聖杯大会本戦統合スレNO.3

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  • 1リドリー陣営2019/08/05(Mon) 23:47:42ID:QxMTg3NTA(1/2)NG報告

    ・当スレッドはTYPE-MOON様原作Fateシリーズを題材とした二次創作作品をでもにっしょん掲示板利用者により共同制作したリレーSSを掲載するスレッドです。
    ・作品、設定作りの相談。参加者間の雑談は「聖杯大会予選会場」をご利用ください。
    ・次スレは>>950、又は>>970を踏んだ人がカテゴリー「その他」に建ててください。
    ・投稿前に混線を防ぐため投下の宣言並びに名前欄に作品タイトルを記載して下さい。また、確認の上他の方が投稿中である場合は少々時間を置いてからにして下さい。
    ※現在進行中の「Fate/TV SHOW~アイランド編~」、「Fate/TV the "SHOWt"」の2スレッドは順次統合予定です。掲示板利用者の方々には大変ご迷惑をおかけしております。
    ・まとめwiki :https://fatetv1830.wiki.fc2.com/

  • 2橘亜衣&ミラーカペア【九終剣陣営】◆V6COUaXse62019/08/14(Wed) 09:17:10ID:Q5MDU0NDI(1/5)NG報告

    九終です。
    >前971
    敵サーヴァントが動く。
    木陰から飛び出し、セイバーへ斬りかかる。その一連の動きは、獲物に飛びかかる肉食獣の如き俊敏さと獰猛さを持っていた。
    対するセイバーは冷静に攻撃の軌道を見極め、一歩下がる事で回避した。すぐさま放たれる肉食獣の連撃も、華麗な足捌きや体捌きで躱していく。そして獣に生まれた隙へ、抉り込むような突きを以って反撃する。
    「おっと」
    だが敵もさるもの。ひょい、と斜め後ろへステップして剣の直線上から退避した。そのまま下がり続け、始めと同じように森の中へ姿を隠す。
    セイバーはそれを追うべきか逡巡するが、マスターから離れるべきではないと直感的に判断する。
    「マスター、お気をつけて。何があるか分かりません」
    「ええ」
    短いやり取りの後、セイバーは空中にルーンを刻み、主へと防護を施す。防げるのは数撃だろうが、何も無いより遥かに良い。

  • 3橘亜衣&ミラーカペア【九終剣陣営】◆V6COUaXse62019/08/14(Wed) 09:17:50ID:Q5MDU0NDI(2/5)NG報告

    >>2
    ルーンを刻んだ後、四方八方へと気を巡らせ、僅かな物音や違和感すらも逃すまいと感覚を研ぎ澄ます。
    すると、カサリ、という音が耳に届いた。瞬時に音の方向を向くと、細長い物体が飛来していた。殆ど反射的に、それを剣で払う。真っ二つに両断されたそれは、木の枝だった。
    飛来物の正体を認識すると同時、先程と同じ方向から、続けざまに枝が投擲された。そして、その標的はーーーマスターへと変わっていた。
    「っ!」
    いくらただの枝と言えど、サーヴァントの腕力で投擲されれば、人間にとっては充分以上の脅威だ。ルーンの防護にしても、そう何撃も防げるわけでは無い。
    故にセイバーは、迫り来る天然の凶槍を迎撃する。マスターへ流れ弾が行かぬよう、細心の注意を払いながら。
    ーーー十を超える数を撃ち落としたところで、投擲者の位置を把握する。
    敵は樹上。太い枝に乗り、何本もの枝を小脇に抱えている。
    そして更に数本を叩き、一つの考えを実行する為の力加減を把握。
    (ーーー少し、曲芸を披露してあげましょう)
    剣の腹を用い、テニスのように枝を打ち返す。打ち返した枝は、次に迫る枝を割り、真っ直ぐに投擲者へと飛んで行く。

    ルキウスさんにパスします

  • 4橘亜衣&ミラーカペア【stage前日譚】◆V6COUaXse62019/08/14(Wed) 09:20:20ID:Q5MDU0NDI(3/5)NG報告

    stageです。
    >前923
    彼が叫ぶ。
    縋るように、救いを乞うように、そしてーーー命ずるように。
    掲げられた右腕に、煌々とした光が灯った。その金色の光は次第に輝きを強め、電撃の様な音を放ち始めた。
    突如、光の色が変わる。
    ーーー神聖な金色から、邪悪な真紅へと。
    音もより激しさを増し、"それ"の出現を祝福する。
    ーーー右手の光が収束し、最後に一際眩い閃光を発する。
    騎士王を始め、この会場にいる多くの者が目を閉じた。そして、
    「来てくれたか……!クラレント!」騎士王の耳に、歓喜の声が届く。目を開くと、ヴィヴィアンの右手には一振りの剣が握られていた。赤い紋様の描かれたその剣は、騎士王にとって酷く見覚えのある剣だった。
    その剣を見た騎士王は、感情を無理矢理押し殺して呟く。
    「あなたは、そちらの味方をするのですね。ーーー"モードレッド"」
    押し殺された感情は、悲しみか、苦痛か。
    叛逆の騎士、モルドレッドを名乗る者。そして、今王の手を離れ、彼の騎士の元へ馳せ参じたクラレント。その二つが揃った光景は、騎士王に苦い記憶を想起させて止まない。一人、また一人と円卓から離れて行く彼等の、その背中を。

  • 5橘亜衣&ミラーカペア【stage前日譚】◆V6COUaXse62019/08/14(Wed) 09:21:10ID:Q5MDU0NDI(4/5)NG報告

    >>4
    そして、思考が駆け巡る。
    (嗚呼ーーー私はきっと、卿らの王に相応しくなかった)
    全力を尽くしたと、そう弁解することは簡単だ。なにせそう自負できるだけの事はした。だがーーーだからこそ、思ってしまうのだ。アーサー(私)以外の誰かなら、もっと上手くやれたのではないか、と。
    全力を尽くした結果、祖国ブリテンの滅びを止められず、護れた物など何一つとして無かったのなら、自身は王になど相応しく無かったのだと。
    "王は人の心が分からない"ーーー騎士の一人、トリスタン卿にはそう言われたと、ふと思い出す。
    (全くだよ、トリスタン。私は分かっていなかったんだ。何一つ、これっぽっちも)
    正直、今だってよく分かってはいない。私に何が足りなかったのか、何が悪かったのか。けれどーーー
    (分かっていない、ということだけは、分かったんだ)
    ならば、何かを変えられるかもしれない。いや、変えてみせる。
    その決意と、いくつもの後悔を胸に、私は欲したのだ。あの永い永い眠りにつく前に。
    ーーーもう一度、もう一度だけ機会が欲しいと。
    「さあ、アーサー!これで勝負は分かるまい!この剣はお前に終わりを齎す象徴だ!ーーーお前の"運命"で、お前を討つ!」
    啖呵を切り、騎士王の元へ飛び込むヴィヴィアン。彼の振るうクラレントを、王はアロンダイトにて受ける。
    太刀を受け止める王の表情は、強い意志に満ちていた。
    (今、私には機会が与えられている。王として再び、ブリテンの滅びに立ち向かう為の機会が!)

  • 6橘亜衣&ミラーカペア【stage前日譚】◆V6COUaXse62019/08/14(Wed) 09:22:10ID:Q5MDU0NDI(5/5)NG報告

    >>5
    本当に滅びを回避することができるのか。正しい道とは何なのか。その答えを、まだ自身は持っていない。故にまずはーーー
    (我がマスターの歩む道を、守って見せようじゃないか!)
    数瞬の鍔迫り合い。その後、力に分のある騎士王がヴィヴィアンを弾く。しかしヴィヴィアンも負けじと、自分から飛び退ることで態勢の崩れを最小限にした。
    続いて、騎士王がすかさず斬り込む。右手に握るアロンダイトで、横一文字に敵を断とうとする。ヴィヴィアンはそれを寸でで回避。更に後ろへ跳ぶ。
    しかし、騎士王はそれを見越していた。空いている左手に槍を呼び出し、敵の脚を抉るべく突き込む。ヴィヴィアンは皮一枚切らせて回避に成功。
    人間業では躱しきれない一突きだったはずだ。それを躱されたのならば、何か絡繰がある。
    (この舞台という空間、彼の騎士の名、クラレントの所有ーーーなるほど。モードレッド卿の力が少しばかり引き出されたとしても、おかしくは無いかもしれないな)
    今のヴィヴィアンには恐らく、英霊の力が僅かに憑依している。しかし、最早満身創痍の身体で、どこまで扱えるものか。
    「楽にして差し上げましょう。ーーー痛哭の幻奏(フェイルノート)」
    槍と剣を手放し、代わりに一つの武器を出現させる。
    それは弓のような形で、弓と呼ぶには奇怪な品だった。ーーートリスタン卿が用いた、竪琴の弓。この弓は、演奏するように弦を弾くことで、真空の刃を飛ばす代物。よく彼はこんな弓を作ったと、呆れつつも感心してしまう。そして、ここにこの弓を出現させられた事へ感謝の念が湧く。
    (いくら礼を言っても足りないな。こんな迷いばかりの、何もできなかった王へ、それでも力を貸してくれるなど)
    「ヴィヴィアン・ビリジアン。貴方は先程、我が宝具を愚弄した。その認識を改めさせよう。我が宝具ーーー『夜空彩る星の騎士』は、決して王の強権によって成り立っている物では無い。あの白亜の城に集った皆の、信念と忠義、人徳が織り成した奇跡だ」
    (そしてそれは、モードレッド。卿も同じだと信じよう。卿は卿なりの信念と忠義で以って、我が前に立ち塞がるのだとーーーならば、その忠義に応えよう。卿を凌駕する事で)
    王の指が、弓の弦を弾いた。

    以上です。委員会さんにパース!

  • 7ガイ・フォークス2019/08/14(Wed) 18:42:32ID:kzMjI5NTI(1/2)NG報告

    学校に着くと、突然たくさんの人に囲まれました。
    クラスのみんな、男子も女子も、見知らぬ先輩や後輩たちも。驚き半分、喜び半分といった様子で口々に、「大丈夫!?」「どうしてたの!?」
    私はわけがわからず面食らうばかりでした。

    「み、皆さんおはようございます!ちょっと、ええっと、風邪をひいて。もう綺麗に元気満々ですよ、お心遣いありがとうございます!」
    とりあえず挨拶。それから疑問を口にします。
    「・・・・・・それで、ええっと、何かあったんですか?」
    それだけで周囲からざわめきが起こりました。本当に何なんですか!
    ・・・・・・はっ!
    まさか、先日コンテストに投稿したネコちゃんの写真が休んでいる間に最優秀作品に選ばれて、私も学校のスターデビューですか!?練習しておいたサインをお披露目するときのようですね!

    「来野!!」
    「はい!すみません調子に乗りましたぁ!!」

    聞きなじみの鋭い声が飛んできて、私は飛び上がりました。
    声の聞こえたほうを見ると、レアちゃんとトワちゃんが人の輪を割って入ってきているところでした。
    久しぶりに会う親友たちの顔。これほど嬉しいところのことはありません。
    よくわからない状況にあって日常を感じられる人たちに会えたので、なんとなくホッとして、私は2人に向かって小走りで近づきました。

    「ふたりとも、お久しぶりです!いやあ、思ってたより長引いちゃって。レアちゃん、授業が始まる前にノートとかコピーさせて――」

  • 8ガイ・フォークス2019/08/14(Wed) 18:43:13ID:kzMjI5NTI(2/2)NG報告

    >>7
    伏神の続きです。
    以上です。レアさんにパス!

  • 9スルトちゃん&マグダレーナ陣営【トーナメント&第■回&stage】◆SOkleJ9WDA2019/08/14(Wed) 23:26:23ID:c2NTYxMzQ(1/11)NG報告

    フランス特異点回想シーン、投下します。
    最初の方は以前投下したものと同様のものです。

  • 10スルトちゃん&マグダレーナ陣営【トーナメント&第■回&stage】◆SOkleJ9WDA2019/08/14(Wed) 23:26:54ID:c2NTYxMzQ(2/11)NG報告

     王都近郊にある村に着いた俺は、村唯一の酒場に入る。
    此処は革命軍王都部隊との定期連絡用に設けられた革命軍アジト。
    いや、正確にはこの村自体に革命軍の息が掛かってるんだったな。

    「連れが一人遅れてくるから、二人分の料理と酒を頼む。ああ、安酒で構わない」

     前にデュマが言っていた通り、一番奥のテーブルでこう注文するという合言葉を使う。
    良い酒は王都に持ってかれて大半の地域には安酒しか残ってないのは周知の事実なのにわざわざ確認するのが合図だそうだ。
    そう心の中で確認している内に酒と、野菜のシチューと、肉団子が運ばれてくる。
    此処は王都に食糧を供給する為の村の一つ……故に、王国軍も簡単には滅ぼせない。
    だからこそ、小さいとはいえ肉料理を出す余裕はある。
    と、ここで扉が開いた。

    「来たか、寺田」

  • 11スルトちゃん&マグダレーナ陣営【トーナメント&第■回&stage】◆SOkleJ9WDA2019/08/14(Wed) 23:29:27ID:c2NTYxMzQ(3/11)NG報告

    「という訳で、あの醜女の思い付きでバーサーカーとして呼ばれたサーヴァント共は全て儂が斬った」

     寺田は相変わらず戦闘狂のようだ。
    その日の召喚を全てバーサーカーになるようにした女王によって、狂化によって長所を全て失ったイアソン等が喚ばれては王都で放し飼いにされたのもあるとはいえ、その日の内に全滅とはな。
    そう思いつつ肉団子を口に運ぶ……嗚呼、久しぶりの肉だ。
    何日か前に救った村で、青林檎と共にその日猟師が捉えた猪の丸焼きでもてなされたのが最後だったか。
    力を付けた所で、こちらも話をしよう。

    「こちらは、ハーゲンが敵将の小アイアスと相討ちになった。奴は王国軍でも有力なサーヴァントを次々と葬った猛将……武将としては俺のほうが強いとはいえ、惜しい奴を亡くしたものよ」

    「全くだ……うん?小アイアスなんて召喚されて……まさか」

     やはり、頭が切れる男だ。
    続けて話そうとした事にもう気付いている。

  • 12スルトちゃん&マグダレーナ陣営【トーナメント&第■回&stage】◆SOkleJ9WDA2019/08/14(Wed) 23:30:17ID:c2NTYxMzQ(4/11)NG報告

    「ああ、そうだ。マーシャルかガヌロンかは解らんが、王国軍もはぐれサーヴァントの勧誘を始めたらしい」

     革命軍の主力は俺達のようなはぐれサーヴァント……その一部が敵に回ればそれだけで革命軍は弱体化していく。
    それに、数が少ない代わりなのか女王が召喚するサーヴァントよりもはぐれサーヴァントのほうが強い傾向にある。
    故に革命軍は弱体化の一歩を辿っている。

    「それは……待遇に目が眩んだか」

    「そういう者も居るだろう。だが、中には革命の必要性がどうのとか、民には政治なぞ出来んとか……そんな言葉に踊らされた奴も居るだろうな」

    「世迷い言じゃな」

     その返事に苦笑し、酒を呷る。
    奴等の事を語るなら、酒でも呑まんとやってられん。

  • 13スルトちゃん&マグダレーナ陣営【トーナメント&第■回&stage】◆SOkleJ9WDA2019/08/14(Wed) 23:31:51ID:c2NTYxMzQ(5/11)NG報告

    「董卓でもまだマシだったと思える程に、この国は終わりに向かっている……だからこそ、新しい国が起こるのだ。それが駄目ならまた新たな国が……そうやってより良いものを目指すのが人の在り方よ。それが、解らんとはな……」

    「まあ、民を苦しめてころす事が目的の国ではな。だが、向かってくる奴全て儂が斬り伏せれば良かろう」

     ああ、こいつはそういう奴だった。
    張飛より頭自体は良くても、結論が大して変わらんとは……後で周りが苦労するぞ。
    だから、一つ助言しておこう。

    「もし、ああいう世迷い言をのたまう奴が居るならこう返せ、『この国に政(まつりごと)は存在するか?』とな。もしかしたら、道が開けるかもしれんぞ」

    「まあ、儂が覚えておったらな」

     まあ、大丈夫だろう。
    幾ら戦闘狂とはいえ、そこを間違える程愚かな奴ではあるまい。

    「さて、そろそろお開きとするか。生きてたらまた会おう」

     そして、俺達はそれぞれの戦場に戻った。

  • 14スルトちゃん&マグダレーナ陣営【トーナメント&第■回&stage】◆SOkleJ9WDA2019/08/14(Wed) 23:34:06ID:c2NTYxMzQ(6/11)NG報告

    以上です。
    時系列は王国側の回想シーンと同時期位。
    結局、このあと直接顔を合わせる事は無かったという……。

    乱世メンタルな関羽故にこんな結論。

  • 15レアの人2019/08/15(Thu) 22:50:27ID:kwNTYzMTA(1/5)NG報告

    >>7
    目の前にいるのはありえない人物だ
    だって写真だけを残して行方不明になったのだから

    (おかしいそんなはずはない…そんな都合のいい話なんてない)

    この世はいつだって弱者には残酷なのだから。
    まして魔術師に巻き込まれたのなら当然無事ではすまないはずだ。だから警戒しなければならない。これは罠だと思うから。だが自分の体は目の前の友人を力強く抱きしめていた。

    「来野!無事でよかった!」

    「わぶっ!レアちゃん痛い!」

    ああ…それでもこの数刻だけは素直に喜ぶことはしてもいいと自分に言い聞かせた。

  • 16レアの人2019/08/15(Thu) 22:51:09ID:kwNTYzMTA(2/5)NG報告

    >>15
    ―――――――――――――

    「で?しばらく風邪で休んでたって家の人にも言わずに?」

    しばらくして落ち着いた玲亜は来野にたいしての事情聴取をしていた。無事であったと喜びはしたがいまだに疑いは晴れていない。そもそも偽物の可能性だってあるから喜んだこと自体が間違いではあるのだが

    「そうそう。私急病で倒れて意識も朦朧とした上で適当に歩いてたみたいで途中で倒れて親切な家の人に看病してもらってやっと目が覚めたんだよ。それでやっと家に連絡してここに来たってこと。」

    「いや流石にそれは都合が良すぎるっていうかそんな漫画の話じゃないんだからね」

    「もー本当なんだってばトワちゃん!」

    この来野の証言について玲亜は判断をできかねていた。
    確かに不自然ではあるが内容として破綻まではしていない。加えて現在魔術師が紛れ込んでいるという状況だ。魔術師にとって一般人を巻き込んでしまった際は神秘の秘匿のために記憶をいじるということは珍しいことではない。今回の失踪の原因として魔術師を考えていたためこの不自然さについては納得ができる。しかし、魂食いを是とするような魔術師であるなら一般人を返すなどという穏便な方法はまず取らないだろう。そのたぐいの魔術師に巻き込まれていたとするならばそれは
    (来野を戻すことで得があるということ…つまりは油断させるためや情報収集。)
    であれば調べなければならない。本物か、あるいは危険な状況に来野が置かれていないかを。

  • 17レアの人2019/08/15(Thu) 22:52:01ID:kwNTYzMTA(3/5)NG報告

    >>16
    「レアちゃん?なんか難しい顔してるけどどうしたの?」
    「いえその来野の言ってることがどこまで信じていいのかってことを考えてたのよ。あなたの言うことって信用できないからね」
    「ガーン、ショック!ひどいよお!」

    来野が自身へ感情を向けたその時自身の魔術回路の一部を発動し押さえつけていた能力を発動する。この魔術は東雲家に伝わるものではない。玲亜自身がいつの間にか使えるようになっていた能力。自身に向けられた感情を感知して相手の思考を読む能力だ。しかし、この能力には欠点がある

    (うーん…やっぱり読めないわ。来野は対魔力が昔から高いのよね。)

    対魔力の高い相手にははじかれてしまうのだ。ノイズで声がまるで聞こえない状態というのが感覚としては近いと玲亜は思っている。

    (ノイズだけね…ただ…ノイズに混じって変な音も聞こえてるわね…ちょっと対魔力が下がってるのかしら?……近いのだと動物の唸り声…?)
    「レアー拗ねてるからフォローしないとまたしばらく来なくなるぞー?」

    都羽の声にハッと気づいてみるとどんどんと落ち込んでいく来野の姿があった。

    「もう冗談よ。まあ体調悪いなら気を付けなさいな。」
    「冗談にきこえなかったんだけど?」

    拗ねる来野。ああなんだかこの騒々しさがなつかしい。ほんの数日前のことだったと思うのにまるで数年も前のことのように感じる。とりあえずこの普段通りの感じからして偽物であるという可能性はないように感じた。あとは何か魔術で悪いことをされてないかの確認であるがこれに関しては自分が見るよりも監督役に任せた方がいいだろう。

  • 18レアの人2019/08/15(Thu) 22:53:00ID:kwNTYzMTA(4/5)NG報告

    >>17
    「まあまあそういわずに、そういえば来野。ちょっと耳貸して?」
    「ん?なにさ?」
    「そうそう、『放課後に教会にあなたは行きなさい』」
    魔力を込めて命じる。
    「……うん…わかった。……っとそういえば先生に呼ばれてたんだった!ごめんねレアちゃんトワちゃん。またすぐ後でね!」
    と暗示にかかった反応を返すといつも通りに戻り走り去っていく来野。
    「まあなんだ、元気そうでよかったね来野は。」
    うんうんとうなづきながら言う都羽。
    「そうね。」
    相槌を打ちながら次のことを考える。
    (軽い暗示をかけてみたけどあっさりとかかった。やはりこれは魔術師が化けてるということはないといってもいいの?でもとりあえず監督役に相談しないとね)
    「ごめんちょっと電話してくる。」
    そうして都羽と別れ携帯電話で監督役に電話をかける。
    「もしもし、ああ東雲のお嬢かどうした?」
    「さっき魔術師の手で行方不明になったと思われていた子が発見されたの。それで一般人の被害者としてその状態の調査と保護を申請するわ。放課後に教会に向かわせるから対応して。以上。」
    「は?おいちょっとま(ガチャリ」
    なにも反論をさせずに言いたいことだけ言って電話を切る。
    必要以上のことはあの監督役と話したくはなかった。
    玲亜の学園の長い朝はようやく終わろうとしていた。

  • 19レアの人2019/08/15(Thu) 22:53:30ID:kwNTYzMTA(5/5)NG報告

    >>18
    とりあえず学園朝パートはうちは終了です

  • 20ルキウス陣営2019/08/18(Sun) 08:57:35ID:EzNjQxNzA(1/4)NG報告

    うおおstageだぞー

  • 21ルキウス陣営2019/08/18(Sun) 08:57:49ID:EzNjQxNzA(2/4)NG報告

    >>20
    (青銅の乙女……青銅の乙女……)
    バーサーカー、タロスの中でそんなワードが駆け巡る。方喰のサーヴァント、アヴェンジャーはもうタロスに口を開く事はなく、ずっとマスターの傍らで無言を貫いている。
    (どったのタロスちゃん。どったのねぇ、どったの)
    (いえ、青銅の乙女、とアヴェンジャーは言いました)
    (うぅん言ったね。良いネーミングセンスだ、思いつかなかったよ俺……かぁぁ、咄嗟にクッキー出しちゃったけどもうちょっと段階踏むべきだったかなぁ)
    (マスター、乙女、だそうです)
    楽しげに語るカフカスに、タロスは上ずった声で言った。自身の中で、アヴェンジャーの言葉に対する返答が見つからない。
    乙女、確かにタロスという存在は女性として作られた。間違った表現ではない。青銅、それも確かだ。
    言葉にし難いむず痒さがあった。カフカスは何度もタロスの事を可愛いと言ってきたが、マスター以外の他人に面と向かって言われるのは、少しばかり感触が違う。
    (マスター、なんだかおかしな気分です)
    (どんな気分?)
    (とても、とてもムズムズします)
    (ふむふむ、人はそれを「嬉しい」と言う。タロスちゃん、嬉しいんだよ。人に褒められたのが)
    嬉しい、つまり、喜び。
    タロスを、恐ろしい機械ではなく女性と、乙女と認められた、その喜び。それがこの、ムズムズなのか。
    (乙女……嬉しい……私は嬉しい……?)

