零し、「見るな！見るなぁ！！」
ど絶叫しながら成長期らしい太めの健康的な焦げ茶色の便をﾐﾁ...ﾉﾘｭﾘｭﾘｭと出した
凛「ぐぅっ！！！」
男「おっ撮れてる撮れてる、それにしてもくっせぇー、鼻が曲がりそうだぜ！美人でも出る物はやっぱりくせぇなぁ！」
凛「ﾊｧﾊｧﾊｧ、あんた本当に最低ね...ｳﾞｯ！」
男「おっどうした？体調でも悪いのかw？」
凛「ﾀﾞﾒｪ！出ちゃう！！」
そう言うと凛の肛.門はﾋﾞﾁｨﾌﾞﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘとひときわ大きい屁を奏でるとﾎﾞﾀ...ﾎﾞﾀ...ﾌﾞﾋﾞｭﾙﾙﾙﾙと黄色っぽい色の下痢便の濁流を出し始めた男「おいおい下痢してたのかよ！俺は凛ちゃんのウ.ンコが沢山見れて満足だけどな！」
凛「うううっ...グスっ...やだぁ...見ないでぇ...」
男「オッケーオッケー最高の絵が撮れたぜありがとうな凛ちゃん。あとこれをばらまかれたくなかったら分かるよなぁ...来週のこの時間にまた来いよ！分かったか？」
凛「グスっ...グスっ...はい...分かりました...」
男「よーしいい子だ来週のウ.ンコも楽しみにしてるからな！」
それだけ言うと彼は凛を解放した。
その日の夜その男の家が原因不明の火事に襲われた、警察はガス爆発が原因としているが現場では赤い外套を着た男が目撃されており、事件との関連が捜査されているようであった。大スカ連投すみません
投稿させて頂きますぐだ子「ガンド!!うっ...」
マシュ「ありがとうございます!先輩!!やあっ!!!」
傀儡兵「...!?.............」
バチバチバチというスパーク音と共に２体の傀儡兵が動かなくなる
コヤンスカヤに毒を盛られ、解毒薬を手に入れる為に中国異聞帯に意気揚々と足を踏み入れたぐだ子ではあったが、毒が回るスピードには逆らえず彼女は慢性的な体調不良に苛まれていた。
ぐだ子「はぁっ...はぁっ...」
マシュ「戦闘終了です、先輩...その...大丈夫ですか?」
ぐだ子「うん...大丈夫...ちょっとふらついただけ」
マシュ「でも...毒の影響もあるようですし...無理は絶対しないでくださいね...」
ぐだ子「あはは、マシュに体の心配をされちゃうなんてダメだね私...」
マシュ「そんなことないです!!先輩の援護のタイミングは完璧でした!ただ...」
ぐだ子「ただ?」
マシュ「あんまり無理して毒で先輩が倒れたら嫌だったので...」
ぐだ子「マシュ...そんなに私の事を...」
マシュ「当然です！だってあなたは私の一番大切な人ですから...」
ぐだ子「マシュ...」
彼女達の甘い雰囲気は「ギュゴロロロロ」という音に掻き消されてしまったぐだ子「うっ!!!」
内股になる橙色の髪の毛の少女を紫色の髪の少女が支える
マシュ「先輩!?大丈夫ですか?」
ぐだ子「んぐっ!はぁはぁ...大丈夫...大丈夫だから...」
マシュ「先輩...一度シャドウボーダーに戻った方が...」
ぐだ子「大丈夫...私は大丈夫だから...」
マシュ「...わかりました...先を急ぎましょう...」
ぐだ子「おっけー...この通り私も復活...!」
マシュ「...」
マシュは不安だった、大好きな先輩が無理を押したせいで居なくしまわないかと...
しかしそんな不安を感じる間も無く前方から30台程の傀儡兵の軍勢が様子をうかがいながら迫ってきていた、
周囲は背の高い草が生えており、まだこちらには気づいていないようだったぐだ子「....!」
マシュ「....」
マシュは咄嗟にぐだ子の口を手で押さえるとやり過ごすサインを見せた
マシュが英霊とのデミサーヴァントとはいえ流石に1対30は分が悪い
辺りを静寂が包まれ、する音は傀儡兵がガサガサと辺りを見渡す音だけであった
しかしその静寂は「グルルルル」という音によって破られた
ぐだ子「......!」
マシュ「.....!」
緊張が辺りを包み、傀儡兵達は一斉に凡人類史のマスターにじりじりと近づいてくる
その間にもぐだ子のお腹はまるで非常ベルのようにぐぎゅるるるると鳴り続け、敵を呼び寄せていた。
二人が覚悟を決めようとしたその瞬間、傀儡兵達は一斉に気を付けの姿勢を取ると後退していった。
緊張が去り、安堵する二人だったが、ぐだ子が堰を切ったように話し始めたぐだ子「もう無理....我慢できない....」
マシュ「えっ?先輩?大丈夫ですか?」
そう言い終わるとぐだ子は戦闘服の股のジッパーを開き、泣きながらその場で排泄を始めた
ぐだ子「マシュ!!見ないで!!汚いからぁ!!」
そういうと開かれた股間のジッパーの隙間から、ﾌﾞﾁｭﾁｭﾁｭ...ﾌﾞﾘｨﾌﾞﾙﾙﾙ...ﾋﾞﾁﾁﾁｨと
悪臭を放つ黄土色の汚濁を放出した
本当に我慢の限界だったのか彼女の肛.門の下には黄土色の小山が出来てしまっていた。
マシュ(先輩のお腹の中にあんなに一杯う.んちが詰まっていたなんて...)
彼女は経験したことのない下腹部の疼きを鎮めながら泣きじゃくるぐだ子に話しかけた。マシュ「先...輩...」
ぐだ子「ううう...ぐすっ マシュごめんね...本当にごめんね...本当に...我慢できなくて....ぐすっ....うわぁぁん」
マシュ「大丈夫ですよ...先輩大丈夫ですからね...」
マシュはぐだ子のさらさらの橙色の髪を撫でながら聖母のような優しさでぐだ子を抱き締めた。
数分後
ぐだ子「ごめんね、マシュ...心配かけちゃって、この通りもう体は本当に大丈夫だから...」
マシュ「はいっ!!でもごめんなさい先輩、私もさっきから実はおトイレをしたくて...」
ぐだ子「えぇっ!それは大変だ、早くしてきなよここで待ってるから!」
マシュ「あの...先輩...私先輩にしてるところを見ててほしいです!!」
ぐだ子「マシュ...」
マシュ「私、先輩に私の全部見てほしいです!だから私のう.んちしてるところも見てほしいです!」
ぐだ子「いいよ!マシュ、私マシュのなら全部受け入れられるから!」
マシュ「ありがとうございます、では」そういうとマシュはスクール水着の様な形状になっている服を脱ぎ
たわわな胸と髪と同じ色の紫色の陰毛が露になる
ぐだ子の前でしゃがみ、よく見えるよう足を開く
マシュ「んっ....そろそろでそうです先輩...」
ぐだ子「うん、マシュのう.んち見せて...」
そうするとマシュはうんっ...と小さく息むと
ぽふぅ...と放屁し、秘裂からはﾁｮﾛﾛ...と少しだけ尿が出た
マシュ「出ます...」
そう呟くとマシュの大きめの白いお尻の間にあるピンク色の肛.門がグググっと盛り上がり、開いた肛.門の奥から焦げ茶色の便が頭を覗かせたかと思うとﾐﾁﾐﾁﾐﾁﾐﾁと、一本健康的な便の先端がが地面に付いた
ぐだ子「ふふふ、マシュってう.んちするときこんな顔してるんだ...う.んちも尻尾みたいでかわいいよ♥️」
マシュ「はいっ先輩!見てくれてありがとうございます。」
ぐだ子(何?この感覚...私マシュがう.んちしてるとこ見て興奮しちゃってるの...?)
マシュ(先輩に見られながらう.んちするのとっても気持ちいい...癖になってしまいそう...)
マシュは焦げ茶色のバナナ状の便を三本ほど排泄し終わるとちょうど先ほどぐだ子が便の山を築き上げた横に茶色い便の山が出来上がった、ポケットティッシュで肛.門を拭き服を着始めた時、二人は同時に口を開いた
マシュ&ぐだ子「あのっ!先輩(マシュ)!」
マシュ「あの...今度また、こんな感じでしてるところを見てもらえますか?」
ぐだ子「私もおんなじこと考えてた!」
彼女達の秘裂はかつてないほどに潤滑液を分泌していた。
終勢いだけでできました。一晩クオリティなので結構細かいところがいい加減です。
スカ描写注意です。×月×日
本日よりアルトリア・ペンドラゴン[セイバーオルタ]の肛.門および大腸の開発を行う。
彼女は以前より慢性的な便秘を発症している。再三食生活の改善を促したが、一向に不健康な食生活を改める気が無い為、排泄しやすい体に変える事となった。
本人とマスターには長期的な治療を施すと伝え了承を得た。
本日の食事
朝 スパム3個、モーニングセット(スクランブルエッグとレタスとベーコン)2皿、トースト4枚
昼 ホットドッグ3個、フライドチキン2個、ビールジョッキ大4杯
夜 ハンバーガー2個、チーズバーガー2個、フライドポテトXLサイズ、コーラLサイズ
まずは施術前の排便の様子を撮影。和式トイレにしゃがませ、股間の前後と顔の前にカメラを配置。
患者は固く目を瞑り、顔が赤くなるほど激しくいきみ、肛.門が盛り上がり黒い塊が見え隠れするが、それ以上がなかなか出てこない。
肛.門の隆起を2、3度繰り返した後、少しずつ塊を落とす。いきんでから本人が出し切ったと判断するまで約5分かかった。かなり酷い症状だ。
終了後の患者は息切れして、疲労が見える。
治療の最初は毎回必ず浣腸を行う。特別に用意した浣腸液100ml(配合は別紙参照)を四つん這いの姿勢で注入、10分後排出させた。
入れたそばから1分と持たず漏らしてしまう。初めてとはいえ、少々我慢が効かない。対策として時間まで指で押さえる。腸内を綺麗にするまでに6回もする羽目になった。排便時の肛.門の直径は約2cm。内容物は不定形の黒い塊状のものが主で、全体的に色が濃い。
今回は初日なので腸への挿入に慣れる為、手袋を装着した指を肛.門から挿入。長さは約7cm。
この最中、患者は不快感、違和感を訴えた。単純な出し入れは比較的我慢できるとのこと。
また、大腸カメラで中の様子も確認。痔などの疾患はなさそうだ。×月×日
本日の食事
朝 明太子おにぎり4個、ツナマヨおにぎり3個、肉うどん2玉、緑茶3杯
昼 マヨコーンピザ5切れ、マルゲリータ6切れ、ハニー&チーズピザ5切れ、白ワイン瓶1本
夜 牛ステーキ500g、マッシュポテト1皿、バゲット6切れ、オニオンスープ3杯
浣腸3回。まだ肛.門を押さえていないとすぐに漏らしてしまう。排便時の肛.門の直径は2.4cm。
今回から指だけでなく道具を挿入する。アナ.ルビーズを挿入、排泄させるトレーニング。直径3cm程の球状のビーズを7mm間隔で繋げたものを10個挿入。
まだ自力のみで出し切るのは難しいようだ。外から軽く引っ張り補助した。全て出せたら再び挿入を繰り返し5回。思ってたより長い開発になりそうだ。
×月×日
本日の食事
朝 魚のフライ4個、コロッケ5個、カレーライス2皿、水3杯
昼 オニオンリングXLサイズ、カルボナーラ3皿、水2杯
夜 カツ丼2杯、ざる蕎麦6枚、お茶3杯
浣腸の際、最初は脂汗をかき青ざめていたのが2日ほど前から頬を上気させるようになり、女性器も湿り気を帯びるようになった。浣腸液に含まれる媚薬成分の効果と思われる。肛.門は直径3.8cm。排泄するビーズを徐々に大きくしたおかげで拡がるようになってきたが、まだ拡張は進める。
ビーズからディルドの挿入に変更。直径5cm、長さ15cm。表面にはイボがつけられ、痒み成分を含んだ層をコーティングしてある。(この成分は腸内に移らないようになっている)
形状の変化に戸惑っていたが、挿入時に痛みはないとのこと。挿入から40秒後、痒みで悶え始める。手を使って出すことは禁止しているので、これまで以上に思いきりきばって排泄。かかった時間は1分ほど。再び挿入し、これを10回繰り返す予定だったが、8回目で気絶してしまった。念の為腸カメラで中を観察したが、傷などはないので問題なし。このまま続ける。×月×日
本日の食事
朝 ポテトサラダ1皿、豚の生姜焼き定食3人前
昼 グラタン2皿、パンケーキ8枚、ミルクティー4杯
夜 豚骨ラーメン3玉、炒飯2皿、水4杯
排便時の肛.門の直径5.4cm。ディルド排泄も難なく行えるようにまでなった。排泄する力は鍛えられてきたが、出しやすくすると言っても所構わず漏らしてはいけない。今度は我慢を覚えさせる。
アナ.ルプラグを挿入した状態で様々な姿勢を取らせ様子を見る。長さは10cm、円錐型に括れが一箇所ついた形状。最大の直径が6cm、括れ部分は4cm。外側の部分に重りがついており、約200g。なおこの最中座るなど、尻を何かに押しつける姿勢を禁止した。
直立した姿勢は抜けにくく、しゃがんだ姿勢が一番抜けやすい。ジッとしている間はいいが、歩いたり走ったりと他の動作をさせるとすぐに肛.門を弛緩させプラグが抜けてしまうため根気よく続ける必要がある。プラグが抜けそうになる度、患者は動きを止め喘ぎ声を上げた。
×月×日
本日の食事
朝 ハンバーガー2個、ハッシュドポテト3枚、チキンナゲット1皿、アイスコーヒーLサイズ
昼 握り寿司30皿、メロン2切れ、茶碗蒸し3杯、お茶4杯
夜 焼き鳥丼2杯、鶏の唐揚げ1皿、軟骨の唐揚げ1皿、せせりポン酢がけ2皿、レモンサワー5杯
トレーニングの成果で、指で押さえずとも浣腸液の排泄を時間まで我慢できるようになった。肛.門の直径6.1cm。
プラグをつけたまま3時間戦闘シミュレーションへ参加させた。ステージは中世都市。動きは多少ぎこちないが、通常の戦闘であれば問題なく出せるレベルだろう。宝具を撃つときは力むため、プラグを挿入した状態だと狙いが僅かにずれるという課題も見えた。慣れれば問題ないだろう。
プラグを抜いた直後排泄の快感からその場で失禁。戦闘開始30分経過したあたりから我慢していたそうだ。測ってはいないが、地面の水溜まりから約1Lと予想。患者は暫く腰が抜けて立てなくなっていた。因みに患者は最近肌つやが良くなったとマスターから褒められたらしい。×月×日
本日の食事
朝 ソーセージ盛り合わせ2皿、リゾット3皿、水1杯
昼 ソース焼きそば3皿、餃子3皿、ビール2杯
夜 マグロの漬け丼4杯、アサリの味噌汁3杯、お茶2杯
今日は浣腸無しで排便させる。施術前と同様、和式トイレにしゃがんだ姿勢で股間の前後と顔の前にカメラを配置。
排便時の肛.門の直径約8cm。塊状の便とその量は変わらないが、施術前の映像と比べると顕著にスムーズな排泄。肛.門は皺が完全に伸びきり、複数同時に出てくる塊に合わせて形が歪む。開発の結果肛.門周辺の皮膚と筋肉が柔らかく解れたのだろうと推測。出し切るまでは1分半かかった。
また排便時は終始喘ぎ声を上げ、終了後の観察で女性器が濡れ、終了間際で放尿も確認。録画した映像で排便前は濡れていなかったため、排便の影響で絶頂したと考えられる。顔は赤くなり発汗。目を見開き、口から涎を垂らしただらしない顔。
日常生活においても、プラグを装着していないと漏らしそうで不安になると患者からの報告。括約筋トレーニングでその心配はない筈だが、本人の強い要望でトレーニングに使うものより小さめのプラグを提供。
今回の施術について、排便に強い快感を得られるようにするというアプローチは、効果は絶大だが副作用もまた大きいことが分かった。今後は開発を一旦止め、患者の排泄管理と経過観察を行う。こんな時間ですが書けたので、多分俺にしか需要が無い桜でエロありヒロピンしつつ美遊とおねオリするヤツ落としたいと思います
書いてるうちに長くなったので前後編という事で失礼
エロとリョナありです>>531
間桐桜は魔術師である。
幼い頃、間桐の家に養子として引き取られ当主の間桐蔵硯により魔術の手ほどきを受けた。
最も、彼女の中の何かを見抜いた蔵硯により間桐本来の魔術は殆ど収めていないのではあるが。
曰く「間桐の血筋はとっくに途絶えておる。悪あがきも失敗に終わっただけの事よ」との事で、桜もそれ以上追及はしなかった。
そうして、月日がたったある日の事。
「桜よ。お主にこれを託そう」
蔵硯の自室に呼び出された桜は、彼から一枚のカードを手渡された。
獣人の絵が描かれただけの簡素な、ただのカードでしかない。その中にとんでもなく強い魔力を内包している事を覗けば、であるが。
「お爺様……これは？」
「クラスカードといってな。魔術礼装の一種よ……全部で何枚あるかは把握しておらんが、その一枚は若い頃に儂が偶然手に入れた物よ」
あの頃は世界中を飛び回って、色々無茶をした物よ と物思いにふける蔵硯。
過去の話を滅多にする事が無い祖父にしては、この程度の事を語るだけでも非常に珍しい事だ。
よっぽどの大冒険の果てに、これを手にしたのだろうか。
「それを使えば、対応する英霊の力を己に憑依され行使する事もできよう。お前にやる」
「え……良いんですか？その、魔術師といっても私はまだまだ修行中といいますか……」
「構わん。今のお前でもそれを使う程度は出来よう。何、タダで譲る等という気はない。少しばかり、お前に頼まれて欲しい事があってな」
ただでさえ妙に威圧感を感じさせる蔵硯が、いつにもまして真面目な口調で、こんな強い魔力を帯びた礼装を自分に渡した上で頼み事があるなんて、一体何事なのか。
背筋に冷たい気配を感じながら、数年ぶりに見る祖父の魔術師の師匠としての顔に、桜も気を引き締めて―――>>532
「……変身ヒロインとか、やってみんか？」
「…………は？」
―――損をした。
等という事があって、冬木で時折徘徊する怨霊等の始末やら外から来る不法滞在の魔術師の追い出しやらの裏の荒事を押し付けられて随分経った。
蔵硯はこのまま引退するといって、体よく桜に何もかも押し付けて冬木を出ていったきりである。ついでに言えば、本来そういう事を引き受けている家があるのだが、そちらの主も不在。
内心毒づいた事数回以上。たまに連絡は寄越すが、帰ってくる気配もなく女子高生に家の表も裏も全部ぶん投げていくとか、いきなり変身ヒロインぽい事やれとかあり得なくないだろうか。
（帰ってきたら覚えててくださいよ……お爺様……）
小さい頃にＴＶ等で見ていた変身ヒロインみたいな事が出来るクラスカードを使うのは、実はちょっと楽しかったりもするのだがそれはそれ。
荒事に首を突っ込まざるを得ない以上、冗談抜きで危険な目にあった事も一度や二度ではないのだから、文句を言うぐらいは当然の権利だ。
それに、ごくまれに何かいる気配すら感じるぐらいに薄気味悪くて、広い屋敷で一人暮らしというのは中々に寂しい物なのである。
「美遊ちゃん、何か食べたい物ある？」
「いえ、特には。桜さんにお任せします」
故に、二日前から転がり込んだ。もとい、転がり込ませた可愛い同居人の誕生は家関係で久方ぶりの喜ばしいニュースであった。
まだ態度も固く、さほど心を開いてもらえていないのだろうけど、家に来たばかりの頃よりは前進していると思いたい。
現にこうして、二人仲良く買い物に出かけているのだから。
「ふぅん……なら、嫌いな物とかあるかな？」
「特にこれといっては」
「そっかぁ……うぅん……」>>533
商店街への道すがら、夕食に食べたい物は何かと自然な話題を振ってみるがガードは硬かった。
それとなく手を握ろうかとしてみても、あっちは気付いているのかいないのか、見事にスルーされております。
（……やっぱり、二日ぐらいじゃそこまで心開いてくれてないかなぁ）
家にいても静かに座っているか、宛がった自室で本を読んでいるかのどちらかで言葉を交わすのも必要最低限。
昼間、自分が学校で留守にしている間も同様らしく遊びたい盛りであろう年頃の少女がそれでいいのかと思えて仕方ない。
一緒に買い物に行こうと誘っていなければ、今日も一人で本を読んで寝るだけの時間を過ごしていたのだろうかと思うと、一応の保護者としてはどうにかしたくなるわけで。
（……やっぱり、学校とか考えるべきなんだろうけど）
入学手続きやら何やら、一女子高生でしかない自分にどうにか出来るのだろうか。
そういうのに詳しそうな知人はいるけれど、美遊を襲っていたあの人形達等イマイチはっきりしない事が多くて迂闊に相談するのは躊躇われる。
あれっきりで終わってくれているのなら問題ないが、あれで終わりとは思えないのだ。なんとなくそんな気がする、程度のものでしか無いのだが。
（とりあえず、今は夕食の事考えよ）
もうすぐ商店街に着く。そこで適当な食材を見繕うか、美遊が興味を示した飲食店があればそのまま外食と洒落込んだって良い。
考えうるパターンを脳裏に浮かべつつ、なんとか彼女との距離を縮める方法を模索する桜。
丘の上にある自宅から続く、長い下り道が終わりを迎えてお目当ての商店街が見えてきたというところで、美遊の足が止まった。
「あれ？ 美遊ちゃん、どうしたの？」
「……あの、人……」
道の先に一人の女性が立っていた。
灰色の髪が特徴的な、眼鏡をかけたスーツ姿の女性。一見すれば、いかにも仕事が出来そうなキャリアウーマンといった感じの美女。
だが、眼鏡の奥から覗く鋭い目つきは獲物を見つけた肉食獣のようにぎらついていて、そういう事に関しては未だに素人感覚が抜けきらない桜であっても感じ取れるほどに血生臭い物を漂わせていた。>>534
「……知ってる人？」
「…………はい」
本来なら、これで彼女の身元が解ったり親御さんに引き渡せたり出来ると喜ぶところである。
だが、美遊の様子を見てみれば喜んでいるようには見えない。むしろ、どこか怯えているようではないか。
「あぁら、こんなところにいたの？ 探したわよ、美遊」
女性が白々しい様子で声を掛けてくる。
「そこのお嬢さん？ 美遊を預かってくれていたのかしら。どうもありがとうね。その子、私の友達の子なのよ……どこに行ったのか心配してたのよぉ」
等と言いながら、その口調からは心配していたようなそぶりは感じられない。
「心配してた、ですか。そんな風には見えませんけれど……？」
「あら、そう？ そんな事無いんだけど……ねぇ、美遊？」
「ひっ！？」
名を呼びながら、女性は視線を美遊へ向ければ、怯えた声をあげて美遊は反射的に後退る。
最早、イチイチ問答をする必要はないとその反応で確信。桜は美遊を庇うように前に出て、女性を正面から睨みつける。
「申し訳ありませんけど、お帰りください。少なくとも、美遊ちゃんはあなたの事を怖がってるようですし」
「ふぅん……そう？ ならぁ……」
女性は口元を吊り上げ、笑みを浮かべて胸元から一枚のカードを取り出した。
髑髏の面を付けた男が描かれた薄茶色の、強い魔力を帯びたカード。絵柄以外は桜が蔵硯から手渡されたクラスカードと全く同じ物。
「その、カードは……っ！？」
「夢幻召喚（インストール）、アサシン」>>535
カードから魔力が解き放たれ、女性を包み込む。
素肌の上から革製のボンデージを、その上に血のような紅いドレスを纏った禍々しいまでの姿に変わり、表情が凶悪に歪む。
「強引にでも連れて帰らせてもらうわよ！」
変身した女性が手にした杖を振るう。
地面を抉りながら迫る血のように紅い魔力の衝撃派が二人を飲み込み爆発。アスファルトが瓦礫となって降り注ぎ、立ち上った煙が晴れれは二人の少女が倒れ――。
「……あら？」
――てはいなかった。
気配を感じ、女性が空を見上げると電信柱の上。そこに美遊を両手に抱き抱えた黒い鎧姿に変身した桜の姿があった。
「あら……あなたも魔術師？ しかも、クラスカードを持ってたなんてねぇ」
女性の興奮したような言葉を無視し、桜は美遊を抱き抱えたまま電信柱を蹴ってその場を離脱する。
逃げるにしろ戦うにしろ、場所を変えねばどうしようもないからだ。
「……とりあえず、ここなら誰も巻き込まないかな」
冬木市郊外の森に降り立ち、桜はふぅと息を吐く。
滅多に人の来ないここなら、あの女性が追ってきても無関係な人々を巻き込まずに済む。>>536
「あ、あの……桜、さん……そろそろ、降ろしてくれると……」
桜の腕の中、所謂お姫様抱っこの状態で抱えられていた美遊は少し恥ずかしいのか頬を赤くして少し俯いている。
初めて見たそんな様子が可愛らしく、笑みを零しながら桜は美遊を降ろす。
「ごめんね、急に跳んじゃって」
あの女性の攻撃を避ける為、自分のクラスカードを発動させて変身した。
それでもギリギリ間に合ったといったところだが、あの一瞬で美遊を抱き上げて数メートルの高さを一気に跳び上がれるだけの力を持てるのだから、この姿はこういう時に本当に便利だ。
上半身ほぼ裸になってしまうのは、内心恥ずかしくて本当にどうにかして欲しいところであるが。
「ところで、あの人の事知ってるって言ってたけど……」
「……知ってると言っても、名前だけ、ですけど……セレニケって呼ばれてました」
それ以上は言いたくないのか、俯いて口を紡ぐ美遊。
その様子と彼女を見た時の怯えようからして、相当怖い思いをさせられた相手なのだろう。
「うん、ありがと。それじゃ……ここに隠れてじっとしてて」
すぐ近くにあった古い小屋の中。一瞥して何も潜んでおらず、仕掛けも無い事を確認してから美遊を隠れさせる。
腕の鎧を消滅させ、素肌で直に美遊の頭をそっと撫でる。
「すぐに終わらせてくるから。あとで夕飯食べに行こうね。美遊ちゃんが食べたい物なら何でもいいから」
バイザー越しに覗く優しさに満ちた瞳に見つめられ、笑顔でそう告げてから桜は小屋を後にする。
一人残された美遊は、桜が撫でた頭にそっと手を触れる。
（………温かかった、な）
少なくとも、自分の記憶の中では初めて感じたものだった。>>537
小屋を出てすぐ、クラスカードによる変身で研ぎ澄まされた感覚が殺気を感じ取り、桜は地面を蹴る。
もう近くに来ている。ならば、美遊が隠れている小屋から少しでも離れた場所で戦うべきであり、こちらから出向くべきだ。
そうして、桜が森の中でセレニケの姿を、アサシンのクラスカードで変身した敵の姿を認めて、その前に降り立つ。
「わざわざこんな場所に誘ってくれるなんて、二人っきりでヤりたいって事かしら？」
「あなたのように、街中でそんな物を振り回す人の相手はこういうところが一番ですから」
消滅させていた腕の鎧を再構成し、身構える。蔵硯からカードを譲られた際に聞いていたが、クラスカードには種類がある。
自分が使っているバーサーカーの他にいくつかあり、あれはその内の一つ。アサシン、暗殺者のクラスに対応する英霊の力を宿した物。
他のクラスカードを持つ敵は初めてだが、冬木の街で色々とやらかそうとしていた魔術師を叩き出した事は一度や二度ではない。
（大丈夫。きっと勝てる）
何時ものように無力化して、この街から追い出してしまえばいいのだと自分に言い聞かせる。
「こっちは夕飯の準備もあるので、手早く終わらせてもらいます」
大丈夫だ。このバーサーカーのカードの力は何度も使って理解している。
真正面からの戦いで負ける事なんて、早々あり得ないのだから。
「やぁああああっ！」
駆け出して、真っ向からセレニケの顔面目掛けて拳を繰り出す。
真っ直ぐに力強く、美遊に恐怖を植え付けた女の顔に拳が吸い込まれていくのだが。
「フフ。見かけによらず、真っ直ぐなのねぇ」
セレニケの姿が、一瞬で掻き消えた。
「えっ！？」>>538
先ほどまでセレニケが立っていた場所にあるのは血だまり。この中に潜るようにして、彼女の姿は消えた。
「どこに……どこに言ったの！？」
「ここよ」
声は、足元から聞こえた。
血だまりの中から無数の鎖が飛び出し、桜の両腕、両足に絡み付く。
「なっ……あ、ぐぅうあぁっ！？」
鎖に四肢を捕られ、強引に跪かされる桜。
それを嘲笑うように、セレニケの声だけが聞こえてきた。
「いつまでも同じところに突っ立ったままなんて……あなた、本物の魔術師と戦った事無いのかしら？」
血生臭い匂いと共に、セレニケが血だまりの中より浮上する。
その手には杖は無く、革製の鞭が握られていた。
「私が使ってるこのカードはアサシン。素直に真っ向から戦う訳ないでしょ？」
クスクスと笑いながら、セレニケは眼前で鎖に縛られ跪く鎧姿の少女を見やる。
若く瑞々しい白い肌。武骨で鋭い攻撃的な鎧に身を包んでいながら、上半身は見せつけるように露出させているというのは面白いデザインだ。
「ところで、その兜……邪魔ね」
左手を伸ばし、強引に兜を剥ぎ取る。
その下に隠れていた、まだどこか幼さは残るものの大人っぽさも十分にある女子高生の顔を露わにして、満足げに頷く。
「さて、面倒は嫌いだから単刀直入に聞くわ」
セレニケの顔が桜に近づく。互いの吐息が掛かるほどの距離。敵意をむき出しにする桜と対照的に、まるで愛玩動物を愛でるような表情を浮かべてセレニケは問う。>>539
「美遊はどこ？あの子を大人しく渡してくれれば、あなたの事は見逃すわよ？」
「……あの子を、どうする気なんですか？」
「あなたには関係ない事よ。で、どうするの？見ず知らずの子供の為に、怖い思いをしたくはないでしょぅ？」
桜の頬に手を触れ、髪を撫でながらセレニケは囁く。
「……あの子は、あなたを見て怖がってました。あなたの事、思い出したくない様子でした」
圧倒的に彼女が優位。だが、桜に迷いはなかった。
殆ど感情を見せない美遊が、あれほどまで露骨に怯える相手。そんな人に、彼女を渡すわけにいかないと。
「あなたに、美遊を渡す事は出来ません」
「へぇ……そう」
その答えに対して、セレニケは待ってましたと言わんばかりの笑みを浮かべた。
「なら、痛くて怖い思いをしてもらいましょうね……フフ。えぇ、私もそっちの方が好みなのよ」
舌を伸ばし、桜の首筋を舐める。
「ひっ！？」
「ホントは女の子を嬲る趣味無いんだけど……えぇ、特別。あなたは特別に嬲ってあげる！」
直後、桜の首筋に鋭い痛みが走った。
「え……っ？」
セレニケが噛みついているのだと、口から伸びた鋭い牙を突き立てているのだと気付くのと、全身を脱力感が襲うのは同時だった。
「ぁ……ぁああっ！？な、に……ぁ……ぁああっ！？」
吸われている。血が、魔術師の血に混じる魔力が吸い上げられている。>>540
全身から少しずつ力が、生命エネルギーたる魔力が失われていっているのが嫌でも理解出来てしまう。
「ま、魔力が……吸われ、てぇ……っ！だ、め……や、ぁっ！あ、あぁあっ！？」
「まずは、この邪魔くさい鎧を剥ぎ取らないと……ねぇ？」
「な、にを……言って……うぁ、ぁあああっ！」
秒単位で抜けていく魔力。薄れていく意識が魔力の運用を乱し、粒子になって鎧が消えていく。
やがて、セレニケが吸血を終えて、鎖で縛ったままの桜を雑に放り投げる。地面に叩きつけられただけで鎧が砕け、消滅する。魔力を失い、その分だけ脆くなり維持できなくなったのだ。
「あう！う、ぅぁ……はぁ……はぁ……っ！」
上半身と両腕を包んでいた鎧は完全に消滅し、下半身も所々にヒビが走った無残な姿。
全身から嫌な汗を滲ませ、表情を苦悶に歪める桜。そんな彼女に、ゆっくりと勝利を確信した笑みを浮かべてセレニケが迫る。
「あなたの魔力、結構美味しいわねぇ。えぇ……今まで可愛い男の子の魔力は何度も何度も吸ったんだけど……たまには同性もありなのね」
口元から垂れる桜の血を拭い、桜の腹を踏み付ける。
「うぁぁっ！あ、ぅ……ぅぅ」
「じゃぁ、これからが本番よ。美遊を大人しく渡すといえば、あなたの命だけは助けてあげる……だけど」
血だまりから伸びた鎖が桜の両腕を絡め取り、強引に持ち上げる。
バンザイさせられるような体勢で空中に吊るされた桜の胸元に舌を這わせ、乳房を甘く噛む。
「ふぁっ……ぁあんっ！」
「そう簡単にあきらめないでね？女の子を拷問するのって殆ど経験無いから……私も楽しみたいの」
セレニケの足元に血だまりが広がる。その中より数多の道具が、拷問の為のそれが浮上する。
「私が夢幻召喚したアサシン……カーミラの本領だもの。一度は、同性ともヤっておかないとねぇ？」>>543
待っていてくれた人がいたとは、感謝でございます
美遊に関してはまぁ……追々という事で。本番お楽しみに！すみません。今からぐだ男×アナスタシアのイチャラブSS投稿させていただきます。
SS書くのも投稿するのもこれが初めてなので、暖かい目で見てくださると光栄です。「んぐッ 、んあッ♡、んはあンッ♡」
夜10時、マイルームに熱の篭った喘ぎ声が響く。声の主は一人の雪の様に白い肌を持つ長髪の女性だった。
その女性の名はアナスタシア・ニコラエヴァ・ロマノヴァ。ロシア最後の皇帝の末娘。
その皇女は、現在マスターのマイルームのベットの上で、一糸纏わぬ姿で一人の男の上に跨り、腰を淫らに振っていた。
「どうかしら？リツカ？私はもう何度イッたかも分からないのだけれどおッンン♡！
…あッハアッ♡ンァッ♡あぁんう…♡貴方ももうイキそうなのね？…分かるわ、もう何度交わったかも数え切れないもの。」
リツカの胸板に両手をついて身体を支えつつ、まるで獣の様に唾液を垂れ流しながら舌を出し、潤んだ瞳で下の愛する男を見つめるアナスタシア。
その姿には、皇女としての威厳など欠片もない。
しかし、男ならば誰でも目を引かれ、情欲をそそられる女としての蠱惑的な魅力を全身から放っていた。「ああ、アナスタシアも随分上手くなったからね…始めの頃よりずっと早くイキそうだ。
でも俺の方が経験も多いし、アナスタシアの弱点は知り尽くしてるから…さッ！」
息を荒げつつ、リツカは跨っているアナスタシアの臀部を両手で鷲掴みにして身体を固定すると、挿入したままの自分の肉棒を突き上げ、リズミカルな抽送を開始する。
「アッ♡はッ♡んはあン！イグッ♡イッちゃうう！まだ貴方をイカせてないのにイッ♡また私だけイカされちゃうぅっ！」
リツカがアナスタシアを突き上げる度に、バチュンッ！バチュンッ！という水音が淫らに響く。
そしてその度にアナスタシアの身体は電流が走ったかのように痙攣し、頭は火花が散ったかのような感覚に襲われる。
弱点を的確に攻められ、快楽の海に叩き込まれたアナスタシアには抵抗する術はない。
自分が攻めていたはずなのに、あっさりと自分が攻められる側にされた屈辱と、
全身を蕩かされる快楽を感じつつ、力のぬけた両手の支えを失いリツカの胸に倒れこむ事しか出来なかった。(ああ…リツカの胸…素敵…。それに、リツカの顔がこんなに近くにあるなんて…)
胸に溢れる多幸感を感じつつ、アナスタシアはリツカの胸に口付けをし、うっとりと愛しい人の頰を撫でながら熱の篭った視線をその顔へと向ける。
リツカはそんなアナスタシアを慈しむように見つめ、両手を臀部から離し、左手でアナスタシアの腰を抱き寄せ、右手で頭を優しく撫でる。口元には優しい笑みが自然と零れていた。
「あ…」
そこからは、リツカの想いが確かに感じとれた。
もう離さない、決して一人にしない、ずっと側にいる、愛している、
愛しい人からの確かな愛情を感じたアナスタシアはその瞬間だけ、
男を愛する女ではなく、恋する少女となった。
「リツカ…リツカぁ…」
それを自覚し、恋する少女となったアナスタシアは、愛しい人の名前を呼んでまるで子供のように甘える。
快楽に蕩かされた身体はもう力が入らず、リツカにされるがままになるしかなく、何かが欲しいのならば強請るしかない。
そんな姿を見て、アナスタシアの意図を理解したリツカはすぐに行動に移る。
これまでに数え切れないほど交わった二人は、お互いの考えを完璧に理解出来る様になっていた。「ん…ちゅ…んう…」
二人は引かれ合うようにキスをする。
互いの存在を確かめ合うような小鳥のキスを何度も繰り返す。
小鳥のキスから獣のキスに移り変わるのに、時間はそう掛からなかった。
「んは、んじゅう。ちゅぷ、ちゅぴ…んあ、もっとお♡ん♡ぐちゅ、くちゅる…」
「はあ、んじゅる。じゅぷ、くちゅ…ああ、んん…んあ、ちゅる、じゅるる…」
二人は互いの舌を口腔に入れ、舐め回し、蹂躙する。
唇裏、頰裏、歯茎、口蓋、舌裏、口内に存在するあらゆる性感帯を刺激し、唾液を交換する。
いつの間にかリツカの抽送は止まっていた。アナスタシアとのキスを味わう事にのみ集中している。
肉棒も膣から引き抜かれ、シーツに粘つく糸を引いていた。
愛しい人の唾液は味の無い筈なのに、蜂蜜のように甘く感じる。
甘えたい、もっと欲しい、私を貴方だけの物にして欲しい、犯されたい。
多くの想いがアナスタシアの中で溢れてくる。もうリツカの事しか考えられない。多幸感で胸が張り裂けそうになる。>>549
(寒さなんていらないの。温もりだけが欲しい。
貴方の体温が、優しさが、愛情が私をどこまでも暖めてしまう。
こんな温もりを知ってしまったら、もう以前のように寒さに耐える事なんて出来ない。
家族を失った寂しさを、他人を拒絶していた時の孤独の寒さを忘れさせて。
召喚されて間も無い時は、もうあの辛さを味わいたくなくて、他人を拒絶してばかりいた。
でも、貴方はそんな私の心に踏み込んで来て氷の心を溶かしてしまった。
もうあの頃には戻れない。戻りたくない。
貴方以外何も欲しくない。貴方の全てが欲しい。
貴方が私をこんな風にしたのだから…)
「責任…取ってくれますよね？」
アナスタシアは史実のようないたずらっ子の顔と、男女の愛を知った女の顏が混ざり合った笑顔でリツカに微笑む。
そんな顔をされたら、男として答える以外の選択肢などある訳がない。
「ああ、アナスタシア。全てが終わったら、一緒に暮らそう。一生を懸けて君を幸せにする、
君をもう寂しくさせたりなんてしない。…愛してる。」>>550
その顔を見たアナスタシアは、それが心からの言葉だと理解して、
「リツカッ！」
渾身の力で、愛しい人へと抱き着いた。
もう自分でも止められない。リツカへの想いが溢れ出す。
これまでに何度も交わってきたけれど、今日は未来を誓い合った特別な日なのだから、
もっと気持ち良くなりたい、今日という日を忘れられないようにして、
貴方の存在を徹底的に私の身体に刻み込んでほしい。
「ねえ、リツカ…お願い、そんな言葉を聞いたらもう我慢出来ないの。お願いだから…
私をめちゃくちゃにして？」
恋する少女の耳まで顔を赤くして、恥ずかしさを隠しての、幸福に満ちた笑顔でのお強請り。
返答は深い獣のキスで返ってきた。もう二人を止める事は誰にも出来ない。眼前の最愛の人を貪る事しか考えられない。繋いだ手を離す事は永遠に無い。
長い夜は、まだ始まったばかり。>>552
同志よ、ありがとう。それしか言葉が見つからない。
読んでいて自分も創作意欲がそそられた。
賞賛の語彙が少ない自分の語彙力のなさが恨めしい限りだ。誰もいない…投げるなら今のうち！ということで
R18スレで投げられた「いけない子ですね」というセリフがエロいのと黒のアーチャーがイッタラに愛そうって言うのとフィオレちゃんがそれで妄想して自分でしてそうなのと本当にそう言われてやられちゃうのを闇鍋にしたものです
基本的にアポ黒弓主従のらぶらぶえっちと思ってもらっていい
次から適当にたれ流していきます>>554
身の回りの世話をするホムンクルスを下がらせてからフィオレは念話でアーチャーに語り掛ける。『今日は下がっていいわ。そうね、城塞の上から外敵への警戒を』『今日はお傍で警護しなくても？』『もうつぶし合う身内もいないもの。それに当主を譲ったのだから、一人で色々考えたいの。念のため自分でも魔術的にこの部屋は閉じておくから』『かしこまりました』
アーチャーの気配が部屋から消えたのを確認してから、何重にもロックをかけ、そしてベッドに身をゆだねて深く息を吐く。「あぁ、もう限界…貴方のせいよアーチャー。あんなこと、あんなことされたら誰だって…！」
召喚したときから胸はずっとときめいていた。まさにギリシャ彫刻に命を吹き込んだような美しい相貌、穏やかな物腰、深い英知、良く響く声。長だったダーニックに限らず、魔術師には美形は多く、時計塔に出入りした彼女もそれなりに美男子や魔貌の類は目にしていたが、蛇のような毒を隠し持たない善良な美に触れたのは初めてだった。そして何より逞しいあの体。初めて目にしたときにはアンバランスでそぐわないとさえ思ったのに、あの腕で軽々自分を抱きかかえられると体の芯がずきずきと疼いてたまらない。
たまに思わず赤面したり、熱っぽい目で彼を追ってしまった自負はある。でも聡明な彼はきっと気が付いた上で何事もなく振舞い、そして彼女自身もまた、ユグドミレニアの未来を背負う魔術師として、また途中からは一族の長として気持ちに蓋をして自分を律してきた。そもそも敵陣営に劣勢を強いられる一大戦争のさなかに浮ついた気持ちなど許されない。なのに…>>555
「はぁっ…っく…」息が乱れる。彼が口づけた手の甲に唇を押し当て、香りを嗅いでみる。「さすがに無理だったわね…」残念な気持ちになりつつ、間接キスをしている自分にたかまりを抑えられない。私がこんなに彼を想っているのに、からかっているのかしら。それともご褒美のつもり？とんでもない意地悪ね。それとも彼は私の気持ちを本当に知らなかったのか…いや、きっとそれはない。未熟な私の言葉の端々をとらえられないほど鈍重な人ではないもの。弟に魔術師としての未来を譲った自分は明日の決戦の後生きて帰れるかわからない。優しくてちょっと抜けている弟だけれど、魔術師として刻印を譲った以上、自分か姉かとなったら自分を選ぶことでしょう、魔術師はそういうもの、いや、そうあってくれなければ困る。でも…こんなことになるならあの時いっそ彼に抱き着いて心の底に渦巻く劣情のままに振舞ってしまったらよかった。処女のままで死ぬことなんてどうも思わなかったけど、彼に触れられずに命を散らしたくない。
フィオレが脳裏に描くのは黒のアサシンによる襲撃の時だ。強烈なデバフのかかる霧の中で、令呪を使うということすらままならず、極限の恐怖にさらされた。ほとんどぼろが出かけてはいたけれど精一杯虚勢を張って、心の中ではアーチャーの名を泣き叫びながら呼んでいた。その時本当に彼が来てくれた。あの腕に抱かれた瞬間、本当は力いっぱい抱き着きたかった。でも実際自分がしたことと言えば、精一杯魔術師の矜持をはって可能な限り冷静に振舞ったこと。
あの判断を狂わす霧の中なら彼だって理性をかなぐり捨てて自分を抱いてくれたかもしれない。都合のいい妄想。誰も来ない二人きりの屋敷。私を抱き上げた彼はこのベッドに押し倒して、熱烈に口づけをしてくれて、そして…>>556
喘ぐような荒い息をしながら、右手はネグリジェの裾をめくって下着ごしに股間を擦る。左手で胸のボタンをもどかしく外し、薄布越しに揉んでみる。ユグドミレニアと弟を離れたフィオレが外の世界で得た知識は魔術だけではなかった。だが育ちもよく実戦経験のない彼女がおどおどしながら「怖くない範囲」で得た自分の慰め方はこれが限界だ。何か口寂しく、胸から話した左手の指をくわえる。中々具体的に彼が何をするのか出てこないが、代わりに会話を妄想する。『マスターなのにこんなことをするなんて貴方はいけない子だ』あの低く響く声で優しく言われると想像したとたんびくっと陰部が痙攣する。下着越しにもじっとりと濡れてきたのを感じながら、手を早める。「あっ…アーチャー…そう、私はいけない子なの…もう、ダメ、感じちゃう…！」思わず声を漏らしながら達し、荒く胸を上下させながら息を整える。ここにきてこんなことをしたのは初めてだ。最初は緊張感からそれどころではなかったのだけれど、後半は肉欲を抑えるのに必死だった。口では諫めるようなことを常々言っていたけれど、セレニケくらい自分に素直になれるのが本当は心底羨ましかった。片胸をはだけさせ、足をあらわにしたまま目をつぶり、息をゆっくり整え、明日のために意識を切り替えようと試みる。そう、これでこの抑えきれない衝動も少しは落ち着くことでしょう。明日の決戦のために今は休まないと。と、あるはずのない気配を突然察知して彼女は思わず悲鳴を上げた。>>557
「確かにマスター、貴女はいけない子ですね。こんな風に私を遠ざけて一人で欲情するなんて。」「なぜ、なぜここにいるのですかアーチャー！部屋だって閉じているし、私外を見張れと命じたのに！」「見張っていますよ、今でも。部屋の封印については…そうですね。霊体化した私にはあまり効果がありませんでした。意外とうっかりさんですね、マスター」「いつから、そこに…？」「そうですね、頬を染め潤んだ瞳で物欲しげに指を吸い始めたあたりから、ですね。」「っ！！！///」顔が赤くなる。「大丈夫、声は外には漏れていませんし、僭越ながら私も結界を張っておきましたから、誰も来ません」笑いを含んだような声で彼はフィオレの傍らに腰を下ろし、上から覆いかぶさるようにかがみこむ。「近い、近いですアーチャー！」「そうですね」「こんなことをして許されると思っているのですか？！」「ええ、でなければ私をあんなに切なく呼ぶわけがないでしょう、フィオレ」「あ、な、名前…！」最後まで言う前に彼の口がフィオレの唇を奪う。下唇を吸い甘噛みしたあと、舌が口の中に捻じ込まれてくる。「んくっ…」彼の、匂いがする。花の香りや香水とは違う。でも、なんて心地よい香り。途中から力が抜け、ハッハッと息継ぎをしながら貪るフィオレ。密やかな水音をさせながら、彼はネグリジェの前を完全にはだけさせ、そして裾を下からめくりあげ下着を下げてくる。すでに濡れそぼった股間にするりと自分ではない体温の指が入ってくる。ダメ！と言おうとするが口を塞がれて声にならず、んんっと甘い吐息が漏れただけとなる。指はそのままゆっくりと上下に股間を直接擦る。「クリトリスを刺激する以外はしたことがないんですか？」ようやく口を離したアーチャーに囁くように聞かれてコクコクとうなづくと、優しく反対の手で頭をなでながら、容赦なく攻め立てられる。「ダメ、それ以上するとおかしくなっちゃう…！」気持ちよくなってふわーっとしたところでいつも手を止めてしまうフィオレでもわかる。こんな勢いで気持ちよくされたらきっと臨界点を超えてしまう。「だめっ、あっ、もう、いやああああ」>>558
思わず悲鳴を上げて肩に思いっきりしがみつきなら快感の大波に頭を真っ白にされ、同時に股間に鋭く走る痛みを感じた。痛みのせいなのか快楽のせいなのか、目から涙が出てくる。「何を、何をしたの今？！」「気持ちよくなっていただくのと、まあ準備、ですね。指三本まで頑張ってもらいましょう。純然たる事実としてお伝えしますが、私のモノは人より大きいでしょうから」「えっ、その、ダメ、そんなことしていいなんて私」「そこはダメ、ではなくて、いいわっていうところですよフィオレ。痛かったですか？」「痛いのは痛かったけれど、痛いことは魔術で慣れていますし、その…」「気持ちよかったんですね？」
耳まで顔が赤くなるのを感じる。それを返事ととってか、満足そうに微笑みながら優しくキスをするアーチャー。「大丈夫、一から全部教えてあげますから。指が入ったままで緊張しているようですが、まず力を抜いて、リラックスして」吐息を感じるほども耳元で優しく囁かれ、じゅわっとまた濡れてくるのを感じる。器用に人差し指を入れたまま親指をクリトリスに添え、ゆっくりと動かす。
「痛いですか？」「ちょっと…で、も、これくらいなら我慢できる…」「いい子だ」耳を舐められ、ハアハアという吐息を音と触覚で感じる。「だめ、また熱くなっちゃう…」「それでいいんです」
首筋、鎖骨と舐められ、とうとう形のいい乳房が彼の口に囚われる。ゆっくりと温かい舌が乳首を転がし、つまみ上げるように吸い上げる。「あっあっ…」潤んだ目でくるおしく虚空を見るフィオレの頬をアーチャーの手が優しく撫で、フィオレはたまらずその指を夢中で咥え、吸い付く。「キスが好きなんですね、フィオレは」口から指が引き抜かれ、もう一度、長く激しいディープキス。アーチャーの手は逆にフィオレの豊かな乳房をもみ、そして戯れの様にたまに乳頭をつまむ。すぐにフィオレは二度目の絶頂を迎えた。>>559
「二本、入りましたよ？」「…今のはちょっと痛かったです。こういうのはダメです。今すぐやめて、アーチャー」「どうして？」「…真面目に聖杯戦争をしている最中に、不謹慎じゃないですか」「性は、恥ずかしいことですか？いけないことですか？本当は興味があって、知ってみたいんでしょう？」「…」「私の生きた世界では、神も人もおおらかに生を謳歌し愛に生きました。どんなときでも、いつか命が消える日まで」「…」
ぐっと力強く抱きしめられ、耳元で囁かれる。「もっと愛し合いましょう、フィオレ。もっともっと、ずっとずっと」ああもうだめだ、この言葉の誘惑に私はあらがえない。貴方が悪いんです、全部貴方のせいです。観念してフィオレは目を閉じて返事の代わりにアーチャーの体に腕を回し、抱き返した。
力の抜けた体をうつぶせに寝かされ、そのままアーチャーの両手が彼女の腰を支え、持ち上げる。「いい景色ですよフィオレ。高々とお尻を突き出して誘っているみたいで。」「ば、バカ！アーチャーの変態！私の脚が動かないからって好き勝手にして！」「褒めてるんですよ。それにその変態を求めながらオ●ニーしていた貴方も変態ですよね？」「くぅう…！もう、バカーっ！」
涙声で抗議するが向こうはのほほんとし笑っている。「やっぱり顔が見えない方がリラックスしてそうですね、お転婆さん」「あ、あの、こんな犬みたいな恰好で初めてをするんですか？」「上付き下付きというのがあってですね、フィオレにとってちょっとでも痛くないのはこっちだと思いますし、生前はまあ色々あって私はバックばかりで落ち着きますし」そしてわざわざ体をかがめて耳元で囁く。「それに演技のできる顔と違って、陰部も菊門も丸見えですから、イキそうになったら私にはすぐわかりますよ」「…！！！///」>>560
そのままさらに腰が高く持ち上げられ、そして、陰部を感じたことのない感触が襲う。ぬるりとした温かい感触と、陰部に当たる息。「あっまさか、ちょっと、舐め…？！ダメ、汚い、だめーっ！」半分パニックになって泣き叫ぶフィオレ。アーチャーもあっさりとやめ、彼女を下ろして背中から抱きしめる。「急にどうしたんですか？」「ひっく…ダメ、ダメなの、汚いから…そこは…」「汚くないですよ？」「でも…いや…アーチャーがあそこを舐めてると思うとそれだけで嫌なの…」「よしよし、でもフィオレの体は全部綺麗ですから、ね？」彼にしては珍しく本当に戸惑いを含んだ声に、内診軽く驚きつつも、暴走気味に湧き上がってくる感情で幼児の様にしゃくりあげる。でも、ちょっと惜しかったな。この姿勢では彼がどんな顔をしてるのか見えないのだけが残念だ。
「まだ、する？」「もうしません。本当に嫌なことはしないから大丈夫。」「なんで本当に嫌かどうかわかるのよ…いやだって言ってるのにエッチしようとするくせに」「だってどんどん濡らしてキスを求めながら嫌だって口だけで言ってもね。」「…このケダモノ」「光栄です。健全な男はみんなケダモノですよ、覚えていてくださいね。」「もうっ！」思わず頬を膨らませ、笑ってアーチャーが耳にキスをする。「ほら、また濡れてきた」
後ろから抱きしめたまま、軽々とフィオレを抱き上げ、アーチャーはまるで自分の上に座らせるような姿勢をとる。「スマタ、してみましょうか？」「？」無理やり足を広げさせられ、そこに何か硬いものが触れる。「…！」これが、アーチャーの陰茎。思わず身が硬くなる。「いきなり背面座位で入れたりしませんから落ち着いて」
左腕は胸を、右腕は腰をしっかり抱きしめ、アーチャーが前後に体をゆする。フィオレの陰部を前後に肉棒がこすり、愛液でヌルヌルと滑る。「あっ…」自分の胸に食い込むアーチャーの指は、たまらなく煽情的で、そう思うとまたフィオレは感じ始めてしまう。段々アーチャーの動きは早く、息も荒くなってくる。前傾姿勢がどんどん深まっていつしかまた先ほどと同じような寝バックの体制に戻っている。>>561
「あっ…もう…」「気持ちいいなら、ほら、声を出して」アーチャーの声にも余裕がない。「あっ…あああああ！！！や、怖い、また気持ちよくなっちゃう、やだあああああ」はしたなく嬌声をあげる自分にも酔ってしまって余計にまた体の芯から疼いてくる。「フィオレ、もう、いいなら入れてしまいましょうか」「えっ、でも、指、もう一回…！」「考えたら私の指も太いですし、それに、ごめんなさい、こんなにされたら私も準備ができてしまって」「や、やだああ！」「ほら、入れるから、力抜いて」
腰を高く掲げられ、フィオレは今晩何度目かの観念をして目を閉じる。自分でも陰部から愛液が糸を引いてあふれ、物欲しげにひくついているのが分かる。「…きて、ケイローン」
一瞬動きが止まったような気がしたが、優しく陰門に硬い肉棒が押し当てられ、ぐっと押し込まれる。「…大丈夫？フィオレ」「痛いけれど、思ったほどじゃないから大丈夫」「中が良く広がっている、いっぱい感じてくれてたんですね、嬉しい」ゆっくりとアーチャー動く。「はぁっ…はぁっ…あぐっ…」自分はじっとしているだけなのに、なんでこんなに息が上がってよだれが出そうになるんだろう。必死で唾をのみながら喘ぐ。段々腰の動きが大きく、早くなって、喘ぎとともに声が漏れる。
「あ…んっ…ケイローン！ああっ！」「なに、フィオレ？」「キス、キスしてっ…！」半身をねじるように振り向くと、彼も答え、二人で貪り合う。「んあぁっ…もう、あっ、だめぇっ…！」そのままベッドに倒れ込み、うつぶせのまま両手の指をシーツに突き立てて握りしめる。ピストンのたびに声にならない声が口から漏れ、またケイローンもくぐもった声を出す。「もう…いきますよ」「んんんん--!!!」ひときわ強く腰を打ち付けられ、同時に自分の中でビクビクと男根が痙攣するのを感じる。そのままフィオレは意識に霧がかかる。優しく抱きしめられるのを感じながらゆっくりとフィオレは心地よいまどろみの中へと意識を手放した。小スカ系SS書きました
R-18スレに上げたものですが少し長くなりそうなのでこちらに再掲して続きも乗せます※小スカネタ注意
アビー「…ひっく…バーテンダーのおじ様に薦められてマスターに内緒でお酒結構飲んじゃった…私悪い子だわ…(ﾌﾞﾙッ)…おしっこしたくなってきちゃった…おトイレどこかしら…」
ぐだ「あれ、アビー？何でこんな所に？」
アビー「ひゃっ！？マスター！？それはその…ごめんなさい！私道に迷っちゃって…バーテンダーのおじ様に助けてもらってたの…ごめんなさい…」
ぐだ「そうだったのか…丁度良かった。ミルク級の周回に付き合って欲しくてアビーを探してたんだ、一緒においで」(アビーの手を取る)
アビー「え、マスター…？あの…私…(おトイレ行きたい…！)」(もじもじ)
ぐだ「アビー？」
アビー「い、いえ！何でもないわ！行きましょう！(おしっこ我慢できるかしら…？すぐに済ませられれば良いのだけど…)」>>568
すぐに周回は終わると思っていたアビー。しかしコースターの交換必要数が多いためか、なかなか終わらない
クエストの周回数を重ねる毎にアビーの膀胱は限界に近づいて行き、アビーは内股気味になって震えながら仕切りに股間を押さえ始める
アビー「はぁ…はぁ…(もうダメ…限界…！おしっこ漏れちゃう…！)」(ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ
そんなアビーにスパルタクスが襲いかかる
スパルタクス「アッセイ！」
アビー「きゃあ！来ないで！(咄嗟にしゃがみ込んでしまう)」(じわぁ…
XX「させません！」
XXの槍がスパルタクスの剣を受け止める
スパルタクス「ぬうぅ！？」
アビーへの攻撃は寸前で防がれるが、アビーがしゃがみ込んだままぷるぷる震えていた
アビー「ありがとう、XXさん…(どうしよう…少しちびっちゃった…これ以上動いたら、全部出ちゃう…！)」
北斎「あびげいる？どうした？」>>569
北斎「(アビーに駆け寄り、耳元でささやく)あびげいる…もしかしてお前さん、しょんべんしてぇのか？」
アビーはぷるぷる震えながらコクリと頷く
XX「ツインミニアド・ディザスター！」
スパルタクス「ぬぉ…この快感を、倍返しに…」(霊基消滅)
XX「ふぅ…コースター大分集まりましたね、マスター。正直もうくたくたです！私もバーでゆっくりお酒飲みたいです！ね、ね、良いでしょマスター？」
ぐだ「うん、そうだね…新しいクエストも解放されたことだし一旦バーに戻ろうか！アビーと北斎は？」
北斎「おう、こちらも大分息上がっちまってらあ。おれとあびげいるはちょいとここいらで休んでから居酒屋に戻るサ。ますたーさんとだぶるえっくすは先に居酒屋行ってな。」
ぐだ「うん、分かった」
北斎「さてと…ますたーさんはいなくなったことだし、もうしょんべんして良いぞ」
アビーは震える手で股間の部分に黄色い尿染みの付いたドロワーズを脱ぎ下ろし、放尿を始める。
アビー「ふあああ…♥️気持ち良い…♥️」
アビーの股間からぷしゃあああと噴水のごとくおしっこが出て湯気を立ち昇らせながら大きな水溜まりを作って行く。
北斎「まるで滝みてえに威勢の良い音だねぇ。じゃここいらでおれも」(着物の裾を捲り上げてしゃがみ込む)>>570
北斎の秘所からしゃあああ～と滝のような音ん奏でながら流れ落ちる小水。
アビー「え、お栄さん…？あなたも…？」
北斎「実はおれもさっき居酒屋で呑んじまっててな…異国のかくてる？だっけか、これが旨ぇもんだからついつい呑み過ぎちまった」
アビー「おしっこの音とは思えないほど良い音…でも私もお栄さんも、いけない人…悪い人だわ…こんなおトイレじゃない所でおしっこしちゃうなんて…」
北斎「なあに気にすんな気にすんな。ふぅ…すっきりした。アビーもすっきりしたか？」
アビー「うん…でも拭く物が無いわ…」
北斎「ちり紙、貸してやるよ」
アビー「ありがとう…その…マスターには…」
北斎「ああ、分かってる！内緒にしてやっから安心しな！」
アビー「うん！ありがとう、お栄さん大好きよ！」
北斎「こっこら！まだ拭ききってねぇのに抱きつくなって！」
(終)ケイローン先生は馬並み、巨根のイメージが強い
>>572
本スレと間違えてない？R-18な話題総合スレッド75のス〇パーフリーネタを参考に現パロ女性マスターｓで軽く書いてみました。
書いててなんですがこの事件、未だに罰を受けていないヤツがいると聞くとはっきり言って早く(麻酔なしで)去勢されればいいのにと思います。>>574
「え！？それじゃあリッカさんの家庭教師だった人が、キリエライトさんの主治医なの！？」「そーなんですよー。これってすごく運命的じゃありません？ きっと私とマシュは運命の赤い糸で結ばれてるんですよ～。」
「先輩、運命の赤い糸は一般に恋愛関係のある男女を結ぶものです。女性同士では当てはまらないのでは？」
「いーの。私とロマン先生が赤い糸で結ばれていて、マシュと先生も赤い糸で結ばれてるから、これはもう私とマシュが赤い糸で結ばれたも同然なのだ―！」
とある大学のキャンパスで談笑する三人の女学生。彼女たちはこの春大学に入ってきたばかりの期待に胸を膨らませる新入生。これから三人は新入生のためのサークル説明会に向かうところなのだ。
「こんな素敵な人とお友達になれたなんてほんとラッキーかしら。」
「そういうフィオレ先輩だってスゴイヒトじゃないですか。」
「そうです、事故で喪った両脚の機能をご自身が設計されたパワーアシストで蘇らせ日常への復帰を実現。その結果カルデア大学工学部に特待生枠で入学を果たした、正真正銘の天才ではないですか。」>>575
「先輩はやめてったら。その事故のせいで入学が遅れてしまったから、今はあなたと同じ一年生よ。」(ところでリツカさん、どうしてキリエライトさんはあなたのこと先輩と呼ぶの？確か同い年よね。)
(なんか入学式の朝に切符の買い方がわからなくて困ってるところを助けたら、「藤丸さんはずっと病院暮らしだった私よりもいっぱい知っててすごいです！まるで人生の先輩です！」て懐かれちゃったみたいなんです…。ほんとは成績とかもマシュのほうが上なんですけど。)「そういえばフィオレ先輩、岸波さんって知ってます？」
「帝王学科の白野さんのこと？ あのなんかザビってる感じの？」
「そう、あのザビってるほうの。同じ学科の友達に聞いたんですけど、あの人なんかすごい金持ちの私生児らしくって、スゴい豪華な部屋に住んでるらしいんですよ～。」
「そういえば先ほどご一緒だった桜さんもご実家はすごい資産家だとか。今は事情があって御家族と離れて生活しているそうですが。」
（あれ？もしかしてこの大学で普通の人って私だけ？なんかすごいところに来ちゃった？）
いざ説明会に臨んだものの、あまりのサークル数に困惑してしまう立香たち。なにせ正規のサークルだけで優に200を超え、内容も「焼却による惑星の新生」という壮大なものから「グッドルッキングブレイ部」などというわけのわからないのまで多岐に及ぶのだ。結局安全牌として一番部員数の多いサークルに入ってみることにした一行は、その日の夜に行われるという歓迎会に参加してみることにしたのであった。
その選択が間違いであるとも知らずに。>>576
（うーん、なんか聞いてたのより男の人のほうが多いような…。まあ、こっちはフィオレ先輩もいるし大丈夫かな？）
歓迎会の会場に指定された学生寮のラウンジに集まった立香。女性部員も多くいる、とのことだったがなぜか会場にいる部員のほとんどは男性ばかりで、いくらか見かける女性もほとんどが新入生。嫌な予感を飲み込みつつ、立香は見知った顔を求めて入場してしまう。
「あの、私家の門限が厳しくて、あんまり遅いと兄さんに怒られるんですけど...。」
「だいじょーぶだいじょーぶ、いざとなったら俺が送るからさ、名前なんて「桜も来てたんだ！今度の休みのオリエンテーションの話したいから、こっち来ていっしょに座ろ！」
早速発見した顔見知りが絡まれてるのを発見し、思わず助け船をだす立香。礼を言う桜と共にマシュやフィオレと合流して一ヶ所に固まろうとするが、結局巧みに割り込まれてバラバラに座ることになってしまうのであった。
「リッカちゃんこれも飲んで飲んで！」
「あはは、じゃあ一口だけ...。」(こりゃあちょっとよくないかも。隙を見て抜け出すか...。)
悪い予感が的中したことに後悔し、警戒感を強める立香。ふと心配になり視線を巡らせると、その先には思った通り男子生徒からセクハラを受けるマシュの姿があった。>>578
出入口を全て閉じ、カーテンで外からの視線を遮ったラウンジ。その内部では、身動きの取れない女子大生達を取り囲みながら、男達が喜びの叫びを挙げていた。
「ハハ！やっと眠ったぜ！」
そう言いながらも喜びを隠さないのは、先程から立香にしつこくドリンクを勧めていた茶髪の若者。彼らはジュースにアルコール度数の高い酒やXXXを混ぜて飲ませ、今か今かと「チャンス」を伺っていたのだ。
「コイツ、さっきから何度もオレたちのことジロジロ見てたよな、そんなに気になるならお望み通りヤってやるか！」
そういいながら立香の体を抱き抱えると、乱暴にブラウスを脱がし始める茶髪の男。あらわになった柔肌は飲酒のためか珠のような汗を浮かべ、吐息に合わせてゆっくりと上下していた。そして反応がないのをいいことに下着にまで手をかけ、飾り気のない純白のそれを一気にずり下ろす。
その光景を涙を浮かべながら眺めるのは、複数人で押さえつけられ身動きが取れないフィオレ・フォルヴェッジ。呂律も回らず助けも呼べない彼女の衣服をよってたかって男たちが引きはがし、適度なリハビリで引き締まった両脚を掴むと力任せにと左右に割り開いて乙女の秘部をあらわにする。そして哀れな獲物が抵抗できないのを確認すると、ケダモノたちは「フィオレンちゃん、貫通おめでとｗｗ」と待ちきれんばかりにその純潔を食い散らかす。
と、そこに突然「ひゃ、ど、どうして!?」と初々しい悲鳴が響き渡る。男たちに犯されていたマシュが目を覚ましたのだ。誰かに脱衣された事実とは、自由の効かない肢体、体の奥底の鈍痛に戸惑うマシュ。意識を失っている間に処女を失ったという事実を受け入れられずパニックになる彼女を面白く感じたのか、男達は今まさに初めてを奪われようとしている先輩の側に連れてくると、その頭を押さえ付けて様子を見せつける。
私はどうなっても構いませんから、先輩のだけは、という後輩の必死の願いを踏みにじりながら、男は乙女の秘所に土足で踏み込む。そして激痛で目を覚ました立香は自分の体に起きた残酷な事実とそれを見つめる後輩の表情に気付き、絶叫を挙げるのであった...。>>579
「......それでは今週の天気予報。連休中は晴れ間が......」
(オリエンテーション、行きたかったなあ...。)
ひび割れた液晶テレビからのニュースを聞きながらぼんやりと荒らされた自室を眺めるているのは、部屋の主であるはずの藤丸立香。新生活を夢見る彼女によって小奇麗な小物が集められたアパートの一室は不届きモノたちによって土足で蹂躙され、無残なヤリ部屋と化していた。
歓迎会の夜に立香たちを散々弄んだ男たちは、そのまま彼女が借りている部屋に哀れな犠牲者達を監禁したのだ。
逃げられないように互いの首を縄で繋がれた少女達は部屋の片隅にまとめて追いやられ、見張りと称して居座った男達が睨みを効かせていた。
「く、苦し、もぅやめて…」
消え入りそうな声で懇願するのは、ベッドの上で１００㎏はあろう巨漢の男によって何度目かの種付けプレスをされている間桐桜。か細い声に嗜虐心を刺激された男は押し潰すような往復運動を一層激しく繰り返し、解放される頃には桜は呼吸をする気力すら残されていない有様であった。
そのままベッドで眠り始めた男から放り出された桜を迎え入れる立香たち。皆着るものも奪われ、レールから外したらカーテンを毛布替わりにしながら互いの身を寄せ合う女子大生たち。
泣きじゃくっていた桜がそのまま寝入ったのを確認すると、立香は男たちに聞こえないよう、小声でフィオレに話しかける。
「フィオレ先輩、マシュの様子はどうですか？」
「呼吸も落ち着いているし今はまだ大丈夫みたい。でもあまりこんなのが続くと…。」>>580
そう言いながら撫でているマシュの背中には、いくつもの水脹れが浮かんでいた。ついこの前までは傷ひとつなかったのだが、疲れ果てて反応が乏しくなったマシュに不満を感じた男たちが面白半分にスタンガンを押し当てたからだ。
「やっぱり早くどうにかしないと…。マシュ、入院生活が長くて投薬のせいで肝臓が弱い、って言っていたんです。多分あの夜のお酒が良くなかったんだと思うんです。」
「そうだったの…。でも立香さん、あなたのほうも大丈夫なの？傷が痛むんじゃない？」
立香の生え際に走る一条の赤い線。複数人で羽交い絞めにされたときに抵抗した立香は、その拍子に頭を家具に叩きつけられてしまったのだ。額にはその時に流れた血がこびりついており、立香は一向に収まらない頭痛に悩まされるようになっていた。
「私のことなら大丈夫です…それより早くマシュを病院に…。」
「大丈夫、欠席が長引けば大学からきっと連絡がいくはず。それまでまでの辛抱よ。」
互いに励ましあいながら希望に縋りつく女子大生たち。だがそんな彼女たちを横目に見ながら、見張りの男は彼女たちをさらなる地獄に突き落とす連絡を取っていた。
「ええ、いい女が手に入りましたので、これから「店」に連れて行こうと。人数は…。」>>581
「会員制男性向けエステ」という名目で営業している街外れの小さな店舗。その奥にある所謂VIP向けの大部屋では、凄惨なショーが繰り広げられていた。
「いやぁ…もぅ、ムリ、です.……。」
客の男たちに囲まれて悲鳴を上げているのはチョーカーをリードで引っ張られながら床の上で全裸で這い蹲るフィオレ。あられもない姿でミルク浣腸をされてしまった彼女は、歩行器具がないため満足に歩けないのをいいことに、彼女に犬耳のカチューシャと尻尾のついたア､ナルプラグを挿入されて「散歩」させられていたのだ。
もうだめ、漏れちゃう、と泣きわめく彼女が盛大に白濁液を吹き出すと、すぐさま次の浣腸をねじ込みながら寄ってたかって「お仕置き」をする男たち。
「「あぅぅ、りゃ、りゃめぇぇ…。」」
「そら！仲良くおっぱいをくっつけあうんだな！」「大好きな先輩のキスだ、たっぷり味わえ！」
一方ベッドの上では、客たちによってセーラー服を着せられた立香とマシュが、バックから挿入されて悲鳴を上げていた。二人の手首には幾つもの注射跡が浮かび上がっており、クスリによって抵抗できなくなってしまった二人は背後からの男の手によって上着を捲り上げられていた。そしてあらわになった両胸を密着させるように二人のカラダを向き合わせると、意識が朦朧としている二人に手指を絡めながらのレズキスを男たちは強要しているのだ。
「さあ、教えたとおりに言うんだ！」「はい…桜のカラダを、メチャクチャにしてください….…。」
ハイライトの消えた目で男の声に従っているのは間桐桜。度重なる調教によってすっかり心が壊れてしまった桜は、二人の男に抱き抱えられながら前後から挿入され、胸を弄られて嬌声をあげながら自分から腰を振っていた。そしてたっぷり中田氏されてから床に落とされた桜は、洗脳された通りに次の客に「おねだり」をし始める。>>582
「どうです、いい娘達でしょう？」
そんなVIPルームの惨状を、離れたところから眺める茶髪の男。彼が話しかけたのは、サークルOBであるこの店の店長。この男は毎年こうして、店の「商品」を後輩たちに仕入れさせ、裏で売りさばいていたのだ。
「ああ、上物ばかりでとても助かるよ。乱暴に使うお客さんが多くてすぐ新しい商品が必要になって困っていたんだ。この娘たちも明日になれば別々のオーナーに送られて離れ離れになってしまう。一緒にいられるのは今日が最後なんだから、精一杯可愛がってあげよう。」
そこにいたのはもはやこれから始まる新生活に胸を躍らせる女子大生などではなくー
人としての尊厳を悉く剥奪された彼女たちの地獄は、まだ始まってすらいないのであった…。>>583
オマケ：IF あるいはこちらが編纂事象
「それにしても凄いわね、あんなに飲まされても汗ひとつかかないなんて。肝臓が丈夫な家系なのかしら？」
「そうかもしれないですね、今年で百二十になるひいじいちゃんなんか凄い酒豪で、戦時中は飲むものないからメチルアルコール毎日がぶ飲みしていたらいんですよ。」
「先輩、それって酒豪じゃない、もっと別の無いかじゃないでしょうか...？」
にこやかに談笑する女子大生たち。彼女たちの背後には酔い潰そうとして返り討ちにあった男たちが、後ろの穴にスピリタスの瓶を突っ込まれて人事不省のまま横たわっていた。
女子だけの二次会に向かった立香たちがお情けで呼んでくれた救急車によって辛うじて一命をとりとめたものの、肝機能に重い障害を負ってしまった茶髪男たち。
しかも手荷物から大量の睡眠薬や手錠、危険ドラッグとリベンジポルノ等が発見されたことでOB含む大量の余罪が発覚してしまう。結果前科がつき大学を退学処分となった彼らは被害者たちの代表弁護士であるカエサルから天文学的な額の慰謝料を請求されて借金まみれになり、泣いて喜びながらコロンブスやパラPのお世話になりましたとさ、めでたしめでたし。※注意:バカエロです
「いやあっやめて、お願いします中には出さないでください!」
手錠をつけられた桜が叫ぶ
「うるさいなぁ！お前は胎盤としてこの家に売られたモノなんだろうが！ほら、中に出してやるからちゃんと孕めよ！」男は桜に男性器をねじ込んで膣に射精した。
・・・・・・(一分後)・・・・・・・・・
「はぁ、はあ。桜、正直いまいちノレないんだが、このノリ。いや流石に言ってる事が酷いというか」
「はぁ、はあ。そうですね、やはりもう少しソフトな方向性で入る方がいいかもしれません」
いろいろはっちゃけた事後、桜と二人で息を荒げながら反省点を考える。
「でも、士郎さん。私が士郎さんの子供を産むためにこの家の養子にされたのも事実ではあるので、胎盤というのもあながち間違いとも言えないのでは？」
「・・・いや、違うだろ。桜を魔術師にするという名目でこの家に来たんじゃないか」
「でもでもー。私が一番望むのは士郎さんのお嫁さんになることなので間違いではありません♪」
ふふん、と未だに裸のまま汗とかいろいろまとわりつかせた上で、我が家のお姫様はのたまうのだった「こんばんは・・・」
マシュはノウム・カルデアのレオニダスの私室を訪れていた。レオニダス本人はいない。トレーニングの時間を予め調べて、渡された電子キーの合鍵を使って、そっと無人の部屋に入り込んだ。
(悪い子、ですよね。こんなことするなんて)
マシュはレオニダスの部屋のベッドに腰掛け、羽織っているパーカーを肩から下ろす。何時もの、黒のノースリーブワンピース。しかしその下に、マシュはある決意を固めてきていた。
「今日こそ、最後までーー・・・」
自分でネクタイをほどき、襟を寛げる。しかしそれ以上は指が震えて出来なかった。
マシュはレオニダスに恋をしていた。最初は、盾を持ち国を守った英雄への憧れだった。しかし、バビロニアで倒れた彼を見た。時間神殿では自分も一度死んだ。そして漸く手に入れた平和もカルデア事消え失せた。幾度も追い詰められる中で漸く彷徨海にたどり着き、かつての記憶を保ったレオニダスに再会した時、遂にマシュの心は安堵と歓喜と、今まで自覚していなかった恋慕で溢れてしまったのだ。
その心を涙ながらにレオニダスに告げてしまった時、マシュは「レオニダスに嫌われてしまう」と恐怖した。しかし、レオニダスは想いを受け入れてくれた。それから少しずつ、二人で過ごす時間が増えていった。トレーニングの合間に頭を撫でられたり、部屋で一緒にスパルタを舞台にした映画を見たり。穏やかな触れ合いが続いていた。>>586
マシュ自身、その時間が好きだった。しかしこのままではいけないと焦りを感じるような出来事があった。秦での項羽と具美人の別れ。その姿に打ちのめされた。
ーーノウム・カルデア内でも男女の中のサーヴァント達はいる。例えばシグルドとブリュンヒルデ、カエサルとクレオパトラ。生前からの夫婦や恋人。彼等は座に帰ってもお互いの恋を忘れることはない。しかし、マシュは今を生きる人間だ。もしも、激化するこれからの戦いで永遠に別れることになったらーー。きっと忘れられてしまう。
(レオニダスさんに忘れられたくない！)
だからこそ、「体で繋がりたい」と思ったのだ。
マシュは女性サーヴァントに密かにリサーチをして、特注の下着を用意した。
白の総レースのブラジャーと横紐のついたパンティ。同色のガーターベルトとストッキング。
レオニダスが部屋に戻って来る前にこれに着替えて、彼に抱いて貰うよう懇願する。ーーそう計画しているのに、怖いのだ。もうきっとトレーニングが終わった頃だ。このままでは何時ものように穏やかな触れ合いだけで終わってしまうのに、肌を晒すのが怖い。
(どうしようーー)
ベッドに広げた下着を見下ろして、マシュは泣きそうになっていた。>>587
煩悶するマシュに扉が開く音が聞こえた。
「マシュ殿。いらしていましたか」
優しくレオニダスが声をかける。マシの座るベッドに近づく。慌てて下着を隠そうとしたが間に合わなかった。
「これはーー？」
レオニダスがマシュに聞く。
「ご免なさいーー」
マシュは羞恥に泣きそうになりながら理由を話した。レオニダスは隣に座り、マシュの言葉を静かに聞いていた。
「ーー忘れられたくないです。でも、こんなことしたら嫌われてしまいますよね・・・」
「マシュ殿」
腕が引かれる。マシュはレオニダスの膝の上に抱かれていた。背後から腕が回り、抱き締められる。背中に当たるレオニダスの肌が熱い。
「ーー私も忘れたくありませんな。こんなにも頑張っている可愛い人を置いて行きたくはありません」
「ーー！！」
マシュの臀部にレオニダスの男の証が熱く脈打っているのが感じられた。
「ーー私も男ですからな。怖がらせてしまって申し訳ない。貴方は魅力的です、本当に。我慢ばかりして貴方を不安にさせてしまいましたな」
マシュの顔がみるみる赤くなる。一人で焦ってレオニダスを困らせてしまったのだ。それでもーー。
「ーー嬉しいです。あの、もっと触って下さい。レオニダスさんを私に教えて下さい」
マシュは首を巡らせてレオニダスの唇に口付ける。それを切っ掛けにレオニダスの手が動いた。マシュの顎を右手が押さえ、口付けが深くなる。左手はワンピースの上から少女の豊かな乳房を揉みしだく。
「ーーんうっ」
マシュの押さえた声に煽られるように、襟が大きくくつろげられ、素肌に男の硬い指が這った。普段使いの、少女らしい可愛らしいデザインの水色のブラジャーの内側に指が入り込み、薄桃色の乳首をこねあげる。マシュから甘い悲鳴が上がる。顎を押さえていた右手が足に降りて、パンティストッキングの上からマシュの秘部を撫でる。>>588
