その日マスターはとある微小特異点にレイシフトしていた。一緒にレイシフトを行ったサーヴァントは金時、キルケー、パーシヴァルの3人だ。カルデアと通信不能にはなったが、なんとか首謀者の魔術師を見つけることに成功。マスター達に気付いた魔術師は馬に乗って森の方へと逃げていった。
「私が先行して追いかけます。マスター達は後から追いついてください!」
そういうとパーシヴァルは愛馬にまたがり魔術師を追いかけ森に入っていった。
パーシヴァルとのパスを頼りに森に入ってしばらく、パーシヴァルの愛馬と出会った。しかしパーシヴァルはそこにおらず、愛馬も落ち着かずヒヒンと鳴いて何かを伝えようとしている。だが何を言っているのかマスターにはわからなかった。
「マスター、俺っちが聞いてみるよ。」
そう言って金時はパーシヴァルの愛馬に何やら話しかけている。金時のスキル動物会話を使っているのだろう。愛馬の方も金時と会話が通じることがわかったようで、落ち着きを取り戻していた。
その時、森の茂みの一部がガサガサと音を立てた。緊張が走る中茂みから飛び出して来たのは1匹の犬だった。色は白く大型で綺麗な毛並みをしていて、犬種でいえばサモエドが近いだろう。
「どれどれ…うーん、使い魔とじゃ魔物の類ではないみたいだね。それに人馴れしているみたいだし飼い犬かな。」
キルケーはそう言った。白い犬はあたりをキョロキョロみて、マスターの方を向くとまっすぐに近寄って来た。マスターの前まで来ると、犬は大人しく座った。どのみち金時とパーシヴァルの愛馬との会話が終わらないことにはどうしようもない。マスターはこの白い犬としばらく遊ぶことにした。
怪 文 書 ス レッ ド 3
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