  • 22ルキウス陣営2019/08/18(Sun) 08:58:05ID:EzNjQxNzA(3/4)NG報告

    >>21
    「……彼女、固まっているが大丈夫か?」
    方喰が不安げな声色で尋ねてくるのも無理はない。カフカスの傍らに座るタロスは石像の如くピクリとも動かないだけでなく、双眸はじっと虚空を見つめたままでいる。時が止まっている、と言うべきか。
    カフカスはいやいや、と手を振り、
    「少しこのままでいさせてやってください。ちょっと、ホワホワしてるとこなんです。それより方喰さん、折角こうして同じテーブルについたんですからお話でもしましょう?たとえば、どうしてこの聖杯大会に出場したのか、とか」
    カフカスの問いに方喰は少しばかり口を閉ざし、
    「……特に、目的はない。息抜きでここに来た」
    「ははぁ、息抜きですか」
    「そういうお前こそ、目的はあるのか?」
    仮面越しに、方喰はカフカスを凝視する。得体の知れない道化師の腹の内を、探りたいと思ったのだろう。
    カフカスは頬を掻き、それから苦笑いする。
    「実を言うとワタクシも、方喰さんと似た様なものなんですよ。ああいや、方喰さんも息抜きなんていうんですから普段から大変なんでしょうけども。ワタクシ優勝してどうこうなんて考えてなくて……」
    「考えて、いない?」
    首を傾げる方喰にカフカスは頷く。
    「ワタクシ、ただのピエロですから。人を笑わせる事、喜ばせる事が大好きなんです。でも普通のショーだけじゃなく、もっと凄いショーもやってみたいなって。だから聖杯大会に出場して、サーヴァントと一緒にお客さんを喜ばせたいんです。なので、こうして大会に出場している時点で願いなんて叶っている訳なのですよ」
    「……分からん奴だ」
    かぶりを振る方喰に、そりゃそうだよな、とカフカスはまた頬を掻き、困った風に眉をへの字に曲げた。

  • 23ルキウス陣営2019/08/18(Sun) 08:58:30ID:EzNjQxNzA(4/4)NG報告

    >>22
    「ワタクシのショーでみんなが喜んでいる姿、好きなんです。子供が目を輝かせて、笑顔でいてくれる。ご両親に手を引かれながら、ショーのここが凄かったとか言いながら帰っていく。それを見ているとたまらなく嬉しくて。ちっぽけな事かもしれないけど、それでも誰かがワタクシのショーで元気になってくれるんだって」
    普段も饒舌だが、この時のカフカスは少し違っていた。つい熱が入って、自分の喜びと言うものを方喰にはっきりと表現したいと思った。それはきっと傍らのタロスが喜びに触れ、感情というものを確かに認識する姿を見たが故の行動だ。
    子供、ご両親。そう言っている時の方喰はほんの少しだけ、カフカスの話に耳を傾けている様だった。

  • 24愉悦部inクローディアァ!2019/08/19(Mon) 22:59:52ID:AzMTM3NDE(1/9)NG報告

    「ハァ……、ハァ……!」

     森の中、幼い少年が逃げている。そう、これは過去の夢だ。私――、ゲルトラウデ・アーレがサーヴァント:ライダーの過去の夢を俯瞰して見ている。
     その少年は自らの身を襲った不可解としか言いようがない現象に混乱しながら追手から必死の思いで逃げていた。齢にして10歳ほどか。
     事の発端は彼が先ほどまで東ローマ帝国の宮廷で人質として過ごし始めていたことに起因する。人質である以上死なれては困るし、狭苦しいとはいえある程度の保証を得て軟禁生活をしていた。ふと。そう、なんでもなく扉を開け中に入った先がい面森の中というものであり、自らが入ってきた扉も跡形もなく無くなり、途方に暮れながらも森に出て街道に出れば誰がしかにここが何処なのかを教えてもらえるだろうと当てもなく彷徨っていたところを野生の狼の群れに遭遇した、というだけの話。
     これでも王子として剣の手解きは受けていた、はずだった。しかし、異様に強い狼達に負傷を許し、逃走を余儀なくされていた。

    「どうして、どうして僕がこんな――、うわっ!?」

    ぬかるんでいた地面に足を取られ、近い狼達の遠吠えを青ざめた顔で振り返りながら保々の体で木の元まで這いずり、とうとう包囲されてしまう。

    「ッ……!――、――?」

    飛び掛かられ、もはやこれまでかと頭を押さえたものの、少年はいつまでもたっても来ない痛みに疑問を抱く。そして。

  • 25愉悦部inクローディアァ!2019/08/19(Mon) 23:00:47ID:AzMTM3NDE(2/9)NG報告

    >>24
    「おい」

    声が聞こえ、顔を上げる。

    「生きてるか。坊主」

    半ば白髪が生えている壮年の男が狼達を瞬く間に切り倒していた。それに対し、なんとか返答を返し、差し出された手を取り、握り返す。

    「それで、お前さんの名前は何なんだよ。小奇麗な身なりをしておきながらあんな森にいるなんてなぁ」

    「……僕を、本当に知らないのですか」

    ひとまず野営を取り、火の番をしながら男が問いかける。

    ここがベルンであると知って、自分の父が治めている国であり、聞いた話ではまるで知らない他人が治めていることを知って。ならば、と。ここで法螺話にしかなりはしない本来の
    名を明かした所でより信用されなくなるだけだ。なら。

  • 26愉悦部inクローディアァ!2019/08/19(Mon) 23:00:58ID:AzMTM3NDE(3/9)NG報告

    >>25
    「……ディートリッヒ。それが僕の名です」

    「――はぁん。ま、いいさ。行く当てなんざないんだろう?なら俺の所に来るがいい。最も、ただで面倒なんか見る気は無いが、な」

    眼鏡の奥で瞳を細めながら何やらほくそ笑むように口元を緩めながら自らの元に来ないかと誘いをかけた。

    ――これが、一つ目の運命。

    「ん……」

    眠気を覚ますように声を上げながらゲルトラウデは目元を擦りつつ上半身を起き上がらせる。

    (朝から嫌な夢を見た……)

    かつて失ったものを取り戻そうとするのではなく、縁を切る為に聖杯を求める。理解が出来ない。
    昨夜喰われた肩を擦る。止血をし、専用の塗り薬を処した程度で本格的な治癒魔術などはしていないが、今はこれで十分。
    さて。今日はどう行動するか――。

  • 27ルキウス陣営2019/08/21(Wed) 22:55:39ID:g5MTk3ODg(1/5)NG報告

    >>3の続き行きます!

    「ひひひひひひ、ひぃひひひひひ!」
    笑みが止まらなかった。腹の底から湧き出すこらえきれない衝動と欲望が、声となってアサシンから漏れだす。
    森林に潜むその体躯は、ヒトのカタチこそとどめているが実質獣のソレに等しい。まるでそれが本来の形であるかの様に四つん這いになりながら、アサシンは自分めがけて飛んでくる木槍を素手で掴み取ってみせる。
    「ひぃひひひひひ、ヒャハハハハハハ!弾きやがったなオレの槍ィ!おもしれぇ、おもしれえじゃねぇかよォ!」
    アサシンにとって、自分以外の全てが獲物と言えた。壊し、犯す。彼からすれば他人とはそのまま「自分とは違うナニカ」でしか無い。だから壊す事に少しの躊躇も無いのだ。
    木々の合間を駆けながら、マスターである少女を守りながらアサシンの攻撃を受け続ける敵サーヴァントを見据える。獲物からしてセイバーであろうという事は察せられる。
    「ひひひぃ、健気だなぁオイ!マスターを守る為にそこから動かねぇのかよ!でもよゥ、それってつまるところ、か弱い女の子を助けにくる正義の味方でも現れねぇ限りよォ!」
    木の幹を足場に跳躍。セイバーの頭上を飛び込えつつ、研ぎ澄まされた木槍を投擲する。セイバーはまたこれを剣の腹で受け止め、アサシンへと弾き返してくる。
    「ずゥッとこうしてよォ!俺様にマスター狙われながら戦わなきゃいけないんだぜぇ!楽しみだよなぁ、テメェがマスター守り切れなくなるその瞬間ゥ!」
    また、槍が弾かれる。返答一つせず、鉄面皮を貫き通すセイバーにアサシンは舌打ちしつつも、このままでは自分も危ういという事に苛立っていた。
    こうして槍を投げ続けても、膠着状態が続く。ジリ貧となれば、セイバーがいつ畳み掛けてきてもおかしくは無い。
    「アアァ、早くぶっころしてぇなテメェら!特にその後ろで縮こまってる女が特にィ!柔らかそうな身体してるじゃねぇか、真っ赤に染めてやりてぇなぁぁ!!」

  • 28ルキウス陣営2019/08/21(Wed) 22:56:05ID:g5MTk3ODg(2/5)NG報告

    >>27
    畳み掛けるのなるば、それはセイバーが先であってはいけない。戦いの主導権を得ねばならないのは、地形を利用して戦えるアサシンだ。
    持っている槍を全て投擲してセイバーの気をそらし、その隙に地上へと降り立つと、アサシンは傍らの樹木の幹に腕を突き刺した。
    「ギギギギギィィィィ!!」
    獣の咆哮と呼ぶべき絶叫をあげながらアサシンが力を込めると、大地に張られた根は容易く引き剥がされ、5メートルはあろうかという木は即席の槍となった。
    サーヴァントに筋力をもってすれば、樹木程度ならば容易く引き抜ける。高ランクの怪力クラスを持っていれば尚のことだ。
    「死んじまえよォォォォォオォ!!!」
    マスターを守るべくセイバーがアサシンの前に立ちはだかる。だがアサシンからすればどちらでも良い。このジリ貧を打開するに必要なのは驚きと、焦りと、そして勢いなのだ。
    細身からは想像もつかないほどの力強いフォームと共に、アサシンは木槍をセイバー目掛けて全力で投げつけた。
     

  • 29委員会【onSTAGE&島狂代行】◆O0PRisauvg2019/08/24(Sat) 13:26:25ID:U3MjY1NzY(1/9)NG報告

    アメリカ合衆国ネバダ州スノーフィールド市を舞台にした第一回聖杯大会の続きで御座います。長々とお待たせしました

  • 30委員会【onSTAGE&島狂代行】◆O0PRisauvg2019/08/24(Sat) 13:28:49ID:U3MjY1NzY(2/9)NG報告

    アメリカ合衆国ネバダ州スノーフィールド市で行われる聖杯大会、その模様を複数箇所、リアルタイムの映像が壁一面に設置されたモニターに映し出されている。
    今も聖杯大会運営スタッフが30人近く詰め込まれ中継映像の選定や各所への対応などに追われている。
    そして多くの人間がサーヴァント同士の異次元の戦い、その趨勢を見守る中、唐突な着信に誰もが面食らった。
    全員が全員、同じ画面を注視していた訳ではない。故に電話を掛けてきた張本人…朽崎遥が今なにをしたのかも画面越しに把握しているスタッフも勿論いた。
    それは令呪そのものを魔力資源としたサーヴァントへの支援である。宝具などの使用で大量に魔力を必要とするなど過去の聖杯戦争のデータや以前に開催された聖杯大会でも何度か見られた使用例でもある。だが

    「リタイア…だと……!?」

    そもそも令呪とは何か。かつて冬木の地で興った魔術儀式「聖杯戦争」に於いて始まりの御三家と呼ばれる大家のひとつ、間桐家が生み出した大魔術……その効果は聖杯により呼び出された規格外の召喚獣、人類史に刻まれた功罪が落とした影、サーヴァントに対する絶対の命令権である。
    聖杯戦争に参じマスターとなった者は三回だけという制限はあるものの、この命令権があってこそ従者の主人でいられるという仕組みだ。
    中には令呪に対抗できるサーヴァントもいるとのことだが……マスターの意に沿わないサーヴァントの行動、、暴走を抑制するために生み出された魔術である。
    そして、神代古代の大英雄を意のままに操る力を秘めた令呪はそれそのものが莫大な魔力の塊でもある。
    つまりこの絶対命令権をすべてサーヴァントのために費やすということは指揮権の放棄に他ならない。暴走を看過するという事だ。

    リタイアだって    バーサーカーはどうするんだよ
      こんな時所長はどこ行ってるんだ       オイオイオイ
    ヤバいってコレ   ここから必殺の超宝具発動じゃないの
     救急ならスタンバイできてますけど

    ーcont.ー

  • 31委員会【onSTAGE&島狂代行】◆O0PRisauvg2019/08/24(Sat) 13:31:33ID:U3MjY1NzY(3/9)NG報告

    一気に騒然とした中でキャロライン・ブロックは所長代理として決断を迫られる。
    そもそもが大会規則において降参を申告する場合はサーヴァントの自害を以って成立される。当然だ。制御不能になったサーヴァントを野放しにしたままで何がリタイアなのか。
    だがここで断ればコイツがいったい何をしでかすか…………
    そこへスマートフォンに着信が入る。[Nicolas]の表示に思わず手に取った彼女は第一声にどんな悪態を吐いてやろうかと一瞬考えた故に先手を譲った。そして言葉を失った。

    通話を終えた所長代理は決断する。否、決定を通達する。「バーサーカーのマスター、朽崎遥のリタイアを受理しなさい」と。



    「クッ……埃及のふぁらおと言ったか。確かに凄まじい、が。これでは助太刀も成らんぞ」

    宝具『トゥト・アンク・アメン』により砂嵐と化したツタンカーメンがザッハークに襲いかかる!
    本来三月のアメリカ合衆国、ネバダ州は快適な季節であるのだが……そんな事も忘れさせる熱砂が!熱風が!邪智暴虐の人竜を襲う!!
    もはや助勢など不要と言わんばかりの攻勢は后羿、山中鹿之介、アイエーテスの三騎を、そして背を向け走る蓮見静香と小脇に抱えられたクローディア・スチュアートを確実に分断した。
    嵐の只中にひとり取り残されたザッハークはこれを引き裂かんと攻撃する。それは対城クラスにも分類される大規模攻撃を可能とする宝具『クリンタ』による魔力砲撃。
    だがその何れもが嵐の中に消える。それだけだ。
    手応えがないと分かると一転、大跳躍を試みる。それは魔力放出を用いた人ならざるサーヴァントの全力跳飛。だが、だがだが!

    「無駄だ、蛇よ。この姿の余に貴様の攻撃は通じぬ。そして逃さぬ。貴様はここで朽ち果てよ!!」
    ーcont.ー

  • 32委員会【onSTAGE&島狂代行】◆O0PRisauvg2019/08/24(Sat) 13:32:58ID:U3MjY1NzY(4/9)NG報告

    嵐の壁に弾き返され地面に叩きつけられるザッハーク。身体中には大小様々な傷から血が流れている。

    「へっ……面白え!だがな、殺りようは幾らでもあるんだよ!」

    常人では、並みのサーヴァントではもはや立つ事すら不可能であろう神砂神嵐の集中攻撃を受けながらも立ち上がり不敵に嗤うザッハーク。嵐の中で負った傷は既に癒えている。
    構えた両の掌に渦巻く邪悪なる魔力の奔流は次第に形を変え取り巻く砂嵐に向かって飛翔する!

    「アメン=ラーの化身たる今の余にその程度の攻撃、なんど繰り返そうと…」

    広げた掌を握り拳を作るザッハーク。それを合図に砂嵐の中に消えた魔力の矢が

    「『クリンタ』はこう使う!!」

    掛け声と共に爆裂する。だがそれがどうしたというのか。もはや肉体という実体のない自分相手になんの意味があるのか。
    そう思った。思ってしまった。この時、もし相手の意図に気付けていれば回避する手立てもあっだろう。

    砂嵐の勢いが徐々に弱まっていく。収束していく渦の中心に膝をつき肩で息をするツタンカーメンの姿が少しずつ形成される。

    「貴様、いったい…なにを………」
    ーcont.ー

  • 33委員会【onSTAGE&島狂代行】◆O0PRisauvg2019/08/24(Sat) 13:35:53ID:U3MjY1NzY(5/9)NG報告

    「へっ、良いぜ。教えてやる。テメェが喰らったのはな、毒さ
     テメェは確かに嵐そのものになったんだろうよ。それじゃあ当てられやしねえよなあ…
     だがな、 避けることも出来無くなっちまったんだよ。」

    肌には青黒い線が浮き上がり病苦どころではない苦しみようだ。

    「なぁツタンカーメン? 悲劇の少年王? んん?
     二十も生きてない小僧と俺様じゃあ頭の出来が違う訳よ。分かる?
     千の魔術を操る俺様とォ、ひとりで戦おうなんざ思い上がりだったなア!!」

    ツタンカーメンの腹部にザッハークの脚撃が叩き込まれる。

    「余の、名前を……」
    「……まぁなア。つーかあの黄金のマスク見たら誰だって分かるだろうよ。
     ファラオが聖杯に何の様だと思ったが、テメーあれだな?行けなかったな?死後の国っ奴に。
     お歴々は神王から神霊に召し上げられちまったせいで聖杯戦争にゃ呼ばれねえっつうじゃねえか。
     でもよぉ、生半な奴は…いわゆる現世に未練を残してって奴だなぁ!」
    ーcont.ー

  • 34委員会【onSTAGE&島狂代行】◆O0PRisauvg2019/08/24(Sat) 13:36:27ID:U3MjY1NzY(6/9)NG報告

    「よくもまぁペラペラと……」
    「おっと、ああそうだな。まだまだ最悪を見せなきゃいけねぇ奴がごまんといるんだ。構い過ぎちゃ
    「そこまで、知ってる、なら……十分だ」
    「あァン?」
    「『秘匿せざる者の死/アルム-ト ジャナ-ヒ-ヤ アレイク』」

    『王の紋章』に続く宝具の連続解放。それは血を含む唾であった。だが必中致死の絶矢となりザッハークの額を貫く。
    そして白目を剥き仰向けに倒れるザッハークに目もくれず立ち上がりその場を去ろうとするツタンカーメン。うわ言のように何かを口にするが判別できた者は居ないだろう。その呪毒に侵された身体は足取りすら不確かだ。数歩、1mも進まない間に俯せに倒れ込んでしまう。
    顔面から突っ伏し大きな音がすると同時に嘲笑が響いた。

    嗤いと共にゆらり、立ち上がったザッハークはやはり傷ひとつない。確かに脳天を貫いた筈なのに。

    「だから言ったろうがぁ! テメェと! 俺とじゃあ! デキが違うってなア!」
    ーpassー

  • 35stage讐陣営【大罪戦争ss】◆H2jQDESDK22019/08/24(Sat) 21:36:45ID:Y5NTE4NjQ(1/2)NG報告

    短いですがstage更新でーす

    『どう思う?アヴェンジャー』

    カフカスの話に相槌を打ちながら念話でアヴェンジャーに問いかける。

    『ふむ、悪人ではなさそうだ』
    『なるほど、「悪人ではなさそうだがこれが演技だとすると相当の手練だから完全に警戒を解くのは早い」といったところか?』
    「む…」

    アヴェンジャーの言葉の意図を読み解いた菫にアヴェンジャーが小さく声を上げる。

    『どうした、そんなに驚いて。私に考えを読まれたのが意外か?』
    『そう…だな…』
    『しかし前情報無しにお前がそんな評価を下すとはな。あの噂はデマではないのかもしれないな』

  • 36stage讐陣営【大罪戦争ss】◆H2jQDESDK22019/08/24(Sat) 21:36:58ID:Y5NTE4NjQ(2/2)NG報告

    >>35
    『噂とは何だ?』
    『詳細は分からんが聖杯戦争に参加して生き延びたらしい。大会のようなレギュレーションも無い聖杯戦争にな。故に一部では「聖杯戦争を生き抜いた狡猾な男」とも言われている。そういえば時計塔にも似たような評価の男がいたな』
    『ふむ、成程な…』

