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人々は波を生み出して道を覆っていた。建物群(ビルディング)は倒れ込むほどの大渋滞。電飾も今日を盛りと赤やら白やらめでたげな色を賑やかに見せている。
『チェッ、 月かア、 馬鹿にしてやがる』
そう言って、馬鹿とも優雅ともつかない凡百な雰囲気の男がオレの横を通り過ぎて行った。
月。見上げると、確かにそこには月があった。摩天楼と人間どもの熱気に蒸されて、満月なような晦日によくある見ているだけで歯痒くなる形なような、曖昧な輪郭をしている。色はカステラ、オレの眼を映し取った色だ。
ああ、今日は大晦日かあ。雑踏に目をやると、なるほど確かに道に溢れる人の中には振袖や燕尾服の白チョッキを着たなんとも年の暮れらしい格好があった。また耳をすませば、天神さんがどうだ御神酒がどうだとすっかり年を越した気でいる話が聞こえてくる。
それを理解すると、オレはふらふら歩き出した。なんだかぼうっとして、頬も熱っているようだから、きっとここに来る前に酒でも呷ったんだろう。酔い覚ましに、ひとまず日比谷の公園でも向かってみようかな。
なんていう風にしていると、気がついたら畳敷きの狭い一室に座っていた。そして、目の前の食卓にはぐつぐつ煮えた牛鍋がある。周りには何人か女が侍っていて、どうやらオレが召し上がるのを待っているようだ。
すき焼きではない。食べるとそう実感した。ワリシタで味を拵えられた鍋だ。味醂の匂いがツンとする。すき焼きではないから、卵にも絡めない。ほろ酔いの心地に、味も匂いも濃い牛肉が放り込まれる。
ビールが出てきたので注いでもらって飲んでみると、“今”みたいなキーンとくる喉越しはない代わりに、舌に乗る泡が消えることなく残って、それを舌先で弄びながら、そこにざらっと転がった牛鍋の残り香を感じる。匂いとは、鼻の中だけではない、口の中にも居座るものなのだということを伝えてくる。
この飲食店は牛鍋専門ってわけでもないらしい。次々色んな料理が卓に並んだ。中でも、鶏肉の入った親子焼とかいう卵焼きが美味かった。鶏肉の特徴である脂っ気の少ない感じが、腹一杯に満たされていた牛肉の油分を宥めてくれるような気がした。>>7
『ヤートナぁ、ソレ、ヨイヨイヨイ…』
まだまだ行こうと箸を運ぼうとした時、外の方からそんな歌がした。何事かと窓に身体を傾けると、オレの身体は窓をすり抜けて、すうっと吸い込まれるように下へ落ちてった。
寒かろうに、広場で人が輪になって盆踊りをしていた。口ずさむのは、さっき聞こえた流行歌。盆と正月がいっぺんに来ちまうみたいで、見る分にも愉快だった。
脳をめぐるアルコールもあって、愉快な気持ちはだんだん広がって行って、口が自然と歌いだして、身体がゆっくり踊り出した。多分今踊っている他の連中も、同じように酒が回ってこんなことをしているんだろう。
「今はネオンの、今はネオンの灯の都ぉ、サテ…」
『ヤートナぁ、ソレ、ヨイヨイヨイ。ヤートナぁ、ソレ、ヨイヨイヨイ…』
オレが歌えばそれを皆が追いかけて歌っていくような、オレが踊ればそれに従って皆が踊っていくような、そんな風に見えた。実際は、オレが一つ調子が早いのかもしれない。けれどもその時ばかりは自分が世界の中心にいるような心地がして、そんな間抜けさも面白かった。
ただなにぶん酔いどれ、千鳥足なものだから、何度目かの節の部分で足が滑ってしまう。尻餅をつくかと思って身構えたが、尻は地面に当たらず空を切り、そのまま一直線ができた。
服部の時計台の、1分の時刻の進みを封じる針の動く音がすぐ近くで聞こえた。少し動いてみれば、雨風に現れてもなお健気に靡くあの旗に足が絡まるかもしれない。
オレは避雷針の上から首吊りの状態で年の瀬の寒風に晒された。首吊りといっても息苦しさはなく、ただ首の周りになにかが当たっているという感覚がするだけだ。チラチラ見えるバックライトの眩しさの方が精神的には堪える。
縄がかかって脱力した姿勢になると、頭は頷くような形で下になる。目線も落ちていくわけで、銀座4丁目を練り歩く黒い人の波が視界いっぱいに広がっていた。連れ立っているのか隙間が他より狭い二つの頭も見えるし、着古したハットを被って褪せた色を頭がわりにするものも見える。街灯の光は言うなれば真っ暗闇の中で数分おきに遠方で光る灯台で、盆暮れ正月関係なく働かされることへの憂鬱さからか所在なさげに火が揺れた。>>8
ふと、目についたおでん屋の看板を眺めていると、そこの近くに停まって一休みしているタクシーの運転手と目があった。最初は何でもない様子でいたが、ぐんぐんと運転手の脳は事態を飲み込んでいったようで、オレの方を指差して
『わア、 人殺しだア』
と大東京全土へ響かせようというくらいに叫んできた。
なるほど、彼奴はオレが生きて宙吊りにされているとは認識していないらしい。というか、おそらくあの反応が正規のアルゴリズムなのだろうナ。となれば、オレが手を振ったり思い切り振り子の真似をしてみたって顛末は変わらないということだ。
やがてこの区画の担当であろう交番氏が肩を怒らせてやって来た。警察も人混みを照らす街灯同様盆暮れ正月に特別はない。どころかそういう時は羽目を外してご厄介になる輩が多数出てくる。人殺しなどと叫ばれてご立腹だというのは声が届かずとも容易に想像できた。
いい加減都塵の内にあらずとも人酔いを覚えてきたので、オレはピアスを取って縄を薙いだ。マルイでお手頃価格で売られていそうな見た目だが、その実切れ味上等の護身用。何の変哲もない縄は二、三度試すこともなく簡単に切れて、時計台の上に華麗に着地した。
交差点を見下ろすと、さっきまで何者をも押し流すほどの勢いのあった人波が一斉に足を止めて時計台を見上げていた。彼らの視線の先にあるのは、スーパーヒーローも斯くやの身のこなしをしたオレではない。きっと、本来そこにあるべきはずの、バックライトと文字盤を背景に世紀の共演を為す凄惨な縊死体のシルエットが見えているのだろう。
オレという存在を誰もが感知していない。しかし確かに存在する。幽霊とはこういう気分なのだろうか。幽体離脱をした時の魂の側も、肉体に集まる人々を見て同じ気持ちになるのだろうか。
地上30mを越す高さにあって、風は下界より激しく吹き荒ぶ。うっかり手から離れそうになるピアスをきちんと耳に付け直し、誰も見ていない────そして、誰もが見ているこの状況に調子づいて、己の肉体を前方へ倒した。当然その先には壁も何もない。オレは先程からずっと騒ぎ立てている人熱目がけて、柔らかく空気をなぞるみたく落下した。>>9
身体のどこかしらが衝撃を微かにでも感じると同時に手を逃がし、足を滑り込ませるような体勢になる。そうやってでんぐり返しをきめた視野に入ってきたのは、安っぽい木造りの屋台骨と店主のオヤジの横顔だった。
『はい、お待ち』
無骨な、いかにも下町の生まれといった感じのする手をにゅっと伸ばして店主はオレに皿を出した。蕎麦。天ぷらや肉などが一切ないシンプルな温蕎麦だ。最初の風景での時間が持ち越されているなら、年越しそばといったところである。
この屋台が江戸時代にコンビニレベルで町に蔓延っていたという蕎麦屋の後継者であるのか震災後に選ぶ職もなく大勢の失業者が始めたというそれであるのかは判断がつかないが、毛の薄くなりつつある頭を必死に振って蕎麦と向き合う店主の姿と何十年と経っていそうな屋台骨の木の質感からは古兵の風格が感じられた。
そうして実食してみると、こういった評価もあながち違っていない風に思えるくらいの味わいがあった。真冬の上空で風を受けてきた身に出来立ての蕎麦の温かさが強く染み入る。細い麺とネギとを咀嚼するごとに口内から冷気が退去していく。後味といったくどさのないつゆが喉を通って食道をすっと抜けていく。喉元過ぎれば熱さを忘れると言うが、胃に到達すると胃から温もりが放射状に全身へ波及していった。
つゆを一気に飲み干して、暖簾をくぐって店を出る。ついさっき自分をぶら下げていた時計台の避雷針が遠くに照らされている。大目貫からは少し外れた場所に来ていたみたいだ。人も、四つ角の道と比べるとぐっと少ない。
人が少ないということは、行き交う人の喋り声が聞き取りやすいということだ。オレは目を瞑って、路傍の幽霊気分で声を拾っていく。声たちは、皆一様に遠いようにも近いようにも思われた。>>11
種々の声の内には、シキシマやバットの臭いを一緒に運んでくるものもある。声とは即ち情報を持った息であり、紫煙はしばしば人より発せられたものとして息と混じって大気を漂う。それらは薄れることなく、この魔がしき都に馴染む形で情報群の一粒へと変じる。
魔都は何億もの幽気によって形成された死したる生霊だ。幽気とは、この大都会の下における無数の人の息吹であり、心の願望であり、肉体の匂いであり、人の胸に幾度となく含まれたる空気であり、幾度となく地を踏みしめた足跡である。それらが凝り固まって出来た朧ろな生命なるそれは、故にその情報全てがオレを認識せず幽霊のように扱う時にも、じっと見つめ続け唯一の生者として抱える。
抱えられたオレは月を見る。カステーラのように明るい夜を見る。そうやって、オレの前に途切れた夢を認める。黄色い月はオレの目であり、魔都の目だ。オレと魔都とが意識を交わせる円き宅(アド)だ。
「楽しい余興、有難いですけれど、オレはそろそろ向こうに戻りますよ。やっぱし年は誰かと喋りながら越しときたい」
魔都へそう会釈し、途切れた先へ足を運ぶ。魔都(つき)は浮かびっぱなしでチカチカと明滅するようにした後、もう背を向けて去っていくオレに向かって、
『おめでとう』
そう告げたようだった。
◇◇◇
「あ、起きましたか」
見知った天井。医務室の締め切られたカーテンに囲まれたベッドでオレは目を覚ました。そばにはお医者のニコレットさん。今日も今日とて白い肌が白い照明を浴びて眩しいくらいだ。>>12
「んうー…おはようございます」
「はい、おはようございます。ご自身の容態、意識を失う前のことは覚えていますか?」
「うーん、覚えている気もするけどニコレットさんに教えてほしいで〜す」
「率直に言うと年越しパーティ中の急性アルコール中毒です。命の危険というほどではありませんでしたが、自分のアルコール許容量はよく理解しておくように」
「はーい」
オレの発言に反応して、返事をくれる人がいる。それがこちらの良さであって、寝起きに美人さんと話せるとなってオレはこれだけで満足感を十二分に抱いた。
起きてパーティ会場に戻ろうとすると、もう少し休んだ方が良いと思いますよと呼び止められた。オレの行動を認識してくれる人がいる。しかも気を遣ってもらえてる。こちらではごく当たり前のことに、図らずも胸がじーんと熱くなる。
「大丈夫ですよ〜ニコレットさん。オレ折角の年越しだしみんなとお喋りしてきたいんです…あっでも美女に引き止められるのは悪い気がしないんでもう一回くらい止めてもらっても…」
「そうですか。ではいってらっしゃい」
「は〜い…」
追い出されるように医務室を出ていくことになった。中学時代の保健室の先生を思い出す優しさとつれなさの配合加減だ。
美女にすげなく扱われるのはいつの世でも淋しいことではあるが、それもまたオレを認識しての反応の一つ。それを感じたくてオレはここに居る。誰かと接する、接せられる、その事実を味わいたくてオレは魔都を後にする。年越しまであと少し、オレは誰か誕生日を祝ってくれたりしないかなと期待しながら会場へ走った。>>15
・前回までのあらすじ
メンテーが敵に回りました。以上
空気が凍る、とはこういう状況を言うのだろう。
メンテーからの予想だにしなかった警告。それを前にして、フェリーペは何もできずにいた。
何故、どうして。無事だったのかセンパイ。今までどこに、いやそんな事はどうでもいい。今の言葉は、違う何かの間違いだ。でも、でも。目の前にいるのはずっと探していた『センパイ』で――
混乱と動揺が思考を空転させ、フェリーペの身体を縛る。
