聖杯大会本戦統合スレNo.2

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  • 1九終狂陣営【大罪戦争ss】◆H2jQDESDK22019/02/19(Tue) 18:34:56ID:kxNzcwODU(1/5)NG報告

    ・当スレッドはTYPE-MOON様原作Fateシリーズを題材とした二次創作作品をでもにっしょん掲示板利用者により共同制作したリレーSSを掲載するスレッドです。
    ・作品、設定作りの相談。参加者間の雑談は「聖杯大会予選会場」をご利用ください。
    ・次スレは>>950、又は>>970を踏んだ人がカテゴリー「その他」に建ててください。
    ・投稿前に混線を防ぐため投下の宣言並びに名前欄に作品タイトルを記載して下さい。また、確認の上他の方が投稿中である場合は少々時間を置いてからにして下さい。
    ※現在進行中の「Fate/TV SHOW~アイランド編~」、「Fate/TV the "SHOWt"」の2スレッドは順次統合予定です。掲示板利用者の方々には大変ご迷惑をおかけしております。
    ・まとめwiki :https://fatetv1830.wiki.fc2.com/

  • 2名無し2019/02/19(Tue) 18:55:10ID:QyODU2NzE(1/1)NG報告

    画像

  • 3監獄長◆VENk5mkP7Y2019/02/23(Sat) 07:29:08ID:E2Mzk0MTI(1/1)NG報告

     エネルギー状の刃が更に出力を上げ、その刀身をより巨大にさせた。
     推進力で突撃する騎士は、投擲したランスに追いつき再び把持する。
     両者とも己の得物を手に渾身の一撃を放たんと魔力を最大限に込めた。

    「凱歌をあげよ——『冷艶鋸(れいえんきょ)』!」
    「我が勝利に唄え——『我が栄光は敗北を知らず(グローリー・オブ・マイ・キャヴァルリー)』!」

     一方は刃を、一方は穂先を魔力で輝かせる。

     そして——

  • 4スルトちゃん&マグダレーナ組【トーナメント&フランス】◆SOkleJ9WDA2019/02/23(Sat) 16:24:58ID:IyMDA2MTk(1/13)NG報告

    フランス特異点更新します。

  • 5スルトちゃん&マグダレーナ組【トーナメント&フランス】◆SOkleJ9WDA2019/02/23(Sat) 16:25:24ID:IyMDA2MTk(2/13)NG報告

     マーシャルの槍が俺の鎧を貫き、心臓にまで到達する。
    限界を超えた力で放った冷艶鋸を間一髪の所でくぐり抜け、そうなると決まっていたかのように俺を貫いていた。

    「ぐうっ……見事……」

     身体から力が抜けていく。
    限界を超えた力の代償か、霊核を失った途端に消滅が始まっていた。
    だが、王国軍にこの場での撤退を判断させれる位には被害を与えれたはずだ。
    それならば俺の勝ちだと最期に結論付け、俺は地面に落ちる前に消滅した。

  • 6スルトちゃん&マグダレーナ組【トーナメント&フランス】◆SOkleJ9WDA2019/02/23(Sat) 16:25:43ID:IyMDA2MTk(3/13)NG報告

    以上、関羽消滅でした。

  • 7レアの人2019/02/23(Sat) 22:44:02ID:M3NjE2Njk(1/7)NG報告

    伏神の続編ですよっと
    とりあえず話を進めるということで書いたので後で不備があればあとで加筆するかもです

  • 8レアの人2019/02/23(Sat) 22:44:12ID:M3NjE2Njk(2/7)NG報告

    >>7
    「ほう、思わぬ収穫だ。お前の細かい部分も時には役に立つものだな」

    戦場となった公園の広場を陰から覗いながらアヴェンジャーは言う。
    公園に戻って敵の情報が少しでも残っていないか調べるという自身のマスターの提案に対してろくな情報は残ってないと主張をしていたが彼であったが敵のサーヴァントの姿を観察できるというこの状況はまさしく相当な有利になりえる情報であろう。だが彼のマスターは彼とは違うところに意識を向けていた。

    「え…なんで…どうして?あれはサーヴァント…?なら彼も?でもあの出血じゃ…」

    しばらく状況を見守っていた彼らであったがそれは不意に終わりを迎える。自身のマスターを抱えてこの場を離れるランサー。

    「救いを拒絶して去るか、まあそれもよかろうよ。だがあれはうかつだな。俺たちを狙った狙撃手の恰好の得物だろうよ。」

    「……けて」
    「ん?」

    「あのケガしたマスターを抱えたサーヴァントを追いかけて!早く止血しないと彼が危ないわ!」

    自身のマスターの言葉を聞いたアヴェンジャーは顔をしかめる。

  • 9レアの人2019/02/23(Sat) 22:44:18ID:M3NjE2Njk(3/7)NG報告
  • 10レアの人2019/02/23(Sat) 22:45:50ID:M3NjE2Njk(4/7)NG報告

    >>9ミスったすみません

    「お前自分が何を言っているのかわかっているのか?あいつらは敵だ。そもそもお前の言う悪事を行っているものあいつかもしれんのだ。」

    「……わかってる。けどほっておけないの!彼は私の知り合いなの、だから…たとえ魔術師でもできることなら生きていてほしいの。もしあなたがやりたくないというならこれを使ってでも追いかけてもらうから!」

    そういうと主の体に刻まれた令呪をアヴェンジャーに見せる。

    「チッ!こんなことに令呪を切るようなことか阿呆め!分かった追いかけてやる。だがあいつは一度マスターへの支援を拒絶している。仮に追いかけたところで治療をさせてくれるかもわからんし戦闘になるやもしれんぞ。」

    「そのときは私がなんとか話をするわ。だからはやく!」

    そういうとアヴェンジャーに自身の体を担がせ飛んで行ったイコマ陣営へと追跡を開始した。

    パスします
    3行でまとめ
    公園で作業(アーチャーへの手がかり見つからず)
    3体のサーヴァントの姿を視認
    イコマ君を追跡

  • 11明星2019/02/24(Sun) 09:45:08ID:IyNjk4NDg(1/7)NG報告

    フランス特異点『火界咒』を投稿します。

  • 12明星2019/02/24(Sun) 09:45:54ID:IyNjk4NDg(2/7)NG報告

    >>11
     厩戸皇子はマスターを庇うように立つ。丹の袍と冠をまとい白い細袴は、姿勢良く立つすらりとした均整のとれた肢体を、よりいっそう精悍にひきしめているのがわかる。
     狂月棲獣を凛然とした表情で見据える。鼻梁と唇の端麗さは、古代の名工の手になる彫刻を思わせた。しかし生命のない彫刻でありえない証明はその双眼で、黒曜石のような瞳はするどく研磨された剣のような光を放っていた。それとも、凍てついた星の輝き、と呼ぶべきだろうか。無機質的な完璧さを有する彫刻の目でないことはたしかだった。
     厩戸皇子は根本印を結び真言を詠唱して火界咒を使う。あらゆる煩悩と魔を炎の憤怒にて消散せしめる闘尊・不動明王の真言である。またの名を大咒、あるいは金剛手最勝根本大陀羅尼とも言われる。
    「ノウマク・サラバタタギャテイビャク・サラバボッケイビャク・サラバタタラタ……」
     百舌鳥のはやにえのように大黒槍で刺し貫かれた狂月棲獣は眩い炎に包まれる。
    「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■―――!!?」
     怨嗟に穢れた絶叫が大気を震わせる。だがすぐに熱気で狂月棲獣の気管が爛れ肺腑が炭化する。禍々しき獣はすぐに声をあげることも叶わず炎熱に悶える。
    「センダマカロシャダ・ケンギャキギャキ・サラバビギナン・ウンタラタ・カンマン!」
     次の瞬間、火柱が狂月棲獣を引き裂き、肉体と精神は球型の巨大な白熱光のなかで四散し、原子に還元した。無限ともいえる極小の時間を構成する粒子は、死にゆく獣の抗議を暗闇の奥深くへ吸い込んでいった。

      ◇◆◇

  • 13明星2019/02/24(Sun) 09:48:57ID:IyNjk4NDg(3/7)NG報告

    >>12
    「……玉兎は逃げちゃったみたいだね」
    「あの狂獣はそのための殿、肉盾だったのだろう」
     立香の呟きに厩戸皇子が応じて流し目に天狗面の男を見る。
    「助力に感謝するぞ、天狗の武士殿」
    「本当にありがとうございました」
    「いや、気にするな。俺がやりたくてやったことだ」
     寺田が面倒臭げに手を振る。
    「助力してやったのは儂もだぞ。むしろ儂のほうが貢献度高くない? おお?」
     スカタクが無形の落とし子で作ったニーソックス以外は全裸な姿で立香に喰ってかかってきた。
    「勿論ですよ、お姉さん! すごく助かりましたよ。……あと全裸ニーソって大変素晴らしいと思います。ありがとうございました」
    「はははは、であろう、であろう。まあ、儂だからだな」
    「ええ、まったくです。本当にありがとうございました。俺は藤丸立香。お姉さんは?」
     人懐っこく笑い、立香は自己紹介をする。彼とてこの佳人が厩戸皇子などの英霊とも異なる存在だとは感得している。それでもこのような態度を取れる辺り、少年も胆が太かった。
    「儂の真名はスカタク。この影の国の女王スカサハの宿体を依代に現界した。クラスはフォーリナーだ」
     文字通りに胸を張ってドヤ顔をする佳人は先程から裸形のままだ。
     手ぶらジーンズ見てみたいなという主の呟きを、まるきり冗談には聞こえないなと思いつつそれを無視して、厩戸皇子は寺田へ向き直る。暫くフォーリナーへの対応は主に全権委任する。
    「先程の鬼功(きこう)、見事であった。そのような魔力が枯渇している状態で果敢にも戦う卿の勇気も気に入った。恐らく卿は私やマスターと同郷かとお見受けするが?」
    「おう、日の本生まれよ。お前さんもそうだろう? 尊人(とうとびと)よ」
     がらっぱちな喋り方で応じる寺田に、気分を害した様子もなく厩戸皇子は頷く。

  • 14明星2019/02/24(Sun) 09:51:18ID:IyNjk4NDg(4/7)NG報告

    >>13
    「いかにも私は日本国、山背の国の生まれ。真名は厩戸皇子。クラスはセイバーである」
     袍の袖で口元を隠して、厩戸皇子は品良く言う。
    「ほう! てぇことは聖徳太子か! これは凄い。日の本でも一等な英霊の一人じゃねえか。―――あの剣技、まじないの見事さ、凄絶さも道理だ」
     寺田は天狗面を取り、厩戸皇子を見る。笑みを浮かべているがその眼は妖しげな光を発散させていた。
    「あの家畜の敵と判断して先刻は協同したが、じきに陽炎の如く消えるならば剣人として、尊人の刃を味わってみるのも……いいかもな」
    「えっ!?」
     唐突に声を上げたのは立香だ。突然の寺田の発言に面を喰らったのだ。
    「は、は、は、は、は。執念という刃が人型を成した奴だな」
     おなじみの優雅さで笑い、厩戸皇子は受け流した。
    「なあ、天狗面の武士殿よ、卿の鋭気と渇望を満たすならば、我がマスターと契約をしてみないか?」
    「この童(わらべ)と契約だと?」
     寺田は胡乱げに白皙の貌と少年を見比べる。
     そこで立香が寺田に説明をする。厩戸皇子もそれを補完するために時々口を挟む。
    「よし、ならばその契約とやらを受けおうではないか」
     寺田は立香へ向き直る。彼にとってもまだこのフランスでやり残したことはある。まだ現界を維持できるならば寺田にとっても渡りに船であった。
    「真名は寺田宗有。クラスはセイバーだ。よろしく頼むぞ童」
    「藤丸立香です。よろしくお願いします」
     立香の表情はこわばっている。
     厩戸皇子以外のサーヴァントとの契約には多大な負担がかかることはロマンに釘を刺されいるし、厩戸皇子からも注意は受けていた。それでも厩戸皇子が持ちかけるということはそれだけ、寺田を評価して協力関係を得たいということだろう。その力を存分に振るうためにも契約は必須となる。

  • 15明星2019/02/24(Sun) 09:52:50ID:IyNjk4NDg(5/7)NG報告

    >>14
     手の甲に刻まれた令呪を晒して、立香は厳かに唱え上げた。
    「告げる。汝の身は我の下に、我が命運は汝の剣に。聖杯のよるべに従い、この意、この理に従うのなら―――我に従え。ならばこの命運、汝が剣に預けよう……!」
    「誓おう。汝の供物を我が血肉と成す。藤丸立香、我がマスターよ」
     魔力供給の経路(パス)は滞りなく繋がり、右手の令呪が鈍痛とともに光を宿す。
     契約が完了して身体を巡る充足感に寺田は満足する。
    「ありがたい。マスターもいないサーヴァントでは魔力供給も受けられないものだから助かるわい」
     魔力供給の問題は革命軍に属するサーヴァントたちが抱える問題である。
    「戦争でもっとも大切なのは補給と情報だ。このふたつができていなければ、戦闘などできはしない。戦争をあえてひとつの経済活動にたとえれば、補給と情報が生産で、戦闘が消費にあたる。そしてサーヴァントへの魔力供給もまた補給である。それが途絶えているとなると、革命軍の現状はかなり深刻そうだな」
     厩戸皇子は悩ましげに嘆息する。前髪をかきあげ、微風に額をさらした。憂愁にしずむ瞳は、水晶の杯に液体化した月光をたたえたようであった。

