その日カルデアの医療チームは大忙しだった。いつものようにレイシフトを行い、特異点の修復が行われた。その修復は無事終わり、マスターも無事帰還したまでは良かった。問題は同行したサーヴァントが軒並み重傷で帰ってきたことだった。深い傷を負っているだけならまだいい方で、酷い方になると毒や呪いといった複数の状態異常にかかっていた。
ナポレオンも負傷したサーヴァントの一人ではあったが、全体の中では状態異常なしに軽症の部類だったので応急処置のみ行い別室待機となった。待機部屋のベッドに横になると眠気に襲われ、ナポレオンは眠りについた。
ナポレオンが部屋をノックする音で目が覚めた。入室を促すと、部屋に入ってきたのはパーシヴァルだった。医療チームからナポレオンの傷の治療を依頼されたそうだ。
「そりゃあ助かる。ちなみに俺と一緒に特異点に同行したサーヴァント達は…」
「そちらは治療の目処はついて現在医療チーム総出で治療を行っています。特に大きな問題が起きなければ全員完治する見込みです。」
「そりゃあ、良かった。」
「ただそちらにかかりきりになるので貴方の治療にまでは人員がさけず申し訳ないと医療チームの方が言っていました。」
「俺は治療の方針に不満はない。全員助かるってなら尚更だな。」
そういってナポレオンはニッと大きく笑顔を見せた。
怪 文 書 ス レッ ド 3
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