何を言うべきか、何をすべきなのか。どれだけ考えようとしても、まるで答えが浮かばない。
そんな後輩の無様を前に、メンテーである筈の何者かは小さく嘆息し
「……言葉もない、あるいは答えるつもりがないといった所か。まあいい、どの道お前の意思など知った事ではない」
右手の盾を床に突き刺し、固定する。
目の前にはマスター一人。デミ・サーヴァントたる彼女からすれば拘束など瞬きの間に片がつく。
悠然と右手を伸ばし、フェリーペを掴もうとするメンテー。
その指先がいよいよフェリーペの頭に届こうかと迫った瞬間――銀の糸が彼女の右手に絡みついた。>>16
「!?」
「ほう。まだ息があったか」
振り返りもせず、目線だけを銀糸に送る。
その先には再び立ち上がり、銀糸を手繰る加々見の姿があった。
「……っ!」
だがそこまでだ。かろうじて銀糸を絡みつかせこそしたものの、そこから先がつながらない。
壁に叩きつけられたダメージは大きく、今も頭から血を流し立ち続けているのが精一杯。
それを見抜いていたメンテーは銀糸を引きちぎろうとし――直前、悪魔めいた笑みを浮かべ止めた。
代わりに、銀糸が絡みついた右手をぐい、と引っ張った。
本人からしてみれば軽く動かしただけでも、デミ・サーヴァントの腕力であれば十分すぎる程の力技。まして今の加々見には抗う力などなく――なす術もないままにメンテーの下へ引き寄せられる。
同時に、加々見の目は捉えた。メンテーの空いたもう片方、左手が握りしめられ、自分に向けられつつあるそれを。
「トドメを刺しそびれてて悪かったな。安心しろ、今度は一撃で脳天を砕いてやる」
「やめっ」
「避けろ!! フェリーペ!」
フェリーペが制止しようとしたまさにその瞬間、背後から怒号と共に銃声が響く。
反射的に身をかわした直後、間髪入れず空いた空間を銃弾が突き抜けた。
当然、その先にいたメンテーへと銃弾は――>>17
「……ふん」
命中する事なく、片手で防がれた。
加々見に放たれる筈だった左手を防御に回し、腕のアーマーで打ち払う。
その間に加々見は余力を振り絞り、どうにか空中で立て直しフェリーペ達の傍に着地する事ができた。
「生き、とるか。黒野……?」
「どうにか、な……ぐっ!」
「ふ、二人とも!」
――最も。状況が最悪である事に変わりはない。
三人の内、二人は重傷でほぼ戦闘不能。黒野は上半身を起こしただけで立ち上がれず、かろうじて着地した加々見もそのまま倒れ込む。
「無駄なあがきを。そのまま大人しく死.んでいれば楽になれただろうに」
今度こそ銀糸を引き千切り、メンテーは三人を見下ろす。
「流石、この特異点でしぶとく永らえてきただけの事はあると言うべきか。その生き汚さ、侮蔑嘲弄に値する。生贄なら生贄らしく身の程と往生際を弁えておけばいいものを」
「いけ、にえ……?」
「貴様らには関係のない話だ。さて――」
今度こそ、と。床に突き刺したままだった盾を握り直し、メンテーは振りかぶる。
だが、それが振り下ろされるより先にメンテーへと突っ込んだ者がいた。
「貴様――」
「やめろ……やめてくれ、センパイ!!」>>18
盾を振りかぶった瞬間、フェリーペがメンテーにしがみつく。
無論、それでどうにかなるという話でもない。デミ・サーヴァントである彼女の霊基(カラダ)は常人がぶつかった程度でどうにかなる脆弱さではなく、多少バランスを崩した所でそれは同じ事。
だが――メンテーは、盾を振りかぶったまま動きを止めていた。
「フェリー、ペ……!」
「馬鹿、何してる! さっさと逃げ――ッ!」
転がったまま、どうにかフェリーペだけは逃がそうと声を上げる黒野と加々見。
フェリーペも彼らの気持ちは理解していたが、それ以上に目の前の『センパイ』に対する感情の方が勝っていた。
「なんで……なんでなんだ! センパイは、メンテー・プルトランプはこういう事をする人じゃない! いくら武装してたからって、まだ何もしてない二人にこんな事――!」
「……」
「誰かに操られているのか、脅されているのか? なら教えてくれ! 俺はセンパイの」
「黙れ」
盾が、振り下ろされた。
フェリーペのすぐ眼前。本当に一歩前としか言いようがない空間に振り下ろされた盾は、フェリーペを傷つける事こそなかった代わりに床を砕き、衝撃波となってフェリーペを吹き飛ばす。
後ろの二人も例外ではなく、血塗れのまま転がっていった。
「わぁお」
遠くから響く、幼女の歓声。
砕かれた床とその周りは小さなクレーターとなり、破壊力の大きさを物語っていた。>>19
「セン、パイ」
「もうお前の知る『センパイ』など、此処にはいない」。
吹き飛ばされ、尻餅をついたフェリーペ。その前にメンテーは悠然と歩み寄り、先程以上に冷たく見下ろす。
「『私』は特異点の守護者、この地獄唯一にして、されどサーヴァントならざるデミ・サーヴァント。シールダー、メンテー・プルトランプ。それが全てだ…………理解、したか?」
ガン、と。盾を床に打ち付け、理解を促す。
それで、フェリーペもまた理解した。理解、せざるを得なかった。
――この先輩(ヒト)に、話は通じない。通じる相手、ではないのだと。
「遊びは終わりだ。貴様も手伝え、鬼子。こいつらを片づけるぞ」
「はーい。でもいいの? そこの外人さん、あなたに用があったみたいだけど」
「私の方は済んだ。さっさと片付けて、残りの生贄も始末する……それでお前も、私も願いが叶う。文句があるか?」
「んー、全然!」
遠くから見守っていたユウキが跳躍し、メンテーの隣に降り立つ。
最悪の状況を前に、いよいよ三人は覚悟を決めようとしていた。
(……ああ、畜生)
(これで、おしまい、か)
(――センパイ)
ユウキとメンテーがフェリーペ達三人に迫る。
後、ほんの数歩で決着となったその瞬間――突如、空気を切り裂いて何かが飛んできた。>>20
「――『光あれ』」
飛んできた何かは、ちょうど両者の中間地点に着弾。直後、その何かを中心に強い光が放たれ、一帯を覆い尽くした。
「何――!?」
たまらずメンテーとユウキは目を瞑り、一時の間動けなくなる。
やがて光が収まり、二人が目を開けた時、その場からフェリーペ達の姿は消えていた。
「え、うそ。なにこれ、どこに行ったの!?」
「……やられた、か」
辺りをきょろきょろと見まわすユウキを他所に、先程飛んできた何かが刺さった場所に近づく。
そこに転がっていたのは、小さな剣の柄だった。ただし柄だけで刀身はなく、その柄にしても持って振るうにはあまりに短すぎていた。
だが、見る者が見れば気づいただろう。それが黒鍵と呼ばれる、とある組織で用いられる武装の一つである事に。
黒鍵を踏み潰し、メンテーはユウキに向き直る。
「戻るぞ。もうここに用はない」
「いいの? あの人たちに逃げられちゃったけど」
「どの道、この特異点を解決する以外奴らに逃げ道はない。放っておけばまた来るだろう。――私は疲れた、追いかけたいなら好きにしろ」
言い捨て、ユウキの前からメンテーが消える。
何処かへ飛んでいったのか、あるいは転移の術式でも使ったのか。ユウキには分からないし、また知る術もない。23:30過ぎたらSSの改訂版を投下します。
過ぎたんで投下しまっせ。
一時が暇の挨拶に
秘海集積船。
海にまつわる神秘を追求する魔術師達と、それ以外も集う巨大船であり、人とクラーケンが合体した一種の怪獣でもある。
怪獣という事実を知る住民がどの程度いるのかはこの際さて置いて。
先立つ物は金と誰かが言ったように、物事には金が掛かるものであり、この船だろうと例外ではなく。
だから船内で経済活動は行われており、出資者だっている。
その内の1人でかつて生活課に属していた、小学生男子にしか見えない青髪の魔術師、エイベル・エイマーズはそれぞれ緑髪の女性とスポーツウェアの上にパーカーとスカートを身に着けた女性を連れて、居住区内を歩いていた。
目的は“挨拶”である。
「この間YOUTUBEで観た、古いゲームのプレイ動画を思い出すね……」
「香港出身の後輩も昔、似たようなことを言っていましたね」
緑髪の女性が懐かしむように、少しの呆れを含ませながら呟く。
エイベルも結構昔の後輩の呟きを思い出しつつ、目的地へと足を進める。>>26
「あれよりはよっぽど治安はいいのよね? だったら問題ないわ」
スポーツウェアの女性は少し素っ気無く返す。
むしろ『学園』の生徒、特に女子生徒達がエイベルに向ける警戒の目の方が興味を引いていたくらいだ。
そもそも、その女性も金髪の青年も、彼女たちがそのような目をエイベルに向ける理由は完璧に察している。
察しているからこそ、文句を言うつもりも無かった。
「それにしても、タゲリアまで同行してくれたのは意外でしたね」
「船を見たいという好奇心も少しあったけど、それ以上に私が止めないと裂月が貴方の首をへし折ってしまうのではないかと不安になりましたから」
エイベル・エイマーズは外部協力者という形でWASPに所属しており、その縁で仲間2人が「こちらより付き合いが長いとはいえ、エイベル・エイマーズは外部協力員ながら我々WASPの一員。外部で問題行動に及んでいるのを放置し続けたらこちらの信用に響く」という代表の神羅・オトギリの至極当然な意向により同行することとなったのだ。
当初は緑髪の女性-裂月・C・ダークローズ・伊織-と2人の予定が、その話を裂月との雑談で耳にしたスポーツウェアの女性-タゲリア・T・レオン-が自分も同行したいと言ったので、3人で“挨拶”に来たわけである。
「頭をスイカ割りの要領で叩き割る程度がちょうどいいのよ。この人への反撃は。ほぼ不死身なんだから」
「確かに、それには同意するわ。同意はするけど、人目の付く所でそのレベルの反撃をするのが問題なの。実際にこの状況下で、貴方がエイベルさんの頭を粉砕したら周囲は悲鳴の大合唱なのよ。それに加えてエイベルさんの頭が急速再生される光景で恐怖のアンコールまであるんだから。せめて、やるなら人目の付かない所で」>>27
「……努力するわ」
タゲリアが言いたいことを明言し、裂月も黙るしかない。
(そういえばそれとも似たようなことを面と向かって言われたなぁ)と思いながらエイベルも苦笑せざるを得なかった。
いつもの訪問時とは違って、妙に大人しいのを訝しがる女子生徒たちの反応に気付かないフリをしながら。
それから、航海総括局への挨拶を終えて数十分後。
巽商店。
巽剛が経営する食料品店であり、店主である彼の意向で不良達の居場所ともなっている。
訪問の度に飲み会に混ざっていたのもあり、エイベルは巽と気の置けない間柄になっていた。
まだまだ日中なので酒盛りはやっていないが、20畳もある居間で既に集まっていた不良達に紛れてエイベル達は寛いでいる。
「そうか。……しばらくコッチには来れなくなるんか」
「機密事項に触れるのでそれぐらいしか言えませんが、外出もままならない日々は確定していますね」>>28
「我々WASPという組織そのものが出向している、フィニス・カルデアは機密に関する規則を多数用意せざるを得ない立場ですので」
航海総括局への分を済ませたエイベルはそれと同じ、即ち『フィニス・カルデアに参加する都合上、数年間は向こうに缶詰めとなります』という内容の“挨拶”を飲み友達である巽にもしたのだ。
少し寂しげな巽に、カルデアの規則に関するため詳細をはぐらかしつつ返すエイベル。
カップ焼きそばをすすりながら裂月が補足を入れる。
普段、訪問の度にトラブルを起こすエイベルも、こういう時だけはしおらしくしようと考えて実行したのだ。
もっとも、それを聞いた砕城凌牙の反応は少々辛口だったが。
「そういう時ぐらいはセクハラ一切無しで行こうと思いましてね」
「だからいつもより女子達がざわついていたのか。普段からそうしてくれてたらな……」
凌牙そう言うのも当然だと思いつつ、タゲリアは彼に視線を移すことなく黙々とサラダ巻きや太いソーセージを食べ進める。
「海月ちゃんに追い掛け回されたことあるよな」
「ムジカちゃんに、鼓膜破られるどころか頭カチ割られた時もあったぞ。アレ見たせいで1週間ヴィーガン生活する羽目になったんだよなぁ」>>29