「脱いでしまいますか？」
耳元で囁かれたレオニダスの低い余裕の無い声にマシュは小さく頷く。ワンピースの裾を持ち上げられ、子供が着替えさせられるようにワンピースが脱がされる。マシュは水色の下着の上下と黒のパンティストッキング姿で、レオニダスの膝の上に座っていた。レオニダスの脈打っている感触が臀部に、薄い布越しに感じられる。指が再びストッキングの上から秘部に添えられる。その瞬間、待ちわびたように体の内側から濡れる感触があり、マシュの体が羞恥に赤く染まった。
「レ、レオニダスさんーー」
マシュを背後から抱き締めながら、男の硬い指がマシュの尖った芽に触れる。形を確かめるように指で挟んで擦りあげる。
「ひゃん！」
体に響くもどかしく甘い刺激に、マシュは悲鳴をあげた。首筋を嘗めあげられ、驚いているうちにブラジャーがはずされた。剥き出しの乳房を男の大きな手が柔らかく愛撫する。マシュは翻弄されるばかりだ。それでも、体を暴くレオニダスの手は優しい。戦いの時の荒々しさなど全く感じない。レオニダスの気遣いにマシュの胸の奥がきゅんと痺れた。布越しに秘部を擦る手を掴む。
「ーーもっと、いっぱいさわってください」
レオニダスの膝に座っていたマシュの体ががレオニダスに持ち上げられた。ストッキングとパンティがそっと脱がされる。そして、ベッドにうつ伏せに押し倒される。晒された臀部に男の息を感じて背中がはねる。男の体温が近づき、体が覆い被さる。
「ーーひゃあん！」
体を押さえ込まれながら、秘部を直接指で愛撫される。熱く硬い指の感触に、少女の体の奥からは愛液が溢れ出していた。翻弄されながら、マシュは藁にもすがるような思いでベッドの上のブラジャーを掴み、握り締める。
(ーー下着。これを着なきゃレオニダスさんはわたしに触ってくれないと思ってた)
しかし杞憂だった。何時ものままの姿で、愛する人が自分を求めてくれる姿に、マシュは心底安堵していた。
「マシュ殿、少し姿勢を変えましょう。ーー感じる貴方をもっとよく見たい」
体が仰向けに換わる。目が合い、安心させるようにレオニダスが笑う。そっと体が覆い被さり、口付けを交わす。レオニダスの唇が首筋、胸へと段々と下に降りて来る。そっと足を広げられた。濡れた秘部を暴かれてマシュは羞恥に震える。
「ーー体格が違いますからな。今は貴方の艶姿を目に焼き付けさせて下さい」
男の顔が秘部に埋められた。レオニダスの指と唇がマシュの陰唇をなぶる。
「ーーっぁあ！」
マシュの爪先がピンと伸び、意識を塗り替えるような、強烈な快感にマシュは全身で抗った。
マシュの足を片手で押さえ込みながら、レオニダスが芽を嘗め、強く吸いあげる。
「ひゃあん！ーーダメ、だめです。レオニダスさんもーー！」
「ーーゆっくりと進みましょう。今は、此処の具合を知って下さい」
マシュを愛しながら、レオニダスは自分を擦りあげる。少女らしい小さな此処で自分を受け入れられるまで、根気よく愛していくつもりだった。穏やかな時間はもちろん喜びだった。しかしマシュが異性として自分を求めてくれたことに歓喜した。
「忘れませんよ。決してーー」
「ーー！」
レオニダスの言葉にマシュは遂に気をやった。そしてレオニダスも自身の手の中に熱を放っていた。バスルームの浴槽に湯を張り、気を失った少女の体を抱えて湯に浸かった。
マシュの小柄な体を抱えながら、レオニダスは戦への誓いを新たにしていた。
(マスター、マシュ殿。お二人とも必ず守りいたします)
マシュに告白される前からレオニダスは少女のことを大切に思っていた。自分のように戦士に生まれついたわけではなく、戦に巻き込まれてしまった心優しい少女に生きる喜びを知ってほしいと思っていた。
告白を受けてからは男女の仲になることを考えなかったわけでは無いが、今を生きるマシュの重荷になってはいけないと思っていた。それが彼女の不安に繋がってしまったのは申し訳なく思う。
足の間に抱えているマシュを見ていると、男の証がずくりと疼く。彼女の艶姿は想像以上にレオニダスの心に深く突き刺さった。育ってしまった人並み以上に大きなそれを、いつか彼女に受け入れてもらえる日は来るだろうか。
(俗な考えだが、そうするためには生き残らなければならない)
レオニダスはマシュをもう一度抱き締める。
必ず彼女に、自分の手で女性としての幸せを与えると決意して。>>592
ありがとう、本当にありがとう
読んでるこっちが照れてくるくらいの甘々な純愛が良い…レオニダスのものが全部収まるまで何度も幸せイチャラブセッして欲しいですね
ご馳走様でした！>>592
いきなり事を進めないゆったりとしたセックスがとてもいい…
体格差カプはいいぞ武蔵ちゃんのおしがまからの大量排泄SS
スカ描写苦手な方ご注意下さい。
サーヴァント・セイバー 真名・宮本武蔵。彼女は今、ちょっとした危機に見舞われていた。
危機とは何か。まさしく極寒と言える獣国の地を歩く彼女の様子を見ていればわかるだろう。
小股で歩き、時折立ち止まって腹部や太腿をさすり、辺りを見回す落ち着きのない様子。
「(おしっこしたい…)」
そう、催しているのだ。更に言えば漏らす直前かなりギリギリである。
数分ほど前はできるだけまっすぐの姿勢で誤魔化してた歩き方も、段々内股で太腿を擦り合わせながらという不自然な体勢になってきた。
今回はいつもより我慢の限界が来るまでが早い気がする。
「寒いせいかな…」
実を言えば、異世界を渡る長い旅をしてきた中で厠以外の場所で隠れてしたのは初めてではない。そのおかげ…というのもなんだが、丁度良さそうな場所を探すのにも慣れていた。
「あそこでしちゃお」>>595
吹雪に晒されてもなお逞しく天へ伸びる背の高い針葉樹の森。ここを仮の厠と決めた。
慎重に、しかし急いで森の方へ歩く。褌を脱ぎ、木を背にしゃがみ込んで力を抜いたその瞬間。
複数の重い足音。人ではない、魔獣の群れである。気配に気付けなかった自身に内心で舌打ちした。
武蔵としてはやり過ごしたかった所なのだが、如何せん銀世界の中にいる赤と青なんて派手な装束の女だ。直ぐに見つかってこちらへ向かって群れは駆けて来た。
「もうッ…寄りによって今来ることないでしょう!?」
直ぐさま褌を投げ捨て愛刀を抜き迎え撃つ。
普段なら目を瞑ってでも倒せる程度の相手。しかし今は本調子でない。
切羽詰まった表情で二刀を振る武蔵。股間を外気に晒し尿意に襲われてもなおその太刀筋は一流な辺り、流石と言わざるを得ない。
「(やばいやばい漏れちゃう…！)」
一度緩めたのを再び止めたせいで、より一層尿が塞がれた出口を無理矢理こじ開けようと圧力をかける。>>596
一頭の首を断ち、また一頭の腹を掻っ捌く。パンパンの膀胱を抱えながら次々と魔獣を屠る。
背後からの突進をいなした瞬間、股に液体が伝う感触。
「嘘、やだっ！」
ぎゅう、と咄嗟に股を手で押さえて流れを何とか止める。その拍子に刀を放してしまい、サクッと雪原へ突き刺さる。
まさか自分が得物を落とすなど。
「この…！」
股を押さえる手を離し、持っていた方の一振りを両手で持ち大きく上から振りかぶって最後の一頭を真正面から両断。
ズン…ッと魔獣の屍が力なく大地へ落ちた。
「無理無理もう無理ッ！！」
厠代わりにする筈だった木からは遠く離れ、物陰などない雪原のど真ん中。だがそんな事はもう気にしていられずその場にしゃがみ込んだ。>>597
プシャ…ッ
「はぁっ…はッ、あ“ぁーー……ッ♡」
待ち望んだ解放感に思わず腰が抜けそうになる。
彼女を散々に苦しめた尿は湯気を立て、真っ白い雪を溶かして黄色い染みを作る。
体内から熱が抜け出る感覚にブルルッ…と体が震えた。
ショワワアアア……
「はは…すごい、溜まってたわね…」
一向に止まる気配のない水流に思わず苦笑いが零れる。
股を押さえたときにちょっとだけ着物の裾を濡らしてしまったが、この量を見ればまだ許容範囲内…ということにしておこう。
因みに彼女、大好物のうどんを始め麺類のつゆは飲み干す派だ。よって塩分摂取量の高さから自然と水分補給も多くなるので出す量も当然たっぷりな訳だ。
ショオオーーーーショロショロショロ…ピチチ…
「ふぅー………」>>601
ニュルニュル、ボトン…ププ、ポトッ
「はぁー…♡」
最後に一つ小さい物を出して、ピンク色の粘膜を覗かせながら、くぱ、くぱ、と菊門を二、三度開閉させる。
腹の中の物を全て出し切った安堵と解放感、排泄による本能的な快感から、恍惚の混じった溜息を吐いた。
懐紙で汚れた股を拭いて捨てる。
「うどんはいくらでも食べられるけど…これはやっぱり食べ過ぎかな」
こんもりと出来た汚物の山を眺め、ぽつりと呟いた。
その後、雪原に放られてすっかり冷えきった褌を締め直したことで彼女がお腹を下してしまうのはまた別の話である。<<591
この、体格差のある恋人達は相手を慮かばって、未だに挿入なしの行為を続けていた。レオニダスは体格は勿論、精神が成熟しているので、当初から『初心な少女に無体を働いてはいけない』と考えていたのだ。そして一度は焦りから泣いてしまったマシュも、今はレオニダスの愛情と配慮を理解していた。
レオニダスの大きな体が自分の体を抱えて、素肌で抱き合う。そうして穏やかな触れ合いから始まって、素股や、互いの性器を指で愛撫する愛の営みが続く。
最初は受け身でされるがままだったマシュも、マタ・ハリ達周囲の女性サーヴァント達からのアドバイスを受けて、辿々しくもレオニダス自身を指や口で慰める事を覚えた。
それを見て、今度はレオニダスが慌てたが、マシュの『一緒に気持ち良くなって貰いたい』という強い希望により受け入れてくれた。
それから毎夜のようにマシュはレオニダスの部屋へ通い、彼と肌を触れあわせる。かつてのカルデアでスパルタ式トレーニングが職員全体のストレス解消になっていたように、レオニダスとの触れ合い自体が今のマシュの心の支えだった。
しかしマシュは行為に慣れるにつれ、『レオニダスを自分の中に受け入れたい』『相手を満足させたい』という思いが日に日に強くなっていた。
ある夜の事だった。二人は寝台で正常位で抱き合っていた。レオニダスの大きな体に全身が包まれ、交わす口付けは次第に深くなる。陶然とするマシュの下腹部に男の指が滑り降りる。そうして筋張って硬い男の指が１本、しとどに濡れたマシュの秘所の中に入り込み、ゆっくりと中を掻き回す。
「ひんっ！レオニダスさんっ。もっとーー」
マシュは啼きながらねだる。指が増え、動きが激しくなる。秘所からは止めどなく愛液が溢れてくる。レオニダスによって拓かれたマシュの今の体は喜びをもって激しい愛撫を受け入れていた。マシュも右手を伸ばし、レオニダスの証を擦る。火傷をしそうな程に熱い男の証が少女の白い指の中に包まれ愛撫される。男は耐えるように眉根を寄せる。
「一緒に、いきたいですーー」
快感に浮かされ、涙を溢しながらマシュは言う。男の左手がマシュの右手を包む。そのまま己の証を擦りあげる。
「あ、あぁーー！！」
レオニダスの精が吐き出されるのと同時にマシュも気をやった。>>603
レオニダスの吐き出した熱い飛沫は手に収まらずマシュの腹や胸にも散っていた。息の整わないマシュを気遣うように、レオニダスが軽い口付けを額や目尻に落としてくる。マシュは身体中が甘く痺れて、宙に浮かんだまま降りてこれないでいるようだった。
男の雫の乗った肌が熱い。そしてマシュは考えてしまった。
「これが体の中に吐き出されたらどうなってしまうのだろう」と。
(ーーきっと凄く熱くて、お腹の中が熔けてしまうくらい気持ちいい)
視線が下に動き、自分の上に居るレオニダスの未だに硬度を保つ長大な男の証を見てしまう。マシュは、知らず知らずの内に唾を飲み込んでいた。
「マシュ殿。大丈夫ですか？」
無言のマシュを心配して、レオニダスが顔を覗き混んでくる。
「だ、大丈夫ですーー」
我に帰り、羞恥のあまり赤面する。
(こんなエッチな事ばかり考えてたら困らせてしまいますーー！)
思わず顔を背けてしまうマシュをレオニダスが抱き起こす。
「先程は嬉しかったですよ。貴女が私を求めてくるのは、こう、胸に来るものがあります」
足の間にすっぽりと収まり、背後から抱き締められる。レオニダスはいつも行為が終わると、こうしてマシュを安心させるように甘やかす。
そうしている内に快楽に浮き上がった体が降りてきて、心地よい睡魔が訪れる。>>604
だが今日は、マシュは眠りよりも優先したい事があった。体の向きを代える。レオニダスの体に対面に座る。マシュの剥き出しの臀部には熱い証が触れている。その感触に体の内側が燃えるように熱くなる。そのまま、不退転の決意で告げる。
「レオニダスさん。その、私に挿れて貰えませんか！」
「マシュ殿。無理をしてはいけません」
「ーー無理じゃないです！！」
マシュは男の首に抱きつく。
「今日は、指も沢山入りました。もう大丈夫です。私だって、レオニダスさんに気持ち良くなって貰いたいです。ーーレオニダスさんを私に下さい」
マシュは知っていたのだ。こうして自分を寝かしつけた後に、レオニダスが一人で自分を慰めている所を。誘惑するように腰を揺らす。尻の狭間を男の熱が掠めていく。とんでもないことをしていると自覚しているマシュの顔は耳まで赤くなっていた。
「これを、全部。私に下さいーー」
右手でレオニダスの首に捕まったまま腰を浮かせる。レオニダスが拓いた秘所を己の左指でもう一度広げる。
マシュは恐々と腰を下ろしていく。濡れた音がして、男と女の秘部が口付けていた。焼けた鉄の塊のような物が秘部に触れている。しかし其処はまだ入り口でしかない。>>605
(もっと腰を下ろして、そうしなきゃ入らない！)
しかしマシュの体はそれ以上動けない。愛する男を喜ばせたいと思いながらも、少女の理性がそれを止めている。意気地のない自分にマシュは泣きそうになった。
「ーーマシュ殿。ありがとうございます。その心ごと私が頂きましょう」
レオニダスの腕がマシュを抱き締める。体が少し持ち上がり、秘部に指が忍ばせられる。
「指を5本入れられたら、きっと私が入ります。先程は四本でした。もう一度、挑戦しましょうか」
レオニダスの言葉にマシュは頷いた。
「あぁーーっ。ひぁっ！もう！」
啜り泣き、矯声が上がる。今、マシュは寝台の上に四つん這いに這いつくばり、腰だけを高く上げている。秘所にはレオニダスの指が５本入り、限界まで広がったそこを男の舌がねぶっていた。愛液が溢れ、粘った水音を立てる。男の熱は堅く、マシュの艶姿を前にそそりたっていた。男の証が秘所に突きつけられる。
「さあ、入ります。ーーマシュ殿、愛しています」
「あぁーー！」
小柄な体を背後から抱きすくめながら、獣のように体を穿った。悲鳴を上げてマシュの体が戦慄き、衝撃から逃げるように体がずり上がる。
「ーーずっと貴女をこうしたいと思っていました。もっと、感じて下さい」
「レオニダスさ、ん、熱いです。でも、嬉しいーーひん！」
男がゆっくりと動き始める。
「あ、あぁー！だめです。熔けちゃ、う！」>>606
マシュの体は内側から燃えていた。焼ける鉄の杭を穿たれたようだった。苦しかった。しかし耐え難い歓喜が溢れていた。もう、その熱の事しか考えられなくなる。声が勝手に喉をついて溢れる。
「好き、です。あっ、もっとぉ！」
「可愛いですな、貴女は本当にーー！」
男の先端が腹の内側を強く擦りあげる。マシュは一際高く声をあげた。
「あぁーー！！」
男の熱が子宮で弾ける。マシュを抱き締める男の腕に一層力が籠った。マシュの体が熱に蹂躙される。体の戦慄きが止まらない。快楽の高みに打ち上げられたまま降りてこれない。目の裏が白くなる。
マシュはレオニダスの腕の中で気を失った。
マシュの耳に水音が聞こえた。体が、温かい湯に包まれている。
「目が覚めましたか。ーー随分と無体をしてしまいました」
レオニダスの腕の中に抱き込まれて、一緒に浴槽に浸かっていたのだ。マシュは微笑む。
「ーー嬉しかったです。レオニダスさんと一つになれて。私、焦ってばかりですね。ごめんなさい」
「ーー焦るのは、私の方です。貴女がどんどん女性らしくなっていくのを受け止めきれずにいた。また不安にさせてしまいました」
レオニダスの声が沈んで聞こえる。
「レオニダスさん、愛しています。貴方の優しさも強さも、耐えるように寄せる眉も、力強い腕も、全部です。だから私、貴方の全部を貰いたかったのです」
レオニダスに身を寄せたマシュは正面から抱き合って口づける。そして照れたように微笑む。
「本当に、嬉しかったです。ーーだから、また、私と一緒になって貰えませんか？」
「ええ、喜んでーー」
レオニダスの腕がマシュを抱き締める。夜はまだ長いーー。>>608
もっと「体の大きさの違い」とか、初心なマシュの可愛さとか、お互いの愛情の深さとか表現出来るようになりたい。
お風呂で誘ってるマシュも、本当は恥ずかしさでいっぱいいっぱいになってる処を表現したかった！女の子同士が書きたくて書きました。
【前提設定】
・時間軸はCCCのどっか。多分五章以降。
・キャス狐とザビ子はすでにやることやってる。>>610 【性.行為しないと出られない部屋】
でかでかと壁に掲げられた文言に、キャスターは狂喜乱舞した。
「ッシャオラァアアーーー！！！ キタ！ ついにキタ！ これは間違いなく問答無用でエ.ロシチュに持ち込む同人御用達のアレ！」
下品な笑いをこぼしながらくるくるぴょんぴょんと跳ね回る淫.乱狐が一匹。瞳に剣呑な光を宿し満面の笑だ。
「さぁさぁご主人様♡ 何も恐れることはありません、万事タマモにお任せくださいませ♡ こちらの寝台でめくるめく情愛の世界を……」
ご堪能致しましょう、と続けられるはずだったと思う。しかしその言葉は声にならずキャスターは鳩が豆鉄砲喰らった顔でわたしを凝視した。
それもそのはずだ。今のわたしは壁に拘束されているのだ。両腕はバンザイ、両脚はM字に大開脚。
そして手首・二の腕・膝・足首が武骨な金具でガッチガチに押さえられている。さすがのキャスターも困惑顔だ。
「えぇと、据え膳でイイノカナー？ というか拘束プレイ？ じゃあこのベッドいらないですよね、なんであるんです？」
「それはわかんないけど……」「まぁ、これはこれで乙なものです☆」
黒い笑みでさわさわとわたしを検分するキャスター。正直本当に恥ずかしい。こんな態勢今すぐにでもやめて欲しい。
「思ったんだけど」「はい？ なんでしょう？」「『性.行為』って何するのかしら」「……どういうことです？」
ぽつりとつぶやいてみた疑問に耳をぴくぴくと震わせ首をかしげるキャスター。
「単純な定義の話。これが『セ.ックスしないと出られない部屋』ならその通りにすればいいけど『性.行為』だと幅が広すぎるわ」
「ははぁ。確かに○ィキペディアにおいては口.淫や自.慰なんかも性.行為に含まれますからねぇ。特定行為ではなく大雑把なカテゴリとしての指定……ある意味高等な嫌がらせにも思えます」
いつの間に事典サイトの記述を知ったのか不明だが、わたしの言いたいことは上手く伝わったようで何よりである。
この部屋を出る上での「正解」は一体。もしわたしとキャスターでは不可能な行為だった場合は最悪だ。何せ出られない。
「ご安心くださいませご主人様。このタマモ、部屋の脱出には全力を尽くしますとも」「……とても頼りがいがあるわ」
思わず苦笑を浮かべてしまう。色気に満ちた艶やかな笑みを浮かべたキャスターは条件達成できると思わせる凄みがあった。>>611 「ちゅ、ちゅ──っ」「んっ♡ ふ……ぁ」
上顎を舌先にチロチロと撫でられ、思わず高めの喘ぎ声が漏れてしまった。嬉しそうに目を細めたキャスターはさらに舌使いを荒くした。
じゅるじゅるとわざとらしい水音が頭の中で響いている。絡む舌と舌、混ざる唾液に理性がふわふわと浮かんでいく。
たっぷり十分は濃厚なキスをしたであろう。ようやく塞がれた口が放された。名残惜しそうに銀糸がわたしとキャスターの唇を繋いでいた。
「ふふ……いかがです？ ご主人様」「ん……体が熱いわ」「それはそれは♡」
ニィ、と笑みを深めたキャスターはわたしの左耳にちゅ、と口づけた。思わずピクリと体が跳ねて、キュンとお腹の中が締まった。
そして舌先でくりくりと耳を舐めまわすキャスター。ざらついた舌の感触がこそばゆくて変な声が出てしまいそうになる。
服の裾から細く柔らかな指がするりと侵入して、わたしの脇腹を微かに掠め撫でる。手つきがあまりにも優しくて、わたしは身をよじらせた。
腹部を滑る指先はどんどん上昇していき、下着の上から胸を柔く揉みしだく。
「ご主人様、背中浮かせられます？」「なんとか」
拘束が許すギリギリの範囲まで背中を壁から浮かせ、キャスターの手が通りやすいように間を空ける。ほどなくして、下着の金具が外された。
緩んだ下着の隙間からキャスターの指が滑り込み、わたしの胸を可愛がりはじめた。
胸の先を指で挟み擦られる。じわじわと熱が背筋を這い上がってくるような気がして、喘ぎ声を上げてしまう。
「ぁ……っ、それ、すき……♡」「えぇ、存じておりますとも」
服と下着をまとめて引き上げられ、キャスターの左手で押さえられた。右手は変わらずわたしの左胸を弄り続けている。
すると、何もされていなかったわたしの右胸に、キャスターの長くアツい舌が這い出した。思わず背を反らせたが、胸を突きだすだけだ
「じゅる、る──♡ もっとしてほしい、ですか？」「ひ、ぁ、っ！ きゃす、た、ぁああっ♡」
飴玉を転がすようにわたしの胸先が舐めまわされる。ぎゅう、と指の圧が強まり、電流が走ったように体がビクビクと震えた。>>612 「んー、やはり上手く脱がせませんね……着衣拘束もアリですが、服が邪魔になってしまうのは難点ですねぇ。ずり落ちちゃいますし」
文句こそ口にしているが、いつも戦闘で使っている呪符で洗濯バサミのように手際よく留めていくから、大して気にしていないのだろう。
わたしの胸、腹、そして秘部が完全にさらされた。下着は脱がされていないものの、呪符でずらされ留められてしまっている。
さっきまであれだけ苛め抜かれた胸の先が完全に固くなっていることも、下腹の熱が液を滴らせていることもとっくに分かっていた。
「さて♡ ご主人様♡♡ どこがお好みですか♡」「きゃすたーに、おまかせじゃ、だめ？」「！ ……いえいえ！ とんでもありません！」
ふへへご主人様のデレやったぜ、とブツブツ呟くキャスター。尻尾はぶんぶんと嬉しそうに揺れている。そういえばキツネはイヌ科だったか。
キャスターのすらりとした細長い指がわたしの濡れた秘所にあてがわれた。反射でびくんと震えてしまう。
わたしの反応に気をよくしたのか、キャスターは笑みを深めて指に液を絡めるように秘所をまさぐる。くちゃ、と水音が聞こえた。
じわじわと秘所から湧き出て、身を焦がすような快楽の熱さがどうにも耐え難くて、わたしはキャスターにはしたない懇願を口にしてしまう。
「はぁんっ♡ きゃすた、♡」「はい♡ ご主人様♡」「もっと……ひどく、いじめてぇ──ひぁあああっっ♡♡♡」
懇願した瞬間、ぐり、と花芽が押しつぶされた。突然の快感に割と大きな声で喘いでしまった。
隙あり、と言わんばかりに指がわたしのナカに入り込んだ。肉穴は自分の予想以上に抵抗なく異物を受け入れ、逃がさないよう締め付けている。
「ぁぁあ、あっ♡ あ、あ、ぁ……♡」「ご主人様、キスしましょ♡」「する♡ きゃすたぁ♡ ちゅーして♡」
上の口は唇に、下の口は指に蹂躙され、わたしのすべてがキャスターに支配されている。この上ない多幸を感じて涙がこぼれた。
抵抗は許さないとわたしの舌が彼女の舌に捕まる。同時に、秘所をいじめていた指が肉芽とナカの一番イイトコロを同時に強く圧迫した。
「──────────ッッッッッッ♡♡♡♡♡♡♡」
絶頂の喘ぎは全てキャスターに吸い込まれた。>>613 この淫らな交わりを初めてたっぷり二十分は経っただろうか。
指で三回イかされた後、キャスターは舌でわたしの秘所を舐めはじめた。しかも弱点を絶妙に逸らし、徹底的に焦らしつくしたのだ。
チロチロと小さな快感が長く続き、積もりに積もった熱はいっそ苦痛ですらあり、最後は早くイかせてくれとみっともない懇願をしてしまった。
ならばとキャスターがどこからともなく取り出したのはいわゆる大人のおもちゃ。焦らされた次は壮絶なまでの絶頂地獄だった。
わたしのナカの知り尽くしたその玩具は、最奥・スポット・肉芽の三か所を的確に苛める凶悪な代物だったのだ。
おまけに胸にも小さな玩具を左右それぞれに取り付けられ、緩急自在の震動で
ここまでやったにも関わらず、部屋を出る条件をクリアした兆候は見られない。一つだけクリアしていない行為に心当たりはあったが……。
「でも、一般的な男女の挿入行為はわたしたちでは……」「ふっふっふ、私のダキニ天法に不可能はありません！ いざ、とーぅ！」
突然、キャスターの股間部分が黄金の光を放った。眩しさに目を閉じてしまう。数秒後、恐る恐る瞼を開いたわたしは、その光景に目を疑った。
「じゃっじゃーーん！！ どうですどうです！ このハイクオリティ！」「は……生えてる……⁉ って、何そのサイズ⁉」
キャスターの下腹部には何もなかったはずなのに、やたらと太く長い「棒」が屹立していた。長さにして30cm、太さは人の腕はあろうか。
「あ、大きさは単なるインパクト重視演出ですので。ご主人様に合わせて調整いたしますので、少々お待ちを☆」「お、おう……」
やたらとでかい肉棒がしゅるしゅると縮んでいき、あっという間に小さくなって……否、十分大きくないだろうか。
こんなもんですかねぇ、と微調整を続けるキャスター。アレがわたしのナカにツッコまれるのだ。わたしの胸は高鳴り体の芯が熱くなる。
「ふへへ……初物を頂けるなんて、タマモ感激です♡ ご主人様、やさし～～～く致しますので、力を抜いてくださいな♡」
そう言われても、挿入行為は本当に初めてなのだ。キャスターは決して悪いことはしないと分かっていても、緊張してしまう。
だが、きっとこれが部屋を出る鍵になるのかもしれない。意を決して、受け入れる合図としてわたしはキャスターに頷いた。>>614 「ふ──んっ、ぐ……」「っ、きっつ──」
あれだけ焦らされ絶頂したのだから、間違いなくわたしの秘穴はたっぷり濡れて受け入れやすいと思っていたのに、想像以上に痛い。
よく考えれば、キャスターの指は無論のこと、先ほどの玩具も細く挿入しやすかった。まさか肉棒がこんなにも太く圧迫するだなんて。
「はぁっ……ご主人様、全部入りましたよ。ぴったりです」「ん……」
よく頑張りましたね、と微笑むキャスターにわたしも笑い返した。頬を撫でる掌が何とも心地よい。
動きますね、との断りの後、肉棒の出し入れが緩やかに始まった。秘所の痛みはナカが拓かれキャスター好みに作り替えられるからだ。
ぐちゃ、ぐちゃ、と水音とともに律動が続く。その内痛みは引いていき、底なしの快楽が摩擦と圧迫で生み出されていく。
挿入されたことのない処女だったとはいえ、キャスターの手であれこれされまくった自分は、処女を名乗れない淫.乱だったに違いない。
「ほぁっ♡ ぁっ♡ や♡ やめ、きゃす、た♡ きゃすたぁ♡」「は……ぁはっ♡ ごしゅじんさま♡ もっと啼いてみせてください♡」
現に挿入から時間を経たずにこうして善がって悦んでいるのだ。十分淫らな女だろう。
変な方向に覚醒してしまった自分に呆れの感情を覚える。そんなわたしの内心を見透かしたのか否か、キャスターが提案をした。
「どうです？ ナカに出しますか？」「ふぇっ、ぇ？」「やろうと思えばできますよ、まぁSE.RA.PHなので何も起こりませんが」
出す、というのはつまり、そういうことであるというのは窺い知れる。キャスターの呪術はそんなことまで可能なのか。
律動が止まったあたり、わたしの希望に準ずる気はあるのだろう。ただ、あれだけよがらせられたのだから、思考回路が正常な自信がない。
「っちょおだい♡♡ きゃすた、の、せーえき♡ たくさん♡♡」「うっふふふ♡ かしこまりした♡ たっぷり注いであげまし♡♡」
そうキャスターが笑った瞬間、ガツンッ、と思いっきり奥を突かれた。子宮口を強く抉られ、汚い喘ぎ声が口からこぼれる。
「あああああああっっっ♡♡♡ イく、イっちゃうぅぅぅうう♡♡♡」「っ、私も、出しますっ……！」>>615 お疲れ様でした、と労わりの言葉と共にキャスターが肉棒をわたしのナカからゆっくりとだした。何だか名残惜しい気もする。しかし。
「た──」「た？ 何ですご主人様？」「態勢が、キツイ……」「あぁー……いい加減どうにかなりませんかねコレ」
ベチベチと拘束具を叩くキャスター。脚を大きく開いたまま壁に取り付けられているのだ。さすがに体の節々が痛くなってきた。
「ご主人様。私、気づいたことがあります」「なに？」「この部屋をつくった輩は、ズバリ拘束プレイはずぶの素人でしょう！」
自信満々に宣言したキャスター。
「一流の緊縛師は決して対象に負担を掛けないと聞きます。ただ固定するだけで相手を苦痛に晒すなどもっての他、ということです」
「へぇ……確かにわたしへの気遣いは皆無でしょうね。欠片でもあったらもっと柔らかい素材を使っていたはず」
「そうでしょうそうでしょう、とりあえずそこのベッドは本当に何なんだっていう話です。本末転倒とはまさにこのこと」
やれやれ、と肩をすくめて呆れ顔を浮かべるキャスター。最初から嫌がらせ目的だったことは想像に難くない。
「まだ何かしないといけないかしら、正直ちょっと疲れた」「この拘束具さえどうにかなればいいんですがねぇ」
お互いにうーんと唸りながら打開策を考える。わたしは何も思い浮かばなかったが、キャスターは何か閃いた顔をしていた。
キャスターは無用の長物だったベッドを私の目の前に引っ張ってきて、その上に立った。
「あ、だめですねコレ。今度はご主人様にご奉仕してもらう倒錯プレイを、と思ったのですが、高さが足りません」
折角の魔羅が、と肩を落とすキャスター。どうやらこの肉棒をわたしの口でどうこうしてもらおう、という腹積もりだったらしい。
しかしベッドは踏み台代わりには低すぎたようだ。キャスターが直立した状態で肉棒とわたしの秘所が丁度良くなるのだから、無理もない。
「えぇい、どれもこれもこのぶっさいくな金具があるせいなのです！ こなくそぉ！」「キャスター！」
やけになったキャスターが八つ当たりに左の太腿を留める拘束具に拳を打ち込んだ。すると、拘束具はガシャンと床に落ちて壊れた。
沈黙が下りる。三十秒近く沈黙のまま、壊れた金具を見つめていたキャスターは顔を上げた。酷薄かつ妖艶な笑みを浮かべていた。
「ご主人様」「な、何？」「もうすこし、愉しみましょう？」>>616 「────とまぁそんな感じで、これ幸いと拘束をクラッシュしまして、ようやくベッドでラブタイムに至ることが出来たのです」
鼻高々、と言わんばかりに朗々と語り続けたキャスター。さすがにこれ以上は蛇足だろうと止めさせた。リンもサクラも顔が赤い。
あの後二人そろってベッドに倒れこみ、互いに肉体を貪りまくったのだ。我ながら頭がおかしいと思う時間だった。
拘束時はできなかった口.淫を改めて行い、その次はわたしに肉棒を生やしてキャスターがさすがの手腕で腰を振った。
そんなこんなで疲労がたまり、休憩ということで二人で少し睡眠をとり、目覚めた際、初めて扉があいていることに気付いたのだ。
「で、一応聞いておきますが」「何でしょう」「これ、BBの仕業ってことでいいんです？」「だと思うわ」
マスターとサーヴァントの仲間割れを狙ったと推測をたてるリン。確かに、以前のわたしならキャスターの本気に恐れをなして逃げていたかも。
「私とご主人様が育んだ愛の前では無意味だったようですねぇ。ではマイルームで続きを……」「当分いいや」「そんな殺生なぁ～！」
あんな濃厚すぎるベッドタイム、正直お腹いっぱいである。性.的交渉はしばらく不要だ。キャスターはそう思わないだろうけど。
────さて、一方その頃のBB陣営は。
リンの推測通り、例の部屋は「淫.乱狐さんの本気にセンパイがビビッて絆崩壊です！」と意気込んだBBの仕業であった。
ところがどっこい、当のセンパイは一切拒絶しない、まさかの超特濃R-18展開に思考回路が完全にショートして気絶してしまったのである。
最終的に扉のロックを開けたのは心底呆れかえった某ミドチャであった。「あの女狐半端ねえな……」>>617
以上です。
個人的にはもっとやりたい放題させたかったけど
収拾つかなくなりそうなんでこんなもんにしました。
実際キャス狐は相当すごいことしでかしそうですけどね。>>492
>>619
ビーチを後にしてバスを乗り継いで街へと戻る。人気の無くなった通りを駆け抜け、異様な魔力の渦の在処……二人が通う学園を目指す。
「(結界ですね。こちらを拒んではいないようですが)」
「(ああ。行くしかないようだ)」
校門の奥は空間がねじれているのだろうか、全く見通すことができない。敵の罠であることは明らか。しかし引き返すわけには行かない。覚悟を決めて一歩を踏み出す。
「な……」
そこには地獄絵図としか思えない光景が広がっていた。夥しい数の亡骸。地面を染める血。吐き気を催すような臭気。かつてあった日常は完全に崩壊していた。
「なによ……一体どうしたら、こんなふざけたことができるってのよ……？」
「遅かった……」
歯噛みする2人の耳に、少年の声が飛び込んでくる。
「やあ遅かったね。会場の盛り上がりはもう最高潮だよ！」
「ふざけんな！今すぐ姿を見せろ！」
姿を現わしたのは、同じくらいの年と思しきおかっぱの少年。
「ようこそ！歓迎す」
言い終わる前にデオンが召喚した銃が火を噴いた。目の前の少年は魔術で作り出した幻影だったのだろう。煙のように消えていった。
「本物だったら死.んでたじゃないか！酷いなあ」
「どの口がッ！」
「血気に逸るのはいいけれど……」
仄暗い空に映像が映し出される。結界内のありとあらゆる場所から海魔が這い出し、外へと向かっていく。>>620
「僕を倒すより、あっちをどうにかしないといけないんじゃない？このままじゃ街が大変なことになると思うなあ」
「ち……」
「ミシェル、行って。ここは私が」
「でも！」
「魔術師相手なら、私の方が有利に戦えます。だから、ミシェルは街のみんなを守って！」
「分かった」
もと来た方へ向かっていくデオンを見届けると、諸悪の根源足る少年をキッと睨み付ける。
「お別れは済ませたかな？やっぱり君が残るよねえ、運命感じるよ……ジャンヌ・ダルク」
「あなたが何者かは知りませんけど、あなたはここで倒します。倒さないといけないんです」
決意に満ちたジャンヌの宣誓に、狂気じみた笑いを上げる少年。
「結構結構！申し分ない！これより開くは我が舞台！キャスター、フランソワ・プレラーティの一世一代の大儀式、さあご覧じろ！『螺湮城は存在せず、故に世の狂気に果ては無し』」
宝具と思しき魔術の発動と共に、脳をシェイクされるような衝撃が走る。大地が溶けるように消えていき、両の脚で立っている感覚が消える。これでは不味いと意識を集中させた時、既に聖女はプレラーティの術中にあった。
「凄いでしょこれ！固有結界みたいな？嘘かもしれないけど！」
「(嘘、でしょうね。これは幻術。ですがこの規模は……)」
「気高く穢れ無き聖女には魔術など通じないんだよね！でも、世界の方なら簡単に騙せるんだこれがァ」
現実を騙す魔術。校門の側にいたはずが、いつの間にかジャンヌは中庭に佇んでいる。茂みや池の中から、先だって戦った海魔の大群が姿を現す。
「(対魔力で防げるのは私たちに向けられた魔術のみ。この類の幻術は防げない……)」
「推察中かな？まあ予想通り、君の眼は『真実を見通す』千里眼じゃあない。映るものは映ったままに認識するはずさ」>>621
此所は既に現実と虚構の狭間にある。中庭であって中庭ではなく、街のどこかあるいは海の底にもなりうる。対理宝具が紡ぐ夢幻の空間に於いて、ありとあらゆる術理がジャンヌに牙を剥き、脅かすだろう。
「（長引いては不利です。一気に決着を！）」
壁のように立ちはだかる海魔へ魔力で編んだ光輪を放ち、ほころんだ守りを体当たりで突破すると、一直線に魔術師へ向かって駆けていく。なおも追いすがる海魔を振り払い、切り捨てて突貫する。
「相変わらずの猪武者ぶり……」
指を鳴らし黒い魔力塊を無数に放つ。だが通じない。本を捲り、火球を撃ち込むも聖女の眼前で霧消する。
「ダメかあ……仕方ない。じゃ、ご対面と行こうか」
「（……？）」
手にしていた魔導書から膨大な魔力が噴出する。
「螺淫城教本」
辺り一面の血の海から、海魔が湧き上がる。プレラーティとの距離は再び離され、両者の間を百を下らない数の怪物が埋め尽くす。
「この魔物を生み出していたのはその宝具ですね」
「あたり。コレ何百年かずっと貸し出してたんだけど、最近返してもらったんだよ……君のお友達の元帥殿から」
「……ッ！」
その一言で全てを察した。共に戦場を駆けたフランス軍元帥ジル・ド・レェ。彼が失墜した理由は聖女の喪失だけではなかった。この本だ。この男だ。斯様な悪夢を生み出す宝具を所持していて、正気でいられるはずがない。
「魂レベルで、きっちりとね。残念ながら、使い方は半分も分かっちゃいなかった」
「聞きますが。どうやって返して貰ったのですか」
表層であるレティシアの意識を押しのける勢いで、ジャンヌが問いかける。
「簡潔に言えば殺してかな。本来は君と一緒に『カウンターとして』召喚されたんじゃない？今はもうこのザマだけど！」
狂気に満ちた異界より宝具がプレラーティに魔力を供給し、際限なく海魔を生み出す。この本に閉じ込められたのだとしたら、最早ジルの魂は……>>622
旗を握りしめる手に驚くほど力が籠もっていることに気付く。共にある聖女の心に火が点いている。
「(ジルの道を歪めた挙げ句、死後まで冒涜する……絶対に許せません！)」
「(はい！あの人は……これまでの相手とは違う！)」
レティシアもまた呼応する。この敵は明らかに殺戮を愉しんでいる。加減は不要。慈悲を示すことなく斃さねばならない相手だ。
「おかしい……どこまで行っても外に出られない……」
襲い来る海魔を倒しながら街へと向かうデオン。しかし、一向に校門は見えてこない。延々と続く並木。校舎。焦りだけが募る。気付けば同じ所を幾度も回っていたり、突然遠く離れた建物の中に入ったり。
「(ダメだ。恐らく術者を倒さない限りここから外へは出られない。今からでも引き返した方がいい)」
「っく……」
歯噛みするミシェル。抜け出す手段が見つからない今、これ以上時間を浪費することはできない。踵を返したその瞬間。
「おいたが過ぎましてよ、デオン」
肩を掴まれた。金縛りに遭ったように身動きが取れない。辛うじて視線を動かせば、身体に幾本もの奇妙な「縄」が巻き付いている。
「友情ごっこも中々に面白かったのだけれど。ここまで来たなら、もっと楽しい見世物にしなくてはね？」
「き、さま……」
「お戻りなさい。私の元へ」
空間に裂け目ができる。無数の目とむき出しの血管のような、神経のようなモノに埋め尽くされた場所。デオンには見覚えがあった。現世に喚び出された時に見た光景だ。
「ミシェル、今すぐ……契約を、切っ……」
後ろから抱きすくめられたまま、デオンは裂け目へと呑み込まれていった。>>623
「はあああッ！」
魔力放出で脚力と膂力を強化。眼前を塞ぐ数体をなぎ払う。無限とも思える海魔の群れを跳ね飛ばし、叩き伏せながら進んでいく。あと十メートル。押し戻される。二十メートル。届かない。唯々、物量だけが脅威なのだ。複数の敵を薙ぎ払う宝具を使用できないジャンヌにとって、この魔本は正に天敵だった。
「はぁ、はぁ……う、ぁっ！？」
息を整えることも許されない。足首に絡みついた触手に引きずられ、体勢を崩せば殴打の嵐に晒される。
「っぐう！ぐ、ふ……ぐぁああっ……！あぁああッ！」
旗を握る腕が戒められ、飛びかかってきた海魔に押し倒される。粘つく触腕が聖女の肢体を舐り、貪ろうとする。
「（こんな、ところでっ……）」
魔力放出で海魔を振り払い、体勢を立て直す。ひたすらこの繰り返し。5分が過ぎ、10分が過ぎた。完全な包囲網の中、ジャンヌの疲弊の色だけが濃くなっていく。
この魔空間そのものが恐るべき敵であり、空中地中構わず全方位から襲い来る触手が休む間もなくジャンヌを痛めつける。数体の海魔を押しとどめている間に死角から出現した極太の触手に打ち据えられ、華奢な身体が吹き飛ばされる。
「うあぁあああ！あ、ぅ……くぅ……」
「僕の所に辿り着くまで保つのかな？もう随分ボロボロだけど」
「（レティシア、油断しきっている今を逃せば勝機は……）」
「……行きます！」
高く跳躍したジャンヌが、渾身の力でプレラーティに向かって旗を投擲する。盾となった海魔をまとめて吹き飛ばし、魔力放出でベクトルを強引に変更。敵陣に空いた穴に着地すると旗を回収し、そのままの勢いで打ちかかる。
「覚悟！」
絶体絶命の筈のプレラーティの唇の端がつり上がった。
「この子、だあれだ？」>>624
振り上げた旗がぴたりと止まる。魔術師の懐で怯える少年。見覚えがあった。
「あ、あっ……！？」
見覚えがある幼い容貌。メドゥーサと戦った時に、街で声を掛けた子だ。
「お姉ちゃん、どうして戻ってきてくれなかったの？」
「っ……」
「どうして怖いことするの？」
返す言葉がない。あのとき、激戦の末に昏倒したジャンヌは「必ず助けに戻る」と約束した彼の元へ戻ることができなかった。その彼がどうしてここにいるのか……？
「（私の……力不足のせいで……）」
無意識に手にした武器を下ろしてしまう。
「なんだ。予想通り過ぎてつまらないな」
「あっ！？……うっぐうぅぅうう！？」
本から直接呼び出された巨大な触手がジャンヌの下腹へ突き刺さった。凄まじい勢いで校舎の壁へ叩きつけられ、コンクリートをぶち破ってエントランスへ転がり込む。
「は、ぐ……かはっ……」
「油断は命取りだよねー」
ページから、いや異界から伸びる触手が倒れ込むジャンヌを捉え、宙吊りにするとギリギリとその肢体を締め上げる。
「が、あ……んぁ、く……るし……」
「いいね～。いい顔、いい声！もっとハードに行ってみようか」
プレラーティが本に書いてあるらしき呪文を唱えると、触手を通じてドス黒い魔力がジャンヌに流れ込んできた。
「うぁあああぁああああ～～っ！」>>625
身に纏う鎧に亀裂が入る。総身が悲鳴を上げる。苦痛に絶叫するジャンヌを尻目に、快哉を上げるプレラーティ。
「効いてる～ッ！やっぱり直接身体に流し込めばイケるんだ！」
「ひぁあぁあああ！うぅううぅ……きゃああぁああぁっ！」
瞼の裏がバチバチと明滅する。魔力回路をズタズタにされていくような壮絶な痛み。サーヴァントは経路を通じて魔力を得るのが常なのに対し、今まさにジャンヌが受けているのは不正な方法で過剰充電をするに等しい行為。耐えられるはずがない。
締め上げで意識が薄れれば魔力を叩き込まれ、悲鳴を上げれば締め上げられる。誰の目からも、ジャンヌの敗北は決定的に見えた。
「(諦めてはだめ……まだ、戦えますっ！)」
聖女の激励を受け、閉じかけた目を見開き、全身の魔力を練り上げて触手にぶつける。閃光が炸裂し、触手からの魔力を押し返すに見えた。が……
「どうし……て……？ふぐぅぅぅうあぁぁああぁ～～っ！」
お返しとばかりに、更に激しい闇の魔力の奔流がジャンヌを灼いていく。魔性の存在へ絶大な効果を示すはずの光の力が通じない。
触手の……いやその先にある「何か」は、ジャンヌの魔力放出すら意に介さないというのか。触手たちはぐったりと脱力したジャンヌを高々と掲げ、屋上へ向かって放り捨てる。天井を、床を次々に突き破り、瓦礫の中で倒れ伏す聖女。
「教えてあげるよ。この本と僕が繋がっている場所はね、虚無と狂気の世界なんだ。その程度のちっぽけな光、何の役にも立ちはしない」
「（そ……んな……）」>>626
本から更に触手が繰り出される。先程の破壊力から考えて、受け止めきれるものではない。旗を支えに必死に立ち上がり、その真名を解放する。
「わ……我が神は……ここに、ありてっ！」
信仰によって形作られた絶対防御圏が、おぞましき触手の群れを跳ね返す。激しいダメージと魔力放出の多用でふらつく足元を、気力のみで支える。
「そう来るよね。ま、こっからが腕の見せ所！」
ぞるっ！ずるるるッ！
猛攻を撥ね除け続けていた光の壁にノイズが走り、のたくる触手が障壁を突破してきた。一度聖域へ侵入を許したが最後。不快な粘液を飛び散らせながら次から次へ雪崩れ込んでくる。
「宝具まで……破られるなんて……？」
驚愕にジャンヌの眼が見開かれる。更に足元からは影が……タールのようなねっとりとした「闇」が湧き上がってくる。
「どれだけ完璧に見えるモノにもスキマはある。」
肢体が触手に絡め取られる。両脚は闇に呑まれ、最早立っていることもままならない。
「かはぁっ……んくぅ……うぁ……あぁあ……」
「例えば……君のココロの中、とかにね」
神聖なる空間は無残に穢され、昏い霞みの中で聖女が触手の渦に飲み込まれる。心地よい悲鳴もこうなっては聞こえようがない。多少残念そうな表情を見せ、少年は読んでもいない本のページを捲りながら高らかに宣言する。
「さあ、第二幕だ！」
対理宝具が空間に穿った孔。底無しの奈落へ、救国の聖女が堕ちていく。>>629
感想ありがとうございます_(._.)_
堕ちたら終わり、分かりみが深いですね……
今後もくっ殺（されてたまるもんですか）andくっ殺（せると思ったら大間違いです）路線で行きたいと思っています。男主人公(ぐだお)について
ふっ、ふっ、ふっ、ふっ
契約上の主人である少年のあらい息使いが聞こえる
背後にのしかかる胸を力ずくで揉みしだかれる感触や、陰部にヌプヌプと突き立てられる男根の律動を感じながら、私は冷めた目で少年を嘲笑っていた
「余程溜まっていたようですねえ。まるでケダモノですよ？見っともないたらあらしない。あの後輩には頼まなかったんですか？」
私の言葉が聞こえない訳もないであろうに、少年は何も言わずに腰を振り続ける
びくびくっ、と少年の股間が震えるのを感じる。限界が近いのだなぁと察して、声をかける
「ほらホラ、鬱憤も痛みも欲望も、全部私に出してしまいなさい。私が全部愛してあげます---貴方の後輩が受け止められない分まで」
その言葉を聞いた瞬間、少年は弾ける様に射精した。ドピュウ！どぴゅっ！どぴゅっ！「うあぁ、マシュ！マシュ！」少年が見っともない叫びをあげながら後輩の名前を呼んだ。
この少年はカルデア娼館「カーマ・スートラ」の常連だ。常日頃から後輩への恋慕と期待に応えなければならないという重圧、そしてロストベルトとの戦いの心の傷。それらのストレスから解放される事を求めて、定期的に私の店にくる>>631の続き
男主人公(ぐだお)※表記→「少年」について
「はああぁ・・・」私の膣に射精した後、硬度を失ったソレを引き抜いて少年は大きなため息を吐いた
「その、ごめんカーマ」一度達して冷静になったのか、と少年は気まずそうにと謝ってきた。
「何を謝る必要があるんですか？そもそも私と交わる為にこの店に来たのでしょうに」
「でも、エッチする時に他の女の子の名前を呼ぶのは、その、さすがに・・・」無用な罪悪感にかられしどろもどろに呟く少年に、私は呆れた。仮に私が少年の恋人ならば他者の代用品として抱かれたことにに怒るだろうが、私はこの店で働く娼婦なのだから少年が気にする必要は一切無い。
第一としてーーー「そもそも私は愛の神ですよ？独占欲と嫉妬にかられ迷妄する矮小な人間の基準で、私の愛を測らないでください」
そう、この私、カーマは人間ではない。更に言うならば人外の中ですら埒外に位置する神霊の一柱、愛の神カーマ/■■■だ。
「私は全てのヒトを愛しています。どのような悍ましい愛欲を垂れ流す者であろうと、例外なく。貴方が望むならば、私は貴方の想い人(マシュ)になりましょう」
嫌悪と法悦に身を震わせながら、私は少年に微笑みかけた。私の微笑みを見た少年は、顔を真っ赤にして股間を再び隆起させる。(今夜はもう一度ぐらいは愛せそうですね。)私は心中で呟く
「さあ・・・貴方の子を孕ませてください、先輩・・・私を、独りにしないで」とどめに、私/マシュは少年に幻力を込めた言葉で囁きかけた
瞬間、唸り声を上げて少年は私を押し倒し、今夜四度目になる交尾が始まったセイバーオルタのスカSSリベンジ
出してるだけです。 苦手な方ご注意を
陶器のような白い肌、それとコントラストを成す黒衣。
少女らしい華奢な体と、絹糸の如き艶を持った金髪、冷酷ささえ窺わせる金の瞳。
そして…それらのバランスを全て崩す、ぽっこりと膨らんだ下腹部。
「お腹の子はすくすく育ってるようですね」
腹部をさすりながら背後からの声に眉を潜める彼女はアルトリア＝ペンドラゴン・オルタ。
残念ながらこの腹の膨らみは妊娠なんて喜ばしいものではない。ただの便秘である。
それを知った上でかなり最低な部類のジョークをかましたのは訳あってこの新宿特異点にて行動を同じくするジャンヌ・ダルク・オルタだ。
「そこまでではない。それに食事内容なら貴様も変わらんだろう」
「1日でハンバーガー2桁馬鹿食いするあんたと一緒にしないで」
呆れ顔で正論を返される。「そんだけ食べてるのにサプリメントの一つも飲んでないとか、詰まって当然でしょう」
そう言ってジャンヌが放り投げてきたのは便秘薬。女性が好みそうな可愛らしいデザインの箱には「早く効いてお腹スッキリ」と謳い文句が書かれていた。
「それあげるわ。私はもういらないから」
「貴様もなったのではないか」
「うるさいわね、1回だけよ」
この女のことだ、後から恩を3倍返しだなんだと言われそうだが…まぁ、今回は素直に善意を受け取っておこう。いくらサーヴァントが人間より無理がきくとはいえベルトの穴を2つもずらす程にまで溜め込めばキツい。
用法・用量に従い錠剤を水と共に呑み込む。
説明によれば効果が出るまではしばらく時間がある。ジッとしているのも退屈だ。外の風に当たるついでに情報収集でも、とアジトを後にした。
この判断を後々後悔するとも知らずに。ギュル…ギュル…
「ん…来たな」
ビル街のど真ん中で数日ぶりの感覚がやってきた。
すぐ目の前にコンビニはあったが、借りるのはどうも気が引けた。一番近い公衆トイレは何処だったかとここに召喚されてからの記憶を辿る。
プスッ…
「んっ…？」
不意に漏れ出たガスに訝しむ。催したばかりの筈なのに、菊門が既に熱くなっている。
「(早くないか…？)」
薬のせいか溜まった量のせいかは定かではないが、悠長にはしていられなさそうだ。
ここからだと新宿駅…いや公園の方が若干の差だが近いか。
「間に合えよ…」
そう己の身に言い聞かせながら軽く腹をさすり目的地へと踏み出した。十数分後…
その道のりは長いものだった。距離ではなく、体感的な問題だ。
愛車を置いてきたのは失策だったか、いやしかしあれもあれで座席につくために大きく脚を開くし体も揺らされるから苦しかったかもしれない。
グルル、ギュル、ギュル…
「すぅー、はぁー……んっ……」
プスゥー……
少し前屈みになりながら小股で歩を進め、便意が強くなる度一旦止まり、落ち着いたら歩き出す。どうしても我慢出来そうになければ、近くに誰もいないのを確認して慎重にガスを体内から逃がす。それを繰り返すため進行速度は普段より断然遅かった。
だがもう大丈夫、正面には公衆トイレ。やっと辿り着いた。もう少しでこの苦しみから解放される…と思った矢先、目に飛び込んだのは「故障中」という立て看板。
「な、に…?!」
希望の光が見えた所から一気に絶望へたたき落とされる。
グルグルグル…
ここでは出来ない、だがもう中身は確実に出口まで来ている。今から別のトイレを探しても間に合わない。「(どうする)」
最悪の事態を想像して段々顔が青ざめる。
それだけは何としても避けねば。辺りを見回して、偶然視界に入ったゴ.ミ捨て場でとある物を見つけた。直ぐさまそれを手に取りに向かう。
空の状態で捨てられた段ボール箱、これが今だけのトイレだ。
どちらにせよ本来のトイレ以外の場所ですることに変わりないが、地べたへそのまま出したり、ましてや漏らしたりするよりは幾分かマシに思えた。
「ふっ……くぅ………っ！」
ギュルギュル、ギュ、グルル
ブッ、ププッ、プスッ
もう限界が近く、数歩歩いただけでガスが漏れる程だ。太腿をさすり何とか気を紛らわす。
箱を手にやっとの思いで公衆トイレの裏まで辿り着いた時、菊門が内側からこじ開けられた感覚がした。ギュルル…
ブッ、ムリ、ムリュ…
「早く…っ！」
地面へ雑に段ボール箱を置き、ガチャガチャと急いでベルトを外す。ホットパンツを下着ごと膝まで下ろした時には既に黒い塊が白い尻の割れ目から出始めていた。
ムリュムリュボトボトボトボトッ！ム“リュリュリュズルルルルッ、ドサッ！
箱の上へ尻を突き出すと、小さな塊が何個も転げ落ち、続いて粘膜をめくりあげ固そうな極太の一本が滑るように下へ伸びていった。
「はっ…はっ…はっ…ふぅーー……んん“っ！」
間一髪で漏らさずに済んで一息ついたのも束の間、また次の便意が襲ってくる。
ムリュムリュミリュッ、ドサッ、ブスゥッ！ブリュリュッ、ムリッミュルミュルミュルミュル…ドチャッ…
中腰で項垂れ、体の訴えに従い排泄を続ける。
足がよろけたが、背側の壁に手を突いたため倒れずには済んだ。ショワワワ…ボタボタボタボタ……
黄色い水柱が段ボールの蓋を叩く。直後、夜の外気が股を冷やした。
誰かに見られてはいないだろうか。正面は植え込みで身を隠せているが、もし仮に、自分を目撃した誰かが怪しんで近寄ってくるなんて事があったら…
野外で排泄している姿など目撃されたら…
ギュルルルッ
「…はぅ、う“っ…！」
ミ“リュミリュミリュモ“リュモ“リュモ“リュ…ブプゥッ！
しかし排泄はまだまだ止まらない。無情かな、完全に出し切るまでここを動くことは出来なさそうだ。ブピィッ！ブリュムリュムリュリュリュ…ドチャドチャッ、ブブブッ、ミュルミュルミュル…ヌルルッボトッ、プゥゥーーッ…
大食らい、5日ぶりのお通じ、そして偏った食生活という3連コンボで、腹の中には実もガスもたっぷり溜まっていた。さらに薬で腸が活発に動くせいか屁の勢いまで増して、周囲に知られる危険性が上がるという有様である。
「何故、こんなことに…っ！」
羞恥で顔が熱くなる。しかし一度出し始めたが最後、ほぼ反射的に体内のものを追い出す直腸の動きは彼女の意志ではどうしようもない事態だった。
ブゥゥッ…ミュルルルルルル…ベチャッ、ムリュモリュモリュモリュ…
「(来るな…誰も気付くな…！)」
箱の中へ柔らかくなった汚泥をどんどん山盛りにしていく。
いつ誰が来るかもわからない静まり返った公園。その中で下品な排泄音と悪臭を撒き散らすのはかなり精神的に来るものがあった。ムリュリュリュリュ、ドチャッ、ミュルミュルミュル…ブッ！プゥッ！ヌロロロロ、ムスッ、ニチ、ニチ、ニチ……ポトッ
「は……全部、出た…ぁっ………♡」
ぽっかりと開いたコーラルピンクのアヌスをひくつかせ、安堵と快感から溜息を漏らす。
腸が空っぽになる頃には、鼻が曲がりそうな程の悪臭を放つおびただしい量の塊が箱から溢れそうになっていた。
申し訳程度に段ボールの蓋を閉めて隠し、大量に出したせいでヒリヒリ痛む菊門に気を使いつつ、平静を装いその場を後にする。元より混沌と悪辣の蔓延る都市だ、野グソくらい大したことでは………なくはないかもしれない。
終わり※スカ.トロSSです。苦手な人注意。「もしレティシアが便秘だったら」というIF設定です。
ジャンヌ「ふぅ…んんっ”…！くっ…！ふん”っ…！んんん”～！…」(ぷぅ…ぷすぅ…ﾆﾁﾁ…ﾎﾟﾛｯﾎﾟﾛｯ…ぷすぅ…
トゥリファス某所の公衆女子トイレの個室内で、一人の聖女が洋式便器にお尻を出して座り、顔を紅潮させながら懸命にいきみ声を上げる。彼女はルーラーのサーヴァント、ジャンヌ・ダルク。トゥリファスにて行われる七騎対七騎の聖杯大戦の裁定者として召喚された。
サーヴァントは飲食しない限り普通は排泄行為を必要としない。だが彼女の場合少女レティシアを依り代として召喚されたため肉体がある状態なので生理現象があり、食事や排泄をしなければならない制約があった。そして彼女は今、便秘に悩まされていた。便意は確かにあるのだが、いくらいきんでも少量のひどい臭いのするおならがぷすぅと出たり、ウサギもしくは魚のふんサイズの小さな欠片のようなカチカチの便が僅かにポロポロと出たりするだけだった。
ジャンヌ「はぁ…はぁ…出ません…」(お尻を拭いて水を流し、ショートパンツとパンツを履き直してトイレから出ながら)
レティシア「ごめんなさい聖女様…私が便秘体質なばっかりに…私のスーツケースの中に便秘薬が入ってますからどうかお飲みになってください」
ジャンヌ「お気になさらないで、それに私は直ぐにトゥリファスに行かなくてはなりません。今便秘薬を飲んでしまったら聖杯大戦介入に支障が出る恐れもあります。便秘薬は時間の空いた時に飲んでゆっくりトイレで排便するしかありません…さて、車を借りなくては…」
数日分の便を溜め込んでいるのか、ぽっこり膨らんだお腹をさすりながらもジャンヌはヒッチハイクでトラックの荷台に乗せてもらいトゥリファスへ向かう。
途中トラックの振動がお腹に響いて便意の波となり彼女を腹痛が襲う。
ジャンヌ「う”っ…痛…(ｷﾞｭﾙﾙ…)すみません運転手さん、お花を摘みたいので止めてもらえますか」
ジャンヌがトラックから降りて茂みは無いかとキョロキョロ見回していると、道路の前に赤のランサーカルナが降り立っていた。
運悪く遭遇してしまったジャンヌであったが、ゴルドと黒のセイバージークフリートが駆け付ける。野グソするタイミングを失い便意に耐えながら見守るジャンヌ。戦いが終わり、誰もいなくなった道路の脇の茂みの裏で排便しようとする。
ジャンヌ「うんん”っ…ふんん”っ…」(ぷすぅ…ぷぅ…
便意の波は引いており、便が固まっているのかやはり出ない。諦めて路上を歩くとレティシアのスーツケースの中身がバラバラに散乱しているのを発見、便秘薬も粉々になっていた。途方に暮れながらもジャンヌはトゥリファスに向かうのであった。
時は流れ、ジャンヌはホムンクルスの少年ジークと合流。ジークフリートの心臓を移植したことで一命をとりとめた彼と共に森を歩くジャンヌであったが再び彼女を便意の波が腹痛となって襲いかかる。お腹を押さえ、ぷるぷる震えながらその場にへたり込むジャンヌ。
ジャンヌ「うう…痛い…」(ｺﾞﾛﾛ…)
ジーク「どうした！？ルーラー？お腹が痛いのか？」
ジャンヌ「(赤面涙目顔で)すみません…ジークくん、ちょっとそこの茂みの中で用を足してくるので待っててもらえると助かります…あの、覗かないでくださいね？あとティッシュもあったら貸して貰えますか？」
ジーク「ああ、ゆっくりしてくれ」(ティッシュを手渡す)
ジャンヌは茂みに入り、ショートパンツとパンツを脱ぎ下してお尻丸出しでしゃがむ。
ジャンヌ「うう”んんん～っ！ふん”ん”ん”～っ！くっ…ふむん”んん”ん～っ！」(ぷ～！ぷすぅ！ぶっぷぅ…！ﾆﾁ…ﾎﾟﾛｯ…ﾆﾁ…ﾎﾟﾛ…ぶすぅ…ぷぅ…ぶぷ～！
ジャンヌの腹痛はガス溜まりによるものだった。
茂みの中からジャンヌの大きく艶かしいいきみ声が聞こえてきたので、ジークは彼女を心配すると同時に茂みの中を覗いてみたいという欲求に駆られる。(少しだけなら…)と茂みの隙間から覗いてみると、そこには大きく柔らかそうなお尻を丸出しにしてしゃがんでピンク色の尻穴を広げ、ピンク色の割れ目から小水を滴らせながら大きないきみ声を出して排便しようとしているジャンヌの姿があった。ジャンヌの尻穴からは大きな便は出ないがひどい臭気と共におならとカチカチの小石状の便が微量ながらも断続的に放出されていた。
ジークはそんな彼女のあられもない恥態を、いつの間にか自分が勃起し思わずズボンのチャックを開けて一物を取り出してどぴゅどぴゅ射精しているのも忘れただ眺めつづけていた…
結局、腸内に溜まったおならを出し切って便意が引いてしまったジャンヌはその場での排便を諦めてしまう。更に時は流れ、ジャンヌとジークはセルジュの家にたどり着く。セルジュの家のトイレを借りるジャンヌであったが依然として彼女のお通じはままならない状態であった。
ジャンヌ「(赤面顔で)すみません…お通じの薬を貰えませんか…？」
セルジュ「すまぬ、薬棚を探したが丁度切らしてしまっていたようだ。町の薬屋までかなり時間がかかるがどうするかね？」
ジャンヌ「いえ、大丈夫です。」
ジーク「ルーラー、お腹の調子は大丈夫か？ちゃんと出…痛ッ(ジャンヌのデコピンを食らう)」
ジャンヌ「もうっ！女性にそんなこと聞くんじゃありませんよ、ジーク君！私は大丈夫ですから心配しないでください！」
ジャンヌとジークはここで一度別れる。赤の陣営が空中庭園を起動させ本格的に黒の陣営に攻め込み、ジャンヌは未だ便通の治らないまま聖杯大戦に介入することとなる。ジャンヌを赤のアサシンセミラミスが召喚した竜牙兵が取り囲み、ジャンヌは戦闘中最悪のタイミングで便意の波が来ないものかと内心焦りながらも竜牙兵を蹴散らす。そんな彼女をセミラミスの鎖が襲い、ジャンヌの膨らんだお腹に巻き付く。
ジャンヌ「うぐっ…こんな鎖…！」(ぶっぷすぅ…！
お腹に来る衝撃でジャンヌは思わず放屁しながらも鎖を振りほどくが…
セミラミス「ふむ…よもやあの聖女、腹に溜め込んでおるな…？」
ジャンヌはお尻をさすり、放屁の勢いで便の方も出てしまってないことを確認しながら駆けていると赤のアーチャーアタランテと赤のバーサーカースパルタクスに遭遇。必死にお腹に攻撃が当たらないようにしつつスパルタクスの猛攻をさばく。
戦いの最中ジャンヌはジークと黒のライダーアストルフォて合流すると同時に異形に肥大化したスパルタクスが宝具『疵獣の咆哮』を撃つ。ジャンヌはジークとアストルフォの前に立ち、旗を立て…
ジャンヌ「我が旗よ、我が同胞を守りたまえ！『我が神はここにありて』！」
スパルタクスの宝具の衝撃波からジークとアストルフォを自分の旗の宝具で寸前で防ぐジャンヌ。だがその瞬間。
ぶぴっ！ぶ～！ぷすぅ～！ﾆﾁﾆﾁ…ぶぴぃっ！
衝撃波は止み、目の前の破壊の惨状を眺める三人。ジャンヌは呆気に取られているジークとアストルフォの目を盗んで自分のお尻に手を当てると僅かなカチカチの便でパンツ尻が少し盛り上がってしまっていた
ジャンヌ(まずい…うん.ち少し出ちゃいました…)
ジーク「ルーラー？どうした？」
ジャンヌ「はっ！いえ私は大丈夫です！私はこれから空中庭園に向かいますのでジークくんと黒のライダーはその場で待機していてください！」
走り去るジャンヌ。走りながらジャンヌは自分の魔力で編まれた紺色のパンツを一度消し、自分のノーパンお尻をぺしぺし叩いてカチカチの小石便を落とすと再び紺色のパンツを纏う。
ジャンヌ「小さいうん.ちですからバレないはず…」一方
アストルフォ「？くんくん…なんか臭わない？」
ジーク「そうか？地面や草が焼ける臭いしかしないが…(確かに少し臭い…もしやルーラー…？)」
アストルフォ「そうじゃなくてなんかおならの臭いのような…まあ良いや、ボクがしちゃったのかも知れないし！おならと言えば、ボクの仲間のブラダマンテって名前の女の子騎士が盾持ってボクにお尻向けながら敵に突っ込んでった時に彼女のお尻からすごいおなら出ちゃってボクの鼻を直撃した事件思い出すな…ボクはその時気絶しちゃったけど…あっ…そこ踏まないで！なんかちっちゃな動物のう.んちみたいなの落ちてる！」場面は移り空中庭園はミレニア城塞から大聖杯を強奪、黒のサーヴァントたちは空中庭園の中に乗り込む。ジャンヌは単身で乗り込み、宝具『鮮血の伝承』を令呪で強制発動され更にダーニックと融合して吸血鬼化した黒のランサーヴラドⅢ世を討伐するよう赤黒両陣営に命じる。
時折襲う腹痛に耐えながらの交戦の末大聖杯前でジャンヌは、吸血鬼ヴラドを浄化させた天草四郎時貞&セミラミスと対峙する。そんな彼女を再びセミラミスの鎖が襲う。今度はジャンヌの真下から杭付き鎖が飛び出し、彼女の紺色のパンツに穴を開けア.ナルに突き刺さる。
ジャンヌ「はぅっ！？この…！」
更に追い打ちをかけるように杭付き鎖を引き抜くジャンヌを激しい腹痛と便意が襲う。
ｸﾞｷﾞｭﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾋﾟｨ～！！
ジャンヌ「う…！ふぐぅ…ああああ！(お腹とお尻を押さえ、内股でぷるぷる震える)はぁはぁ…赤のアサシン…一体何をしました…？(苦悶の表情でセミラミスを睨む)」
セミラミス「フフフ…良く効いているな。先程の杭の中に強力な浣腸効果のある毒を仕込んでおいた。ルーラーよ、我らの軍門に降れば我が空中庭園の便所を使わせてやらんでも無いぞ？それとも、このままク.ソを漏らし、皆に醜態を晒すか…」
ジャンヌ「ルーラーを舐めないでください…どちらも…」
ジャンヌは自分の旗の角の部分を千切り取り、パンツをずらして旗の切れ端を丸め、そのままアナ.ルに突っ込む！
ジャンヌ「お断りです！我が旗の欠片よ、我が肛.門を守りたまえ！『我が神はここにありて』！」
ジャンヌの旗の切れ端が光を帯び、コルク栓のように固まってジャンヌのアナ.ルを完全に塞いだ。
セミラミス「何…？」
ジャンヌ「さあ、仕切り直しとましょう！(あまり長くは持ちませんが…)」
赤のセイバーモードレッド「ヒュ～！やるな、ルーラー！」
ジャンヌ「赤のセイバー！？」
モードレッド「加勢するぜ！」モードレッドが加勢してジャンヌとモードレッド、黒のサーヴァントたちは空中庭園から脱出。
黒のサーヴァントたちとジャンヌはひとまず城塞に入り、ジャンヌは城塞内のトイレへと駆ける。
ジャンヌ「はあはあ…早く…トイレに…！」
城塞の入り口に駆け込もうとするジャンヌの目の前にいきなりロシェが出てくる。
ロシェ「あわわわわ！」
ジャンヌ「きゃあっ！」
どしん！二人はぶつかり、お互いに尻餅をつく。
ロシェ「痛た…」(頭をさする)
ジャンヌ「おトイレに急いでたので…ぶつかってごめんなさい、大丈夫ですか…？」
ロシェ「うん、大丈夫…それより炉心のパーツは…あっ！ルーラーのお姉さんのお尻の後ろに！良かった、壊れてなくて」
ジャンヌ「良かったですね」と立ち上がろうとした瞬間。
ぷすぅ…！
ぶつかった衝撃で旗の切れ端の効果が切れたのか、ジャンヌは放屁してしまいおならの臭気がロシェの鼻を直撃する
ロシェ「く…臭ぁ…」(泡を吹いて倒れる)
ジャンヌ「ごっごめんなさ…」(ﾑﾘｭ…
ジャンヌは自分のアナ.ルに熱い物を感じる。
ジャンヌ「(やばい、もう出ます…！)ごめんなさい…あっそこのホムンクルスさん！彼を医務室に！」
ジャンヌはお尻を押さえながらトイレへと駆ける。しかし…ジャンヌ「そ…そんな…」
スパルタクスの宝具の衝撃でトイレが崩れ落ちてしまっていた。トイレットペーパーが散乱し、パイプから水が漏れ、ホムンクルスたちが瓦礫を取り除く作業をしている。
ジャンヌ「はあ…はあ…何か…せめてトイレの代わりになる物は…！」
ジャンヌはホムンクルス治療用の金だらいを見つけ、トイレットペーパーも拾う。
ジャンヌ「これに…するしかありません…後は誰もいない部屋に…！」
ジャンヌは片手でお尻を押さえ、もう片手で金だらいとトイレットペーパーを持って無人の部屋にドアを足で開けて入り、鍵をかけるのも忘れてそのまま金だらいとトイレットペーパーを床に置いて茶色い染みの付いた紺色のパンツを脱ぎ捨て、スカートを捲り上げて大きなお尻を金だらいの上に出してしゃがみ、排便を始める。
ジャンヌ「うん゛っ…！」
ﾋﾞﾁﾁﾁﾁｨ…ﾌﾞｼﾞｭﾙﾙﾙﾙ…ﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬと音がして始めはセミラミスに仕込まれた浣腸毒液混じりの水状のう.んちがジャンヌのアナ.ルから噴水のごとく放出され、水しぶきを上げながら金だらいの底に溜まる。ｸﾞｷﾞｭﾙﾙﾙﾙ…とジャンヌの腸が大きく蠕動を始める。ジャンヌ「ふん゛っ！んんん゛～！」
ジャンヌのアナ.ルが盛り上がり皺が消えるくらいになると、黒く焦げ茶色の便が顔を出す。
ブブッ！ムリュムリュリュ！ブリュリュ！ボトン！
焦げ茶色の便の先には先程入れたボロボロの旗の切れ端が埋まっていた。
ジャンヌ「ふぅーーーんん゛っ！んんん゛っ！うううーん゛っ！」
ブブブリュムリュムリュリュ！ゴロン！
今度は固く黒っぽい便の塊が出て、更にジャンヌはいきみ続ける。
ジャンヌ「まだ出ます…ふんっんんん～！うんっんんん～！」
ブピィ！ブブッ！ブリュブリュブリュ！ボトン！ムリュムリュムリュムリュボトン！ブピッ！ブブブゥ！ブリュムリュニチチチムリュリュボトボトン！ブリュニュルルルルボトン！ブピッ！ブプゥ！ビチビチチムリュムリュリュ…モリュリュボトボト…ムリュブリュブリュ…
およそ5日程溜め込んだのか、黄土色と焦げ茶色の宿便が絶え間なくジャンヌのアナ.ルから排泄され金だらいから溢れ出そうなほどに便の山を作っていく。それと同時に溜め込まれたガスが出て、部屋の中に悪臭が蔓延する。
ショワワワ…ジョロロロォォ…
時折黄色い小水がジャンヌの股間の割れ目から出て金だらいの縁を叩く。それでもまだジャンヌの便意は収まらない。
ジャンヌ「止まらない…まだ出そう…！？」
ジーク「ルーラー！そこにいたのか？ルー…ラー…？」ジャンヌが背後の声に気付き、後ろを振り向くとそこには…
ジャンヌ「え…ジーク…くん…！？どうしてここに…！？」
ジーク「ルーラーを探してて…それより…そんな所でどうして…」
ジャンヌ「あっダメ…見ないで…早く部屋から出てください…！臭いも嗅がないでぇ！」
ジーク「ダメだ…実は俺も…小さいのが出そうで限界なんだ…トイレは使えなくなってるがどうすれば良い…？」
ジャンヌ「仕方ありませんね…分かりました。このまま金だらいに出すと跳ね返って床を汚してしまいます…なので…私のお尻の穴の中にしてください…！あっでもそれだとジークくんが私のう.んちで汚れてしまいます…！」
ジーク「ルーラーのなら構わない。それにトイレットペーパーならまだある。もう限界だ…！(ズボンとパンツを脱ぎ下ろす)」
ジャンヌ「大きい…！その…ゆっくり…挿れてくださいね…？」
ジャンヌ「じゃあ挿れるぞ…！」
ジャンヌ「はぁっ♥あふッ！♥うぅふぅ♥じーくくんっ♥もっとゆっくりぃ！♥」
ジーク「もう出る…出すぞ…！ルーラー！」ジャンヌ「あああふぅん♥じーくくんのおしっこぉ…♥️あついおしっこぉ…♥️どんどんわたしのおなかにはいってぇ♥️わたしのためたう.んちとまざりあっちゃうぅ…♥わたしのおなかおかしくなっちゃうぅ…♥」
ジーク「はぁはぁ…まだだ…まだ出る…」
ジャンヌ「あああ♥️じーくくんのじーくくんがわたしのうん.ちあなのなかでかたくなってぇ…♥️しげきがいたい♥いたくてきもちいいのぉ♥️ああっ♥️あつい…♥️あついみるくがどんどんはいってくるぅ♥️わたしのうん.ちとまたまざってえ♥️わたしのおなかどんどんおかしくなっちゃううう♥️」
ジーク「はぁはぁ…出し終わった…大丈夫か…ルーラー…？」
ジャンヌ「はぁはぁ…♥️じーくくん…♥️はやくぬいてください…♥️わたしも…うん.ちでちゃいそうです…♥」
ジーク「ああすまない…じゃあ抜くぞ…」
ジークは自分の一物をゆっくりとジャンヌのアナ.ルから抜く
ジャンヌ「はぁっ♥️うふん♥️じーくくんもっとゆっくりぃ♥️ぬいてくださいぃ♥️」ジーク「抜けたぞルーラー」
ジャンヌ「じーくくん…♥️わたしがうん.ちするの…もっとみたいですか…？」
ジーク「見たい…」
ジャンヌ「ふふふ…♥わたししってますから♥️わたしがのぐそしようとしてたの、こっそりのぞいていましたよね♥️う.んちするわたしをみてこうふんするだなんて…♥じーくくんのえっち♥️へんたいさんですね♥️そんなえっちなじーくくんにとくべつさーびすです♥️ふぅんん゛っ♥️」
ブビュビュウウウウ！ビチビチビチチィ！ブピッ！ブピッ！ブブブゥ！ブビュウウ！
ジャンヌのアナ.ルから壊れた噴水のようにジークの小水と精液の混ざった水便が吹き出て金だらいの便の山を流れ落ちる。勢いが強いのかビチャビチャと跳ねて金だらいの周りにも降りかかり床を汚して行く。ジークくんは再び勃.起してドピュドピュと金だらいの便の山に精液を降りかけて行く…そして情事は終わり、二人は部屋の床をトイレットペーパーで拭き取り、金だらいの中身を誰にも見つからないようこっそり処理して何事もなかったかのように(直後の二人は恥ずかしそうにしばらく顔を合わせないでいたが)聖杯大戦を続ける。この情事後レティシアの便秘体質は治って毎日快便になったとか。ロシェのその後はご想像にお任せします。
おまけ
その頃のアヴィ先生「遅いなロシェ…」
終ID変わりますが>>654の加筆修正したの再掲
そして情事は終わり、二人は部屋の床と自分たちのお尻と局部周りをトイレットペーパーで綺麗に拭き取り、金だらいの中身を誰にも見つからないようこっそり処理して何事もなかったかのように(直後の二人は恥ずかしそうにしばらく顔を合わせないでいたが)聖杯大戦を続ける。この情事後レティシアの便秘体質は治って毎日快便になったとか。ロシェのその後はご想像にお任せします。
聖杯大戦終了から長い月日が経ち、再開を果たしたジークとジャンヌはその場で再びスカ.トロックスをしたそうだが、それはまた別のお話。
おまけ
その頃のアヴィ先生「遅いな、ロシェ…何をしているんだ…」
終1945年 大日本帝国 帝都
空は濃い墨をべったりと塗りたくったような 、見ていると押しつぶされそうな おも暗い雲と 深い闇で覆われている。
資料室の窓から空を見ている白髪の男のところに 手元の伝令機から部下の声が届く。
「 アーチャー現界致しました。真名『 織田信長』 と思われます」
「 了解した。そのまま距離をとり監視を続けろ」
「 了解いたしました奄美少将殿」
男の 指示を聞き部下から了承の返事が返り 伝令が終わる。 男は恍惚とした目でもう一度窓の外を見つめた
「ああ、もうすぐです。 もうすぐあなたを取り戻すことができる」
大日本帝国軍人奄美少将が そう呟いた。
窓の外に風が吹いた 。雲間から満月が覗き出た。
奄美少将の 黒い眼鏡で隠された眼差しの奥に一瞬寂しげな光が言われる。
「『 月さびよ明智が妻の咄せん』」
ぽつりと 有名な 俳句が口をついた。
「 徳川時代などは終わったというのに、我ながら白々しいことだな。天海よ」
少将は自分に言い聞かせる。 自分はああして月を隠している雲と同じだ 。 罪人である自分に 極楽浄土へ行ったであろう あの人の ことを思い出すなど許されるはずもない。徳川幕府設立時より、 この土地が江戸であったころより、 この陣営を作り上げてきた キャスター 天海僧正がここにはいた。
その真名を 明智光秀と言う。
目的のアーチャーは来たが他のサーヴァントたちも続々と召喚されている 。 選挙は安定するまで 監視を続け頃合いを見計らい接触をするつもりだった。 今は待ちである。
「 主の為に逆臣の名を着る。そんな殊勝な輩でもないが、 この聖杯戦争は 織田信長のためのものだ」
己一人しかいないのでそうして思考を口に出しては 頭の中を整理する 。 そうすると展開時代に関わった懐かしいとある幕臣の顔が浮かんでくるのだから 人の記憶とは厄介者だった 。
知恵伊豆と噂された、徳川家光に仕えた老中。 松平信綱。 とある逆神が 幕府に手をを出そうとした際に対抗策の術式を構える上で、 密かに協力関係にあった男の名前だ。
そして事態は解決し「その神がいたこと自体が無い」事になり、 信綱もその記憶を失った 。事実を知っているのは、 術者であった天海のみとなった。 その記憶がないとわかっていながらも二人は 同盟者として互いを信頼するようになっていた。