     ◇◆◇

    「あ、それとセイバー。スカタクも協力してくれるって!」
    「ほう、それは重畳である」
    「そのとおォりだっ!」
     立香の後ろでスカタク―――既に黒いボディスーツを着ている―――が自信満々な表情で厩戸皇子たちを見ている。
    「卿のような天津神や国津神とも違う……外つ世界の神たる御身のご助力を賜るとは有り難いことです」
    「左様。この格上物(かくうえぶつ)は……生物としての格が違う。味方になるなら喜ばしい」
    「ふふーん、そうであろう、そうであろう! まあ儂は旧支配者じゃし? 凄いし? そのグレートでマーベラスなパゥワーで貴様らの手伝いをしてやらんこともないぞ!」

  • 16明星2019/02/24(Sun) 09:54:53ID:IyNjk4NDg(6/7)NG報告

    >>15
     元来の肉体の所有者ならば決してしないだろう表情で自慢げに語るスカタク。その増上慢な在り方にも立香らは特に言及をしなかった。ごく短い時間の付き合いだがこの女性との付き合い方に順応しつつあった。
    「はい、よろしくお願いします!」
    「わはははは!」
    「そうだ、マスターよ。当面、契約は寺田だけに留めておけよ。今の卿ならば三人までは契約もできるだろうが、今の負担になれぬうちに無理はするな」
    「はい。わかりました」
     厩戸皇子の助言に立香が頷く。実際、こうしている今の立香は鈍痛で苛まれている。
    「そうだな、養生しろ。俺も家畜や醜女のように仕留めたい輩がいるから無理はするなよ」
    「たしかにあの畜生や、王国軍を称するものらを牛耳る領袖は倒すべき仏敵。故に寺田よ、卿の知るこのフランスの実情を教えてもらいたい」
    「そうだな。儂もあのムーンビーストどもは駆逐してやりたい。そのためには色々と知っておかねばな!」
    「はい、俺たちに教えてください。……だけど、この人たちはどうしよう。ここに置いておくことなんてできないし」
     立香は茫乎として座り込んでいるルブラン一家を見る。自分たちが話題になっているのに反応が鈍い。
    「ならばこの近くの革命軍の基地へ案内しよう。そこでならば保護をして今後の身の振り方も決められるだろう」
     そう提案したのは寺田である。しかし、革命軍の基地まではラ・シャリテからは距離があり、疲労困憊の立香やルブラン一家を連れて徒歩で移動するのは難しいだろうと寺田は悩む。
    「それならばこうすればよい」
     スカタクがそう言うと黒いタールのようなものが流動する。すると馬車に蜘蛛のごとき肢が生えたような異形へと変貌した。車体(?)の表層はなながら無数の蚯蚓か怪蛇のごとくうねり、身を震わせている。
    「お前らもこの中に入るといい。座りながらのほうが話しやすいだろう」
     立香たちは暫く表情の取捨選択に困った。
     ルブラン一家はまるで夢遊病者のような足取りで言われるがまま黒塊に乗り込んだ。
    「……ありがとうございます」

  • 17明星2019/02/24(Sun) 09:56:08ID:IyNjk4NDg(7/7)NG報告

    >>16
     立香は、ごく短時間ながら宙を遊泳していた心を有重力状態に引き戻した。お礼を言ったが、心持ち音程が高いように自覚した。


    以上です。
    寺田からの説明パートをよろしくお願いします。

  • 18ドロテーア【九終大会&トーナメント】2019/02/26(Tue) 22:11:43ID:g0NTIyNDU(1/9)NG報告

    九終のマスターシーンを投下します。色々と情報が落ちています。

  • 19ドロテーア【九終大会&トーナメント】2019/02/26(Tue) 22:12:07ID:g0NTIyNDU(2/9)NG報告

    深夜1:00 九終島 五道孤児院・廊下

    「うう……やっぱりこわいなあ……。あかりちゃんおこしてついてきてもらえばよかった……。」
    わたしはそのよる、へんな時間に目がさめた。そのせいかは分かんないけど、わたしはトイレにいきたくなった。まわりのみんなはねていて、一番年上のあかりちゃんをおこすのも気が引けたので1人でトイレに行くことにした。ろうかは暗くて今にも何かが出てきそうなふんいきがあった。
    「あ…………」
    ふと、ろうかのまどからさしこんでいた月の光を見た。目でおってみると、月はきれいな半月をしていた。なんだかその半月から目がはなせなくて……
    「あ、れ………?」
    なんだかとってもねむくなって、わたしは目をとじた。ふかいふかい水の底にしずんでいくかんかくの中でわたしは知らないだれかのこえをきいた。

  • 20ドロテーア【九終大会&トーナメント】2019/02/26(Tue) 22:12:44ID:g0NTIyNDU(3/9)NG報告

    >>19
    同時刻 九終島 九重神社・離れ

    部屋のデジタル時計は深夜の1時を表示していた。そろそろ寝なければ明日のバイトに支障が出るのは分かってはいるが、俺はまだ寝付けないでいた。
    「いっ、つ………」
    つい1週間前にエリザヴェーダというらしい女から受けた傷跡が未だに痛む。ここ最近どうにも傷の治りが遅い。打撲だとか捻挫だとかならまだしも、包丁で薄皮を切った程度の傷でここまで治りが遅いとは思わなかった。前はもうちょい早く治ったのに、こんなに遅いとは……。
    「でも、俺なんかより海音さんの方が心配だ……。」
    あの後、天莉さんがエリザヴェーダに連れていかれたと海音さんから聞いた。直ぐにでも連れ戻すべきだと俺は言った。あの女は危険だと俺の中のナニカが「連れ戻さなければマズイことになる」と告げていた。けれど海音さんは頑なまでに首を縦には振らなかった。なぜ、と海音さんに問いかけた。けれど俺に答えが返ってくることはなかった。それが俺に言えない、いや、言ってはいけないことだから黙っているというのは嫌でも分かった。なにしろ俺のような得体の知れない男を雇い、ほぼ住み込みに近い形で働かせているのだ。どんな事情があるにせよ、その立場を利用して彼女の心に土足で踏み入るような真似は出来ない。それにここを追い出される方が今の俺にとっては死活問題だ。ここ以外に行く宛てなんてないし、今更就職先を探しても俺のような札付きを雇ってくれるところなんてないだろう。

  • 21ドロテーア【九終大会&トーナメント】2019/02/26(Tue) 22:13:08ID:g0NTIyNDU(4/9)NG報告

    >>20
    「にしても……今日は随分と綺麗なもんだな……。」
    ベッドのすぐ横にある窓から見える半月を見て、何気なくそう言った。緊迫しているのは変わらないというのに自分の呑気さに少し呆れる。
    「ん……あ、れ……?」
    半月を見ていると突然強い睡魔に襲われた。さっきまでは何ともなかったのに、なん、で急に………
    「ま………て………」
    そうして。俺の意識は霧散した。深い深い水の底に沈んでいくような感覚の中で俺は知らない声を聞いた。

  • 22ドロテーア【九終大会&トーナメント】2019/02/26(Tue) 22:13:47ID:g0NTIyNDU(5/9)NG報告

    >>21
    同時刻 九終島 ウエストサイドエリア・住宅街・倉橋家の一室

    もうすぐ深夜1時を回ろうとしている。だというのに私はまだ眠れないでいた。
    「明日、学校なのになあ……。」
    期末試験も終わり後は夏休みの始まりを待つだけになってはいるものの私は生徒会ということもあり、学校に残って前期終業式に向けての準備だったり備品のチェックや掃除点検箇所の確認なんかをしなくちゃいけない。特に掃除点検箇所なんて山のようにある。元々、今の学校が出来たのが200年くらい前のことらしく、修理や補修が必要な箇所がたくさんある。この島で地震や土砂崩れに洪水といった被害は本州に比べるとかなり少ないものの、それでも何かの拍子に壊れないとも限らない。カノちゃん曰く「学校長に何とか出来ないのか聞いてはいるんだけど、曖昧な返事しか返ってこないのよ」とのこと。でも校長先生が曖昧にしか返さないのも分からなくはない。素人が考えても、200年も保ってきた校舎を1から直すとなるととんでもない額のお金が必要になる。そんな額のお金が上から降りてくるとは考えづらいし、何よりもお金が降りてきたとして校舎を補修する間に生徒達が通う代わりの校舎を見繕わなきゃいけない。どう考えても掛かるお金に対して掛かる手間が多いしリターンも少ない。私が校長先生の立場でも素直にうんとは首を振れないだろう。

  • 23ドロテーア【九終大会&トーナメント】2019/02/26(Tue) 22:14:10ID:g0NTIyNDU(6/9)NG報告

    >>22
    「まあ、私よりもカノちゃんの方がずっと忙しいんだけどね……」
    神社の経営もそうだけど、たくさんある生徒会の仕事を1人でいくつもこなして、家の家事もこなして……。私なんかじゃとても真似できない。生徒会の仕事だけならまだ私も見よう見まねで出来なくもないけど、それ以外は真似なんて出来っこない。特に料理の腕なんて天と地ほどの差がある。私の腕を仮に料理初心者だとするなら、カノちゃんの腕は旅館の料理人さんに並ぶと言っても過言じゃない。一緒にお昼ご飯を食べる時も私のお弁当が冷凍食品のおかずを少し混ぜてあるお弁当なら、カノちゃんのは1から自分で作ったことが分かるお弁当。本当にいつ寝てるのか不思議に思ってしまうくらいにお弁当の中身は凝っていて、これを毎日自分と天莉ちゃんの分だけ作っているだけでも凄いと思う。
    「あーもう……変に考え事するから目が冴えちゃった。」
    どうにも眠気がやってこない。私は一度ベッドから起き上がると部屋を出て階段を降りリビングに向かった。台所にある冷蔵庫の中から水のペットボトルを取り出して、ライトブラウンを基調としたソファーに腰かける。

  • 24ドロテーア【九終大会&トーナメント】2019/02/26(Tue) 22:14:36ID:g0NTIyNDU(7/9)NG報告

    >>23
    「それにしても、随分と月が綺麗だよねえ……。こんなに綺麗だったの、いつぐらいだったっけ?」
    ふと外を見る。優しい月明かりが窓からリビングに差し込み、綺麗な半月が空に浮かんでいた。なぜだかは分からないけど、その半月から目が離せないでいた。
    「えーーーーーー?」
    ドクン、と心臓が跳ねる。ドクン、ドクン、と心臓が何か良くないことが起ころうとしていることを伝えてくる。
    「なに、これ……?なん、なの……?」
    強く意識を持つことが出来ない。頭の中をかき混ぜられているように錯覚する。
    「あ…っく……。」
    苦しくて、苦しくて。辛くて、痛くてたまらないはずなのに、どうして。
    「どう、してーーーーーー」
    どうして懐かしいなんて感じているんだろう?
    やがて。私の意識は途絶えた。深い深い水の底に沈んでいくような感覚の中で私は知らない声を聞いた。

  • 25ドロテーア【九終大会&トーナメント】2019/02/26(Tue) 22:15:06ID:g0NTIyNDU(8/9)NG報告

    >>24
    「uuUUUUU……。」
    其処は何も無い空間。ただ、ただ、何も無い闇が支配する暗黒の世界。もし何か名前を付けるなら『虚空』という名前が相応しい。何人も此処に立ち入ることは出来ず、また何人も此処から立ち去ることは叶わず。
    だが確かに。
    白き龍は其処にいた。
    その純白の体躯はこの『虚空』に不釣り合いなほどに美しく、そしてそれ以上に異質だった。
    「漸く……か……。」
    白き龍が呟く。その声には厳か、誰もがその声を聞けば畏怖するほどに恐怖を感じ。けれど、どこか懐かしさを覚える透明で美しい声だった。
    「待ち侘びた……。この時を1000年も待っていたぞ……。」
    『虚空』に3つの光が射し込む。1つはか弱くも不思議と見てしまう幻想さが。1つは余りにも眩しく『虚空』には溶けることはなく。1つは誰もが求める星の輝きを秘めていた。
    「さあ、約定を果たして貰うぞ九重始終よ。」
    「貴様が既に死していようと構いはせぬ。貴様の血を引く者どもに貴様が負わせた咎を償わせるのみ。」
    「だが。些か時が長過ぎたな。我が再び現に姿を堕とすには幾許かの時が要る。」
    「其れまでは浅はかな夢に浸っているがいい。」
    「当代が誰であれ、我を縛ることなぞ出来ぬ。我を縛れるのはあの始終(おとこ)のみ。」
    「偽りの島で偽りの杯に縋る者などに我は倒せぬのだからな。」
    「くく……くくく………。」

  • 26ドロテーア【九終大会&トーナメント】2019/02/26(Tue) 22:16:05ID:g0NTIyNDU(9/9)NG報告

    マスターシーンは以上です。次からは大会1日目になります。

  • 27リドリー陣営2019/03/02(Sat) 08:38:05ID:E1OTYxOTA(1/8)NG報告

    伏神投稿
    2日目です

  • 28リドリー陣営2019/03/02(Sat) 08:38:57ID:E1OTYxOTA(2/8)NG報告

    >>27
    早朝
    怒涛の出来事を捌ききったリドリーとエル・シッド。彼らは今凹んでいた。エル・シッドに至っては涙の跡さえある。昨夜の戦闘を思い出して落ち込んでいたのだろうか?