「俺なんか、オートマタにリンチされてからワイルドハント騎士団へ突き出されてる場面を目撃しましたー」
呼応か便乗か。
凌牙に続けとばかりに他の不良連中が、エイベルが起こした問題行動の結果である事例の目撃証言をし始める。
エイベル本人はというと涼しい顔だが、裂月とタゲリアは流石に困惑の表情を浮かべた。
そんな2人の様子を見た巽は、エイベルの方へと向き、問う。
「なぁ、ボン。一応聞くけどな。カルデアにスカウトされたんは技術力と無限の魔力、どっちが理由なんや?」
「勿論、…………両方」
人当たりの良い笑顔と、口を開けば暗闇が見えそうな流し目でエイベルは断言。
裂月とタゲリアと巽に緊張が走り、凌牙達不良連中は息を飲む。
周囲の様子を見て、自分が思わず圧をかけたことに気付いたエイベルはすぐに破顔しながら詫びの言葉を紡ぐ。
「失礼。どういう訳か威圧してしまいました。詫びの品として成立するか分かりませんが、皆さんがここでお買い上げの分、全て奢ります」>>30
思いっきり気前よく『詫びの品』の案を提示され、不良連中は大喜びで沸き立つ。
凌牙も驚きつつ、普通に喜んでいる。
これを受けて巽は「店先に『本日、エイベル・エイマーズ様の御厚意により全商品無料』って張り紙してくるわ」と言って一旦離席。
数分後に一条海月とムジカ・フィーリス、ジャスミン・アドレーヌを伴って戻ってきた。
「戻ったでー。張り紙してたらちょうど海月達が来てな。張り紙見て仰天しとったから説明代わりに連れて来たで」
海月達が露骨に身構え、メロに思いっきり睨まれてもエイベルは平然としている。
場の空気が悪くなるのを防ごうと、裂月とタゲリアが慌てて海月達に自己紹介およびカルデアのことを説明。
説明中に出てきた『アニムスフィア』『ヴォーダイム』という家名を聞いても反応が薄い海月とムジカに対して一度は時計塔に行ったことのあるジャスミンが、アニムスフィア家とヴォーダイム家の事を説明していた。
更に数分後。
裂月とタゲリアが割って入った形になったおかげか、海月達もようやく警戒を解いてくつろいでいた。
「しっかし二重の意味でらしいっちゃらしいな。にしてもカルデアってのは、ようボンをスカウトできたな? ボンはごっついエロジジイやけど、手ぇ組む相手に人の心を求める程度の良心は持ち合わせとるからな」
「あそこの所長、自分は兄弟子共々魔術師として良心的な部類だと自負していますから。加えて、スカウトする以前の時点でカルデアには極めて強力な手札がありました」>>31
二重の意味で納得しつつ、エイベルをスカウトできたカルデアの手腕を不思議がる巽。
悪者みたいな笑顔で自信満々な所長の顔を思い出しながら、裂月は的確に説明してくれた。
『極めて強力な手札』と聞いて巽だけでなく凌牙達も当然ながら強く興味を示す。
これは言うべきだし、言っても問題ないなと判断したエイベルの背後で裂月とタゲリアは思わせぶりな顔でアイコンタクトをした。
「隠すことではないから……」
「エイベルさん。貴方のプライベートに関する話ですので、説明の方は我々に任せてもらえませんか?」
不自然にソワソワとし出したタゲリアがエイベルを制止。
続いて裂月がしてやったりと言いたげな表情でニコニコしながら口を開いた。
「流石に失礼な行為ですから」
「了承します。それにしても珍しいですね。裂月がそんな表情をするなんて」
呆れ半分感心半分で放たれたエイベルの一言も、今まで受けたセクハラへの反撃ができた裂月にはどこ吹く風だ。
やれやれと言いたげな視線を一瞬裂月に向けつつ、タゲリアはスマホを操作して写真を表示。>>32
それを巽達に見せる。
「髪も目も奇麗なピンクだね」
「でも表情が硬くないかな?」
その写真はツーショットであった。
ぱっと見は青い目と髪をした美少年と、ピンク色の髪と目をした美少女のカップルを映した1枚である。
両者とも笑顔だが、少女の方はどう見ても表情が引きつっている。
満面の笑顔な少年……言うまでもなくエイベルとは対照的だ。
少女の髪と目に注目する海月への、ムジカの返答もそれを指摘していた。
「この女性は、エイベルさんの初恋の人よ。向こうのスカウト担当に聞いたら、『「本当に効く薬膳」で釣ろうとしたらそれを作れる料理人の名前を聞かれて、正直に答えたら二つ返事で応じてくれた』って教えてくれたわ」
「伍桃夢(ウー・タオマァン)。アメリカ名、ドリーン・ウー。私達の仲間の一人、グレゴリー・ウーの遠縁の親戚ね。エイベルさんよりも年上で、これでも第一次アヘン戦争(※第二次は日本だとアロー号事件にちなんで『アロー戦争』と呼ばれています)以前の生まれよ」
タゲリアに続く形で、裂月がピンク髪の少女……ドリーンのプロフィールを説明する。
アヘン戦争より前、即ち19世紀前半の生まれと聞いて巽達は驚愕。
「リアル合法ロリ」「ガチのロリババア」なんて感想を零す者もいたが、そう言うのも当然だと裂月とタゲリアは勿論、エイベルですら注意しない。>>33
「写真の構図見る限り、付き合ってるんだよな?」
「無論。ただ、ドリーンさんが正式に参加したのは仕事の都合もあって私達WASP一同よりも後になりました。なので交際の方もそれからしばらくしての話。後、貴方達なら御存知でしょうけど、WASPでもカルデアでもエイベルさんはセクハラ常習犯だったのでドリーンさんがプロポーズを拒否しかけたりと、中々の紆余曲折があったわ」
凌牙の質問に答える形で裂月は説明を続行。
その口調には、「セクハラ癖を直せばすんなり行ったのに」という気持ちが滲み出ていた。
巽や凌牙に不良連中、言うまでもないが海月とムジカとジャスミンも「そりゃなぁ……」と表情で同意する。
実際、エイベルが向こうのドクターはおろか所長も怒るレベルのセクハラ常習犯なのは事実で、ドリーンがプロポーズを拒否したくなる理由としては極めて正しかったりする。
それでもドリーンが受け入れたのは、『想い』が本物だと分かってしまったのに加えて彼女当人が恋愛結婚を夢見ていたのも大きいだろう。
「このドリーンという人の顔が少し引きつっているのは、これを撮る直前辺りのタイミングでエイベルさんがやらかしたから?」
「彼女と交際を始めてからWASPとカルデアじゃセクハラ行為は不思議なぐらい見られなくなったけど、やはり今まで被害を受けた恨みというのは中々消えないもので……。ドリーンさんを説得しようと試みる者は何人かいたわ。その都度エイベルさんがセクハラ無しで黙らせてね。この1枚はその時の光景をたまたまドリーンさんが目撃した直後のものよ」
「そういや、時々ボンが恐竜みたいな目で誰か睨んどるとこ、見たことあるなぁ。しかし……ドリーン・ウーかぁ。いつだったか、一馬と一緒に酒盛りした時にな、向こうの業界で伝わるマイナーな都市伝説を教えてもろたんや。世界中のチャイナタウンを転々としとった、ごっつい腕利き出張料理人が裏で、自分が作った料理を凶器にして世界中で暗殺をやっとった、ちゅうやつや。確たる証拠が無くて犠牲者たちから毒も検出されへんかったんで例の出張料理人は一度も捕まったこと無かったけど、いつしか『邪仙女』や『五行毒婦』なんて物騒な異名で呼ばれるようになってしもうた、とか。そういえば、その出張料理人も髪と瞳の色が綺麗なピンクなんが特徴やって…………」>>34
ジャスミンの疑問に対するタゲリアの補足を聞き、巽は黒須一馬から聞いた都市伝説のことを思い出す。
そして、その都市伝説に登場する人物の特徴が写真に写っているドリーンと一致したことにも気付いた。
まさかと思いつつ、おそるおそる裂月とタゲリアに視線を向ける。
すると、案の定というべきか、両者揃って肯定するように表情を強張らせる。
同時に、ドリーンの写真を見た巽達の間に沈黙が流れた。
それはそうだ。
何せ、エイベルの恋人がマイナーながら都市伝説として語り継がれているような存在なのだから。
ここまで来れば、ドリーンの裏の顔は誰だって分かる。
「あんた、まさかこの都市伝説のことを知ってて付き合ってんのか?」
「当然。ですが、彼女が暗殺者だという証拠はないのでしょう? だったら疑っても無意味というものでは?」
凌牙から問われ、すんなりと肯定の言葉で答えつつ「余計な詮索は無意味だ」とも断じるエイベル。
正論であるが、感情はそれで納得させてくれないというのが凌牙達の心境であり、その気持ちが彼らの表情に如実に表れていた。
そんな彼らを見て、エイベルはわざととらしく肩をすくめる。
「仮にドリーンが暗殺者だったとして、僕という魔術師にデメリットあります? 大抵の魔術師は殺人鬼と大差ありません。二人のロード・エルメロイや冬木のセカンドオーナー姉妹、カルデアの所長とその兄弟子が超の付く例外なんです」うおおおお!スレが変わっている!たて乙です!!
そして滑り込みセーフということで停泊期間ss投稿してもよろしいでしょうか?>>37
チェスト島津せんでええのんか~?半年に一度の秘海集積船の停泊期間。
同時に学園は冬休みでもあり生徒が陸に遊びに行くことも多い。
「ねぇジャスミンちゃん、メロ本当にこれで大丈夫なの?」
「大丈夫よ。堂々としてれば立派なファッションとして流されるから」
ジャスミン・アドレーヌと一条海月が並んで歩き、話の当事者であるメロは海月が持ったバッグからぬいぐるみが顔を出しているようにしている。
「それならいいけど…」
「人って案外見知らぬ他人のことはよく見てないものよ」
そんなことを話しながら昼食として牛丼を食べようと近場のチェーン店を検索して歩いている二人を少なくとも見知らぬ他人ではない者たちが見付けた。
「あー!人形劇のねーちゃんだ!」
「お人形さん見せて見せてー!」
先日ジャスミンが人形劇をして見せた子供たちである。「ごめんね。今日はお人形さん持ってきてないの」
「えぇー!」
一般人の前で演じる都合上魔術を使う訳にはいかないのでジャスミンが趣味にしている人形劇は純粋な技術で行っている。
「何か見せてよー!」
「見たーい!」
「もう…。海月ちゃん、ちょっとこの子借りるね」
「うん、いいよ」
駄々をこねる子供たちにやれやれといった様子でジャスミンは海月のバッグからぬいぐるみ(メロ)を拾い上げ、上下に小さく揺らしながら台詞を当てる。
『やあ、僕はメロ。悪いスライムじゃないよ』
「すげー!腹話術だ腹話術!」
「どうやってるのー?」「ふふ、秘密よ」
「むー。ケチ!」
「じゃあさ、じゃあさ、早口言葉やってみて!」
「一回だけよ?」
『生麦生米生卵、赤パジャマ青パジャマ黄パジャマ、かえるぴょこぴょこ3ぴょこぴょこあわせてぴょこぴょこ6ピョコ』
「おおー!」
最早パペット人形劇など関係なく腹話術での早口言葉に子供たちと共に海月もまた感嘆の拍手をする。
「それじゃあお姉ちゃん達は行くね」
「ありがとう!」
「じゃーねー!」「やっぱり子供の相手慣れてるの?」
「まあね。停泊期間の度にやってたら子供に懐かれることも多いから」
そんな話をしながら再び目的地へと歩く二人。
「なんだかジャスミンちゃん本当にお姉ちゃんみたいだったね」
「うん。一応私弟がいたから。……まぁ、姉らしいことは何もしてあげられなかったんだけどね」
「……そっか」
声色から仄暗い雰囲気を感じた海月はデリケートな部分を踏んでしまったと感じ取る。そして
「それじゃあいつかまた会えた時はうんと甘やかしてあげないとね!」
「え?」
返事を待たずに海月は努めて明るくメロをジャスミンの頭に乗せると走りだす。
「ほら、お店見えてきたよ!早く行こう!」
「ちょっと、メロを頭に乗せられたら走れないじゃない!」
その後二人は思い思いのトッピングを乗せに乗せたオリジナルの欲張りセットを頼み翌日体重計の前で膝をつくのだがそれはまた別の話。(`・ω・´)
年の暮れにお久しぶりです。
魔術師/宣教師です、今年は下半期あまり来れなくてごめんなさい。
来年はとにかくもっと顔を出して行けるように頑張ります。
あとギリシア編も書きまとめて投下したいので、よろしくお願いいたします。そしてあけましておめでとう御座います!