信綱は「天草の乱」 を鎮めたことで太平の世にいながら 戦国の香りを漂わせる男だった。 それゆえ目的があり後の時代までも生き残っている天海には、身に纏う空気が懐かしく思えたのだった。 仕事の話ばかりだったが 時折、 人間くさい話もした。 信綱は 愛妻家で、 正妻との間に九人の子があった。 きまじめで滅多に表情を変えぬ男が 細君や幼い子供の話をする時に 目元に柔らかな 雰囲気が漂う。 そしてその子供達にも「 徳川を支えよ」 と教えているのだと聞くと、 何やら身につまされ面映ゆい気持ちが天海にも思い出されるのだった。>>657
徳川は十五代続いた 。信綱の血筋は川越の土地で 長く生き継ぎ、「 徳川を支えよ」 その教えの通り役目を果たし続けた。
歴史は天海一人を置いていった。
天海を知る者はもう誰もいない。 骸のなりそこないが、 自分が焼きつくしたはずの 光に 幻を見出して浮き世を漂っている。
「 光秀 随分と打ちひしがれておるの」
今から 何百年も前の話だ。 糟糠の妻を失い 打ちひしがれた光秀に喝を入れようと酒の席に、 主である信長が光秀を誘い出したことがあった。 宴会が進み酔いどれものが増えてきた頃 信長は光秀を庭へ連れ出した。 他の家臣たちもさすがに今回ばかりは空気を読んだのか篝火と 月を見る庭には 信長と光秀の二人のみだった。
「 お心遣いをいただきありがとうございます。 一刻も早く回復いたします。 この感謝は戦働きでお返し致します」
膝をつく 光秀に「おもてをあげよ」と声が掛かる。 目を向けると扇子を構えた 信長がいた。
「 一つ、敦盛でも踊ってやろう」>>658
篝火と月明かりに照らされ、舞う信長は天女のようであった。
謝辞を述べる光秀に、信長が言う。
「 人生長く生きても50年じゃ。 その中で比翼恋理ともいえる者と出会い、 流行病に倒れた妻の為に、手ずから薬を煎じ 、寺社仏閣にもうで祈祷し、果ては妻のために琉球から南蛮の薬まで取り寄せる。 お主も 奥方も大層恵まれておるの」
「 それでも 、私は煕子から もらった恩に報いることができなかったのです」
「そうか。光秀よ。 だがまだ後を追ってくれるなよ？ この第六天魔王についてまいれ。わしが 新しい面白 い世を作る。それを見届けてから 三途の川を渡れ。 奥が歯に良い土産話を持って行ってやるがよい」
信長がにっかりと笑う。 それを見てはじめて 涙がこぼれた。 信長は光であり 半身を失った光秀にとって強烈な毒だった。 その光は今も 光秀を焼き続けている。
「 面白い世は、 やはりあなたでなければ作れません。 信綱よ やはり私は徳川では 生きられない人間だったのだ」
雲が流れ再び月を覆い隠す。 人出会った頃に 愛した妻も 友と思った男の思い出も深く深く沈め、 男は戦の時を待っている。>>660
いーのよいーのよたまには。
俺もBBとザビのイチャラブックスでも書いてみようかな…>>660
面白い。
光秀に感情移入するとは思わなかった。>>660
光秀は村人に竹槍で殺されかけた時、家康の子飼いの忍に救われた設定です。
生死の境をさまよい、 意識を取り戻した時には天下は秀吉のものとなっていた。
助けた家康に光秀は、
「自分の首を差し出せば いくらでも秀吉から報酬がもらえる」
と伝えるが家康はそれを拒む。
「 あなたほどの人が 悪い夢に浮かされ、 落ちぶれていくのが見ていられなかった」
「 今はまだ叶わない。 あの方が望んだ形とは違うかもしれないが、 私が天下を泰平とする。 それにあなたの力をお借りしたい」
そして身分を偽らせ、光秀は南光坊天海として 江戸へ送られる。 新たな都市を作るために徳川の頭脳として活躍していく。
家康は、光秀が妻の為に手を尽くしていた時、自作の薬を差し入れた事もあった。家康への恩義が蓋となり、光秀は徳川時代は「天海」であり続けた。しかし、時代が代わると蓋が外れ、奄美少将となっていく。
「あの方が光秀の隣に居てくれたなら、信長公に拐かされる事も無かった。『本能寺の変』など起こらなかっただろう。」
家康は光秀の才を惜しんで、細君の早世を恨めしく思う。家康は「信長」を光秀にとっての「マーラ」だと思っていた。
光秀は、本当に周囲の人間に評価されて いい男だと思う。>>664
桜が戦いに赴いて、どれぐらいの時間が経っただろうか。
家を出た時にはまだ高い位置にあった太陽も沈んでいき、空が赤く染まりだしている。
（……桜さん、大丈夫……かな）
割れた窓から外を覗く。
周囲に人影はない。すぐ帰ってくると約束した桜の姿も無く、不気味なぐらいに静かだ。
言われた通りに小屋の中で待っているか、それとも桜を探しに行くべきか。
桜を探しに行くという事はあの女、セレニケと出くわす可能性も相応にある。そう思うと、怖くて動けない。
（……桜さん）
小屋の中で、美遊は自分に優しく触れてくれた彼女の無事を祈る事しかできなかった。
このカードと出会えたのは運命だと、セレニケは確信している。
元より黒魔術の使い手としてそういう機会は多かったし、何よりも自分の性癖としてサディスティックな趣味があるのは自覚していた。
自身のお眼鏡に掛かった少年達を、魔術の実験と性欲発散の為に数え切れないほどに責めて責めて責め抜いてきた。
そんな折に出会ったのがこのアサシン、女吸血鬼カーミラの力を己に宿す事を可能とするクラスカード。
まさに自分の為にあるような物ではないか。歓喜に震え、己が欲望が果てしなく膨らんでいき、それを解放する事に何のためらいも抱かない。
「はぁ、はぁ……はぁ……きゃぁああっ！」>>665
だが、元より女性を襲う吸血鬼としての伝承もあるカーミラを宿していた影響故か、その元ネタたるエリザベート・バートリーがそうであったからか。
自身の加虐趣味と相性が良すぎた故か、普段決して抱かぬような欲望が芽生えつつあったのをセレニケは自覚していた。
「ぁ……ぅ……はぁう！うっ……ぁ……ぁああっ！」
同じ女性に対する、性的かつ加虐的欲求が高ぶって仕方がなかったのだ。
「うふ……ウフフフフフ」
「っうぁ！あ……ぐっ！ぎぃ、ぁはぁぁっ！？」
鎖で拘束した桜に何度も鞭を振るいながら、高揚する己が体を抱きしめる。
吸血による魔力消耗で鎧が砕け、完全に露出した桜の上半身。十代の健康的な白い肌に刻んだ鞭の痕。滲み出る汗、荒くなっていく息。
その全てが、今まで弄んで壊してきた少年達のどれとも違う形の色気を漂わせている。
「このカードの影響もあるんだろうけど……えぇ、今まで手を出さなかったのをちょっと後悔しそう。同性相手も、結構楽しいものねぇ」
両手足を左右に引き伸ばし、適当な木々に鎖で繋げられた様はまさに磔。
無防備に体を大の字に晒した少女の、なんと欲情を駆り立てる事か。
「はぁ、はぁ……はぁ……っぁあ！」
鞭を振るう度に悲鳴をあげ、体を震わせ、汗を弾けさせる目の前の獲物はなんとも極上ではないか。
瑞々しく肉感的な白い肌に豊満かつ形の良い丸い胸。そして、大人びながらも幼さを僅かに残した綺麗な顔が、自分の責め苦で歪み、傷ついていく様のなんと素晴らしい事か。
「癖になりそうだわ。えぇ、あなた……最高よ」
桜の頬に手を触れ、首筋から胸元、臍へと流れるように指を這わせて、再度胸へ。
軽く触れただけでも伝わるその柔らかさ。文字通り弾けるような感触を楽しむかのように、セレニケの手が桜の乳房を鷲掴みにする。
「痛っ！やめ……どこを、触って……っぅ！」>>666
掌の中、自分の力加減次第で変形していく乳房の感触は癖になる。
それになにより、自分の意思一つで目の前の少女があげる苦悶の声と表情の、なんと興奮する事か。
「ウフフ。退屈な仕事だと思ってたけど、とんだ幸運」
セレニケの、やはり豊満なバストを包み込むレザー。魔力で編まれたそれを消滅させ、桜と同じく上半身を裸にして両腕で少女を抱きしめる。
ほぼ同等な乳房がお互いにふれあい、潰しあう。桜は不愉快さに表情を歪め、セレニケはそんな反応も含め、自身の胸が激しく高鳴っていくのを感じていた。
「男にしか興味無かったのを後悔しちゃうわ。美遊を連れ帰るだけのはずが、こぉんなに楽しい事が出来るなんて」
「美遊……ちゃんに……何を、する気……ですか……」
「あの子は元々こっちの物。連れ帰って何をするか、なんて……あなたには関係無いでしょ？」
桜を抱きしめる腕が蛇のように絡み付き、更に力強く乳房を押し潰し合わせる。
一方は羞恥心と責め苦による興奮で、一方は己の欲望に従ったが故の興奮で硬くなった双方の乳首がぶつかり、擦れあう。
「んっ！？あっ……っうぁっ……ゃ、ぁあ……っ！？」
「どうせ、ここで私に弄ばれるだけなんだものね」
首筋を這いまわるセレニケの舌。
その生暖かい不愉快な感触に悲鳴を漏らしながら、桜は表情を歪めるしかなかった。
（なんとか……しないと……）
このままでは不味い。どうにか抜け出そうともがこうにも、手足を拘束された現状では自由に身体を動かす事すら叶わない。
首筋を舐めまわす舌。押し付けられ、擦りつけられる乳首。背中を這いまわり、未だ健在の鎧に包まれた尻を撫でる手。
その全てが桜に不快さを与え、口から漏れる喘ぎがセレニケの責めを加速させていく。
「こんなに乳首を硬くして……良い反応じゃない、ね？」>>667
尻を撫でていた右手を桜の乳房へ持ち上げ、その感触を楽しみながら乳首を摘まむ。
指の中で転ばせて、弾いて、嫌でも身体は火照っていて快楽と苦痛を受け入れているのだと少女に見せつける。
「や、ぁっ！何時まで……遊んで……んぁっ！？」
桜の意見など聞いていないと言わんばかりに、セレニケの口がその乳房に吸い付いた。
女の口の中、歯と舌で弄ばれる少女の乳首。
（い、やぁ……こんな……事……っ！）
自慰の経験が無いわけで無いにしても、こうして不本意な形で一方的に弄ばれるなど望んでいなかった。
嫌でも湧き上がってくる快楽。身体の火照りが、嫌でも自分が感じているという現実を突きつけてくる。
同性相手なんて考えた事すら無かったのに。自分がそれに感じてしまっている事が、余計に桜の心へと亀裂を走らせていく。
「はぁ、はぁ……んぁ……はぁ、ぅ……ぁ、ぁぁ……」
ただ乳首を弄ばれているだけなのに、全身が言い知れぬ何かに包まれていく。
赤く染まっていく頬と、羞恥と悔しさで目尻に溜まっていく涙。そのどれもが、セレニケを興奮させるスパイスとなって責めを加速させていく。
乳首から口を離し、舌で弾くように舐めあげ、再度指で摘まんで、ただひたすらに弄んで。
「フフ。あなた……こういうのは、あまり経験無いのかしら？」
よほど気に入ったのか、桜の胸を乱暴に掴んでその弾力を楽しむかのように弄びながらセレニケは囁く。
「その歳で、この体で、経験無いなんて……何？ この街の健全な男の子は女に興味が無いのかしら？」
ぎゅぅっという擬音が聞こえてきそうなほどに強く桜の体を抱き寄せ、自身の胸を桜のそれに押し付ける。
押し潰しあって変形する乳房。汗ばんだその谷間に舌を這わせ、首筋から頬へ。
「ひっ……ゃ、ぁぅ……」>>668
「こぉんなに可愛いのに、残念ね？このまま、私があなたの体の隅々までいただいちゃおうかしら……？」
背中に這わせていた手を桜の尻まで滑らせ、そのラインを覆い隠す鎧の武骨で冷たい感触に軽く舌打ちした。
「下半身だけご丁寧に残しちゃって……いい加減邪魔よ。残りの魔力も、全部貰っちゃおうかしら」
舌なめずりして、桜に見せつけるように夢幻召喚により出現した牙を唇の下から覗かせる。
「美遊を探すのはアナタで存分に楽しんだ後でいいもの。えぇ、そろそろ本番と行きましょうか」
どうせなら、この豊満な胸から魔力を吸い尽くしてやろうとセレニケは自分が押し潰している桜の乳房へ目線を落す。
乳首でもどこでも牙を突き立て、魔力を少しずつ吸い上げて喘ぐ桜の様子を想像するだけで興奮が止まらない。
その後はどう楽しめるか、どこまで楽しんで嬲り尽くそうか。セレニケは己の勝利を確信して、桜の乳房に滲む汗を舌で舐めとる。
「さぁ……もっと喘いで、泣き叫んでちょうだいね？」
「っ……だ、れが……んんっ！？」
桜の意見など求めていないと言わんばかりに、セレニケはその唇を己のそれで塞いだ。
彼女の後頭部を押さえつけ、更に強く抱きしめて桜の僅かな身動きすら封じ、柔らかく肉感的な胸と唇の感覚を堪能する。
「んっ……ぁ、んんっ……っ！
無理矢理重ねられた唇。捻じ込まれてくる舌。
不本意極まりない形で奪われたファーストキス。間近に感じるセレニケの吐息、流し込まれてくる唾液、そのすべてが不快。
目尻に溜まった涙が零れ落ち、それが更にセレニケの加虐心を増大させ、奥深くまで舌を絡ませんとして。
「～っ！？」
突如として走った痛みに思わず後退り、桜から離れる。
口から流れ出る血を拭い、目の前の少女が自分の舌を噛んだのだと理解するのに一瞬を要し、セレニケの眉が吊り上がる。>>669
「あらあら、まだ反抗する余裕はあったのねぇ？ちょっと見直したわ」
そう言いながらも、言葉に感情は一切無い。
大人しく嬲られるだけの獲物が、自らに反抗してきたという事実が彼女のプライドを逆なでする。
「そんなに痛いのが好きなら仕方ないわ。えぇ、お望み通りにしてあげる……美遊に聞こえるぐらい、盛大な悲鳴をあげさせてあげるわ」
レオタードを魔力で再度編み、右手の爪がまるで鋭利な刃物の如く鋭く伸びる。
最早、先ほどまでのような快楽は与えてはやらないと言わんばかりに、セレニケは桜の脇腹へと爪を突き立てようとして。
「やっと……離れて、くれましたね」
ほんの一時でも責め苦を止めた事が、彼女にとって逆転するのに十分な時間だったのだと身をもって理解した。
「な……に……っ！？」
左右から伸びてきた鎖が、セレニケの体を雁字搦めに縛り上げたのだから。
この鎖は自分が呼びだした物。自分の武器の一つであるはずなのに、何故主人に襲い掛かるのか。
「魔力を通す時間さえ、一瞬だけでも作れれば……後はこちらのものです！」
桜の両手首に巻き付き、拘束していたはずのソレは彼女の手に握られ、濃い紫色の靄状の魔力に包まれてその得物と化していた。
「そ、そんな……馬鹿な事！？」
「私のクラスカード……バーサーカーの英霊、ランスロットの力です」>>670
「ランス、ロット……！？まさ、かぁあああああああっ！？」
自らの得物で何故捕らわれたのか、その種を理解すると共に桜によって空中へ放り投げられ、今までのお返しとばかりに顔面から地面へと叩き付けられる。
かつて、楡の枝一本のみで敵を打倒したという逸話を持つランスロットには、その手にした物全ての己の武器として自在に扱うという力がある。
故に桜は自らを縛る鎖を武器にする為に、鎖に魔力を通す為に一瞬でも集中する時間を欲したが故にセレニケの責めが止まる一時を耐えて待っていたのだ。
「随分と好き勝手やってくれましたね。私にやったのと同じこと、美遊ちゃんにもするつもりだったんですか？」
「ぁ……が、ぎ、ぃ……」
文字通りの意味で地面と口付を交わしたセレニケに、桜の問いに答える余裕は無かった。
別に桜も返答は求めていない。だから、さっさと終わりにしようと思う。
両足の鎖も外し、それも武器へと変えてセレニケに巻き付け、手近な木へと乱暴に叩きつけて縛り上げ、拘束。
「命まで取る気はありません。暫くそこで反省して、二度とこの街に……私と美遊ちゃんの前に姿を見せないでください……ね！」
最後に、大事なファーストキスまで奪われた怒りまではどうしても抑えきれないと、セレニケの腹部へ力いっぱいに拳をめり込ませた。
「はぎゃはぁ！？」
と、一体どこからそんな声を出したのかと言わんばかりの悲鳴をあげて、セレニケは意識を手放した。
同時に彼女の夢幻召喚も解除され、その胸元からアサシンのクラスカードが排出される。
「これは、没収……という事で……それじゃ、もう二度と、現れないでくださいね」
多分聞こえていないだろうなと思いながらもそう告げて、桜はセレニケから背を向けて森の奥へ、美遊の待つ廃屋へと足を向けた。>>671
あけ放たれた扉から、桜が倒れ込んできた。
「桜さん！？」
「み、ゆ……ちゃん？ごめんね……遅く、なって……」
何とかここまで辿り着いたが、桜もやはり限界だった。
セレニケに魔力を吸われ、嬲られた身体を夢幻召喚で強引に持たせていたが解除すると共に全身に疲労が襲い掛かり、今にも意識を手放してしまいそうになる。
「もう、大丈夫だから……少し……休んで……帰ろ、か……」
美遊を驚かせたことに申し訳なさを覚えつつも、桜は自らではどうしようもない感覚に意識を掴まれて沈んでいく。
「……私の為に、ここまで？」
気絶するように眠った桜の横顔を見ながら、美遊は自らの中に疑問とは違う何かが湧き上がってくるのを自覚していた。
とりあえず、桜の体を引きずって小屋の中へ入れて扉を閉める。彼女のワンピースが汚れてしまった事に申し訳なさを感じつつも、美遊はその頬に手を振れる。
相当嬲られたのか、寝顔からもその消耗の激しさが理解出来る。魔力も相応に消費させられたようだった。
「桜さん……私の事、何も知らないのに……」
何も知らないのに、ここまでしてくれる人がいるなんて。
そう言葉にならない呟きを発して、美遊は意を決したように息を飲む。。
「ありがとう、ございます……それと……ちょっと、お礼……させてもらいますね」
夜空に浮かぶ月明かりに照らされていた桜の顔に、影がかぶさった。>>672
はい、とりあえずここまで
ちょっと桜の性格違うかなー？と書いてて思いましたが、蔵硯に無理矢理変身ヒロインにさせられ、色々戦ってたのでちょっとそういう面が出てきた＆セレニケにキレた という事にしておいてください
お願いします 何でも言う事聞きますから（土下座文才に自信ないけどぐだ男が好きな浅上藤乃がNTRされるssを書きました。自己満足の為に書いたssですから気に入らなければすみません。
「よく寝ました･･･っ、起き上がれない！？」和服を着て寝ていた彼女が目を醒ますと真っ暗な部屋の中で拘束されていて起き上がれなくなっていた。見事にXの形で拘束されている彼女の和服の下半身の崩れ具合は一部の人が見れば興奮するくらい扇情的だろう 「こんな拘束･･･生前ならともかくサーヴァント化した今なら魔眼を使わずに壊せるはず」そう思って彼女、浅上藤乃がおもいっきり力を込めて腕を動かしたが拘束は壊せなかった「なんて強い拘束･･･だったら魔眼で凶げるまで！」凶がれと拘束に念じた瞬間無痛症のはずの彼女の体を快感が襲った「ッ！！？」(さっきの感覚は何？それに拘束が凶がらない！？ならばもう一回強く念じよう･･･)「凶がれ！」声に出るほど強く念じた力は更により強い快感となって彼女の体を襲った「ン"ン"ッ！！なん･･･で･･････拘束を凶がらすことが出来ないの？」その彼女の疑問に答えるように暗闇からよく知った声がしてきたと思ったら彼女のマスターの姿？がでてきた「その質問にお答えするよふじのん、その拘束を壊したり凶げることが出来ない理由の一つは魔力を吸いとる拘束だからサーヴァント相手に効果抜群な拘束なんだそして二つめは君の身体いや霊核て言った方がいいかな？それを弄くってキミが魔眼を使うと魔眼が発動しないかわりに快感がくる仕組みにした。もちろん身体を弄くってるからキミは無痛症では無くなったよ、感謝して欲しいな。」でも彼女、浅上藤乃はその喋り方に違和感を覚えた「余計な物を付け足したりしなければ無痛症を治してくれたのはありがたいですが貴方は本当に私のマスターでしょうか？」「幻術が効かないとは参ったね。流石マスターの側に一番寄り添っているサーヴァントだ」そう言うとマスターの姿に化けていた者は正体を表した。その姿は典型的なニキビだらけの太ったブサイクなおっさんだった藤乃には少しだけ彼に面識があった。ただ落ち込んでいる彼をカウンセリングしたりちょっとだけ優しく作業をサポートしただけである。「○○さんこれはどういうことですか？ 今ならこの仕打ちは許してあげるから拘束を外してください。さもないとこの件を大声で皆に言いふらしますよ」彼の性格を知っていた藤乃は半分脅迫みたいなお願いをやったらチキンな彼は拘束を外すと楽観視していた「そんなもの怖くない･･･それよりなんでッ！アイツ(藤丸)といる時必ずイチャイチャするんだよ！しかも自分には見せたことがない心底嬉しそうな笑顔で！自分だってキミの過去や罪を受け入れれるのに･････何故だッ！」急にボソッと喋ったと思ったらいきなり怒号に変わったことにたいして藤乃は少しびびったが臆さずに答えた。「マスターが良くて貴方が駄目な理由は貴方は他人に暴力を振るうのが容赦ないからです。それに比べてマスターは人を傷つけることがない、いや出来ないと言った方が正しいかしら？そういう優しい人だからです。まるであの人みたいにね後人の過去を勝手に暴く人はデリカシーが無くて嫌いです」だがその発言が男の火に油を注いだようで男をある行動に移した男は拘束されている藤乃に覆い被さると突然キスをした「んッ！？ンンン！」それは長く濃厚なキスだった･･･まるで藤乃の身体に何かを流し込むために長いキスだった。それが完全に流し込まれた直後藤乃の身体は火照ったように熱くなった「体が･･･熱い･････なにをしたんですか！？」そう喋るとあっさりと返答が返ってきた「そりゃあ媚薬だよボクの形に染めるには必要だろ？さてボクのを挿入しやすくするために股の辺にも塗りますかぁ おっもうおま んこが濡れてやがるもしかしてキスで濡れた？まぁ塗るけど」「違います！ヒャ！」彼女が否定した瞬間と同時に彼の手が卑猥な動きで媚薬を彼女の濡れている大切な所に塗った。「さぁて準備は整ったし今から挿れますか」それを聞いた彼女は焦った「やっやめなさいっ代わりにカウンセリング時間を増やしたりしますから！」「嫌だね」だがそんな彼女の懇願が断られた同時に彼のペニスが彼女の中に勢いよく挿入した
「いっ や"あ"あ"あ"ぁ"」彼女は勢いよく挿れられた時にきた痛みと快感で大声で叫んでイった(凄い･･･これが性の快感･･･でもマスターといっしょにしたかった･･･)「どうだ、これが性の快感だ！過去悪ガキ共に犯されているとはいえ感覚があるSEXは気持ちいいんじゃない？後処女膜があったのはビックリしたぜ！やはり肉体全盛期で召還されたらか？」「初めてはマスターとしたかったのに･･･いくらサーヴァントだから処女膜の破壊もやろうとしたら怪我扱いで再生することができるとはいえ無理矢理とは･･･酷いです･･･」無理矢理犯されて上目遣いで涙を流す彼女の姿は男の琴線に触れたようで彼女の拘束を解いてローターを尻の穴に挿した上で一時間休み無く色んなな体位で犯した。「オラァ！ローターで擬似的な二穴同時挿入プレイじゃあ」「も"う"っ"･･･や"め"て"く"だ ざ い"っ"･･････」ただ彼のこだわりなのかどんな体位でも彼女が着てる和服は脱がさなかった。
>>676
一時間後そこいた姿は「流石にだしすぎたわ･･･」と疲れてベッドで寝ている男と「ハァ･･･ハァ･･･」と喘ぐもはや歩く気力がないほど疲れきった全身が白濁まみれの浅上藤乃が床に無造作に倒れていた。だが彼女はまだ屈してはないようだった(あの男が疲れている今がチャンス！這ってでもこの部屋から脱出しないと･･･)彼女はなるべく音をたてないようにほふく前進で扉に向かった。扉に着いた彼女は出来る限りの力を込めて立ってドアノブを回したが扉は開かなかった。「マスターでもいいから誰かいますか！？助けてください！」せめてできるだけ大声で叫んで助けを求めたがそんな彼女の姿を嘲笑う発言が後ろから聞こえた「残念この部屋は特別製で簡単に開かないいんだ。そして外から中の声は通すけど中から外の声は通さない仕様&時間の流れもちょっとだけ外より遅いんだ。今外は10分たったかな？後この部屋の場所は隠し部屋みたいなもんだから仮に助けを呼ぶ声が届いてもこの部屋の場所に気付くのは難しいと思うよ」その訃報は弱った彼女が脱出&誰か救出にくるのを待つというのを諦めるのにふさわしい理由だった。「そんな･･･」「さて脱出しようとしたふじのんには罰として刻印蟲が蠢く部屋に閉じ込める刑と言いたいが、優しいボクはマナプリズムを産む刑ですまそう」男はまるで悪戯をする邪悪な子供な目で扉の前に弱々しく座っている藤乃を見た「マナプリズムを産む刑？」何言っているんだコイツ？そういう目で見てくる藤乃を気にせず男は説明した「マナプリズムを産む刑とはボクの精子を君が子宮で受け止めて子宮の中で精子をマナプリズムに変えるというボクが手を加えたサーヴァントのふじのんだから出来る作業さ、マナプリの角が産む時引っかかて結構痛いけど･･･丁度ふじのんの愛しのマスターがマナプリが枯渇していて困っているからこの作業はマスターの為になるよ(ニコッ)」マスターの為になる？その言葉を聞いて藤乃はごくりと唾を飲んで「はいっ！やります･･･」即答してしまった。「さすがふじのん！マスター思いだね～ちょっと待ってね今自分の精子を補充するためペニスをでかくしているからね」(大丈夫これは困っているマスターのためだから･･･決して産む快楽と痛みを味わいたいという誘惑に負けた訳じゃあないから･･･)>>677
マスターの為という大義名分を盾にしながら彼女はペニスを子宮にぶちこまれてマナプリを産むのをいまかいまかと待っていた。
「はい準備出来たよ～」薬によって男のイチモツは彼女の顔くらいの大きさになっていた「ほら、一気に突っ込むぜッマナプリを孕みなァ！」さらに大きくなったイチモツが彼女の子宮を直接叩いたと同時に精子が子宮に流れ込んでくる快感に彼女の手と脚は自然に男の身体に絡んでいた(ッ～～気持ち"い"い")「よしっ！このくらい量ならマスターも満足なマナプリが沢山出来るぞ。もうすぐマナプリが子宮から作成させられて出てくるから痛みを耐えるんだぞっ」そういわれたのが直後腹の子宮にあたる場所が凸凹にふくらんだ(いだい"っ")そして我先にと外に転がり出ようとするため更に藤乃に痛みを与えた(い"く"ら"なんでも痛ずぎる"！)そしてようやくマナプリが白濁まみれで出た瞬間彼女の乳から母乳がでてすっきりとした快感が突き抜けた。(あ、これ癖になっちゃうかも･･･)「それにしても母乳がでるなんて体が赤ちゃんが産まれると勘違いしたか？しかしふじのんの母乳おいちいですねー どうだい？もっとしてマスターの役に立ちいかい？」男は藤乃のおっぱいにしゃぶりつきながら質問してきた「はいっ！」そう元気よく答えた藤乃の目は心なしかハートマークになっているような気がした。
１日後 そこには彼に首を絞められるながらイかされていて嬉しそうな藤乃がいた「ふじのん君は本当に変態だね。首を絞められるがらイクなんて真正のじゃあないの？」「はいっ❤️藤乃は変態です。お許しください」「さぁてそろそろこの手の展開にお約束のアへ顔ダブルピースをやるぞ」そう言うのが早いか彼はベッドに座っている自分の膝の上にペニスに藤乃をM字開脚させて座らしたと同時に近くのテーブルの上にあるビデオカメラの録画機能をONにした「いぇーい見てますか～おたくの清楚な藤乃さん今はこんなあられもない姿になっていまーす」「マスターごめんなさい。私 快楽に屈しちゃいました」画面に録画されたのは陽気な笑顔でピースしている男と声は陽気でアへ顔しているように見えて何故か涙目に見える浅上藤乃だった。>>678
「しかし久しぶりにふじのんの心の底から絶望する顔が見たくなったぜ。試しにふじのんの元マスターを性転換させて陵辱するか」そう男が発言した瞬間藤乃の表情がどす黒くなった「今なんて言いましたか？」だが男はそんな表情を気にせずに発言を続けた「いやふじのんの元マスターを雌落ちさせようとおもっただけだけど？」そう言った瞬間男のイチモツいやあらゆる体の部位がねじ曲がっていた「ギャアアアー！俺のあらゆる場所がねじ曲がっている。何故魔眼が使える･･･そんなに使ったら絶頂して意識を失って倒れているはず･･･」そして男は息も絶え絶えで疑問をぶつけた「さぁよく分かりません･･･ただ魔眼使えるようになったのは貴方の元マスター呼びでイラついたからです。あら･･･もう死んだのですか･･･」だが男は彼女が最後まで発言するまで待てなかったようで出血多量で死んだようだ･･･しかし絶頂は後からきて上からは大量の母乳が沢山でて下はたくさん塩吹きながら浅上藤乃はオ ナニーしながら倒れたが同時に扉が開かれて彼女の本来のマスターが助けに入ってきた「ふじのん！大丈夫 か･･･！？」だが言葉が途切れ途切れになったのも無理もない、部屋の中の惨状はねじ切られて血塗れになった男の死体と彼、藤丸立香が初めて一目惚れした浅上藤乃が母乳を撒き散らしながらオ ナニーして潮吹きしながら白濁まみれのマナプリズムを産み出しているから･･･藤丸はテーブルにあったビデオカメラを見たらここで何が起こったか分かるだろうと内容を見て絶句した。それは自分の浅上藤乃が同僚の職員にNTRされている姿を一部始終写していたからだったから･･･一方浅上藤乃は大好きなマスターにこのろくでもない姿と淫乱な自分に幻滅するだろうと落胆していたが突然お姫様抱っこさせられ「すまない･･･早く気づいてやれなくて、すまない･･･」と謝ってきたマスターにパニクったがすぐに冷静さを取り戻した「マスター貴方の同僚の職員を殺 してしまいました･･･そしてこんなふしだらな藤乃を許してくれますか･･･？」藤丸立香は泣きながら「あぁ君を許すけど同僚の職員を殺した罪は一緒に背負おう･･･そしてもうこれからは離さない」その返答を聞いた浅上藤乃は安心した･･･「ありがとう･･･ございます･･･」セイレムでアビゲイルの好感度を稼ぎ過ぎた上でラヴィニアの生存フラグを折ると突入するBAD ENDです
エロくは無いし読みにくいし男が侵されてるし書いてるうちにどんどん膨れ上がっちゃったけどどうかご容赦ください>>681
「ねえ、座長さん……？」
目も開けぬまま囁くような声は蜉蝣の翅よりも薄く、脆く。
マシュは「もう一度ラヴィニアを捜してみる」と諦めることを知らず、結果部屋にはアビゲイル・ウィリアムズと藤丸立香だけの空間で、病人のみならずその看護までもが動けずにいた。
「熱いわ……。体がとても熱いの」
何故ならば。
「でもわかるの。これは熱病なんかじゃないって」
人類最後のマスターは、これを知っている。男に抱かれて生きてきた女を、それを武器として扱う様を目の当たりにしてきたから。
「火照っているって、言うのよね……？ お腹の奥が熱を持つの」
輪郭も曖昧な瞳を蕩かして、ああ、この少女は『誘って』いる。
「ねえ、座長さん」
1度目と変わらない蜉蝣の声。けれど、それは、たましいを震わすような律動を持って、
「熱に触れてはくれませんか……？」
「私に、傷を付けてはくれませんか……？」
──藤丸立香を縛り付ける。
「汗を、拭くよ」>>682
「ふ、ぅん」
手の甲、二の腕、肩、首筋。
順に口づけをする度にアビゲイル・ウィリアムズは小さく震えた。服を脱いだことによる寒さではない。わかりきった『予感』がアビゲイルの晒された肌を粟立たせていた。
首筋に跡を付け終わった藤丸立香が頭を上げると、この部屋に二人残されてから初めてと言って良いだろう、二人の視線がかち合った。視線はしかしすぐに少しだけ下へ、唇に留まる。「この唇が今、私に」ごく短期の追思に気取られた隙に彼女は腰を抱き寄せられて、唇と唇が触れていた。最初は本当に触れるだけの、息継ぎを一度挟んでからは互いに舌を求め合う性愛のキスを。
そこから次の段階へ進むのに言葉は無かった。いやむしろ、其処へは一足飛びに到達したのだ。少女の肉体への侵入は、本来行われるべき前戯の類を一切経ずに果たされた。少女が求めていたのは、快楽ではなく痛みだったから。>>683
まず最初に来たのは明確な異物感。次いで肉が裂ける感覚。それらの後、一瞬だけ覚悟のためのような時間を置いて、灼熱感が濁流の様に流れ込んできた。
「────い、いぃぃっ！！」
痛い。痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い！
転んで膝を擦りむいたときよりも、悪戯を叱られて打擲されたときよりも、これまでの人生で得たどの痛みよりも鮮烈な痛みがアビゲイルを苛んでいる。脳の全ては痛覚で塗りつぶされて、舌は痛い、の三音すら形作れずに、けだものの唸り声のような音だけが口から漏れる。
しかも、
「うう、ぐぅぅぅぅあぁぁぁあっ！！」
終わらない。痛みのピークが瞬間瞬間で更新されてゆく。当然のことだ。今まさに開かれたその傷口を、ずっと抉られ続けているのだから。
「ごめんよ、アビー」
ごつり、ごつりと少年は傷口を、臓腑を抉りながら、泣いていた。未成熟な肢体を犯して得られるものなぞ異常者のための悦楽でしかない。異常者ではない少年にはこれが愛などではなく、薄汚れた暴力のかたちを為ていることが分かりきっていた。ただ罪悪感が針のむしろの様に少年の全身を刺すように苛んでいた。
けれど、少女は、笑った。少なくとも少年にはそのように見えた。それに見惚れて、一瞬だけ少年の情けない注挿運動が止まった。少年の泣き顔に手を伸ばし、涙を拭って、少女は言うのだ。「悪い子の私は罰を受けても当然なの」と。
こんな物が罰であってたまるか、と我が身を棚に上げて荒げた声は、その応えを知っていたかのような「いいえ」の三文字で遮られた。
「私は、いいえ、私たちは皆罪人なのよ。偉大なる神の御子が原罪を全て背負って行かれたというのに、誰もがこんなにも罪深い」
「だから、」
不意を突かれたように、少年の視界がグルリと半回転した。>>684
いや、違う。回ったのは世界ではなく彼自身の位置だ。
少女自身の身体を軸として90°、少年に軸を移してまた90°の合計半回転。繋がったまま行われたそれは二人の今の精神的な関係を如実に示していた。
すなわち、少女が上、少年が下。
ダラリと髪を下げて少年の顔に影を落とし、アビゲイル・ウィリアムズは言う。
「だからこの『罰』を受け入れましょう？」
笑っている。
「ちょっと敬虔ではないかも知れないけど、それでも貴方は善良だから」
見間違いようのない、ニタニタとゆがんだ悪意の笑みだ。
「私みたいな幼い子を犯すのが、とてもとても辛いのでしょう？」
顔に触れてくる彼女の手に脳内で危険信号が鳴り響くのを少年は聞いて、それでもなお動けずにいた。
「大丈夫、良くしてあげるわ。忘れられないほどに」
「私は悪い子だから」
瞬間、ゾクリと皮膚が裏返るような感覚が腰から 脳天にまで突き抜けた。恐怖ではない、性感だ。少女も少年も微動だにしていないのに、少女の裡だけが、縦横無尽に擦り上げ、吸い上げてくる。
半ば反射的に逃れようと上体を起こしたが、両腕が上がらない。しかし何故、と確かめる間もなく少女の口が、また少年の口を塞いでいた。
少女の舌が入り込んでくるのを阻む余裕は無かった。やすやすと侵入したそれの粘膜に触れたところからも今、腰の下から走るあの感覚が走る。
限界だった。ドク、ドク、と自らが脈動しているのがわかる。なんて、罪深い。自らの心にひびが入る音を、少年は聞いた。
けれど、そこで終わりではなかった。>>685
余りにも近い位置にあるその瞳は依然悪意の笑みを崩しておらず、精が放たれている今も尚、少女の蠕動は止まらない。
口腔を一通り蹂躙し終わったその舌は、持ち主の元へは帰らず、むしろより先へ、喉の奥へと進んだ。他人の舌という異物の侵入に少年は反射的にえづくが抵抗は意味をなさなかった。
舌に喉奥を犯されている。食べ物ではないものを腹に入れるのがこれほど苦しいとは、しかし、自分には相応しい苦痛だと思った。舌は少年が彼女にしたように、彼の臓腑への注挿運動が行われた。挿入る度に喉が拡張され、そのための器官に変えられていくようだった。引き抜かれるときは内蔵も全て一緒に持って行かれる様な喪失感があった。しかしそれも次の挿入で乱暴に満たされた。喪失と充足が交互に脳髄を埋め尽くす。純粋な暴力に耐えれるようにと脳が快楽物質を垂れ流しているのを自覚できた。嗚呼けれど、ヒトの舌とはこんなにも太く、飲み込みにくいものなのか？
疑問が、視線を少女以外へと向けさせた。例えば、何故か動かなかった両腕。見てしまえば何のことはない。ただ単に縛られて動けなかっただけだ。腕に巻き付いているのが灰色の、恐らくは頭足類の持つ指を持たない手、触手と呼ばれるものでなければ、だが。>>686
気付きは、更なる気付きを呼んだ。まずはそう、藤丸の腕を縛り付けている名状しがたき方の『腕』。これはどこから生えてきた？ 自明だ。ベッドの陰から伸びてきているのが今も見える。ではベッドの下を覗き込めば憎きこの腕の持ち主と御対面できるのか？ これもわかりきった問題だ。
──そんなわけはない。
何故ならば、何故ならば床に立つはずのベッドの足が、粘膜と吸盤に覆われた、数多の『腕』に飲み込まれている。いや、いいや床だけではない。壁も、天井も、藤丸立香の天地四方を囲う全てが、おぞましき腕の群生地帯と化している。ああいま、救急箱を乗せたテーブルが腕の海に呑まれた。このベッドが飲み込まれるのも時間の問題だろう。いつから己はこんな場所に居た？ いつの間に部屋は変貌した？ 最初に彼女の服を脱がせたときか？ 首筋にキスの痕を付けたとき？ それとも破瓜の痛みを与えたときか？ 答えを出すことに意味が無いと分かっていても、失敗を探して脳が過去の映像をさかのぼる。そうして、意味が無いなりに得た答えから藤丸は未だ口づけを続けていた少女から反射的に仰け反った。ゴポリと栓を抜くような音を立てて藤丸の喉から引き抜かれたそれは紛れもなく部屋一面を覆うおぞましき『腕』で、
「あは、ははは」
ズルズルと『腕』を飲み込んで少女は笑う、嗤う、嘲笑う。
「今更、怖くなったのね」
いつからと問うならば、この少女をこそ問わねば ならなかったのだ。
黄金の髪はその輝きの一切を失った白に、肌は血の赤が存在しない死人の灰に変わり果てている。そして、何よりもの異常の証がこちらを見返している。瞳だ。左右の二眼ではない。額に開いた鍵穴から、第三の眼がこちらを見ている……！
「でもね、もう逃げるには遅いわ」
そう言って、少女の細腕は藤丸立香を抱き抱えるように捕らえた。仰け反った程度では逃げるには足りないから。藤丸は未だ、少女と繋がったままだから。
「私のナカは気持ちよかったでしょう？」
耳元で、囁くように
「私に喉を犯されるのは、それ以上に嬉しかったでしょう？」
魔女の呪文が紡がれていく。>>687
「罪を犯したものは赦されなくてはいけないわ」
「そして赦されるためには、痛みが無くてはいけないの」
精根を吸い上げられているのを感じていた。全身の皮膚が恐怖で粟立っているのに、ソコだけが未だに血の熱と固さを保って赫然たる有様だ。ズルズルと内部で撫ぜ上げられる度に強いられる何度目かも分からなくなった吐精が意識を混濁とさせる。
「その『痛み』をヒトの社会は『罰』と呼ぶの」
「私達は誰もが罪人だから、誰もが赦されるように」
謳うような言葉は耳だけに心地良く、それでも、朦朧とした頭が危険信号を鳴らし続けるから先を言わせてはならないと手を伸ばそうとして、
「ああ、駄目よ。座長さん」
縛り付けられた手足は当然動くことは無かった。
「私を止められるのは、きっと、もうあなただけだけど──」
まるで、失われた誰かが居たかのように。
「──あなただって私を止められはしないわ」
可能性が指からこぼれ落ちるのを感じた。いや、この魔女の言葉が正しいのなら、こぼれ落ちたのはずっと前の事なのだろう。手遅れだったのだ。己の知り得なかった何かを取りこぼしたせいで、取り返しは付かなくなってしまった。床に落ちた硝子細工は二度と元にはもどらない。世界を、あるいは少女を救うには致命的に一手が足りなかった。
「罰を」>>688
指された指は長く真っ直ぐに藤丸の目を指している。くしゃみでもすれば避けようもなく目を突かれてしまいそうな距離なのに瞬きも、目を逸らすことも出来ないでいた。魔術の類ではない。藤丸立香自身の罪悪感が、おぞましき『腕』以上に少年の体を雁字搦めに縛り付けていた。
「貴方に罰を」
「幼い少女を犯し、傷つけた罪の対価を」
魔女の指が股に滴る血をすくう。同意の上だった、などとどうして言えようか。少なくとも彼の受けた教育は、その判断を少女にさせること自体を罪としていた。
「判決を下します」
魔女は今や判事であった。
裸身で、幼く、木槌を持たなくとも、その言葉に従わねばならぬと思わせる威厳があった。
「犯したように犯されなさい」
そして同時に被害者であった。故に下されたのは判決という名の報復だった。真っ当な裁判ではない。然り。魔女が行う裁判が、魔女裁判でなくて何だというのか。
ベッドが沈んでゆく。深く、深く、海の底へ向かうメッセージ・イン・ア・ボトルのように。床も、大地も既に形を為してはいなかった。おぞましき『腕』は360度全方向に犇めき、蠢き、しかし決して触れては来ず、まるで仕留めた獲物を前にした野犬の群の様相だ。
「それじゃあ私は次の判決があるから」
そう言って魔女は実にあっさりと立ち上がり、必然的に最後の繋がりもあっさりと断たれて、
「私にはそんなに悪い体験でもなかったから、貴方にとってもそうであることを願っているわ」
『腕』の内のいくつかが頭を垂れるが如く整列して形を為したそれは肉の螺旋階段であった。魔女は、一段一段、二足を用いて、ソラへと昇っていく。光は唯一上に、螺旋階段の伸びる先だけにある。魔女が一段階段を昇る度に、自分が数メートルも落ちていくような錯覚を覚えた。
役目を終えた段が下から順に解けて、藤丸を取り囲む群れの中に混じる。その内のいくつかの先端が横一文字に避けて硬質の白い何かをガチガチと鳴らしているあれは、歯か。つまりは口か。そうだ、確か己は口付けから始めたはずだと思い至ると同時にまさにその口を持つ『腕』が這い寄る。見上げれば最後の光も、魔女も消え失せていた。全ての段が解けて、まるで愛し子に触れるかのように口を持つ『腕』が手の甲を口付ける/食い破る。>>689
そも、藤丸立香の罪とは何であるか。劇と称して祈るために閉じられた敬虔な人々の眼を開いたことか。幼い少女を肉欲のまま犯したことか。
いいや。少なくとも今、糾弾されている罪はそれらとは違うものだ。
ある夜。今ではないある夜。一人の少女が狼に、あるいは動く屍体に、あるいは四本の腕と夥しい牙持つ怪物に追われていた。少女には一歩で七リーグを行くブーツも空飛ぶ魔法の絨毯もなく、痩せこけた手に持つのは精々が見えざるものを見えさせる粉薬程度。逃げながら深い森を走るには、体も、仲間も、何もかもが足りなかった。故に当然の帰結として少女はその肉体も、命も、少女が持っていた何もかもを貪られた。
しかしこれは本来ならば避けられたはずの自体であった。怠慢か、あるいは耽溺か、どちらにせよある個人のある選択が、こんなにも痛ましい死に至らしめた。もっと救われる最期だってあり得たというのに。
即ちその個人こそが藤丸立香。人類最後のマスター。魔女に拐かされた者。窮極に繋がる瞳を得た魔女はその可能性を知ることができ、そして許さなかった。
故に少年は、少女と同じように、身体を引き裂かれ、食い千切られ、その後に僅かに残った肉片が蹂躙されてようやくその罰を終える。
『野犬の群れの様相だ』などとは笑わせるものだ。アレは直截に少女を食い漁った狼のメタファーでしかなかった。魔女にとって何が痛みをもたらすかなど些末事に過ぎない。痛みが与えられる事こそが彼女の目的だ。どれほど大根役者であろうと役をもって舞台に上がれば魔女はそれを良しとする。現に藤丸は自身に行われている捕食が、再現、再演であることに気付いてもいない。まず令呪を奪い、次に詠唱を行えないよう喉を潰された、等と年齢不相応に戦場慣れした頭で考えている。それが意味するのは単に少女がそう食われた、ただそれだけだというのに。
だがその無意味な思考もじきに終わる。身体を食い尽くされてはグールとしての蘇生も叶わず、ただ空虚な死が訪れるのみだろう。ああ、いま。前に伸ばされようとしていた手の無い腕がパタリと落ちた。死だ。後にはおぞましき『腕』たちの咀嚼音だけが暗闇に木霊する。>>690
──月下。
カーター邸があったはずの場所
しかしそこには建物の類は何もなく、黒く、暗く、完全に不透明な液体の水面が一面に広がっていた。
アビゲイル・ウィリアムズはその水面に波紋を立てて直立していた。
その表情はある種の決意に固められ、揺らがず、額の三眼だけが真正面ではない方を見ている。
言葉は無い。無言のままアビゲイルは三眼の見ていた方へ向き直り歩き始める。村の中心、公会堂の方向だ。
ヒタヒタと歩みを進めるアビゲイルの隣に音もなく水面を割って現れたものがあった。『腕』だ。『腕』は良く出来た従者のように無駄の無い動きで恭しくアビゲイルにあるものを差し出した。それは黒とオレンジのリボンがあしらわれたつばの広い三角帽。
「ああ、」
何かに気付いたかのような声を漏らしてアビゲイルは帽子を受け取る。
「誰にでも、読み書きのできない人にも、古い因習に囚われた目の見える盲人にでも、私が魔女だと一目で分かるようにしなければならないものね」
乱雑に、さもどうでもよさそうにアビゲイルはそれを頭に載せた。身にまとうものはそれ一つだ。けれど恥じらう様子は一片もなく、全身の肌は星の妖精の如く青白い。>>691
「まずはこの村から始めましょう」
言葉と同時に景色が一変する。現れ出でたものがある。夜空に、地面に、木立の木々に浮かび上がったそれはアビゲイルの額にあるそれと同じものだ。鍵穴。その先には行けないことの象徴のようで、その先が、確かに在るのだということを保証するもの。それらの内のいくつかはこの鍵穴達が此方の法則に従っていないことをわかりやすく示していた。例えば、木立のシラカバの若木に浮かんだ鍵穴は幹も枝も細すぎて奥の夜空に輪郭がはみ出している。当然、遥か何億光年も彼方の天球面と数メートルの位置にある木とをつないだ壮大なトリックアートなどではない。現にアビゲイルが歩みを進め、視点の移動が成されても鍵穴の形は破綻せず、依然として幹の表面と夜空の果てとを跨がっている。あたかもこの風景を切り取った絵画にペンキで上から書き足されたかのように、異なる法則が、この村を浸食していた。
「幾度もこの村を見てきたわ。幾度もこの世界を見てきたの」
「出会う誰もが善良で、敬虔で、愛すべき隣人だったわ。その誰もが傲慢で、頑迷で、偏見に満ちた唾棄すべき悪人だったの」
「だから祈りましょう。願いましょう。彼らの安らぎと温かさに包まれた健やかな明日を」
「そして下しましょう。裁きましょう。彼らに刻まれた汚泥にまみれた罪業に対する贖いを」
徒歩で行くにはまだ遠いはずなのにいつの間にかアビゲイルは公会堂へと辿りついていた。梯子も翼も無いはずなのにその屋根の上に立っていた。
「それらはどちらも一つの解によって為されるわ」
アビゲイルは手に持った巨大な鍵を掲げる。一面に浮かぶ鍵穴の対であるそれは先端に雫を抱えていた。けれどもすぐに雫は重力に負け、地面に落ちていく。わずかの間空中にあった雫はカーター邸跡地を満たしていたものと同じく、完全に不透明で暗く、黒い。
「全ての人が救われるように、全ての罪を雪ぎましょう」
地面に落ちた雫はその材質を無視して石畳に波紋を広げた。波紋は、触れたものを全てあの黒い液体に変えてゆく。波紋は止まることを知らず、誰もを、あらゆるものを飲み込んでいく。>>692
「Ygnaiih……ygnaiih……thflthkh’ngha.」
薔薇の香りが一面を満たしていた。けれど、浮かび上がってくる者は誰もいなかったからそれを知るのはアビゲイルだけだ。たった一人のアビゲイルは言葉を紡ぐ。
「我が手に銀の鍵あり。虚無より現れ、その指先で触れ給う。我が父なる神よ。我、その神髄を宿す現身とならん。薔薇の眠りを越え、いざ窮極の門へと至らん」
一面の鍵穴が青白い光を放ち始めた。『向こう』にいる既存の言語では表せない何かがアビゲイルの言葉に応えたのだ。鍵は既に開けられている。ドアノブを捻れば簡単に扉は開くだろう。そして扉は開けられるだろう。それを阻むはずだった者は一番最初に暗い海に堕ちたのだから。
「お父様、お願いします。どうか皆を、我らをお救い下さい」
海は広がり続ける。とうにセイレムは全てが沈み、その指先はアメリカという国家に触れようとしていた。いずれはこの星を覆いつくすだろう。
「どうか、どうか我らに永劫の苦痛を」
そう言ってアビゲイルは自らも暗い海に身を投げた。一面が黒き大海原と化しても屋根の上と同じ高さに浮かんでいたというのに。
「は、はは」
海の中では、無数の腕が人々を『救って』いた。ある者は首を絞められ、ある者は全ての穴を犯され、ある者は体を引き裂かれ。すべての苦痛がそこにはあった。そんな光景を見てアビゲイルは、笑う。
「あはははははははははは！！！」
一本の腕がアビゲイルの腹を貫く。アビゲイルもまた、救われるべき人類であるから。二本、三本と続けてアビゲイルを貫くがそれでも少女は笑うのを止めない。
全ての人が溺れていく。暗い海に、苦痛に、異界の存在に与えられた救いに溺れていく。見ればアビゲイル以外の者も、頭部が残っている者はみな、口元に恍惚とした笑みを浮かべていた。
誰もが救われていたのだ。誰もがその責め苦を罰として受け入れていたのだ。だから誰もが沈んでいく。深く、深く、海の底へ。抗うものは誰もいなかった。
宇宙に浮かぶ青い宝石のような惑星は今、黒一色の静かな球に姿を変えた。それをもってここに人類すべての救済は成った。しかしそれを知るものは誰もいないだろう。最早この星に知覚を持った者は誰一人としていないから。
――BAD END――以上です
途中で行数オーバーして慌てて切ったのは内緒
ヒロインとセックスしてBAD入るのは常識だよね！！ぱん、ぱん、と僅かに濡れたようなものが打ち付けられるような音が響き渡り、若い青年の嗚咽のようなものが聞こえる個室。
そこには、異形へと身を堕とした一人の男と、人類最後のマスターである藤丸立香が交わっている風景があった。
「ぐすっ……うっ、ゃ…だっ、ひっ…うぅ」
その目はただただ虚ろで、涙を流しながらも拒絶の意を示す。
正常な意識は飛び、半ば気絶しているような状況でも本能的な忌避感が身体と声に現れる。
そんな中、異形が一際大きく腰を打ち付け、その衝撃か否か、立香が目に光を宿し──────どうして、こんなことになったんだっけ。
自分の尻からぐちょぐちょと粘りつく音が聞こえ、別段それが気持ち良い訳でもないのにピン、と天井を向いている自分の性器を見ながら虚ろに考える。
確か、微小な特異点の修正に向かってレイシフトして。そこで起きた戦闘中に目の前が真っ白になって──
「あっ、藤丸君正気になったんだねぇ。僕のコレをイヤイヤしながらも受け入れくれて、その後何回か突いただけで意識が飛んじゃってたから心配だったんだよ？それじゃ引き続き、子作り頑張ろうね！」
「えっ、何を……い、いやっ、やめ…ろ！俺男だぞ！？」
目の前の人間をやめた様な、肉塊のようなものと人型が混ざり合ったようなナニカは知ったことかと腰を打ち付けながら醜悪な笑みを浮かべる。「大丈夫だよ。僕と君とならいい子供が出来る筈さ。……そんな風に身体を弄ったしね」
「──は？それって、どういう……んっ！？」
自分のアレに急な快感が襲ってくる。外側から、尿道の内側から、至る所から激しい快楽が。そして、それだけではなく。
「しりっ、しりがおかしっ……あ、あうっ！」
気持ち良くなんて無かったのに。急に後ろが突かれる度に後ろから脳に向かって快楽の電流が走る感覚がする。
「今のままじゃ、赤ちゃんなんて作れないからねぇ。ちょっと身体を改造させて貰ったよ。
大丈夫、赤ちゃんを作れるようにさせて貰ったお礼に初体験でも気持ち良くなれるように魔術で身体の機能を弄ったから。ね、気持ちいいでしょ？」
「い、やだぁっ！ひぐっ、ぬけよぉっ！そんな、の、無理だっ…ひあっ！」
ビリビリと脳が痺れる。死ぬほど痛かったモノがすんなりと入ってそれで気持ち良くなっている自分に心底吐き気がする。それでも快楽は許してくれず、自分ではどうにも出来ない程に身体中を這い回る。「ほら、コ・コ。此処が君の体に新しく出来た赤ちゃんが出来る所だよ。僕のでツンツンって突いただけで凄く気持ち良いでしょ？」
「あっ、お、あがっ、やっだ、〜〜！！」
舌が出てしまい、空気を求めるほどの快楽が立香を襲う。その快感は、男が生きていく上で必ず得ることがない快楽。……それが、大人にもならぬ青年の身体を容赦なく責め立てる。
「な、んでっ。なんで、俺なんだよぉ…！男なのにぃ、何も出来ない普通の人なのにぃ…！」
話から、目の前の化け物が魔術を使えるような怪物で、子供を作ろうとしてるのがわかる。でも、それならなんで俺なんだ？俺以外にも人はいるだろうし、何故男の俺なんだ？
「立香君は理由が知りたいんだねっ、なら教えてあげるよ。───君が魔術回路を持ってて、相手を探してる時に一番最初に目に入ったから。それだけだよ」……意味が、解らない。解らない解らない解らない解らない解らない解らない解らない。
俺の魔術回路は脆弱なものだとドクターに聞いた。魔術の道を進むには余りにも頼りないほどだと。
それなのに、運悪くコイツの目に入っただけで捕まった？何もしてないのに、何も俺はしてないのに。
嫌だ、酷く気持ち悪い。それなのに頭は引き続き快楽を訴える。
いつのまにか化け物の体表から触手のようなものが俺の股間を包み、激しい快楽を与え続けているのに気づく。
裏筋を丁寧になぞり、雁の部分を包み込み、亀頭の部分を激しく、しかし痛くならないように擦り上げる。玉は優しく揉まれ、尿道も中でぐちょぐちょと動く。
痛覚は、改造で消されたのか。それとも慣れて感じなくなっただけなのか。どちらにせよ、この状況は自分にとっては酷く甘美で、残酷で。
「あっ、んあっ！抜、いて……お願いだから俺のナカの奴全部抜いてよぉ！全部わかんなくなるからっ！マジで頭イッちゃうからぁ！」
「いい！いいよぉ！もうすぐ僕の種を君に注いであげるからねっ！もうすぐお母さんにしてあげるからねっ！」
「いっ、いやだぁぁぁ！！助けてマシュ！ドクター！まだ、まだ俺は頑張らなきゃいけないのにぃ……」
ぱんぱんぱん、と腰の打ち付けが激しくなる。それと同時に快楽はより一層激しく、より一層自分を包んで離さない。
念話も、ナビも通じないこの空間で、どれだけ足掻いてもこの化け物は俺を離してくれない。「出すっ、よ！可愛い赤ちゃんを孕んでねっ！」
ビュッ、ビュルルルルルルッ！
「い、やぁ……やだよぉ、離せぇ……」
ビューッビューッと内に液体が放たれる感覚がわかる。足と手で押し退けようと足掻いているけど、アレから搾精されるかのように精液が掻き出され、その快楽で力が入らない。放たれる液体で、腹が膨れていっているのが何となくだがわかってしまう。
「これじゃあ、終わらないからねぇ。まだ何回も出してあげよう。それこそ、妊婦さんみたいな格好になるまで」『──マシュ！そこの通路を右に曲がって二番目の部屋だ！そこに立香君はいるっ！』
「了解しました！ドクターは引き続き周囲の警戒をお願いしますっ！」
先輩が戦闘中の謎の閃光で姿が消えてしまった。これは、私のミスだ。そのせいで先輩は今、こんな所に連れ込まれている。
「マスター、マスター……！どうか、どうか御無事で…！」
目的地のドアを思いっきり盾で突き破る。先輩の生命反応は未だある。だから、まだ───
腹部がぷっくりと膨れていて。それでもなお、行為を繰り返されている少年。
───その部屋の光景は、世間を知らない無垢なる少女には受け入れ難く。
「せ、んぱ……い？」
「ん、立香君ちょっとばかし喜んできてるのかなっ？自分の後輩にママになってる所見られるの気持ち良いの？」
「あー……………あっ、………あー♡」「……！先輩からっ、離れてっ！」
先輩にくっ付いているエネミーを無理やり盾で吹き飛ばす。敵性反応は消滅していないが、後続のサーヴァントの方々が処理してくれているはずだ。
「先輩！わ、私です！マシュ・キリエライトです！私のこと、わかりますか！？」
必死に呼びかける。私のことを、知覚してくれていると信じて。
「ま………シ………？」
───ほんの少しだけど、「マシュ」と言っているのはわかる。わかるが……
そう、今の彼の身体には、もう。
あの、醜悪で気持ちの良い、肉の塊の姿と。胎の中で動き回る、化け物の精しか感じ取れない。>>680
ごめん。ぐだ×藤乃は地雷なのでNGさせて頂きます。でも頑張って書いたのは伝わりました。これからも執筆頑張って下さい。オリキャラ出ます。
バレンタイン・デー。南極カルデアにも 愛を語るこの日はやってくる。 私は自室で大きく深呼吸をした。 心臓がバクバクと大きな音を立てて鳴っている。
「ーー ついに来てしまったわ」
私が胸に抱いているのはカルデアに召喚された料理上手な英霊、エミヤからレクチャーを受けた本命のチョコレート菓子である。 これまた器用な女性サーヴァント陣に指導を受けて可愛らしくラッピングもしてある。
「 大丈夫落ち着いて私、ずっと憧れてた人に渡すだけなんだから」
部屋に出る前に備え付けの鏡でもう一度容姿を確認する。
化粧はしたが正直地味だ。肩まで伸びたセミロングの癖のある黒髪、 メガネの下には やや大きな黒目がちな目がある。20代後半に入ってもティーンエイジに間違えられるのはマスター立香と同じ人種のせいばかりではないだろう 。 同僚達には二人並ぶと、「 ハイスクールの同級生に見える」と言われていた。私自身は元は一般のスタッフで、こんな事になる前までは魔術の知識は浅かった。 マスターと同じで日々勉強し、英霊たちから学ぶばかりだ。 もっと知識があればもっと的確にサポートができるだろうにと 悩み、内心いっぱいいっぱいになっていた私に、「 もっと肩の力を抜いていい」 言ってくれたのは、あのケルトの戦士だった。
ーー神代の美人を見慣れた彼には私なんて 路傍の石だろう。 でも明日をも知れないこの場所で、必死に戦っていく中で彼に抱いた恋心は、私が今を生きる原動力になっていたのだ。
「ーー『好きな人に 女の人にしてもらいたい』って、はしたないかしら？」
廊下を歩きながらこっそりと呟いた。>>704
実は私は、恋人がいない歴=年齢だ。 アメリカの大学に通っていた時は、東洋系の幼い顔立ちと小柄な体格、 ガリ勉の地味な性格で、世の男の子たちには見向きもされなかった。
「 彼女、実は小学生なんじゃないか?」
と、周囲が噂していた事も知っている。 カルデアにシステム管理の技師として就職してからも、 周りは私を娘のように見ていて、女性として扱われたことがほとんどなかった。
「 アットホームな職場なのはありがたいことだけれどね。 私だってお姫様抱っこから始まる女の子の 大事な一夜だって考えない訳じゃないんだわ」
そしてもし叶うなら、 初めての相手は豪快に笑うあの人がいいな、なんて思ってしまうのだ。
もうすぐフェルグスの居る食堂の前だ。 お酒好きな人達の希望があって、カウンターバーが併設されている 。 各自お好みでカクテルを作って、交流を深めているらしい。 フェルグスは 戦い以外は ここにいることが多かった。>>705
食堂の入り口からそっと中を覗く。 人のいる前で渡すのは恥ずかしい。 フェルグス以外に誰かいないか確認しようと思った。
「マスター、これはそういうことか？」
フェルグスの席の隣には、オレンジ色の髪の少女が座っていた。
(「そういうこと」って何かしら？)
私も立香も フェルグスの 言ったことに理解が及ばなかった。
「 まあ、少し待っていろ」
フェルグスはカウンターの中でシェイカーを振る、 酒好きの同僚に声をかける。
そしてマスターの前に 2杯のカクテルと、 キーホルダーのついた鍵がそっと差し出されていた。 カクテルの色を見て分かった。 私が憧れていた小説のワンシーンのようだった。 都会の大人の男女の恋の始まり。
カクテルを前に戸惑う立香の耳元にフェルグスが囁く。
「 もう部屋はとってある」
ーーカクテル言葉とともに、スマートにロマンチックに二人は 部屋へ消えていくのだ。
立香は差し出されたカクテルを前に、まだ意味が分からないようだった。 成年の彼女にカクテル言葉などわからないのだろう。バーテンダー役の同僚は伝えるべきか思案しているようだった。フェルグスの人となりは分かっているが、果たして未成年にこれを勧めていいものだろうかと、 同僚は苦悩しているのだろう。 だけど私は そこなことに気を 配っている余裕はなかった。
(このままだと 私 失恋する)
頭が真っ白になっていた。 そのまま勢いでカウンターバーの所まで走っていた。
「ーーフェルグスさん！あの！これどうぞ！！」
驚くマスター達の前で、勢いよくフェルグスに 綺麗にラッピングされた チョコレートを差し出す。
「そ、それと！ 私にも同じカクテル下さい！ 今日じゃなくていいので、 お願いします！！」
しどろもどろの、声ばかり大きい告白になった。 顔は恥ずかしさで真っ赤で、目は泳いでいる。 チョコレートを差し出す手はブルブル震えていた。>>706
(ああ、ダメだわ。失恋決定だわ)
私の頭はそれでいっぱいだった。
(とても格好悪いわ！ その上未成年の立香の前で、私からフェルグスにお誘いをかけるってどうなの！？この子の教育に悪すぎるわ！！)
一人でぐるぐる考えて、泣きそうになっている私を、フェルグスがふわりと抱き上げた。 夢にまで見たお姫様だっこだった。
私を抱えたフェルグスがにこりマスターに笑う。
「ーーマスター、すまんな。先約が出来た。 返事はまたゆっくりと聞かせてくれ」
「ーーえっと、うん。頑張ってね？」
立香は何故か、フェルグスに抱えられた私に向かって「頑張って」といったのだった。 バーテンダーの同僚は、 親指を立てて「グッドラック」とジェスチャーしてきた。 私は何が何だか分からないままフェルグスに抱えられ、彼の部屋へ連れてこられたのだった。>>708
途中で送ってしまった
「わぁ！」
私は思わず歓声を上げた。夜景を臨む大きな窓、キングサイズのベッド 。 大都会のラグジュアリーなホテルの一室が、そこに出来上がっていた。
「 キャスターのクー・フーリンに声をかけてな。 カルデアのシステムスタッフと一緒に魔術を組み込んで、 それらしく変えてもらった」
「 シミュレーションの映像と音のシステムは私も考案してたんです。魔術師じゃないから機械の管理しか出来ないけど、皆がどこか違う場所に旅行に行ったら気持ちになれたらいいなって思っていて」
私が「シュミレーターの外でも空間を変えられないか」と、「カルデアの施設内にリラックススペースを作る計画」をダヴィンチに前から提案していた。 職員各自の部屋に、 理想のリラックス空間を投影して心身を休めるようにする 計画だ。 当初は人手不足からそれは叶わなかったが、この部屋の変化は、魔術師たちの協力もあって遂に計画が成功したということだ。 嬉しさに思わず声が弾んだ。
「 その心配りがマスターや俺たちの何よりの助けになっている。言っただろう？『肩の力を抜いていい』と」
フェルグスの 優しい声がじんわりと胸に響いた。
「良かった。ーー皆、必死だったから、 少しでも外に行って、気持ちが元気になればいいなって思っていたんです」
自分の仕事が 皆の役に立っていた。 改めてそれを教えられて胸が熱くなる。嬉し涙が滲んだ。
「ーー 何よりそのおかげで お前を抱けるのだからな」
「ーーへ？」
一瞬何を言われたかわからなかった。>>709
そっと、壊れ物を扱うように ベッドの上に下ろされる。 太い戦士の腕が鉄格子のように自分を囲む。 獣の気配を纏う男が優しく笑った。
「 酒の意味は分かっているんだろう？」
顔がみるみる赤くなるのがわかる。私は小さく頷いた。
「『最高のめぐり逢い』と『誠実な愛』です」
「ーー その言葉通りにお前を愛しても構わないだろうか？」
心臓が壊れそうだ。私はぎゅっと目をつむり、しかし大きく頷いた。
「ーーいい子だ」
ささやき声と共に唇が落ちてきた。
その後のことは正直、 口にするのは憚られる。 あんなに恐ろしいことはこれまでなかったし、 そして、あんなに幸せなことはなかった。 私は何度も昇りつめて、そして落ちていったように思う。荒れた大河を流れる落ち葉のように、抗う事も出来ずに流され続けた。
翌朝は腰が抜けて立てなかった。 フェルグスにかかえられて自室まで送ってもらった。去り際には頬に口づけられて、また顔が赤くなった。
部屋のパソコンからシフトの調整の連絡をしようと思ったら、ダヴィンチから既にメールが入っていた。
『 バーテンダー君から聞いて事情は知ってるよ！お大事にね！』
どうやら私の告白はカルデア中に筒抜けだったらしい。 立香に変な所を見せてしまったと思い、ベッドの上で一人悶々とした。でも、幸せだった。 よろよろとベッドから降り 鏡の前に立つ。 昨日と同じ地味な顔 。 それでもその表情は昨日とはまるで違っている。
「 恋をすると世界が変わって見えるってこういうことなんだーー」
昨日のことを思い出すと胸の奥からじわりと喜びが湧き出す。
(ーー 明日からまた頑張ろう)
鏡の中の私は明るく笑った。>>710
R 18スレで 心に響いたところから勢いで書いてしまいました。
オリキャラは外見はマープル女史みたいな人。中身は根っからの善人の日系アメリカ人です。 ああいう隔離された場所ではカウンセラーはもちろん必要だけど、リラックスできる空間を作る技師も必要だと思うんです。
魔術師じゃないから、本来なら自分の割り当てられた職務以上のことは知り得なかった人。英霊と会う事も無かった人が 彼らに生きる勇気をもらう、 そして与える人になるというのはロマンがあります。
この人は多分、2部で亡くなってます。
2月14日にフェルグスが一人でお酒を飲んで、隣の席にカクテルが用意してあったら、 それはきっとこの人への餞です。
長々と失礼しました。>>711
最高でした。直接行為の描写が泣くともケルトの英霊の矜恃を感じさせる流れが憎いです流石叔父貴……
そして後日談はやっぱ物悲しいものですね。そっと花をたむけるような叔父貴の後ろ姿が思い浮かびますが、それもまた美しく情熱的だと思えます。>>711
その夜の営みが三度ほど過ぎた頃だった。フェルグスは胸に抱いていた小柄な体をそっと離し、寝台に横たわらせた。黒髪の女の体は汗に濡れ、肩で大きく息をしていた。疲れた様子は全く無いフェルグスは、彼女の傍らに横になり、あやすように髪を撫でた。女の顔はみるみる赤くなった。蚊の鳴くような声で言う。
「ーーごめんなさい、私慣れてなくて」
「いや、楽しいぞ。お前のようないい女と寝床にいる喜びは堪えられん」
『いい女』と言われた途端、顔を手で隠してしまう。そこもまた可愛らしかった。
女は男を相手にするのは初めてだったようだ。初心な反応を楽しみながらも幾度も気をやらせた。 カルデア職員制服を脱がせると、子供のような体格ながらその体は女として出来上がっていて、 フェルグスの指が触れる度に甘い声を上げた。
「ーー楽しいぞ。本当だ」
顔を寄せ、女の赤い耳元で囁いた。 そっと手を取り、 露になった頬に口付けを落とす。女の肩が跳ね上がった。
(懸想される、というのも良いものだ)
フェルグスは嬉しそうに笑った。
「さて、少し休むか？何か酒でも飲むか？」
「お水を頂きたいです」
「分かった」
ホテルを投影した空間には、小さなカウンターバーがある。 中に設置された冷蔵庫からミネラルウォーターのペットボトルを持って、フェルグスはベッドに戻った。キャップを外して女に手渡す。
「ありがとうございます」
礼を言ってゆっくりと水を飲み始めた。>>713
「 これはお前の仕事だったな。『 個人の心理状況を投影して、部屋の中に理想の空間を作り出す』だったか？」
ベッドの縁に座り、部屋を見回しながらフェルグスは言った。 バレンタインということで、大人の付き合いをする相手を誘う場所としたフェルグスの心理状況を投影して、彼の部屋は今こうなっている。
「はい。 元々空間デザインと、カウンセリングを学んでました。VRも参考にしてシミュレーターの開発も」
「『科学』か。 俺のいた時代とはまた違う学問ができてるのだな」
「私も『魔術』のことは全くわかりませんでした。 ーー私は SF 映画みたいな『 宇宙船の生活空間のデザイン』をやってみたかったんです」
「 船の設計か？」
「えっと、 少し違います。 今は船に丸ごとお城が乗ってるようなものだと思ってください。 今王様やお姫様がいて、大臣や兵士がいる。 船で彼ら全員で、目的地まで本当に遠い距離を行く。だから、彼ら全員の願いを、全て満たせる船を作ってみたかったんです」
「と、いうと？」
「 船が目的地に着くまできっといろんなことがあります。嵐にあったり、 ずっと同じ場所にいて上の人と食べるご飯も違って、鬱憤が溜まった兵士がいたり。 お姫様が新しいドレスを着たいと思ったり」
「それは船長の腕が試されるな」
「 そうですよね。だから船乗りのサーヴァント達はほんと凄いと思います。でも、船長の采配だけじゃなく、『船が形を変えてくれたら楽だ』と思いませんか？ 姫様のドレスを船が作り出して、 疲れてる人がいたら船の中からマッサージ機が出てきて按摩してくれて。ーー故郷が見たいと思った人の前にはその風景が現れるんです」
「それは確かに便利だな。しかし、今度は船に依存してしまわないか？」
フェルグスの言葉に女は身を乗り出した。
「 そうなんです！ その塩梅が難しくて！！ でもそれ以前に、そこまでの技術がまだ私達の時代にはなかったんですよね。カルデアでキャスター達に魔術を併用してもらって、ようやくそれに近いことができました。今は 個人の部屋をイベント色に塗り替えるぐらいですけど、 楽しんでてもらえればいいなって思います」
女は笑う。当初の緊張も消えて、仕事を語る眼は誇りと希望に輝いている。>>714
「ーーカルデアが、世界が大変な事になって。 ゴールも見えない場所に向かわなくちゃいけなくなった時、これが皆の役に立てばいいって思ったんです。 立香に、一般人の子に全部任せちゃってる。だから少しでもあの子に元気になってもらいたくて。 最初はハロウィンのぬいぐるみ飾るくらいだったんですけど、 今は皆さんの協力で、いろんなことができるようになりましたーー」
語りながら女の目には涙が滲んでいた。フェルグスは女の体を抱きしめた。
「ーーでも、まだ足りなくて。私は無力だと思ってて、そんな時『肩の力を抜いていい』って言ってくれて嬉しかったんです」
フェルグスの腕の中で、涙声で女が「だから貴方を好きになった」と告白して来た。
「ーーいい女だな」
フェルグスは本心からそう言った。体を一度離し、泣き顔を両手で包んだ。優しく唇を奪いながら女の体をベッドにもう一度押し倒す。
甘い果実を実らせる樹のような女だと思う。 この女が自分の果実を甘くするのは、風雨から身を守るためではなく、 鳥に食べさせて己の子孫を繁栄させるためでもなく。只「食べる者を喜ばせたい」という願いなのだ。
女の『他人に与える事を喜ぶ善性』を、フェルグスは愛しく思った。
そこからは、フェルグスは容赦しなかった。朝まで体を貪った。仕事の予定を知らない訳では無かったが、愛する事こそが女の誠意に応える事だと理由付けた。朝日が昇る時間、フェルグスは女の体を湯で濡らしたタオルで拭い、身支度を整えた。夜勤シフトの職員との交代まで1時間ほどある。腰が抜けた女を腕に軽々と抱え、人気の無い廊下を静かに移動した。
何も会うことなく女の部屋に到着しそっと寝台の上に降ろした。
「あの、ありがとうございました」
羞恥で小さくなっている女を励ますように、頬に口づけする。女はまた、耳まで赤くなった。
「いい女なのだから胸を張るといい」
声をかけ部屋を離れた。
今のフェルグスの体には気力が漲っていた。 どんな強敵にも勝てそうだ。フェルグスは揚々と廊下を歩いて行った。
バレンタインの真夜中、ノウム・カルデアの食堂でフェルグスは一人で酒を飲んでいた。 隣の席には、誰が飲むわけでもない2杯のカクテルが置かれている。
キールとブルーラグーン。 あの時彼女には送れなかった酒だった 。
「ーーケルトでは冥府には船で行くという話がある。 きっとその船も、お前は居心地よく改装するのだろうな。お前達の旅路に安らぎあらんことを」
フェルグスは一人で、戦う力を持たず、しかし心の強かった女の為に祈りを捧げた。>>717
フェルグスかっこいい…
実は今まであまり興味がないキャラだったんですが、この小説で好きになりました。ありがとうございます。―気が付いたら、いつもとは違う場所にいた。確か此処は―
「目が覚めた？良かった…なかなか起きなかったから心配したのよ？」
今の声でようやく目が覚めた。確かエレちゃんに『大事な用事があるから部屋に来て欲しい』と頼まれていたんだ。そしてここは冥界。本来彼女がいるべき場所だ。それにしても彼女の部屋に来てから何があって俺は此処にいるんだろう？
「そう。私が貴方を殺したの。でも勘違いはして欲しくないのだわ。私は貴方を憎いなんて思った事は一度も無いわ。むしろ此処にある、どんなモノよりも気に入っているのだわ。」
なんでおれのこところしたの。
「…貴方の事を守るために決まっているでしょう。貴方は優しくて真っ直ぐだけど、目を離している間に壊れてしまいそうなほど脆い。だから私のモノにして、片時も手放さずにおくの。
」
ましゅは。しんしょちょうは。みんなのところにもどらなきゃ。
「？どうして戻るの？ここには貴方を傷付ける物は何も無いし、貴方は誰も傷付けなくていいのに。」
あ、きんいろのめ。きれいだなぁ。
「だから、安心して私に預けて？ココロも、カラダも、タマシイも…永遠に、愛し続けてあげるのだわ…」初SSです。エレちゃんを発作的に曇らせたくなって書きました。巻き添えに藤丸君が犠牲になっていますが、女神様に全力で愛されたらこうなるのは仕方ないのではないでしょうか。エレちゃんは二部で戦っている彼をみたら、きっとこれくらい曇るのではないでしょうか。戦いで磨耗するくらいなら、冥界に閉じ込めるというのも、彼女なりの健気さの表れのように感じます。要するに、エレちゃんは健気で可愛くて、そういった娘の曇る様はとても美しいということです。彼女の魅力がうまくカタチに出来ていたらいいのですが…エミュレーションって難しいものですね。
ぐだ男×カーマのイチャイチャドロドロSEXです、最初に状況説明をした後描写に入るのでご理解下さい
アンバランスでサイケデリックな模様の町並みの中、違和感も無く町の風景に溶け込む一つの建物があった。
亜種特異点新宿、常夜の世紀末と化したこの場所で、かつてこの町の狂気に飲まれず特異点修復を成したマスターは、町の住人と同じように欲望に堕ちてしまっていた。その欲望の向け先はカルデアに召喚された一人のサーヴァント、彼を堕落させた本人である。
だが彼を責めることはできない、彼が今までどれだけの苦労をしてきた?どれだけの苦痛を味わってきた?どれだけの悪意を向けられてきた?それに比べれば彼の持つ欲望など、ほんのちっぽけで可愛らしい物だ。
だがそれも一人の青年を蝕むには十分だったのだろう、カルデアの良き人々には開かせないまま日々を過ごしていた彼は、次第にその至って正常な欲望の向け先を探すようになり···見つけてしまった。
アサシンとして召喚されたカーマ、愛の神。堕落を誘う彼女がマスターの歪みを見逃すはずが無かったのだ。彼女自身がカルデアに召喚されてそこまで時間が経っていなかったのも相まって、本来あったはずのマスターの理性の壁をすり抜けてしまったらしい。
今まで欲望をどうやって発散すれば良いかなどその目で腐るほど見てきたのだ、彼がこれから何をするかなど言われなくても分かるだろう。
そうだ、彼はカーマだけでは無く他のサーヴァントやカルデアの職員、信頼している自分の後輩にまで手をかけるように···ならなかった。あれぇ?