    「やっぱ、神ってク.ソだわ」
    「一応は虚言宗教(インチキク.ズ)だからな……………だが、あの結末はなあ……………」

    いや、二人して台湾産ホラーゲームをプレイし、エンディングのエグさとエモさに精神をやられていただけであった。幸せな家族が宗教によって崩壊する……………ほぼ誰に責任があった訳ではないのに破滅していく。そこに神も仏も存在せず、最後にただただ鋼鉄製ハンマー(現実)で頭を殴られる(突きつけられる)そのストーリーに絶句していた

  • 29リドリー陣営2019/03/02(Sat) 08:39:58ID:E1OTYxOTA(3/8)NG報告

    >>28
    「台湾って凄いね……………」「こればかりは同意するぜ……………」
    彼らは台湾という国に敬意を表する。そしてリドリーの頭にふと昨日の出来事が蘇った
    父親への明らかな拒絶。知らなかったとは言え不快な思いをさせた事を改めて反省する
    ならばやる事は一つだ。リドリーは手を右ポケットにやる

    「スマホ取り出してどうしたク.ソマスター?」「いや、レアちゃん達に謝罪と昨日あった事と思ってね!」

    そう言いながら軽やかにタッチパネルを動かすリドリー。指揮者(コンダクター)として美音(クラシック)を奏でるが如く!そして文面を完成させたリドリーは左ポケットにある連絡先のメモを掴み……………石像になった(フリーズした)

    「?どうしたク.ソマスター。たかだか電子寒中見舞い(メール)送るのにどれだけ時間かけてるんだよ?」「……………電話番号しか書いてない(メールアドレス書いてない」

    メモにはそう!市街地番号しか書いていなかったのだ!メールアドレスなどどこにもなく、折角書いた文面は無意味(塵)となった!
    では電話をすればいいのだろうか?
    だがリドリーはそこでこれは運命だと感じ取る。即ち直接会って話しをするべきだ!そういう運命である事を!

    リドリーはタウンページで調べる。車で十数分の距離。これならいける

    リドリーは訪問する為の準備のため繁華街へとその歩みを始めたので会った

  • 30リドリー陣営2019/03/02(Sat) 08:40:24ID:E1OTYxOTA(4/8)NG報告

    >>29
    終わりです
    レアちゃん宅訪問フラグです

  • 31亥狛の人2019/03/05(Tue) 23:19:01ID:I2MjUyMDU(1/7)NG報告

    伏神の二日目投下します

  • 32亥狛の人2019/03/05(Tue) 23:19:26ID:I2MjUyMDU(2/7)NG報告

    >>31
    暗殺者による裂傷で気を失った亥狛が再び目を覚ましたのは午前九時、時間にして凡そ十数時間。
    その間記憶が断絶していたことになる。

    泥のような微睡みから目覚めて真っ先に目に入ったのは、木製の椅子に座って本を読み耽るシスカの姿だった。
    「やあ、ようやっと起きたかい」
    「────」
    いやに寝心地の悪いベッドから上半身を起こすと、どうやら自分が寝ていたのは寝具ではなくテーブルで、即席に作り上げられた医療寝台であることが判る。
    「あれ、シスカさん?ココは…俺は、なんで……」
    身体を動かそうとすると、背部に鋭い痛みが走る。
    亥狛の苦悶の表情を他所に、シスカは至極冷静な態度で「起きなくて良いよ」と静止を促した。
    「君はね、聖杯戦争開始早々に殺されかけたのさ。
    自分の足で土地勘を得ようとしたばっかりに暗殺者の英霊の餌食になった。ランサーが付いていたから死は免れたものの、下手すればあの場で脱落もあり得た訳だ」
    彼女の声は不出来な息子を諌めるような、どこか怒りと呆れをないまぜにした気色を孕んでいた。
    読書を中断して、身体を亥狛の方に向けて
    「身体で理解できたろう、コレが聖杯戦争だよ。
    君が如何に頑丈で生物学的に異質だとしてもそんな差は英霊の前には紙同然、行動一つ一つが死に直結しかねないと漸く実感できた筈だ……勿論頭では理解してただろうけど。
    無意識にどっか舐めてる所あったもん、キミ」

  • 33亥狛の人2019/03/05(Tue) 23:19:56ID:I2MjUyMDU(3/7)NG報告

    >>32
    そんな筈はない。
    そうすぐさま否定しようとしたが、喉につっかえて言語化してくれない。
    思い当たる節があるからこそ、否定が出来ない。
    「もし仮に土地勘を得たかったなら、ランサーに見廻りをさせて自分は籠城する方が余程良かった。
    なのにそうはせず自分の足で歩き回った。
    ……その土地に根差す人物であるならいざ知らず、地理に疎い者が選ぶべきでない悪手と言っても過言ではない」

    つまるところ、とシスカは言葉を続けて、
    「君は人狼である事に胡座をかいて、より良い選択肢を考える手間を惜しんだのさ」
    「……うるさい」

    腹立たしい程に耳が痛い。
    そう思うという事はつまり、図星であるという事だ。
    勿論全くの脊髄反射で行動したわけではない。聖杯戦争に勝利するためには環境の把握が必要であると考えた上での行動だった。
    然し、彼の思考はそこで停滞していた。
    見て回るのは良いが、肝心の手段を熟考しなかったのだ。自身の行動が周囲にどう影響を及ぼし、相手がそれを見てどう動くか、という二手先の思考が欠如していた。

    認めたくない、だが認めざるを得ない。

  • 34亥狛の人2019/03/05(Tue) 23:20:20ID:I2MjUyMDU(4/7)NG報告

    >>33
    女魔術師の諫言が耳朶を刺す。
    「まあ何にせよ生きてたんだ、コレは馬鹿高い授業料だと思うこった。
    それに君は傷の治りが異様に早い、普通の人間ならとっくにドクターストップだが君なら今夜にでも動き回る事は出来るだろう。
    精々今回の失敗を糧に次に活かすと良い」

    そういうとシスカは読書を再開した。分厚い装丁本は日本語とも英語とも異なる言語のタイトルが刻まれていて、それが何の本なのか亥狛には知る由もなかった。
    窓ガラスから差し込む光が柔らかい。
    ここにきて漸く亥狛は自分が今拠点の一つである空き家に居ることを把握した。
    ぐるりと周囲を見回して、居るべきである存在が居ない事に気づく。
    「そういえばランサーは」
    「ランサーは外で厳戒態勢さ。マスターである君が開始早々に負傷したんだ、昨晩から彼女も内心相当気が張ってたんじゃないかな?」

    ずきり、と良心が痛んだ。
    自分の浅慮な行動が彼女の心労に繋がったのだと思うと申し訳なさが込み上げてくるようで。
    自分の身体の方に目をやると、刺し傷を押さえ込むように医療措置がなされていた。
    血が滲んだ包帯は丁寧に幾重にも巻かれており、施した人物の几帳面さが伺える。
    「それは、なんというか。悪い事をしたな……アサシンから逃げるだけじゃなく、こんな手当までして貰って…」

  • 35亥狛の人2019/03/05(Tue) 23:21:53ID:I2MjUyMDU(5/7)NG報告

    ランサーには後で直接謝りに行こう、そう思う亥狛の頭に女魔術師の声が割り込んでくる。
    「ああ、その手当はランサーがやったんじゃないぞ」
    事もなさげにそう発言し、「あと私でもないからな」とすぐに付け加えた。

    「君が此処に運び込まれて来た時には既に処置はされてたよ。私も最初彼女がやったものだと思ったけど『処置はして頂きました』とか言ってたから多分彼女ではない別の誰かだろうね」
    「…………?」

    ランサーでもなく、シスカでもない。
    だとしたら一体誰が?
    そんな疑問が頭を覆い被さるように広がっていく。
    知己の者など殆どいない彼を救う人物などそれこそランサーか目の前の女魔術師しかいない筈、だが彼女らでないとするならば他に候補など思い当たらない。

    「誰にやって貰ったかは後でランサーに聞くといい、そこまでは私の与り知るところじゃない。
    ……ついでに元気な顔を見せてやりなよ、きっと彼女も安心する」

  • 36亥狛の人2019/03/05(Tue) 23:24:28ID:I2MjUyMDU(6/7)NG報告

    >>35
    そういうと、シスカはベッドの方へとつかつかと歩み寄り。
    兎に角今は養生しなと言わんばかりに亥狛の身体に布団をかけた。

    如何に硬く寝心地の悪いベッドであろうと、睡魔は睡眠の最高のスパイスである。
    昨夜の襲撃により血を流しすぎた亥狛は言いようのない眠気に襲われていた。

    考えなきゃいけない事は多々あり、考えても仕方のない事だって山積みの現状。
    しかし今は回復を最優先すべきだ。

    正真正銘の前途多難、恐らく今後も彼の受難は続く事となろう。
    これから先どうなってしまうのか、そんな言いようのない不安は深い眠りの中で解け溶けていくように霧散した。

  • 37亥狛の人2019/03/05(Tue) 23:24:42ID:I2MjUyMDU(7/7)NG報告

    以上です。

  • 38九終狂陣営【大罪戦争ss】◆H2jQDESDK22019/03/07(Thu) 12:02:51ID:k0MjgzNzU(1/4)NG報告

    九終投稿します

  • 39九終狂陣営【大罪戦争ss】◆H2jQDESDK22019/03/07(Thu) 12:03:22ID:k0MjgzNzU(2/4)NG報告

    >>38
    朝六時、早朝と言ってもいい時間に喫茶店でため息をつく男とそれに構わずモーニングセットのサンドイッチを頬張る男がいた。ユージーンと人間に変装したバーサーカーである。

    ユージーン「はぁ……」

    バーサーカー「なーに悩んでんだよ、あぐっ…ん、美味ぇなこれ」

    いくつかの種類があるサンドイッチだが特に卵サンドを気に入ったようで追加の注文までしていた。

    ユージーン「食うか聞くかどっちかにしろよ。ったく」

    まあ友人と駄弁る感覚で何かを食いながら話すのもいいか、とユージーンもまた自分の分のトーストに手を伸ばす。バターが塗られただけのシンプルなものだがそれ故に素材の味が際立つ。

    バーサーカー「で?いつ頃出発するんだ?ユージーン」

    そう、ユージーンがさっきから頭を悩ませているのはそのことだ。

    ユージーン「何時に行くか聞くの忘れた……」

    再び沈むユージーンに笑いを堪えきれなくなったバーサーカーは大きく笑いながら届いた追加のサンドイッチを手に取った。

  • 40九終狂陣営【大罪戦争ss】◆H2jQDESDK22019/03/07(Thu) 12:03:46ID:k0MjgzNzU(3/4)NG報告

    >>39
    話は昨晩に遡る。

    ユージーン「よし、するぞ。電話」
    少し緊張しているのか話し方が倒置法になってしまっているユージーン。無理もない。何を隠そうこの男、今までの人生で一度も誰かに電話をかけたことが無いのである。
    そもそも電話が苦手な上に初めての自分からの発信。緊張しない筈がなく、実は電話するという宣言もこれで五度目だ。繰り返すつどに五度。

    バーサーカー「なあ、そんなことせずに直接乗り込んだ方が早くないか?」

    何度も決意と踏み止まるを繰り返すユージーンにいい加減辟易したバーサーカーは面倒だと言うがユージーンはそれを許さない。

    ユージーン「馬っ鹿お前そんなことしてみろ、確実に敵だと思われて同盟はおじゃんだ」

    ユージーンは是が非でもこの同盟を締結したい。それは単純に自分の目的を達成する確率を上げたいというのもあるが単純に蒼木ルイという人物に興味があるからでもある。
    画面越しの映像で見た蒼木ルイ。読心の魔眼は映像でも当時考えていた事は分かる。故にユージーンは彼女が心の奥底に抱える欲求を知った。
    近い者では高校の時のクラスの委員長、遠い者では時計塔のロードの娘までとその欲求を持つ者は多い。
    そういうしがらみに関係なくギブアンドテイクの関係を望むユージーンだからこそ、“蒼木ルイ”という人物を見ることが出来る。

    ユージーン「すぅ…はぁ…やるぞ!」
    6度目にしてやっと電話をかけたユージーン。慣れない操作からか間違ってテレビ電話にしてしまっていたのに気付くのはもう少し後となる。

  • 41九終狂陣営【大罪戦争ss】◆H2jQDESDK22019/03/07(Thu) 12:04:07ID:k0MjgzNzU(4/4)NG報告

    >>40
    おわりです。

    まず、すいません。何時に行くかのアポの為に過去電話を入れるはずだったのにその過去電話で何時かを聞き忘れたとしました。回想シーンが終わったらルイちゃん側の朝のシーンからユージーンに電話をかけていただきたく存じます。

    そして次の橘さんのパートでどれだけ進めるかによっては例の口説き文句(なお交流E)をお伝えします。

  • 42リドリー陣営2019/03/07(Thu) 21:31:23ID:A3MDI5MTU(5/8)NG報告

    特異点投稿します

    今回は全編台詞です
    ………………あまり説明になってないかもしれませんがどうぞ

  • 43リドリー陣営2019/03/07(Thu) 21:31:30ID:A3MDI5MTU(6/8)NG報告

    >>42
    いつだったかは儂は憶えてない。ただ召喚されたのはそこそこ前だと感覚的に思う
    そう、場所は確かパリ。その中の伏魔殿(ベルサイユ宮殿)に儂が召喚されたって話し。目覚めると百鬼夜行(うぞうむぞう)のサーヴァントが一斉に儂を囲っている訳よ?正直怒り(イライラ)が治らんかったわ。有象無象(どいつもこいつも)干しすぎた柿と同じ甘腐臭(オンナにおねつ)が漂ってて鼻が曲がりそうだったわい。
    そしてその元締め(においのもと)が醜女……………マリーアントワネットって呼ばれてた女王(ガキ大将)よ。見るに耐えない腐臭(色気)が漂う醜女(巨乳)。まさしく霊基を歪められて英霊の尊厳を穢す妖怪の所業よ
    ……………腰布(スカート)に数字が書いてあった気がするのも気のせいじゃあないかもしれんな。ともあれ醜女は儂に色気(イライラの元)垂れ流しながら言ってくんのよ?私の仲間(オモチャ)にならないかとね。そんとき儂は思わず近くの無象(セイバー)座に送って剣持って突撃してやったさ。あんまりにも酷い(キレた)んでね。だがな、その時不思議な事が起きたんじゃ。醜女がその場で足を出してな?そのまま儂に突き出してきたんじゃ。儂はその動きを捉えきれずにそのまま転んだ。……………正の所驚愕(目が飛び出た)!だってよ?武の心得も知らぬ女(ガキ)だぜ?そんな醜女に儂は惑わされた……………途轍もなく歓喜(たのしー!)気分になったわ。だから儂はあの醜女をこの手で斬りたいんだ!儂にもまだまだ伸び代があると教えてくれたからな!まあそんなこんなで有象無象(カ.スども)を振り切って外に出たらびーびーとかいう一般革命兵に誘われてな?儂的にもこれ幸いと革命軍に入ったってわけよ