    アヴェンジャーがカフカスの顔をマジマジと見詰めると少々困惑気味にカフカスが首を傾げる。

    「あのー、ワタクシの顔に何か?」
    「いや、何でもない」
    「アヴェンジャーはピエロというものに馴染みが薄いそうだ」

    菫のフォローを聞いたカフカスがぱっと顔を明るくする。

    「そうでしたか!でしたら是非ワタクシのショーをご覧になってください。きっと笑顔になれますよ」
    「うむ、では次の機会を楽しみにするとしよう」

  • 37第一回槍陣営◆2qny/qsKfA2019/08/24(Sat) 21:47:25ID:QzMjg1MjA(1/3)NG報告

    >>34
    「まだ耐えるか、狂獣……!」
     砂嵐が晴れ、視界が開ける。
     その先に見えた光景に、遠間より様子を伺うのみだったランサーは舌打ちした。
    (先の攻撃とて尋常なものではない。仮に拙者が呑み込まれておれば、なす術もなく討たれていた。だが、こ奴は――)
     こちらに背を向け、哄笑し続けるその姿は一見隙だらけのようでもある。だが、ランサーは一歩も踏み出せずにいた。
    『近づけば殺.す。死にてえのなら踏み入れてみせろ』
     言葉もなく、総身で放つ無言の威容。かつて熱砂の大地に在り、暴政をもって民を虐げ続けた王者の圧力はそこにいるだけで戦場の脅威と成る。
     加えてランサーはあくまで近世の英霊。いかに修羅場を潜り抜けたと言えど、神代に君臨したバーサーカーを仕留めるには到底及ばない。
     それを知ってか知らずか、悠然とバーサーカーは満身創痍の乱入者に迫る。そのまま、右の拳を大きく振り上げた瞬間。

    「――させませんよ、暴君」

     上空から、左右から、そして背後から。
     あらゆる角度で光条と化した矢が放たれ、バーサーカーに降り注ぐ。

  • 38第一回槍陣営◆2qny/qsKfA2019/08/24(Sat) 21:47:54ID:QzMjg1MjA(2/3)NG報告

    >>37
    「チィ……そういや、手前もまだ残ってやがったな!」
     バーサーカーも黙ってはおらず、乱入者よりもう一人の――そして、本来のアーチャーに標的を変える。
     自らに向け放たれた無数の矢。その全てを再び宝具をもって吹き飛ばした。
    「ハッ! 馬鹿の一つ覚えがいつまでも通じるかよ! このまま、森ごと跡形もなく吹っ飛ばして――!?」
     口上の途中、バーサーカーの身体に衝撃と苦痛が走る。
     見下ろせば、背中か右腰にかけ槍が突き刺さっていた。大した業物にも見えない、素朴な拵えの長槍。
     舌打ちしつつ、バーサーカーは引き抜こうと手を伸ばす。
     だがそれより早く、投擲者たるランサーの声が響き渡った。

    「『槍よ、我が七難八苦に応えたまえ』――爆ぜよ、我が愛槍!』

     振り返れば、拝むように両手を合わせたランサーがいた。
     そしてその両手より、魔力が槍へ流れ込み――次の瞬間、盛大に槍が爆散した。
    「グッ、ガァアアアアアア!!」
     最早人のものとは思えぬ絶叫を上げ、悶絶するバーサーカー。
     内側からの爆発は、見事にバーサーカーの肉体を吹き飛ばしていた。腹部に大穴が開き、常人であれば即死する程の致命傷。
     そう。相手が常人であったならば。
    「こっ、のっ――ク.ソガキがぁ!」
    「ぬうっ!?」

  • 39第一回槍陣営◆2qny/qsKfA2019/08/24(Sat) 21:48:25ID:QzMjg1MjA(3/3)NG報告

    >>38
     右腕を振るい、ランサー目掛けバーサーカーは衝撃波を放つ。
     衝撃波自体は大した威力ではない。しかし、圧力に負けバーサーカーより大きく引きはがされてしまう。
     その間にもバーサーカーの肉体は急速に再生・回復が進められており、先の傷が塞がりかけていた。
    (何たる迂闊か! このままではせっかくの好機が)
     己が失態に舌打ちしつつ、ランサーは再度距離を詰めようと跳躍しかける。
     が、その直前。彼の意識は新たな気配を捉えた。
     先の砂嵐と同様、あるいはそれ以上の尋常ならざる魔力圧。
     それは、バーサーカーがいる場所からさらに奥より漂っていて――



    ここでまたパスします。次は監獄長さんという事で

  • 40委員会【onSTAGE&島狂代行】◆O0PRisauvg2019/08/25(Sun) 14:08:22ID:g2ODg1NTA(7/9)NG報告

    stage、ヴィヴィアンvsオズの続きを投下します。とても短いです

  • 41委員会【onSTAGE&島狂代行】◆O0PRisauvg2019/08/25(Sun) 14:09:42ID:g2ODg1NTA(8/9)NG報告

    >>6
    手にした宝剣、クラレントに魔力を送る度に赤色をした雷が迸る。
    これが伝説に謳われた王殺 しの魔剣……ッ!! これならば!
    運命は我に味方したと強気になったヴィヴィアン・ビリジアンは脇目も振らず一歩踏み出そうとする。
    だが見据えた先のアーサー王は悠然と

    (なんだアレは? 竪琴、か?)
    「響け、『フェイルノート』……」

    それは如何なる魔技か、音波は不可視の斬撃となり不忠の騎士を襲う。

    「あ、ガアア?!!!?!!」

    咄嗟に身を守る様に構えたクラレント、それが苦痛の声に呼応する様に赤雷を周囲に飛ばすが音の攻撃を全て防ぐことなど出来はしない。
    鎧を失った今のヴィヴィアンには苛烈過ぎるダメージだ。

    ーcont.ー

  • 42委員会【onSTAGE&島狂代行】◆O0PRisauvg2019/08/25(Sun) 14:10:29ID:g2ODg1NTA(9/9)NG報告

    >>41
    (何かは分からないが、、守っていてはやられる……!)

    空高く叛逆の騎士の象徴たる剣を掲げる。

    「ここまで来たんだ……このままハイそうですかと負けるつもりはないんだろ。……モルドレッド!!!」




    とうとう幕引きも近い。■■■■■■■■■は立ち上がる。満身創痍の身体だがその事を感じさせない余裕のある動きだ。


    さあ、仕上げをはじめましょう。

    ーpassー

  • 43ガイ・フォークス2019/08/26(Mon) 23:23:26ID:U3MzQ3MzA(1/4)NG報告

    伏神の続き、投稿します。

  • 44ガイ・フォークス2019/08/26(Mon) 23:24:27ID:U3MzQ3MzA(2/4)NG報告

    >>43
    おもわず短く口笛を吹いた。

    ここがあの素敵な館だった場所か!ミルテの花とバラで満たされた庭は見る影もなく、部屋はまるで十匹の鳩に突かれた雀のようなありさまだ。彼女はどうやら相当なダイヤのクイーンらしい。

    真面目な少女に手を伸ばすのも悪魔の務めと、初日に会ったお嬢さんの生家を突き止めてはみたものの昨日は全く行き会えず。
    それならばと続けて2日目訪れたが・・・・・・荒れ果てたという言葉すら生ぬるい、徹底的に破壊された様子に、逆に感心を覚えた。
    いや、まあ、全力を出させないための精神攻撃としてはそれなりに効果的なんだろうけどさあ・・・・・・なかなかないぜ?悪魔すらドン引かせる奴らがこれだけ集まる町ってのは。

    ひとしきり見て回ったあと、どうやらこれは帰ってくる見込みは無さそうだと判断してリビングから立ち去ろうとしたとき、背後から錆びた蝶番のような声が飛んできた。

    「あれぇ、先客がいんじゃん。ブンブンハロー!このイカれた世界へようこそ!!」
    「なっ――!?」

    慌てて振り向く。
    いつの間にか、薄い月明かりに照らされた窓に、真っ黒なレインコートに身を包んだガスマスクの人物が座っている。
    気配もなく現れたそいつに、俺は警戒するよりも先にしばらく目を奪われた。
    おお、ちょっとサインが欲しいかもなくらいに見本のような怪人だ・・・・・・!

    怪人はケケケと笑いながら、こちらの反応を全く気にすることなく(あるいは、いかついマスクで表情がわからないためそう思ったのかもしれない。)、十年来の友人のように近づいてきた。

  • 45ガイ・フォークス2019/08/26(Mon) 23:24:53ID:U3MzQ3MzA(3/4)NG報告

    >>44
    「おお、よく見たら同類じゃん。ヘイ、アミーゴ!あんた一体どこ産?クラスどこ?じゃなかった、何のクラス?――わわわ、ストップストップ、撃たないでプリーズ!ああでも、銃を向けてるっていうことはアーチャーか」
    「・・・・・・それがどうした?」
    「あんた、アーチャー。わたし、アサシン。お互い人外っぽい感じの上に、クラスの最初の一文字まで一緒じゃん。これはミラクル、ハプニング。運命感じちゃう!」
    「いやいや、さすがに同類にするなって。ちょっと複雑な身の上であることは自覚してるが、お前ほどじゃないわ。煙で満たされた杯でも、面白半分に飲み干す質だろお前」

    そういいながらも、俺はこの変人にどことなく親近感を覚えていた。
    それは、これまで会ったどのサーヴァントよりも『こっち側寄り』の存在だと感じていたからかもしれないし・・・・・・単にここ数日で珍獣に会いすぎて耐性が付いているからかもしれなかった。
    そんなこちらの気持ちを知ってか知らずか、怪人は俺の音楽プレイヤーをさっと奪うと、さも当然かのように肩に手を回してきた。
    そして、それを顔より少し高い位置に構えると――

    カシャァ!

    「そう言わないでさ。友人も被害者も多い方がいいっていうじゃん。実際、なんか仲良くやれそうだし。しょうがない、本当は家主の絶望顔を見てひとしきり笑いたかったけど、おいしいところは友情の証に、あんたに譲るぜブラザー」

    音楽プレイヤーをひょいと投げてよこした次の瞬間、アサシンは影も形もなく消えていた。
    ・・・・・・なんというか、未知との遭遇っていう感じだ。
    端末には一枚の写真。姿も思い出せなかった怪人と俺が肩を組んでいる。そしてその下には鮮やかな色の文字で「ズッ友(はぁと)」の文字。
    この出会いはビールの後のワインか?それともワインの後のビールか?
    まだ明らかではないが、言えることはただ一つ。どちらであっても、グラスを満たさなければ酒は飲めないってことだ。

  • 46ガイ・フォークス2019/08/26(Mon) 23:25:10ID:U3MzQ3MzA(4/4)NG報告

    >>45
    以上です。

  • 47ルキウス陣営2019/08/28(Wed) 11:07:30ID:A1ODk2OTI(1/3)NG報告

    stage更新です

  • 48ルキウス陣営2019/08/28(Wed) 11:08:04ID:A1ODk2OTI(2/3)NG報告

    人だ)
    カフカスは満面の笑みで何度も方喰へと頷いては料理を口に運ぶ。嬉しい気持ちの時に食べる料理ほど美味しいものは無いのだ。
    きっと方喰とアヴェンジャーの前で楽しいショーをしよう。そうして彼女が笑顔になってくれる事がカフカスの全てなのだ。
    (マスター、嬉しそうですね)
    ようやく意識を取り戻したタロスは、ウキウキなカフカスに声をかける。今日一番の嬉しそうな笑顔をしているのだ。
    (そりゃもちろん。誰かを笑顔にする事って凄く嬉しくて、生き甲斐を感じるんだもの)
    カフカスが方喰に言っていた事(硬直していたが聞いてはいた)を思い出す。
    「誰かがワタクシのショーで笑顔になってくれる」
    (マスター。誰かを笑顔にするのは、楽しい事なのですか)
    (うん、楽しい。凄く楽しい。いつかタロスちゃんにも教えてあげるよ!)
    タロスは自分の両手に視線を落とし、肌色に塗られたその下の青銅の肌をじっと見つめた。
    何人もの人間を屠った、血で染まった両手。
    こんな手で、こんな自分で、誰かを笑顔にする事など出来るのだろうか。
    タロスはマスターに尋ねたいと思った。自分は果たして、誰かを幸せにさせられるのかと。
     
    「ところでワタクシ、アナタともお話をしてみたいんです。神野さん」
    唇を水で湿らせつつ、カフカスはサーヴァントを傍らに置いたまま沈黙を貫き続ける男へと視線を向けた。
    神野幸長は席に着いてから口を開く事もなく、機械的に食事を続けていたが、名を呼ばれてゆっくりとカフカスと向かい合う。
    彫りの深い顔、底なしにも思える瞳がカフカスの顔を凝視してくる。胃がぎゅっと握られた様に痛む。

  • 49ルキウス陣営2019/08/28(Wed) 11:08:58ID:A1ODk2OTI(3/3)NG報告

    >>48
    ああ、本当にそっくりだ。なんていうか、雰囲気がそっくりだ。あの人に)
    カフカスは嫌でも「彼」の事を思い出してしまう自分に呆れながらも、しかしそうなるほどに強烈な威圧感を放つ神野に緊張していた。
    『私は世界を救いたい。たとえこの方法が間違っていようとも、誰も苦しまない様にしたい』
    (ああ、くそ。ダメダメ、フラッシュバックはお呼びじゃ無いぞ!)
    ぶり返してくる記憶を頭の隅に押しやり、カフカスは笑みを浮かべながら神野へと語りかける。
    「神野さんは、この大会にどんな目的で?」
    この時点でカフカスは自分がやらかした事をなんとなく自覚していた。
    神野に威圧され、「彼」を思い出して。
     
    (あ、ヤバい。『笑えてない』)

  • 50第一回戦弓陣営2019/08/30(Fri) 14:01:23ID:g4NjAyNTA(1/7)NG報告

    「まさか、あの死に損ない……!」

     膨大な魔力の奔流は、ツタンカーメンの撤退した地点から発せられていた。
     神罰の砂嵐──その中軸にて神威の魔力がとぐろのように渦巻いており、巨大な何かを形成しようとしていた。
     みすみす逃してしまい、ランサーとアーチャーの妨害で僅かな時間を与えてしまったツケが回る。
     バーサーカーは只々苛立ちを募らせ、自らの周囲を移動しながら矢を射るアーチャーを煩わしげに『凶鳴毒唱(クリンタ)』で打ち払おうとする。

    「ちょろちょろと邪魔なんだよ!」

     高速詠唱の速度を超えた多重高速詠唱により、初動無しの殲滅魔術が周囲を覆うように拡散し、森一帯を無に帰す。
     これによりバーサーカーの周囲には障害物などといった移動を隔てるものがない真っ新なフィールドとなり、優位な地形となった。
     そして逆にランサーとアーチャーにとって移動手段、隠伏手段が失われてしまった事の表れでもあり、火力のぶつけ合いにおいても少々不利になってしまった。

    「殺れ」

     バーサーカーは砂嵐の渦へと移動する。
     しかし、両肩の蛇は逆方向にいるであろう槍兵と弓兵を標的とし、炎と毒のブレスを正確な位置に放出した。

  • 51第一回戦弓陣営2019/08/30(Fri) 14:02:09ID:g4NjAyNTA(2/7)NG報告

    >>50
    「やはりそう簡単に墜ちてはくれぬか……!」

     呪詛も含んだ毒炎を紙一重で回避し、打開策を考えるが、ブレスの猛攻により案が纏まらない。
     バーサーカーに重傷を与える事に成功した連携技は再使用不可。
     対軍規模はあるかもしれないアーチャーの通常掃射も、『凶鳴毒唱(クリンタ)』を出されてしまえば決定打に欠けてしまう。

    「彼のファラオは何やら算段あるようですが、サポートするにもあの蛇が邪魔ですね」
    「面妖な上に面倒な。先んじて両蛇の掻っ切るしかないか」
    「……一か八かですが、一つだけ私から」

     東洋の弓兵が一つだけ提案を示すと、麒麟児が可笑しなものを見るような視線を向けた。

    「本気か? その賭けは、博打にも値しない程の確率だぞ?」
    「ですが、凶王の油断を誘うには最適です」

     目が本気だと告げ、中々に渋ったランサーは即諦める事にした。

    「承知した。だが、決して墜ちるでないぞ。貴殿は、我らが陣営の主砲なのだからな」
    「重々、心得ていますよ」

  • 52第一回戦弓陣営2019/08/30(Fri) 14:03:16ID:g4NjAyNTA(3/7)NG報告

    >>51
     その言葉だけを残し、アーチャーは駆け出す。
     同時にランサーは自らの得物をバーサーカーへ向けて全力投擲した。

    「多少の無茶と無理は許してください」

     誰に向けての言葉だったかは定かではないが、アーチャーは投擲された槍の上に飛び乗り、弓を構えるという無茶振りを現実のものとした。
     ブレスを放っていた両肩の蛇たちは、突拍子のない行動に出た男に一瞬面食らい、一度だけ互いに見合ってから攻撃を再開する。
     射線上の先には突き進むだけの槍上にて、弓を構えて一歩も動かない男。
     このまま行けば蛇の攻撃は直撃確定。しかし弓兵に動きはない……その理由はもう一つの無茶振りだった。

    「出力上昇を確認。射落す」

     鉉を最大限に引き、先程までとは桁違いの魔力を充填させ、矢を放った。
     一矢だけではなく、機関銃の如き連矢の嵐。
     威力を増したアーチャーの攻撃は、ドルグワントのブレスを相殺していき、呪詛に塗れた直線上をクリアにする。
     しかし、アーチャーが相殺したのはあくまで急所になり得る箇所の攻撃のみで、僅かながら負傷し、傷口から毒と呪いが小さく侵食していた。

    「油断大敵……!」

  • 53第一回戦弓陣営2019/08/30(Fri) 14:03:46ID:g4NjAyNTA(4/7)NG報告

    >>52
     ブレスを相殺され、距離を詰められたのでドルグワントは主人に合図を送るように凶鳴する。
     ──あの宝具は撃たせん!
     多重高速詠唱が始まる前に、アーチャーは槍を蹴って凶王の背後まで急接近し矢を射った。

    「────くだらねぇな。幾度も背中を取らせると思ってんじゃねえ!」

     翠色の矢はバーサーカーの振るった腕に掻き消されてしまい、攻撃した当人は空中で矢を射った後の状態で無防備になってしまった。

    「間抜け」

     両者の距離はまだまだ離れている。
     このままでは無防備なアーチャーに『凶鳴毒唱(クリンタ)』が炸裂し、一人の陣営が脱落する──そんな未来を誰もが予想しただろう。


     ────令呪をもって命ずる。アーチャー、ゼロ距離に移動しろ。


     弓兵の姿が消える。

  • 54第一回戦弓陣営2019/08/30(Fri) 14:04:48ID:g4NjAyNTA(5/7)NG報告

    >>53
    「な──」

     刹那。バーサーカーが捉えたのは、大弓に備わっていた刃を振るうアーチャーの姿だった。

    「テメッ……!」

     バーサーカーも朽崎遥からの令呪の影響か、大幅に強化されていたので斬撃を間一髪のところで回避する。
     自身の首は取れなかった。ただ単にに“両肩の蛇が切り落とされた程度”だ。
     この程度であるならば蛇を即再生し、宝具を放ってしまえば目前の弓兵はここで退場する。
     そう思い立ったバーサーカーは多重詠唱を行おうとして──できなかった。
     ──再生速度が、遅い……!?
     ドルグワントは、断面図から肉が盛り上がろうと動くも、何かに阻害されるかのように速度が緩やかだった。

    「油断大敵と、言った筈です」

     凶王は即座に理解した。
     あの弓兵が矢ではなく、接近してまで弓で攻撃したのかを。
     弓は破魔の属性が付与されており、魔を身に抱く自身とは最悪の相性を持つ得物。よって、いくら再生力が優れている蛇であっても、弱点である武器で切り付けられてしまえば修復は遅くなってしまう。
     全てがアーチャーの思惑通りに戦況が動いた──その事実がバーサーカーを激昂させた。

  • 55第一回戦弓陣営2019/08/30(Fri) 14:05:22ID:g4NjAyNTA(6/7)NG報告

    >>54
    「このブリキ野郎が!」

     魔力を乗せた裏拳がアーチャーに迫る。
     攻撃動作後の直後であったので、防御体勢を取ろうとするも間に合わない。
     凶器が間近に迫り、直撃が免れない一撃が与えられる────。

    「ご苦労、弓兵」

     瞬間、いつの間にか接近を許してしまっていたランサーに阻まれた。

    「テメェ、どこから……」
    「拙者は最速の霊基を与えられている身。慢心が過ぎたな、暴君」

     バーサーカーの死角──真下からの登場で虚を突かれ、今度は逆に彼自身が無防備を晒す。

    「ぬんっ!」

     槍を打ち込む。
     穂先はバーサーカーの腹部の肉を穿つまでには達しなかったものの、突きの衝撃で上空へと飛ばされる。

  • 56第一回戦弓陣営2019/08/30(Fri) 14:05:47ID:g4NjAyNTA(7/7)NG報告

    >>55
    「浅いか!」
    「まだまだ!」

     弓を天に向け、連続してアーチャーは矢を放つ。
     標的はバーサーカー──腹部の槍。
     無数の翠色の矢が槍に接近し、一つが石突に命中、そして直撃した矢の筈部分にもう一つの矢が着弾、その後に続く他の矢も同様に筈部位に直撃していき、槍を押し込むように圧力をかけていく。
     そして七発目の矢が到達した時、槍はバーサーカーの肉を穿った。

  • 57スルトちゃん&マグダレーナ陣営【トーナメント&第■回&stage】◆SOkleJ9WDA2019/09/02(Mon) 19:59:14ID:Q0NDE2NjI(7/11)NG報告

    戦闘自体は剣術陣営の接触待ちになりますが、予告編的にアサシン陣営の会議シーンを。

  • 58スルトちゃん&マグダレーナ陣営【トーナメント&第■回&stage】◆SOkleJ9WDA2019/09/02(Mon) 20:01:08ID:Q0NDE2NjI(8/11)NG報告