あーうん、『藤丸立香』がそんな事になる姿なんて解釈違い?目に余る?分かる。
という訳でぐだ男君はカーマに対してちょっとハードなプレイを楽しむくらいの変態になったのでした、ただ彼の性根のせいと言うか何というか自分が見たいからというか、彼はカーマの事が好きになっちゃったしカーマも彼に対して愛を抱くようになったらしい。
そんな二人のイチャイチャ退廃SEX、『マーラ·アヴァローダ』。良ければご覧ください。>>721
壁が薄いせいだろうか、隣の部屋から絶えず響いてくる狂ったような嬌声をBGMに二人は無言で唇を重ねた。
もう何回も繰り返しているからだろう、言葉を交わす必要も無い肉欲で出来た信頼関係は互いの求めるポイントを的確に刺激する。
だがラブホテルという環境で身を重ねるのは初めてだからだろう、『彼』はいやらしく響くリップ音に照れたように顔を引き···その身体ごと『彼女』は『彼』をベッドに押し倒した。
その情欲に満ちた目が見つめる先は、同じく情欲に塗れそびえ立つ『彼』の男性器。器用にチャックを口で開けた後一瞬の間に『彼女』は自らの口内にそれを納めていた。
その美しい顔が異物によって歪むのを気にせず、むしろ『彼』のモノに歪められる事を興奮するかのように『彼女』のフェラチオは激しさを増していく。竿の全体を舌で舐め回し、深く咥え込み、引いて、カリ首を甘噛みし刺激する。手を全く使わず口だけで奉仕する姿はまるで熟練の娼婦のようでありながら、実際には『彼』だけに捧げるための性技と『彼』が興奮する構図や表情を研究して産み出されたものであり、貞淑な妻として夫の歓ぶ姿を見たいがための行動のようなものだ。
だが『彼女』は分かっていた、『あなた』はこのままされるがままに私の口に射精するのを好まない。そもそも私が奉仕している現状は私がしたいからしているだけであって、本当に今日の『あなた』が望んでいるシチュエーションでは無い。
それを分かっていた彼女はふと思い立つかのように激しさを増していた口淫を止め、自然に『彼』の望む形に体勢を変えつつ自らの口からその肉棒を一切の躊躇いなく引き抜いた。
自らの唾液と相手のカウパーによっていやらしく光るそれを愛しそうに見つめた後、『彼女』は今まで満足に呼吸できなかった苦しみを晴らすかのようにわざとらしく大きく口を開け息を吸い始めた。>>722
犬のように四つん這いになり、口を開いた『彼女』の顔を掴む。そのまま躊躇いも無くその開いた口の中に自分の肉棒を再び押し込んだ。
おぐっ、という『彼女』のえずくような声を気にせず先程よりも深い場所で自分の肉棒を擦り合わせる。
『彼女』の喉奥を自分の一物で蹂躙し、道具のように扱うイマラチオ。もちろん『彼女』はこれをされる事に喜びはしないだろう、だが抵抗も拒否もしない。何故なら『彼女』はいつでも、どんな事でも···『誰にだって』、何を要求されても受け入れるからだ。少なくとも、愛の神としての『彼女』の在り方はそうだった。
何度も『彼女』と身を重ねてきた、何度も『君』と語り合ってきた、何度も『好きな人』を愛してきた、何度も『愛する人』に愛されてきた。
だが、その相手が『自分』から『誰か』に変わる日が来るかもしれない。
自分の胸中に湧いた苛立ちのせいだろうか、気がつけば『彼女』の口というオナホールを壊れる寸前まで使ってしまっていたらしい。
口が自分の肉棒で塞がれ更にその中身は精液で埋まっているからだろう、酸素を求めて鼻息は全力疾走の後のように荒くなり、こぼれ落ちた涙は四つん這いなので手で拭う事もできず垂れ流しになってその淡麗な顔を歪めている。
もう一度喉奥に射精をしてから肉棒を引き抜き『彼女』を観察する。
精液に溺れているような状態で口で息をしたからだろう、むせ返りながらも必死に荒く呼吸をするその無様な姿に、嫌悪感と優越感を同時に抱いた自分に少し嫌気が差した。>>723
『あなた』が私に射精してくれた精液を零さないように、無理やり飲み込もうとしながらも『あなた』の顔を見上げる。
何でそんな顔をするんですか、そんな顔は見たくないです。
自分自身が嫌いで、愛せなくて、ずっと自己嫌悪に陥り続けていた昔の私みたいな顔。
笑ってください、気持ちよくなってください、そんな下らない事を考える暇が無くなるくらい私を使って/抱いてください。
少し落ち着いた呼吸と共に、身体を仰向けにしてベッドに転がる。
『あなた』の欲望を好きなだけ吐き出せて、『あなた』の欲望を好きなだけ受け止められる体勢だ。
そのまま腰だけを動かし無様にセックスアピールをする。
へこへこ、へこへこ。とろとろ、とろとろ。くちゅり、ぴくん。
『あなた』に見られようとしている自分の姿を考えるだけで愛液が溢れるのが分かり、少し感じてしまう。
犯して、私を貪って。私のあそこで、好きなだけ気持ちよくなって。
私も気持ちよくなれるんです、嬉しくて、幸せなんです。
『あなた』にされるのが今までで一番気持ち良くて、今までで一番愛を感じて、今までで一番幸せです。
『あなた』以外なんて相手しません、私は『あなた』専用です。だから、もっと愛してください。
視線でそう訴えかける、身体で『あなた』の情欲を誘う、頭はずっと『あなた』の事だけを考えている。
そんな私をみて、『あなた』は―――嗤った。
やった、喜んでくれた。>>724
無様に腰を動かし、その視線で愛しそうに『彼』を見つめ、秘部から愛液をどろどろと垂らす『彼女』。
その姿を見た『彼』は欲望に塗れた嗤いと共に彼女に迫り、『彼女』の望み通り自分の肉棒を彼女の秘所に挿入した。
一切の抵抗なくいきり立つペニスはヴァギナの最奥にまで到達し、その後Gスポットを責め立てる。
何度も見たが全く飽きない『彼女』の感じる顔と膣の締め付けを感じながらも、今の『彼』はそれだけでは満足しない。
そこで『彼』は予定通り、『彼女』の首を絞める事にした。今まで一度もやった事は無いが、先程の『彼女』の姿を見てふとやってみたいと思ったのだ。
こちらを見つめる彼女に優しく笑いかけ、その首に手をかける。これ以上力を入れたら壊してしまいそうなほど綺麗な首を、徐々に力を入れて圧迫していく。
最初は不思議そうにそれを他人事のように見ていた『彼女』だが、しばらくすると目を見開いて驚愕した表情を浮かべ、ジタバタとその身体を暴れさせ始めた。死から免れようとする生物の本能だろうか、必死に抵抗する『彼女』だが···悲しいかな、手足は暴れても容易く『彼』に押さえつけられてしまい、抵抗に何も意味はなくなった。
むしろそれは余計『彼』の興奮と嗜虐心を煽るだけであり、更にギリギリと強く彼女の首は締め付けられる。
次第に『彼女』の抵抗は無くなり、半分白目を剥いたような目でで呼吸困難からか上気した顔になって行き、口から精液と唾液が混ざったもの、そして泡を少しづつ垂らし始めた。>>725
そんな『彼女』の様子に反してヴァギナは『彼』のペニスを強く締付け、更に膣内のヒダで刺激していた。まさに極上の肉壺と言うべきであろう、普段よりも快楽を与えてくるヴァギナと『彼女』の先程よりも酷く惨めに痴態を晒す姿を見て『彼』は激しく腰を振り始めた。
そして、されるがままに犯され続ける『彼女』もまた、意識を失いつつも快楽を感じていた。
今までに感じた事のない感覚、苦しさとそれが無くなりふわふわとして消えていく意識、更に下半身から感じる執拗に自分の弱点を責められる快感。
次第に『彼女』はガクガクと腰を痙攣させ始めた。酸素が足りない『彼女』の頭でも、必死に『彼女』の滅多に見れない姿と身体を楽しむ『彼』の目からしても、『彼女』が絶頂に近づいている事は簡単に分かった。
そして『彼』は更に強く首を絞めると同時にペニスで彼女のヴァギナを更に激しく責め立て、自身の『彼女』を同時に絶頂させようと試みる。
それに気づいたのか、自然に口から漏れ出したのかは分からないが、『彼女』の口からはうめき声のようにも聞こえる自身が絶頂しようとしている事を『彼』に伝える声が出始めていた。
そして束の間に、『彼』と『彼女』は同時に絶頂した。
『彼女』のヴァギナは『彼』のペニスをきゅうきゅうと意思を持って搾り取るかのように締め付け、『彼』のペニスは『彼女』の子宮へ精液を大量に吐き出した。
何度も『彼女』の口に射精していたというのに、『彼』の精液は量も濃さも今までと同等···いや、それ以上の状態となっており、瞬く間に『彼女』の子宮は『彼』の精液で満たされた。お腹からとぷんと精液が音をたてるような錯覚をするほど、『彼女』の腹には子種が入っている。
一方『彼女』はそんな事を気にしていられるほどの余裕は無かった。絶頂と同時に首から手は離されたが、余りにも大きく長く続く絶頂のせいでまともに呼吸もできず、ずっと荒い息を繰り返しながらも口から泡と精液を垂れ流し続けている。>>726
その絶頂の証とでも言うかのように『彼女』の下半身は痙攣を続けていた。『彼』が射精をしている間も、射精が終わった後も継続的に快楽を与え続け『彼』のペニスがその力強さを無くす事を許さない。
勿論その快楽は身体の持ち主である『彼女』自身をも逃さず襲い続けていた。息苦しさからの開放、荒く収まらない呼吸、今まで経験した事も無いような快楽と長さの絶頂、ほとんど飛びかけている意識、口から無くならない精液の味···執念だけで意識を保ち続けている状態である。
一方で『彼』も限界だった、度重なる射精の疲労、自分のための極上の肢体を味わい続けた事による快楽···今にでもベッドに倒れ込みそうなほどだが、それでも最後に『彼』にはやらなければならない事があった。
全く起き上がらない『彼女』の身体を優しく抱き上げ、熱い接吻を交わす。『彼女』の口内に自分の精液が残っている―――実際には『彼女』がキスされる事を理解した時点で全て飲み込んでいた―――事を気にせず、唇を触れ合わせ、舌を絡ませ、抵抗する気も気力も無い『彼女』に対する愛情を示すかのようにディープキスをする。
それがきっかけとなったのだろう、限界だった『彼女』はほのかに笑みを浮かべ意識を手放し、ほぼ同時に『彼』も『彼女』の身体を下にしてベッドに倒れ込んだ。
···だが、意識と身体は別物である。二人の身体は繋がったままであり、倒れ込んだ際の衝撃で二人は意識も無いまま絶頂した。
そのままどちらかの意識が戻るまで、『彼』のペニスは『彼女』のヴァギナに責められ続けるのだった。
おそらく、『彼』が『彼女』の首を絞めた時間よりももっと長く。
優しくも決して離さない、『彼女』の愛の形を示すかのように、ずっと、ずっと。
きゅうきゅう、びくんびくん、どぷっ、どろぉ、ぬちゅぬちゅ···ちゅっ。>>728
ふと、目が覚めた。
確か自分は、『彼女』を抱いた後意識を失ったのでは無かっただろうか。
『彼女』の極上の肢体を十二分に味わい、犯し尽くし···そういえば、彼女はどんな姿をしていただろうか?
少女の身体で自分の一物を必死に咥え込んでいた?
自分と同じくらいの年齢の身体で自分と繋がっていた?
それとも、女性の魅力が溢れる豊満な身体を使って自分を包み込んでいた?
何故か思い出せない···それを確認する為に、視線を上に向ける。
意識を取り戻した時から分かっていた、今自分は『彼女』に膝枕をされて、頭を撫でられている。
優しく心地よいリズムで眠気を誘う『彼女』の撫で方と、女性らしさを感じさせる肉つきの極上の枕をもう少し味わっていたいという堕落を誘う欲望を抑えて、『彼女』の顔を見る。
妖艶な笑みを浮かべてこちらを見る『彼女』は、自分が起きた事を確認するとゆっくりと口を開く。
そこには、自分の精液が溢れんばかりに入っていた。まさか『彼女』は、自分が目覚めるまで精液をその舌で味わい続けていたというのか。
自分に見せつけたからか満足そうな表情を浮かべた『彼女』は、垂れ落ちそうになった精液をくにゅりくにゅりと愛しそうに味わい咀嚼した後、それを全て一気に飲み込む。
ほう、と精液臭くなった息を吐いて、彼女はこぼれ落ちたかのように一つの言葉を呟いた。それに合わせて自然に自分も同じ言葉を口にする。
『ごちそうさまでした』>>730
乙！>>627
遅筆オブ遅筆になってますが続きを投下します。
ようやくえっちいシーンに突入……少しでも皆さんの夜のお供（意味深）になれば幸いです。>>627
「こ、こは……」
目を覚ますと、そこは観葉植物園の中。確か先程までは校舎の入り口にいて……私はプレラーティに……
ずるずると身体を這い回る存在を意識する。二の腕ほどはあろうかという触手が、大蛇のように絡みついている。激戦を経た身体は言うことを聞かず、脱出どころではなかった。
「（身体が熱い……この粘液のせい……？）」
触手が分泌する粘液が戦装束に染み込み、布地がぐちゅぐちゅと淫猥な音を立てる。女を狂わす魔毒に侵され、染みを作った股布の下で陰核がヒクつき、両の乳首は痛いほどに勃ってしまっている。
「おはよう、ジャンヌ。気分はどうかな？最高かな？こいつらにベトベトにされながら喘いでるんだもの、聖女というより性女だったね！いやぁ本当艶っぽかったよ！」
「だまり、なさい……！」
「ひゅう！本物の変身ヒロインっぽいじゃん？板についてきた頃が一番危ないって、それどの業界でも言われてるから」
「くぁ……ああ……う゛ああぁぁあぁああああっ！」
蠢く触手が一転してジャンヌを激しく締め上げる。プレラーティが指を鳴らすと漆黒の魔力が炸裂し、起き上がりかけた身体が地面へ沈む。
「どうだいギャラリーの諸君。君たちの希望の星、ジャンヌ・ダルクの醜態は？」
「な、んですって……」
周囲に目を凝らしてみれば、息を殺して身を潜めている人が――それも数十人はいる。生存者がいたことに一瞬安堵するものの、こんな場所に長くいていいはずがない。抵抗を封じるための人質だろうか。プレラーティの考えそうなことだ。
「卑劣な……」
「心外だなあ。簡単に殺.せるところを、君が襤褸雑巾になるのを観覧してもらうために生かしておいてあげたのに」
見知った顔も多くいる。寮生や少人数講義で席を並べた子も……そして、先程プレラーティの脇に抱えられていた少年も。
「みんなを解放しなさい！」
「あれ？命令できる立場？状態？身の程知らずは嫌いじゃないけど、生意気なのは駄目だな」>>733
言い終わるか終わらないかのうちに、数本の触手が鎌首をもたげる。
「寛大な僕の配慮もどこ吹く風、無慈悲な聖女サマは君たちが挽肉にされるところを早く見たいようだね？」
「っ！……止めなさい！」
「犠牲者1号はキミに決めた！精神的ダメージを狙えそうだからね。さよなら」
「うわぁああああ！」
どこにそんな力が残っていたのか不思議なくらいだった。叫びと共に戒めを引きちぎり、少年の前に飛び出すと腰の剣を抜いて襲い来る触手を両断する。続く攻撃も切り捨て、小さな身体をしっかりと懐に抱き寄せる。
「大丈夫ですか？」
「うん。ありがとう、おねえちゃん」
「よかった。今度こそ守れまし……」
会心の笑顔を見せるジャンヌの脇腹に衝撃が走った。視線を落とすと、灰色の異形に変化した腕と、飛び散る鮮血。
「な……んで……？」
「あ……が、GA……GAAAAAAA！」
見る間に巨大化していく少年。腕は4本へ増え、あどけない顔は崩れて怪物のそれと化す。
リビングデッド――グールは恐るべき怪力で、爪で貫いたジャンヌの身体を打擲する。
「う、く……プレラーティッ！あの子に一体何をしたんですか！？」
「実はね、もう殺してたんだ♪その子。ねぇ、迫真の演技だったでしょ？僕もその子も！ああ……惜しいなあ、君が助けられていたら、将来アカデミー男優になったかもだ！」
「そんな……ああ、うぁああああああああぁああ！」
がっくりと膝を折り、顔を覆って叫ぶレティシア。彼の心に傷を負わせてしまったと思ったのに。ついにその命さえ、自分の無力さが奪ってしまった！>>734
「待ちぼうけは嫌いだからね。ちょっと手を掛けてグールにしちゃった。でも君のその顔を見られたから苦労も報われたよ！中々イイ趣向でしょ？聖女に襲いかかるのは、かつて聖女に見捨てられた『少年だったモノ』でした！」
立ち上がれない。いや、立ち上がる気力が潰えかけていた。無防備にグールの一撃を浴び、華奢な身体が宙を舞う。剣が手からこぼれ落ち、勢いづいたグールと周囲の海魔に徹底的に打ちのめされていく。
「あぅ……あ、ぁ……」
ぐったりと倒れ込んだジャンヌの肢体に無数の触手が群がっていく。全身を粘液で汚しながら、コスチュームの内側にまで入り込んでくる。
「や、ぁ……駄目、中まで……入っ……ぁあぁあぁ！」
雁字搦めにされた四肢では抵抗のしようもない。完璧な女体美を誇るジャンヌのボディを、異界の触手が思うがままに汚辱する。
身体にぴったりとフィットするドレスの様な戦装束には卑猥な縄目が浮かび上がり、脚を守る聖衣＝ニーハイソックスや、しなやかな手指を包むグローブにまで潜り込まれる。
「ひぁ……！?あ、そんなトコロっ……んぅううっ？」
内部から想定外の猛攻を受け、既にボロボロだった胴鎧や手甲が破砕されていく。肉感的な太腿にむっちりと食い込んだニーハイソックスは触手を扱き上げ粘液を搾り取るオナホールと化し、拘束を脱しようと藻掻くほどに侵入者を興奮させてしまう。くっきりと谷間の陰影を作る双胸の間にも触手が伸び、前後運動を開始する。
「ん、あぅう……っく、うぅ……」
屈辱だった。戦うための姿、聖処女の力を宿す戦装束さえも、この敵にとっては欲望の捌け口に過ぎないのだ。魔性の媚毒を所構わず塗り込められ、耐えがたい嫌悪感にも関わらず、浅ましい喘ぎが漏れてしまう。決して感じたりしないと心では強く思っていても、身体が言うことをきかない。紫水晶の瞳は潤み、とろんと目尻が落ちる。これまでの戦いで開発されたレティシアの肉体にとって、あまりに過酷すぎる責めだった。
「おい、ヤバくないか？」
「ああ……」
生唾を呑み込む音が聞こえた気がした。艶めかしく身体を捩り身悶える彼女の姿に興奮しない男子などいるまい。その場の誰もが下半身の獣性を自覚せざるを得なかった。>>735
触手漬けにされ、一時も休むことなく全身の性感を暴かれ続けるジャンヌ。たわわな乳房がパイズリでもみくちゃにされ、乳首は細触手に入念に可愛がられて痛いほどに尖ってしまう。触手はプレラーティの思うがままに動いている、そう感じるほど責めは的確で執拗だった。背筋をなぞり、うなじを舐る。下腹部を這い回ったかと思えば激しくヴァギナを擦り上げる。
「はふぅうう……ひ、あ……くうぅうん……っ」
時折びいん！と指先まで強張らせて感じ入る聖女にいよいよ辛抱堪らなくなったか、一気に触手の太さが増し、大量の精を吐き出した。
「ふぁああぅぅううぅぅぅっ！で、でてりゅうぅぅぅうう！？」
触手から濁流のように白濁が放たれる。金糸のような髪は瞬く間に白く染まり、コスチュームの内部で炸裂した粘液が美乳を、指先を、脚の爪先までもギトギトにして太腿や二の腕の開口部から溢れ出す。全身に最悪のデコレーションを施され、抗う意気さえもが潰えていくようだった。
「うぁあ……あぅう……んむぅうっ……」
「こういうのを『いい格好』っていうんだろうねえ、ジャンヌ？」
「く……」
「さて、ここでブレイク。折角観客がいるんだ。アンケートと行こうじゃないか」
「な、にを……」
「君たち、ジャンヌ・ダルクにどんなイメージを持っているかな？……ああ、真面目に答えた方が身のためだよ」
僅かなざわめきの後、そばかすの目立つ赤毛の男子が声を上げる。
「救国の……聖処女」
「処女って？どういう状態？」
「……誰にも純潔を奪われていないということだ」
「正解。処女じゃないジャンヌなんてジャンヌじゃない。ヴァージンを奪ったら、それはもうジャンヌを犯してることにならないよね？アソコはメインディッシュじゃなきゃ。だから……」
濡れそぼったジャンヌの股布に、触手が突き刺さった。
「ふぐぅううああッ？」
「後ろから始めてあげるよ」>>736
殺到する触手の勢いに、絹裂けの音と共に聖衣が破られる。排泄の為の穴を逆方向からほじくり返され、目から火花が散る。獣じみた呻き声を上げ、背を限界まで反らせて悶絶するジャンヌ。
「はぎ……ぃい……そんな、入らな……あぁぁぁあぁあぁ！？
少女の菊門に対しあまりにも太すぎる異物。必死に侵入を阻もうとするも、触手はゲル状の汚濁を潤滑油のようにして無理矢理に体内に押し入ってくる。
どちゅ！ぐちゅ！びちゃああ！
「あっ！あ、ぐ……かはっ……！」
容赦ない抽送を受け、直腸に生のおぞましい感触が走ると共に、体内へ直接染み込む粘液で入り口をとろとろに融かされてしまう。
「うっ、く……！あ、あひッ！?や、め……んああぁ！？」
「なんで普通に後ろに入るんだよ……」
「まさか、前じゃできないから普段から後ろで……？」
周囲から上がる心ない言葉が、悪辣極まるプレラーティより、その身を穢す触手よりもレティシアとジャンヌを激しく追い込んでいく。
たぷたぷと桃尻を波打たせ、アナ.ル姦に悶える聖処女。破れた股布の隙間から滴が零れる。
濡れている。救国の聖処女が、よりにもよって不浄の穴を敵に嬲られて感じている。信じられない光景に、好むと好まざるとこの場に集められた者達の視線が一点に集中する。
「お尻でこんなにヨガるなんて、聖女の風上にも置けなくない？ドスケベな声で喘いじゃってさ！」
「んんっ！ふ……うぁっ！……いわ、ないで……」
大きな瞳に涙を浮かべ、ふるふると頭を振って倒すべき敵に懇願する。
「嘘嘘。こうやって言葉責めされるのも大好きなんでしょ？ギチギチに締めちゃってえ！」
「はっぐううう！？ふ、ふか……いぃいいい！？あっひぃいいいん！？」
内臓を押し上げるような勢いで挿入されたかと思えば、腸壁を捲り上げながら引き抜かれる。非日常的に過ぎる快感に、否応なく昂ぶらされてしまう。
「傑作だ！こんなマゾに誰が救えるっていうんだい？好き放題突かれてる間に、一人でも助けてごらんよォ！」>>737
「そうだ！よがってないで早くなんとかしてくれ！」
「あんなキモいのにヤラれて感じるなんて……何が聖処女よ」
「ごめんなさ……ああああ！？必ず、たすけ、ひぎぃあぁあぁあぁあぁ！？」
一際深く突き込まれた瞬間に、触手が魔力を放出した。体内へ直接叩き込まれる魔力の奔流に、瞬時にブレーカーが飛んだ。
ぶっしゃあぁあぁあぁ！
パンティ越しに噴き出すほどの盛大な潮噴き。呆気なくイかされ、マゾ絶頂に脱力するジャンヌに罵声が浴びせられる。
「こんなんでイッちゃうなんて、みんなも失望だよねえ。想像以上の変態さんにはこれもプレゼントしよう」
プレラーティの目配せで、グールが進み出てくる。尻穴を征服されたジャンヌの目の前に、怒張したグールの生殖器が……
「AGAAAAAAA！」
「うぶぅうう！？」
哀願する間もなかった。いきり立った肉棒がジャンヌの口に叩き込まれ、鼻腔と口内が死臭と不潔な雄臭で満たされていく。反射的に湧き上がった吐き気と嫌悪の言葉、それらは巨大な男根に封じ込められてしまう。
がっしりと頭を掴み、一心不乱に下半身を打ち付けるグール。聖女の口という最上級の淫具に挑発され、長大な逸物で喉奥まで犯し尽くす。
「ぐぶぅう！おっげ……うぐぇええ……！」
身体の前後から串刺しにされ、細い身体が快感と無力さに震える。ジャンヌの誇り高き英霊としての姿は失われ、無力な一人の女となっていった。
「あっははっはあ！実にいいね！無理矢理犯されながら感じる聖女と、嫌がる聖女を犯す怪物！ベストマッチ！」
このような物言い、普段ならばとても許すことはできなかっただろう。だが、今の彼女に言い返すような余裕は存在しない。
ぬっちゅ！ぐちゅう、ぶびぴゅうう！
「あっああん！あひぃ……ひいいぁあああ！」
ピストンを送り込んでいたグールが先に果て、ジャンヌに顔射を浴びせる。バケツをぶちまけたと錯覚するほどの量に、肥溜でもこれほど酷くはないという程の悪臭。その美貌から、髪から、双丘から白濁液を滴らせるジャンヌを見るにつけ、逞しさを取り戻したペニスが一層激しく口腔を責め立ててくる。>>738
「もう駄目だろ……」
「助けるとか言ってたのにあんなに喘いで……最低」
「（み、んなぁ……いえ……私がこんなだから……仕方ないんです。みんなは悪くないんです！だから、ぜったい、絶対私……）」
屈したりしない。悲壮な決意を固めたところで、ピストンを送り込まれる口からは聞き取れない音が漏れるだけ。
触手ピストンを受ける度にアナ.ルから媚毒と混合した腸液が吹き出し、ワレメから愛液が飛沫をあげる。多分、何度も何度もイかされていた。酩酊する意識の中ではそれすら判然とせず、絶えず襲い来る快感の波に理性が押し流されていく。加速する抽送。深まる絶頂。聖女を貫くものたちがドクドク脈を打ち、ポンプのような蠕動運動が始まる。
「だめ……だめだめだめぇぇえ！」
性欲のみを残された肉塊に懇願は届かない。陰茎が一気に膨張する。来る、来る来る来る……
びゅぶうう！ぶびゅぶばああぁああ！
「ふむぅぐうぅぅううぅぅぅうう！？ぼびゅうううぁぁあぁあ！?」
ジャンヌの口と直腸で同時に欲望が爆発した。留まることを知らない射精が、聖女の体内を真っ白に染め上げていく。身体を貫く灼熱の奔流に意識さえ消し飛ばされ、びくんびくんと肢体が跳ねる。
絶対に呑み込むまいという決意と裏腹に、受け止めきれない精が喉へ腹へと押し寄せてくる。そして下腹からも大量の汚濁が駆け上り、腑を侵し尽くしていく。
「ごぎゅ……ふぐぅううう！んぶぅぅぅううぅぅぅ！」
グールと触手は果てること無く精をジャンヌへ注ぎ続ける。ただひたすら耐え、涙を流しながら悶絶する少女の胎が、妊婦のように膨れ上がっていく。
「（もっと、もっと私に力があれば！プレラーティを倒せるだけの力をレティシアに与えられれば、こんなことには……）」
戦場において常に仲間を鼓舞し続けたジャンヌ・ダルクも掛ける言葉を見つけられない。それほどに絶望的な状況だった。こんな時に慚愧の念ほど無力なものはない。同情も後悔も励ましも、この高潔で純粋な少女を責め苦から救う助けにはならないのだから。
ぶりゅうう！びゅぐびゅぐう！
灼熱した精がジャンヌの胃で、腸で渦を巻く。火炙りの方がましとさえ思えるような地獄の責め。穢らわしい白濁に沈んでいくような感覚さえ覚える。
「（もう、だめ……）」>>739
喉へ尻への抜かずの数発。長い長い射精を終え、前後の穴に栓をしていた触手と性器が引き抜かれる。その刹那……
「ごぼぉぉおおおぉぉお！？はぎぃぁぁあぁああああぁあ――ッ！」
ジャンヌのアヌスから精液が凄まじい勢いで噴出した。尻肉を弾ませながら天高く精液を噴き上げ、胃からは逆流した精液が固く結んだ唇を割ってあふれ出す。精液鉄砲と化した身体がびくん！と震え、破滅的な快感が脳を駆け巡る。
「こんにゃ……おかひっ……いぃいいいいぃぁぁあぁあ！？」
ぶっしゃぁぁあぁ！
あまりに異常な快楽に、聖女の秘園が決壊した。雛先から後ろの穴に負けない勢いで本気汁を迸らせ、それに続いて小水までもが噴きだす。
精液と愛液と黄金水。股間から3本のアーチを架けながら、ジャンヌはイキ狂った。
「だめ、とまっへ……こわれ、りゅ……ひぃいいぁぁあぁ！？こわれひゃううぅううう！」
ぶしゅ！びゅううう！じょろおおおぉ……
聖女のコスチュームを自ら排泄した液体で汚し尽くしながら、卑猥すぎる絶頂ダンスが続く。アクメに次ぐアクメ。もう、戻れない……
「ぁ……ん……」
べちゃっ……拘束を解かれ、ジャンヌ・ダルクは考え得る限り最悪の水溜まりに倒れ込んだ。
声を失う学生たち。尻穴はぽっかりと開き、前の穴も愛液でぐちゃぐちゃ。時折腰を震わせながらちょろちょろと失禁を続けている。
かの聖処女の故国に生まれ育った者ならば、「その名」が持つ意味を誰もが知っているはず。だが目の前の惨状はどうだ。無残に敗北し、犯され、汚され、力尽きてか細く息をする、ジャンヌ・ダルクを名乗る少女の姿は。
「ひゅ……あ……あ、ぁ……」
「おや、ギブアップかい？このままだと僕は君の大切な学友を殺してしまうことになるなあ」
頭上からの無慈悲な通告。プレラーティは、学友達を獲物を苦しめるための舞台装装置としか考えていない。ここで気をやってしまえば彼らの役目は終わりだ。あの悪魔が命を奪うことに抵抗などあるはずがない。
……駄目。それだけは駄目！
消えかけていた火が僅か、ほんの僅か勢いを増した。あの子を助けられなかったこと。衆目の前で敗北し浅ましく果ててしまったこと。罪悪感や羞恥に押しつぶされるのは後でいい。今は、救える命を一つでも救う。できることをする。その意思があるのなら、まだ私は……「ジャンヌ・ダルクは」立ち上がれる――！>>740
拳をぎゅっと握り、何度も倒れかけながらも､必死に身体を起こす。
「ん、ぁ……あうッ……くぅううん……」
立ち上がった瞬間、尻穴からごぼりと白濁が零れ出す。アソコから卑猥な糸が地面へと伸びていく。軽蔑の目線を向ける女学生と、男達の好奇と嫌悪の溜息。それらの反応に耐えながら、口元に残った精液を拭ってふらつく体で魔術師と相対する。
「わたしは、まだ……くぅ……負けて、ませんっ……」
「そう！そうこなくちゃ！アガッってきたよ！僕も本気で相手をしよう！」
プレラーティの体が内側からめくれ上がっていく。「繋がっている世界」から流れ込む膨大な魔力が形を成していく。
「この、我を……地上ニ……」
響く声はプレラーティのものではない。その時、ジャンヌの脳裏に過ぎった単語があった。
「（悪魔憑き……いえ。これは……？）」
「そう！彼……否。我こそベルゼブブ。悪魔ノ王。『フランソワ・プレラーティは蠅の王の化身』僕はそんなつもりは無かったけど……人間ドモの与太話ガ此奴を我ト結びつけタ……」
細身の少年の面影は既に無い。鉤爪を備えた4本の腕に巨大な翅、ギラつく複眼。かつてウガリットに君臨した至高神バアル・ゼブルではなく、「あの人」の敵対者とされ地獄の領主として貶められた蠅の王がここに顕現したのだ。
「螺淫城教本」すら遥かに上回る邪悪な魔力――ジャンヌを散々に打ちのめした、異界の魔力の迸りに思わず後退りそうになる。
「イヤな場所ダ、此所は。息苦シイ……地上ヲ作り替えル……我が領土、地獄を再現スル」
「……させません！絶対に！」
「仮初めノ聖女。貴様程度ガ、我をドうにかデキルとでモ？」
魔神から放たれるのは、プレラーティの嘲弄するような口調が混じったノイズだらけの奇怪な音声。ヒトとしての自我は失われたのか、それとも大悪魔と一つになっているのか……
「やあぁぁあぁっ！」
恐怖心をかき消すように、叫びを上げて打ちかかる。聖なる祝福で強化された旗ならば、僅かであっても打撃は与えられるはず――>>741
「そんな……」
死力を振り絞っての一撃は、ベルゼブブの黒光りする表皮に僅かな傷さえ与えることが叶わなかった。反撃に振るわれた翅の一撃を受け、木々を次々とへし折りながら跳ね飛ばされる少女。植物園の支柱に激突し、大型車同士の事故のような音が響き渡る。
ベルゼブブは攻め手を緩めることなく、崩れ落ちたジャンヌの長い三つ編みを掴み上げ地面に叩きつける。レンガ造りの小径を粉砕し、クレーターができるほどの一撃。サークレットが砕け、破片で切れた額から血が流れ出す。視界が暗転し四肢が完全に脱力する。
「無様」
容赦なく倒れ伏したジャンヌの腹を踏みにじる。
ぶばびゅうぅぅ！
ストンピングで圧迫され、間抜けな音と共に残っていた精液が尻から噴出した。
「が……ぁぐう……ぐぇえ……」
脚を払いのけることさえできない。抗い難い彼我の力量差。雄汁の噴水に続いて胸部を蹴り飛ばされ、肋骨が数本粉砕された。吐血に濡れながら地面を何度もバウンドするジャンヌの鳩尾に豪腕がめり込む。耐久力の限界を超えたダメージ。霊核にヒビが入る致命的な音。一方的な戦況に諦めの声が遠く微かに聞こえる。
決死の覚悟で立ち上がったのに。ジャンヌ・ダルクの持ちうる力の全てをぶつけたのに。プレラーティには……この悪魔には全く通用しない。
勝てない。心の奥底に生まれた僅かな絶望を見逃すベルゼブブではなかった。
「絶望ヲ感じる……貴様は今、最後の武器を手放シタ。心まで敗北シタのダ。今や此所に貴様に希望を見いだス者は誰モイナイ」
倒れ伏すジャンヌの両腕両脚を掴み上げる。そして下腹部から伸びる巨大な交接器――人間のものとはサイズも形状もかけ離れた凶悪な逸物が顕わになる。
「まさか……？」
「あんなの入るかよ……死.んじまうよ！」
無感情なベルゼブブの顔に、明らかにプレラーティのものと分かる歪んだ笑みが浮かんだ
「さようなら！『聖処女』ジャンヌ・ダルクゥウウ！」>>742
「あ、かは……」
一気に貫かれた。悪魔の肉槍が聖処女の膣に深々と突き刺さる。
みぢぃ！めりめりめり……ぐりゅうううん！
「うあ゛ぁああぁぁぁあぁあああぁああ！！」
股ぐらをつたう処女血が、聖処女の完全敗北を告げていた。膜はあっけなく破られ、抉られた膣道が魔根から滲み出る魔力に内側から灼かれていく。
「あぎぃいい！？ひぐぅぅぅうう！」
「痛いカ？」
「いた、いぃいいい！あがぁぁあぁああ！？」
ジャンヌとレティシアを襲っているのは破瓜の痛みだけではない。肉体の苦痛ならば歯を食いしばり、耐えることもできよう。だがこれは程度が違う。
英霊たる彼女の定義「ジャンヌ・ダルクは聖処女である」――を根本から破壊されているのだ。魂が、霊基が、ズタズタに引き裂かれていく……
交接器を深くねじ込まれれば子宮口をノックされた衝撃で呆気なく昇天してしまう。抜き差しの一往復ごとに、英霊としての力が削り取られていく。倒すべき悪魔に処女を奪われ、陵辱されるジャンヌ・ダルクの運命は風前の灯火だった。
「んんんぁぁぁあぁあっ！？あぁぁぁあぁああん！」
「アハ、アハハハハハ！いいよ！イイ！もっとモット絶望させて、心を踏みにじっテ！……死ぬまで犯シ続けてあげるからさァ！」
戦いが終わり、処刑が始まろうとしていた。オリキャラが出ます。 エロくありませんごめんなさい。
「あの！よかったらフェスが終わった後に一緒にお茶をしませんか？ 感想を伺いたいんです。「ケイ×ぺリノア王」の作者、更科は自分の言ったことに驚いていた。 自分のいかにもマイナーという本を「解釈違い」と言いながら手にとってくれたことが嬉しかったせいで、 初対面の異国の少女にこんなふうに 声をかけてしまった。 突然のことに迷惑だったろうと 差し出した手を引込めようとする更科に少女は 明るく笑った。
「 はい、喜んで。 夕方フェスが終わりましたら会場外のカフェレストランでお会いしましょう。 ご飯を頂きながらお話しさせて頂けたら嬉しいです」
金髪の少女は快く了承し、次の本を買いにブースを離れていった。
今年のサバフェスは無事終わった。 優勝はメイヴの写真集だった。更科の本はあの 少女の他に数名買ってくれるものがいて20部刷ったものは 約半分売ることができた。 残った本を キャスター付きの旅行カバンにしまう。 残りは英霊の座に戻った時にお焚き上げするつもりだ。 本をしまいながらハンドルネーム更科(さらしな)、真名「菅原孝標女 (すがわらのたかすえのむすめ)」はため息を付いた。
ーー彼女自身は高名な作家ではない。 物語に憧れ、恋に恋する夢見る少女のまま育ち、 しかし苦い現実に敗れて仏に助けを求めた只の平安の女に過ぎない。 本来は英霊になれるはずもないのだが、「 少女時代の物語への憧れ」が書かれた日記が後世の人間たちに評価され、 自分の書いた日記と同化することで かろうじて英霊となっている。「物語への憧れ」、つまり二次創作を許されるフェスではこうして一端の英霊てして作品を作ることができるのだ。「 ーー待たせてしまうわね。急がないと」
ブースを片づけ更科はカフェに向かった。
カフェの入り口では、 あの鎧姿の少女が待っていた。 目印代わりにと言うのだろうか。しかしこの常夏の国で、重厚なフルプレートアーマーは非常に目立つ。
更科の姿を見つけた鎧の少女が手を振った。更科は鞄を引き摺り 少女に駆け寄った。
「 お待たせしました。暑くない？」
「 フェスお疲れ様でした。 実はかなり暑くて、 お会い出来たらすぐに脱ごうと思っていたんです」
「 もう脱いでください。大変でしょう？」
お気遣いありがとうございます、と言って少女は鎧を脱いだ。 柔らかな金髪の白人の少女は、紺色のハイネックのインナー姿になる。鎧は魔術で編まれているのだろう。彼女が念じるだけで 姿は変わるようだった。
「 では早速ご飯に行きましょう。 その鞄を持ちします」
少女は 更科を エスコートする。 鞄を持ち、進んで扉を開き、椅子に座るときはそっと引いて座らせてくれる。 正直に言えば、生前にこんな扱いいをされたことはなかった更科は戸惑った。
食事を始める。円卓のファンだからなのか、ハンドルネーム「ボーマン」と名乗った少女と共に南国のフルーツを飾ったカクテルで乾杯する。 自身も「更科」と名乗り、真名を語らなくてもいい気楽な会話をする。
「 まずは本を買っていただいてありがとうございます。 解釈違い、何て言いながらあんな風に熱心に読んでくださるなんて。作家冥利に尽きますね」
「 思いのこもった本というのは読んでいて非常に楽しいものです」
「 型にはまらなすぎてマイナーなものばっかり書いてしまうけれど」
「 新境地の開拓ですね。 フロンティアスピリッツというのでしょうか。 尊敬します！」
この夜の少女との語らいは非常に楽しかった。 フェスが終わって明日は座に帰る。 この思い出がせめて記録に残ればいいと思い、 ホテルに戻って更科は眠りについた。「 ーー何なのこれ？」
翌朝、更科は宿泊していたホテルで目が覚めた ベッドの傍の作業机には、『フェス一週間前入稿締切』と書かれたデスクカレンダーが鎮座している 。 そして机の上には 昨日徹夜して書き上げた「ケイ×ぺリノア王」の原稿用紙。
「あれー？ もしかして記憶持ち越しちゃってます？」
背後から少女の声が不意に聞こえた。
振り返ると紫色の長い三つ編みを背に垂らした 非常に可愛らしい少女が立っている。
「やだ～！ＢＢちゃん ドジしちゃったんでしょうか」
そのおどけた笑顔も言動も非常に可愛らしいのに、見ていると背筋に冷たいものが走る。恐怖を感じる。 凄まじい怪異の気配に更科は動けない。
「『更科日記』かあ。サバフェスとあなただからこそ起こりうるバグなんですかね。 でもあなた、めちゃくちゃ弱～い。ステータスほぼオールEですもんね」
紫髪の少女は腕を組みしばし思案する。
「 先輩たちの邪魔はさせません。あなたには BB ちゃんから別の大事なお仕事を差し上げます。 先輩たちが色々やってるので、更科さんも 今のジャンルの本を書いて、ファンを『感動』させて下さい！ ちなみにジャンル変更は許しませんよ。 破ったらブタさんになっちゃいますから！」
「ジャンル『円卓』で作品を作り続けろ、って事？」
「はい！ 良かったですねイケメンぞろい 選び放題ですよ？ 喪女の 妄想力総動員して、 ドロドロの愛憎劇思いっきり書いちゃってくださいね。 当日入稿も OK ですから、はい。そこに書いてあるもの以外をどんどん書いてくださいね」
つまり一度書いた話はもう使えないということだ。 一週間で小説必ず一本書け、ジャンルは『円卓』のみ。失敗したら豚になる。
「嘘でしょーー！？」
ホテルに更科の悲鳴が響き渡った。>>754
そして幾度もループを繰り返す。 ありとあらゆる騎士を泥に沈めた。 リバもやった。パロディもやった。 コメディもシリアスもとにかく書いた。
「 肉体年齢は10代でも、 中身は四十路の女なんだけど・・・」
スレた自分には、ほのぼのした話なんて書けない。ドロドロを妄想するのにも限界がある 。しかし、ここで死んだら豚になる。畜生道に落ちるなど仏を信じている身としてはあまりにも報われない。 更科は怪しげな栄養ドリンクを飲み、今日も机にかじりついた。
しかし地獄にはいつも救いがあった。 どんなにへんてこな話を書いても、 いつもあのフルプレートアーマーの少女は当日に本を買いに来てくれるのだ。
「 解釈違いです目に余ります一冊いただけませんか！」
毎週のように聞くそのセリフに何度救われただろう。 正に菩薩に見えた。そして購入して満面の笑顔で
「今度のサバフェスも頑張ってください」
と言われるたびに疲労が飛んでいくのだった。いつしか『少女の喜ぶ顔が見たい』、その一念で原稿を書くようになっていた。 自分の年齢から考えれば娘でもおかしくない。 いや、娘からしたら『母親がこんないかがわしいものを書き続けている』というのは、なかなか精神に来るものがあるだろう。それでも彼女のためならいくらでも頑張れると思った。
フェスが終わるために ボーマンに声をかけ 色々な所にご飯を食べに行く。本の感想を聞いて次の話の構想を練る。 時には一緒に花火を見たり、服を見繕ったり、 毎回初対面ながら、気の置けない女友達のようだった。少女時代に夢ばかり見ていた自分としては、何とも充実した得難い時間にも思えた。
「 『ボーマン』か・・・」
明日はまたループの初日だ。ホテルの部屋に戻り更科はベッドにごろりと横になった。 彼女のハンドルネームを聞いてから、今までついに泥に沈められなかったキャラクターがいる。『ボーマン(白い手)』のあだ名を持つ 騎士ガレス卿だ。
「 そろそろネタが尽きてるけど、 書くのは気が引けるのよね」
清廉な騎士。背の高い男。 貴種流離譚の原型。 その強さに反して 日焼けをしていない手は女のように白く美しい…。>>755
「ーーそうだ！『女体化』しましょう！！」
それならばきっと、彼のファンのボーマンも気分を害さないだろう。 完全な別人として書けばどんなにドロドロとした話でもガレス卿自身は汚されない。
「 平安時代の日本人をなめるんじゃないわよ。 宗教的な性のタブーなんて無いに等しいんだから！輪姦も近親相姦もバッチ来いじゃあ！！」
ベッドから跳ね降りる。真っ白な原稿を前に筆を走らせる。 構想が溢れて止まらない。 全身全霊でこの原稿を書いていく。
「 ルートがもう決められない。なら、ゲームブックで 複数エンドを用意しましょう。 〆切一週間前？私をなめるんじゃないわよ！」
更科は 書き続けた。
ーー カルデアのマスターがついにフェスで優勝し 、これが更科のルルハワでの最後の原稿になるなど考えてはいなかった。
週末フェス当日。 自分以外にも当日入稿の サークルがあったらしいが、 そんなことはいざ知らず、更科はボーマンを待っていた。
またいつものように フルプレートアーマーの少女が表れる。
「ジャンル『円卓』ですか？ 拝見してもよろしいですか？」
丁寧に尋ねるボーマン。しかし実際は初対面なのだ。いつものように更科は頷いた。
本誌を読み進めるボーマンの顔から血の気が引いていた。 ガレス卿がモルガンの魔術で女の体にされ、 異民族の兵に蹂躙されるシーンだ。 自力で 捕虜の身から脱出するものの、 キャメロットで待っていたのは更なる母の陰謀だった。『 ガレスの体を使い、 新たな手駒、第2のモードレッドを産ませる』計画。 ガレスの体を女にした上、更には鬼種のように血と精に陶酔する精神を与えた。 アーサー王のもとに侍らせ、円卓の騎士を暗殺させる計画だった。仲間と王国を守るため、傷ついた心を引きずりながら出奔するガレス卿。しかし「どんな体であっても家族だ」とガレスを受け入れた兄たちの深い愛に救われ、ガレス卿はキャメロットに戻る。
読み終わったボーマンは お金と本を更科に差し出した。>>756
「ーーありがとうございました。一冊いただけませんか？」
「キャメロットに戻ってからの展開は別冊のゲームブックで エンドが分かれていますよ」
と更科が言うと、
「 ではそちらもいただきます」
と別冊を手に取った。
ボーマンは いつもの笑顔で言う。
「 ありがとうございました次のサバフェスも頑張ってくださいね」
「ーーはい。 こちらこそありがとう。 よかったら フェスの後に一緒にご飯を食べませんか？ 今回の本は自信作なんです。是非貴方の感想が聞きたくて」
「ーーはい、喜んで」
なぜかボーマンは 一瞬戸惑ったような様子で言葉を詰まらせ、返事をした。
いつものようにフェスは終わった。しかし今回のループではなぜか優勝はメイヴではなかった。「 ゲシュペンスト・ケッツァー」という無名のサークルが優勝したのだった。
しかし更科には 関係のないことだった。 20部刷った本はすべて売れた。初の快挙だ。ボーマンと待ち合わせをしたカフェまで喜び勇んで走っていく。フルプレートアーマーを着た少女は確かにそこに居た。 しかしその表情は違っていた。 思いつめて、今にも泣き出してしまいそうな顔をしていた。
「 どうしたの大丈夫？」
「ーー更科様。 ごめんなさいちょっと 感想が頭の中でまとまらなくて。 よろしければ更科様の泊まっているホテルにお邪魔しても良いですか？」
「え？」
「ーー 初対面で不躾なことを申しております。 ですが人前で語るには少し辛くて」
思いつめた表情の彼女を見ては更科は何も言えなかった。 彼女は初対面だが更科にしてみれば毎週毎週、心を救ってくれた恩人だ。 断る理由がなかった 。>>757
ボーマンを連れてホテルに戻り、ルームサービスを電話で依頼する。 届いた食事をサイドテーブルに並べ、二人で並んでベッドに腰掛ける。
「 お酒も頼んだから、言いづらいことはお酒と一緒にどうぞ」
「 ありがとうございます」
促され、カクテルの入ったフルートグラスを手に取るとボーマンは一気に煽った。 甘いがアルコール度数の高いそれを煽った彼女に、更科は少し血の気が引いた。
「ーー更科様。 今回の本、本当に感動しました。前半の淫靡さも暴力の描写も凄まじくて、 読んでいて 圧倒されました。 だからこそ、すべてを受け入れ抱きしめてくれた兄達の姿が胸に刺さりました」
「ーー そうよね。 書き手としても、恐怖とハッピーエンドの落差っていうのがきっと大事なんだと思ったわ」
「ゲームブックでの、それぞれのエンドについて、なぜそう書いたのかを伺いたくて」
別冊のゲームブックではシミュレーションゲームのように複数のエンドが用意されている。
自分の体の秘密もあり、 自然と兄弟と行動することが増えるガレス卿。 特定の誰かとともに行動し続けることで好感度が上がり、 禁断の恋の関係になっていくわけだ。
兄3人とのエンドだが大まかには
①ガウェインルート「ガレス卿の幼妻化、 庇護された籠の鳥」
②ガヘリスルート「 秘密を守る協力者が増える。ガレス受け、女性を交えての複数人プレイ」
③アグラヴェインルート「 互いに騎士として戦い続けて燃え尽きる。 精神的な繋がりだけのプラトニックな愛」
となっている。
更科は語る。
「 ガウェイン卿の話は、彼は長男だから『どんなことがあっても弟妹を守りたいと思う』と考えたの。 戦場から遠ざけて、 何かあっても自分一人の命で済むように、鬼種になったガレス卿を愛で監禁するのよ」
「寝所のシーンは まさに『二人だけの世界』という感じでしたね」
「ーー 奥様を亡くされてるからこれ以上失いたくないっていう気持ちもあったと思うの。 だからこそ、ランスロット卿にガレス卿を殺された時は怒りに狂ってしまうのね。兄弟の寝所のシーンはランスロット卿と王妃のオマージュなのよ」
ガウェインルートは幸福の先、後の兄弟の悲しい別れを想像するビターエンドだ。>>758
「ガヘリス卿の話は、女性陣が強かったですね」
「ええ、 他の読者の方からも『ガヘリス卿は背景』『百合の花園の門番』 と言われてしまったわ。 ガヘリス卿はやっぱりマロリー版でリネットと結婚しているのが大きいわ。ガレス卿の体の事をリオネス、リネット姉妹にも相談して、 ガレス卿の心労を取り除いてくれるのが一番大きい働きだもの」
キャメロットに戻ったガレスのことをガヘリスは妻達に相談する。『 あなた達を傷つけてしまうかもしれない』と悲しむガレス卿をリオネス、リネットは恐れず抱きしめる。『 そのくらいのことで私たちがあなたを見限ると思っているんですか？』と言い放つ姉妹。『血と精に陶酔するならば、 戦場に行かれる時以外は私たちがお手伝いいたします』と姉妹二人がかりで女性の快楽を教えられるという話である。 キャメロットでも彼ら全員と親しく過ごし、ガレス卿が人としての幸せを感じられるハッピーエンドだ。
ボーマンは もう一杯カクテルを煽った。 重たい口を開く。
「ーーアグラヴェインルートは、 その。読んでいて辛かったです」
「そうよね。読者からも『鬱くしい』と言われたもの。『鬼種の力を利用してでも、 最期まで騎士として戦え』とガレス卿に命じるアグラヴェイン。ガレス卿は彼によって常に前線に送られ、 猛り狂う狼のように敵を屠る。 傷ついた心は癒えぬまま走り続けるのね」
「アグラヴェイン卿がガレスを前線に送るのは『モルガンの悪意からガレスを遠ざけるため』何ですよね」
「ええ。でも『血と精に陶酔する』という体質は変わらない。 敵を屠る度にガレス卿の騎士としての輪郭は薄れていく。 それでも 兄の言葉に支えられて、『最期まで騎士であろうとする』。 そんな中 キャメロットに戻った時、 王妃の不貞を暴いたアグラヴェインが殺されたことを知る。 そこでガレスの心はついに壊れてしまうのね。 闘う気概を失い 呆然としたまま喪服を着て処刑場に立ったガレスは愛した兄と同様にランスロットによって殺される。 我ながら救いの無い話を書いてしまったと思ったわ」>>759
更科は語りながら隣に座る少女を見た。少女の目には涙が盛り上がっていた。。音も無く雫が零れ落ちる。
「 ーー感動したんです。 私達の事をこんなにたくさん考えてくださったんだって嬉しくて」
「『私達』?」
驚く更科にボーマンが向き直る。
「ーー 更科様ありがとうございます。 創作だとわかっていますけど『 お兄様達が私を迎えに来てくれたシーン 』 を読んだ時本当に嬉しくて幸せでした」
あっけにとられる更科の手を取り ボーマンは泣きながら微笑んだそっと更科の方にその桜色の唇を近づけ口つけた。
「来年 の『フェス』 も楽しみにしています ありがとうございました」
驚きて何も言えない更科おいてボーマンはそっと席を立った。 サイドテーブルにルームサービスの代金を置き 小さく会釈をすると部屋を出て行った。
少女を見送った後、更科は酔いと驚きと疲労で気絶するようにベッドに倒れて眠った。
翌朝はサバフェスの翌日だった。
ループはついに終わったのだ。 部屋のサイドテーブルにはいつのまにか 桜のマークの付いたメモ用紙が置かれていた。
「 今年のフェスは終わりです。 お疲れ様でした BB♡」
更科は無言で そのメモをくしゃくしゃに丸め部屋の隅に放り投げる。 悪役の真意など知らなかった。 それよりも自分の書いた本で 毎回自分の本を読んでくれたボーマンを傷つけてしまったということがつらかった。
「 どうすれば謝れるのかしら」
うなだれる更科の脳裏に声が響いた。
（来年 の『フェス』 も楽しみにしています）
更科は拳を握りベッドから立ち上がる。自分に言い聞かせるように大声で宣言した
「 来年ほのぼのした円卓の幸せな本を書く。『 物語に夢見る英霊』、 菅原孝標女を なめないで！ 今年でもうドロドロの愛憎劇は卒業よ！!」
急いで荷造りを始める 座に戻り、 来年の 原稿を書き始めるためだった。>>760
長々と書いてしまいました 例の本を書いた人がどういう英霊かなと考えてたら、 菅原孝標女が浮かびました 。古典の授業で
「 源氏物語が読みたい読みたいと思って青春を棒に振った下級貴族の娘」
と先生から説明を受け、なんだか親近感が湧いたことを覚えてます。
更科日記の作者。 藤原孝標の娘
外見年齢10代後半の夢見がちな少女。 中身は40代の寡婦。
「 物語に憧れる更級日記の前半部」 の特徴がサーヴァントとして反映されており、「 物語を空想する」 ことが彼女の能力として現れている。
本来は幻霊クラスに過ぎないか弱い霊基だが「 二次創作が許される」鯖フェスでは A 級サーヴァントになり得る。
ルルハワでループを繰り返す中で、彼女はそのたびそのたびに記憶を蓄積し、新たな物語を作り上げる。 しかしそれは「作品」に限ったことでありこの世界の「真意」というものには気づかない。
ループ1回目で出会った自分の本を買ってくれた少女ガレスの喜ぶ顔が見たくて、 「円卓」のあらゆるカップリング本を作っている。
「円卓」にした理由は 紫式部の源氏物語への憧れと同時に、宮中での愛憎劇の二次創作すを『全く違う舞台』で描いてみたかったから。
女同士の友情が先に立ってしまいましたが、 いつかあの本を書いた人の正体がわかればいいなーと思ってます。 ほんと6章ZEROとルルハワのことばっかり考えてます。 読んでいただいてありがとうございました「ねぇねぇ！ ジャンヌはジークを満足させてる？」
突然、アストルフォに言われた事にジャンヌはキョトンと首を傾げた。
金色の髪、紫色の瞳。オルレアンの聖女はパチパチと瞳を瞬かせる。
「満足？ 何の話ですか？」
その言葉が純粋に何を指しての満足なのか、ジャンヌにはわからなかったのだ。
「セックスに決まってるじゃん！」
桃色の髪、聖女と同じ紫色の瞳の少年——アストルフォはケタケタと笑った。異性だという事を全く気にしない仕草でジャンヌと肩を組んだ。
「あ……ふぇえ！？」
ジャンヌはその言葉を理解した瞬間、頬を真っ赤にした。とっさにジャンヌは逃げようとするが、アストルフォがしっかりとジャンヌを抱き寄せている為に阻害された。もちろん、ジャンヌの方がステータスが高い。無理をすれば、引き離す事は可能である。でも、慌てるあまり力がから回ってしまう。
「な、なな、ななな、何を言っているのですか、アストルフォ！ セッ……、あ、あの……、よ、夜の事……。そ、そんな事、き、聞かれましても……！ ジーク君と私がど、どう過ごしていようと、関係な、ないですし……」
ジャンヌは視線を漂わせて、声を震わせる。ジークとジャンヌの関係はようやく恋人になったばかりで、一緒に寝たこともまだ片手で数える位しかない。それもお互いにいっぱいいっぱいになってしまって、感想どころの話ではない。今もジャンヌはあの夜の事を思い出して顔から火が出そうになっていた。
「関係なくないよ。だって、ボクはジークが好きだもん。ジャンヌがジークを満足させてないようなら、ボクがジークを満足させちゃおうかな」
「アストルフォがジーク君を満足させ……え？」
「あれれ？ 知らないのかなー？ セックスは、ちゃんと相手を満足させないといけないんだよ。じゃないと、ジークがジャンヌに飽きちゃうよ」
アストルフォはクスクスと冗談めかしく笑う。
「あ、え？ ……あ、あき？ 飽きられ？」
「ソウダヨー」
アストルフォは明らかな棒読みであるが、先の言葉で混乱中のジャンヌは気付かない。ジャンヌをジークが飽きるだなんてありえない。現にジークとジャンヌは久遠の時を超えても想いは変わらなかった。だから、数度の交わりの良し悪しでそれが変わる訳がなかった。>>762
「ジャンヌー、ボクがジークを取っちゃってもいいかな？ ボクならジークを満足させる自信があるよ。それこそ『おへー』って言わせる自信があるよ」
「だ、ダメです！ そ、そんな事許しません」
「えぇ、でも、ジャンヌは満足させてないんでしょ？」
「ま、満足させてますよ！ あ、当たり前じゃないですか！」
「ほんと？」
ニヤニヤしながら、アストルフォは聞いてくる。ジャンヌは必死になって言い繕う。本当は自信なんてない。ただジークに翻弄されながらも、高まっていく互いの体温を心地よいと思うだけ。気持ちいいとかそういうものは二の次。ただ深く触れ合うのが嬉しいだけだった。互いに性的に満ちているかと言えば、おそらくはノーだ。いや、ノーとさえ断言できない。シテいる最中の記憶はふわふわしており、ジャンヌにはもう判別がつかなかった。
「も、もちろんで、でしゅっ」
噛んだ。
「本当？」
不意に、アストルフォの顔がずいとジャンヌへと寄せられる。
「っ！？」
キスをしてしまいそうな距離だった。アストルフォの熱い吐息が感じられて、ジャンヌはドキリとする。同性にしか見えないが、アストルフォはれっきとした男性。その紫色の瞳からオスの情欲の光を感じられてジャンヌは思わず、身体を震わす。アストルフォは相変わらずニヤニヤと笑っている。ただジャンヌの肩に回した手でジャンヌの髪を指先でクルクルと弄んでいる。
「ち、近いです……」
「ねぇ、ジャンヌ」
静かにアストルフォがジャンヌの名を呼ぶ。いつもよりも低い声だ。
「な、なんでしょうか……？」
さっきからジャンヌは声が震えて仕方ない。焦りや混乱に更に恐怖が混ざってきたような感じだ。普段は友だちの筈のアストルフォから異性を感じられて少し怖くなる。ジークといる時だって、ドキドキが止まらない。それなのに、アストルフォとこんなに近くにいるだなんて……、ジャンヌは言い知れぬ背徳感に襲われる。その時、すっとアストルフォの手がジャンヌのスカートの中に入っていった。>>763
「ひ！？」
思わず、ジャンヌの声が引き攣った。それもその筈。アストルフォはジャンヌの太ももをなぞったかと思えば、ショーツ——足の付け根を触れてきたからだ。
「あ、アストルフォ！？ どこに触っているんですかッ！？ やめなさい！」
咄嗟にジャンヌはアストルフォを振り払おうするが、その前にアストルフォの指がショーツの上から肉芽の位置捉えた。
「ぅぁあ——！？」
キュッと摘まれて、ジャンヌは思わず悲鳴をあげた。ショーツ越しとは言え、肉芽を摘まれるのは生娘同然のジャンヌには強すぎる刺激だった。ジークはもちろん自分でだって触れたことはない。ビリビリと電流のような刺激が身体中を駆け巡り、ジャンヌは目の前が真っ白になってしまう。思わず、蹲って悶えてしまった。突然過ぎてジャンヌは咄嗟に抵抗する気も起きない。
「う、うぅ……」
摘まれたのは一瞬だが、ジャンヌからしたらまだその時の刺激が身体の中で暴れ回っていようだ。
「ただ摘んだだけなのに、すごく反応しちゃったね。こんなんで本当にジークを満足させてるのー？」
茶化すようなアストルフォの言葉。そうしてる間にも、アストルフォはジャンヌの足の付け根をショーツ越しになぞり続ける。ショーツ越しに筋の形を確かめるように執拗になぞっていく。
「やぁ、やめ、て……」
アストルフォの指がショーツをなぞる度にゾクゾクとした感覚が流れる。ジャンヌはそれを顔を横に振って必死の振り払う。だけど、アストルフォは振り払おうとする度にジャンヌの身体に強く抱きついてくる。二人の間でジャンヌの大きな胸がぐにゅぐにゅともみくちゃになっていく。そんな刺激であっても、今のジャンヌには辛かった。このまま触れられてはいけないと本能は訴えているのに、ジャンヌは動けない。身体がビクビクとしてしまい、じわじわと身体が熱くなってしまう。身体から力が抜けて、末端から痺れていくるようだ。
「ねぇ、ジャンヌ。……濡れてきたね」
そっと、アストルフォはジャンヌに耳打ちしてくる。笑うようにその声は弾んでいる。
「……ッ——んっ！」
刹那、ジャンヌは渾身の力を振り絞り、アストルフォをふり解いた。
「おっと」
「や、やめなさい……！ こ、こんな事していいと思っているんですか……！」>>764
ジャンヌは気力を振り絞り、アストルフォを睨みつける。けれど、声は震えたままであり、瞳に力は入っていない。目尻には隠しきれない涙の粒。いつものはこんな事をさせたりなんかしないが、ジークの事になるとジャンヌは無防備になってしまうのだった。
「ボクはただ聞いただけなんだけどー。ジャンヌはいい身体しているのに、それを持て余してる感があるんだもん。そんなんで大丈夫かな？ って思っただけだよ」
ブーブーとアストルフォは唸る。
「アストルフォに心配されなくても、わ、私は大丈夫です……」
荒い息を気取られないように抑えながら、ジャンヌはそう言った。
「えぇ、ホントー？」
アストルフォはクスクスと笑う。
「触っただけであんなに感じちゃって、ジャンヌだけが先に満足しちゃってない？ 本当はジークを満足させられてないんじゃない？ ジークにいっぱい気持ちよくされて、ジャンヌだけ満たされてく。だけど、ジークだけが不満。これじゃ、不公平だよねー」
「そ、そんな事は……」
ジャンヌの声はだんだんと尻窄みになってしまう。
確かに、ジークにジャンヌは愛されるだけで、ジャンヌがご奉仕した事はない。ジャンヌは一方的に満たされるだけ。それがジークにとって不満だったのではないだろうか？ 焦るあまりジャンヌは混乱して、不安になっていく。
「否定するんだったら、その証拠を見せてよ」
「しょ、証拠……？」
クスクスと笑うアストルフォ。不安を煽りながら、またジャンヌを抱き寄せる。強引に抱き寄せながら、さりげなく胸を触り揉みこむ。ジャンヌはあまりにも大胆でナチュラルなアストルフォの触り方に止めていいものか逆にわからなくなってきていた。
「今日、ジャンヌとジークのセックスにボクも混ぜてよ！」
あーだこーだ言っているが、アストルフォはそれが言いたいだけであった。ジークの初めてはちゃんとジャンヌに譲った。なので、そろそろ自分も我慢をしなくてもいいかなっと思い始めていた。だが、ジークにだけ手を出すとジャンヌが猛烈に怒るだろう事は目に見えている。ジークだけを食べるのがダメだと言うのであれば、二人とも食べてしまえば問題ない。理性が蒸発しているプレイボーイは止まる事を知らない。むしろ、今まで我慢できていた事が奇跡に等しい。>>765
「……は、はい？ ちょっと、何を言っているのですか！？ ま、混ぜるとか……。こ、子供をなす行為は二人の神聖な行為であり、それに第三者が混ざるなんて……」
「えぇー。ボクは二人を心配しているだけだよ。証拠を見せてくれれば、ボクも安心できるし。あ、そうだ！ ボクがジークを喜ばせる術を教えてあげる！」
「ジーク君を、喜ばせる、す、べ……？」
「そう。ジークを満足させる術。これから長い恋人生活に重要だよー。ジークもきっと大満足してくれるよ」
アストルフォは理性蒸発しているが、こういう時には言いくるめが発動する。
「た、確かに……。で、ですが、それはいけない事です……。恥ずかしいですし、淫らで……。でも、ジーク君を満足させたいです……」
「じゃ、混ぜてよね！」
そして、混乱したジャンヌをアストルフォはそのまま押し切ったのであった。
今回は以上です
長々と失礼しました
アスジクジャンの予定ですが今回はジーク君の出番がなくてすみません
後エロくなくてすみません……>>767
ありがとうございます！
アストルフォのプレイボーイ感を感じ取っていただき感謝です
続きも頑張っていきます>>766
「ごめんなさい、ジーク君……」
ジャンヌはベッドの上でしょんぼりと項垂れた。押し切られたジャンヌにもう拒否権などなかった。ジークを満足させられてないと言う不安に勝つ事が出来なかったのだ。
「……別にジャンヌがいいのであれば、俺は構わない」
ジークは少し驚いたものの、すぐにいつも通り柔和に微笑んだ。ジャンヌは気まずそうにしながら、ジークに抱きつく。ジークはそれを優しく抱き寄せて、その額にキスをした。
「ん……」
その優しい感触にジャンヌは嬉しそうに目を閉じる。しかし、少しだけまだこうして甘えるのはまだ恥ずかしい。なので、ジャンヌの顔は真っ赤になっている。
「だが、3人で出来るものなのか？ 申し訳ないが、俺の知識にはその手のものはないんだ。すまない……」
ジークは真面目そうな顔でむぅと口を尖らせる。
「え、えっと……」
ジークにそんな事を言われてもジャンヌだって、わからない。そう言う趣味の人もいる。と言う知識はあれど、どうやっているのかはジャンヌにはわからなかった。
「あ、ずるいー。ボクも抱きつく！」
そう言ってジャンヌの上からアストルフォはジークに抱きついた。
「ちょ、ちょっと、アストルフォ！ 苦しいです……」
「えへへー！ 今日はボクも一緒！ 嬉しいなぁ」
ジャンヌを押し潰したままアストルフォはジークに頬ずりをする。ジークはどちらの身体も支えようとするが、アストルフォの勢いに負けてベッドに倒れこんでしまう。3人でベッドに寝転がる格好になった。
「す、すまな、い……」
「きゅっ」
ジャンヌは二人に潰れて小さく声を上げた。だが、しかし、アストルフォは気にせず、ジャンヌを潰したままジークにすり寄っていく。
「えへへ～。ジークぅ」>>771
「アストルフォ？ ……ん、ん？」
ジャンヌの頭上でジークの声が不規則に途切れる。
「ふ、二人とも何をして……、え？」
ジャンヌは二人の間から必死に顔を出す。そして、信じられないものを見た。
ジークとアストルフォがキスをしていた。
しかも、それはジャンヌとジークが時折している唇をただ合わせるだけのキスとは全然違う。アストルフォが涎が垂れるのも構わず何度も吸い付き、舌を絡め合う。ちゅっちゅっと水の弾ける音が淫らに響き渡る。濃厚で官能的な口付けだった。
思わず、ジークは目を見開いていた。その紅い瞳が心なしか蕩けて見えた。そんなジークを見ながら、アストルフォが瞳を妖しく輝かせている。
「……ぁ」
ジャンヌはその光景をつい見入ってしまう。見たこともジークの表情。男同士という背徳的な光景。そもそもそういうものに耐性のないジャンヌは頭が真っ白になってしまう。
「ん、ちゅ、ちゅる……」
「んん、ぅう……」
目の前の舌を絡ませ唾液を啜り合う淫靡な光景。ジャンヌはただただ助けを求めるようにジークにしがみ付いてしまった。目を逸らしたくてもそらせない。落ちてくる唾液がかかってもジャンヌには払う事さえ出来なかった。そして、ジャンヌが動けるようになったのは、二人のキスが終わった時だった。
「は、ぁ、はぁ……」
ぼんやりとしたジークが荒い息を繰り返している。
「ぷはぁっ！ んー、ジークとのキス美味しかったッ……！」
アストルフォは楽しそうに微笑みながら、ジークの首元に零れた涎を赤い舌で舐め取っている。時折、悪戯をするようにジークの白い喉に吸い付いて、真っ赤な花を咲かせていく。
「どう表現していいか分からないが、すごいな……」
ジークはどこかふわふわしたように呟いた。その言葉でジャンヌはハッと我に帰る。
「あ、ああぁあ、アストルフォ……！ な、ななな、何をしてっ！？」>>772
「え？ なにって、キスだよ！ ジャンヌもいつもジークとしてるでしょ？」
焦るジャンヌとは裏腹にアストルフォはあっけらかんと答えた。
「き、キスって……。キスは、その……。優しくて、雪みたいに溶けてしまいそうな軽い接触であって、さっきのとは全然違い、ま、す……」
言うや否やジャンヌは頬を赤くして俯いてしまう。ジークとアストルフォがしていたキスはジャンヌが知っているものと全く違った。そのあまりの生々しさに恐怖すら感じて、ジャンヌは怒る気も起きない。ただ震える手でジークのシャツを握り締めた。
「あれ？ ジャンヌはディープキスを知らないの？ 舌と舌を合わせるんだよ。って、ジャンヌ、泣きそうだし！ え……、マジかぁ……。そこまで知らないとか……。うーん、伊達に聖処女してない！」
アストルフォはボリボリと困ったように頭を掻いた。
「うーん、ボクが教えてもいいけど……。そうするとジャンヌ、怒りそうだしなぁ」
「……っ」
教えると言う言葉にジャンヌはピクリと反応する。まだまだ普通のキスでもジャンヌはふわふわになってしまう。それをあんな激しくされたらどうなってしまうのか？ ジャンヌは怖くなってきて、縋るようにジークを見上げた。
「ジャンヌ……」
すると、視線に気が付いたように息の荒いジークがジャンヌを見下ろしてくる。不意にジークの手がジャンヌの頬に触れた。その手はいつもよりも熱い。ジャンヌは思わず、身震いする。
「ジーク、く——んぐぅ！？」
不意にジークが顔を寄せ——いや、強引にジャンヌの唇を奪った。いつもは優しく触れるのに、今は乱暴なまでに荒々しい。ジークは後頭部に手をさえジャンヌの頭を固定する。思わぬジークの行動にジャンヌはただただ驚いて固まってしまう。
「んぁ！？」
その隙にジークはジャンヌの唇を割って入り、口腔に舌を侵入させた。荒っぽくジークはジャンヌの舌に己の舌を絡めていく。舌が触れ合う感触にジャンヌはゾクゾクしたものを感じて咄嗟に目を硬く閉じた。ザラザラな舌と舌が合わさり、ちゅぷちゅぷと唾液が泡立っていく。>>773
ジークは先ほどアストルフォにされた事をなぞるようにジャンヌに深くキスをしていく。じゅぷじゅぷと音を立てて、ジャンヌを貪る。ジークは先ほどまでとろんとさせていた瞳を今度はギラギラと輝かせていた。目の前の獲物をひたすらに貪り尽くす事しか考えられない。アストルフォとの口付けがジークの雄としての情欲に火をつけたのは明らかだった。
「んぁあぅ、んー」
一方、ジークの普段とのギャップに恐怖を感じてしまう。だから、咄嗟に目を瞑る。ジークの情欲に溢れた紅い瞳で見られたら泣いてしまいそうだった。なので、ジャンヌはジークに自らを捧げるようにされるがままに受け入れた。
だが、同時にジャンヌはお腹の奥底がキュンと切なくなっていた。いつもよりもしっかりとジークを感じられる。ジークにされると言うのが嬉しくてジャンヌの意識はとろんと霞んでいった。
「あ、それ、いい！」
アストルフォがポンと手を打った。
「ジークが教えてあげるなら、ジャンヌも嬉しいだろうしねー。あ、でも、後でボクもさせてね。てか、ふふふー！ ジークってば、ボクのキスだけじゃ物足らなかった？ すぐにジャンヌにまで手を出すとか強欲だなぁ、もう！」
クスクスとアストルフォは笑うと、愛おしむようにジークとジャンヌの頭を撫でる。
「ジャンヌは鼻で呼吸する方がいいよ。顔が真っ赤になってる。ジークはあんまりがっつかないであげな。ジャンヌが苦しそうだから。ほら、ジャンヌの呼吸に合わせるような感じでー。……そうそう上手いね」
アストルフォの指示に倣うようにジークはだんだんと上手くなっていく。その度にジャンヌは翻弄されていった。
いやらしい水音と共にジャンヌは口の中を弄ばれる時間が続いた。そして、口を離された時にはジャンヌの意識は半ば朦朧としていた。
「はーい！ よくできましたー！ ジークは飲み込みが早いねぇ」
「あ、あぁ……。夢中になってしまった。いつもと違って、気持ちよかったんだ……。ジャンヌにも味わってほしい、と……。すまない、ジャンヌ……。嘘をついた。俺がジャンヌを味わってみたかったんだ」
「い、いえ……。わ、私も気持ち、よかったです……」
ジャンヌは弱々しい笑顔で笑った。キスだけなのに、もうジャンヌは腰砕けになっていた。>>774
「緊張も解けてきたかな？」
アストルフォはそう言いながら、ジャンヌに口付けする。
「ん！？」
ジャンヌの口腔でチロチロと舌を動かし、ジャンヌの口の中に入っていたジークの唾液を奪うようにアストルフォは啜る。
アストルフォのキスはジークとは明らかに経験値が違った。的確にジャンヌの隙をついて巧妙にジャンヌの意思を絡め取っていく。口の中で蛇が暴れ回っているかのようだ。でも、苦しいけれどジャンヌには腰を浮かせてしまうくらいの快楽だった。
「ん、んぁ！」
アストルフォはまるで遊んでいるかのようだ。でも、ジャンヌはなす術もなく、ただ翻弄されるだけだった。
「——ぷはっ！」
「…………は、え……？ ……な、なんで？」
ジャンヌはアストルフォの狙いはジークだけだと思っていた。その為にまさか自分までキスされるとは思っていなかった。しかも、あんなにも激しいキス。思い出すだけでジャンヌは目眩がしそうになる。
「え？ ボクもするって言ったじゃん。と言うか、ジャンヌ、唇カサカサだよ。ダメだよ、女の子なんだから気を付けないと。後でボクのリップ貸してあげる」
アストルフォはクスクス笑いながら、ジャンヌの唇を舌でなぞった。ジャンヌの肩がびくりと震えてしまう。それをアストルフォはまた更にクスクスと笑った。
「アストルフォ……」
「どうしたの、ジーク？ なんか拗ねた顔してる。……あ、わかった。ジーク！ しょうがないなぁ！ ジークにジャンヌの唾液を分けてあげるよー」
まるで甘いものでもシェアするような感覚でアストルフォはまたジークにキスをする。ジークは今度は驚く事なくそれを応じた。一方的ではないお互いに求め合う口付けが開始される。
「あ……」
ジャンヌの目の前で舌同士が絡み合い、銀の糸を垂らしていく。
ジャンヌは慌ててジークを見て、アストルフォを見た。首を振るように交互に二人を見る。まるで仲間外れにされたような気分だった。でも、どうしたらいいかわからない。
「え？」>>775
その時、アストルフォがジャンヌの手を引っ張った。不意の事でバランスを崩し、ジャンヌはつんのめるように二人に顔を近付けた。
「んちゅ、……ほら、ジャンヌも舌出して」
「あ、え？ ……は、はい」
誘われるがままジャンヌも舌を突き出す。すると待っていましたと言わんばかりにアストルフォが舌を絡めてきた。
「ッ！？」
ジャンヌが驚く暇もなく、ジークも真似をするようにジャンヌの舌に舌を這わせた。舌を突き出し合いまるでそうする事が当たり前のように3人はにちゃにちゃと舌を絡めた。ビリビリと頭が痺れてくる。これがキスかなんて事はもうわからない。無理な体勢に身体が痺れてきても、支えるように、または縋るように隣の背中に腕を回した。そうしながらも、快楽を貪るように舌を擦り合わせる。滴る唾液が不規則に誰かの服にまだらな模様を刻んでいった。
