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前スレ https://bbs.demonition.com/board/12449/?res=954
過去ログ https://bbs.demonition.com/search2/聖杯大会
聖杯大会本戦統合スレNO.6
https://bbs.demonition.com/board/9916/
ラフム語翻訳機 https://yt8492.github.io/RafmanTranslatorスレ立ておつです!
……そういえば、自作鯖だけで冠位戴冠戦(誰を冠位にするか)リストでしょうか?それとも他作者さんの鯖も有り?建て乙でーす
私は自キャラだけだと「今まで作ったキャラの羅列」になるだけな予感…
選択肢が…選択肢が少ない…!スレ鯖で冠位戴冠戦にしましょう〜
生存報告がてら建て乙どす
俺作のリストは…
剣:ヘップバーン
弓:エルヴィス
槍:アームストロング
騎:スブタイ
術:スヴィプダーグ
殺:ビートル
狂:アダム
騎と殺以外、ガチのグランドなのはこの際置いといて。改修したけど長々と載せるのもアレなのでテレグラフにしました。オッドルです。
https://telegra.ph/%E3%82%AA%E3%83%AB%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%AB%E3%82%AA%E3%83%83%E3%83%89%E3%83%AB-08-06
アイスランド語の翻訳は大変でした……。更に解像度を上げて改修したのがこちら:
アーン
https://telegra.ph/アーン-08-06
ヒャルティ
https://telegra.ph/ヒャルティフグプルーズ-08-06
ボズヴァル
https://telegra.ph/ボズヴァルビャルキ-08-06
マスターに関しては神秘の知識をもっと深め、説得力のあるキャラ造形に落とし込みたいと思っております。くそう夏休み終わったからSS書く時間が...
>>22
監獄長さんのページだとビースト欄なんですけどルーラー・エンシェントジャイアントなので、カルデアだとルーラー召喚かな、と自分はこんな感じになりましたさ
アーチャーがだいぶ難産だった感じですね……。
セイバー:イサキオス
アーチャー:アーン
ランサー:ヨハン・ライヒハート
ライダー:ジョリー・ロジャー
アサシン:ヘズ・ホズルズ
キャスター:ジェームズ・フレイザー
バーサーカー:ウルスラグナ
EX1:ネブカドネツァル
EX2:コロンゾン>>22
分かりやすく英雄豪傑といった感じのイダスさん、すこすこ
>関係者口から迷い込んだとしか思えないロリがいるんですが
U‐プラネット・オルガマリーも冠位戴冠戦担当だし……冠位サーヴァントを自分と他作者さまのサーヴァントで妄想するならば……
グランドセイバー→厩戸皇子
グランドアーチャー→后羿
グランドランサー→ニール・アームストロング
グランドライダー→イダス
グランドキャスター→スヴィプダーグ
グランドアサシン→嫦娥
グランドバーサーカー→ボズヴァル・ビャルキ
アームストロング船長は元々グランドランサーって設定でしたので入れておきたいなと思いました
グランドアサシンが選考するのに特別悩ましかったです>>29
冠位だと彼しかいない!と思うサーヴァントが多かったので選ばせて頂きました遅くなりましたが前スレへのレス
前スレ985
>もともと聖杯戦争を見据えたスペアだったので後始末が終わればそのまま機能停止が妥当
あー、成る程そういう
だとするとイグサくんに関してはその最期をチハヤが看取る、というのはどうでしょうか
最期を見届けて、それから傷を癒し終えた身で立ち去っていく風なエンディング
前スレ986
ええっ!いいんですかうちの馬鹿(アクアステラ)がお師匠で!?
割とあるかないかで言ったらアリ寄りのアリですが、ぶっちゃけ魔術師としても格というかレベルが違い過ぎるので想像だにしてない組み合わせでした…
あと多分Ⅱ世の胃がタヒにそうそしてこれは私が選ぶ本スレ冠位鯖
グランドセイバー:山中鹿之助
グランドアーチャー:后羿
グランドランサー:クルサースパ
グランドライダー:ベルゼブブ
グランドキャスター:果心居士
グランドバーサーカー:ザッハーク
グランドアサシン:クラーケン
大体直感で選んだ鯖がほとんどですが、アーチャーとバーサーカーはこの二人だろうなと
セイバーの枠はランサーでもアリかな?と思いましたがやはり最高の『彼』と言ったら…の気持ちが勝りまして
ちなみに自鯖からだとライダー枠に海賊王ジョリー・ロジャー、もしくは抑止力の全力バフ受けまくった風伯・木蘭が入ります(今思いついた即興設定)>>38
イゼルマ...もう記憶に無...
ソースありがとうございます〜
スレ時計塔男子学生が全員同期になった世界線を作りたい人生だった倫敦の某所。
メレク・アルマソフィアはとある魔術商人(ミスティックディーラー)と会う約束があった。アルマソフィア家は魔術に使用するための宝石、自然霊が宿った物でなければならない、を集めるために自前の鉱床をいくつか所有している。だが、消耗品の魔術刻印となる宝石ではない、カタチをもった神秘と言える宝石が採掘できる鉱床は、鉱石科(キシュア)だけではなく様々な魔術師の家系が取り押さえていたりする。
そういえば、考古学科(メルアステア)のライノール・グシオンが新しい地脈変動があったことを見つけ、その使用権を賭けて戦ったとかいう話もあったか。などと記憶を掘り返しつつ、商人の下に向かった。
商人の名前はヴェトリヴェル。インド生まれの魔術商人だ。西洋の品であるシャツに、下はズボンではなくドウティという腰布だけの姿。これは最低限の身なりと、暑さ対策の折衷案というわけだ。濃い褐色の肌はアーリア人との混血である北方の出身ではなく、より南方の人間であることを意味している。近年の映画産業の伸びからカンナダ語圏・テルグ語圏は特に有名だろう。
彼はスリランカ(セイロン島)の霊地のひとつを管理するセカンドオーナーである。
スリランカ島、神代の真名であるランカー島は地上にありながら星の内海と同じ霊脈を持つ。何故なら、インド神話においてブラフマー神から生み出されたとされるラークシャサ、すなわち星の内海から出向いた星の触覚(精霊・妖精・自然霊)のために造られた土地であるからだ。更に、“ヤクシャ(夜叉)”のヴァイシュラヴァナが、財神クベーラと“成った”世界的にも有数の歪み、歪芯霊脈であるのだ。『バーガヴァタ・プラーナ』では、元々メール山の峰であったが、ナーラダ仙に唆された風神ヴァーユによって折り取られ、大洋の中に投げ込まれて出来上がったものともされる。プラーナ文献で語られるこの神話は、「(インド神話における)世界の中心」が「スリランカ」と照応する事実、マクロコスモスとミクロコスモスの関係を示している。>>40
「やあ、坊ちゃん。フェーブスの旦那も」
「メレク様が直々に鑑定なさるという意味を考えて欲しいものだな、ヴェルー」
「分かっていますとも。冗談でお招きしたのではありませんし、何より他の魔術師よりは“話の分かる”方であるので優先的にご案内させてもらっているのでして」
「では見させてもらいますよ」
スリランカは世界有数の宝石の産地だ。
それは財神クベーラの恩恵か、それともラークシャサの末裔であるヴェトリヴェルの神秘に由来するものか。
宝石魔術は世界各地の宝石幻想が由来であるが、インドにも体系立った宝石魔術が存在する。特にダイヤモンドに対する信仰は別格であり、金剛杵(ヴァジュラ)とも呼ばれる。これは天空の雷が地に落ちることで、ダイヤモンドになったと解釈されているからだ。
また天体を象徴する九つの宝石『ナヴァラトナ』という概念もある。太陽のルビー、月のパール(真珠)、木星のイエローサファイア、月の昇交点のゴメダ(ヘソナイトガーネット)、水星のエメラルド、金星のダイヤモンド、月の降交点のクリソベリルキャッツアイ、土星のブルーサファイア、火星のレッドコーラル(赤珊瑚)。この九つを配置したヤントラは極東において九曜紋として知られている。『マハーラトナ』と言われる五元素に対応した五つの宝石(ダイヤモンド、ルビー、サファイア、エメラルド、真珠)、この五つに『ウパラトナ(ヘソナイト、イエローサファイア、キャッツアイ、サンゴ)』を加えた九つの宝石をナヴァラトナと呼ぶ。
「うん…………久しぶりですが、良い目・良い腕だ」
「お褒めにあずかり、恐悦至極。しかしながら閣下、メレク様にはもう一個の宝石“竜の宝石”も見ていただきたく」
「もう一個?」
「おい、来い! 待ち望んだんだろう」
「ははは、この少年がオレを時計塔に連れて行ってくれるのか────!?」
青灰色の肌が特徴的な引き締まった体躯の成人男性。目元まである前髪を靡かせて側面を刈り上げた白髪と、余裕を感じさせる笑みが印象強い。その両腕・両足には鉄枷をはめられているが、この程度なら簡単に壊せてしまうだろう。呼吸の度に放電されている白光がそう予感させる。>>41
「…………竜の化石? 人間ですよね、彼」
「はは、性能はお約束しますよ。ええ、おい、飯代の恩を返すんだろう。この方は信頼できる人だから、説明しろ……!」
「ふむ。そうだな。世話になった恩義もある。
少年よ、オレの名前はシャクラだ。時計塔にいるというセナ・スキュレカリューへ再戦の果たし状を送りたいのだが、方法が無くてな。路傍で飢えていたところをヴェルーに捕まえられて、こうして金に換えられそうになっている、といったところだ」
「察するに、時計塔の魔術師であるところの僕に買われて、くっついて時計塔に行きたいと」
「まあ────な。だがタダではないぞ。衣食住、それに学か、の恩は必ず返す」
「それは当たり前です。成人男性に近いあなたが一年生きるだけで、どれ程のお金が必要か分かっています?」
「ははは、金の件については申し開きのしようがない、が。
“これ”でどうだ────!」
シャクラとなのった青年が思いっきりの呼吸をしただけで、電光が奔り、魔術の行使跡である紋様が刻まれた鉄枷をいとも簡単に溶解させてしまった。電磁波により空中に存在する分子などがイオン化した、独特な匂いが周囲に充満する。魔術を使うのならば最低でも一小節(ワンカウント)は必要な熱量を、体動だけで発生させてしまったのだ。
竜の炉心から発露される生体エネルギー、魔力放出の脈動であった。
「なるほど。竜の化石とはそういうことでしたか」
「お眼鏡に適いましたかね?」
「……ええ、買いましょう。所有権があって困る神秘はないですからね」>>42
ヴェトリヴェルが管理者である霊地のひとつも、ダミー名義を使ってメレクがアルマソフィア家とは別で、安定的な宝石の供給のために個人的に所有しているものだ。
内情は完全に独立しており、時計塔に睨みを利かせるための手続き上のものでしかないが。
「これから、あなたの身元保証人は僕──メレク・アルマソフィアになります。時計塔に推薦状も出しましょう。セナ・スキュレカリューに渡りもつけましょう。もっともスキュレカリュー一級講師は才能ある者しか採らない主義なので、認められるかどうかはあなた次第ですが。
これらを叶える条件として、やって欲しいことが二つ」
「オレに出来ることなら何でもやろう。言ってくれ」
「一つは霊墓アルビオンで生還者(サヴァイバー)となること。これはダミー名義故にヴェルーとの繋がりをアルマソフィア家に察知されたくないから。
そして、もう一つが僕の付き人として、“戦争”が起きた時には僕個人の陣営につくこと」
「承知した。二つとも、オレの得意とするところのようだな?」>>47
ありがとうございます〜
盛ったメレクくんの財政は宝石買うお金で、スリランカがリアルで経済破綻した時に色々投資したということで...(ごにょごにょ>>45
そんなこと言われると興が乗って作ってしまいますよパーフェクト鹿之助こと山中幸盛を…
…夏は忙しいので秋ごろに!
>>47
メレ坊はスポンサー適性高いというか後方見守りポジが似合いすぎるんですなぁ…
>>49
「後輩庶民さん」だと口にすると長いので普通に庶民さん呼びはそのままだと思います
で、どういう対応になるかっていうと………う〜ん…正直困ってます。シャの国出身っていう特殊な出だと図りかねるところがあると言いますか
名も知らない田舎からきた野蛮人と取るか、あるいは噂に聞いた神秘の園からやってきた隣人と取るか……どっちでもありそうな状態でして
私自身、シャの国関連は本編で情報が出揃ってから判断しようと思っていたので現段階だと「どうしよう…?」となっています仕事が落ち着いて伊草のエピローグ考えてたら、戦闘前のライダー陣営、一騎討ち、その後と三つに分けることになりそうです。
しかし、ライダーVSランサーの勝敗が全く決まらない……。
>>11
ラーヴァナが選ばれてる!
正直、選ばれるとは思ってなかったので……ありがとうございます。よし!大統領特異点とエクストラグランドスコア全部完了!コレで残りは水着イベとかに集中できる……。
折角のお盆でキリもいいし、この連休中に監獄聖杯戦争企画を発進させたさもありますね
冠位鯖は……とりあえずこんな感じで
剣:マルフィーザ
弓:
槍:
騎:デイヴィ・ジョーンズ
術:
殺:パロミデス
狂:
EX1:塵塚怪王(讐)
EX2:サタン(獣)
あんまりこだわり無いから埋まらんなぁ、それでもこういう時に複数クラス適性あるサタンとかパロミデスは便利。サタンとパロミデス、ページが見づらいからそろそろページ改訂するか
サタンはクロさんの個人SSもあるからセイバー枠の説明も入れたいし。
>>33
>グランドバーサーカー:ザッハーク
選ばれておる……ウゴゴ……。嬉し恥ずかし、書き直し?公式と性格違うのは悪魔に魅入られた結果イケイケ狂乱メンタルになったとかそういう感じで。でも多分今後でない出さないしなぁ
あと火村さんの伊草次手番は……。ランサーvsライダーの前に挨拶ぐらいはするだろうし、その時にクッチーINthe結界の扱いで刹那と少し揉める、みたいな展開もあるのかも?とか考えてたりしますねキャラシが完成したので13:05頃に投下します
【氏名】ノル / Nor
【性別】女性
【年齢】17歳相当(外見からの推測)
【出身】不明
【身長・体重】160cm・45kg
【肌色】白【髪色】金(ブロンド)【瞳色】琥珀(アンバー)
【スリーサイズ】B78/W57/H79
【外見・容姿】絹糸のようなしなやかなブロンドヘア。動きやすい空色のドレスを身にまとった深窓の令嬢……に見える。
【方針・属性】秩序・中庸
【魔術系統】王権魔術・???
【魔術属性】地
【魔術特性】統合
【魔術回路】質:B+ 量:B+ 編成:変質(人為的・魔術的な調整の痕跡あり)
【魔術回路起動時のイメージ】王冠を被る
【起源】空席
【階位・称号・二つ名】『忘失令嬢(レディ・ロスト)』『揺蕩女王(ランドレス・クイーン)』>>64
【来歴】
「うぎゃーーーっ!!忘失してますわーーー!!」
ある魔術師に拾われた記憶喪失の少女。
麗しい髪質や豪奢ではないものの機能性と美観に優れたドレスなど、一見して王侯貴族を思わせる少女。
だが、どうやら記憶が欠落しているようであり、自分が何者であるのか、どこから来たのかさえ覚えていない。
『ノル』とは仮称であり、彼女が唯一記憶していた言葉を便宜上の名前としている。
上記の台詞は魔術師に身元を問い質された際に発された絶叫であり、外見ほど上品で淑やかなわけではない様子。
魔術師の計らいにより、一時的に時計塔に所属する魔術師という扱いになっている。
記憶喪失のため、当然ながら魔術の知識にも疎いが、魔力量や魔術回路などの資質は人為的な介入があったと疑われるほど高い。
「高貴なわたくしに相応しいのですわー!」などと宣い、王権魔術を習得している。
事実として王権魔術への適性は高く、ある家系の魔術師に手解きを受けたという。>>65
時計塔に所属しているために魔術師という扱いになっているが、
厳密には魔術使いといった方が正しく、根源を目指しているわけではない。
というより、記憶がないので目標がない。
本人もその事に自覚的であり、その空白を埋めるかのように「目的を探すのが目的、願いを探すのが願い」という振る舞いをしている。
好奇心旺盛でいらんことに首を突っ込み、高慢な態度で振る舞う世間知らずの女王様。
畏敬と嘲笑の意を込めて態度のデカさの根拠となる基盤(バックボーン)を持たない者、
国を持たざる女王として『揺蕩女王(ランドレス・クイーン)』の二つ名を与えられている。
女王様扱いで本人的には嬉しいらしい。
【外見・容姿の詳細など】
ストレートボブのブロンドヘアに空色(アジュール)のドレスを身に纏う。
基本的に活発なので動きやすいミニ丈ドレスやパンツドレスを好んで着用する。
年齢については本人の認識も不確かだが、見たものは直感的に17歳ぐらいだと認識するとかなんとか。>>66
【人物像】
記憶喪失のお嬢様モドキ。
高貴なる者を気取っているが、身元不明のため当然ながら誇るほどの財源も家名も存在しない。
魔術の手解きを受ける過程で師である魔術師から“高貴なる者の責務(ノブレス・オブリージュ)”としてそれなりの資金を与えられた。
とはいえ、本人が高級志向のお嬢様気取りなので全然足りないらしく、バイトで稼いでいるらしい。
外見年齢から17歳ということで通しているが、喋ると騒がしいのでもっと幼く見える。
自分の生い立ちが不確かであるがゆえに地に足がつかない感覚を抱いており、
それを解消するために令嬢のように自信に満ちた振る舞いをしているという結構切実な悩みに根ざした行動規範を持つ。
同時に「どうせ誰も(自分でさえも)本当の自分のことを知らないし、どうせならお姫様や女王様のように振る舞いたい!」という浅ましい打算も込み。
またこの地に足がつかないという感覚が物理的にも苦手なので飛行機や船のような乗り物が苦手。
やたらと分不相応な厄介事に首を突っ込み、「うぎゃーっ!」とお嬢様らしからぬ叫び声をあげて返り討ちにされるのが日常茶飯事。
実力がそこそこなのにめげずに挑戦を繰り返すのは記憶喪失ゆえの経験不足に自覚的で少しでも多くのことを知るため。
目的がなく、願いがない……ので、アクティブに自らの目的・願いがなんであるかを探している。
意外にも記憶を取り戻すことには消極的、というか全然着手しない。
今の自分がそこそこ好きでその自己が消えてしまうことを惜しく思っているし、
そもそも便宜上記憶喪失としているが、ノル自身「記憶を失う以前の自分」が存在していたことに懐疑的。
それこそ魔術師に拾われ目覚めた時に初めて自我が芽生えたくらいの感覚である。>>67
そんなこんなで不名誉な二つ名をつけられたりすることもあるが、今日も愉快に目的探しの真っ最中。
イメージカラー:青(アジュール)
特技:なし(これから見つける)
好きなもの:高いもの、お嬢様・女王様っぽい言動、アザミの花
苦手なもの:地に足がつかない乗り物(特に船)
願い:願いを見つける
決戦の日:戴冠式
【一人称】わたくし 【二人称】あなた 【三人称】あの方
台詞例
「話は聞かせていただきましたわ!」
「記憶も持たないわたくしは何者でもない、空虚(からっぽ)ですもの……つまり、何者にもなれるってことですわよーーーっ!」
「ワクワクしますわね、次は何に挑戦してみましょうか……!」
「アザミの花が好きですわ。刺に触れてしまいがち玉に瑕ですが……」
「べ、別に、船なんて怖くありませんことよ……!」
「───ORORORORORO!!! (船酔い)」
「あの方は何をおっしゃっていますの?」
「いつか必ず、見つけてみせますわ。わたくしの、わたくしだけの願いを。」>>68
戦闘
「《王冠領(クラウン・コロニー)》。ここはもうわたくしの所領(モノ)ですわよ。」
「《霊的権威(ロイヤル・タッチ)》。頑張った者を労うのも高貴なる者の務めですわ………今の凄く女王様っぽかったのではなくて!?」
「フッハッ! 《幻槍隊列(ファランクス)》で終わらせますわ!!!」
「力こそパワーですのよーーーっ!ぶっ潰れてくださいましーーーーっ!!」
口上
「記憶も国も持たずとも、世界で一番女王様。
目的探しを目的に、いつか見つける自分の願い。
『忘失令嬢(レディ・ロスト)』ノル。仰ぎ見なさい、高貴なるこのわたくしを!」
【魔術・特殊技能・特性など】
・王権魔術(ゴッズ・マンデート)
ある魔術家系が研鑽した王権神授説の思想を基底とした魔術。
古今東西、神から王・皇帝・首領にもたらされた神の代理人としての特権の技術体系化。
ノル自身はその家系の出身ではないと思われるが、この魔術に対して高い適性を持っている。>>69
《王冠領(クラウン・コロニー)》
王権執行。「王冠の領土」という概念の魔術化。
自身の周囲数メートルを一工程(シングルアクション)で陣地、結界とする。
一工程であるため強度は低いものの、一瞬で人払い・隔離・自身の魔術の出力向上を可能とする結界を展開できる。
ただし、船上や飛行機内などの大地(領土)と隣接しない場では発動することが出来ない。
神秘の純度に関しては比べるまでもないが、境界記録帯(ゴーストライナー)として召喚されるとある皇女が有する陣地作成:EXの効果に類似している。
《霊的権威(ロイヤル・タッチ)》
王権執行。貴人が触れたことで病が治癒したという奇跡の伝承に基づく魔術。
王権が持つ聖性であり、その手は聖別された器具と同等なものとして扱われる。
患部に手で触れるだけというシンプルな挙動で効率的な回復・解呪が可能。
また聖の属性を有するため、洗礼詠唱と同様に霊的・魔的な存在には対抗手段としても作用し、
手で触れて払い除けることで呪詛を退ける。
副作用として死徒などの吸血種に対する特攻が付与されるが、手で触れるという行為にのみ適用されるため、
近接戦闘の心得がない者にはさしたる恩恵はない。>>70
・幻槍(ファンタジア)
ノルに付き従う十二本の透明な槍。
魔術というよりもノルの自我が目覚めてから常に共にある体質のようなものであり、
これを制御するためにノルは王権魔術を習得したと言ってもいい。
ノルの肉体・魔術回路に紐づいており、視認が困難であることもあって、透明な触手や触腕のようにも錯覚させられるが、
魔術的に結びついているものの、肉体に癒着しているわけではない。
身体の一部というよりは使い魔兼携帯武器、或いは契約を結んだ傭兵のようなもの。
そのため、投槍(ジャベリン)のように遠距離攻撃としての運用も可能であり、遠隔で操作さえできる。
一方で魔力が途絶えたり、他の魔術によって契約を解除・切断されると動かせなくなり、しばらくすると霧散する。
一時的に失われることがあっても、ノルの命が続く限り補填され、総数は基本的に十二本に保たれる。(1日1本単位で回復する)
ノルは幻槍の生成と維持に魔力リソースを割いているため、並の魔術師の1.5〜2倍の魔力を消費している。
《幻槍隊列(ファランクス)》
幻槍を王権魔術に組み込み、戦術的に利用したもの。
王の麾下であるという概念を槍に組み込むことでよりシステマチックな運用を可能としている。
古代より続く、槍の密集陣形 ──突出した英雄による一騎当千ではなく、
統制・規格化された兵士を指揮する王の戦略である。>>71
本来の密集陣形と比較すると盾が不足しているが、そもそも幻槍には担い手がおらず、
幻槍の強度自体が魔術的に強化された鉄柱と同程度であるため、盾を必要としない。
ノルは槍衾の背後に隠れ、ノル本体への魔術的な攻撃が及ぶ際には幻槍が結集して盾になることでこれを防ぐ。
【役どころ・コンセプトなど】
エセお嬢様。あらゆる物事に首を突っ込むトラブルメーカー。うるさい。
記憶喪失や人造生命的なキャラを作ると自我が希薄になりがちなので、逆に引くほど我が強いキャラにしようと思ったらお嬢様キャラになった。
フットワーク軽めで気楽に絡めるキャラ性にするため、バックボーンが空虚ゆえに目的を求めてるというキャラ付けに。>>62
あ、エピローグはリレー形式じゃないので手番とかは考えなくても大丈夫です
戦いが終わった後を各々好きなように好きなだけ書いてもらえれば、それで
>>72
ヤダ、パワフルでいらっしゃるわ……
あちこちに不穏さが見えて「もしやこれは」と考えてしまうとこもあるのに、パワフル&アクティブっぷりで一旦横に置いとくかってなっちゃいますね
徹頭徹尾チャレンジャーで…王って単語からはとても遠く感じる…
時計塔のどこの科に所属してるか気になったんですが、もしやこれ気軽に絡めるようにするためあえて未設定だったり?
>>73
無理という名の本日分目標、達成しました(喜)
なぁるほどぉ?
基本的にはややルナ有利だけど状況さえ整えればどちらにも傾けられる
どっちが勝ってどっちが負けてもアリだよと………そういうことですわね!?お疲れ様です立て乙です
そういえばペレスって次の動きはどうすればいいんですかね?ということをGMや他の参加者の方にお伺いしたく
それとこれは最近スキュレカリューのお話しをしていただいているのでこちらから軽くお出しできる設定とかエミュとかの簡単な部分です
・セナが先生をやり始めた時期は二世の冒険シリーズよりもだいぶ後。年代でいえば多分2015年以降かつ先生やって10年は経っていない
・セナは生徒を呼び捨てします
・旧エルメロイ教室のように鉱石科ではありながらも他学科の生徒もいると思われます(創造科のメルヴィンのような)その上で自分の専門外もカバーするためにセナは他学科の魔術師も講師として招いているので
そして天墜聖杯戦争最終話投下します 今までの話はこちらから
https://fatetv1830.wiki.fc2.com/wiki/Fate%252FFalling%20Star「良い朝だなァ。……よし、やるか」
今までの“埋葬師”とロートゥスが違う点は、埋葬師としての運命を疑問に思うのか、あるいは思わないのかという点だった。先代までのいずれもが“そういうものだ”と納得し、割り切った。己の人生を死に損なったものだと受け入れいつか死ぬことができるその日までずっと生きてきた。
けれどロートゥスは違った。生まれも育ちも神秘にまつわるものでは無いが、それでも自分なりに勉強と研鑽を重ね、この脈々と続く運命のルーツは何処にあるのか。どうしてこんな運命を辿ってしまうのかを必死に模索し続けてきた。それがいつか、自分の後代となる者の救いとなるように。あるいは、自分の代でこの役目を終わらせられるように。原初の願いに立ち返りながら、ロートゥスは一人、炎が燃え上がるところを見ていた。いつもロートゥスが細工品を作る時に使う工房の炉心だ。
「つってもわかることなんて殆どなくて…どっかの人外が気まぐれにもたらした呪いってぐらいしか読み取れねぇんだけどな」
遺伝子や魂に刻まれたこの呪いを解析する。これが悪さをすることで、自分たちの肉体は変化する。中東で盛んな呪術のように、内側で完結する体系だからこそ自分たちは吸血種という存在へと永久的に成り果てる。一度変化してしまえば、呪いを解いたとしてもきっと変わることはないだろう。そもそも呪いが解除出来るような代物でも無いということを悟ってしまったが。
いつかの昔。死ぬべき時を見失った最初の誰か。その見窄らしい姿を見つけた人では無い何かが呪いを刻んだということはロートゥスの研究によりわかった。“死に損なってしまった”その人は、これから先に歩む人生の運命…因果を全て捻じ曲げられてしまった。自身がバトンを渡すに相応しい、同じ“死に損ない”を見つけるまでは絶対に死ぬことができない。そしてその人を見つけた時、ようやくバトンを渡すことができる。理屈はない。そういう運命になるとしか言えない。いや、本当はこのような因果になる理屈があるかもしれないが、それはきっと現代の人間では理解できないだろう。「だから別に理解する必要なんざねェ。理屈はわからないが結論はわかってんだからな。死ぬべき時が見つかったのなら死ぬことができる。未来を託すに相応しい存在に託した時こそ役目を完遂できる。ちと今までの継承と形は違うが、儂はちゃんと見つけたぞ。儂の人生を託し、埋葬師としての役目を儂で終わらせても良いと思える男を」
人の想いを喰らい、はるか未来に持っていく生命体と化した存在がいる。人の想いを繋ぎ、はるか未来に共に歩む生命体と化した存在がいる。彼らは埋葬師、細工師として活動していた“自分たち”の願いを正当に継ぎ、遂行してくれる存在と言っても過言では無いだろう。彼らは悠久の時を生きる。人の心を忘れないまま。
だからもう、終わっても良い。この呪いを未来に残してはいけない。この役目を後世に託してはいけない。多くの人の人生を受け止め、殺し、その命の重みに堪えるなんて苦痛は存在してはいけない。自分はとっくに慣れてしまったが、これをこれから先に自分が出会うであろう“死に損ない”に託してはならない。こんなものはここで終わらせるべきだ。因果と運命を整える条件は揃ったのだから、出来るはず。
「死ぬのは全く怖かねぇし。問題はこれで儂の推測が見誤ってたときだよなぁ。また別の誰かに呪いが引き継がれ……いや、もし呪いが罰したとしてもそれは儂だけだろう。中途半端に死を迎えたから死ん.でも生きてもない肉塊に成り果てる、ぐらいがオチじゃねぇか?まあそれならいいか」
屁理屈を言っている自信があるので、本当に埋葬師に刻まれた呪いの条件をクリアしたかどうかは確信がない。本当は呪いはそのままで、因果が死をもたらしてくれない可能性はある。とはいえそれは自分個人の話だろうから、死ぬより惨いことになっても構わないとロートゥスは思っている。それよりも、自分以外にその余波が伝播する可能性が一番困る。そんな風な懸念に取り憑かれながら、ロートゥスは自分の身体を炉に焚べて──────
「はい捕まえた〜♡」
「ツユ!?なんで…ってかお前っ、儂の中に入ってくんな!」
「え〜?入りやすい魔術回路してるのが悪いんじゃん。あと勝手に死のうとしてるとこも悪いね」暗示などを代表とする他者に干渉する魔術は、基本的に魔術回路を有し魔力を生むことができる者には通用しない。魔術回路に魔力を流すだけで容易く洗浄できてしまう。……とはいえ、何事にも例外はあるものだ。他者の心に“害のないもの”として滑り込み、共有し、一つにする。生物として進化したツユはセナと“とある講師”が提案したこの手順を魔術ではなく一つの生態、機能として扱えるようになってしまった。
防護術式を張るか、あるいは特に優れた魔術回路の持ち主か、膨大な魔力を有しているか…そうでなければ容易く心身の主導権を握られてしまう。事実、完全に油断していたロートゥスは身投げの直前で身体が鉛のように動かなくなっている。その身体をどう動かすのもツユ次第だ。
「私は自分の大切な人を死なせることは絶対にしない。あなたもソルシュクラインの一員になった以上は私の大切な人だから」
「なった覚えねぇけど…」
「あれだけ一緒に行動しといてなった覚えはない、はナシでしょ!……解散したから、ってのもナシね。今あるかどうかは大事じゃなくてあそこでどんな風に手を取り合えたかが大事なわけで」
かつてのツユという少年は他人を慮るあまり、直接的に触れ合うことをしなかった。自分という穢れた存在が愛しい他人の人生に極力関与しないように。そんな願いからとても婉曲に、当人に気づかれないような形で無償の施しを行おうと試みて、結果的に不幸を招く。自分だけは無傷のままという呪いのような人生。
けれど今のツユは違う。ロートゥスを助けるためにあの時同化したことで会得した全ての技術を使いこなし、ロートゥスの秘密のアトリエを特定した。そして結界を破り、ロートゥスを助け、無理やりにでも縛りつけた。自分をちゃんと愛せるようになるにはまだ時間はかかるけれど、自分のやりたいことをちゃんと行動に移せるようになった。
「ロートゥス…いや、リカルド。あなたが今することは無理に死のうとすることじゃない。誰にも迷惑かけずに正しく死ぬことが何よりも大事でしょ。そのためには何すれば良いか、わかる?」
「お前どうして儂の名前…いやそれはいいか。何するってぇそんなん……わかってんだよ。解呪が一番丸い。でもこれマジでヤベェんだって。そこらの想念から成った悪霊とかいうレベルじゃねぇよマジで。だったらタイムリミットで他の誰かに継がせるよりは…」「馬鹿。もうホント馬鹿。自分だけで解こうとするからそうなる。もっと上手く人を使うこと。今の私みたいにね!」
ふふん、と自慢げにツユは微笑む。先ほど魔術回路を侵蝕した時にロートゥスの人生もロートゥスが苦しんでいる呪いについても概ね理解した。というか前から憶測は立てていた。全てが終わるまでは、なんて怯えて首を突っ込むことを避けていたけれど…今はツユ自身も何のしがらみにも囚われていないから。自分以外に迷惑をかけないのならやることをやっても良いだろう。それをロートゥスに示すためにも、ツユは“サプライズ”をここに呼んでみせた。
「多分、今一番ロートゥスが求めてるのってこの人だと思うんだよね。その呪いの大本」
「おや、これは……ああ、あの時の死に損ないの。よくここまで磨き上げたものだ」
「オイ」
ツユの紹介により現れた、黒と紫の煌びやかなドレスを纏った女性。その姿を見た瞬間、本能が身体を動かしていた。脈々と繋いできた埋葬師たちの熱が、目の前の女を許してはいけないと叫んでいた。ロートゥスの爪が女の首を刈り取る…その直前、蠢く物質化した影に、ロートゥスは身体を絡め取られてしまった。人知を超えた膂力を有するロートゥスでも全く抜け出せる気配がない。
「私の名前はティム・ドルチェ。もちろん偽名だが、名前なんてものはどうでも良いでしょう?かなり昔に大暴れしたとき、偶然にも私の牙を逃れ死に損なった者がいてね。暇つぶしに呪ったんだよ。……埋葬師、細工師とはその後継だったのね」
「おいツユ!説明しろ!こいつ自身に聞くのはめちゃくちゃムカつくから嫌なんだが!?」
「“博物館”で働いてる人でね、前に親の知り合いで会ったことがあって。ロートゥスのこと考えてたらこんなめちゃくちゃ趣味悪い最低最悪の呪い考えつくなんてこの人しかいないかな!?って思って。吸血種ってとこも含めて案の定当たりだったね」
「だから何でそんな……ああ、いや。儂のため、か。そうか。そうだな」
仇の存在を知った、というのは大きな意味合いを持つ。呪詛返しをするにしても呪いをかけた相手の情報を知っているのと知っていないのとでは大きな差が生まれるからだ。名前を知る、素性を知る、外見を知る。それら全てが呪いを解き、相手に報復するのに十分必要な要素となる。ここにツユが連れてきたことは間違いなくロートゥスのためになる。己の生涯をかけて、先代たちが積み上げてきた苦痛の負債を叩きつける相手を正確に認識したのだから。解呪も呪詛返しもやり易くなる。数百年、あるいは千年かけてやるべきこの報復の目処が立った。可能性が全くない未来から、気が遠くなるほど遠い未来まで持ってくることができたから。
「言っとくけどこれで終わりはいありがとう…じゃないからね?あとはワシ一人でやる〜とか無しだからね?普通にその後も金とか人脈とか活かしてサポートしてあげるから」
「は?いや待て、流石に待てよツユ。テメェわかってんのか?人間には果てしなく長い時間をかけることになるしそれに何より儂が返せるものなんてないんだが?あとそんな金持ってねぇだろうがよ」
「時間に関しては私だってもう人間じゃないので問題ありません。返せるものと金の問題に関しては両方一気に解決させる案があります。……ロートゥスのその本質を見抜く眼は色んな物事を解決するのにとても役立つ。数十年ものの大儀礼法やフェムの船宴レベルになると流石に難しいけれど…逆に言えばそうでもないならたくさん役に立つ。だから手伝って。もちろん埋葬師としての仕事を優先しても良いから」
「いや…でも…つーかそこのク.ソ女と仲良いんじゃ…」
「でもじゃない!親交があるだけで性格悪くて普通に嫌いです!あれこれやらない理由を探すのはやめて、私と一緒に前を向こう。もしも運命があなたに追いついたのなら、その時は私が全身全霊であなたを殺してあげるから。その呪いは誰にも継がせずに、ね?」
最悪ではなく最善を。とても、とても見違えたように思う。気づけばロートゥスは、そんなツユの手を取っていた。志半ばで終わるのではなく、走り切ったと満足できるような終わりを目指せること。それを諦めたくないという思いと、そのために手を貸してくれるということ。その熱は、未だに胸にあるから。
「よろしく…お願いします」
「請け負った!じゃあそういうわけだからティムさん帰ってくれる?私たちがいつか必ずその呪い解くから」
「ええ。久々に面白そうなものを見つけたし。何百年でも待たせてもらおう」俺には何もありません。何もかも捨ててきたからです。大事な人、大事な地位、その全てを俺は捨てました。俺は不器用だから、何か一つに熱を注ぐにはそれ以外の全てを捨てるしかないのです。そしてその大切な一つすら失いました。自分の力が、覚悟が、何もかもが足りていなかったから。中途半端に大事なものを増やしすぎた、惨めな末路です。
「……送金は……したところで意味ないな。俺の痕跡として扱われるだろうから、俺が消えればそれも消えるか。じゃあ良い。もう思い残すこともないから、その全てをくれてやる」
ツユは全力で振り切った。虚の力を使って、それから先も全ての干渉を振り切った。そしてルフはここまでやってきた。聖杯戦争において、セイバーとランサーが激突した大海原。あまりにも大きくて恐ろしい被害が出た結果、誰もが近づくことをやめてしまった静かな夜の海。魔術師も、一般人も、ここには来ない。濃すぎる魔力が蠢いていて、誰もが本能的に目を背ける。
そんな海のど真ん中、水面にルフは立っていた。何ということはない。理屈なんて存在しない。ただそういう生き物であるというだけ。師の教えによりそういう歩法を会得した。だからルフは海上を歩けるのだ。無論、師であるアルテミシアのように空を自由に駆けることはできないが…それも関係ない。何故ならルフという人間は、これを最後に人類史とは縁を断ち切るから。
「死ぬのは無しだ。俺が死.ねば悲しむ人が大勢いる。何がどうしてってのはよくわからないが、俺のことを大事に思う人はそれなりに多くいるらしいから。だからそれだけは絶対にしません。ああ、ただの行方不明も無しです。探されたらたまりませんから」
だから、こうする。完遂する直前でナキに止められた“悪魔”との契約履行。今度はこれを、誰かと戦うためではなく完全に存在を置換するために使う。人類史からルフという少年の存在した痕跡を全て消し去る。消し去って、天外の存在としての全てに置き換える。記憶も感情もそのまま。ただ、人とは関係のないものへと成り代わる。その後のことは知らない。端末として地球を侵略するのか、あるいは成っただけで何も干渉されず生きていくのか。大事だったナキ、ロートゥス、そして師匠と家族たちを裏切って、ツユのために己の人生を賭けた。その一世一代の大勝負で、負けた。そしてツユはしがらみから解き放たれ、自分の助けがなくとも空高く羽ばたいていった。大切な人たちを裏切っておいて、今更そちらに出戻るなんて恥知らずな選択肢はルフの中にはない。かといって、自由になったツユを己の私情で縛り付けることもしない。そんな人たちに迷惑をかけないように、全て消し去れば良い。
「そらなき おおもと みことかみ」
外から来たものを祀り、名を与え、形を変える。かの封印指定が指し示した昔ながらの儀法により悪魔の遺物は形を変えた。とある異端の唯一神道、その神としての貌を被せた。しかしそれはもはや不要だ。ここに全ての虚飾を取り払い、真を曝け出す。虚空に消え、無に立ち帰る。全ては底の無い大きな星へ。私たちは皆、虚の下で再会する。
「マジか。音も無ければ色も無い。空気に触れてる感覚どころか匂いすらしないな。というか他の感覚器官にも引っかからないぞこれは」
「……師匠?それと…」
「やっほ。またそうやって勝手に消えようとして、よくないよ」
見知った顔が二つ。一つは我が師、アルテミシアだ。特別な理由などなく、ただ普通に海を歩き、ただ普通に空気を割っている。そういう生き物だからだ。単体の生命体としては紛れもなく人の上を行く。製造理念からしてそうなのだから仕方ない。とはいえ、この広い地球からただの弟子を見つけるなんてバカな話が出来るような存在では無いが。
そしてもう一つがナキ。認めたくは無いが、自分の心の中に“友人”として居座ってるやつ。たった一人の新人類。数奇な運命に巻き込まれて、ここまで転げ落ちた可哀想なやつ。ルフの唯一の欠点とすれば、そんなナキが自分を見つける可能性を考慮しなかったことだろう。あの時、あの地下でルフを殴り倒した時に、ナキはこっそりとプシケをルフに寄生させていたのだ。ルフ本人は気づかなかったらしいが。
「もう遅いのには変わりありません。ナキ、今度はお前でも接続は切れない。いや、切ったところで俺のこれは無かったことにはならないぞ」
「だろうね。そもそも本来、僕にそんな力はない。あれはなんて言うか…本当にごり押し。力で無理やりやっただけ。二度と再現できないのは当たり前。だからルフくんを助けるのは僕じゃないよ」「話は終わったか?なら剣を抜け。矢を番えろ。私が目の前にいるぞ」
海は怒り、空は泣く。遠い大地は震えている。これは星の抗議だ。“お前がなぜ、そのままそちら側に立っているのか”という正当な文句。元来、異星からの漂流者であり、星と人の認識が形作った星の報復機構であった◾️◾️◾️◾️◾️◾️。それが今、世界を騙す魔術ではない、そのままの神秘でありながら人理の守護者、霊長の報復機構として立っているのだから。
呼吸するだけで周囲のマナを吸い尽くす。心臓は脈打ち大量のオドを生産する。右手に剣、左手に弓。そして見えざる手が弦を引いて矢を番える。煙草をふかしながら鋭い目つきで睨まれているはずなのに…ルフはその姿にどこか美しさを感じていた。世界の色が虚の大穴に吸い込まれているはずなのに、アルテミシアだけは眩しく色づいていたから。
「お前には言わなかったな、ルフ。私の製造理念は人理の守護者、霊長の報復機構だ。星の息吹とは似て非なるイノリ。かの聖剣とは別のカタチ。けれど切先を向ける相手は同じだ。つまり、人ではない、人を脅かすモノを穿つ」
「………俺のこと、殺してくれるんですか?」
「馬鹿言え。“人”を殺.すわけないだろうが」
美しい。万物に通ずるものとして、極めたものは何であれ同じ場所へと辿り着くという考えがあるが、これはその通りだとナキもルフも感じた。振り抜く刃に一切の起こり無し。撃ち放つ矢に一切の震え無し。神業とはまさしくこの通り。光を帯びた矢は虚を穿ち、眩い刃は虚を両断した。……既に消え去った多くのものは戻らないが、それでも大事なもの。名前と、大事な記憶は、大事な人たちの中に宿ったまま。
「お前はルフ。スラム生まれのガキで、博物館に働きに来て、私の弟子になったやつ。好きなものは金、家族、友人。些細なところはそれ以外もう無かったことになってるし私たちも覚えちゃいないが、これだけは取り戻した。……無くしちゃならないものぐらい自分でいい加減受け入れろ。前へ進め」
「わかってますよ。わかってる上で…全部無くしても良いと思ってるんですから」
「お前…」
「ストップストップ!大丈夫ですアルテミシアさん。僕たちではどうにもできないことは、僕たちよりもルフくんのことを知ってる人たちにどうにかしてもらいましょう」極彩色の蝶の群れが、ルフを優しく包み込む…もとい拘束する。アルテミシアを見て学んだのか、いつの間にか海上を歩けるようになっていたナキがルフを抱えて全速力で浜辺へと向かっていく。彼らは海を歩けるが、大多数の人は海を歩けない。だからこそ、遠くでルフを待っている人に一刻も早く届けなければならないのだ。全てにおいて蚊帳の外だったが、蚊帳の外にしてはいけないはずの大切な人たちを。
「…ルフ」
「兄、さん…はは…出張ですか?相変わらず、スーツ似合って……っ!?ちょっ、汚れ」
「いいから」
血は繋がっていないけれど、最初から最後まで大切な家族。スラムから日本までずっと一緒だったみんな。その中でも一際強く輝いて、みんなのために生きて、やっと自分のために生きることができるようになった、ダヴィ兄さん。兄さんだけじゃない。他のみんなも、兄の負担になりたくなくて頑張って金を稼いで生き抜こうとしてたみんなも、自分なりの幸福を求めることができるようになった。生活が豊かになって、自分のことだけを考えられる余裕ができた。
それはとても良いことだ。ただちょっと、自分だけがそこに馴染めなかっただけで。みんなの幸せは、自分の幸せじゃなかった。骨の髄まで硝煙の香る紛争に溺れて、そうやって生きることしか出来なくなってるこっちがおかしいだけ。それなのに、迷惑をかけるわけにはいかないから。ずっと距離を置いて、仕送りを続けるだけで良かった。みんなが幸せに笑っている姿を想像するのはとても嬉しいけれど、実際に目にすると胸を掻きむしって心臓を引き摺り出したくなるほど苦しいから。
「ごめん。ごめんな。兄ちゃんなのにお前の気持ち考えてやれなかった。お前が頑張ってるのに勝手に変わったら嫌だよな。野紀さんに頼んででもあの時お前に会うべきだった」
「もう、いいですよ。だってほら、もう俺のことそんなに覚えてないでしょう。家族としての記憶はあっても、些細なことは無かったことになってる筈だ。だったらそんなものに心を割くべきじゃない。もっと、優先順位が高い人たちにその優しさを割くべきだ」
「家族だってことは覚えてる。俺だけじゃない、俺以外もみんな。なら大丈夫だ。ルフの好きなもの、嫌いなもの、全部教えて。今度はちゃんと見る、最後までお前のこと見てるから…」とてもありきたりな話だが。つまりは逃げ続けていたから見えてこなかったという話なのだろう。たとえ住む世界が違っても、ルフがもう戦禍に身を投じていなくては生きていけないようになっていたとしても。……大切な誰かのために、家族や友人を裏切ったとしても、それを受け入れてくれる人たちばかりだったというだけの話。ただ、すれ違うのが怖くて話すことを避け続けていたから。
記憶も、痕跡も、たくさん抜け落ちた。残っているものの方が少ないだろう。それでも愛している。それでも愛されている。その事実だけは変わらない。だってそうやって、みんな一緒に生きてきたから。
「……最悪だ。こうなりたくなかったから、俺は、誰にも知られず消えたかったのに」
「泣きながら言っても…説得力ないっすよ…」
◾️◾️◾️◾️◾️◾️◾️◾️◾️◾️
「いよいよ私の教室に入ることになるわけだけど…アマネ、時計塔の生活はもう慣れた?」
「はい。ウリューさんに色々と手伝ってもらって。ツユ兄様の残した教本…ガイドブック?もとても助けになってます」
「キャンディちゃんの姉代わり…兄代わり?として私がちゃんと役目は果たしますから。先生もご安心を。……あ、そうだ!時計塔の制服をせっかく着てるんだし、私と先生と一緒に写真撮りましょ!良いですよね?先生」
「ええ。撮った写真は家族に送ってあげなさい」
ツユ・ラヴギッドは時計塔を去り。入れ替わるようにアマネ・ラヴギッドという少年が時計塔へとやってきた。元々ラヴギッドの素性というのは法政科でもない限り一部の家系を除いて知られるようなものではなかったから、何一つ問題はない。ツユも本格的に政治闘争に身を投じる前だったから。ただ一つ問題になりうるものを挙げるならば、アマネ自身の環境だろう。魔術をはじめとした様々な知識を脳に焼き付けられてはいるものの、実質人間一年生。知識はあっても経験がない。加えてその生まれた事情が後を引く。「“俺たち”で本当に大丈夫なんですかね?ツユ兄様やナキ兄様に恥じない振る舞いができるでしょうか…」
「私が保証するわ。私、ツユの弟だからなんて理由で生徒にするような先生じゃないもの。優秀だから生徒にするの」
「そうですか?なら“僕たち”も全力で…」
「はいはい!杞憂はとりあえずやめにしよう!先生もう少し寄ってください!はいチーズ!」
◾️◾️◾️◾️◾️◾️◾️◾️◾️◾️
「あ、アマネからだ。……うんうん。私に似てかわいいしナキに似てかっこいいね」
「何言ってんだ。いいから早く着替えろよ」
「辛辣!そんなに辛辣なのはルフだけでいいのに!」
少年は険しい道を往く。それは自分と自分の大切な人の幸福のため。安易な自己犠牲ではない、皆が幸せになる未来のために。他者と手を取り合い、少年は歩いていく。どれほど遠い果てにあってもいつか必ず辿り着けるのだと信じて。
「見て見てルフくん。アマネくんすごい可愛いよ。がっつりお兄ちゃんやってるツユちゃんよりもあんまり馴染みないのに僕にも送ってくれるなんていい子だよね」
「お前んとこも親御さんに奇跡が起きて弟妹一人できたんだろうが。……というかなんで俺はまだこの中学校にいるんだ…?」
「ご家族のお願いなんでしょ?僕も高校まではそうだよ。卒業できるまで一緒に頑張ろ〜!」
少年は日常を生きる。それは日常を謳歌してほしいという家族の願いのため。しかしてそれは平穏な道というわけではない。少年は日常を謳歌しながら、非日常にも身を投じる我儘な生き方を選んだのだ。自分も他人も後悔しないような生き方を。バプロディカをアプデ(?) ナーフ(?) とりあえず形になったので投下します。細部の深掘りは追々していくかもしれません。
バプロディカ・バナト・ロンタール/Baprodica Banat Lontar
年齢:27歳
性別:女性
身長:167cm 体重:54kg
スリーサイズ:B99W58H87(Jカップ)
所属:フリー
属性:混沌・善(?)