     時刻は午後6時、俺達アサシン陣営は有名ラーメンチェーン「百楽」に来ていた。

    「豚骨醤油ラーメンと、担々麺です」

     久し振りのラーメンだ。
    俺は一番好きな豚骨醤油で、アサシンは一番辛い奴という事で担々麺。
    イギリスの飯は不味いからなあ……この機会に食べとかないと。

    「民が安価でこれだけの物を食べられるのは、良い国だな、マスター」

    「それは良かった。今はイギリスに住んでるけど、やっぱり日本が誉められるのは嬉しい」

     その側面で喚ばれた訳ではないとはいえ、王であるアサシンが満足して良かった。
    正直、あんまりお金に余裕無いから高級料理には手が出ないし、機嫌損ねるか不安だったし。
    まあそれより、久し振りのラーメンが美味しい……なんて考えてたら、アサシンの雰囲気が真剣なものに変わった。

  • 59スルトちゃん&マグダレーナ陣営【トーナメント&第■回&stage】◆SOkleJ9WDA2019/09/02(Mon) 20:02:21ID:Q0NDE2NjI(9/11)NG報告

    「さてと、マスター。状況は念話で伝えた通りだ。策は三つ程あるが……どうする?」

     そうだ、気を引き締めないと。

    「とりあえず、その策について聴かせてくれ」

    「勿論だ。まず一つ目、管理者を無力化出来る薬品を持っている陣営と同盟を組む」

     これは俺も考えてた。
    同盟相手との交渉次第とはいえ、小聖杯を手に入れる可能性は最も高いはずだ。
    しかし、そういった薬品を持っている陣営と同盟を組むまでが難しいし、手こずってる内に小聖杯を取られるかもしれない。

    「次に二つ目、適当な陣営を唆して管理者の屋敷に向かわせ、管理者の出方を見る」

     これなら、俺達は殆ど消耗しないし、漁夫の利も狙える……が、潜入した陣営がそのまま小聖杯を奪うかもしれないのが……。

  • 60スルトちゃん&マグダレーナ陣営【トーナメント&第■回&stage】◆SOkleJ9WDA2019/09/02(Mon) 20:02:59ID:Q0NDE2NjI(10/11)NG報告

    「最後に三つ目、複数の陣営を集めて同時に管理者の屋敷を襲撃し、管理者を錯乱させつつ、乱戦の勢いに任せて小聖杯を奪う」

     これは、賭けになりそう。
    他の陣営が乗る可能性は高いけど、そこから先が未知数だ。
    そんな感じで俺は考え……。

    「で、マスター。どれにするか決まったか?」

     丁度答えを決めた所でアサシンが問いかけた。
    絶妙なタイミングに驚いたけど、気を取り直してこう答える。

    「よし、三つ目で行こう」 

     そして、俺達は他の陣営を呼び寄せる為、ホテルが多くて他の陣営の拠点が多そうな中央部へと向かった。

  • 61スルトちゃん&マグダレーナ陣営【トーナメント&第■回&stage】◆SOkleJ9WDA2019/09/02(Mon) 20:08:38ID:Q0NDE2NjI(11/11)NG報告

    以上です。
    一日目の戦闘シーン、参加したい方は連絡して下さいね。
    ただ、参加しなくても、二日目の管理者邸乱戦に参加するのに問題はありません。

  • 62愉悦部inクローディアァ!2019/09/03(Tue) 12:51:24ID:kwMjE4MTc(4/9)NG報告

    「――ここがあの人狼の通っている学園ね」

    夕焼けが滲む放課後、校門の前に陣取り、帰りゆく生徒たちの波を受け流しながら目的の人間が来るのを待つ。

    (あの男、いつまでこっちを見ているのかしら)

    遠方の電柱の陰からこちらを見ているセイバーのマスターからの不躾な視線に耐えつつ、紫紺の髪をロール状に結ったテールを手持ち無沙汰のように弄っていると周囲の人間より一際背の高い今回会いに来た相手を見つける。
    そして、口元を嬉しそうに緩め近づいた。

    「こんにちは。時間、いいかしら?」

  • 63リドリー陣営2019/09/03(Tue) 13:39:30ID:U0NDYyNTA(2/2)NG報告

    「ねぇ、私たち気づかれていると思うかい?」
    「今明らかにこっち向いたしそりゃあなあ」

    電柱からゲルトラウデとイコマを見るのはセイバー陣営の2人

    リドリーは現在全身に包帯を巻き、車椅子という非常に目立つ格好だ

    セイバーはリドリーに対して疑問を投げかける

    「ク.ソマスター。あんた、"怪我したのは脚だけ"だろ?何故全身に巻く?」
    「脚の怪我だと分からせたくないからな。どんな結果でこうなったのかを悟られたくはない」

    セイバーは"あまり意味がないのでは?"という言葉を飲み込む。この男に何を言っても無駄だからだ

    「で話はいつ割り込む?」
    「彼らが話し終わってからにしようか」

    そしてまた物陰で様子を伺う、セイバーとリドリーであった……………

  • 64亥狛の人2019/09/03(Tue) 22:38:15ID:gxODE0NDM(1/9)NG報告

    もうすっかり空は夕暮れだった。
    午後の授業を終えた放課後、亥狛は玲亜からの忠告通りランサーと校内で合流した。
    今は霊体化した状態で彼の傍らに付いて回っている。

    実に安心感がある、とでも言うべきか。
    後ろ盾があるという状態は精神的な安定性を向上させてくれる。今更ながら彼女の存在の重要性をひしひしと感じざるを得ない。



    何故ならば今正に彼女が必要か否かの瀬戸際に立たされているからである。

  • 65亥狛の人2019/09/03(Tue) 22:38:58ID:gxODE0NDM(2/9)NG報告

    >>64

    「こんにちは。時間、いいかしら?」
    涼やかな声が亥狛の耳朶を震わせる。
    声がした方向に向くと見慣れない女性が立っていた。
    校門前で自分を待ち伏せしていたであろう彼女、その物珍しげな視線は亥狛の頭からつま先までスキャニングしているかのようだ。

    亥狛の獣由来の本能が警鐘を鳴らす。
    彼女は聖杯戦争に関連する者だ、と。
    「─────何か、俺に用でもあるのか?」

    と言いながら、相手に悟られないよう慎重に自身の身体を変質させる。
    変える部分は感覚器官。
    魔力を視認できるよう虹彩を弄った。
    魔力の流れを読み解く為に嗅覚を研ぎ澄ませた。
    舌を、耳を、肌を。
    全身の毛穴が広がるようにじっとりと、目に見えない部分を書き換える。

    すると早速新しい発見をした。
    魔力の反応は彼女だけじゃない。

  • 66亥狛の人2019/09/03(Tue) 22:39:26ID:gxODE0NDM(3/9)NG報告

    >>65
    すると早速新しい発見をした。
    魔力の反応は彼女だけじゃない。
    自分の位置から凡そ数十メートル離れた場所に別の魔力の反応がある。
    (───────!)
    跳ね上がる心臓は恐怖を感じた証だ。
    今現時点で敵性と思しき存在が二つ、その何れも照準を此方に向けている。

    四面楚歌。
    午後に古文で習ったばかりの四字熟語が脳裏をよぎる。

  • 67亥狛の人2019/09/07(Sat) 21:45:09ID:g0ODYxNjc(4/9)NG報告

    だいぶん、というか一年近く経ちましたがトーナメントの続きです

  • 68亥狛の人2019/09/07(Sat) 21:45:30ID:g0ODYxNjc(5/9)NG報告

    「……信じられないけど、信じるしかなさそうね」

    傷ついた敵のマスターに、理性を失った英霊を交互に見やって思案する。
    膨れ上がっていく的サーヴァントの魔力に焦燥するキャメロンの様子は演技とは到底思えない。
    怒りとともに怒張する霊格は最早サーヴァント一騎、それも宝具を有していない弓兵には分が悪い事は理解できた。

    戦乙女の末裔としては忸怩たる思いではあるが、此処は敗北を認めるのが一番安全かつ円滑な選択肢なのだろう。
    舌を噛み切りそうな顔で悔しさを呑み込む。
    「…まあ、お嬢に任せるさ」
    隣でアーチャーはポツリと呟く。
    何処か興を削がれた風な表情を浮かべながらも、納得はしているようであった。
    後は自分の気持ちが納得するだけ。

  • 69亥狛の人2019/09/07(Sat) 21:45:51ID:g0ODYxNjc(6/9)NG報告

    >>68
    手元には呪具である羊皮紙。自分が敗北する事を確約させる契約書だ。
    これに名を刻むということは敗北を魂規模で承認するという事である。

    連綿と受け継がれる戦士としての霊魂に刻まれる敗北という名の雪辱か。
    はたまた戦乙女の血筋を清らかなままに、誇りと共に死に急ぐか。
    二つに一つ。

    「───────〜〜〜〜〜ッ!!」

    殴りつけるような勢いで筆を走らせる。
    自己強制証明に己の名前を刻んでいく。
    名誉ある死より泥臭い生を掴む事を是としたのだ。
    (雪辱はいつでも晴らす事は出来る、でも死は取り返しが付かない。それは駄目だ)
    キャメロンは逸る気持ちでその光景を見守っている。自身のサーヴァントの脅威は確実に此方へと向かっているからだ。

    (自分の罪は自分で背負う、全部全部飲み込んでやる。今回は負けても良い、でも)
    ザリ、という音を立てて。自身の名前を書ききる。
    「セルフ・ギアス・スクロールに誓う、私は今回の勝負を辞退する!」

  • 70リドリー陣営2019/09/07(Sat) 22:47:35ID:M2NzU1NzE(1/17)NG報告

    >>69
    安堵を浮かべている場合ではない
    キャメロンは自らのサーヴァントに目をやる
    怒りに狂い我を忘れているようだ

    (ならば『もっと怒らす』)

    キャメロンは『背中にある翼』を展開。その翼が広がると同時にカドモスの興味はその翼に移る

    翼の正体は『ウリエルの切翅』。堕天したとされる大天使ウリエルが持っていた最初の翼。聖遺物として特級の品でありカドモスが憎む『神性』が多量に分泌されていたのだ……………!

    カドモスの怒りは益々大きくなり、そして一周回って冷静になっていた

    心に周りの声を聞く余裕が生まれ、外からの音が耳の中に入る

    そして彼は自らのマスターの声を聞くことができた

    「ランサー!戦闘は終わりだ!俺たちの勝ちだ!」

  • 71リドリー陣営2019/09/07(Sat) 22:47:52ID:M2NzU1NzE(2/17)NG報告

    >>70
    終わりです

  • 72愉悦部inクローディアァ!2019/09/08(Sun) 00:44:00ID:Y2ODMwMTI(5/9)NG報告

    「そんなに警戒しなくても良いじゃない」
    警戒心を剥き出しにしてこちらを見やるランサーのマスターを見ながら少々呆れながら嘆息する。
    「一応は貴方を助けようとはした恩人に成り損なった相手なのだけれど、ランサーから何も聞いてないの?」

    「いや、ランサーからは何も聞いていないし、俺には目の前にいるような不審者の知り合いはいない」

    ぴしゃり、と反論の余地もない正論を叩きつけられるとゲルトラウデは確かに、と思わず納得してしまう。自分でもそんな人間とは関わり合いになりたくないだろう。

    「んんっ!私は確かに正真正銘なライダーのマスターよ。そして戦いに来た訳でもないわ。もしもその気があるならわざわざこんな人の多い場所に出向かないもの」

    「じゃあ、何をしに来たんだ」

    本当に何をしに来たか見当がつかない亥狛は煮え切らない態度を訝しんだのか、さらに追及する。すると、ゲルトラウデは沈みゆく太陽を横目で睨みながら答える。

    「そうね。単刀直入に言うわ。貴方と話がしたい、というのともう一つ――、時間がないの。私と一時的な協力をしてくれないかしら。もちろんタダで、とは言わないわ。魔術師の基本は等価交換。それに見合う対価は払うし、何かあるならそれでも良い。それにホラ。ニンゲンの基本は助け合い、でしょう?どうかしら――?」

  • 73亥狛の人2019/09/08(Sun) 01:27:38ID:M1NjIzNDg(7/9)NG報告

    今日はやけに女性に言い寄られる日だな、と我がごとながら驚嘆する。
    これで内容が物騒な聖杯戦争がらみで無ければ諸手を挙げて喜んだものだが、悲しいことに世の中そこまで甘くない。

    ライダーのマスターと名乗る女性は毅然とした態度で本筋に話題を切り込んだ。
    一日に二度も同盟を持ちかけられるなど今日は何と数奇な星の巡りだろうか。
    先に東雲玲亜と同盟を結んだ以上、勝手に新しい協力関係を結ぶというのは如何なものかと思うし、何より彼女の背景が読み取れない。
    亥狛は暫し口にする言葉を選ぶように逡巡する。
    「前もって言っておくけど、同盟は既に売約済なんだ。だから仮に協力関係を結ぶとしても俺個人が勝手に決める訳にはいかない」
    後ろ頭を掻きながら「仲間に義理立てするのも真っ当な人間の基本だろ?」と嘯いてみせた。

    亥狛はちらり、と遠くの電柱に潜む影を確認する。怪しげな気配は未だ消える兆しもない。
    ライダーのマスターが用意した伏兵なのだろうか、そんな一抹の不安を抱えたまま彼女と向き合い直す。

  • 74橘亜衣&ミラーカペア【九終剣陣営】◆V6COUaXse62019/09/08(Sun) 06:40:34ID:IyMTQ4MTI(1/11)NG報告

    >>28
    大質量の物体が、凄まじい速度でわたくしへと向かってくるーーーその光景は、わたくしの心を一つの色に染め上げてしまいました。
    恐怖。
    暗く、ドロドロとして、ひやりと冷たい、泥のような感情。それが全身にに纏わりついて、わたくしの動きを鈍らせる。一歩でも此処を離れなければならないのに、身体がぴくりとも動かない。
    細身の男性が地面から木を引き抜いた事は、まだ何も感じませんでした。魔術の世界では、別段珍しい事でも無いのですから。
    けれど、"死"がこうして目の前に来た時、わたくしの心は悲しいほどに無防備でした。
    魔術世界には命の危険が付き物と言う知識があり、多少なりと荒事の経験があったとしても、有り余る程の殺意を自らに向けられ、死というものをここまで身近に体感した事は一度もなかったのです。
    怖い。
    迫り来る物体は、最早死の塊に等し
    い。
    怖い。怖い。
    速く、速く此処から離れないと。
    怖い。怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖いーーー
    (動いて、動きなさい!わたくしは、こんな事でーーー)
    "強がりな自分(りせい)"が叫ぶ。しかし、身体は冷え切り、動かない。
    意思が乱れているせいなのか、魔術で強制的に自身を動かすこともできない。ああ、もう、目の前にーーー
    「宝具、解放」
    凛とした声が響き、"彼女"の手がわたくしの手を取る。その瞬間、ほんの少しだけ身体に熱が戻る。

  • 75橘亜衣&ミラーカペア【九終剣陣営】◆V6COUaXse62019/09/08(Sun) 06:40:54ID:IyMTQ4MTI(2/11)NG報告

    >>74
    相手の手が力を伝えてくる。その力に導かれるまま、身を任せるーーー。
    背後で轟音がした。いつの間にか閉じていた目を開くと、"彼女"の顔が視界に映った。
    「セイ、バー……」
    「ご無事ですか、マスター」
    優しい笑みでわたくしを見下ろすセイバー。その笑みに安心して、こみ上げるものがありましたが、なんとか堪えることができました。
    「ええ。……ありがとう」
    心からの感謝を彼女へ。セイバーは一つ頷くと、繋いでいたわたくしの手を離した。
    「あーーームカつくなァーー!」
    苛立ちを露わに、もう1騎のサーヴァントが叫ぶ。彼の手には、再び木の大槍。
    「さっさとオレに殺されちまえってンだよォォォーー!」
    その槍を手に、今度はこちらへと殴りかかって来た。
    セイバーはそれを魔力放出を伴った斬撃で受け止め、鍔迫り合いの体勢に入る。暫く迫合い、一度離れる両者。
    「生憎ですが、マスターも私も、貴方に殺されるつもりはありません」
    「ハッ!か弱い女の子を守るヒーロー気取りってか?いいねえ、最高にヘドが出るぜ!そんな奴を見るとオレはよォ、虫みテェに叩き潰したくなンだよ!」
    「ーーー出力上昇。ワルキューレ還元率90%。マスター、お下がりください。こちらも少し、暴れますので」
    セイバーの言葉に従い、その場を離れる。まだ身体が重く感じるけれど、それでも動けるようにはなっていますわね。
    その場を離れている間、背後では鈍い激突音が鳴り響いていた。
    (セイバー、負けないでくださいね)

  • 76型月NYの人◆3zXvUrYT3w2019/09/09(Mon) 17:29:23ID:E1MTAzMTc(1/4)NG報告

    お待たせして申し訳ありません。
    第■回剣陣営投下いたします。

  • 77型月NYの人◆3zXvUrYT3w2019/09/09(Mon) 17:31:33ID:E1MTAzMTc(2/4)NG報告

    それは、いかなる偶然かそれとも宿命(フェイト)か。
    突如巻き上がった突風に、ハリーの軽い身体が吹き上げられる。
    姿勢制御のためハリーが首を振った瞬間。
    彼の視界に、一条の煙が飛び込んできた。

    「マスター、危ない!」

    落下するハリーの元へと飛び込み抱きかかえるようにしてセイバーが受け止めた。 

    「セイバー。向こうの方に煙が見えた。火事かなにかかかも知れない。助けに行こう!」
    「! ええ、わかりました!」
    「ちょ、ちょっと待って!」

    ハリーを抱えたまま走り出そうとするセイバー。その行動に待ったをかけたハリーがセイバーの顔をマジマジと見つめる。

    「な、なにか……?」
    「そ、その……下ろしてくれないかな……」

    顔を真っ赤にしたハリーがうつむきがちに呟く。
    彼らの姿勢は、俗に言うお姫様抱っこというものだった。

  • 78型月NYの人◆3zXvUrYT3w2019/09/09(Mon) 17:32:35ID:E1MTAzMTc(3/4)NG報告

    「こ、これは大変失礼な真似を……」
    「い、いいんだよ。助けてくれてありがとう。セイバー」

    ハリーをゆっくりと地面に下ろすセイバー。
    着地するやいなや、彼は周囲の至るところに魔法陣を展開し始めた。

    「ま、マスター。なにを?」
    「走っていくには時間が惜しい。街中を飛ぶには目立ちすぎる。だから……地上から見えなくなる高さまで飛んでそこから滑空するってわけさ! こういうふうにね!」

    瞬間、竜巻の如き暴風が彼の身体を垂直に巻き上げた。
    駅や市役所やショッピングモール、更には彼が泊まるホテルすらも追い越して、街全体を見渡せる高さにまで彼とセイバーの身体は放りあげられる。

    「セイバー。君は霊体化を。最も、空を飛べるなら話は別だけど」
    「それではお言葉に甘えて。マスターこそ、怪我をなされないように」

    すると、風の友と呼ばれる少年はニッと笑って。

    「大丈夫! ニューヨーク(じもと)ではよくやったから!」

  • 79型月NYの人◆3zXvUrYT3w2019/09/09(Mon) 17:33:42ID:E1MTAzMTc(4/4)NG報告

    以上です。
    フォーリナーさんよろしくお願いします。

  • 80愉悦部inクローディアァ!2019/09/09(Mon) 23:24:23ID:gyMTUyNTE(6/9)NG報告

    >>73
    「―?……??」

    話が噛み合っていない。何故そこで聖杯戦争の話が出てくるのだろうか。今日は戦争が目的でないと言ったのに。

    『マスター。それでは聖杯戦争の話だと思われても仕方ないよ。僕もそう思う。君はまずその飾る態度を止めた方が良いんじゃないかな。時間、ないんだろう?』

    『ぐ。……ぐむむむむむ―』

    霊体化したライダーに横やりを入れられ。悔しそうな声を上げながら、顔を赤面させたりコロコロと二転三転させて、ようやく。

    「……タイムセール」

    「は?」

    唐突に出てきた聖杯戦争のせの字も関係のないワードに亥狛はポカンと放心する。
    顔がサングラスとマスクで隠れているが、どうも恥ずかしいのか、見えている範囲の顔をさらに赤くしながらゲルトラウデは再度応答する。

  • 81愉悦部inクローディアァ!2019/09/09(Mon) 23:24:34ID:gyMTUyNTE(7/9)NG報告

    >>80
    「だから、タイムセール。今日の下の街のショッピングモールでアルプス山脈の天然水が箱売りで1人1ケースで安売りしてるから、頭数増やしたいな、って……。私、片腕こんなだし」

    腕を示すようにぷらんぷらんと揺らしす彼女。

    「じゃあ……、アレは?」

    アレ?と怪訝に思い浮かべるように表情菌を―亥狛からはそう見える―変えながら視線で気づいたのか、透して見えるサングラスの奥の瞳を明らかにげんなりさせながら。あぁ――、と疲れたように息をつき。

    「…………ストーカー?」

    なるほど。彼女も苦労しているのかもしれない。亥狛は純粋にそう思った。

  • 82リドリー陣営2019/09/10(Tue) 22:14:41ID:UwOTMyMzA(3/17)NG報告

    >>81
    「アルプスの天然水……………だと……………」

    エル・シッドは絶句する。あの雪山から取れた水を一ダース簡単に手に入る現代社会にだ

    ああそれ程の水があればどれだけ上手い料理ができるのだろうか!!

    エル・シッドは心踊りだす。その様子を見たリドリーは顔で向こうに行くよう合図した

    リドリーとしてここで協力することでスムーズに会話ができるのでは?と考えたからだ


    エル・シッドはリドリーの車椅子を全力で押しながら遠くの2人に声をかけた

    「チョォォォォォトマッッッッタッ!」

  • 83亥狛の人2019/09/10(Tue) 23:18:57ID:YxMDgwOTA(1/3)NG報告

    >>81
    『……どう思う、ランサー』
    『どうも何も。嘘をついてるようには見えませんね』
    霊体化したランサーはスッパリとそう断言した。
    人里に下りて日数も長くない人狼は人の嘘を見分ける力に乏しい。
    嘘の判別ならば自身よりランサーの方が長けているだろうと、半ば藁にもすがる思いで問い掛けた結果がこれだ。

    (態々初対面の奴に荷物持ちを頼むか……?いや、俺が疑り深いだけなのだろうか!?)