それはクラクラと白昼夢みたいな朦朧としていて、尚且つとても淫靡な時間だった。
今回はこれまで
まだ服すら脱げてない……！3Pだと分量がいつもの倍になってしまう
まだまだ終わるまでかかりそうです。気長にお付き合いいただけると幸いです
>>769
>>770
読んでいただきありがとうございます！>>776
「ちゅ、るる……んぁ——あ」
蕩けるようなキスの時間はジャンヌの身体が崩れ落ちた事で終わりを告げた。
「あ……。ごめん、なさ、い……」
舌が痺れ、目の前が霞み、身体が甘く蕩けていく感覚にジャンヌは耐えきれなかった。
「ん、謝らなくていい。大丈夫か？」
「はぁ、ぁ……、大丈夫です……」
「うんうん。二人ともだいぶ上手くなったね。ジャンヌはもう少し頑張ろう。じゃないと保たないよ」
「………」
ジャンヌはもうだいぶ精一杯です、と内心思った。でも、それを言うのは負けた気がして嫌だった。その意思さえもアストルフォの思い通りに動かされている感じがする。
「とりあえず、目を瞑ってたらダメだよ。せっかくのジークの顔見えなくなっちゃうもん。ジャンヌもジークが感じてる顔みたいでしょ？」
「感じ、てる、……か、お？」
「そうだよ！ すっごく可愛いんだからね！」
「アストルフォ……、俺は可愛くはないと思う」
「可愛いよ。ボクが保証する！」
「保証されても困るのだが……。俺も男なのだから可愛いと言われるのは……むぅ」
ジークは不満そうである。だが、アストルフォに頭を撫でられ閉口した。
「ジーク君の……」
ジャンヌはジークが感じてる顔を思い浮かべてみようとするが、恥ずかしさが先行してしまい想像すら出来なかった。可愛いと言うその顔に興味はある。ジャンヌはちらりとジークを見た。ジークは頭を撫でられ嬉しそうに、でも少しムッとしたように口を尖らせている。複雑そうなジークの顔。再会してからジークは色んな表情を見せてくれるようになった。またジークが新しい顔を見せてくれる。そう思うとジャンヌは頑張ろうと思えてくる。>>780
「おぉ！ ジャンヌがジークを食い入るように見ているね！ 興味あるでしょー！ 次はもう少し頑張って目を開けてごらんよ！ そしたら、きっとジャンヌも気にいるよ」
「は、はい……」
ジャンヌは思わず頷いた。だが、
「はぁ……」
その直後、ジャンヌは溜め息を漏らした。さっきからアストルフォに振り回されてばかりだ。何一つジークを満足させられていない。ジークを満足させていると見栄を張ったのにこのザマだ。本当にジャンヌはジークを満足させられるのか？ そう考えるとジャンヌは落ち込んでしまう。
「疲れたか、ジャンヌ？」
「だ、だいじょ……。いえ、少しだけ……」
ジャンヌはいつも通り気丈に振る舞おうとしたが、ジークの訴えるような視線に負けてそう言い直した。
「無理はしないでくれ。何かあればすぐに言ってくれ」
「はい……」
ジャンヌが頷くと、満足そうにジークはジャンヌの頭を撫でた。優しい指先が嬉しくてジャンヌは目を瞑った。
「よし！ そろそろ、本番行こうか！ 服脱いで！」
「はい！？」
ジャンヌが慌てて目を開けた時にはアストルフォはジャンヌの服に手をかけていた。鎧もをつけない紫色のワンピースだけなので、捲りあげられたら、簡単に素肌が見えてしまう。
「きゃあ！ ……ちょ、ちょっと！？」
「大丈夫、ボクも脱ぐから」
「そ、そう言う意味じゃなくて……」
「アストルフォ、待ってほしい……！」>>781
背中のフォックに手をかけていたアストルフォをジークを制した。ジャンヌは助かったとばかりにジークの方へ近づく。
「どうしたの？ ジークも脱がしてほしい？」
「いや。ジャンヌは俺が脱がしたい……。出来るなら、アストルフォも脱がしてみたい……」
ジークは目線を漂わせながら、控えめにおねだりする。
「……え？ じ、ジーク君が、ですか！？」
今までお互いそれぞれ脱ぐだけだったので、ジャンヌはジークに脱がされた事はない。別にそれは任せてしまっても構わない。ジークに身を委ねるのはジャンヌは嫌ではない。むしろ、好ましいくらいだ。でも、それをジークがねだった事が意外すぎてジャンヌは少し戸惑ってしまう。更にまさかジャンヌだけでなく、アストルフォにもねだるとは思わなかった。
「わーい！ 脱がせて脱がせてー！」
困惑するジャンヌをよそにアストルフォがジークに擦り寄った。そして、アストルフォはジークが脱がせやすいように万歳をする。
「ありがとう」
「いいって！ てか、ジークがそんな事を言うなんて珍しいね」
アストルフォの紫色のパーカーが肩から落ち、ヘソ出しのシャツが流れるようにするりと脱がされていく。アストルフォの引き締まった上半身が露出する。服を着ている時ではわからないしなやかな筋肉。あれだけ女の子のようであったのに、こうしてみるとれっきとした男であった。ジャンヌは思わず生唾を飲んだ。ジークとは違うその胸板を見入ってしまう。
「えっち」
「……っ。ち、ちがっ！」
茶化すようにアストルフォは笑う。だから、咄嗟にジャンヌは目をそらした。
「……興味があったと言うと怒るだろうか？」
不意にアストルフォを脱がしながら、ジークは言いにくそうにそう言った。
「きょ、興味ですか！？」
興味と言う言葉にジャンヌはつい過剰に反応してしまう。もしや、いつもジャンヌを良からぬ考えを抱きながら見つめていたのか！？ と邪推してしまったからである。邪推と言うよりは、ジャンヌの暴走した妄想に近い。
「あ、その、すまない……」>>782
「ジーク君、怒っている訳じゃないです。た、ただ驚いてしまって……」
「……その、見ていたいと思ってしまったんだ。二人とも綺麗だからじっくり見ていたいと、思ったんだ。だが、いざ裸になってしまうと気恥ずかしくて見ていられない。だが、脱がせながらなら——自ら段階を経ていけば、心構えが出来ないだろうか、と思って……。……すまない、変な考えだったな」
「ううん！ もう！ ジークは可愛いなぁ！ ボクで良ければいっぱい見てよ！」
照れるジークを撫でくり回しながら、アストルフォはニコニコ笑う。一方、ジャンヌはむぅと頬を膨らませる。
「ジーク君、そうであるならば言ってほしいです……。わ、私だって、ジーク君にみ、みみみ、見てほしいです」
「だが、ジャンヌはいつも恥ずかしいと言うだろう？」
「そ、そうですけど……」
ジャンヌはごにょごにょと言葉を濁らせる。なんと言えばいいのかわからなかった。見てほしいのに、恥ずかしい。相反する感情をどう伝えればいいか？ ジャンヌは悩んでしまう。
「あのね、ジーク！ 女の子はすっごく複雑なんだよ。今だって、見てほしいのに、見て欲しくないって思っているんだよ」
「ん？ それはどういう事だ？ 矛盾している」
「うーんとねぇ、裸を見られる羞恥心と、それを受け止めてもらう承認欲求は別ー、って事かな？」
「難しいな……」
ジークはいまいちピンと来ないようで首を傾げていた。しかし、ジャンヌはどうして自分でもわからない感情を言い当ててみせるのかと驚いていた。ジャンヌが思っている以上に、アストルフォは女の子の心の機微に聡かった。
ジャンヌのその驚きをアストルフォには悟られないように、ジャンヌは余裕があるように精一杯の振る舞った。なるべく顔をキリッとさせてみる。
「あっれー？ ジャンヌ、やだなぁ。そんな怖い顔しないで」
だが、アストルフォには筒抜けのようで、アストルフォはからかうようにジャンヌに抱きついた。アストルフォは四つん這いになるようにジャンヌに上半身を預けている形だ。
「あ、アストルフォ？」
上半身裸のアストルフォに抱きつかれてジャンヌは狼狽する。直接触れるジーク以外の異性の体温にジャンヌは戸惑ってしまう。
「大丈夫だよ」>>783
アストルフォはそう言いながら、ジャンヌの頭を撫でた。そうして、そっと耳打ちする。
「でも、そんなに余裕なくていいの？ 本当にジークを満足させてるの？」
「っ！？」
耳をくすぐる熱い吐息と、アストルフォの言葉にジャンヌは無意識のうちに肩を揺らした。
「それは——」
「アストルフォ、脱がすぞ」
ジャンヌの言葉と重なるようにジークがアストルフォに声をかけた。そして、ストンとアストルフォのスカートが落ちる。どうやら、ジークはよほど興奮して切羽詰まっているようだ。返事を聞かずにジークはスカートに続いて下着までも下ろしている。可愛らしいけど、機能的なボクサーパンツからアストルフォのソレ——ペニスがボロンッと現れた。
「ひぅ！！」
ジークのソレとは違うペニス。遠い昔——大戦中にジャンヌはアストルフォのペニスを見た事はある。その時はただただ、あまりのインパクトにレティシアの心情も相まって叫ぶしかできなかった。でも、今は雄々しく勃ち上がったペニスにジャンヌは恐怖しか覚えられない。ジークのペニスだって、まともに見た事がない。ただ言えるのは、アストルフォのペニスは長い。ジークのものと違って太くはないが長い。こんなモノを挿入れられてしまっては子宮までも犯されるのではないか、と言う恐怖がジャンヌを襲っていた。
「えへへー。ジャンヌったら、食い入るように見ちゃってー！ 可愛いでしょ、ボクのおちん●ん」
アストルフォは、ギンギンになったソレを愛おしそうに撫でた。すると、先走り汁なのかぬめりが先端をツヤツヤと輝かせる。
「か、可愛くなんて、ないでしゅ……」
「触ってもいいよ」
「さ、触りませんッ！」
「そんなに、ジィッと見てるからー」
ジャンヌは咄嗟に目線をそらす。
「……ジャンヌばかりズルイ。俺も見たい……」
一方、ジーク君が少しむくれたようにアストルフォに覆い被さるように抱きついてくる。そうすると、一番下のジャンヌまで抱きつかれるようでジャンヌはドキドキしてしまう。>>784
「ごめんね、ジーク。つい楽しくて、ジャンヌをからかってた！ ジークを仲間外れにした訳じゃないよ」
アストルフォは身体を軽く捻ると当たり前のようにジークと唇を合わせる。
「……む」
もう目の前で行われる妖艶な口付けにジャンヌはそこまで動揺はしない。けれど、二人だけの雰囲気にジャンヌは阻害感のようなものを感じてしまう。
「んー、ちゅー！ ジークとのキス好き！」
「あぁ、俺もだ。アストルフォはカッコイイな。俺の身体と筋肉のつき方が違う。引き締まっていてしなやかでカッコいい……！」
憧れのヒーローを語るかのように、アストルフォを語るジークの目はキラキラしていた。
「後、……その、アストルフォのは大きいな。すごい。裸自体は風呂で見た事があったが、こう……臨戦態勢のアストルフォはすごい……」
ジークの視線はアストルフォの股間へと注がれている。
「えへへー！ 褒められたぁ！ こんなにおっきくなったのはジークとのキスのおかげだよ。ぶちゅー！」
軽い口調とは裏腹にまたジークとアストルフォは濃厚なキスを始める。零れる涎がアストルフォの胸板を汗のように滑り落ちていく。ジークのワイシャツにも落ちた雫が肌色を透けさせる。
「わ、私も——んぐっ！？」
阻害感を感じていたジャンヌがジークにキスをねだろうとした瞬間、口を塞がれた。もちろん、唇で。しかし、
「あ、あすっ……んちゅッ！？」
ジャンヌの唇を塞いだのはアストルフォだった。
「れろ、んふっ……！ ちゅるる……」
アストルフォは紫色の瞳を悪戯っ子みたいに三日月型に細める。けれど、咄嗟に目を瞑ってしまったジャンヌがそれを見る事はない。意識を飛ばす程激しいキスにジャンヌは弄ばれていく。
「ぷ、はぁ……。あ、アストルフォ！」
キスが終わった時、ジャンヌの身体は痙攣するように震えていた。お腹の底がキュンキュンと疼いてならなかった。身体を僅かでも動かせば、ショーツから湿った音がした。>>785
「ん、あれ？ ボクのキスじゃ不満？」
「ふ、不満です……！ き、キスならジーク君にしてほしいです……」
ジーク見ている前で他の男——と言うか、アストルフォとキスをするのは抵抗がある。性知識が薄いジークは3人でする事に抵抗感が薄いようであるが、常識を持っているジャンヌには抵抗があった。その抵抗が不満であって、技術的にはアストルフォの方が上だ。流石、プレイボーイとして名を馳せていない。
それでも、ジャンヌは恋人であるジークにキスして欲しかった。
「して、いいのか……！」
ジャンヌの言葉にジークは嬉しそうにジャンヌを抱き寄せる。
「ジーク君……！ は、はい……！」
ジャンヌは嬉しそうにジークの腕に頬を寄せる。
「あ、でも、先に脱がしてもいいだろうか？ 改めて、君の裸が見たい」
「ぅ、ぁ……」
ジークのまっすぐな言葉にジャンヌは言葉を詰まらせる。でも、素直に頷いた。
「ありがとう」
ジークはにっこりと笑った。その笑顔が嬉しくてついジャンヌまで笑ってしまう。
「……ん？」
ジークがジャンヌの身体に触れていく。腰回りや胸元など、優しく撫で回していく。ジャンヌは最初こそ、耐えるように構えていたが、だんだんとその触り方にいやらしさを感じられずに首を傾げる。そして、おずおずとジークを見上げた。
「ジーク君……？」
「す、すまない！ ど、どうやって脱がすかわからなくて……。ただ捲るだけでは脱がせないような気がして……」
「なるほど。ワンピースはわかりにくいですもんね」
ジャンヌはくすりと笑い、自らの背中に手を回す。ワンピースには首の後ろにホックがあるのだ。それを外さなければ、ワンピースは頭を通らない。>>786
「よっと！ ジーク、あのね、ジャンヌみたいな服には後ろにホックがあるんだよ」
しかし、ジャンヌがホックを外すより先にアストルフォがホックを外した。するりとジャンヌの肩から服が落ちた。ジャンヌの豊満な胸が露出する。淡い水色のブラジャーで包まれているが、赤らんだ肌に汗が滴る様子は艶かしい。
「あ、アストルフォ！」
つい、ジャンヌはまた声を荒げてしまう。ここにきて、ジークではなくアストルフォに脱がされるとは思っていなかった。
「もう！ そんなに怒らないでよー。いいじゃん。ジークは初めてなんだから、ボクが手伝っても！ ボクだってジャンヌの裸見たいもん」
「す、すまない……。俺がもたついていたばかりに……」
「あわ、わ！ 違います！ 怒っている訳じゃないです……。驚いただけですよ……」
申し訳なさそうなジークの顔を見ていられなくて、ジャンヌは慌てて言い繕う。
「……ね、ジーク君。ふ、服を脱がしてくだ、さ、い……」
そして、ジークを安心させるように微笑むと、ジークの手を取りその手を自らの頬に当てた。
「うん」
再び、ジャンヌはジークの手で裸にされていった。ワンピース1枚だけなので、時間はかからない。そして、ブラジャーまでもがアストルフォの指導の元に外されてしまう。ぽろんと零れたジャンヌの胸。薄紅色の乳首が外気に当てられ、その先端がピンと立ち上がっている。それに羞恥心を感じる前にショーツに手をかけられた。
「あ」
さっきのキスで感じてた分、ジャンヌのショーツには濡れてしまっている。それを脱がされて秘処とショーツの間で銀の糸を引いていた。やわ肌が晒され、恥ずかしいところをまじまじと見られて、ジャンヌは頬を染めた。反射的にジャンヌは手で覆い隠そうとしてしまう。
「ジャンヌ、ダメだよ。せっかくの肌を隠さないで。ジャンヌのおっぱいおっきいー。ふわふわ～」
後ろから抱きついてきたアストルフォがジャンヌの腕をとった。更には胸にまで手を伸ばしてくる。アストルフォの指がぐにゅりとジャンヌの乳肉に埋まる。
「ん……」
ジークの前にジャンヌの素肌が晒されている。いつもは灯りを消した中だが、今日はアストルフォの提案で灯りは煌々とついたままだ。なので、ジャンヌの肌はジークの目によく映った。
「………」>>787
ジークは無言になってしまった。その様子にジャンヌは不安になってしまう。
「ジーク君……——あぁ！」
そんなジャンヌの首筋に不意に衝撃が襲う。アストルフォがジャンヌを後ろから抱きつき、首筋に舌を這わせていた。ザラザラとした舌の感触。内部を蕩かすようなキスとは違い、外部からの刺激にジャンヌは呻いてしまう。
「や、やめ、……んぁああ！」
甘噛みされてジャンヌは大きく声をあげた。甘える猫のような甲高い声。首筋を舐められると、頭がぼうっとしてしまう。ジャンヌは自分の首筋が弱い事をその時初めて知った。
「ジーク、褒めてあげなよ。それとも、こっちも見てからにする？」
そうアストルフォは笑うと、ジャンヌの秘処に手を伸ばした。
「あ、や！ やめッ！」
ジャンヌが抵抗するよりも前にアストルフォが、ジャンヌの恥丘を指で押し開く。興奮から真っ赤なイチゴみたいなったソコがよく見えるようになった。押し開かれた秘処からとろりと愛液が溢れてくる。
「ほら、もうジャンヌったら、ジークが欲しいって言ってる。もうこんなに濡れてる。洪水みたいだね」
「み、見ないで、くだ、さ、い……。わ、私……」
「あ、ヒクヒクしてるー」
耳元にかかるアストルフォの声、ジークの目線に、ジャンヌは可哀想なくらい泣いてしまう。
「……あ、す、すまない……！ 見惚れてしまったんだ。綺麗だな、ジャンヌは——」
ジークはジャンヌの頬に手を当てて、唇を寄せた。ごく自然な動作でジャンヌの口腔に舌を侵入させた。ちゅ、ちゅ、とゆっくりと味わうように舌を絡めていく。
「ん、んふぅっ……」
「ちゅ、ちゅ、んんっ……」
口の端から甘さを含んだ声が雫のように零れていった。
「ジークはディープキスが気に入ったみたいだね！ 夢中だぁ！！ ジャンヌはぁ……。うん。もうちょっとガンバレ！」>>788
アストルフォはクスクス笑いながら、顔を真っ赤にしてギュッと瞳を閉じるジャンヌの頭を撫でた。
「力み過ぎなんだよ。もっと力を抜いて、ジークを受け入れてあげて……」
「は、む……」
受け入れると言う言葉にジャンヌはピクリと反応する。ひそめられた眉が何度もピクピクと動く。ジャンヌは必死に力を抜こうとしているようだった。でも、上手くいかないようだった。その様子を面白そうにアストルフォが笑う。そんなアストルフォはジャンヌの肢体に手を這わせていた。表面だけをなぞるように胸や太ももを撫でていた。直接の刺激はないとしても、キスとのダブルアタックにジャンヌはクラクラしてしまう。まだ快楽に慣れない身体にはどの過ぎた刺激だった。
今回はここまで
ようやく二人脱ぎました。キス以外にエロい事してない。次回はフェラくらいできると思います……
ここのところ、自分一人でスレ埋めてて申し訳ないです
ちなみに、
アストルフォ: 歴戦の猛者
ジーク: 期待のルーキー
ジャンヌ: ポンコツ
くらいなバランスで書いてます石畳の広場。その中央に据えられた ギロチン台。 名高き処刑人に手を引かれ、縛られた白のドレスの少女がその階段を上っていく。
刃の前に立たされた少女は、臆することもなく広場の方へ向かい微笑みかける。 どこまでも美しくどこまでも清らかに。そう、まるで『天使』のように。
「ーーねぇ、ベリル。起きて！ 私のご飯の時間でしょう？」
寝台に眠る黒髪の男、ベリル・ガットの傍らには一人の少女がいた。 肩までの黒髪と白い肌。大きな緑の目には いたずらっ子のような無邪気な光が宿っている。 そのあどけない様子と反して 胸部は女性らしく大きく盛り上がり、男の体にしなだれかかっていた。お互いに生まれたままの姿で横たわり、シワのよったシーツからは情事の跡が伺えた 。
「ーー分かってる。シャルロット、今やるから待ってろ」
覚醒したベリルは切れ長の目をさらに細めて笑い、傍らの少女に顎を引いて口付ける。 少女は待ち構えたように舌を絡め、 男の唾液をすする。
1分ほど応酬が続き二人は唇を離した。繋がった白銀の糸がひいて切れた。
「 さっき生け贄を食ったばかりだったのにな？」
「 私は 好きなものしか食べたくないの。 誰が正しいとかそうじゃないのか何て関係ない。私が決めるんだもの」
それだけあなたの魔力がおいしいのよ、と言い少女はベリルの首に抱きついた。
二人は 主従関係にある。主であるクリプター、ベリル・ガット。そしてそのサーヴァント「シャルロット・コルデー」。 フランス革命の時代、『ただ一人の政治家を殺した暗殺者』として名を残すアサシンである。>>791
シャルロットは 革命家マラーの家を訪れ、 皮膚病の治療のため風呂に入っていたマラーと面談すると包丁の一突きでその命を奪った。 そしてその後逃亡することもなく裁判にかけられ、 処刑人シャルル・アンリ・サンソンの手により処刑された。 『彼女は最期まで美しかった』という記録が残っている 。処刑されるシャルロットに恋をして『 彼女と共に死にたい』と考えてサンソンに処刑された男もいるほどだ 。
その逸話のためか彼女は暗殺者として英霊となった。 決して強い英霊ではない。強くある必要は無い。彼女の微笑みに魅了された者は 一切の抵抗ができなくなる。 微笑みとともに白刃が閃き、幸せのまま敵は倒れていく。
しかし魅了は多数の敵にできても彼女が一度に攻撃できるのは一人だ 。 そこは主のベリルが補い罠を仕掛けている。
『シャルロットが微笑み、ベリルが命を奪う』
これが二人の戦い方だった。 ベリルの殺しは 同時にシャルロットの食料確保手段でもある。 クリプターの中ではカドックと同じく、ベリルも魔力保有量が少ない。神霊を使役できる他の天才達と比較するのが無意味な話なのだが。だからこそカドックは自前で魔力を贖えるキャスターを選び、ベリルは燃費の良いアサシンを選んだ。それでもシャルロットの魅了一つで 過酷なこの世界を渡り歩くには力が足りなかった。その魔力を補う為に仕留めた敵の体、間引きした民の魔力のこもった部位をえぐり出して調理して、彼女の目の前に皿を並べる。 魔術師の暗殺を生業としていたベリルには、人の解体も大した苦痛でもなかった。
しかし、さすがは美食の国フランス出身と言うべきなのか、シャルロットは食にはうるさかった。火の通し方、素材の並べ方、リザーブの仕方。ベリルに色々と アドバイスを送ってくるのだ。 ベリルは殺しは慣れているが料理は本職ではない。 どうしたものかと考えていたところもう一つの案が通った。フランスは美食の国、そして『愛の国』だ。
大規模な戦闘の後は食事、そして二人で共に愛を育むのが日課になった。>>792
ベリルの胸に重なったシャルロットの肌は柔らかく心地よい。シャルロットは 無邪気にベリルに尋ねる。
「ねえ、さっき少し眠っていたでしょう。どんな夢を見ていたの？」
「ーー天使の夢だよ」
「素敵ね。 きっとその天使は 紳士の姿をしていたのね。 小娘の手を優しく縛ってくれる 魅力的なおじさまの姿だったのでしょう？」
シャルロットはベリルの腕の中でうっとりと した表情で『他の男』の話をする。
「ーー『 自分を殺した男』に惚れているとは。 俺のアサシンは好きものだな」
にやにやと笑うベリルにシャルロットも笑って言い返す。
「ベリルだって、 女の子に夜這いしちゃうくせに。 保護者のお医者様に追い出されたって知ってるわよ」
「妬かないのか？」
「あら、貴方だって妬かないでしょう？」
二人は目を見合わせて噴き出した。 隠してもいない秘密を暴かれた仕返しに、ベリルの指がシャルロットの濡れそぼつ秘所を弄った。先の名残の快感をもう一度思い出させるように激しく動き始めた指には途端に蜜が絡み、シャルロットから甘い悲鳴が上がる。
「ーーいいぜ、サンソンだと思っててもな？」
「あぅ。ーーもう、ベリルの意地悪！マスターだと思って調子に乗ってたら絞り取ってしまうわよ？」
シャルロットの細い指がベリルに絡んだ。互いに高め合い、熱が籠る。シャルロットが体を起こし、跨がるように腰を落としてきた。熱が体を覆い、体液を通して魔力がシャルロットに奪われていく。目が眩むような快楽と酩酊が互いを襲った。
「ーーあんっ！て、天使とはこんな事しないんだから！」
ベリルの上でシャルロットが腰をくねらせながら、負け惜しみのように訴える。>>793
ベリルはシャルロットの 腰を掴み下から大きく突き上げる。 一際高い悲鳴が上がった。
「俺もだよ。『天使』は抱かない。ーー『シャルロット』を抱きたいんだ」
上体を起こし、腕の中の少女の体を抱きしめる。閉じ込めたまま力任せに突き上げ、ひっきりなしに悲鳴を上げさせた。ベリルを包む内部が大きく収縮する。シャルロットの腕がベリルの背に回る。
「ーー共に勝ち残ろうぜ、シャルロット。俺のアサシン！」
「ーーええ、私のマスター。私は貴方の力になる。私は貴方のものよ！」
そう宣言し、二人は共に果てた。
寝台に汗だくの体を横たえ、二人は見つめあった。シャルロットの指が眼鏡を掛けていない素顔のベリルの頬に触れる。
「ねえ、 とてもいいこと思いついたんだけど」
「何だ？」
シャルロットが無邪気に笑う。
「 あなたのお料理の腕があんまり良くないのはわかったわ。ーー ベッドでは すごいこともね、 だから両方合わせてみたらどうかしら。 あなたが口移しで私に食べさせてくれたら、魔力の吸収効率がもっといいと思うんだけれど？」
ベリルは楽しげに笑ってシャルロットを自分に抱き寄せた。
「なるほど。ーー了解。明日からは戦場で捌いてお前に食べさせてやるよ」
「やったわ！きっと とても美味しいわね」
どこまでも無邪気な顔で二人は笑い合っていた。
ーー汎人類史でのシャルロット・コルデーはマラーの属する派閥の処刑の濫用を止めさせる為に暗殺を選んだ。 マラー自身がどれだけ崇高な目的で動いていたとしても、この時代がフランスが狂っていたのだとしても、 彼女は彼女の正義に基づいてその刃を振った。だからこそ、 彼女は死を恐れなかった。
この世界のシャルロットの『刃に載せる正義』はマスターのベリルである。『最期まで、 この男と共にあること』それだけがサーヴァントである彼女の願いだった 。>>797
書いた翌日に見返してみると、 エロスの描写って難しいなと思う。
水気と色気が足りないと思う。 精進しよう。
当初シャルロットが 食事での魔力供給を嫌がったのは「 修道院育ちのキリスト教徒」としての倫理観からで、 けれどベリルの本懐を知ってから勝ち残るためにそれを受け入れたんだと思ってます。
お互い『相手に無理をさせてること』も理解しながら、 おくびにも出さずじゃれあって、死に向かって笑いながら異分帯を駆け抜けていきそうだと思います。
ーーベリルとシャルロットに夢見てしまうわ。どうもザビ子の人です
お勉強（意味深）するおねショタが書きたくて書きました
犠牲者のぐだお君は具体的な年齢設定していないので
お好きな年頃でご想像ください
【あらすじ】
麗らかな日曜日の午後。岸波白野は隣に暮らす夫婦から一人息子を預かり、勉強を教えていた。
互いによく見知った仲であることに加え、可愛がっていることもあって、少年は白野を姉のように慕っていた。
そんな信頼関係を築いた二人。親不在の中、自室で二人くつろいでいた白野は少年から衝撃の質問を受けてしまう────！
────子供って、どうやってつくるの？>>801
「えぇと……まず、どうして知りたくなったのか教えてもらえますか？」
少年の予想だにしない質問。たっぷり十秒は硬直した白野はひとまず事の顛末を聞き返した。
なんで敬語なんだろう、なんで顔を赤くしているんだろう、と首をかしげつつも少年は説明し始めた。
────同じクラスの子が、子供のつくり方知らないんだー、ってバカにしてきた。
「なるほど……じゃあ、その、おばさん──立香のお母さんは、教えてくれなかったの？」
白野の問いに頷く少年。まだ早いって言われた、と不満げに口をとがらせている。
深く考え込む白野。どうしたものか。ちゃんと教えるべき事柄であることは間違いない。しかし、正しく教えられる自信が白野には無かった。
下手なウソやごまかしは逆効果だろう。かといって、全貌をつまびらかに、事細かく、口頭で説明するのもどうなのか。
おねえちゃん？ と純粋無垢な瞳で白野を見つめる少年。彼の心にやっぱり教えてもらえないのか、という失望が芽生えかける。
「あのね、立香……それはね、人前で裸になるよりも恥ずかしいことなんだよ？」
しかし、不意に白野が放った言葉が、少年に雷を撃たれたような驚愕をもたらした。
子供をつくるのは、とても恥ずかしいことなのか、というショック。しかし、白野は訂正するように畳み掛ける。
「でも、決して悪いことじゃない。むしろ子供をつくるのは人間として正しいこと。ただ、ちょっと難しくて大人にしならないとできないの」
それだけは理解して、と念を押す白野に少年は気おされるようにうなずいた。だが少年は白野に食い下がった。
────なら、全部教えて。恥ずかしいところも全部。おねえちゃんに聞きたい。>>802
「なっ……！」
かあぁ、と音が出そうなほどに白野の顔が赤らむ。普段はかっこいい白野が照れるなんて、余程のことに違いない。少年は確信した。
おねがい、と白野に詰め寄る少年。この機会を逃したら二度と知ることが出来なくなるのでは、という予感があった。
赤面のまま視線を左右に彷徨わせる白野。ややあって根負けしたのか、肩を落として小さな声で条件を付けたす。
「…………誰にも内緒だからね。おねえちゃんが教えたことは、絶対の秘密だから。約束しなきゃ教えないわよ」
わかった、ありがとうおねえちゃん、と少年は満面の笑顔で白野に抱きつく。大変なことになった、と白野は溜息を吐いた。
「とりあえず、女の人が赤ちゃんを産むとき、どこから出てくるのか知ってる？」
白野の質問に首を振る少年。分かったわ、と白野はすっくと立ち上がった。一体何が、と戸惑う少年を見下ろす白野。
「ここよ」
突然、白野はスカートをゆっくりとたくし上げた。予想外の行動に少年が目を丸くして眼前の光景をまじまじと見つめる。
少年の顔は茹蛸のように真っ赤だ。姉のように慕う女性の下着を目の当たりにするなんて予想だにしなかったのだ。
品のあるレースやリボンがあしらわれた下着に目を奪われる少年。スカートをたくし上げたまま白野は自分のベッドに腰掛けた。
「……ここから、赤ちゃんは出てくるの」
座ったと思ったら脚をベッドに上げ大きく開き、脚の間を見せつける態勢になった白野。下着の布の上から、中心をすりすりと撫でる。
花に集まる虫のようにふらふらと白野に近寄る少年。じっと露わになった下着──そしてその下にある秘園──を見つめている。
「まだ聞きたい？ イヤなら、ここで止めるけど」
白野は赤面した少年に、これを聞いたらもう引き返せないと暗に告げる。しかし少年は覚悟を決めた面持で深く首を縦に振った。
「わかったわ……わたしが、全部教えてあげる」
そう言って、白野は下着を脱いだ。>>803
ついに晒された白野の秘裂。少年が女のモノを間近で見るのは初めてだった。そして実は、白野も誰かに見せるのは初めてだったのだ。
「女の子の『ココ』には『穴』が二つあるわ。ここがおし.っこする穴……見える？ もっと近づいて見てもいいよ」
自分の指を秘裂に這わせ、甘い吐息をこぼしながら囁き声で説明する白野。クチャ、と水音が微かに鳴る。
緊張と羞恥を我慢するのに必死な白野は、少年の心臓が早鐘を打ち、息が荒くなりつつあることに気付いていなかった。
「そして……こっちが、赤ちゃんが出てくる穴。分かる？」
くぱぁ、と指で広げられる穴。少年から熱視線を受け止め反応しているかのように、秘穴がヒクついている。
────こんなに小さいの？
「不思議だよね……平均身長30cm、平均体重3000gがここから出てくるなんて。けど立香もわたしも、お母さんのココから出てきたの」
内心、白野は興奮していた。自分で始めたこととはいえ、弟のようにおもっていた子相手にこんな羞恥プレイしてしまうなんて。
ドキドキと心臓が大きく鳴り、秘穴からじわりじわりと愛液がにじみだす。
そして少年もまた無自覚ながら眼前の光景に興奮していた。いつも優しくて頼れる白野が、恥ずかしい恰好で恥ずかしいことをしているのだ。
────それで、子供の作り方って……？
「そうだったね。──よく見て。『ココ』に……男の人の、その……おち.んち.んを入れるの」
白野はほんの少し、自分の秘穴に指先を差し込んだ。滲んだ愛液の潤い具合を把握して、これは問題ないと判断し、ずぷずぷと深く指を沈める。
ギョッとした少年は白野の顔を秘穴を交互に視線を彷徨わせる。小さな穴に本来何が入るのか、予想だにしなかったのだ。>>804
「分かった？ ふふ……やっぱり、立香にはまだ早かった？」
秘穴から指を抜いた白野は小さくつぶやく。しかし少年はぶんぶんと首を横に振って否定し、勉強になった、と強く断言した。
「そう？ ならよかった。──でもね、立香。ふつう、ここには指もおち.んち.んも入らないんだ」
白野の言葉に少年は首をかしげる。たった今指がツッコまれていたというのに、白野は一体何を言っているのだろうか？
「よく見て。ココ……透明な液体で、トロトロで、ぬるぬるになっているでしょう？ こうならないと、痛くて痛くて、入りっこないわ」
────じゃあ、普段からこんなにぬるぬるじゃないんだ？
「うん。もっと乾いているの。ぬるぬるになって、滑りが良くならないと、ここには何も入らない」
────どうすれば、ぬるぬるになるの？
「……知りたい？」
また、後戻りできない一歩を踏み出すのか。暗に問いかける白野。しかし少年は毅然とした態度で深く頷いた。
ずっと子供だと思っていた弟分はいつの間にやら成長していたらしい。ほんの少し苦笑をこぼした白野は、つう、と濡れた指を動かした。
「まぁやり方は色々あるけど……『ココ』を触ると、ぬるぬるになりやすくなるわ」
立ち上がり、固くなってしまった白野の肉芽。くりくりと指で転がす。喘ぎそうになるのを必死でこらえて説明を続ける白野。
「んっ……ここは女の子にとって、すごくきもちいい場所なの。きもちいいなって体が感じると、液体でぬるぬるになるの」>>805
液体でてらてらとした白野の肉芽。触りながら感じていたため、白野の頬は紅潮し、開いた脚がぴくぴくと震えている。
しかし少年は何となく疑っていた。女性の体がどんな風になっているのか知らないが、こんなことが一番きもちいいのだろうか。
「……信じられない？」
白野の問いかけに頷く少年。それを咎めることなく、そっかぁ、と白野は笑った。
「じゃあ……立香に、きもちよくしてもらっちゃおうかな？」
衝撃の発言に少年の顔がこわばる。当の白野はどこ吹く風で逃がさぬように少年の右手をとり、自分の濡れた秘裂にあてがった。
指先に愛液を絡め、くちゃくちゃと音を立てながら上下に滑らせ、最後に肉芽を優しく擦らせた。
「わたしにここまで恥ずかしいことさせたんだもの。やり返したって、文句は言えないんじゃない？」
笑みを浮かべる白野。事実、子供の作り方を教えるよう頼んだのは少年だった。反論が思い浮かばず、少年は大人しく白野に従うことにした。
恐る恐る指を動かす少年。肉芽は固くて柔らかくて、何とも形容しがたい感触だった。すりすりと小刻みに擦らせる。
「……────っ、上手、じょうず……きもちいいわ……ずっとこのままでいたいくらい……」
じんじんと熱を訴える秘裂。まだ恐怖心が拭えないのか、弱弱しい指で肉芽を愛撫される。焦らされているようでゾクゾクした。
白野の甘く熱をもった吐息と微かな体の震えに、少年はゴクリと唾を飲む。慣れてきたのか、指に徐々に力が入ってきた。
「その調子、そのちょう──あんっ♡」
聞いたこともないような甲高い声に少年は思わず手を止めてしまった。何なんだ、今の変な声は、と呆然として白野を見やる。
「っ……びっくり、した？ ごめんなさい……すごくきもちよくて、つい、へんなこえでちゃった」
白野の発言は半分本当で半分嘘だった。確かに少年の愛撫も良かったが、他人に秘裂を触られることにひどく興奮していたのだ。>>806
続けて、という白野の頼みに少年は愛撫を再開した。先ほどの甲高い嬌声が合図だったのか、白野は遠慮なく淫らに喘ぎ始めた。
「ぁ──あっ、あん、ひ、ぁ……♡」
だらしなく顔をとろかせ、みっともない喘ぎ声を年下の弟分に聞かせる白野。暴れそうになる両脚を必死に抑えつけている。
どんどん大きくなる嬌声に興奮した少年は、しかしどこか冷静な頭でもっと強くした方がいいのだろうか、と考えていた。
「んぁあっ♡ ひ、あ、すき、それしゅきぃ♡ もっと♡ もっとすりすりして、いっぱいこすってぇぇ♡♡」
言われるがままに指の圧と速度を上げる少年。秘裂からはクチャクチャと水音が鳴り、ビクビクと白野の腰が揺れている。
「あ、イく、イっちゃ、ぁあ────～～～～ッッ♡♡」
ビクン、と白野の下半身が大きく痙攣した。少年は驚いて白野の秘裂から手を離す。秘穴も尻の肉も、ヒクヒクと震えていた。
はぁはぁ、と甘い息を肩でする白野は、へらりと力ない笑みを浮かべて少年の頭を優しく撫でた。
「っふ……ありがと。とっても気持ちよかったよ……わたし、誰かにこうして触ってもらったの、初めてなの」
────僕も、初めてだよ。触るの……。
「そう。普段は一人でヤってるからなぁ……誰かにシてもらうのがこんなに気持ちいいだなんて、びっくり」
変なことさせてごめんね、と謝る白野に少年は首を振った。
確かにとんでもないことを知ったし、とんでもないことをさせられたのだが、後悔の念は抱いていなかったのだ。
これでひとつ、大人に近づいただろうか、と、少年は内心で成長をかみしめていた。>>807
以上です。
書けたら第2弾も投下したいと思います。サバフェスのループの中でこんなことがあったかもしれない牛若主従の話。
青い空に白い入道雲。風も草花もご機嫌で、まさしく絵に描いたようなリゾート、ルルハワ。
南向きの窓から日差しが入り込むホテルの一室。その一角にて座禅を組み、瞑想に勤しむのは槍兵・武蔵坊弁慶……を名乗る男、常陸坊海尊である。
その場にいるだけで心が弾む観光地といえど気を緩めすぎてはいけないと、サバフェス運営スタッフとしての仕事の合間に常日頃通りの修業に身を投じていた。
如何にも雄々しい肉体が座り込み、重くまぶたを閉じ、呼吸さえ止まったかと思わせるほど微動だにしない様は石像か何かのようだった。
遠い砂浜からの波と風の音のみが部屋に響く中、扉を叩く音がその均衡を破った。
「邪魔するぞ」
開いた扉の影から現れたのは紺のビキニに丈の短いパーカーを羽織った少女。一つに纏めた長い黒髪が歩を進める度左右に揺れる。客人は海尊の生前よりの主君、牛若丸だ。
「何か御用で？」
「いや、そのままで良い」
応対のため脚を崩したが、制止される。
予想通りの台詞。これは気遣いと見せかけて、実の所彼女自身が楽しむためであった。
というのも牛若丸、ここ数日は海尊が修業…特に座禅を組む時間帯を狙ってちょっかいをかけている。最初は鼻を摘ままれたのだったか。後は手に何やらよく分からない生き物を乗せられたり、頭巾を捲って鎧の中に氷を放り込まれたり…とりあえず、周囲へ迷惑をかけるほどの大事にはなっていないので強く叱ってはいないのだが、さて今回は如何に。姿勢を変えないまま待ち構えていると、首の後ろ辺りに柔らかなものが押し当てられる。小さく含み笑いが聞き取れた。
抱きついて、胸を押しつけられている。
「私のことは気にせず存分に修業に励むが良い」
なんとも白々しい言葉か。困るのは困るが、普段のやんちゃぶりからすれば可愛いものだろう。
せっかく押しつけられるならもう少し大きめな方が…などと口にすれば即座に斬りかかられそうな煩悩を払い再び目を瞑る。だが、これだけで終わるほどこの悪童モードの主君が大人しい筈もなかった。
肩に置かれていた両手のうち右側がするすると滑り落ちていく。きめ細かな肌の掌が筋肉の形を確かめるように二の腕を撫でさすり、浮かんだ血管を細い指がなぞった。皮膚の薄い箇所を伝う感触はややくすぐったい。
更に下りたと思えば組んだ手の隙間へ入り込み、こちらの右手とあちらの左手が繋がれた。所謂恋人繋ぎという奴である。自分のものより小さく華奢な手がにぎにぎと力を込めたり、こちらの手の甲を撫でたりと好きに弄ぶ。
されるがままにしていると突如、ふぅ、と耳に息を吹きかけられた。こそばゆさに僅かに身を強張らせるとまた含み笑いが至近距離で聞こえ、更に密着される。
悪戯好きの小天狗はどんどん調子づく。顎をなぞり、頭巾の中へ白魚の如き指を滑り込ませる。喉仏をくすぐるのは女にないものが珍しいからだろうか。急所を無遠慮に触れられる感覚に思わず体が強張ってしまう。
心なしか熱くなってきた。深く息を吐いて気を鎮める。
当の原因である牛若丸は、密着していた体を離し、今度は膝をくすぐってくる。指先で円を描き、次は5本に増やして中心に寄ったり広げたりを繰り返す。目を伏せているので確認は出来ないが、ムズムズした感覚に耐える自分の様子を面白げに見つめているのだろう。やがて太腿をゆっくり、優しく、掌が撫でる。その手は徐々に内腿を通り、足の付け根の方へと向かい………
「……ッ!!」
挑発的な細腕を掴んだ。「…この手の悪戯は勘弁していただけませぬか」
「何を急に」
「非常に言いづらくはありますが…拙僧もまた男であるということを、念頭に置いていただきたく」
「つまり、私に欲情して襲いかねないと？」
「襲っ…?!!そ、そこまでは行かずともですな…！」
直球過ぎる表現に面食らうも、要するに言いたいことはあながち間違っていない。要求しているのはある程度の距離感だ。
「お前が、私を、襲う」
牛若丸がゆっくり復唱してから少し考え込む。
「いや、有り得んだろう」
「断言?!」
「万が一起こり得たとして………いやまるで想像がつかんな、貴様本当にそんな事出来るのか？」
「そこまで仰いますか…」
がっくりと項垂れる海尊。
害のない相手と言えば聞こえはいいが、それは毒にも薬にもならないということではないか？それは流石に虚しいというものだ。男として、多少なりの警戒心は持って貰いたい。それなら、少しだけ痛い目に遭って貰うのが一番効果的だろうか。ただし傷付けるようなことはあってはならない。そんな事は微塵も望んでいないのだから。「もう話が済んだなら…?!」
悩んだ末、いよいよ行動に移した。
彼女の身体を此方へ引き、膝の上へ横抱きの姿勢で座らせる。顔を寄せ、そのまま小さく閉じた唇を食む。その柔らかな心地よい感触は自分と同じ生き物のそれとは信じがたかった。
触れ合った唇を離して様子を見ると、当の彼女は目をぱちくりとさせている。何が起こったか理解しかねているようだ。
「こ、これで少しは、警戒する気になられましたかな？」
「……………いや、別に」
「何と?!」
「何だ、貴様の言う“襲う“とは口吸いだけで終わるのか？」
嗚呼何という悪手。警戒させるどころか、更なるからかいのネタを提供する結果になってしまった。斬撃が飛ぶ覚悟はしていたが、この手で攻められては非常に困る。さっきまで驚いていた彼女も今はもうすっかり「何処までやれるか見物だ」と顔に書いてある。
というか、年頃の娘なら口吸い一つでももう少し慌てふためく所じゃないのだろうか。生前人の心がわからないなどと言われた主君だが、貞操観念までズレているというのか。いやあの甲冑姿は置いておくとして。
「そこまで仰るなら…本当に致しても文句はないと？」
「構わんぞ。お前相手に私が啼かされるかは別だがな」
目を細めて胸板へしなだれかかる牛若丸。そういう大口を“ふらぐ“と呼ぶのでは？ここ数日で知ったフレーズが頭に浮かんだ。まるで予想だにしない展開に至ったが、ここで止めればそれこそ今後どんな悪戯をされるかわからない。今己の意志で色欲に屈する恥といずれ暴走する最悪の可能性とを天秤にかけた結果、ぎこちない動きで事を始めた。
手甲を脱いで、相手を抱き込む方の手を動かし大きさが程々の膨らみに触れた。拒む気配はない。形を確かめるように全体を一度撫でるが、目を瞑ったまま何の反応もない。
もう片方の手は横腹から徐々に降りて、女性らしい丸みを帯びた腰を過ぎて引き締まった太腿に指を食い込ませた。更に内側へ滑り込み、脚の付け根をなぞる。
「…本当にするつもりがあるのか？」
「急いては事をし損じると言います」
膨らみをやわやわと揉んで、何度も撫でさすれば、うっすらと頂点が姿を現す。今度はそこを重点的に、指先で円を描くように撫でる。そうするとどんどん頂点はくっきりと形を主張してきた。
「脱がしても？」
妙な問いをしたつもりはなかったが、相手は僅かに目を丸くした。
「………好きにしろ」
こちらを見つめてから、その青い瞳を伏せて答える。
もしや、どうせ最後までするつもりはないだろう、適当に触らせて無反応を通せば途中で折れて切り上げるだろう…なんて高を括っていたか？
相当侮られていたのだなぁ、と内心で嘆きつつ彼女の体を包む布に手をかける。ぐい、と紺色の布地を引き上げれば、ずり上げた水着とパーカーの間から2つの膨らみが出迎えた。
双丘を寄せてみたり、揉んで柔らかさを堪能したり、そのてっぺんに実った果実を押しつぶしてみたり、摘まんで引っ張ってみたり。色々試してみたが指の腹で先端を転がすのがお気に入りと見える。本人は何も言ってはこないが、くりくりと弄くるほどその桃色の粒が素直に応えて固くなるのが愛らしい。体格差のお陰で片手だけで両方の突起を弄ることもできるのは何となく得な気がした。ぷっくりと大きく熟した片方の先端に誘われ、舌を伸ばし舐めてみた。
「うぁっ?!」
ビクッと懐の彼女の体が跳ねた。
「驚かせるな…」
「ああ、申し訳ありません」
あくまで驚いただけ、決して感じた訳ではない。というつもりらしい。
改めて、小ぶりながらも綺麗な形をした乳房をねぶる。先程の責めの好みを意識して舌を使う。頂点の突起を口の中に含んで、舌でゆっくりと舐め上げれば、声こそ出ないが熱い吐息が漏れた。
谷間や鎖骨にも触れていく。何やら至高の一皿でも味わっているような気分だ。好きにさせようと考えているからか、普段の牛若丸とは打って変わってあまりにも大人しいものだから、これが夢や幻覚だと言われれば信じてしまうだろう。
再び唇を重ねる。舌で求めれば閉じていた唇が開かれ、相手の舌がこちらを迎えた。絡めたそれの感触に一度着いた火が更に燃え上がる。強固に鍛え上げた筈の理性もあっという間にぐずぐずと形を崩していく。人もまた獣の一種に過ぎないとはよく言ったものだ。
口吸いを続けたまま、手のひら全体で引き締まった下腹部を撫でるとゼロ距離の呼吸が乱れ、懐に収まった体が強張ったが、少しすれば何ともないと言うように緊張が和らいだ。強がる仕草がいじらしい。
内腿、鼠径部、再び下腹部。肝心の箇所は避けながら下半身を撫でさする。下腹部を掌で円を描くように撫でる仕草は、受け入れる身を気遣うようにも見えたし、今からここを犯すという無言の宣言のようでもあった。
焦らしに焦らしてから、下穿きの布越しに秘裂をなぞってみる。往復を繰り返すほどスラリと伸びた脚が落ち着きをなくす。
唇を離すとそっぽを向いてしまった。顔を見られたくない程余裕が無いのだろうか。
指を動かした時の反応を注意深く伺う。そうすれば往復する間で特に(といってもほんの少しの差だが)反応のいい箇所があるのがわかる。
爪を立ててそこを軽く掻いてやると、腕の中に収まる体が僅かに跳ねた。「ん！っ…ふ……」
「如何です？」
「知らん！」
爪先が丸まるのを見ながら、水着を脱がす。濡れた感触に安堵した。嫌がる訳ではなく、ちゃんと“良い“と感じているらしい。
割れ目の上、整えられた小さな茂みが湿り肌に貼り付いている。更に下へ手を伸ばし、そこの柔肉を人差し指と中指で挟み込むように揉むとにち、にち、と淫猥な音がした。
焦れったい感触にじわじわと理性が浸食され、彼女の強情も萎れつつあった。
指を揃えて割れ目に宛がい、今度は直接擦る。
「ん…ぁ…！」
指が割れ目を往復するたび、そこは濡れてくる。内股は愛液で艶になっていた。
「や…はぁ……っああ！」
綺麗に閉じた秘部の上、固くなった女芯を剥き出しにして撫でてやれば、一際高い喘ぎが零れた。直後、顔を赤くする。「ッ～～いつまで触ってばかりいるのだ、さっさと突っ込んで済ませんか！」
もうかれこれ数十分は至る所を撫で回すなり何なりしている。そこが“欲している“のは明白だった。
「そうはいきますまい。無理に致せば傷ついてしまいます」
正直に返せば鋭い眼光で睨まれた。妙なところで忍耐を発揮しおって、などと思っている事だろう。実際問題牛若丸が身を捩る度に固くなったものが当たってしまっているのだからこちらの状態はとっくに知られているのだ。
とは言え体格が人より大きい分、そこも大きい。下手をすれば相手を痛めつけるためどうしても慎重になる。相手が相手なら尚のことだ。
それに実の所、主が悦楽に喘ぎ身を震わす様が思いの外…そそられる。もうちょっとじっくり見ていたいなんて欲目も湧いていた。
誤解なきよう言っておくが、牛若丸には元よりその在りようから心奪われている海尊である。でなければ死後サーヴァントになった第二の生でまで付いていけるものか。しかしそれは色恋とか性欲とかを抜きにしたものだった、その筈なのだ。だから今この状況はきっと慣れぬ常夏の地で頭が茹だったとか、知らず知らずのうちに妙な物でも食ったとかで何処かがおかしくなってしまったのだ。
女性としては(あの露出度にも関わらず)色香やたおやかさに欠けた御仁と思っていたのに今の状態はどうだ。
名刀を彷彿とさせる涼やかな目元はその鋭さが緩み、快感に翻弄されていることを示していた。滑らかな白い肌はほんのり桃色に染まり、触れれば少し熱い。
見たことも想像したこともないその姿に、生唾を飲み込んだ。この先はどんな姿を見せるのだろうか。
入り口付近をずっと弄くっていた指をいよいよ中へ侵入させる。
「っ……！！」
熱い内壁が挿入された指をきゅうきゅう締め付ける。
無理をさせていないかと見やれば、少女らしい華奢な手が固く握られているのに気付いた。
「痛みますか？」
「……いいから、早く済ませろ…」
体内を他人に曝かれる感覚は如何程のものだろうか。歯を食いしばった口から荒い息が漏れている。
せめて苦痛が紛れるように空いた手で小さな双丘とその先端を愛でた。
「…っ！……ん、ふぅ……ッ」
ゆっくりと出し入れしたり、ぐるりと指を回して内側を撫でてみたりと慎重に動かす。そうすると指の腹がザラザラした箇所に触れた。
「あ、～～っ！！」途端、彼女の背は反り、中が蠢く。
挿入に少し慣れてきたと見て指を増やしてそこをもっと擦ってみる。
「ッひぅ！や、そこ、やめ…あ、ぁ…！」
小さいながら存在を主張する肉芽も親指で捏ねる、濡れそぼったそれは力を加える度ににゅるりと滑った。
複数箇所への愛撫が堪らないようで、抱えた体が手足をばたつかせる。
「ぁ、は……ッ！…や、あァ！…やめ…はな、せ、っ」
「そう暴れんで下さい…！」
説得も虚しく中に挿れていた指は抜かれ、密着した体も引き剥がされてしまう。
起き上がった牛若丸は顔を真っ赤にして股ぐらを両手で押さえた姿勢でこちらを睨み付ける。
しまった、これは相当にご立腹である。
「常陸坊」
「は、はい」
「逃げるなよ」
「え？」目の前の主は、こちらの腰巻に手を掛けたかと思えば抵抗する間も与えずあれよあれよと袴と褌まで剥ぎ取り、起立したそれをむんずと掴んだ。
彼女は鷲掴みしたものの真上に膝立ちで跨がって、先端を入口へと宛がったのだ。
「牛若丸様、まだ厳しいです！もう暫しの辛抱を…！」
「煩い」
案の定無理があったようで、体の中を割り開かれる痛みに顔をしかめたが、我慢を重ねた怒張は強引に蜜壺へ埋められて、というよりねじ込まれていく。
せめて入れてすぐに暴発なんて情けない真似だけはすまいと腹に力を入れる。竿を迎え入れた部分は熱く、みっちりと隙間無く纏わり付いて離さない。精を搾り取ろうとする機能は流石のものであった。
「ッふ……そら、早く…んっ、楽に、なったら…どうだ…っ？」
一番奥まで届いて一呼吸置くと、悪い笑みを浮かべた少女は此方の腹の辺りに手をついて腰を上下に動かす。時折、前後の動きやゆっくり回したりと、巧みな抽送の技術は持ち前の騎乗スキルが遺憾なく発揮されていると言えよう。
何より蕩けたかと思うほどに柔らかな襞が受け入れたものに対して、入れるときは歓迎するかの如く全体にみっちり纏わり付きながら竿の先によって割り開かれ、抜くときはねっとりと絡みついて、絶対に離さないと言わんばかりに蠢くのだ。こちらの呻くような声を聞いた彼女は楽しそうに見える。
……もしや、機嫌が悪いと思っていた先程の態度は照れ隠しだったのか？
思うに、お転婆というにはやや嗜虐が過ぎるこの少女は、些か胆力に欠けた部下が途中で気後れして中断するのを見届けるか、必死に腰を振るのをからかいつつ余裕の態度でその劣情を適当に受け流す、みたいな想定をしていたのではないか。
しかし思いの外図太く且つ我慢強かった相手に滅茶苦茶にされそうになったので形勢逆転を図ったとかそんな所だったりするのだろうか。
「はっ……ン…いつもの、ッ要らぬ口も…んっ…効けん、ようだな…ッ…！」
真偽の程は定かでないが、そう思うとこの小天狗がどうしようもなくいじらしい。
肉の杭を深々と咥えた細い腰を掴む。先程指で探し当てた弱いところを狙って、先端が擦れるように動かした。
「ひっ?!…貴様、余計な…ぁっ、こと…ぁんんッ！」
身を起こし、仰け反ったしなやかな胴体の上で目を引く二つの桃色の片方へ舌を伸ばす。妙な話だが、口に含んだそれは味などしない筈なのに美味かった。
「んゃあっ！馬鹿……やめ、っああ…！」
離そうと藻掻く身を引き寄せ更に貪る。拒む腕とは裏腹に雄を深々と咥え込んだ蜜壺は更に激しく求めてくる。
繋がった所の一番奥が徐々に柔らかく、中のものに吸い付くようになっていく。子種を注ぎ込まれる為の形に作り変わっているのだ。「善くなって、きましたかな…？」
「黙っ……あッ…そんな、こと…んんッ！…やぁっ…やめろ、動くなぁ…ッ！！」
彼女が自分に辛辣なのは今に始まった事ではないとは言え、こうも拒否されると流石に凹む。それに動くな、と言われても此方も大概限界だった。
歓喜を訴える中の具合からして苦痛故に逃げ出そうとしている訳ではないだろう。胸を解放し、半ば無理やり懐へ押しこんだ。欲する最奥を何度も小突いて責め立てる。
「ぁ、あァっ！おく、やめ…ぁっ！常陸坊…っ！」
蕩けた目や甘い声。それでもなおいやいやと身を捩るものだから、抽挿のペースを緩め、あやすように背を叩く。それが意外と効果があったようで、こちらを突っぱねる四肢の力は緩み、緊張が解かれた体は快感を余すことなく享受した。
「やっ…も、イッ……ぁっ、あ、ぁああ…ッ！」
とうとう絶頂を迎えた彼女の中が思いきり締まる。長い。堪えていたものがまとめて一気に彼女を襲う。声にならない声を上げて、耳まで真っ赤にして悶絶する。肩へ爪を立てられた。血が滲むが、今この状況の前には全て些事だった。
「～～～っ！…ッ、～～～ッ!!!」
遠慮無く溜めたものを全て胎内に注ぎ込んだ。押さえ込まれた腕の中で震える体が愛おしい。快感の波が引いてから入れていたものを抜き、弛緩した身を抱き直す。さっきまでと違い抵抗することなくこちらに身を委ねてくれた。
「……僧侶の癖に、禁欲はどうしたのだ…」
「誰しも限度というものはありますぞ」
「仙人にまでなっておいて……」
憎まれ口のおまけ付きではあったが。
その状態のまましばらく余韻に浸っていると、肩口に顔を埋めていた牛若丸がポツリと呟いた。
「…こうなったら徹底的に搾り尽くしてやる」
何やら背後に黒いものを感じる。経験則から、こういう雰囲気を感じ取った時というのは得てしてろくな目に遭わないものだ。
「つかぬ事を伺いますが、一体何、を“ッ?!!」
その予感は的中する。突然、牛若丸が欲を吐き出したばかりのモノを掴んできた。
すぐに手を離させて後ずさるも、案の定逃すまいと距離を詰めてくる。とうとう壁まで追い詰められてしまっては彼女の優勢だ。
握ったり、扱いたり、つついたりと様々な手でさっき散々彼女が啼かされたそれを刺激する。当然、それは反応して再び体積と硬さを増す訳で。一連の様子に彼女はなんとも楽しそうな顔をした。
「随分と早いな…仕方のない奴め」
頼むから勝ち誇ったような笑みを浮かべて臨戦態勢のそれに頬ずりなんてしないで欲しい。頬の柔らかさもあるが、何より絵面が淫猥で股間に悪い。
悪戯は徐々にエスカレートする。髪を掻き上げて、ちゅ、ちゅう、と小さな唇で先程繋がった名残のある怒張に何度も口づけを落としたり、チロチロと竿へ唾液を塗りつけるように舌を這わせたり、息を吹きかけたり。
「義経様、まこと、お戯れを」
「部下が過ちを犯さぬ為の主君の務めとでも思え」
「斯様なお務めがありますか！」
刺激自体は大したことがなくともそんなことをされている事実に煽られてやまない。
止めなくてはと少女を離そうとする両腕とは裏腹に、愚息は正直者だった。
「お前は本当にいい反応をするなぁ」
とうとう大きく口を開け、赤く濡れた口内を覗かせながら亀頭を口に含む。美味とは言い難いだろうその味と匂いに少々眉をひそめた。それでも止めることはなく、舌を這わす。
案の定、限界まで頬張っても半分くらいしか呑み込めない。だが唾液をたっぷり纏わせた柔らかな舌と粘膜が先端を包み、呑み込めない部分は繊細なつくりの指が巧みに竿を扱く。時折口を離したかと思えば裏筋を舐め上げ、先端の出口を指でほじくり返す。視覚でもまた、膝立ちで高く尻を上げ、こちらを挑発する辺りまるで抜け目がない。
「もう…もうお放しくだされ…！」雁首まですっぽり咥内に包み込まれ、音を立てて吸い上げられると達してそう間もない身には刺激が強く、堪えきれずに二発目を放った。
うっ、と声を出して顔を上げた彼女は口元を押さえて何とも言えない表情をしていた。
「不味い」
「そうでしょうな…」
こんな物が美味しいなど春画や官能小説の世界くらいのものである。
こちらの手を差し出して吐き出すよう促す。行儀が悪いと躊躇うも流石に不味いわ粘いわで飲み込むのは困難と判断したのだろう、白濁が掌に落とされた。
部屋に備え付けられた洗面台へ向かおうとしたが、引き留められた。
「何処へ行く」
「汚れて気分も悪いでしょう、片付けを…」
「これからまだ汚れるのだぞ」
「はい？」
「搾りつくすと言っただろう。まさかこれで打ち止めの筈もあるまい？」
妖しく目を光らせる牛若丸。常夏の地にも関わらず寒気が海尊を襲う。
これはもはや一夏の過ちなんて言葉で済まない。やられる。色んな意味で。(いやいや待て待て、仮にも僧侶が腹上死など笑い話にもならんぞ！)
「げ、原稿！まだサバフェスの本が出来ていないのでしょう?!こんな所で時間を無駄にしては…」
「今日は一日休みを頂いている。良かったなぁ、まだまだ時間は沢山あるぞ」
咄嗟に出した逃げの策もにっこりと満面の笑みで返される。終わった、詰みだ。
「私に火を付けておいてただで済むと思うなよ？」
正面から首の後ろへ腕を回される。目の前の少女の圧はまさしく捕食者のそれ。
やはりこの方には永遠に敵わないと改めて実感させられるのであった。以上です。
まさかこんなに長くなるとは思ってませんでした。
健全エロ恋愛not恋愛問わず牛若主従の作品増えろR-18な話題総合スレッド82の>>835からのレスに感銘を受けて書いています。
マスターがベリル、サーヴァントは コマーシャルの白いドレスのアサシン(シャルロット・コルデー)と仮定して、彼等の最期の瞬間を書きます。 第2部6章妄想してます。長いです。
この世界の女王の胸にシャルロットの包丁がふかぶかと刺さった。
彼女の暗殺の逸話の通り、相手は一切の抵抗を許されず、その霊基は消滅する。
「やり遂げたわよ、ベリル。ーーお疲れ様」
シャルロットは荒野にぺたりと座り込み、傍らに仰向けに倒れていたベリルの頭を優しい手つきで自分の膝に乗せた。シャルロットの白のドレスはあちこちが破れ、焼け焦げができ血が滲んでいた。シャルロットは先ほどまでの戦闘で満身創痍だった。
腕の中のベリルは何も言わない。 その左胸にはぽっかりと風穴が開いていた。ーー 異聞帯の女王、モルガンへの反撃のために自らにかけた魔術式を発動したためだ。
『大令呪』を使えばクリプターは絶命する。 それが異星の神が彼らに与えた誓約だった。 ベリルはそれを逆手に取り、『大令呪』で シャルロットの霊基を補強、そして、 自分の鼓動が止まった瞬間に魔術式が発動するように自分の心臓に式を掛けていた。 ベリルの死と共に心臓は破壊され、周囲に呪いを振り撒く。『 シャルロットが相対する敵の魔力、魔術式を奪い破壊する』呪いを。
もちろんベリルは神霊を使役できるような大魔術師ではない。 自分の命、魔力だけでは威力が足りない。 だからこそ、モルガンに取り入った。>>827
この異聞帯はアーサー王が生まれなかった世界。 ブリテンはこの世界を維持するために、 ウーサーの後継者モルガンにブリテンの地母神を憑依させ半神半人の王とした。 モルガンは神秘を長く保ち続けるための生け贄になったのだ。
結果として女王は 三つの人格を得るに至った。
ブリテンを愛する慈愛に溢れた地母神、 運命を呪い民を滅ぼそうとする人間の少女、 そして苦しみから逃れようと奔放に生きる淫蕩な魔女。
モルガンはその力により民を産み、 そして己の怒りと快楽の為に、国を維持するために生贄として民を間引きして殺していた。 この世界は女王への恐怖によって成り立っていた。
クリプターとしてこの世界に送られたベリルはモルガンに取り入り、女王の配下として率先して民を間引いた。 その職務に忠実な様子が気に入られ、女王直々に声が掛けられるようになるのに時間はかからなかった 。
ベリルの元にシャルロットが召喚されてからも 女王との関係は続いていた。
モルガンはベリルとシャルロットの実力を歯牙にも掛けないからこそベリルと閨を共にし、二人に『娘』への関わりを許したのだ。
モルガンには娘がいた。ーー自分と同じく、神を降ろし女王となる器。モルガンの後継者。名をガレスという。 平次は騎士として民を誅伐し、 それ以外の時間は『教育』として城に監禁されていた。ベリルとシャルロットは数少ない同僚として、女王の手駒としてガレスに面会を許されていた。
傲慢なモルガンの娘であったが、素直なガレスのことをシャルロットは気に入った。
モルガンの後継者として扱われる彼女に付き添い、彼女の監禁されている部屋に行き、話し相手になった。 シャルロットの ことを歯牙にもかけない女王はそれを許した。>>828
打ち解けるようになってから、シャルロットはガレスに初恋の話をしていた。 最期の時、断頭台で出会った『運命の人』。 その人に恋をしたからこそ、狂気の時代の中にも人の清らかさを見いだし、英霊として人を守る立場になったのだと理解している。 サンソンへの恋が、英霊シャルロット・コルデーの道を決めたのだ。
だからこそ記憶を奪われて、恋も知らずに『母に自我を奪われ、産むための機械になる』ことを求められる少女に同情したのかもしれない。
後々に分かったことだが、ガレスは異分帯のモルガンの娘ではなかった。汎人類史の英霊を召還し受肉させた、 次代のモルガンの入れ物であった。
モルガンの 目的は分かっていた。ーー 彼女はこの世界が 剪定されることを前々から知っていた。 モルガンの体が民を生む力を失いはじめていたからだ。光の壁で国を封じ、 抑止力から 身を隠したモルガンは、この世界を残す為に、己が王であり続ける為に自分の魂を入れる『器』を探した。そして見つけた。
モルガンは汎人類史の娘を英霊の座から引きずり出し、受肉させて魔術で記憶を奪い隷属させた。 己の役割を継承させるために心を折ろうとあらゆる拷問を与えた。
そして、勝ち残る最大候補のキリシュタリアの倒れた後に監禁していたガレスの体を奪い、己の覇を示そうとしたのだ。>>829
「 民のためにではなく自分が王であるために国を求める」
その権力者の傲慢さを生来シャルロットは許せずにいた。ベリルも『この世界が生き残ったとしても 傲慢の女王の支配する国で人は滅亡すると分かっていた。二人は共謀し、ガレスの解放と女王の暗殺を目論んだ。
どうやってガレスをカルデアと接触させるか。そして保護させるかは意外な解決策が見つかった。
元々、モルガンは 記憶を亡くした娘を使い、息子達に復讐しようとしていた。
反人類史で自分の野望を封じ込めた息子たちを 妹の手で始末させようとしていたのだ。
もちろんガレスには記憶はない。 しかし兄をは辞めた後にその記憶を取り戻させればその心は確実に折れるだろう。 モルガンの暗示を確実にするために ガレスが積極的にカルデアと戦闘させられていた
しかし兄ではなく妙な騎士が釣れた。 カルデアに合流した野良サーヴァント、暗い目をした黒い騎士は ガレスを知っていたのだ。
モルガンの部下として ここにいるベリル達は、 円卓の騎士たちに警戒されている。 折衝役として 野良サーヴァントを選ぶことになった。
シャルロットはガレスの暗示を解き、ベリルはカルデアに着いた野良サーヴァントを説得してガレスを倒させ、保護させる。
更にベリルは民を間引く際、魔力としてモルガンに吸収される民の魂、 それらに密かに魔術式を刻み紛れ込ませた。 更にモルガンと床を共にし、己の体を通じて毒を染み込ませた。
ベリルが生きている限り発動はしない式。しかしベリルの死と共に連鎖的に内部から女王モルガンを破壊する。 全てはシャルロットにとどめを討たせるために。>>830
シャルロットは苦笑する。 ベリルの冷たい頬を軽くつねった
「ーー モルガンとの事、妬かないわけじゃなかったわ。 でも あなたがいなければ 勝てなかったわよね」
空想樹が根付いてから、モルガンは人格と魂を分けた。地母神は空想樹と一体化し、 モルガンという女の肉体には二つの人格が残った。 怒りに満ちた『人間』と奔放で狡猾な『魔女』。 怒りは娘に向かい、 奔放な魔女は ベリルを閨に誘った。シャルロットが倒したのは『人間』の人格だ。
「ガレス達は空想樹をカルデアと共に倒した頃ね。」
カルデアとの戦闘中にガレスに掛けられたモルガンの魔術を弱め、黒騎士と兄達のいるカルデアにガレスを保護させることは成功した。カルデアの賢者、万能の天才がいれば 残った暗示も解かれるだろう。更にガレスの体を必要として彼女を追跡した『魔女』の討伐はカルデアに任せた。
そして、自分を謀ったベリル達に怒り狂った『人間』のモルガンは、ベリルの支援の元にシャルロットが今倒した。
最後、『女神』と空想樹をカルデアが伐採すれば、この世界は終わりだ。
シャルロットはベリルの頬を撫でた。
「『 未来がない世界、戦いの続く世界、 強者に支配され、殺しを強要される世界』。ーー 異分帯はクリプターの性質を反映していると言われたけど、 マリスビリーに支配され、子飼いの暗殺者として生きてきたあなたの人生そのものなのかしらね」
時計塔で『狼男』として恐れられた暗殺者ベリル・ガット。しかし、その仕事は主マリスビリーから指示された物で、完璧な仕事の裏には己の意思はなかった。 適正が認められ A チームに組み込まれた時も、 マリスビリーの後継者である キリシュタリアの敵を殺、せという命令に従ったに過ぎない。 全く自由意志のない、生まれた時から汚濁の中にいる人生だったろう。
人の業を嫌というほど見てきた彼だからこそ、 闇の中にある清らかな物に執着した。 だからこそ、 魔術師でありながら 世界を守ろうとする A チームの心に惹かれていたのだろう。彼の仲間意識は本物だった。>>831
シャルロットは、ベリルの その感性が好きだった。 だから 自分を選んだマスターのために己のすべてを与えたいと思っていた。
しかしベリルはどうだったのだろう。 なぜシャルロットを選んでくれたのか聞いたことがなかった。 相性召喚だとしたらやはり自分も オタクの中に清らかなものを見つけ 英霊となった性質が似ているたからだろうか。
それとも、 自由意志を奪われ 命令で暗殺を続けていたベリルだから、『 自らの意思で強者を暗殺した』シャルロットをサーヴァントにしたのだろうか。
もうベリルは何も語らない。 冷たい体を暖めるようにシャルロットは抱きしめた。 指の震えと右胸のポケットに硬い感触があった。そっと探ると、そこには指輪が入っていた。
銀の台座に緑色のベリル。シャルロットは 震える指でそれをつまみ、自分の左手の薬指にはめてみた。 シャルロットのために誂えたようにピタリとはまった指輪を見て、彼女は初めて涙を流した。
「ーー 初めて 男の人にプロポーズされちゃった」
生前没落貴族の娘だったシャルロットは、 革命前は 修道院で育ち、 革命後は財産もなく市井で細々と生きていた。
名ばかりの貴族よりも 財産を持つ ブルジョワの平民の方が 嫁に求められる時代だった。
暗殺事件が起きるまで、シャルロットに愛を打ち明けてくる男など一人も居なかったのだ。>>789
「――ぁ、う……」
キスが終わった時、ジャンヌはベッドに崩れ落ちた。
「ジャンヌ！？ 大丈夫かっ！？」
「ら、らいりょう、ぶで、す……」
ジャンヌは大丈夫と言ったつもりが、呂律が回っていなかった。
「あちゃー、ジャンヌには刺激が強かったみたいだねぇー。そんなんでこれから保つかな？ ほら、ジークの服を一緒に脱がすよ」
「俺の？」
ジークはキョトンと首を傾げた。
「別に俺は脱がされなくても、自分で脱ぐが……」
「だーめ！ ボクたちは脱がしてもらったんだから、ジークはボクたちで脱がすよー。ねぇ、ジャンヌ？」
そう言いながら、アストルフォはジャンヌに抱きつきながら、そっと耳打ちする。
「ジークを満足させるんでしょ、頑張らなきゃ、ね！」
「……はい」
ジャンヌはダルさで重い身体を起こし、よろよろとジークに近付く。その様子は疲れているが、微笑んでいる。でも、どこか妖艶だった。
「ジーク君、脱がせてあげますね……」
ジャンヌはジークのシャツのボタンに手をかける。ベストをのボタンに外し、次にワイシャツのボタンを外す。
「あ、あぁ……」
ジークの服はゆっくりと、でも確実に脱がされていった。露出していくジークの白すぎる肌に魅入られてジャンヌは生唾を飲んだ。それでも、震える手でジークの服を脱がせていった。いや、ジャンヌが脱がしているというよりは、ジャンヌが躊躇っている間にアストルフォがポイポイと脱がしていった。そして、最後にジャンヌはジークを下着に手をかけた。しかし、また躊躇ってしまう。この下にはジークのペニスがある。そう思うとジャンヌは手が動かなくなってしまう。
「ほら、ジャンヌ、はーやーく！」>>835
そんな時、アストルフォがジャンヌの手に手を重ねた。
「あ、え？」
ジャンヌが困惑する暇もなく、アストルフォはジャンヌの手ごと、下着を引っ張った。
「……あ」
ジークのソレが露わになる。半勃ちになっており、アストルフォが軽く触れただけが雄々しく勃ち上がった。
「……っ」
ジャンヌとジークはほぼ同時に息を飲んだ。ジャンヌはソレを見ただけで気圧されてしまった為。ジークは単純にアストルフォの手の感覚に呻いてしまったからだ。アストルフォはジークのソレを優しく――いや、もどかしい程にソフトタッチだった。指先でジークの肉竿をくすぐる。その度に、ペニスが跳ねて、大きくなっていくようだ。
「あ、す、とるふぉ……っ。く、ぅ……」
「気持ちいい？ ……でも、一旦ここまでにしよっか！」
アストルフォはジークのソレからパッと手を離してしまう。
「あ」
ジークの口から名残惜しそうな声が漏れた。
「ジャンヌ、ぼぉっとしてないで！ ジークを満足させていこうね。ちゃんと満足させられるかな？」
「で、できます……！」
見るからに余裕がないことはわかりやすいが、それでもジャンヌは虚勢を張り続ける。ジャンヌはジークに関してはアストルフォに絶対に負けられないのだ。
「ジーク君！ 今日はわ、私が気持ちよくしますね……」
そう言って、ジャンヌはジークの頬に口付けをする。本当は唇にしたかったが、ジャンヌは恥ずかしくてできなかった。だから、せめて、頬に唇を寄せたのであった。
「いい、の、か……？」
「はい！ が、頑張ります！」>>836
ジャンヌは己に気合を入れる。だが、
「じゃ、今日はお口でシテみよう。多分、シタ事ないでしょ？」
「は、へ……？ く、口？」
ジャンヌはアストルフォの言葉に瞬時に顔色が曇った。ジークを満足させると意気込んだはいいものの、具体的な事は全く考えていなかった。
「そうそう。ジークのおちん●んをなめなめするんだよ」
「な、なめッ！？」
「ん、何をするんだ？」
ジャンヌの様子にジークも困惑したように眉をひそめる。
「ジークは大人しくしてていいよ。すぐにぴゅっぴゅっしたくなるくらい気持ちよくしてあげるね」
アストルフォはジャンヌを抱き寄せながら、ジークに笑いかけてる。
「あ、う……」
「ジャンヌ、あれれー？ どうしたの？ できないのかな～？ これはボクがジークを取っても良い感じー？」
「ダメです！ 1mm単位でダメです！ で、きますからぁ……。じ、ジーク君、失礼しますね……」
ジャンヌはジークの足の間に座り込む。もちろん、アストルフォもジャンヌの隣に座った。さらに、アストルフォはジャンヌの身体に抱きついたままだ。弄ぶようにジャンヌの胸を掴んでいる。だが、余裕のないジャンヌはそれを気にしていられなかった。