魔術系統・特性:神秘思想、それに伴う術式天使球
魔術回路:質:A/量:A+/編成:異常(鑑定不可)
令呪の位置:子宮の上
【解説・上】
聖教から派生した非公認宗教団体である「正統派改革」の教主を務めている女性。
教団の基本理念たる『成長』により、訪れる信者たちの悩みを聞き、罪を告解させ、人としてどうすれば成長するのか教えを説いている。
結果的に多くの心を救っているが、善ばかり讃えるのではなく、悪ばかりを咎めるのではなく、清濁を併せ呑む方針故に本宗から認められていない。公的にはカルト集団扱いされている。>>90
【人物・上】
聖職者っぽいのにボディラインが判明するぴっちりとした修道女の改造衣装を着ており、本人のスタイルの良さも合間ってアダルトビデオの女優にしか見えない。更に言動も色っぽく、本当に信者たちを懺悔させたいだけなのか疑いたくなる人物。
性格は穏やかで、物腰が柔らかく、いやらしい格好をしているのにダビデ像を見ただけで赤面してしまうピュアな心の持ち主。ある者は彼女を聖母マリアのように優しくも、時に厳しく戒める母親のような人物だと言う。そしてその穏やかさとは裏腹に、これと決めた事は突き通す頑なな面もある。
スポンジケーキ等の洋菓子を好む子供っぽい一面もあり、間食と称して度々口にしているが最近体重が増してきたらしい。更に信者たちが貢ぎ物として洋菓子を贈り、思わず手を出す誘惑の源となっているらしく、少々悩みの種になっているとの事。
生まれつきなのか、人に好かれ易い体質。
イメージカラー:個人としては緋色、周囲の評価は青
特技:告解相談、長時間歩行
趣味:読書、身体分析
好きな物:スポンジケーキ、歴史書
苦手な物:素直じゃない人物
天敵:清廉潔白で話の通じない人
【一人称】私(わたくし) 【二人称】あなた 【三人称】彼、彼女
【能力・上】
非公認宗教団体の教主だが、聖堂教会が扱う唯一の魔術ではない別の魔術を使用する。
ユダヤの神秘思想を反映させた魔術であり、西洋魔術の基礎として使われる数秘術とは異なる代物。自らの肉体を『神体(アダム・カドモン)』に見立て、肉体的・精神的に神性を引き出す事を目的とした魔術で、系統的には思想魔術に近い。
肉体の部位に対応した術式に天使の名、唯一神より分たれた権能が組み込まれており、魔術として出力する。>>91
・術式同調球サラヒエル
周囲のマナを集束させ、自らが行使する魔術の出力を増強させる術式。
後述のあらゆる術式と併用して使用する事によって効果を高められる。
天使の名は「神の支配」を意味し、人間の「頭」を司る。
・術式堅固球アラズィエル
肉体・精神を強硬にし、耐久力を増強させる術式。
肉体は単に耐久力が上がる程度の効果だが、精神には、精神に対して作用する攻撃を無効化する。洗脳、汚染、それらの類を術者であれ、別の対象であれ付与すれば干渉を完全に遮断する事が可能で、魔眼や、体質などと言った「そこに在るだけで効果を及ぼす」ものにも、ランクが低ければ直接術式をかければ任意で無力化できる。
天使の名は「神の堅固さ」を意味し、人間の「首」を司る。
・術式器体球ファカイエル
大気中の魔力を蒐集し貯蔵できる術式。
天使の名は「神のフラスコ」を意味し、人間の「乳房」を司る。おっぱい容器とか思ってはいけない。
・術式切断球セラッティエル
物質界にて対象へ斬撃を卸す術式。
シンプル且つ使い勝手のいい術式であり、バプロディカが最も多用する術式。
天使の名は「神の切断」を意味し、人間の「心臓」を司る。>>93
【解説・下】
聖職者然とした姿は偽りの顔。バプロディカの本性は憐れな知的生命体である人間を有効活用し、俗世より肉体を解放せんと彼らを食い潰す魔性の女。
『正統派改革』がカルト集団なのはその通り。人が望む善の仮面を隠れ蓑とし、その裏で己の大望を成就せんと画策する為の組織でしかなかった。
元々は、イタリアの辺境の村に住まう少女で、村民の殆どが古代ユダヤ教のエッセネ派から派生した信徒から更に枝分かれし、聖教より異端視された“宗教思想家”と習合した研究者であった。
しかしある時、十三歳という年齢を経て初潮を迎えた時、突然変異というべきか、前触れもなく生物としての階位を僅か登ってしまい、神を引き寄せる性質────神聖娼婦のフェロモンが覚醒する。
これにより、老若男女問わず性的興奮という名の呪いを周囲に撒き散らす事となり、暴走した周囲から求められてしまう。ただし、誰一人としてバプロディカの花を散らす事はなく、柔肌に触れただけで命を使い果たしてしまった。
バプロディカは神に縋った。懇願した。そして嫌悪と失望と慟哭の果て一族が目指していたものを思い出した。
とある異端視された思想にて、人は神の被造物ではなく、本来は神の一部である。
光と闇の対立。光の一部が欠落し、その穴を闇が拡大した。それに伴い神は零落し、誤った世界へとこぼれ落ちて人の姿となった。
人は本来あるべき場所へ還る事が最終的な目的であり、その為には殻を破り、自らを解放しなければならない。
バプロディカは悟った。この世界に自身の居場所はなく、本来あるべき場所へ────神のもとへ還らなければならないと。
神の一部である筈の人間は堕落してしまった。ならば、堕落した獣を有効活用して光へと返り咲かなければならない。
そのような強迫観念に囚われたバプロディカは数多の人間、それも魔術回路を持つ存在(より神に近い人間という認識)を食い物にした。
原始的な魔術であり、神と交わる手段である「性魔術」を用いて相手と同調し、魔術回路を根こそぎ移植させるという暴挙に出た。そして魔術回路を持たない只人は魂喰いによって養分となった。>>95
【能力・下】
表では基本的に使わない術式。こちらは魔力的、精神的に作用するものが多い。
・術式神紋球サルサイエル
バプロディカが仮想した擬似神体を構築する術式。
単なる術式である為実体を持たないが、擬似的に再現したバプロディカの身体という事で、これまで魔術師から剥ぎ取った魔術回路をこの術式が取り込み、運用している。
所謂、外付けのハードディスクとして使用し、バプロディカが持つ魔術回路の質と量以上の魔術を発動できる。
天使の名は「神の尺度を押し広げる」を意味し、生殖器を司る。
・術式反転球サリタイエル
相手の魔術に組み込まれた魔力に干渉し、発動をジャミングする。
天使の名は「神の反乱を引き起こす」を意味し、太ももを司る。
・術式瘴烟球セマキエル
毒気、薬気などいった成分を放出する術式。
バプロディカのフェロモンもこれによって強化し、対象の理性を溶かす程の効力を発揮する。
天使の名は「神の毒」を意味し、膝を司る。>>96
・術式深淵球ヴァカビエル
情報を隠蔽し遮断する術式。
バプロディカはこの術式を自らに行使し、魂に刻まれた「人間の情報」を遮断してフェロモンを抑制している。また、降霊術などの残留思念の再生へのプロテクトも可能。
天使の名は「神の秘密」を意味し、足を司る。
【人物・下】
人間という不完全な知的生命体に失望し、自分以外を資源として認識している。
物腰の柔らかさは人間が対等ではないからであり、優しさも厳しさも結局のところ家畜を躾ける程度のものとしか思っていない。ピュアな反応はただのサービス精神である。
数多の有象無象を相手にしてきたが、実は処女である。求めてきた全ての人間は触れただけで絶頂し、生命力を使い果たしてしまうので経験人数を実質ゼロ。ただの耳年増に等しい。
バプロディカの最終的な目的は、人体という器から魂を解放し、神の下へ還るというもの。つまるところ第三魔法へ至る事と同義である。
それ故に、人間を超えて英霊へと昇華された過去の偉人たちには一定の経緯を払うスタンスを取るだろう。それは確か、スキュレカリュー教室の講師のひとり、“獣喰らいの”クォードレスからの宿題を解きに時計塔の図書館に籠りきりになっていた頃だったと記憶している。
時計塔の基本的な授業について面食らったのは、ついてこられる者だけついてくればいい、という性質だった。魔術は家系と才能によってほぼ全てが決定される。ならば真面目に授業を行う必要はなく、適当に餌になりそうな情報をばらまきつつ、これはと見込みのある者だけを自分の助手に引き込んでしまおうというのが講師の常だ。
だがスキュレカリュー教室は違った。
いや、正確には新しくスキュレカリュー教室の責任者となったセナ・スキュレカリューの考え方が違った。才能を伸ばしつつ、時計塔の各部門・在野の魔術師たちを誘致してまで、生徒たちの魔術の発展を支えるのだ。
セナ先生のみならず誘致された講師陣は皆がそのことを理解しているので、課題のひとつさえ、しっかりとした予習・復習、何より時間を必要とする。ちょうど内容がベルディオール・ドラモンドと被ったので両者が「じゃあ分担して早く済ませましょう」と結託するのにそう時間は掛からなかった。
図書室で魔術書を読み解いていると、遠くから──シャクラの聴力などの身体能力は鍛え上げられたことで、素で『強化』に等しい倍率を有するので針の落ちた音さえ拾えるのだが──とある噂話が聴こえてしまった。
「おい! 現代魔術科(ノーリッジ)のリキッドクラウンが『服だけ溶かす液体魔術』を開発したってよ!」
「……お前、図書室だぞ静かにしないと司書の使い魔に半殺.しにされちまう……いや待てその魔術は正気の沙汰か?」
「へ~、服だけを溶かすっていうのは服だけ?」
「それが防御魔術だろうと無視してしまうみたいらしい。無敵か」
「おいおい、なんて夢のような……」
「男子~最低~」
「ち、違うんですこれは魔術が成立する最後の紀と言われる21世紀で新しい魔術が誕生したことを言祝いだだけであって別に羨ましいとかいう感情は────」
「そこの生徒、黙りなさい」
「…………食われた…………」
「あれ犬? 犬じゃないよねもはや熊だよね熊」>>100
「……おいおい、マジか。ベルディオール先輩、聞いたか!?」
「庶民さん煩いですよ。司書さんの使い魔に食べられたいのなら止めませんけど」
「『服だけ溶かす液体魔術』だぞ!? ただ強力なだけではない。液体のカタチをした限定礼装・概念礼装の構築を術式化したといったことか!? 中々見られるものではない……!」
「落ち着きましょう、庶民さん。まず噂話は火元を見てから、ですよ。事実確認に行きましょうそうしましょう」
「う、うむ。だがメレク殿にも報告して出来ることなら来てもらった方がいい。鉱石科は中立派で、現代魔術科は……貴族主義派だからな。現代魔術が貴族か?」
「そこは政治の結果ですよ。そもそも鉱石科が元々は貴族主義でしたからね」
シャクラがアルマソフィアの主従同士の連携を速やかに、かつ秘匿して出来るようにした宝石式スマートフォン型の魔術礼装(同じ宝石の欠片を相互に使うことで類感周波数を合わせることが出来るのだ)で通話しているのを傍目に、ふとベルディオールは(どうやって知り合ったのだろう)と思った。
自分とメレクであれば、中立派となる以前の貴族主義の時代から鉱石科の重鎮や名士たちによる社交界……もちろん華やかなのは外面だけの政略の場だ。魔術師たちの権力闘争は元を辿れば魔術研究のために有利な環境を確保するのが目的だったははずだが何割がそれを覚えているか……で面識を重ねた縁がある。
そう言えば庶民さんはアルマソフィアの付き人らしいですが、宝石魔術、ひいては西洋魔術の文化圏ではないはず。どうやって知り合ったのですか?」
「ふむ────オレとメレク殿との出会いか……少し長くなるぞ」
「あ、それなら別にいいです」
◇◇◇◇◇◇(前投下したのが入る)>>101
◇◇◇◇◇◇
セナ・スキュレカリューに敗北し、メレク・アルマソフィアと出会い、それから霊墓アルビオンで様々な魔術師たちと暮らし、今は時計塔という学び舎で西洋魔術に取り組んでいる。
シャの国での実践的・実戦的ないわゆる魔術使いのような生活から一変し、術式の構造・文化的背景など、様々な魔術を多角的に研究するというのはまた違って刺激的だった。
シャクラは思想鍵紋を持つので一見すると思想魔術師だが、本質的には呪術師や法術師に近い。そのため学者肌ではないのだが、自らの研鑽には意欲的だった。セナ・スキュレカリューを西洋魔術で降すという目標の大元は、西洋魔術をヴィシュヌヤシャスの発展に繋げることにある。
「……それで? 呼ばれたぐらいで顔を出すとは僕も随分とお人好しですが、大した要件でなければ相応の処罰も考えますよ」
「久しぶりです、メレク君」
「……! ベルディオールさん?」>>74
あーいや……自分が書く、というよりは、火野さんがチハヤさんの手番でそういう(刹那ともめる)描写を入れてくれると嬉しいなぁ、程度ですね。大き目な負傷してるとは言え、チハヤさん的にはクッチー許さん判定でしょうし
>>75
>ペレスって次の動きはどうすればいいんですかね?
とりあえず三つ巴戦はキリがついたし、GMであるクロさんが次の展開に移すのを待つ、って感じの待機ターンじゃないでしょうか?PLは現状できる事あんま無さそう……。
>>104
>伊草の手番
セイバー陣営は書く事無いっすねー。ストーリー的にはロバートさんがレイド戦の翌日以降、槍vs騎を進めて行って、私や火野さんはエピローグの準備、って感覚ですね自分的には>>108
《王位戴冠・王威君臨・王意遂行》
境界記録帯(ゴーストライナー)に比肩する出力を誇る自己強化。
人類史に記憶される王の性質を継承し、その身に宿し、その「宝具」を獲得する。
ノルの幻槍はこの能力の派生物であり、この能力を使用した際、幻槍は王の「宝具」へと変容する。
『壮麗なる狂戦士(ホールファグレ・ベルセルク)』
ランク:B 種別:対軍宝具 レンジ:0〜12 最大捕捉:99人
美髪王の親衛隊として共に戦った狂戦士(ベルセルク)を再現する宝具。
ノルはこの宝具の使用時に髪が伸びる。
自らの美髪を対価として、狂戦士を造成する。
12騎の狂戦士は幻槍を得物としてノルに従い、戦場で暴虐の限りを尽くす。
ノルの肉体は王を取り込んだ空の器である。
だが、そもそも人間と組成が異なる神霊や竜種とは異なり、神授の王権を有するとはいえ多くの場合、王の肉体は人間のそれである。
本来、人が人間の欠片(にくたい)を喰らったところで、獣に堕すことはあっても王になることはない。
ノルには王の遺骸のうち、逸話・異名として残るほど特徴的な部位を取り込ませることで、
その王にまつわる伝承を吸収する『屍搾呪(ネクロスクイーズ)』の応用が用いられている。>>109
彼女が宿す王威はノルウェー王・ハーラルI世(美髪王)および■■■■ランド王・■■■■III世(大■■王)。
威厳に満ちた態度ながら、普段の喧しさがなりを潜めた抑揚の少ない声色は超然としている。
空席の玉座を埋めるための、空虚な王。
目的のない生命などない。それが仮令、本人が望むものでなかったとしても。
『プロジェクト・ノール(Project Nord)』。それは王を作るという魔術計画。
ブリテン島においてはキングメイカーたる花の魔術師が伝説の騎士王を作り上げたように、
人為的な王の誕生という計画は人類と魔術の歴史においても珍しくはない。
魔術師による国を作ろうという勢力は日本や米国においても存在していたという。
この計画もまたそれらと大きな差は無い、無謀な計画の一種である。
強いて言うならばこの計画は今から7世紀以上前の王政の時代に立案、そして現代まで残ってしまった遺物であるというだけ。
13世紀のとある魔術師から始まり北欧の伝承保菌者(ゴッズホルダー)、王権魔術(ゴッズ・マンデート)の分家が連なり、ノルを生み出すに至った。>>110
【役割・コンセプトなど】
神核装填・竜炉点火の王様バージョン。
目的など自分で探すまでもなく他者に計画されていたという呆気ない真実。
長編を書くならノルの出生の謎に迫る要素として、他の出番なら稀に解放される隠しステータスとして。
何かあった未来。真実を知った彼女は折れるのか、それとも与えられた使命を突っぱねるか、はたまた喜びと共に受け入れるかは定かではない。
>>73
「おーほっほっほっ!!ごきげんよう、下々の皆さま!!! 高貴なるわたくしを前にしておいて図が高……くはないですわね、えぇ。むしろわたくしの方が高いところにいますわ!」 みたいな
>>74
王権魔術とデュランベルジェ一族って時計塔だとどういう扱いになるんだろう?と思って未設定でしたが、
いっそのこと「専門以外の学科に首を突っ込むので、逆に誰も本来の学科を知らない」ぐらいの方が個性が立っていいかもしれない……
>王って単語からはとても遠く感じる…
「お、王とは王道を往くものではなく! 王の歩んだ道が後から王道になるんですのよ!…………ですわよね?」無理しないように、っていう朝の誓いなんの意味もなくて笑ってしまいますわ
クックック……アタマ、イタイ……アタマ、ワルイ……
>>77
かしこまりましてよ。腕がなりますわ!
>>88
まずは完結おめでとうございます!そしてお疲れさまでした!
やっぱりソルシュクラインはファミリーなんだなって……ツユちゃんや、ナキくんや、そのやりとりはあまりにも家族すぎましょうや
いつか来るぞ絶対来るぞと思ってた兄貴がルフくんに会ってくれてね…あたしゃもう満足ですよ
人生一年目のアマネくんはそうなったかぁ……って話と混同して流しかけましたが、もしやもしや綾姫家おめでたですか! なんてこったこっちもファミリーだ!
改めて、二年超の時間をかけてこの物語を書ききったことに私からは拍手ばかりです。おめでとうございます!>>98
ほー…はえー…性魔術をこういう形にしてきましたか、なーるほどぅ………神との交わりがこんな形になるのは傲慢さ振れててちょっと思いつかなった…いやいいなぁ…
>>103
ん~……庶民さん呼びはもうちょっと回数少ないというか、使いどころが限定されるイメージです。これはモートン・ドラモンドとも共通するんですが庶民呼ばわりするときは自分たちの貴族アピールや格上アピールも兼ねてます
「こんなことの理解すら難しいんですか。庶民さんは大変ですね」みたいな。無自覚煽りっぽくするとたぶんそれらしくなります
>>104
手番……はないので、あとは各々のタイミングでエピローグを書き始めていいですよって状態です
誰かが書き終えるのを待たなくてもいい状態ですね
>>106
あぁ…そういう…いやそれならそれでもう揉め事起こさないでほしい…ようやくちゃんと終われそうなんだから…
>>111
やっぱり厄ネタ搭載してるじゃぁありませんの!魔術起動のイメージが『王冠を被る』ってあたりで王に仕立て上げられてるアカンやつだと思いましたもの!
…まぁ私の考察(笑)だと王様の影武者が不要になったからポイされた子かなーとか予想してたのでそこは全然違いましたね、はずかしい>>99
ありがとうございます〜
アルテミシアに関してはちゃんとしっかり設定作ってるけどガッツリ掘り下げることはないと思います。他作者様で興味めちゃくちゃあります!とかめちゃくちゃ自キャラと絡めたいです!って人がいらっしゃったらその時は設定開示するかもしれませんが
>>105
ありがとうございます!彼らが希望の星を掴む可能性をどうかご期待ください!
>>112
ありがとうございます!めちゃくちゃ長いのでお暇な時間を何かで潰したい時にでも読んでくれたらとても嬉しいです
>>114
ありがとうございます!四人揃ってソルシュクライン!ってことでこれからもずっとみんな仲良くつるむと思います。ダヴィとアルテミシアがルフとちゃんと話す場面は入れたいと思ってたのでそう言っていただけてよかった
おめでたです。不妊体質だったイトリがなぜ…という話に関してはまあ色々あるのですが一言で言うと大聖杯による因果律の捻じ曲げ、呪詛だったのでナキとツユがアマネ救出&解体した結果です
>>106
お教えいただきありがとうございます
>>111
幻槍の設定がめちゃくちゃ幻手とか幻翼っぽいなぁ〜〜〜とか思ってたら案の定だ!!あと多分伏せ字はj.t]xypeだ!
アグレッシブお嬢様いいですね、生き方を自分なりに定める未来があると良いなぁ
>>98
なるほどなー!!一周回って目的がめちゃくちゃ魔術師というか求道者っぽく…
>>103
「私を西洋魔術で降す、という目標に対してどんな風にアプローチするのかしらね。功績?それとま魔術戦?それを見つけるのも学生生活だものね」とセナはコメント簡単!天墜聖杯戦争のその後や裏設定コメント祭
綾姫ナキ→主人公その1。趣味に生きることを決めた。人を超越したようでいて割と死ぬ時は死ぬので長生きできる保証はない。高校生になって初めての夏休み、少年はヨーロッパの悪霊狩りに挑みめちゃくちゃエンジョイする
ツユ・ラヴギッド→主人公その2。趣味に生きることを決めた。実はかつて同化した人たちの技術とかはちゃっかり引き継いでいる。あと今でも何人かは眷属にしたまま。どんどんスキルツリーが伸びていくよ。フェムの船宴に挑みたいと思っている
ルフ→友達その1。アルテミシアが取り返したものの大部分が持っていかれたが大事な記憶や金は健在(ルフ本人は全て記憶を保持したまま)ほぼ置換されたので宇宙端末の仲間入り。寿命もおそらく人のそれではない。趣味は変わらず金稼ぎ。預金が無事だったことを心底感謝したらしい
ロートゥス→友達その2。呪いを返すべき相手を見つけたため人生の諦めが消え失せやる気に満ち満ちている。作った細工品は死徒以外適当にばら撒くのをやめろと怒られたのでちゃんと手元に置くようにしているが置き場所に困っている。どうしよう…
綾姫夫妻→色んなしがらみから解き放たれてめちゃくちゃお熱くなってたらあり得ないと思ってた子供ができた。やったね!敵対する存在同士…ということに関してはヴァンデル枢機卿マジックでなんとかなったらしい。何を対価にしたのだろうか
牙月天海→殺人衝動が多少落ち着いた。ツユとは今でも遊ぶしよく話す仲。よくツユの内心を見透かしてはそれを揶揄ってツユが羞恥心に呻く様子を見てニコニコしている
リディア・メルト→デート&戦力増強の約束を取り付けてとても幸せそうに帰国。姉なるものどもからは恋をしていることを見抜かれそうになった。ナキの夏休みにどのルートで悪霊狩りするかを考えては蝶を見て微笑んでいる
スキュレカリュー教室→ツユOUT アマネIN。スキュレカリュー教室のページにツユやツユと仲の良いウリューが乗っていなかったのはこのため。アマネは既に魔術だけで言えばツユの上をいっているらしい。本来の後継者だから当たり前なのだが…セオリ・ファムラウド・ビットラム→このままだとなんかやばいことが起きる!と演算で知り居ても立っても居られずに運営兼参加者として聖杯戦争に介入。アトラス院の錬金術師でありながらその経歴上そういう駆け引きも得意
セナ・スキュレカリュー→セオリと野紀以外は全く予見できなかったイレギュラー。自分が参戦権を奪い取った魔術師の一族に関して、現当主の娘はとても見所があったので勧誘した。実はかなり教会と綾姫を振り回している
アレクサンドル・野紀・ヴィヴラメント→大体全部知ってた。本来は大惨事で終わるはずだったこれを大惨事を回避しつつなおかつ遥か未来で爆発するかもしれない少年少女の厄ネタを両方解決するために積極的に介入、裏で手を引いていた。100%善意と優しさでやってることがえぐい
聖杯戦争→綾姫とラヴギッドの魔術の性質を用いて弱きものが苦境で他者を喰らい強くする…という概念に基づき霊地やその家門の血そのものをさらに強化するための大儀式。「その願いが叶えられるレベルまで本人の素質や運命、そして時には土地や人類を捻じ曲げる」という性質を大聖杯が帯びていたので願望機なのは嘘ではない
大聖杯→綾姫の呪体とラヴギッドの生まれてこれなかった子供達を使って作ったもの。冬木のそれには全く届くはずもないが凡百のそれとは比べ物にならないレベルの大魔術礼装。ラヴギッド先代当主と綾姫先代当主の傑作であり、この大聖杯に組み込まれた子供達の生まれることができないということへの怨嗟が増幅され、呪詛となって一族を呪った。イトリが不妊体質だったのはそのせい
ラヴギッドの新人類→本来は失敗作でしかなかったはずのナキやツユだが、綾姫の呪体を取り込んだこと、超級のリソースを確保したこと、弱いものが強く育つ聖杯戦争に参加したことなど諸々あって失敗を成功に変えてしまった。ちなみにツユも大聖杯と接続したときに綾姫の呪体が身体に馴染んでしまったため身体を構成する神秘的にはナキと同じ感じになっている。ラヴギッドと綾姫の合いの子ティム・ドルチェとアルテミシア→博物館から。時計塔においては黒鹿さん家のカヴンさんにママと呼ばれているティムであるが今回の登場で割とわかる通り例外を除けば基本かなり嗜虐的かつ愉悦に微笑む師匠
アマネ・ラヴギッド→大聖杯の中はカルデアのコフィンみたいな感じだったのでなんとか蘇生完了!一人称が割と不安定だが複数形なのは変わらない。肉体が男性ベースなのは陰陽における陰の性質とバランスを取るためなのでは、と本人は言っている
今伝えたいのは大体こんな感じですがこれからもコソコソ話として放流していきますなんだか気合が入っちゃったのでちょっと予定を前倒して日常回なSS投下~
名無しの教室における最古参生徒カヴン・プラミアの朝は早かったり遅かったりする。
時計塔から遠く離れた『博物館』から使い魔を遠隔操作するという特殊な通学形態を取っているため、生徒としての一日は不安定なげっ歯類のまぶたを開くことから始まるのだ。
その日の朝は、早かった。
とっとことっとこ歩いてミニサイズの抜け穴から教室へ入った。
まだまだ日も差さない時間帯。古びた教室が暗がりにしずむ光景は不気味に見えるだろうがげっ歯類モドキの感性にはなにも響かない。我が物顔でとっとことっとこ歩くのだ。
ところでこのネズミはこんな時間からなにをしているのか? それはもちろん朝のパトロールである。ここはかわいい弟たちや妹たちが集まる唯一の教室。どんな小さな危険も見逃せない。
人の足元をチョロチョロするような視界だからこそ気づけることもある。
つい最近も、放置されて慣れないニオイに変化したブルーベリーサンドイッチを見つけたばかりだ。食べた。おなかをこわした。よってこの教室は危険であふれている。
誰かが……否、お姉ちゃんが守らねばならぬ。
「フフン、姉をやるのもラクじゃないわね」
つぶやきながらニヒルな笑みを浮かべ───ネズミの表情にどれだけ反映されるかいっとう疑問であるが───悠々自適にとっとことっとこ。
まずは床を確認。
教室内のどこを踏んでもぎいぎい悲鳴をあげる有様だが、しかし積もったホコリは少ない。
ダグラスとかいう新しい弟が入ってきてからここの掃除も丁寧になった。歩きやすくてとてもいい。今しがたついた小さな足跡も明日にはきれいになっていると思うとさらにいい。今日顔を見たらほめてやろう。>>122
お次は机の下。
ここは忘れ物、落し物が多いデンジャラスゾーン。油断はできない。
とっとことっとこ。前から奥まで歩いてみればそらみたことか。長いすの上にずいぶん大きめな忘れ物を見つけてしまった。
大きな大きな忘れ物。ネズミ視点では全容も見えない人間サイズの忘れ物である。シルエットはもこもこ。見た感じではパンパンに中身がつまった人間サイズの麻袋。
サイズばかりでなく呼吸までしていて人間のようだ。ようだ、ではなく人間だった。
やたらともこもこしていて長いすに寝そべってるヤツがいた。
「いや誰よアンタ」
「ふぁ……なんだぁ……?」
「なんだ、シャフリじゃない」
こちらも中々の古株、シャフリヤーナ・アスタムだった。年がら年中暑苦しそうにもこもこ着込んでいる変わり者で、たまに教室に来てはぐーすかとサボっている。
正しくは教室の一員でもなんでもない他所のサボり魔なのだが、この教室で何度も顔を合わせるなら小さなネズミにとっては家族だった。漏れなく弟or妹だった。ところでこの麻袋モドキは性別を失くしたようで、今なお弟呼びか妹呼びかが定まらずにいる。
「お前か……ぁふ……勝手に寝るから離れてろ……」
「寝坊助さんねぇ」>>123
「寝てねンだよ……寝かせてくれよ」
「なにここで寝てんの。家帰れっての」
「夜通し、走ってたんぞ……こちとら……」
どうやらお疲れらしい。何があったかは知るわけがないがこんな時間帯まで寝ずに走るような何かは巻き込まれたようだ。
この教室ではよく見る姿なので驚きはなければ追及もしない。何度も見ているうちにここへサボりに来ているのか避難しに来ているのかわからなくなってきていた。
「どうせすぐ眠れなくなるわよ」
「……なんでだ?」
「そろそろ来るでしょ、誰か」
……来なかった。会話の切れ目にタイミングよく誰かが来るなんてことはなかった。
それからざっくり20分後。寝言に返事をするような無意味な時間を経てようやく次が現れた。
「うへぇ、本当にいたよ。勘弁してくれよう」
顔を見せてすぐに情けない声をあげたその男はテレータ・タブロイエフ。名無しの教室に所属する、やる気がない方の講師である。>>124
「アンタが先なんてめずらしいわね? モートンのやつはどしたの?」
「これないの。考古学科の上の方がバタバタし……じゃなくて、よくわからん点検あるから今日の午前はナシって話、昨日もしてたんだけどなあ」
「そ? 聞いてなかったわ」
「おかげでおれの仕事も増やされちゃったんだよお」
「で、早朝出勤って? ご苦労様ですこと」
「本当だよもう。早寝早起きなんてガラじゃないからさぁ、女の子と遊んでそのままきちゃった」
「だから今日のテレータは臭いのね」
「ぇ……まってまってまって臭いの? おれ臭いの? いま臭いの?」
「臭い。洗え」
「まじかよぅ」
腕や肩口に鼻を寄せてくんくんと確認し始めた。そんなことをしてもしみついたメス臭さは変わらないのだから無駄なあがきだ。さっさと洗い直せばいいものを。
そこで寝ぼけていた麻袋モドキがちらと顔を向けた。
「……じゃあなんだ、午前中は誰もこないのか?」
「昨日の話を聞いてた人はね。てかおれ臭くないよねぇ?」
「知らん。寝かせてくれ。眠い」
「アタシもいるわよ。姉だもの」>>125
「いやあのね、ドラモンド先生から言われてんのよ。『話聞かずに朝から来るバカな庶民が1人2人はいるだろうから対応しろ』って。それが早番の仕事」
「へぇ? 弟の分際でアタシをバカ1号呼ばわりってわけ?」
「それ俺が2号になるだろ。1号よこせよ。俺のほうが先にいたんだぞ」
「姉よ?」
「知らねェよ」
「シリーズ化する前に帰ってほしいなァ……」
「おっはようございまーーーす!!」
「あらバカ3号」
「ぁぁぁぁ、やっぱりきちゃったぁ」
やかましい物音と一緒にきたのが本日のバカ3号ことルナ・アードゥル。朝っぱらから元気すぎる。
「おはようカヴン先輩!」
「はいおはよう。……アンタなんかホカホカしてない?」
「さっきまでシスターさんにめちゃくちゃ洗われてたから」
「はあ?」
「もしかして羨ましい話してないかい?」
「してないしてない。拾われた猫状態だったもん」
「「???」」>>126
「大変結構だけど今日は朝の授業ないってよ」
「うん知ってる。だから午前は他の科で実験してくるんだ!」
「他ぁ? また鉱石科? それとも天体科?」
「今日は降霊科!」
「なんか割り増しでテンション高ぇなお前……」
なにかまた思いつくものがあったのか、たしかに今日のルナは上機嫌だ。
教室に来たのも荷物を置きに来ただけのようで、あいさつを済ませたとたん「楽しみにしててー!」とだけ言い残してぴゅーっと駆け出していってしまった。
そうこうしているうちに日も昇ってきている。一日の始まりである。
「……荷物置いてかれると教室閉められないんだけど……」
「あきらめなさいな。どうせアタシもコイツもいるし」
「勘弁してよぉ……」
「うーっす……ありゃ? 今日やたら少ねぇな?」
目つきの悪いバカ4号ことセシボン・トゥー・ザ・パラチンタまで来たことで、タブロイエフ先生の朝の仕事は確定したのだった。
この後ティーチャー・セシボンによるおいしいパラチンタ講座が始まったが、げっ歯類に響くものはなかったため割愛する。>>127
◇ ◇ ◇
「ルナちゃんのお誕生日会をしませんかっ!」
「いきなりねぇ、ヨモ」
教室の面々が集まってきたお昼休み。なんだかシリアス気味な顔つきで現れたヨモ・ヘルメはそんなことを言い出した。
ルナのことになると口数が増える娘ではあったが、こういった提案をするのは珍しい。
「だ、だめでしょうか……?」
「いや、いい。僕はいいと思うよ。友達の誕生日は大事にしたいものね」
「ああ良いに決まってるさ。要は友情のためのパーティーだろう、美しいではないか」
同意をしたのはライカ・サオトメとエンデ・エルフィリーデ・リヒテンシュタイン。前者は優しさで、後者は楽しそうだからで乗っかっているのが見え見えである。聞き耳を立てていたらしいデセフィオやクラッフもわらわらと寄ってくる。
ちなみに寄ってきた面子の中で麻袋モドキことシャフリヤーナ・アスタムは今も寝こけている。何度も見た光景ではあるがこうもうるさい教室でよく眠れるものだ。
「ふんっ、アードゥルのバースデーなぞ意識してどうなるというのか」
「まぁまぁ……なにも問答無用で強制参加って訳じゃないし。自由にしてていいと思うよ」
「誤解しないでくださいフロース先輩。別に参加しないとは言っていません。参加するとも言っていませんがねぇ!」
「(参加するんだ……)」>>128
あれよあれよという間にパーティーをやる流れが出来上がっていた。
ところで事の当人であるルナはまだ降霊科から戻ってきていない。そろそろお昼休みも終わるのに何をしているのやら、だ。
「カヴン先輩は、どうですか? いいと思いますか…?」
「ん? 誕生日? そりゃいいに決まってるでしょ、かわいい妹を祝うってんだから」
「じゃあ……!」
「ただし一個だけ条件」
「……な、なんですか?」
「やるならルナだけじゃなくて全員の誕生日にやりなさい。アンタらみんなアタシのかわいい弟と妹なんだから、いい?」
『…………おぉ…………』
「なに揃いも揃って意外そうな顔してんの。はっ倒すわよ」
まったくもって姉への畏敬というものが足りない家族だ。憤慨しながらリスよろしく拾った木の実をぽりぽり齧る。
ともあれやることは決まった。具体的なことは、まぁ、ネズミサイズの脳みそには荷が重い。優秀なマイファミリー各位に任せてしんぜよう。
それからしばし、出しゃばりな王子野郎の進行で話が広げられた。
ああしようこうしようと話が進む合間に、どたどたばたばたと廊下を走る音。一同の会話がぴたりと止まり、そして、>>129
「間に合ったー! ギリギリ、ギリギリ間に合ったよね!?」
お昼休み終了間際にルナが駆け込んできた。先の会話などなかったかのように各々軽口を混ぜたり静かにしている。
どうやらサプライズで進めていく方向に決まったらしい。優秀なお姉ちゃんは空気を読んで何も言わないでおいた。……ところで、それより、ルナと一緒に小さな女の子が入ってきたことのほうが気になる。
たしか降霊科のアンゼリカといったか。たまーに教室にくるので顔と名前は覚えてやったが、謎の含み笑いをしながらルナの後ろにくっついているのが気になる。だがしかし、優秀なお姉ちゃんはやはり何も言わないでおいたのだった。
◇ ◇ ◇
そして、夕暮れ時。
再び暗がりに沈もうとしている名無しの教室は、夜明け前と同じ静けさにある。
少し前までヨモがとてもとても珍しいことにお説教をしていたから騒がしかった。いつも通りのよーなそんなこともないよーなルナの"実験"とやらが引き金になってしまったようで、静かなお説教を長々としていた。霊だか呪いだかの話も混ざってシウンにも説教されていた。途中であまり聞き覚えのない名前もあった気がするがネズミサイズの脳みそに残っているはずもなかった。
ともあれ、ギャップを感じる。
その程度には静けさが包んでいる。
だが、教室の意義もわからなくなるほどに人がいなかった、あの頃のような静けさ……あるいは寂しさはない。
別にそれは余韻に浸っているとか、思い出があるからという話ではなく。>>130
「なんでだ……なんでこんなところに油汚れがあるんだ……キッチンじゃないんだぞ教室はァ……!」
合間合間に聞こえてくる怨嗟の声が原因だった。
声の主はダグラス・ブリージス。それなりの魔術師であると共に名無しの教室の非常勤講師の地位を得ているが、実態は問題児たちの後始末に追われることの多い悲しき男である。
今日もまた例に漏れず教室の掃除に勤しんでいた。
「朝やってたおいしいパラチンタ教室の残骸よそれ」
「何してんの? 何でやったの? もう一度言うけど教室はキッチンじゃないんだよ???」
「あ、それで思い出したわ。ここのところアンタのおかげでホコリ少なくて歩きやすいのよ。褒めたげる」
「今じゃないなぁ! そのお褒めの言葉今もらってもうれしくないなぁ!」
「なぁによ照れなくてもいいでしょ」
「照れなわけなかろうが!? 見たまえよ(キュッキュッ)この淀みない(キュキュッキュ)掃除の手ェを!!(キュッキュィン)」
「お見事ですこと」
「お前から掃除してやろうか!?」
声が怒りに震えながらもやはり掃除の手は止めない。手に持った布切れと、魔術で生成された泡立つ液体を操って汚れを落としていく。
汚.物の象徴とされるネズミの目から見てもその手際は見事というほかなかった。彼は掃除一本でもやっていけるだろう。講師だけれど。魔術師だけれど。
しかし言われっぱなしでは姉の威厳にも関わるため、弁明はしておくべきだ。>>131
「これでも一応は止めたのよ」
「いや、いやいやいや……止まってないよ? この床見ればなんにも止まってないだろう?」
「セシボンのアホは教室にキッチンカー持ち込む気だったわよ」
「止めてくれてありがとう」
怒り一転。感謝の念すら滲みだした。
結局汚れていることには変わりないと思ったが、おそらく彼はなんらかの感覚がマヒしている。このまま掃除させてあげよう。これも一種の魔術みたいなもんだ。
「…………。いややっぱおかしいよ、どうしてこんな汚れが残っているんだ……?」
おっとこれはいけない。0時の鐘の音を待たずに魔法が解けようとしている。
「いいじゃないの、そういうこともあるわよ」
「あるわけねーの!! あったらダメなの!!」
解けてしまった。実に惜しい。完璧な掃除人が生まれる瞬間はまだまだ遠いようだ。>>132
「じゃ、アタシが手伝ってあげるわ」
「いやあ……手伝いよりも帰ってほしいかな……というか帰って?」
「かわいいかわいい末っ子を残して帰るわけないでしょ。いいから寄こしな」
「引ったくり!」
「見てなさいな。ネズミのアタシでも雑巾掛けくらいはできるっての」
さあ一日の大詰めだ。濡れた布を全身でカバーしてとっとことっとこ。歩くよりもやや早いスピードでとっとことっとこ床を磨く。
教室の前から後ろまで。一直線に駆け抜けてやった。
これは会心の出来と確信し、最大限のドヤ顔で振りかえってみせる。
「どうよ?」
「ぁぁ、う、ぁぁぁ……」
「なーによ、言葉もないワケ?」
「足が……跡がぁ……」
「あん?」
「ネズミの足跡がぁぁぁぁ…………!!」
悲しみと怒りを携えて、ダグラス・ブリージスの悲鳴が木霊する。
……なんだかんだとやっている内に、その日の掃除はかなーり遅くまでかかってしまうのだった。>>106
いやー…言い難いのですが、チハヤに関してはこれ以上この聖杯戦争でどうこうするつもりとかありませんよ?
>チハヤさん的にはクッチー許さん
これはまあその通りっちゃその通りなのですが、如何せん六蘭戦で負った傷がデカすぎて聖杯戦争中は動けそうにないです
復讐鬼ではあるけれど無駄死にが分かり切ってる博打に走る程狂ってもいませんので…
なんで朽崎との因縁は聖杯戦争後に持ち越しになりますね
>>111
うーん案の定というか、予想通りといいますか
王を必要としない時代に残ってしまった王の器、と考えると何とも無常なものを感じますね
>>134
ダグラス先生、気の毒に…
カヴン先輩視点ということもあって昔NHK教育アニメで見たような、ゆるーいノリと空気を感じる良いSSでしたサタンの改訂完了。折り畳みとかも無くせたし、以前よりも見やすくなったはず。
セイバークラスやらの追加などに伴い、宝具の追加など若干の調整を行いました。現時点で参加してるリレーなどには影響ないです。
マスターズの癖(クッチーはよく唇の間から舌のぞかせがち、とか)も入れたくはあるかも……
>>111
まさかの『屍搾呪(ネクロスクイーズ)』まで採用してくださっているとは!嬉しみ。肉体の状況的にはフランケンシュタインの怪物みたいな王様ボディのつぎはぎみたいな感じなんだろうか
>>113
>ヴィクトルくんになるか、分家筋の別の誰かになるかは今のところ未定ですが、弟子というのもあり
おー。となるとまぁ少なくともヴィクトルと顔見知りではありそう
>デュランベルジェ一族やヴィクトルくんって時計塔との関わりとかどんな感じ
うーん、ここら辺は納言さんにも確認はとっておきたいですが……。自分の考えとしては滅茶苦茶に強いツテがある、みたいな認識は無いですかね。由緒正しい貴族なので、ある程度の影響力はありそうですが
>>115 >>135
まぁそんな感じですわな。「もめるかも?」ってのもあくまで自分の予想ですし
とりあえず剣槍陣営としては、ロバートさんが決着まで書いたらエピローグに着手するって想定でいこうと考えてます魔術師小話
セナは軍需産業だったりPMCだったりを経営している都合上めちゃくちゃ戦い方の考えが豪快。魔術師同士のバトルとしてなら魔術戦を重んじますがそうでないなんでもありなら普通に現代兵器を持ち出してくる可能性アリ。聖杯戦争で爆破解体や現代兵器による暗殺をあまりしなかったのはツユという魔術師らしく振る舞わなきゃ!なストッパーがいたから
アインはここらへん現代兵器を積極的に使うことはないのですが素の鍛え上げたフィジカルや才覚が魔術師とは異なる鍛え上げた武人のそれなのでそちら側の対応をやってきます
>>134
いい感じのわちゃわちゃ具合、この誕生日を祝おうとするっていう良い感じの緩さは名無しだからこそみたいなとこありますね
それはそれとしてカヴンさんは確かシャフのことは以前のこちらとのすり合わせだと弟/妹扱いしないということだったような…?という記憶なのですがどうでしたかね神とは物語の鋳型であり、世界の卵であり、歴史そのもの。
すなわち、惑星(ほし)の素材だ。
アイラーヴァタは地底の世界パーターラより水を汲み、雨雲をつくったという。
内壁にはヒンドゥーと仏教の神が入り混じった、武器を構えた像であったり、多腕であったり、獣頭の像であったりが刻まれた、石造りの広間。そこに敷かれた絨毯は、贅を尽くした優美で複雑な意匠が編み込まれており、その部屋の主人が何たる身分であるかと一目で分からせるものであった。貴族。このシャの国ならば士族(クシャトリヤ)か、司祭(バラモン)か。それとも裕福な豪商といった平民(ヴァイシャ)か。
ヴィシュヌヤシャスの嫡子シャクラ。彼が手にした杯の中にはヨーグルトを水で薄めて香辛料を加えたタクラという飲み物が注がれていた。バラモン階級のため左掛けにした肩布(ウッタリーヤ)と、腰布(ドウティ) 。左肩から右脇に通した、細い木綿質の聖紐(ヤジュニャ・ウパヴィータ)の存在が入門式を経て、学生期に入っていることを示していた。
もっとも口承文化由来のアクセントや発音含むヴェーダなどの諸文献の暗記……まさしく声明梵唄だ……は学生期に入った8歳で既にすべて終わらしてしまったのだが。
「自らの一側面を強調させた分身を用いた、自己封印の魔術礼装とは。何かに転用できないだろうか。例えばそう、自己の再現と同一視を魔術回路に限定するように調整し、インドラジャーラに倣って宝網のように合わせ鏡をつくって『重重無尽』を表現させるということも出来そうだ。
それだけではない。自己封印が可能であるのなら魔術回路そのものを“騙して”しまえるのではないか?」
西洋魔術は信仰によって刻まれた魔術基盤を扱うというが、それならば「自分ならああするか」「この術式とこの術式を組み合わせるか」などと夢想するに留まっていた。
それと決めたことは突き進む知的好奇心の塊であるシャクラが外界に出ず、シャの国から出奔しない理由はいくつかあるが、最大の問題が『魔術回路が異質』であったことだ。>>149
端的に言えば、シャクラの魔術回路は現代の魔術に適さなかった。古すぎたのだ。
魔術回路の『異質』さは、それが神代紋様────神代回帰であることを意味していた。
現代の魔術が使えない魔術回路の代替手段として、シャの国の来訪者から噂に聴くアトラス院に所属するという手もあったが、冠位指定の勅命が最優先されるために、滅びには興味がない。並列思考・高速思考は魔術回路を使った技術であり、そういうものがあると知っていれば試行錯誤の上で真似事なら可能だった。
それでは意味がない。実践こそがヴィシュヌヤシャスを発展させる。
セナ・スキュレカリューが作成した魔術礼装は一見すると『自己封印』に限定されていたが、効果を手掛かりにして、この礼装の大元となった術式を脳内でシミュレートする。「魔術的な分身として求められている本来の機能はこうなのではないか?」と。
来る日も来る日もセナ・スキュレカリューの(考え方の)ことを想い続けている様子は人によっては「もうそれ恋じゃない?」などと勘ぐってしまうだろう。
「礼装から指示を送り、筋系・神経系・血管系・リンパ系を魔術回路として“誤認”させ、疑似魔術回路に変換する。死ぬほど痛いだろうが、傷は治る。現代の魔術が研究できるようになるのなら収支はプラスだ────」
◇◇◇◇◇◇>>150
「フェーブスから、リキッドクラウン氏の講義日程が送られてきました」
「ちょうどこの後は少し時間が空くのですね」
「この情報収集能力は末恐ろしいものがあるな。自分が対象にならなければ対岸の火事だが」
件の『服だけを溶かす液体魔術』の使い手が現代魔術科のアクアステラ・リキッドクラウンであること、そして彼の講義日程を把握した三人は、現代魔術科の学園都市スラーにある学術棟に押しかけていた。選民思想の権化じみたバルトメロイ家が牛耳るカレッジであれば私設憲兵に囲まれるところだろう。だが現代魔術科は魔術協会の権力闘争…特に法政科・全体基礎・創造科・降霊科など…の本流からは外れた位置にある。学部問わず“あの”ロード・エルメロイ二世の講義を見に聴講生が集まる性質もあって、直接の武力行使などはなく『噂が広まるのが早い』という印象を受けた。
「庶民さん、ひとつ聞いてもいいですか。現代魔術科の学園都市はスラーと言いましたか、西部はそれなりに歴史ある街並みといった趣ですが、倫敦に近くなる東側は随分と近代的な建物が見えますね。何か理由が? 周辺環境は大いに魔術と関係しますから、古式の建築物で統一するのが望ましいはずですが」
「ちくちく言葉やめてくれませんかねえ!? 分かるでしょう、金がないんですよ現代魔術科は。なにせロードからして天文学的な借金がまだ返済できてないからな。でも勘違いしないで欲しいのは、それと魔術の腕は関係ないってことだ」
退路を断つように三人の魔術師──二メートルの大男ひとり、貴族然として無視したらこの後どうなるか分かるだろうなという圧を与える少年ふたり──に囲まれているのがアクアステラ・リキッドクラウンであった。容姿は整っているので『服だけを溶かす液体魔術』という先入観がなければ十二分に、貴公子(イケメン)扱いもされただろう。>>151
「というか鉱石科が何の用ですか。うちと鉱石科の因縁関係は把握しているでしょう」
「ああ、勘違いさせてしまったようですね。現代魔術科がどうこう、あなたがどうこう、ではありません。僕の従者がどうしてアクアステラ・リキッドクラウンに会いたいというので、揉め事にならないように来たまでです」
「俺に? 噂を聴いた上で? 犯罪への関与とかはNGだけど俺は」
「それはそうだ。正直に生きた方が自分に胸を張れるからな。オレの名前はシャクラ・ヴィシュヌヤシャス。単刀直入に言おう、『服だけを溶かす液体魔術』をここで使ってみてもらえないだろうか」
「は!?!?!?」
「君の魔術、『服だけを溶かす液体魔術』は起こされる現象が『服だけを溶かす』だけなので周囲の人たちには誤解されるだろうが、実に素晴らしい魔術だ。ただ理解できないのは防御魔術を含めた『被覆物』の判定と、悪影響を人体に与えないようにする制御方法だな。術式はもちろん教えなくていい。企業秘密をバラす魔術師はいないからな。ただここで実践してもらいたいだけだ」
「シャクラ、その魔術の対象はもちろんあなたですよね」
「無論だ。受けてこそ理解できるものがある故」
「……い、意味が分からない。いや理解はしているけどさ」
「弟子入りの方が良かったか? だが口惜しいかな。オレの所有権はメレク殿にあるので軽率に弟子入りはできないのだ」
「まあ────恨むなよ。
王の水(キングス)、道化の黄金(ピエロズ)、液体は天に昇り(リキッズ)、王冠は失墜する(クラウンズ)。降り注ぐ水満たされし時(レインズ、マックス)、全ては白日の下に晒されよう(トゥルース、リキッドクラウン)。是、愚者の王水(フールズ・クラウンリキッド)────!」>>152
八つの小節(カウント)で結ばれた呪言による魔術詠唱。ひとつの事柄を自身の中で固定化するための自己暗示がアクアステラの魔術回路を活性化させる。彼の手にした魔術的加工が施されている試験管に満たされた『愚者の王水(フールズ・クラウンリキッド)』こそ、魔術で作成された服だけを溶かす液体に他ならない。
シャクラの学生服、シャツにスラックスというシンプルな構成の学生服が悉く溶解した。アクアステラの液体魔術の段階を測るために、種別分け・ランク分けして行使した結界(結界ごと移動するのは高等手段であるが、この辺は結界に優れる思想魔術の杵柄だ)の幾つかが破壊された。
(物理耐性・無効。精神耐性・無効。概念耐性・無効。呪詛耐性・有効。
なるほど。液体そのものの毒性ではないな。高次元の領域である概念武装でもない。呪い、それも液体に分散しない高密度でありながら精確な指向性をもった呪詛!)
衣服・甲冑・ボディスーツ・防護装束などの『被覆物』であれば区別なく作用し、あらゆる防御・加護を無視して溶解させる特攻呪詛。特攻・特化であるからこそ、それ以外のモノ、例えば眼鏡やペンダント・ネックレス等のアクセサリーに対しては効果が弱い、もしくは発揮しない事もあるという。
魔術で生み出された性質上、仕方ないとはいえ魔力障壁などの魔術的防御にも弱く出力次第ではあっさり防がれてしまう。ただし中途半端に防いだ場合でも呪詛は作用する為、状況次第ではあられもない惨状になるとかならないとか。
だがやはり服だけを溶かすというだけはあり、人体に対してはごく普通の水と変わらず、どれだけ浴びても特に害はない。見た目が白濁した粘性であるのが、かなり、気になる程度か。>>153
「素晴らしい魔術だった。アクアステラ氏の今後の研鑽に期待しよう」
「君、それ全裸になって言うことですか。ほら、これで下半身だけでも隠しなさい」
「むっ。魔術への好奇心で頭がいっぱいで服の代わりのことは考えていなかったな。すまない、先輩。公然わいせつ罪にならなかった恩は必ず返す」
「男性の裸を見たくないだけです」
「ふふ。それは確かに」
「パンツの替えぐらいは買ってくればよかったな」
「俺の、魔術の研鑽か。そうか、ひとつ魔術が完成して終わりじゃないよな」
「もちろんだ。お前の『何かを実現するための魔術式』を組める才能が『服だけを溶かす液体魔術』だけで終わってしまうのは勿体ない。次は簡易契約(テンカウント)の大魔術、大儀式と呼ばれる大掛かりな液体魔術を行使してみるといい。すなわち「 」、あるいは魔法に至る為の挑戦を。
霊薬。霊酒。根源到達できるほどの“力ある液体”。そういうものをオレは待ち望む。
視点を変える覚悟があればロード・エルメロイⅡ世とやらは応えてくれるだろう。まあ、うちの師の方がより高みを目指せるだろうがな」
「────あ”?」
「悔しかったのなら成果を出してみることだ。オレはいつでも決闘を受け付けるぞ!」
魔術を使用する度に全身に入る痛みよりも、魔術を学べる喜びがシャクラを満たす。
西洋魔術師一年生。
彼自身の研鑽もまだ始まったばかりだ。ぜぇったいにそれどころじゃないのに刺激されて時計塔の新キャラ出したくなってる私がいる
やめろ、そんなすぐ影響されるんじゃない…!