    思い悩むあまり混乱する頭にランサーの声が滑りこむ。
    『目の前のレディが何を考えているかは私の与り知る所ではありませんが。
    私でしたら、困っている女性に手を差し伸べるでしょうね』
    『……仮に罠だったとしても?』
    『その時はその時です。幾千幾万の困難など何するものぞ、ですよ』
    霊体化している為姿は見えないが、きっとランサーは自信満々な表情を浮かべている事だろう。

  • 84亥狛の人2019/09/10(Tue) 23:27:49ID:YxMDgwOTA(2/3)NG報告

    >>83
    なんと頼もしい相棒か。騎士とは貴婦人の無理難題を叶える為に鍛えているのだ、と言わんばかりではないか。

    (──────仕方ない、此処はランサーに背中を預ける事にしよう)

    東雲の令嬢に「注意深くあれかし」と望まれた矢先のコレは流石に気が引けるが、名指しでの頼まれ事ならば致し方ない。
    我ながら辟易するが断るのも気が引けるし、良心も痛む。

    そして何より人間って奴等はこういう時断らないもんなんだろう?

    「…分かったよ、荷運びだろうが何だろうが手を貸す」
    観念したように唸り声を上げる。

  • 85亥狛の人2019/09/10(Tue) 23:28:33ID:YxMDgwOTA(3/3)NG報告

    >>84
    ここでパス回します。

  • 86明星2019/09/11(Wed) 21:36:14ID:AwMjg4NjY(1/4)NG報告

    北米異聞帯更新します

    「それじゃあ班分けしようか」
     藤丸立香がそう切り出したのは、主を失った流浪のサーヴァント、無形のエル・シッドが語るクリプターであったリドリー・フォーサイトの遺産。それから情報を得るために必要だと提示されたものを集めるためである。
     神酒はハドソン川沿いにある商店、装甲車はスクラップ工場、テレビ枠はテレコープ社ニューヨーク店。アメリカに点在するこれらを集めるためだ。
     うーん、と形のよい指を唇に当てて暫く考える。そして再び口を開く。
    「キャスターには神酒を頼める?」
    「承知しました」
     マスターの願いにキャスターのモーシェ・デ・レオンは首肯した。彼女が思っていた通り、モーシェは神酒に対して強い興味を覚えていた。それを察した彼女は役割を振ったのだ。ここら辺、多くのサーヴァントたちのマスターを務め、彼らを円滑に動かすための折衝を行っていただけに慣れたものだ。
    「ならば、キャスターには私が同行しよう」
     そう名乗り出た雪白の美女はセイバーの白雪姫。

  • 87明星2019/09/11(Wed) 21:37:07ID:AwMjg4NjY(2/4)NG報告

    >>86
    「道中、敵が現れるかもしれない。キャスターに丁々発止の大立ち回りをさせるわけにもいくまい」
    「それもそうだね。じゃあお願い。……それに前衛に戦士、後衛に魔術師って鉄板だよね!」
     本当ならあとは斥候か盗賊、あと神官も欲しいな、などと立香が呟く。
     リオナが立香に提案する。
    「それでは、私たちがそれぞれ道案内をしましょう」
     リオナはエル・シッドに目配せするとエル・シッドは無言で頷く。モーシェはリオナのほうを向く。
    「では、酒店にはリオナさんにご案内いただきましょう」
    「……ええ、わかったわ」
     嘆息してリオナはモーシェの依頼を受けた。
     その後、マスターによる班分けは進み立香とアインシュタインと大嶽丸が装甲車、リンドヴルムはテレビ枠。エル・シッドは立香たちの案内人を買って出た。

  • 88明星2019/09/11(Wed) 21:38:01ID:AwMjg4NjY(3/4)NG報告

    >>87
    「まあ、案内頼む」
    大嶽丸はそう言うとわざわざ立香とアインシュタインの間に入り肩を抱き寄せる。身辺を華やがせたい、そう思っているかのような、そんな笑顔だ。生真面目なモーシェが、多少の偏見をこめた視線で大嶽丸の横顔をひとなでする。
    「ふんっ」
     立香は自分の胴回りより太い腕を振り払い、拳を腹に叩き込む。
    「いてっ!」
     あれ、私、今地面を殴った? 立香は拳を抱えてうずくまる。
    「よせよ、痛いじゃないかね」
     力強いくせに悠然とした口調でそう言うと、大嶽丸は立香の手首を掴んだ。とくに力を入れたように見えなかったが、立香はひょいと持ち上げられた。

  • 89明星2019/09/11(Wed) 21:38:43ID:AwMjg4NjY(4/4)NG報告

    >>88
     なんたる―――、拳を擦りながら白雪姫に泣きつく立香を横目に、未だに肩を抱かれているアインシュタインは自身の念話で干渉されているのを感じ取る。
    (もし、奴さんがこちらに刃を向けるようなことがあれば、そのときはお前がマスターを連れて逃げろ)
     紅玉の如き双眸でアインシュタインは頭ひとつ以上高い鬼の顔を見上げる。大嶽丸は人の悪い笑みを浮かべていた。
    (クリプターのサーヴァントだったから、というだけではない。嬢ちゃんのような叛逆者(レジスタンス)も、俺たちの味方というわけではない。敵の敵は敵だ)
     汎人類史を取り戻す人理再編のためには空想樹を刈り取り、異聞帯(ロストベルト)を消滅させなければならない。リオナたち北米異聞帯の住人にとってカルデアは許し難い敵対者である。
    「心配するな、俺の辞書に不可能の文字はない」
    「失敗とか挫折とかいう文字はあるけどね」

  • 90橘亜衣&ミラーカペア【stage前日譚】◆V6COUaXse62019/09/12(Thu) 21:33:50ID:c4ODY0NjQ(1/4)NG報告

    >>42
    叛逆の騎士が、掲げた剣に赤雷を纏わせる。そのまま剣の切っ先を地面に叩きつける。
    雷撃が地を這い、眩い閃光を放ちながら騎士王へ襲いかかる。閃光に視界を阻まれた騎士王は弓を弾く手が刹那止まる。即座に弓を消失させ、一本の剣に持ち替える。剣を横薙ぎに振るうと、剣から炎の斬撃が放出された。
    雷撃は炎の斬撃と激突し、小規模な爆発を引き起こす。
    騎士王はその爆発に怯むことなく、自身の身長程もある大盾を構えて爆発の中を突っ切る。そして叛逆の騎士が立っていたと思しき場所を盾で殴りつけた。
    しかし、その一撃は空を切る。
    「セイバー、後ろだ!」
    主の声。声の導きのまま、超人的な反射で振り返り、大盾を構える。直後、盾に衝撃が伝わる。間一髪のところで攻撃を防いだようだ。
    ーーーここまでだったなら。
    大盾によって僅か塞がれた視界。その死角から、低い姿勢の叛逆者が躍り出た。その片腕に、"終わりの魔剣"を構えながら。
    (先の一撃は、まさかーーー)
    盾で防いだ攻撃は、アサシンの使っていた大鋏の残骸を投擲した物だったのだ。
    フェイントによって生じた一瞬の隙を、叛逆者は逃さなかった。
    凶刃が突き出される。回避は間に合わない。閃光と爆発による目眩し、セイバーが大盾を選択した事、防御と攻撃のタイミング。全てが"奇跡的に"噛み合った、最高の一撃だった。

  • 91橘亜衣&ミラーカペア【stage前日譚】◆V6COUaXse62019/09/12(Thu) 21:34:18ID:c4ODY0NjQ(2/4)NG報告

    >>90
    魔剣が騎士王の腹部へ突き刺さる。
    かつて王に深い傷を齎した魔剣は、王の纏う鎧を容易く貫通した。
    過去の残滓であるサーヴァントは、伝説の内容に縛られるーーー特にアーサー王にとって、クラレントとモードレッドの組み合わせは、最悪の相性と言えた。
    ーーーだが同時に、名高き彼の騎士王が、この程度の苦難で果てる訳もない。
    「くっ……おおっ!」
    自身に接近していた叛逆者の頭蓋を、騎士王は剣の柄で打撃する。
    「がっ!」
    叛逆者が苦悶の声を漏らして地面へ沈む。意識が霞むが、意地でも剣を手放すことはしなかった。強く握りしめた剣が騎士王の腹部から抜け出る。
    王は血を噴き出させ、荒い息を吐きながら叛逆者へ語り掛ける。
    「よくやった、ヴィヴィアン・ビリジアン。私にここまでの傷を負わせたこと、素直に賞賛しよう。だがーーーこれで決着だ」
    王は無慈悲に褒め称える。どれだけ善戦しようとも、ヴィヴィアン・ビリジアンでは、ここが終着だ。
    「ーーーまだだ」
    か細い声。しかし、その声には確かな気迫を持っていた。その気迫は、騎士王に言い知れない危機感を抱かせるに足る物だった。
    思わず後ろへ飛び退る騎士王。そして、直後に自身の行動に驚愕した。
    (私が、恐怖した……?)
    「ははっ……酷い顔じゃないか、王サマよォ……」

  • 92橘亜衣&ミラーカペア【stage前日譚】◆V6COUaXse62019/09/12(Thu) 21:34:51ID:c4ODY0NjQ(3/4)NG報告

    >>91
    全身から出血し、身体に殆ど力が入らないながらも、ゆらりと立ち上がるヴィヴィアン。その目には、最早狂気と呼べそうなほどの執念が燃えていた。
    「その身体でまだ立つか。死ぬつもりなのか?」
    「サア……どうだろうなァ……。だけど、負ける訳には行かないんだよ……」
    「……もうやめた方が良い。私はマスターに貴方を殺.すなと命じられている。これ以上貴方を傷つけたとしても益はないのだ」
    「嫌だ!私は……オレは……僕は……必ずお前に勝つんだ……!」
    叛逆者の持つ剣が、絡繰仕掛けのように形を変える。そして、恐ろしいまでの魔力と赤雷を放ち始めた。
    「これで最後だ……。お前に特大の一撃をくれてやる……。とことんまで付き合ってもらうぜ、王サマァ……!」
    赤雷が更に力を増す。禍々しくも美しい、邪悪な輝きが剣を覆う。
    「……私は、貴方を殺.す訳に行かない。ーーーだが、負ける訳にも行かない……!」
    騎士王が武器を持ち替える。その剣はクラレントの禍々しい光と対照的に、神聖な黄金の輝きを纏っていた。
    ーーー両者が己の切り札を解放する。
    「『我が麗しき、父への叛逆(クラレント、ブラッドアーサー)!』」
    ヴィヴィアンの魔剣から放たれる、騎士王を打ち砕く為の轟雷。
    「『約束された、勝利の剣(エクス、カリバー)!』」
    アーサーの聖剣から放たれる、人々の願いを束ねた光の斬撃。
    赤と金の輝きが、激突したーーー。

  • 93橘亜衣&ミラーカペア【stage前日譚】◆V6COUaXse62019/09/12(Thu) 21:35:07ID:c4ODY0NjQ(4/4)NG報告

    以上です。

  • 94リドリー陣営2019/09/12(Thu) 22:08:25ID:YwMzgzMzY(4/17)NG報告

    >>89
    エル・シッドは皆の様子を見る。リドリー・フォーサイトに関する怨みを晴らすにこれほど豪勢なメンバーはいないだろう

    いまいち信頼を得られていないと感じているが仕方ない。行動で疑念を晴らすしかないからだ。エル・シッド小さく嘆息する。だが、その目はギラつき、スカーフェイスに対する怒りを燃やす

    「あっ、そうだ。あんたらに紹介したい奴がいる」
    エル・シッドはそう言いながら自分の胸に手を当てる。そこから粘着性の泥ついた液体金属が出てきた。どう見ても人じゃない

    「俺が無形って言われる所以の一つ。Mr.コラーダだ。コラーダ皆に挨拶しな」

    液体金属は頭一つに手を二つ作り出し、皆に会釈した。そして初めて会う人々の顔をねっとり眺めている。そして立夏に顔を向け、近づき始めた

    ナメクジのように貼っている癖に機敏なその動きに背面から寒気が立つ立夏。Mr.コラーダは彼女に近づくと右手を取り出す。握手なのだろう、立夏はそう判断して右手を合わせた。金属特有の冷たさにスライムに近い感触の手。全身に鳥肌が立つもののきっかり握手を交わした

    手を離したMr.コラーダは立夏と隣にいた大嶽丸の顔をみる。交互に見比べた後、露骨に落胆したようなジェスチャーをした

    「何がっかりしてんだ、変態起動」
    エル・シッドの罵倒に対し、丸の中に棒を出し入れするジェスチャーをする。見た瞬間エル・シッドはMr.コラーダを殴っていた!

  • 95リドリー陣営2019/09/12(Thu) 22:09:22ID:YwMzgzMzY(5/17)NG報告

    >>94
    「お前な。人のプライベートを勝手に妄想するんじゃあない。変態起動、テメェのベッドの下にある雑誌全部燃やすぜ?」

    それだけは勘弁。Mr.コラーダは土下座するように地面に身体を擦り付ける。彼は性欲が強い

    「よーし、反省している形だけ見せてもらった。では次に行動で示してもらおうか?」

    へいへいなんでしょう。Mr.コラーダは揉み手をしてへこへこ頭を下げる。彼は上司に媚を売る

    「これから現地案内する必要があるんだ。お前にもその任務を任せたい」

    え!この女たちと一緒に行動できるのか!Mr.コラーダはカンガルーの勝利の舞をおどる。彼は性欲が強い

    「お前はこの人連れてテレコープに行ってこい」
    は?はーふざけてるわぁ。中指を立てるMr.コラーダ。彼は露骨に態度を変える

    「ほう?お前よく俺に対してそんな態度取れるなぁ?燃やすぜ?」
    それは勘弁してください!慌てて土下座するMr.コラーダ。彼は面の皮が厚い

  • 96リドリー陣営2019/09/12(Thu) 22:09:50ID:YwMzgzMzY(6/17)NG報告

    >>95
    「分かればいいんだ。さあ働いてこいよ?お前はできる」
    任せてくださいよ!サムズアップするMr.コラーダ

    そして彼は優秀である

  • 97ルキウス陣営2019/09/14(Sat) 16:06:28ID:kzNTY3OTI(3/5)NG報告

    九終更新です

  • 98ルキウス陣営2019/09/14(Sat) 16:06:47ID:kzNTY3OTI(4/5)NG報告

    >>97
    「くそっ、あいつ!僕の事はおかまいなしか!」
    全身を襲う倦怠感と疲労に思わず樹は立ち止まり、先行したアサシンを罵る。
    敵サーヴァントと接敵したのは間違いないが、それにしてもマスターへの配慮というものがかけらもない。アサシンは思うまま、好きな様に動くものだから、その分のダメージは全て樹へと叩きつけられる。体の節々に走る痛みに顔を歪めながらも、樹はなんとか戦場付近へとたどり着く事に成功した。
    視力を強化し、森をなぎ倒しながら繰り広げられる激闘を観察する。
    戦況は五分五分、と言うべきか。剣を得物とする女性のサーヴァントとアサシンは辺りの木を砕いては即席の槍として使っているらしい。
    「……アレは、セイバーか?」
    アサシンの獣の如き俊敏さから打ち放たれる連撃にも少しも焦りを見せず、セイバーの剣は容易くそれらを弾いていく。
    心臓、脳天、腹、ありとあらゆる急所を狙うアサシンではあるが、セイバーとの間には圧倒的な技量の差が見て取れた。
    どれだけ槍を振るおうが、どれだけ策を弄じようが、セイバーの剣技の前には等しく無駄と切り捨てられてしまう。
    (ダメだ。勝てない。元より暗殺者のクラスだ、真っ向勝負じゃ最優のセイバーに勝てる可能性なんて皆無だ……!)
    強いてセイバーに優っているものがあるとすれば、それは筋力程度だろう。怪力クラスによって上げされた膂力は何度かセイバーが力負けしている。
    つまるところ、技量の差を埋めるパワー。それさえあれば、アサシンがセイバーに打ち勝てる可能性は十二分にあると言えるだろう。
    とはいえ所詮それは仮定、机上の空論に留まる。現状を見ればアサシンはセイバーに一瞬の隙さえ許せば即座に首を刎ねられてもおかしくはない。
    五分五分など鼻で笑える。圧倒的不利。それが現状だ。
    不意に視界の隅を何かが横切る。戦いから目を離し、首を向けた時には既にそこには誰もいなかった。だが確かに樹は自分以外の誰かがここにいる事を理解した。
    一般人か、それともマスターか。
    (もしも、セイバーのマスターだとしたら)
    脳裏をよぎったのは運営から言い渡されたミッション。セイバー陣営との同盟。
    このままアサシンがやられるのを黙っている見ている訳にはいかない。聖杯戦争に勝利する為、島を守る為、そして海音に……!

  • 99ルキウス陣営2019/09/14(Sat) 16:08:10ID:kzNTY3OTI(5/5)NG報告

    >>98
    「やるしか、ないか」
    決意を込め、樹は森の奥に消えた背中を追いかけるのであった。

  • 100愉悦部inクローディアァ!2019/09/14(Sat) 16:16:23ID:U4NzY0NDY(8/9)NG報告

    >>84
    「そう。有難う助かったわ。じゃあ――、あ」

    「チョォォォォォトマッッッッタッ!」

    何か、何気なくとも致命的なミスに気づいたような、それが何かに気づく前に、遠方に待機していたセイバーの叫び声がそれをかき消した。耳をつんざくような悲鳴というよりは奇声を上げながら車椅子に乗った包帯だらけの怪人を乗せながら猛スピードで下校中の生徒を横に退けさせながらこちらに突っ込んでくる。

    先の奇声で耳を傷めながらもゲルトラウデは思う。薄々感づいっていたが。

    あぁ――、めんどくさいのが絡んできた。

  • 101亥狛の人2019/09/15(Sun) 20:24:04ID:kwOTU2MTU(8/9)NG報告

    その姿はともすれば不審者に見えかねない勢いを帯びていた。
    奇声を上げながら車椅子を爆走させるその二人組は、下校途中の学生達を物ともせずに猛進してくる。
    世俗に疎い人狼の目からも二人組の姿は奇異に映って見えたのだろうか、それとも二人組の異様な圧力に気圧されたのか。
    亥狛は無意識に一歩後ろに引き下がる。

    『…やはり彼等でしたか』
    とランサーからの声が脳に響く。文脈から類推するに彼等は先日ランサーが語っていた剣士の英霊とマスターなのだろう。
    (ランサーから聞く分には割と善い奴等だって話だけど…)
    今現時点では戸惑いしかない。
    というよりこの場に立たされて以降、亥狛の脳内は九割九分九厘困惑しかない。

    外連味溢れる男は亥狛達の前で車椅子を急停止させる。車椅子に載せられた包帯男は慣性の法則を魔術で緩和させているのか車椅子から振り落とされる事なく着席している。
    ふと、亥狛は横にいるゲルトラウデの顔を見る。
    「まさか絡んでくるとは」と言わんばかりに迷惑げな表情を浮かべていた。

    「────その話、俺達も一枚噛ませてもらおうかッッッッ!!!」

  • 102亥狛の人2019/09/15(Sun) 20:25:04ID:kwOTU2MTU(9/9)NG報告

    >>101
    もらおうかッッ─────

    うかッッ─────

    かッッ─────

    ッ────

    伏神の街全体に響いたのではないか。
    英霊の肺活量から吐き出される声量の鮮烈たるや凄まじく、亥狛の耳朶を揺らし、鼓膜を振るわせ、脳が揺れる錯覚を覚える程であった。

    ─────どうしよう。このノリ、付いていけるだろうか。

    その世界のスピードに振り落とされない様心の緒を締める亥狛であった。

  • 103委員会【onSTAGE&島狂代行】◆O0PRisauvg2019/09/18(Wed) 20:40:21ID:YxMzA5NjY(1/10)NG報告

    >>92
    簒奪された王剣から伝わる何かがある。
    眼前の男に応報せよと、立ちはだかる全てに牙を立てよと。
    紡ぐ言の葉は呪詛に等しい。
    赤雷に蝕まれる身体はその痛みで辛うじて意識を保っているような状況だ。

    それでも……そう。それでも、求めるものがあるのならば

    唱えよ


    「『我が麗しき、父への叛逆』!」

    振り下ろす魔剣から解き放たれた暴威の塊とも言うべき魔力の奔流は違わず騎士王へ目掛けて突き進む。
    だがそれと同時に抜き放たれた輝きがあった。

    「『約束された、勝利の剣』!」

    激突する光と光。
    ーcont.ー

  • 104委員会【onSTAGE&島狂代行】◆O0PRisauvg2019/09/18(Wed) 20:41:48ID:YxMzA5NjY(2/10)NG報告

    >>103
    ヴィヴィアン・ビリジアンは間違っても戦士ではない。魔術師としても半端モノの、生き様すら二流の男だ。
    だが聖剣の輝きはその心を貫いた。
    其の輝きこそ過去現在未来、すべての闘いに敗れる者が手を伸ばし、されど届かない『栄光』という幻。
    選ばれし王が振るうに相応しい星の聖剣、エクスカリバーの輝き。
    クラレントから放たれた光は次第に勢いを失い、あわや黄金の輝きがヴィヴィアンを飲み込もうとした時———

    「ご主人様っ!!!」

    片腕を失ったメイドの突進を受け吹き飛ばされる二人。極光から間一髪で逃れたヴィヴィアンは目撃する。
    両脚を焼かれたメイドを。
    腕を失い、今度は脚を失った■■の人を。

    「———ァ! アア!!!アアアアアアアアアアアア————」

    その声は言葉にならない。高速で暴れ回る思考は既に言語野を凌駕し獣が如き唸り声があがる。
    抱きしめるその身体のなんと軽いことか、人が人として生きるためにはあまりに多くのものを喪い過ぎている。
    それでも胸中に抱き寄せたメイドは残った腕で主人の涙を拭って見せた。
    震える手、虚ろな視線、声も出せない口……ヴィヴィアンは最後の覚悟を決めた。
    ーcont.ー