  • 44リドリー陣営2019/03/07(Thu) 21:31:52ID:A3MDI5MTU(7/8)NG報告

    >>43
    状況?革命軍(ウチ)の圧倒的不利だな。四面楚歌が可愛く見えるほどのレベルでな。そもそも革命軍(ウチ)に魔力を常時補給できるものがなくてな。宝具撃ったらそのまま消えるとかも多発したんだな。しかし王国軍(ガキども)は
    聖杯(金の器)のせいでその縛り無いし、どんなに倒しても日毎に何十人も追加される。長い目で見ても儂らの敗北はほぼ決定的だな。勝ち目がないわけじゃない。リオンという都市にはなにやら強力な奴が封印されているとの噂も聞く。なんとかして開放できればいいのだがぴっかりさん(ルイ)がその土地を護っているせいで全く侵入できないのだよ

    ……………童、尊人、格上物、あんたらには儂は感謝しかない。あんたらはこの状況をうまく打開出来る可能性が高いからな。このまま王国軍が勝つとこの地は王の生贄となり、時代に綻びが出る。そうなると儂も修行ができないからな。改めて手を貸してくれ!

  • 45リドリー陣営2019/03/07(Thu) 21:32:00ID:A3MDI5MTU(8/8)NG報告

    >>44
    終わりです

  • 46橘亜衣&ミラーカペア【九終手番】◆V6COUaXse62019/03/09(Sat) 17:56:20ID:EwNTU2NTg(1/11)NG報告

    >>40の続き、九終を投下します。

    1日目、夜。
    本命の拠点であるホテルへ向かう途中、わたくしは与えられたミッションを反芻する。

    1、アーチャー陣営と敵対せよ
    2、バーサーカー陣営と同盟を結べ
    3、九重海音の妹を殺.害せよ(手段は問わない)

    ……これら3つのミッションからまず分かることは、運営側は相当に黒いという事。特に3つ目。
    誰かの死が予め組み込まれている催しなど、決して碌なものではありません。このミッション1つだけで、この聖杯大会がおかしいという事は読み取れる。
    (荒っぽい催しであるのは承知の上でしたけれど、これではまるで現代に蘇った剣闘ではありませんの)
    更に、事前に観ていたインタビュー映像で、九重海音という方がアーチャーを召喚していた事が判明している。つまり、わたくしは九重海音さんの妹を殺.害することで、一気に2つのミッションを達成できる可能性がある。
    大会前にアーチャーが召喚されていたと言う特別処置も鑑みて、九重さんは余程のキーパーソンであるらしい。
    『何を企んでらっしゃるのかしらね、この大会を企画した方々は』
    霊体化しているセイバーへ、念話で尋ねてみる。

  • 47橘亜衣&ミラーカペア【九終手番】◆V6COUaXse62019/03/09(Sat) 17:56:51ID:EwNTU2NTg(2/11)NG報告

    >>46
    『分かりません。しかし、聖杯大会の大元である聖杯戦争は、より魔術的な儀式であったとされています。推測ですが、今回の大会も儀式の側面が強いものかと考えられます』
    『だとすれば気になるのは、"何のためにそんな儀式を行うのか"、ですわね。けれど、これ以上は予想に予想を重ねるだけ。この話は、ここまでにしましょう』
    話を終えた途端、支給された携帯端末が震えだした。連絡して来たのはーーー
    (ユージーン・バックヤード?テレビ通話で、何のご用かしら?)
    インタビューにてバーサーカーを召喚すると宣言した青年の名。
    警戒しつつ、応答のボタンを押す。
    ーーー画面には、何も映らなかった。
    否。正確には、人の肌と髪の様なものが、レンズを塞いでいるらしかった。
    「ん、繋がったのか、コレ。あー、こちらユージーン・バックヤード。あんたは蒼木ルイで間違いないか?」
    「え、ええ。間違いありませんわ」
    予想外の出来事に戸惑うも、どうにか取り繕う。しかし頭の中では、思考がハイスピードで進んでいた。
    (これはどういう意図なの……!ただの操作ミス?いいえ、この方は読心の魔眼を持っているらしいですし、心に精通した者としての高度な戦略かも知れませんわね。わたくしの動揺を誘うつもりの手だとすれば大した物ですわ。けれど本当にテレビ通話だと気付いていない様な口ぶりでもありましたし、言った方がいいのかしらーーー)
    「ちょっと話があって連絡させてもらった。聞いてもらってもいいか?」
    ーーー決めましたわ。
    「ええ、貴方のお話、とても興味がありますわ。けれどその前に、お顔を見せてくださいませんこと?テレビ通話でお互いの顔が見えないと言うのも、寂しいものですから」
    〜〜

  • 48橘亜衣&ミラーカペア【九終手番】◆V6COUaXse62019/03/09(Sat) 17:58:06ID:EwNTU2NTg(3/11)NG報告

    >>47
    ここで区切ります。が、ユージーンさんどうします?コント続けましょうか?

  • 49九終狂陣営【大罪戦争ss】◆H2jQDESDK22019/03/09(Sat) 18:29:59ID:k5OTY0MzU(2/5)NG報告

    >>48
    いえ、次はユージーン視点で少し書かせてください。そこで例の台詞を言ってまたパスを回します。
    しかしそこまで深読みしても実際はただの操作ミスだゾ。

  • 50九終狂陣営【大罪戦争ss】◆H2jQDESDK22019/03/09(Sat) 21:00:31ID:k5OTY0MzU(3/5)NG報告

    >>47の続きを投下します。

    ユージーン「えっ?」

    間が抜けた声を上げるユージーン。その隣ではバーサーカーが必死に笑いを堪えている。すぐに携帯を離して画面を見ると確かにそこには困惑した表情の蒼木ルイが映っていた。

    ユージーン「本当にテレビ電話だ…。あー、その、ミスった。電話をかけるのなんて初めてで…」

    当然相手はそう思ってはいない。何かしらの心理戦だと誤解されている。確かにこうしてテレビ電話であれば直接会うのと変わらないように魔眼が使えるのだが故意ではない。まずはそれを解かなければ、と言葉を選ぶ。

    ルイ「初めて?貴方は今まで電話を使ったことが無いとでも言いますの?」

    事実ではあるが確かに現代においてそれは少数派であろう。故にさらに疑惑を深めてしまう。

    ユージーン「違っその…ああ、もう!」

    大きく深呼吸し数秒かけて言いたい事をまとめる。

    ユージーン「今まで電話を使ったことがない訳では無いけど自分から誰かにかけたことはなくてそれでも俺はあんたに話したい事があって慣れない操作で電話したら間違ってテレビ電話になってしまった。すまん、わざとじゃないんだ。信じてくれ」

  • 51九終狂陣営【大罪戦争ss】◆H2jQDESDK22019/03/09(Sat) 21:00:40ID:k5OTY0MzU(4/5)NG報告

    >>50
    一通り言った後目を閉じ頭を下げる。

    ルイ「分かりました。そこまで言うのなら信じましょう」

    なんとか信じて貰えたようなので本題を切り出す。

    ユージーン「ありがとう。それじゃあ話をしたいんだけど…まあ想像してる通り同盟の相談なんだ」

    それについては相手も予想はついていたようで続きを促される。ただ同盟を結ぼうと言うのではなくどういった条件かという事が大事なのだ。

    ユージーン「まず俺達と同盟を結んで欲しい。条件はインタビューの時に言ったように優勝したら聖杯はそちら、賞金はこっちに渡すというものだ」

    もちろんユージーンが掲げる条件はそれだけではない。一呼吸置いてそれを告げる。それはユージーンが本心から望むことでもある。

    ユージーン「あと、この同盟において蒼木ルイとユージーン・バックヤードは対等だ。どっちが上だとか立場がどうとかは関係ない。方針はお互い相談して決めるし隠し事は一切しない。どうだろう?」

  • 52九終狂陣営【大罪戦争ss】◆H2jQDESDK22019/03/09(Sat) 21:01:04ID:k5OTY0MzU(5/5)NG報告

    >>51
    はい、ここまでです。
    速攻魔法発動!『対等宣言』!!立場も何も関係無くフェアな立場であるという宣言。どうでしょうか?交渉の条件として悪くは無いと思います。

  • 53橘亜衣&ミラーカペア◆V6COUaXse62019/03/11(Mon) 23:31:13ID:EyMTI3ODI(4/11)NG報告

    >>51の続きです。

    画面向越しの提案に、少し考え込む。

    立場も隠し事も無しという同盟の提案だけれど、正直に言えば困ってしまう。交渉に於いて全ての手札を晒すなど、大抵の場合悪手にしかならないから。その条件を出された時点で本来なら決裂とするところだ。
    ーーーが、しかし。"対等"という響きは、悪くありません。
    その言葉に、わたくしは弱い。加えて、彼が慣れない端末操作に取り乱しながらも、懸命に意思を伝えようとした姿勢に、少し、心が動いた。
    ただ、言うは易し、行うは難し。口だけの対等は何度も聞いてきた。更に彼は心を読む力を持っているのだ。わたくしの内心を読み取り、上辺の言葉で都合よく動かそうとしているかもしれない。
    ーーーだから、こうしましょう。
    「先に言っておきましょう。わたくしは貴方を警戒しています。貴方はその目でわたくしの事を知れるけれど、わたくしは貴方を知りませんもの」
    内心を伝える事で、隠し事をしないと謳う相手に応える。一拍の間を置いて言葉を続けた。
    「けれど、同盟は結びたいと考えていますの。その為には、まず貴方の事を知らないといけません。差し当たって明日のランチをご一緒にどうかしら?返答はその時に」
    もともと、ミッションを達成する為にも彼と同盟を結ぶつもりはあったのだ。わたくしに必要なのは聖杯を使ったビジネスのチャンスであり、賞金の優先度は低い。対して彼は賞金が必要だと言うから、利害は一致している。後は、彼が信頼できるかの問題だけ。
    ユージーンから了承をもらい、明日の13時、○○ホテル近くの喫茶店で落ち合うことになった。

  • 54橘亜衣&ミラーカペア◆V6COUaXse62019/03/12(Tue) 19:31:12ID:EyOTEzNDQ(5/11)NG報告

    >>53を修正したver投稿します。

    画面向越しの提案に、少し考え込む。

    立場も隠し事も無しという同盟の提案だけれど、正直に言えば困ってしまう。交渉に於いて全ての手札を晒すなど、大抵の場合悪手にしかならないから。その条件を出された時点で本来なら決裂とするところだ。
    ーーーが、しかし。"対等"という響きは、悪くありません。
    その言葉に、わたくしは弱い。加えて、彼が慣れない端末操作に取り乱しながらも、懸命に意思を伝えようとした姿勢に、少し、心が動いた。
    ただ、言うは易し、行うは難し。口だけの対等は何度も聞いてきた。更に彼は心を読む力を持っているのだ。わたくしの内心を読み取り、上辺の言葉で都合よく動かそうとしているかもしれない。
    ーーーだから、こうしましょう。
    「先に言っておきましょう。わたくしは貴方を警戒しています。貴方はその目でわたくしの事を知れるけれど、わたくしは貴方を知りませんもの」
    内心を伝える事で、隠し事をしないと謳う相手に応える。一拍の間を置いて言葉を続けた。
    「けれど、同盟は結びたいと考えていますの。その為には、まず貴方の事を知らないといけません。差し当たって明日のランチをご一緒にどうかしら?返答はその時に」
    もともと、ミッションを達成する為にも彼と同盟を結ぶつもりはあったのだ。わたくしに必要なのは聖杯を使ったビジネスのチャンスであり、賞金の優先度は低い。対して彼は賞金が必要だと言うから、利害は一致している。後は、彼が信頼できるかの問題だけ。
    ユージーンから了承をもらい、通話を終えた。

    2日目 朝
    ユージーンへと電話を掛ける。
    「ごきげんよう、ムッシュ・ユージーン?待ち合わせの場所と時間を決めていませんでしたわね」
    こう切り出し、13時にユージーン紹介の喫茶店で食事の約束をした。

  • 55橘亜衣&ミラーカペア◆V6COUaXse62019/03/12(Tue) 19:32:35ID:EyOTEzNDQ(6/11)NG報告

    暫く振りに
    【連絡】
    リレー企画参加者様へ。企画の円滑な進行の為、1週間以上レスができない状況になる場合は、GMにその旨を報告してくださるようお願いします。その際は、どういう方針・方向で動きたいかを合わせてお伝えください。参加者間での話し合いを行い、どのような描写にするかを議論します。
    1ヶ月以上応答がない場合は、応答があるまで他参加者で進行させていただきますことをご了承ください。