今年がこのスレにとっても良い年でありますように!明けましておめでとうございます!
去年はお世話になりました、今年もよろしくお願いいたします~!あけましておめでとうございます
今年こそfalling moon完結させてえ皆様、明けましておめでとうございます。
聖杯惑星とアメリカ異聞帯、書き進めんと…。あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願いします
では私は一旦寝て初日の出を見に行くのでssの感想などはその時に見返して書きまするでは俺も初詣に行く。
あけおめからのルナちゃんの冒険で
https://bbs.demonition.com/board/9216/19/
の931からの続き
まあ続きと言ってもそこまで繋がりはないんだけども「アルバーン司祭、周囲一帯の虚構妖精は全て処理し終えました。それと、こちらが虚構妖精から……」
「ありがとう。……うん、間違いない。ウルフィルトの遺した鍵だね。こちらに渡してもらえるかな」
アイルランドのどこか。焼け落ちた森の中に佇むのは正装に身を包んだかの一神教の聖職者たち。その中でも“司祭”と呼ばれた、一層若いまだ二十歳にも満たぬ容貌の男は、部下が持ってきた箱を無造作に掴み取る。
無造作に掴んだ箱を、まるでゴミのように放り投げた後、流れるように腰に携えた金槌を取り出し。
「離れてて」
コンクリートを砕くほどの衝撃で、箱の中核を打ち貫いた。それも、一度だけではなく。地面にめり込むまでの間に何度も、何度も打ち据えた。
しかしながら、肝心の箱に傷は一切ついていない。綺麗なまま、一つのヒビはおろか傷も入ら悠然と輝いている。
「これでもダメか。聖句なら……でも時間がかかりそうだし、消耗してしまうね。敵対勢力の撃退に力を割きたいし……やはり、ここは一度確保して本国で消滅させるか」
我々の手には負えないものである。そう定義したアルバーンが取った選択肢は、この箱を持ち帰り本国の浄化の儀礼によって跡形もなく消滅させること。異端を認めない聖堂教会に所属する人間らしい考え方だ。彼らの掲げる信仰からしてみればそれはあまりにも正しい。
だが問題は、そのような考えをしようとすること自体が、この現場をずっと見ていた“人形”には筒抜けであったということで。「ダメよ司祭様。それはとても貴重なものなの」
「………夫婦遣い」
薄く細く張り巡らされた鋼糸が、小箱を拾い上げようと掴んだ司祭の片腕を切り落とす。糸の出処を目で追うと、梟と人が入り混じったような奇怪な人形が焼け焦げた大樹の幹に乗っていたのだ。そこから糸は吐き出され、さらには女性の声もする。
「珍しい。君は人形を使役するとき、己も近くにいるはずなのに」
「あなた、かなり気が立っているでしょう。そんな中に迂闊に手を突っ込めば、殺されるのは明白だものね」
「賢いね。けど、君のせいでもっと僕は苛ついているよ」
特に焦りもなく切断された腕を拾い上げ、血が噴き出している切断面へと接着する。……少々おぞましい音を立てるとともに、数度、腕が骨を無視した異常な痙攣をした後に、何事もなかったかのように腕は元に戻る。今回はただ肩から下を切り落とされただけだから修復時間に大した時間はいらなかった。
「流石にお早い。もう少し複雑にバラバラにすればよかったかしら」
「そうだね。いつもは本体も一緒に来るからわからなかったな。……そうか。魔術協会の“非正規”の刺客は君か、フローレンス」
「ええ、そうよ。そしてそれはあなたもでしょう、聖堂教会の“非正規”の刺客、聖典語りのアルバーン」魔導円卓。秘匿聖歌隊。此度の虚構妖精の事件において、その両者が選出された意向に納得できなかった者たちが遣わした刺客。
時計塔からは封印指定執行者、北欧の戦士を起源とする人形使い。夫婦遣いのフローレンス・ヴァルトルーム。聖堂教会からはバイオ再生技術の秘蹟を駆使した司祭。聖典語りのアルバーン・ラミレス。歴戦の猛者が、この地に降り立った。
「………僕の方はね。魔導円卓はもちろんのこと、秘匿聖歌隊も容赦なく殺していいことになっている。誑かされた男の子……獅音だったかな?彼は殺しはしないけどね。せいぜい両手足を外すぐらいだ」
「お堅いのね。私のところは全て殺していいとのことだったから。……ああ、そうだわ。確か……」
「“クロユリバラ”と“鬼灯喰らい”だろう、わかってる。殺し方からおおよそ検討はついているさ」
死徒の呪いや異邦の神秘が観測されたというだけでは個体名の特定は困難だろう。にも関わらず、彼らが特定できているのはなぜか。それは簡単な話で、以前のとある一件から彼らは一度この二人とその殺しの手口を知っているから。
「いつぞやの再現だ。あの時も僕たち四人で殺し合っていた」
「紫音くんも来ちゃったりするのかしら?」
「まさか。英雄は別のお仕事で忙しいだろうさ。……それは僕たちも、だ。君は邪魔だからご退場願おう。次は生身で来なさい」>>14
魔都での出来事があってなお現実でこんな態度取れるのブレないなぁってなりましたね。
そしてニコレットさん、自分のアルコール許容量はよく理解しておくようにってあなた忘年会なりきりで酔ってましたよね?まああれは酔って騒いで遊んでた&何かあったら即冷静になれるからっていう理由があったからなんですけどね。
>>23
ヒィンッ。年明け早々に心がズキズキするよぅ。
>>36
実はジャスミンは時計塔には体験入学に行ってすぐに送り返されてる&時計塔関連の話は過去のアレコレに引っ掛かるのですが、まあそこは例の過去を吹っ切るイベント後とすれば問題ないでしょう。
>>大抵の魔術師は殺人鬼と大差ありません
そうなんですよね。実際魔術師って一番大事なのは自分の一族の悲願達成でそのためなら他人が犠牲になってもってのが大多数ですよね。うちで例を出すなら結構交友関係の広い大鳳兄妹とか父親を暗殺した兄と屍肉喰らいなんて異名が付いてる妹ですからね。
>>47
可愛い!そうだった、今年は兎(ペルカ)年だった。
>>56
こ、怖ぇ。なんだかイメージ的にモタモタしてると追い付いてくるステージギミックみたいな怖さがあります。ふはは我の名は寝落ちして起きたら年明けてた=中納言。あけましておめでとうございます!本年もどうぞよろしく…(平身低頭)
>>15
何でもありで煩雑、異様に明るかったり薄暗かったりエロでグロでナンセンスだったりが山盛りな世界です、魔都は。人間という魑魅魍魎跳梁跋扈…
>>24
まあ元をただせば一気飲みして急性アルコール中毒でぶっ倒れたカステラにも非はありますので…トントンですわな
>>57
誰にも見られていない、自分が幽霊のよう…という感覚は人混みの只中にいると時折感じるものですよね。自分が景色の一部であるような…
へへ、自分も書きながら牛鍋を食べたくなりました…引用元を読み返すのと自分なりにアウトプットするのとで二倍テロを食らってまさァ…
>>58
魔都も新年と宿主の誕生日をお祝いしようという人間によって出来た霊らしいことをしようとはしていたんです。それがちょっとごちゃついただけで…
まぁそれはそれとしてカステラはスルーされまくる魔都よりウザがられてもお喋りができるこっちの方が年明けは良いなぁってなった感じ。
ニコレットさんは神経が図太そうなので言わせたくなって…(ハイパー失礼)>>23
本当にメンテーさん冷徹になって…一体どういったきっかけで召喚されたのか、オルタ化してしまったのか…
そして謎の助っ人?のおかげで撤退こそできましたがユウキさんは完全やる気だし次会うまでに戦力を増やさないとヤバいですねコレは…
>>43
冬休みに友達と遊ぶ。青春だなあ…
普段人形劇をしているだけあって流石芸達者なジャスミンさん。ちょっと仄暗い心の影も海月さんと一緒の休みなら潰されずにいけそうですね。気の置けない友達の存在は偉大…
>>56
ひえぇ一方その頃ですごい戦力が投入されてる…腕をくっつけただけで元に戻すとか、描写だけでカナリアさんたちにも規格外になりそうな回復力…
ルナちゃんたちは無事でいられるのかしらん…そしてあけましておめでとうございます!
今年の目標は良いキャラした男の子を作ることと冒険旅行記を三章進めることです!
もちろん銀髪っ子も!!去年は『船』がドカンときてしまって色々予定が狂いまくってペルカひとりでしたが今年は違う!違いますとも!ドカドカいきますよ!!
>>47
かーわいいー! 兎年のペルカイヤー!
ペルカも今年は飛び跳ねまわってもらいます!!あけましておめでとうでございます。
今年の目標はちっさくルナティックを本戦まで進める事ですかね。あとはヴクを追記編集しての復刻、辺りは果たして行きたい所です。>>67
着衣に対する拘りがあまりない上に下手から拝み倒されると割となんでもしてしまう性格をしているので…『魔都』を認識してくださったことが嬉しいのでSS及びその元ネタ群について
魔都は12月31日〜1月2日まで、1月1日の昭和9年(10年)東京を舞台にしているので今がドンピシャの小説だったりします。所々で時間経過がわかるので中納言は毎年この三日間がとても楽しい。
他に>7の描写の元になった本は
牛鍋屋:『骨』(有島武郎)+『牛鍋からすき焼へ』(古川緑波)
魔都について:『都会の幽気』(豊島与志雄)
SSのタイトル及び月を見る時の文:『カステーラのような明るい夜』『とぎれた夢の前に立ちどまる』(尾形亀之助)
牛鍋屋は緑波が上述のエッセイで話していた島金が元ですが女性が座敷にいるっていうのは『骨』の飲食店からなので実際の島金はそういうことはしていないものだと思います。
あと今更ではありますが他にも色々引用してえなあ!って心が増してきているのでもしかしたらwiki登録時に行き交う人の台詞を変えるかもしれません。
あと黒鹿さんにおかれましては憑き物の魔都の起こりや由来自体を知りたい場合は『魔都』より先述の『都会の幽気』の方がガッツリ含まれているのでオススメです。
でも魔都という概念の根幹の戦前大東京のロマンとかそういう点ではまず『魔都』。表紙が美しい創元推理文庫の帯には探偵小説と銘打たれていますが個人的に魔都はミステリーとして読むよりも「帝都のトポグラフィック・ノベル」(松岡正剛の千夜千冊というサイトより)として読む方が断然魅力を味わいやすいです。フィクションであるので当然完璧に戦前東京の真実を書き出していると言うわけではありませんが、雰囲気を味わうという点では重厚な珠玉の逸品と呼んでも過言ではないです。群像劇の形態で色々な登場人物の立場から空気を感じられるのも素晴らしい。大正ロマンという言葉がありますが言うなれば「昭和ロマン」に溢れた作品です、『魔都』は。
そんなわけでテンション上げ上げな中納言でしたとりあえずリプ返リプ返ー
>>14
これが魔都の景色…何というか混沌という言葉だけで表すには勿体無い雰囲気を感じますね。
独特の世界観に引き込まれました。何年もこんな感じの夢見続けるのは楽しそうだけど凄い疲れそう…
>>23
絶望感がエグすぎる…何となく終盤で決着つくボスとか大ボスっぽい雰囲気ありますねメンテーオルタ(仮)
次回が気になりすぎる
>>43
すき(語彙)
やっぱり女の子同士の友情ってのは最高っすね
そして海月ちゃんは自分もジャスミンちゃんに救われたから今度はジャスミンちゃんが辛い時に自分が助けてあげたい、って思う優しい子なんですよ。ベストフレンドなんですよね本当にマジ最高かお前らほんともう(強制終了)
今年もこの二人沢山絡ませたいですね…
>>47
そしてペルカちゃんもきゃわ!!