  • 105委員会【onSTAGE&島狂代行】◆O0PRisauvg2019/09/18(Wed) 20:44:25ID:YxMzA5NjY(3/10)NG報告

    >>104
    「………ぃ呪を以って命じる」

    ヴィヴィアンの右手に刻まれた三画の令呪が光る。それは人が御するには余りにも強大なサーヴァントに対する絶対の命令権。

    「瞳を閉じろ」

    たった三度しかないその絶対命令で下された内容は起死回生の一手でも何でもなかった。
    そしてアサシンが瞼を下ろすのを確認すると、そのマスターは唇を交わらせた。
    それは触れるか触れないか、接吻と呼ぶには余りに弱々しいなにかだった。

    「続けて命じる。アサシン、なにも喋るな」

    それは意味のない命令に思えた。だがそれは彼にとっては必要な命令であった。
    これで連続して二画。残りは一画。
    瞳を閉じ、大きく息を吸う。そして目を閉じたまま言葉を紡ぐ。

    「最後の令呪を以って命じる。アサシンよ
                                     彼女を返してくれ」
    ーcont.ー

  • 106委員会【onSTAGE&島狂代行】◆O0PRisauvg2019/09/18(Wed) 20:47:00ID:YxMzA5NjY(4/10)NG報告

    >>105
    ニタリ、と大きく歪んだ顔をヴィヴィアンが見る事はなかった。


    そもそもデミ・サーヴァントとは何か。
    それは英霊という力を、その力だけを利用するために企図された外法の産物。
    意思ある英霊から主導権を奪い、その肉体の持ち主が人類史に刻まれる程の英雄の力を好きに振るうための兵器。

    だがもし、もしそのデミサーヴァントの肉体の持ち主の、その精神が最初から死ん.でいたらどうなるのか。

    悪魔が

    解き放たれる

    その名は………

          メフィストフェレス
         『光を愛せざるもの』

    ーpassー

  • 107明星2019/09/19(Thu) 22:40:14ID:MxMjk0ODI(1/3)NG報告

    フランス特異点更新します

    「なんだ、なんなのだぁぁぁっ!? わからん、わからんぞぉ!」
     象牙を彫りあげて作られた女神像のような女が絶叫する。異境魔境の女王の身体を依代に現界したフォーリナー・スカタクが頭を抱えて悶絶する。
    「バカなのか!? バカオロカなのか!? そーなんだな! そうに違いない!」
     躁的な反応をするスカタクに人狼のバーサーカー・リュカオンが自ら率いる魔性の軍勢を率いて走り出す。復活した月棲騎兵獣(ムーンビーストキャリバー)たちは猛然と襲い掛かる。さながら午睡の夢からさめた肉食性恐竜と化したのである。
    疾走する魔狼王は、前傾した姿勢をそのままに一回転させた。スカタクから放たれた超硬度な結晶の槍が、一瞬前にまで彼の頭部のあった空間を貫いて遠方にある丘陵に命中し、非音楽的なひびきをたてて、丘陵の表面を砕き突き刺さっている。
     リュカオンが放った視線の先に、歪み捩くれた結晶の槍を陽光に反射させつつ殺到して女神の姿が映った。魔狼王は女神の細い首を噛み砕かんと襲い掛かる。装甲車の装甲すら噛む砕く強靭な顎を、狙わる女神は猛禽のごとき軽捷さで避ける。
     スカタクはふっと、けぶるような微笑を浮かべていた。
    「よしっ! 決めたーぞ! よォく訊けバカオロカ。お前の倒しかたは決めた。疾く失せるがいい!」

  • 108明星2019/09/19(Thu) 22:41:41ID:MxMjk0ODI(2/3)NG報告

    >>107
     超越存在たる神でなければ、とても到達できないような達観と壮図に満ちた笑み。それを目の当たりにしたリュカオンは口から、血と憎悪をしたたらせながら、美貌の女神を焼き殺.すかのように、眼光を集中させる。
    ―――この身を獣へ堕とした増上慢どもと同じだ。
    ―――自分の意志が絶対であり起きる結果も変わらないとでもいうような……!
    霊基が軋むほどの怒りが彼の体内を嵐のように荒れ狂う。
    「■■■■■■■■■■■■―――――――ッ!!」
     リュカオンは怨念に穢れた咆哮で大気を震わせた。
     こうしてさながら、蛮人同士の血戦が始まった。領域外の女神と堕天の魔狼王の戦闘だというのに、火薬が実用化される以前の日々、いや石器時代にまで時を遡行して、肉体と刃物と鈍器をぶつけ合う闘争が展開されたのである。
     金属と非金属が激突し、飛散する血腥い臭いが周囲に漂い、リュカオンの配下の死体から臓物がまろび出ている。スカタクは引き撃ちし始め距離を保ちながら槍を放ち、接近する敵を手に持つ槍で払い突いて仕留める。有象無象を捌きつつ、リュカオンめがけて投槍で攻撃する。リュカオンも放たれた槍を二本とも叩き落とす。
    「――――」
     スカタクが忌々しげにリュカオンへ近接して刺突を繰り出す。強烈な刺突を、受けとめるのではなくはね返し、致命的な一閃を敵に撃ち込んで跳び退る。その間に、飛来する槍をさけて素早く移動しつつ、スカタクを狙ってくる。俊敏で理にかなった動作は、スカタクの憎悪の的とした。致命的な襲撃を捌いて引き撃ちをしてもすぐに距離をつめてこようとするリュカオンが憎らしかった。
     スカタクは後背から迫りくる月棲騎兵獣(ムーンビーストキャリバー)を槍の一閃で血煙の下に撃ち落とした。
    「下賤な獣(けだもの)め……」
     忌まわしい、だが、哀れな獣だ。美貌の女神は嘲弄する。引き撃ちをする彼女の態度に何か裏があるのではないかと疑いながらも、リュカオンは憎き神気を追わずにはいられない。もしも真っ当なマスターが、彼奴を御せるものがいれば、命運は違ったかもしれないが、そのようなことは考えても仕方ないことだ。

  • 109明星2019/09/19(Thu) 22:42:10ID:MxMjk0ODI(3/3)NG報告

    >>108
    以上です。フォーリナーさんよろしくお願いいたします。

  • 110委員会【onSTAGE&島狂代行】◆O0PRisauvg2019/09/22(Sun) 12:38:15ID:c5NTcxMTQ(5/10)NG報告

    >>106
    ザラリと、ナニカが心を逆撫でた気がした

    ズルリと、ナニカが腕をすり抜けた気がした

    ゾワリと、ナニカが這い出した気がした


    「ぃ、いざ…イザベル……ぅ、うう……」

    それは彼が彼女に付けた名前だった。自分の教育係として充てがわれた名もないホムンクルスに、幼い彼が付けた名前だった。
    あの日、自分の愚かさの代償に永遠に喪われた彼女。
    いま、自分の浅ましさの代償にもう一度喪われる彼女。

    自分は、この自分でも制御できない感情のせいで自分よりも大切と思ったひとを二度も喪ってしまった。
    恐れていたことが、現実となったのだ。

    ーcont.ー

  • 111委員会【onSTAGE&島狂代行】◆O0PRisauvg2019/09/22(Sun) 12:39:34ID:c5NTcxMTQ(6/10)NG報告

    >>110
    メイド服を着たホムンクルス、片腕と両脚を失った人形から魔力の塊が溢れ出る。
    それはエーテルのカラダとなり今、舞台の上に現れる。

    それはサーヴァント。

    暗殺者のクラスを以て現界した人間でも、悪魔でもないナニカ。
    魔術師ファウストによって創造された生命体。戯曲に語られた誘惑と裏切りの悪魔。

    「あぁ、ぁあ……!」

    言葉にならない声をあげる男の腕に抱かれたメイドと同じくホムンクルスとして生を受け、純粋なまでにその欲求を満たすことで英霊の座に刻まれるに至った究極の愉快犯。
    その目の前で、今、すべての物語は結実した。
    座興は終わった。さぁ、この興奮が醒めてしまう前に幕を降ろそう。

    白すぎる手指、その爪が鋭利に伸びる。
    主人であった男の命を奪うために、衆人環視の前で、凶刃が、振り下ろされる。

    ーpassー

  • 112リドリー陣営2019/09/30(Mon) 09:33:51ID:k2NTc2NzA(1/8)NG報告

    伏神行きます

  • 113リドリー陣営2019/09/30(Mon) 09:34:04ID:k2NTc2NzA(2/8)NG報告

    >>112
    タイムセールは闘いだ。特に軽減税率だの消費増税だの言われる月最後に行われるのだ
    スーパーが戦場にならないと言えるだろうか?
    否!それは素人の都合のいい幻想に過ぎないのだ!

    〜人界地獄帳・英霊軍団スーパーにて堕つ!〜

    スーパー『黄桜』伏神店内に立つ六人の男女
    そのうち三人は一騎当千、音に聞く強者、歴史から現れた英霊である。もう三人は彼らの主人。そんな戦慣れした彼らは戦々恐々していた。訳は一つ。あと五分で始まるタイムセールの為待機している猛者達(しょうひしゃ)の気迫に押されていたから故に

  • 114リドリー陣営2019/09/30(Mon) 09:34:38ID:k2NTc2NzA(3/8)NG報告

    >>113
    ゲルトラウデは正直なところ物理的に精神的に頭痛がしている。ただのタイムセールでなぜここまでこの男は焦るのか?そんな思いをしている。狂人リドリーのサーヴァントに有無を言わせず頭を片手で持たれ、簀巻きの如く抱き抱えられここまで来た時、流石のライダーもセイバーにキレた。それはイコマも同じでランサーはセイバーに対する好感度を下げた

    だがセイバーに構う余裕なし。ある種の強迫観念が比較的秩序的であるエル・シッドをかきたてた。偏に特売品を狙う猛者達に対する焦燥感

  • 115リドリー陣営2019/09/30(Mon) 09:36:03ID:k2NTc2NzA(4/8)NG報告

    >>114
    「おんヤァ?いたんですな『心太』の西馬さん」
    西馬とはエル・シッドの偽名の一つ。この名前の時、彼はヒスパニック系日本人となる
    話しかけた男は河田。別名『音超』
    タイムセールにおいてそのスタイルから異名がつけられる。河田は音よりも早く目的地につき特売品を購入してしまうところからあだ名がつけられた。エル・シッドの『心太』も押し出される心太のように猛者の隙間を潜り抜け目当ての品を取るところから名付けられた

    「あんた、まだいたのか?前々回の鯛釜飯セールの時腰やって引退したと見聞していたが?」
    「へへ、西馬さん。老兵はただじゃ死なないんでさぁ。今回のタイムセールが増税前最後。無理やり体調を整えて来やした」
    「老骨おってもらいって悪いが、無駄だった事を証明してやんよ」
    「へへ、西馬さん。あんたもよくいう人でさぁ。その言葉そっくりそのままお返ししやす」

  • 116リドリー陣営2019/09/30(Mon) 09:39:25ID:k2NTc2NzA(5/8)NG報告

    >>115
    バチバチに火花を散らす2人を側から見て理解するのを諦める5人。大凡真面目に考えてはいけない空間のようだ

    エル・シッドは作戦会議を始める。紆余曲折したが、立ち位置が決まった。英霊三人は前衛として品を集め、主人三人は後衛として飛んできた品を受け取り会計へ持っていく

    作戦を固め、配置に着く六人。彼らのいく道は天国か地獄か?それは阿頼耶識ですらわからない……………

  • 117リドリー陣営2019/09/30(Mon) 09:40:36ID:k2NTc2NzA(6/8)NG報告

    >>116
    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
    死ぬかと思った
    特売品を買った6人は満身創痍だった
    いかに英霊、魔術師と雖も日頃タイムセールで戦っている猛者に対して、苦戦は必至なのだ

    息のあった物量戦を行う『米国』の岸十兄弟
    あまりに高速の手技で品取る『千手』の館無戒
    鷲の如く空を舞う『滑空』の鳳
    猛者の弱点を見抜きせめる『医者』の工藤
    猛者のスタイルを模倣する『互換』の鴻上
    誰も勝てない年齢76歳『最強』の真砂バーさん

    後の世に『伏神のスターリングラード攻防戦』と謳われる闘いを生き残った、生き残ったのだ

    リドリーは今日この日を生き残った事に対して誰に対してでもなく感謝の念を送った。そしてふと『当初の目的を思い出し』、慌ててゲルトラウデ嬢とイコマに聞く

  • 118リドリー陣営2019/09/30(Mon) 09:41:31ID:k2NTc2NzA(7/8)NG報告

    >>117
    「これから飲みいかない?」

    2人の答えはNO
    そこでリドリーはもう少し提案のランクを下げる

    「じ、じゃあさ、そこの公園で少し駄弁らないかい?それくらいならいいじゃないのか?戦利品の山分けもしないといけないしよ」
    〜〜〜〜〜〜〜〜
    今回の戦利品
    アルプスの天然水
    名古屋コーチン手羽先
    名古屋コーチン胸肉
    名古屋コーチンもも肉
    九条ねぎ
    富良野産人参
    越冬キャベツ
    ほうれん草


    打ち立てラーメンの麺

  • 119リドリー陣営2019/09/30(Mon) 09:41:44ID:k2NTc2NzA(8/8)NG報告

    >>118
    終わりです

  • 120橘亜衣&ミラーカペア【stage前日譚】◆V6COUaXse62019/10/01(Tue) 21:19:06ID:Y4NzcwODk(3/11)NG報告

    >>111
    〜場面転換・ある女の心境〜
    「貴方がそこまで仰るのなら、私も楽しみましょう。ただ、彼らの作り出す流れに身を任せて」
    隣で鑑賞する黒眼鏡に告げて、私は視線を戻した。
    舞台の上で演じられる、願いと願いのぶつかり合いに酔いしれる。
    そして、彼らの物語に想いを馳せた。
    オズボーン・ファンタジアとヴィヴィアン・ビリジアンーーー本来交わることのない2本の線。
    それが交差し、舞台に無数の煌めきを灯す。
    舞台の上でたった今、ヴィヴィアン・ビリジアンが甲冑を身に纏い、アーサー王に対するジョーカー、モルドレッドとして伝説の王に相対した。
    観客が挙げる歓声や拍手が心地よい。
    そこに込められた熱狂や興奮が手に取るように分かる。
    耳朶が震えるごとに、なんとも言えない幸福感が身を包む。
    視界では、2人の騎士が剣戟の火花を散らす。彼らが剣を振るい、身を動かす度、意思の光とも言うべき煌めきが舞っているようだ。それは緑、青、赤、黄と宝石の如く輝き、私を楽しませてくれる。
    ーーーけれど、残念。私の本命は他にいるの。

  • 121橘亜衣&ミラーカペア【stage前日譚】◆V6COUaXse62019/10/01(Tue) 21:19:43ID:Y4NzcwODk(4/11)NG報告

    >>120
    私の本命。それはヴィヴィアン・ビリジアンでも、アサシンでも、観客達でもない。そしてセイバーでもない。
    視線を騎士達の決闘から移す。視線の先には、そこに存在するだけで溢れんばかりの輝きを放つ者がいる。
    ーーーオズボーン・ファンタジア。
    彼の放つ意思の光は、金色。正しく光、煌めきと表現するに相応しい色。
    彼は自身の背後に水鏡を展開し、静かに2人の騎士を見つめている。
    ーーーあなたのその煌めき。ずっと気になっていたんですよ?
    彼にはこの上演が始まってから、いえ、一目見た時から惹かれていた。あの美しい輝きに。そしてーーーその輝きの裏側に。
    彼の輝きも、意思も、美しいものだ。けれど、美しいだけの人間なんて、いるのでしょうか?

    ふと、観客の反応が変わった。再度視線を騎士達の方へ向ければ、お互いの剣に眩い光を纏わせて相対していた。
    ーーー宝具の解放。
    二振りの剣から放たれる光の奔流。地面が抉れ、強大な力と力がぶつかり合う。

  • 122橘亜衣&ミラーカペア【stage前日譚】◆V6COUaXse62019/10/01(Tue) 21:20:15ID:Y4NzcwODk(5/11)NG報告

    >>121
    そして、
    「ご主人様っ!!!」
    そこからの一幕に、目を奪われた。
    どこか遊んでいるような気軽さを持っていたアサシンが身を挺し、脚を消しとばされた彼女をヴィヴィアンが抱き寄せる。
    ヴィヴィアンの顔が悲痛に歪む。この世の中終わりというような表情と、地獄のような絶叫。
    その後のーーー令呪を使った命令(くちづけ)。
    浮き彫りになった彼の想い。それを目の当たりにして、私の心が動いた。
    ーーーああ、それが貴方の秘密なのね。
    なんてーーー愛おしい。

    まもなく舞台は終わる。
    幕の降りたその後に、"彼等"に会うのが楽しみね。

  • 123伏紙アサシン陣営2019/10/04(Fri) 01:07:44ID:I5ODU0MzY(1/2)NG報告

    ウィリー・ジャックは歩いていた。
    言葉は無く、ただ何も変わらぬ冷えた光をその目に湛えながら路地裏を歩いていた。
    隙間から差し込む夕暮れの輝きを持ってしても彼の心を揺らす事は出来ないだろう。
    昨晩、何者かに背後から襲われ昏倒、目が覚めたのは太陽が空の中心に来た頃合いだった。すぐに己の身体に何か魔術や呪いが仕掛けられていないかの確認、そして拠点の廃ビルの装置が働いていないかを点検したが何も見受けられない。
    サーヴァントであるアサシンにこの事を尋ねたが、アサシンは素知らぬ態度で首を横に振った。
    それが嘘である事をウィリーが見抜くのに時間はかからなかった。元より狂人に片足を踏み入れている反英霊だ。己の主人が強襲されて何の反応を示さない従者などこの世にはいない。
    人はそれを背信者と呼ぶ。

    「ここか」

    とある一角で足を止めた。
    彼方此方に映る、抉り取られたアスファルトは昨晩起こった戦いの証拠だ。何かが音速に匹敵するスピードで移動しなければここまでには至らないだろう。
    そして、奥の壁には薄くなりつつある血が染み込んでいた。ウィリーの頭より二つくらいから血は流れたらしく、少なくない量から察するに腕を切られたか。

    「………」

  • 124伏紙アサシン陣営2019/10/04(Fri) 01:08:18ID:I5ODU0MzY(2/2)NG報告

    >>123
    ウィリーが壁に向かって手を翳し意識を集中させると血跡は淡く光り始めた。やはり魔術師の血だ。
    しばらくすると、蒐集された魔力が小さく押し固められた結晶となり出現する。親指と人差し指に挟まれ夕日を浴びたそれは赤くルビーの様な色合いを放つ。
    赤色。ウィリーの目に映ったそれは重大な意味を持っていた。
    通常、蒐集された魔力は大半は白く透明な結晶へと姿を変える。ただそれでも聖堂教会の者が使う詠唱などで発生した魔力は無色に近くなり、黒魔術から採集した結晶は文字通り黒に近くなる傾向という傾向が存在する。
    ならばそのどれにも当てはまらないこの赤色が示すのはーーー

    「神代か」

    この科学主義が確立された二十一世紀、神々が世界を支配していた時代の証はほぼかき消え僅かに名残があるだけだ。目にかかる機会もまた、失われたはずだった。
    だが目の前の結晶はそれを否定する。何よりもウィリーの魔術によって。

    「………」

    神代から残る魔術は世界を五周した程度では己のように刻めなかった。
    ーーーだが、仮にその神代の魔術を知る者がこの聖杯戦争に参加しているとすれば?