    ・統合スレにて開催中の企画
    1.九終聖杯大会
    2.トーナメント大会
    3.伏神聖杯戦争
    4.第1回聖杯大会(スノーフィールド)
    5.1.特異点 悪徳歪曲狂国ベルツ・ル・パラディス

    ・開催予定

    1.インフレ聖杯大会(メンバー調整)

    2.第◾️回聖杯大会(メンバー調整)

    中華スキーさん、お忙しいかと思いますが、九終聖杯大会の進行がありました。つきましては召喚シーンの投稿をお願いできればと思います。また、お伝えしたいこともありますので、予選へレスをお願いします。

  • 56九終キャス組(山星)◆FsdYfiOl922019/03/12(Tue) 21:54:20ID:QyMDQ5Mjg(1/1)NG報告

    達は何かしたいことはあるか?」

    「特にすることはないけど。まずは工房作りから始めた方が良いんじゃないの?」

    キャスターのスキル、陣地作成によりこの部屋を工房として作った方が良いのではないかという質問は尤もなことだ。

    「ふーむ……いや、流石に工房を作るには狭すぎる。出来れば場所を移動するなりなんなりしたいところではあるな」
    「あ、やっぱり?うーん、後はもう探すしかないけど。ま、そこはいいわ。次の戦略を考えましょう」

    そもそも陣営作成を行ったところで彼の作成する工房はあまり防衛に適さないという弱点もあるが、まああった方が良いというのは間違いではない。

    「それよりもさ、先ずはここらに偵察でも放っておいた方が良いんじゃない?アーチャー、だっけ。狙撃とかされたら困るだろ?」

    「……そう言えば、そうだな。竜胆の言う通り使い魔は配置した方が良いだろうが……おい初梅、何で逃げてるんだお前」
    「いやっ……あの……私、強化と治癒ぐらいしか満足な魔術が使えないのよ」

    しん……とした空間が広がる。片方(竜胆)は物事を理解しておらず、片方(隠神)は驚愕した顔で沈黙が続く。

  • 57九終キャス組(山星)◆FsdYfiOl922019/03/12(Tue) 21:55:10ID:EwNDY5NzY(1/13)NG報告

    「っ、そんな顔で見るなぁ!まだ練習中なのよ!家の奴らからも『初梅様は強化と治癒魔術はその年では良い方なのにそれ以外が貧相ですね』って言われるのよ!使い魔さえ作れないの!悪い!?」
    「は、はははっ!そうかそうか、すまんすまん。逆鱗に触れてしまったな!許せ初梅。……となると俺の宝具になるか」

    八百狸───隠神刑部の生前従えていた800匹の狸を召喚する宝具。数のくせに戦闘力はなく、魔力消費は多いというどちらかと言わずとも使い勝手は良くない宝具。

    「あれ魔力消費が大きいのだよなぁ…大丈夫か?あといい加減落ち着かんか」
    「オーケー、落ち着いた。話を戻すわ。大丈夫、あなたの宝具を使う方向で行きましょう。魔力は問題ないわ」
    「ん、使い魔とかあんま分かんないけど宝具を使う方向に固まったの?じゃあ俺からの案だけどどこに配置するか話そうよー。バラバラに分けるよりは集団行動で情報を確実に持って帰れるようにしよ?」

    「配置……私は、ロビーに集中させた方が良いと思う。一般常識を持つ相手ならそこから入ると思うし」
    「ならば俺はホテル外側に配置するのも案として提案しよう。俺の愛しい子供達は野外での力を発揮しやすい」
    「んーと、それじゃあその二地点とこの部屋の周辺に配置しておけばいいんじゃないかな。窓ガラス突き破って入ってくる人とかいそうだし」

  • 58九終キャス組(山星)◆FsdYfiOl922019/03/12(Tue) 21:56:26ID:EwNDY5NzY(2/13)NG報告

    「では始めるか」
    祝詞の詠唱を数分間続け、宝具の解放を行う。
    発動した瞬間に部屋中にモコモコとした茶色の毛玉が現れた後、一斉に隠神刑部の方向にを向く。その全てが彼と最期まで戦い抜いた歴戦の狸達。

    「よくぞ集まった我が同胞、我が眷属、我が子供達。再び共に現世で戦えることを俺は嬉しく思う。お前らには今から指定する場の監視を行ってもらおう。では散れ」

    ドアと窓を開けた途端に一斉に茶色い塊が飛び出て行く様は可愛いと思える人は思えるだろうしキモいと思える人は思える、そんな光景だった。

    「……可愛いなあの光景。初梅はどう思った?」
    「んー、狸汁が食べたいなーって思った。」


    終わりです

  • 59九終キャス組(山星)◆FsdYfiOl922019/03/14(Thu) 19:17:20ID:Q2NDkwNzI(3/13)NG報告

    『見つけたか?見つけたか?』
    『見つけたぞ見つけたぞ。大将が見せてくれた通りの女だ、見目麗しい空色の姫だ』
    『如何するか、如何するか。私が殺されにいって力を測るか?』
    『報告しよう、報告しよう。誰もあの女達に近づくな。大将に死ぬより酷い罰を科せられるぞ』
    『それは嫌だな』『あれは恐ろしい』『死ぬ時の方が楽だった』

    『大将大将。女を見つけたぞ。とっても綺麗な空色の姫と武士のように芯のある女だ』
    「様子は?」
    『特に警戒していたような様子も無い。そのままホテルに向かって歩き続けているぞ』
    「御苦労、ではお前らは引き続き警戒を続けろ、間違っても接触はしようと思うな」

    はぁ、と溜息をつき目を伏せる。すう──と目を開いたときの隠神の顔は今迄の好青年の顔とは打って変わった冷徹な顔。

    「マスター、どうする?奇襲を行うか?」
    「いや、やめておきましょう。彼女は今大会でもかなりの強豪よ。どうせ通じないのだから真正面から相手の技を測るとしましょう。撤退の用意もしておいて」
    「了解した。……おい竜胆、一体何を考えている?」
    「ん、どうやったら効率の良い撤退を出来るかここの地形を元に考えてた。伏兵の可能性も考えて行動しなくちゃだから」

    他の二人と比べて俺は頭ぐらいしか使えるとこないからねーなんて呟きながらも纏める。

  • 60九終キャス組(山星)◆FsdYfiOl922019/03/14(Thu) 19:17:37ID:Q2NDkwNzI(4/13)NG報告

    「応、自分なりの力を尽くすのは良いことだ。……では、行くか」
    「あ、待って待って!どうせ戦闘するなら姿はバレちゃうけど戦闘開始するまでは幻術で姿を隠しとかないか?」
    「む……わかった」



    エントランスを蒼木ルイが過ぎ、エレベーターの前に立った時───

    「はぁい、蒼木ルイさんとそのサーヴァント。自己紹介は必要かしら?」

    隣の非常階段からとん、と竜胆と初梅が現れた。

  • 61レアの人2019/03/14(Thu) 20:51:41ID:UxMDg5NDI(5/7)NG報告

    「痛い!ふらふらする!しんどい!」

    拠点に変えるなり倒れるように眠った後目を覚ましてもいまだ転がりながら悶えている己が主を冷ややかに見つめるアヴェンジャーの姿がそこにはあった。撤退するサーヴァント主従に追いついたのちに魔術師に対して治療を行ったのであるが

    「他人の治療をするために自分の手の甲を敵の槍で突くなぞするからだ。」

    「仕方ないでしょ!あの状態で武器なんて出せないし治療のためには血が必要だったんだから!」
    反論をするがその声にはいつもほどの元気はなかった。
    まず応急処置だけをさせろと敵のサーヴァントに迫った時の魔術師然とした落ち着いた時の話し方からはかけ離れたものだ。この魔術師の娘はどうやら他人の前だと素を隠す傾向があるようだとここ数日の会話で把握をしたがまさかこのような色々とダメな魔術師であると他の陣営も想像してはいないだろうとアヴェンジャーはあきれつつも感じていた。こいつはこの世界に向いていないと数日で断言ができると言い切れてしまうほどに本来の彼女はひどいのである。とはいえあの時の自身のマスターは魔術師としては及第点の働きはしていたということもまた事実であると感じてもいた。

  • 62レアの人2019/03/14(Thu) 20:52:11ID:UxMDg5NDI(6/7)NG報告

    >>61
    「しかしお前の他者への手当ての手際は随分とよかったのは少し意外であったな。」

    「大したことじゃないでしょ?まず血が足りないから私の血が拒絶されないか最低限の適応分析と輸血と傷口の治療をしただけ。あとは包帯を巻くとか魔術が関係なくてもできる人は多いわ。」

    「いいや、お前の魔術の腕からすると破格だろうよ。何らかの魔力媒介をもって魔術を補強していたのなら別だがそれもなく傷をふさいでいたからな。」

    「それは私の魔術刻印の力によるものね。私の家系の魔術は強化方面でそれも自身以外のものに魔力を通すものだったらしいわ。だから他者への強化や治療には多少の無理がきくということでしょうね。」

    他の生命体に魔力を通すことは非常に難易度の高いことで知られている。特に他者を強化するということは一流の魔術師でも難しいといわれていることである。

    「ほう、お前にも強みはあったということだな。その治療の腕はそれなりに重宝するだろうな。」

    「ほめてるのかけなしてるのか分からないわね…。」

    「ほめている。素直に受け取れ。」
    (まあ、相手がただの人間ではないということもあり治療がより進んだということもあろうがな)

  • 63レアの人2019/03/14(Thu) 20:52:29ID:UxMDg5NDI(7/7)NG報告

    「ん?今何か言った?」

    「いいや空耳だろう。だが治療が得意ならばなぜその手の甲の傷は完治させない?」

    「言ったでしょう?私は他人に魔力を通すことは無理ができるけど自分の強化は並みなのよ、そりゃあ完治できないことはないけど魔力が無駄だし応急処置程度で止めてるのよ。自然治癒にあとは任せるわ。」

    「難儀なやつだなお前も。」

    「あきれ顔で言わないでよ。あ、まためまいが…貧血だわ…きゅう…」

    再びベットに倒れる。

    「寝るのは構わんが今日はどう動く予定だ?」

    「…とりあえず貧血がマシになったら家に戻って確認するわ。襲撃とか昨日の時計塔の人から連絡があるかもしれないから。そのあとはしばらく情報収集にしましょう。昨日あったサーヴァントたちの情報もまとめておきたいから。…ゴメンまたしばらく寝るわ。」

    そう言って瞳を閉じる玲亜。その姿を見つつ再びため息をついたアヴェンジャーは霊体化をして姿を消した。

  • 64橘亜衣&ミラーカペア【九終剣】◆V6COUaXse62019/03/15(Fri) 23:06:21ID:E1MjcwMzA(7/11)NG報告

    >>60
    突然の登場に内心驚くも、そんな素振りは見せない。余裕ある態度を心がけ、彼女達へ対応する。
    「Non、必要ありませんわ。貴女が水籠初梅さん。そしてそちらの方は、氷瀬竜胆さん、でしたわね。お会いできて光栄ですわ」
    「あら、ご丁寧にどうも。けれど、そんなに悠長でいいのかしら。この状況で、何の用件か分からないなんて事はないでしょう?」
    『どうやら、やる気のようですね。どうしますか、マスター』
    身構えていたセイバーが念話で話しかけてくる。
    『話し合いをする気は無いようですし、ここは戦いましょう。それに、貴女の力も見ておきたかった所ですもの、ちょうどいいですわ』
    「ええ、勿論分かっていましてよ。けれど、ここは人が多過ぎますわ。場所を変えましょう。あなた方も、無用な被害者を出すのは本意では無いとお見受けしますけれど?」
    もしホテルでの戦闘を厭わないなら、先程奇襲を掛ければ良い。そうしないのならこれくらいの要求は頷く、そう判断しての提案だった。さて、返答はーーー
    〜〜
    以上です。

  • 65山星◆FsdYfiOl922019/03/15(Fri) 23:29:58ID:E0NTAxMjA(5/13)NG報告

    >>64
    「ええ、そうね。私もここに居る無辜の人々を傷つけることは避けたいもの。場所を移して互いに力を探り合うことにしましょう。……何よ、そんなに離れなくても良いじゃない?」
    「そりゃそうだ。お前みたいな奴に近付きたい奴がいるかよ。ってな訳で御機嫌よう蒼木さん。俺らはその考えに同意だ。じゃあ、移動しようか?」

    「分かりましたわ。では、人気の少ない所に行きましょう」

    『初梅、俺の考えを読み取れるだろ?』
    『勿論。今の声も聞こえてるし私からもアンタに伝えられるわ』
    『なら良い。それを確認しときたかっただけだ。多分戦闘を始めたら俺はお前の精神感知距離まで近づけないからな。着くまでに少し話をしておくぞ』

  • 66伏神Requiem@アメリカ◆B8D4AQBhU22019/03/20(Wed) 14:25:17ID:E4MjMyODA(1/1)NG報告

    『なぁオイ、マスターァ?お前色々とやり過ぎたんじゃねぇの?』
    散弾を撃った直後、バーサーカーから念話が届いた。
    『いやぁ、バーサーカーには負けるよ。で、何があったの?コッチはコッチで忙しいんだけど』
    『ああ?決まってんだろ。ランサーの侍ヤローに襲われたんだよ。で、多分残り全部のサーヴァントからも攻撃されてる。こういうの私怨サッカーって言うんだっけかぁ?』
    『四面楚歌でしょ。『そうそれ』まぁ、頑張ってね?正直あんまり援護できそうにないんだよねぇ……。あー、姿消すとかメンドッ!』
    (つーか燃えてる。光学情報がどう、とか言ってたし、こちらの感覚を弄るような幻術mと言うよりは蜃気楼とかリアルタイムVR技術として考えればいいのかな?うーわウザそー)
    ちょっとした衝撃。どうやら右手になんか当たったようだ。まぁガンドか何かだろう。あるいは光の玉でも撃ち出したのかな?ニュートリノ?みたいな感じで。
    (よーし、コレで大まかだけどルーカス君のいる方角は判明。具体的な距離、方角は不明で自前のサーモグラフィーは使用できない、っと。じゃあコッチ)
    ワルサーWA2000に装填されていたガンドの魔弾を上空に向けて発射。もちろん地球には重力があるので、すぐに戻ってくる。そしてルーカス君のいる辺りに着弾。そして弾かれようがヒットしてようが(拳銃弾とは威力段違いだし、なんらかのダメージは通してるだろう、多分)音は出るのでより詳細な位置が分かる。なるほどソッチね。はい、続けて散弾を残弾全て発砲。で、リロード。
    ヨシッ!今度はしっかり命中したみたいだ。うん、それじゃあ質よりも数量で攻める方が有効っぽいね〜。……ところでルーカス君は散弾にどう対処するのかなー?当たった散弾、しっかり処理しないとスッゴク面倒な事になるからねぇ。ま、治療、しなくは無いけど。
    そして炎も消えかけてるので拳銃構えて前進前進、っと。さぁてドンドン行こうか……行けるかは微妙かもしれないけどね!

