ピピピピピ…
目覚まし時計のアラームを止めると私は起き上がった。ふと机の方に目をやるとぬいぐるみのパーシヴァル卿と目があった。瞬間昨日のことを思い出して私は顔が赤くなった。ぬいぐるみが会いにきてくれるとかどんだけ妄想逞しんだと思い恥ずかしい気持ちが湧き上がった。行き場のない感情をどうにかしようと周りを見れば、資格試験の勉強をしようと昨日出しっぱなしにした参考書やノートが出しっぱなしになっているのが見えた。
片付けようと参考書を閉じて、ノートを見ると書いた覚えのない文字が見えた。
Good luck!私はいつでも見ていますよ。
夢じゃなかったのかも知れない。今日もこれから会社に出社するが昨日よりはずっと心が軽くなっていた。
会社に着くとあの先輩がすでに出社していた。どうしようかな迷ったが、思い切って声をかけた。
「おはようございます、先輩。」
「おはよう。あら今日はいつもより早いのね。」
「ええ、自分はなんでも鈍臭くて遅いのでちょっと早く動こうと思って。」
「そう、いい心がけね。あなたは仕事が丁寧だから、仕事に慣れてスピードが出てきたらもっと伸びるわよ。」
先輩はなんでもないようにそう言った。
私は予想もしない言葉にびっくりした。先輩がそんな評価をしているなんて知らなかったからだ。
今日帰ったらぬいぐるみのパーシヴァル卿にこのことを伝えよう。きっと心配して待っているだろうから。
怪 文 書 ス レッ ド 3
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