    ふと思い立ったかのように後ろを振り返る。護衛の為、側に控えさせていたアサシンは居なくなっていた。
    ウィリーは表情を変えず、昏い光を宿した目で令呪を見つめていた。

  • 125橘亜衣&ミラーカペア【stage前日譚】◆V6COUaXse62019/10/05(Sat) 19:19:02ID:QzODk0NDU(6/11)NG報告

    >>122
    〜舞台上〜
    高音が響く。
    ヴィヴィアンを貫かんとしていた凶刃は、刺客の頭上へと跳ねあげられていた。
    「させないよ」
    静かに、身を正させるような風格を持った声が響く。
    滂沱の涙を流す錬金術師と、それを嘲笑う悪魔。そして、錬金術師を護る様に立つ騎士。
    騎士が纏う銀色の鎧は、しんしんとした雪景色の如く、神秘的で清浄な輝きを放つ。
    鮮やかな金髪は舞台の照明に照らされ、見る者の心に光を灯すようだ。
    金と銀のコントラスト、そして颯爽とした立ち姿が人々を魅了する。その姿は正しく、御伽噺で語られる騎士のもの。
    「な、ぜ、だ……?」
    錬金術師が騎士に問う。何故この騎士は、先程まで敵だった自分を助けたのか、不思議でならなかったのだ。
    「私はマスターに、貴方を死なせるなと命じられている。それを違える訳にはいかない。それにーーー目の前で消えようとする命の火を、見過ごせる騎士などいるはずがない!」
    力強い宣言だった。彼の騎士にとって、それこそが本懐。主人を、誰かを護るという堅き誓い。
    その返答を受け、錬金術師は俯いた。そして、たった一言呟く。
    「ーーー敵わねぇな、アーサー王」
    その声は弱々しく、苦々しく。されど清々しさも感じられた。
    「ちょぉぉ〜〜〜〜〜っと、よろしいですか?お取り込み中のところタイヘン申し訳ないのですけれども、ワタクシ、そこの方を可愛がり(コロシ)たくて可愛がり(コロシ)たくてウズウズしているの死(Death)!」

  • 126橘亜衣&ミラーカペア【stage前日譚】◆V6COUaXse62019/10/05(Sat) 19:19:30ID:QzODk0NDU(7/11)NG報告

    >>125
    錬金術師の感傷を汚すように、軽薄で下劣に嗤う悪魔。道化を思わせるな白い化粧が、その狂的な雰囲気を加速させている。
    「気配からして、お前がアサシンの正体か。ーーー彼らに手は出させないよ」
    「ヒヒッ!ヒヒヒッ!イイですねぇ〜〜。高潔な騎士様がどうなってしまうのか、ワタクシ楽しみでございます!」
    アサシンが後ろへ飛び退ると同時にカードを投げる。騎士は飛来するカードを剣で弾いた。
    その光景は、序盤の再演のようだ。
    しかし、ただの再演ではない。その相違点の一つとして、着地したアサシンの足元が隆起し、一つの構造物が出現する。
    「それでハァ、皆さま。ワタクシのパフォーマンスを披露致しましょう!」
    現れたのは、巨大なメリーゴーランドだった。
    アサシンは馬の一頭の上に立ち、悪辣な笑みのままカードを投擲した。セイバーはそれを回避しながら、回転を始めた別の木馬に飛び乗る。
    道化と騎士の対決、その第二幕が始まった。

  • 127橘亜衣&ミラーカペア【stage前日譚】◆V6COUaXse62019/10/05(Sat) 19:22:50ID:QzODk0NDU(8/11)NG報告

    >>126
    以上です。
    ここからやりたいこととしては、
    ・過去に受けたカードで付着した呪いが爆発(イザベルの放ったカードは、メッフィーの悪戯心で呪いは発動させずにいた)。
    ・カリバーン解放で決着。
    です。

  • 128リドリー陣営2019/10/06(Sun) 23:14:21ID:A0NTgzMTg(7/17)NG報告

    アメリカ異聞帯です

  • 129リドリー陣営2019/10/06(Sun) 23:14:36ID:A0NTgzMTg(8/17)NG報告

    >>128
    「拍子抜けする程簡単だったな」
    大嶽丸の言葉に同意する立夏。拍子抜けする程なんの困難もなく装甲車を持っていくことができたのだ
    別れた他のチームも同じような展開だったらしい。モーシェは神酒の調査をしている結果が出るのはもう少し先であろう

    立夏はエル・シッドの言葉を思い出す

    『復讐だ。あの傷持ち野郎のドタマにこの拳ぶっ刺してやりたい。それが今の生き甲斐だ』
    目に宿る炎は怒りに彩られ、気迫に嘘はない

    (まあ、私たち裏切るような感じには見えないけどなぁ……………)
    しかし何事にも過信は良くない。数多の特異点、■つの異聞帯を解決した彼女の経験上導き出した処世術ゆえに

  • 130リドリー陣営2019/10/06(Sun) 23:15:20ID:A0NTgzMTg(9/17)NG報告

    >>129

    「涙が出てるな。なんかあったか?」
    「あ、ごめん白雪姫心配かけちゃったね。ちょっと疲れてね」
    「全く……………」
    涙を手で拭う様を見て、思わず抱きしめる。平凡な善人かと思えば時々訳の分からないのが彼女だ

    (はさまりてぇ……………)
    「顔に出てるぞ呪鬼」
    「え、まってなんだよそのあだ名。俺には大嶽丸っていう天地を開闢させるどえらい名前があるんだぜ」
    「癖みたいなもんだ。許せや呪鬼」
    「また言ってるやんよ」
    エル・シッドと大嶽丸の小競り合いを尻目にリオナは機械を動かしテレビを作る
    それを興味深く見ているのはアインシュタインだ。彼女の頭脳を持ってしても何故装甲車を溶かした液体から型に流し込む事でテレビができるのか皆目見当がつかない

    19分後
    完成したテレビにビデオを差し込む。そして映像を再生した。リドリーが残したその遺産。一体どんな内容なのか?

  • 131リドリー陣営2019/10/06(Sun) 23:15:49ID:A0NTgzMTg(10/17)NG報告

    >>130
    19分後
    完成したテレビにビデオを差し込む。そして映像を再生した。リドリーが残したその遺産。一体どんな内容なのか?

    映し出されたのはこの部屋。写っている男はリドリー……………"ではなかった"

    『Allo。僕は宇喜多直家。ここじゃ"謀略の宇喜多"といわれいる』

    戦国の世に梟雄と謳われた天才謀略家の姿だった……………

  • 132リドリー陣営2019/10/06(Sun) 23:16:46ID:A0NTgzMTg(11/17)NG報告

    >>131
    〜〜〜〜
    このビデオを見ているなら僕の予測通りことが進んでいるんだろう。脳が発達しててね。人がどう動くのか完璧に分かるようになったんだ。……………僕たちが勝利するためには僕たちが犠牲にならなきゃいけない事を黙っていて申し訳ないと思っている。まあ罪悪感はないけどね、君たちは僕の家臣じゃないし

    それはさておき、裏切り者は"歴史に潜むデン・テスラ"じゃないかな?彼の動機はただ一つ『歴史的英霊になりたい』だね。彼の技術は凄い。弟を遥かに凌駕している。だが"無意味だ"。彼は何かを成し遂げる前に死ん.でしまったからね。弟よりも能力があると自負しているのに自分は幻霊にしかならない。彼にとってこれ以上の屈辱はないさ。だから"裏切る"

    彼は自分独自の方法でこの異聞帯を修復しようとしている。だが、この目論見は失敗に終わるんだ。何故なら彼は"傷持七豪集"に殺されるから。どんなに強い英霊を読んだとしても彼は勝てない。僕の"予測"は絶対さ

  • 133リドリー陣営2019/10/06(Sun) 23:17:20ID:A0NTgzMTg(12/17)NG報告

    >>132
    じゃあ何故こんな話をするんだ?そう思ったよね、この映像を見ている君。デン・テスラが"見つける物"が重要なのさ。彼はこの異聞帯を解決できるアイテムを必ず見つけ出す。だがこのまま行けば傷持七豪集に取られるだろうね

    そこで君たちだ。君たちがやるべきことはこのデン・テスラが見つけ出したアイテムを横取りすること。それが出来なければアメリカは終幕さ。異聞帯としての強度はそれなりだが、この国に隠されているのが"やばい"。他の異聞帯を凌駕する物量があるからね

    このカプセルを飲んでからの僕の予測は絶対だから。でも予測できるだけでは勝てない。君たちがミスをしなければアメリカは必ず修復できる。期待しているさ



    あっ、場所行ってなかったね。君たちが行くところは

    ハリウッドだ

  • 134リドリー陣営2019/10/06(Sun) 23:19:05ID:A0NTgzMTg(13/17)NG報告

    >>133
    〜〜〜〜〜〜〜〜

    荒野に大きく浮かぶ影有り。アルプス山脈と比較しても支障がない程の大きな影は羽ばたいていた

    "怪鳥ソロウェイ"

    『舵取の五人目』が操る巨大な索敵機だ。外敵を噛み砕く口は威嚇を露わにし、その片目は外敵を睨みつける

    ソロウェイと比べると遥かに小さい、しかし90mはあろう象がその先にいた。いや正確には頭の上にいる英霊を見ているのだが

  • 135リドリー陣営2019/10/06(Sun) 23:19:44ID:A0NTgzMTg(14/17)NG報告

    >>134
    ……………珍妙な格好だ。髷を結い、桃色の戦鎧をつけ、桃のマークのついた鉢巻を巻いている。刀、小手、脛当て、巾着袋。恐らく日本の出身者。そしてその旗には『天朝無類』の文字

    ソロウェイは風を巻き起こす。その羽ばたきにより砂嵐が連鎖的に生まれ、周囲を吹き飛ばす。だが英霊は意に返さない。むしろさらに直立姿勢を保っていた

    面白くないのはソロウェイだ。彼は嘴で英霊の内臓をえぐろうとする。瞬時に動かした頭の速度、実にマッハ9。並の英霊おろか強い英霊でも粉々になってしまうだろう

  • 136リドリー陣営2019/10/06(Sun) 23:20:17ID:A0NTgzMTg(15/17)NG報告

    >>135
    ミシリ。爪を捩じ込む音がする。英霊がソロウェイの嘴を握り潰す音だ。マッハ9。その衝撃をこの英霊は筋肉だけでねじ伏せたのだ!

    「嘴も臓にいたならければ良い。全く安易なものよ」

    そう呟くと嘴を掴んだまま片手でソロウェイを地面に叩きつける。

    ドバガンッッッッッ!!!
    ドバガンッッッッッ!!!
    ドバガンッッッッッ!!!
    叩きつけられるたびにクレーターが生まれ、音が鳴るたびに地面が揺れる。神酒の管は軋み、地の肌はひび割れ、土の骨はヒビ入る!

    そして伸びきったソロウェイを片手で回転させ、ハンマー投げの如く空に飛ばした!ソロウェイは態勢を直す暇なく大西洋に叩きつけられたのだった

  • 137リドリー陣営2019/10/06(Sun) 23:20:40ID:A0NTgzMTg(16/17)NG報告

    >>136
    〜〜〜〜〜〜〜〜
    「ソロウェイがやられたようじゃ」
    「マジの話?舵取氏」
    「しばらくは休ませた方がいい程にやられたようじゃ」
    「困りましたね、やられた場所は?」
    「ハリウッドじゃな。文字が見えたからのう」
    「くくく、ひさびさに良い処刑ができそうですな」
    「処刑、舵取。私も行きます」
    「成る程、肝心氏も来てくれたら安泰ですな」
    「では行きますか」

    舵取の五人目
    処刑の二人目
    肝心の三人目
    ハリウッドに参戦……………!

  • 138リドリー陣営2019/10/06(Sun) 23:20:50ID:A0NTgzMTg(17/17)NG報告

    >>137
    終わりですね

  • 139一般通過フォーリナー◆gmmefYfW/o2019/10/08(Tue) 00:39:29ID:EzMTU1MjA(1/8)NG報告

    お待たせしました、第■回を投下いたします

  • 140一般通過フォーリナー◆gmmefYfW/o2019/10/08(Tue) 00:39:41ID:EzMTU1MjA(2/8)NG報告

    >>139
    「いやー、冷えた身体には羹(あつもの)が一番だよねー」

    そう言いながら、銀河は汁椀によそった豚汁をすすりつつ飯盒に箸を突っ込んで白米を食らう。

    「《…………何で、私もなんだ?というか、何故変身を解かない?》」

    「んー?」

    白米の盛られた茶碗を持ちながら、困惑した表情で自身のマスターに問いかけるキャスター。

    「もぐもぐ………………いやぁ、解き方わかんなくってさ、もうしばらくはこのまんまで良いかなって!」

    白米を飲み込み、能天気に大笑いするマスターに、思わずずっこけそうになるがなんとか持ち直すキャスター。

    「それにさ、いくら身体が寝ず食べずでへいきへっちゃらだとしても、心はそうじゃないでしょ?」

    だったら食べなきゃ、とにこやかに微笑み銀河は豚汁を口に掻っ込んだ。

  • 141一般通過フォーリナー◆gmmefYfW/o2019/10/08(Tue) 00:40:28ID:EzMTU1MjA(3/8)NG報告

    >>140
    「(――――――――変なマスターだ)」

    サーヴァントは食事も睡眠も必要としない、殆ど意味は無いと言うのに。
    心の中でそう呟きながら、キャスターは豚汁に口をつける。

    ――――――――美味い。
    田舎味噌の風味が口に広がり、豚肉の旨みがあとにつづき、よく味の染みたゴボウや人参がまた別な味わいをもたらす。
    自身の生きていた時代には口にすることもなかった料理を口にする。
    ――――――――もう、かの唯一神を信仰する資格は自分にないのだから。

    >>>

    「ふぃー、食った食った……」

    「《寝て食ったら牛になるぞ》」

    腹をさすりながら、テントの中でゴロ寝する銀河。

  • 142一般通過フォーリナー◆gmmefYfW/o2019/10/08(Tue) 00:41:03ID:EzMTU1MjA(4/8)NG報告

    >>141
    「いーじゃん『寝る子は育つ』って言うし」

    「《今の肉体は15歳あたりだから、まぁ……育つと言えば育つが………………ってそうじゃなくて》」

    「わーかってるよぉ、他の陣営のことでしょ?」

    「《わかっているなら、何故行動しない》」

    「いや『行動しない』んじゃないんだ、どっちかと言えば『行動できない』って感じかな」

    「《ほう?》」

  • 143一般通過フォーリナー◆gmmefYfW/o2019/10/08(Tue) 00:41:31ID:EzMTU1MjA(5/8)NG報告

    >>142
    「けど、その前に一つ良いかな」

    おもむろに起き上がり、神妙な顔で言葉を紡ごうとするマスターに思わずキャスターは居ずまいを正す。

    「《何だ?マスター》」











    「トイレ行きたい!」

    盛大にキャスターがずっこけた。

  • 144一般通過フォーリナー◆gmmefYfW/o2019/10/08(Tue) 00:42:12ID:EzMTU1MjA(6/8)NG報告

    >>143
    「《…………行けば良いじゃないか》」

    「ありがと!いやーさっきからションベンが漏れそうでさ!」

    「《女の子がションベンとか言うんじゃありません》」

    スタコラと、銀河と霊体化したキャスターがトイレの方へと駆けていった。

    >>>

    「あー、危なかったー」

    銀河がハンカチで手を拭いながら建物から出てくる。

    「《まったく…………お前は不用心にも程がある、もし他陣営に出くわしたらどうする?》」

    「んー……多分他と出くわすのはそうそう無いと思うし、大丈夫なんじゃない?」
    そう言う銀河の顔に、枯れ葉が風に巻き上げられて『ひらり』と飛んでくる。
    「なんか、風強いなぁ」

  • 145一般通過フォーリナー◆gmmefYfW/o2019/10/08(Tue) 00:42:38ID:EzMTU1MjA(7/8)NG報告

    >>144
    「《…………マスター、ピースの準備だ》」

    「へ?」

    枯れ葉を浮かす風が徐々に強くなり、銀河の視界……というより顔面が枯れ葉で殆ど塞がれる。

    「アバババババ!ア゛っ、ちょっ、前ッ……見えな――――――へべしゅ!!」

    思わずスッ転び、キャスターになんとか助け起こされて起き上がる。
    しかし、視界には未だ大量の枯れ葉。枯れ葉。枯れ葉。
    枯れ葉のブラインドがキャスター陣営の視覚を覆い、風切音と枯れ葉同士のこすれ合う音が聴覚を埋め尽くす。

    視界が晴れたとき、巻き上げられ地面に落ちる大量の枯れ葉の中心にふわりとした癖毛の青年が立っていた。

  • 146一般通過フォーリナー◆gmmefYfW/o2019/10/08(Tue) 00:43:09ID:EzMTU1MjA(8/8)NG報告

    >>145
    以上です。
    お待たせしましたァッ!

  • 147レアの人2019/10/08(Tue) 18:43:29ID:YyNjUzNzY(1/5)NG報告

    伏神いきます

  • 148レアの人2019/10/08(Tue) 18:44:01ID:YyNjUzNzY(2/5)NG報告

    >>147
    教会からの帰り道を霊体化した従者を引き連れながら徒歩にて帰る。
    暗示の魔術の効果によりしっかりと教会へと向かった学友を診察した監督役いわく特に異常はないとのことで一安心といったところである。霊障は当然のこと何かの悪い魔術的な仕掛けが施されていないとも限らなかったが今回は幸い大丈夫そうだ。監督役はなにやら急に連れてくるなだのと悪態をついていたが知ったことではない。そもそも自分をまきこんだのは自分自身なのだからその仕事などはしっかりとこなしてしかるべきだと玲亜は考えている。我ながら意地の悪いことだと思うが無理やり厄介ごとを押し付けてきた相手なので雑な対応を意趣返しという意味でも行ってしまうのだがそれぐらいは許されるだろう。

    『友人が無事で少しは喜ぶかと思えば表情が硬いな。考え事か?』

    霊体化した従者の言葉を肯定しつつ続ける。
    「ええ、ほっとはしたけれどこれからも無事かはわからないもの。はやく終わらせるべきよこんな戦いなんてね。あの子が本当に魔術師に巻き込まれたかは分からないけれどね。」

    『いや、あれは十中八九魔術師がらみであろうよ。』
    その断言に近い言葉に疑問を感じる。たしかにこの状況で魔術師がらみのトラブルに巻き込まれたと考えることは自然だがなぜほぼ間違いがないといえるのだろうか?

  • 149レアの人2019/10/08(Tue) 18:45:06ID:YyNjUzNzY(3/5)NG報告

    >>148
    『なぜそう思うのかという顔だな。それなりの理由はあるが…あまり聞いていい気分にはならん話だ』
    「話して」
    すぐに続きを促す。アヴェンジャーが令呪の効果により隠し事はできない。だからこそその理由もあると語ったのだろうがそれに対して忠告を入れたということはそれなりの話であるのだろう。聞きたくはないが聞かなければならないことだと玲亜は思う。
    (私に気を使ってくれてるのはうれしいけれどね…)
    『…そうか、ならば語ろう。あの娘についた匂いで分かる。俺は故あって嗅覚が通常の英霊よりは優れていたからわかった。あれは少々異質な匂いがついている。』
    「異質な匂い?それはなに?」
    『…腸の匂いだ。ある程度匂いを消す細工はしていたようだが残っていたということは本来は相当濃かったのだろうさ。通常に暮らしていたならばそんな匂いの着いた人間はそうはいまい。』
    「は…」
    思わず絶句する。腸の匂い。それはつまり…
    「そんなものが大量にあるところにいたということ?」
    『そこまではわからぬ。だがお前の語った友人の話からしてそんな状況に陥るようなものではないからな。記憶操作か何かでも受けていると考えることが自然だ。』
    アヴェンジャーの言葉が事実だとすればそのような行為に及んでいた魔術師が居たということだ。
    許すわけにはいかない。そう決意を新たにしつつ次の一手を考える。
    だがその思考は途中で想定外の事態によって途絶えた。

  • 150レアの人2019/10/08(Tue) 18:45:55ID:YyNjUzNzY(4/5)NG報告

    >>149
    「結界が、消えてる?」
    一度屋敷に戻り留守中にきた情報を整理しようと考えていたが目の前の光景は玲亜を動揺させるのに十分すぎる事態であった。
    魔術師の家はいわば工房のようなものだ。当然他の魔術師を排除するような仕掛けが施されていることが一般的と言える。東雲家の屋敷も当然先代の残していた結界が作動しており侵入者を中に居れないような仕掛けがあったのだがその結界がなくなっているのだ。
    「アヴェンジャー!ついてきて!」
    自身の従者を引き連れ急いで屋敷の中に入る。
    中はひどい有様であった。
    物は倒され家具は汚されとさんざんである。だが、どれもこれも深刻なものではない子供のいたずらと言えるようなレベルの汚れや損害であること。
    「な…なにこれ…子供?子供のいやがらせ?いえでも子供が簡単に入れるようなものではないし…子供にしては大きい家具とか倒されてるし…」
    色々と混乱してきた玲亜であったがアヴェンジャーは冷静に告げる。
    「レア、少し下がっていろ。そこの部屋に敵だ。」
    え?とつぶやく玲亜しり目にドアを勢いよく開けるアヴェンジャー。
    そこにいたのは…人ではないと一目でわかるほど異質な存在であった。

  • 151レアの人2019/10/08(Tue) 18:46:25ID:YyNjUzNzY(5/5)NG報告

    >>150
    以上です
    ガイさんにパスします

  • 152ガイ・フォークス2019/10/09(Wed) 22:29:37ID:YxMTEyNjc(1/3)NG報告

    >>150
    血のように紅い夕陽を背負ったその侵入者は玲亜たちの姿を認めると、ぱん、と大きく手を打った。それから、謳いあげるような調子で言葉をつづる。
    「やあ、麗しいお嬢さんがご自慢の番犬とともにお帰りだ。見ろ、かわいそうに、不安な予感に胸を塞がれていらっしゃる!誰か彼女を元気づける者がいないだろうか!」
    「『これ』をやったのはお前か?わざわざ敵の拠点まで――」
    「とんでもない!」
    唸るようなアヴェンジャーの問いかけに、異形の人物は、ぱっと両手を広げた。
    「俺だって、この惨状を憂える者の一人ですぜ。友人思いの心優しい少女に何かしてあげたくて、掛け値なしの善意でここに来たのさ」
    玲亜は困惑した。アヴェンジャーが動かないということは、敵意がないというのは本当なのだろう。しかしこの風貌・・・・・・明らかに目の前のこいつはサーヴァントだ。敵対者が親身になるなんて、そんなことがあるのだろうか。
    アヴェンジャーを見上げると、好きにしろ、というような視線で見返してきたので、おずおずと言葉を投げかけてみることにする。
    「あなたは・・・・・・サーヴァント?」
    「それは正しいが、本質じゃない。――申し遅れました、Gnädiges Fräulein。ワタクシ、悪魔ザミエルでございます。以後、お見知りおきを」
    深々と丁寧にお辞儀をする男に対して、魔術師の少女は絶叫に近い声を上げた。
    「悪魔ですって!?ありえない!!」
    「ありえない?なぜ?」
    「なぜって――悪魔は人間には感知できない存在よ。人間に憑依することもあるらしいけれども、その末路はみんな自壊。人間の精神では耐えられないの。それに、そもそも悪魔は『人』の理の外に在るもの。仮にあなたが本当にそうであったとして、善であれ悪であれ、人理を守る存在が根底にあるサーヴァントになるはずが・・・・・・」
    「だが、俺はこうしてここにいる」
    喉の奥でくつくつと笑い、ザミエルは未熟な魔術師に向き合った。薄暮の中、オッドアイが怪しく光った。
    「俺が何者であるか。そんなものはどうでもいい。重要なのは、お嬢さん。アンタに手を差し伸べるのはいったい誰かっていうことさ」
    「どういう意味?」

  • 153ガイ・フォークス2019/10/09(Wed) 22:29:50ID:YxMTEyNjc(2/3)NG報告

    >>152
    思わず聞き返した玲亜に、ザミエルはゆっくりと歩を進める。恐ろしくも、なぜか安心して心をゆだねてしまいたくなるような甘美な空気を纏っており、それは、防御反応を一瞬忘れてしまうほどのものだった。
    悪魔はささやく。
    「こんなにも真面目に努力しているのに、不幸に次ぐ不幸。愛すべき友人にも不安が見え隠れする。あんたが頑張っている裏でロクデナシ共が甘い汁を吸っているのに・・・・・・不公平に思ったことは無いか?なんでそんなことになる?それは・・・・・・おお、神がアンタを見放したからだ!」
    「そんなこと・・・・・・」
    「心配ご無用。神が見捨てたモノ――それはすなわち、悪魔の取り分さ。俺たちは弱き者の味方であり、同時に毒であるべきだ。救いが欲しいんだろ?この町にも、ご友人にも。アンタだって報われていいはずさ。お代は後払い。もたらす結果をいただこう。何なら歌でも歌ってもらえたら最高だね」
    いつの間にか、耳元にザミエルの顔があった。背後から差し出された手のひらには、弾丸が7発。悪魔は続ける。
    「贈り物(魔弾)をどうぞ、お嬢さん。こいつは孕んだアシナシトカゲだ。絶対に命中するってやつ。この先きっと役に立つ。6発命中、だが、気を付けろ。7発目はイカサマ、俺の取り分だ。大事なものを必ず奪う」
    アヴェンジャーは動かない。敵意がないことは確かなようだ。利のあるように思えるが・・・・・・この怪しすぎる誘いに、果たして乗って大丈夫なのだろうか。
    もちろん命令すれば、アヴェンジャーはこの悪魔?を、一刀のもとに切り伏せるだろう。すでに刀の柄に手がかかっているのを、玲亜は横目に確認した。
    悩んだ末、出した答えは――

  • 154ガイ・フォークス2019/10/09(Wed) 22:30:16ID:YxMTEyNjc(3/3)NG報告

    >>153
    以上です。レアさんにパース!