  • 67橘亜衣&ミラーカペア【九終剣陣営投下】◆V6COUaXse62019/03/21(Thu) 18:59:01ID:E5OTg0MDI(8/11)NG報告

    >>65
    わたくし達と付かず離れずを保ちながら移動する、少年と少女。歳は2人ともわたくしと同じくらい。サーヴァントらしき姿が見えないけれど、霊体化しているのでしょうか?
    クロワは今偵察に飛ばしている。いざという時の伏兵として、呼び戻せるようにしておきましょう。

    観察と思索をしながら歩を進め、人気のない、開けた場所へと到着する。
    「さて、この辺りで良いのではなくて?」
    「そうね、始めましょう」
    瞬間、水籠初梅の傍に1人の男性が出現し、マスター達の前へと進み出た。格好は大正浪漫という言葉が似合いそうな、和洋折衷。武器らしき物が見えないのが気にかかる。
    「セイバー、勝ちなさい」
    「仰せのままに、マスター」
    セイバーがわたくしの前に立ち、サーヴァント二騎が向かい合う。

    セイバーが腰の鞘から剣を抜き、そのまま構える。たったそれだけの動作だけれど、見惚れそうな程に美しかった。
    「セイバー、参ります」


    刹那、神速の踏み込みと抉りこむような突きが放たれたーーー
    〜〜
    以上です。お待たせしてすみません

  • 68九終キャス組(山星)◆FsdYfiOl922019/03/22(Fri) 15:02:37ID:kwNTc0NTY(6/13)NG報告

    蒼木ルイが口にした『セイバー』───最優のサーヴァントから放たれた突きは一直線に隠神刑部の胸に向かって突き進む。

    あと3m、2m、1m、50cm───を通過する前に刀に防がれる。先程までは持っていなかった筈なのに。

    「うわ危なかっしい。こんな序盤で死なないでよ。」
    「承知承知。ではやろうかセイバー」

    また何処からか取り出した拳銃を構え、二回引き金を引くも相手もサーヴァント、二発程度の銃弾ならば容易く躱されてしまう。

    剣と弾の軌跡が飛び交う。一撃一撃が速いセイバーの剣筋を筋力と強化した身体能力で弾き返し、銃弾で牽制する。
    そのやり取りは惚れ惚れするものではあるがやはり、というべきだろうか。セイバーの方が慣れている。別段、隠神刑部も近接戦が苦手という訳ではないのだが本業ではない故に。

  • 69九終キャス組(山星)◆FsdYfiOl922019/03/22(Fri) 15:03:04ID:kwNTc0NTY(7/13)NG報告

    (ならばこそ、であろうな)

    木に登る、枝ごと切り落とそうとするのでくるりと飛んで突き。
    簡単に避けられ、その隙を好機と見たセイバーが返しに一太刀を入れようとする瞬間、懐から葉を三枚投げ込む。距離を取るも遅い。

    「天は今再び神威と鳴り(成り)、地は今再び脈動せり」

    葉から放電と尖った小石がまき散る。放電を躱そうとも小石がセイバーの頰と二の腕の皮を裂く。
    サーヴァントの身であるセイバーに、そんな浅すぎる傷は傷と成り得ない。マスターから供給される魔力によりすぐ様傷は癒えるが問題はそこではない。

    “術が通った”のだ。セイバークラスのサーヴァントは魔術の類を減衰、あるいはカットする対魔力スキルを保持している。それでありながら彼の振るう術は傷を与えた。

    「俺はお前が今の事象に対してどう感じたかは知らんが……異様である、そうは感じたろう?」
    「さあ、どうでしょうか。本当に私が知り得ないとでも?」
    「それならそれで構わんよ。ほら、踊れ踊れ」

    炎、水、風。様々な術と共に刃と銃弾が襲う。セイバーも対処はしているがいかんせん反撃には転じれない。そのような膠着状態が続き──

  • 70九終キャス組(山星)◆FsdYfiOl922019/03/22(Fri) 15:03:58ID:kwNTc0NTY(8/13)NG報告

    「ほれ、ちょっとした大技だ。対処出来るだろう?」

    先程セイバーが落とした枝に付いていた葉が輝き、大きな風弾を撃ち出す。地面を抉りながら進み、それを纏い固め、岩のような表面となる。
    回避行動は取らせない。セイバーの周りにも火と氷を撃つ。威力自体は低いがあの風弾を回避できなくすればいいだけなのだから問題ない。
    ───まあ、この程度で終わるならば最優のサーヴァントなど名乗れない。何かしら打開策はあるのだろうとは思うが。

  • 71九終キャス組(山星)◆FsdYfiOl922019/03/22(Fri) 15:04:18ID:kwNTc0NTY(9/13)NG報告

    サーヴァント同士の争いは音速レベル…というのはどうやら本当らしい。凄まじく速いし鋭い。普段から鍛えているからか、辛うじて見えはする。……初梅の方を見ても俺のようには動じてないことからある程度把握はしていたのだろうか。

    いや、違う。今はそんな無駄な考えを捨てて、蒼木さんに向き合う。俺には俺の出来ることを。基本は盾で自衛と、可能な状況ならばサポート。つまり戦況の把握が俺の仕事だ。
    サーヴァント同士の戦況把握はあの速度では無理だと判断、人間同士に集中する。

    ───初梅はルイをしっかりと見据える。その年で、その立場でしっかりと戦場に立つことは人として素晴らしいことだと思う。令嬢という立場に甘んじることがないというのは今を生きる人としては良いことだと思う。

    一歩、二歩、相手の方に踏み出す。さてさて、あと何歩で範囲内だろうか。そんな事を考えつつ、一工程でエーテルを飛ばす。
    大した威力も込められていない一撃は、強化を込めたであろう腕の一振りで簡単に弾かれる。それもそう、だってただのお誘いだから。
    ハチェットと鉄扇を携えて、手を差し出す代わりに突き付ける。

    「Vous êtes charmante──」
    「──Jouons ensemble(踊りましょう、お姫様)」

    こんな場で言ったらナンパのようにも、煽りのようにも聞こえるなぁなんて。初梅(相方)の台詞を聴きながら溜息をついた。

  • 72明星2019/03/23(Sat) 15:55:30ID:MwMDc3ODA(1/8)NG報告

    遅れて申し訳ありません。フランス特異点のSSを投稿します。

  • 73明星2019/03/23(Sat) 15:57:27ID:MwMDc3ODA(2/8)NG報告

    >>72
    『冒険と冒険の合間の休息(アフターセッション)』
     スカタクによって作られた怪異な乗り物が、七人の乗客を乗せてラ・シャリテを出発したのは藤丸立香と厩戸皇子がレイシフトして一日目が終わる夜間であった。
     その節足動物のような八つの脚を高速に動かして疾走する巨大なアシダカグモのような乗り物を、王国軍からの襲撃を受けるリスクがあったが乗客たちは意に介していない。
     攻めてくるならば迎撃するだけのことだ。
     乗り物の内部では寺田の説明を立香や厩戸皇子が暫く黙って聞き、またラ・シャリテを出発前に寺田が受け取った関羽からのメモも吟味していた。
     メモは革命軍に所属していたキャスターのヴォワザンが作った礼装であり、そのメモには関羽が消滅する間近までに得た情報や彼が討滅したサーヴァントの真名リスト、怪物に対しての考察等を書かれており血判も捺されていた。
     ラ・シャリテを出て西へ六〇〇キロ以上の長距離を移動した。自動車と遜色のない速度で走行できる怪異があったからこそであった。
     暗い空を背景に、その城砦は静かにたたずんでいた。革命軍の西部防衛線を支える基地だった。
    「ずいぶん昔に捨てられた城砦のようだな」
     角のすり減った城砦の縁を、厩戸皇子がかたちのよい指でなぞる。城壁は石を隙間なく積み上げたもので、かなりの厚みを有してはいるが、高さは厩戸皇子の胸元までしかない。
     見立てでは魔術的な防衛機能はだいぶ劣化しているようである。恐らくは管理していた魔術師が既にいないのか術を掛け直すことがされておらず、一度起きた綻びが修正されることもなく徐々に歪みとなりそれが大きくなったのであろう。
     余裕があれば、城砦のまわりを一周して様子をうかがうところだが、疲労困憊の立香やルブラン一家をこのまま外にいさせるわけにはいかない。
    「たしか、この端末にはライト機能があったはず……」
     立香が手首に着けた端末を操作するとライト機能が作動する。ルブランたちは驚くがすぐに安堵するように息をつく。暗闇を見通す目を持たない只人には例え珍奇な方法で放たれた光であっても闇よりもよほど安らげるのだ。
     蝋燭の火よりも明るい光にルブラン一家は安心感を覚えた。

  • 74明星2019/03/23(Sat) 15:58:38ID:MwMDc3ODA(3/8)NG報告

    >>73
    「おおうい、こっちだ!」
     寺田が立香たちを呼びかけて手を振るう。
     この基地へ案内した寺田の先導で城壁に沿って歩いていき城砦のすぐそばにある石像のわきを通り抜けて扉をひらく。
     石造りの建物に特有の、冷たく湿った空気がまとわりつく。

      ◇◆◇

     この防衛基地の司令官を務める男はこの地を治めていた領主に仕えていた元騎士だった老いた男だった。広い肩幅と、がっしりした体格で、髪も、顎を覆う鬚も灰色で、顔に大きな傷があり潰れた右眼を隠す眼帯をしていた。名前をジョルジュ・オーリックと言った。
    「久しいな」
     寺田の大雑把な挨拶にもジョルジュは不快そうな様子もなく慇懃な態度で一礼する。
    「お久しぶりです寺田さん。避難された一家はこちらで保護します。こちらで暫く養生してもらった後、我々の協力者である領主のもとに預けるつもりです」
     ジョルジュにルブラン一家を預けた後、彼と立香たちは情報を共有し合う。関羽の消滅した件について老人は沈痛そうに聞いていた。
     ジョルジュからはリヨンにいる王国軍のサーヴァントが統べることで半ば独立管区であるという話を、立香たちは訊いたことで明日からリヨンへ向かうことが決めた。
     話し合いの後、空腹の立香はジョルジュの許しを得て彼は厨房を借りて食事の準備を始めた。食材があまり豊かではないこと立香の疲労もかなりのものなので簡単なものしか作れなかった。
     立香たちがジョルジュに案内された応接室は、実に質素なものだった。
     床には時間が経て傷んだ絨毯が敷かれており、部屋の中央には二つのソファが、小さなテーブルを挟むように置かれていた。
     壁の一角には、レンガ造りの暖炉が据えつけられていた。冬ではないので、もちろん火は入っていない。

  • 75明星2019/03/23(Sat) 16:00:04ID:MwMDc3ODA(4/8)NG報告

    >>74
     立香と寺田は向かい合うようにソファに座る。立香の隣には厩戸皇子、寺田の隣はスカタクがそれぞれ腰を降ろした。ジョルジュは司令官としての仕事があり、ルブラン一家は部屋に案内された途端深い眠りについてしまったので、この四人で遅い晩食をすることとなった。
    「おう、これはステーキか!」
     立香が配膳した料理を見て寺田が声を上げた。彼が言う通りそれはステーキだった。
    「そうです。簡単なものしか作れませんでした」
     テーブルには人数分のステーキと、チーズを盛った皿、スープ、そして銀杯と葡萄酒(ヴィノー)の瓶が置かれる。立香だけは葡萄酒を少し入れて薄めた水が瓶に入っている。
     ステーキは柔らかく斬りやすい、簡単な味付けではあるが肉汁が臓腑に染みいるようで立香は唸る。
    「旨い……」
    「は、は、は、マスターには空腹という極上の調味料がある分、殊更美味であろうな」
     厩戸皇子が典雅な所作で瓶から葡萄酒を銀杯へ注いだ。
    「いやいや、尊人よ。パリで食べたもんに比べられんが、野戦料理に比べたらずっとよいわ」
    「ガウガウ」
     肉を頬張り咀嚼する。スカタクはリスのように頬を膨らませており言語が発することができない。ただ不味いとは思っていないようだ。
    「童よ、これはただ焼いただけの肉ではあるまい?」
    「そうです。焼く時にビールを使うのがコツです」
     そのために立香は厨房にあった麦酒(エール)を使ったのだ。
     肉を適当に切り分けて立香は口に運ぶ。現代の食用に家畜化された牛と比べたら肉質はよくない。しかし、厩戸皇子が言ったように空腹な立香には格別美味しく感じる。
    「……これは、この焼き方は父さんから教えてもらったんです。父さんからは色々と教えてもらいましたよ。このステーキの焼き方も、釣りや自転車のパンクの修理の仕方。女の子のナンパの仕方も教わりました」
     立香は少し笑うが表情は暗い。人理改竄により消失した家族や友人たちを思うと気持ちが暗くなる。休息の時間を得られたことで、過酷な現実と自身に乗せられた重責が無形のハンマーとなって少年をしたたかに打ちつけていた。
    「去年のワインの不味さを嘆くよりも、来年のために種の研究をしようではないか」

