その日バーソロミューはオフだった。普段なら気の合う海賊仲間とつるむのだが、たまには気分転換もいいと自室でのんびりしていた。最近入手した紅茶を飲みつつ、1人の時間を味わっていた。そんなバーソロミューの1人の時間は突然のマスターの来訪によって終わった。バーソロミューは嫌な顔せず笑顔で訪問を受け入れた。バーソロミュー自身もアポもなくマスターの部屋に行くことはある。それに部屋に入って来たマスターが気落ちした様子だったのが気になって。
とりあえず立ち話もなんなので、落ち着かないマスターをテーブルの席につかせて紅茶を出した。
マスターは紅茶を一気に飲み干すとポツリと呟いた。
「私って女性として魅力ないかな?」
「ふむ、何を持ってして魅力的と言うかは諸説あるが、君は充分魅力的だと思うよ。私としては前髪をもう少し伸ばした方が好みだけどね。」
そう言ってもマスターの表情が曇ったままだった。どうやら状況は少し深刻らしい。
「誰かに何か言われたのかい?」
「パーシヴァルに…」
そこでマスターは言い淀んだ。名前を聞いてバーソロミューは意外だなと思った。パーシヴァルはやや鈍感なところはあるが、円卓の騎士である。女性に対して礼をかいた行動はしないだろう。
「パーシヴァル卿と何かあったのかい?」
「ちょっと冗談のつもりでYes/No枕を見せたの…」
「そりゃあまた大胆だね。」
「ちょっと揶揄うつもりだったんだけどね、枕を見たパーシヴァルがなんと言ったと思う?『枕投げですか、お任せください!』だよ!!」
おーそれは残念な回答だなとバーソロミューは思った。
「これ絶対私のこと女として見てないよね!いや別に女として見て欲しいわけじゃないし、パーシヴァルのこと気にしているわけじゃないけど、なんか悔しい!!」
混沌・悪の海賊には青春って眩しいなとバーソロミューは思った。一口紅茶を口にする。砂糖なしのストレートのはずなのになんだか甘く感じた。
「あんまりにも、悔しいから枕でパーシヴァルをボカスカ殴ったよ。それでもニコニコしているんだよ、パーシヴァルは!!」
「まあドンマイだよマスター。気が晴れるまでここでゆっくりしてしていけばいい。」
バーソロミューは空になったマスターのカップにおかわりのお茶を注いだ。今日もカルデアは平和だなあ…とバーソロミューは思った。
怪 文 書 ス レッ ド 3
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