  • 155理エルとNYの人◆3zXvUrYT3w2019/10/10(Thu) 01:01:15ID:kzNTI2MjA(1/3)NG報告

    第■回続き行きます

  • 156理エルとNYの人◆3zXvUrYT3w2019/10/10(Thu) 01:01:27ID:kzNTI2MjA(2/3)NG報告

    (マスター、気をつけて。彼女達はサーヴァントとマスターです)

    落ち葉をまきあげて着地するハリーの脳裏にセイバーの念話による声が響く。

    (OK……とは言っても、悪い子達には見えないけど)
    (……どうします? このまま戦闘を?)
    (……やめておく。というか、この子相手にはそんな気にはなれないよ。この女の子、僕の妹に歳が近いんだ)
    (承知しました。心代わりの際にはすぐに念話を寄越してください)
    (OK、頼りにしてるよ、セイバー)

    唐突に現れた自分を見て唖然とするサーヴァントとマスターを前に会話を終えるハリーとセイバー。
    そうしてハリーは、彼女達2人にこう告げた。

    「やあ。僕の名前はハリー・ウォーカー。驚かせてごめんね。ここから上がってる煙を見てね、火事が起きてると思って飛んできたんだ、文字通りね……ところで、君たち2人はこんなところでなにを?」

  • 157理エルとNYの人◆3zXvUrYT3w2019/10/10(Thu) 01:01:47ID:kzNTI2MjA(3/3)NG報告

    以上です
    短いですがフォーリナーさんよろしくお願いします

  • 158委員会【onSTAGE&島狂代行】◆O0PRisauvg2019/10/13(Sun) 00:49:59ID:cwMDE5ODE(7/10)NG報告

    >>126
    「逃すかッ」

    嘲りと共に回転木馬から回転木馬へと移っていくかつてメイドだったモノ、真なる姿を現した悪魔めいたナニカを追いセイバーは跳躍する。
    回転するメーリーゴーランド内部に着地。迫る木馬。視界から消えようとするアサシンを捉えるために木馬と木馬の隙間を縫い……セイバーは横薙ぎに剣を振るうと木馬の支柱を両断した。支えそしてを失った木馬が落下するよりも早く魔力放出による放射が行われた。
    吹き飛ぶ二頭の木馬。その瞬間、外側の木馬が爆裂した! 判断を誤ればセイバーはこの爆発に巻き込まれていただろう。

    「んン〜〜フッフッフー? アナタ、直感スキルなんて持っていましたっけぇ?」
    「これくらいのこと、外道ならば当然のようにやるだろう」
    「フフフ…フフ、フゥーフッフッフー」

    メリーゴーランドは回り続ける。
    嗤い声は響き続ける。

    だが、悪魔の姿はそこにはない。姿は元より気配すら……。

    「気配遮断、か…」

    ーcont.ー

  • 159委員会【onSTAGE&島狂代行】◆O0PRisauvg2019/10/13(Sun) 00:50:56ID:cwMDE5ODE(8/10)NG報告

    >>158
    回る廻る、木馬の群れの中を騎士が聖剣を閃かせる。その度に爆発が起こる。

    「攻撃したらその効果は失われる筈なのに…」
    「アレがトラップ……だからだろうな」
    「ヴィヴィアン」
    「悪いが、俺にアレはもう止められない……ご覧の有様でね」

    掲げた右手には掠れた令呪の跡のみがある。だが、それよりも抱えた亡骸にこそ視線は奪われる。

    「恨んで……いるか? 私を、セイバーを」
    「どうして。悪いのは俺だ。俺だけだ……そんな筋違いな事をしたら今度こそ顔向け出来ない」
    「……」
    「そんなに気が咎めるなら…そうだな。後で一杯奢れよ勝者ウィナ-」
    「フッ……分かったよ。吐くほど呑ませてやるさ☆」
    「よし。じゃあ決まりだ……。その前にひとつ、頼めるか」

    ーcont.ー

  • 160委員会【onSTAGE&島狂代行】◆O0PRisauvg2019/10/13(Sun) 00:52:57ID:cwMDE5ODE(9/10)NG報告

    >>159
    「こんな小細工では私は殺れないと分かる筈だ、アサシン。一切合切吹き飛ばしても構わないのだぞ」
    「ならばやってみるがイイでしょう騎士様、王様!フフフ、フフフゥーフッフッ」
    「チッ…」

    ((セイバー、聞こえるかい♪))
    ((マスター?))
    ((これからあの悪魔に隙が出来るよ☆ でも何度も通用する手段じゃない。この機を逃さず仕留めて欲しい))
    ((Yes my master.))

    念話が終わったと同時、歌が響いた。


    Amazing grace how sweet the sound
    That saved a wretch like me.

    「おお゛??! おや?おやおやおやぁ〜!?」

    ーcont.ー

  • 161委員会【onSTAGE&島狂代行】◆O0PRisauvg2019/10/13(Sun) 00:55:05ID:cwMDE5ODE(10/10)NG報告

    >>160
    How precious did that grace appear,
    The hour I first believed.

    ピアノの旋律と共に、亡骸を抱えた男は歌う。
    オズボーンの指は華麗に鍵盤を叩き、見事荘厳な雰囲気を演出している。それに呼応する様に、舞台も変貌っていく───

    The Lord has promised good to me,
    His Word my hope secures

    悪魔メフィストフェレス、実態とはかけ離れた「悪魔」という人々の想像によりその存在を再定義されたサーヴァント。ならば

    We've no less days to sing God's praise
    Than when we'd first begun.

    「彼女を弔う。そんなことも、俺はまだやっていなかったんだ」

    気配遮断を失い、床に転がり落ちたアサシン。道化めいた悪魔は確かにその姿を晒した。

    ーpassー

  • 162スルトちゃん&マグダレーナ陣営【トーナメント&第■回&stage】◆SOkleJ9WDA2019/10/13(Sun) 23:41:46ID:k0ODI2MTE(1/1)NG報告

    台風とかあったので連絡。
    第■回参加者の皆様、もし参加自体が厳しくなったら此処でも予選スレでも良いので連絡下さい。
    その場合、代筆、辞退(代役建てます)等といった参加陣営の扱いについても連絡して下さい。
    代筆の場合、参加陣営をどういう役回りで書いて欲しいか、隠し玉として用意したものは有るか、もし再び参加出来る状態になった時に敗退してなければ復帰するかどうか、といった事も書いて頂けると助かります。

  • 163橘亜衣&ミラーカペア【九終剣陣営】◆V6COUaXse62019/10/14(Mon) 23:06:17ID:EyOTIyNDY(9/11)NG報告

    >>99
    〜ルイ視点〜
    森の中を走る。サーヴァント達の戦いの余波に巻き込まれないように。
    力と力がぶつかる音が次第に遠いて行く。
    「これくらい離れれば大丈夫かしら……」
    適当なところで足を止め、呼吸を整える。
    すると先程の、恐怖に足が竦んでしまった不甲斐ない自分が思い出され、暗い気分が胸を満たす。
    (……いいえ、しっかりしなさい"蒼木ルイ"。貴女はこんなところで沈む人ではないでしょう)
    自身を叱咤し、沈む思考から抜け出す。それにしても、先程から続く、
    その時、枝を折ったような音が響いた。
    「誰ですの!」
    音のした方を向くと、「ひっ!」と小さな悲鳴を挙げて後ずさる男性の姿があった。
    「や、やあ、こんばんは。お、驚かせるつもりは無かったんだ、ごめんよ」
    先程の悲鳴を取り繕うように、彼はどこかぎこちなく挨拶をする。
    背が高く細身、丸眼鏡をかけたその姿には見覚えがあった。確か、以前インタビュー映像で見た、参加者の1人。タイミングから言って、彼が先程のサーヴァントのマスターである可能性が高い。
    (警戒は必要ですが、まずは様子見と行きましょう)
    「ごきげんよう。貴方は……宗美樹さんでいらっしゃいまして?」
    こっそりと魔術の準備をしつつ、表面上はにこやかに彼へ挨拶を返す。
    すると彼は、驚きの表情を浮かべて硬直してしまった。

  • 164橘亜衣&ミラーカペア【九終剣陣営】◆V6COUaXse62019/10/14(Mon) 23:06:49ID:EyOTIyNDY(10/11)NG報告

    >>163
    「ムッシュ?如何なさいました?」
    「……………ない」
    「はい?」
    「……信じ、られない。覚えていてくれたのかい?会ったこともない僕の名前を?その上、そんな風に笑いかけてくれるなんてーーー嬉しいなぁ」
    微かな違和感。ほんの一瞬、彼の言葉には背筋がゾクリとするような何かが滲み出ていたように思えた。しかし、その違和感の正体を手繰り寄せる前に、次の言葉が到来してしまいました。
    「君は確か、蒼木ルイさんだったね。うん、映像で見るより数倍……その、き、綺麗、だよ」
    聞き慣れた賛辞。そして、わたくしを複雑な気分にさせる言葉。勿論、綺麗、美しいと言われる事は何度あっても嬉しく思います。
    けれど、そう言われる度に頭に過ぎる事があるのです。ーーーわたくしの価値は、見た目(からだ)なのか、と。
    そして、その思いを加速させる要因が一つ。それは彼の視線。瞳孔が忙しなく動いているけれど、気のせいか、わたくしの顔よりも下、胸元に視線がよく当たっているように感じる。過去に出会った、わたくしの身体や財産を手に入れようとしていた嫌な人間を思い出し、不快さが込み上げて来た。
    「あら、ありがとうございます。嬉しいお言葉ですわ」
    そんな内心を面には出さず、笑顔という仮面で心を覆う。
    「それで、宗美さん?ご用件は何かしら?」
    「ああそうだった……ごめんよ。ええとーーー僕はアサシンのマスターだ。セイバーのマスターである君に……同盟を申し込みたい。アサシンの力は、きっと君達の役に立つ」

  • 165橘亜衣&ミラーカペア【九終剣陣営】◆V6COUaXse62019/10/14(Mon) 23:11:07ID:EyOTIyNDY(11/11)NG報告

    >>164
    予想外の返答に、一瞬面食らってしまう。しかし、どうにか頭を働かせて思考を進める。
    (わたくしは既に、ムッシュ・ユージーンと同盟を結んでいる。三陣営の同盟……成就すれば巨大な戦力ですけれど、利害の一致を測り、お互いの足並みを揃えるのは困難になるでしょう。ムッシュ・ユージーンに話を通さず決めていい話でもありません。ここはお断りするしかありませんわね。それにーーー)
    それに、この宗美樹という人物を信用するなと、わたくしの直感が告げている。
    「当のアサシンは随分好戦的ですのね。セイバーやわたくしに襲いかかったのは貴方の指示かしら?それとも彼の暴走?」

    以上です。樹さんの気持ち悪さが足りないかもしれませんが、まだ理性が溶ける前ということでこれくらいかなと。……私の想像力が足りなかった。

    こちらとしては同盟は断るつもりですが、樹さんには1〜2回食い下がって欲しいですね。島を守る為に必死な話をしながら。
    食い下がることで、しつこくねちっこい的な気持ち悪さに繋げるのはどうでしょう?

  • 166明星2019/10/15(Tue) 22:45:27ID:UyODYyMTU(1/1)NG報告

    >>130
    大嶽丸の部分を変更しました。エル・シッドの台詞も少し変えてしまったのでご確認ください。

    「涙が出てるな。なんかあったか?」
    「あ、ごめん白雪姫心配かけちゃったね。ちょっと疲れてね」
    「全く……………」
    涙を手で拭う様を見て、思わず抱きしめる。平凡な善人かと思えば時々訳の分からないのが彼女だ。
    (人(にん)が肥えたとはいえ、烈女とか女傑になるような精神的骨格を有してはいないからな)
    「呪鬼。人と寄り添えるとでも思っているのか?」
    「阿呆め感傷など青臭い。俺は面白おかしくやるだけだ」
    「そうかよ不良中年」
    「不良中年とは俺のことか? おれはまだ中年じゃない」

  • 167リドリー陣営2019/10/17(Thu) 16:33:14ID:EwODMyNDE(1/3)NG報告

    フランス投稿します

  • 168リドリー陣営2019/10/17(Thu) 16:33:29ID:EwODMyNDE(2/3)NG報告

    >>167
    厩戸王子とルイの激しい斬り合い。そんなものを意に介さず、寺田宗有は座禅を組む
    藤丸はその様子を見て不安に思う。何をしているのだろうか?藤丸は寺田の人格を何処か測りかねていた。戦闘狂。そんな印象だったのだが、今の彼は目の前の戦を無視しひたすらに座禅を組んでいる。イメージの乖離。素顔が読めない天狗の面

    ……………いや藤丸はよく見た。面の奥にあるその目はコールタールのような泥が宿っているのを。この目はそう、始めて寺田と相対した時と同じ、斬に満ち溢れている


    寺田は立ち上がり前を向く。刀は下段に構え、歩みだした
    炎の檻、そう形容できるルイの剣戟。厩戸王子ですら隙を見出せない連続攻撃の隙を己の心眼で見破り進み続ける

    ヌルリッ

    あまりに自然に、そして手際よく間合いに入り込む寺田。ルイはその様子を目視したのち彼に剣を振るう。寺田の間合いはルイの間合い。ここで斬れば寺田とて死は免れない

    ドカッ
    しかし寺田は生きている。切り上げた刀は、剣を持つルイの右手、その指を全て切り捨て、剣を落とさせたが故に!

    そしてその隙を逃さず返す手からルイの足の指、魔力でできた左手の指を一振りで全て切り離す。足指がなくなり、バランスを崩し前に倒れるルイ。その姿を見て寺田は呟いた

    「人の攻を殺しそのまま活かす、これこそ活人剣。指を詰めればそう抵抗はできまい、そうだろ橙武者?」

  • 169リドリー陣営2019/10/17(Thu) 16:33:59ID:EwODMyNDE(3/3)NG報告

    >>168
    短いですが終わりです

  • 170ライオンの巣窟2019/10/18(Fri) 07:00:56ID:YwNDMwNDg(1/3)NG報告

    >>165
    ルイのくもりのない目が真っ直ぐに樹を射抜く。ああ、と樹は口中で感嘆の声を漏らしていた。
    なんて、真っ直ぐな瞳をしているのだろう。眩く、そして美しいその双眸に見つめられているだけで樹は全身が震え、喉が干上がった。
    これほどまでに強く美しい女性など樹は今まで見た事が無い。クラスの女子達は化粧で己を着飾りそれのせいで醜く見えたが、ルイは違う。そういった類のものはむしろ彼女には不要だろう。
    ごくりと唾を飲む。ルイが自分を見ていた。接点などほとんどないはずの自分を、自分の名前を、覚えていてくれた。
    胸の鼓動は鳴り止まない。不思議な高揚感に満たされていくのを感じつつも、樹は今やるべき事へと思考を集中させる。
    未だにセイバーとアサシンの交戦は続いている。ルイと交渉の場に立つ為には、なんとかアサシンを退かせる必要がある。
    樹は思わず手の令呪を隠していた。もう令呪を二画も消費してしまっているだなんて恥ずべき姿を、ルイに見せたくないと思っての行動だ。
    「あ、アサシンに関しては確かに僕の指示だ。敵だと思ったから……けれどそれが君だって言うのなら、話は別だよ。君も、ミッションは受けてるだろ。あーしろ、こーしろって。僕は、セイバー陣営と手を組めって言われた。つまりその、君と」

  • 171ライオンの巣窟2019/10/18(Fri) 07:01:31ID:YwNDMwNDg(2/3)NG報告

    >>170
    顔が耳まで赤くなっていくのを感じて、ここまで異性と会話するのは苦手だったという事に樹は今更ながら自覚した。
    「ならまず、アサシンを下がらせていただけます?まだセイバーが戦っていますもの」
    「あ、ああ、ごめん。すぐにやめさせるよ」
    ルイの表情は疑念に満ちていた。自分目掛けて襲いかかってきた敵のマスターの言葉など、そう簡単に信じきれるものではない。きっと樹が同じ立場だったら、同じ選択をするだろう。
    ルイに微笑みかけながら、念話に意識を集中させる。アサシンに繋げ、出来るだけ冷静を装いながら、
    (アサシン、戦いをやめてくれ)
    (ああ!?これからがイイトコなんだぜ?テメェ、それを俺様から奪おうってのか?約束がちげぇじゃねぇのかよ、ええ!?)
    予想通り、ハイドは激情のままに樹を怒鳴りつけてくる。一度エンジンが入っている以上、抑え込めるかどうかは樹にも自信がなかった。しかしそれでも、絶好のチャンスを逃す訳にもいかない。
    (お願いだ。次は邪魔しないと誓う。だから頼む。そのセイバーのマスターと同盟が結べるかもしれないんだ)
    (……そりゃあのガキの事か?)
    (そうだ。もし同盟を結べたら……戦いやすくなる、お前だって気持ちよく戦いたいだろう?)
    (……)
    ハイドは沈黙している。答えあぐねているのか、それとも樹を無視して戦闘を続けるつもりなのか。樹はルイの視線を受けつつ、ハイドが刃を収めるというまずあり得ない可能性に祈るほかなかった。

  • 172ライオンの巣窟2019/10/18(Fri) 07:01:53ID:YwNDMwNDg(3/3)NG報告

    >>171
    (条件がある。それを呑んでくれるってならイイぜ)
    条件?どんな条件だ?樹は嫌な汗をかきながら思考を巡らす。ハイドからの提案などろくなものではないに決まっている。生贄が欲しいなどと言い出すのではないか?
    (心配すんなよ。誰かを殺してぇとかそんなんじゃねぇ。俺を夜、出歩かせろ。不安ならお前がついてきても良い)
    (……お前を?僕に何の得がある?)
    それはあまりにも恐ろしい提案だった。契約してから、ハイドとは取り決めを行った。決して夜に出歩かない、というものだ。樹はハイドが何処にもいかない様に家中に結界を敷き詰め、完全に身動きが取れない様にしていた。もしハイドが家から離れようものなら、残る最後の令呪で自害させるという訳である。それ故にハイドも樹に従ってきた。
    しかしこの提案は承諾するには不安要素が多すぎる。樹がついていくとはいえ、ハイドが何をしでかすかわかったものではない。
    (俺にかかってる令呪を忘れたかよ。テメェにも、テメェが大好きな奴らにも俺は指一本触れられねぇぞ)
    令呪、島の人々と樹をハイドは傷つけられない。そうとも、働いているのは確かだ。
    ルイの眉間にシワが寄る。こうして話を続けている間に交渉が決裂してしまえば、もうセイバーとの対立は避けられない。
    それは、嫌だ。このままルイと別れてしまうのは、心から嫌だった。何故ならルイは───。
    (……わかった。受けてやる)
    (ひっひひ、ありがとうよ)
    ルイの眉間のシワが緩んでいくのがはっきりと見えた。かセイバーからアサシンが撤退したと伝えられたに違いない。ほっとしながら樹は出来るだけ表情を崩さない様に心がけながら、口を開いた。
    「さて、アサシンは下がらせた。交渉を続けるとしよう」

  • 173愉悦部inクローディアァ!2019/10/20(Sun) 12:53:27ID:gyOTM3ODA(9/9)NG報告

    「……………」

    ずかずかと不機嫌さを隠そうともせずに足を踏みしめながら湾岸方面に歩を進めていくゲルトラウデ。
    群衆の中を無理やり進み、通りかかった人々が迷惑そうな顔をしてもそれを気にすることなく突き進む。

    「ずいぶん不機嫌そうだね。そんなに彼に振られたのが嫌だったのかい?」
    珍しく実体化を許されているライダーが茶化すように話を振る。
    「黙りなさい!私は振られてなんかいないし、怒ってなんかいないわ!」
    ムキになって怒鳴る目の前の女性。
    つい先ほどホテルまで大人買いした段ボールを運び込んでもらい、その縁で話でも、と切り出した際に目当てであった人狼の少年にバッサリと断られてしまったのだ。

    ──すまない。俺には既に先約がいるし、これから別の用もある。その話は受けられない。

    その場では表面上は隠し通したものの、少年が出ていった途端にこの有様である。

    「それで、これからどうするんだい?」
    「気分がてらの散策よ。ついでに他のサーヴァントも釣れたのなら最高ね。その為に貴方を実体化させているのだし」
    マスクをずらし、水を飲みながら歩いているゲルトラウデはその目的を吐露する。
    海方面に向かっているのは彼女の意向であるが、その実ただの八つ当たりである。
    ライダーは薄々それを感じ取り、苦笑するしかなかった。

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