ジャンヌは勃ち上がっているそのペニスをまじまじと眺める。こうして、灯りの下で眺めるのは初めてた。これが、己の中に挿入っていた事があるのかと思うとジャンヌは己の身体が信じられなくなる。
そして、今から舐める。口の中に入れる。ジャンヌは不安だった。目の前にあるだけでツンとする臭いが鼻腔を擽っている。生臭いような初めて嗅ぐ臭い。
「あ、ぁ……」
不思議な事に嗅いでいるだけでジャンヌの太ももを愛液が伝っていった。
「ジャンヌ、ほら、舐めてあげようね」>>837
「……はい。ジーク君、いきますね……。い、いきますから、ね！」
ジャンヌは目を瞑りながら、ソレに口付けをする。チュッと、先端に口付けると、
「……、に、苦い、です……」
その味にジャンヌは思わず、顔をしかめてしまった。舌に貼りつくようなエグさだった。
「……ん。だ、大丈夫か？」
「い、いえ……。私も、ごめんなさい……」
「ダメだよぉ、ジャンヌ。そんな顔しちゃ、ダメだよ。せっかく、ジークのおちん●んにご奉仕するんだから」
アストルフォはジャンヌの頭に手を回して、引き寄せる。怪力のスキルを使っているのではないかと思う程の強引さだった。
「あ、う……。ひゅ、ぅ……」
アストルフォに引き寄せられた結果、ジャンヌはアストルフォとジークのペニスを挟み込み、唇を押し付け合うような形になった。ジャンヌは戸惑ってしまうが、アストルフォは無遠慮にソレに舌を這わせていく。
「れろ、んー……、れろれ、ろ……」
「う、ぐぐ……。あ、アストルフォ……。ま、て……。待って、ほし、い……。あ、アゥ……！」
「あ、先走り汁かなー？ 汁が出てきたよ」
ぴちゃぴちゃと水音が響く。
「……ぁ」
悲鳴のような声を上げるジークにジャンヌは思わず、身体を震わせてしまう。更にジャンヌの唇に触れるジークのペニスがびくりと跳ねて、ジャンヌはますます萎縮してしまう。
「あ、あ、あぁ……！」
「んちゅ、……えへへー！ ジークったら、可愛い声出しちゃって、もう！」
「あ、あすっ！ とろけ、そうだ……！」>>838
「れろれろ、んー……ッ！ ジークの腰、浮いてきたよ。ビクビクしちゃってるよ」
アストルフォはアイスでも舐めるような気軽さでジークのペニスに舌を這わせている。ピチャピチャと響く水音がジャンヌの耳の奥をくすぐるようだった。
「うぁああ……！」
「いい声！ そんなに反応されると、ボク嬉しくなっちゃうよー！ そんなジークの為に、とっておきのワザを披露して上げるね！」
アストルフォは妖しく笑う。
「ジャンヌ、よく見ててね。お手本を見してあげる。ジャンヌもできるようになろうね！」
アストルフォはジャンヌの頭を押さえ込んで、ジャンヌが余所を向けなくしてしまう。
「あ……」
そうして、アストルフォはジークのソレを咥え込んだ。それも、根元まで――。
喉の奥まで届いているのじゃないかと思うとズッポリと咥え込んでいる。
「は――」
「くぁ、……う、あ……」
ジャンヌは瞳を見開かせて驚いた声をあげてしまう。だが、ジャンヌの声を掻き消すようにジークは呻く。苦しみの悲鳴のようでそれでいて、どこか甘えを含んでいるようだ。ジークが自らを抱きしめているように両腕を身体に巻きつけている。それでも、ジークの身体はビクビクと震えている。
「んー、んちゅ、びくび、く、して、りゅー……！」
「あ、あすっ、アストルフォ……ッ！ しゃ、しゃべ、あぁぁあ、う！！」
「ちゅ、ちゅー！ お、おっひく、にゃってきたー……、ん、ちゅんちゅ……」
「す、すわ、あ、あ……！」
ジャンヌは腰を揺らしながら、悲鳴を上げるジークをただただ見上げてしまう。ジークは顔を真っ赤にして、口の端からヨダレを漏らしている。見たこともないジークの表情。女の子のような可愛らしい声。ジャンヌはただただジークに魅せられてしまい、気がつけば夢中になり、息を飲んでいた。>>839
「じ、ジーク君……」
ジャンヌの声は震えている。アストルフォの手がなくても、ジャンヌはジークから目を離せなかった。
「い、うぁ、……で、でるっ……！」
「ら、しちゃう？ だし、ちゃうぅ？」
アストルフォはクスクス笑う。その細やかな笑う振動にもジークは身体を震わせている。
「んふっ、いーよー。ほーら、じーきゅっ！ ボクの、おくち、に、ちょー、らいッ！ ちゅるるるるるるるー」
「うあぁああ、ああ……！！」
一際大きく、ジークの腰が跳ね上がる。ジャンヌはびゅっと何かが暴発するような水音を聞いた。
「……ぁ」
ジークは涙を流しながら、荒い息を繰り返す。ジャンヌはただ呆然としながら、それを見つめていた。
「ん、ちゅ、ん、んくっ……。ぷはぁ、えへへー！ ジークのせーし、飲んじゃったー。すっごく濃くて、美味しかったよ」
アストルフォは嬉しそうに大きく喉を鳴らした後、口を離した。その口に白濁とした糸がかかっていた。真っ赤なアストルフォの舌がそれらを絡めて舐めとっていく。
「ねぇ、ジーク。ボクのお口は気持ちかった？」
そう聞きながら、アストルフォはジークのペニスについた白い液体を舌で拭っていく。その様子は無邪気なようで、ひどく妖艶だ。
「あ、あぁ……」
息も荒いまま、ジークは頷いた。ジークの様子はどこかぼうっとしているものの、ひどく満足そうだった。
「夢のようだっ。そのまま蕩けてしまいそうだった……」
「やった！ 褒められた！ えへへー。でもでも！ まだまだ元気だね、ジーク！」
ジークのソレは一回射精したにも関わらず、少し小さくなっているもののまだ硬さを維持していた。それもアストルフォが軽く握って擦るとまたムクム クと元の大きさに戻っていった。>>840
「ジーク君……」
「ジャンヌ、ぼうっとしてないで」
「あ、ぅ……」
ジャンヌはアストルフォに小突かれても生返事しか返せなかった。さっきまでの行為に魅入られて頭が麻痺したように、ジャンヌの意識は霞んでいる。
「……ん」
「んちゅ、ほら、今度はジャンヌも舐めて、ちゅー、あげなよ！ んふふ、それとも怖いのかなー？ ジャンヌは、ジークを満足させられないの？」
アストルフォはジャンヌに見せつけるようにジークのペニスをペロペロと舐めてみせる。
「……だ、だだ、大丈夫で、しゅ……。こ、怖くなんてありません……。ちゃんとジーク君を満足させられ、ま、ます……！」
「ん、ちゅ、声、震えてるよー。ほら、大丈夫大丈夫」
アストルフォは震えるジャンヌの頭を撫でる。
「んちゅぱぁっ！ ジークを満足させるんでしょ？ 頑張れ頑張れ」
一旦、ジークから口を離すと、アストルフォは挑発するようにジャンヌの唇を舌先でつついてくる。その舌の上に白いモノが乗っている。それは口の中に残った精液だった。
「あ、……」
それに気づいて、ジャンヌは身を震わせる。
「もう！ じれったいなぁ。どうしよっかなー？ うーん……、あ！ よし！」
アストルフォはポンと手を打った。そして、あーんと口を開く。アストルフォは忍び笑いをもらしながら、口腔の白濁とした粘液をジャンヌは見せつける
「少し分けてあげる。ジークのせーしだよ！ ジャンヌも飲みたいよね？」
そう聞きながらも、ジャンヌの頭を掴むアストルフォの力は強くジャンヌを話す様子はなかった。
「そ、その……」>>841
「あれれー？ ジャンヌはジークのが嫌なのかな？ ジークのせーしなんて飲みたくないの？」
「そ、そんなことはありません……」
ジャンヌがそう言うとアストルフォはニコニコと笑った。
「ほら、口開けて！ 少しずつ慣らしていこう」
「は、い……」
ジャンヌは小さく口を開けて、アストルフォを受け入れる。アストルフォはジャンヌに舌を差し入れて深く深くキスしていく。
「……は、う。……ちゅ」
アストルフォのキスはほんのりと苦い味がした。アストルフォは唾液と一緒にジャンヌの口腔に流し込んでいく。
「ん、ん……」
エグい味が喉に貼りついてジャンヌはえずきそうになってしまう。それでも、ジャンヌは顔を真っ赤にしながらも必死に飲み込む。その瞬間、ジャンヌの頬に涙が伝っていった。感情ではなく、生理的な涙だった。
「あ、ん……。う、ん……」
口の中がネバネバしているようだ。ジャンヌは貧血のような目眩を感じた。それでも、少しでもジークの精液が飲めたのが嬉しくて、ジャンヌは目をとろんと潤ませながら笑みを浮かべる。
「の、飲めましたよ、ジーク君……」
「ジャンヌの飲み方、色っぽいー。これで聖女は無理だって！」
「……な、なんのことですか！ 飲み方にい、色っぽいとかないでしょう」
「そうかなぁ？ ジークを見てごらんよ」
アストルフォに釣られるようにジャンヌはジークを見上げた。
「……ジャンヌ」
ジークの顔は真っ赤で、その表情は熱病に浮かされたように虚ろだった。ジャンヌと目があうと、微笑んだ。ジークはジャンヌに手を伸ばし、頬に触れた。>>842
「……っ」
ジャンヌは少しだけ身を震わせる。
「っ！ ジーク君……、どうしましたか？」
それでも、ジャンヌはすぐに気を取り直して、ジークに笑いかけた。
「ジャンヌにも、舐めて欲しい……」
振り絞るような声でジークは懇願してくる。
「ほら、ジークも舐めて欲しいって！ ふふ、ジャンヌはねー、意識してないみたいだけど、男煽るの上手いよねー」
「あお？ 私は煽ってなんかいませんよ！」
「あっれー？ ホントー？ でも、ジークはそう思わなかったみたいだよ。ねぇ、ジーク！」
「……あぁ」
アストルフォの言葉にジークは頷いた。ジャンヌの頬に触れていた手を動かして、その唇に指を当てる。
「ん、ジーク君……？」
困惑するジャンヌを他所にゆっくりとした動作でジークはジャンヌの口の中に指を侵入させる。指そのものを咥えさせるのではなく、指をジャンヌの舌に押し付けるようなソフトタッチだった。
「ぅ……」
「さっきから、俺はジャンヌにドキドキさせられっぱなしだ。アストルフォが俺を気持ち良くしてくれるのも嬉しい。すごく幸福になる。もっとシテほしいと思う。
しかし、ジャンヌはそれとは違う。見ているだけで興奮してやまない。ジャンヌの身体を味わって、すぐにでも俺でジャンヌを満たしたい欲求に駆られてしまう。浅ましい気持ちになってしまうんだ」
ジークは少しだけ息を弾ませながら、そう言う。いつもと変わらぬ、ジークの平坦にも近い口調。だが、今はそこに秘められた男の情欲を感じられて、ジャンヌは生唾を飲んだ。
「ほら、ジークはジャンヌに煽られてもうメロメロだよ」>>843
「ジーク君が、私、を……」
それが嬉しくて、ひどく幸福でジャンヌはまた頬を緩ませる。えへへと笑う様子はなにも気を張らない恋する少女のものだった。
「じゃあ、ジャンヌはますます頑張らないとねー！ むふふー。ジャンヌもいっぱいジークにご奉仕して、ジークのせーしをいーっぱい飲まなきゃね。ジークの望み通り、ジャンヌのお腹をジークで満たしちゃお」
アストルフォはジャンヌの身体を抱きしめて、その手でジャンヌの下腹部をさする。丁寧な撫で方である種の愛撫のようだった。ジャンヌはその感触に軽く呻いた。
本当はアストルフォはジークに乞われたのが嬉しくて、すぐにでもジークにご奉仕したかった。でも、ジャンヌのあまりのポンコツ具合に今回アストルフォは接待モードになろうと決めた。あまりジークを独占してはせっかくのもう一つの獲物であるジャンヌを逃しかねない。アストルフォから見てもジャンヌは舌舐めずりをしたい程、極上の獲物だった。
だから、アストルフォはジャンヌの意思に見えるように、ジャンヌの背を押していった。
長々と失礼しました
次はジャンヌさんが頑張る予定です。でも、どうしてもアストルフォが有利になってしまう
まだ本番まで長いですがお付き合いください>>834
レスの人です、最高に好きです……レスがSSになって帰ってくるとは生きてて良かった（他の人のレスから発想して書いたSSだと遠慮する人もいますが、もしもpixivとかあるなら私は気にせず投稿しちゃってください）
>>「ーー 初めて 男の人にプロポーズされちゃった」
が可愛すぎて
ベリルがシャルロットを好きになった理由は勝手に私が好きな映画）「レオン」の「shape of my heart」だと思ってます（前にもレオンになぞらえたレスあったけど834さんかな？）
that's not shape of the shape of my heart の何が哀愁を誘うって、それを自分自身でもわからなくなっていることだと思うんですよ、ただ「これじゃない」というのはわかるのに「これで生きている」余りに哀愁溢れる矛盾が……
そして、シャルロットと出会ってわかるようになった、というかシャルロットがベリルの心になったんじゃないかなって
言ってみれば「you are the shape of my heart」>>846
感想をありがとうございます。
ベリルのリチャードに対する問い掛け、 シャルロットからガレスへ伝わった恋の話、 どちらもとても素晴らしいものでした。
キャラクターが生き生きとしていて、 本当にこんな主従だったらいいなあと思ったのです。
小説の方に是非とも使わせいただきたいです。
こちらで衝動的に萌えを吐き出し、 pixiv にまとめてあげています。
拙い作品ですが、読んでいただけて嬉しかったです。ありがとうございました 。>>845
レオンのエンディングテーマ、 聞いてると改めて 名曲だと思います。
キャッチコピーの「狂暴な純愛」も好きでした。はい、レスで書いてました。
ベリル、悪人のように言われていますが、 コヤンスカヤにカルデアの襲撃暗殺を依頼したのは彼でした 。オフェリアの死を悲しんでいてくれたのは確かだったと思います。
書き終えてから思ったんですがキリシュタリアのを後の章が彼という事は、ベリルか王がキリシュタリアを背後から討つ展開になりそうです。そして展開次第では、ベリルが自分の世界の王と対立することにもなるでしょう。
オフェリアが感謝したように、 キリシュタリアの努力で生き残ったことに対して、特別な感情を抱いたのかもしれません。 マリスビリー以上の忠誠心を抱いたとか。
常にマリスビリーの武器だった自分が「 人間の可能性」を見込まれ生かされた。 もしかしたら他のメンバーの誰よりも、途方に暮れていたのかもしれません。 命令する人間はもういないのです。 だから キリシュタリアの勝利を見届けたら消えようと思っていた。 目標が消えてしまい自分がどうしたらいいのか分からなくなった時、 己の意思で人生を決めてきた暗殺者シャルロットに感銘を受けるのかなんて思います。上手くまとまりませんが、今後小説を書くとしたらベリルの柱になるのはシャルロットとキリシュタリアだろうなと思います。>>849
ありがとうございます！！
ジャンヌさんがえっちと言われてて嬉しいです
もっとエロく書けるように頑張ります
そしてゆくゆくは開発済みジクジャンとアストルフォの3Pを書きたいですＩＤ変わってますが気にしないでください
「セレニケったら、負けちゃったのね。まぁ、別になぁんの期待もしていなかったけれど」
鼻歌混じりの明るい口調で少女は言う。
「美遊がこっちに戻ってきてないのは残念だけど……うん。これはこれで面白いゲームになったと思えばいいかしら」
舞い踊るようにクルクルと回りながら、少女は足取り軽く、ビルの屋上で嗤う。
「なら、もっとゲームを面白くしなくっちゃね」
クスクスと笑みを浮かべて、少女はひたすらに舞い踊る。
「美遊の事を魔術師の女の人が守ってるらしいけど……ウフフ、なんだかとっても楽しみになってきちゃった」
こんなに楽しいのは久しぶりかもしれない。
少女は更にテンションをあげ、ビルの屋上で飛び跳ねるように踊り狂って、夜空へと文字通り溶けていった。
まるでそこには、最初から誰もいなかったかのように。>>851
学校帰りに商店街によっての買い物は、桜の日課である。
今日の夕食をどうするか考えながら店に並ぶ品を見やり、財布の中身と相談して決めていくのも慣れてくると楽しいものだと思う。
加えて、可愛い同居人が増えたのだから余計に料理に力を入れたくなるという物。
「ん～……今日はお刺身が安いけど、あと一品ってなると何が良いかな」
美遊は言うほど食べないけれど、それでも大分好みは解ってきた。
セレニケの一件以来、少し心を開いて来てくれたのか前よりは色々と意見を出してくれるようになったからだ。
冷蔵庫の中には何か残っていただろうか、と思い返そうとした矢先。
「あ、間桐先輩」
「はい？あら、佐藤さん」
声を掛けられ、振り向くとそこには自分と同じ穂群原高校の制服を着た女子生徒がいた。
見覚えがあるというか、自身が所属している弓道部の後輩だ。確か、家がこの商店街にあると聞いた覚えがある。
「家のお手伝い？」
「いえいえ、私用の買い物ですよ。間桐先輩は……あれ？先輩って一人暮らしですよね？」
週末だから買い込んでいる、にしてもちょっと多すぎるようなと言いたいのだろう。
そう言えば、結局美遊を連れて商店街まで来たことは無かった。先日はセレニケの襲撃で結局無しになったし、美遊もあれ以来外出を渋るようになり、誰かに紹介する機会も無かった。
そう考えると、あの変態眼鏡女のせいで……と決して表には出さない黒い感情が渦巻いてくるが、それを後輩にぶつけるのは間違いもよいところだ。
「うん。ちょっと親戚の子を預かる事になっちゃってね」
「あ、そうなんですね。先輩も大変ですね」
「手のかからない子だけどねぇ」>>852
冗談ぽく、保護者っぽい事を言ってみる。
「じゃぁ、私はこの辺で。また来週ね」
「は～い。先輩、また来週」
立ち去っていく桜の背中を見送りながら、佐藤は小さくため息をつく。
弓道部に所属してから面識が出来た先輩で、入部してすぐに引退した先代部長と違ってあまり勇ましい印象は無かったのだが。普段の温和な雰囲気と弓を射る時や部長として振る舞っている際の凛々しい姿に見惚れた事は何度もある。
そのギャップにやられた新入部員はそれなりにいて、彼女もまたその一人だった。
ほんの少し他愛のない世間話をしただけなのに、この高揚感は一体なんなのだろうと自問自答が止まらない。
「はぁ～……」
ため息交じりに店を出て自宅への帰路を歩く。
もしやこれが初恋というものかとか、まさか自分にそっちの気があったのかとか、色々と複雑な感情が湧き上がってくる。
部活も疎かにしているつもりは全くないが、ついつい桜の事を目で追ってしまう辺り、やはりそういう事なのだろうか。
そう思うと、桜に対して少しばかりイケない感情が湧き上がってくるような来ないような……。
「ねぇ、お姉さん」
不意に声を掛けられる。
見れば、いつの間にか正面に一人の少女が立っていた。
「お姉さん、もっと自分に素直になってみない？」
勇気が足りないなら、私が背中を押してあげる。そう呟いた少女の手には、一枚のカードが握られていた。>>853
「ただいまぁ。すぐ夕飯つくるからちょっと待って……あれ？」
帰宅し、リビングに直行した桜だが、何時もならソファーに座って静かに読書しているはずの美遊の姿がない。
玄関に靴は置いてあったし、祖父が仕掛けた結界に何の反応も無いのだから不法潜入者が来たという事も無いはずだ。
となると部屋にいるのかなと、買ってきた食材を冷蔵庫に仕舞い込んでから階段を上がって二階へ行くと。
「……あれ？」
何故か自分の部屋のドアが開いている。
ちゃんと閉めたはずなのにと思いながら部屋を覗き込むと、ベットの上で寝息を立てている美遊の姿があった。
ぐっすりと眠っている寝顔が可愛いので、ちょっと見ていたいという衝動に駆られるけれど、そっと肩を掴んで軽く揺する。
「美遊ちゃん、美遊ちゃん。起きて」
「んっ……ぁ……桜、さん？」
「おはよ、美遊ちゃん。ここ、私の部屋だよ？」
「ぁ……ごめんなさい。つい……」
すぐ隣が美遊の部屋だと言うのにと苦笑しつつ、寝ぐせで跳ね上がった髪を軽く手で撫でて押さえつける。
「何時もならリビングにいるのに、私の部屋にいるからちょっと驚いちゃった。もしかして、読みたい本でもあった？」
最も、この部屋の本棚に収まっているのはコツコツと買い集めたホラー小説だったり、勉強に使う参考書だったりが殆どで彼女が読んでいて楽しめるような物は無い。
最も、普段読んでいるのも昔から家に置いてあった歴史物や推理物の小説と美遊と同年代の子が好むようなジャンルでは無いのだけれど。
「いえ、そうじゃなくて……その……」
美遊は口籠り、気恥ずかしそうに目線を逸らす。
「お昼食べた後……眠すぎて、部屋間違えちゃいました」>>854
「そっか。なら仕方ないね。夕飯の準備すぐできるから、顔洗ってらっしゃい」
「はい」
素直に頷いて部屋を出ていく美遊を見送って、桜も先に着替えを済まそうと制服を脱ぐ。
上着をハンガーに掛け、カッターシャツのボタンを外しながら桜は思う。
（美遊ちゃん……嘘、ついてる？）
明らかに隠し事してますという態度。いくらなんでも解りやすかったし、別に大したことは無いだろうと思ってあえて触れなかったが、気にならないと言えば嘘になる。
この部屋にあるものなんて本当に大したことはない。強いて言えば、コツコツ貯めている個人的な貯金ぐらいだ。
最も、美遊の服を用意するのに一気に崩したのでほぼゼロに近いのだけれど。
「……まぁ、いっか」
本当に大した事は無さそうだし、無理に聞き出す様な事でも無いだろうと判断して、洋服箪笥の中から部屋着を取ろうとして。
「……っ！？」
背筋に走る悪寒。窓を突き破って何かが自分目掛けて飛び込んできたのを咄嗟に床を転がって回避。
飛び込んできた何か、鎖に繋がれた杭のような短剣が壁に突き刺さる。鎖を目で追えば窓の外に見える電信柱、その上に敵がいた。
顔はここからではよく見えないが、胸元を強調した大胆なボディコン風の衣装に身を包んだ女性。鎖を引いて短剣を回収し、入れ替わりにとばかりにその身で桜の部屋の窓ガラスを割って侵入する。
飛び散ったガラス片を踏み砕きながら女性。実際近くで早退するとほぼ同年代の少女である事が解った敵は、ゆっくりと頭を持ち上げる。
黒と紫が入り混じった、蛇行する蛇のように乱れた髪の奥から見える筈の目元はバイザーで覆われていて一切確認できない。
「あ、は……アハハハァ……」
それでもこちらの姿はハッキリと見えているのだろう。
桜の姿を認めるや、嬉しそうに、興奮を抑えられないとばかりに笑みを浮かべる。>>855
（この子……あのセレニケって人と同じ）
一見して、少女の姿はクラスカードを用いた夢幻召喚によるものだと解る。
ただ違うのは、カードの力に飲み込まれて少女は正気を失っているという事だ。
「桜さん！どうしたんですか！？」
開けっ放しのドアの向こうから、美遊の声と階段を駆け上がってくる足音が聞こえる。
「駄目！美遊ちゃん来ないで！」
彼女を危険な目に合わせるわけにはいかないと、注意が一瞬そちらへと逸れる。
その隙は逃される訳もなく、侵入者は床を蹴って桜の懐へと一気に間合いを詰める。
「つか、まえ……ましたぁ」
そのまま少女は両腕で抱きしめるように桜を捕え、持ち上げる。
「くっ！はなし……ぁあああああっ！？」
自由に動く右腕で少女の頭を掴み、押しのけようと試みるよりも早く、桜を抱きしめる両腕に力が込められ、締め上げられる。
メキメキと軋む肉と骨。所謂ベアハッグ状態になり、締め上げられると共に桜の体が悲鳴をあげる。
「う、ぁ……っ！が、は……ぁぁっ！？」
少女の体躯は自分と同じか少し小柄といった程度なのに、苦も無く持ち上げて締め上げる程の怪力に桜の肺から急速に酸素が吐き出される。
（なんて、力……っ！このまま、じゃ……）
すぐ傍の壁に掛けた上着へと手を伸ばす。上着の中にあるクラスカードさえ、バーサーカーの力さえあれば、この状況でもどうにか出来る筈だ。
あと少し、ほんの少し。指先が触れそうで触れない微妙な遠さがもどかしい。
「無駄、ですよぉ……間桐、せんぱぁい……」>>856
「え……？その、声……まさか……」
脳裏に浮かぶ声の主。目元は一切見えないが、商店街での買い物中にも顔を合わせた弓道部の後輩に少し似ているように思えなくも……。
「あ、がぁっ！？ぁ……ぁ、ぁ……っ！」
思考を遮るように、少女の締め上げは強まっていく。
意識は遠のき、上着のポケットに仕舞ったクラスカードへと伸ばす腕の力も抜けていく。
脱力し、自分を締め上げる少女の細腕に嫌でも体を預ける姿勢になる。口から吐き出されるのは、最早悲鳴にすらならないか細い喘ぎ。
（息、が……で、き……な……）
「桜さん！」
ドアの外、声が聞こえた方に目を向けると美遊がそこにいた。
「み、ゆ……ちゃ……に……げ……」
「その子ぉ……？あぁ、預かってるって言ってた子ですかぁ？」
不意に、少女の両腕から力が抜ける。
ベアハッグから解放された桜は重力に従って床に崩れ落ち、苦し気に咳き込みながら肺が酸素を強引に取り込んでいく。
「桜さん！」
思わず駆け寄ってくる美遊。しかし、その動きは桜の部屋の中に足を踏み入れると共に止まる。
今まさに駆け出そうとしてる姿勢のまま、不自然な形で止まった美遊の体。彼女の意思では無い事は、その苦し気な顔を見れば明らかだ。
「ぁ……ぁ……？」
「み、ゆ……ちゃん？どうし……っ！？」
桜は絶句した。>>857
美遊の手足が、指先からゆっくりと石化していっているのだから。
「間桐先輩と二人きりになれたのに、邪魔しないでくれないかなぁ？」
少女のイラついているのか、笑っているのかどっちとも取れるような声。
見れば、バイザーを指で持ち上げ、その下から覗く目で美遊を睨みつけている。その目の力で、彼女を石化させているのか。
「石化の……魔眼……」
ならば、この少女が夢幻召喚している英霊はあれに間違いない。
それと共に、バイザーの下から覗く目元でようやく確信する。この少女、あの英霊を夢幻召喚している少女は間違いなく。
「佐藤、さん？」
「どぉもぉ……お邪魔してます、間桐先輩」
弓道部の後輩。いつも元気で、真面目に部活に打ち込んでいる見慣れた少女の顔が、確かにそこにあった。
（なんで……佐藤さんは、魔術師じゃないはずなのに……）
魔術師でもないのに、何故クラスカードを使っているのか。
そもそも、なんで彼女がこんな事をしているのか。
「さ、くら……さ……たす……け……っ」
美遊の石化は、両手足からついに体にまで、内臓にまで及んでいるのか息苦しそうに、恐怖に震えた声で助けを求める。
「佐藤さん、止めて！」
「そうですね。私も、正直言うと不本意ですし……でぇも」
バイザーを降ろし、魔眼の効果を止める。
あくまで一時停止なのか、両手足は完全に石化したままの美遊はその場から文字通りピクリとも動く事は出来ないでいる。>>858
「あの子をダシに使えばぁ、間桐先輩に言う事聞かせられそうですよねぇ？」
つまり、石化を解いて欲しければ解りますよね？と言いたげに笑みを浮かべながら、佐藤は自分の体を包むハイレグを捲りあげる。
その下に隠されていた下着を着用してない、女性の秘部を桜の眼前に見せつけて。
「舐めてください」
「なっ！？そんな、事……っ！」
「嫌なら良いですよ？石化、解いてあげませんから」
普段聞きなれている元気の良い声とは全く違う冷淡なそれに、思わず桜の背筋も凍る。彼女は本気だ。ここで断れば、美遊を完全に石化させてしまうつもりだと本能的に理解出来てしまう。
「桜……さ……ん……」
恐怖に震える美遊の声。今にも泣き出しそうになっているのに、自分の事を心配そうに見つめている彼女。
桜に選択肢など、最早無いのだと突き付けられているようだった。
「……解ったわ。言うとおりにするから、これ以上は……」
「えぇ、間桐先輩が言う事ちゃぁんと聞いて……満足させてくれるなら、約束は守ります」
だからほらと、佐藤は己の秘部を押し付けるように桜へ近づける。
「……桜、さん。や、めて……ください……」
「美遊ちゃん……お願い……目を、閉じてて……」
これも彼女を助ける為だと、必死に自分に言い聞かせて不快感を飲み込んで。桜は自ら、後輩の秘部へと舌を這わせた。
「んぁっ……そう、そのまま……っ！」
両手で頭を押さえつけられ、否応なしに舐め続けさせられる。
舌で舐める度に感じる不快感。目の前にあるのが後輩……他人の股だという不潔感に表情を歪めながら、桜は言われるがままに舌を這わせ続ける。早くこの悪夢が、終わってくれる事を祈りながら。>>859
今回はここまでという事で
オカシイ 美遊とイチャイチャするだけの話にしようと思ったのに、どうしてこうなった（白々しい
ちなみに佐藤さんの元ネタはホロウで士郎と桜が大判焼き買い食いするイベントに出てくる桜の後輩です
相手役を次は男にしようかなとも思ったんですけどね
良いのがいない＆男に責められるのはもっと後の方が盛り上がるかなって……雁夜性転換のZEROのIf...です。葵さんが大変な目に合います。
「おばさん、おはようございます」
「おばさん、今日は顔色少しは良いんじゃないか」
間桐邸の朝、居間のソファーに座っていた雁夜の目の前で少年と少女の声がした。兄の養子の桜と、甥の慎二だ。 一年前の聖杯戦争以来、雁夜の目は視力がだんだんと落ちてきて、今はぼんやりとした光と影しかとらえられない。
「 おはよう二人とも。 今日は学校が終わったら 深山町の、向こうの家の方に行くんだよ？」
「分かってるよ。『大事なお客様』なんだろ？ 桜の面倒は見るから心配しないでいいよ」
「 うん。向こうの家にも家政婦さんが来てくれてるんでしょう？だから大丈夫。ーーおばさんこそ、大丈夫？」
「大丈夫だよ。ーーおいで」
雁夜が動きづらい手を広げると腕の中に桜と思わしき小さな体が 飛び込んでくる。麻痺の残る左手には気遣わしげに慎二と思わしき手が触れて、強く握られる。弱々しい雁夜の鼓動を確かめるように桜は胸に耳を寄せる。ーー 子供たち2人は本心から叔母の体調を心配しているのだった。
「 二人とも良い子だね。大丈夫だよ。今日が終われば終わりなんだ。何も心配いらないよ」
雁夜は右手を動かし、順番に子供二人の頭を撫でてやった。
第4次聖杯戦争は勝者なく終わった。勝ち残ったセイバー陣営が聖杯を破壊。その後の冬木の大火災で民間にも多大な被害を及ぼした。 今もまだ、町にはその爪痕が残っている。
幸いな事に間桐邸には被害はなく、静かな日が続いている。
桜は戦争後に、一時的だが蟲蔵から解放されている。雁夜が当代の当主となり、その後継という形で即座に胎盤役を求められなくなったせいだ。今は兄と共に小学校に通い、少しだけ笑う事も増えた。 慎二も生意気なことばかり言うが、 妹や叔母の自分のことを気遣ってくれていることが分かる。分かりづらいが優しい子だ。
ーーそう、間桐蔵硯の娘、雁夜が「マキリ」の次代の体を生むまでは桜にも温情が与えられたのだ。雁夜の体内には今、次のマキリ・ゾゥルケンの肉体が宿っている。>>861
出戻った娘、雁夜が桜の窮地を知り聖杯戦争に参加を決めた時、ゾゥルケンからある条件が出された。
「 雁夜の胎には桜ほどの『次代への才能が見込めない』ならばせめて『良い種を撒け』」
聖杯戦争までに雁夜を間桐の胎盤役として調整する。そして参加するマスターから有望な子種を取って来いと言う話だった。
もちろん やつにしてみれば悪あがきが見たいだけの 児戯に等しい。
蟲蔵を恐れて、中学を卒業した途端に家を飛び出した娘が突然帰ってきて、 自分の代わりに蔵に入った『 他人の娘』を救いたいというのだから笑わせると思ったのだろう。
それから1年は 蔵に入れられ 拷問は続いた。
26まで渡す相手もいなかった雁夜の処女は、蟲に奪われた。 体中がいつも粘液にまみれ、 穴という穴に 虫が出入りする感触がする。 髪は白くなり左半身が麻痺し、 視力も落ちた。
それでも聖杯戦争にこぎつけた。
桜は他人の娘ではなかった。 彼女の母、葵に雁夜は幼少期から叶わぬ想いを抱いていた。
自分が男だったらよかったと思った。 魔術師の家なんかに生まれなければ良かったと思った。
彼女は全てが美しかった。 そんな彼女の側にどんな形でもいいから居たかった。
叶うはずのない想い、彼女が結婚してからは彼女を取り巻く全てが雁夜の憧れだった。 母親として、温かい笑顔で娘たちを愛情深く見守る姿が 、雁夜が求めても得られなかった『家庭の喜び』そのもので、母娘三人がとても清らかなものに思えていた。
だからその幸福から桜を引きずり出して、分雁が負うはずの地獄に叩き込んだ男が、葵の夫の時臣が許せなかった。 葵への愛と桜への思いと 時臣への憎悪が闇の中で雁夜を支えた。
刈谷が 父に与えられたものは 牛骨をも噛み砕く 刃を持つ虫と、 敵の 四肢の自由を奪う毒を持つ蜂、そして蟲蔵で自分を弄んだ 粘液を持つ虫たちだった。>>862
雁夜にゾゥルケンは言う。
「 お前は男を誘う術など知らん。 ジガバチのように 敵をマヒさせる毒を持った虫と 催淫効果のある粘液を出す虫をくれてやる。 敵の自由を奪ったら蟲に襲わせ跨がって搾り取れ」
『恥も外聞もかなぐり捨てて桜のために男を襲え』、ということだった。 覚悟を決めて夜の風景に進み出た。
ーー それでも雁夜には結局何もできなかったのだ。 時臣のサーヴァントと同等以上に戦える英霊を得た。 それも魔力切れで暴走させてばかりだった。『 時計塔から参加した男の子種を狙え』と命令を受けても、 そのマスターと接触する前に、時臣と戦い敗北した。
対峙した雁夜に時臣は言った。
「 君が後継者に名乗りでるなら、 桜の父として桜の為に君を殺、す」
炎を手に戦う男に対し、雁夜の心はそれ以上に激しく憎悪に燃えていた。
「ーー 何も知らないで勝手なことを言うな！」
しかし自分の放った虫は全て焼き払われ、雁夜も重症をおい意識を失った。
その雁夜を介抱したのは脱落したアサシンのマスターだった。 そのマスターの前で魔力切れになり、マキリの術、雁夜の目的を知られた。神父は親切だった。さすが聖職者と言うべきなのか 追い詰められた精神の自分を真摯に受け止め、返事をしてくれた。
「 ーー時臣と話をしたい。 せめて桜の状況だけでも冷静に話すべきだ」
だからこそ雁夜も冷静さを取り戻した。心を許し仲介を依頼してしまったのだ。>>863
一度間桐邸に戻り、 ランサーのマスターが敗北したことを知った。
「あとは、妥当な種は遠坂の若造位か。ーー桜のために親を裏切るとは泣ける話だ」
蔵硯は心底愉快そうに笑って、雁夜にとっておきの蟲を渡す。
「 遠坂の若造に見せてやるといい。お前の娘の 初物を奪った蟲だとな。」
鎖につながれながらも怒りをにじませる娘に魔術師は更に言う。
「 妻の方でもいいぞ。 お前に渡した虫は人の体にも成り代わる。 遠坂の奥方の子宮の型を作ってお前に移植すれば、 お前の胎も持ちがよかろう？」
雁夜は 湧き上がる怒りを飲み込んだ。
桜を解放するために 彼らを傷つけてはいけないのだと 神父に諭された。
『汝の敵を愛せよ』
という教えは胸にしみた。
神父は中立地帯の教会を面会の場所として用意してくれた。 深夜、指定された時間に教会を訪れた。蟲に探らせると時臣は 祭壇に近い一番前のベンチに座っていた。
先日の 戦闘の 恐れを思い出し麻痺毒の蟲を飛ばす。なぜだか時臣の反応がなかった。雁夜が 近づくと時臣は眠っていた。 誰かの術にかけられたのか、反応がない。
(覚醒するまで待つかーー・・・！)
そして不意に魔力切れが起こった。体の中で蟲が暴れ、体が火照る。目の前の男から精を搾り取ることだけを体が求め始める。
『桜のために親を裏切るとは泣ける話だ』
蔵硯の言葉が過る。
「嫌だーー！」
蜂を飛ばし雁夜は自分に毒を打つ。 目の前の男に決して触れられないように。しかし蟲蔵に入れられた自分に毒は効かない。 頭にさらに熱がのぼる 。>>864
目の前の時臣は目覚めない。雁夜の体が勝手に動いて男の体を床に押し倒す。服の襟をくつろげた。 吸い寄せられるように唇が 男の首筋に 向かって行く、その瞬間だった。
教会の扉が開いた。そこに何故か葵がいた。
扉の正面、祭壇に向かう直線上、 そこに夫を押し倒した雁夜を見て葵は激昂した。
痩せた白髪の女が、自分の夫に何をしようとしていたのか、それは明らかだった。 時臣に駆け寄り動揺する雁夜を突き飛ばす。
葵はこれまで見たことのない、般若のような形相をしていた。
「汚い女！私から娘を奪うだけじゃ飽き足らずに、この人にまで手を出すなんて！！」
雁夜は反論出来なかった。更に息巻いて葵は雁夜を糾弾した。
「 何その醜い顔、 あなたなんかが時臣さんに相手にされると思った？早く出て行ってちょうだい！ 」
「葵さーー」
「時臣さんは私の夫よ！あんたなんか、『誰も人を愛したことなんかない』くせにーー！！」
そこで雁夜を支えていた心の糸が切れてしまったのだ。
彼女は『聖域』だった。
決して汚してはいけないと思っていた。 何としても守りたかった。
『 何も知らない、分かろうとしない、こんな女をーー？』
本当は 学生の時からずっと、葵に自分の苦しみに気づいて欲しかった。 姉のように優しくしてくれるこの人に 自分の醜さも受け入れて欲しかった。
だがもうそんなことは起こり得ないのだ。
雁夜の目の前が真っ暗になった。 こんなもののために私は戦っていたのだろうかと勝手に夢を見て、勝手に絶望していた。その身勝手な雁夜の絶望が葵へ蟲を放たせていた。蜂のような姿の虫が葵の首筋に神経毒を打ち込み、 体の自由を奪う。時臣の隣で床にへたり込んだ 葵の元へ、自分や桜を汚したのと同じ蟲達の群れを這わせる。 その醜悪さに葵が悲鳴をあげた。葵の服の内側に男根を模したナメクジのような蟲が次々に入り込み、悲鳴をあげた。 全身を這い回る蟲が粘液で女の体を濡らす。その粘膜の 力は折り紙つきだ。 葵の体が赤く染まり、息が乱れる。みる間に体が火照り感度の上がった肌が粟立つ。そして虫はのたうちながら女の乳首を噛み、脇を舐め、陰核をまさぐり、そして更に体の奥へ奥へと潜り込んでいく。
「嫌ぁーーっ！助けて、時臣さん！」
体の内側へ潜り込んでくる、ナメクジのような蟲の感触に葵が泣き叫び傍らの夫を呼ぶ。 雁夜はその姿を見ながらひどく冷静な声で呟いていた。
「ああ、やっぱりお母さんになった人だから『簡単に』奥に入るんだ。 桜も私も『初めて』だったから 痛くて仕方なかったけど、葵さんは気持ちが良さそうだね」
「ーーえっ？」
「ーー葵さん、桜はね。間桐で、こんな風にされたんだよ。 今葵さんの中に入ってるのが、桜の初めてを奪ったんだよ」
「ーーっ！？」
葵の涙に濡れた美しい目が驚愕に見開かれる。雁夜に酷薄な笑みが浮かぶ。
「これが、マキリの魔術なの。ーーねえ、私が中学を出てからこの町を出た理由が分かった？ これから逃げ出したくて、 町を出たの。 それなのに 自分の娘を 私が逃げ出した地獄に送るなんて愚かの極みだよね」
幼馴染みの言葉に絶望して、何も言えないでいる葵の菊門にもヌタウナギのような蟲の触手が入り込む。女陰に入りこんだ蟲と菊門の触手は前後に動き出す。
「いやっーーアッ、いっ、あうっん！」
粘った水音を立てながら、虫は激しく動き出す。 生理的嫌悪とそれをはるかに上回る快楽に、葵は我を失っていた。 ヌタウナギのような虫が 前後に激しく動き中で先端を膨らませる。そして彼女の体の奥深くまで 魚卵のような子種を放つ。ぷちぷちと体内で弾けながら体を逆流してくる 虫の卵に刺激され、葵は忘我の悲鳴をあげた。>>866
「 ーー私の胎だと 強い体が生まれないんだって。 だから葵さんの『胎』を私の中にちょうだい」
気を失った葵の体の中から小さな虫を粘液と共に吐き出されてくる。蟲を吐き出す度、葵の体は時折ビクリと跳ね上がる。体中が汗と涙と愛液に塗れていた。
「さあ、おいでーー」
その蟲達は床に足を広げて座る雁夜の体の中へ次々に潜り込んでいった。 葵が泣き叫んだこの感触も慣れたことだった。 もう慣れてしまったことだった。 愛した人と身体を間接的にもつなげたことへの感慨はない。 ただ、悲しかっただけだ。「ーー『 この虫たちが私の体の中で 内臓に変わる』 そうすれば マキリの魔術師の 最高の体を作れる。 そしたら桜は解放されるから」
虫を吸収し終え身支度を整える。
できるだけ葵の服を整えてやり、夫の隣に寝かせる。 雁夜は十字架を見上げ、『 神の前で こんなことをする自分は心底汚れている』と思った。
ベンチの上に神父に置き手紙を残して教会を出た。
『 遠坂夫妻を冬木から離れた病院へ運んで欲しい。婦人は気を失っているが命に別状はない』
『 そして、一つ私の依頼を聞いてほしい』
その旨を書き残して雁夜は屋敷へ戻った。
雁夜の凱旋を、思いの外 蔵硯は喜んだ。
『 相手の潜在能力を引き出す禅譲の胎盤』
虫によるコピーとは言え、これを持ち帰ってきた娘は得難い物だった。 その代償として桜は今後雁夜が母体として 安定するまで蟲蔵から解放されることになった。
胎を体に定着させるため、戻った雁夜は即、蟲蔵に沈められた。
だから、その後の聖杯戦争の行方は雁夜はよく知らず、終わった今も実感が湧いていない。
遠坂夫妻は冬木から離れた病院で二人して保護されたと聞いた。時臣は聖杯戦争を途中離脱したことを苦々しく思ったようだが、 妻が何者かに乱暴され「 子供を成せなくなった」 という事実から次代への教育へ力を入れるようになったそうだ。
妻は心に傷を負ったようだが、今も夫婦仲は悪くないと聞いている。 もしかしたら 夫の方で妻の記憶操作なども行ったのかもしれない。
御三家は今回の聖杯を手に入れそこなった。 次の戦争でこそ、と、どこの家も考えているのだろう。しかし、雁夜にはもう関係のないことだ。今日、自分の命は終わるのだから。満月の夜だった。
いつものように蔵に入り、雁夜は裸で鎖に繋がれる。今日が最後だ。雁夜の腹は今は膨れていた。ーー特別な虫が雁夜の腹の中の胎児に宿り、 それを産み落とせば、後は蟲の餌になる。 ずっと前から決まっていたことだ。せめて自分の死が子供達の傷にならないようにと別邸に逃した。
ーー葵を身勝手に傷つけた自分には相応しい末路だ。蔵中から蟲が這い出す。雁夜に一斉に飛び掛かっていく。
蔵の外で黒衣の男が一人、詠唱を始めていた。
私が殺、す。私が生かす。私が傷つけ私が癒す。我が手を逃れうる者は一人もいない。我が目の届かぬ者は一人もいない。
打ち砕かれよ。
敗れた者、老いた者を私が招く。私に委ね、私に学び、私に従え。
休息を。唄を忘れず、祈りを忘れず、私を忘れず、私は軽く、あらゆる重みを忘れさせる。
装うなかれ。
許しには報復を、信頼には裏切りを、希望には絶望を、光あるものには闇を、生あるものには暗い死を。
休息は私の手に。貴方の罪に油を注ぎ印を記そう。
永遠の命は、死の中でこそ与えられる。
――――許しはここに。受肉した私が誓う
――――この魂に憐れみを（キリエ・エレイソン）
蟲蔵が聖なる炎に包まれる。蟲も贄の女も、老獪な魔術師も全て焼き尽くしていく。
「ーー 依頼は果たしたぞ。 魂の喜びを教えてくれたお前の生き様にせめてもの敬意を表して見送ろう」
神父、言峰綺礼は 静かに 十字を切った。>>868
深山町に最近建てられた間桐の別邸では、 親族を亡くした子供二人が教会の神父を後見人にして暮らしている。彼等に父はいるのだが、 以前からアルコール依存の厚生施設に入っており屋敷にはいない。
1年前、 間桐の本邸は 突然の火事により全焼した。 子供たちの祖父も叔母もそこで亡くなった。 別邸に避難していた兄と妹だけの 暮らしが始まった。
幸いなことに別邸の方へ財産管理の書類や貴重品等は既に移動されていたため、 生活は安定していた。 もともと老朽化した本邸を立て直す間の仮住まいとして用意したものだったので、 不穏な背景などはなかったのだ。
「 桜、学校行くぞ」
「はい、兄さん」
兄に声をかけられ紫色の髪の少女はランドセルを背負い、立ち上がる。 二人は手をつないで小学校まで歩いて行く。 叔母が亡くなってから義妹は随分と泣いた。 そのせいで慎二の強い口調も鳴りを潜め、 近所でも有名な 妹想いの兄となっていた。
叔母は自分の死を予感していたのかもしれない、と慎二は思う。
別邸には密かに子供達二人への遺言書があった。 『後見人を知人の神父に頼んだこと』『 マキリの魔術についての概要』『慎二に桜を守ってほしい という願い』。 そして、『 不甲斐ない叔母だったけれど、二人のことをとても愛しているという事』。 それを見た時、桜が大泣きをして、慎二は腹を括らされた。
(桜は魔術師になる。 俺は人間の桜を守るんだ)
叔母に誓った幼い少年の決意は 今も続いている。>>869
高校に入ってから、遠坂、士郎と出会いますが、 お互いマイルドになってると思います。
遠坂夫妻は蟲に犯された記憶をなくしてますが、 自分の判断で桜がひどい目にあったということを葵がなんとなく覚えているため、『 凛が魔術師をやめたい』と思うほど非人間的な対応をしていないと思います。
士郎は原作通り、桜は 友人の妹としてちょくちょく遊びに来るようになると思います。 原作よりも 少し明るくなっていると思います。
ワカメはまあ、良い方向に成長するんじゃないでしょうか。
雁夜はヒーローではなかったけども、気概はあった人なのではないでしょうか。
完全に自己満足で書いてしまいました
Heaven ' S feel 第3章楽しみです
わかめの救済と、葵さんの蟲姦が書きたかったのです。終局特異点からの帰還後、互いが生きていることがうれしくて、『あの人』がいなくなってしまったことが悲しくて、ひとりになりたくなくて、はじめて体を重ねあうぐだマシュの話
終局特異点からの帰還後、どこまでも澄みわたる青い空を見た。この空を、『あの人』とも見ることができたらよかったのに。
そんなことを思ったら鼻の奥がツンとして、ようやく止んだと思っていたものがまたこぼれ落ちそうになった。
ふと隣を見ると泣きそうな顔の先輩がいて、戻ろうか、と明るいけれどどこか搾りだすような声色でわたしに笑いかけてきた。
わたしもどうにか、はい、と答えて、雪上にのこる行きの足跡をたどるように先輩と並んでカルデアへ戻った。
いつもなら誰かしらが談笑しているカルデアの廊下はひどく静かで、先輩とわたしの足音しか聞こえない。まるでこの世界にわたしたちしかいないような感覚におそわれ、ひとりになりたくないな、と漠然と思った。
そんなわたしが、先輩、と呼びかけるのと、先輩がわたしを呼んだのとは、ほぼ同時だった。
どうぞ、と言葉をゆずると、もう少し一緒にいてくれない？と、さみしさをにじませた笑顔で先輩はわたしにそう言った。わたしはまた、はい、と返して先輩の部屋へと足を踏み入れた。
シュン、と背後で扉が閉まる音がして、いよいよ本当にふたりきりなのだと、静まり返った薄暗い部屋を見て思う。
すると、隣に立つ先輩との触れそうで触れない距離がひどくもどかしく感じられてきて、わたしは指先を先輩の指先へと、ちょんと触れあわせた。
ぴくん、と先輩の手がふるえ、こちらを向く気配がした。わたしもそちらへ顔を向けると、あぁ、この人は必死に涙をこらえている、と薄暗い部屋のわずかな光でも分かるくらいにきらりとした瞳と視線がかちあった。
抱きしめたいと思ったのと体が動いたのは同時で、気づいたら先輩の胸に顔を埋めるように抱きついていた。
あぁ、先輩の心臓の音がする。崩れ落ちる終局の地の底へと沈んでゆく手を必死につかんで引き上げた命だ。『あの人』がすべてを賭して世界を救ったからこそある命だ。そのなんといとおしいことかと先輩の胸へ頬をすり寄せるようにすると、さらに音が近くに感じるようになった。先輩が、抱きしめ返してくれた。わたしたちはしばらくそうして、互いの熱や鼓動を感じていた。言葉も交わさずただふたり、あふれる涙を止められないまま、そうしていた。互いが生きていることがうれしい、『あの人』がもういないことが悲しい、さみしい、悔しい、そんな想いに胸を埋め尽くされながら。
どれほどの時間そうしていただろうか、涙も呼吸も落ち着いてきた頃、ふと先輩が少し身を離した。どうしたのだろうと顔を上げれば、鼻先がふれあいそうな距離に先輩の顔があった。大きくどきりとはねた胸は、そっと互いの唇が重なった瞬間にさらに大きくはねた。やわらかい、あたたかい、そんな感想を一瞬のこして、唇はすぐに離れていった。
「…ごめん。何も聞かずに、こんなこと。」
ばつが悪そうな顔をしながら、先輩は少し鼻声で謝ってきた。いいえ、いいえ、謝ることなどないのです。わたしは、うれしくて、胸が苦しくて、もっとしてほしいと、思ったのです。
どきんどきんとはねる胸が苦しくて、喉が苦しくて、胸に広がった想いを口にすることがかなわず、それでも伝えたくて、わたしは少し背伸びをして、先ほど先輩がしてくれたように唇をふれあわせた。いや、ふれあわせたというよりは、緊張のあまり真一文字に結んだ唇を押し当てた、のほうがきっと正しかった。
そんな唇を離して、ぎゅうっとつむっていた目をそっと開けてみれば、驚いたような顔の先輩がいて、でもすぐに笑って、再びつよく抱きしめてくれた。
「オレ、マシュのことが好きだ。時間神殿でマシュがいなくなって、その時やっと自分の気持ちに気づいて…。もう会えないんだ、気持ちも伝えられないんだって思ったら、あの時あと一歩のところで足元が崩れたのもどうでもよくって。」
先輩の言葉が、手が、ふるえている。それでも自分の想いを紡ごうとする先輩の言葉を、わたしは何も言わず待った。
「そしたら、マシュが目の前に現れて、オレを引き上げてくれて、その手があたたかくて、生きてることがうれしくて、あぁ、ちゃんとこの子に気持ちを伝えなきゃって思ったんだ。」
なのに、順番がぐちゃぐちゃになってごめんね、と先輩は申し訳なさそうによわく笑った。わたしはふるふると頭を横にふると、自分も先輩のことが好きなこと、先輩を守るとゲーティアの宝具に立ち向かったときにこの気持ちに気づいたこと、再び先輩の手をつかめた瞬間もうこの手を離すまいと思ったことを、たどたどしいながらもなんとか伝えた。すると先輩がくしゃっと笑って、ありがとう、と言ってくれて、ひどくうれしかった。
それから、わたしたちは何度も何度も唇を重ねた。そのいとおしいぬくみを繰り返すうちお腹の奥がきゅうっとして、もっとじかに先輩の熱を感じたいと、ぼんやりとした頭にそんなことが浮かんだ。
ぷは、と唇を離すとわたしは先輩の頬を両手で包むように撫でてみた。違う、足りない、もっと全身で熱を感じたいのだと体がさけぶ。
「先輩。先輩にもっとたくさん、ふれたいです。」
我ながら大胆なことを言ってしまったと思う。でもそれは紛れもない本心で、取り繕うような言葉も浮かばなかった。
「……いいの？」
頬を赤らめながらも真面目な顔をして聞いてきた先輩に、わたしはこくりと一度うなずいた。
ベッドの上にふたりで上がり、向かいあうように座る。そして、互いに互いの服に手をかけた。自分の手で先輩の肌があらわになっていくことが恥ずかしいながらもうれしくて、胸がうるさいくらい高鳴ったし、先輩がわたしを抱きしめるようにして背中のジッパーを下げてくれたときは、じわじわと背中が外気にさらされる感覚に体がぞくりとふるえた。
ぱさっ、ぱさっ、と床に服が落ちる音が何度か部屋に響いたのち、ベッドの上には下着だけになったわたしたちがいた。いざこうして肌をさらすとやはり恥ずかしい気持ちになり、思わず胸の辺りを腕でおおうように隠してしまった。
「抱きしめて、いい？」
そんなわたしを見て、先輩は恥ずかしそうに笑いながらそっと遠慮がちに腕を広げてみせた。はい、とかすれぎみの声で返事をすると、わたしは先輩の腕へと身を預けた。あぐらをかいた先輩の上にまたがるように座り、抱きしめあう。じかにふれあう肌の熱が、感触が心地よくて思わず目を閉じる。…でも、下着におおわれた胸の部分はそうじゃない。
「先輩、ちょっとブラ、外しますね。」
一言伝えてから身を少し離し、ホックに手をかけてぷつんとそれを外すと、床へ落とした。ぽす、と服の上に落ちる音がした。
お待たせしました、と先輩を見ると、顔を真っ赤にしながら口許をおおって視線を外していた。
「いや、ごめん、生で、しかも目の前で見たら、やっぱりすっごいなって…。」
先輩？と声をかけると、ぴくっと体をふるわせた先輩はごにょごにょとそう言って、でも最後にはわたしのことを見つめてきた。
「でもそれ以上に、すごくきれいだなって思った。」
『きれい。』その言葉を聞いたとたんにわたしの顔がカッと熱くなり、うれしさでにやけてくるのが分かって、そんなゆるんだ顔を見られたくなくて、先輩にぎゅうっと抱きついた。
「あ、ありがとうございましゅ…。」
お礼を述べたけれど出てきたのは思った以上に小さい声で、しかも語尾をかむ始末で、耳許で先輩がふふっと笑う声が聞こえてさらに顔が熱くなる思いがした。
笑うことないじゃないですか、と拗ねてみせたら、ごめんごめんとわたしの背中をぽんぽんと叩きながら先輩は謝った。
「マシュがかわいくって、つい。……あの、またキスしたいんだけど、いい？」
上目づかいぎみな先輩がそうたずねてくる。これはめったに見れない表情だ。今、先輩の上にまたがるわたしのほうが頭の位置が高いから見られるもので、それがなんだかくすぐったくて、先輩がかわいらしく思えた。
はい、と返事をすると、わたしたちはもう何度したかも分からない口づけをまた交わした。素肌にふれあいながらのキスはとても気持ちが良くて、体がぞくぞくとふるえる。抱きしめあうことでわたしの胸に当たる先輩の胸板のたくましさに、またお腹の奥がきゅうっと切なくなる感覚がした。
唇が離れる間際、先輩がわたしの下唇をぺろりとなめていった。返すようにわたしも先輩の下唇をなめると、わたしの舌に先輩の舌がやさしく押し当てられた。そしてそのまましばらく、互いの舌をなめたり、下唇をはんでみたりを繰り返した。
おそらく、いつかライブラリの映画で見たような大人の口づけには程遠いつたないものなのだろうけれど、なんというか、こういうことに慣れない者同士なのだということが実感できて、わたしにはそれがひどくうれしかった。
そのうちに、わたしの内腿に熱くかたいものが当たるようになり視線をやると、先輩の男性の部分が下着を押し上げるようにして欲を主張していた。
「あんまり見られると、恥ずかしいよ…。」
顔を赤くした先輩が、へにゃりと笑う。その顔がかわいくて、いたずら心がわく。さわったら、先輩はどうなってしまうのだろう、と。そう思ったら好奇心は止められず、わたしは下着の上から先輩のそれをそうっと撫でた。
「っ、マ、マシュ！？」
「す、すみません！好奇心に抗えなくて…。すごく、熱いんですね、ここ…。」
突然の刺激にびっくりした先輩の表情を楽しみながら、なおも手をすべらせて、いたのだがその手を先輩の手がつかんだ。
「その、直接さわってほしいっていうのと、オレもマシュを、さわりたい…。」
その言葉に、今まで自分でもふれたことがなかった女の部分がきゅうっとうずいた気がした。
それぞれ下着を取り払い、先輩の上にまたがり膝立ちになると、先輩の手がわたしの内腿をつうっとすべってそこへ至る。そして、先輩の指がわたしのそこへぐちゅりと沈む未知の感触に体がぶるりとふるえた。少し、こわい。
「マシュ、こわい？」
先輩がわたしの顔をのぞきこむ。少し、と返すと、それじゃあここはやめておこうと先輩は指を引き抜こうとした。「あっ、待、待ってください！その、さっきみたいなキスをしながらなら大丈夫、かもしれません。」
わたしの言葉に先輩はうなずくと、嫌になったらすぐ教えてね、と唇を重ねてきた。
舌をふれあわせながらの口づけと先輩の指の感触に頭がぼうっとしてくる。もっと先輩にさわられたい、もっと先輩をさわりたい、とわたしはふれるのを休んでいた先輩の下半身へ手を伸ばし、じかにふれた。
熱い、先端からぬるりとした液がこぼれている、びくびくとふるえている。手を上下に動かすたびに先輩の息づかいが荒くなり、たまに小さくくぐもった声が聞こえて、気持ちよくなってくれているのかな、と胸がどきどきして、わたしのお腹の奥もきゅうきゅうと切なくなった。
「──っ、マシュ！」
先輩が突然わたしの名前を呼んだと思うと、視界がぐるんと反転して、天井が見えた。先輩がわたしをベッドに押し倒していた。
「なんかこのまま出しちゃうと、こう、男の沽券に関わるので、マシュはお休み！」
達しそうだったのをなんとかこらえたらしい先輩が、わたしにおおいかぶさりながらそう言ってきて、その勢いに押されたわたしの口からは、はい！と元気な返事が出た。
先輩はそんなわたしの勢いのいい返事に一瞬目を見開いたあとふふっと吹き出し、わたしも先輩のいつもと違って余裕のない様子がもの珍しくて、かわいくて、つられて笑ってしまった。
お互いに笑うのが落ち着いた頃、マシュ、と先輩が落ち着いた声でわたしを呼んだ。
「その、これからさわるけど、嫌だったり痛かったりしたらちゃんと言ってね？」
やさしい表情と声色。それでも先輩の目には獲物を狩らんとする獣のような気配もあり、そのギャップにぞくりとした。はい、と返事をすると、先輩はわたしに短く口づけた。先輩の手が唇がわたしの体にふれるたび思わず息や声がもれる。わたしの右手は先輩の左手と指を絡めあうようにつながれ、しっとりと汗ばんでいる。先輩の右手はわたしの腰や太ももをなぞり、唇は首すじや胸にやさしく落とされた。
胸の先端が舌で包まれるように口に含まれるとなんともいえず下腹部がうずく感覚がして思わず腰が揺れて、その切なさに膝をすりあわせた。
こんな風に相手に体の一切を預けてされるがままになるのは、安心するような恥ずかしいような不思議な心地だ。
「マシュ、もう一度ここ、さわるね。」
そう言うと先輩は、内腿をすうっと撫でたあと、先ほどからきゅうきゅうとうずくわたしの女の部分へと指をはわせた。こくんとうなずくと、その形を確かめるように指が下から上へと動いた。
「さっきも濡れてたけど、今はもっと濡れてる気がする…。ありがとう、マシュ。」
先輩がそこにふれられるたびに自分でもそこがすごくぬめっていることが分かって恥ずかしいやら、お礼を言われてうれしいやらで顔が赤くなる。
「なんかここも、さっきよりかたい…？」
そう言った先輩の指が、場所の上のほうにふれた瞬間、腰が浮くような衝撃が走った。思わず息が詰まる。
「あっ、ごめん！痛かった？」
「いっ、いえ！そこをさわられたら、体がものすごくぞわぞわっとして…。その、嫌でもないです…。」
よかった、と先輩は笑うと、再びそこへふれ始めた。ぬめる指がそこをはうたびにびくびくと腰が揺れて、体にじわっと汗がにじむのが分かる。
そこをきゅうっと指でつままれたり押しつぶすようにされるとなおのこと体がぞくぞくとふるえ、自分の声なのかと疑うような甘い声が出た。「こうされるのが好き？」
わたしの声を聞いた先輩が、ぐりぐりと押しつぶすような動きを繰り返す。すると下腹部のうずきがさらに強まり、足ががくがくとふるえだした。
「は、い……っ！せんぱい、キス、も、んうっ！」
かみつくような口づけ。舌を絡めとられる感触にどうしようもなく体が高まり、つなぎあわせた手をぎゅうっとつかむ。
「マシュ、すごくかわいい…。好き…。」
「え、あっ、───っ！？」
口づけの合間、ささやくように言われた『好き』の言葉に体がこれまでになく切なくなり、目の前が真っ白に弾けるような感覚がわたしの体を駆け抜けて、その後脱力感がおそった。
「マシュ、大丈夫！？ごめんオレ、調子に乗って…！」
「大丈夫、です。好きって言われた、のが、すごく、うれしくて…そうしたら、こんな…。」
心配そうに頬にふれてくる先輩に、息が途切れ途切れになりながらも大丈夫だということをなんとか伝えた。それを聞いて、泣きそうな顔だった先輩は、ほっと表情をくずしてくれた。
「あの、わたし、たくさん良くしてもらったので、先輩も…。」
「えっ、でもこれ以上は、体の負担が…。」
「大丈夫です、わたしデミサーヴァントですから！それに、このまま全部先輩のものになりたいんです、わたし…。」
自分の欲よりもわたしの体を優先してくれる先輩のやさしさがうれしくて、この人のものになりたいと心の底から思った。
わたしの想いを聞いた先輩は、分かった、と一言だけ発して、わたしの膝に手をかけるとぐっと足を開かせ、体を割り入らせてきた。
「つらくなったら、言うんだよ。」
そう言うと、先輩は熱くなった自身の男の部分をわたしの女の場所へ押し当てた。そしてわたしがうなずくのを見て、ゆっくりと腰を進め始めた。その感触に、互いに息が詰まる。十分にふれられたおかげで痛みこそは少ないけれど、自分の中を割り拓かれていく感覚は息苦しい。そんな中を進むのだから先輩もぎりぎりなのだろう、時折目を閉じてふぅっと息を吐く。
「マシュ、もうちょっとだから、がんばって。」
「はい。…先輩、手をつないでいいですか？」
オレもしたかった、と先輩の両の手がわたしの手とつながり、指がしっかりと絡められる。その感覚にひどく安心感をおぼえ、そっと目を閉じる。するとまぶたに先輩の唇が落ちてきて、どうしようもなく幸せな気持ちが胸を占めた。
「ぜんぶ、はいった…。マシュ、つらくない？」
「大丈夫です。なので、気にしないで動いてください、先輩。」
ん、と短く返事をした先輩はわたしに口づけたかと思うと、じわじわと腰を動かし始めた。未だ圧迫感はぬぐえないけれど、わたしの体が先輩の形に変わっていっているのだと思うと多幸感に包まれ、体がぞくぞくとふるえる。
「ごめん、マシュ、オレもう…！」
「はい、きてください、先輩…！」
限界が近い先輩が、深く口づけてきた。わたしも必死に舌をからめてそれに応じる。そのうちに打ちつけられる腰のスピードが上がり、ぱちゅ、とわたしの一番奥に押しつけられた瞬間、お腹の中に熱さとどくどくと脈打つ感覚とが広がった。
「ありがとう、マシュ…。好き、好きだよ…。」
「わたしも、先輩が大好きです…。」
余韻にひたりながら、短い口づけを繰り返して、想いを伝えあった。汗ばみ密着した体からは先輩の鼓動が聞こえて、改めて、生きて戻ってこられた事実に、こうして気持ちを伝えられる事実に、涙がこぼれた。その後ふたりでシャワーを浴び(思った以上に足がガクガクで、先輩に支えられながらバスルームまで行った)、再びベッドに横になり抱きあう。
「生きてるんだね、オレたち。」
「はい、生きてます。」
ぽろりともれた言葉に返事をし、互いの熱や鼓動をもっとつよく感じようと思いきり抱きしめあった。
そっと目を閉じると、まぶたの裏に『あの人』の姿が浮かんだ。ふにゃりとした笑顔で、なんだか頼りなくて、わたしのお菓子を勝手に食べて、だけどわたしのことをたくさん気にかけてくれて、外の世界がどんなものかたくさんの映像や本で教えてくれた人。
そんな『あの人』が我が身を奮い立たせて守ってくれたこの世界で、わたしはわたしに『色彩(いろ)』を教えてくれたこの人と一緒に生きていきたいと、そう思ったのです。>>882
す、素晴らしい…これはまさしく理想…
最高でした、ありがとう！>>882
久々にいいぐだマシュをみた…
そうだよこう言うのだよ私が求めてたのは…ありがとう…ありがとう>>844
ジャンヌはご奉仕する前に己の頬に当てられるジークの手に頬摺りをする。そして、意を決したように軽く目を瞑った。ジャンヌは四つん這いになってジークのペニスに再び口付けをした。今度は苦いとすぐに口を放す事はない。その苦ささえも愛おしいとばかりに何度もジャンヌはジークの亀頭にキスをする。
「ん」
そのもどかしい感覚にジークは思わず声を漏らした。
何度もキスするうちにジャンヌの口元とジークの亀頭の先には銀の糸が橋を渡していた。目眩がするくらい淫靡な光景だった。
「ジャンヌ！ キスだけじゃなくて、もっと舌を這わせてあげな。最初は咥えるのはキツいから、舐める事から始めようね」
「はひ……。んー」
ジャンヌはアストルフォに頭を撫でられながら、舌を突き出す。チロチロとおっかなびっくり舌を動かしていく。ジャンヌは少しだけジークへのご奉仕に恐怖を感じてしまうが、アストルフォが頭を撫でてくれると安心できる。だから、安心してジャンヌはジークへのご奉仕を続けられた。
「そうそう。ここをこうしてね――」
アストルフォもジャンヌに教えながら、ジークのペニスに舌を這わせていく。ジャンヌのお手本になるように先ほどの動きからすればゆっくりとした動作だった。
「あ、う……、うぁ」
ジークは零すように声を漏らしていく。
「ん、ちゅ、ぺろ、ぺろ……」
「カリに吸い付いて……。そうそう。ジャンヌー、上手いよ。いい子いい子。今度はこっちの筋に這わせるようにー……。いいねいいね！」
ジャンヌは濃縮したジークの匂いに酔って、くらくらする意識の中、褒められて上機嫌だった。目線を上げれば、気持ち良さそうなジークの顔が見えて、ジャンヌはますます嬉しくなる。いつの間にかジャンヌの太ももに伝う愛液が何本もの筋になって落ちていった。
「うわぁ、この聖女、これで自覚ないのか」>>885
伺うようにジークを見上げるジャンヌはいじらしく、尚且つ男を乞うような妖艶な愛嬌に溢れた。こんな姿を見せられては、異性ならば一眼で心を奪われてしまう。だが、ジャンヌ自身に自覚はなく、一生懸命やってる行為でジークが満足しているか確かめているだけだ。アストルフォはジャンヌの底知れぬ罪深さに思わず、これまでジャンヌに振り回されていた男子たちに同情した。ジャンヌに魅せられ、玉砕と散った男子はきっと数え切れぬほどいるだろうから。とりあえず今はジャンヌに負けじとジークのペニスに舌を這わせた。
「あ、あ、ぁ……！」
ジークは二人が自分の股間に蹲って、ペニスを舐め合っている。顔を近づけ合うそれはキスでもしているかのような密着感だ。現に、ペニスに這う舌は時折、絡み合いにちゃにちゃといやらしい音を立てている。口の周りを白い液体で汚し合う。一見、猫のじゃれあいのようだったが、白い液体はミルクでもなんでもないジークの精液だ。
熱くとろけるような快感に酔わされる時間。ジークはシーツを握り締める。気を引き締めなければ、射精してしまいそうだ。もっと、この快楽を味わっていたい。でも、もう射精してしまいたい。二人の顔に欲望をぶちまけてしまいたい。ジークは相反する感情に挟まれている。
「じ、ジークく、ん……、ひも、ちいい、れしゅか？」
ジャンヌは舌を這わせながら、ジークを見上げる。そのジャンヌの表情は熱に浮かされたようでジークの蕩けた顔と似ていた。それに気付いているのは当の二人ではなく、客観的に見る余裕があるアストルフォだけだった。アストルフォは目元を吊り上げるように微笑んだ。
「気持ち、い……ッ！ あぅッ！」
自分の行為で気持ちよくなってくれるのが嬉しくて、ジャンヌはますます舌を激しく動かしていく。ちゅるちゅると妖艶な水音が響く。
「ぺろ、れろ……、うふ、ぅ……」
ジャンヌの口の端から微笑むような声が漏れた。
「ちゅぱっ、ジャンヌー、ここからはおっぱいを使っていこうか！」
ジャンヌの余裕を読み取ったアストルフォがそう提案する。
「お、ぱ……、胸ですか？」
「そう！ ジャンヌにしかできないジークを満足させる方法だよ！」
「私にしか、できない？」
「そうそう！ ボクにはできないんだよー。ボクはジャンヌみたいにおっぱいおっきくないから」
アストルフォはクスクス笑う。>>886
「私にしか、できな、い……！」
ジャンヌはもう一度その言葉を繰り返す。さっきからアストルフォにリードを許してしまっているが、ジャンヌにしかできないものがあればそれも挽回できる。ジャンヌはその考えに優位性を感じていた。だから、その思考そのものがアストルフォに誘導されたものとは気付いていなかった。
「やります……！」
「チョロい！ ……じゃなくて、やってみよう！ そのおっきなおっぱいでジークの挟むの」
「挟む……。こう、ですか？」
ジャンヌは己の胸を持ち上げると、恐る恐るジークのペニスを包んでいく。ジャンヌの大きな胸はこの時の為にあったかのようにジークをまるっと包み込む。
「ふ、ぁ！」
ジャンヌがジークを包むとジークはとろけるような声が上がった。
「そうそう！ やっぱ、ジャンヌのおっぱいでっかいなぁ！！ ジークも気持ち良さそうな声出してる。ほらもっと、ぎゅーっとしてあげてー」
アストルフォはジャンヌの手の上に自分の手を重ねて、無理矢理こねくり回すように誘導してくる。
「う、ぁ……。そんなに強くすると、乳首が擦れて……」
乳首が擦れるとピリピリしてジャンヌは息が上がってくる。
「あ、ごめんねー。……うーん、まだ早いか。で、続き続き！ 包んだらこうぎゅっぎゅっと挟んで」
「ぎゅっと……」
ジャンヌは言われるがまま、ジークを強く挟む。ぐにゅりとジャンヌの手の中で胸は大きく形を変えた。
「そうそうもっと、リズミカルにぎゅっとぎゅっと！」
「こ、こう？」
「ひ、あ……、じゃ、ジャンヌ……。す、すごい……」
「気持ちいいんですか、ジーク君？」>>887
「あぁ、ふわふわして気持ちいい……」
「そうですか……。これが気持ちいいんですね……」
「いいなぁ、ジーク。ジャンヌ、今度ボクもやってね。今回は我慢するからジークを気持ちよくしてあげなよ。おっぱいから先っぽ出てるでしょ。それを舐めて、先っぽを吸い上げて」
「先っぽ……」
「そう。ここの汁が出てるとこ」
アストルフォはジャンヌの胸の中のペニスをチョンとつつく。瞬間、ジークの腰が飛び上がった。
「っ！？」
「大丈夫。気持ちいいだけ。続けて」
「わかりました……っ」
ジャンヌは言われるがままに、唇をすぼめてソレを吸い上げた。
「ふぁああ！？」
瞬間、びゅっと白濁が打ち上がった。それはジャンヌの顔を白く艶やかに彩っていった。
「え……？」
ジャンヌはただただ困惑してしまう。まさか、吸い上げただけでジークが射精するとは思ってなかった。
「すま、な、い……」
ジークからしたら、二人掛かりで責められていたのだ。それを必死に耐えていたところに新たな刺激が加わったのだ。圧倒的な乳圧。マシュマロのような胸に包まれるのはまさに天にも登る快感だった。我慢しようにも出来ずにジャンヌに吸われるがままに射精してしまった。
ジークは息を弾ませながら、顔を手で覆った。こんな情け無い姿を二人に見られたくなかった。
「あららー。ジークもまだまだ忍耐力が足んないね。これは今度の課題ですな。ふむふむ。ジャンヌも課題が山ほどあるし、ボクがちゃんと二人を鍛えてあげるね」
アストルフォは先生を気取りながらそう笑う。ジャンヌは気付いてなかったが、それは今度も二人のセックスに加わると言う宣言も同然だった。>>888
「えっと……？ ジーク君、そ、そんなに私の胸は気持ちよかったんですか……？」
これまた恐る恐るジャンヌはジークに問いかける。いきなり射精された事にジャンヌの頭はついていけてなかった。
「うん……」
ジークは恥ずかしそうに頷いた。それを見てジャンヌは微笑む。ようやくジークを満足されられたのではないか、と思うとジャンヌまでも気持ちよくなった気がしてくる。
「あ、な、なら！ 続きを——」
「ジャンヌー、ストップ！」
続きをしようとしていたジャンヌをアストルフォは抱きしめながら、引き剥がした。
「あ、アストルフォ？」
「おっぱいはここまで！」
「な、なんでですか？ せっかくジーク君が気持ちいいって思ってくれたのに……」
ジャンヌは止められた事にムッと口を尖らせる。
「責めてばっかはダメだって！ 一方的な気持ちいいもほどほどにね！ 後、必殺技はちゃんと取っとかないと」
「必殺技って……。私はジーク君を満足させたいのですが……」
「必殺技はいざと言う時に大切だよー」
アストルフォは茶化すように笑うと、ジークの精液のついたジャンヌの頬を舐めた。何度も何度もジャンヌを舐めて、口の中に精液を溜めていく。そして、くちゃくちゃと口の中で弄ぶと、ジャンヌに口付けする。そう、当たり前のようにジャンヌにジークの精液を流し込んでいく。ジークの味と己の味を染み込ませるように。
ジャンヌはその味にくらくらと目眩がした。苦くて、エグくて……。でも、身体が熱くなって、癖になる。
「んー、……ぁ」
キスをされたジャンヌは涎を垂らして、熱い吐息を零した。何度もアストルフォのテクに翻弄されたジャンヌはキスだけで文句を言えなくなってしまう。
「アストルフォ、俺もジャンヌとキスしたい。二人だけで楽しそうでずるい……。俺も、ジャンヌを満足させたい……！」>>889
そう言って今まで座っていたジークが膝立ちになって、ジャンヌを——アストルフォも含めて抱きしめた。
「じ、ジーク君？ ぃあ……」
ジークの抱き方は今までにない程、大胆なものだった。ジャンヌを包み込みながら、ジャンヌの柔らかな胸を鷲掴みにしている。いつものような優しい触り方ではなく、指を埋めるようにぐにぐにと弄んでいる。
そして、ジークはジャンヌと唇を重ねた。しかし、口腔に舌を入れるが、すぐに口を離してしまう。
「……ん、すまない。……案外、精液の味は苦いな。味覚が薄くてもエグさがわかる。ジャンヌが飲んでくれるのは俺の物になったような気がして嬉しかったんだ。でも、もう無理に飲まなくても——」
「い、いえ！」