  • 76明星2019/03/23(Sat) 16:01:18ID:MwMDc3ODA(5/8)NG報告

    >>75
     厩戸皇子が白皙の額にかかる髪を煩わしげにかきあげる。
    「儂よりも古い時代に生きておったはずなのに、尊人は随分とはいからな喩えをしなさる」
     寺田はからからと笑う。二人とも落ち込んだマスターの気分を変えようと話を切り出した。
    「まあ、些末事はお前らに任せるから、あの獣は儂が片付けてやるわ」
    「女神どの、溶けたチーズはいかがかな? パンに付けると美味である」
    「おお! 食べるぞ食べるぞ!」
     厩戸皇子がスカタクの発言を遮る。甘ぁい! スカタクは素っ頓狂に叫んだ。本来の肉体の所有者ならば魂魄も蕩かせて魅了させるだろう美声であったのに……まったく、美声(リソース)の無駄遣いである。
    「……寺田の推測が正しければ関羽雲長は王国軍に討たれたのだな。それも王国軍の双璧ともいうべきウィリアム・マーシャルかガヌロンのいずれかを葬ったと?」
    「おう。パリには十数人の英霊がおったが、その中でも奴らはまさに万夫不当の大英雄。張飛は長板橋に一丈八尺の蛇矛を横たえ曹操百万の大軍をにらみ返したというが、まさにそれに劣らぬ大英雄ばかりじゃ。……しかし、関羽雲長ほどの武辺者ならば例え包囲されてようと一人も討滅せずに敗れるのはありえん」
     寺田はそう言いつつフォークでチーズを突き刺し咀嚼する。
     後方勤務と事務処理のエキスパートとして、王国軍の運営面を引き受けていたガヌロンが関羽によって討滅されたことは、このとき彼らは知らなかった。しかし、王国軍の文武の重鎮のいずれか、あるいはその両方が消えることはカルデアや革命軍としてはありがたいことである。
    「しばしの間は王国軍の指揮系統の回復に暫し時間を要するであろうな。大規模な戦闘行動はできないだろう。滅したのがマーシャルではなくガヌロンであっても、補給や後方支援もままならぬのであれば例え戦技無双の騎士であっても戦争はできぬよ」

  • 77明星2019/03/23(Sat) 16:03:50ID:MwMDc3ODA(6/8)NG報告

    >>76
     ガヌロンが主から与えられていた任務のひとつには王国軍を、ハードウェアとソフトウェアの両面から管理運用することだった。軍は有機的に活動するために不可欠な数々の機能が、彼の手腕によって支えられていたのだ。
     ガヌロンの消滅によって現在の王国軍の執政機関は、膨大な散文的な仕事が一挙に集中して、たんなる前例処理場と化していた。
    「軍事だろうが政治だろうが、あの醜女には無理だろうよ。あれは愛でることと壊すことしかできまい」
    「そうか。ひとつの組織の中にもうひとつの武力を持った勢力があるという奇妙な状態は、領袖の性格に起因するのかもしれんな」
     それが厩戸皇子の王国軍の中にあるリヨンという奇形児への所感であった。厩戸皇子が奇妙に思えるのは当然と言えた。為政者が避けるべく心を砕くことは首都を遠く離れた地域の部隊を司令官が私物化し、軍閥化して中央政府のコントロールを受け付けなくなる、という事態の到来でありそれはいわば為政者にとっての永遠の悪夢であった。
     しかしながら、現在フランスを支配する王国軍の主はその軍閥化を許している。尋常ではない統治者であるようだ。それでいて暴君や昏君とも異なる、支配者としての在り方に掴みどころがないようである。
     まだ見ぬ王国軍の首魁に立香は言いようのない不気味さを覚える。
    「対して、これから赴く先にいるサーヴァントは、リヨンを治めて一応は平穏を維持している。王国軍の領袖と違い統治能力(ガバナビリティ)を持っているのは間違いないな。……わざわざ独立管区を作るのだからもしかしたら、自らの支配領域を得ることで自己を強化うするスキルか宝具を有するかもしれないな」
     例えば魔導の雄たるキャスターのサーヴァントは、クラス特典として『陣地作成』の能力が付与される。それによっていかなる地形条件においても最善の効果を発揮する工房を最短期間で形成できるそのスキルがある限り、こと防戦においては七クラス中最高のアドバンテージを誇る。他にもあらかじめ地脈を確保しておくことにより特定の範囲を自らの領土とすることで、領土内の戦闘において戦闘力のボーナスを獲得できる『護国の鬼将』などが支配領域によって自己を強化するすべとして考えられる。
     立香はおさまりの悪い黒い髪をかきまわしている。
    「リヨンを治めているサーヴァントも倒すことになるんですよね?」

  • 78明星2019/03/23(Sat) 16:05:43ID:MwMDc3ODA(7/8)NG報告

    >>77
     考え方(スタンス)が至ってシンプルな二人に較べると厩戸皇子の瞳はやや憂愁の色が濃い。
    「リヨンのサーヴァントを討滅するならばリヨン市民にとっては、あきらかにマイナスだ。強力な指導者を失い、その後は統制を失った王国軍の政治的分裂、悪くすれば、いやほぼ確実に内乱がおきるだろう。そこに革命軍が介入しようとすれば混沌はさらにひどくなる。そして民衆はその犠牲になる。まったくひどい話さ」
    「でも、そんな点にまで構ってはいられないでしょう? リヨンのことはリヨンの人々にまかせるしかないと思いますけど」
     厩戸皇子は憮然とした。
    「立香、戦っている相手国の民草などどうなってもいい、などという考えかただけはしないでくれ」
    「……すみません」
    「いや。あやまることはない。ただ、国家だの組織だのというサングラスをかけて事象を眺めてみると、視野が狭くなるし遠くも見えなくなる。できるだけ、敵味方にこだわらない考えかたをして欲しいのだよ、卿には」
    「はい、そうしたいと思います」
     立香は首をふった。彼は傷心と疲労、王国軍の残虐な所業によってささくれた心で思わずきついことを言ってしまったが、この時代に生きる人々が苦しめられるのは立香にとっても喜ばしいことではない。今回、リヨンのサーヴァントと戦い勝利したその結果がフランスの民衆に及ぼす作用を思うと、心の翼を水分が重く湿らせてしまうのだった。

     ◇◆◇

     翌日、再びスカタクの怪異に乗り込んだ立香たちはついにリヨンへ向かう。
     迎え出たのは絢爛豪華と称するに相応しい煌びやかな服装の男。大仰な衣装だがソレに着られるようなことはなく、男自身もまた美麗にして頑強な男。
     対するは、耽美的な顔立ちをした儚げな、白皙の肌という半神的なまでに美しい青年。黄丹の袍と冠をまとい、白い細袴を身につけている若者。
    「諸君らには招待状を送った覚えはないが、しかし歓迎しよう。ようこそ我がリヨンへ。我が真名は太陽王(ロワ・ソレイユ)ルイ=デュードネ。クラスはセイバー。この地の王にして、この舞台の主役を務める者である」
     若者はふてぶてしく豪語した。
    「ほう、奇遇だな。私もセイバーだ。真名を厩戸皇子。日出処の皇子である」
     太陽王と日出処の皇子、陽光のごとき燦然たる英傑が対峙する。

  • 79明星2019/03/23(Sat) 16:06:12ID:MwMDc3ODA(8/8)NG報告

    >>78
    以上です。アリウムさん、次回よろしくお願いします。

  • 80橘亜衣&ミラーカペア【九終剣投稿】◆V6COUaXse62019/03/23(Sat) 17:40:13ID:IxNTU1MjY(9/11)NG報告

    >>71
    冷静な意識で状況を整理し、打開策を思考する。
    正面ーーーサーヴァントの放った風が今や土塊となり、私目掛けて迫っている。
    左右、そして後方ーーー氷球や火球が撒かれ、逃げ場を塞いでいる。
    上方ーーー塞がれてはいないが、恐らく的になる。今の私には、空中を移動する術が無い。
    ーーー結論。
    四肢に魔力を流し、呪文を唱える。
    「ーーー拘束解除。第一呪詛(ファーストスペル)、起動!」
    瞬間、何かが割れた様な音が響き、一筋の紋様が剣に浮かび上がる。
    魔剣ティルフィングに備わった、『刃に触れたものを脆くする』力が解放される。
    そして私は、迫り来る土塊を前にただ力強く踏み込み、突進する様な突きを繰り出した。

  • 81橘亜衣&ミラーカペア【九終剣投稿】◆V6COUaXse62019/03/23(Sat) 17:40:44ID:IxNTU1MjY(10/11)NG報告

    >>80
    (逃げ道を塞がれたのならーーー)
    「押し通るッ!」
    力の爆発。四肢に込められた魔力が放出され、莫大なエネルギーが私の突きに加わった。
    剣先が土塊に触れ、中核たる風の術諸共、土塊を破壊する。
    激突したエネルギーによって、破壊の余波として出来た石や土が術者へと飛来する。
    「おっと」
    術者はたちまち、何重かの鉄壁を出現させ身を守った。
    「ははは、勇ましいことだ」
    「そちらも、中々に腕のいい術者の様ですね。キャスターとお見受けしますが?」
    「さて、どうだろうなぁ?」
    「……まあ、些細なことです。小手調べのつもりでしたがーーー」
    一拍間を置く。笑みがこぼれているのが分かる。
    「ギアを上げます」
    先程より一段加速した連撃を放つ。魔力放出を利用し、速く、強く斬りかかる。対する術者は次々と道具を取り出して攻撃をいなす。表情に余裕があるものの、先程のように牽制の攻撃は放てていない、防戦だ。
    「はぁっ!せいっ!たぁっ!」
    気合いの声を一つあげる毎に、術者の取り出す道具が砕け散るーーー

  • 82橘亜衣&ミラーカペア【九終剣投稿】◆V6COUaXse62019/03/23(Sat) 17:41:07ID:IxNTU1MjY(11/11)NG報告

    >>81
    お相手からの、気取った誘い。本当はマスターと戦うつもりはなかったのだけれど、熱烈にダンスへ誘われて乗らないのも淑女らしくありません。
    優雅な笑みと所作で彼女を迎え、一言。
    「Oui」
    直後に放ったミドルキックが、彼女の胴へ吸い込まれーーー
    一瞬の違和感。そして蹴りは難なく弾かれてしまう。
    (今のは……?)
    訝しむが、彼女の顔からは何も読み取れない。
    疑問を振り払い、まずは数手、足技で攻める。
    〜〜
    以上です。

  • 83九終キャス組(山星)◆FsdYfiOl922019/03/23(Sat) 23:16:02ID:U4NTg1MDQ(10/13)NG報告

    パキン、パキンと砕ける音が辺りに響く。
    先程のような剣戟とはうって変わって、防御のために出した刀がへし折られ、またまたへし折られるという事象が起きている。

    (拘束解除、第一呪詛(ファーストスペル)……ふむ、解放か。第一(ファースト)ということはまだ奥の手はあるのだろう)

    そもそも突如刀が砕けるようになったのは何故なのか、先程と比べて身体能力が向上したことから自らの制限を解いたという考え方も出来るが、それだけではこのような壊れ方をするのだろうか。力により曲がってそのまま砕けるのではなく飴細工のように砕け散るとは恐ろしいことこの上ない。

    「───はぁっ!」

    思い切った踏み込みによる薙ぎ払いを防壁と刀で耐える。今のセイバーには簡単に壊されてしまうだろうが回避が出来るなら問題ない。
    予想通り刀と防壁の砕けた衝撃で、セイバーとの距離は───

    ───は、やい!?