>>160
くくく、次があれば授業風景も書きたいのですよあとは特権領域接続だけ書きたいけどせっかくなので8月末の冒険最新刊を待つのだわ
はたしてシャの国の人たちの中で思想魔術使う奴いるのか……?いまのところ呪術って感じじゃない?
インドは思想魔術の本場っていうけど、見てる範囲だとめっちゃ中華思想に寄ってない???
>>160
チェックありがとうございます~
だいたいインドラ神が全裸になったような感じのですわよ!汝はエロ!罪ありき!(股間に結界張ってギルみたいに光輝かせるかすごい悩んだ顔)>>164
了解です。
今は盆で実家にいるのでPCは東京にあるのですがちびちびと書いています。>>163
村正枠はある意味ご本人のヘズ・ホズルズとか……?近いうちに、文章の練習がてらちょっとしたお話を投げますわよと自分の尻叩き宣言
その際、山星さんちの野紀師匠をお借りしますと言いつつおやすみなさい……>>169
ちなみにサルダナパールのお目付け役に、アッシュールバニパルが付くから安心だヨ!
たぶん!>>172
この書き方だとなんだか今すぐ早く返事が欲しいって感じですが、そうではないです(焦)>>172
(つかまった宇宙人のポーズ)
まぁまだ何も浮かんでないのでのんびりぼんやり考えます新しい水着枠をツタンカーメンorサモトラケのニケでバトりつつ怪物枠としてコシチェイもアリではと考え中……
>>179
お久しぶりです〜
暑さは本当にね…昼夜があってないようなものだからみなさんほんと気をつけて…>>182
バスカヴィルの魔犬が監視役になるのなら、道満のような端末ストック制にするのならあるいはですねぇhttps://fatetv1830.wiki.fc2.com/wiki/輝けるランカー
しれっと書いた魔術描写の確認用みたいなSSを投下……!
ラーヴァナ関係者を自称するインド人、割といろんなところにいるみたいで信仰豊かやね
>>182
対「人類」、あるいは対「人類の生み出したもの」系のサーヴァントかぁ…
タイタス・クロウが時空干渉系なので単独顕現とかあると安心できそう
……これだとコヤンっぽい立ち位置になってしまう!没!ペレスについて、長らくお待たせしてしまい大変申し訳ありませんでした。
もし良ければここからランサーが消滅するまでにマスターである飛鳥ちゃんに宝具で護りを付与してから逝く場面を書いてペレス槍陣営を締めくくりたいと思うのですがどうでしょうか?
>>182
まだ村正枠が空いているなら人外何でもズンバラリンな眉間尺こと赤[せき]君などどうでしょう。
アトランティス的なところで「俺みたいな三流サーヴァントに負ける気持ちってどんな?」って言ってるシーンが浮かんだだけなのですが。直後に「ま、今は主サマに下駄履かせて貰ってるんだけどさ」ってネタバラシしてるシーンもあります。
>>187
ナーフというか他キャラと対峙させやすいように丸い性能にするというのも一つのアプデの形だと思います。
それはそうとアプデ後のバプロディカさんが肉体的には処女と聞いて「そう来たか!」と膝を打ちました。これが意外性。
私もそのうちwikiのキャラシが短いのに私の中で設定が詰め詰めになってるキャラクターの設定をまとめなければなぁと考えています。>>193
>アーサー・コナン・ドイル……!?息抜きにアポフィスを改造しました。当然ナーフされています。
【CLASS】
【真名】アポフィス/Apophis
【性別】女性
【身長・体重】166cm・52kg
【スリーサイズ】B87/W56/H89
【属性】混沌・悪
【ステータス】筋力D 耐久A+ 敏捷B++ 魔力EX 幸運E 宝具EX
【解説】
エジプト神話における蛇神にして太陽神ラーの最大の敵対者。太陽を覆い隠す日蝕の具現であり闇の化身。神霊にして竜種。魔術界においては「日蝕竜」と伝えられている。
原初の水が「ヌン」という神と呼ばれる以前より生まれた旧き神であり、異説によればラーより以前の太陽神であったとされ、後にその役割を奪われたが故に太陽の運行を妨げる敵対者になったとされる。
秩序を破壊する「混沌」そのものであり、太陽神ラーが太陽の船でこれを乗り越える試練こそが、太陽の運行のサイクルと云われている。
また、エジプト神話におけるコブラ以外の蛇はアポフィスの眷属とされており、混沌の勢力としてこれを斥けるのがファラオの役目の一つとされる。>>198
【CLASS】プリテンダー
【真名】アポフィス・イセフェト/Apophis Isfet
【性別】女性
【身長・体重】166cm・52kg
【スリーサイズ】B87/W56/H89
【属性】混沌・悪
【ステータス】筋力D 耐久A+ 敏捷B++ 魔力EX 幸運E 宝具EX
【能力】
原初の水:B
アポフィスから流れる原初の水。全ての生命の源であるヌンの権能。地球創生記の真エーテルを循環させている胎水のような役割を持ち、生命の誕生あるいは融解を可能とするが、サーヴァントとして現界した際ダウンサイズしている。主に攻撃手段として用いられる。
闇の化身:A
全ての光を覆う闇の権化。物質、概念共に覆うブラックホールのような存在であり、喩え英霊や神霊であっても、同ランクの太陽系神性を保持してなければ攻撃が通らない。
太陽炉心:A
アポフィスと同化した事で獲得した竜の炉心と魔術回路。呼吸するだけでも核融合反応を超える魔力を爆発的に生成する。>>199
混沌の女神:A
イセフェトの本体。秩序と善に対立する混沌の悪の概念そのものであり、秩序の女神マアトと対を為す女神として生まれ落ちた。悪行と不正をも司り、その女神の神核の影響によりあらゆる法則(ルール)を無視できるチート行為が可能。
砂の悪因:B
エジプトにおけるあらゆる悪因悪果はイセフェトが原因であり、彼女の意思一つで天災すら引き起こすとされる。この場合、悪因を引き起こすのではなく、事象の運命力を著しく減少させて結果的に悪因を引き出すのが正しい。
冥道の魔:B
アポフィスとイセフェトの権能が合わさったスキル。原初の水を冥界ドゥアトに見立て、イセフェトの権能により冥道の魔物を再現する。
【宝具】
晦冥満つる渾沌の蛇(ドゥアト・アーペプ)
・ランク:EX
・種別:対星宝具
・レンジ:0
・最大捕捉:不明
イセフェトがアポフィスと完全同期する事によって虚数の海より顕現させる宝具。
闇の化身たるアポフィスは世界を暗闇へと飲み込む、即ち原初の水で満たし、生命が存在し得ない創世初期の地獄を創り上げる。>>200
【解説】
エジプト神話において秩序の女神マアトと対を為す混沌の女神イセフェト。その名は悪行、不正、暴力、混沌等といったあらゆる悪を内包する一種の概念。
善悪二元論神話の悪を司る存在であり全ての悪因。秩序と善があるからこそ生み出された対極の悪果。
神話におけるラーとアポフィスの戦いは、太陽の運行を妨げる闇を斥ける秩序と混沌の戦いと考えられている。
また、ファラオの治政においても内外の混沌(イセフェト)を如何に斥け、秩序(マアト)を安定させるという概念的な要素が含まれており、その時代に起こった全ての厄災はイセフェトが諸悪の根源であると云われる。
────ただし、事実は少し異なる。
彼女の正体は、時代と時流により全ての悪因悪果を押し付けられた必要悪。
元々は姿形のない単なる概念でしかなく、それ故に女神としての明確なイコンが存在しなかった。女神イセフェトとしての姿形を手に入れたのはマアトと対応と、アポフィスとの呼応によるもの。
プリテンダー・アポフィス・イセフェト。
混沌たる日蝕竜アポフィスに、混沌の権化であり概念が一体化した存在。
本体はイセフェトの方であり、アポフィスの役割を羽織り、偽りの頭脳体の演じたが故のプリテンダーである。>>201
【人物】
本性を現したイセフェトは上記の姿に加えて、聖杯の泥(ケイオス.ダイト)と同質の原初の水(ヌン)を従える。
人格の主導権はイセフェトにあり、竜体の制御権も彼女にあると言っていいだろう。アポフィスは元々、虚数の海に封じられた時点で自らの自我を手放しているので、既に人格というものは存在せず、謂わば現象化している。
悪として望まれながら生まれた為、この世全ての秩序や正義を嫌っており、また混沌を望みながら己への超克を願う人類も嫌っている。
────本当は、望まれたままに振る舞い、そんな振る舞いを肯定し、ありのままの自分を受け入れてくれる誰かを待ち望んでいるのに。
【能力】
イセフェト単体であれば災厄を起こす悪因悪果の女神というだけで単純な戦闘力は殆どない。しかし竜体と同化し、アポフィスの力を行使するのであれば途端に規格外な強さになるだろう。
アポフィスの有する竜炉は太陽の核融合反応を超えるエネルギーを生成し、それを回路にて張り巡らせて原初の水を操作する。
原初の水は攻防一体の武器であり、出力を高めれば対象を取り込んで消化する事も可能。
宝具にてアポフィスの姿は神話に語られる蛇型の竜体であり、ラーと同形状の羽翼を有し、両翼の間にはかつての名残であり、現在では黒い太陽と化した球体が浮かんでいる。
完全顕現させた際の竜体の体積は、規模の拡大を続ければナイル川と同程度の6650kmの面積へと成長できる。
太陽すらも覆い尽くす闇の化身たる竜体は、ダウンサイズしてるとはいえ同ランクの太陽の神性を持たなければまともなダメージを与える事はできない。
因みに、神話においてアポフィスを滅ぼせたのは、太陽神ラーか、ラーの加護を受けた戦神セトのみ。これといった目的地を決めずにロクスロートの石畳を歩いていく。
本日は午前中だけお休み。おまけに私が普段通っている学術棟は何かの点検がどーたらこーたらで丸ごと閉まっている。なので図書館で本の虫になることもできやしない。
ただ閉まっているのはお馴染みになった『名無しの教室』がある学術棟だけだから、他の棟やそこに納まる教室はもちろん開いている。そっちに行ってもいい……んだけど、制服を着てこなかったのは失敗だった。このまま行ったらさすがに怒られるかもしれない。
それでもと一縷の望みをかけて。自分の格好をあらためて見下ろしてみる。
ダボダボのシャツとズボンに、その辺にあった上着をひっかけてきただけの姿。休日を満喫する学生としては100点満点のコーディネーションに違いない。まぁ、これがローザに見つかったらまた怒られるんだろうなぁ……オフの日でも気を抜けない服装を頭のてっぺんから足の指先までみっちりと……ああ、今思い出しても軽い寒気がする。ローザ監修全身ファッションショーはそういう名前の苦行かなにかなのだ。ブッディズムに傾倒する気は今のところないので速やかに忘れよう。
「……ん~っ!」
ぐぐーっと身体をのばしながら、一瞬だけ浮かんだ悪い想像を吹きとばす。
気分転換をしにきたのにこれじゃ意味がない。全身を使って深呼吸して、なにも考えずにゆるゆると続くレンガと石造りのストリートを眺めた。
それにしても、まわりに人が少ない。
早朝だからということもある。けど一番の理由は神秘を隠すための人除けの結界があるからだ。
魔術は多くの人目に触れされてはならない。それは現代に生きる魔術師にとって絶対の原則、当然の常識だ。そのために魔術師はいろんなものを隠すための工夫をしている。
ロクスロートカレッジに張られた結界もそのひとつ。
うっかり迷い込んだ誰かが隠したものにふれないように、あるいは不幸な事故が起きないように、魔術や風水や利用した工夫がこの町のいたるところにある。
だから。
だから、その。
こんなところに白衣を羽織ったシスターさんがいるのは、おかしいよねって話になるわけで。>>205
「……おや?」
むこうもこちらに気づいたらしい。かつかつと石畳に硬い音をひびかせて私に近づいてきた。
「奇遇ですね。おはようございます」
「や、奇遇っていうか……ま、いいや、おはよう」
言いたいことを一旦押し込めて朝の挨拶を交わす。遠目にも目立つ白衣のシスターさんとは、実は顔見知りだ。
名前はジル・セレナード。見た目通り主にその身を捧げる系のヒトであり、さらに一歩進んで聖堂教会に所属する仕事人でもある。
魔術師(わたし)から見ればなるべく近づきたくないヒトで、さらに吸血鬼(わたし)から見ると銀の弾丸とか持ち出してくるタイプの天敵ということになる。
そんな間柄ではあるけどそれでも朝の挨拶ができるくらいの距離でいられるのは、以前、下水道の人狼騒ぎを一緒に解決したのが大きい。
件の人狼がいなくなった後も、私を心配してくれるような人だから、今の距離感で落ち着けたんだと私は思う。
「それはそれとしてさ」
「なにか?」
「ここ、ロクスロートだよ。なんでジルさんいるの?」
「ロンドン方面の担当になったことは以前話したはずですが」
「それは聞いたけど。でも時計塔のお膝元にいるのはマズくない?」>>206
時計塔含めた魔術協会と聖堂教会は大昔に戦争やってたくらいの犬猿の仲。今も冷戦状態が継続中ということで仲は絶対に良くない。
そしてジルさんがここにいるのも絶対に良くないわけで。
「それはこちらの不手際ですね。ですが理由はあります」
「どんな理由?」
「実は生真面目な酔っ払いに遭遇しまして。関係者共々"処置"した帰り道だったのです」
「……そっかぁ」
つまりは仕事帰り。よく見れば目の隈も浮いている。
生真面目な酔っ払い、というのが気になるけど、深く聞いてぷっつんきてるジルさんが顔を出しかねないしスルーしとこう。ジルさんが処置したと言うならもうとっくに家か病院のベッドに転がされてるだろうし。
なにより仕事帰りの人を引き留めるのは悪い。事情を知らない魔術師に見つかって騒ぎになるかもしれないし、早めにお帰り願おう。
「しかし、僥倖でした」
「それじゃあ───って、なにが?」
「まさかここで、二人目の患者に出会えるとは」
紺碧の瞳がまっすぐ私に向いていた。
悪寒。並びに本能が警告を発する。>>207
ほぼ反射で全身の魔力を加速させた。『強化』と『星座飛行』を並列起動し、私が即座に出せる最高速度で逃げようとするも時すでに遅し。
両肩に置かれたジルさんの手が、そういう重機かのように全身をがっちり固定していた。
無駄と知りつつも『強化』された両足に力を込める。動かない。うんともすんとも動かない。
「逃がすとでも?」
「まま、待って! 私、元気! ぴんぴんしてます!」
「一見すれば、そうです。しかし充血しきった眼球。骨の浮いた頬。血色が薄く乾燥しきった肌。不自然な体勢の偏り。ひどく白んだ爪。部分的に固まった筋肉、関節! なにより私に対する反応の鈍さ! 慢性的な睡眠不足と局所的な栄養失調を放置して外出など言語道断。おわかりですね? すべてが貴女を命を削る不健康体と示していると」
……あー。そうだ、ジル・セレナードという人物はこういうヒトだった。
とにかく自分を粗末にする人間が許せない、なんて一面がある。いつかの下水道でも見たような一面。
ただあの時と違って、今の私は命がどうにかなるほどじゃあはずなんだけど……引っかかってしまう程度には酷い状態なんだろうか。
「大丈夫大丈夫、このくらい魔術でどうにでもなるし」
「ほう、あくまで健康を主張しますか。では昨日は何時間ほど睡眠を摂りましたか?」
「昨日? 寝てないや」
「もっとも新しい記憶で何を口にしたか覚えていますか?」
「起きてすぐ水飲みました!」>>208
「質問を変えます。もっとも新しい記憶で起床したのはいつですか?」
「そりゃ起きるのは朝に決まってるじゃん」
「貴女は昨夜一睡もしていないはずでは?」
「あ。あー……じゃあ昨日の朝だ。昨日の朝に水飲みました!」
「そして現在に至るまで飲食を行っていない、と。では決まりです」
片手を置いたまま空いた手で器用に私の身体をくるっと半回転。隣り合って並ぶ格好になる。
肩に乗せられた手がするすると二の腕から肘にかけて絡めていく。蛇みたいだなんて思う間もなく、今度は片腕ががっちり固定された。傍目には仲良く腕組みをしているように、しかして実態はサブミッションに捕まり3カウント一歩手前という状態だ。
「不健康、滅ぶべし、です」
「いまとっても誘拐される人の気分だよ」
「このように力尽くで人を連れ去る場合、誘拐ではなく略取と呼称されるそうです」
「へぇーそうなんだ……じゃなくて、結局どこ連れていかれるの?」
「ホテルです」
「えっ?」
「今の貴女に必要なのは清潔・栄養・休息の三点。これらを同時に解決するため可及的速やかに貴女をホテルへ連れ込みます」
「マジで言ってる?」>>209
「もちろん代金は私が持ちます。貴女はおとなしく身体だけ差し出せばよろしい」
「すごい、身の危険しか感じない」
「身の安全だけを考慮した提案ですよ?」
「そうなんだろうけどさぁ!」
ダメだ。
これは完全に連れ去られるやつだ。いやまぁ、このまま誘拐ないし略取?されたところで、拾われてきた捨て猫のように扱われるだけだとは思う。
ゴシゴシ洗われておいしいゴハンを与えられてトドメにぐっすり寝かしつけられる、みたいな。
それは全然いいしむしろ私からお礼を言うべきことなんだけど、それはそれ、これはこれで連れ込まれるのは抵抗がある!
「……わかった!」
「合意を得られて何よりです」
「ちがう! そっちはわかってない!」
「では何を? ご自分の認識と行動の至らなさでしょうか?」
「わかりたくない! でもなくて、妥協案を提示したく思います!」
「聞きましょう」
「ホテルはやっぱりマズいと思うので! 寮にある私の部屋でどうですか!」
…………それはそれでやっぱりいろいろマズいんじゃ? とかは言わないでほしい。言わないでください。>>210
◇ ◇ ◇
「冷たくはないですか? 熱くはないですか?」
「……ちょうどいいよ」
「では立ってください。座ったままでは全身を確認できません」
「……はぁい」
そして数分後。
本当に私の部屋までジルさんはついてきた。
それでは淑女らしくお茶にしましょうなんて間も置かずシャワールームへ直行。ぽいぽぽいと全裸にされてお湯を被せられた。息つくひまもありゃしない。
冷えていく水滴をポタポタと落としながら指示通りに立ち上がる。
「そのまま腕を前に。両手を壁につけて動かないでください」
「……はぁい」
大人しくするのが最短の道と信じて大理石の壁に手をつく。
なんかアレだ、囚人になった気分だ。檻に入れられる前に全身を検査される囚人、あの気持ちが今ならわかる。
とにかく早く終わってほしい。解放されたい。いっそ殺してくれなんて極端に聞こえるセリフに同意できる日がくるとは思わなかった。いっそ殺してほしい。はずかしいから。>>211
「やはり瘦せすぎですね。常人では耐えられない絶食を繰り返さなければこうはなりません」
「個人差とか……そういうこともあるんじゃない? 世界広いよ?」
「女性の身体は一種の機能として脂肪を溜めやすくなっています。そういった本能的機能を無視したこの薄さは、異常です」
「……ソウデスカ」
もう何を言われても黙っていよう。いくら言い返しても私のいつもの食生活がめった刺しにされるだけになる。
「加えてもう一点」
「えーまだあるの? もういいよぉ」
「脈の早さが不自然です」
「ん、」
……まいったな、バレないと思ったのに。
「私を前にして緊張状態にある。温水を浴びて体温が上がっている。そのように捉えることもできますが」
「人の言い訳を先に取らないでよ」
「そうだとしても異様に脈が早い。正しい数値を測れば運動直後に迫る数字が出るでしょう」
「……まぁそうだろうね」>>212
「心臓に、何かありますね?」
「うん、ある」
あっさり肯定した私をジルさんは思いのほか静かに見ている。
「いつからですか」
「フィンランドに行って、白夜を見てから」
「白夜?」
「そこでメレク……あー……その、一緒にフィンランド行ってた相棒みたいなやつと、ケンカしたんだけど」
「原因は外傷ですか?」
「じゃなくて、ケンカ中に心臓が"起きちゃった"みたいでさ、それからずっと心臓の音がでっかいの」
「不調ではなく成長だとでも?」
「かもね」
「……なるほど。よく理解しました」
「えっ、今のでわかるの!?」
「察するに貴女の神秘に紐づく話でしょう? 心臓にどんな仕掛けをしているか知りませんが、秘め事を暴く趣味などありません」
「お、おぉ……めっちゃ話が早い……」>>213
「ですが」
「うん?」
「その心臓が貴女を蝕むようなら、如何なる障害があろうとも、私が抉りましょう」
「……そうなったら、ちゃんと代わりの心臓ちょうだいよ?」
「もちろん。貴女の体質にも馴染む心臓を用意してから抉り取らせていただきます」
「こわぁ」
こうして言ったことを、言ったとおりに実行しかねないから、ジルさんはこわい。
でも、と思う。
ジルさんがこの心臓に気づいてくれるなら、それは安心できる話だ。いざとなったら本当に刺すし抉ってくれる。最悪だけは回避できる。
それなら───
「では洗体を開始します」
「うひぃっ!?」
真面目な方向にいきかけた思考はまったくぜんぜん慣れない感覚にシャットされた。
その後のことは…………なるべく、思い出したくない。
拾われてきた猫体験を人間がやるとだけものすごく恥ずかしいとだけ、残しておきます。>>169
今まで作成した水着鯖&霊衣、お貸ししますえ>>179
お久しぶりです
私が住んでる辺りでもまた夏の暑さがぶり返してきましたね…。どうかご自愛なさって下さい
>>203
ほーんイセフェト単体はそこまで脅威という訳でもないのか
>しかし竜体と同化し、アポフィスの力を行使するのであれば途端に規格外な強さになる
あっ(察し)
これ絶対物語の都合的なアレで融合されちゃうパターンじゃないですかヤダー
>>215
ジルルナはいいぞ(ジルルナはいいぞ)
それはそれとしてこの状態のルナちゃんを見たらジルの反応としてはこうなるよねとしか言いようがない
あといざとなったら人工心臓だか心肺高を用意してでも取り除こうとするのも、ジルなら絶対やるだろうなとしか
聖堂教会の聖職者であると同時に、医療従事者ですもの…>>203
ナイル川の全長とかでっか!!(全長が宇治川のサーヴァントつくった者並感)
嵌めスキルが無くなったことで一見取っつきやすくなったような、運命力操作という厄介な強みが新しくあるという、ボス格の低下ではない良い塩梅。ビーストを出すには特異点設定から練らないとネ!
>>215
心臓移植でどうこうできる問題なの、か…??(魔術回路の移植とか霊媒治療とかそっち方面?)
不健康で提示された状態が思ったより不健康でやばい。ビジュアルイメージはレージュさん絵の可愛いルナちゃんで止まっているからな…
>>220
監獄長さん監獄長さんへ
嫦娥の水着霊基つくろうかなと思っているのですが、本格的に監獄長さんの后羿さんと設定を繋げてもよろしいでしょうか────!?
1臨:嫦娥ひとり
2臨:后羿さん(水着霊衣?)とヒキガエルになった嫦娥
3臨:冠位霊基のデッドコピー(バサキャス3臨的な)、決戦モード
みたいなイメージでいて、設定擦り合わせたいな~|д゚)と【CLASS】ライダー
【真名】ブロッケン
【性別】女性(の姿をとる)
【身長・体重】影に身長も体重も存在しないが、顕現時は160cm台
【外見・容姿】
かろうじて人型とわかる真っ黒な影。心なしか光輪は普段より大きく、輪郭が歪んでいる。
意外と際どいワインレッドのビキニを着用しているが、ありがたみは薄い。(第一再臨)
虹色の髪の美女。照りつける日光に似合わない不気味なほど白い肌。水着・光輪は第一再臨同様。(第二再臨)
貝殻のようなデザインの水着を身に纏い、下半身は人魚のように魚型の黒い影で覆われている。(第三再臨)
【地域】主にドイツを初め世界全域
【年代】1780年〜……
【属性】混沌・悪
【天地人属性】天属性
【その他属性】サーヴァント・超巨大・神性・ヒト科以外・人型(第二再臨)
【ステータス】筋力:B 耐久:B 敏捷:C 魔力:A+ 幸運:E 宝具:A
【クラス別スキル】
騎乗:EX
世界そのものへの騎乗。宇宙船地球号。
山々や河川、大海の上に浮かび上がる巨影は大自然を乗りこなしているに等しい。>>225
人秘装丁:A
怪物が夏の魔力に浮かされて、ついに素肌を晒した!?
しかし、知っての通りブロッケンの怪物と称される現象である彼女の本体は光輪であり、
人型霊基の風貌はあくまで意思伝達のための影に過ぎない。
普段から人肌に見える部分も黒服に見える部分も本質的には影に過ぎないのだから、
それを剥ぎ取ったところで見えるのは夜のように黒洞々たる影の塊だけである。
せっかくの水着霊基なのにそれはあんまりだ……という意見もあったため、
ライダーは第二以降の再臨では肌を露出している様な容姿に偽装している。
【固有スキル】
夏の影灯籠:C+
暗闇から周囲の魔力を得る為、実体化さえしなければマスターからの魔力供給はほぼ不要。
令呪を使われない限りマスターに対しても真名・ステータス隠避が可能となる。
夏の激しい陽射しによって通常時のランクは低下しているが、河川や海などの水辺では効果が倍増する。>>226
魔女の共演:B
『魔女の饗宴』スキルが変化したもの。
ヴァルプルギスナハト/ヘクセンナハト。
アサシンの由来であるブロッケン山で執り行われる魔女たちの夜宴。
ブロッケン山の影であることから一時的に解放された彼女はブロッケン山の霊脈から恩恵を得る代わりに、
水場に関係するとある神性から霊基の一部を借り受けている。
文字通り、山の精霊にして魔女達の影であるライダーと水辺の神霊との夢の共演。
人が扱う魔術に関する察しは悪くなるものの、環境を把握する能力が先鋭化している。
宇宙的恐怖、去るべし:EX
自然現象の擬神化である神霊と自然現象そのものである影が結びついた共通の目的。
対コズミックホラー同盟。すなわち、フォーリナー特攻。
【宝具】
『魚影現象(ヴァルフィッシュ・ゲシュペンスト)』
ランク:B 種別:対海宝具 レンジ:1〜100 最大捕捉:─
『ヴァルフィッシュ』はドイツ語で鯨を意味する。
ブロッケン現象の代表的な視覚効果である霧に投影される巨大な影。>>227
水着霊基においては水面や水霧に浮かび上がる影として定義されている。
巨大な魚影や艦影にも見える投影された影はブロッケンの怪物が有する
「見た者に遠からぬ死を齎す凶兆」という伝承と合わさり、鮫や鯨のような大型の魚類・水棲哺乳類や
ピラニアやクラゲの大群といった「海や川の恐怖」として認識される。
通常霊基時に比べると恐怖からくる思い込みを強調する暗示の側面が強く、
ライダーの影に触れたモノには鮫の歯型やクラゲに刺されたような痕が浮かび上がり、
最悪の場合、絶命する。
山でも海でも、巨大
な影を見せて、登山者や
海水浴客を怖がらせ
ましょう!
『光輪現照(ブロッケン・レーゲンボーゼン)』
ランク:A 種別:対陣(自身)宝具 レンジ:0 最大捕捉:1座
ブロッケン現象の代表的な視覚効果である虹と似た光の輪。
通常時の霊基と同様にコチラがライダーの本体であり、仮に影を破壊されても、光輪の輝きが掻き消されぬ限りは何度でも蘇る。
水の屈折率の都合か、いつもより光輪が大きく見える。うぉっ、デッカ……。>>228
【解説】
登山者達が影を怪物だと恐れ、「ブロッケンの怪物」と名付けた大気光学現象。
サーヴァントとしての彼女(?)は現象と異名をベースとしてブロッケン山の精霊や
山で集会を開いていた魔女達の意識が折り重なったサーヴァントである。
一方でブロッケン現象はブロッケン山以外、時には海や川でその巨影や光輪を確認することが出来るとされる。
水着霊基の彼女はそういった実例から海や川といった水着と結びつけられて成立している。
しかし、名の由来であるブロッケン山と存在を切り離されたことで霊基数値が低下してしまい、存在があやふやとなっている。
不足した霊基を補おうとした際、彼女はある神霊から提案を受け、霊基の一部を借り受け補填した。
その神霊とは歪神・ダゴン。豊穣と穀物を司る神であったが、人間によって魚人のような姿に歪曲された神霊。
同様に人間に解析され現象に押し込められた彼女は神霊と意気投合した。
ダゴンの強烈な意思の影響によって現象である彼女の行動はある程度の指向性を獲得し、
人類文明による神秘の歪曲や零落を厭う者として一旗揚げるつもりだった……
が、フォーリナー反応を感じ取ったことで自然の具現たる彼女達はそれに対して反感を抱き、
特に少なからず縁がある歪神の対抗心の影響を受けた結果、ライダーは宇宙的恐怖を排除する
大自然的恐怖(ナチュラリック・ホラー)の化身となった。
自然の使者という属性を得たため、普段よりテンションが高く、人を恐れさせ惑わせる現象として混沌属性を得ている。>>229
特技:地形・水質の把握
好きなもの:神秘の時代・自然
嫌いなもの:文明・宇宙的恐怖
天敵:深きものどもの父
願い:宇宙的恐怖の排除
【一人称】我が身【二人称】貴方/貴女【三人称】彼の者
【セリフ】
「魔女の共演……水場に浮かび上がり、結びつく影。ライダー・ブロッケン、此処に」
「此の身は大自然の伝達者……彼の者達を追い払い、人類を畏怖させる「現象」……!」
「逃げ惑いなさい、『魚影現象(ヴァルフィッシュ・ゲシュペンスト)』……!」
【コンセプト】
本人的には真面目にやってるが普段よりはっちゃけてるブロッケンの怪物。
歪神ダゴンも1回きりだと惜しいと思ったので珍しく公式から拾ってみたカタチに……。
水着サーヴァントにたまに居る本筋とは遠いけど結構規模デカめの背景を背負ってるタイプ。サメ枠。当世界線
亜種聖杯戦争が各地で勃発し、且つマリスビリーがカルデアを発足している。
オメラス
各国政府要人にのみ開示された国連の秘密機関。
カルデア発足を承認する条件のひとつとして誕生した「カルデアのカウンター」組織。表向きはカルデアと同等の装備、機材を有する。
職員の過半数は一般人であり、魔術側に属する人間も根源を目指すのを諦めた者や時計塔に属さない傍流で構成されている。
制服は部門により色分けがされているがUNブルーの使用は統一されている。
ポイント・ネモに建設され、外界との連絡は一般的には不可能になっており、定期便による補給はあったが隠蔽工作が必要になるため頻繁な往来はなかった。
内部は食料プラントや娯楽施設が充実したひとつのコロニーとなっている。
監査官
魔術世界の均衡を守るためオメラスが暴走しないように置かれた謂わば「カルデアカウンターのカウンター」ポスト。
カルデアからの派遣スタッフのため制服もカルデアに準拠。
マスター候補たち
各国から選抜された魔術師または魔術使い。政府に属する魔術組織や雇われなど様々。
一度にレイシフトできる人数に限りはあるものの、マスター候補自体に人数の制限は設けられていない。
いざとなったら後方支援の魔術スタッフどころか一般職員も駆り出される可能性すらある。オメラス召喚第一号
円卓の欠片を用いて召喚を試みるが半分成功、半分失敗に終わる。
召喚されたのはアーサー王伝説にちょろっと名前が出てくるコンスタンティン三世。アーサー王亡き後に王位を継いだ人物。
だったのだが、碌な逸話がないせいかサーヴァントなら当然ある筈のクラスが空白という不具合を抱えていた。
マスターと試行錯誤を重ねた後、令呪一画相当する魔力を注ぎ込むことで任意のクラスに安定化させることに成功する。
どのクラスでも本職の英霊に勝ることは難しいのだが……
マシュに相当する枠として特別感が欲しいがシールダー被りや簡単にエクストラクラスも…という気持ちでコンスタンティン三世の設定変更。
クラスチェンジした後の宝具はアーサー王の遺品を継承したということで『ロンゴ三ニアド・レガリア』と、後ろにレガリアを付けてスペックダウン仕様。
「割れた円卓で呼んだんだから円卓が割れてからの人間が出てきてもしょうがないじゃん」
はじまり
西暦20XX年、突如として人理は滅亡しカルデアとの通信も断たれてしまった。
オメラスのスタッフは人理修復のために発生した特異点へのレイシフトを試みる。
パリ特異点
フランスで確認された特異点。
フランス革命中、処刑後に召喚されたマリー・アントワネットにより革命が阻止されてしまっている。
4因の逸話と聖杯の力により歪められた結果、ギロチン以外では明確なダメージを与えられない状態となっている。ローマ特異点
イタリアで確認された特異点。
第二次ポエニ戦争で勝利する筈だったカルタゴ軍が劣勢に立たされている。
レイシフト後、カルタゴ軍の中にマスターとしてサーヴァントを従えるハンニバル・バルカを目撃する。
セイバー:アルミニウス
ライダー:ウェルキンゲトリクス
バーサーカー:ガイセリック
夏イベント
アフリカ、マダガスカル島で確認された特異点……?
海賊の楽園リバタリア…民主主義と奴隷解放を実現したフィクションの産物が聖杯により現実となってしまった。
修正のために赴くがバカンスムードにあてられてしまい……。
ライダー:ミッソン
秋イベント
アメリカで確認された特異点。
現地では映画に準えたサーヴァントが既に複数召喚されており、ヒーロー陣営とヴィラン陣営に分かれて聖杯大戦の様相を呈していた。
ヒーロー陣営には最初からいないカウンター召喚であったことが分かり契約していくことになる。善のセイバー:座頭市
善のランサー:???
善のアーチャー:ヴァン・ヘルシング
善のライダー:???
善のキャスター:アラジン
善のアサシン:快傑ゾロ
善のバーサーカー:ターザン
悪の???:アルカード(吸血鬼)
悪の???:(狼男)
悪のキャスター:ヴィクター・フランケンシュタイン(フランケンシュタインの怪物)
悪のアヴェンジャー:イムホテップ(木乃伊男)
悪のフェイカー:アラン・スミシー(透明人間)
悪の???:(半魚人)
悪の??????:ジョン・ウェイン・ゲイシー
ヴィラン陣営は「ユニバーサル・モンスター」の影響を強く受けてそのモデルたちを変質させて召喚されている。
そのヴィラン陣営を召喚したのは聖杯を与えられた名もなきせむし男であった。
冬イベント
クリスマスムードの中、確認された微小特異点。そこは悪竜現象によって変貌したヘンリー八世が治める魔境だった。
アヴェンジャー:大石内蔵助童話特異点
悪竜現象によって変貌したミダス王、エカテリーナ二世、ルートヴィヒ二世が支配する童話の世界。
ここで今まで出会った悪竜現象は七つの大罪の各々を増長させられ送り込まれたハイ・サーヴァントだったことが判明する。
ライダー:白雪姫→ファーフナー:グリムヒルデ《嫉妬》
ルーラー:(はだかの王様&幸福な王子)
アヴェンジャー:イルサン
同行していた白雪姫の正体が所謂悪の女王だったことが判明し、嫉妬の大罪により章ボス化する。
バビロン特異点
バビロニアで確認された特異点。
バベルの塔が傲慢の大罪によりファーフナー化したネブローデース(ニムロド)によって完成され、且つ神564を成してしまった特異点。
一部七章相当のエピソードになるので全体的につよめおもめ
ルーラー:ハンムラビ
東京特異点
西暦1999年、日本。聖杯戦争の舞台に降り立ったアレイスター・クロウリーにより恐怖の大王が降臨し世界が滅亡へと向かう。
マスター:切り裂きジャックオメラス
すべての特異点を修復し人理が復元されると思われたが、シヴァは沈黙したままだった。
それはこの世界自体が既に剪定されたカルデアのひとつが辛うじて繋いだ仮初の世界が故だった。
人理修復に失敗したカルデアのサーヴァント、コンスタンティン三世は自らのマスターを救うべく動いていたのだった。
オメラス最深部の最重要区画に時間凍結処理して延命したマスターが生きていける、白紙化した地球から逃れられる新たな世界を創造するための計画。
即ち七騎のファーフナーの大罪を取り込み自らの竜の因子を覚醒させ世界竜となる…プリテンダー:コンスタンティン三世・バハムートによる新世界創造計画であった。
この計画を成就させるために七騎のアルターエゴが遣わされており映画特異点の座頭市はヘズ、テイレシアス、アンダガの盲目の神性が宿っていた。
《憤怒》のファーフナー候補は学問の神様とか
わざわざファーフナー化して試練を与えていたのはザッハークとの戦いで浴びた返り血によって変質しながらも英雄であろうとした《高慢》のフェリドゥーンだったとか
自分じゃとうとうカタチにできないと諦めて供養ヨシ!とりあえずお盆休みが終わる前にいったんのキリが付いた!
ルナティックのSSを投下します!!──────闇の中を、走っている──────
月は、見えない。星は、輝いていない。光は背後にある。振り向いて確認する事は出来ない、したくない。
何故なら、止まったら死ん/でしまうからだ。光源の正体は、バケモノの瞳。全てを喰らう怪物が、その眼を爛々と光らせて追いかけてくる。大口を開けて。牙を剥いている。自分を咬み殺そうと迫ってくる。
怖い、苦しい。恐ろしい。狂ってしまう。アイツは、自分にどれだけ肉薄しているんだろう?意識する事すら恐ろしい。だから走る、駆ける。逃げる。前へ、前へ前へ!!!狂奔する、逃走する。抵抗や闘争なんてチラリとすら考えられない。
逃げなければ、逃げなければ。あの魔物に追いつかれたら全てが滅茶苦茶になってしまう。完全に終わってしまう。まるっきりダメになってしまう。……今でもそうなのに。
「───ハァッハァッ、ハ……ッ!」
牙を突き立てられなくて済むなら、みじめな方がマシだ。だから逃げる。暗闇の中を、がむしゃらにひた走る。
周囲の事情なんて知らない。邪魔なヤツは踏み付ける。障害になるモノは叩き潰す。躓きそうになったら、他者を引き摺り降ろして立ち上がる。怪物の爪が触れそうになったら、そこら辺にある物を背中越しに投げつけて延命をする。前へ、前へ、先へ、先へ。進まなければならない。もっと、もっともっともっと!!!
……そうする内に、楽しくなってくる。生き残る為にやっているのか、好きだから壊しているのか、解らなくなる。多分、感情が混ざっているのだろう。犠牲になった他者への優越感とか。『自分』を続けられる、生存本能的な歓喜とか。それでも、恐怖を乗り越える燃料になってはくれない。
余計な思考はどうでもいいノイズだ。走らなくては、逃げなければいけない。安全な場所に、平穏な所を探さないと、見つけなければならない。>>244
「クァ……ウェ~、ヨク寝タゼ。ヨー分ラン夢?ヲ見テタヨーナ感ジモスルケド、気ノセーダロ。ツーカじじぇッテ夢ナンテ見ルノカ?」
雑竜が微睡みから目を覚ました。人間の子供の姿ではない、本来の姿でグルリと丸めた身体をほどき、欠伸を一つ。今の寝床は廃墟になったホテルである。まだ数日しか寝泊まりしていないが、それなりに愛着は抱けている。ジジェはノソノソと歩きだし、水をためていたバスタブにダイブ。水の中に顔を潜らせる。ジジェはドラゴンであり、頭部、ひいては顔面が長細めなのだ。人間のような洗顔をしようにも、あまり意味がない。なのでこういう、絵面としては水浴びという形になる訳だ
「マァ、丸マッテ人型ニナレバ腕使ッテ顔ハ洗エルンダケドナ……メンドクセーし、これデイイヤ」
数日住んでいて謎なのだが、このホテル、水道が通っているのだ。なのでジジェは結構便利に暮らす事が出来ている。偶に不審者が突入してくるので、隠れたりしないといけない事だけは厄介だが……。どうもどうやらこのホテル、なんか心霊スポット?とやらになっているらしい。最初は逃げていたが、アヴェンジャーの発案で侵入者を確認したら吠えるようにしたら「ガチモンだ!」なんて感じで頻度が減ったので、良かったと思う。
身体を振るって水滴を吹き飛ばし、ずぶ濡れ状態を改善した。そうして乾いたっぽくなったら客室から外出。階段を下りて、ホテル1階のレストランへと向かう。栄養補給は大事だ。竜態を丸めて人間態になるのが面倒なので、変化はしない。今のところは部外者もいなさそうだし、まぁ大丈夫だろうという判断だ。>>245
「……めしめしー……。アン?ナンデ居ルンダヨ、オー様?他所ニめし食イニ行ッタンジャネーノ?あう"ぇんじゃーガ居ルナラ分カルケド」
レストランには意外な事に、先日同盟?を組んだヴィクトル・デュランベルジェが立っていた。服装は遭遇した時と同じ、ヒラヒラした白っぽいコーディネートのままであり、コンロの前に立ってフライパンを振るっている。その中にはなにやら黄色っぽいモジャモジェで囲われた白っぽい膜の中心に、橙色のまんまるが入っている。シショーに聞いた目玉焼き、というモノだろうか。
「ああ、ジジェか。『何故居るか』だと?愚問だな。王(オレ)は貴殿の世話役をしてやる、と言ったろう。ならば同じ屋根の下で食事を摂るのが当然だ。しかしだな、ジジェ。いくら貴殿が雑竜とは言え、起きるのが遅いのは少々もったいないというか良くないというか……」
くどくど、という表現が似合うような雰囲気で、ヴィクトルのヤローがジジェを問い詰める。ジジェはカーチャンとやらの事は伝聞でしか知らないが、ジジェに母親、という存在がいればこんな風だったのだろうか?自分を産んだ?女は暫くした後に精神が崩壊したとかなんとか、シショーからは聞いているので、イマイチ実感がないのだ。強いて言えばシショーがとーちゃん代わりだったのかもしれないが、一回それっぽい言及をしたら絶妙に、というか、滅茶苦茶に嫌そうな顔をされたので、あんまり触れないようにしていたのだ。シショーがあんなに嫌悪感丸出しの表情をしたのは、後にも先にもアレこっきりである。軽く殺意も感じたし
「アアン?知ラネェーッテノ。大体、それヲ言ウナラ、オー様モ、ジャネーノ?今あんたガめしノ用意ヲシテルッテ事ハ、あんたモ遅起キダ、ッテ話ニナラネェ?」
「」「いやぁ、それはねぇよぅ、竜坊。そこの白旦那だがなぁ、さっきっつーかオメェさんより結構前に起きて運動してたからなぁ。ほれ白旦那、食料買ってきたぞぉ。あとバテリとやらも集めてきたが、コレは何に使うんだぃ?」
ヴィクトルに疑問をぶつけていると、知らん間に背後からアヴェンジャーが近寄ってきていた。頭になんか冷たい筒?みたいなヤツがピトッとしてきて驚く。いきなりだったので、叫び声を上げてしまった。>>246
「モゥ、びっくりシタジャネェカ、あう”ぇんじゃー。これ食エッテ事カ?硬クテ噛メネェンダケド」
「悪ぃワリィ。驚かせちまったぁな。てかジジェ、それは食べるモンじゃあねぇな。プルタブ?とやらを開けて飲むモンだ。ミカンの飲料って事らしいや」
ヴィクトルのヤローに持ってる袋を渡しながらコチラに向き直るアヴェンジャー。ブルタブとかいうのを開けてくれるのだろうか。それなら楽が出来るからいいやと思って、筒を咥えたままアヴェンジャーの方に突き出した。そうするとやっぱり空けてくれた。やったね!この穴から飲むのかな?……おお、冷たくて美味い。
「缶まで吞み込むなよぉ、龍坊。んで、白旦那よぅ、バテリはどう使うんだぃ?この旅館の設備なら儂が使えるようにしてるんで、出先で使うんか?」
アヴェンジャーの疑問に、食料品の袋を開けていたヴィクトルが固まり、首だけ動かしてコチラを見てきた。
「どういう事だ、塵塚。貴殿の力でこのホテルの設備が使える、だと?もっと早く……というか、何故言わなかった。王(オレ)はここは廃墟になったホテルだから、設備を使うのに電力が必須だろうと思ってだな……」
唇の端をピクピクと動かしながら、コチラを向いた。心なしか、怒っている感じもする。まぁそこら辺に関してはジジェは関係ないので、このジュースってのを味わう事にした。しかし、ヴィクトルはいつの間にアヴェンジャーの真名を知ったのだろうか。ジジェが寝ている間に会話でもしたのかな?