ジャンヌはジークの言葉を遮る。
「わ、たしは嫌じゃないですので……、これからも飲ませ、て、くだ、さ、い……」
消え入りそうな声でジャンヌはそう言った。その言葉にジークはキョトンとしたものの、すぐに嬉しそうにはにかんだ。
「ジーク、ごめんね。そろそろ代わろうと思ってたんだけどー。つい、ジャンヌいじめるの楽しくてー。お詫びにボクともキスしよ！」
「あぁ！」
唇が重ねりあう。同性同士にも関わらず、いやそんな障害なんて最初からないように自然だ。ジークはまた精液の苦さに顔をしかめてしまったが、それでも唇を重ね合う。そんなジークを見てアストルフォはにんまりと笑った。
「ジークもせーしの味に慣れないとね。ボクのも飲んで欲しいし」
唇を離すと、アストルフォはジークの唇を顔を顰められた仕返しをするように軽く噛んだ。
「ん、すまない……」
「いーよ。いーよ」
アストルフォはにっこりと笑った。
今回はここまでです。早く本番に入りたいです。ジーク君がマグロ気味になってしまうので若干空気ですみませんはじめまして、pixivという無料小説投稿サイトでSSを書かせてもらってるeloという者です。
もしよければ、拙作を投稿させてください。
催眠・洗脳SSなので人を選ぶかもしれませんが……>>894
冬休みを来週に控えた、12月某日
「遠坂さん、まだ帰らないの？」
「ええ、ちょっと用事があって……また明日」
教室に最後まで残っていた生徒と挨拶を交わし、私―――遠坂凛は穂群原学園2-Aの教室で1人ため息をつく
魔術師である私がこうして放課後学校に残る、なんてことはめったにない
ではなぜ今日はこんなことをしているのか
「さて。それじゃあ調査開始、と……」
――――それは、今日登校した際にこの学校に異変を感じたからだ
あまりにも異常で、禍々しい魔力
それは、どこか外部の魔術師が結界を張り巡らせていること、を意味していた
「どこの誰かは知らないけど……この冬木で堂々とそんなことやってのけるなんて、私に喧嘩売ってるみたいなものよね」
確かに聖杯戦争は数か月後に控えていて忙しいわけではあるが、この状況は決して見過ごせるものではない
いや、むしろ冬木の管理者としてはこちらが本業だ
まずはこの教室から調査していこう
「―――――喧嘩、ですか。まあそうとも言えますかね。遠坂凛さん」>>895
――――そのとき
不意に背後から声が響き、慌てて振り返る
（――――！？いつの間、に……！？）
視界に入ったのは、スーツを着た中肉中背の男
これといって外見的特徴はない――――しかし、どこか不気味な印象を私に持たせた
すると―――――
「―――――！？」
突然私の身体は一切の自由が利かなくなり、棒立ちのまま動きを止められる
「なっ……！？そんな――――！？」
驚く私に対し、男は飄々としたままだ
「おやおや、あっけない。いかに天賦の才を持つ魔術師と言えどまだ未熟。実践経験が足りなかったようですね」
そして、男は笑いながら近づき、私の頭に手をかざす
「あっ――――――」
その瞬間、私のなかの大切な『ナニカ』が崩れ
遠坂凛の意識は、真っ白に塗りつぶされていった――――――>>896
「―――――――起きてください、遠坂さん」
「―――――え？」
パチパチと瞬きをして、私は周りを見渡す
見えるのはいつもどおりの教室
さっきと同じように、教室には私たちしかいない
「ご気分でも優れませんか？」
「ご、ごめんなさい。うっかり居眠りをしちゃってたみたい」
『立ち尽くしたまま』私は顔を赤らめる
―――いけないいけない
いくら疲れているからって、人前で居眠りしてしまうなんて……
遠坂たるもの、常に優雅たれの精神が聞いてあきれる
それでなくても最近は街の様子もどこかおかしくて、もしかすると外部の魔術師がなにか企んでいるかもしれないっていう非常事態なのに……
まあ、見たところどこも異常はないようだから良かったけど
学校も、今いる教室の様子もいつもどおり
――――私のほかには『明らかに生徒でも先生でもない、見たこともない魔術師が１人いるだけ』だし……
「それにしても……見れば見るほど美しい。魔術師にしておくには些かもったいなさすぎる」
彼はまるで舐めまわすかのように私の顔、そして身体を隅々まで見渡す
そして、ニヤリと笑みを浮かべて呟く
「―――これほど極上の素材が手に入るとは……感謝します、遠坂凛」>>897
「なに？おだてたって何も出ないわよ？」
「いえいえ、これは本心ですよ」
「―――？」
『彼が何を言っているのかは全く分からないけれど』、とりあえず褒められているのはわかる
自慢じゃないけど、今まで男子から好意を寄せられることは少なくなかった
だけど、初対面の人にこんなことを言われるのは初めて
――――彼についてはまったく知らないけど、悪い人ではないのかもしれない
「さきほど見て回りましたが、もうこの階には誰もいないようですね」
「当たり前じゃない、もう放課後だもの。部活生や先生方以外はとっくに帰ってるんじゃない？」
「なるほど。それでは少々声をあげたところで誰かに気づかれるということはないわけですね」
「そうね。もう教室には誰も入ってこないと思うし……」
他愛ない会話を続ける私と彼
この学校の人間ではないからか、私の説明をふむふむ、と微笑み頷きながら聞く彼
――――あれ？
そういえば、なぜ彼はこんなところにいるんだろう？
こんな教室にいたって、面白いものなんか１つもないはずなのに……>>898
「ねえ、そういえば貴方ってなんでこの教室に――――」
「遠坂さん、今日の下着は何色なんですか？」
「――――黒色よ。ほら」
がばっ❤
遮る彼の言葉に、私は思い切りスカートをまくりあげて答える
「持っている下着の中でも、この色は結構お気に入りなんだけど……どうかした？」
「ククク……いえ、なんでもありません。ありがとうございます」
なぜか笑いをこらえている『彼』
（――――？ああ、もしかしてスカートをまくりあげたのが可笑しかったのかしら。『いっそのこと全部脱ぐか、ハサミでスカートを切ってしまえば良かった』……悪いことしたかも）
なにやってるんだろ、私
こんなんじゃ遠坂家の当主として失格かも……亡くなったお父様に叱られちゃう
もにゅっ❤
もみゅ❤もみゅもみゅ❤
――――近づいてきた『彼』に制服の中まで手を入れられ、胸を揉まれながらため息をつく
もみゅっ❤むにぃっ❤
コリコリッ❤❤
「―――――んっ❤ひぎぃっ❤」>>899
ヤバ、変な声出しちゃった
『ただ胸の形が変形するくらいまで鷲掴みにされたり、敏感な乳首コリコリ弄られてるだけ』なのに……
じゅるっ❤
あ、知らない間に惚けてヨダレ出ちゃってたみたい
「―――さて、それでは遠坂さん。今の状況を説明してくれますか？」
胸を揉みながら、『彼』は尋ねてくる
――――？
今の状況？特段変わったことはないはずだけど……
なにか気になること――――んひぃっ❤ほほっ❤―――――なにか気になることがあるのかな？
私はいつの間にかだらしなく開いてた口を引き締め、質問に答えた
「今の状況は……そうね――――んふぅ❤あんっ❤……特に変わったことはないわよ。『外部の魔術師がこの学校を狙ってくるかもしれないと推測をたてて放課後まで残っていたはいいけど、案の定あっさり敵の催眠魔術にかかってコロッと堕ちて貴方の所有物にされちゃったって感じかな。本当は学校に貴方みたいな魔術師がいるなんて不自然極まりないのにそんなことにも全く気付かないでただ無抵抗にパンツ見せたり胸を触られたりして無様に感じちゃってる』だけだし」>>901
―――その言葉と同時に私は背伸びして『彼』に抱き着き、思い切り唇を重ねる
17年間守り続けてきたファーストキスだったんだけど……『まあ、いいか』
「ぶちゅぅっ❤ちゅぱっ❤ぶっちゅぅ❤❤❤じゅっ❤じゅるるるるるっっっ！！！❤❤ふーーーーっっ！！❤❤んふーーーっっ❤❤れろれろぉっ❤❤❤」
思い切り舌を突出し、彼の口の中を舐めまわす
彼の口の中にある唾液を全て吸い込み、代わりに自分のツバを全て送り込んでやる
口を塞がれているため自然と鼻息が荒くなり、それがまた興奮をかきたてる
どんどんと身体が火照ってくるのを感じる
これがキスなんだと、初めて実感する
『彼』は私のキスに応じながらも、手は服を脱がすために動かしたまま
当然私の制服は全て脱がされ、残っているのはストッキングと下着だけになってしまっていた>>902
―――そして、何十秒経っただろうか
彼の唾液を、私がすべて飲み干してしまうほど唇を重ねた後
「――――――ぷはぁっ！❤……わざわざ服脱がさなくても、言ってくれれば自分から脱ぐのに……ストリップみたいに身体くねらせて誘惑しながらとかもできるわよ？」
「キスしたことについて、なにかご感想は？」
「なにが？別に大したことじゃないでしょ？『大切にしていたファーストキスを捨てたってだけ』じゃない」
わざわざ感想なんかいうほどのものじゃない
ただ少し身体が熱くなって、快感に脚がガクガク震えるだけだ
なのに彼はどこか嬉しそうに、可笑しそうに笑っている
本当に『彼』はよくわからない
そういえば名前も知らなかったはずだ。あっちは私が「遠坂凛」だと知っているのに……
そういえばなんでだろう？
――――まあ、いいか♪
『そんな些細なこと』気にしたってしょうがない
もう学校にいてもやることはないし……>>903
「―――それじゃ、私そろそろ帰ろうと思うんだけど。もうすぐ日も暮れそうだし……」
「ククク、そんな格好で外に出たら通報モノですよ―――――ん？」
そのとき、『彼』が床に散乱した私の制服のポケットからはみ出ている、『あるもの』に気づく
「これは？」
『彼』から手渡された『赤い宝石』は、私にとってとても大切なものだった
「ああ、これは父の形見のペンダントよ」
「形見？」
10年前
第四次聖杯戦争で命を落とした父が旅立つ前に私に遺してくれた大切な大切なペンダント
魔力を込めることで力を発揮する魔術礼装としての力を持つ
私は父が亡くなってから10年間、毎日欠かすことなくこのペンダントに魔力を込めてきた
「……なるほど。かけがえのない宝物、というわけですね」
「7歳で遠坂家を継いだ私にとって、このペンダントは父の思い出の品であると同時に魔術師としての誇りでもあるの。世界中どこを探したって代わりなんて見つからない。大切な宝物よ」
ぎゅっと、私はそのペンダントを両手で握りしめる
不思議なもので、触れるだけで力が湧き出てくるようだった>>904
そんな私を見て、彼は笑って呟く
「――――それでは今すぐそのペンダントを壊してください。貴女はもう魔術師ではなく私の所有物なんですから、そんなもの必要ありませんよね？」
「――――ええ、わかったわ」
パリィィィィィンッッッッ！！！！
――――勢いよく床に向かって投げつけられたペンダントは砕け散る
もともと純度の高い宝石であったため、割れてもどこか綺麗な輝きを放っていた
「……っっ！……ふっ！！」
げしっ！！！げしぃっっ！！！
私はそれを更に上から何度も何度も踏みつける
ぐりぐりと地面に踏みにじり、粉々に粉砕する
脚を上げるとそこには粉々に砕け散った『さっきまでペンダントだったもの』しかなかった
「―――――ふーーっ」
私は息を長く吐き、腕で汗をぬぐう
全力で何度も踏みつけていたから、じんわりと額に汗をかいていたのだ
「……割れちゃいましたね、お父様の形見のペンダント」
「―――え？ああ、そうね。まあ、『割れた』っていうか『割った』っていうのが正しいけど」
「よろしかったんですか？」>>905
そう尋ねる『彼』
さっきから、おかしな質問ばかりしてくる人だ
「よろしかったもなにも、貴方が命令したんじゃない❤まあ、確かに私はもう魔術師でもなんでもないただの貴方の『所有物』だし、こんなペンダントがあったってなんの役にも立たないからいいんだけどね❤」
そう言って、私は『ご主人様（マスター）』に微笑んでみせる
「クククク、アハハ……いや流石だ。最高です、最高ですよ遠坂凛。もしかしたら貴女は、私が手に入れたモノのなかで一番かもしれない」
そう言って彼は高らかに笑う
マスターに喜んでもらう……それは私たち『所有物』にとって当たり前の役割だ
「……さて、それでは」
マスターは一歩一歩私に近づき、そして自らズボン、そしてパンツを脱ぐ
「―――そろそろ貴女の身体で奉仕していただきましょうか」>>906
ぼろん、とこぼれるマスターのペニス
それが目に入ると同時に、私は跪く
「ええ、勿論いいわよ♪」
そして、マスターのペニスに口づけを―――
「――――ああ、ちょっと待ってください」
「……？なによ。今いいところなのに」
奉仕の挨拶を中断させられ、眉間に皺を寄せる
「『遠坂凛、お前は私のペニスが挿入されている間のみ正気を取り戻す。しかし精神だけだ。身体は奴隷のまま全く変わらない』」
「――――なに、それ？」
意味の解らない言葉を述べるマスターに、私は首を傾げる
「ククッ……。いえいえ、お構いなく。始めてください」
「――――？よくわからないけど……」
まあ、いいか
気を取り直して、私は『所有物』が『マスター』へ奉仕する際の、『至って常識的な挨拶』を行った>>907
―――ちゅっ❤
まずは顔をペニスへ寄せ、軽く口づけをする
愛おしそうに、愛でるように
そして――――
「―――――あへぇっ❤」
――――まるで発情しきった牝猫のような、チンポのことしか考えられないバカ女のような無様なアヘ顔を作り、口上を述べた
「ご主人様❤あはぁ、ご主人様ぁ❤凛に、凛にぃ……ご主人様のぶっっっとくてクッッッさいチンポ様をご奉仕させてくださいませんかぁ？❤❤凛のこの髪も❤学校で一番美人って言われてる顔もぉ❤❤このおっぱいもプリケツも、もちろんマンコもぉ❤❤❤全部ぜーんぶっご主人様のモノです❤だ・か・らぁ……凛のぜんぶ使って、ご主人様の性処理、させてください❤❤」
……はぁ
我ながら、なかなかバカな文言だとは思う
でも、男という生き物はこういうものに弱い―――らしいのだ
普段の綺麗な表情がだらしなく崩れ、聞くに堪えない卑語を口走るのが>>908
むくむくっ！❤
―――ほら、ご主人様のチンポもまたボッキしてきた
……ていうかさっきの状態がボッキ状態だと思ってたのに……どんだけ大きいのよ、あんなの挿れられたら私壊れちゃうんじゃないの？まあ『私のま○こなんてマスターの所有物に過ぎない無価値ま○こだから文句はない』けど
そんなことを思いながら、次に私は大きく股を広げ指でマ○コを大きく広げた
「あははぁ❤❤ご主人様のオチンポ、またボッキッキしてるぅ❤❤あっへぇ❤ギンッギンにいきり勃って固くなってぇ❤❤牝のま○こ貫くためだけの形に変わっていっちゃってるっ❤❤❤くぱぁ❤ほら、見てくださいご主人様ぁ❤凛のおま○こくぱーっ❤て、くぱーーっっ❤❤って開いて受け入れ態勢全開とろとろぉ❤❤❤ほらぁ狙ってっ❤❤凛の桃色ま○こ狙ってぶっ挿してくださいご主人様のチンポ、チンポチンポチンポチンポチンポぉぉぉぉっっっ！！！❤❤❤❤❤」
そう言って私は目を剥いて喘ぎ、叫んでみせる>>910
「おっほほぉぉぉっっ！！！！❤❤❤❤キタキタキタ――――――――――え？」
――――なに、これ
わけが、わからない
今、私、なに、を―――――！？
「嫌――――――――嫌ぁぁぁぁぁぁっっっっっっっ！？！？！？！？！？！？！？！？イヤぁぁっっ！？なんでぇっっ！？なんでぇぇぇぇっっっっ！！！！」
ズプッ！❤ズププッ❤
ぱんっぱんっ！！！ぱんっぱんっ！！！！❤❤❤❤
理解が全く追いつかない
泣き叫ぶことしかできない
「ハハハハハハハハハハっっっ！！！いい！最高だ！！その表情最高だ！！！ハハハハハハハ！！！！」
しかし目の前の男は笑いながら容赦なく腰を動かし、私の身体にはおぞましい――――しかし、強烈な快感だけが刻みつけられる
「おごっ！！おごぉぉぉぉっっっっっ！！！！ダ、ダメッ！！抜いてっっ！！！抜いで早く抜いでぇぇぇぇぇぇっっっっ！！！！」>>911
『おごっ！！おごぉぉぉぉっっっっっ！！！！ダ、ダメッ！！抜いてっっ！！！抜いで早く抜いでぇぇぇぇぇぇっっっっ！！！！』
「―――――で、どうですか？これが数分前までのあなたを撮影した動画です」
今、私は全身汗だく体液まみれのなか、スマートフォンに撮影された動画を見ている
セックス中―――いやいや、ご奉仕中にマスターが器用に撮影していたらしい。
まあ叫び狂って「抜いて」と連呼していた私は気づかなかったけど……
あのあと結局ナカダシ顔射ごっくん合わせて6発も出された
「――――どうって……私ってこんな表情もできるのね。勉強になった、というか不思議な気持ち、というか……うん」
カメラに映っている私はとても無様で、ひどく滑稽な表情をしている
特に媚びきったアへ顔から正気に戻った時の呆然としたときの表情のギャップはとても滑稽だ。
とても自分とは思えない
――――まあ洗脳魔術でコロッと堕とされてる時点で、どうしようもなく無様で滑稽でもう人権も尊厳も存在しない、ただマスターの性的欲求を満たすためだけのゴみカスになっちゃってるわけだからアレなんだけど……>>912
「……それでは私はそろそろお暇するとしましょうか」
すっかりまでズボンまで着替えたマスターが立ち上がる
確かに、気が付けばもうすっかり夜だ
「そうね、なら私も―――――」
「遠坂さんは帰る前にここの片付けをお願いします。教室がこんなに精液まみれだと、明日生徒の皆さんが困るでしょう？床についたものも壁についたものも、きちんと舐めとって掃除してくださいね」
「――――ええ、任せて」
私は微笑んで頷くと、長い髪をかきあげながら床に付着した白い精液を舐め始める
「それでは今から、ご主人様の大切なザーメン様を一滴も無駄にすることのないように舐めとらせていただきます❤私の下品なベロチュー舌で申し訳ございませんが、よろしくおねがい致します❤❤」
――――もちろん、初めに飛び散って付着した精液にしっかり頭を下げて挨拶するのも忘れない
ぺろっ❤ぴちゃ……❤❤
うーーーん、この調子だとあと3時間はかかりそう。
匂いもそうとうキツイし……>>913
そんなことを考えていると、マスターは私にスマートフォンを放り投げる
「それではそうやって精液を自分の舌で舐めとったり、掃除しているところをこのスマホで撮影してください。写真、動画などさまざまな形式で私が楽しめるようにね」
「――――ええ、OK♪……あ、それなら鼻でザーメン吸い込む動画もあったほうがいい？なんか『バキューム』っぽい感じがしていいと思うけど」
「ククク、そうですね。お願いします。あとはその自慢の黒髪に精液を擦りつけて馴染ませながら、バカみたいにピース写真とかしてくださると嬉しいですね」
「OK、ザーメンが髪にガピガピになって落とせなくなるくらいになってからダブルピースキメておくから、楽しみにしてて♪」
――――そう言ってマスターを三つ指ついて送り出したあと、私は教室内のザーメン掃除を再開した
とりあえずは今まで溜まったザーメンを指でしっかり髪に馴染ませようっと……乾いてガピガピに写真映えするまでには、少し時間がかかりそうだし♪
ぬちゃ……❤ぬちゅっ❤ぺちゃぁ……❤❤>>914
正直Fateファンとしてはうーん
だけど催眠好きとしては最高の作品>>890
「さってと！」
そして、アストルフォはジャンヌに向き直った。
「ほら、交代の時間。次はジャンヌの番だよ。座って座って！ ね！ 足も開いて！」
「ちょ、ちょっと……？ んんっ、待って、くださ、いぅ！」
ジークに抱き締められ胸を揉まれたジャンヌはジークの指が乳首を掠めて、小さく呻いた。ピリピリとした刺激にジャンヌの下腹部がじゅんと疼いてしまう。たらたらと愛液が落ちていく。
「あ、ジャンヌ、びしょびしょじゃん！ 見て見て、ジーク！ ジャンヌの太ももが濡れてる」
「あ、いや……、み、見ないで……」
二人掛かりで座らされながら、ジャンヌは懇願する。けれど、アストルフォとジークに足を掴まれて、股を開かざる得なかった。オマケにジークが指先で愛液を掬い取る。
「ふぁ、ぁあ……」
「こんなに濡らしているのか？ ……いつもはこんなに濡らさないのに……」
ジークはジャンヌの愛液で指の間に橋を渡しながら、不安そうに呟く。いつものジークとジャンヌの交わりは、精神的なやりとりが優先される為、最低限しか濡らす事しかしなかった。
「そ、そんな事はないです……。今回はただ……」
アストルフォに弄ばれ、ジークにご奉仕して、ジャンヌは興奮を隠せなかったのだ。でも、自身の感情だと言うのにその感情をジャンヌは肯定できない。心地よさや深い交わり——子供を求めた行為などではなく、単純に性的な快楽を求めただけ行為をジャンヌはその清純さ故に認められなかった。ただ戸惑いと困惑。故にジャンヌは泣きそうになってしまう。
「ん？」
ジークはそれに気付いて申し訳なさそうに、ジャンヌに口付けをした。泣き止ますにはこれが最適だと思った。熱を分け合うような軽い口付け。ジャンヌは子供のように目元を緩めた。
「ん——。俺もジャンヌを感じさせたい……」
「ジーク、拗ねないのー！ これからジャンヌをいっぱい感じさせてあげれば大丈夫だよ。女の子はまだまだ濡れてくるからね」
アストルフォはジークの頭を撫でる。
「本当か？ ジャンヌ？」>>916
「わ、わかんないです……」
ジャンヌは自分の事ながら、よくわからなかった。身体は熱くなってしまい、身体は自然と反応してしまう。ジャンヌの意識とは離れた行為。戸惑いと困惑が先行してしまう。
「もうジャンヌはウブ過ぎて困るなー。大丈夫だよ、ジーク」
そう言って、アストルフォはジャンヌの後ろに回り込んだ。そして、アストルフォはジャンヌを羽交い締めにするように抱きしめる。お尻に当たる堅い感触にジャンヌはひぃと小さく悲鳴をあげた。
「あ、アストルフォ！？」
「暴れない。暴れない！ ほら、ジーク。ココ、見て。ご奉仕してあげな」
アストルフォはジャンヌの股間に手を伸ばして、恥丘を押し広げる。先ほどとは比べものにならないくらいの愛液が零れた。
「綺麗だな、ジャンヌは……」
秘処は愛液でてらてらと光っており、妖しい魅力があった。濃厚なジャンヌの匂いにジークは惹かれるようにジャンヌの足の付け根へと顔を近づける。
「あ……」
途端、ジャンヌは熱い吐息を零した。
「真っ赤で綺麗だ……。触ってもいいだろうか？」
「あ、あ……ぁ」
ジャンヌは緊張の為、言葉を上手く出せなかった。泣き言のような声が漏れる。
「いいんだよ。触って、舐めてあげなー」
そんなジャンヌの代わりにアストルフォがあっけらかんと答えた。
「……そうか」
ジークは短く呟くと、慎重にジャンヌの恥丘に触れた。ジークの指が柔らかな恥丘の肉に埋まる。
「ん、あぁ！」>>917
瞬間、ジャンヌは声をあげた。ビリッとする刺激に身体を飛び跳ねさせる。特別な触り方をされた訳ではない。ただ普通の触り方なのに、敏感になっていたジャンヌの身体には強い刺激だった。視界が白んで、ジャンヌは震えた。
「暴れない暴れない」
だが、それをアストルフォが押さえ込む。それを好都合とばかりに、ジークはぐにぐにと恥丘を弄る。くちゃりくちゃりと音が漏れて、その度にジークの指に愛液が絡まっていく。
「あ……、ひぅっ！ ……ま、待って……いぁッ」
ジャンヌは必死に声を——いや、訴える声すら胡乱に溶けてしまい、それは嬌声にしかならない。男を蜜に誘う甘い嬌声。ジークの理性をグズグズにしていくようだった
「や、ジークく……んんっ！ や、ヤァ……」
「……ん」
ジークはあまりの必死な様子に戸惑ってしまう。このままではジークがジャンヌをいじめているようだ。罪悪感にジークは不安になる。
「続けて続けて！」
「いい、のか？」
「いいよ！ 女の子の待ってとか、やだとかは、基本的にもっとの合図だから気にしなくていいよ」
「そ、そんなっ、事な、いで、す……。ほんと、にきつ、いん、でしゅ……」
息も絶え絶えにジャンヌは訴える。
「あははっ！ 大丈夫だって！ ジャンヌも一回堕ちちゃった方が楽だよ。我慢は身体に毒だよ。っていうか、イキ方わかってない感じ？」
アストルフォはキョトンと小首を傾げた。けれど、いまいち判断が付かずに判断を保留とした。
「ジーク、あのね、女の子は男よりもただ感じやすいだけ。だーかーらー、続けて続けてー。いいんだよ、楽しんじゃってー。ジークはジャンヌを思う存分味わっちゃってー」
アストルフォはジャンヌを強く抱き寄せて、ジャンヌの首筋に強く吸い付いた。
「んあああぁ！」
ジャンヌはただただ声をあげて、身体を震わせる。その後はパクパクと口を動かすだけでジャンヌから文句は消えてしまった。>>918
「ジーク、ほら！ 今のうち。秘処を舐めてあげな」
「あぁ」
ジークは短く返事をすると、躊躇いもなくジャンヌの秘処に口をつけた。濃厚なジャンヌの匂い。ジークの心臓は大きく高鳴った。操られるようにペロペロとジャンヌのソコを舐め始めた。
「ひぅ、あ、あぁ……！」
ジャンヌは嬌声を零していく。びくんと跳ねる爪先。シーツを蹴っ飛ばし、必死に襲いくる快楽に耐えようとしている。だが、その抵抗も虚しく、ジャンヌは甘やかな声を漏らして、艶かしく肢体を捩らせる。敏感になったジャンヌの身体にはどれも過ぎた刺激だった。ただただ雌としての声を上げるしかできない。ジャンヌは翻弄されるだけだが、相反してジャンヌの身体は更なる刺激を求めるようにお腹の奥が疼いていった。
「すごいな、舐めても舐めても溢れてくる。ビクビクして震えている」
「ひ、ぁああ！ い、言わないで、く、だ……ぁ、あ！」
ジャンヌの真っ赤に熟れた秘処から愛液が零れて行くのをジークは舐めとっていく。味覚の薄いジークだが、ジャンヌの愛液は甘やかな蜜のように感じられる。ジークは夢中になって舐めとり続ける。それがさらにジャンヌを責め立てた。
「ジャンヌ、気持ち良さそう。よだれ垂れてるよ」
アストルフォは痙攣を繰り返すジャンヌを押さえ付け、ジャンヌの口元をペロペロと舐めた。
「んふ。んー……」
口を塞がれて、ジャンヌは咄嗟に抵抗をする。だが、責められてジャンヌの意識を反して不規則に痙攣するジャンヌの身体は力が抜けて、ろくな抵抗が出来なかった。それを見て、アストルフォは満足そうにジャンヌの胸に手を当てた。もにゅもにゅとお手玉でもしてるかのようにアストルフォはジャンヌの胸を弄ぶ。ぶるんと胸が大きくたわむ度にジャンヌはくぐもった悲鳴をあげた。口を塞がれている為に悲鳴はただの音でしかなかった。
「ジャンヌ、俺にももっと反応して欲しい……。アストルフォ、キスの最中にすまないが、ジャンヌの声を聞きたいから口を離してもらえるか？」
「んぱぁっ！ ごめんね、つい夢中になっちゃった。えへへー、なんか、ジャンヌって意地悪したくなるような気がしちゃうんだよね。だから、気が付いたらキスしちゃう」>>919
真紅の舌で己の口元を舐め取りながら、アストルフォはいつも通りおちゃらけたように笑った。その腕の中には囀るように嬌声を上げるジャンヌがいて、そのアンバランス感が嫌に艶やかだった。
「うん。わかる気がする。俺もジャンヌとキスしたい。ジャンヌはすぐに恥ずかしがってしまうが、俺としてはもっとしたい」
子供のように無邪気にそうジークは言いながら、ジャンヌの秘処に指を滑り込ませた。散々濡れていた為に、ジークの指は驚く程、するりと膣中に飲み込まれていた。歓迎するようにジャンヌの膣中はジークをの指を強く締め付ける。柔らかな肉の感触が心地よいとジークはさらに奥へと指を突き入れる。
「は、あ！？ う、あぁ？ ひ、ん、あ、あぁ……！」
けれど、ジャンヌ自身はそうではない。いきなり挿入り込んできた異物に驚いて声を上げるが、残念ながら、意味がある言葉になっていない。二人掛かりでジャンヌは身体だけでなく声帯も溶かされてしまった様だった。びくりと震える身体でジャンヌは壊れたオルゴールのように啼き続ける。
「ジャンヌの膣中に飲み込まれる様だ。指がどんどん奥に入っていく。熱くて、とろとろですごく心地よい」
「ジーク、指を曲げたりして、膣中を弄ってごらん。それでジャンヌがどこが弱いか探ってごらんよ。ジャンヌの反応はわかりやすいから、簡単に見つかるよ」
「なるほど。うん。こっちのゴリゴリしているところか、ここの襞がビクビクしているところか」
「あ、あぁ！ ひぁうっ！ ……ひぃん」
クチュクチュとジークによってジャンヌの膣中が弄られていく。ジャンヌは自分のことながら、自分が一体どうなってしまったのか、正しく理解できなかった。男性二人はいつも通りの雑談をするかの様な口調。でも、二人に挟まれるジャンヌは意識ごと溶かされそうな熱の中。>>920
ジャンヌの喉は壊れた様に音を零し、身体は何度も何度も震えている。意識は何か意味を見出そうとする度に、泡の様に消えていく。後に残るのは圧倒的な快楽だけ。弱いところを上も下も責められて、ジャンヌはどうすればいいかわからない。逃げるにしても、身体は動けない。受け入れるにしても、ジャンヌはまだまだ経験値が足らない。流れに身を任す事も出来ない。今のジャンヌにできるのは、ただジークのする事にーー、アストルフォのする事にーー、耐える事だけ。それだけだった。それだけ、ジャンヌには二人掛かりの今の状況が辛かった。快楽として処理するには多すぎる。苦痛にしては中毒性がある。
ジャンヌには二人の責めは強すぎた。でも、初心者で手加減を知らないジークはともかく、アストルフォはまだまだ余裕がある。むしろ、ジャンヌの敏感な乳首を弄らないだけでも温情なのである。
ジャンヌは襲い来る刺激に目を瞑り、必死に耐えていた。絶頂を迎えていないのは単純にイキ慣れていない為だ。この快楽に対して耐える以外の発散方法をジャンヌはわかっていないのだ。だから、ジャンヌの身体にはダムのように快楽が溜まって、崩壊の時を今か今かと待ちわびていた。
「ジャンヌー、目を瞑ったらダメだって」
「あ、ぅ、ああ、……っん！ そ、そんなこ、と、言われて……んひゃう！」
ジャンヌに目を開けるだけの余裕はない。美しい髪を振り乱し、閉じた瞳の端から涙を頬に伝わらせる。
「じゃあ、仕方ない。目の前が見えないジャンヌにはそれそーおーの？ いんがおーほー？ なんか違う？」
「なにが言いたいのか、わからないが、最初のそれ相応、でいいんじゃないか？」
「そっか！ じゃあ、それで！ そーいうのを受けてもらおう！」
そう言ってアストルフォは笑うと、ジャンヌを放してその身体をベッドに寝かしつける。ジャンヌはアストルフォの行動に少し疑問を抱いたが、ジークによって開発されている最中なのでそれに気に掛ける余裕はない。ただ、背中のぬくもりが消えて、快楽に翻弄される事に少し不安を覚えるだけ。
「い、ひぃんっ！？」
不意にジークがジャンヌのクリ●リスを舐めた。ただ掠めただけだといっても過言ではない。それでもジャンヌは強く反応してしまう。
「うん？ すごく反応した。膣中もいいが、ここもジャンヌの弱点なのか」
ジークは顔を上げて、ジャンヌを覗き込む。>>921
「……ぁ」
楽し気なジークの様子に思わずジャンヌは震えてしまう。まるで無邪気に虫の足を千切るなにも知らない子供。この前、アストルフォに軽く弄られただけで、悶絶してしまったのだ。それを責められてはジャンヌは正気を保てる気がしない。無意識のうちに腰が後退してしまうが、ジークがジャンヌの腰を抱えなおすだけでジャンヌの抵抗はアッという間になかった事になってしまう。
「ま、待って……」
「確かにジャンヌには慣れないとGスポよりもそっちの方がいいかも。さっすが、ジーク！ 後は鞘を隠れてる可愛いクリ●リスをさらけ出してやろう。敏感だから、優しくね。揉むようにほぐして、こう！」
エアでアストルフォはやり方を伝える。ふわふわしていて分かりにくいが、ジークにはなんとかニュアンスが伝わった様だ。ジークはコクンと頷いた。
「うん。いくぞ、ジャンヌ」
ジークは再び顔をジャンヌの股間に埋めた。真っ赤な舌が口元から微かに覗いており、これからの事を予見させる。ジャンヌは生唾をのんだ。
「は、ぁはぁ……っ！？ ま、待って、そ、そこは、だ、だめぇ……ッぁああ！」
また軽くなめられただけでジャンヌは反射的に、身体を弓なりにのけ反らせた。刺激が電流のように脳天まで駆け抜けていった。
「ひぎぃ、あ、あ……」
ぺろぺろと絶え間ない刺激がジャンヌを襲う。いくら人間城塞と例えられようとも、愛しい人の愛撫には敵わない。久遠の時をかけて彼方へと辿りついた聖女はただの恋する少女となり、今やベッドの中で喘がされる姿はただの雌だった。
そんなジャンヌの反応が愛おしくて、更に今まで眠っていた雄のサガがジャンヌの反応に刺激され、ジークはより一層ジャンヌを追い立てる。舌だけでは足らないと、指先でも、ぐにぐにとクリ●リスを弄ぶ。
「あ……、ひぁあ！？ ん、ぁあ、ひぅあ……」
肉鞘はあっという間にジークによって陥落し、その姿をジークの舌に晒した。ぷるぷると震えるクリ●リスは真っ赤に充血しており、その身を立たせて、その存在を主張している。まるでいじめてくれと言わんばかりだった。
「ひぃぃんっ」
ジャンヌは肉鞘が取れただけなのに、犬のように啼いた。ジークが見たこともない雌の顔。今までにはない交わりだった。ジークは興奮を隠せなかった。先ほど射精したばかりだというのに、また射精してしまいそうだった。>>922
ジークは慎重にクリ●リスに舌を這わせる。輪郭をなぞり、舌先でその柔らかさを味わう。その度に、ジャンヌがびくりと跳ねてこぽこぽと愛液を漏らした。その従順な反応がよりジークを煽っていく。
「ん、あ？」
その時だった。ジャンヌの唇になにか当たった。顔を横に向けさせ、なにかが押し付けられている。唇のような柔らかい感触ではない。しなやかで、かつ硬く、熱を持っており、少しツンとした匂いがする。目を閉じていたジャンヌにはそれが何かわからない。それがぐいぐいと唇を割ってこようとしている。
「むぐっ！？」
反射的にジャンヌは口を閉ざすが、嬌声を零し続ける今のジャンヌには口を閉ざし続ける事すら難しい。それは強引にジャンヌの口腔に入りこんでくる。
「ん、んんっ！？」
それがなんであるかわからず、ジャンヌは舌で押し返そうとするが、進行してくるそれの力に負けてしまう。ジャンヌの口の中は一気にそれでいっぱいになる。圧迫されて苦しくて、ジャンヌは涙を流して、舌で懸命に押し返す。
「ん、ん、んー」
舌先に粘液が絡みつく。奇しくもジャンヌには覚えのある感触だった。味は少し違うが、それでも似たような味をすぐ前に味わった。そう、ジークの精液と似ている。それに気づいた時、ジャンヌの顔から血の気が引いた。恐る恐る目を開く。
「えへへ。ジャンヌ、そんな夢中でぺろぺろされると射精しちゃいそう」
ジャンヌの視界を覆うのはアストルフォの股間。ペニスを押し付けるアストルフォの姿だった。ジャンヌは顔を放そうとするが、アストルフォがジャンヌの顔を掴んで、それを止めた。
「おっと」
「んむう！？」
「歯を立てちゃだめだよ。二人っきりで楽しそうだから、ボクも混ぜて！ 目を瞑って油断してたジャンヌが悪いんだよー」
「ん、んー！」
覚悟を決めてジークのソレを舐めた時とは状況が違う。ジャンヌはパニくりかけて、暴れてしまう。けれど、快感で弛緩したジャンヌの抵抗は児戯と等しく、あっさりとアストルフォに押さえられた。
「んんん！！」
顔を押さえられたジャンヌは涙目で—―いや、殆ど泣きながら唸った。その唸り方にジャンヌがいつものアストルフォに説教するようなニュアンスが感じられる。だが、アストルフォのペニスからなるだけ口を離そうとしている為に、ふにゃふにゃとしており迫力はない。>>923
「ぶーぶー！ そんなに拒否しなくてもいいじゃん。もっとペロペロしてよ。ボクもジャンヌの口ま●こで気持ちよくなりたいもん」
「んっ！？」
「ん、どうしたの？ そんなに目を見開いて？ あ、口ま●こって言葉がやだった？ ジャンヌはえっちな言葉にも疎いのかー。それもちゃんと仕込まないとね。ちん●んを気持ちよくしてくれるお口は口ま●こって言うんだよ。ジャンヌの口ま●こってば、とっても気持ちいいんだよ。舌がちゅっちゅっ絡みついてきてー」
「ん、んむっ！」
ジャンヌに舐めているつもりはない。舌でアストルフォを押し返そうとしているだけだ。
「ジャンヌは才能あるよ！」
ジャンヌは嬉しくないと思った。だが、
「ジークも喜ぶよ。ねぇ、ジークも好きだよね」
「うん。……ん、ぁ、ジャンヌがいいのであれば、もう一度して欲しい……ッ」
ジークが頷いた事で、ジャンヌの感想は180度覆った。ジークが満足してくれるのなら、とジャンヌは胸が熱くなる。
「もっともっと上手くなろうね。ジークが喜ぶよー！ だからさ、もっと舌を動かして！」
「ん……」
ジャンヌは言われるがままに舌を動かし始めた。ジークにご奉仕されながら、アストルフォにご奉仕する。ジャンヌは熱に浮かされる様に何も考えずに続けていく。快楽に耐えるジャンヌの身体がビクビクと震えた。ジャンヌの様子を見ながら、アストルフォは気持ち良さそうに鼻歌を歌い出した。
「……っ」
一方、ジークは無我夢中でジャンヌの秘処を舐めていた。アストルフォにジャンヌの反応を取られまいと言うように激しくジャンヌを責め立てる。何度も何度も舐めたジャンヌのクリ●リスは真っ赤になって腫れている様だった。クリ●リスを舐める度に、膣中が締まり膣中に入れたジークの指が締め付けられる。すでに挿入する指は一本ではなく指は二本になっており、ジャンヌの秘処はギチギチになっている。その締め付けに対抗する様にジークは、膣中の指を動かしていく。その度に、ジャンヌの腰が浮かび上がる。とろとろと零れていく愛液がジャンヌのお尻の方まで濡らしていた。それを見る度にジークはまた夢中になっていく。だが、
「——ぁ、ああ！？」
その時間は不意に終わりを告げた。
「っ！？」>>924
ジャンヌの身体は今までにないほど痙攣した。もう余裕もないのかジャンヌはアストルフォのソレから口を離して、悶絶して蹲った。
「……ジャンヌ？」
「……ぁ、……ぁ」
ジャンヌはただただか細く痙攣を繰り返しながら、荒い息を繰り返しているばかりでジークの言葉にも反応はない。こぽりと愛液だけが零れていく。その様子はなんとも艶かしい。
「大丈夫か？」
ジークはジャンヌの様子に唾を飲みながらも、ジャンヌを抱き起こした。本当はこの妖艶なジャンヌを蹂躙してしまいたかった、でも、ジャンヌの様子にジークはグッと欲望を抑える。ジャンヌは意識を半ば朦朧していて、瞳の焦点があっていない。ジャンヌのしなやかな四肢からは力が抜け、ジャンヌはぐったりとしている。揺すっても、ジャンヌはろくな反応を返さない。
「……ぁ」
ジークは不安になってしまい、ジャンヌをより一層強く抱きしめた。
「あれ？ ジャンヌってば、気絶したの？」
アストルフォがジークの腕の中のジャンヌの顔を覗き込む。
「初イキ、かな？ ……いや、その、ウブって言うか、もうなんと言うかー」
ジャンヌの顔にかかった髪を掻きあげながら、アストルフォは苦笑いを浮かべた。
アストルフォの言う通り、ジャンヌの身体の中では抱えきれない快楽が暴発し、暴れ回っていた。あっという間にジャンヌの意識を掠め取り、それでも収まらず意識のないジャンヌの身体をか細く痙攣させている。
「いき？ ジャンヌは大丈夫なのか？」
「大丈夫だよー。いや、これでなんかあるようだったら、逆にまずいって！」
「そうなのか？」
「うん！ だって、ジークが射精しちゃったのと同じだよ。気持ちよくって絶頂しちゃったの。ん、まぁ、確かにさっきから感じてる癖にイカなかったからなー。不感症って訳じゃないのに」
「そうなのか？」
「うん。女の子の方が感じやすいんだよ」>>925
「なるほどな」
ジャンヌは快楽に翻弄され、ぐったりとした様子は色っぽくジークの劣情を煽った。思わず、ジークは強く抱きしめて、口付けをする。ジャンヌの口腔に舌を入れて貪った。
「ジーク君、ボクにもキスー」
「んっ、あ！ ……わかった」
ジークはジャンヌの口と銀の糸を繋いだまま、アストルフォとキスをした。ちゅぷちゅぷと音を立てて唾液を交換する。そして、
「じゃあ、ジャンヌが寝ちゃってる内にジークも準備しちゃお！」
たらふくキスを味わった後、アストルフォは笑った。いつも通りの笑みのようだが、その内に浅黒い欲望を抱えていた。ついにお目当ての首元に食いつけた、と——。
「俺の、準備？」
「そうだよ。ここ」
アストルフォはジークを抱き寄せると、ジークのお尻の方に手を伸ばした。
今回はここまでです。長々と失礼しました。
次の次あたりにようやく本番です！>>926
「最初だからキツイと思うから、ジャンヌを抱っこしているといいよ。ぬいぐるみみたいにギュッとね。そうすると、落ち着くから」
「ん、わかった……。でも、本当にするのか？ そこは性器ではないと思うのだが……。後、どう考えても挿入らない」
ベッドの上で、四つん這いになりながらジークは不安げにアストルフォを見上げた。そのジークの腕の中にはジャンヌが眠っている。体勢だけで言うなら、ジークがジャンヌを押し倒しているような体勢だ。だが、この場合は、ジークがアストルフォからジャンヌを庇っているような形に近い。アストルフォはそんなジーク後ろに座って、高く掲げられたジークのお尻を撫でていた。手慣れたようなアストルフォの手つきにジークは反射的にびくりと身体を震わせた。
「人間にできない事はないよ！ お尻もほぐせばいけるんだって！ こっちも気持ちいいんだよ」
アストルフォはニコニコしながら、事前に持ち込んでいたローションを手の平の上に落とした。それはピンクで半透明の液体だった。ほんのりと甘い匂いがする。これはアストルフォのお気に入りのローションであったりする。今日の為に、持ち込んでいたのだ。
アストルフォはジークとするつもりだったのだ。前戯や素股だけで済ます気は一切なかった。経験不足のジャンヌにはそこまで頭が回っていなかった。と言うより、3人でやると言う事を全くわかっていなかった。だが、ジャンヌが気付いていたとしても、アストルフォはどうにかして嫌がるジャンヌを説き伏せていただろう。
「……そうか」
ジークはいまいち腑に落ちていなかったが、アストルフォが言うのであればそうなのであろうと頷いた。そして、身構えるとジャンヌの首元に顔を埋めた。ジャンヌの匂いに包まれていると不思議と落ち着いてくる。逸る気持ちも出てくるが、ジャンヌの安らかな寝顔を見ていればそれも抑えられる。
「ジーク、いっくよー」
「うん。……んんっ」
アストルフォはパンにハチミツをかけるように、とろりとジークのお尻にローションをかけた。ジークはそのローションの冷たさに顔を顰めた。
「つめた、い……」
「あ、ごめんねー。あっためとけば、良かったな……。少し我慢して」
アストルフォはジークのお尻の穴を少しだけ広げて、とろとろと流し込んでいく。
「あ、う……んっ」
ジークは微かに呻いて、咄嗟に口を塞いだ。>>930
「声を出してていいんだよ、ジーク。我慢しちゃダメだよ」
アストルフォは指先で、アナ.ルの淵を弄っていく。ゆっくりとローションをジークのア.ナルに馴染ませていく。
「ん、な、何だか……、おかしい……。変だ。あ、つい……」
息を荒くしながら、ジークは吐息を零した。キツイや、痛いと言う感覚よりも、熱さにジークは落ち着かなくて、何度もジャンヌを抱き直した。
「初めてだもんね。ちょっと我慢我慢。大丈夫だよ、すぐに病みつきになっちゃうから。ジークはボクともシタいよね？」
「……そうだな。うん。アストルフォともできるのは嬉しい」
ジークは少し考えてから、そう笑った。ジャンヌとの交わりは暖かくて心地良い。深い交わりは久遠の時を埋めるようで、ジークは好きだった。だから、アストルフォとも交われるのだと思うと、ジークは嬉しくなってくる。そこに、一般的な性的な倫理観はなく、ジークにとっては性別の差はあまり意味はなかった。確実にアストルフォの影響だった。
「えへへー。ボクも嬉しいよ！ ホントはボクに挿入れてくれてもいいんだけど、それするとジャンヌが怒りそうなんだよね。ジャンヌはウブすぎるから、ジークを独り占めしたいだろうし。だーかーらー、ジークがボクを受け入れてね」
「うん。わかった……んっ」
そう笑いながら、アストルフォはするりとジークのア.ナルに指を飲み込ませた。会話中の隙を突いたタイミング。だから、ジークに身構える暇もなかった。
「う、ぁ……。き、つい……」
普通、排泄する所に指を入れられ、ジークは隠す事もなく顔を顰めた。身体は自然と力がこもり異物を締めつけてしまい、余計に息が詰まった。
「息を大きく吸ってー、吐いてー」
「ん、ふぅ……」
言われるがままにジークはゆっくりと呼吸を繰り返す。熱を含んだ吐息は、先ほどのジャンヌのようだった。
「そうそう。指動かすよ。少しだけ我慢してね。大丈夫大丈夫」
子供にでも言い聞かせるようにアストルフォはジークに優しく言い聞かせる。そうしながらも、アストルフォは指を容赦なく抜き差ししていく。でも、それはジークの呼吸に合わせており、見かけよりもジークへの負担は少ない。
「ん、ん、ぐ……」>>931
ジークは息を漏らしながら耐えた。だんだんとぬるぬるになっていくジークのア.ナル。それに伴い、キツかった筈の指が抜けていく感覚が少しずつ別の感覚に変わっていく。ジークはその事に戸惑いを覚えた。反射的にジークの身体は動いてしまう。だが、抵抗しようにも、腰から力が抜けてしまうようでどうすることもできない。
「……んぁ」
「声が変わったね。どう？ 気持ちいい？」
「わ、わからない。ただ、ひたすらに熱い……」
ジークは息も絶え絶え、そう呟く。額から零れる汗が頬を伝い、ジャンヌへと落ちていく。
「それが気持ちいいってことだよ！ ボクってば、テクニシャンでしょ？ 初めてだって気持ちさせちゃうよ」
「そうなのか……？ うん。そうか……。これが、気持ちいい、なのか……。挿入れた時とはまた違うんだな」
「そうだよ。出すのと入れるのは全然違うよ！ この気持ちいいをいーっぱい味わって、慣れていこッ」
「うん。……んッ」
ジークは小さく呻いて、ジャンヌを抱き直した。
「……んん？」
その時、ジークに抱き締められているジャンヌがゆっくりと目を開いた。
「……ぁ」
まだ頭が回っていないのか、ぼんやりとジャンヌはジークを見つめている。紫色の瞳が涙を含んでゆらゆらと揺れている。ジャンヌはジークに抱き締められている事が嬉しいのか、微睡むように微笑むとジークに抱き締め返した。だが、
「う、ぁ……！」
目の前のジークが女の子のように呻いた事で、ジャンヌは驚いたように瞳を見開いた。
「じ、ジーク君……？」
「ジャンヌ……、すまない……」
泣きそうなジャンヌの瞳に見つめられ、ジークはどうしたらいいかわからずに謝ってしまう。>>932
「あ、ジャンヌ、起きたんだ！ おっはよー」
「な、何が起きてるんですか……？」
震える声でジャンヌは問いかける。目の前のジークが見た事もない表情で呻いている事態に、寝起きのジャンヌはついていけない。ジャンヌは介抱するようにただ苦しそうにするジークを抱きしめた。そして、ジャンヌはジークの顔に頬擦りをする。ジャンヌの寝ぼけた頭ではそうすることでしか、ジークを慰める術を思い浮かばなかったのだ。
「ジーク、く、ん……、大丈夫ですか？」
ジャンヌの目の前のジークは苦痛に顔を歪ませているのでない。それに近いが、
「う、ぁ！」
ジークの声には、熱と甘さが含まれている。それは初めてジャンヌとジークが交わった時、射精の瞬間に発した声に似ていた。
「だ、大丈夫だ。問題なーーああぁ！？」
ジークが甘やかな声をあげ、背筋を仰け反らせた。背筋が折れてしまうのではないかと思うくらい跳ねあがってしまっている。更にははぁはぁと荒く息を吐き、犬のように涎を垂らしていた。
「ジーク君！？ あ、アストルフォ！ ジーク君になにをしてるんですか？ やめてくださいッ！」
ジークを抱きしめ、ジャンヌは必死に震える声を振りかざしアストルフォを睨んだ。
「ナニしてると思う？」
アストルフォは険悪なジャンヌとは打って変わって、ニヤニヤと笑った。
「ジャンヌ、ほら、見てよ。ジークが女の子の顔になっちゃってるの！ 可愛いでしょ。見ててあげな」
「え？ あ、あの……」
アストルフォの飄々とした様子にジャンヌは困惑してしまう。
「お尻を指でじゅぽじゅぽされて、可愛い声を出してるの！」
「ぁ……」
ジャンヌはその言葉を言われた瞬間、頭が真っ白になった。>>933
「ジャンヌ、見ないで、く、れ……ッ！」
ジークは必死に訴えてくるが、ジャンヌは目を離せなかった。この苦しそうなジークの表情は快感に震えている——雌の顔なのだと知ってしまった。
「今日はボクがやってあげるから、次はジャンヌがやってあげるんだよ。指を抜き差しして、中から前立腺を刺激してあげるの。ほら、また射精したくてビンビンになっちゃってる」
「ぁ……。ジークく、ん……。ジーク君……、んっ」
ジャンヌは思わず、生唾を飲んだ。
「………」
自分を犯す雄が雌になっていく——。
ジャンヌはそれを見つめてしまう。怖いと言う気持ちが徐々に解けていく。そして、ジャンヌは自然に優しくジークの頭を撫でた。あやすように口付けをした。軽い触れ合うだけの口付け。
「ジャンヌは優しいねー。そうやってジークの気を逸らしてもらえると助かるよ。……あ、今度ちゃんとジャンヌに男の子のお尻をほぐすやり方教えてあげるね！ 一緒にやろう。いっぱいいっぱいジークを気持ちよくしようね。……ついでボクにもして、ね！」
「はい……」
ジャンヌは素直にコクンと頷いた。イッたからなのか、ジャンヌは雄に対して従順だった。その従順さが気に入ったのか、アストルフォはジークにのしかかるように抱きつくと、ジークを挟んだままジャンヌの頬にキスをした。
「えへへ」
「ん……」
その様子にジークは口を尖らせる。ジークもアストルフォを真似るようにジャンヌにジークは口付けをする。それも頬ではなく、口付けだった。軽い口付けであるが、そうするとジークはようやく満足したように笑う。
「ジャンヌ……」
「……あの、ジーク君は気持ちいいんですか？ 苦しくないですか？」
そんなジークにジャンヌは優しく問いかける。だが、その口調に少し拗ねたような雰囲気を感じられる。自分以外でジークが感じている事に、どうしてもジャンヌは嫉妬してしまう。
「うん……」
ジークは快楽に魘されながらも小さく肯定する。>>934
「む、ぅ……。わ、私以外で感じているんですね……。私以外で……。女の子みたいですよ、ジーク君……」
ジャンヌは子供のように頬を膨らませた。ジークを取られたようで、どうしてもアストルフォに嫉妬をしてしまう。そう、それは聖女の肩書きをなくした少女らしい反応でもあった。感じているジークは可愛いが、それでも自分以外で感じているのであればジャンヌは複雑だ。だから、少し意地悪してしまう。
だから、ジャンヌは、ジークを取り戻そうとジークの股間に手を伸ばした。口は使えなくても、手は伸ばせる。ジークが辛いなら射精してしまって欲しかった。それにジャンヌの方がジークを気持ちよくさせられれば、ジークがこっちを向いてくれるのではないかと言う暗い感情がほんの少しだけあった。けれど、
「ジャンヌッ！」
ジークの方が先に動いた。ジャンヌの唇を強引に奪った。可愛いと言われてはジークは男として肯けない。
「ん——」
激しくジャンヌの口腔を貪り、ジャンヌの胸を鷲掴みにした。ぐにぐにと大胆に揉みしだく。乳肉を形が変わるまで強く捕まれ、乳首を摘まれる。玄人であるアストルフォとは違い、ジークの愛撫は獣が捕らえた獲物の肉を喰い千切るような荒々しさがあった。痛みと快楽がジャンヌの身体を強引に掻き乱す。
「ん、ふ——んっあぅ……！」
息がつまるが、ジークにキスをされている為、ジャンヌはろくに呼吸さえできない。ただ動けないまま、快楽と痛みを享受するのみ。それでも、ジャンヌはジークを抱きしめて、アストルフォによって快楽に魘されるジークを慰めた。
ジークは快楽で雌としての感情に目覚めながらも、快楽に刺激された雄としての本能が手近な獲物を蹂躙しろと言う衝動に支配されていた
目の前にいる雌に射精したい。溜め込んだ快楽を射精してしまいたい。ジークはもう止まれなかった。
「こら、ジーク！ 腰をへこへこしない！ まだ射精したらダメだよ。そりゃ、ジャンヌの膣中に挿入れたいのはわかるよ。ジャンヌの膣中、すっごく気持ち良さそうだもんね！」
ジークを犯しながら、アストルフォはジークの耳元で囁く。明るい口調に悪戯っ子のような毒を潜ませている。
「——でも、まだダメ。まだダメなの。まだボクがジークに挿入れらないんだもん。ジークもみんなで気持ちよくなりたいよね」>>935
アストルフォは優しく優しくジークを責め立てながら、その耳元に甘い毒を流し込んでいく。
「ジーク！ すっごいんだよ。ジャンヌの気持ちいい身体を美味しくいただきながら、ジークの身体をボクが満たしてあげるの。我慢した分、いーっぱい気持ちいいんだからね！」
「……い」
「ん？」
「……した、い！」
ジャンヌの唾液で口元を汚し、息を荒らげながら、ジークは低く唸るように
「うん！ ねぇ、シタいでしょ！ だから、もうちょっと我慢しよ！ もうちょっと、もうちょっと！ あと少しで、ジークがボクを受け入れられるようになるよー」
「ん」
ジークは嬉しそうにうんと頷いた。
「じゃあ、ジークはジャンヌを抱っこしながら待ってて」
アストルフォの言い方は、『抱っこ』と言う部分を強調しているようだった。それもその筈、アストルフォは責められたジークがジャンヌを抱きしめていればどうなるかなんてわかっていた。雄なのに雌として責められれば、その発散できない快楽をジークは雄として本能的にすぐそばにいる雌——ジャンヌで発散しようとする。
「あ、あ……！ ジークく、んッ！ は、はげし……！ ぅ、あ！ い、ぃたぁ……。ち、乳首、ひっば、ぁ、あぁあ！」
ジャンヌの悲鳴じみた嬌声を聴きながら、アストルフォはジークを責め続ける。アストルフォの責めが激しくなる度に、比例してジークのジャンヌへの責めが激しくなっていった。ジークのア.ナルの中で蛇のように妖しく動く、アストルフォの指。それをジャンヌにも味合わせるようにジークは忙しなく、ジャンヌの胸を揉みこんでいく。
二人分の嬌声が部屋の中に響く。それに混じって、アストルフォの鼻歌が響いていた。
今回はここまでです！
BL描写(？)を今まで書いた事がないのですごく四苦八苦しました。NLとはまた違う難しさがありますね
ようやく次は挿入シーンです。最後までお付き合いください！
今更になって名前欄にタイトルを入れ忘れた事に気がつきました。申し訳ありません>>827
ブリテンの荒野で、 クリプター、ベリル・ガットとそのサーヴァントのアサシン、シャルロット・コルデーは 最大の敵と相対していた。
周囲には高純度の魔力の霧が立ち込め、 ブリテンそのものである女王モルガンは、そこから無限に魔力を取り込む。
この国の全てを支配下に置く女王モルガン、その内の「魔女」の人格は艶然と微笑んでいた。
「ーーガレスを逃がして私に勝ったつもりなのかしら」
目の前の自分に敵対したクリプターを、女王モルガンは何の脅威にも感じてはいなかった。 ただ一瞬、気に留めて足を止めただけの路傍の小石と同じだった。ベリルが手引きしたのだろう、ガレスを連れて逃げたあのはぐれサーヴァントもモルガンの「人間」の人格が追っている。彼らがカルデアに合流したところで、光の壁で虚数潜航も封じられた今は、モルガンの胎のなかと同じだ。このブリテンにいる限り誰もモルガンから逃げることはできない。実に無駄な足掻きだった。
「ーーさあな。 ただ、どうせ死ぬならあんたの思惑を崩してやりたいと思っただけだよ」
ベリルは飄々とし、いつものように笑う。 しかし陰では全身に冷や汗をかいていた。 巨象に立ち向かう蟻の気分だった。
「 本命だったキリシュタリアの世界はあんたにつき崩されたんだ。 あんたに従うのがクリプターとして正しいのかもしれないが、この異分帯を広げて、 あんたがこの星そのものとなって全てを支配する。 そんな未来はどうあっても地獄だろう」
ベリルは傍らの自分のサーヴァントの手を握った。シャルロットがその手を力強く握り返す。 その温もりでベリルは腹をくくった。
「 正義の味方を気取る気はないが、 汎人類史の方が先がある。だから俺たちは今、あんたを倒す。『 100人の命を守るために 一人の命を奪う』。ーー頼んだぞ、『俺のアサシン』」
ベリルの言葉にシャルロットが微笑んで頷いた。>>937
目の前の二人の姿が余程不快だったのだろう。女王が笑みを消し、怒気を撒き散らす。
「ーー 目障りな。臥所で情けをかけてやったと思えばこの始末。 これだから男というものは信用ならない。 主従共に殺してやろう。ことごとく塵に還るがいい」
女王が手を翳す。女王の号令により周囲の霧が実体化し、騎士となってクリプター主従を襲う。 ベリルが即座に、事前に仕掛けていた魔術地雷を爆破させ、自分達の周りに結界を張る。 シャドーボーダーの外壁を突き崩す威力の地雷だが、女王の霧の騎士は並みのサーヴァントに匹敵する使い魔だ。それも、一体でも手に余る存在が無尽蔵に現れるのだ。一人で賄いきれる数ではない 。ベリルもそれはよく分かっていた。 だからこそ短期決戦を狙う。
地雷と結界で時間にして数秒、騎士の足止めをしている間にベリルは決めていた作戦を実行する。
「ーー 令呪をもって命じる。アサシン、その霊基を強化しろ。重ねて命じる。アサシン、持つ武器を強化しろ」
シャルロットのステータスが上昇する。近代の英霊であるシャルロットの霊基、武器が強化されれば騎士とも戦える。そして懐に入れさえすれば女王に攻撃が通る。 残すところ一角の令呪。 普段の酷薄な笑みを消して、ベリルは穏やかに微笑み、シャルロットを見つめた。
「最後の令呪を以て命じる。ーーシャルロット・コルデー。後は頼んだ」
ベリルの言葉にシャルロットは頷いた。>>938
霧の騎士の一撃が結界に届いた。ガラスが砕かれるように結界が大きくひび割れた。 その瞬間、ベリルが結界を解き、シャルロットは結界から躍り出た。二体の霧の騎士がそれぞれに切りかかる。シャルロットは強化された包丁でその攻撃をさばき、ベリルは騎士の剣が届く瞬間に、 万感の思いを込めて叫んだ。
「吼えろ、俺のシリウスライト！『 その力を以て、愛を呪え』！！」
シリウスライトの発動によりベリルが絶命する。 そして鼓動を止めたベリルの心臓は内側から破裂した。 ベリルの左胸に風穴が空き、目の前にいた霧の騎士にその血が降りかかる。血を浴びた途端、騎士は振り上げた剣を取り落とし、 震えながらうずくまる。ベリルの血を浴びた騎士は体が崩れて霧散した。
そしてその騎士同様、シャルロットと戦う騎士が、霧から生まれた者たちが次々にその魔力を失い、姿を消していく。 大気が、モルガンの魔力全てがベリルの呪いに汚染されていく。
霧が晴れ全ての騎士が消えた時、女王モルガンは膝を屈していた。運勢を操作されて彼女の魔力は全て無効化された。 床をともにして体の内側からベリルの呪いを受けた女王は、今は指一本動かすことすら叶わない。シャルロットは うずくまるモルガンに向かい悠然と歩いて行く。 「ーーさぁ、私を見て？『暗殺の天使(シャルロット・コルデー)』を」
白いドレスの少女は微笑み口上を述べる。 その微笑みこそが彼女の宝具。 モルガンは、見下して歯牙にもかけなかった女の微笑みに心を奪われた。 その胸に一突き、シャルロットの包丁が音もなく、深く深く突き刺さる。
呻き声を漏らすこともなくその霊核は砕かれ、 何を感じることもなく女王はこの世界から消滅していった。
ベリルはすでに大地に倒れていた。 自分のサーヴァントの勝利を見ることはなかった。
だが彼は確信していたのだ。 シャルロットは必ずやり遂げると。それを信じて託したのだ。
だから後悔はなかった。 悪夢のような人生にも、その全てに感謝さえ覚えていたのだった。>>939
ーー魔術師ベリル・ガットは生まれた時から、いや母親の腹のなかにいるときから行く末は決まっていた。それは
「 とある魔術師の影の道具となること」
だった。
母親は没落した魔術師の家系に生まれた、尖った耳をした少女。 ガット家は元々、中世の魔女狩りで土地を追われた非常に脆弱な一族だった。 開祖が「ある妖精」との間に子を成し、 隔世遺伝のように妖精の特徴である「尖った耳」 を持つ子が生まれてくる。 その子供は家系の中でも高い魔術の素養を持っていた為に、没落した今も、その子供だけは価値があった。
特徴を持った娘は胎盤を目的に、少女の時分に「ある魔術師」の管理する組織に売られた。売られた少女は魔術回路を持つ子供を産むための道具だった。
父親は誰かはわからない。 飼い主から、金で買われた男達を次々に宛がわれ、男達の絶え間ない暴力の末に、少女は一人の男の子供を産んだ。生まれた子供はその特徴と、一応は魔術の素養を認められた後、母親から引き離された。そして雇い主から魔術の基礎と組織の 一員としての暗殺の技術を教え込まれた。
そして、六歳になった子供の初仕事は「母親」の始末だった。子供は雇い主に命令され、育った施設の地下へと階段を降りていく。格子のはまった重たい錆びた扉を開くとそこには、剥き出しのコンクリートの床の上に 足を鉄の鎖で繋がれた女が一人蹲っていた。
歳はまだ、二十歳過ぎのはずだった。しかし女は痩せこけて目には光がなく百年も生きた老婆のような生気のない顔をしていた。 一目見てわかる、死期の迫っている姿。心も体も壊れた白い女がいた。女は開いた扉とそこから入ってきた子供を呆然と見ていた。
「ーー！」
不意に女が何かに気づいたように、舌を抜かれた音の出ない口で、声にもならない声を出しながら這いずるように子供に近づいていく。
子供も女に近づいた。 床を這う女の前にひざまずき、右手で女の頬に触れた。子供の左手には雇い主に渡されたナイフが握られていた。 子供は女に向い、その細い目をさらに細めて、にこりと笑った。
「ーー貴方を終わらせにきたよ」
子供の微笑みに女が笑い返す。呪いが発動し女の動きが止まる。子供は女の首を抱きしめて左手のナイフを 背中から心臓に向かい深々と突き刺した。傷から血が溢れて子供の手を濡らしていく。>>940
しかし女は苦しむ様子もなく、歓喜の表情のままで子供を抱きしめていた。
「ーー・・・」
最後の力で女は枯れ枝のような指で、子供の黒髪を愛おしそうに撫でた。 自分と同じ尖った耳に向かい、言葉にならない声で何かを囁き、その命はついに肉体を離れていった。
完全に脈が止まったことを確認してから、子供はナイフを引き抜き女を離した。そして体を静かに床に横たわらせ、 懐から取り出した鍵で女の足枷を外してやる。
「これからあなたから名前と魔術刻印をもらう。 ーーもう痛くないよな？母さん」
子供は息絶えた母の体を捌いて、 必要なものを取り出す。 そして再び扉を開けて雇い主の元へと戻っていった。
ーー魔術刻印を移植された日から、名無しの子供は母と同じ、『ベリル・ガット』になった。
少年、ベリルの仕事は既に決まっていた。
ベリルは母を買った『組織の持ち主』、その男の「道具」だった。自分の買われた組織の遥か上の雇い主。 彼のために末端組織の駒として、敵対する魔術師を殺、すのだ。
マリスビリー・アニムスフィア。彼が権力を行使するための闇の組織、その下請けの端末。それが魔術師ベリル・ガットだった。
ありとあらゆる殺しの手段を覚えた。 実戦経験を積み、十六で学生として時計塔に潜入した。
名前を出してはいけない。決してロードとの関係をあらわにしてはいけない。時計塔ではアムニスフィアと全く繋がりのない科に編入し、 仕事の依頼が入ると敵に接触して親しくなる。触れるためには 人心掌握の術として話術が必要だった。 ベリルに廻される暗殺の仕事、対象は妙齢の女が多かった。バーカウンターで隣に座り共に酒を酌み交わし、相手の美しさをたたえながら懐に入り込んでは密かに触れる。 虫に刺されたほどにも感じない、ささやかな呪いの印をつける。時には男も女もなく床を共にした。ベリルが獲物を仕留める時に呪いは動き出し敵を拘束する。 呪いにより攻撃に対する耐性を失った暗殺対象に、苦痛を感じさせることもなくベリルは一瞬で相手の命を奪うのだ。 ベリルは特に女を殺、す時だけは 必ず苦痛のないように即死させてやっていた。>>941
ベリルの使う呪いと魔術。ガット家の魔術は非常に脆弱で、しかし替えの効かないものだった。「 対象に触れることで呪いを与える」呪い。魔術師と身体的接触をした個人の運勢操作だ。 呪いを受けた者はあらゆる魔術、攻撃に対する耐性を失う。
元はアイルランドのケルトの妖精、バンシィの力から派生したものだった。泣き叫ぶ醜い老婆の姿をしたバンシィは 死期の近づいたものの家の前に訪れ泣きわめく。更にその泣き声を聞いた者も呪い、死に至らしめる死の遣い。しかし同時に、その乳房を恐れることなくしゃぶるものを幸運に導くと言われている。
開祖はバンシィの乳房を吸い、子を成した。ガットの開祖はそのバンシィの力を子孫に、魔術に取り込んだのだ。しかし「 体に触れた者の運勢の操作」という魔術は乱世の時代に権力、財力を求める者達にはあまりに魅力が過ぎた。 ことごとく女達は攫われ奴隷となった。 更には時代が進むと、一夫一婦制を尊び、貞淑を良しとする一大宗教の派生により、「魔女」として 苛烈な迫害を受けた。元は家名も違ったが度重なる迫害により一族は悉く倒れ、逃れ続けた傍流の傍流であるガット家がその魔術を継いだ。そしてガット家は身を守るために代を重ねながらその魔術を反転させたのだ。反転した魔術は、
「『その身に触れた者』を呪い殺、す」
というものとなった。 これにより後宮で奴隷として扱われるものは減り、代わりに各王家、大家からの暗殺家業を請け負いながらガット家は細々と息ながらえてきた。 そんな蜘蛛の糸のような細い歴史は当然のように、仕事の失敗と没落により断ち切られた。最後に生き残った娘は身売りされ、娘の子供はアムニスフィアの道具となった。息子ベリルはガットの最後の魔術師として、 反転する前の魔術をも習得させられることとなった 。愛した者、親しいと感じた者に触れると呪いがかかり、対象は自由意志を奪われる。 後は意のままに殺めるのみだった。そして、この呪いの強さは対象と魔術師との心の距離に比例する。
ーーつまりベリルは、殺、しをするために、常に『暗殺対象を愛さなければいけなかった』。
愛さなければ殺、せない。殺、せなければ自分は生きる価値を失う。 価値が無い駒は始末されるだけ。 まだ死にたくなかった。 塵芥の命だとわかっていても、母の最期の抱擁と言葉にならなかった声が常にベリルの胸中の奥底にあった。>>942なぜ母は初対面も同然な子供の呪いに掛かったのか。それは あの壊れかけた母の心に子供への愛があったことに他ならない。最後の囁きはベリルには『生きて』 と聞こえた。だから今もなおベリルは『生』にしがみついているのだ。時計塔に潜入してからもベリルの暗殺の日々は続いた。しかしベリルの暗殺は正体を隠して行うものではない 。 事件が重なれば警戒されるのは当然だった。
『狼男』、『 人の群れに紛れ夜な夜な命を喰らう怪物』。
ベリルはそのように噂された。 時計塔では彼を警戒するものが増えた。 この場での暗殺は最早彼の身分では無理だろう。そろそろ潮時だと分かっていた。 駒としての役割を終えて潔く組織に消される時期なのだと。 生にしがみつくのも心を殺、すのも、ベリル個人の力では限界にきていたのだ。しかし時計塔で行われた適正テストでベリルは、レイシフト適正が有るとして遥か雲の上の存在、アムニスフィアの実験に要人として関わることとなった。レイシフト適正を認められた為に首の皮が繋がったのだ。そして、ベリルは各システム稼働前の南極のカルデアに召集された。 まだ施設の根幹部分、魔術に関する部署にしか人はいなかった。外部スタッフが現地入りしていない、静かなカルデア。所長室に通されたベリルは初めて真の主の顔を見た。
「ーー 君を A チームに編入する。第1にA チームのマスター、後に召還されたサーヴァントの動向を逐一私に報告しろ 第2に、アムニスフィア及び、私の研究を引き継ぐキリシュタリアの敵が現れた時は迷わず始末しろ。君の生死は問わない」
主マリスビリーに対する感慨はなかった。 これまでの仕事に対する評価も何もない。ただ自分はこの男の道具なのだと改めて知っただけだった。そして結果を出さなければ消されることも変わらない。
マリスビリーから許可を得て、施設全域に 入れるマスターキーをもらう。仕事の情報収集のためカルデア内を散策する。アムニスフィアの敵になる者を的確に始末するためには、事前にすべてエリア、人員スタッフの名前と職務を熟知しなければならない。
ベリルが廊下を歩いていると、白衣を着た男女が歩いて行くのが見えた。 記憶した見取り図と照らし合わせると『緊急治療室』が近い。 まだ実働していない治療室になぜ医者がいるのか。 それを調べるために医師たちが退出したのを見計らい室内に侵入する。>>943
白い医務室。無機質な寝台の上に白い病衣を着た少女が横たわっていた。 歳は10代前半くらいだろうか 。痩せた細い体、華奢な手足に点滴が流されている。顔色が悪く、酷く衰弱しているのが目に取れた。
(ーー誰だ？)
ベリルは密かに寝台へ近づいた。 完全に気配を消していたのだが、その瞬間、少女が目を開き、 顔を覗き込むベリルを無感動に見返してきた。肩まで伸びた髪は右の前髪がやや長く、大きな目を隠している。 医務室に侵入してきたベリルを特に警戒する様子もなく 、少女はぼんやりとベリルを見ていた。その目を見てベリルは密かに動揺した。「 自分の母親のようだ」と思った。 目的の為に生かされ、もう始末するしかない壊れた女。だから俺が殺してやらなければならないーー。
無意識にそう思い更に一歩を踏み出そうとしたベリルを、背後から伸びてきた 男の手が引き止めた。
「ーー 君は誰だ？早く出て行け！」
白衣を着た、いかにも温厚そうな男が、しかしそれをかなぐり捨ててベリルを睨みつけていた。白衣を着た男の背後から、ベリルの雇い主が扉を開けて入って来た。
「 ロマニ。彼はA チームのメンバーだよ。 私の指示でこちらまで来てもらった」
「マリスビリー！ 君が所長だからといって 患者の部屋に部外者を入れるというのは医療部門責任者として看過できない。 厳重注意だ！」
「 分かっているよ、ロマニ。ベリル、 君の部屋に案内しよう。今から一週間、そこに待機しなさい」
マリスビリーに連れられ部屋を出た。
「 彼女のことを説明していなかったな。 あれは 英霊を身に宿す貴重な『サンプル』だ。 むやみに傷つけてはいけない」
「ーー承知いたしました」
社長を呼び捨てにする医療の統括責任者の事も確認したかったが、マリスビリーはベリルに伝える気は無いようだった。
「 部屋では 召喚するサーヴァントの選別を行っておくと良い。 今はまだ、君の仕事はないだろう」
そして与えられた部屋での謹慎期間、ベリルは自分の仕事を遂行するために適切なサーヴァントを思案していた。自分の魔力では潤沢ではない。 燃費の良いクラスが妥当だろう。 三騎士とライダー、バーサーカーは除外する 。更に言えばベリルはあくまで魔術使いである。 己の魔術にこだわりを持つキャスタークラスも除外だ。>>944魔術も召還するサーヴァントも、あくまで手段でしかなかった。よって、「アサシン」クラスを選択した。次に 召還する英霊を決めるため脳内でシミュレートを行う。
何か崇高な目的、宗教観が暗殺の逸話に由来しない英霊がいい。愛を求めて殺したサロメなどとも除外だ。理性的に人を殺したと言うと、 敵将ホロフェルネスを罠にかけたユディトなどだが、 彼女も自軍の勝利のためという目的があった。 場合によっては救世主、救国の英雄としてカリスマも持っているだろう。
(アサシンの由来となったハサン・サッバーハ達、更に軍属の英霊も除外だ。暗殺の仕事が「信仰」に絡むのは相性が悪い。「 国」や「大義」のためにというタイプも不可だ。 かといって殺しそのものを楽しむタイプや私怨で動くタイプではいけない。そして神代の英霊は俺程度には御せない。ーー近代で、理性的に人を殺した暗殺者が望ましい )
自分の少ない魔力量でまかなえ、ベリルの仕事に口を出さず、 同時にカルデアや他の人間関係を円滑にするだろう『敵に警戒されない存在』がいい。 敵味方共に脅威に思われず、ベリルが仕事をする時に相手の注意をそらせるようなーー。
「マタ・ハリかシャルロット・コルデーあたりの近代のスパイか暗殺者かが妥当だろう」
候補を決めると次に触媒の用意を始めた。召喚に使う品の用意はどちらも簡単だった。雇い主のコネクションを使う必要もなく、すぐに南極に触媒の品は届けられた。 マタ・ハリの舞台衣装に使われたビーズ、 シャルロットが暗殺の日に被っていた帽子。