本当に集積船女子は美少女のバーゲンセールですわ…
今年は俺もペルカちゃん描いてみようかな…>>61
そうですね“春の英雄”と呼ばれるに足る功績の一つがアルバーン司祭、執行者フローレンス、あとこのアイルランドの一件に関わってるクロユリバラと鬼灯喰いが関わった『四季折々の怪事件』で大活躍したというものがあります
ところでこれはアルバーンとフローレンスのスペックアルバーン・ラミレス司祭
穏和な笑顔を向けるゆるふわな髪型の新人青年神父……のように見えるアラフォー司祭。代行者たちに見られるサイボーグ化とは似て非なる方向性として、教会の技術と秘蹟によって体に刻んだバイオテクノロジーで自己治癒能力と身体能力を強化している。本人曰く、主の御力によるもので自身の研鑽とは言い難いとのことだが、説得力はいまいちない。
聖別した金槌と手榴弾、そして本来実体ある存在に効果は薄い洗礼詠唱の中でも特に物理的破壊力に満ちた聖句が書き連ねてある、だいたい1トンほどのディストルレジェレの意訳聖書という概念武装を持ち、恵まれた魔力……もとい祈りの力と鍛え上げた高速詠唱で異端を滅却するスタイルを取る。誰が読んだか火薬庫神父。といっても、代行者ではないので本人が戦闘に出張ることは少ない。
異端は全て地獄、煉獄に堕ちるべきという思想を持ってはいるが、それと同時に命が無益に失われる無駄な争いごとをあまり好まない性格。その割に任務に使う部下の気性の激しさには恵まれないので毎回胃を痛めている。
フローレンス・ヴァルトルーム
美しい黒髪ロングの三つ編みと常に身につけている宝石のメリケンサックが特徴的な封印指定執行者。北欧を主な活動地域として根城を張ってきた人形師の一族の当代であり、勇士の勇敢な死が誉であるとされた古代北欧の教義に逸れず戦い命を賭けることにも神秘の探求を見出す一族の生まれ。得意技はステゴロで、熊までなら絞め技でなんとかならなくもない。
手に括り付けた礼装の糸を基盤にさまざまなルーン文字を描き魔術を発動させる……が、あくまでこれは本命の魔術行使の前準備や起句として扱うことが大半。本命は多くの伝承をなぞらえた人形作製とその使役。その中でもフローレンスはワルキューレとエインヘリアルを模した一対の半自律人形を操る姿が有名である。演算能力の高さを活かしてこの二つを操作しながら自身も敵を殴打する戦い方を好む。
依頼遂行のために燕尾服を着て形から入るほどノリが良く、死生観にドライで、課された仕事は命を惜しまず使う職務に忠実な魔術師。古代の戦士的な発想を持ち合わせる家の出身であるからか魔術の研究と同じほどに闘争にも価値を重く置いている。>>57
巽と凌牙だけだと寂しい気がして、他にもご登場いただきました。
>>58
そうだったんだ。>ジャスミン
エイベルは妹の子孫達に一族の悲願達成は任せちゃってるんで、『桃夢と一緒に幸せになる』のが一番大事なんで『大多数』には当てはまらないんです。
なのに「そんなの関係ありませんね」じゃなくて、あんな言い方で言い返したのは『僕は魔術師』と自覚はしているからですね。>実際魔術師~
>>62
いえいえ、こちらも事前確認していませんでしたので。
>>71
黒鹿さんから「公式キャラの乗船は遠慮してください」+「あんまり地位が上な人来ると幹部が出張ることになります」と言われたので、その辺を意識したら裂月とタゲリアに決まりました。
あと、神羅さんって出不精だからわざわざ同行するかな? って思ったのもあります。>物騒なトコに~
あんまりフランクな態度取る訳には、って感じで珍しく真面目モードでした。>ダメお姉さん感が少ない叛鎖のプロットとか展開とか文章のイメージは完全に固まってるから後は書くだけなのに上手く筆が進まんのは何故…
>>82
うさ耳月英殿オナシャス…!!>>82
つむぎ。
莉花と琴羽もとは言いたいけど、欲の皮突っ張り過ぎだからつむぎだけで年の瀬投下と新年の挨拶ラッシュで忘れてたけど、(自分でやっておいて)1000なら嘘予告ということでちょいと作ってみた。
カドック「キリシュタリアの攻撃で、次元を跨いでカルデアとはぐれてしまった僕とオトレーレ達が迷い込んだのは、ロシアであってロシアではない平和な国。
幸い、金を稼ぐ手段は有ったのでカルデアのみんなと連絡が取れるまで気長に待とう、という結論に達して平穏な日々を過ごしていた。
だけど、冷気を纏ったアンデッドの軍団が吹雪に紛れて襲い掛かったことで、その平穏は過ぎ去ってしまう。
あいつら、子供を優先的に狙って何を企んでいるんだ……?
『赤氷屍活群都モスクワ~赤の鉄人死すべし~』!!
リアルゾンビパニックなんてお断りだ!」>>89
なるほど。
ちなみに裂月(オリジナル版ではキリシュタリアとピノ)がつべでプレイ動画を見たゲームとは『クーロンズゲート』のこと。>>94
you、開いちゃいなよ……(ボソッ)そっかルナちゃんとメレクくんって16と13で印象よりもショタおねな年齢差なんだよな……(しみじみ)。
イヤー!!嘘予告が出来たから貼らせてくださイヤー!!
イヤー!!!
「おい、そこの少年。聞いているか?」
ハッと目を覚ますと同時に張り切った様子で仮面の男に声をかけられる。
京都に出現した特異点を攻略すべくレイシフトしたものの、周囲を見回しても仲間の気配はどこにも見られない。例によってはぐれてしまったようだ。
仮面の男は優美な和装に身を包み、扇をビシッとこちらに突きつけていた。
「客が全く来ない。確かに今日この場所で行うと、そう大々的に言ったはずなのだ」
と言うと貴方は芸能人?
そう問いかけると男はムッとした様子で扇を広げ、
「その通り、我が名は犬王。この名を知らぬ者などいようはずがない。少年は知っているな?知らないはずがないな?」
聞いた事があるような、ないような。
「クアッ!なるほど田舎者。礼儀を知らぬ田舎者と覚えておこう。良いか田舎者少年、わたし犬王はかの足利義満より寵愛を受け都を大いに賑わせたまさに天才なのだ。わたしが歩けばそこには花が咲き、わたしの涙には雨が降る。それが定めなのだ、わかるな?」
わあなんだか同じ類の言葉を他にも沢山聞いた事があるぞ。尊大というか凄まじい自信に満ち溢れた様子はこれまでに出会った英霊の一部によく似ている。
と、通信端末から通知が届く。起動すると共に慌てた様子でマシュの顔が飛び込んできた。>>117
『先輩ご無事ですか!?レイシフトの際に不具合が生じたようです。同行したサーヴァントの方々はそちらにいませんか?』
いない、と伝えるとマシュはうんうん唸り始める。カルデアの方ではサーヴァント達の反応が探知できないそうだ。この特異点は何やら特殊な結界が敷かれているようで、その影響だとか。
マシュからの説明を受けていると、犬王が仮面の裏でモゴモゴと不平を述べて来た。
「おいなんだそれは?虚に向かって話しかけるなどまさかおまえ気狂いか?」
『すみません、私はマシュ・キリエライトと言って先輩の仲間です。貴方は犬王さん、とお聞きしました。世阿弥と鎬を削ったと言われる伝説の能役者、犬王さんなんですね?』
「おお!!見ろ少年、わたしの名を知っているぞ!?嬉しいぞ嬉しいぞくっくっく……全く全く、ようやく客が来たかと思えばわたしの名を知らないという憤り我慢ならなかったからな。あ、いやしかし待て?これは新たなる境地を見定める機会か?少年、わたしの名を知らないのであれば、わたしがどの様な舞を見せるか知らないな?そうだな?ハイと言えハイと」
その通りなので頷き返すと、犬王は仮面の裏でくつくつと笑った。
「そうかそうか、なるほどなるほど。掃き溜めになんとやら。伽藍堂に新参者か!ならば見せてやろう、わたしの舞を!」
>>118
シュバッと開かれる扇、ゆっくりとした足運び。以前映像資料で見た日本の古典芸能、能である。
けれど犬王のものは素人目に見ても素晴らしいという感想を抱いた。動きそのものは静かであるのに、幾十もの音を発している。うまく表現できないが、美しいとはこういう事を指すのだろう。
舞が終わると同時に自分も遠く離れたマシュも合わせて拍手すると、二人きりの空間に虚しく音が響く。犬王はご満悦、ではなくがっくりと肩を落としていた。
『凄いです!犬王さんの舞を見る事が出来るだなんて、思いもしませんでした!』
「ううむ、その拍手自体はわたしを喜ばせるがいかんせん一人では足りぬ……いやかなり嬉しい。孤独そのものの今、それはわたしをわたしでいさせてくれる唯一のものだ。ありがたや少年少女」
こんなに綺麗な舞を踊るのに、どうしてお客さんがいないのか?犬王にそう問いかけると仮面がカタカタと揺れて涙がポロポロと溢れ始めた。
「しくしくしく、わからんのだ。さっぱりわからん。わたしの生きた時代より少々街の様子は異なるが、それにしても全く歯牙にもかけられないとは全く予想していなかった」
『あ、先輩忘れていましたが犬王さんはサーヴァントです』
「サーヴァント?ああそうそう、そうわたしはサーヴァントだ。クラスはキャスター、戦闘は期待するなよわたしの主戦場はこの舞台ゆえ」
しかしその舞台に人が集まらなくては意味がない。戦場にもなりはしないはずである。
そう返すと犬王の仮面はまた一際強く震えた。
「クオオオオ!わたしの嘆きを全て言ったな少年!だからわたしは客を呼びたいのだ。頼む、客を呼び込むのを手伝ってはくれまいか!」
『先輩、特異点の状況を知りたいですし、このままでは犬王さんが大変です。お手伝いしましょう」
>>119
あんなに美しい舞を見せてもらったのだからお返しはしなければならないだろう。困っているというのなら、手伝わないなんてもってのほかである。
二つ返事で承諾すると、犬王は和装をくるくると翻し扇を開いては閉じてと喜びの表現を全身で表し始めた。
「本当か!しくしくしく……ああ嬉しや!嬉しや!では早速街に繰り出そう!人はそこら中にいるからなあ!」
勇み足の犬王に引きずられ、劇場を飛び出す。暗い廊下をひた走っていき、そうして重いドアを開けたところで驚きの光景が飛び込んできた。
「イヤッ!イヤッ!イヤッフーッ!」
「イエイイエイ!イエイイエイ!」
ズビビビンビビンズビンビビン。
なんというかこう、ものすごくご機嫌な音楽が掻き鳴らされる大通りに出る。ダンスクラブの様なそこら中のネオンサインに照らされて、珍妙な格好をした人間達が心底楽しそうな顔で踊っているのだ。
一体これは?と犬王に尋ねるとうんざりした調子で、
「見ればわかるだろう。この街はこういう場所だ。腹が痛くなる音だとは思わないか?」
『あの、犬王さん。ここはどこなんでしょう?』
「?ここは『超極楽辺獄・LIMB-OH!KYOT-OH!』だろう?都も変わったの〜〜!」
あ、この特異点かなりヤバいやつだこれヤバいよこれマシュやばいよ。うーん、自作のマスター連中が謎空間で変なアンケートに答える、ってだけのSSは需要あるかしら……。
死霊病棟編が終わったら今度こそ博物館行くんだぁ……
2人の関係も一歩進めてやるンだ……ムジカちゃんはこの髪型で大丈夫かなって悩んだりペルカちゃんの絵結構あるけど結局ふわふわなのかストレートなのか髪は短めなのか長めなのかどっちなんだい!!!って叫びながら描いてました、大丈夫そうで良かったです…
ちなみに本当なら瞳ちゃんアリシアちゃんも入れて女子生徒全員にジャンプさせようと思ったけど流石に作者不在時に描いたり無断で勝手にキャラデザ作るのはアウトかな、少なくとも後者は絶対アウトやなと思ったので泣く泣く4人ジャンプにしました…いずれ生徒全員verとか描いてみてえなあ
>>121
特異点名がカオスすぎて草。
コレ絶対アレだ、序盤はトンチキだけど徐々に狂気が見え始めて最終的にヤバい事になる奴だコレ
>>122
!!(絡ませたら面白そうな奴)(もしやW厨二病…?)