「いや、悪ぃ悪ぃ!どうやら儂が良くなかったなぁ、こりゃあ。儂は廃棄物の王だからよぉ。このうち捨てられたホテルっていう『廃棄物』を支配したっちゅう訳だ。だもんで、このホテルは儂の領域っつうこったな。陰陽師のクラス連中よりは限定的じゃけど、中々悪くない陣地だと思わねぇかぃ?」
アッハッハッハ、と哄笑する塵塚怪王。ソレに相対するヴィクトルの方は苦々しい表情だ。二度手間、というか、コミュニケーション不全に対する不満が滲み出ていた。>>247
「貴殿の能力に対する説明はいい!何故王(オレ)がそれを伝えられていないのか、という話だ。最終的には決着をつけなければならんとはいえ、同盟同士だろうが、王(オレ)と貴殿らの関係性は」
「だぁから謝ったじゃろって。つーかのぉ、伝達できんかったんは白旦那にも責任はあるんだぜぇ?朝練に白旦那がメシ買ってきて欲しい、旅館のバテリを補充して設備を使えるようにしたいっちゅう依頼した後、すぐ朝の鍛錬をしたいってどっか行っちまったんで、話をする機会が無かったんだよなぁ」
「………なるほど。それは、悪かった。王(オレ)の落ち度だな、以後気を付ける」
どーもどうやらヴィクトルと塵塚怪王の間で情報伝達の不備があったらしい。まぁジジェには関係のない事である。彼らの揉め事の経過は放っておいて、朝飯を食べよう!とモゾモゾと動いて、塵塚怪王が調達したという食糧袋を開ける。おっ肉がある!なんかビニール?で覆われていたので、牙と前足で剥がしていただきまー
「おいジジェ、なにをやっている?その肉は今夜の分だ。そもそも生のままで食べようとするんじゃない」
ヴィクトルに見咎められた。口の先を叩かれて制止されるが、別に夜の分だろうが今食べてもいいだろ。腹減ったらそこら辺の鳥とか捕まえればいいんだし……
「別ニイイダロー。じじぇハ食エレバ何デモ良イシヨー。ツーカソモソモ、オー様ッテ料理トカ出来タンダナ」
叱られるのが続くと面倒なので、話を逸らしてしまおうと疑問に思った事を口に出す。まぁとりあえず肉を食べるのはやめておこう。一応同盟相手だし、なんか教師もやってくれる、という提案に感謝の念がこれっぽちも無い訳ではないのだ。
「ああ、それか。当然だろう。王(オレ)は王だぞ。自分のみでの生活が覚束ないような人間が支配者を名乗るなど滑稽だろう?加えて言えば、王(オレ)は今迄の生活もそうだし、最近は暮らしにも変化があってだな……まぁ、それはいい。しかし、”なんでもいい”というのは困るな、ジジェよ。昨日のレストランでの件で、貴殿は肉が好きなのか、と思ってアヴェンジャー殿に頼んだ訳だが……。もしや魚の方が好きだったりするのか?いや、だがそれなら昨日頼まなかったのが謎か……」
顎に手を当てる王様であるが、ぶっちゃけジジェに食の好みとかはないのだ。食べれればなんでもいい、という事を改めて伝える。>>248
顎に手を当てる王様であるが、ぶっちゃけジジェに食の好みとかはないのだ。食べれればなんでもいい、という事を改めて伝える。
つーか好みなんてよー解らん。今までの食事とかもナー、シショーにメシの調達は任せっきりだったので、基本的には自分で買い物した経験は無いし。そーいやヴィクトルはなんかアヴェンジャーの真名を知ってるっぽい?自分が寝ている間に結構会話して仲良くなったのか。そうなら妙だ。今後バトル相手なのに……とジジェは思う。
「そうか。貴殿にも、師はいたのだな。しかし、食事の世話をして貰っていたのに、自分で好みを把握出来ていないというのはどういう事だ?食べたモノの中でコレが美味かった、などはあるだろう」
「イヤ?無イゼ。ししょーガ持ッテキタめしハ、基本的ニハ残飯ッテ言ウぐちゃぐちゃナめしダッタシ。ア、ンデモじじぇガ自分デ食エナイッテ訳ジャネーカラナ!ししょーノ居ナイ時ハ、ソコラ辺ニイタ虫トカ捕マエテタカラナ。ダカラじじぇハ正直ナンデモ食エルンダぜ」
どんな人間だ……教師役の風上にも置けんでないか。と頭を抱えるヴィクトルである。まぁ確かに保護者としてのシショーはよく解らん人物だったが、彼の食べさせてくれたメシは基本栄養価はあったっぽい(そこら辺はなんとなく理解できた)ので、あんまり気にしてないのだよなぁ。
「ウーン、人格破綻者ノくずダナ!本人ガソー言ッテタシ、じじぇモ善人ダトハ思ッテネーシ」>>249
ますます微妙な顔をさせてしまった。うーん、ジジェとしては、シショーとの日々?(という程頻繁では無かったかもだが)は割と楽しさはあったので、別に非難や否定されるのも困るのだが……なんて思っていると、王様と自分の会話を尻目になんか食ってたアヴェンジャーが話しかけてきた。後に聞いたのだが、彼が好きなのは蕎麦という麵類と白米らしい。
「まぁまぁ。白旦那も竜坊も、そこら辺にしときなぁよ。まずはメシだろぅ?腹が減っては戦が出来ぬってヤツだ!この後は竜坊に礼儀作法とか叩っこんで、夜には白旦那のサーヴァントを召喚するってぇ話じゃねぇか。今はとりあえず朝飯にしてよぉ、今後の……そうさな、礼儀云々以外にも聖杯戦争での方針やらをある程度決めねぇとだろ?白旦那の召喚した相手次第だが、とりあえずの現状で想定できる範囲の摺り合わせっちゅうかだな」
そんなこんなですったもんだなコミュニケーションは一旦中止である。まずは将来的な作戦会議やらの為に、腹ごしらえ、という事になった。だけどヴィクトルは若干不機嫌そうな顔だったナ~。シショーの話が嫌だったんかな?メシの途中もそれっぽい事言ってたし。
あ、メシのトースト?ってのはウマかった。卵と、チーズの組み合わせってスゲーんだな!また食べたい。>>250
◆◆◆
「─────────────ン?……あーマジか。寝てたな、こりゃ。折角ポルカに寝させて貰ったってのに、寝不足すぎんだろ、僕」
朽崎一族に伝わる大聖杯が安置してある洞窟の中で、朽崎遥は目を覚ました。先ほどポルカに最終調整はして貰ったので、その確認や礼装の整備などをしていたのだが、いつの間にか寝落ちしていたらしい。
「ったく、どんだけだよ。まぁここ数年の平均睡眠時間、2とか3とかだからなぁ、ノンレム睡眠とか、いつ以来だ?いやホントにノンレム睡眠かは解らんけど、”ちゃんと寝た”実感があるのって。聖杯戦争の開催までこぎ着けたんで、精神的に緩んできてるのかねぇ、全く」
頭を掻きながら嘆息するネクロマンサー。本来ならば睡眠をとるのは生物学的に間違いではないのだが、寝てしまった事そのものを恥じているかのような言い草であった。
「あ、そうだ。小聖杯の様子も確認しておかないとね。まぁ僕のやらかしの被害はほぼ受けてないから、大丈夫だと思うけど。メンテもしてるし」
そうして、鼻唄を口ずさみながら死体が蠢き絡み合って繋がり魔法陣を形成している大聖杯を安置している穴蔵から離れ、整備していた礼装を纏めて歩きだした。そうして暫く歩き、洞窟の外に到達する途中にある横穴に向き直る。その中に這入るとそこには座禅を組んだ人影が存在していた。
「やぁ、法師。お勤めご苦労様でーす。しかし妙なんだよねぇ、1代目?何を思って、生入定なんぞしたんだか」
その正体は、即身仏であった。三角形のフォルムをした黒い誌公帽子に、黒い袈裟。どちらにも金色の装飾が入っており、仏僧のような外見でありながら豪奢な印象を見る者に与えていた。
「だって貴方、陰陽師でしょ?仏教関係ないじゃん。いやまぁ、それを言ったらウチの死霊魔術って陰陽道と死体進行あたりの雑種魔術だから仏教も混じってたってだけかもだけどさぁ」
ボヤキつつ、横穴の内部に設置されているロッカーを開ける。そしてその中にある雑巾や防虫剤などの清掃道具を取り出す。そしてそのまま即身仏の手入れを始めた。
「埃と汚れを払って、虫とネズミ対策、と……」>>251
普段はウザったいぐらいに饒舌な朽崎遥だが、そんないつもの態度とは打って変わり、黙々かつ淡々と手入れを続ける。横穴の内部にいた虫の進入路を潰す事も忘れない。そうして初代の骸の整備を終えると、即身仏の前で胡坐をかいて両手を地面につける。
「さて、初代。ようやく、ココまでこれました。先代を過失で亡き者にしてしまうような、不甲斐ない当代ですが、ついに聖杯の修繕まで漕ぎ付ける事が出来、残すは運用可能かどうかの検証だけ。見守ってくれるとありがいです。……どうか、よろしくお願いします」
そう言って、そのまま頭を下げる。その振る舞いは、日頃の軽薄な雰囲気とはかけ離れたソレであった。
飄々とした狂人ではあるが、多少なりとも祖先への敬意はあるようだ。そうして暫く座礼を行った後、横穴に続く扉を硬く閉め、洞窟を後にした
「しっかし、結構時間食っちまったなぁ。諸々の事情で割と久しぶりの実家だし、大聖杯の再調整をやったら街の散策でも……とか思ってたけど、ちょっと時間的には厳しいか?まぁまだ聖杯戦争開催には猶予あるかもだし、明日とかでもいいかな……。いや、今夜召喚するつもりだけど、どうせサーヴァント揃ってからも多少は様子見するだろうから、大丈夫でしょ。聖杯戦争終戦後は、無理だし」
そう言っって、ネクロマンサーは下山を始めた。ズボンのポッケに手を突っ込み、調子外れのふざけたスキップをしながら。先ほどまでの、初代や先代に関する敬意など、完璧に忘れ去ったかのような所作だった。
「あ、そーいや夕飯どーっすかね。誉のリクエスト次第だけど、アイツ残しておいたメモ帳読んだかな?まだラインでの回答ないし、外出からも帰ってきてないだろうから、とりあえず買い出ししつつ、コッチから連絡するかぁ?」>>252
◆◆◆
「『────…………あ』」
伏神市、その商業都心部の雑踏の中ですれ違った二人の女性が声を上げる。片や軍服のようなドレス、かたや季節外れのハロウィーン染みた格好であった。
「ねぇねぇねぇねぇ!おネーさんってばマスターだよね!この街の聖杯戦争に参加する予定の!ンンン?そーいやおネーさんのビジュアル、どっかで見た事あるなぁ何処だっけ?今思い出すからちょっと待ってね!まぁ思い出せなくてもジャパンの街中で偶然出逢った魔導の徒同士のよしみで今後もナカヨクしてくれると嬉しいな!ほら握手!………ってそうそう思い出した!貴女はアレだね、ちょっと前?だよね、に時計塔を退学になったポルカ・ドラニコル!ボクは理由を知らないというか知らん間に退学になってた感じだけど、問題なければ教えて欲しいなぁ、とか言って!あぁゴメンね悪いねすいません!自己紹介がまだだった!ボクの名前は刹那・ガルドロットだよ!時計塔名物!みぃんな大好きキュートで有名、『アンタッチャブル・フェアリー』な刹那・ガルドロットです!よろしくナカヨクお願いしまーす!」
ハロウィーン染みた格好の眼帯少女の名は、刹那・ガルドロット。時計塔から日本に渡ってきた、人外の妖精少女だ。知っている顔と奇遇なる遭遇をした故か、かなりのハイテンションであり、台詞もハイテンションである。
「うるせぇ長い面倒臭い……。まぁいいか。私の名前はポルカ・ドラニコルって、あぁ知ってんのね……。そうだよ、オレはポルカ・ドラニコルだ。確かにオレはこの聖杯戦争のマスター、つーかこんなトコで神秘の話すんなよ。コッチこい」
毒蛇が妖怪の胸倉をつかんだ。そしてそのまま、路地裏まで連れて行った。周囲の怪訝な目線も気にしない。>>253
「テメェなぁ!なんだって周囲に一般人がいる状態で魔術の話しているのですか?人混みの中でしたからそんなに周囲から注目されて無かったっぽいけど、それでもダメだってのは私たちの間だと常識ではないですか?」
路地裏の壁際に刹那を叩き付けるポルカ。彼女の口調が荒っぽさがあるのはいつもの事だが、今回は表情も険し目である。魔術師にとっての大原則、神秘の隠匿に注意を払っていないような刹那の態度に、多少の苛立ちがあるようだ。
「……あぁうん。大丈夫だよ!ボクっては基本的にそういうの問題ないように結界を構築してるんだよね!てかポルカちゃんはボクの事知ってる?」
そんな怒気はどこ吹く風、刹那は続けざまに言葉で畳みかける。距離感がおかしくはあるものの、とりあえず敵意は無いし、これは自分からも会話しないとダメそうだ、と思い直したのか、ポルカが口を開く。
「えぇ、知っていますわ。刹那・ガルドロット。時計塔ではいずれの派閥にも所属せず、とあるロードとの縁をバックに色々な場所をフラフラしながら悪戯三昧の穀潰し自由人。あぁそうそう。たったの数年で開位を取得した天才児にして出自不明の魔眼使い。……こんな所でしょうか。ソレで……テメェもマスター、という理解で問題ないですね。多分その目元のが令呪でしょう?」
嘆息しながら、イヤそうに回答するポルカ・ドラニコルであった。魔術礼装の入ったギターケースを、指でトントンと叩き、頭もガシガシと乱雑に掻き始めた
「もしやアレか?今のうちにオレを攻撃して今後を有利にしようって魂胆でしょうか。サーヴァントを召喚しないとあまり意味がない、という事項ぐらいは理解できていると思うのですが」>>254
「……えっ!?……ああ。なるほどうんうんOK了解納得!どうやらボクとキミの間には割と誤解があるようだねぇ……。さっきも言ったけど、ボクは貴女と仲良くなりたいだけで合って……ってダメかな?うーん」
不快感を隠そうともしないポルカ・ドラニコル。ソレを見ても全く臆さず、刹那・ガルドロットはニマニマとした笑顔で話しかけたが、顔を逸らして舌なめずりをし始めた毒蛇を見て、ギョッと瞳を見開く。そうして暫く黙りこくった後に、今度は先ほどよりは軽い笑顔になって、彼女はポルカから距離を取る。
「うーんごめんね。ボクってば大分空気読めて無かったよ!この聖杯戦争、キミにとってはかなり大事な勝負なんだね。配慮ってヤツが足りてないのはボクだったよ、ゴメンなさい。つまりはまだまだ友達になれるタイミングじゃなかったみたいだねぇ。じゃあさじゃあさ!今は無理だろうけど、聖杯戦争終わったらとかでまたお喋りして友達チャレンジ出来たら嬉しいな!そんじゃまそれじゃあそういう事で!朽崎さん家のお兄ちゃんの件が片付いたて、再び会えたらヨロシクね!」
ケラケラと楽し気に言葉を続けながら、ジリジリと後ずさる。そうしてバイバーイ!と手を振って、路地裏から雑踏の中へと消えて行った。そうしてポルカ・ドラニコルは路地裏に取り残されてしまった。
「あーマジかよ。どっか消えやがりましたね、あの変人妖精……。流石は『ごきげん悪夢の狂乱事件日記」』という事でしょうか。一応ウザったいのが引き下がってくれたのは嬉しいけどよ、なんだったのでしょうか、本当に。……つーかなんでハルカの事を知ってたのでしょうか?」
頭の片隅に疑問符を浮かべながら、ポルカ・ドラニコルもまた、路地裏から立ち去った。>>256
◆◆◆
「ったっだいま~!!」
元気な挨拶とニャア、という鳴き声と共に朽崎誉が自宅へと到着した。自転車を片して鍵を掛け、玄関へと這入る。だが、誉の溌剌とした声に対する反応は返ってこなかった。彼女は怪訝に思いつつ、とりあえずスニーカーを脱いで下駄箱に入れた。と、その一番上に小さなメモ用紙が置いてある事に気付く。
「……ん、なんだコレ?あぁ、兄ちゃんの書き置きか。どれどれ。というかラニカ~。起きて~」
『フワァ~ア。ああ、よく寝たゼ。ウン?誉、家ついたんだな。あ……ゴメン、護衛できなくって……』
少女はとりあえずメモ帳を手に取る。そうして抱えていた無双丸を下ろし、ラニカに声を掛けた。だがキメラ王子様ぬいぐるみの反応は鈍い。どうやら意識を落としていたようである。誉の発案である”兄の対抗馬になり得そうなマスター候補を探そう”を目指した本日の探索がかなり疲れたのだろうか?
「はいはい。大丈夫だよ、王子様。無双丸は起きてたし、アタシ自身、弱い訳じゃないんだからさ。マスター探索で頑張ってくれたんだから、休んでても全然オーケー!さ、兄ちゃんの書き置き、読もうぜ」
反省しきりのラニカを宥めつつ、朽崎誉は兄が置いて行ったメモ帳へと、改めて目を通した。彼が残していった伝言は以下の通りである。>>258
との事だった。ソレを読んだ誉は、多少ガッカリした顔をしたものの、数秒後には何かを企むように口角を持ち上げる。
「なるほど、なるほど。うーん、兄ちゃんと一緒に寝れないのは残念だけど、コレは好機だ!兄ちゃんがサーヴァントを召喚する場合、まず間違いなくこの自宅ではやらない!」
『まぁそうじゃねーノ?アイツの事なんてどーでもいいケド。そもそも失敗すればイーんだよナ。聖杯戦争参加できなくなるカラ』
まだ寝足りないのか、欠伸混じりにそんな感想を言い放つラニカ。そんなラニカの頭を撫でながら、彼女はぬいぐるみを嗜める
「駄目だぜー、ラニカ。兄ちゃんが召喚失敗するのは、良くない。だってホラ、あの人がその程度で諦める訳ないからなぁ……。召喚が失敗したら、絶対他のマスターを襲撃してサーヴァント奪っちゃいそうだし」
兄の考える事なぞお見通しだ、とでも言わんばかりだ。呆れた表情をして寂しそうに微笑む彼女は、兄の執念を想像する。もうかなり前から、彼は聖杯の修復に心血を注いでいるのだ。兄の求める願望がどんなモノかは把握できていないが、それだけ大事な事なのだろう、と思う。過去ばかり見ていないで、前を向いて欲しい、と何度思ったかしれないが、聖杯戦争が始まるまで、終ぞ心変わりをさせる事は出来なかった。
『ッタク、駄目ダメな兄だぜ、それでも家族かよってんだよナ~。誉もそう思うだろ?ロクデナシだぜ、アイツはサ』>>259
「そんな事言わない!確かにアタシは兄ちゃんに対してそういう不満はあるけど、それでも家族なんだから。別に聖杯戦争とかに関する事以外だと、ちゃんと家族サービスしてくれるんだしさ」
そんな誉の意見を聞いたラニカは、ため息交じりに誉の腕から降りて、廊下を歩きだす。
『誉がソレで良いならいーけどヨ。オレはやっぱり嫌だけど。はぁ……。ああ、そうだ。アイツが今夜召喚をするのはチャンスだって話だよな。オレもそー思う。アイツは多分。今夜もっかい洞窟の方に戻って儀式を行うダロ。つまり誉がこの家でサーヴァントを召喚するのに、都合が良い、って理解で良いよナ』
心なしか、肩を落としてポテポテと歩くぬいぐるみの彼である。誉の兄の行動や思想には口出ししすぎないという方針に不満がある、という感情を隠そうとしない。
『だから、解ってる。誉の召喚儀礼の用意は二人が夕飯食べてる間にオレ達ラニカ騎士団が準備しとくゼ。だから「アレどうだっけ?」みたいな心配はせずに、家族団欒を楽しんでくれヨ、誉』
それを聞いた朽崎誉の顔は緩み、キラキラと綻んだ。廊下を歩くラニカに急接近して抱き上げ、ウリウリと笑顔で頬擦りをする。
「さっすが!アタシのプリンスは話が分かる!いつもありがとな、ラニカ王子!今夜召喚が終わって寝る前は、いつも以上にナデナデしてあげよう!」少女は夢を見る。
否、少女は夢と同化していた。
浮上する心(いしき)も、開ける肉体(まぶた)もなく、ただひたすら夢に微睡むだけの存在。
だがある日突然、大きな魔力の塊を感知した彼女(どうやら生前、魔術師だったようだ)は夢の中で目が醒めてしまう。
夢に溶けるはずの彼女は、そのあり得ない事象に困惑し、状況を把握する為にも我が身を思い返してみる。
そこでふと湧いてしまったかつての未練。
『───あのさ……■■、夏休み、皆と遊びに行かない?』
幼い頃、たった一度だけ、クラスメイトの少年からそう誘われた記憶。
けれど、代々魔術師としての宿命に縛られ、そんな人生に何の不満も嫌気も無かった少女は。
『ありがとう……でも、ごめんなさい』
そう断って、それっきり。>>267
「───それで新たな特異点が発生した、と。……マスター(カルデア)より先に、王(オレ)に報告してきた目論見はなんだ?」
「やだなぁ、目論見だなんて、そんなあ!」
「───」
「おぉ怖い怖い。……目論見なんて、いつも俺が主張している事だけどなぁ?」
サルダナパールが笑う。
万物をこよなく楽しむ男が、嗤う。
「どう転んでも楽しめるからね、俺は。ここで君に告げて、彼女との約束が台無しになっても。それはそれできっと愉快な思い出になるだろうさ!」
少女の成れの果てが夢見た光景……それが容易く壊されるのも、また一興だと、我が身の破滅すら面白がる男が高らかに宣った。
「……王(オレ)も魔術を嗜む身だ。魔術、それも夢と同化した魔術師とは実際どういうものなのか、興味が無い訳では無い。……外なる宇宙絡みでなければ、貴様の報告も素直に褒めていただろう」
「テヘッ☆」
「───」
「あーっ!そんなしけた顔、向けないでくれよ〜」
ともあれ、なんやかんやあり、サルダナパール(と哀れな少女)はアッシュールバニパルが見守る事と相成った。>>268
しかし王は考える。
「(此度の特異点……あの男もそうだが、その後ろにつく邪神たちがどう動くか、夢の世界とやらで影響力が如何ほどあるのかも分からん。)」
「(かといってあちこち飛び回るのも王の成す事では無い)」
「(…………水着霊基、と称して直属の戦力をつくるのもあり、か)」
戦力、と書いて使いっ走りと読むなんて、そんなまさか、ハハ。
「───あら、新しい衣装作りの気配がしましてよ?(ヒョコッ)」
「───」
「なんですか。女神に対してその微妙そうな顔は」
かくて、アッシュールバニパルとカリュプソーが手を組んだ結果……。
今年の水着配布サーヴァントは、対ホラーハンター性能と化したのだった───!配布水着サーヴァント枠ですが、なった経緯はアッシュールバニパルとカリュプソーこそきっかけですが意気込みは自由です。
「カリュプソーの綺羅びやかな水着に惹かれて着替えようとしたら裏から怖いアッシュールバニパルが出てきたんですけどー!?ホラーハント枠ってなにー!?」
とか
「最近ホラーアクションゲームにハマったんだよねー!やるやるぅ、怪異も泣き出すハンターになるぞー!!」
とかでもOKです〜
>>277
誰かいらっしゃいませんか〜!>>263
>刹那にガチギレするポルカ姐さんという、中々に珍しいシーン
感想ありがとうございます。でもぶっちゃけポルカさんは刹那にキレる資格ないと思うの
証拠隠滅完璧とは言え、魔術関連技術で人間パクパク(性的&物理)してるし>>277
作成・投下済みでもOK?
>>272
限定礼装の星4で立候補いいですか?
名前:嗚呼、思い出すは奥ゆかしきスーダン号なれば
イラスト:露天ジャグジー風呂に浸かりながら、物憂げな顔でウイスキーを飲むハーレー・クィン
効果:宝具威力を5%アップ、宝具耐性無視、宝具封印無視
テキスト:『ナイルに死す』を書くきっかけを不意に思い出す。
マックスとの船旅の思い出。
長年浮気していたけど、不思議と愛し続けられた、あの野郎。
連れ添った伴侶との再会を願う英霊は多いけど、私は保留中。
だって、私が死んだ後に浮気相手と再婚した件で詰問しそうだもの。
>>271
既に水着霊衣持ってる景清と百目鬼が普通に活躍できそうな…(無粋)。(候補その一、水着だよクールにワクワクそわそわしよう!なワルキューレ(無銘))
(候補その二、オイノネリリィの中身のまま成長した水着オイノネアダルト)
(候補その三、女体化というか愛する黒姫に自ら姿を変えた黒龍。お前だけなんか違う路線のホラー枠、愛が怖い枠)
う〜ん……水着イベって自由度高いが故に選出が難しい。何でもありだと逆に候補が絞れない……。
公式でも:水着メイド、Dホイール、姉パンチ、存在しない筈の妹、同人の編集者、全てがイリヤになる、同級生(母)とやりたい放題ですし。ウムム……投下タイミング(休み終わり際の夜)とかの理由もあるんだろうけど、ルナティック最新話、水着イベ企画にインパクトで負けている……ッ!!
次の土日辺りで目を通して貰えると嬉しいです。
あとコレは純粋に気になってるんですが、今のルナティックSSの構成である『1回の更新が登場人物全員視点の組み合わせな同時進行』って読みやすいですかね?それとも面倒?
『短くても週に1回各陣営のエピソードをこまめに投下』どちらがいいのだろうか……。>>146
そうですね、カヴンさんとはそんな感じになるかと
>>155
「他所に迷惑をかけた挙句、傲岸不遜な言葉遣い。……時計塔とはどんな場所なのかの講義がまだ足りなかったのかしら」とセナは頭を悩ませるのであった
>>168
どうぞ〜
>>179
お久しぶりです。天墜聖杯戦争が終わりましたというご報告をば。よければお時間ある時にでもwikiページのやつ読んで恋さんのラストでも見届けてください
>>203
監獄長のこういうテキストもりもりなサーヴァントプロフィールだいすき
>>230
ちゃんとホラーでちゃんとコズミックホラー許すまじなのが面白いですね、地球そのものの怖さを見せてやれというのはわかるよ…
>>215
ジルさんのこのある種狂的なまでの熱意とそれにより健康にされるルナちゃんの構図がおもろい…本人たちは大真面目なんだけど【氏名】エリュニ・フロイデルカ・ミュリック【性別】女性【年齢】???
【出身】ドイツ【身長・体重】150cm/168cm・44kg/58kg
【外見・容姿】純白のスーツを纏った黒髪の少女、あるいは黒いコートが特徴的な亜麻色の髪の女性
【魔術】近代以前の呪詛や降霊術、占い全般(占星術を除く)
【魔術回路】質・量:どちらもB++編成:正常
【起源】開花・巣立ち・羽化【所属】降霊科、現代魔術科、天体科
【魔術・特殊技能・特性・礼装・装備など】
『占い』
世界各地に伝わる占いの数々において、定番のものとしては占星術が存在する。東洋、西洋、そしてそのどちらでもない土地。それら全てにおいて、星と神秘を繋げ、星から吉兆を見出すというのは当たり前のことだった。星という神秘から世界の行き先を考える。それこそが占星術。しかし、エリュニは星見をしない。しないというよりは、できない。
それよりも風水や民間伝承、世界の流れ、人の流れを見ることによる占いの方がはるかに向いている。天の外を仰ぎ見るのではなく、星の内側に目を向ける。五感で感じ取る世界の有り様から多くのものを分析し、その結果、彼女は因果の巡りによる吉凶、些細な事象の行先、過去にあったことすらも見分けることができる。これは、魔術というより────
『呪詛、あるいは降霊術』
呪い、というものに対して異常なまでに見識が深い。これはただ理解するための知識があり謎を紐解く分析力がある…というだけではなく単純な“次元”の問題。見ている深さが違い、触れる高さが違う。強い想念が絡んだ降霊術やその分類の一つである死霊魔術についても同様であり、これらを用いた生命体への干渉は優れている。土地を呪い、焼き付いた記録を呪い、生命を呪う。特に知性体として優れている種に対して有効的。吉凶を占う魔術と併用することで人心を揺さぶり、不和を起こす。人の知性と感情を蝕み、崩し、統率する遅効性の猛毒。『欠点』
最新の呪い、降霊術、占いに弱い。近代以降の複雑化した人間社会でのみ成立する悪意に満ちた呪い。インターネットを用いた魔術や降霊術。現代魔術の類に関しては滅法弱い。蓄えた知識からその理論を推察することは可能だが、対処法を構築するとなると話は別である。占いに関しても、占星術に加えて現代科学や現代の文化を用いた最新鋭の占いは自身の魔術の理論として取り込むことができない。理論上は可能でも魔術回路が受け付けない。目下、それを受け入れようと奮闘している最中なのだとか。
『白い貴婦人と黒い魔女』
ヨーロッパに広く伝わる白い貴婦人(ホワイト・レディ)と称される幽霊。王朝の断絶から誰かの死、婚礼や生誕なんてものまで、バリエーションはさまざまだが吉凶の予兆となることには変わりない存在。魔術世界において、彼女の本質を知っているものは果たしてどれだけいるのだろう。“知性体のライフサイクルの補助”という“知性体の集団や文明のコントロール”という使命を星から担った精霊だということを。
その魂と神代紋様が封じ込められているエリュニは存在規格を“裏返す”ことで星の息吹、マナの支配、小規模の因果干渉、精霊種の神秘による神代魔術などが併用できる…はずだが、それを行うと存在がエリュニの製造理念から外れたものへと変わっていくので現代の地球ではそう使えない。少なくとも、時計塔の魔術師として生きる時には生涯使われることはないだろう。
本来は呪詛や占い、降霊術に関してはこの精霊としての機能であり、魔術師として生きるのであれば全く触れることができない機能だったのだが、エリュニは精霊種ではないエリュニ自身の才覚として魔術を構築し一端であれども活用できるようになってしまった。それはかの略奪公の教室に所属する、新しい霊長を内に秘めた青年の才覚とよく似ている。
【来歴】
人類が踏み出す最初の一歩。神が死に果て、神秘が消え失せ、文明が積み上げられるその前に。星は人を憂いました。神の次に霊長となり、そしていずれ次の霊長にバトンを渡す存在。その未来が人類の高次的進化であれ、後継への引き継ぎであれ、星は寿ぐもの。もちろん、人類の滅びすらも受け入れます。けれど星の考えというのはたった一つに固定されるものではありません。人類が星を食い潰すことを許容しながらも、それでも自然が破壊されることを危険視して真祖を作ったように。星にも人類のように感情はあり、それは多角的かつ矛盾するものなのです。だから、星は憂いました。人類の行動に一切手出しをせずに見守る一方で、やっぱり人類の行く末が心配だとも思ったのです。幼子のおつかいを祝福する一方で、その道程を心配する親のように。
そんな星のきまぐれから、彼女は生まれました。“知性体のライフサイクルの補助”と“知性体の集団や文明のコントロール”を役目とした、たった一人きりの存在。その役目を果たすべく、彼女は活動を始めました。人に吉凶を予兆し、人間社会の禍福を招く。白い貴婦人と呼ばれる幽霊や、ペルヒタなどと呼ばれるワイルドハントの魔女だと扱われることもありました。けれど、呼称による定義は重要ではありません。ただそこにある存在こそ精霊であり、人類の文化のように定義される必要はないからです。
けれど彼女は悩みました。自分は星の触覚です。星と共に生き、星と共に死ぬ。これでは霊長の行く末を見届けることはできません。後継が旅立つならまだしも、人類自身が進化する未来ならば自分も見守るためについていかねば。彼女は星の製造理念よりも過保護になっていました。たとえ精霊という存在から剥離してでも、星から離れてでも、付いていくべきだと。
だから、彼女はとある人と契約しました。その人が求める目的と、彼女の求める夢は合致していたからです。人間として、人間ではないものを作る。しかし、いずれ訪れる霊長の交代にも左右されずに宙へと足を揃えて漕ぎ出していける。星と人。今までの地球の歴史の総決算となる存在を作りたい。その目的に己の魂が使われることを、許容した。許容した暫しの間、星の内海で眠ったのです。いつか来る終わりのときを求めて。最初に感じたのは困惑。彼らは自分たちが方程式の解を導き出したことに困惑していた。魔術師とは最初に自身が悲願に至ることはないという諦めを教えられる生き物。だからこそ、自分たちが悲願に到達するとは思っていなかったのだろう。これもあくまで、何千何百年と続く中で気が遠くなるほど繰り返してきた実験の最新版というだけで。
次に感じたのは歓喜。目的を達成した、求めていたものが現実になった。幾星霜の歩みを経て、ようやくその悲願が叶った。彼らはゴールへ到達した。その事実が何よりも喜ばしい。涙を流し、崩れ落ちるものさえいた。モナコのとある家系と違い、彼らは目的を伝えられていたから。だからこその歓喜だった。
最後に感じたのは、恐怖。ゴールに到達したということは、自分たちはもはや不要である。これから先の自分たちは何をして生きていけば良いのだろうか。これ以上、自分たちの価値はあるのだろうか。“こんなはずじゃなかった”。こんなところで走り切りたくはなかった。自分たちは魔術師という特別な存在でいたいのに。
ノウハウは今回の実験で会得した。今回の結果をもとに試行錯誤すれば、さらに性能が向上した個体が造れる可能性は高まるだろう。だから、“ここで終わらせるべきだ”と思った。自分たちの夢を終わらせるこれを壊して、さらにもっと良いものを造ろう。然るべき終わりは此処ではない。数百年、数千年、後世に託すべきだ。自分たちは終わりたくないから─────
「では、ここに確かな終わりを。あなたたちはよくやりました。眠ることを許します」
その日から、フロイデルカの姫君は生まれた。ミュリック家の、いや、フロイデルカ全ての邪魔するものを殺し尽くして。原型となった精霊とフロイデルカの祖の見当と異なっていたことは、エリュニが魔術師として、人間としての立場を重んじていたこと。人類の旅路について行くなら自身も人類の一人として確かな地位や財、力をつけなければならないから。エリュニは現代社会と、そして現代社会と密接に関わる時計塔に身を投じて生きることにした。思うがままに搾取を。思うがままに支配を。思うがままに蹂躙を。「全く…才能の塊にも程があるわ。セナ先生はともかく私はもう良い歳なんですからね」
「けれど残念。“闘争”は常に時代と共に変わる。“星見”は今も人の大事な標になる。あなたの欠点は、今を生きる私たちには大きすぎる欠点だわ」
「……なるほど。これが俺の欠点なんだね。よしわかった。どうか俺を弟子にしてほしい」
過去を想うのではなく。未来を夢見るのではなく。現在を必死に生きる。そしてエリュニは、とある教室へと入校する。
好きなもの・苦手なもの:森とビル群・最新鋭の機器
【性格】
純白のスーツを纏った黒髪の少女、あるいは黒いコートが特徴的な亜麻色の髪の女性としての姿がある。これはエリュニの内面、心象風景が二極化されたものであり、容姿が変わる度にパーソナリティーも変わる。“別人になる夢を見ている”ような感覚を抱いてはいるが、記憶自体は共有している。
共通していることは、二人とも意志が強固かつ好戦的であるということ。能動的、あるいは受動的であるという違いがあるがどちらも喧嘩を売られたら買ってしまう。他には、現代機器の多くを使えはするものの使い方はとても拙い、という欠点がある。機械嫌いではないがその境遇上、身体が機械を受け付けにくいというものが正しい。そのくせどちらも知識欲はあるため知識はあるが使えないという謎の事態を引き起こしがち。
スキュレカリュー教室の生徒となったのは、自身の苦手な類の魔術を会得するため。これは原型が精霊であることによる体質であり、ただ学び鍛錬することで克服できるものではない。人が空を飛べないように、これは生態として当然のもの。しかしそれを克服しなくてはならない、というのがエリュニの命題。これから先の永い時、いつか羽ばたく霊長に置いていかれないためにも。エリュニは現代社会に寄り添い、不可能を可能にしなければならないのだから。『白い貴婦人』
純白のスーツを纏った少女。花のように笑うことのできる、無垢で朗らかな性格。ぽわぽわとした雰囲気で積極的に他人に話しかけることのできる外交的な側面を持つ一方で、行動理由は受動的。自分がこれをしたいからこうするというよりは、他の人に倣う、あるいは他の人の要請を受けて行動する。しかし我は非常に強く、自己主張ははっきりと行う。他者ありきで動くことが多いが、それは責任を放棄しているということではなく、他者の行動を受けて自身がどう動くべきかをきちんと判断する芯があるということ。誰かの意に従う人形ではない。
日本語に翻訳した日本の魔術師曰く、一人称は“俺”として読み取れるらしい。また、彼女の方が占いの扱いを得意としている。自然から世界を読み取り、運命の行く末を見透かす。争いごととなるとそれが顕著になり、相手に不運を押し付け、自身には幸運を持ってくる。花に囲まれ、愛に囲まれ、エリュニは不敵に微笑むだろう。
『黒い魔女』
黒いコートが特徴的な女性。甘い果実のように微笑む。毅然で高潔、しかして悪辣な魔女。フロイデルカの姫君としての在り方として、時計塔の魔術師としてのムーブを重んじる。そのため能動的な行動が顕著だが、反面、親交については内向的。懐に入れず、入れたとて傲岸不遜。他者の能力や生き方に敬意を覚えながら、それでも私こそが至上であると言って憚らない。他者の上に立つ支配者としての素質は十分だが、敵対者への出力の仕方が少し露悪的。片割れが無垢である分、こちらは悪辣な手腕を振るう側面が強く出ている。
日本語に翻訳した日本の魔術師曰く、性格とは裏腹に口調は一貫して敬語として読み取れるらしい。また、彼女の方が呪詛の扱いを得意としている。人間社会に生きるものとして呪いを振り撒き、人心を手に取る。時に崩壊させ、時に創造する。オドから生まれる人類の祈りは確かにエリュニという文明と共に生きる魔女の糧となる。「こんにちは、美しいあなた。今日のあなたの運勢は最高ですよ。俺が言うんだから間違いありません」
「わぁ!ちゃんと使うとこんなこともできるんですね!俺がやるとプロンプト組む前に動かなくなっちゃうので…AIって凄いです」
「俺はちゃんとあなた達に追いつきますよ。この星に縛られるばかりではなく。空を見て、あなた達を見守るに相応しい存在になれるように」
「心から傷つけられたことのある人が欲しかったのですよ。だってほら、痛みを知らない駒なんて捨てるしかないでしょう?」
「私がスキュレカリュー教室に所属できているのはかつてのエルメロイの名残ですね。貴族派閥に属する以上はそういうしがらみは避けて通れませんもの。ですがええ、しっかりと学ばさせていただきます」
「あなたは素晴らしい“人”ですね。ですが私という人間もまた素晴らしいのです。人と星を胸に抱けと望まれたのですから、その望みを遥かに上回る実績を出さなくてはね?そして私はそれが可能です。この通りに」
コンセプトとあれこれ
コンセプトは「自然の無垢さとワイルドさの両立」「魔女の邪悪らしさと支配者の清廉さの両立」
スキュレカリュー教室女子生徒かつ女性教師。占いや呪詛に関しては講師として教える側に回りつつ最新の呪詛や占星術については習う形に
二面性が激しいのは妖精や汎モルガンをモチーフにしながら仕上げました「……よし、これでばっちりなはず」
帯を結んだ仕上げに、姿見の前に立ちながら羅城大我は全身を見回した。
青いよろけ縞が入った濃紺の浴衣に、銀白色の帯がなんとも涼し気な出で立ちで、今ばかりは幼い顔つきがどこか粋な大人のように思えた。
今日は数年ぶりに浴衣を着る機会でいて、そして流行り病や悪天候で流されてしまい、これまた数年ぶりに開かれる地元の夏祭りの日であった。
夏祭りといえば大我には今よりもっと幼い頃の、もう朧げな記憶が蘇る。
それは、小学校に上がる前の大我とまだ存命だった両親との思い出。
大我は幼児用の甚平を、両親は浴衣を着て、お祭りを楽しんだ。
その時は屋台の買い物や祭りの雰囲気も勿論楽しかったが、親子で着付けする時間も同じくらい印象に残っていた。
いつもネクタイをそつなく結ぶ父が、帯に対してだとぎこちなく、最終的には母に助けを求めていた姿が微笑ましくて。
助けを乞われた母も仕方がない人と言いながらも、嬉しそうに結んでいて。
今、一人で見ている姿見の前でかつてあった思い出だった。
この自宅、親子三人で。>>302
「…………」
大我は部屋を見渡した。
久しぶりに、住んでいるこのマンションの一室の広さを感じてしまい、思わず苦笑を浮かべる。
と、そこへ、スマホの軽やかな着信音が響く。
メッセージアプリが届いたのだ。
相手は大我の保護者にして師匠でもある、アレクサンドル・野紀・ヴィヴラメント。
久しぶりに開かれる祭りには、彼と二人で行く約束をしていた。
『今、マンションの前に着きました』
そのメッセージを受けた大我は気持ちを切り替え、返信を打ちながら外に出る。
『すぐ降ります!』
───愛すべき親はいない。
───異形と化した左手は自らの命を蝕んでいる。
けれど決して、羅城大我は独りぼっちでも、哀れな人間でも無かった。>>303
✜
誰そ彼時。
人も木々も建物も、全ての輪郭が黒く染まりながら曖昧になる時間帯。
「師匠、お待たせしまし、た……」
“それ”を一目見た瞬間、大我の第一声は窄んでしまった。
待ち合わせていた師匠の姿は、夕闇の仄暗さに溶け込まず、輝いていた。
そう思えるほど、彼の姿は華やかで目を惹くものだった。
卯の花色の生地に、鮮やかな鶸色と濃桔梗色の柄が大胆に入ったモダンな浴衣。
地毛は艶のある金髪で、日本人離れした風貌ながら、野紀は日本人以上に浴衣を見事着こなしている。
元々、自身の顔の良さを武器にしていて、日頃から着ている高級ブランドのスーツや洋服が嫌味なく似合う人だから、今日の装いも素敵なんだろうと大我は思っていた。
そもそも両親が亡くなってから何度か、彼と一緒に浴衣を着て夏を楽しんだ経験だってある。
───それでも久しぶりに見る師の浴衣姿は驚くほど艶やかで、それはそれは胸を打たれてしまった。
そこら辺のモデルが裸足で逃げ出すほどの、あるいは、このじっとりとした蒸し暑さも忘れてしまうくらいの、見目麗しさ。>>305
そんな彼の目映い立ち姿を見て、先ほどまで大人びていた弟子の顔が途端、迷子のような不安気なものに変わってしまう。
「行きましょうか、大我く、……どうしました?」
一方、駆け寄ってきた弟子に気づいた野紀は声をかけたが、何やら様子がおかしいのではと首を傾げた。
と同時に、大我の全身を目視した野紀はその目を細め、慈愛に満ちた微笑みを向ける。
「ふふ、男前ですよ」
見た目の感想だけではなく、より成長した愛し子に向ける、親愛を込めた褒め言葉。
しかしこれには、気後れしていた心がささくれ立って、大我はむっと口を引き結んでしまった。
なにせ素直に喜ぶ時期はとうに過ぎていて、色々と気難しいお年頃(ししゅんき)だ。>>307
主役(https://fatetv1830.wiki.fc2.com/wiki/%E7%BE%85%E5%9F%8E%E5%A4%A7%E6%88%91?pc)
お借りしたキャラ(https://fatetv1830.wiki.fc2.com/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AB%E3%83%BB%E9%87%8E%E7%B4%80%E3%83%BB%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%B4%E3%83%A9%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88)
以上、練習に書いてみた小話となります。い、イラストを描く以上に頭とスマホが熱くなりました……やっぱり文章書ける人はすんごいです……
ネタバレ︰今は亡き両親との思い出に浸る感傷を、浴衣美人♂が吹っ飛ばしました(良い意味で)>>305
誤字!
☓身内贔屓?彼が所有しているSNSや動画配信サイトのフォロワー数を見れば、単なる事実でしかない。
◯身内贔屓?彼が所有しているSNSや動画配信アカウントのフォロワー数を見れば、単なる事実でしかない。Kを大分スケールダウンさせました、投下します。
漣 爻智(さざなみ こうち)
年齢:30歳
性別:男性
身長:174cm 体重:65kg
特技:血液検査、環境適応
好きな物:コミュニケーション
苦手な物:高い所
国籍:日本
所属:フリー
起源:血・繋がり
魔術回路:質:A++/量:B+ 編成:変質(半ば血管と同化している)>>313
【解説】
特定の場所を拠点とはせず、ただ日本という国を転々としている魔術師。
魔術師ではあるが、魔術を営む家系ではなく当代にて魔術回路を発現させている。
自らの才覚を自覚してからは時計塔へ留学し、極東の田舎者と揶揄されながらも実績を積み上げた。研鑽の果てに動物科(キメラ)を通して幻想種が有していた「概念防御」を魔術的に再現する事に成功し、その業績をもって協会に認めさせた。
しかし、後に発覚した特異性により協会から封印指定を受け、また第八秘蹟会からも目を付けられしまい隠遁生活を余儀なくされ、行方をくらました。
【人物】
血のような赤い髪色に、桜色のワイシャツが目印の、ややくたびれた雰囲気の男性。一人称は「僕」。
性格は少しだけ物静かという印象を受け、喋る際もややゆっくり目だが、雰囲気に反してコミュニケーション能力が高く、相手に飽きさせない話題を振り、また相手の話にもしっかりと耳を傾ける、話し上手と聞き上手を合わせた人物なので、そのギャップに惹かれる女性が多い。
生活面はだらしないの一言。身嗜みには気をつけているが、それ以外は割と無頓着で、整理整頓らが一切できない。これは研究ばかりに感けて他がお座なりになっているのと、一点に留まらず、各地を転々としていた事の弊害だったりする。だらしないと言われれば、肯定しつつも開き直り、更には何故か最後には言いくるめられているので半ば手に負えない。
博愛主義だが、自身をして「人を救えず、ただ傷つけるだけの火」と自嘲している。故に人付き合いはするが長くは保たない。その場限りの火遊びだと当人は割り切ろうとするが、起源の性質上「繋がり」を求めて止まない。>>314
【能力】
血液を使う魔術師。
爻智の血は触媒として万能性を秘めており、あらゆる魔術に適応できる。また自身が魔術を発動させる分には触媒としても魔術礼装としても機能する。
魔術を行使する際には血を通して現象を引き起こす。主に使うのは蒔いた血を燃焼させる発火現象。
また時計塔で培った研究成果である概念防御により、指定した特定の攻撃への無敵性を一定の時間獲得できる。
しかしこれらは全て爻智の持つ特異性の副産物であり、真価は生まれながらに持つ心臓にある。
【紫燃炉心】
ラハト・レーヴェル(lahat lev-el) 。『聖心(サクレ・クール)』とも呼ばれる「神の子」の愛が具現化した神の心臓、それに極めて類似した神體。
心臓からは旧約聖書の「燃える紫」と同質の消えぬ紫炎が放出され、半永久的に魔力を生成される。加えて心臓を通して全身に送られる血も同じように燃焼する。
しかし本来の聖心とは異なり、爻智の有するこれは他者を救う事はできず、無責任に造り、無差別に破壊する事しかできない。
紫燃炉心には魔力の生成と消えぬ紫炎の他に『生命を創り出す熱』という特性を持ち、仮に子供を設けてしまった場合、母胎は胎児の熱によって焼死し、赤児は人外的な要素を持って生まれてしまう。
この特異性を知った協会により封印指定とされ、また本物ではないとはいえ神の心臓に類似した聖遺物という点から第八秘蹟会にも目を付けられている。>>308
罪な男でござるな〜社長
でも大丈夫、きっと背伸びるから…あと立ち振る舞いも綺麗な大人の男性になれるから…メイビー
>>316
個人的に気になるところとしては神體(神の欠片)という所以ですね
どこからそれが現れたのかとかそもそも型月における聖四文字の扱いを考えたら…とか
シエル先輩みたいな特異体質が主の奇跡として見なされた…みたいな方がしっくり来そうなような気もします
>>310
古いもの、新しいもの、と色々と考えて作りはしました
この場合は「精霊としての機能」が「因果の先読み、高度な未来予測」と「常識の埒外レベルにある呪いの操作」にありそれを本来扱えるはずのないエリュニが魔術としてダウングレード再現してしまったというもの
フラットが本来自分には扱えないはずのティアの演算機能を部分的に使えるようにしてしまった(だからフラットは天才)というノリのあれです
あとスキュレカリュー教室の女子だし一粒で2度美味しいのでベルディオールくんは良い感じに面白いことになると思いますエリュニがイケイケでどんどんやってる→星樹のマダムとセナが噂を聞きつけ凸る→2人に喧嘩売られたので決闘開始、エリュニの欠点を見抜いた2人にタコ殴り→自分の欠点を自覚しこれを鍛えるために教室入り…が大体の流れ
カタログスペックは凄いですしまあ実際凄いですが戦闘慣れしてる人やシンプルに魔術への知識や経験が凄い一流の魔術師なら「こいつ天体魔術とか近代の魔術とか呪いに耐性なくない?」は割と気付けるライン
スマホは使えるけどエリュニが使うとスマホの通信速度が悪くなっちゃうことが割とあるので結果的に使い魔使った方が早いかもしれない、そんな子ですうーむ、やっぱりやめた! この改修案は没よ没。こんなただの優男はKじゃないわ!
心臓はいつか別のところで活かそう。>>323
どうぞ
https://telegra.ph/K%E3%81%95%E3%82%93-08-19
>>322
まあまず大我くんはそこまで生きることから…>>324
ありがとうございます。キャラシを見て「ここは少し改変しとこう」という閃きが出ました。>>292
目は通していたのですが…でもにっしょんchはスマホからだと長いのは見辛いが先に来るんですよね…
会話劇パートは一気に流したくなる気持ちも凄い分かる
>>301
丁寧語なのに俺っ子!
精霊種の傍観者の立ち位置をそう持って来るのかという
終わった家系って確かに何するのやろうねえ……ぞ、族滅されてやがる……
遺産同盟…スレ遺産同盟…(亡霊のようなうわ言)
というのは冗談にしても、強さだけだと神代魔術が強いのは当たり前なのですが、現代の魔術を学ぶ意義があるのは嬉しいですわ~
>>308
この師弟、良き~( ᴗ̤ .̮ ᴗ̤人)
タイムリーな夏感!大我くんの寂寥感を吹っ飛ばす野紀さんの人外離れした美の描写よ
>>316
おっ設定が変わっている!と思ったら没になっていた(遅かったぜ)
紫燃炉心、これエドモンの14の石みたいに普通に『聖遺物が肉体を変化させた』的なのでいいのかな、と
もうちょっと若くて、時計塔に在籍していたらスレ遺産同盟サークルに────>>328
>でもにっしょんchはスマホからだと長いのは見辛いが先に来る
それは、そう
>会話劇パートは一気に流したくなる気持ち
今回に関しては「最初のシーン(闇の中を追われてるイメージ)ってどんな何!?」って予想をして欲しかった所もあるので……。
まぁ伏線パートというかも終わったし、あとは一歩ずつでも確実に書き進める、というのをやっていった方がいいんでしょうな>>328
ありがとうございます、野紀社長の美貌は世界一ィイイイ!>>337
ノルお嬢様の生まれた経緯を考えると王権魔術に関して一定以上の才能は確約されてそうな気もしますが…どうなんでしょうかね?