自室でそれらを見つめながら、カルデアが始動する日まで、ベリルは一人武器の手入れをしていた。>>945ーー英霊の召喚はレイシフト後に行うと決められている。 自分の仕事を他人に任せる気はないが、せめて理解のある 相方であればいいと思ってしまう。
ベリルが南極に来てから、随分と時間が経っていた。 今のカルデアには次々に職員が集められている。 レイシフト適正の高い人間は雇い主の当初の想像よりもはるかに多く存在し、 Aチームと Bチーム以下に分かれていた。
ーー先日ベリルの雇い主が急逝した。 しかし命令自体は変わっていない。 施設内に紛れ込んだ『他家の刺客』や『諜報員の始末』がベリルの役割だ。マリスビリーからは『仕事の実行はカルデアが軌道に乗ってから』つまり、『レイシフトが成功してからだ』と指示を受けている。ベリル自身もアムニスフィアの駒としてレイシフトの実績を残さなければならないのだ。
更にマリスビリーからは『私が倒れた時はアムニスフィアの後継者、キリシュタリアに従え』と密かに命令されている。娘である 新所長に真実を告げなかった雇い主の本心は 窺い知れるところではないが、 ただの駒であるベリルには、お家争いなどどうでもよいことだった。 命令に従い、生き残ることが願いであり目的である。 ベリルはそれだけだった。
ついにレイシフト実行の日が来た。しかし、まずは新所長のミーティングだった。
主の娘、オルガマリーの説明が始まる。その間、ベリルはミーティングルームの人間を密かに観察していた。途中で居眠りを咎められた一般人追い出されていたが、 それを 支えるようにマシュもミーティング会場を一度出て行った。>>946ーー その後の炎の記憶、 そしてキリシュタリアの献身がベリルの「道具」としての生きる目的を奪った。
ベリルにとってアムニスフィアの駒であることこそが、マリスビリーから与えられた「 生きる目的」だった。 システムの中枢メンバーであった レフ教授の暗殺は、マリスビリーが生きていても許さなかっただろう。ベリルよりもよっぽど有用な駒だからだ。
だから異星の王の力で蘇った時も、ベリルはキリシュタリアの叱責を受けて 命で購うのだから二度手間だ、と思ったのだ。
しかし、クリプターの王は全くベリルを責めなかった。 それどころかベリルを人間と呼び、仲間と呼んだ。そして「 人間の可能性」を 託され、各世界で空想樹を育てるクリプターとなった。Ａチーム全員、そして自分までもを人間扱いするキリシュタリアに対し、どうするべきなのかもうベリルにはわからなかった。
混乱のままに送り込まれた世界は、光の壁で閉ざされたブリテンだった。魔術師垂涎ものの、神秘に満ちた 島国。 ベリルが送られること自体、宝の持ち腐れと時計塔の人間は言うのではないだろうか。しかしこの国は地獄だった。
10世紀末に救国の王アーサーは生まれていなかった故に剪定された。国は神秘が日に日に薄れ、民と国土は 民族に蹂躙され続けていた。そこで時の王ウーサーはある秘策を思い付いた。娘モルガンを依り代にしてブリテンの女神を卸し、神の力で国を救おうとしたのだ。 結果はどうなったのか。
人の娘モルガンは「女神モルガン・ル・フェー」となり、国を光の壁で覆った。
しかしそれは『異民族から 国を守り、神秘を守るための防波堤』とする目的ではなかった。
それは言わば『檻』であった。 女神という観衆が熱狂する為の『剣闘場』であった。
民は 光の壁から外に出ることは叶わなかった。しかし光の壁の外からは、異民族は大挙してやってきた。 民は連日殺、され、 しかし女王により同じ数だけ生み出される。 奪われた命は霧に還り魔力となり、女王に食事として供給される。
ーー剪定されたブリテンは「女神モルガン・ル・フェー」と化した女王モルガンが恐怖政治を行う世界。 女神による、 命の自給自足。女神の一方的な愛に包まれた血生臭い千年王国だった。>>947クリプターとしてこの世界に送り込まれた時、モルガンはベリルを一瞥しただけだった。価値のない人間だとみなされただけだった。
女王の食事として、民を効率的に殺、せるなら、その仕事をお前に割り振ろうと言われた。
女王に従うことは楽だった。 取り入るための手段が殺しというのは、あまりにも自分の性に合っていた。マリスビリーに与えられた時と同じく、生まれ変わっても自分の価値はやはり殺ししでしか証明できなかったのだ。
そして、各世界に送り込まれてから一月。自分の手足となるサーヴァントを「全員」が用意しなければならないと、クリプター会議で決まった。
ベリルはカルデア時代の選考と、カルデアに別の霊基が召喚されておらず、かつ 女王の興味を引くほどの強い英霊ではないという理由で「 シャルロット・コルデー」を呼んだ。
彼女の主たる能力は魅了だ。 アサシンでありながら気配遮断を持たず、敵陣にその姿を晒し、正面から敵を殺める。更にこちらからの魔力の過剰供給で、 魅了の効果範囲を大きくできる。
シャルロットはベリルの仕事に異を唱えたりはしなかった。 ただ魔力の供給方法については 異論があった。 女王の真似事で民を食事として出したが、 それは理由をつけて拒否された。
結果として 恋人のまねごとのように身体を重ねるようになった。 お互いに快楽を得ているのだからベリルにも異論はなかった。
「ーー 私はあなたのものよ」
いつか、肌を合わせながらシャルロットにそう言われた時、ベリルの胸の奥で何かが痺れたように感じた。>>948放っておいても自滅する世界、未来のないブリテンを、キリシュタリアが勝つまで他のやつらの動きに目を光らせながら見守る。それだけの仕事だった。しかしそれは 終わった。
モルガンの手により カルデアに敗北した大西洋の異聞帯はブリテンに吸収された。
『キリシュタリアの道具である』という目的を失ったベリルを立ち上がらせたのはシャルロットだった。
「 フランス革命が決して褒められた結果ではないことは知っているわ。 あまりにも多くの血が流れた。 それでもそれでも民が一つ 勉強したことがあるのよ。ーー 自分達も人間なのだと気づいたこと。 身分など関係なしに『理不尽』に対して怒りを抱いてもいいということ。 それに基づいて正しく行動するかどうかは、その人の人間性にかかっているのかもしれないけれどね」
キリシュタリアの死に動揺するベリルを抱きしめ、シャルロットが耳元で囁いた。
「 あなたは 『人間』なのよ。 キリシュタリアはあなたにそれを教えたんでしょう？ あなたはどうしたいの？」
シャルロットの問いに初めて『自分のこと』に思いを巡らせた。
常に道具であると思ってきた。 与えられた命令に忠実であることそれをよしとし、 しかし同時に 人間であることを捨てきれない自分を恨めしく思っていた。 理想の道具であろうとする無垢なマシュを理想としていた。 同時に病室で見た彼女に母を見て、 その理不尽さ故に『終わらせてやりたい』と思っていた。何故、『終わらせてやりたい』と思ったのか。
シャルロットが ベリルの顔を正面から見つめていた。 自分の名前と同じ、 強い意志を宿した緑柱石の瞳がこちらを見ている。
「ーー 私はあなたのもの。 どんな道でも私の意志であなたと共に行くから、道を選んでちょうだい」
ーーベリルは本当は 怒っていたのだ。 最後に自分を抱きしめてくれた母を苦しめた世界に。 自分を道具として扱う組織に、アムニスフィアに。そしてそれに従い続ける自分自身にーー。
それを気付かせたのはキリシュタリアの与えた第二の生であり、 自分のサーヴァントであった。シャルロットの左手を取った。 その手の甲、左手薬指の付け根に口付ける。
「ーーありがとうな、俺のアサシン。 女王モルガンを倒そう。弔い合戦だ」
迷いなく告げるベリルの言葉に、シャルロットは安心したように微笑む。>>949
そこからはカルデアが来るまでの時間との勝負だった。 連携を取るためには、こちらの準備は全て終わらせておかなければならない。カルデアが来る前に ガレスの体をモルガンが手に入れたら終わる。女王への呪いの付与、 はぐれサーヴァントの手引き、 女王を仕留めるための罠の設置、 そして何よりも、女王の器にされるガレスの心を女王から守ること。 これらの準備を決して女王に怪しまれずに、全て二人だけで進めなければならない。だがベリルはかつてない充実感を覚えていた。
これまでの人生の理不尽、その全てを破壊するために生きている今が、 ただ生きるために生きていた過去を肯定してくれる。
ベリルがシャルロットにそれを伝えると、彼女は本当に嬉しそうに笑うのだ。
ーー必ず互いに別れが来るのだと分かっている。 だからこそベリルは座に戻った彼女が欠片でも自分を覚えていてくれるようにと願うようになっていた。 密かに口つけた左の薬指のサイズを測る。 母と自分の名前と同じ石、 彼女の瞳の色を宿した緑柱石を銀の台座にはめ込み 指輪を作った。これをシャルロットに渡す日など来ない。その前に自分は息絶える。 しかしその指輪を胸のポケットにしまうと到底無理だと思った女王の暗殺が出来るような気さえするのだ。そうやって自分を奮い立たせるお守りを持ったベリルは、カルデアとはぐれサーヴァントを利用して女王の寝首を掻いた。
作戦の仕込みはうまくいった。八割形は完成だ。残りの2割は自分たちが女王を倒せるかにかかっている。 作戦実行の前夜、ベリルはシャルロットと最後に床を共にした。
これまでに無いほど、シャルロットの体を丁重に扱った。 前戯を尽くし、体をとろかせてからゆっくりと繋がった。 明日にはお互いに別れるのだと分かっていた。お互いに繋がったまま手を握り、その体を抱きしめた。 言葉はなかった。それでも生きているのだと、命の充実を感じていた。シャルロットが眠ってからベリルは指輪を渡すか思案した。 しかし止めた。 忘れてほしくはない。だがそれ以上に彼女への感謝から、心を縛りたくはなかった。女に枷をつけるのは好きではない。だから眠る彼女の頬に口付けて、それで終わりにした。
「ーー シャルロット。 俺に心があるのだとしたらそれは、君の形をしているんだろうな」
ベリルは、そうつぶやいて 明日に備えて 布団の中へ潜り込んだ。>>950
次のスレを立てました。
初めてやったのでちゃんと立ってるといいのですが・・・。
以前書いた 主従の ベリル視点です。 彼の生い立ちはこんなかなーと思って想像しながら書いてました。
長くなってすみません。
生きながら死、んでいた男が少女との出会いにより 生きる意味を見いだす、 という展開は大好きです。
でもシャルロットだけでなく 自分を罰さなかったキリシュタリア、 最期の力で抱き締めてくれた母、 ここには書けませんでしたが以前スレで影響を受けました「ガレス」と「リチャード」 にも影響を受けたと思います。
サーヴァントと同じで、第二の生だからこそ 思う存分にはばたけたのかもしれません。
実装されたら全然違うキャラクターかもしれませんが、 実装されてない今だからこそ好き勝手に書いてしまいました。
しかし本当にエロくないですごめんなさい>>950
ああああああ最高でした、最高でした、最（略）
サロメ（日夏耿之介）に「愛の秘密は死の秘密よりも大きなもの」ってセリフがあるんですが、シャルロットとの愛を得たからこそ最も偉大な秘密を解き明かせたんだなぁと……だからなぜ生きるのかもわかったんだろうなぁ…
なんというか一部が「ソロモン王の話」なら、二部は「ソロモン王のいなくなった世界で、ソロモン王の子孫=魔術師たちはどう生きるか」の話に思えるんですね
ゲーティアですら死の秘密をぐだに出会うまで解き明かせなかったんだから、ずっと雲の上から地を這うベリルを見下ろしてきた魔術師たちも気付けるわけないんですよ、だからベリルはずっと見下ろしてきた奴らに勝ったんですよ、シャルロットに出会って生きる意味を理解したのだから
「なぜ生きる？」「生きるためだ！」
「なぜ生きる？」「彼女を愛したからだ」
誰かを殺 すための愛が、何かを救うための愛になったのが最高にエモいです
あと、モルガンが力を求めて力に溺れたのも、「もっと強い魔女になれば きっとお父様も愛してくれる」本当に求めていたのは「愛」だったからだとしたら、ベリルの命と引き換えの愛の呪いで死 ねたのは最高に皮肉な救いだと思います、あとシャルロットからしたらベリルの愛を命ごと奪っていった最高に嫌な女ですね、同性として絶対に許せない怨敵なのがいいです、このままベリルが死んだらモルガンの勝ち逃げだったんでしょうけど、彼が残した約束の指輪をシャルロットがはめるのを見て地獄で地団駄踏んでそうなのが胸がすっとしますね、そしてシャルロットの中にはベリルとの愛の思い出だけが残る
シャルロットも、ベリルも、ずっと負け犬だったけど、二人の一世一代の賭けで盤面返し勝ちできたんですよね>>952
こちらこそ読んでいただけて嬉しいです。コメントありがとうございます！
世界を統べる女神を、近代の弱い英霊が倒す構図。そして「アサシン」は「殺、せたら勝ち」。
こういう大どんでん返しがあったらいいなと思います。
サロメ好きです。でも、 サロメ（日夏耿之介）訳は 読んだことがありませんでした。 非常に勉強になります。是非探して読んでみます。
型月の魔術のことはわからないまま、 学生時代に中二病を発症した時にむさぼるように読んだファンタジー資料から「バンシィ」に決めました。 ベリルの耳は人外の先祖の隔世遺伝だと思います。
ベリルのレイシフトの適正は カドックよりも遥かに低いと考えています。
それでも彼の首の皮を繋げたこの力は、「母の呪い」 だと考えています。
ベリルは抱きしめられた時に彼女の愛の呪いを受け取り、「 運勢を操作された」のです。
本当にささやかな呪い。「 自分の力ではどうにもならない時に、ほんの小さな手助けが現れる」ような物。
最後の力を振り絞って「子供の幸せ」 を願った母親の呪いです。
それが本人の自助努力と 呪いがリレー方式につながって、 彼の最後の勝利に行き着いたのだと考えています。
つたない文章ですが読んでくださってありがとうございました。 反応が頂けると励みになります 。>>953
モルガンの解釈も的確でした。
この作品のテーマを考えると
「親子の愛と男女の恋」「国を治める者の覚悟」
になります。 ベリル主従もモルガンも、 ここには出なかったがレスとリチャードも、 これに関係する選択を迫られるようになると考えてます。
もともと 六章ZEROでガレスちゃんに萌えて、 ガレスちゃんが出ると予測している第2部6章の円卓領域が楽しみでした。
以前彼女の創作を書いたのですが、ガレスちゃんの事ばかりで、クリプターのベリルのことが置いてきぼりになってしまいました。 それでベリルの背景を考えてたらここまで 行き着いてしまいました。
ガレスとリチャードの視点も書いてみたいと思っています。 公式が来るまで妄想は自由だと考えて頑張って書きます。 R 18スレでいろんなエネルギーをもらって、創作意欲が湧いてくるっていいことですね確かアニメイトとかだと発売日より一日早く手に入るんじゃなかったっけか
コミックスって誤爆すまん
――日が沈む。
黄昏時、あるいは逢魔が時。極東の地にて古来より妖の者が現れ、地上を跋扈していくと伝わる時間が訪れ、街もまた薄闇に包まれようとする中。
人気の存在しない林の中を駆ける、複数の影があった。
「よぉっし、この辺りで良いんじゃない！？ まさか撒いたってことはないだろうし……」
「うん、確かに追ってきてる……けれど、これは」
「ひっ！ ら、ライオン！？」
「いやこれキメラよ！ いや安心したわ、とてもじゃないけれどこんなのを街中で解き放たれたら対応しきれなかったかもしれないしね……」
『――ほう、ここでなら対処できるとでも言いたげだね』
「「「！」」」
軽い隠蔽を施した上での飛行をも駆使し移動していた少女たち。各々の得物を構えながら話し合う彼女たちに、声をかけて歩み寄る影があった。
神話においてはヘラクレスの振るう武具をも受け止めたという毛皮に身を包む獣――その肩に止まったカラスの姿を見て取ったクロエが、忌々し気な様子を隠しもせずに舌を打った。
「ペットに戦わせておいて自分は高見の見物とは、また随分と慎重なことじゃない。女子中学生相手にそんなに及び腰になっちゃって恥ずかしくないの？」
『これまでの君たちの戦果を侮るつもりはないと言う訳だ。今は下調べと前準備の段階だとも』
クロエの挑発にも乗らず飄々と嘯いて。複数の猛獣の因子を重ね合わされた獣が唸り声をあげたのに、使い魔のカラスがばさばさと羽ばたいて行く。『流石に古代存在した本物の幻想種ほどではないが、時計塔の迷宮に棲まう怪物にも迫ると自負する傑作の一体だ、使い潰すのには惜しいが――出し惜しみして勝てる難易度ではないことは保証しておこう。楽しんでくれたまえよ』
「――くる」
「ええい動物愛護法に従えーー！」
「そんなこと言ってる場合じゃないわよ、構えなさい！」
林の中、じりじりと間合いを測り合う4つの影。
キメラの咆哮を皮切りに――魔法少女たちと魔術師の操る魔獣が、冬木円蔵山の林木の中にて激突した。「――んっ」
美優を、聖杯を巡り繰り広げられていたエインワーズとの戦いは終結を迎えた。
美優は取り戻され、パンドラは眠りにつき、エインワーズの始祖の妄執もまた潰えて。
元の世界へと、5人で戻り――イリヤたちは、中学生になっていた。
「……ん、ふぅ」
冬木市、新都。日も沈むにつれ商店が続々とシャッターを閉じては飲食店の明かりが灯り、各々の暮らしがスイッチを切り替えていくなか。路地裏で、荒い息を吐いて呼吸を整える少女の影があった。
スカートの一部を鋭い爪に裂かれた魔法少女の衣装――桃色の光粒と共にそれが解れ、穂群原学園中等部の制服が露わになる。
軽く、身体をくの字に折り曲げて。呼吸のペースを維持し、調子を整えようとするが――どうにも、上手くいかない。白磁の肌に熱を灯し、目を潤ませるイリヤは――狂おしいまでに熱くなった身体の昂ぶりを、自覚せざるを得なくて。
不意にポケットの中で振動した携帯端末を開くと、慣れ親しんだ家族からのメッセージが届いていた。
『セラやお兄ちゃんには帰りは遅くなるって伝えておいたわよー♪ 魔術師との戦闘前に念のため声はかけてたし朝帰りになっても大丈夫だからね♡』
「う、ぅぅう。クロぉ」
顔を真っ赤にして妹を呪う。
これから済ませていかないことを羞恥を覚えないでもなかった、が――それでも、背に腹は代えられないのは事実だった。
立ち上がって見上げるのは、限られた住民の住まう建物。一人の青年が住まう廃れた外観のアパートであった、が。彼女は、彼女と同じ『利用客』は、そこが見た目にそぐわぬ確かな建築技術を用いられた快適な住居であることを知っている。
……これは必要に迫られてのことだ。胸の奥の昂ぶりも、胎の奥が苦し気に疼くのも魔法少女としての力を行使した副作用に過ぎない。だから身内で時折揶揄されるような感情などが存在する筈はなくて。
断じて、そう断じて――私は、期待なんか、していな、「お、来たかお疲れさん」
特に事前から来訪の連絡があった訳でもないが、客の動向はある程度把握していた。登録されたＩＤに反応した扉が来客を告げる音声とともに開かれるのに応じ廊下に顔を出して端的に声をかけてやると、立ち竦んでいた少女がびくりと肩を震えさせた。
「……こんばんわ、暮人くん」
「いらっしゃい。今回はまだ軽めの案件だったにせよまあ疲れもあるだろう……？調律が終わったらゆっくり休んでいくといい」
「軽め……あのライオンと戦うのが、軽め……？」
釈然としないように呟いて靴を脱ぐ
バイタルを確認する限りでは、今日彼女たちを襲撃した魔術師の操るキメラを魔力砲で消し飛ばすのに勢いよく魔力を回した筈だった。
そのせいか息は全力疾走でもした後のように乱れ、顔色も平時のそれと比べだいぶ赤くなっている。一瞥しただけでは確認できなかったが、あの分ではすっかり濡れてしまっているだろう。
多少際どいラインではあるものの、学校で身内やクラスメイトに対して見せてるような様子を維持するのに随分と頑張ってるなあと苦笑する。調律を始めるからその前に水分でも補給しておくといいと伝えると、イリヤはぎこちなく頷いてからキッチンに向かっていった。
「……さて、と」
既に準備は終わっていた。寝室に乱雑に放られていた調律用の薬剤を注入するのに使った空の注射器や機材を片付け、使い終わったものを白いトレイに仕分ける。
開きっぱなしにしていた扉から来客の様子を覗くと、自分を待っていたのだろうイリヤが部屋のすぐ近くで所在なさげに佇んでいた。暮人も通う学園の制服を身に纏う白の少女が、彼を認めるなり目を泳がせ、羞恥に耳を真っ赤にしてうつむくのに――躊躇うことなく、その細腕を掴んで寝室に引っ張り込む。「――あ」
「ん、っ。うっ、んむ――――は。ふぁ」
「んんっ、そこ、は。ひゃっ、んむっ……！」
柔らかな唇に口づけを落とし、舌を絡め合わせながら。初めて会った頃と比べても着実に成長しつつある身体をまさぐって中等部の制服のボタンを次々と外していく。
「ふぇ、待ってぬぬぬ脱がすのは待って！ ……さ、先にシャワー浴びせてくれないと、汗が――んむっ」
「ん……、俺はこのままで構わないぞ、どうせこれからもっと汗を流すんだし、君の匂いも……うん、悪くない」
「や、ぁああああ」
腰を片手でまさぐりスカートのファスナーを開きながら、ブレザーを脱がせて露わになった華奢な腕をもう片方の腕で持ち上げる。腋に顔を寄せわざとらしく匂いを嗅ぎだすと涙目になって悶えだすのに、苦笑しながら腰に回した手で少女の身体を引き寄せる。紅い瞳を潤ませて恨みがまし気に睨みつけてくるイリヤに嗜虐心がそそられるのを自覚しながらも、これ以上の顰蹙を買う前に用だけでも手早く済ませることにする。
制服の上からでもその膨らみを主張していた乳房を揉みしだきながら、ショーツの中に滑り込ませた指で濡れぼそった秘部を刺激して少女の調子を確認していった。
「ふぁ、や、ぁ……！」
「ん、すっかり濡れてるね、準備は万端だ」
「い、言わないでぇ……ん、あ……！」
既に発情していたのもあってか、軽く愛撫をしていれば絶頂までさほどかかりはしなかった。きゅっと締まる膣口に指先が締めつけられるのを堪能しつつ、身体を震わせのけぞるイリヤを受け止めながら腕の中の華奢な少女をベッドに押し倒す。
そのまま調律用の術式を確認、自身もまた衣服を脱ぎすて、潤んだ瞳に熱を灯らせてこちらを見上げるイリヤと目を合わせ――ずぷりと、粘質な音をたてて少女を貫いた。はい。エインワーズを打倒し元の世界に戻り中学生になったけれど度重なる無理が祟り魔力を励起させると調律を必要とするようになった（具体的には身体が過負荷に悲鳴をあげるまえに発情という形でサインを発するようになった）イリヤと凛から要請を受け彼女を調律することになった同級生の魔術師少年の爛れた日常になります。
続編かけたらあくどい魔術師に捕まって調教されたり大きくなったおっぱい搾乳されたりするかもしれない
セイバーリリィの触手も書きてえなと思いつつ。美優やクロとの交わりも書きてえなって。なんなら笛吹でも投稿しようかしら。自分の体中が 叫んでいるような気がする。
(痛い！怖い！熱い！助けてーー！)
そんな私の心の声は、今は誰にも届いていないのだ。 目の前の 男の人が全部食べてしまうから。
唇は お互いの唾液で しとどに濡れていた。
服は奪われて、 すべて床に投げ捨てられていた。体中に 鬱血した 接吻の痕と歯形が残っている。 しばらくは肌をさらす礼装は着られ
らないだろう。 そんなことを考えながらも体は勝手に跳ね上がり、喉の奥から高い嬌声を漏らす。 大きく広げられた私の足の間には赤毛の大男がはまり込んでいた。男は着流しを着たままで、 しかし着物に隠された互いの結合部からは耳を覆いたくなる、ぬかるんだ水音がする。
「俺の殿様は可愛いなあ、あんたは 本当にいくら抱いても飽きない」
尖った歯を剥き出しにして 自分にのしかかる 大柄な男が 豪快に笑う。
途端に自分の中に納められた肉の槍の角度が変わり、腹の奥をえぐる。
背中をビリビリとした、強烈に甘い感覚が走り抜ける。 つま先まで力がこもり 一気に脱力する。 声をあげることもできないまま 寝台に倒れ伏した。
「 おっ、また気をやったな。 さっきまでは生娘で、痛い痛いって泣いてたのにな。えらいなぁ」
自分を貪る男は余裕を感じさせる。 私は もう指一本、自分の意思で動かすことができないのに。>>963
男の右手が大きく広げられた足の間へ滑って行く。 限界まで広がった結合部を指でなぞり、 その上の肉芽を愛撫し始める。
「あ、あぁんっ！」
戦場で容赦なく敵を屠る 恐ろしい手は、しかし今は寝台の上で私の愛撫だけに使われている。快楽の余り、結合部にまた愛液が溢れ出してくる。 恥ずかしい、死ん、でしまいたい。 好きな人に恥ずかしいところを全て見られてしまった 。暴き出されて、 それなのに泣き続ける自分の顔を隠すことさえできない。
「森、くん。見な、いっでーー」
「 何も恥ずかしがることはない。 惚れた女が こんなになってるの見て喜ばない男なんていないんだぜ」
ギラギラと輝く目で 男が見つめてくる。
そして体を抱えられ、繋がったまま胡座を掻いた 男に向かい合わせに座らせられる 。真下から突き上げるように男の腰が動く。 押さえ込むように押し付けるように 臀部をわし掴まれ 槍で幾度も体を穿たれる。粘った水音が激しくなる。 私から声にならない悲鳴が上がる。 まぶたの裏が白くなる。 体の内側に熱い飛沫を感じて私は意識を手放した。>>964
目が覚めると腕の中に抱えられていた。
森くんは裸で自分も裸で、 しかし私には体を覆うように森くんの着物がかぶせてあった。
「ーー 森くん、 私初めてだからって言ったよね。 なんでこんなに容赦ないの」
眠る男は答えない。健やかな寝息が聞こえる。
どこまでも この男はこのままで生きているのだ。 そんなところ全てに惹かれて 初めてをあげたいと思ったら、 自分の想像以上のことをされてしまい 正直困っている。
がっちりと抱え込まれた腕は外れない。
「ーー 嫌いになったりしないけど、 今度はもうちょっとゆっくりエッチしたいな」
私は 好きな男の人の腕の中でそんなことをつぶやいて もう一度微睡んだのだった。>>966
森君との体格差エッチ最高では？ありがとう！ある夜のノウム・カルデアの一室。 各サーヴァントに与えられた部屋の一つで、体格の良い黒衣の男の下で、茜色の髪の少女が全裸で組み敷かれている。
少女の身体はうっすらと汗をかき、白い肌は羞恥に薄桃色に染まっている。
筋張った大きな硬い指が伸び、少女の体をなぞる。頬、首、肩と段々と下に降りていく。そして少女の乳房、その先端、淡い色の尖りを指が掠めた。
「～～ーー！？」
少女の頬が赤く染まった。男の指が 明確な意思を持って動き始めた。男の手が触れる度に、 茜色の髪の少女の肩が大きく跳ねた。 少女の動揺は 下にも伝わり、腰は未知の快楽を押し止めようとする 当人の考えとは反対に勝手に揺らめいていた。 男の体が 少女の身体に覆い被さる。 指で胸元を責めながら、男の舌が少女の喉を舐めあげた。
少女は抑えた小さな悲鳴を上げる。 きつく閉じた眦には涙が盛り上がり、シーツを掴んだ手は 力をこめて白く染まっていた。 そんな少女を見て 男の手が一度止まった。
普段はほとんど表情が動かず、「鉄」 と表される冷静な男が狼狽え、少女の反応に身を強張らせていた。
「ーーマスター、止めるか？」
男の言葉に少女はかぶりを振った。 手を伸ばし 首にしがみついて少女から唇を合わせる。
うまく言葉にならない想いを全身で伝えるように、 少女は 男の体に身を寄せた。
「ーー分かった。続けよう」
男の指が 再び体を這う。 少女の体が跳ねる。 それでも二人は、今度は止まる事をしなかった。>>968
立香とアグラヴェインは、 カルデアのマスターとそのサーヴァントである。
「鉄のアグラヴェイン」 と、評される円卓の騎士はアーサー王への忠義から 当初から マスターに対して厳しい態度で臨んでいた。
宝具の鎖を見せ、
「 マスターらしからぬ行動を撮った際には捕縛する」
と明言するほどだった。
それゆえにお互い距離の縮めるのには随分と時間がかかった。だが、絆が深まるにつれ互いの緊張はほぐれ、アグラヴェインも立香と共にいる時は、時折柔らかい表情を浮かべるようになった。 王や兄妹たちについて語るときは 特にそれが顕著で、 とっておきの宝物を自分にだけ見せてくれるような、得難い喜びがあった。
だから、マスターが彼にいつしか恋心を抱くようになっていたのも 当然だったのだ。
ある日の昼下がりだった。二人はいつものようにマスターの私室で、 それぞれの仕事をしていた。ダヴィンチから委託された『カルデアの情報整理の仕事』をするアグラヴェインの横で、立香も端末を使い、先日の戦闘のレポートを書いていた。
「終わったー！」
レポートを書き終わりデータをダヴィンチへ送信したマスターは、 椅子の上で大きく伸びをした。
「アグラヴェインと 一緒にいるとレポート本当に捗るね。 集中して仕事ができる、心地よい緊張感があるって言うか」
「 ーーそれは褒めているのだろうか」
「 褒めてるし、感謝してるんだよ。お礼にコーヒー入れてくるね。 ブラックにする？」
笑顔で語るマスターの言葉にアグラヴェインが頷く。
騎士のためにコーヒーを淹れながら立香は鼻歌を歌いたいような気分だった。 なんだか 親しい同僚のような、 浮かれた気持ちで言うならば恋人同士のようだった。
アグラヴェインにコーヒーを運び、 自分用に入れたカフェオレを 手にして再び隣に座る。
立香の朗らかな気持ちが伝わるのか、アグラヴェインがカップで隠した口元で微かに笑うのが伺えた。>>969
「そう言えば、アグラヴェイン。三蔵ちゃんとガレスちゃんに冗談混じりに『アッくん』て呼ばれてるんだね？ 私もあだ名で呼んでいい？」
「ーー止めろ。 頭が沸いているのはあの法師と 姉上だけで十分だ」
「姉！？妹じゃなく？」
「ーー ガレス卿は童顔だからな。 幼い頃に離れたが、 子供の頃は向こうが姉に見えていた」
「 兄弟と一緒に育ったんじゃなかったんだ」
「ーー オークニーの国が滅んだ時に、 色々とあった。 上の兄二人は アーサー王の騎士となり、 私は母に育てられた。ガレスはーー。 数年行方知らずだった」
「ーーそっか。 ごめんね、変なこと聞いちゃって」
「ーーいや、気にする必要はない」
言葉が途切れ、二人は無言でコーヒーを飲んだ。
「 お母さんか。ーー会いたいな」
立香はぽつりと呟いた。人理修復の旅が始まってから、立香は 家族と一度も会っていない。アグラヴェインから家族の話を聞いて、 心の奥深くに沈めていた思いが不意に浮き上がり、口をついて出てしまったのだ。
「ーー母親なぞ、録なものではない」
アグラヴェインが心底から、絞り出すような嫌悪を込めて言った。
「えっ？」
立香の戸惑いに気付かずアグラヴェインは続ける。
「王位と快楽と魔術に傾倒する、王国の癌のような女だ。あの女がいなければ、王は苦しまれる事も無かっただろうにーー」
「ーーごめん、アグラヴェイン！私、自分の事ばっかり話してた」
わざと大きな声で 立香は伝えた。アグラヴェインは漸く齟齬に気づいたようだった。
「ーーすまない。 後の仕事は自室で行う。 迷惑をかけた」>>970
「ううん、こっちこそ」
アグラヴェインはカップを置き、書類を纏めて部屋を出ていった。
その後立香はすぐに図書館に向かい、紫式部から 円卓の騎士関連の書籍を借り出してモルガンについて調べていた。
物語と彼らのたどった運命は多少は違うと聞いている。 それでもアグラヴェインが モルガンに育てられ、 後に彼女を暗殺した という逸話は事実のようだった。 その過程に何があったのかは語られなかったが、 思い詰めるだけの事があったのだろうと伺える。
「ーー 本当、私 ひどいこと言っちゃったんだ…」
立香は机に突っ伏した。 自分の恋心にかまけて、相手のことをわかっていなかったと思って自己嫌悪に陥る。
「マスター、読書ですか？ 我々について調べていただけるとは光栄の至りです」
その背中に声がかけられた。 振り返ると円卓の騎士ランスロットがいた。 誉れ高き湖の騎士、しかしアグラヴェインとは因縁浅からぬ仲だと物語で知った今では、 彼のことを聞くのはためらわれた。
しかしランスロットは物語のページを見て全てを察したようだった。
「アグラヴェイン卿の事ですね？マスターを 思い悩ませるとは、全くあの鉄の男、 騎士の風上にも置けない」
憮然とした様だったが、嫌悪というものは感じない。
「ーー 我々のことを気にされているのでしたら、無理に悩まれぬよう。 生前と今は違うのですから」
「ランスロット。 貴方のことじゃなくて、 私がひどいこと言っちゃったの。 だからどうすればいいかなと思って調べに来てーー。 いつも手遅れになってから気が付いちゃうから、私駄目だよね」
話しながら俯いてしまったマスターに、 湖の騎士は優しく微笑んだ。
「 ですがまだ言葉を交わせるでしょう？ あなたの後悔を伝えることで、かえって相手が救われることもあります。ーー 私はあの騎士があのように穏やかに笑う姿など、見たことはありませんでしたよ」
「でもーー」
「マスター。なんなら、もしもの時にはガウェイン卿と王に入っていただきます。 ですが、そんな力ずくでなくても貴女なら大丈夫でしょう」>>971
本を返却しに立ち上がるマスターを見送り、ランスロットは呟く。
「叶うなら貴女には、彼を受け入れてやってほしいのです。 私の言うべきことではないのでしょうが、彼が『 生前手に入れられなかったもの』を 与えてあげて欲しいのです」
人の恋路を正道で踏み荒らした男に、 塩を送るというのは 道理が合わないように思えたが、あの聖都で吐露した彼の最期の言葉は、 座に帰った後もランスロットの胸中に 残っていた。
かつては王と王妃に仇なす怨敵と恨んだ鉄の騎士を、 ランスロットもうすでに恨めずにいた。
ランスロットの言葉に背中を押され、その日の夜、立香はアグラヴェインの部屋へ突撃した。
部屋でチャイムを鳴らし、 部屋の主が扉を開けた途端に飛びついた。 一瞬驚いて 後ろに下がった 彼を尻目に 電子ロックを操作し扉を閉める。
「ごめんなさい！」
開口一番、立香はそう言った。 これから随分と すごいことをやらかそうとしていると自分でも分かっている。 普通ならば夜分に男の部屋を訪ねるな、と言って追い返されると分かっているので強行手段に出たのだった。
「 昼間のことなら気にしていない。 むしろこちらの配慮がなかった。ーー こちらが謝罪すべきことだ」
黒のワイシャツとスラックスの男が、しがみついた立香を引き離しながら言う。
「さて、 もういいだろう。部屋から出るといい 。私ならともかく、他の円卓の男どもなら 事を進められても文句は言えんだろう。今後は控えろ」
「ーー そうするつもりで来ました…」
「ーー！？」
「私は、貴方が好きです。ーー貴方に夜這いに来たんです！」
立香の顔は真っ赤だった。>>972
昼間に読んだ物語で、「 当時の価値観に沿って 行動」 しにきたのだ。しかし、 現代の少女にはハードルが高すぎた。 しがみついたまま次はどうすればいいのか全くわからないでいるマスターにアグラヴェインは心底呆れたようだった。軽く身体を持ち上げられ、寝台の上に降ろされた。 緊張で跳ね上がるマスターを尻目に、アグラヴェインは冷静に言う。
「 今夜は部屋を貸す。私は食堂に行く。 朝まで頭を冷やすといい」
「ーー それじゃ駄目です！」
去って行こうとする男の腕にすがりついた。肩が引っ張られ、シャツのボタンが外れた。そして、襟の開いた男の胸が見えた。
そこには、生々しい古い傷跡がいくつも残っていた。 彼は王国の執政官だった。 名高き円卓の騎士であったが、内政 に携わるのがほとんどだった。ではこの鞭の痕や火傷は誰から与えられたものなのか。
『戦場で与えられたものではない』。
それを理解した時、立香は泣きたくなった。
ーー 昼間に話していた過去。 ただ一人母に引き取られた子供。 母親への嫌悪。 全てが理解できた。
彼は鏡を見る度に自分が「モルガンに囚われていること」を思い知らされながら生きてきたのだろうか。 そんな彼に自分が触れていいのだろうか。
「見苦しいだろう？マスター。 こんな魔女の呪いの染み付いた男の手が、貴女のように清い者に触れていいわけがない」
少女の目に盛り上がる涙に何を思ったのか、 アグラヴェインは襟を正し身を離そうとする。しかし、離れようとする男の首にしがみついて、少女は身を震わせながら語った。
「アグラヴェイン。ーー嫌じゃないよ？貴方に触って貰えて嬉しいよ。ごめんね。私も頑張るから、触って欲しい」
もしこの機会を逃してしまえば、 彼は二度と自分に触れてこないだろうと分かっていたからだ。 この行為が彼の心の傷をえぐっていると分かりながら、立香は好きな人に 触れてもらいたいのだ。 こんなエゴイストこそ、忠義の騎士にはふさわしくないだろうに、と立香は思う。 そのまま動けないでいる少女の肩に、 壊れ物に触るように 男の手が乗せられた。
「マスター、無理をする必要はない。怯えているのは分かっている」
「怖いよ。でも貴方が 私から離れていくのはもっと怖い。ーーごめん、 私酷いこと言ってる」>>973
男の腕が伸びた。 少女の体を抱きすくめる。 男の腕からの緊張が伝わってきた。
「 酷いことなど、あるはずがない。ーー貴女が 許してくれるなら、貴女に触れたいと思う」
少女は小さく頷いた。
口付けを繰り返して、体を暴く。寝台では立香だけが肌をさらしていた。 羞恥はあったが、 自分を怯えさせないためにアグラヴェインは服を脱がないのだと今は分かっている。 震える体をそっと寝台に押し倒された。愛撫が始まった。
少女の決死の告白を男は受け入れてくれた。 そして今、男の体の下で、立香は 少女から女性に羽化しようとしていた。女の体は震えながらも薄桃色に染まっている。 目を瞑り、きつく眉根を寄せ、自分が恋する男の与えてくる未知の感覚に必死に耐えていた。
「ーーっ！」
男の手は下腹部に、そしてさらに下に伸びていく。
「あっーー！」
自分の中に男の指が入ってきた。体を強張らせる立香の緊張を解すように、耳や頬に口付けが落ちる。
「ひっ、んっーー」
男の指が動くたびに秘所から粘った水音がする。 それがひどく大きな淫らな音に思えて、男から与えられる快楽と羞恥に 少女は涙を流していた。
「あっ、んーーっ！？」
男の中指が中に入りながら 親指が秘唇をなぞりあげた。途端に秘所から愛液が溢れる。黒騎士は巧みに女の体を拓き暴きたてる。>>974
初心な少女の体には、幼少から稀代の魔女を相手にしてきたこの男の手管は、あまりにも刺激が強すぎた。 叶う筈もなかった恋をした相手に自分の肌を見られることだけでも羞恥で倒れそうだというのに、 自分が知ることもなかった体に潜む「快楽の種」が、 男の手が触れるたびに一気に芽吹いて花開いていく感覚がある。
指が三本入り込み、体を暴かれた頃合いにアグラヴェインは立香に言った。
「貴女を奪う事を、許してくれるだろうか?」
「うん。私にも貴方を下さい。ーーアグラヴェイン、貴方が好きです」
立香の言葉に、アグラヴェインが 一瞬、今にも泣き出しそうな少年のような顔をした。
足が大きく割り開かれる。そして男が自分の体の中に入り込んで来た。 体の内側から焼かれるような感覚に立香は気が遠くなる。身の内に男が全て収まったとき、立香は肩で息をしていた。只々、痛みと熱に溺れていた。アグラヴェインが気遣うように右手で頬に触れる。
「ーーマスター、苦しくはないか？」
「ーーだ、大丈夫。アグラヴェインは大丈夫？」
立香が見上げる男の目には、 言葉にできない感情に満ち溢れていた。今の表情はやけに幼く見えて、 年上の男の人なのに、立香は可愛いと思ってしまう。この姿を見たら、誰も彼を「鉄」とは思わないだろうな、と思った。
「ーー 不可思議な心持ちだな。 あなたに触れていることの この幸福を何と表現したらいいのかわからない」
「ーー良かった。嬉しい、な。」
アグラヴェインのその言葉を聞いたとたんに立香は涙が溢れた。安心したのだ。服の下の傷のことを知っている。 この行為が彼をどれ程に傷つけたのかを知っている。 それでも自分と肌を合わせてくれた。 それを幸福だと言ってくれた。>>975
暴かれたばかりの体の内側を苛む苦しみも、熱も、 歓喜に塗り替えられていく。
「ーー動いても良いだろうか？」
「うんーー。」
頷くと、ゆっくりと男が動き出す。
「ふっ、うーー、ん！」
痛みではなく、しかし涙が止まらない。揺すぶられながらも泣き続ける立香の肌に雫が落ちた。
「ーー？」
怪訝に思い、しかし見上げようとした少女の体を、アグラヴェインが上からきつく抱きしめる。 そして急に男の動きが激しくなる。 その激しい熱から気をそらさせるように、 指や唇は少女の性感帯を暴きたてる。 少女は涙ながらに甘い悲鳴を声をあげる。
「やっ、ーーあぁ！まって、おねがっ！ひんっ！！」
少女の制止の言葉は届かず、激しくなぶられ、一方的に快楽の頂きに登り詰めさせられる。
「ーーあぁ！」
体の内側で男の熱がはじけた。更に快楽に押し上げられて立香は、そのまま男の腕の中で、意識を失った。
腕の中で弛緩したマスターの体を離し、アグラヴェインは寝台にそっと横たえる。 少女の傍に腰掛け 涙をぬぐってやった。
「無体を働いてしまったなーー」
男のつぶやきは少女の耳には届かない。こんなに手荒く扱うつもりはなかった。
男は動揺したのだった。 まさか自分が行為の最中に涙を流すなど思っていなかった。
マスターに受け入れてもらったその瞬間に、 これまで凍りついていたものが一気に氷解して溢れ出てくるのがわかった。 その感情を理解すると、 生前から抱えてきた 取り返しのつかない 罪科が自分を苛んでくる。
「 ーーランスロットもそうだったのだろうか」>>976
理解できなかった、したくもなかった 男の名前が浮かんでくる。
ーー愛の果てに王を裏切った男は、ギネヴィア王妃を このような心で愛したのだろうか。その愛は暴いた自分は、やはりマスターに触れる資格のない、咎人なのではないだろうか。
物思いに沈むアグラヴェインの右手に、 柔らかな指があたる。
「マスター？」
「ーーアグラヴェイン、私、大丈夫だからね…」
目が覚めたわけではないようだった。 そう伝えて、触れた指はまた力をなくした。まだ最中の夢の中にいるのだろうか。 苦しいだろうに、それでも彼女は、自分をこうやって慈しむのだ。
「ーー」
幸福に胸が詰まる。敷布の上に落ちた少女の手を握り、アグラヴェインは自分の頬に当てた。男の涙が、少女の指を濡らしていた。
「ーー必ず貴女を守り抜こう。剣は王のために、心は貴女にために。立香。貴女の未来を守るとここに誓う」
握られた指が動く。騎士の誓いは確かに、 夢の中に居るマスターへ届いていた。>>979
最高でした！！ありがとう！>>977
二人はマスターとサーヴァントだが、一応、付き合い始めたのだ。
先日、告白をしたのは立香からだった。しかし初めての夜には立香は途中で気を失ってしまい、気づいたら朝で、男の部屋の寝台で眠っていた。業務開始1時間前だったが、部屋の主は書き置きだけを残して既に居なかった。立香の服はきちんと着せられていて、 汗や涙も拭われていたようだ。
業務開始前に一度自室に戻り、再度身支度をして ブリーフィングルームに集まる。 そこであったアグラヴェインはいつもと変わらなかった。しかし、去り際に 軽く頭を撫でられて
「無体を働いた。すまない」
と言われ、 立香はあれが現実にあったことだと自覚する。恥ずかしくて何も言えないでいる少女をみてアグラヴェインが小さく笑った。
しかしそれから一週間、二人は睦み合えていない。不幸せでは無い。お互い以前と変わらぬ距離で、一緒にいるだけで立香は幸せなのだ。 正直に言えば、 あの日の夜は少し怖かった。
図書館で本を読んだときは『仲直りがしたい』と思っていた。その先で知ってしまった彼の過去に驚き、せめて体を癒したくて体を繋げた。当初はそれが、彼の傷をえぐってしまったのでは、という不安もあった。 しかし二人でいる時には彼の笑顔が増えた 。それは嬉しい。
同時に 、 失望させてしまったのではないかという不安もある 。途中で気を失って、何もできなかった。その上、身支度までさせてしまった。ーー きっと彼は呆れている。
だから食堂で戦闘レポートを書いている。 自室も考えたが、 部屋に一人で居るとあの日のことを思い返して悩んでしまう。 誰かに相談したいが、 うまく話せる自信もない。 マシュやダヴィンチ、身内にこそおいそれと話せるような内容ではない。
「マスター、 前に座ってもよろしいですか」
思い悩む立香に女性の声がかかる。 目の前には笑顔の金髪の少女が立っていた。彼女は円卓の騎士の一人ガレスだった。童顔だが、アグラヴェインの姉である。 どうぞ、と伝えると一礼し、椅子を引いて座った。
ガレスが持ってきたお盆には新しいお茶とクッキーが二皿を乗っていて、ガレスは一つを立香に渡す。>>981
「 こちらはキャット様から差し入れに、と頂きました」
ありがとうと伝え、端末を置く。悩んでいる身としては 甘いお菓子はありがたかった。二人でお茶を飲みながら、ガレスが口火を開く。
「 マスター、一つお礼を言いたくて話しかける機会を伺っていたのです。 弟のこと、ありがとうございました」
「ーー！？」
まさか夜這いの事を知られていたのか、と動揺する立香にガレスは微笑んだ。
「最近あの子、楽しそうなのです。 マスターの前では笑うようになりましたね。 それが姉として何より嬉しいのです」
話をしてみるとガレスは二人の関係を察したという訳ではないようだった。 ただ弟が幼い頃のように、笑うようになったのが嬉しいのだと言う。
「私と三蔵様が『アッくん』と呼んでも、無視しなくなりましたし。なんだか、おおらかになっているのです」
「ーー 私がそこまでの事をできてるかは、分からないけれど」
「 いいえ。マスターのお陰です。 キャメロットではあの子の笑う所は見れませんでしたから。ーーお互いに一緒に暮らしていた子供の頃は、アグラヴェイン卿は髪を下ろしていたんです。髪質がサラサラとふわふわの良いとこ取りみたいで、つい抱っこして撫でたくなってしまって。彼は私ににそうされるのを恥ずかしがって、すぐに逃げてしまいましたが。 そんな事を繰り返して、追いかけっこをしていました。丁度その頃に、私は彼の事を『アッくん』と呼んでいたんです」
姉弟の微笑ましい過去話につい、立香の頬が緩む。
「 でも騎士になってからは、そういったことはありませんでした。お互い色々有りすぎて、身動きが取れなくて。 そのままお別れした後にこうして、もう一度会える時間があったことを嬉しく思います。 あの子が幸せなのが何よりですから。 マスターどうぞこれからもよろしくお願いいたします」
そうやって頭を下げるガレスの顔は、 確かに幼い顔立ちではあるものの、その精神は立香よりもずっと大人なのだと知らされた。
「ーー ガレスちゃん。 あの、相談だけど。失敗して人に迷惑掛けた時っていうのはどうしてる？ その、仕事中に居眠りしちゃったとか」
「 なるべく早く謝ります。 お互いに解決策を持ち寄って話し合うのが良いのではないでしょうか。 居眠りは次回気をつければ良いことですし、 一人で悩むよりも 早く解決することもありますよ？」>>982
その日の夜、再び立香はアグラヴェインの部屋を訪ねた。意気込んで部屋に来てみたものの、以前のように拒まれることはなかった。部屋の中ではベッドに腰かけさせられ、カフェオレを渡される。アグラヴェインも隣に座り、 日中の仕事のや、とりとめのない雑談をする。
「 今夜は遅い。 それを飲んだら戻るといい」
アグラヴェインは立香の頭を軽く撫でた。こちらを気遣って淹れてくれた飲みやすい温度のカフェオレを、一気に飲み干してから立香は本命の口火を切った。
「この前はごめんなさい。 私途中で寝ちゃって 。ーーだから今日はちゃんと目を覚まして、貴方に応えたいです」
立香の言葉を待っていたように口づけから始まった。しかしそれから半時ほど、ずっと一方的に緩やかな愛撫を受けている。今夜もアグラヴェインは服を脱がない。立香一人が肌を晒している。
全ては、自分を思っての事だとわかっている。少女の体は未だ、体に教えられ始めたばかりの未知の快感に怯えていた。
恋した相手からの愛撫は嬉しい。だが、少女の幼さは、未だ男からの肉欲を伴った愛に応えきれずにいる。しかし、自分の未熟さや恐れを振り払うように、立香は目の前の男に懇願した。
「私も、貴方に触りたいーー」
涙が溢れる立香の眦に口付けが落ちる。男が頷き、無言で身につけていた黒のシャツを脱いだ。>>983
晒された男の腕も胸も筋肉質で、よく鍛え上げられて、戦いを常とする立場にあることが見て取れる。そこには古い火傷と鞭の痕がいくつも残っている。ーー実に痛々しい姿だった。
ベッドの縁に座る男の上に立香は乗り上げた。そして、先ずは男の右肩の火傷に口付けを落とす。途端にアグラヴェインの肩が震えた。
立香に愛撫の手管などない。それでも、彼に自分の気持ちを伝えて、彼を愛したかった。
「貴方が生きていて良かったーー」
少しでも、彼の傷が癒えれば良い。過去の傷はこうして上書きされて、もう痛まなければいい 。肌に散った傷の一つずつに口付けを落とす。 痕の付け方もよく知らないので、軽く吸い付き、舌で傷をチロチロと嘗めあげた。それは愛撫と言うよりも、皿に盛られたミルクを必死に飲もうとする小さな子猫のような稚けない姿だった。
「ひゃんっ！？」
傷を嘗めるのに集中していた所、不意に立香を抱えていた男の腕が離れた。左手が背部を擦り、右手の指が立香の中に入り込む。指はバラバラに動き、内側を叩き、掻き回す。激しい水音と共に、教えられたばかりの甘い疼きが呼び起こされて立香の膝が崩れた。秘部に男の熱が押し当てられる。更に男の両手が立香の腰を上から押さえつけ、下から突き上げ穿たれる。
「ーーっぁあ！」
立香は抵抗すら出来ずに男の首にすがり付いていた。与えられる快感に泣き叫ぶしかできない立香を、アグラヴェインが無心に見つめていた。行動の意味が分からず、立香は焦る。
「ひんっ！あっ、な、なんでぇ……？」
自分はやはり、彼に悪いことをしてしまったのだろうか。傷を見られたくなかった人に無理強いさせてしまったのだろうか。立香は途端に不安になり、涙が滲んだ。
(ーー私はこういうことばかりだ。 いつも彼を傷つけてしまう)
「ーーご、めんなさ、い」
立香の涙ながらの謝罪に、一瞬男の動きが止まる。アグラヴェインは涙ぐむ立香を困ったように抱きすくめた。そうすると裸の胸が重なり、男の胸からは自分と同じ、早鐘のような鼓動が感じられた。男はやや憮然とした口調で言う。
「そんな顔をするからだ。ーー私を煽る貴女が悪い」
「ーーえ？ひっ、あん！」
立香が言葉の意味を理解できないまま、再び男の腰が動いた。繰り返す熱い抽送に、初めての時と同じように一方的に快楽の頂きに押し上げられていく。立香の目の裏が白くなる。>>984
それでも、今夜は相手に応えたくて、立香は必死に男の首にすがり付いていた。無意識に男の黒髪を掻き回して、溺れる者が空気を求めるように名前を読んで口付けをねだった。 背中をなぞっていた男の指が背筋を這い登る。途端に立香の神経がぞくぞくと昂る。 後頭部に右手を添えられる。男が耳裏を指で愛撫しながら立香の頭を引き寄せ、互いの唇が重なった。 その瞬間体の内側で熱がはじけ、 少女は声にならない悲鳴を上げて、意識は白い闇に落ちていった。
目が覚めると、立香は寝台の縁に座るアグラヴェインに膝枕をされていた。壁の時計は数分と経っていない。今回はそのまま寝入る事は無かったようだ。
見上げた男は傷だらけの上半身の晒して、 なにも言わずに膝に乗せた立香の髪を撫でていた。 普段は全て後ろに流した髪が降り、 そうすると鋭い目つきが隠されて、少し幼い印象になる事に気がつく。体中が甘く痺れ、指を動かすのも億劫だった。それでも、目が覚めての立香の第一声は謝罪だった。
「 ごめんね。アグラヴェイン。ーー 私、また、 ちゃんとできなかった。髪も、そんな風にぐちゃぐちゃにしちゃったし」
きっと堪え性がないと呆れられてしまうだろう。 経験不足で、彼の愛を受け止めてあげる事もできない自分が辛かった。目を覆って、陰で涙を滲ませる少女にアグラヴェインが言った。
「 ーーもし私に悪いと思っているなら、そうだな。私の好きなようにあなたを愛させて欲しい」
あやすような穏やかな口調で、 しかし黒髪の奥から覗く目には、少女の気付けない微かな愛欲を滲ませて、アグラヴェインが言った。>>985
それからは寝台にうつ伏せた姿勢で、立香はアグラヴェインから愛撫を受け続けている。
「ふっ、ぁ、んーーっ！」
確かに、昔から背中は敏感だった。 学校に通っていた頃は、健康診断での聴診器が当たっただけで冷たさに悲鳴をあげて、同級生たちに笑われたことがある。だが悪ふざけで同性の友人にじゃれあいで触られても、こんなふうに異性に愛欲を込めて触れられたことはなかった。
「ーーふ、うっ、あぁっ」
男の手が肌を撫でる度、腕の中に閉じ込められた少女は身じろぎする。漏れ出る声を抱え込んだ枕で抑え、泣きそうな目で必死に快楽に耐えている。
「マスター、大丈夫だ。私はここにいる」
アグラヴェインは優しく語りかけながら、あやすように立香の肩甲骨に口付ける。途端に少女の体が大きく跳ねた。伏せた少女の体の下、枕の隙間に男の指が入り込み、乳房を揉み、乳首を捏ねる。それと同時に男の唇は首筋を嘗めあげて、うなじにたどり着くと、そこをきつく吸い上げた。胸と首筋に伝わる感触に体に、未だに体に籠る熱を煽られて、少女はまた涙を流した。
「ーーやはり、背部が特に弱いようだな。貴女は」
男は今、背中に口づけながら秘部を指で探っている。 男を幾度も受け入れて、今も愛液が溢れるそこからは粘った水音が響いていた。それが余りにも恥ずかしくて、更に深く枕に顔を埋めた。
「ーー少し、腰を浮かせてくれ」
覆い被さるようにしたアグラヴェインが、赤く染まった立香の耳元で囁く。 そに声に従いそろそろと腰を動かす。寝台に四つん這いになると、それこそ羞恥で死にそうだった。瞬間、熱塊が体を穿った。
「～～！」
発した声は形にならなかった。以前とはまるで違う。直に触れあうアグラヴェインの肌から、自分に向けられる熱を感じる。 火傷をしてしまいそうなほどの思いが、背中越しに伝わってくる。立香はその炎の中に今、捕らわれてしまったのだ。>>986
「ひぃんっ！は、ぁっ、あぁーー！」
男が動く度、手が体に触れる度に、汗と涙が、声が、溢れて止まらない。そうして熱を逃がさなければ、きっと自分は死、んでしまうのだ。
(ーー熱い。怖い。助けて！)
立香の腕が崩れて、尻だけを高く上げるような姿勢になる。 すがりつくものを求めてシーツを弄った。背後から大きな手が重なった。 手の甲の上から包み込むように握りこまれる。
「『立香』。大丈夫だ。此処にいるーー」
恐慌状態の自分をあやすように囁き、軽く耳を食まれる。
その声に普段よりも昂ぶったものを感じて、 恥ずかしくてしょうがないのに「その顔が見たい」と思ってしまった。 それが通じたのか 顎に手が掛かり、背後を向かされる。 熱のこもった男と目が合った。 今自分を こうしているのは自分が恋した男で、 同じだけの思いが相手から自分に向けられている ことに安堵する。
そして顔が近づき、唇が重なった。更に深く繋がり、身の内側から歓喜の悲鳴が上がる。 思わず開いた立香の唇に男の舌が入り込み、絡みついた。口腔内にも性感があると暴かれる。上がる悲鳴も舌に絡め取られる。逃げ場所を失った互いの熱が、立香の体の中を暴れまわる。
涙声をもらしながら少女は初めて絶頂した。>>987
激しい営みが終わり、倒れた立香の体を寝台に横たわらせた。湯で濡らしたタオルで体を拭おうとするアグラヴェインに「恥ずかしいから自分でやる」、 と立香は言ったが、しかし動けず、結局はアグラヴェインに任せるしか無かった。拭い終わりタオルを片付けてきたアグラヴェインが 寝台の縁に座った。立香の茜色の髪を撫でながら言う。
「先程の事だが、あなたが喜ぶ姿だけで私は満たされる。ーー正直、無体を働いているのは私だ」
「ーー堪え性が無い、私が悪いんじゃなく？」
「ああ。私の方が悪いな」
貴女の背中に触れるための方便だった、と悪びれずに言うアグラヴェインに、遂に立香が頬を膨らませてむくれた。
「ーーじゃあ罰ゲーム。今夜は寝るまで、『アッくん』て呼ぶ」
「ーー随分と、ささやかな嫌がらせだな」
呆れたようにアグラヴェインは言う。疲れきっている少女は既に夢ごこちだ。 そう呼べる時間も少ないだろうに。少女は傍らの男の手を握る。
「『アッくん』。 今日は朝まで一緒に眠ってください。 そしたら私、許しちゃうから」
「ーー了承した」
「ふふっ。良かった…」
立香は微笑んだ。そして緊張の糸が切れるように、少女は眠りに落ちた。 その肩に布団をかけてやると、アグラヴェインも傍らに横になった。少女の体を自分の裸の胸に引き寄せる。肌に当たる寝息は健やかだった。
「ーーおやすみ、『立香』」
アグラヴェインは万感の思いを込めて愛する人の名前を呼んだ。 そして自分も瞼を閉じた。>>988
立香は夢を見ていた。
海が近いのだろう、潮の香りのする王宮の庭で は子供2人が追いかけっこをしている。 二人には見覚えがあった。 髪の長い、ドレスを着た幼いガレスが、追いかけっこの末に弟のアグラヴェインを捕まえた。そして乳母の真似をして、弟に意気揚々と子守り歌を歌う。普段はお転婆な癖に、時折見せる姉の母性にアグラヴェインは弱いようで、恥ずかしがりながらも大人しくしている。そこに彼らの長兄に似た容姿の壮年の男性がやって来る。父ロット王だろう、仲の良い姉弟の頭を撫でてくれた。
オークニーの国が炎に呑まれる前の、彼の故郷での安らぎの記憶だった。
夢でマスターとサーヴァントはその記憶を共有するという。 彼の奥深くにあっただろう この記憶に触れられたのは、 自分が少しだけ彼に、『癒し』を与えられたということなのだろうか。
(それなら、良かったーー)
夢の淵で立香は一人、アグラヴェインを想い、安堵の涙を流していた。>>990
マスターの前で傷を晒した夜の事だった。アグラヴェインは遠い日の夢を見ていた。
「アッ君、捕まえたー！」
背後から飛び付いた姉のガレスがアグラヴェインの腰を羽交い締めにした。走っていた勢いのまま二人とも地面になだれ込み、アグラヴェインは咄嗟に顔の前に曲げた前腕を広げて受け身を取った。アグラヴェインがガレスの下敷きと成るようにして、姉には全く怪我はなかった。しかし芝生に倒れ込んだ弟は苦々しげに言う。
「ーー姉上！ それが姫君のやることか！？ 下手をしたら二人とも鼻の骨が折れていた！」
「だって、アッくんが受け止めてくれると分かってたもの。さあ、それより私の勝ちよ！大人しく膝枕をされてちょうだい？」
姉は弟の怒りをどこ吹く風と受け流してしまう。 服についた芝を叩いて落とし、中庭に備え付けられた花壇の縁に腰を下ろすと、 自分の膝を叩いて弟を催促してくる。
アグラヴェインは呆れながらもしぶしぶと姉の右隣に座り、そっと姉の膝の上に頭を置いた。
「お父様と同じ色だけど、アッくんの髪は柔らかくて子猫みたいね！あら、髪に芝がついてしまったわね。取ってあげるから静かにね？」
誰のせいだ、そんな言葉をアグラヴェインは飲み込む。ガレスには暖簾に腕押しだ。姉は上機嫌に年子の弟の黒髪を撫で、指で鋤いている。12歳になる姉ガレスは、アグラヴェインとは違い、母譲りの豊かな金髪をしている。 腰まで伸ばしたそれをふわふわと揺らして 、大人しく花を愛でていれば深窓の姫君として大切に扱われるだろうに、 実際は外遊び好きで、弟を追いかけ回しては組み付いてなぎ倒す、とんでもないお転婆娘だ。
「 大人しくしないと、嫁ぎ先がなくなるのはそっちだろう。ーー 侍女頭がまた嘆いてた」
「そうよねえ。 でもいずれはどこかにお嫁に行って、そこでは絶対に大人しくしなくちゃいけないんだから、 今のうちにアッくんと沢山遊ぶ方が大事だと思わない？」
「思わない。ーー 僕はもっと静かな場所で本が読みたい。巻き込まないでくれ」
「でも、毎回付き合ってくれるのよね。 パンやクッキーを作って失敗してもちゃんと食べてくれるし。いつもありがとう、アッくん」
姉の言葉に弟は押し黙る。その姿に姉は小さく笑って、歌を口ずさみ始める。 子守歌かと思えば、曲が進むと勇壮な行進曲だと知れる。>>991
調子はずれの親切のごり押し。姉のこういう所にアグラヴェインはいつも呆れてしまう。だが歌声は耳に心地がいい。姉は素直で心に裏表がない。直感で動いてしまう所はあるが、いつもそれは他者を思っての行動だ。 今日も、自室で悩んでいたアグラヴェインを引っ張り出すような形で外に誘ってきた。
ーー先日、先の王ウーサーの息子を名乗るアーサー王が王位継承の宣言をした。アーサー王は、ウーサーの娘であるモルガンの弟に当たる。しかしアーサーの、その血統の不明確さから、 諸侯は即位を認めず、モルガンの夫にして彼らの父、ロット王を次の王として担ぎあげようと動いていた。父は連日、諸侯の説得とアーサー王との和議の道を探り、動いていた。アグラヴェインは父を想い、情勢や各国の思惑について思案を繰り返していた。
頭を撫でている姉にアグラヴェインは聞く。
「ーー姉上、父上はこれからどうされると思う？」
「そうね。きっとお父様は、戦は望まれないと思うわ。 何らかの方法でアーサー王と和議を図るのでしょうね。 その方法は、私にはちょっと分からないけれど」
アグラヴェインにはその方法は検討がついていた。ーーだからこそ悩んでいた。姉の言うように、近い内にこの時間は終わると分かっていたからだ。二人に人影が近づいてきた。
「 ガレス、アグラヴェイン。此処にいたのか」
目の前には穏やかな笑顔を浮かべる黒髪の壮年の男性がいた。彼等の父ロット王だ。アグラヴェインは身を起こし、ガレスと共に一礼し臣下の礼をとる。父王はそれを受けてから 二人におもてをあげるように伝えた。
「ーー 丁度二人に大切な話があった。 人払いをしてある。このまま此処で話がしたい」
父の目は覚悟と苦悩を湛えていた。
「アーサー王と和議を結ぶ事となった。ーー 先の王ウーサー・ペンドラゴンの娘『モルガン』子を、新王アーサーの名で、アーサー王の同盟相手ぺリノア王の子と娶せる。これにより、アーサーの正式な即位をぺリノア王、私を含む諸侯が認め、等しく彼の傘下に入ることとなる。 血は流れずにブリテン島はアーサーの元に掌握される」
アグラヴェインは言った。
「ーー父上はそれでよろしいのですか？ ウーサーの娘が降嫁したことにより、アーサー王がいない場合の第1王位継承権は母モルガンの夫の貴方にあるのに？」
父は感心したように誇らしげに息子を見た。>>992
「アグラヴェインは賢いな。その通りだ。ーーしかし、実際にアーサー王にお会いして己の器が分かった。『 彼の方を置いて、私や息子たちが玉座につくことはない』と知れた。 ならば民のために戦などしている場合ではない。 アグラヴェイン、お前が言ったように、モルガンの夫である私は、ウーサー王の跡を継げる。その私がまず最初にアーサーのもとに降れば、諸侯もそれに倣わざるを得ない」
「ーー 兵は迅速を尊ぶ、という訳ですか。それで、ペリノア王のもとに遣わされるのは『私』でしょうか？」
アグラヴェインの声が微かに震えた。 王位継承権から考えて、送られるのは長兄以外だと分かっている。命の保証はない、体の良い人質だ。
「いや。ぺリノア王の元には息子しかいない。ーーガレス、お前をぺリノア王の第一子、ラモラック卿に嫁がせる」
「ーー姉上を？」
「ガレス、恥を偲んで頼もう。国の為に行ってくれるだろうか」
父は娘の前に跪き両手を取り懇願した。姉は 一瞬の後、いつものように明るく笑った。
「ーー ええ、もちろんです。お父様！ 侍女頭も安心しますわ。『お転婆すぎて嫁の行き先がない』と何度も嘆かれていましたから。 それで急ぐのですよね？仕度は普段から侍女達が進めてくれているでしょうから、出立は７日後くらいでしょうか」
「ーー姉上！」
「大丈夫よ、アッくん。私だって、嫁ぎ先ではちゃんと大人しくするんだから」
わざとおどけて弟に言ってくる姉を、 父が抱きしめた。
「 ガレス。すまない。ありがとう」
「お父様も、お体を大事になさって下さい。それと、ローマにいるお兄様たちが戻られたら、お転婆な事は内緒にして『おしとやかな良い子だった』、と伝えて下さいね？」
娘の茶目っ気に父が声をあげて笑った。そして、突然の喪失を堪えているアグラヴェインごと、子供たちを抱き締めた。祈るように呟いた。
「ーー我が子よ、私の目の喜び達よ。どうか健やかであれ。神よ、良き営みを守りたまえ」>>993
７日後の早朝、姉ガレスは支度部屋の鏡の前で白のドレスを身に纏っていた。そこへ母モルガンが入ってくる。 最後の母子の時間だから、と人払いをして、母は娘に手ずから花を刺繍した『ベール』を渡し、頭に掛けてやる。 髪飾りでベールを固定してやりながら、モルガンは言い聞かせるように娘に言った。
「ガレス、アーサー王とぺリノア王によろしく伝えてちょうだい。ーーそして忘れないで。貴女は、この『モルガンの娘』。正当な王の娘。誇りをもって生きていて。『何があっても』必ず生きていてちょうだい」
モルガンは涙を浮かべながら娘を抱き締めた。
オークニーはブリテン島の北端の島々からなる国だ。 アーサー王の元へ向かうためには、まずは海を越えなければならない。
支度を終えた姉が船に乗る直前、アグラヴェインは姉に白百合を一輪だけ手渡した。 聖母の花が姉を見守ってくれるようにという、弟なりの気遣いだった。渡された百合を手に姉が微笑む。最後に別れを惜しむように弟の髪を撫でた。
「アッくん。いつか貴方の騎士姿を見せてね。 貴方はこんなに優しいから、 きっと立派な騎士になるわ」
「姉上もお元気で。ーー私のような捻くれ者の姉をやれていたのですから、 向こうがどれだけ性格が捻くれていようと、きっとうまくやれます」
「ありがとう。頑張るわね」
姉は別れる最後まで弟の前では明るく笑っていた。 ーーそしてそのまま帰らぬ人となった。>>994
姉の行方が分からなくなったのは、一週間後のことだった。
「ブリテン島の王の直轄地と諸侯の国境付近で、一団全てが惨殺されていた」
「姫は姿が無かった。血の付着したベールだけが崖下の川から見付かった」
その報告に父は顔色を失くし、母は泣き崩れた。アグラヴェインは姉の訃報が信じられず、しかし誰の差し金かを冷静に考えていた。 なるべく波風を立たせるようにこの事態を解決しなければならない。
しかし血気盛んな諸侯が、この婚姻、同盟の当人であるアーサー王とロット王の意向を無視する形で次々に挙兵を始めた。 耐えがたい傷になろうとも秘密裏に解決しようとしていた 姉の暗殺事件の情報は、既にどこからか漏らされていた。
もともと一触即発だったのだ。か弱い姫の暗殺を挙兵の名目にするために、 同盟国の将校の誰かが勝手に行動を起こしてもおかしくはなかったのだ。それを探し出し、糾弾する時間もなかった。既に戦端は開かれていた。
ーー戦は最も愚かしい形で始まり、そして終わった。和平は叶わず、オークニーの居城でロット王は娘の婚姻相手の父となる筈だった男、ぺリノア王に討たれた。城は焼け落ち、モルガンとアグラヴェインは開戦前にアーサー陣営に保護され、 かつてウーサー王が所有していた城に捕虜として住まわされる事となった。兄二人はローマから呼び戻され、人質同然にアーサー王の元で騎士となった。>>995
そして始まった親子二人の生活の中で、母モルガンは夫と娘の喪失を嘆き、アーサー王の元の息子を哀れみ、アグラヴェインにすがる。なよやかで弱々しい、哀れまれるべき貴婦人の姿だった。だからこそアグラヴェインは当初はそれを受け入れ、息子として母を労った。 それがいつしか形を変えていった。 母は息子を男として見るようになり、アグラヴェインは当然として母を拒んだ。モルガンは遂にその本性を表し、アグラヴェインは鎖に繋がれた。
ーー地獄が始まった。
助けの来ない城の地下牢で、アグラヴェインは母モルガンから、アーサー王への憎悪と、男女の睦み方を手ずから教え込まれた。拒絶すれば手首に嵌められた枷と繋いだ鎖が魔術で熱せられ、アグラヴェインの身を焼いた。与えられる魔女の手管はあまりにも苛烈だった。あらゆる拷問と快楽は紙一重なのだと少年の体に教え込んだ。モルガンの手が体に触れるたび、交わる度、そこから肉が腐るようにアグラヴェインは思えた。父王や姉との穏やかな思い出も、世界の色彩も、闇に黒く塗りつぶされていった。そして欲に狂った女の醜悪さを知り、人はこのように簡単に壊れ、心を失うのだと身をもって教えられた。
ーー「どんな強健な騎士をも簡単に自白させる冷血な騎士」「鉄のアグラヴェイン」 が生まれたのはこの地下牢だった。
英霊となった今も宝具としてアグラヴェインの傍らにある『鎖』は、 それだけ魂に深く刻み込まれていたのだ。
その中でも、アグラヴェインは考えることはやめなかった。『どこまで』が、『誰の思惑だったのか』を鎖に繋がれたまま考察し続けた。
そしてとうとう理解した。 初めから終わりまでモルガンの欲によるものだと。
モルガンは、アーサー王に恭順する夫を見限り、 娘の婚姻による同盟関係を締結させぬために暗殺者を送った。 事態が解決される前に、混乱のまま戦が起きるように諸侯に情報を流した。ーー そして今度はアーサーから王冠を奪うために、円卓を内側から破壊するために、息子を意のままに従う道具に仕立てようとしているのだと知った。
(モルガンは『王位』を手にいれるまで止まらないーー)
アグラヴェインは理解した。 恭順するふりをして、いつか必ずモルガンの寝首を掻くと決めた。>>996
それを悟られぬよう、心は自ら凍らせて砕いた。 心を捨てることも、傷付ききった今の自分には容易かった。
そして『アグラヴェインが自らの手に落ちた』と思ったモルガンは息子を解放し、アーサー王の元へ送り込んだ。 国が滅んでから5年が経っていた。
ーーそこでアグラヴェインがアーサー王という『光』を見つけるなどとは、モルガンは予想もしていなかっただろう。
夢を見た後も回想に浸っていたアグラヴェインの意識が、不意に現に戻る。眠っているマスターの手が伸び、背後から体を抱えるアグラヴェインの手を握っていた。
「ーー立香」
愛し気にマスターの名前を呼ぶ。自分の手は、体は、骨の髄まで穢れている。その自分を癒したいと触れてくれた少女。拙い愛撫で傷を労られた時、自分の中で当に失われていた感情が呼び起こされたのを感じた。モルガンに傷付けられた自分が女性に情欲を抱く日が来るとは思わず、アグラヴェイン自身が感情の発露に戸惑った。先日まで乙女だったマスターの身には過度な快楽など拷問だろうに、分かっていたのに止まる事が出来無かった。
「すまなかった。怖かっただろうーー」
背後から細い体を抱き締めて、耳元で囁いた。眠っている彼女には聞こえていないだろう。己の正しさに酔い、王が守ろうとした国を滅ぼした原因の一端は自分だった。 そんな男がこの清らかな存在に触れて良いのかとも思う。
それでもいい。それでも伝えたい事があった。
「ーー貴女を良き営みに返すその日まで、必ず貴女を守り抜く。騎士として此処に誓う」
令呪の刻まれた立香の右手を取り、手の甲に口づける。宵闇の中で騎士アグラヴェインは、その人生dr初めての『貴婦人への誓い』を立香に捧げていた。>>997
過去回想かけました。
ガレスちゃんとラモラックファンの方、申し訳ありません。 彼はモルガン一筋です。 だからこそランスロットやトリスタンと仲良くなれ、オークニー兄弟に冷ややかに見られるんだと思います。
ランスロットとラモラックの喧嘩のシーン大好きです。『 ギネヴィアとモルガン、世界で一番美しい貴婦人どっち！？ 』という奴です。
『 自分が想っている女性が一番美しく見えるのが当然のこと』 として仲裁され勝負は流れる訳ですが、 円卓トップランカー同士の本気の喧嘩です。お互いにただではすみません。ふたりの貴婦人への愛がどれだけ深いのかが察せられます。
女性としては『決して、そこに入れない子』がガレスちゃんなんだろうな、と思います。 いい子だけど、誰かの恋や崇拝の対象には決してなれない少女。 だからこそ、騎士として円卓で生きられたのかもしれませんが、書いていて切ないです。 どれもこれも完全に自分の妄想なのですが、 本当に円卓領域楽しみです埋め
埋めます。
R-18なSS総合スレッド 六巻
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