実は今回のきららジャンプはけいおんの奴元にしたんだぜ。まあきららジャンプは割と似た構図多いし気持ちは分かるんだぜ。
>>123
やっぱりウサギですしおすし
>>124
ちょっと面白そうですね。しれっとトンチキな内容混ぜて「何コレ」ってなったりするのも良さそう
>>125
可愛いっすよねこの子ら。
>>126
前のpicrewの奴を参考にして描きましたー
いやいや、俺も女子皆映ってる奴描きたいなって思ってたんで良かったです
>>130
ちょっとお待ちください、考えてみます>>144
「クハハハハハ! 我が儀式の供物になる栄誉を貴様に与えようではないk なっ! 貴様! 人が喋ってる途中ではないか! お母さんに「相手の話はちゃんと聞く」って習ってないのかね!?」
「暗黒と深淵を司る王よ……どうか我が身に今一度の安息を……具体的にはあと5分……」
「この髪か? 知れたことよ。我の供物となった人間どもの返り血よ! クハハハハ! え? この辺の人間は自分の管理下にあるからそれを乱すなら死ん.でもらう? い、いや、その……ほら、我は割と輸血パックで我慢できるタイプと言いますか」
「―――お父さん、お父さん。魔王が其処に居るよ?」
だいたいこんな感じのやつです
基本は面白全振りの吸血体質マン(本人は魔王を自称)>>148
後に四皇集結は新春の名物として名を馳せたとか馳せないとか……ゆるキャラ四天王、もしかしなくてもツッコミがメロ以外いないな?
ほう、マスター礼装ですか…(話題に乗り遅れた人)
◇グランデリニア・グレーヴェンマハ
『ジムノペディ』
グランデリニアがとある作曲家の同名の曲を初めて聞き感銘を受けた際に職人に作らせた礼装(ソワレ)。
彼女の「理想の大人」像が詰まったようなフォーマルで可憐なデザイン。普段の服装とは違って鎖骨が見えていたりと肌面積が少々多くなっているが、ドレスのデザインとして完成されている中では気になるほどでもない。
実際グランデリニアはこの礼装を社交的な場でよく着ている。
<使用スキル>
『ゆっくりと苦しみをもって』:敵全体の防御力をダウン(1T)
『ゆっくりと悲しさをこめて』:味方全体に呪い・やけど・毒無効状態を付与(1T)
『ゆっくりと厳粛に』:味方全体のHPを回復&敵全体のHPを減少
◇真府 四方
『体内劇場』
今日も今日とて体内劇場は満員御礼。ご来場の皆様には、器官楽団による至福のひとときをお約束いたします。
ただし、身体のご不調にはくれぐれもご注意を。この劇場もまた、誰かの身体でございます。
<使用スキル>
『肺のワルツ』:味方単体の防御弱体を解除&攻撃力をアップ(1T)
『恋は脳の鳥』:敵単体の攻撃強化を解除
『ある晴れた日に』:味方全体に無敵を付与(1回)昔作ったヤツなんですが…こう…ワードセンスがないな…自分…
>>73
「魔都」は魔がしき都…というだけでもない、でもそういった諸々も含めて「魔都」なのですよね…
>>76
混沌…独特…ふふふ…(書きたかったものを言ってもらえて嬉しい納言)
そうですねえ、この日はマシでしたがフツーに殺人事件に遭ったりその犯人になったり被害者になったりすることもあるので。
なんなら犬養毅の人生を味わうことになったりすることもあるんで。それでいて自分が勝手に行動しても周りは反応せず正規のルートしか辿れないという。
カステラ「だからオレはこっちでわかりやすいリョーガ先輩煽る方が基本楽しいんです〜」
>>79
あぁ〜!火薬庫神父!アルバーンさんのことだったんですね…!苦労人だけど締めるところは締める上司、怖いけどありがたい存在だなあ。
形から入ったり四季折々事件のことを回顧したり結構ロマンチック?ながら一人スリーマンセルするつよつよ人形使いのフローレンスさん好き。黒髪ロングなのがまた良い…>>162
折角の和風fate(多分)ですし、聖杯戦争という魔術的儀式ですし、一人くらいその方面で大物は出てきてもおかしくはない気がしますね~!どうも。SamuraiRemnantの主人公とサーヴァントが宮本伊織とヤマトタケルだったら破産するユージーンです。
お正月に家族で人生ゲームとかやってたらスレのキャラで人生ゲームやってる様子が浮かんだりしてる今日この頃です。今川義元とか竹中半兵衛とか出るのかな? SamuraiRemnant。
せっかくなんだからホツマツタエとかみたいな偽書の歴史を持ち出したり民間伝承を絡めたりしてくれても私は大歓迎ですぜ
SAITAMAでアラハバキを出したんだから、ほら、イケるでしょ?()
>>166
ふむふむ古典由来詠唱厨二病吸血体質錬金術師貴族的美少年…
盛りすぎでは?(大興奮)
>>168
そこら辺はぐだぐだで回収されそうな気がするんですよねー、今川さんは太閤記で出てきたし
>>169
主人公が剣士っぽいし、武蔵ちゃんが登場するし、Remnantだしで下総国の正規バージョンでの英霊剣豪七番勝負(ガチ)が始まりそうな気配がしますよね
>>170
大丈夫です、今はどうかお身体に気をつけて、ご自愛なさってください…
上二つが敵への殺意を感じさせて、最後の一つにその代行者さん(某ナードさん)の優しさや信念が滲んでいて素敵…私も便乗して自キャラを模したマスター礼装をば。
『虛絹の外套』
とある魔術師の兄妹が愛用していた魔術礼装を模した礼装。
兄のものは春夏秋冬問わず着られる便利さを、妹のものはフィールドワークに耐えられる丈夫さを重視して作られている。
スキル1
黒魔術の心得
味方単体に回避状態を付与、スターを獲得
スキル2
魂の契約
味方単体の精神弱体状態を解除、宝具威力をアップ
スキル3
呪いの小瓶
敵単体に呪い状態を付与、毒状態を付与>>175
それでは俺も便乗。
『ギャル・デル・セビージャ』
スペインのとある魔術使いの一族である、民間軍事会社社長の私服。
誰がどう見ても日本のギャルのそれだが、サイズがおかしい。
それこそ、防汚・劣化防止のためにかけられた魔術の構造が気にならなくなるほど。
ギャルの嗜み
味方全体の弱体を解除、その後で弱体無効を付与
乙女の鉄脚
強化解除無効を付与
淑女の魔弾
味方全体の宝具威力を上昇>>178 裏面
【はたらくおにいさん】
困りますよお客さん、考えなしにボトルや何かの盛り合わせなんか入れておいて払えないなんて。
ぼったくり? まさか。ほとんど適正価格ですとも。
おまけに店員たちにべろんべろんに絡んじゃって、86くんの愛車を強奪して風になられちゃ俺たちの出番も已む無しだと思いませんか?
「そんだらしんなか足は何や。売り物か? なんぼや言い値で買うちゃる」
まあまあ足なんて買い取って何に……ああ、そういうスラング的なアレなんですか。
ご安心ください、こんな状況からも掬って差し上げるプランがございます。
悪魔(おれ)に魂を売るか、彼にそういう業者を紹介してもらうか。
選ぶまでもないですよね?>>176
文人鯖は公式のシェイクスピアやアンデルセンとかのクオリティが気になってなかなか作れないです。在原業平を出せたのは自分では奇跡に類する。
泉鏡花のような日本の近代よりの作家鯖とか出てきたらわくわくしますね。>>182
>>冗談抜きでかなりかっこいい絵が出来てしまった。
今からwktkが止まらんぜよォ!♥と☠と★マークに合わせて一個なんかマーク合わせて使うなら何にします?
うーい、ホテル聖杯戦争の続き投下したく候
投下〜!の前にこれまでのあらすじ!
【前回までのあらすじ】
色々ヤバヤバな厚子夜ホテル旧館!バーサーカー陣営はマスター撃たれる、サーヴァントは保護対象の少女と隠し階段で1階へ!
1階の食堂ではセイバー陣営のマスター、カトカがスタッフたちと待機してたらサーヴァントと逸れたっていう少女が登場!しかも電気復旧のために送電室行こうってなった!ヤバヤバ!◇田津方 阿奈────1階廊下
無事に1階に到着し、安心と誇らしい気持ちとに満ちていた阿奈だったが、ビーチェさんを見て驚いた。
ビーチェさんは、白人さんのようで肌が白い。お人形でしか見たことがないような綺麗な白だ。けれど、今は真っ白を通り越して蒼白くなっている。それに、泣き出してしまいそうに、目を潤ませている。
「び、ビーチェさん?どうしたのですか?だいじょうぶ、ですか?」
怖々と阿奈がビーチェさんに訊ねると、彼女は一瞬阿奈に対して大きく目を見開いた。しかしすぐ倒れ込むように膝をつき、頭を抱え呻き始めてしまった。
阿奈に医療の知識はない。それも外傷ならまだしも内部の病気は風邪かどうかだって見当がつかない。ビーチェさんみたいなしっかりした人がぐったりしていても、この病気だなんて判別できない。
談話室で阿奈を診てくれたお医者さんならわかるかも、と考えたが、この薄暗い中を一人で上がっていけるほどの肝の太さを彼女は持ち合わせていなかった。また、恐怖心だけでなく責任感も並の8歳児である阿奈においては、2階まで上ったあと志歩おねーちゃんと出会して怒られることが恐ろしくて堪らず、それを避けたいという感情に揺らいでいた。
「…ビーチェさん、まっててください!いま、満さんたち、よんできます!」
最終的に彼女が取った行動は1階の食堂に向かい、そこにいるであろう大人たちを呼んで連れてくるということであった。
阿奈(こども)がどうしようもできないものは、大人がなんとかしてくれる。彼女のこれまでは押し並べてそういったものであり、それが故に阿奈は今回もそれに倣うことにした。満さんは、よく研二さんが偏頭痛を起こすし廣さんも小さな怪我をするしで日常的にお薬や絆創膏を持っている。頼めば貸してくれるはずだ。
それを聞いてビーチェさんは、少し逡巡するように押し黙ったあと消え入りそうな声で「はい」と答えた。そうとなればのんびりしてはいられず、阿奈は部屋を飛び出して廊下をひた走った。>>190
心の内を占める感情の大部分は恐怖に違いなかった。異変を夢と断じた少女であったが、談話室を離れ、幼いながらに己が肌でもってこのホテルの現状の異質さ、違和感を感じ取っていた。
また、走る中で阿奈は中庭の方から出来るだけ目を逸らした。今日の月はなんだか気持ち悪い。いかにも綺麗で清らかで上品な白光を差しかけているのに、粘っこい。幼心にそう感じた彼女は、月の光から逃れるために内緒の階段を使ったのである。