ガッツリ所属する展開でなくてそれこそエルゴみたいにどこかの旅路で偶然一緒になって暫定的な生徒の立場で…みたいな話でも面白いかもしれませんね
「もちろん、基本は魔術師として花開くのが一番だけど…そもそも私の先生を目指した経緯からして別にそれが一番ではないっていうか。たとえば私の生徒の才能が殺しにあって、それを伸ばしたいのなら私はそれも応援する。法政科で生きるのに向いている才能ならそれを伸ばさせる。作品としての完成形は探究する魔術師として…だけじゃないものね」
>>338
ありがとうございます、上位者感とそうでない感覚のバランスは気をつけました
同じ精霊ではあれども真祖の姫君やパイセンのような完成された存在ではなく、だからこそ製造理念を逸脱したり完璧に近づくためにさらに高みを目指すキャラ付けになりましたね>>336
モモアーはキャラシをちゃんと作るとちゃんと嫌な同情の余地なし極悪悪役令嬢になるので躊躇っています
>>340
一応才能がちゃんとあることがわかる人じゃないと受け入れられない土壌ではありますね…セナの教師としての才覚的にも
二世がカウレスにやったようなこの魔術よりはこっちの魔術の方が適正あるんじゃない?とか問題を抱えてた生徒に対してその生徒の強みを見出すとか、多分できない
具体的に言うと優れたところが明らかになってない状態で優れたところを見出して優等生にするスキルは乏しいです
ただ一度才能がある、と認識できればそれを伸ばすためにもコネ、金、そして自分自身の優れた魔術師としての知識を使って伸ばせるための手段が取れますあとは既存の王権魔術をある程度(主に結界と治癒、ついでに幻槍の使役の3種)使いこなせますが
幻槍を除くと独創性が乏しく、熟練した王権魔術の使い手と比較した時に今のところ勝る部分がないのがノルの欠点ではあります>>344
物理的にはともかく魔術的には幻槍はノルの身体の一部と判定されるので、王威遂行で支配されると文字通り手も足も出ないですね
ノルが自身に有利な結界を展開すれば王威遂行の支配効果には抵抗できそうですが、
ガンドレベルの直接的な魔術攻撃は流石に即席の結界では無効化はできないのでこれも厳しい
《王位戴冠・王威君臨・王意遂行》状態は純粋な魔術勝負にはならないので除外>>343
幻槍のリソースやりくりのコーチングとかはノルお嬢様の真髄に触れていけばやれなくもなさそうな気もしますね、セナの得意分野的に
王権魔術そのものは魔術的な知識量である程度はできたとしても専門的にとなるとちょっと難しいかも(セナに知見がない)
なんか本当にエルゴに対して二世が冒険で生徒と先生の関係になる感じだと割としっくりきそうというか
あくまで法政科にノルお嬢様はいるけど何かしらの事件で…みたいなのがスキュレカリュー教室と絡めるなら多分ぽいのかなとは
セナとしても普通の魔術師として鍛え上げるか、魔術世界の統制を目的とする法政科の魔術師として鍛え上げるかでは色々と違うというか、後者だと魔術そのものの才能以外もちゃんと見たり伸ばしたりすると思います自キャラの魔術師を見直しておりますが、バプロディカ以外は特に変更点がありませんね。
少し変わった文章といえばブリュンヒルドの武器説明でしょうか。
全種対応変形型魔銀特殊礼装「シェイプシフター」
ブリュンヒルドが製作した変幻自在の武器礼装。
刻んだルーンを起動させる事によって形状を変化させ、近距離・中距離・遠距離・斬撃・打撃・射撃といった全ての攻撃に対応する。
ルーンを起動させる事により、各種の武器へと形状を変形させる。
ᚪ(アンサズ)であれば槍、ᚦ(スリサズ)であれば槌、ᛏ(テイワズ)であれば剣、ᛇ(エイワズ)であれば弓(という名の回転式ロングバレル大口径銃) 変形できる。時折ナックルダスターとして使う事も。
全てが魔銀の素材で構成されているので、切れ味も耐久度も優れており、魔力の浸透具合も他の金属類と比べて遥かに上回っている。しかし、銃弾は魔力弾。
ブリュンヒルドの持つ唯一の武装であり、彼女のロマンが込められた礼装なので、例え懐いている対象であっても絶対に手放さない代物。
因みに銘の「シェイプシフター」はカッコいいと思ったからつけたらしい。>>349
紹介文とかあと以前書いたssでもあるように基本我が強いし好戦的だし傲慢だし親しい人ほどわたくしよりお前は下だからという上から目線の押し付けがあるので性格面をしっかりとキャラシで描写すると普通に性格悪いとしか言いようがなくなってしまい…
そうですね、落ちこぼれを落ちこぼれじゃなくさせるスキルはありませんしそれを自覚しているのでわざわざ落ちこぼれを拾うことは少ないかなと
優秀なものをさらに優秀にするスキルはめっちゃ光りますが
例外としてはクラッフですかね?グローリアンに飼われるまで世間一般では落ちこぼれ扱いでしたけどセナはクラッフの作った礼装の一つを見て「これが落ちこぼれは嘘でしょう」と思いました
こんな感じで落ちこぼれ扱いだったとしてもセナに才能の一端を見せることができれば(セナの目に留まらせられれば)話は別ですね
>>350
二面性がある分ムーブに気をつける必要はありつつも色々と出しやすいもいうのはあります
一応フロイデルカ族滅ではなくフロイデルカの中のミュリック(バリュエレータの中のイゼルマみたいな)は全滅させつつ他の分家や本家の立ち塞がるやつもバトルして…という感じですかね
立つ鳥跡を濁さず、ということで晩節を汚させないための介錯ではあります>>354
【クラス別スキル】
対魔力:A
妖術、忍術、人道惑わす邪魅甘言なにするものぞ。剣聖にあらずとも剣心なき技なぞ一刀両断。
どのような大魔術であろうと、A以下の魔術は斬り捨てる。
騎乗:D
【固有スキル】
奇譚囃子:B
語り部と言文一致の亜種スキルにして複合スキル。
「発言の事象化」と「物語の口承」という異なる能力が融合した結果「自身が語り上げた怪異や怪談の類を実体化する」能力となった。
鬼火や鎌鼬などの口承上の存在、逸話らしい逸話が少ない=語るべきことが少ない存在は名を呼ぶことで召喚出来るが鬼や土蜘蛛、御伽草紙や記紀神話などの名を残すものはその逸話や成り立ちを語る必要があり、マスターに換算して瞬間契約(テンカウント)相当の時間を要する。
ストーキング:B
標的を追い求め続けるためのスキル。
五感と魔力を含めた野生の本能とでも言うべき代物で、彼女はどこまでも怪異を追い詰める。
一意専心(退魔):A
ひとつの物事に没頭し超人的な集中力を見せる。セイバーの場合、剣技全般に発揮される。筋力と敏捷に対するプラス補正として働く。
明鏡止水、不動の心から放たれる一刀はその起こりを不可視とし、あらゆる回避を不可能とする。>>355
【宝具】
『真説圓朝剣・牡丹灯篭』
ランク:A 種別:対怪異宝具 レンジ:1~10 最大補足:1体、あるいは1柱
しんせつえんちょうけん・ぼたんどうろう。単に牡丹灯篭とも。怪異、魔性、それらに類するものに特攻を有する。
牡丹灯篭と言う物語を剣と言う型に流し込み形を成した太刀。『四谷怪談』『番町皿屋敷』と並ぶ日本三大怪談、それらが生み出した恐怖、畏怖、嫌悪、忌避……それらが凝り固まって生まれた「恐るべき幻想(テラー・ファンタズム)」
創造理念、基本骨子、構成材質に「恐怖」の概念が絡むことから妖刀・魔剣の類として昇華されており、その常として人語を介し男性としての人格を有する。
女性の担い手と男性の刀。両性備わることで成立する陰陽太極、その更に先にある0、「」の概念。
セイバーの至るべき極点はそこにある。
余談だが、セイバーはこの剣に宿る男性人格を「父堂(ふどう)」と呼んで慕っている。
当然血縁関係は無いが最も身近な年上と言うことでこの呼称に落ち着いているらしい。
【Weapon】
『無銘・符』
『牡丹灯篭』の作中で登場した護符を再現したもの。神仏の加護が宿るとされ、こちらもまた怪異魔性の類への特攻能力を持つ。本領が剣士(セイバー)ということで多様はされない。>>356
【解説】
水着霊基になった大圓朝その人。対怪異ということでキャスター(怪談噺の担い手としての三遊亭圓朝)の自分から一部エッセンスを取り入れた結果容姿が変質している。
具体的にはキャスター時と同様に髪が黒くなり、ついでに眼が黄色くなり、クラシックなセーラー服に身を包むようになった。
退魔系帯刀型伝奇ヒロイン、三遊亭盛夏。爆誕の瞬間である。
――その日、月下の元。逢魔が辻に迷い込んだ少年はその日運命と出会う。
ああ――今夜はこんなにも、月が綺麗だ――。
…………………なんでさ。
水着、それも見た目が王道ヒロインということで性別そのものが完全に女性のそれに代わり、振る舞いもまた正統派なそれに近しくなっている。
一度高座に上がった落語家は童女から翁、果てには小鳥や蝉の類すらも声帯模写を駆使して表現すると言う。本職が本職故にこの程度造作も無いのかもしれない。
口数少なく頑なな態度、怜悧な振る舞い、時折見せる人間らしさ、そして怪異を討つという行為に対する使命感と責任感。
少し年の離れた兄弟の本棚。
あるいは、図書室の端にあった本棚の更に端にあったジュブナイルコーナー。
あるいは、寝付けない深夜につけたテレビで偶々放映されていたアニメの原作小説。
そんな昔日の具現。かつて誰しもが通り、またいつか誰かが通ることになる伝奇小説との出会い、その始まり(ヒロイン)を体現するサーヴァントである。特技:剣術、一刀。
趣味:鍛錬、瞑想。
好きなもの:剣、瞑想、鍛錬…………みたらし団子。
嫌いなもの:日本産かつ人の負の感情から生み出された怪異全般。
天敵:渡辺綱、源頼光、安倍晴明などの対怪異の逸話を持つサーヴァント(リスペクト対象にして偉大なる先達なので出会ったらガッチガチに固まって使い物にならなくなる)
願い:怪異の根絶。
【一人称】私
【二人称】貴方
【三人称】貴方達
【セリフ例】
「サーヴァント、セイバー。召喚に応じ参上した―――問おう。貴方が私のマスターか?」
「別に何も。そもそも怪異と怪物は別物なわけだし。それに彼女、いや彼……とにかく、あれは退魔(こちら)側でしょう。使える者はなんでも使う主義なの、私」ブロッケン(ライダー)に対して
「空亡も大概なんでもありだったけれど……あれも大概ね。ま、なんでもありで言ったら私も人のことは言えないか、ふふ」アポフィス・イセフェトに対して
「……その、程々にしてくださいね。」
大圓朝(男の方)「……少し無理があるんじゃないですかね? これは」>>359
【固有スキル】
奇譚囃子:B
語り部と言文一致の亜種スキルにして複合スキル。
「発言の事象化」と「物語の口承」という異なる能力が融合した結果「自身が語り上げた怪異や怪談の類を実体化する」能力となった。
牡丹灯篭、もっと言えば俗に言う圓朝怪談の類はどれだけ長大なものでも即座に発現可能。「圓朝の語った怪異」としての特性を発揮した形。
ストーキング:B
標的を追い求め続けるためのスキル。
五感と魔力を含めた野生の本能とでも言うべき代物で、彼女はどこまでも怪異を追い詰める。
本来は物語の中で意中の相手である新三郎を追い詰めた逸話がスキルとなったもの。
一意専心(退魔):A
ひとつの物事に没頭し超人的な集中力を見せる。セイバーの場合、剣技全般に発揮される。筋力と敏捷に対するプラス補正として働く。
附贅懸疣、廃絶の心から放たれる一刀はその起こりを不可視とし、あらゆる回避を不可能とする。>>360
【宝具】
『真説圓朝剣・牡丹灯篭』
ランク:A 種別:対怪異宝具 レンジ:1~10 最大補足:1体、あるいは1柱
しんせつえんちょうけん・ぼたんどうろう。単に牡丹灯篭とも。怪異、魔性、それらに類するものに特攻を有する。
牡丹灯篭と言う物語を剣と言う型に流し込み形を成した太刀。『四谷怪談』『番町皿屋敷』と並ぶ日本三大怪談、それらが生み出した恐怖、畏怖、嫌悪、忌避……それらが凝り固まって生まれた「恐るべき幻想(テラー・ファンタズム)」
創造理念、基本骨子、構成材質に「恐怖」の概念が絡むことから妖刀・魔剣の類として昇華されており、その常として人語を介し男性としての人格を有する。
女性の担い手と男性の刀。両性備わることで成立する陰陽太極、その更に先にある0、「」の概念。
セイバーの至るべき極点はそこにある。
この剣に宿る人格はキャスタークラスの圓朝のものであり、お露をサーヴァントとしての成立を可能するに当たって必要となった”仕込み”の一つである。
故にセイバーが彼を父と呼ぶのは必然のこと。
作品にとって作者は親であり、作者にとって作品は子であるという当たり前の関係性を築いているに過ぎない。>>361
【解説】
夏の幻、一夜の陽炎、三遊亭盛夏のその正体。圓朝の代表作の一つである『牡丹灯篭』に登場する女幽霊、お露その人。
本来は物語の中の登場人物であり、幻霊と呼ばれるべき存在ではあったが”役を羽織る者(プリテンダー)”という特殊なクラスになることによって英霊として成立した。
それも、水着と言う限定的な霊基、作者、彼女にとっては生みの親とも言える三遊亭圓朝を演じること、宝具に宿る人格と言う形で一部霊基を残すこと、元々英霊として確立していた霊基の一部を間借りすることでサーヴァントとしての召喚が可能になっている。
立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花と言った形容詞を体現するかのような佳人。蝶のように佇み、花のように笑う、物語に描かれたお露その人。
作中で結ばれたことで新三郎に対する未練のようなものは無く「良い思い出」として昇華されている。
人心に浮かぶ影、あるいは闇、人の世を脅かす女怪―――怪異、あるいは亡霊としての側面が強い今の彼女。
その彼女が剣を手に取り、人の世の秩序を守ろうとする理由はただ一つ。
「父たる三遊亭圓朝が生み出した怪異の名に恥じぬ最強―――もとい最恐の座」、ただ一つである。>>362
特技:裁縫、料理、その他家事全般。
趣味:
好きなもの:三遊亭圓朝。落語(怪談噺も人情噺も)。牡丹の花。みたらし団子
嫌いなもの:仏僧、尼など。
天敵:死者蘇生の業を可能とするサーヴァント全般(未練や慕情はとうに尽きたが愛情は未だ消えず。仮に新三郎との再会が叶ったら自身の今の在り方が揺らいでしまうため)
願い:最恐の座、ただそれのみ。
【一人称】私
【二人称】貴方
【三人称】貴方達
「人界に生じた精霊種……ですか。嗚呼……主様、彼女は私には斬れません。斬るべきでは無い、と言っても良いでしょう。それに……人と結ばれたのでしょう、彼女は。他人の気が致しません」雪女に対して
「書架王、アッシュールバニパル様……書架、とは古今東西古往今来を納めてこそ書架と存じ上げております。如何でしょうか。その先駆けとしてこの日ノ本の誇る話芸にして文芸、落語を加えると言うのは。具体的には、三遊亭圓朝作品全集を加えると言うのは!」アッシュールバニパルに対して
「餅は餅屋、と申します……と言うよりも、人成らざるものであればなんであろうと斬る……などと思われているようでしたら正直なところ心外です。にんふ、と言うものに関して存じ上げないのは不徳の致すところですが……少なくとも、貴女を斬る理由は私にはございません」カリュプソーに対して>>363
【コンセプト】
・退魔系JK。黒髪ロング帯刀女子高生という幻想(ゆめ)の形。単に私家版黒姫さん(公式の方)とも。
・喋る武器(インテリジェンスウェポン)とそのパートナーって関係性。
・真 名 〇 〇 のテンプレ良いよね……
【外見・容姿】
〇第一再臨
└黒髪帯刀黒セーラーJK。誰しもが当たり前のように語り、当たり前のように存在を信じられた幻影(ヒロイン)としての姿。
〇第二再臨
└水着モード。水、あるいは海が関わるということで容姿にアーチャーとしての側面がまろび出ている。
〇第三再臨
└亡霊モード。お露としての姿。黒い着物、黒い髪、色素が希薄な中鬼火のように炯々と燃える灼眼。
【製作者】ルネ>>368
そういう大変身水着鯖もありだと思います……
だって夏ですもの!>>370
〇月女神の神核:EX
完成した女神であることを現す。
精神と肉体の絶対性を維持する効果を有する。
かつて人類を支配していた神代の物理法則の名残であり、これを持つ者は様々な異能ボーナスが与えられ、肉体的な忍耐力も強くなる。
神としての性質、あるいはその体に神霊適性を持つかどうか神性属性があるかないかの判定である神性スキルを含む他、あらゆる精神系の干渉を弾き、肉体成長もなく、どれだけカロリー摂取しても体型が変化しない。
あくまでも分霊ではあるが、人間に憑依している訳ではないのでランクはEXとなる。
道教の月神・太陰星君とは司る権能が共通しているため後世で同一視されている。
〇領域外の生命(偽):EX
月の住人としてのスキル。
外宇宙から来た“降臨者(フォーリナー)”が持つものとは本質が異なる。
月とはいえ、神話時代の宙域に存在する月。異界の月である。>>371
【固有スキル】
〇仙界羽人:A
道教思想に語られるところの仙人であり、不老不死。
その肉体を維持するために自然界からの干渉が及ぶため、結果として人型という形態に縛られているともいえる。
夫である羿の「射日」で一度は神籍を剥奪されるが、後に西王母より賜りし不老不死の霊薬を内服することで月に奔ったとされる。
後漢の高誘による注釈書『淮南鴻烈解』には「姮娥,羿妻,羿請不死之薬于西王母,未及服之,姮娥窃食之,得仙,奔入月中為月精也。」とも記されている。
〇思想鍵紋:EX
サマー・マジックとも。
西洋魔術とはまったく異なる、東方における思想魔術にまつわる思想鍵紋を有し、仙術や方術(道術)と呼び表して使用している。思想盤の特権領域へのアクセスさえ可能とする其れは、言わば「神代の思想魔術」とも言うべきモノだろう。
最上位の思想鍵紋を引き継ぎ、その能力を完全に引き出すに至った嫦娥はいわゆる天仙として、境界記録帯(ゴーストライナー)である英霊や、実体を失い自然に溶けた神霊のように、半ば世界と融合しつつある状態にある。ただし嫦娥自身がかけた呪縛によって変質してしまったためヒキガエルの姿で固定される。
本来ならば月に由来する思想魔術を多く扱うのだが、『夏』のフィールド下においては夏に特化した術式を使用する。
〇使い魔作成(玉兎):A
自らの手足となる遠隔操作の使い魔を作成するスキル。
月の妖精種、玉兎の太母としての権能。
広寒宮で玄霜仙薬を搗く玉兎を生み、従える。中秋節の兎児爺もまた有名。
玉兎たちは何のために不老不死の薬を搗き、作るのか。それを知るのは嫦娥のみ。>>372
【宝具】
『嫦娥奔月(シューティングムーン)』
ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:0 最大捕捉:1
高望み(シュート・フォー・ザ・ムーン)のこと。
玉兎の杵を用いて、『嫦娥奔月』の舞い。
対象の「天の時(運命)・地の利(空間)・人の和(概念)」の縁を弾き飛ばすことで対象の熱量を奪い、凍らせる概念的な絶対零度。地上どころかありとあらゆるものから浮上する完全無敵状態。それは不老不死であると美化されるが、実際には永遠の孤独を意味していた。
この宝具にはもうひとつの使い方がある。
嫦娥が有する神霊としての霊相密度・魔力強度を譲渡することで英霊・羿を召喚する。
「嫦娥が月にいる」のであれば「羿は地上にいる」なければならないことを利用した逆説効果の召喚方法。代償として嫦娥は「月にいる」ことになるため現世での干渉能力が大幅に減少し(完全に無力にならないのは『西遊記』や兎児爺などの逸話が証明している)、人間体を保てなくなりヒキガエルの姿と化してしまう。
嫦娥が人間体のまま羿と出会うためには彼に神籍を与える仙薬の再現が必要とされる。>>373
『羿射九日(ナインソール)』
ランク:EX 種別:対界宝具 レンジ:1~1000 最大捕捉:9
対神・対生命・対界特攻。
第一宝具の効果中のみ再現可能な「射日神話」。
神域の千里眼による超狙撃、ともされる。
高次元を含む視界内のものを平面に置換する事で座標を一本化する。
飛距離分の魔力は消費する代わりに、どのような物理的・霊的距離があろうとも弓から矢を離した時点で直撃する。回避は可能だが、無敵性は無力化される。というのも平面座標に置換された時点で対象の霊核との距離も無視され『魂に直撃する』からである。
高次元────神域を形成する、神/カミ。すなわち異界常識(アストラリティ)、物理法則(テクスチャ)でさえも視界に収まる範囲であればこれを矮小化させ攻撃対象とする。
しかし、羿は九つの太陽を撃ち落としたことで神籍を剥奪される。
この宝具を9回使用した場合、第一宝具の効果が消失してしまう、事実上の“壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)”である。>>374
【weapon】
『玉兎搗薬(ムーンフェイズ)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1~2 最大捕捉:1
玉兎の持つ短杵の原典。
片方が太く、片方は短く。臼をつく杵。
孫悟空の持つ如意金箍棒と打ち合いができる業物。
『西遊記』九十五回に曰く、「仙根はひとふしの羊脂玉、磨琢し形を成し年を計らず。混沌開ける時已に我に属し、本性はうまれつき上天に在り。一體の金光は四相に和し、五行の瑞気は三元に合す。吾に随いて久しく住す蟾宮(せんぐう)の内、你の金箍棒の前に在り。広寒宮裏に薬を搗く杵、人を打つこと一下にして命は泉(よみじ)に帰す。」という。
兎が餅つきに使う臼は生命の坩堝であり、国造りの土台になる万能の土壌なのかもしれない。
『彤弓(プロミネンス)』
ランク:A+ 種別:対人宝具 レンジ:1~50 最大捕捉:30
第一宝具の効果中のみ使用可能な「神器(概念武装)」。
天帝・堯から授けられた彤弓(朱塗りの弓)と素矰(白羽が飾った弓矢)。
真名解放で矢が「質量を有した光」と化す。
擬神化されているとはいえ太陽の熱量を上回る魔力砲撃ではあるが、破壊力が高すぎるため、対人規模の攻撃であるはずが範囲効果まで付帯してくる。対軍宝具としては当然ながら威力は落ちる。>>375
【解説】
月に住む仙女。
もとは姮娥といったが、漢の文帝の名「恒」を避けて嫦娥と呼ぶようになった。
弓の名人である羿の妻であったが、羿が西王母から授かった不老不死の薬を盗んで飲み、仙人になって月に奔り月の精となったという。
『楚辞 天問』に曰く「十日代出、流金鑠石些。帝降夷羿、革季夏民。 羿焉弾日、烏焉解羽。(十個の太陽が代わる代わる現れ、金属と石を溶かした。天帝は人民を救うべく羿を天下らせた。羿の矢は太陽の中の烏に命中し、その羽根はばらばらになって飛び散った)」または『淮南子 本経』に曰く「逮至堯之時、十日出、焦禾稼、殺草木、而民無所食。(十日が現れ、穀物を焦がし、草木を枯らし、民は食料を失った)」
十の太陽による大源(マナ)の活性化が異常気象を引き起こした。
この在り様を憂いた天帝により、羿が地上に遣わされ、魔獣たちを疇華の野で誅し、凶水の上にて殺.し、青丘の澤にて討ち、洞庭にて斬り、桑林で捕らえた。しかし自子である九つの太陽を討たれた天帝の不満は日に日に増していき、羿と嫦娥の神籍の剥奪という報復に出る。人民の願いとはいえ、自然のカタチを変えたことによる報復機能を二人が背負わされたのだ。これにより、天にいられなくなった羿と嫦娥は下界での生活を強いられる事となる。>>376
〇人物像
地上の重力(しがらみ)に捉われない自由人。
身勝手に笑い、泣き、自分が嫌だから檻の中から連れ出すけどそこから先は面倒を見ない、まさに我が儘お嬢様。定命のまま死ぬのを嫌悪し、誘惑に負けて不老不死の薬を飲んだが、自らを恥じ月に孤独でいることを選択した。
羿に心と感情を与えた人物であり、伝承通り羿が最も愛する女性。
霊基第二・第三は、「『夏』の魔術式(サマー・マジック)」の影響で変容したもの。
嫦娥は夏の存在しない月にいる神仙ではあるが、夏の影響下……すなわち地上……にいるのであればそれは羿と一緒に過ごしていたかつての嫦娥に他ならない。この“逆説効果(パラドクスエフェクター)”を用いて、第一宝具の効果外でも羿と一緒にいることができるのだ。
イメージカラー:白光
特技:特になし(月環境の運営は玉兎たちがやっている)
好きなもの:特にないわ(羿のことは信頼している)
嫌いなもの:孤独
天敵:后羿
外見:白蜺嬰茀。白い霓の裳を着け、美しい装いを凝らし、
白銀色の長髪と、挑発的に輝く黄金の瞳が特徴。
天蓬水神(後の猪八戒)が容貌を見ただけで魅了される絶世の美女。
願い:月に后羿を上げること>>377
【台詞例】
一人称:妾(わたくし)
二人称:貴方/〇〇様
三人称:彼/彼女/〇〇様
脳内CV:
「さあ────月に奔りなさい」
「これから先は広寒宮。妾は月に、貴方は地上に」
「勘違いしていわね、貴方。妾は下々のことに関わりません。玉兎たちがそれをするのです」
「どうして、羿は妾を責めなかったの……?」
手乗りサイズとなったヒキガエル姿の嫦娥を見つつ「今の君はつまり全裸と変わらない訳で、とても破廉恥なのではないでしょうか」「貴方なにを言っていらっしゃるの!?(目潰しキック)」「阿阿っ」
【関連人物】
-[[后羿]]
夫であり、醜い蟇蛙の姿は愛情の証明でもある。
別に離婚したわけでもないので遠距離恋愛とか、自分の所有物であることを主張する。
「あ~あ! 妾がいないと本当に羿はダメなのね」「嫦娥さまは嬉しそうです」「黙りなさい兎ちゃん達」
-[[玉兎]]
異なる神性の眷属。嫦娥の玉兎たちとは同じ幻想から派生した親戚みたいなもの。昨日も話した「セナはもちろん基本原則として一つの悲願に向けて探究する魔術師として花開くことを望んでいるがそれはそれとして生徒の能力の適性と願いが純粋な西洋魔術師のそれでない(法政科、戦闘、その他諸々)ならその背中を押す」というのはセナがそもそも自分の部下で魔術使いの傭兵だった子が傭兵としての才能をさらに磨くことができずに死んだ…ってのがあるからですね
一番最初の生徒と言うべき人がそもそも魔術師ではなかったので「自分の手でより良い作品として仕上がるなら作品が西洋魔術師、時計塔の魔術師という形でなくても良い」という
「シャクラとかちゃんと西洋の魔術を習って私に勝つ、が目標みたいだしね」
>>379>>382
「この鍵紋に刻まれた魔術は、たとえば器に絵付けするようなものだ。器そのものは変わらないが、その絵付けによって観測は変わってしまう。つまるところ、世界をまるごと騙してしまうことになる。しっぺがえしは世界から食らうことになるのでご注意。(二世の冒険用語集、思想鍵紋より)」
……だから、なるほどな〜?
嫦娥自身の戦闘能力は心なしかリメイク前よりもダウングレードしている…?羿さんへのLOVEを重視したようなキャラシになっててとても好きですよしんだ!あぁしんだ!100回しんだ!今日はもうなにもがんばらないぞー!
>>351
ふーむふむ……クラッフくん参考にして考えるなら時計塔基準では落ちこぼれだけど魔術師としての能力はあるって感じでしょうかね
いたかなぁ…ルシカって子ならワンチャンあるかもと思ってましたが、魔術一回使っただけでダウンするような体質はセナ先生の手に余る…?
>>353
それはまぁ、早くて困ることはないので、はい
でも水着ver雪女さんの方向性が決まらないと私も身動き取れないってほど切羽詰まってはないのでマイペースで大丈夫ですよー
私は私で水着エウラリアがまだちゃんと固まっていませんしね…個別で書いてるSSも進捗ダメダメですからね…>>385
というかクラッフが落ちこぼれだったのは「地位もなければ金もないので良いものを作れる土壌が全くなかった」からであってクラッフの魔術のセンスだけでいえばうちの時計塔キャラの中だと群を抜いてびっくりするぐらいありますね
セナは扱う魔術や表の稼業の都合上、金属などを用いた礼装や現代科学への造詣が深かったのでクラッフの礼装を見て「えっこの費用とこの時間とこの材料でこれを?」ってなった感じです
ルシカさんはまず銀河級の魔術回路なるものがあまりにも一代特別すぎてどうやってひた隠しにしていくべきかを教師陣が相談して試行錯誤していくフェーズが入りそうですね
以前黒鹿さんから提案していただいた他の女子生徒候補(スピカさん、カナさん)含めて印象的だった覚えがあります今ランサーが消滅した所まで書けたのですがその後の最期に飛鳥ちゃんに宝具の護りを付与する所が上手くできなくて困っております。
具体的には付与された守護を発揮するためには敗退したランサーのマスターに一撃入れる必要がある訳で、でもバーサーカーはランサーのマスターの安全は保証する気でいるし…うむむ。
>>293
見て来ましたー。
何も得るものが無かったと思ったら上質な霊地を入手でハッピー。と見せかけて知らない間に指使われて権利書に拇印押されてるの怖くない?「私の!体なんだけど!」の叫びが切実。
あと最後のやり取りの時多分なでみんが先に魔術師として羽ばたいて欲しいって言われてなかったらワンチャン霊地ゲットで家には貢献したと割り切って空野家は弟に任せてなでみんの誘いに乗って一緒に働きに行くのも有りかもとか一瞬考えてましたねこれは。>>352 >>365
お久しぶりです&新水着鯖拝見しました〜
自作品の役を羽織るダンテはいましたが、まさか作者の役を羽織る創作人物のプリテンダーとは
伝奇小説かぶれの退魔キャラかと思いきや真名刊行でガチガチの怪談出身キャラであると判明するギャップもいいですね
三遊亭盛夏という如何にもな名前も良い……ブロッケン(ライダー)への言及セリフも感謝です
「怪談、いわば人界の恐怖……大自然の恐怖である我が身とは異なりますが、宇宙的恐怖でないのなら敵とは認定しません。それが我が身という「現象」ですので」(盛夏・三遊に対して)
>>368 >>379
我、設定ガッツリな水着サーヴァントも好き!
難儀なカップルサーヴァントながら、蟇蛙の姿が愛の証明になってるのもいいですね
今夜は玉兎(おまえ)と魚影/鮫(オレ)で因幡の白兎だ……!クラッフのコソコソ話
とある現代魔術科の同級生が出してきた礼装の図案に対して「ここの回路の組み方じゃ非効率だからこれ抜いてこの箇所に組み込む方がいいよ」「この魔術理論をわざわざ特許料払ってまで借りるのはコスパ悪い。97年前に出されたこの無料の論文から引用した方が安いし効果的」「魔術式組むならこの伝承の引用は信仰の基盤として弱すぎる。変化球で行くよりもっと大々的なものを使えば?」
とリビジョンしまくった挙句「なんでわかるんだよ」と言われて「なんでわかんないの?」と悪意なしで返す
>>393
前にどこかで言ったような覚えがあるんですけど本能的にというか直感的にというか、誰を師にすることがなくても「自分はどうやって学べばいいか」や「自分の魔術とはどういうものか」を理解しているので誰に教導されなくても自分の魔術を極められるぐらいのセンス持ちなのがクラッフですね、それぐらい才能の塊(魔術回路とかは貧弱だし金もコネも凄くはない)
銀河級の魔術回路が特大の爆弾すぎてそもそも上手く扱うための解析にめちゃくちゃ労力使いそうですね…スピカさんやカナさんだとどうなるかな…
>>394
それぐらいが良さげかもですね>>392
嫦娥「あれそれ私の兎ちゃん達、最終的にそれなりの目に会わないかしら────!?」
まさにホラー・アトラクション(皮剝ぎを見つつ)
……スプラッタ系のホラーもありだったな……>>402
セナが「戦って思想魔術の指導役も思想鍵紋も一緒に手に入れたら楽よね」と言って「それだ」と思ったので即断即決でやりました、そういう子です
綾姫の魔術についてはこちらの最後らへんにも軽く載ってるので参考までに
https://fatetv1830.wiki.fc2.com/wiki/%E7%94%98%E3%81%8F%E3%81%A6%E3%81%BB%E3%82%8D%E8%8B%A6%E3%81%84%E3%83%87%E3%82%B6%E3%83%BC%E3%83%88キャラシの設定文だけじゃキャラを説明し切れないと思ったので、少し物語長のバプロディカの小話を投下します。
>>405
────女の話をしよう。
女は箱庭の中の咲きかけの花であった。
開かぬ蕾は世界を知らず、餌となる栄養は祖母の知恵袋にすらならない聖職者擬きの学識のみ。
それでも無垢な花は純粋さを保っていた。好奇心は身も心も成長を促し、幼気な蕾は可憐な花へと咲こうとしていた。
しかし、美しい幻想は儚いもので、ある日を境に一滴の泥水がこぼれ落ちた。
狂気を見た、と彼女は嘆いた。
失意を見た、と彼女は憤った。
花開いたその時、無害であった筈の蜜は地獄(せかい)を識った。
どこまでも残酷で、どこまでも無慈悲な、あるがままの現実に身をおかされた。
無垢な花は狂気の前に歪んでしまった。
無害な蜜は失意の前に澱んでしまった。
けれども、女は萎む事も折れる事もなく、強い意思で立ち上がった。
貴方たちを救いましょう! 聖母のような語り口だ。
貴方たちの人生に幸あれ! 素晴らしき献身性かな。
立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花。可憐な花は気高き大輪の花へと成長を遂げた────その代償に目を瞑れば美談で終わっただろうに。>>406
女はやがて、従順で愚かな家畜を育てはじめた。食べる為だ。
じっくりと吟味し、育て方を間違えぬように、保護者のような手腕で。
貴方ともっと一緒になりたい、と家畜は言った。
私ももっと一緒になりたいわ、と彼女は言った。
食べる為に大切に育てる。何らおかしい事はない。
それが人であれ、動物であれ、それ以外であってもだ────それが普遍的な価値観だと思っているのなら。
穢れを知らぬ手に誘われて、甘露で魅惑な蜜に惑わされて、秘密の花園へと餌は招かれる。
行きつく果ては天上の調べ。女の裏に気づかぬ憐れな家畜は無惨に中身を貪れるのみ。
肥やしに肥やした家畜の味は、実に甘美な味わいで、数百程度の美食では足りないと女は欲する。
嗚呼、血に濡れた美しく残酷な貌は、天使の顔にそっくりだ。
────では、その女の話をしよう。
世界は醜いと喜んだ、おぞましい救いの末路(はなし)を。>>407
◇◇◇◇
とある某所の聖堂にて、若い魔術師は膝をついて苦痛に悶えていた。
肉体は自身の意思に反して機能を暴走させ、魔術回路は燃え盛るように発熱している。神経が焼き切れるような痛みは、多少耐性のある魔術師であっても硬直してしまう程だ。
己の全てを知り尽くし、超越者として君臨する魔術師がこの体たらく。
そんな彼は、自身のこの様の元凶である目の前の女────バプロディカ・バナト・ロンタールを忌々しげに睨め付けた。
「怖いお顔。私の甘い余興はお気に召して頂けなかったようですね」
困ったような様子を見せるバプロディカに、魔術師は苛立ちを募らせる。
何が余興だ。この無様、この惨状、聖堂という神聖なイメージの中でこのような冒涜性を晒す目前の女に、魔術師は眉をひそめる他ない。
周囲には恍惚とした表情で息絶えている、中身のない器だけの骸が散乱している。
これらは全て“魔術師”だったものの成れの果て。捕食者によって中身(かいろ)貪られた憐れな供物。
────遠くない未来、自分もこれに加わるのを想像すると、この女怪に訊かずにはいられなかった。>>408
「貴様……何をした」
聖堂内の惨状もそうだが、魔術師は己の身体を蝕む途方もない熱にも理解が及んでいなかった。
原因を探ろうにも魔術回路を刺すような痛みにより思考が回らず、魔術刻印の起動すら妨げている気配すら感じる。
そんな魔術師の言葉を受け取った彼女は、微笑みを浮かべながらスカートの留め具を外し、スリットを解放する。次にネックコルセットを外し、今度はアームカバーも取り払う。
突然ストリップショーを始めてなんのマネだと胸中毒付くが、素肌は晒されていくその都度、魔術師は息をのんだ。
「あなた方の物差しで口語するのであれば、私は魔術師に該当するかもしれませんわね」
晒された素肌には術式の紋様が浮かび上がっている。
首、両腕、スリットから見える太ももに膝と、見える箇所でこれだけ確認できる。
「あなたの肉体、魔術回路に至るまで蝕む熱は私が散布させた毒」
魔術師の目が見開かれる。
「けれど、おそらくただ毒では刻印が反応してしまいますから、できる限り薄く、大気中の魔力と誤認する濃度にまで薄めました」>>409
毒。それが自身を襲う熱の正体。しかも濃度を調整し、散布している当人に影響の及ばない毒────即ち魔術によるもの。
魔術師は口を開こうとして……舌が上手く回らない事に気づく。
「毒に侵された身を酷使する事を申し訳なく思いますが、少しお話しませんか? 私、あなたを含めた魔術師の皆様とお話ししたく思っておりますの」
拒否権は無いのにぬけぬけと。
しかし時間稼ぎには好都合だ。バプロディカが会話という私語りに浸っている間に、この状況を打開する術を模索しなければならない。
魔術師はある程度の話には耳を傾け、ある程度は聞き流す為に思考を切り替えた。
「人間とはなんでしょう? 人間はどこへ向かうべきでしょう? 魔術の研鑽に人生を賭けているあなた方魔術師は、この命題をどう思われますか?」
「……」
「私は思うのです……迷い、惑い、見失った結果がこの様だと。自らを救う術を忘れてしまった憐れな仔羊、魂を消費するだけの有象無象こそが今の現実であると」
「……」
「ご存じですか? この世界は堕落し、被造物へと成り果てた煉獄という名の箱庭。欠けた光を修復できない獣たちが流れ落ちる最下層なのです」
「……随分な思想だな。その達者な口で、何をしようと?」
「私は救いたいのです。人間を、神の一部として、あるべき場所へ還る為に」
「救い……?」
こんなものが? と言いたげな魔術師の視線を感じ取ったバプロディカは微笑をそのままに頷く。>>410
「ええ、救いですわ。彼らは“資格”を持ちながらも還る術を間違えた、あるいは諦めてしまった者たち。でしたら、彼らに無用の長物。私が有効に活用しようと思いまして」
「資格?」
「あなた方が魔術回路と呼ぶ神の名残り。それこそが神を知覚し、還るべき道筋を得られる資格」
愉しげに語るバプロディカの姿に、魔術師は怖気と怒気が一斉に迫り上がる。
「貴様……! まさか魔術回路を……!」
怒りのあまり動かない舌を無理やり回して叫ぶ。
周囲の骸は魂喰いにより空っぽになっただけだと思っていた。しかし、目の前の女怪は魔術師の証と誇りである魔術回路を簒奪したのだと語ったのだ。
許せる筈がない。誇りを、矜持を踏み躙るような行いに、果てしない蔑如の眼差しを注ぐ。
「怖いお顔。燻り、堕落し、諦めてしまい、造物の獣へ成り下がった彼らを有効活用し、私の養分となる事が一つの救いになると思いませんか?」
「救世主に……神にでもなったつもりか……!」
「いいえ。私は神になるつもりはありません……神のもとへ還るだけです」
バプロディカの微笑が少し崩れ、呆れた様子を表情に出す。
「そもそも神とは人間を救う存在ではなく、名を呼べず、知覚できず、ただそこに在るだけの大いなる渦。この煉獄(せかい)において獣が神と呼ぶものは、結局のところ現象を己の物差しで測り、姿を形作り、その枠に当てはめただけのもの。────獣によって造られた被造物に等しい」>>412
バプロディカ・バナト・ロンタール
過去の経験と、あらゆる視点の神秘思想の知識が悪魔合体したのに加え、強迫観念が芽生えた結果のモンスター。
思想としては:
神は人間を救う存在ではなく、そこに在るだけの大いなる渦。(根源の渦とも)
人間の救済は、己の自身の手でしか救う術はない、自らを解放する事で救われ、神の一部に還る事こそ人間の本懐。
けれど己を救う術を忘れ、現象に神というラベルを貼った存在を崇める余人は堕落した獣と同じ。救われないなら資源・養分として有効活用してあげれば一種の救いになるんじゃないの? じゃあ私が神のもとへ還る為の贄になってね。
天使の名を冠する術式を発動する際、肉体の各部位に対応した術式が刻印のように浮かび上がる為、通常時は法衣で覆い隠している。
性魔術も使えるが、実際に性行した経験はなく、相手が触れただけで勝手にテクノブレイクするので、未だユニコーンがほいほい近づいて懐く27歳の処女。
魔術師
この後もれなくテクノブレイクして、(魔術回路を)美味しくいただかれました。
以上、バプロディカの小話でした。>>395
うーんナチュラル天才思考…
クラッフくんのそういうところをもっとちゃんと意識していくべきなのやも…
まぁルシカはそんな感じでどこも扱いに困ってたらい回し、みたいな子なのでね…
スピカは現時点だとレベル1ビーストの幼体(失敗作)って想定なので…魔術師としての才能はたぶんダメダメかなと
カナは在野の才能アリ一般人をシメオンが引っ張ってきた形で考えてて魔術師どころか「魔術覚えたて」レベルなんですよね。こっちは才能部分を盛れば芽があるやも…?
>>413
oh…あわれ…あわれなり魔術師…
パプロディカさんコレを大真面目に言ってるんだもんなぁ…
狂ってるのは狂ってるけどなんていうか傲慢方向に振り切って狂うてしまわれましたな改修パプロディカさん
私はいいと思う!ロンドン中央のそれと異なり、十二世紀頃に作られた煉瓦と石造りの建物がいまだに残る、中世と近代が絶妙に入り交じった街並み。四十を超える学生寮(カレッジ)と百を超える学術棟と、そこに住む人々を潤す商業で成り立つ街。この一連の土地および、中心に佇むはじまりの学舎を指して、魔術師たちは畏敬をこめ『時計塔』と呼ぶ。メイン校舎としての『時計塔』に加えて、ほか十一の学科が独立した学園都市としてロンドン近郊にちりばめられているのが、おおよそ魔術協会としての『時計塔』の地政学的な全貌である。
はじまりの学舎というのは当然、ロンドンの内側に存在する第一科──全体基礎科(ミスティール)および五つの大教室と七十からの小教室を擁する、最高学府の校舎だ。
多くの生徒たちが行き交う建築物は、表向き老舗の大学ということで周囲には通っていた。とはいえ遠目の景色はもちろん、魔術と心理学両面からの結界によって、通行人に不用意に近づかれないよう注意深く設計されている。
もっとも、内部に入れば配慮の種類は変わってくる。多くの人が思うのは「学校としてのルールはあるが、人間社会としての法律はない」とのことで、一見は通常の名門大学とさして変わらぬように見えつつ、少し行き先を変えただけで、魔獣や元素魔術の荒れ狂う現場に出くわすなんて日常茶飯事だ。施設自体はおおよその大学と変わらないのに、実験の失敗や魔術師同士の抗争に備えてやたらと頑丈なつくりになっているとか、霊脈(レイライン)を引き込んでいるとかだ。
三大貴族の一角、トランベリオが擁する第一科を中心とした時計塔の心臓部で、ちょうど全体基礎科(ミスティール)の講義が終了したようだ。第一科(ミスティール)や個体基礎科(ソロネア)の大教室は暖房冷房も純粋な魔術でまかなっているため、セントラルヒーティングの電気代よりも一桁以上違う金額が毎月費やされているのだとか。教室も、全体基礎科が中心とはいえ他の学科の講師が講義を行うこともある。例えば、ロード・エルメロイ二世であれば執務用の机やソファなどの調度品をひとつとってもいかにも歴史を経たブランドの香り漂う逸品が配備されたホテルのスイートルーム大私室が用意されているし、集中講義で泊まり込みなんていうのもあるという。>>416
わいわいがやがやと群がって教室を退室したり、ひとりで講義のおさらいを始めたり、一部の学生は講師に集まりいくつか質疑応答をしていたり、十人十色の姿を見ることもシャクラは好きだった。魔術に対する洞察というのは、その人間の性質に対する洞察でもあるからだ。生まれる以前からずっと魔術という物語に浸ってきた魔術師は、抗うにせよ受け容れるにせよ、必ずその内面まで侵食されることになる。そういう意味では魔術師ほど嘘のつけない人種はいないだろう。
無論、シャクラもそのような人間である。
余談ではあるが他学科の単位を取得するためには申請が受理されなければならないのだが、シャクラが出した申請はまだ通ってはいない。
「マキナ・シスタールといったな、君の出した魔術論文は素晴らしい。しかし西洋魔術では天使と言うのは『力の器』であるという。何故このような考えに至ったのか。その基礎にあるのがシスタールの術式なのかが理解を深めたいので、どうだろうこの後すぐに時間を作ってもらってもいいだろうか」
「誰か法政科、法政科はいませんか!? 初対面で事案を仕掛けてくる男性(ヒト)がいるんですけど────!?」
二メートル越えの巨漢が話を聞かずに人に詰め寄っているのは事案以外のナニモノでもないだろう。これが現実とは違うのは女性の魔術師でも男性の筋力に打ち克つことができるという点ではまだ救いがある。
実際にマキナ・シスタールという女性魔術師も、周囲の学生たちが面白がって取り巻きをつくるぐらいで助け舟などは出そうともしないのを見て、自らの魔術回路を動かした。『強化』か、あるいは降霊術に類するものか。
(その金玉、ぶち壊すぞコラ────!)>>417
「ですわですわ~! 高貴なわたくしの前で見苦しい、ですわ!!
もし止めないというのであればこの『幻槍(ファンタジア)』をお見舞いさせてあげますわよ!」
「何者だ……!?」
「げっ、よりにもよって、お騒がせ姫様の『揺蕩女王(ランドレス・クイーン)』じゃん」
「ほう、ほうほう。となるとあの“槍”が例の王権魔術か?」
「いやあれは正体不明という噂だけど……(なんで私は壁ドン姿勢で会話を続けられている訳?)」
「正体不明の神秘だと!?」
「ちょいちょいちょい。そこの大男! なぜ姿勢を直そうともしないんですの!? 分かっていますわね、この槍は刺さるととても痛いのですわ!」
「────興味が湧いたからな。その槍でむしろオレを突き刺すがいい。実際に体験してみて分かることもある。アクアステラの服だけを溶かす魔術とかな」
(アクアくんの魔術を自分から浴びにいった変態ってお前か……)
「て、手加減は…………できませんわよ?」
「しなくていい。むしろ壁ドンしている男を吹っ飛ばすぐらい全力で来い。なに、心配はいらない。オレは臓器がなくなる程度なら一瞬で完治する体質だからな」
「それはバケモノすぎる。というか位置的に槍が刺さったら私に血が被らない!?」
「その意気や良し、ですわ。なら……『王冠領(クラウン・コロニー)』展開。
お覚悟なさいませ、ぶっ潰しますわ────『幻槍隊列(ファランクス)』!!」
幻槍の攻撃が迫る瞬間、シャクラの神経細胞(シナプス)が弾け、魔術回路は高速思考と分割思考に似て非なる状態へと推移した。
高速思考といってもスマホ程度の演算は苦でもないのが魔術師だ。思考が速い事は当たり前。そこからさらに多展開する図面を競争させるアトラス院の技法を高速思考と言う。そして、さらに優れた錬金術師は脳内に複数の区間を持つという。高速思考が一人前の錬金術師の証だというのなら、区間の数は才能の証だろう。分割思考と呼ばれるそれは、優れた錬金術師でも三つから五つが限度とされる。>>418
(最初は透明な腕のように思えたが、“眼”が慣れてきて視認できるようになってきたな。彼女の魔術行使で何か付与されたのか、“ファンタジア”が変わった。十二の槍に、王権に近しい概念でも持つのだろうか。魔術礼装を基点とした様には思えない。ならば自然と体質に由来する異能(スキル)であるということだが、このエーテル体の槍を構築するその理由は何だ? 何の現象、何の発露だ?)
創造理念(どのような意図で)を鑑定し、基本骨子(なにを目指し)を想定し、構成物質(なにを使い)を複製し、製作技術(なにを磨き)を模倣し、成長経験(なにを想い)に共感し、蓄積年月(なにを重ねたか)を再現する、投影六拍。知らない情報のために歯抜けになってノイズが奔る『ノル』の姿を脳内でつくりあげる。
槍の群れがシャクラの肉体を貫く。
壁ドンをしているのだから背中を周囲に見えるように立っているため、一番当てやすい位置に幻槍を飛ばした結果、(棘の向きは逆だが)まるでハリネズミのようになる。
(へえ、本当に防御系の魔術の一切を展開しなかったんだ。頭おかしいんじゃないかな)
「どういうことかしら、幻槍の制御が乱れましたわ」
「オレの対魔力を貫通したか! 魔術の類ではないな。そして幻槍と接触したことで干渉(ハッキング)気味に感じるのは、魔力の波長が二つ……いや表に出てないのも含めると三つあるということだ────」
◇◇◇◇◇◇>>419
「ウリュー先輩、ちょっといいか」
「うわ、どうしました?」
「その“うわ”は翻訳礼装の不調ということにしておこうか。それで、王権魔術の『揺蕩女王(ランドレス・クイーン)』について知っているか?」
「変なあだ名をつけられる人多いですよね、時計塔。彼女に関しては先生も気にかけていました。名前は確か……ノルちゃんと言ったような」
「十二本のエーテルの槍については把握しているか?」
「……先生が『孵化のようなものね』と言っているのを聴いたことがありますけど、どうでしょうね。『孵化』から連想するとノルさんが『器』で、何かしらの因子が外界に現れているのが幻槍であるという解釈になりますけど」
鉱石科(キシュア)の学術棟にあるスキュレカリュー教室にて、綾姫瓜竜……スキュレカリュー教室の人たちのような西洋圏出身からはウリューと呼ばれていた……にシャクラは声をかけた。綾婚一門は西洋術の使い手でありながら、相容れないはずの思想魔術と近しい性質を宿している。ウリュー自身も東洋的な解釈を用いることで、思想鍵紋や呪術から西洋魔術として更なる道を拓いた。シャクラは思想魔術や呪術、神と接続する法術をベースで使うが、西洋魔術を学んでいるという点で、似て非なる進化であると言えるだろう。正確には■■■■なのだが。
彼女はシャクラのような我が強い人間は苦手なので、こうして話すのは魔術論文の検討以外はほぼ無かった。>>413
神の下へと還る、という思想がバリバリに感じられていいですね
それはそれとしてバプロディカさんって代行者とか教会側の魔術回路持ってる人も食べてそう
>>422
意気揚々と話しかけにいっているのは人間社会に慣れてない感が凄いですねシャクラくん
ウリューについてですが、多分「うわ」は言わないんじゃないかなと思います、ちゃんと謙虚に
>>414
クラッフがうちの魔術師勢の中でも群を抜いて天才なのにあんまり天才感がないのは金もコネもないし魔術回路も乏しいので他者のもの見て無い物ねだりで嫉妬するからだと思いますね
ルシアさんかカナさんのどちらかになるとしてカナさんは黒鹿さんのおっしゃった進め方で多分大丈夫の可能性が高いです、ただルシアさんはそもそも銀河級の魔術回路とは…ということの考えを深めるフェーズに入るのではないかと
なんだかんだいって全くわからないとはならないと思います、見る視点が違うエリュニがいるので
それはそれとしてスキュレカリュー教室のページにウリューとアマネ追加したのでお時間ある時にでもぜひ〜スキュレカリュー教室コソコソ話
錬金術は鉱石科の領分である可能性が高い…ということで全体基礎科の大家ことグローリアンもそれなりに鉱石科へのパイプはあるのですが
今よりも自信家だった教室開くより少し前のセナは某グローリアンの三人兄弟にありとあらゆる分野で叩きのめされた過去があります、人生で敗北したことは少なくないけどこてんぱんに負けた過去はあんまりないのですがそのうちの三つがそれ
「魔術の探究は長子に、陰謀や資本の闘争では次子に、そして君主の方々や執行者以外にはほとんど負けなしだと思ってた殺し合いは末子に。上には上がいるものね」
>>425
エリといい色々とめんどくさい男に絡まれがちなマキナもといまきなちゃん
荒屋敷三姉妹の中でもしかして割と苦労人気質だったり?>>427
多分本当にとんでもない天才だと思うのでまず魔術回路の解析から始まると思うんですよね、それで多分一流の魔術師たちとエリュニで大体どういうものかって把握はできると思います
解析し終わって改めて「やべぇ〜」って結論になったらそこから教えたり封印指定されないよう試行錯誤をすると思います
ここまで言いましたがルシアさんもカナさんもどっちもいけると思いますよ、あとは黒鹿さんのお好きな方で
綾姫とかラヴギッドの諸々がめちゃくちゃ出てる二人(ツユ、ナキ)が旅立って行ったので必然的に第二世代っぽくなっちゃいますね…
キャラ紹介に関してはセナもそうなので…というか教室ページに自キャラで軽くプロフ書いてるやつはみんなキャラシ作るつもりがないからだったのでエリュニもそうするつもりだったんですよね
まあここは個人の自由なのでお先にどうぞ>>413
『知識』の名を冠する思想集団、造物の神……あぁ、これは異端ですわ
教会のシスターが異端思想というギャップも現世への狂気と失望からそこに至るというぶっ飛び方も凄いですね
>>422
おおっ、ノルが生きてる!動いてる!(のび太感)
エミュチェックだと結構形から入る方のエセお嬢様なので「ちょいちょいちょい」は言わないかも……(咄嗟に叫んだ時は騒がしい素の部分がでますが)
「痛いのですわ!」の忠告から引き気味ながらも勢いでファランクス突撃を敢行するのがらしさが出ててよかったです。
壁ドンされたまま大男の背中に透明な槍が突き刺さる様を見せられるマキナちゃんに不憫な現在……
こっちもノルのSSに着手せんとなぁ……>>430
一緒に知識を高めていた先達があの様(自分に手を出そうとして勝手にテクノブレイク)ですから、そりゃ失望もします。
異端視されている思想ですが、実は考え方としては仏教に近いんですよね。神に還るは=で悟りを開いて解脱するにも取れますし。>>365
緋色の空とはまた懐かしい…!学生時代狂ったようにリピートしてたあの頃を思い出します
そして三遊亭圓朝ならぬ三遊亭圓朝『の』持ちネタ、その登場人物をプリテンダーに持ってくるとは…!
これは確かに落語家サーヴァントでないとできない発想だと唸らされました
あと霊基立ち絵がどれも素晴らしい(個人的には第二の水着姿がめっちゃ刺さりました)
>>379
ヒキガエル…ヒキガエル姿が水着…(成る程そういうのもあるのか、な顔)
そして旦那さんの反応が天然面白い
>>413
聖堂教会の一員でありながら発想としては魔術師のそれに近いという異端、まさにこれでこそって感じが半端ないですね
神代勢のサーヴァント辺りに彼女の発想を聞かせて反応を見てみたい所とも思わされました
>>422
相変わらず発想即行動みたいなスタイルだシャクラくん…
彼の中にブレーキというものはないのだろうか>>438
なるほど23時頃にノルのお話(といっても導入部だけ)あげますわ〜〜〜っ!!