    驚愕に値するレベルの加速で回り込み、脇腹と身体の数箇所に一太刀を入れられてしまう。重傷にはならないよう身体は逸らしたが、これでは影響が出てしまうだろう。

    「驚いた驚いた。これは確かに厄介極まりない。賞賛しようセイバー。やはり最優の騎士を測るべきではないな」
    「其れはこちらも同じこと。まさか今の一撃で深手を負わせることが出来ないとは」

  • 84九終キャス組(山星)◆FsdYfiOl922019/03/23(Sat) 23:17:31ID:U4NTg1MDQ(11/13)NG報告

    くつくつと笑いながら手元の拳銃を握り潰す。もう必要ないだろう。
    「いやぁ、経験は積んであるからだな。良いものを見せて貰った例だ。舐めてかかるのはやめにしよう」

    「そうそう、確か俺のマスターはインタビューの時にライダーだのなんだのと言っていたようだな。魔術の類を並みの魔術師以上に扱うことが出来るサーヴァントも世の中には居るとも聞く。お前がどうかは知らぬが、まあ何が言いたいかというと───


    息をふっと空気に向かって振りかける。途端にセイバーの後ろから「俺」が現れ蹴りを叩き込む。
    それをいなした上で蹴り飛ばす強さは素晴らしいが、その隙で充分。
    神通力で刀を飛ばし、それと同時に駆けて掌底。重くは入っていないために追撃は与えず軽く後退する。

    刀と葉符を浮かせ儂自身は素手。第二宝具をフルで使う手もあるがあれは詠唱が要らず、魔力次第では大規模なものも出来るがために仕留める時に使いたい。……やはり、人型紛いの動きをとるよりはこの拳と脚、そして妖術で沈めた方がよっぽど速い。

    「───律儀に人の話に付き合う者は、簡単に騙されてしまうからのぅ!」

  • 85九終キャス組(山星)◆FsdYfiOl922019/03/23(Sat) 23:18:12ID:U4NTg1MDQ(12/13)NG報告

    胴を真っ直ぐにに狙った蹴りを扇で弾き、次々と飛ぶ蹴りに対処する。
    斜め右下、防がれた反作用を生かして左上、そのまま脳天に向けて踵落とし。
    その全てを打ち返し、いなし、躱しながらも距離を取る。

    あの年でしっかりと確立させた戦闘スタイルなのだな、という驚愕と称賛を送りたい。
    私?私は強化と治癒ぐらいしか他にできることがないからそれをやっていったら出来るようになっただけ。彼女の才覚には足下にも及ばないだろう。

    ……声が聞こえた。少女が見えた。
    今の距離は7を越えてギリギリ7.2m。さっきまでは彼女の生き様が見えても今は見えることは出来ない、というわけか。
    ……一瞬見えた姿と声は、「嗚呼、令嬢の悩みらしいな」という感想を抱けるような声だったような気がするが、さて。
    手に持ったライト型の魔術礼装から光の刃を出し、身につけたブーツも易々と斧と打ち合ったことから魔術礼装であると判断。

    ……ちょっと面倒くさい。観ようとしてもこの距離を保たれたらとてもとても面倒くさい。戦闘中でも普通に観れる故にその記憶や痛み、思考に邪魔されて今私が見る視界が見え辛くなる。
    戦闘にそれは有効ではないのか、という問いには人の今の表面的で突発的なこの数秒の思考よりも過去の記憶やその時の感情を読み取ってしまうということを言っておきたい。
    「人の心を読み取り救う」ことこそが水籠の目標らしいから詳しいことは大婆様に聞いてほしい。死んだけど。
    竜胆の盾に頼る手もあるがあいつは「何故か」強化を扱えるだけの一般人だ。ここぞという時でないとまず死ぬ。

  • 86九終キャス組(山星)◆FsdYfiOl922019/03/23(Sat) 23:19:57ID:U4NTg1MDQ(13/13)NG報告

    ……ま、危ない危なくないの戦況把握はアイツがやるだろ、取り敢えず突っ込め突っ込めー。
    手斧を肘に向かって一閃
    『綺麗なお顔とドレスを長い間完璧に着こなすなんて、流石はルイ様だわ』
    鉄扇を開き刃をガード
    『蒼木さん?お金持ちのお嬢様ってイメージだなぁ』
    そのまま鉄扇の刃で打ち上げ───


    もっと、もっと私を、『蒼木ルイ』を──


    これ以上は無理。再び中距離戦に移行する。……蒼木家の令嬢という肩書きや自らの美しさ、莫大な資産という要素で見られるような自分ではなく、そんなの関係なしに自分を見て欲しい……
    ……しっかりと自分を見て欲しいという自己の肯定欲求は他者の理解なくして生きることが難しい人間としては当たり前の欲求。
    そして自分の立場や肩書きに縛られる人はそれが顕著なんだなぁとも分かる。だっていっぱい見てきたから。私はその心が汲み取れず理解出来ない。けれどもそういう欲求を複数見てきたらいつのまにか理解出来てしまうというもの。
    人に手を差し伸べるのが私の生き様、少しだけ発破かけてみましょうか。

    「ねぇ、蒼木さん。貴女って綺麗よね。資産もあるし、魔術の才覚も素晴らしいわ。さぞかし蒼木家の名誉ある娘として、貴女の御父上の後を継ぐ者として大成するでしょうね。……でもそうやって、死ぬまで貴女は在り続けることが出来るの?」


    ───受け入れて欲しいって、ちゃんと言葉に出せるかな、ロックと少年漫画好きの蒼木ルイちゃん?

  • 87スルトちゃん&マグダレーナ組【トーナメント&フランス】◆SOkleJ9WDA2019/03/24(Sun) 20:19:38ID:M0NjE1NzI(4/13)NG報告

    前に言ってたハイペースで沢山死ぬフランス特異点SSがようやく完成したので投下します。

  • 88スルトちゃん&マグダレーナ組【トーナメント&フランス】◆SOkleJ9WDA2019/03/24(Sun) 20:20:36ID:M0NjE1NzI(5/13)NG報告

     私、シャルル・ペローは総大将に仕立て上げられました。
    フランス王国軍の内、オルレアンを拠点とする部隊の実質的な大将のラ・イルは、自身が総大将でない軍を率いる事で自分を強化する宝具を持っていて、彼の邪魔にならない名目上の総大将が必要だそうで、オルレアンに居た私に白羽の矢が立ったようで、呆れた話です。
    ただ、まあ取り繕わないだけ王国軍のほうがマシです。
    どうせラ・イルに全て任せて眺めていれば良いだけの仕事です。
    更に、多数のサーヴァントも居ますし、革命軍共の醜く足掻く様を嗤って……。

    「へっ?」

     気付けば目の前の平地には、陸にもかかわらず大艦隊が広がり、砲弾の雨が自陣に降り注ぐ。
    対する私は、生き残る術を探す事も死を受け入れる事も出来ず、ただ立ち尽くすだけで……ああ、何だこれは。
    他者を嘲笑うだけで自分は何も出来ず……これではまるで、私が獣よりも劣るようではないか。

    「ごげ!?」

     私の霊基の九割を、一発の砲弾が吹き飛ばしました。

  • 89スルトちゃん&マグダレーナ組【トーナメント&フランス】◆SOkleJ9WDA2019/03/24(Sun) 20:21:33ID:M0NjE1NzI(6/13)NG報告

     ヴォワザン、リントヴルム、アクレピオス、クルティザンヌ……他にもこれまで各地で多くの仲間が倒れてきた。
    今回の敵襲も、マドレーヌが最期の力を振り絞って伝えた情報でどうにか迎撃体制を整え、ジャン・バールが消滅覚悟で艦隊を砲台代わりに展開と、犠牲を払いながらの戦いだ。
    だが、俺の頭の中を占めるのは、砲弾の雨を潜り抜けてきた佐々木累……俺の弟分達の仇だ。
    忘れはしない、奴の居合いで腹を抉られて俊輔の死に様を。
    激怒した俺を逃がす為に戦い、首を刺されて死んだシャルロット・コルデーを。

    「此処で会ったが百年目という奴だ、
    覚悟!」

    「おめおめと逃げ帰った奴がよくもまあ……」

     佐々木累が魔女の茨を伸ばしてくる。
    だが、俺はどうすれば奴を討てるかもう解っている。
    一度頭を冷やしてから考えた通りに、俺は宝具を使った。

    「それはもう通じねえぞ。『動けば雷の如く』」

  • 90スルトちゃん&マグダレーナ組【トーナメント&フランス】◆SOkleJ9WDA2019/03/24(Sun) 20:22:08ID:M0NjE1NzI(7/13)NG報告

     電撃を纏いながら駆け抜ける。
    俺を捕らえようとする茨を全て焼き払い、剣の間合いに到達する……この距離ならば茨は使えない。
    四合打ち合い、予想通りだと確信する。
    体や技と、心が釣り合ってない……本来は正道を歩むものが振るうであろう剣術を、外道の精神で振るおうとすれば、太刀筋が狂う。
    俺は、それによる僅かな姿勢のズレを見逃さず、突きを放った。

    「何!?」

     無理矢理回避しようとして姿勢を崩す佐々木累。
    すかさず斬撃、これは刀で受け止められるが、続く刺突が奴の身体を掠め、更に斬撃が腹部を浅く切り裂く。

    「嘗めるな」

     奴は傷を負いながらも刀を振るう。
    だが、急所を狙うことを重視し過ぎて、太刀筋が読み易過ぎた。

  • 91スルトちゃん&マグダレーナ組【トーナメント&フランス】◆SOkleJ9WDA2019/03/24(Sun) 20:22:43ID:M0NjE1NzI(8/13)NG報告

    「甘いぞ!」

     俺は跳躍して躱し、そのまま上段から刀を振り下ろし、奴の頭蓋を叩き割った。
    これが、奴の……俊彦達の仇の最期だ。

    「仇は討った……しかし、俺も此処までか」

     兵士の訓練を中心に活動する事で魔力消費を抑えてたとはいえ、俺は消耗の激しいバーサーカー……しかも宝具を使った以上もう数分程度の命だろう。
    今度も、維新の結末を見届ける事は出来ないか……ならば、最期まで戦い、維新の礎となるだけだ。
    俺は、降り注ぐ砲弾に混乱する敵陣に乗り込み、そのまま敵部隊の中を駆け抜け、消えるその時まで刀を振るい続けた。

  • 92スルトちゃん&マグダレーナ組【トーナメント&フランス】◆SOkleJ9WDA2019/03/24(Sun) 20:24:06ID:M0NjE1NzI(9/13)NG報告

    「憤怒の具現(ラ・イル)」

     私の怒りが光となって敵旗艦を貫き、爆散させる。
    敵サーヴァント、ジャン・バールが死に、我が軍に砲弾の雨を降らせていた艦隊そのものが消滅していくが、もう既に私以外のサーヴァントは死に、陣形も崩れてしまっている。
    ああ、腹立たしい。
    反乱軍共め、全て滅ぼして……。

    「暴かれぬ真実はこの世に無し(レ・ド・メル・デ・メ・デ・サインマール)」

     光が私を包み、力を奪って行く。
    声が聞こえた方に居たのは鉄仮面と呼ばれていたサーヴァント。
    即座にそいつの胸板を切り裂く。
    しかし、続いて近付く足音……新手か!

  • 93スルトちゃん&マグダレーナ組【トーナメント&フランス】◆SOkleJ9WDA2019/03/24(Sun) 20:25:01ID:M0NjE1NzI(10/13)NG報告

    「ラ・イル、覚悟!」

     やって来たのは、ルノー・ド・モントーバン。
    これまでの戦いで既に乗騎を失い、最早魔力も殆ど残って無いだろうに、まだフランス王室に刃向かうか!
    怒りに任せて斬撃を放つ。
    受け止められて反撃の刺突が放たれたが、それを弾き上げる。
    そのまま剣を上段から振り下ろすが、再び受け止められる。
    兵達では見えない速さの攻防の数々、一合毎に地面がひび割れていく。
    鉄仮面の宝具で力を奪われたせいか、奴に押さえ込まれている。
    王妃の、我が祖国に殺されようとしていた少女の敵を討てん……だと?

    「ふざけるなぁっ!」

     自分の不甲斐なさに怒りが沸き上がる。
    それに呼応して膨れ上がる力のままに、私は剣を突き出し……奴の腹を貫いた。

  • 94スルトちゃん&マグダレーナ組【トーナメント&フランス】◆SOkleJ9WDA2019/03/24(Sun) 20:26:06ID:M0NjE1NzI(11/13)NG報告

     間に合いませんでした。
    私が辿り着いた時には、ルノーはラ・イルに殺されていました。
    指揮官として部隊の運営を行っていた私とは違ってルノーは前線で戦い続けており、その消耗は激しいものでした。
    それでも戦場に立とうとする彼女を止めなかった私の責任です。
    ですが、そうだとしても仇を討たない理由にはなりません。
    ましてや、彼には鉄仮面を始め多くの仲間を殺されているのですから。

    「憤怒の具現(ラ・イル)」

     飛び上がったラ・イルが宝具を使う。
    奴の剣に魔力が集中し、それが叩きつけるように放たれる。
    だが、私も既に宝具の準備を整えています。

    「我が宝剣よ、万軍を貫け(オートクレール・リベルテ)」

  • 95スルトちゃん&マグダレーナ組【トーナメント&フランス】◆SOkleJ9WDA2019/03/24(Sun) 20:26:43ID:M0NjE1NzI(12/13)NG報告

     刀身から放たれる幾つもの光条。
    それ等全てを収束し、ラ・イルが放つ破壊の光に正面から叩き込む。
    ぶつかり合う光と光。
    だが拮抗する事なく、私の光が打ち勝ち、ラ・イルを焼き尽くした。

    「さあ、どうします?」

     最強の将を失い、呆気にとられる敵兵にそう言い放ちます。
    我先にと逃げ帰る敵兵が見えなくなるのを見届け、私は膝を突きました。
    宝具を展開し終えた時点で、私は立っているのがやっとの状態でしたが、兵や保護された民が撤退するには、虚勢でも倒れる訳にはいきませんでした。

    「後は、頼みましたよ」

     最早動く者など居なくなった戦場で、私は消滅しました。

  • 96スルトちゃん&マグダレーナ組【トーナメント&フランス】◆SOkleJ9WDA2019/03/24(Sun) 20:29:49ID:M0NjE1NzI(13/13)NG報告

    以上、カルデア到着前に起きた戦場のSSでした。
    これで、僕のフランス特異点SSは終わりになります。

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