だが、少し。ほんの少しだけ、心中には高揚の感情もあった。お客様のために頑張る、ようやく従業員らしいことができているのではないかという気がする。結局することは大人の人に頼ることで、怒られたくないという理由で今は食堂の方に向かっているのだけれど、それでもきっと満さんたちなら助けてくれるはずだ。ビーチェさんに厚子夜ホテルを信頼してほしい、というプロ意識のようなものが彼女の胸中には確かにあった。
厚子夜ホテルの旧館は元より広い。子供の体躯と縮尺となればなおさらで、普段元気に廊下を走る阿奈であっても今日ばかりは心情の状態もあって食堂の扉の前にたどり着く頃にはへたり込みそうなほどであった。
しかし、ここでへばるわけにはいかない。お客様のため、と奮起して踏ん張って、思い切り扉を開ける。
さあ言うぞ、声を出すぞ、と自分を励まし、食堂の中に足を踏み入れる────そして、踏み入れた瞬間、全身を硬らせるような景色が目に飛び込んできた。>>191
食堂にはお客様は一人もいなかった。こういう時、夜は大体何組かお客様が食事をしているはずなのに。
従業員の人たちが、代わりに大勢いた。大勢いて、皆が床に倒れていた。ふかふかの絨毯の上に伏して、身体と絨毯の間から、赤黒い何かが見えている。
ある人は、上半身がない。ある人は、腕以外がない。絨毯が抉られてもいる。いつもピカピカに磨かれている机だってぐちゃぐちゃになって、木屑がそこらじゅうに散らばっている。
そうして、目を少し動かせば、この風景の発生源である存在はすぐに確認できた。大きな食堂の半分ほどを占拠する巨大な魚。鯨だった。阿奈がそれを確認できたということは、鯨の方も同様、阿奈のことを視認できていた。鯨は新たな来訪者を歓迎するように、彼女に向かって胸ビレを振るった。
阿奈は悟った。自分の死の近さを。大人の人にもどうにもできない真の脅威を。このホテルという密室で起きている異変の残酷さを。
だから、それを前にして、囁くように呟いた。
「びーちぇさん、たすけて…」>>192
◇グランデリニア・グレーヴェンマハ────1階送電室
真夜中の暗闇と月の光とが拮抗し、夢のようと表現されるような覚束ない薄暗闇が廊下を占拠していた。そしてその廊下は平坦に真っ直ぐに伸びて、果てがないようにすらグランデには感じられた。
そんな廊下を抜け、事務室内にある送電室へ入る。鍵開けの必要があるかしらと思ったが、鍵は開いたままだった。悪魔の親切ここに至れり、といった具合である。
入ったところでデイヴィくんから連絡が来る。それを聞いてグランデは満足した。万事つつがなく、万事調子が良い。きっとこのホテルはオペレッタ、グランデの思惑は台本によく馴染んでいるようだ。
「え、えぇっと…」
「?どうかしたの?」
「いや、グランデさん、楽しそうだなって…」
「あら、そうかしら…きっと、貴方みたいな勇者様と一緒にいられて安心しているのよ。薔薇だって、太陽が出ている日の方が美しいものよ」
いけない、いけない。グランデの嬉しい気持ちがカトカにまで伝染(とど)いてしまっていたみたい。
心を安堵感に塗り替えて彼女に改めて伝染(うつ)す。カトカは「そうですか」とひとまず納得して機械に目を移した。
どうやらカトカは、なんらかの理由でグランデを完全に信用していないらしい。だから気を抜くと魔術の効きが悪くなる。雨水は地面にはよく染み込むが、硬い岩を突き崩すのは困難だ。彼女の懐疑の精神は岩と呼ぶほどではないがそれでも中々簡単には浸食を許してくれない。
「(あの刀の影響かしら…)」
カトカは機械を観察しながらもここに来るまで、来る前からずっと時代がかった日本刀を抱えるように持っている。けれども、どう見ても彼女は剣術などの類を嗜んでいる人間には見えない。
となれば、あの刀には武器以外の機能があると考えるべきだ。聞くに、時代を経た武具というのはそれだけで神秘であり、神秘であるが故に魔術を弾く力を有するという。であれば、彼女が似合わない刀を携えているのもそういう訳であろうか。>>193
「ねえ、その刀私が預かっておくわ。重くて不便でしょう」
「…いえ、大丈夫です」
「そうなの?ご無理はなさらない方がいいわよ?」
「無理とかじゃなくて…なんとなく、こうしておいた方がいい…こうするべきだって…気がするんです、すみません」
「………そう」
強めにグランデへの安心感を伝染(うつ)したはずなのに、カトカは頑として刀を手放そうとはしなかった。レディのお願いを拒否するなんて、嫌な人もいるものだ。見た目には、精神は軟そうで崩すのも容易なように感じるのに。
「…それで、復旧は難しそう?」
「うーん、そうですね…日本のものがどういう構造なのかまだ正確に判断できないので…もう少し…」
こういうのはブレーカーを上げるだけで良いものと思っていたがそういうことでもないらしい。彼女はある程度機械を理解しているようだ。何やら目の前の機械の一部分を矯めつ眇めつ見てはレバーを上げたり下げたりしている。
とすると、これで館内の電気が完全に復旧すればカトカは本物の勇者様であり、それを導いたグランデは宛らアーサー王を導いた魔術師マーリン────お姫様の方が嬉しいのだけど。
「わかったわ。そう焦らないで、ゆっくりなさって」
そう。ゆっくり、ゆっくり、出来るだけゆっくり、ね。
ここに止まる時間は長ければ長いほどグランデたちには好都合だ。悟られないように静かにナイフを懐から取り出す。
勇者様。カトカをそう評したグランデの心に偽りはない。刀を持つのも、それを手放さないのも、人に騙されやすいのも、少し気は弱くても皆のためにと立ち上がるのも、童話に出てくる誠実な勇者様のそれだ。デミサーヴァント…詳細がどういったものかにも寄りますがヨモのIFとかやってもええかもな…親父の狂行の最中の奇跡で生まれたデミサーヴァント…
>>201
子供がよく言う「もう〇〇大人だもん!」がいい方向に進んでいた…はずなのですがねぇ…
魔術師はアゾるもの!()
>>202
そもそもしょっぱな化け物に両親殺されるところを見てそれを「夢だった」でなんとか目をそらせるようになったところなわけで…
>>204
盤面が大きく動いてここから二章の終わりまでぐんぐんいきますよー!
その結果の数字の変化は、うん、うん!
>>205
阿奈以外にもこの時点で大量のスタッフが…ネームドでないばかりに…(なおネームド)
暗躍していきますわよーライダー陣営はやるしかないのか…クロード・モネ(水宮萌音)
23時15分あたりに>>199の詳細を投げます~
『fate/dream away~夢幻聖杯戦争~』
とある亜種聖杯戦争にて。
『死者使役を得意とするサーヴァント、ヒルドル』
『夢への介入に長けたとあるサーヴァント』
複数人の魔術師(関係者)立ち会いの元に二騎のサーヴァントが召喚され、小規模の聖杯戦争が開かれる──────はずであった。>>219
『死者使役を得意とするサーヴァント、ヒルドル』
美しくも恐ろしい美女。『アナタ』に興味を示し、立派な勇士(えいゆう)になるか試すために死者(サーヴァント)たちをけしかけ、見守っている。
永遠の闘争を好む死神(ワルキューレ)のごとき、古の魔術師。
『6騎のサーヴァント』
ヒルドルによって召喚されたサーヴァントたち。
完全フリー枠。
『夢への介入に長けたとあるサーヴァント』
本来、ヒルドルとぶつかり合うはずであったサーヴァント。
なんの事故か、聖杯戦争に参戦するはずのなかった『アナタ』と主従関係になり、困惑しながらも何か企てたヒルドルを止めるべく、また何も知らない『アナタ』を導くため味方となってくれる。>>220
『複数人の魔術師(関係者)』
今回の亜種聖杯戦争を開催した人間たち。
『アナタ』に興味を示したヒルドルに無力化され、魔力を供給するだけの傀儡と化した。
『アナタ』
七騎目のサーヴァントにして主人公。
偶然にも『夢への介入に長けたとあるサーヴァント』のマスターでもある。
fgoに登場する疑似サーヴァントでもデミサーヴァントなく、本来ならばあり得るはずのない生きた人間にしてサーヴァント。
そもそも、英霊を研究していたさる魔術師の実験体だったが、「夢魔」をはじめとしたあらゆる英霊/神霊/幻霊エッセンスを混入され半死半生……というより昏睡状態と化し失敗作として放置されていた存在であった。
どうやらヒルドルが改造を施したようで、サーヴァントたちと戦うごとに霊基(からだ)は強化されていく。>>222
なんか、周公旦がドンピシャなんすけど……。>『夢への介入に長けたとあるサーヴァント』>>227
あ~
あ~~~!!!
デミ鯖×7の聖杯戦争も良いですね……
本来ならばデミ鯖実験の失敗作として廃棄なり放置なりされるはずの7人が、ヒルドルの策略と、もう一人のサーヴァントの支援によって、殺し合い高め合い最後の一人が夢世界から現実世界へと脱出することができる……!みたいなちなみになぜ現実世界ではなく夢の世界に拘るのかというと、
・劣化聖杯で召喚されたサーヴァントがそこまで(六騎召喚と使役)するの現実では無理では?
・なら誰か(しかも死にかけ)の夢の中ならば抑止力に睨まれるなり魔力問題なり解消するのでは?
・より閉鎖的なんだけど自由な世界(街)がつくれそう
と思ったためです>>207
ハクマはひとまず結末は見えてます…がその前のストーリーも追々書いていかないとで…そこら辺は現状離席中の方々を待つ姿勢になりますかね
木伽は音沙汰がないもので…序盤であるだけに流れもないのでどうしようかなと
>>209
ふむふむ。太極図みもありますが雰囲気的にはハレとケって感じもしますね。
> 現地鯖の一人であるロドモンは隠の時はハイエースを彼女だと思い込んでいますが陽の時はハイエースを彼女だと思い込んでいます。
(それは結局同じなのでは…?)
>>222
あーなるほど、こういう。リレーとかの形式というより個人SSのヤツですね。仮想空間や生きたいという願望、勝ち上がり式?なルールとか、CCCっぽさもありますね。
夢に介入できるサーヴァント…となるとうちはポーと未投下のヴァージニア・デアがいるけどこの二人だとデアかな…ポーは主人公の相棒ポジ似合わないし…でも運営側でわざわざ喚ぶのがデアか?というのはある。
他様のサーヴァントだとユージーンさんの獏とかがぴったりな感じ>>232
おっクロさん再会嬉しみ!これでぺレス再開できますかね?
リレー内時系列の整理とかもよろしくお願いします……。>>239
あぁ〜なるほど…!なるほどイタクァ…そうですねイタクァ人攫いだもんなぁ…!