>>433
そう言ってもらえるなら……ベルの表記はしばらくあのままにしておきます
>>436
イエッサー
というわけで出来上がったものがこちらになります
☆3『アトリー家ご一行様』
キャラ:フェーブス
コスト:5 HP+100(最大800) ATK+100(最大300)
イラスト:
荷降ろしを終えて額に浮かぶ汗を腕でぬぐう白髪老人の姿。
効果:
味方全体に毎ターンスター獲得状態を確率で付与(3~5個)
テキスト︰
白夜に照らされた北欧に浮かぶ湖のリゾート。
一般客に開放されたコテージに仲睦まじい家族の姿が見える。湖に向かって走る銀髪の少女と、その背中を追いかける金髪の少年。
2人を見送る"おじいちゃん"のまなざしは正に家族を見送るそれそのものであったという。
余談であるが帳簿に記されたアトリーなる性はまったくの偽名であるとか。────これは、王だ。
某国某所で寝台の上に横たわったソレを見て、魔術師……ヴィクトル・デュランベルジェはそう、確信した。
ヴィクトルがソレを目撃することになった理由は魔術師である彼の元に届いたある依頼だった。
曰く、「波打ち際に美少女が打ち上げられていたが、身なりを見るにさる高貴な血筋の人間だと思われるので身元を調べてほしい」とのことだ。
なんとも胡散臭い話だったし、意識不明の人間の身元の特定など王(オレ)ではなく探偵にでも依頼しろと思ったヴィクトルだったが、
とはいえ本質的に頼られることが好きな気質であり、同時に身元も不明だと言うのに外見的特徴のみで貴族や王族のような「高貴な人間」と判断される美少女とやらに王を目指す者として興味が湧いたのも事実だった。
そんな面倒見の良さと好奇心が半々の気持ちのまま、ヴィクトルは案内されるがまま「意識&身元不明の美少女」の元へと案内される。
ヴィクトルは、というよりも彼が籍を置くデュランベルジェという一族はある種の特権階級である。
由緒正しい貴族であり、同時に各国の王家とも縁があるとされるデュランベルジェの血族。
魔術の家門でありながら根源よりも万物の王になることを願うという、大胆とも時代錯誤とも言える願望を一族単位で抱きながら、それを他の魔術師から嘲笑されない程度の能力を保持する家系である。
厳密にはヴィクトルはその血族とは言えないのだが、それでも本家の養子として迎え入れられたヴィクトルもまたデュランベルジェの一員であり、次期当主という地位にすらある。
故に特別扱いというものに馴れきっているヴィクトルはその美少女とやらもまた随分丁重に扱われているのだな、と感じ取った。
万が一、本物の貴人であった際に対応を誤れば後々面倒になると感じたのか、それとも純粋にその美少女に相応しい場を直感的に整えたのか定かではないが、
発見されたという浜辺の近場では最も格式(グレード)が高いホテルのスイートルームに、意識がない少女は安置されていた。>>442
やけに過剰な民草(かれら)の対応にやや怪訝そうな反応をしつつ、ヴィクトルはその美少女の容貌を覗き込み……そして先程の確信に至ったというわけだ。
(大前提として、王という存在は見てくれがいい。民の代表、国の象徴なのだから当たり前なのだが……)
王者の中には最高の美貌と肉体、「神の恩寵」と称される王権の美を持って生まれる者も多く存在する。
単に一般的な民衆よりも経済的に潤っている故に美容にリソースを割くことが出来るとも、
自他の「国の象徴である」という暗示が精神を超えて肉体にまで影響を与えているのか、
或いは本当に王家を祝福する神のような上位存在の加護によるものなのか。
理由は様々だが、王とは美しきものであるというのは数々の歴史書や絵画が証明している。
禿頭や肥満といった容姿の醜さが記録された王もいるが、それはつまり「逸話」や「渾名」として残るほど特徴的な例外であるが故である。
少なくとも自身を王であると強く認識するヴィクトルは整った容姿をしているし……童顔と低身長は悩みの種ではあるが……、ヴィクトルがとある事件で邂逅したデュランベルジェ家の男もまた「イケおじ」と称していい雰囲気を醸し出していた。
故に、ヴィクトルはその少女の美貌……ボブ程度の長さでも感じ取れる絹糸のようなしなやかなブロンドヘアや空色(アジュール)のドレスから王としての資質を見出し、
民草(かれら)がなぜ彼女の素性も知らぬまま、VIPのような待遇をしているのかにも納得がいった。>>443
だが、同時に疑わしい部分も浮かび上がってくる。
(異常だな、“整い過ぎ” ている。とてもじゃないが浜に漂着した人間のソレではない)
ヴィクトルは少女の髪の角皮(キューティクル)や肌に着目し、そう結論づける。
海を漂流したというのにその髪は発見者やヴィクトルが見惚れるほどの美しさを保ち、傷みも存在しない。
肌には多少のかすり傷はあれど、深く着目しなければ分からない程度であり、顔をはじめとした目立った箇所には傷一つない。
意識のない相手をわざわざホテルのスイートルームでもてなすような過剰な気遣いを行った者ならばある程度は外見を取り繕っている可能性もあるが、
発見からそう時間が経っていないはずなのだから、傷や髪の傷みの痕跡が一切残らないなどということはありえないし、
仮に可能だとしても“通常の手段”ならば大規模な設備を使う必要があるだろう。
(逆に言えば“通常の手段”以外、魔術ならば可能だということだな)
予め自身の美貌の絶対性を保証する魔術がかけられていた、故に波に曝されようがそれを損なうことがなかった、という推察。
ヴィクトルは改めてこの件に自身が駆り出されたのが必然であると理解した。
王侯貴族と魔術、この二つが関わっているのであればデュランベルジェの人間を頼るのは当然だ。
(王族に縁ある魔術師か、もしくは魔術師と通じている王族の可能性もあるか。どの道、皇帝(わたし) も無縁とは言えない事柄のようだ)>>444
そもそもいくら美しいと言えど、人々が俳優やアイドルを王と認識しないように「一目で高貴な人間であると確信する」というのも現実離れしている。
「肉体の絶対性を保護する防護魔術」に加えて「自身の容姿を王のものであると認識させる精神干渉魔術」が重ねがけしてあるとも考えられる。
下手をすれば、この美少女がデュランベルジェの一族に連なる者である……といった可能性も視野に入れざるを得ない。
(可能性だけを考えていても埒が明かないな……少し魔力を通して)
視認だけの推理では手詰まりであると認識したヴィクトルは魔力を使用しての調査を行おうと少女の近づき……
「んがっ、っっはぁあぁぁ〜〜っ!! 死ぬかと思いましたわ〜〜〜っ!!!」
その瞬間、沈黙を保っていた少女がバネ仕掛けの人形のように……西洋人形めいた美貌の少女に対する形容としては些か趣味が悪いが……ともかく、跳ね上がって深く息を吐いた。
そして、意識を失っていた際の静謐な印象はどこへやら、といった感じの叫び声を上げる。
この事態の急変に対しては王を自称するほどの胆力の塊であるヴィクトルもその場で動きを止めてしまう。
意識が覚醒した少女はキョロキョロと周囲を見回してからヴィクトルを見つめて……>>445
「な、な、なっ!? 眠れるこのわたくしに近づいて何をするつもりですの〜〜〜っ!!」
「おい、やめろ。誤解だ。」
状況を盛大に誤解した少女がまた喧しく絶叫する。
一族と王である自身に誇りを持つヴィクトルとしても、少女の寝込みを襲おうとした……などという誤解は勘弁願いたいところであった。
落ち着くように訴えかけるが、このリアクションがやたら大袈裟な少女のヒートアップが収まる気配は無い。
「信用できませんわ〜!ご自身の主張を通したいのであれば、名を名乗って信頼を得るべきですわよ〜!!」
「王(オレ)はヴィクトル・デュランベルジェ、魔術師だ……!」
相手の指図に従うのは支配者であるヴィクトルとしても業腹だったが、背に腹は代えられぬとして、自らの素性を打ち明けるヴィクトル。
少女が「ま、魔術師……?」と首を傾げているが、そんなことお構い無しにヴィクトルは畳み掛ける。
「さて、王(オレ)は名乗ったぞ。次は貴様にも名乗ってもらおうか」
ヴィクトルとしてはここで相手が名乗り出せば素性を探るという目的は達成できる、この騒々しい少女とのやりとりを早々に打ち切るべく投げかけた質問だった。
しかし、少女は目を泳がせて返答をつまらせたまま、小さな声で自信なさげに呟いた。「……な、何者ですの?」
「貴様、この皇帝(わたし)の言葉を聞き逃したと? 王相手に不敬を働くというのであれば、たとえ貴様がどんな身分であろうと……」
「ち、ち、違いますわ! ……“わたくしは”何者ですの……?」
「 は ? 」
要領を得ない返答に思わずヴィクトルも呆然とし、間の抜けた声を漏らしてしまう。
出自を明かせない立場であるために惚けているのではないか?という疑いもあったが、
冷や汗をダラダラと垂らす少女の様子を見るに、そうとも思えなかった。
意識不明、素性も不明。何らかの要因で波打ち際に打ち上げられた少女……
ヴィクトルの脳裏では今まさに最悪の展開が過ぎる。
暫しの沈黙の後に、ヴィクトルが覚悟を決めてそのフレーズを切り出した。
「貴様、まさか記憶喪失か?」
「うぎゃーーーっ!!わたくし、忘失してますわーーー!!」
ヴィクトルの質問に対する返答はあまりにもオーバーなものだった。
対象の記憶喪失。ヴィクトルが受けた“身元の特定”という依頼を非常に困難にする問題であった。
それはつまり、ヴィクトルはまだまだこの少女と関わり続けなければいけないということであり……
それが魔術師 ヴィクトル・デュランベルジェと少女 ────『忘失令嬢(レディ・ロスト)』ノル との奇妙な縁の始まりであった。>>390
>付与された守護を発揮するためには敗退したランサーのマスターに一撃入れる必要がある
ウチのそんなに積極的にやるタイプではないかなぁ、とか思う。クロさんの言う事にはランサーが脱落した段階で島に眠る凄いのが目覚めて暴れるフェーズになるらしいので、その凄いのに飛鳥ちゃんを襲ってもらうとか……。
>>448
おお!ヴィクトルとノルちゃんの邂逅編だ!導入部だけって事はあくまで初めましてのワンシーンだけで今後の絡みは想像におまかせ、って感じかもですが、嬉しいですねぇ
納言さんとの短編リレーのエピソード拾ってくれたのも感謝!
この出会いからなんだかんだで師弟関係になったりするんだろうな、とか。
ノルちゃんに「わたくしピンチなんですの!お助け下さいまし!」なんて駆け込まれたら、「王(オレ)の弟子の頼みだ、仕方ないな」的な事色々言いながら助け船出しそう、など考えると楽しみ。
しかしこの偉そうさで案外振り回されるタイプか?ヴィクトル。ノルちゃんよりも身長低い(10cm差)から、傍からみたら「おっ綺麗な姉弟だねぇ!」とか言われてそうだな……。「ルナちゃんのお誕生日会をしませんかっ!」
それは、ハッキリ言えば意外な一言だった。晴れ渡った空に轟く雷鳴にも等しい。そう……びっくりしたのだ。
よもやヨモ嬢からそのような提案がなされるとは思ってもみなかった。そういった面白そうなことは、この、エンデ・エルフィリーデ・リヒテンシュタインの領分であろうに!
小さき獣畜生もといカヴン先輩のお言葉もある。うむ、教室にいる全員にひとりずつの誕生日パーティー。とても良い。その上でとても重要な第一回は絶対に成功させたい。
フッ……俺が、出るべきのようだな。
「フッ……俺が、出るべきのようだな」
「脊髄が喋ってそうなヤツがなによ急に」
「会議には司会進行役が必要だろう? それともカヴン先輩が努めてくれると?」
「めんどいパス。任せるわ」
「任されよう!」
やや誇張気味の動作を交えて教室の最前列へ躍り出る。どこからか野蛮人の「なんでお前が」という道理を知らぬヤジが飛んだが、俺は王子であるからスルーできる度量があるのだ。あとで覚えておけよ。
「それでは諸君ン……話を始めよう。ルナ嬢のバースデーについて!」
……と、ここで「何を話し合うんです?」と挙手をするクラッフ。>>451
「個々の事情は違えど結局僕たちは学生の身。それほどの規模は……」
「俺たちではお菓子とジュースを持ち寄るのが限界……と?」
「イヤ、そこまでは言いませんが……」
「とはいえ現実的なことを言えばそうなるよね。ちゃんとしたケーキ、ちゃんとしたプレゼント、そこにおまけをちょこっと」
「おまけだけでいいだろう……そんな、個別のプレゼントなぞ……」
「なにアンタ自信ないの? プレゼントなんて姉(アタシ)が選んでやるわよ」
「誰がそんな心配をした! ボクだけで他の追随を許さぬプレゼント選びができるさ!」
「なんだ、アホレンツも手作りパラチンタにするのか?」
「他の追随を許さぬと言ったよなぁ!?」
「? だからそうだろう?」
「shit!! これだからパラチンタ馬鹿は!!」
「よし決まりだ。俺とお前で愛情たっぷりのパラチンタを作ってやろうじゃねぇか」
「やめろ寄るなッ!! やめろォォォーーーーっ!!」
「……まぁ、パラチンタのことは置いておいて、だ」
「エルフィリーデも一緒に作りたいか?」
「不覚にも楽しそうではあるが……今は別だ。プレゼントなら俺にとびっきりの案がある」
「それはアレかい? 君が度々口にしている"王子"ゆえの案だったりするのかな」
「馬鹿を言いたまえよライカ嬢。そんな無粋なマネは両目をくり抜きでもしなきゃできないさ」>>452
「……じゃあ何をするんですか?」
「もちろんルナ嬢が喜ぶモノだよヨモ嬢。ああいや、この場合は物品ではないが」
「???」
「これは魔術師として言いますけどね、たとえばルナさんが喜ぶよう自らの神秘を明かせという話であれば断固拒否します」
「クラッフ~こわい顔してるわよ~」
「……あ、いや」
「そんなことは求めんさ。というかそれは俺も明かせん。リヒテンシュタインの秘儀であるぞ」
「話わかんねぇから結論言ってくれ結論。つまるところ、何すんだ?」
「一種の<神秘体験>さ。魔術仕込みのレクリエーションを名無しの教室総がかりで行うのだよ」
「……具体的には?」
「つまり、だ……」
そして俺は自らのアイデアを高らかに謳いあげる。最後まで聞き終えれば拍手喝采と確信していたが、反応は様々だった。
「……子ども騙しではないか! いくらアードゥルでもそのような、」
「いやぁでもノリノリで楽しんでくれるんじゃないかな。こういうの好きそうだよ」
「好きか嫌いかで言えば好きでしょ。ただソレどうやってやるのよ?」
「手っ取り早いのは投影……いや規模も精度も……なら内向きの結界術? 内部干渉を許容するなら維持限界が……(ブツブツ)」>>453
「発案者としてはその映写機に期待したいところだがね?」
「オイ触んな見んな。ンな便利に使えるモンでもねーぞ」
「……エンデ先輩、要望があります」
「ン? なんだねヨモ嬢」
「その……"それ"でルナちゃんを長時間拘束できるなら、私は賛成です。私もやりたいです」
「……拘束? ま、まぁ俺たちが頑張れば頑張るほど時間は伸ばせようが……」
「じゃあ、がんばりましょう!」
「ヘルメくんがかつてないほど真剣な顔を……」
「やる気まんまんだねぇ」
「…………いや基点さえ確かであれば……? そうか、むしろ基点以外の不確かさを逆用して……」
「おーいフロース一旦帰ってこーい」
「今日のヨモはなんかどっかおかしいわねぇ」
同感だった。今日のヨモ嬢はいつもと違う。前のめりになっているような危うさがある。
ヨモ・ヘルメとルナ・アードゥルは友人だ。親友と言ってもいい。そんな相手の誕生日を前に張り切っているだけとも取れるが……。ここまでが一本目~
ここからが二本目ー!そわそわしている。
きょろきょろしている。
誰がどう見たって落ち着きのない様子で"ぼく"は……セダム・ガブリエールは、時間の流れに堪えている。
時計塔・降霊科の教室のこと。普段は教室内での立場もあり極力大人しく過ごしているのだけど、今日ばかりはそうもいかない。いつもより二時間早く教室に来るくらい、この時間を楽しみにしていた。
「ね~ぇ~うっとうしぃ~い~」
「ご、ごめんなさい、アンゼリカ先輩」
抗議の主は椅子にすわって床に届かない足をぷらぷら揺らす女の子。
名をアンゼリカ・K・シェリンガム。時計塔の空気に異様なほど馴染んだザ・お貴族っぽいヒトで、そしてこの教室ではぼくの先輩ということになる。
普段はあちこちで冷遇されがちなぼくの面倒をよく見てくれるいい先輩、では、あるのだけれど……
「好きな子が落ちつかないのはわかるけどねん。顔に出すぎよぉ」
「ち、ち、ち、ちがっ、そんなんじゃっ」
「え~? NOならNOって顔してくれないとわかんないわぁ」
「アンゼリカ先輩はわかる方のヒトでしょう……」>>457
これだ。この小さな先輩は、事あるごとに自分をからかってくるのだ。イタズラだって仕掛けてくる。
周囲からの陰湿な嫌がらせとはちがって悪意もないのが厄介だった。なまじ遊び心を感じるだけに警戒するのも難しい。
そして、そのことをそれほど嫌悪していないと見抜かれてもいるようで、イタズラが止まる気配はない。翻して本気で嫌がれば止めてくれるのだろうけど、そこはぼくの心の問題だ。
ともあれ、だ。
「いくら吸血鬼さんがくるからってねぇ」
そう。目下ぼくにとって大事なのは降霊科にまで足を運んでくるその人のことだ。
先輩に"吸血鬼さん"と呼ばれる人の名前はルナ・アードゥル。彼女がガブリエール家の有する『死霊病棟』を訪れたことをきっかけにして、今こうして時計塔まで来てしまっている。
今では友達と呼んでくれる彼女のおかげで"ぼく"は少しだけ自分に素直になれた。そういう意味では恩人でもあって……とにかく、大事な人なのだ。『セダム・ガブリエール』としてではなく『ぼく』として。
「今日はただの実験の付き合いですから」
「へ~ぇ? 『ただの』でずぅっと時計ちらちら見ちゃうくらい楽しみにしてたんだ?」
「そっ……れは、待ち合わせの時間を守るのは大切でしょう。友達として」
「んふふ、そうねぇ、とっても大事だわぁ」
心中を見透かしているような───実際に読心の神秘を抱えるフシがある───にやにやとした笑みで相槌をうつアンゼリカ先輩。
魔術師同士での読心は簡単じゃないはずなのに。ふと、誰かの落とし物を見つけたかのような気軽さで声を拾ってみせる。>>458
「あ、吸血鬼さん来たかも」
今も、そうだ。何ら変化の見えない教室であっても関係ない。彼女は、いやまて、なんて言った?
「え? り、ぃ、る、ルナさん、きました?」
「もうすぐそこ」
「こんちはーーー!!!」
勢いよく開かれた扉の音にも負けない元気いっぱいの声。
駆ける持ち主に置いていかれそうな長い銀の髪。
どこにいたってキラキラと輝く赤色の瞳。
自分を変えてくれたその人が、なにも変わらない姿でそこにいた。
「セダム!」
「は、はい!」
こちらの姿を認めるとすぐに目の前まですっ飛んできた。
ルナさんにとっては降霊科の教室なんて派閥違いの敵地も同然。だというのに何一つ気負わず恐れず、ただの自然体で立つ姿が頼もしく見える。
出会ったときとは黒い時計塔の制服をまとっていても、ルナさんはルナさんだった。恐いもの知らずの出で立ちがうれしくて、頼もしくて、>>459
「今日の実験はセダムにやってもらいたいことがあります!」
「な、なんでも言ってください! なんでも!」
「ありがと! じゃあセダム、もっかい私に取り憑いてみて!」
「……え?」
良くも悪くも……だったんだなと思い知る。
声を失う"ぼく"の代わりでもするかのように小さな先輩が笑っていた。
◇ ◇ ◇
かつては『死霊病棟』の名で蔑まれたガブリエール家に属し、現在は時計塔・降霊科に籍を置く"ぼく"の扱う神秘は当然ながら死霊魔術を発端としている。
ただしそれは便利使いできるようなものではない。現ガブリエール家の当主を務めるアリウム・ガブリエールであれば自と他を問わず歴代でも最高傑作と呼ばれる死霊術を披露するだろう。
一方でこちらと言えば一種の実験にも近い産物の一芸特化。トランス状態から発展した憑依・憑霊・憑き物……あるいは感応霊媒とも呼ばれる技術を主としている。その中でも『死者に取り憑く』ことのみに限定したものが"ぼく"という憑霊術だった。
肉体を棄て。名前を棄て。生前にあった一切の縁を切り棄てることで"ぼく"は死者に寄り添える亡霊となった。
セダム・ガブリエールというのは友達の名前だった。魔術が好きで、けれど死んだ友達の名前だった。だから"ぼく"がセダム・ガブリエールとして生きていたのも……まぁ、そういう理由からだ。
とにかくだ。死者に限定した憑霊術があるということだけ覚えてほしい。
そして、どんな偶然かルナさんもまた一種の死を経た、棺の中からよみがえった吸血鬼だった。人が変わるほどの過去を持っていたことで憑霊術の対象となれた。そして"ぼく"は彼女を術にかけた。
結果として死に目に遭うような結果に繋がってしまい……それも今では大きな後悔のひとつ。二度とやるまいと決めた事柄だったはず、なのに。>>460
(あのときは余裕なかったけど身体乗っ取られるってこんな感じなんだね! 新鮮!)
脳内にルナさんの明るく楽しそうな声がひびいていく。
そう脳内。頭の中。内なる声。魔術師的にわかりやすく言えば念話に近い形での声。そして外に向いた鼓膜は外部の一切拾わない。
それもそのはず。今やルナさんの身体は、死を経て吸血鬼と成った肉体は、今再び亡霊に取り憑かれて操られているのだから。
(どうしてぇ……?)
(どうしてって、そういう実験って言ったじゃん)
言いました。聞きました。でもそういうことじゃないんです。
どうして"ぼく"はまたルナさんの身体を操っているのでしょうか。この人は一度こうなってから死にかけたことを忘れているのでしょうか。なにを間違えれば被害者から加害者に向かって「もう一回やって」と言われることになるのでしょうか。そしてとなりでずっと笑っていやがる先輩は少し静かにしてください。
「だって吸血鬼さんからセダムの声がするんだもの。面白いったらないわぁ」
「そんなに面白がるような術じゃなかったんですけどね……」
ちなみに意識が抜けているセダム・ガブリエール本体はアンゼリカ先輩が「任せて」と言って持っていったきり見かけていない。
今はどこでどうしているのか。とても気になるが教えてくれないだろう。無事であることを願うばかりだ。>>461
(あ、コラ。もっと私っぽくしゃべらないと実験にならない)
「えぇっ!? ご、ごめんなさいっ?」
(まだ違う!)
「ごめんっ!」
(よし!)
「……なぁにこれぇ……」
またアンゼリカ先輩は笑っているし。
いつもとまるで違う感覚の歩幅で、降霊科の廊下を歩く。横目に見えるガラス窓に映るのは、先ほど教室に元気よく入ってきた銀髪赤眼の少女の見慣れない困り顔。……そんな顔をしててもキレイなんだな……………うわー……肌まっしろだ……。
(……おーい、セダムー? おーい? とまってるとまってる)
(はっ、ごめんなさいごめんなさい! つい……つい!)
(や、いいよいいよ。自分の顔じゃないと気になるよね)
(そうですけれど! そうではなくて!)
なんで自分の身体を他人に明け渡しておいて、こんな平然としてられるんだこの人……。
それも"実験"だから? 神秘が絡むだけでこれほどタガ外れちゃうの……?>>463
カウントを待たずにスタート。焦らぬように、急ぐように、しかし冷静に、遅刻寸前の少女を演出する。
勢いを緩ませずに教室の扉を開いて、
「間に合ったー! ギリギリ、ギリギリ間に合ったよね!?」
───決まった。
これはかなりルナさんっぽい挙動だろう。こちらを見つめる色とりどりの視線も不自然さは見られない。完璧だ。
ただ……なんだろう。疑われてはいなくても何かを隠そうとしていたような、そんな距離を感じる。
(いいじゃん! っぽいよ、それっぽい! 誰も気づいてない!)
テンション高めなルナさんは一瞬だけ感じた距離に気づいていなさそうだ。……気のせいかもしれないし、この教室の空気を知らない"ぼく"が余計なことを言うのはやめておこう。
ぱたぱたと脳内で指示された席につく間に、まわりを観察する。
顔に傷のある魔術師らしくない青年。どこか場違いな上流階級らしき浮いた人。いかにも無害そうなメガネをかけた少年。落ちついた雰囲気で絵筆を握った女性。どこか真剣な視線を向ける内気そうな少女。それから目をそらしていたいなんか喋るネズミ。
そして……
「どうしたァ!? どうしたと言うんだアードゥルッ!! 最底辺の教室とはいえ栄えある時計塔の授業に遅刻寸前とは勉学に望む姿勢がなってないんじゃないかぁ!?」>>464
鼻を伸ばすのが似合いそうな、どうにもうっとうしく見える男子。
なんと失望的な歓迎だろうか。
ルナさんの普段通う教室。普段は教室どころか学科すら違う身で、その日常に触れることはできないと諦めていた。だが今日だけは違うのだと期待に胸膨らませて……いた、のに……。
なんだこの人は?
ルナさんに対して失礼すぎるだろう。
「……? なんだ、今日は随分と大人しいじゃないか? はっ、ついにこのデセフィオ・カロレンツ・ウェルペンを見習った貴族に相応しき振る舞いが身に付いたかね!?」
まずい。このまま静かにしているとバレる。
(ルナさんルナさん、このデセフィオって人はどう扱えばいいんですか?)
(んー? デセフィオは……まぁどうとでも。好きにしていいよ)
(そんな雑な人間関係あります?)
(デセフィオはそれでいいんだよ。ちょっとやそっとじゃ私への態度なんて変わらないから)
(ルナさん本人がそう言うのなら……)
好きにやらせてもらおう。
個人的にもデセフィオなる輩の高圧的な態度はいただけない。なお気に食わない。ルナさんはそのように軽んじていい存在ではないと、思い知らさなければならない。
ただし、ルナさんの教室内の立場が悪化しないような方法で。それこそ降霊科での"ぼく"のようになるなんて絶対にダメだ。>>465
「うん……ごめんね、デセフィオ」
「ほぅ、本当によく理解しホォォォウ!?」
先ず、手を取った。
うつむきがちなしおらしい態度を見せられて油断したのだろう。無意識に身体が前に出ていたところをしっかり両手でホールドしてやった。
反射的にデセフィオの身体が後方に向かってエビ反りみたく曲がる。逃がすものかと掴んだ手をそのまま胸元近くまで引っぱりこむ。
「なっなにをっ」
互いの顔を至近距離まで近づけてうつむかせていた顔をあげる。
上気した頬とうるませた瞳で彩ったルナさんの尊顔、それもこの至近距離だ。意識せずにはいられまい。
人体はほんのすこし息を止めればお手軽に赤面できる。まぶたの裏にしまった眼球を正しい手順で回せば目じりに浮いて見えるだけの水滴が集まる。
人の心を惑わす表情などわずか一息で形作れるのだ。
「デセフィオに言われてね、私なりに考えたんだ」
「ま、まて! 近い! 近かろう!?」
「近くないと聞こえないよ?」>>466
……手応えを感じる。当然だ、ルナさんがこれだけ近くにいるなら意識するのが道理だ。
意識できないようならそっちのほうが重症だ。植物科の薬師に診てもらって適切な薬を処方してもらう必要がある。もっともそんな必要はなさそうだが。
しかし油断はできない。より確かな勝利を掴むべく、彼の耳元へ顔を近づけていく。
「それともデセフィオは私の声、聞きたくないの?」
「い、いい意思の是非では、なく! 近さが、距離が、」
「聞いてくれないの……?」
「聞く! 聞くから! だから……!」
「よかったぁ、いっぱい聞かせてあげるね……♪」
表情や声音は"ぼく"がいつも認識しているルナさんを100%再現できている。それは目の前のデセフィオの反応からも明らかだ。
明らかな動揺。急激な発汗。乱れがちな呼吸。定まらない視線。……勝ったッ、決まったッ、これで一時だけでもルナさんへの無礼な態度は静まるだろう。偉大なる勝利である。
(やー……これは……)
(すぅごい、ノリノリじゃないの)
(……セダムから見た私ってこんな感じなんだなぁ……)
(アレ、吸血鬼さんはなぁんにもしてないの?)
(してないしてない。全部セダムのアドリブ)>>467
(へぇ~……役を被るのは得意なのねぇ)
(おかげで変な視線がすごいんだけど。気づいてないかな)
(入ってるわねぇ完全に。楽しそうでいいわあ)
(いいけどさ……というかさらっとテレパシーっぽいことしてるねアンゼリカ。こういうの得意?)
(得意よん)
なにか聞こえる気もする。ルナさんが呼びかけているなら応えねばと思ったと同時、ふいに腕を掴まれた。
デセフィオなる敗北者ではない。いつの間にかそばまで近寄っていた内気そうな少女が手首を取っていた。たしか、聞いた名前はヨモさん、だったろうか。
「ルナちゃんの身体でなにをしているんですか」
「……えっ」
(あらぁ?)
(やべっ)
「本物のルナちゃんを、どうしたんですか」
確信めいた物言いに背筋が冷える。掴んだ腕は特殊な『強化』でも使っているのかびくともせず。持ち上がった視線には確かな敵意と警戒心があらわになっていた。
バレている。そして怒っている。どうしよう。>>470
ヨモ・ヘルメさんからお説教される運びとなった。膝を折り曲げたポーズのまま、正しい言葉だけで刺されていく。いつも元気いっぱいなルナさんがしょんぼりしている姿は新鮮に映った。
とっくに術は解いて"ぼく"はセダム・ガブリエールの姿に戻って考古学科の教室まで戻ってきていた。共犯としてルナさんの隣で同じポーズをとっていた。『正座』と言うらしい。下半身の力を奪う秘伝の術と解釈した。
「セダムさんも」
「ハイっ!」
「死霊病棟のお話は聞いてます。そこで友達になったことも」
「えぇっと……その、そうです。お友達を、させていただいております」
「……なら、友達なら」
「は、はい」
「ルナちゃんはやる気も元気もいっぱいですけど、それに圧されちゃうのはわかりますけど」
「そ、そう、ですよね? 圧されちゃいますよね……?」
「それでも危ないことは止めないとダメですよね?」
「はい……」
「友達ならなおさら、ですよね?」
「ごもっともです……」
縮こまる頭の上で「珍しいこともあるもんねぇ」と喋るネズミが若草色の髪をてしてし叩いていた。どうしてこっちに乗ってきたんでしょうか。遠慮というものがないんでしょうか。
だが珍しいという感想には同意する。ヨモさんの第一印象だとこうもハッキリ言うような子だと思わなかった。
それだけルナさんと一緒にやったことが腹に据えかねているのか。それとも、もっと別の懸念があるのか……。>>471
(私って圧あるの?)
(夢中なときほどねぇ)
(まじかぁ)
「……ルナちゃん?」
「反省してまぁす!」
……とりあえず怒っているのは間違いなさそうだった。矛先が"ぼく"からルナさんに向いてまた静かなお説教が続けられる。
ルナさんが怒られている。ヨモさんはやはり怒っている。
聞きたくない言葉を聞いている。言いたくない言葉を言っている。必要な言葉だから聞いている。必要な言葉だから言っている。
たとえそれが互いの誤認の上で成り立つものだとしても……この2人には通じ合うものがあるように見えた。
そして、そうかと気づいた。きっとこの人は"ぼく"より先にルナさんと友達だったんだ。
ああ、そうか、そうか。友達なんだ。
「……いいなぁ」
なんと烏滸がましい。
羨めるほどの身でもないくせに。
本当はとっくにいないはずの亡霊だろうに。
ただ死者をなぐさめる墓として、流されて、忘れられて、それで……よかったろうに。>>477
主に『忘失令嬢(レディ・ロスト)』が時計塔に行く前かつ自称、『揺蕩女王(ランドレス・クイーン)』が時計塔内でついた渾名で他称という使い分けです
ダビデの「神の加護」だったり、マリーの「神の恩寵」、クレオパトラ「ファラオ闘法」とかを見てると王(王権)の概念そのものが肉体や外見に影響与えてる部分もありそうだなーと<総身で王という概念(カタチ)を現す>>448
純粋培養の王権を振るうものって感じがしてめちゃくちゃ好きですねぇ
そのくせギャグ適性の片鱗も垣間見えてるところが良い
>>474
実にドタバタしている…言葉に出してぶつぶつ言うなんてことあんまりないので多分とてもやる気に満ち溢れていたんでしょうねクラッフは
>>436
バニキ「輩の目の前に生意気に立ってるんだからどんな目に遭わされてもいいってことだもんな」
>>477
ゆきなちゃんも詳細が変わってる〜〜!?!?この三姉妹みんな気になる気になる…
エリュニ登録&スキュレカリュー教室の講師陣の専門とかそういうものの詳細をセリフ形式で紹介したものを貼りました
エリュニとセナはキャラシ作ってるので割愛してます
https://fatetv1830.wiki.fc2.com/wiki/%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%AC%E3%82%AB%E3%83%AA%E3%83%A5%E3%83%BC%E6%95%99%E5%AE%A4%E8%AC%9B%E5%B8%AB%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%93%E3%83%A5%E3%83%BC>>481
嫦娥については全く設定とか考えておりませんでした……書くとしたらここのえさんのを流用すると思われ。>>474
普通の高校生みたいなノリで微笑ましいですねぇ。そして美少女の中に別属性の人が入ると別の魅力味わいがするのよ。
あとルナちゃんはもうちょっと後先を考えよう、って感じかな?ホントに探究者キャラというか、漫画でいうお騒がせ系博士ちゃん属性な印象がよりフカマル。
>「手っ取り早いのは投影……いや規模も精度も……なら内向きの結界術? 内部干渉を許容するなら維持限界が……(ブツブツ)」
刹那・ガルドロット「結界の事ならボクに頼んでくれれば徹底完璧安心安全なヤツを提供できるのにー!!」
あんまり名無しの教室に入り浸れてなくていつメン感が無い立場の悲哀を感じますね
>>475
>一応ノルが時計塔に送り出されるとこまでは書こうと思ってます
やったぜ!これからも割と苦労しそうだな、ヴィクトル……。
エミュに関しても特に違和感はなかったですかね。
強いて言えば、ノルちゃんがヒートアップした時に「『落チ着け。】」あたりの王威遂行(コミュニケーション)してノルちゃんを一旦静かにされる、ぐらいはやるかも?とか思った感じですかねあとwikiに先日投稿したルナティック最新話を追加したので、確認して貰えれば嬉しいです
https://fatetv1830.wiki.fc2.com/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%EF%BC%9F
次の場面な召喚シーンに関しては各陣営で分けて投下しよう……。>>491
「なるほど。例えばアーサー王であれば円卓の騎士の概念をカタチにしたもの、シャルルマーニュ王であれば十二勇士の概念をカタチにしたもの、ということですね。確かに王の名立たる配下には数字で括られていることが多く、有能な臣下をそれだけ集められた王のカリスマ性を誇示し、伝説化するものです」
「だいたい推論が固まってきたな。後は誰を因子として取り込んでいるか、だが」
「こればかりは外部から分かる情報は何かしらの概念が変換、カタチになった“槍”でしかないですからね。魔術回路と深く繋がるように干渉(ハッキング)するか、あるいは槍の真価を発揮させるでもしない限り────」
◇◇◇◇◇◇
「……尾行されていますわね。しかしそれも当然のこと、常に支配層──わたくしのような女王──ともなれば常に暗殺の可能性は高まるのが世の習いなのですわ」
(気付かれているな。王権魔術の一端か、それとも体質・才能か)
シャクラはメレクの従者としての仕事で生活費を稼ぐ一方で、神秘学……魔術ではないのはあくまで魔術が“実践可能域にある神秘学”であるからだ。シャクラは神秘学そのものも研究対象としている……の学習に余念がない。
今回の場合、“西洋魔術の解釈による”神秘学の勉強にあてる時間をノルの活動研究という理屈で動いていた。もちろん無許可だ。ストーキングと何も変わらず、時計塔外であれば犯罪待ったなし。>>492
(しかしオレも無策ではない。占星術──より正確に言えば、こちらの望む結果へ誘導する確率操作の魔術を使っている。確実性のために西洋魔術ではなく思想魔術を使ってさえいるのだから)
結果が起きるのは確定している。後はそれを見るまでの忍耐だ。
シャクラは隠形──魔力を使う魔術的ではない、精神的な隠れ身で自らの気配を遮断する。東洋であれば忍術であるとか、圏境などと言われるような技術だ。
時計塔の本部の教室から教室へ。ノルの足先は行先が明確であるように迷わず、しかし彷徨うかのように目的地の想像はつかない。
ただ靴の音だけが響く、時計塔の廊下はその長い歴史を感じさせる。
が、その静寂を破るかのように窓ガラスを粉砕させてヒトの2~3倍はあると思わせるゴーレムが乱入してきた。光を反射させる金属と、土塊が分離と融合を繰り返したのではないかと錯覚させる歪な形をしている。
「あー! 僕の『岩石惑星環境対応型全領域無人探索ゴーレムA.N.I.M.A』が暴走したぁああ!!
何故だッ! 魔術商人(ミスティックディーラー)から言われた『魔銀(ミスリル)の取り扱いは魔力コントロールの繊細さ・用心深さを求められるので注意してくださいね』という忠告を『しょせん金属なのだから火力で無理矢理に加工すればよかろう』と判断した僕が悪いのかッ!? 料理の弱火で10分は強火で3分とかで済むという意味ではないのかッ!?」
(おおっ!? そういう結果になるのは予想外だったな……)
「ぎゃ、ぎゃー!? この痴れ者が! ですわっ」>>493
暴走するゴーレムの拳がノルに叩きつけられるが、幻槍(ファンタジア)が主人を守る防壁のように身代わりとなる。だがしかし、スケール感が違う。ノルを囲む十二の幻槍ごと握り潰そうと動き出した。
出身地方では天才であると称えられたとはいえ、地方の天才が当たり前の時計塔では凡才に過ぎない。ただの学生が製造したに過ぎないゴーレムが、シャクラの直感から神秘の塊であると判断する幻槍と拮抗するのは、素材に魔銀(ミスリル)を使用しているからだろう。神代の北欧でも使われており『適切に加工すれば』対城宝具さえ防ぎ切ることもできる逸品だ。
(流石に助け舟を出すか。槍の動きだけではゴーレムの強度と腕力を上回ることはできないだろう)
壁と壁の間に潜んでいたシャクラが身を翻して、ノルの助力に出た時。
幻槍を構築するエーテルが、輝く。>>498
NGワードが分からなくて最後めっちゃ分割してしまった。ウェセッ.クス王国……
槍の真名解放まで持って行きたくて無理矢理感あるのですが~
エミュチェックお願いします…!
占星術、天体魔術が因果操作なのはアニメ事件簿の三輪氏Xから
ちなみにここのえはでもに僕鯖でシグムンド・ヴォルスングスソンを投下したことがあってですね、その際にめっちゃ家系図続くやん!?的な発見があって楽しかったですね……(急な宣伝)【名前】荒屋敷ゆきな/ Arayashiki Yukina
【異名・表記ゆれ】
【性別】女性
【方針・属性】秩序・善
【魔術回路・質/量】C/B
【魔術回路・編成】正常
【魔術属性】火
【魔術系統】降霊呪術
【代数】祖は平安時代にまで遡る
【所属】宇治陵
【魔術/魔術礼装/技能など】
〇降霊呪術
呪術による降霊儀式。
髪の毛や爪などの本人に属しながらも、連続性が途切れた残留霊子から『相手の分身』を作成し、共振することで呪詛を当てる呪術の一種。霊を降ろせば、離れた場所にいる本人の魂に届く。応用方法としては霊子構造の発展強化などが挙げられる。
しかし、彼女の才能は霊的存在を語り上げるという一点にのみ特化している。
幽霊とは本来、死後もこの世に姿を残す、卓越した能力者の残留思念。またはその空間の記憶のことである。後者は純粋な記録で、魔眼憑きか血縁関係などの近しい者にしか視ることはできない。霊は身体を持たず、霊を傷つけられるのは原則的に霊だけ。
本来ならば相応の残響──感情でなければ亡霊化しない残留思念を、霊として成立させることができる。つまり、ある街道を通った者は無数にいる訳だが、魔力が許す限りその街道の座標、空間の記憶を遡り、通っただけの人間の記憶を単独で亡霊化させるのである。>>500
〇神視の魔眼。
神視(しんし)。
神の因果を蔵する眼。
彼女が生来、有していた淨眼は元々『ありえざるモノを視る』ためのもの。
青色や銀色といった神域の思念を反映している瞳。
上人が持っているとされる超能力。魔眼が人体改造的な遺伝、親の肉体の特徴を継承させるものとしたら、浄眼は宿命的な遺伝、親の精神性や修練の答えとして子供に受け継がれるもの。親の因果が子に報い、というが、浄眼は高い精神性を持った「人間」にのみ受け継がれる。
『宇治陵(うじのみささぎ)』に属するために年に一度、三月三日のみ行われる宇治入りの儀式。そこで神殿『宇治の宝蔵』にて現存する神/カミを認識したことで、脳が神を理解できるようになってしまった。ある意味では神/カミ自体をその眼に内包していると言えるかもしれない。
実体を失い自然へと溶けた神霊に『受肉(カタチを与える)』させる超抜級の異能。
それだけではなく、海神の都、常世──すなわち神の世界を視ることも可能。海神・大綿津見神の住まう宮殿である『綿津見宮』に通じるとされる門であり、これを開く事ができたならば、常世の力が得られる事もあるだろう。
ちなみに神の情報量を処理するため肉眼としての視力は存在しない(視力はあるが目としては機能していない)。>>501
【解説】
京都で典薬寮の呪禁師を務めていた者たちの末裔、荒屋敷家のひとり。
実の母親である、うきなによる宇治陵のみならず魔術協会まで巻き込んだ戦争によって荒屋敷家が事実上の壊滅。姉たちが二人揃って出奔し、叔父は家督の継承を拒否したため、なし崩し的に次期当主(成人するまでは叔父おきなが財産管理をしている)となる。
現在はその眼の性質や、魔術回路を有しているため引き寄せる“魔”や霊を対処するために魔術や家伝の呪術を学んでいるだけで特に看板を掲げている訳ではない。叔父もまた積極的に魔術師にさせようとは考えてはおらず、むしろ学業に専念してほしいという老婆心が見られていた。
彼女の転機は荒屋敷家の維持のため、宇治陵に参入するための儀式である三月三日の『宇治入り』の日。
彼らの禁足地にして神殿である『宇治の宝蔵』に足を踏み入れ、現存する神/カミである『宇治殿』を認識してしまった。脳が神を理解してしまったのだ。それは認識覚(チャンネル)が神に焦点が合うこと、神という膨大な情報量を前にしてそれ以外を視る余地がなくなったことを意味していた。肉眼の視力を失った代わりに、天体のネットワークである、あちらの世界と俗に称される霊子虚構世界、第三虚構世界を視認することが可能となった。
幽霊とは本来、死後もこの世に姿を残す、卓越した能力者の残留思念。またはその空間の記憶のことである。後者は純粋な記録で、魔眼憑きか血縁関係などの近しい者にしか視ることはできない。霊は身体を持たず、霊を傷つけられるのは原則的に霊だけ。
しかし、彼女の特異性は、本来ならば相応の残響──感情でなければ亡霊化しない残留思念を、霊として成立させることができる。つまり、ある街道を通った者は無数にいる訳だが、魔力が許す限りその街道の座標、空間の記憶を遡り、通っただけの人間の記憶を単独で亡霊化させるのである。
霊的な空間の記憶・残留思念を見ているため、実質的な全盲であっても結果的にコミュニケーションや行動の制限はない。過去の霊子を映像として認識できるからである。>>502
年齢:15歳
身長・体重:160cm・49kg
出身:日本(京都府宇治)
イメージカラー:モノトーン
好きな物:家族、甘い物、最近のアイドル、意外と勉強も好き
嫌いな物:特にないかも!(辛い物・苦い物は無理)
外見: セミロングの亜麻色の髪。一般的な女子中学生の制服に厚手の黒タイツ。
願い:視界の認識覚(チャンネル)が切り替えられること
決戦の日:荒天
〇[[宇治殿>藤原頼通]]
パーソナリティはサーヴァント:藤原頼通と変わらず。
神殿『宇治の宝蔵』にて生きる“現存する神”の一体。
正確には歴史上の偉人、藤原頼通ではない。
世界(ほし)ほどに大きなものを地球儀ひとつに押し込めるのは人間の得意技である。『宇治川の龍神』という神性が藤原頼通と同一視されることで、彼の姿を象り、人間にもそう認識可能となるほど矮小化された霊基(にくたい)を得たに過ぎない。
極東の法術系統で確認されている八つの神體ではなく、現存する神を擁立している宇治陵では彷徨海の秘匿神理と似て非なる保存方法が行われている。その上で、本来ならば摩耗していく神秘を留めていられるのは、純粋に神殿自体が、ひとつひとつ国を買えてしまうほどの聖遺物を幾多も納めることで神代に等しい環境を維持しているからでもある。『宇治の宝蔵』は神域の陰陽師、安倍晴明の手による異界ともされる。
「久方ぶりのヒト型だ!」
「其方、此方の“姿”が視えているだが自惚れるなよ。神託程度ならば定命にも受け入れられるだろう、神の依代になることもできるだろう、権能の一部を疑似的に再現することもあるいは可能かもしれない。しかし神の名に足り得るほどの膨大な情報を受け止めるようには────其方たちはつくられていないのだ」
「星の記憶、再演開始───『かぜ』、『あめ』、『ひかり』、そして『おわり』」>>503
【台詞例】
一人称:私
二人称:あなた/君/お前
三人称:彼/彼女
脳内CV:
「私にも叶えたい願いぐらいあるの」
「姉さんには負けられないんです!」
「え~と……その、あなたはどちらの誰でしょうか……?」
「君って駅前のパフェ専門店って行った!? 私もお小遣いを全部使うか悩んでいるからどうだったか感想教えて欲しいんだけども!!」
「お前は……! 必ず焼き尽くす!」
「火の元素に、犬のカタチを結び付けて鬼火と化す。一度でも燃焼現象を発生させれば、私は何度でも同じ火を語り上げられる。理論的には、いけるはず……だけど……」
【因縁キャラクター】
-[[荒屋敷おきな]]に対して
「昔は魔術とか触ることさえ嫌っていましたけど、今はちゃんと師匠でもあります。叔父さんは荒屋敷の降霊呪術を極めた人、なんじゃないかと。形なき概念に“神”という器を与えてこれを降霊する。それってつまり、この世に在るのなら神様だって作ってしまえるということでしょう?」>>504
-荒屋敷るきな
「一曰定百脉、二曰喘不得、三曰突地吼、四曰著即承、五曰失魂胆、六曰實同反、七曰反是實、八曰死猪愁、九曰求即死、十曰求破家。急急如律令」という“十号大枷”で結ばれる思想魔術『告密羅織経』を使う、怖い姉。彼女の得意とする告密羅織経、罗织经、とは酷吏(拷問官)達の指導書に由来し、言わば罪人を作り上げるための、拷問と尋問のハウツー本であった。『(術者は)自由に罪人を生み出せる』という国家的法則の体現に等しいこの大魔術を展開した時、誰に対しても『拷問する者』となり、相対するものは問答無用で『拷問される者』となる。
「“家族のことをお前にどうこう言われる筋合いが無いね。
何より俺は世捨て人だ。霞だけ食べているような奴に血縁の情があると思うか?”
