心底わからなという表情でパーシヴァルは話し続けた。
「私の思い上がりであったら申し訳ないが、あなたの言葉を聞く限り私のことを好意的に思っているように思うんだ。だからわからない。どうして好ましいと思うものを壊すのか?嫌いだから壊すというのであればまだ理解できるのだけどね。」
パーシヴァルの疑問に対し水着BBは素直に受け止めた。想定内の会話だった。
「そうですね、パーシヴァルさんには難しい話だったかもしれませんね。聞きたいならお話ししましょう。パーシヴァルさんは綺麗な花は好きですか?」
「そうだけど…」
「大抵の人は美しい花を好みますが…同時に手折って自分のものにしたい欲望も持ち合わせています。たとえそれで花の寿命が縮むと知っていても人はその衝動に逆らえないんです。」
パーシヴァルの頬から水着BBの指が離れた。瞳は変わらずにパーシヴァルの目を見ていた。
「自分の手元に置いてその終わりまで愛でたい。パーシヴァルさんにもそんなことを思ったことがあるのではないですか?」
もちろんパーシヴァルは何度も花を手折った記憶があった。理由はそれぞれ別ではあったが。少し考えた後パーシヴァルは口を開いた。
「レディ、あなたの言いたいことはよくわかった。とてもわかりやすい説明だったよ。それで確認したいことがあるので質問をしてもいいかな。」
「どうぞ。」
「あなたは花の『美しさ』を愛でているが、『花そのもの』を愛でているわけではないように思えるのだが気のせいだろうか。」
「うーん、そう言われると返す言葉もないですね。」
水着BBの瞳はいつの間にか赤色を失っていた。
怪 文 書 ス レッ ド 3
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