……なぁんて言うんですよ、失礼しちゃいますよね!!」
-[[荒屋敷まきな]]
「時計塔でよろしくやっている姉ですね。上の姉よりは家族との繋がりは多少気にしてくれているみたいで、夏休みとか長期休暇が取れた時にはよく帰ってきてくれています。ちなみに私はおきなさんにパスポートをつくることは禁じられています。なんか“自分の価値観の土台ができない内は余計な情報を入れない方がいい”とか」
-[[荒屋敷うきな]]
「そういう人がいた、というのだけ知っています」
-[[宇治殿>藤原頼通]]
「ほんと、この人なんなの────!!!!」
【製作者】[[ここのえ]]最近マスター続きなのでサーヴァントコソコソ話
・天墜聖杯戦争に登場したアサシンことアラクネ
本編ではツユにしかやりませんでしたが人間観察力はかなりのもので大体相手の性格を暴き立てては悪意マシマシに詰り倒してきます
そのくせアラクネ自身は自分の性格や人生に一切の疵がないと思っているので人生や性格を批判されても「だから何よ?」でノーダメ、最悪やこいつ
・同じく天墜聖杯戦争に登場したアーチャーことアクタイオン
本編ではぐだりそうだったのであまり見せられませんでしたが神性持ちの女性にめちゃくちゃ恐怖を覚えます。もちろん神性が高いほど恐怖心は増し(カルデアなどでないとほぼあり得ませんが)女性の神霊サーヴァントに出くわすと即気絶
これが呪いの角を用いてオルタになると一転、神性持ちの女性を見ると憎悪のあまりバーサーカーらしく発狂します。恐怖も憎悪も等しく持ち合わせているもののそのどちらかが強く出るか…という話。ちなみに毛皮を剥ぐと元に戻るアタランテオルタみたいに角を引っこ抜くと元に戻ります
・天墜聖杯戦争のライダーことディオクレティアヌス…ではなくライダー候補だったシンデレラ
麗しの灰被り。妖精に愛され、妖精を愛し、人を愛した。その輝きは眩いもので。硝子の城は罪人を拒まず、きっと殺人鬼と成り果てた少女だけではなく、手が届く範囲の全てを煌めかせていた
天海が真人間になってしまうどころかおそらく天海の近くにいたツユすらもマジレスで真人間にしてしまうので展開の都合上この人がいるとRTAになってしまう。ズバズバ言いまくるのはアラクネと一緒だがあちらと違いこちらは光のマジレスなのでおそらく作中でアラクネと意見の相違でレスバしあい物語中盤少し前ぐらいに殺し合いをする羽目になっていたと思う、そしてこちらの方が強い>>507
情報集めてた時に「実験の失敗や魔術師同士の抗争に備えて」って一文があって時計塔の魔術師たち、だいぶ愉快だな?と。ちょっとノリ重視
ゆきなは普通の子!な感性が甘い物・可愛い物への興味に繋がっているので財布がギリギリ。おきなは「小遣い額を上げる段階に来たか…?」と内心慣れない子育てに恐怖したという
>>508
シャクラはどうして大型犬みたいな動きをしているのか……??(コンセプトから外れて自由に動かし過ぎた者)
『宇治の宝蔵』は神殿であり、竜宮の玄関(神殿の中核に清明が固定化した『竜宮』への門があり宇治殿が顔を覗かしている)であり、宝物庫であり……みたいな。るきなは怖いツンドラ属性
>>509
アクタイオン…君も強く生きて欲しい…でも通常時のデメリットがオルタで反転するキャラメイク好き
設定上のデメリットはリターンがあって欲しいよねリハビリがてらの小話書きました。サーヴァントとマスターのお話です。
ある聖杯戦争の一幕。
どこかの世界線であったかもしれない、内気な少女と弓兵のサーヴァントの交流。
知らず知らずのうちに儀式に参戦し、気づけばサーヴァントを召喚し、転がり落ちる状況の中で戦場を駆け巡った……そんな“あったかもしれない”可能性の幕間である。
■■■■■■■■■■□□□ NOWLOADIN>>516
風が吹いている。
潮風とは違う、町特有の錆びた風のにおい。
自然に、神秘に囲まれた生前とはまったく異なる感触は否応なく時代の経過を感じさせる。
これこそが海を渡り、地に増え、都市を築いた先の果て。
夜の帳が下り、人間の活動が停止する筈の時間であろうとも光が絶えず煌めく現代の姿。
聖杯戦争の舞台となった都。己の時代とは異なり、著しく発展した未来の風景を眺めながら、弓兵のサーヴァントとして召喚されたオルヴァル・オッドルはビルの屋上で物思いに耽っていた。
────ここには当たり前だった戦争も、略奪も、侵略行為もない。あるのは平和という人が築き上げてきた営み。
感傷にふける自分をらしくないと思ったのか、何とはなしにマスターの資金で購入した煙草を一本取り出し、ライターで火を点け、流れるような動作で煙を肺へと送り込む。
初めて味わうフィルター越しの主流煙の感想は『悪くない』だった。
体内に流れ込む芳香の痺れは心を落ち着かせ、ストレスを解消していく感覚だった。
これから暇があれば更なる購入を検討しよう……無論、マスターの金で。
「うわ、煙草吸ってる」
背後からギョッとした声が聞こえる。
声の主はアーチャーのマスターであるブリュンヒルド・ヤルンテインその人だ。
アーチャー自身、彼女の気配が近づいているのを事前に察知していた為、特に驚きはない。>>517
「どうした? 引きこもりのお前は部屋を出るなぞ珍しい。明日はフィンブルの冬で世界が終わるかもしれんな」
「様子を見に来ただけで罵声!? も、もう帰るぅ!」
「待て、コミュニケーション能力低き我がマスター。今宵の汝(な)は気分がいい、話し相手になれ」
遠慮会釈ない物言いにブリュンヒルドはゲンナリとした表情を浮かべる。
アーチャーからすれば心を許したが故の気安さなので、彼女が嫌がっているのは気づいているが敢えて無視した。
ブリュンヒルドが渋々隣に座ったのを確認して、彼は一服しながら問うた。
「……マスター、お前は臆病でありながら何故世界へと出た」
「きゅ、急に何? ……そんな事聞かれても勢いとしか言えないよ。後付けで、見識を深めるなんて言えちゃうけど、本当は狭い地元から抜け出したくてそれで……」
「理由はどうあれ己の意思で動いたんだ。お前は確かに人付き合いがどうしようもなく壊滅的だが、それでも人の輪に入れる人徳を持っている。余り卑下するなよ」
「……なんか、今日は優しい? ラグナロクの前触れ?」
「汝のマスターとして品性を保てと言っているんだ。汝の程度も低く見られては敵わんからな」
「……ムッキー! 何なのもう! せっかく優しいと思ったのに! 全然これっぽっちも優しくない!」
隣で喚き散らかす己のマスターを鼻で笑いつつ、彼女が口にした『勢いで世界へ飛び出した』という部分に共感を覚えようとは思いもしなかった。
アーチャーも生前、まだ未熟で尖っていた頃に死の運命から逃れたくて故郷を飛び出した。
計画性も何もなく、ただの若さに任せただけの勢い。けれども結果的にそれが功を成し、英雄とまで呼ばれるようになった。
ブリュンヒルドは魔銀(ミスリル)が触媒として呼応したと考え、アーチャー自身もそう思っていたのが、妙な共通点があったものだと今になって己が召喚された理由に納得した。>>527
ゆきなの周りには異常者が多く「神とか割と珍しくないよ」という麻痺具合。宇治殿が本気を出したら皆滅ぶ
神視ってワードは色々と流用していきたい強ワード。バロールの直死の魔眼のように「本物の神視」と「ゆきなの神視」では正確には違うよ、という説明もどこかでしないと...取り敢えず、水着雪女キャスターとバーサーカーがざっくり出来たので投下します
>>532
※スキルや宝具のランクはまだ未定の部分もあります。
【CLASS】キャスター
【真名】雪女(「ゆきおんな」では可愛くないと言うことで、本人は「ゆきめ」と名乗っている)
【性別】女性
【身長・体重】163cm ・51kg
【属性】混沌・夏
【ステータス】筋力E 耐久EX 敏捷E 魔力B+++ 幸運C 宝具
【クラス別スキル】
陣地作成(幽):
昼と夜、人と魔、あの世とこの世などを繋ぐ、特異な陣地を作成する。
ちなみに基本的に敷地内部は雪女が快適な温度に保たれている為に大変涼しく、夏場でも肌寒い。
道具作成:
古ぼけた御札や呪いの藁人形など、怪談話に出てくるような呪物作成に特化している。
キャスターはこれらを話を盛り上げる為の小道具として活用する。
【固有スキル】
語り手(怪談):EX
『語り手』の亜種スキル。怪談話をいかに上手に口で語れるかを示すスキル。>>533
丑三つ刻の華:
『ビーチフラワー』の亜種スキル。
キャスターが持つ人ならざる美は、人間ならば誰しもが“それに呑まれてはならない”と本能的に畏れる。魔性のカリスマ性である。
味方が魔性に近い存在ほど士気と攻撃力が上がり、逆に人間に近い存在ほど士気と防御力が下がる。
存在しないはずの友:
『諜報』の亜種スキル。
気配を遮断するのではなく、気配そのものを怪異だと感じさせない。
サーヴァントやマスターと対峙しても自ら力を発揮しない限り、無力な人間の女性だと誤認させることが可能。
“小さい頃よく一緒に遊んだはずなのに、周りの誰も『そんな子は知らない』と否定された記憶の中の少女”。
“肝試しに参加した友人たち、人数を数えたら何故か一人多かった”。
このスキルは怪談によく見られる、そんな恐怖体験を顕している。
恐怖は未だ終らず:
『戦闘続行』の亜種スキル。
決定的な致命傷を受けない限り、キャスターは呪詛や恐怖を振り撒き続ける。
“自分を付け狙っていた怪異を閉じ込めている封印が、最近になり壊されたらしい”。
“投稿者を引っ越しにまで追い込んだ異常な隣人は、今もまだ、あのアパートに住んでいる”。
このスキルは怪談によく見られる、そんな恐怖体験を顕している。>>534
【宝具】
『怪々奇譚・真百物語(かいかいきたん・しんひゃくものがたり)』
ランク: 種別: 召喚宝具 レンジ: 最大捕捉:人
───噂をすれば、影がさす。
ならば当の影が噂すれば何が引き寄せられるのか、答えは一目瞭然である。
雪女の存在を呼び水に、大量の怪異を呼び寄せ、周囲を攻撃する。
【解説】
『今も伝わる怪談の有名な怪異』としての一面が強調された水着サーヴァント。
魔性や鬼といった人外的属性を持つ味方にバフをかけつつ、弱体化耐性ダウンや強化無効などもできる、やらしいデバッファー。
世話焼きなお母さん属性は薄れて、人を無邪気に、そして残酷にいたぶる魔性お姉さん属性が増し増しになった。>>535
※スキルや宝具のランクはまだ未定の部分もあります。
【CLASS】バーサーカー
【真名】謎のサマービースト/雪女(「ゆきおんな」では可愛くないと言うことで、本人は「ゆきめ」と名乗っている)
【性別】女性
【身長・体重】163cm ・51kg
【属性】混沌・夏
【ステータス】筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運C 宝具
【クラス別スキル】
狂化:E
言語能力に支障は無いが、正気の箍が外れており、怪異や野獣寄りの凶暴性が増している。
領域外の生命:E
外なる宇宙、虚空からの降臨者。
針の穴程度の小さいものだが、邪神との繋がりが出来てしまったいる。
よく側にいたとあるフォーリナー由来のスキル。
いわば、受動喫煙のように染み付いてしまった模様。>>536
夏の約束:
とあるフォーリナー由来のスキル。
「お土産持って帰ってくるから、大人しく留守番してなさい」
■に放ったその一言が、雪女の正気を繋ぎ止めており、邪神の狂気に染まりきる事は決して無い。
───尊いようで、大した事はあんまりないような、夏の一幕。
【固有スキル】
エアリーアデプト:A
大気の魔術や空中での戦闘に長けている。
また、幾重にも重なる空気の層の屈折率を変えることで、それらを纏った自身の姿を透明化し、アサシンめいた不可視の奇襲も可能。
ビーチビースト:B
本来ならば寒い山岳地帯にいるはずの魔物が海辺に降りてきたならば、当然衆目を集め、更には集団パニックを引き起こす危険がある。
コールオブカニバリズム:C
人肉を好みやすくなる、理の外の危険な呼び声。
更には大気を司るとある邪神の加護も降りかかってしまう。
ただし、バーサーカーは「夏の約束」のスキル効果により、呑まれる事はない為ランクは高くならない。>>537
【宝具】
『雪風に乗りて歩むもの(かぜにのりてあゆむもの)』
※宝具名は仮のものです!
ランク: 種別: 対人宝具 レンジ: 最大捕捉:1人
『雪風』と書いて「かぜ」と読む。
獲物に向かい、猛烈な吹雪を引き起こしながら突進し捕獲、そして風に巻き上げて遥か上空へと急上昇し、そのまま獲物を地表に叩きつける必殺技。
たとえ運良く生き延びても、バーサーカー自身が発する冷気と高高度の冷気によって身体が異常なほど凍てつき、地上の温かさに耐えられずにやがて息絶える。
【解説】
───ウェンディゴ。
北米大陸における先住民族たちの間に伝わる、冬の精霊の名称。
その姿は伝承や作品によって様々であり、鹿のような姿の怪異や、巨人や雪男らしき人型とされている。
人に姿を見せない術を心得ていて、1人で旅をする旅人の背後に忍び寄り、ウェンディゴの不可視の嫌がらせ(ついてくる気配だけがする、不気味な声が聞こえる等)に耐え切れなくなるまで後を付け狙うという。
更にごく一部の先住民族たちの中では、精神障害としてこの魔物の名が使われている。
「ウェンディゴ症候群」と言って、この精神障害に罹患した人間は普通の食事を拒み、人間らしい日常生活ができなくなり、『自分はウェンディゴに憑依されていて、最終的には人食いの化物になってしまうのではないか』という強迫観念に囚われる。>>538
……あるいは、とある近代の神話においてウェンディゴは、大気を司る邪神を崇拝している、凶暴な奉仕種族と位置付けられている。
───何故、雪女がこのような霊基になったのか?
これは仮説だが、「雪女とウェンディゴの存在が似ている」点と「よく側にいたとあるフォーリナーの影響力」が悪しき方向に噛み合ってしまったからではないか、と思われる。
思考は凶暴ながら単純明快になってしまった、野性味溢れるバーサーカー。
夏の暑さに不機嫌になり、縄張りに勝手に入る人間に不機嫌になり、取り敢えず暴れる系モンスター。
人肉を好みがちになってるが、代わりに血の滴るレアな肉でもOKな肉食系女子。
回避や自己強化を得意とする、人間特攻アタッカーなバーサーカー。
以上となりまする。>>543
グロシーンで暗転ドーンしそう……。スマホなので確実に返さなきゃなヤツだけでも……。
>>488
>王威遂行(コミュニケーション)に関しては初対面かつ素性が不明なので使用しなかった
あ、やはり?実際ちょっとピリピリしてても「名乗れー」言われたら応じるぐらいの礼節はあるでしょう
>>489
>今回のバースデーは教室メンバーをメインに
まぁそこは自分が刹那入りの名無し教室SS書いてない、辺りも影響してるでしょうし……。しゃーないしゃーない
>>525
確認!ちょっとビックリ魔王様。でもパラスちゃんの決意を推察して「いえーい勇士サイコー!」するだろうから厄介だねコイツ。
>>546
私はOK。でもペレス島の今後に関する流れはほぼ忘れてるので、そこら辺のおさらいはしたい(殺陣営vs漆黒の幽鎧みたいな話があったのは覚えてる)>>550
了解しました。
お二人とも返答を貰えたのでペレス最終章の出だしを投下します。>>550
亜種聖杯戦争まで…!?
あ、モートンは普通に受けとります
「所詮庶民の礼品など……」的な悪態をつきながら受け取ります、大事にします
卒業込みでの話となると無自覚にうるっときてるかも何となしに書いてみました。
己の手にある聖遺物────サーヴァントを召喚する為の触媒を魔方陣(サークル)に供え、魔術回路を励起させる。
「────素に銀と鉄、礎に石と契約の大公。手向ける色は“青”」
時計塔より譲り受けた聖遺物は『ベルセルクのマントの切れ端』。誰の、どのベルセルクかは不明であり、故にベルセルクの誉を持ったいずれかの英霊が召喚される。
ランダムとはいえ、ベルセルクであるなら如何なる英雄であろうとも強力なのは間違いない。
「降り立つ風には壁を。四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ」
魔方陣が反応し、魔力の奔流が周囲のマナを巻き込んで渦巻いていく。
聖杯戦争。かつての英雄を召喚し、使い魔として使役して万能の願望機を巡る儀式という名の殺し合い。
まるでヴァルハラで行われる勇者(エインヘリャル)同士の闘争だ。そんな戦いに関われるのだから、先祖の血が騒ぐというもの。
「閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。繰り返すつどに五度。ただ、満たされる刻を破却する」
何が召喚される? ベルセルクの逸話、異名を持つ英雄は数知れず。
例を挙げるならヴォルスンガ一族の偉大なるシグムンドと狼頭のシンフィヨトリ。ティルヴィングを振るったアンガンチュールも該当するだろう。
しかし個人的な希望を吐露するのであれば、デンマークにおける伝説のフロールヴ・クラキと十二人のベルセルクの誰かが望ましい。>>554
「────告げる。汝の身は我が元に。我が命運は汝の剣に。聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ」
彼の王と、王に仕えし十二人のベルセルクは最後の時まで忠義の殉じ、その高潔な魂に相応しい最期を迎えた。
地元贔屓かもしれない。だが、それの何が悪い。
自国の英雄を讃え、その伝説からひたすら薫陶を受けて何の間違いがあるというのだ。
「誓いを此処に。我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者」
魔方陣(サークル)の輝きが極限を迎え、その膨大な魔力の奔流により強大な何かが現世に降臨しようとする。
「汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ────!」
最後まで唱えられたある種の禱り。最大限まで加速した魔力の渦巻きにより、風の稲妻が織りなす眩い光の中から“ソレ”は現れる。
空間を支配する重圧感。人間という存在が矮小であると嫌でも理解させられる感覚。
現れ出でる
嗚呼、これこそが偉業を成し、人類史という記録帯に刻まれた英霊。
「問おう。卿が俺を召喚したマスターか」>>555
毛皮のフードに隠された薄い紅色の髪、黒と金の鎧を纏い、身の丈以上の黄金の剣を軽々と手に持つ凛烈な姿。
肌を刺激する強烈なまでの、上位存在としての圧倒的な気配に彼は────ウルワーグ・ストーキズは昂揚のあまり哄笑を響き渡らせた。
英雄が、勇者が、自身が求めて止まなかった戦士の中の戦士が今、目の前で炯々とした双眸でこちらを見ている。
この昂奮で笑わない訳はなかった。
「応ともよ! 俺がアンタのマスターだ。偉大なる先達の戦士よ、名を聞きたい」
「……随分と変わり種のマスターだな。俺を召喚したからには魔術師な筈だが……どこか直情的に感じる」
「直情で結構! ヴァイキングを名乗る俺にとっては褒め言葉だ」
「ほう、ヴァイキングか。つまり同郷と考えても良さそうだ。では同郷のよしみを込めて我が真名を教えよう。────俺はヒャルティ・フグプルーズ。デーンの王たるフロールヴ王に仕えしベルセルクが一人」
英霊ヒャルティ・フグプルーズ。デンマークにおける伝説的な王フロールヴ・クラキに仕えた十二人のベルセルクの一人。
その名は『高貴』を意味し、誇り高きヴァイキングを名乗るウルワーグにとっては最高の相方を引き当てたと言えるだろう。
実力的にも無論申し分なく、おそらく彼の名高い円卓に騎士、シャルルマーニュ十二勇士に匹敵する強さを持ち合わせている。
そんなサーヴァントを召喚できたのには歓喜の念が絶えない……のだが、一つだけ気になる事物があった。
「なあセイバーよ……ひょっとしてアンタ、女か?」
刹那、ウルワーグは吹き飛んだ。
女だからといって嘗めると死ぬぞ、という脅しを鼓膜の奥深くに刻み込んで────。ウルワーグ・ストーキズ(Ulwarg Storkis)
身長:190cm 体重:98kg
国籍:デンマーク
所属:フリーランス
魔術系統:全体基礎・降霊術
魔術属性:火・風
魔術回路:質:A+/量: B+編成:正常
令呪の位置:右手
【解説】
デンマークの魔術師の家系であるストーキズ家の当主。
元々の家系の時系列を遡ると、かつてヴァイキングであったとされる。
【人物】
剃り込みを入れた紅い髪を後ろに纏めた筋骨隆々の男性。非常に強面で、どこか獰猛な狼を思い起こさせる。
しかしながら性格は直情的で朗らかな好漢。常に笑顔を忘れないが、その笑顔が威嚇に似ているとも。
ヴァイキングを自称しており、常日頃から己の肉体に負荷をかけ、戦士たらんと苦行を課している。
そんな風貌と威圧感から怖がれる事も多々ある。
ワイルドなヴァイキングではあるが、魔術師としての研鑽もしっかりと行っているインテリマッチョ。実は研究する時は眼鏡をかける。
時折、息抜きと称して自身のヴァイキングさを見せつける為にSNSで動画投稿も行っており、現代のヴァイキングとしてバズってる。>>557
【能力】
全体基礎化で身につけた基礎的な身体能力を向上させる魔術を応用し、火の二時的な特性である「上昇」と「成長」を用いて体内の血流を飛躍的に加速させ、肉体の速度・筋力等の能力を更に向上させた。
ストーキズ家の魔術系統は降霊術であり、ウルワーグはある種の概念を降霊させて物体に定着させる。これにより自身の得物である斧に『切断』と『粉砕』の概念を定着させ、武器としての性能を底上げする。また、ウルワーグが愛用している狼の毛皮コートにも『堅牢』の概念がついている。
戦闘では見た目通りの脳筋。力こそパワー!
根源に至る手立てとしては、船に『ヴァルハラへ連れて行く船』の概念を定着させる事で、世界の境界線を超えようとしている。>>562
やっぱり英霊側も明るい性格が多いせいか好漢なキャラのが組みやすいんですよね。余計な確執生みそうにないし。>>568
>面白いからアリです
やったぜ。
やはり脳筋は最強。お前も脳筋にならないか?>>573
ひゅー!やったぜ〜
理屈をこねくり回してもいいのですが、純粋な「暴」もまた良いものですわ〜>>579
……ならばやりましょう!やってやりますよ!
捻りも照れ隠しも抜きの全力右ストレートでスク水やってやりますよ!https://fatetv1830.wiki.fc2.com/wiki/マキナ・ブリシサン・シスタール
荒屋敷まきなを改訂しました~(具体的には荒屋敷うきな、まきなを合体させたような感じ)
理由としては「うきなってやった事に対して釣り合ってなくない?」「まきなの魔術とシスタールの魔術で動線が合ってないんだよな~」とか色々あり>>582
ブルートゥース(青歯王)で有名な王様もハーラル1世ですしねぇ。>>587
ヤッター!ありがとうございます!
もちろん時間がたぁっぷりあるときに!最近かったゲームの評価がなんか悪めらしくて寂しみ……。
>>548
なるほど……じゃあアサシン陣営としてはとりあえずぺレス島が浮上してる事に関するSS投下すればいいのかな?
>ランサーの護りについてどうするかは悩み中
んじゃアサシンvs鎧の際にサタンの雷撃なり嵐ブッパが飛鳥ちゃんの方までガッツリ被害いってそれで発動、とかですかね?
>>559
ストレートで分かりやすく、気持ちの良い魔術師さんだ。どんな聖杯戦争でも一定の活躍してくれそう
>>593
>ディヴィ・ジョーンズの監獄がある
デイヴィくん起用したいならとりあえず私としては提供OKです。看守できるからあの子……。
クッチーに薄手の黒手袋を、刹那にジャック・オ・ランタンやスマイルピエロの意匠があるコンタクトさせてぇ!クッチーは偶に手が家族の血で血塗れになってる幻覚見てそうだし、刹那は眼帯ではないカジュアルな眼封じを兼ねてお洒落してそうだから!>>599
そうですね。
そこからどんどん私も繋げていくので。間に合った…!今日という日に…!
ではでは水着エウラリアをダブルでいきまーす!【クラス】アルターエゴ
【真名】聖エウラリア & エウラリア[オルタ]
【性別】女性
【身長・体重】143cm・39kg
【肌色】白色【髪色】銀髪【瞳色】碧眼
【外見・容姿】
【第一再臨】二人そろってラフなシャツの下に直接スクール水着を身につけた下着の代わりに水着スタイル。着替えを面倒くさがる横着な姿も濡れてしまえばもちろん透ける。
【第二再臨】王道スク水スタイル。エウラリアは紺色でオルタは白色。さらに反転verと紺お揃いverと白色お揃いverの三種の霊衣を加えた計四種から選べる。
【第三再臨】ひとつの大きな浮き輪に二人がすっぽり収まった相乗りスタイル。十三鏡面が変化したこのビッグサイズ浮き輪は両サイドにしっかり取っ手がついている。
【地域】スペイン
【年代】3~4世紀
【属性】秩序・夏 & 混沌・夏
【ステータス】筋力:E 耐久:C 敏捷:A+ 魔力:C 幸運:EX 宝具:E~A+++>>602
【クラス別スキル】
単独行動(迷子):A
二人一組のサーヴァントであっても離れて行動できるようになる。目的地からズレた横道がとてもとても気になったり光るもの飛んでるものにふらふらと引きよせられるようにもなる。
一瞬でも目を離せば消えてしまう行動力を発揮するようになるが特に敏捷ステータスに影響したりはしない。
海山二元論:E
普段よりちょっとだけお互いがケンカしやすくなるスキル。いらない。たぶん狂化スキルに似ている。
二人で一つ。一つで二人。けれども交わらぬ方向性。
どちらが善か。どちらが悪か。どちらが白か。どちらが黒か。
ハッキリさせなきゃ収まりつかない対立構造。これだけは決めなきゃならない永遠の問いかけ。
「夏休みあそびに行くならどこがいい?」
「海!」「山!」
───さぁ、夏休みを始めよう。>>603
【固有スキル】
鏡合わせの可能性:A
宝具によって獲得した"13枚目の合わせ鏡"に由来するスキル。
聖エウラリアとエウラリア[オルタ]、鏡合わせの二人が繰り出すコンビネーション能力を飛躍的に高める。
戦闘時の瞬間的思考。外付けで獲得した装備。ラジオ体操のための早めの目覚まし。奪い合う運命にあるおやつ。夏休みの宿題。ありとあらゆるものを共有して解決を目指す。
サマー・バケーション・ラストデイ:C+
夏の幕引きを果たすためのスキル。敏捷ステータスに大幅なプラス補正。
溜めに溜め込んだツケ払い。お前がやらねば誰がやる。だからコツコツやりなさいとあれほど。そんなことより見せてくんない? いいから駆け抜けるんだラストデイ。
朝日が昇りきるまでは夏休みなんだから。
四月(×2)の愚者たち:E+
エウラリア[オルタ]もといエイプリル・フールとしての性質が伝播したスキル。
ついつい海か山かと対立してしまう二人だったが、本音を言えば海にも山にも行きたい。だって夏休みなんだもん。
でもでもだけどそんなこと言えるはずがない。いまさら「やっぱりどっちも」なんて言いだすのはなんだかまけたみたいでイヤすぎる。向こうから言ってくるまではぜっっったいにみとめない!
……というノリでなんとなーく本心が言いづらくなってしまう。一種の精神汚染スキルとして機能する。>>604
【宝具】
『夏・忌むべき数字(08/31)』
ランク:E~A+++ 種別:対人宝具 レンジ:1人 最大捕捉:1人 → 2人
ただの13歳の少女は、語り継がれる内に忌まわしき数字を刻まれた。自身に対する対人宝具。
とある事情により本宝具はエウラリア[オルタ]との共同霊基により発現したもの。
元の性質は失われておらず13の数字に由来する力を獲得している。今回のサマーverでは"13枚目の合わせ鏡"がベースとなった。
聖エウラリアとエウラリア[オルタ]。並べれば双子にも似た両者から鏡という要素が選択された。……そして、13という数字が鏡によって反転された瞬間、それは夏を帯びる。
13から、31へ。
それは夏に幕引くラストデイ。古今東西の少年少女が忌むべき数字。蝉の時雨が止むまで駆け抜けるが夏休み。
ここにッ。聖エウラリアとエウラリア[オルタ]は合わせ鏡であると同時に『夏休み』を象徴する水着サーヴァントとなった……!
【Weapon】
『十三鏡面・自由研究』
ランク:C- 種別:対人宝具 レンジ:1~2 最大捕捉:2人
夏の霊基として獲得した宝具にして武装にして二人いっしょに入れる大きな浮き輪。
自由研究の名を冠したこの宝具は『なんでもやってみよう』の精神性でありとあらゆる可能性を二人のエウラリアへ授ける。カブトムシを狙うなら虫取り網を。フィィィィッシュするなら釣り竿を。宿題をするなら中身が充実した筆箱を。ゾンビが向かってくるなら立ち向かうための拳銃を。いろんな便利道具とそれを扱うための汎用スキルを授けてくれる。
同時使用可能数は鏡にならって13……から普段使いする浮き輪で-1して12となる。これを二人で分け合うのでひとりにつき六つの便利道具を同時に使える。ぜったいに多い。使いきれない。それはまるで出発前夜に詰め込みすぎたリュックサックの中身のように。
さりとて元が鏡である以上は反転もするし反射もする。お目当ての道具がねらったとおりに出てくる確率は驚異の三割以下。手当たり次第に引っぱり出すしかない。ぽいぽいぽぽいとばらまくのみ。どこかで見かけた気がする光景は、ぶっちゃけてしまえば劇場版仕様の四次元ポケットである。>>605
【解説】
今年もまた夏がきた。夏休みが始まるのだ。
水際の乙女のカリュプソーもこの機会にどこかへ連れていってくれるという。これは千載一遇の大チャンスと聖エウラリアは立ち上がった。とりあえず行動あるのみと走りだした。勢いにまかせて、四月の愚者を標榜しながら遠慮がちにしている自分のそっくりさんの手を取った。
なになになんなのどこ行くのせめて説明してという抗議の声を一旦わきにおいて、カリュプソーの前まで連れていき、言った。
「おそろいの水着でおねがいします!」「はずかしいから違うやつにして!」
これにはカリュプソーもにっこり。一も二もなく快諾。"おそろい"と"違うやつ"の両オーダーを満たせる色違いのスク水を採用。
こうして出来上がっのが二人で一人のスク水合体サーヴァント、聖エウラリア&エウラリア・オルタである。
水着霊基の成立にあたってキーとなったのは鏡ないし反転の性質である。
二人と、鏡合わせ。ここに夏休みの要素が加えられたことで聖エウラリアとエウラリア・オルタはことあるごとに『夏といえば?』のささいな派閥争いをすることが宿命づけられた。
Q.「夏休みあそびに行くならどこがいい?」 A.「海!」「山!」
Q.「夏休みの宿題はいつ終わらせるかな?」 A.「毎日コツコツやります」「最終日にまとめてやります」
Q.「夏休みのおでかけはだれと行きたい?」 A.「みんなと!」「恋人…とか…」「お相手いないでしょう!?」「うっ、うるさぁーい!」
そんなこんな感じにて。たまーに心にもないことを口走りながらしばしばぶつかり合うのが今夏のダブル・エウラリア
ときにケンカし、ときに笑い合い、ときにやっぱりケンカする。夏休み満喫学生ちっくなコンビネーションを炸裂させながら二人は夏を謳歌する。
けたたましいリアクション枠となることも知らずに……!>>606
【人物像】
属性・夏の影響により普段よりもお互いに年齢相応な振る舞いが多い。
エウラリアは我慢・節制をいつもより控えめに。オルタは素直・欲望がいつもより顔を出すようになる。
結果として衝突する回数が増えてしまったのだがこれもまた夏の魔物のせいだろう。それは違う? じゃあ違うかもね。違うかもしれないけど、聖エウラリアは夏のせいにしてなんとかオルタを連れ出したかった。
負い目か引け目かその両方か。再召喚された今も一滴の影を落とす四月の愚者に、もっと自由にふるまってほしかった。だからこの夏の機会を"利用"しようと考えたのだった。
……という聖女のかわいらしい悪だくみを理解したうえで、あえてオルタはそれに乗っかって夏へと飛び込んだ。
エイプリルフールならば午後を待つまでもなく露見しそうな拙い嘘も、今は八月なのだから見逃されるべきであろうと。
エウラリアはオルタが自分をもっと出せるようにと慣れないケンカをふっかけて、そしてオルタはそんなエウラリアの目論見に乗っかってやっているのだと自分に言い聞かせながら無自覚な照れ隠しをして。
そのケンカがお互いにとって精一杯のコミュニケーションだと理解したまわりの大人たちはあたたかーく見守るのだった。
【一人称】わたし・私 【二人称】あなた・あなた 【三人称】あの方・あの人>>607
【セリフ例】
「というわけで今年のわたしたちは!」「二人一組で参加させてもらいます……って本当にこれでやるの?」「もちろんです! もう夏休みは始まってますからね!」「ま、そう言うなら終わるまで付き合いますけれども」
「この水着はカリュプソーさんに作ってもらいました! オルタとおそろいです!」「おそろいじゃない、絶対おそろいじゃない、ちゃんと違うやつって私は言いましたからね!」「そんなこと言いながらちゃっかり着てるくせに!」「せっかくの贈り物を無視できるわけないでしょう!?」
「なんでホラースポットですか! みんないるなら遊園地一択でしょう!」「夏だからに決まってるでしょ! 遊園地なんて、その、二人きりで行くところじゃない!」「あーっよからぬこと! よからぬこと考えてますー!!」
「あれでもないこれでもない(ポイポイポイ)」「これでもないあれでもない(ポイポイポイ)」「もうオルタ! オバケに虫取り網なんて使えるわけありますか!」「そっちこそ! ゾンビにお札出してどうしようっての!」
「ひぃぇえええええ!!」「イヤァアアアアア!!」「「ぎゃぁあああぁああああ!!!」」
サルダナパールに対して
「あの方も来られているのですか?」「あの人がいるならロクなことないでしょうね」「そ、そんなことは無いんじゃないかと……」「本当に最後まで言いきれる?」「…………」
カリュプソーに対して
「本っ当に、水着ありがとうございます! 大事にしますね!」「感謝はします、けど、違うやつって言ったじゃない!」「こら、色は違うでしょうが!」「色だけじゃないの!」
アッシュールバニパル
「あの人もなにかやってるみたいだけど……絶対コレ裏があるでしょう」「あっ、まーたそうやって人のことを嘘だなんだとうたがって」「誰かさんみたいになんでもバカ正直に信じないからね」「あー言った! 言いましたねー!?」>>608
ブロッケンに対して
「ほうらほら! ごらんなさい! だから海がいいって言ったでしょう! クジラさんですよクジラさん! おっきい!」「いやクジラっていうか……え、あなたクジラに見えてるの?」「え? クジラじゃ……」「え? 本当にクジラ……?」「「えぇ……?」」
盛夏・三遊に対して
「……浴衣でもよかったと思うのよね」「水着そのものに文句が!?」「だって水着って海にいくって言ってるようなものじゃない?」「や、山にだって川とかあるでしょうに!」
嫦娥に対して
「ふわぁ……」「ほわぁ……」「「オトナだぁ……」」「な、なによ、私だってあのくらい……」「むっ、ムリです、ムリムリ!」
【製作者】黒鹿ファン>>615
(わかりそうでギリギリわからない)
でもおごってあげたら大喜びで食べてそうですね19時20分頃に>>442の続きをあげますわ〜
「うぎゃーーーっ!!わたくし、忘失してますわーーー!!」
少女の絶叫がホテルのスイートルームに木霊する。
その記憶喪失でありながらここまで自己主張の強い少女の叫びにヴィクトルは頭を抱えた。
「……少し、落ち着け」
「これで落ち着いていられますか!こちとら記憶喪失ですのよ!」
軽く注意してみるが、少女の動揺が収まる様子は無い。
ヴィクトルは軽く溜息を吐いてから、意を決して着用していた医療用マスクを外し、自らの声に魔力を乗せる。
「はぁ、まず『落チ着け。】」
「────────ッ!?」
先程と変わらぬ文言だと言うのに、ヴィクトルからその言葉が発せられると少女は先程までの喧騒が嘘のように口を噤むんでしまう。
「……あ、あなた! いったい何をしたんですの?」
「言っただろう、王(オレ)は魔術師だと」>>621
ヴィクトル自身が告げた通り、彼がノルを従わせ、沈黙させたのは自身の言葉に込めた魔術によるものだった。
自身を生まれながらの王の器であると自認するヴィクトル、彼の使用する魔術もまた「王」という概念に由来するモノであった。
王権魔術(ゴッズ・マンデート)。王権神授説に基づき、王の持つ様々な特権に神秘を見出した魔術。
ヴィクトルが少女に使用した魔術は彼が『王威遂行(コミュニケーション)』と呼ぶ王権魔術の一種である。
声による人体支配。王が持つ人を統べる力の具現たる絶対命令権。
魔力を乗せた言葉で只人を従える術を以て、少女を大人しくさせたのだ。
しかし、ヴィクトルがわざわざ自身の魔術を解放した理由はそれだけではない。
(ふむ……『王威遂行』が通用する、抵抗(レジスト)もされんという事実と先刻の反応を見るに魔術には通じていない、あるいは記憶と共に喪失していると見るべきだな)
魔術行使による少女に対する分析。元より目的はそれだった。
少女を黙らせて冷静に考える余裕を確保し、同時に相手の魔術への理解度を測る。
初めて見た際の……魔術の要素を感じさせる異様さからすると拍子抜けするほどアッサリと支配された事には驚いたが、ヴィクトルにとってそれは好都合だった。
「手始めに、お前の身体に直接聞く───お前は何者だ? 『答えロ。】」
「────……。」
ヴィクトルがまた、魔術を用いた独特な波長の声で語りかけると、少女はまるでトランス状態に陥ったかのように、意識を保ったまま反応が虚ろになっていく。>>622
『王威遂行』による強制尋問。もとより彼女の素性の特定を目的としていたヴィクトルが用意した方策のひとつ。
本人の知覚にはなくても肉体が覚えている記憶を、魔術の命令によって強引に引きずり出す。
人体を声紋で支配するという『王威遂行』本来の使用方法とは些か異なるが、記憶喪失者に対応するにはこの使い方が相応しい。
術をかけられた少女は「うっ……」と呻いてから命令に従い、言葉を絞り出した。
「……ノ、ル」
「ノル……? それが貴様の名前か? 『続ケロ。】」
初めて『ノル』という自身に纏わる情報を吐き出した少女の様子に手応えを感じるヴィクトル。
しかし、少女……ノルは続くヴィクトルの質問に否定も肯定もせず、話を続けろという命令に対しても沈黙を貫くばかりだった……。>>623
─────────
「それで、結局わかったのは名前だけでしたの?」
「そうだが……なぜ貴様はそんなにも偉そうな態度で皇帝(わたし)の話を聞けるんだ?」
まるで他人事のように、ノルはヴィクトルから事の経緯を聞いていた。
「それにしてもノル……ふふっ、高貴なわたくしに相応しい洗練とした名前ではなくて? いえ、でも少し短すぎますわね……何かこう、異名や肩書きがあった方が……」
結局、『王威遂行』による命令を受けてもノルが新たな情報を口に出す機会は訪れなかった。
それは肉体に紐づいたモノすら欠落するほどの重度な症状なのか、あるいは────。
ともあれ、王権魔術によるノルの真相を探るアプローチは失敗に終わった。
王を自称するヴィクトルとしては受け入れ難い結果になったが、限界を見極めることもまた王に必要な素養である。
ヴィクトルは自身の魔術を用いたノルに対する詮索を打ち切る判断をした。
ノルの素性を調べられなかった以上、もはやこの件とは無縁とも言えるヴィクトルだったが……
「それで、今度はわたくしを連れ出して……どうするつもりですの?」>>624
ヴィクトルはノルと別れることはなく、自らに同行させていた。
ノルの発見者に対しては彼女について「デュランベルジェ一族の末席」であると説明し(いつわっ)て彼女の身柄を引き受けた。
元々、記憶喪失で自身の出自も分からないノルを引き取ることは容易であったが、無辜の民を欺くことは王であるヴィクトルには苦い選択だった。
だが、明らかに魔術が絡んでいるノルの存在を放置し、民草に押し付ける方がデュランベルジェの魔術師として看過できることではなかった。
故に彼らを騙してまでノルのことを引き受けたヴィクトルだったが、当のノル本人は怪訝そうな顔をした。
ヴィクトルのアプローチは失敗に終わった上に、気位が高いノルは彼の魔術で支配されたことを快く思ってはいなかった。
そして、ヴィクトル自身に打つ手がないのもまた事実である。
故に、ヴィクトルが出した方針は……
「確かに、いずれ万物の王となる皇帝(わたし)だが今回は手詰まりだ……だから、場所を変える」
「なっ!? さっきは方角が悪かったからうまくいかなかった……とでも言う気ですの!? そんな言い訳のために振り回されたくはありませんわーっ!」
烈火の如き憤りをぶつけるノルにヴィクトルは×(バツ)印がついた札を突きつける。
「不正解、だ。この王(オレ)でも手詰まりだと言ったろう? それは方角だの運勢だので片付く問題ではない。故に根本的な方法を変えるために移動する」
「つまり……どういうことですの?」
ノルは頭に?を浮かべて質問すると、ヴィクトルはたっぷりと勿体ぶってから返答する。>>625
「王(オレ)以外の魔術師を頼る。幸い、この手の神秘の解析を得意とする者とは交流があるからな」
「まさかの他人任せですわーーっ!」
「他者を使うのも王の在り方の一つだろう」
「物は言いようでしてよーーっ!」
そんなやりとりを繰り広げつつも、他に行く宛もないノルは渋々ながらヴィクトルに同行することとなった。
「目的地は英国(イングランド)だ。ここからは船での移動になる」
「う゛ぇ゛っ!?」
ヴィクトルがそれとなく伝えると、ノルは淑女にあるまじき呻き声を上げた。
記憶喪失の影響か、それとも素の性格ゆえか、外見年齢以上に幼げなノルならば
旅行めいた遠距離移動にはむしろテンションを上げそうだと思っていたヴィクトルはその反応を少し意外に思った。
渡英する以上は自然と船か飛行機を使う必要があるが、ヴィクトル自身は飛行機での移動にいい思い出がないため、自然と海路を選択していた。
とはいえ、発見時の様子からノルは海を漂流したモノと思われるし、それを想起させる船での移動は少しばかり気遣いを欠いていたかもしれない。
そう思い直したヴィクトルはノルに再度問いかける。>>626
「船での移動は怖いか? ならば、ここは仕方ないが王(オレ)が折れて飛行機で……」
態度こそ尊大ではあるが、間違いなくヴィクトルなりに気を遣った提案であった。
「わたくしが、怖がっている……と? 舐められたものですわね。 べ、別に、船なんて怖くありませんことよ……!」
しかし、気位が高いノルはその提案を素直に呑むことなど出来なかった。
あからさまな強がりであったが、これは気を遣う方が失礼だろうとノルの意を汲み、ヴィクトルは「そうか」とだけ応えてから船での移動を選択した。
「───ORORORORORO!!! 」
その船旅にて、盛大な船酔いをかますノルの姿に、ヴィクトルは自身の選択を後悔した。もちろん、ノル自身も。「理想郷(私)が現界していられるのもあとほんの少し。だから最後に、ちょっとだけ話をしよう」
結局のところ、いつものノリだった。研究資金を稼ぐための依頼として亜種聖杯戦争に出ることを引き受けた。それを面白がったシウンが憑いてきて。そしてアーチャー…アルカスを召喚した。少ない魔力をどうやりくりするのかとても頭を悩ませて。時に逃げて、時に語らって、時に全力で戦って。
そうしていると、この亜種聖杯戦争は聖杯のオーバーヒートによる自壊という結果で終わることとなった。当たり前だ、亜種聖杯戦争がまともに進む例の方が少ない。仮にまともに進んだとして、願望機としての役割を果たせられるものもどれだけあるだろうか。冬木の聖杯戦争でない限り大体はそういうものだ。だからこれで最後。この聖杯戦争の勝者は決まらず、アーチャーは消えていく。これはその最後のひとときだ。
「シウン。理想郷(私)がお願いした儀式の手筈は整えてくれただろうか」
「ええ、もちろん。ここら一帯を私の呪詛で汚染しました。この土地を通じて、私はあなたに魔力を供給してあげられる。クラッフの魔力じゃあなたの宝具…固有結界は展開できないから」
「悪かったな魔力量がカスで」
「うん、アンタが悪いのよ魔力量がカスだから」
「人の死に目に喧嘩しないでおくれ。見せたいものがあるんだからもっとワクワクしながらこっちを見てよね」
クマ耳をピコピコと動かしながら、アーチャーは苦笑いしてこちらを戒める。この中では誰よりも幼いのに、誰よりも成熟している。その聡明さに何度も助けられたものだ。いがみ合いの仲裁をしてもらわなければ、とっくに自分たちは自滅していただろうから。一貫してこちらを導く立場にあったアーチャーが、最後に固有結界を発動してでも教えたいものがあるという。とても無欲であったアーチャーがシウンに無理を言ってまで頼み込んだものなのだから、きっととても重たいものなのだろう。
「“遠く見据える理想郷(アルカディア)”。これが、いずれ人類が辿る未来だ」
「……SFみたい」
「魔術の魔の字もないじゃん」近未来都市。あるいは遥か未来の世界。SFの描写として表現されるそれそのものが、アーチャーの心象風景を形作っていた。これはアーチャーが生前、見通した遥か未来の光景を心に焼き付けたもの。いつか訪れる可能性のある人類史の有り様だった。そこに“神秘”はない。神もいない。人の時代そのものが表れているかのような、そんな世界だった。魔術師として、こんな世界を見ると思わず凹んでしまう。
「これを見てそう捉えるのは簡単だ。けれど理想郷(私)は別の可能性を貴方たちに提示したい。たとえばマスター。貴方は技術と魔術を組み合わせたアプローチが強みだろう。神秘とは何たるかを知り、科学とは何かを知る。そのどちらの本質も見抜き、リソースを余す事なく使い切る。いいかい?これは簡単なことだ。貴方は科学を“もっと巧く”使えるはずだ。魔術に関しては誰に教導される必要もないだろう。極められるところはもっと別にある」
「……クラッフ、はね」
「違うよシウン。私が視えた未来では、人類が成長したからこそ、そのリソースを魔術に使い根源へ至ったものがいた。そもそも、貴方の魔術は人の想いと共にあるものだ。人が人である限り、それは決して尽きることはない。貴方の魔術は人に寄り添い、人から置いていかれることはない。それに、内側で完結する呪術としての側面もある。普通の西洋魔術と比べて維持はしやすいはずさ。貴方や後代の魔術回路を鍛え続ければ、きっとね」
「アーチャーは、魔術も科学と同じように受け入れているのか?」
「神代の魔術ならば。それは神が介在するものであり、理想郷(私)は望まない。けれど…西暦以降の魔術は人の知恵により創り上げられたものだ。目減りする神秘と共に衰退してはいくが、確かな人の力そのものだよ。だから理想郷(私)は応援する。貴方たちを応援する」
人の夢を愛した。人の力、人の意志のみで創り上げた理想郷を愛した。神との決別を胸に抱き、いつかの果てに人と歩むことを望んで、己の超人性を捨て去った。それがアルカディアの王、アルカス。穏やかでみんなが笑っている。そんな世界を目指すアーチャーは、人として探究を諦めない二人を祝福した。固有結界も、アーチャーの身体も消えかけるその最後。アーチャーはまた、くしゃりと苦笑いを浮かべて。
「それに貴方たち、ふたりともとっても負けず嫌いだろう?」
「「それはそう」」長いのであとはtelegraph(リンク飛べば読めるやつ)で
https://telegra.ph/%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%95%E3%83%95%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%81%AE%E5%8D%92%E6%A5%AD-09-01
もしくはwikiページからもどうぞ
https://fatetv1830.wiki.fc2.com/wiki/%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%95%E3%83%BB%E3%83%95%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%81%AE%E5%8D%92%E6%A5%ADレージュさんレージュさん、水着雪女さんについて悩んだ結果、私はキャスターverを推そうと思います
イベントに合ってるのはもちろんですが『雪女』というネームバリューで考えればらしいのはこっちだろうと私は思います、ハイ
>>628
ノルお嬢様は見ていて気持ちがいいですわね!
あふれんばかりのパワーを隠しも飾りもせずにふりまくところが大変すてきです
自分の名前良くない?良い…できるのすごいメンタルだと思うのです。絶対それどころじゃないはずなのになぁ…
おろろろまで含めてノルちゃんの基本動作が見えてきた感がありますね
>>629
たまたま良い感じなった部分もいっぱいありますがなんやかんや噛み合うネタが多くて……作ってて気持ちよかったですね
こういうのいっぱいやりたい
>>632
モートンのことを最後まで礼儀を尽くすべき相手だと思ってくれていたのは嬉しいんですが、名無しの教室で学べるものがほぼなかったの本当に申し訳ない…
スキュレカリュー教室で考古学科の講師足りない、みたいな小話がこんなところが繋がってくるとは思いもよらず……そうかぁ、講師としてかぁ…お孫さんともかぁ…そっかぁ…
それにしてもクラッフくんの進路もですが件のホテル行きが決まったらしいシウン先生のことまで含めると、なんだか本格的に次世代の話が水面下にありそうな気が?>>634
むしろその「学べる物がない」ということがクラッフの学生生活や魔術師としての優秀さの掘り下げに大きなファクターとなってるので全然アリですアリ
クラッフがちょうどいいな〜と思ったのでポンと講師にしました。ベルディオールくんを見て「ああ、あの人の孫だなぁ」と思うクラッフはいると思います
まあ色々とね…考えるだけならね…という感じです>>610
双子サーヴァント、いいですよね。文章が華やぐ
「ああ、勘違いさせやすいですが嫦娥は大人なのではなく月にない夏にはしゃぐ子d──」「黙りなさい(目潰しキック)」「阿阿っ」
>>628
ほうほうこれで大英帝国に出航とな
最初なぜキャラシに船酔いが…?と思いましたが!この時のためかー!!
>>632
クラッフくん卒業(時系列進むんだ…)!?スキュレカリュー教室の考古学科の先生だとぅ!?
シウン先生と完全に息が合うタイプのライバルよ
オフェリアのパロディが元だったマキナだが、二つとも過去視の魔眼とか使い辛い。うきなの逆光の魔眼も過去視で同じことできるためキャラが被る。荒屋敷とシスタールという2軸は両立できない。ゆきなの設定変更で立ち位置が変わった、などの理由が…あってぇ…(SS上の変更点は科が変わった程度で済むのでGOでした)
収斂の魔眼はOKですとも~!前にも話したような気がするけどシウンが本来血のつながりが全くないヴィルクレツィアの魔術刻印に適合できる理由として度重なる年数と刻んだ魔術により半ばとてつもない呪物と化した魔術刻印に対して「呪物だから」という理由でシウンの体質により拒否反応を示さないというもの
つまり呪い判定で通した感じ
>>633
なるほど〜!
>>636
学生なら卒業後の進路も必要かもな〜と思いながら書きました、そう言っていただけて嬉しい
>>637
収斂の魔眼についてありがとうございます〜!
時系列は割とあやふやにしてるのでいつ卒業したかも割と自由に決められるのです…シウンとはよく殺し合う仲
なのでクラッフについての教室のあれこれももしお書きになるなら各作者様のご自由に〜
クラッフは考古学科と現代魔術科の領分を担当しながらも他の魔術にも色々知見はあるのでセナもきっと重宝するでしょう
「研究でなくなる分の資金は研究や論文で稼ぎます。私はそれができるので」>>629
生理現象は品性ではどうにもならないよ、レオリオ
>>634
記憶喪失者にとってアイデンティティの確保は重要だから……<名前
キャラシ出来たてなので前回も含めてノルの動きは書き手としても把握しておきたいのでパワー満点で動かしていますわ
>>636
どっちも王様系で互いに遠慮がない&割と面倒見のいいヴィクトルくんとノリがいいノルで楽しくやってます
予測可能回避不可能を地で行くパワー系お嬢様スタイル
>>637
いざ魔術協会のお膝元、神秘の心臓部 ブリテン島へ……!
ノルは元々地に足がついた場所じゃないと不安を覚える(魔術も使えない)ので空路でも大概なんですが、そのうえで船はシンプルに体質の相性悪いという設定ですhttps://telegra.ph/%E3%82%AA%E3%82%B0%E3%83%A0%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%95%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%AD-09-01
オグムンドの改修案です。改修サーヴァントはもうテレグラフで出します。エウラリアちゃんの第一再臨のTシャツどうしましょうか……コマンドTシャツか、普通に女の子らしいちょっと洒落たシャツか。
>>643
ドウシテ………ドウシテ………ミタカッタ…
まぁコレ入れたら長くなりすぎるし一番書きたい事からブレるな…みたいなのは私もいっぱいありますけども…けどもぉ
>>644
こう、2人が並んで寝そべっているイメージの浮き輪ですね。立ってるとそれぞれ別方向に動いてすっ転んでそうで…
肌色のぴっちりした服着てる人見ると「!?」ってなるアレですね。そんなことはぜんぜんまったくまるでかんがえてもおりませんでしたとも
>>645
クラスバーサーカーだけど元々がキャスターなのもあって「狂戦士の肉体も使える魔術師」っぽさがありますね。いうこと聞くかは別として会話も成り立つし…
宝具その分バサカ成分すんごい。こんなの二体を喚ぶだけ喚んでほったらかしって……迷惑!!
>>646
下着代わりにスク水、っていう横着スタイルで考えるとコマンドTシャツがいいと思いますの。透けることまで含めると白いEXアタックのやつがいいと思いますの!
でも下にスク水でなければお洒落シャツも見たかった…!>>654
では可愛くコーディネートしちゃいます。お疲れ様でぇす!!変身遅いね、ゴメンね。
>>633
んじゃとりあえずランサー関連は問題ないとして、アサシン陣営としてはどのレベルまで書いて良いのでしょうか
ペレス島は浮遊して、それに対する反応ぐらいまで、になるのかな?
>>628
ゲロ吐いちゃえてその上ですわ口調なお嬢様はもう大分キャラ的に”強い”のよ。魔術的にも色々はシチュエーションで動けそうだし
ヴィクトルの諸々はまぁ概ね問題ないっす。という自分がサボりがちなマルバツ札も描写してくれて嬉しいです
あとコレはこっちの不手際があるんですが(wikiへの反映忘れ)、強いて言えばヴィクトルの一人称ですかね。今後ヴィクトルが”わたし”を使う時は「皇帝(わたし)」じゃなくて「帝(わたし)」にして欲しいな、というぐらいです
皇帝だと四文字で私(三文字)とズレが出るよな……と以前思ったのが理由で変えてたんですが、wikiの編集忘れてて……。申し訳ない。
しかしヴィクトル、貴方出自不明な子供系生命拾って世話係やるの似合いますね
ルナティックだとジジェも拾ってマナーと魔術の先生やってるし。
地の文的にはヴィクトルの時系列ってルナティックの後かな?それだと多分ジジェと繋がり残ってるだろうから、ノルちゃんとジジェで絡ませても面白そう。破天荒というか我儘というかな姉?と塩対応気味の弟、みたいな関係性になりそうだな……。
そして王威遂行ってそういう使い道もあったのか!というのも新鮮。他作者さんに執筆して貰えるとそういう発見があって面白いですねぇ
つまりヴィクトル、この魔術の”ま”の字も知らないノルちゃんをちゃんとした魔術師出来るまで育てたのかな?
時計塔でなんかあって「保護者の方〜」されたら毎度毎度色々言いつつキッチリ渡英してそうただ、今はネット環境が余りよろしくないので投稿は後ほどに……。
本当にありがとうございます。18時〜19時に、水着雪女の詳細を投下します!
「えぇ、好きよ、貴方のこと。だからこの夏は良いものにしましょう!鳥肌が立つくらいね!!」
「ねぇ坊や、その廃墟に入らないほうが良いわ。───警告はしたわよ?」
雪女(水着)
【CLASS】キャスター
【真名】雪女(「ゆきおんな」では可愛くないと言うことで、本人は「ゆきめ」と名乗っている)
【性別】女性
【身長・体重】163cm ・51kg
【属性】混沌・夏
【ステータス】筋力E 耐久EX 敏捷E 魔力B++ 幸運C 宝具B
【クラス別スキル】
陣地作成(幽):A
昼と夜、日常と怪奇、人と魔、あの世とこの世、……それらを繋ぐ、自身に有利で特異な陣地を作成する。
魔術の才や霊感を持たない一般人ですら尋常ならざる気配に気圧される内部はしかし、容易に足を踏み入れる事が可能である。
……そこから無事戻れるかは保証できないが。
行きはよいよい、帰りはこわい。
形成出来る規模としては陣地作成の”神殿”にあたり、更に敷地内部は雪女が快適な温度に保たれている為、涼しく夏場でも肌寒い。>>665
道具作成:C
古ぼけた御札や呪いの藁人形など、怪談話に出てくるような呪物作成に特化している。
キャスターはこれらを話を盛り上げる為の小道具として活用する。
【固有スキル】
語り手(怪談):A−
『語り手』の亜種スキル。
怪談話をいかに上手に口で語れるかを示すスキル。そして同時に、文章として書き込む巧さも示している。
ランクに「−」がついてしまっているのは、日本出身の雪女は同郷のネタには強くとも、海外のネタはまだ学んでいる最中のため。ついでに英語も習い始めた。
地味に努力家だったりする。
丑三つ刻の華:B
『ビーチフラワー』の亜種スキル。
キャスターが持つ人ならざる美は、人間ならば誰しもが“それに呑まれてはならない”と本能的に畏れる。魔性のカリスマ性である。
味方が魔性に近い存在であるほど士気と攻撃力が上がり、逆に人間に近い存在になるほど士気と防御力が下がる。>>666
存在しないはずの友:B+
『諜報』に似て非なるスキル。
気配を遮断するのではなく、気配そのものを怪異だと感じさせない。
サーヴァントやマスターと対峙しても自ら力を発揮しない限り、無力な人間の女性だと誤認させることが可能。
“小さい頃よく一緒に遊んだはずなのに、周りの誰もに『そんな子は知らない』と否定された記憶の中の少女”。
“肝試しに参加した友人たち、人数を数えたら何故か一人多かった”。
このスキルは怪談によく見られる、そんな恐怖体験を顕している。
恐怖は未だ終らず:A
『戦闘続行』に似て非なるスキル。
決定的な致命傷を受けない限り、キャスターが……否、人々が語り継ぐ恐怖は、───怪奇現象は、作り話は、実体験は、怪談は、いつまでも絶える事はない。
“自分を付け狙っていた怪異を閉じ込めている封印が、最近になり壊されたらしい”。
“怪談の投稿者を引っ越しにまで追い込んだ異常な隣人は、今もまだ、あのアパートに住んでいる”。
このスキルは怪談によく見られる、そんな恐怖体験を顕している。>>667
【宝具】
※宝具名は仮のものです、募集します
『怪々奇譚・真百物語(かいかいきたん・しんひゃくものがたり)』
ランク:B 種別: 対軍宝具 レンジ:1〜20 最大捕捉:50人
───噂をすれば、影がさす。
ならば当の影が噂すれば、何が引き寄せられるのか。
答えは一目瞭然である。
雪女の存在を呼び水に、大量の怪異を呼び寄せ、周囲を攻撃する召喚型の宝具。
たとえ宝具の捕捉範囲内にいない人間でも、瘴気や呪詛に当てられたり、怖ろしいものを見た精神的ショックで何らかのダメージが入る危険性がある。
呼ばれるモノたちは『平家の亡霊』『お岩さん』『化け猫』といった古典的な存在から、『トイレの花子さん』『女幽霊を乗せたタクシー』『ヤマノケ』『コトリバコ』『くねくね』『八尺様』など現代に生まれた怪異まで様々。まさに百鬼夜行。
更には外国のモノも稀に来たりもする。
グローバルだね。>>668
【解説】
『今も伝わる怪談の有名な怪異』としての一面が強調された水着サーヴァント。
魔性や鬼といった人外的属性を持つ味方にバフをかけつつ、弱体化耐性ダウンや強化無効などもできる、やらしいデバッファー。
第一再臨は白いワンピースを来た夏のお嬢さんスタイル、
第二再臨は白と青色が爽やかな水着、
第三再臨は着物と水着が掛け合わさったような幻想的な衣装、
と様変わりする。
この霊基では人間嫌いだが世話焼きなお母さん属性は薄れて、人を無邪気に、そして残酷にいたぶる小悪魔お姉さん属性が増し増しになった。
しかし同時に、『今もなお人々を魅了して止まない怪談を代表する妖/怪談を伝え広める語り手/納涼を楽しむ娯楽』としての矜持も持ち、ぎりぎりのラインで迫りくる恐怖から人間を助けもする。
生きて話を広める生存者がいてこそ、怪談の輝きは増す故に。
(ただし、心霊スポットをわざと踏み荒らすような不届き者は除く)
……そういうわけで、リアクションが面白い人間は脅かし甲斐があるから大好きだったりする!>>656
そうですね。
島だけでなくルーラーも神霊サーヴァントであることも気づいて大丈夫です。>>676
いちおうペレス開催前のすり合わせ時からこれはずっと定期的に言ってはいることですので問題はない…はずだと思いますはい>>663
>本流の使い方ではないとしつつ、肉体と精神で記憶に僅かな乖離があるノルだから活用できたということでひとつ
なるほどな~。そういう解釈色々が見れるのが醍醐味ですよ
>Lunaticでの出来事や時系列と直接的に繋がるかは曖昧……って感じです
ふむ。まぁ今回のSS中で登場させる事はないかもですが、基本的にヴィクトルはルナティック参加者と繋がりはあるって感じか。そこら辺の描写はおまかせ、という風になりそうですねぇ
>>676
そこら辺の設定を言ったら、サタンも別に神霊ではないという事になりますかね?
原理としては『障害』に類する概念がサタンが結び付き、そっから発展してルシファーやその他同一視存在(悪魔や天使、)が” 合 体 ! !”したみたいなサーヴァントだし、サタンって
多分アペプ(エジプトの悪蛇。監獄長が作ってましたな)辺りも習合してそうとか思ってたり。蛇だし、太陽運航の邪魔するしで似てるから
まぁでも堕天使やら魔王とかの集合霊器だから、神霊というのも強ち大外れって訳ではない(掠ってるレベル?)でしょうがとりあえずぺレス島更新。自分なりの〆切は守れた気がする……。しかし同時にあんまりうまく書けてない気もかなりする……。とりあえず確認よろしくお願いします。
ペレス狂陣営投下しましたー
>>683
1000個の内900もオルガマリー喚ぶのに使わされたからなぁ…。
エクストラクラスは結構来てくれたけど。『恐怖を放つ者』
効果:刻印されたカードに恐怖特効状態を付与(20%)&恐怖状態へのクリティカル威力をアップ(20%)
イラスト:キメ顔のホレス・ウォルポールと背後でわちゃわちゃしてる使い魔(ホラー)や猫たち
テキスト:
「ホラーと言えば私、私と言えばホラー!
この根源的情感への限りない探究心と比類なきセンスによって、君の顔に青ざめた馬を走らせてみせよう。
まずは厳選ホラー映画1000本ノック!
次に珠玉ホラー小説写経!
そしてお化け屋敷諸国漫遊(グランドツアー)に───
……どうしたマスター?既に顔が真っ青だぞ?
フッ。やはりまだ若輩者である君に我が恐怖(ホラー)は早すぎたようだね?」
久しぶりに覗かせてもらったらホラーハントなイベントが企画されてた!これは乗るしかない!
ということで⭐︎5コマンドコードに良ければ…という案を提出します〜
概要見るにサルダナパールが元凶のようでね、ふふふ…嫌な予感しかしないネ…だがそれが良い!霊衣ネタとかも妄想しちゃって大丈夫ですかね…?うおぉぉwikiすごい落ちる!ひとまずセシボンを登録しておしまいです…コピペのためにアプリ変えて戻ったらもう落ちてる…
それはそれとしてグランドにうちのサルダナパールや鵺、淡路廃帝が選ばれているのが見えてね、フフ…嬉しいね…自分も埋まったら投下しましょ
>>703
アリウムさんもお久しぶりです〜!
そして拝見しましたがノルさん…とんでもねぇ子ができてる…!王権魔術と屍搾呪にまさかのシナジーが…冒険のあれやこれやを思い出しますね、すごく胸躍ります
と同時にこの真相を知った時のことを考えると…普段元気で溌剌としているだけにノルさんがどうなってしまうのかハラハラしてしまう…事実を知った上で彼女なりの「生き方」が見つけられますように…
王権魔術師の所属についてお話しされていたようですが考案者としては王権魔術─デュランベルジェ家としては「顔の広さ」を売りに法政科、デュランベルジェ家の名前を外した上で王権魔術単品で見るなら「支配」の系譜として呪詛科がベターかな?と
呪詛は外部との連関を強く感じさせる魔術ですし、王権神授説の神授を神からの祝福→呪いと認識することもできるかな…とか
とはいえヴィクトルさんとの出会いのSSを読んだ感じでは彼を後見人?に時計塔に入りそうですし法政科その他学科に属すことになっても不思議ではないな〜という私見
ロウィリナの使用も大丈夫です!屍搾呪周りで絡んでくるのかな、楽しみです〜
>>704
わは〜!ありがとうございますッ!
wikiの方から粗筋も先だって確認させていただきました〜。妙ちきりんでライブ感満載な調子のいいこと言いながら「今度こそ」とか含みがあるのが気になりますわね…と思いつつもサルダナパールのことだからわかんねぇ!とアッシュールバニパル王の御心労を慮りつつ手叩いて笑ってました
はてさてどうなることやら…スキュレカリュー教室の面々に対するセナのコメントをどん
あとwikiの教室ページの教師陣にクラッフの卒業話を追加
https://telegra.ph/%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%AC%E3%82%AB%E3%83%AA%E3%83%A5%E3%83%BC%E6%95%99%E5%AE%A4%E3%82%88%E3%82%8A-09-09
>>702
お久しぶりです〜
天墜聖杯戦争終わりましたのでお時間ある時ぜひ〜夏イベの枠に余裕があるようだったら礼装や霊衣も考えたい……
>>706
ノルはエルゴや若瓏みたいなことをやりたくて製作したキャラなのでそう言っていただけて嬉しいです
元々王の要素を組み込んだキャラの予定だったので王権魔術、そして亡き英雄たる王の要素を持たせる上で屍搾呪がピッタリとハマりましたね
なるほど、王権魔術は支配の系統かつ神の祝福と表裏の呪詛として呪詛科、その発想はなかったですね……!>>711
透け感もいいですがやはりチラリズムが一番グッときますよね。分かります。ヤンデレは……ホラー……なのか……?
>>716
そんな、まさか、ほほえましいばかりです
そんなそんなまさかそんな
さらに別……!?ふぉ、豪華……!>>699
申し訳ない。
明日にはあげられるようにします。オルタちゃんの髪ってロングでしたっけ? ショートでしたっけ?
>>713
せっかく虚数という属性を持ち合わせておきながら虚数空間だけにしか使わないのは勿体無い、と思っている講師は多いようです
こちらはエリュニの教室でのコメント
https://telegra.ph/%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%AC%E3%82%AB%E3%83%AA%E3%83%A5%E3%83%BC%E6%95%99%E5%AE%A4%E3%82%88%E3%82%8A2-09-11>>721
ありがとうございます。髪型のアレンジどうしようかな迷っていたので。『ホラーハント・サマーバケーション 〜ぼくらの夏休み、少女の夢〜』 限定ガチャ☆3(女性鯖メイン)立候補します
『彼方の遠雷』
キャラ:ロプトル(アリウム・ガブリエール)、フラカン
コスト:5 HP+0 ATK+200(最大1000)
イラスト:
遠方でフラカンが引き起こす嵐を遠巻きに眺めるロプトル。
効果︰
自身の弱体化成功率を5(最大10)%アップ&〔神性〕特攻状態8(最大10)%を付与
テキスト:
青い空。白い雲。輝く海に、照りつける太陽。
……なんて言うけれど、1年で最も天候が荒れることが多いのだって夏でしょう?
恙無く当初の予定を完遂出来ればいいけれど、もしもの時は諦めも肝心ね。
外に出られずとも聴こえてくる遠雷、目に留まる雲耀(カミナリ)もまた、夏の風物詩なのだから。>>727
後は浮き輪をどんな風にするか……ロンゴ.ミニアド風味の模様?ルーン魔術って便利な魔術扱いされてますけど、痛赤色さんが復活・実用化させる前は誰にも触れられてない分野じゃありませんでしたっけ?(話題乗っかり)
>>370
今回は特にロンゴ要素ない……んですが、でもこの2人に共通する宝具ってことでロンゴ意匠使うのはアリだと思いますです
>>731
公式でも片手の指超えないくらいしかいませんもんね虚数属性
だからベルに虚数持たせるのもけっこうビビってた記憶があり……でも将来性があって欲しかったから…孫だからぁ…
虚数だからこそ物理的ではない価値を握り……みたいな方向でいけると思うんですが私自身の虚数扱いレベルが低いため形になりきれず……
>>732
いやわかりますよ、実は私も書くとき何回かベルモンドって間違えてます
「ベル」+「ドラモンド」で無意識にベルモンドになっちゃうの盲点すぎる…
>>733
たしか失伝してたからそれまで誰にも触れようがない……みたいな感じだった記憶
よく見る便利扱いされるルーン魔術はサーヴァント発のオリジナルに近いものだから現代魔術師から見ると本当に奇跡レベルなんじゃないかなって…>>738
すっかりそこら辺が抜け落ちてまして。失敗失敗。
なので少し変わったルーンを扱う家系書いても大丈夫かな。ダークトライアド、ライトトライアドの解説はこんな感じです。
多少独自解釈も入ってるけど。数値自体はフィーリングで決めたので、暇つぶし感覚でいいからやってくれると嬉しいな
モラル:人理道徳。社会のルールや規範に従う。正義感や責任感が高く、公平性も併せ持つ。
サイコパシー:精神病質。他者と異なる感性を持つ利己主義者。良心の欠如と罪悪感の欠落。外的印象と内面の解離が激しく、決断力と判断力に長ける。
オルトルイズム:自他主義。自身の利益よりも他人の利益を優先する。他人の為に自己犠牲を払い、支援や貢献を行う事が可能。
マキャベリズム:権謀術数主義。手段の選ばなさ。目的達成の為に邁進する現実主義。冷徹かつ支配的で規則を無視する傾向がある。
シンパシー:共感性。他人の感情に理解を示し、思いやる。他者の苦しみに対し、温かい心を抱ける能力。
ナルシシズム:自己愛性。自己への愛と自信、誇り。自己中心的で称賛を強く求めており、常に前向き。存在感があり、成長意識も高い解⭐︎放
ひそかに夏始まりからギチギチだったタスクが完全消化できてフィーバータイム突入です
やっっっと冒険の新刊が読める…!
それはそれとして…パトラッシュに呼びかけるレベルで気が抜けてるのでしばらく何もできないかもです………うおおおおお!水着鯖ができたので投下していく!
【元ネタ】史実
【CLASS】キャスター
【真名】孫権仲謀
【性別】女性
【身長・体重】158cm・48kg
【肌色】白 【髪色】赤紫 【瞳色】碧
【スリーサイズ】B79(Bカップ)/W56/H81
【外見・容姿】
素材を活かす余分な装飾のない黄色のホルタービキニ。
髪型はサイドアップ。
(仲謀霊衣版)
紅色のクリスクロス・ビキニ。
ブラ部分がかぎ網模様となっており肌が透けている。
髪型はフィッシュボーン。
【属性】中立・夏/中立・悪(霊衣)
【天地人属性】人
【その他属性】人型、王
【ステータス】筋力:D 耐久:D 敏捷:C 魔力:B 幸運:A 宝具:A>>750
【クラス別スキル】
陣地作成:B
道士として、自らに有利な陣地を作り上げる。
“工房”の形成が可能。
道具作成:C+
魔力を帯びた器具を作成できる。
キャスターの場合は(宝具としての性能は望めないが)刀剣や戦艦など男の冒険心(ロマン)的な方向にやや偏りが見られる。
【固有スキル】
道術:A
仙人の業を簡易化させた道教系の魔術。
キャスターの天性の才覚もあり隠形、退魔、結界など何でもござれ。
友誼の証明:B
敵対サーヴァントが精神汚染スキルを保有していない場合、
相手の戦意をある程度抑制し、話し合いに持ち込むことが出来る。
キャスターの数多の諸外国との交易同盟を結んだ交渉術。
サマー・デイズ・プランニング:A
事前に仕込みや誘導を成すことで自身の望んだ結果に至らせる計画作成および進行能力。
貴方との理想の夏を今ここに。>>751
【宝具】
『神聖骨は此処にあり<真>(しんせいこつはここにあり。あ、これホンモノですよ)』
ランク:A 種別:対魔宝具 レンジ:0〜30 最大捕捉:1体
生前康僧会から孫権が献上された仏舎利。
如来の利益を訝しんだ孫権に対して訳経僧、康僧会が21日間の祈祷をかけて作製した仏舎利。
人の手を介されたものだが顕現したソレは紛れもなく真物であり、乗せた銅板はたちまちの内に粉々になったという。
仏陀の威光はあらゆる魔性を浄化し、その輝きは物理的にも金剛杵にも劣らぬ物質性と耐久力を以て対象を削り取る。
【Weapon】
ビニール剣、鉤爪ロープ、ライフル型水鉄砲
道具作成で作成したもの。
辟邪
漏影
本作戦の切り札として持ち込んだ秘匿宝具。
通常戦闘では使用せず原因を処理するときのみ伏せ札を切る。
【解説】
アッシュールバニパル王との交易の最中、リゾート地への招待チケットを贈られた孫権。
劉備との(一方的な)逢瀬で縁のなかった尚香の代わりにマスターを誘い避暑地観光へと勤しむ。
………………本当に?>>752
もちろん、“真実ではない”。
マスターを避暑観光でリラックスさせる、これは紛れもない“事実”ではある。
尚香を劉備に当てているのも、『サーヴァント達は思い思い、好きなように夏を過ごしている』『たまたま、妹とは都合がつかなかった。だからマスターを誘った』という客体、白(アリバイ)を作るため。
アッシュールバニパルからの『独り言』から状況を知った“仲謀”はメンタルセコムとして何処とも知らぬ魔術師の夢が──それも分別つかない降臨者(フォーリナー)主導で──繋がる事を危惧し内々で処理することを決め、周囲を巻き込み暗躍することとなる。
要はいつもの影(孫権)を詰めても何も情報が落ちてこない周りを駒にした情報独占の詰め象棋(シャンチー)である──。
【人物像】
明るくユーモアがあり、人付き合いが上手い。
所謂ところの幼馴染み属性。
……度を越した冗句(ジョーク)が目に付くが、まぁそれはそれ。
元より海や河が好きなため普段より少しだけ羽目を外して一夏のアヴァンチュールと冒険を貴方に。
……え?腹黒って何のことですか?さっぱりわかんないです♪>>754
“仲謀”
「………来たのか、マスター。
……………………………。
………………なんで首を突っ込むのかしらねェ?
日常(故郷)に帰りたいんでしょう。だったらたまには乗せられて何も見なかったフリくらいしなさいな。
……今回は他の連中(駒)を御しきれなかった私も悪いのだけども。
ともかく、都合の悪いことは私が分からない内に処理する。その為の矛(サーヴァント)なんだから。
……まぁ、空いてるビーチベッドもあるしそこで寝たら?」
「海は好き。船がカッコいいってのもあるけれどそこは嘘じゃない。
海の向こうには知るはずのない未知のモノで満ちている。本で読んでいるだけでも好奇心は刺激される。
だから、私(オリジナルの孫仲謀)は市井で遊ぶのが好きだった……、のかもしれない。
……カルデアは悪くはない。
けれど、暖かいつまらない、食べて遊んで床につく日々とほんの少しの浪漫(スリル)さえあれば充分だのに戦だの悦楽だの、名誉だのそれが分からない莫迦が多すぎる」
以上です!大変長らくお待たせ致しました。>>756
ああ、あと自己への愛と自信、誇りは皆無だよ!(言及忘れ)>>759
これを見ると例えばクッチーとポルカさんって自己愛以外はやっぱ数値にてるな、とか
鳳蝶さんと迅龍も近い精神回路で、全体的に整ってるのは刹那と誉さんか……でもコレ刹那はたぶん割と無理して上げてるのかもしれん、みたいな感じでキャラ内面の推測が感覚としてやりやすくなる、気がする。>>758
中立・悪が”仲謀“の属性であるように中立・善の藤丸立香とは取りうる手段の選ばなさや方向性は逆でも本質的には近しい人物として設定しているので、生きるため、日常に帰るためが主原動な彼彼女らには共感(シンパシー)を感じているので好感度はだいぶ高いです。
根本的に好いたモノの為には自他含め守るためのリソースに費やせる愛の重さを持ってるので基本マスター中心ですね。
だからマスターが心をコ.ロスしてるのも気づいてるし精神的負担かかってるのも気づいてる。
……だから、内心の深い所でずっと周囲に怒ってるのよ。言わないだけで。
ちなみ、似てるからこそ初邂逅の三国亜種特異点で藤丸は前途中からずっと孫権の動機を疑って見とる。
藤丸は天性の人の良さで人を惹きつけられるけど生前の“孫仲謀”は自分では向いていない、引っ張れないし嫌いな自国の武将を信じていないので脚本自分、主演演者自分、黒子自分で周囲を誘導して自分の望む結果に生き着こうとしました。>>755
げえっ 仏舎利! 夏イベのホラーハント要素に対して退魔アイテムがガチ過ぎる……!(宝具名が徐福ちゃんと同じ感じなの好きですね)
「魔女の饗宴(ヴァルプルギス・ナハト)、その残滓を包括した我が身はある程度の魔術は感覚的に理解できますが、東洋の道術に関しては対象外……だというのに彼女にはどこか感じるところがあります。影に通じる現象(モノ)としての勘というか……」(孫権(水着)に対して)」そーいや最近パソコンを買い替えたのだった。トリップつけるの忘れてた。
現状のリレー進行状況の確認をしたいんですが、
ペレスはクロさんのルーラー陣営手番待ち、でいいとして伊草ってどうなんだろう?
ロバートさんが槍vs騎の決着を決めてない状態でクッチー&刹那のエピローグ書くわけにはいかんからなぁ……。
どっちが勝つかだけでもロバートさんと相談したいけど、最近顔出してないから難しそう。
コレばっかりは自分の一存で決めるのもダメだろうし……。
GMである黒鹿さん的にはそこら辺どうお考えでしょうか?一応ローカルルール的にも問題なさそうとは言え……。>>755
孫権時と仲謀時のギャップがすごい…
けどそこがまた惹かれますね>>772
いえいえいえ、ちょっとした不思議体験で楽しかったですよ
モーマンタイモーマンタイ水着鯖か、作ってみたい気もします。
ヴィルギナルを改修したので、置いておきます。
https://telegra.ph/%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%83%8A%E3%83%AB-09-18
日陰に篭りたいからアサシンみたいな水着ヴィルギナルとか考えてるんですけど、流石に定員オーバーかな?(枠の制限等はありますが、参加していただけると大変嬉しいです……ありがたや)
水着サーヴァントできたので投下します。
【CLASS】アサシン
【真名】ヴィルギナル/Virginal
【性別】女性
【身長・体重】158cm・50kg
【スリーサイズ】B92/W57/H88(Hカップ)
【属性】混沌・善
【ステータス】筋力E 耐久D 敏捷E− 魔力A++ 幸運EX 宝具B
【保有スキル】
気配遮断:E
サーヴァントとしての気配を絶つ。 『ビーチスノーホワイト』の効果で極めて弱体化している。いくら日陰に隠れていようが、目立つものは目立つのだ。
夏の受肉精霊:A−
受肉精霊であることはもちろん変わらない。水着に霊基が変化したことにより、その在り方が若干夏寄りに最適化されている。マナの吸収効率が日光からであればある程に高くなる……が、当人は「暑いから」という理由で日陰に篭っており、せっかくのスキルが宝の持ち腐れ状態になっている。>>787
ビーチスノーホワイト:A+
海辺でどれだけ衆目を「集めてしまう」か。ビーチクライシスとは似て非なるスキル。真夏の海辺にて晒される雪のような白い肌は、性別問わず周囲から心配を買う。「大丈夫? 日焼け止めちゃんと塗ってる?」との事。
夏は日陰にて氷菓食うべし:A
かき氷を食べて夏を満喫するヴィルギナルの姿。色んなシロップを試したところ、『魔力放出(氷)』で放出される氷がカラフル且つ甘くなっている模様。「かき氷を自給自足できるって最高じゃない?」
パラソルの主人:C+
日陰から一歩も動かないヴィルギナルはパラソルを占拠している。皇帝特権が夏霊基と共に最適化されたスキル。氷で造った召使いに周りの世話を全て任せる姿はまさに王様気分のそれである。>>788
【宝具】
かき氷の女王(スノーコーンクイーン)
・ランク:B
・種別:対暑宝具
・レンジ:1〜10
・最大捕捉:1人
真夏の熱気を吸収し、気温を下げた上で冷気を放出する宝具。
放出された冷気はやがて膨大なかき氷となって周囲を覆い尽くし、ヴィルギナルに爽涼な夏を届けるだろう。尚、この宝具は単にヴィルギナルが涼をとりたいが故に最大補足が1人である。つまり、発動の際に周囲の被害はまったく考えていない。
【解説】
真夏のかき氷に釣れられて水着霊基となったヴィルギナル。
水着に着替えたは良いものの、日差しの暑さに即効ギブアップし日陰に引きこもってしまった困ったちゃん。
避暑は全てあたしのもの。日陰で食べるかき氷は最高だぜ、と言わんばかりに誰憚ることなく堕落しきっている。
こんな夏の怠惰を極めているヴィルギナルだが、精霊種であるが故に日焼けせず、プロポーションが崩れる事はない。この事実を一部の女性サーヴァントが知ったら怨嗟の声が呪いのように届くだろう。>>789
【人物】
夏の魔力に当てられたのか、女王の仮面(ねこかぶり)は完全に取り払われており、純度100%のオフな姿を晒している。
ものぐさにして上位気質。呑気な口調だが、その振る舞いは“ANE”という傍若無人な生物を連想させるだろう。自分で造った氷の召使いだからとこき使い、少しでも暑さを感じれば駄々を捏ねるダメ精霊。
しかし上位者らしく多分ためになる助言をしたり、自身の魔力から生じたかき氷を饗するなど、暴君だけではない。ただし避暑は絶対に渡さない。
第一再臨「胸元にフリルのついた白いモノキニ」
第二再臨「“働いたら負け”のTシャツを着用」
第三再臨「セレブな水着を着用し、氷の召使いに世話されている」
【セリフ】
「あ゛〜つ゛〜い゛〜! こんなに暑いなんて聞いてない! 詐欺! 詐欺にあった! 慰謝料にかき氷ちょうだい!」
「極東では暑い季節に怖いお話で涼む……? 凍らした方が早くない?」
「かき氷おいちー!」かりかりとペンを走らせる音がする。
とっくの昔に日も落ちて月が顔をのぞかせる、そんな夜につつまれた教室でひとつの音だけが続いている。
たまに途切れてしばし置いてまた、音。続いていく。かりかり、かりかり、飽きもせず。
あたりは暗く、この教室にも灯りひとつない。文字ひとつ見えない暗がりでペンの持ち手は集中して広げたノートに向き合っている。
集中するあまり暗視の魔術を使ったことすら無意識だろう。長くのばして垂れる銀色の髪をぴくりとも揺らさず、ただ脳内に閃くものを書き記す時間が過ぎていく。
そうして月も傾きかけたころ、ようやくの終わりの時間が訪れた。
「でっ……きたー!」
黒く汚れた手をかかげてのガッツポーズ。後ろに倒れてしまいそうな勢いでぐぐーっと体を伸ばす。
ようやくか、と呆れまじりのため息をこぼす。
小さなネズミの足をとてとて動かして机の端からノートの前まで動いた。
「なーにができたってのよ」
「わっ、えっ? カヴン先輩いたの?」
「いたわよ。アンタがずっとカリカリカリカリやってたから残ってやったの」>>793
ネズミの全身で抱えた鍵を掲げて見せてやる。それを目にした紅い瞳がまんまる見開かれた。
「ごっ……ごめん! ごめんなさい! 言ってくれたら、」
「言ったし言われてたのよ何度も。アンタ何回『ルナ』って呼ばれたと思う?」
「ぐっ……そりゃ、集中してたし……」
「限度があるでしょ。ま、今日のところは寛大なる先輩お姉様に感謝なさいな」
「するぅ……」
なんの真似事か両手をすりすりと合わせて拝んでくる。悪い気はしないので放っておいた。
「で? なに書いてたのよ」
「クラッフ先輩からの宿題とー、それと新しい魔術式!」
「ふーん」
「これね、自分で言うのもアレだけどすごいんだよ。元がペリマンニの技術入ってるのも合わせて私のやりたいことをやりたいように、」
「いらないいらない。そこまで聞いてないっての」
「(シュン……)」
「聞いたってわかりゃしないわよ。ほれ、さっさと教室から出なさい」>>794
持ち上げた鍵を振って少女の手をぺしぺしと叩く。さして気にする様子もなく「はぁい」と立ち上がりノートを片付けようとして……なぜか止まった。
紅い視線がついさっきまで一生懸命書いていた文字やら数字やら記号やらをぼんやり見る。
第二ラウンドが始まってしまったらどうしよう……と不安になった矢先、また椅子に座って破り取ったページの切れ端にガリガリと書き込みはじめた。このやろうめ。
「オイコラ」
「まってごめん! 一分! 一分でおわる!」
「終わんないやつでしょソレ。明日にしなさい」
「コレ違うのラブレターだからぁ!」
「あァ?」
一体なにを言っているのやら。破り取られたページの上の文字はネズミの目からだとさっき見たノートの中身とまんま同じに見える。駆け足で書いているせいで乱雑になっているくらいしか違いがわからない。
これのどこが恋文であるというのか。とかなんとか混乱して考えている内に書き終わったようだ。いつのまにやら複数枚になっていたページの切れ端を折り畳んで手紙っぽい形に整える。一息でかけた魔術で封をして、最後に宛名を添えて完成したらしい。
その出来にうんうんと頷いて。にんまり笑って。
「ねぇ先輩」
「なーによ」
「せっかくだし、もうちょっとだけ付き合ってくんない?」
「しょうがない子ねぇ」>>795
肩にピョンと飛び乗って行くならさっさと行けと先を促す。悪だくみしていますよと書かれていそうなニヤケ顔を見れば、ムゲにもできなかろうというもので。
喋るネズミを肩に乗せ、魔術で封をした手紙を携え、懐に忍ばせた短杖を握りしめて、より魔術師っぽくなった姿で少女は思いつくままに。
そうして一匹の先輩と一人の後輩がひとつになって教室の外へ向かい、夜闇へと消えていった。
◇ ◇ ◇
そして翌日、まだ日も出るかという早朝のこと。
鉱石科のいち教室にうっすらとしたざわめきが広がっていた。
同教室に通う勤勉な少数の生徒たちがひとつの机上を遠巻きに見て、自分には関係なかろうと距離を取る。それを繰り返している。
中心にあるのは一通の手紙。手紙とはいうが便箋すら使われておらず、破り取った切れ端を折りたたんでそれらしい形に整えただけのシロモノ。
そんなものがなぜ手紙と認識されているのかというと、そこにきっちり送り先が書かれているからだ。一文だけ丁寧に『メレク・アルマソフィア様へ』と書かれていること。そこに一抹の魔術の痕があることから、ただの紙切れと断じることができなくなっているのだった。
さて……そうこうしているうちに件の人物も、勤勉ゆえに早朝から教室に現れた。
何事かと話を聞きつけ、その内容に眉をひそめながらも"手紙"を手に取る。
それなりに交友関係が広がってきた身ではあるが、今なおこんなイタズラじみた真似をしてくるような相手はひとりしか浮かばない。とっくに見慣れてしまった顔を思い出しながら封を切る。そこには……。
「これは……」>>796
内容はもちろん思いの丈を綴られた恋文などではなく。魔術式だった。それも、見覚えのない術式。
おそらくは結界術の一種であることだけは読める。だが一見して読めるのはそこまでは魔術式が難解なのではなく……ここに記された魔術式は明確な意図があって"歯抜け"にされているからだ。肝心要な箇所ばかりが書かれていない。
同封されていた新しい魔術礼装についての走り書きも同様だった。全容こそは大まかに読み取れるが、やはり肝心な部分だけが抜けている。
なぜか?
わかりきっている。これは手紙の送り主からの挑発で、挑戦だからだ。『読めるもんなら読んでみろ』という言外の主張を大いに感じる。あるいは『埋められるもんなら埋めてみろ』といったあたりか。
「……上等です」
我知らず笑みが浮かんでいたことに気づくのはまた少しあとの話で。それくらいには浮き上がるような心地でいる。
楽しい。愉しい。悦しい。これだからやめられない。
ああまったく彼女は理解しているのだろうか。こんなことばかりしてくれるから、ますます手放せなくなっていくのだと。
◇ ◇ ◇
そして、同日のお昼時のこと。
「ホント助かったー! 先輩ありがとう!」
「まったく、調子のいいこと」>>797
日も昇りきった後。考古学科・名無しの教室に備えられた準備室でネズミの先輩と吸血鬼の後輩が、昨夜の続きのような話をしている。
会話の傍らにカチャカチャとなにかをいじりながら、余所の科の教室に侵入してきたという事実を朗らかに話す。
「メレクちゃんと読んでくれたかなぁ」
「つーかなんでこんな形にしたのよ」
「なんでって?」
「わざわざ忍びこまなくても明るいうちに行きゃいいでしょ。『またコイツか』って思われるだけだし」
「……ん~……」
「なにも考えてないと言ったらパンチよパンチ。わかってんの?」
「や、考えてる考えてる。考えてるけど、ちょっとハズカシイ」
「あぁん? ナマ言ってんじゃないわよ。言え」
「はい。…………その、これはね、私にとってのリベンジマッチなんだ」
また意味のわからないことを言いだしたなとネズミは思う。
思うが、思うままに話の腰を折るほどネズミはお子様ではなかった。黙ったままミニサイズの手を振って続きを促す。
「あのとき負けてからいっぱい考えたの。どうすれば勝てたのか、どうすれば守れたのか、それができるとしたら、どんな魔術なのかって」
「へェ。じゃあアンタ用の戦う魔術……必殺技みたいなのができたワケね」
「いやぜーんぜん? 魔術師っぽいとは思うけどバトル専用とかじゃないよ」>>798
「……リベンジマッチなのよね?」
「そだよ。新しい魔術と前々からの宿題の合体技」
「……それのなにが恥ずかしいっての?」
「まぁ一回初心に帰ったからっていうか……そんな感じ?」
「……アンタ、何する気よ?」
「それを読み取ってもらうとこから第一ラウンドだよ。まぁ、このくらいは───」
「───えぇもちろん。礼装と、魔術。どちらも読ませていただきました」
すっかり慣れた様子で、学科違いの準備室まで入ってきた金髪紫眼の少年の名はメレク・アルマソフィア。
お待ちかねの対戦相手が現れたのを認めて、少女は牙を剥いて笑みを作った。
「来ぃたな~」
「貴女が呼びつけたんでしょう。こんなものまで用意して」
ひらひらと振って見せた紙切れはまさしく昨晩、この教室で書かれた魔術式の写しだ。直筆の宛名もちゃんと残っている。>>799
「それ、ちゃんと読めた?」
「もちろん。こんなもので人を試すとは、随分と安っぽい挑発を覚えたものですね?」
「安いわりには乗っかってくれるんだ。メレクはやさしいねぇ?」
「……ほぅ」
少女と少年が交わす視線に火花が散っている。
リベンジマッチ、という言葉通りの好戦的な口ぶりだ。それを受けた少年の瞳も、笑みも、自然とあるべき形に据わっていく。
なんだかとってもめんどうくさそうな気配をネズミは野生の勘で察知した。このままここにいれば巻き込まれるに違いない。ちょうどいいから先輩審判やって!ジャッジして!という妹の声が脳内に響いた。絶対にゴメンだ。
ネズミは逃げた。
背後からはゴングを待たずにおっぱじめた二人の声が聞こえる。
「なーにさメレク! ここ読み違えてんじゃん! 一直線に省きすぎ!」
「間違いではなく修正です。本命の手前で魔力の流れを弛ませてどうするのです?」
「これは弛んでるんじゃなくて溜めてんの! ここはブレが大きいから───…」
きっとすぐに話の半分も理解できなくなるだろう。
そうなる前にネズミはとっとこ扉の向こうへ消えていった。>>800
◇ ◇ ◇
「え? じゃあメレクくん準備室にいるんですか?」
「そーよ昼飯のあとすぐ来たわ」
「ホゥ、つまりあの狭い密室に男女が二人きり。何も起こらないはずがなく……」
「エンデ先輩!!」
「あっても殴り合いがせいぜいよ」
「そ、それはそれで止めなきゃ!」
事のあらましを聞いたヨモ・ヘルメがあたふたしていた。
お昼休憩も終わりが近く、もうすぐ授業も始まるのだが二人が部屋から出てくる気配はない。
ここに担当講師のモートン・ドラモンドがいれば準備室の扉をロイヤルにブチ破り二人を引っぱり出していただろうが、今その姿はない。2メートル越えの巨漢が教室に頻度が、最近めっきり減っていた。
「ま、おれは楽できて助かるけどねぇ」
「……あのタブロイエフ先生、一応聞きますけど、講師として注意したりは……」
「しないしない。おかげで準備室が占拠されてましたーって言い訳できるよー」
「……ソウデスカ」>>801
テレータ・タブロイエフという講師は実に不真面目だった。それは結局あとから怒られるんじゃないかとヨモは思ったが、むしろ怒られるべきだと感じたので口を閉ざすことに決めた。
「そういやクラッフからの宿題とかも言ってたわね。アンタそんなの出したの?」
「……ルナさんがそう言ってましたか?」
「じゃなきゃアタシが知るわきゃないでしょ。宿題がどーだ約束がこーだと」
「そう……ですか。…………案外、途中で放りだしても驚かないつもりだったんですが」
「どうだか。あのガキンチョ巻き込んでズルしてんじゃない」
「…………」
クラッフは一瞬だけ考えて、立った。どうやら扉の窓ガラス部分から少しだけ覗くつもりらしい。
そこにネズミが続いた。一人と一匹が行けばそのような流れが出来るもので、三、四と集って扉の前でおしくらまんじゅうの形になる。
そうして一同が覗き込んだ光景は……ひどく、平凡なものだった。
ルナが、杖となにかの輪っかを手に、何事かをまくし立てている。
メレクが、手元の紙切れに式と図形を描きながら途切れぬ説明を続けている。
「複数の形態を持つ、それはいいです。ひとつの魔術に特化した礼装、それもいいです。ですが、ならば、相応しい形があるでしょう」
「だからこの形なの! 夜は影だの闇だのだけじゃないってことを実践するには円環にするのが一番じゃん!」
「そのサイズでは輪投げにもなりませんよ。第一これでは一巡するだけで魔力の消耗が激しい。ご自分のキャパを理解されていないので?」>>802
「~~~そうだけど! 使いにくいかもしれないけど! だからって……あ、そっか、小さくすればいいんだ」
「……あのですね、どの分野においても小型化は非常に困難なのですよ。理解していますか?」
「あー……できない? とっかかり思いつきもしない? 私は一個思いついたけど」
「は? 出来るに決まっているでしょう? 見くびらないでください」
意見のぶつかり合い。試行錯誤の連続。狭い密室で喧々諤々と何度も何度も。こうして多くの視線に晒されていることにも気づかないほど熱中しながら。
扉向こうから聞こえる微妙に聞き取れない言葉の勢いはまさしくケンカしているようで。けれどもすとんと噛み合った受け答えはそれそのものを楽しむダンスのようで。
「……はん、楽しそうだこと」
ああ、今の二人を表すのはそんな言葉だけでいい。
この平凡な光景を眺めているのもいいが……そうはできない人間もいる。
「どしたのヨモ、もう飽きた?」
この二人のことなら最後まで見守っていそうなヨモが、それでも一番に扉から離れた。
机に向かい、テキストを広げ、ペンを手に取る。>>803
「自習、しますから」
「急ねぇ」
「……なんだか、いてもたってもいられなくて」
それだけ言って、視線を落とす。
その行動が急でもなんでもないという認識を、この場にいる魔術師たちは共有していた。あとに続くこともそうは変わらず。
「そうですね。宿題もズル無しでちゃんと出してくれそうですし、僕も自分の作業をしないと」
「そーだなァ……たまには学生らしくしてみるのもいいか」
「ぼ、僕もやるぞ! アードゥルなんかに負けてられるか!」
「俺は野次馬を続けるぞ! インスピレーションが湧いてきそうな光景なんでな!」
「ふふ、ドラモンド先生も勿体ないなぁ。こういう時こそいてくれればいいのに」
「……あぁ~……あ~あ……もうサボれない空気になっちゃった……はぁ、お仕事しますかぁ」
そこから先は、さして語ることもないほど、静かな時間が流れた。
質問をする生徒の声。質問に答える講師の声。ペンの走る音。紙の擦れる音。魔術と神秘を謳いながら、それでも今日この場にあるのは平凡と日常ばかりであったとさ。>>804
◇ ◇ ◇
昇った日が、また落ちる気配を見せた頃。
「でっ……きたー!」
少女の歓声が狭苦しい部屋に響いた。インクやら埃やらで汚れた両手を上に掲げてのガッツポーズ。後ろに倒れこみそうな……いやさ倒れこんで床の上で大の字になりながら快活に笑った。
胸いっぱいの開放感に任せるままに、どこかタガが外れた笑い声を上げる。
そうまでした成果は少女の手元にはない。真正面で疲弊してへたり込む少年の、手の中にある。小さな、輪の形を取った成果は、そのような形の"杖"である。
「はぁ……ようやく、納得のいくものができましたか」
「やー長かった! 長かったけどできた! できたできたでぇっきたーあぁはははははー!」
「……本当に元気な人ですね。僕はとっくに限界ですが」
「いーや私も限界! もういつでも電池切れる! 一昨日くらいから寝てないしね!」
ははははと間断なく笑って、そして今度は謎の鳴き声を発するようになった。なるほど限界が近いという言葉はウソではないらしい。
このままでは二人揃ってこの部屋で力尽きかねない。学生寮に帰るまではと少年は立ち上がるべく力を込めた。>>805
「そうだ!!!」
おどろいた。力がぬけた。立ち上がろうとしていた余力を恨めしい視線に変えて少女に向ける。
ハイになった少女は上半身だけ起こしたまま、片手だけをバッと突き出した。
「つけて!」
「……は?」
「せっかく指に嵌めるようにしたんだから、つけて!」
言っていることは正しい。機能性・使用感・小型化その他諸々の条件を満たすため、件の礼装は指輪の形を第二形態に定めた。
そしてその持ち主は少女であるため、その白い指にぴたり嵌まるよう調整されている。
「……いや、だからと言ってなぜ僕が。ご自分でやればいいでしょう」
「いいじゃん二人で作ったんだからさー! 一回! 一回でいいから!」
ぐいぐいぐぐいと片手を少年の眼前に突きつけて迫る。このまま目つぶしでもされかねないような勢いだった。
不吉な何かを感じ取り、そして諦めた。
少女の指に手を添えた。>>806
「……」
指先の体温と指輪の冷たさを同時に感じる。
暗い室内にお似合いの静けさが戻ってきた。鼓動。呼吸。どちらからともなく訪れそうになる余計な音を、聞かないために集中する。
輪をまっすぐ指に嵌める。それだけの行為が長く感じて、けれど終わってしまえば短くて。
きっと、夜を明かすには足りないだろう。
さしたる波乱も見せずに一連の行為は無事に終わる。
「……これで、満足しましたか?」
返事はない。
その代わりに、小さな頭がぽすんと少年の肩に乗った。
一人分の体重に流されて二人そろって床の上で大の字を披露。少年の耳元で聞こえてくる呼吸は……確かめるまでもなく電池切れを起こした少女の寝息だろう。
そして少年は自分と少女と、つまりは二人分の体重を立て直すだけの力は残っていない。
よって、疲労感に任せて意識を投げだすことに決めた。せめて夜が明ける前には目覚められるように───と祈りながら。
「……にひひ」
そんな笑い声を、聴きながら。>>810
こう言っちゃうとアレですけどルナはわざわざ隠すほどの魔術持ってないですからね
なので存分に学生らしいムーブができるという…実に私得なやつなのですよ…マルフィーザには競泳水着が似合いそうかなと思う今日この頃……。
セルフの締め切りは一応守れたと思う伊草エピローグ(槍&剣)投稿完了!
気持ち的な問題もあり、聖杯戦争の勝者がライダーだったかランサーだったかは濁した感じにしました
火村さんや黒鹿さんにおきましては、確認いただければ幸いでございます>>813
>フォーリナー案件に抑止力は動かない
そういやそうだった
衣装担当のカリュプソーも海精なので類友って部分はあるかもしれない……
孫権さんには仏舎利……!仏舎利があるから……!>>614
確認しましたー
だーいぶ好き勝手やった割にはあっさり解放されましたねクッチー
ともあれ執筆お疲れさまでした
>>812
まれによくあることなので大丈夫ですとも。いっぺんに投下できない以上しょうがない、本当にしょうがない
夜の魔術とはなんぞやと色々考えた末に「らしくいこう」という結論になった産物です
そのうちちゃんとした形でお披露目できるといいな…
>>816
いえいいのです。むしろ嬉しいのでいいのです
それで創作意欲が刺激されたなら私の余計なお世話が空回りしたことなんぞ問題にもなりませんことよ
私も書きながらうぇっへっへっへって言ってたと思います
いいんだこの2人はこんな感じで……こんな感じがいいんだこの2人は……いいんだぁ……wiki内の雪女(水着)を少し弄らせていただきました。
あらかじめ登録してくださった方、ありがとうございます!>>817
>好き勝手やった割にはあっさり解放
まぁ刹那のやらせたいこと(病院にぶち込む)的にはクッチーを解放しないと始まらないので……。
というのは置いておいても、一応もう絶対逃走できないぐらいの立場ではありますから……。
色々人質ならぬ物質にされてますし、刹那の”眼”を逸らす能力もないし
(実質まだ拘束状態なのが)わかりにくいのはそうですな、描写的な反省点ですね霊衣枠がまだ半分くらい残ってるから誰かしら入れたいですねぇ…
最初はあわよくばコシチェイを、と思っていたけどそろそろ対ホラーな人も入れるべきか…うぅむ
>>818
クックック……喜んでいただけたようでなにより……こそこそキャラ解釈話
『目が光る』『目を輝かせる』という言葉がありますが、
ルナちゃんは暖かい血が滲むようにどくりどくり、めらめらと、
メレクは冷たい宝石がきらきら、きんきんと、
二人が本気の目になるとそういうイメージだったりします。>>824
いや本当にその通りでしてね…
自分で選んでおきながらこの2人がよくぞここまで噛み合うようになったもんだと謎の感慨があるのですよ…ちょっとした問題が起こった(かもしれない)ので一応報告!!
Fate / TV SHOW まとめwikiの読み込み速度がすごい遅くなってるっぽいです。なので閲覧に支障が出ております。
具体的にはスマホだと読み込み途中で止まって見れないし、パソコンでも読み込みが遅い(遅いなりに読み込みが大丈夫な時もあるけど、たまに駄目ですー的なポップアップが出る)
これは所謂おま環なのか、それとも全体的に発生してるのか、発生してるなら一過性なのかそうじゃないのかを知りたいなぁ、と。
アリウムさんは(wiki制作者権限的なので)具体的な理由の調査が可能だったりするんだろうか・・・・・・。
一応他のFc2wikiを覗いてみたら、どうも読み込みが普通にできるっぽいから、単純に「Fate / TV SHOW まとめwikiに入ってるデータ量(文章やらイラストやら)が多くて読み込みに障害が起こってる」とかそういう話なんですかね?経過報告。とりあえずスマホに関しては若干解決。(とりあえず読み込みできない状態から脱出できたかも)
と思ったら気のせいだった・・・・・・。
一応サブスマホなら閲覧はできるんだが、それだと編集作業がかなりめんどくさいんだよな(メインスマホはまだ無理なんで出先での閲覧ができないし)
>>827 >>829 >>830 >>831
個人差はあるけど、100%私のおま環では無さそう、ぐらいの感じかな?
>…もしかしてサイトの方が限界に近いって事でしょうか?
どうなんでしょうか。もしそれがマジだったら、ウィキのダイエット?というかが必要になってくるのかも、みたいな考えも抱いちゃいますね、個人的には。
形骸化というか”あるけどほぼ使われてない”的なページやら企画アイデアって案外あるわけですし。
まぁそこら辺の処置をする場合、製作者権限が絡んでくるので、どうしてもアリウムさんに負担を押し付ける形になりそうなのが問題ですが>>831
では黒鹿さんも是非とも彼女たちの小話を一つ(手ニギニギ)
聖杯大会運営本部【リレー相談・雑談】#234
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