ふむふむ、イタクァ(フォーリナー要素)が含まれなかったらアルターエゴ感がありますね。むしろアルターエゴみがあったからこそ(カオスという強自我であったからこそ)狂気も一つの概念として組み込めたって感じですね。
人喰いはウェンディゴの影響ですか。そしていい感じに風聞の要素がキャラの属性とか再臨のモチーフになってて…良い…上手い…そこんとこ全然昇華出来てなかったから…うぐぐ…
やはり他の方の同一の人物のサーヴァント構想を聞くと目から鱗なネタが出てきたりして楽しいなぁ。もし完成なさった折には是非とも見せてください!>>241
読み間違えてましたね…むしろ強自我(アルターエゴ)の反対、って感じですね。SANがゴリゴリ削れるはずが「SAN?そもそもPOWがないです」って返すみたいな。あやふやさとヴァージニア・デアのイメージである幼児という年齢からして自我が不安定なのだろうな…不安定カニバロリ可愛い…
あとこれは個人的な話なのですがデアのスキルにトリスタンのとは真逆の「祝福されし彼の生誕」というものがありまして。
世界初のヨーロッパ系アメリカ人、史上初のアメリカ生まれのイングランド人ってことで両国の祝福を受けるってスキルなのですが、こんな唯一無二のスキル持ちな鯖がフォーリナーで人類の脅威なの良いな…ってなりました。
まあ自分は完全に「赤ちゃんは寝るもの!よし、夢関係や!」ってなって夢関係の神性は旧神のヒュプノスくらいしか繋げられず人類の脅威判定にならないだろうなーでご破産と相成りましたが>>242
ふむふむなるほど、ありがとうございます
ではこの設定は無しにします~>>247
理仁「どうしてこうなった……」叛鎖の凌牙vsジャスミンの続き書いてますがよく考えたら両者の残機ちょっと多かったかもって思い始めた。ジャスミン30体はともかく凌牙の鎖15本も残機いらなかった説あるな…
でも最初から最後まで出突っ張りでバトる二人の紹介シーン的なモンだしアリか。アリだな!!(自問自答)
あと三馬鹿は一気に三人不良組増やすのもアレなのと厨二のファルシオン君が思ったより好感触なので単独でキャラ濃くするのもアリかもって事でもう少し考えますスイマセン…もしかしたらごわす力道山君は消えるかもしれません…☆3礼装『たいかいを往くけものたち』
・QPを2023増加&攻撃力を2.3%アップ
たけのこ、スライム、カブ、ロバ……に似た、四皇とも呼ばれるありがたい(らしい)ゆるキャラたち。
時に仲良く戯れ、時に激しく競い会う。
なんちゃって正月QP系礼装ですキエ…falling moonの切れちゃっていた部分の続きができたんですけど貼ってもいいですか
不安だがナムさん
>>256
背中につららを押し当てられているかのような怖気に襲われながら、理仁は蘇芳を押し返す。今以上に接近を許したら、なにかしらの危険に命を晒されると本能的に察知したのだ。
蘇芳の瞳が揺れる。先程から何かのスイッチが入ったようで、それが不気味でならない。命を狙って襲いかかってきた時に酷似しているのだ。
「……やめろ、どうしたんだよ急に」
「貴方ならわかるはず。貴方なら、きっと同じ事を考えるはず。
私は兄さんから全てを奪い取ってしまった。だから何でもした。何でもしなければならないと思った。そうする事で兄さんが喜んでくれるのなら。全部奪ってしまった私がそうする事に意味があるのなら」
淡々とした口調に熱が籠り始める。怒りではない、どちらかと言えば懇願だ。理仁に問いかけているのではなく、縋り付いていると捉えても良いほどに。
黒鳥蘇芳という少女に非はない。非があるとすれば肉親であるはずの子供を引き裂いた親にある。
子は親を選べない。どの様に生まれるのかも。それは理仁自身がよく理解している。
蘇芳が何故こんな事を話しているのか、こんなにも感情を吐露しているのか。全てはアルマソフィア家から追放されたという話に端を発している。彼女にとって、理仁の存在は自身の兄に似通っているのだろう。
「体、心、何もかもが兄さんのものだった。私という人間そのものが所有物だったけれど、それでも私は良いと思っていたのに……ある日兄さんは死んだ。風呂場で頭を打って死んだの。息子の死に、あの二人は何も感じていなかった。悲しみもせず、喜んでさえいた」
「……っ」>>257
両親のせいだろう、そんな風に考えていた理仁は蘇芳の口から語られる全てに愕然としていた。
一体、何から触れれば良いのだろう。今まで黒鳥蘇芳に抱いていたあらゆる感情がこの瞬間、消え失せていく。
魔術師なんてロクなものではない、自身の経験から常にそう感じていた理仁でさえも蘇芳を取り巻いていた環境に言葉を失う。
「ねえ、教えて。何もかも奪われた貴方。どうしたら許してもらえるの。貴方はどんな事をしてくれたら許すの?」
「わからない、だってオレ……もう、そんな事考えられない」
「それは何故」
「二人が、あの二人がいたから。ちょっとギクシャクしても、それでもオレを愛してくれたから……」
思わず口をついて出た言葉に蘇芳の瞳が揺らぐ。
美和子と彰久がいてくれた。実子でもない打ち捨てられた自分を引き取って育ててくれた。恨みこそすれど、実家の事なんて忘れてしまえたほどに。
ああ。
その時理仁は理解した。自分がどうして蘇芳を放っておけないと感じたのか。それは自分に近しいものを感じたからだけではない。
彼女の何もかもが破綻していた。
本人の意志とは関係なく居場所を作られ、兄を排斥された。両親が子供に向けるのは魔術師が持つ歪な感覚による期待だけ。
兄からは憎しみを受け、それを甘んじてその身で受けた。
そんなもの人に与えられて良いものではない。人が置かれるべき境遇ではない。
それでも彼女は両方に応えようとした。そこにあるべき情愛はなく、子を単なる種としか考えない無機物的な思考と憎悪しかなかったというのに。誰に助けを求めるわけでもなく、自分にはそうするしかないのだと飲み込んでしまった。>>258
「愛してくれた人がいたから貴方は恨まないの?」
「そうだ。恨まずに、いられた」
「でも兄さんには沢山友達がいた。兄さんの死を悲しんでくれる人が沢山いた。……父親と母親以外皆」
もう答えは出てしまっている。蘇芳も、蘇芳の兄も、どちらも抜け出せなかったのだ。
きっとどちらかが引き離されていればここまで彼女は壊れなかったはずだ。兄は別の道をなんとかして見つけられたはずだ。
けれど二人は留まってしまった。奪い奪われ、憎み憎まれ、そうせざるを得ない形になってしまった。
蘇芳の双眸が揺れる。理仁の命を狙っていた時と、同じように。
何かが壊れようとしている。発狂しようとしている。
「に、兄さんが死んだ時、あの人達は喜んでいた。息子が死んだのに。息子が殺されたのに!」
ぴんっ、と何かが張り詰める。弦が極限まで引き絞られた時のような、キリキリという音が聞こえた。何かがぷつりと切れてしまいそうだ。
理仁は跳ねた。蘇芳の手を取り、背中に手を回してしっかりと抱きしめた。そうでもしないといけない、そう感じたのだが正解かどうかなどわからない。
「黒鳥、頼むからもう喋るな。それ以上何も言うな」
「ああああ、違う、違うんです。兄さんごめんなさい、ごめんなさい。ごめんなさい、私、あんな事になるなんて思っていなかったんです」>>259
うわごとの様に呟きながら、蘇芳の瞳はぎょろぎょろと忙しなく動き始める。尋常ではない。何かが、理仁の感知出来ないおぞましいモノが迫ってきている。理仁の言葉はもう届いていない。
兄の声が聞こえる、そう蘇芳は口にしていた。既に故人であるはずなのに。
それは彼女の精神が崩壊する寸前であるという事なのではないか?
「―――まだ、間に合います」
思わぬ声に理仁は振り返った。光と共に現れたのは、ライダーだった。実体化を命じていないのに彼女は独りでに現れたのだ。
「感じます。彼女の、精神は、淀んでいる。それはとりのぞ、けませんが負担は軽く出来マス」
光の槍が眩く輝く。ライダーはゆったりとした手つきでそれを床へと突き立てた。途端に部屋全体が暖かな力に満ちていく。
「『宴・大神宣言』」
腕の中で震えていた蘇芳は力に影響されたのか、少しずつ落ち着きを取り戻そうとしている。同時に理仁は全身の魔力を吸い取られていく感覚に視界が明滅した。どうやらライダーは宝具を発動したらしい。
「彼女の精神を蝕む何かしらを、わずかにはねのけました。あとは、お願いします」
ライダーの姿が掻き消えていく。アーチャーのようにこちらの意を介さずに現れた理由を問いただす暇もなく、けれど手を貸してくれた事に感謝つつ理仁は蘇芳へと視線を落とした。>>260
「……声が、止んだ」
「黒鳥、オレの声が聞こえるか?」
「ええ、聞こえる」
「オレには、もう恨みも何もないんだ。さっきも言ったけどそうせずに済んだから。だからお前の兄貴の気持ちっていうのはわからない、わかりようがない。それでもさ……お前の力になれないか」
「急に、何を言うの」
「オレは愛してもらえた。だからオレも誰かを愛したいんだ……」
誰かの愛ではなく、許しを求めてばかりだったというのならせめてそれくらいは出来ないだろうか。
何もかもを奪ってしまった彼女に、何もかもを奪われてしまった自分から。
「黒鳥、オレはお前に何をしてやれる?」
蘇芳はしばらく言葉に詰まる。つい先程と比べれば、はるかに理性を感じさせる瞳を泳がせて。
そうして、
「名前、堅苦しいから蘇芳でいい。ただそれだけで……」
「わかったよ、蘇芳」
そう口にした時、蘇芳の目が怪しく輝いて見えた。文字通り見る目が変わった、というべきだろうか。>>261
ぎゅっと力強く蘇芳の指が背中に爪を立てる。どんな感情を持っての行動かは測り知れなかったが、それでも理仁に対して反応を返しているというだけで十分だった。
正しい選択をしたのかは断言できないが、それでも確かに一歩を踏み出せた実感が彼にはあった。
「貴様ら、そこで、何を、してる?」
ドアがゆっくりと開いて、白目を剥きそうな恐ろしい表情の柳花がやってきたのは数秒後の事である。>>253
ふふふ…
ザミエルさんが何か正式名称言ってから
プルフラス「むぅ…我の頭をよぎった『プルフラス親方』よりも良いな…」
ブルネルス「私の『漆黒皇』よりも…」
メロ「メロの『ムッシュ黒山羊』よりいいぷにゅ…」
ガバ・タル(ちょっと引いた目で見てる)
みたいな流れのパロを思い浮かべてしまった俺はワンピオタクです…というかコレだと四皇じゃなくてプルわらの一味になるしこのネタはサニー号だから形的には(以下ワンピ語りになるので省略)
何はともあれ良い礼装っす!!ベネ!
>>263
ライダーさんナイスフォロー…!!つーかコレ割と良い感じの流れになりそうだなコ(最後のレス部分を見る)うわああああ!!!(マジでこうなりました)
ここからが本当の地獄って事ですか…?海外wiki調べてたらヴァージニアの無辜り具合ヤベェな……。
鹿になったり、悪魔になったり、吸血鬼ハンターになったり、神に呪われたり何なんだよwww。
しかも大抵シぬし!なんとな〜く鬼を調べてたら思いついた鯖案。
生前悪事を働きまくったけど田村丸に討伐され、その折りに籠城を打開するために見せられた踊りに魅せられ「オレ、アイドルになります☆」と英霊になってアイドル活動し始めたライダー・金平鹿。
なおライダーなのは「ノリに乗るから」らしいが当人は恐怖と興奮を区別なく(心拍数が増えているという意味で)バイブス上がってる認識のためライブでは大好きなファンのために出血(させる)大サービスをする。歌は普通に上手い
>>263
書いていくうちに展開が変わっていくのはよくあることですじゃ。ライブ感を楽しみましょうぞ。
さすがはワルキューレ、的確に精神分析を行なっていく…そして確実に新たなルートを開拓していってるぞ理仁さん。喰えない男…と思ってたら修羅場ァ!
>>266
みんなミステリーが好きなんだ…死ぬのは…なんでだろう…?()>>276
間違えました左前です…>>279
回答、ありがとうございます
では改めまして、潜影のハサンくんの参加をお願いしたいです!>>272
孫権とかどうでしょう?
ロストベルト進行次第でプリテンダー関係の既知が変わりますが…。
3くらいなら未来の縁で召喚されたタイプです。>>272
うちからは百目鬼(肉弾戦が得意で一対多の戦闘ができる人間)と鉄牛(虎を徒手空拳で圧倒・
撲殺)辺りですね。
クリスティのクトゥルフ度はどんな感じなんだろ?>>279
対多人数戦闘が出来る、獣狩りが得意
倭健命
対多数戦闘が出来る
平将門、スブタイ、エドワード黒太子、トラヤヌス、フロームンド
獣狩りが得意
イオラオス
うちだとこんな具合ですね>>285
チェスト島津せんでええのんか~?>>285
チェスト関ヶ原ァ゛ッッッッ!!!よし行くぜ。
『新年おめでとうアンケート』
◆◆◆
「なんだココ……?」
この世の中には案外予想できない事柄というのは結構あって、それは全く脈絡が無かったり、必要あるかどうかは不明だけどなんか今後の人生の糧になったりならなかったりと、意外に将来思い返すといい思い出になっていたりするのだが、今回のコレはどういう事だろうかと困惑しきりの刹那・ガルドロットちゃんです。
ボクは過去、寄り道の結果裏社会的なその筋の人の闇取引現場を見てしまって逃亡劇を演じる羽目になったりとか、拾ったモノが魔術的に超貴重な遺物で、それによって聖杯戦争のモドキみたいな儀式に参加する事になったり、日本に旅行行ったら若者の間で大流行した魔術髄液っぽい代物を撲滅する為に現地のロリ娘と協力してみた事もあったっけ。まぁそこら辺はいい思い出的な感じだけど特に深く語る事でもないから、ここでは省略とする。今大事なのは、ボクが置かれている状況であって、過去に想いを馳せるのは後回し後回し。
少なくとも現在ボクの置かれている状況ってのは、大天才で堕天使なボクにだってこれっぽっちも予想出来ないイミフmaybeな事例なのだから。
「新年おめでとうアンケートォ……?」
信念、じゃなかった新年。あるいはNEWyear。ジャポンには「一年間の予定は一月の内に全部決めとけ」的な格言があるそうだから、そういう事なんだろうか。どうなるんだろうか。まぁどうでもいっか。>>289
まず来たのは④と記載された名札を黒い軍服……、コスプレかな?を着込んだ。気が強そうな長身の女性である。なんか見覚えあるな……。あっ時計塔でちょいちょい人に声かけてる人だ。気の強そうな外見に違わず、威風堂々といった態度で入ってきた。
「あら、ごきげんよう。アンタは、あれだな。時計塔でも結構な問題児と言いますか、色々な派閥をウロチョロしてるのに禁忌に触れないのは上手い為アンタッチャブル扱いされてる刹那・ガルドロットか。こんな妙ちくりんな空間で出会うとか、人生ってのは何があるか解らねぇモンですわねぇ」
なんだか多分初対面なのにDisられた気がする!!ショック!!確かにボクは結構フリーダムなタイプだけど、なんか言い方キツイのでは……。
「ふふふ、なんだか意地悪な挨拶になっちまいましたわね、失礼いたしました。私の名前はポルカ・ドラニコル。しがない魔術師であり、調律師をやらせていただいてやってる。コレも何かの縁でしょうか。また会ったら、そん時はよろしくお願いしますね」
その後は、何とはなしに時計塔内でも噂話に花を咲かせたり、最近凝ってる使い魔の作り方なんかの相談をしている間にポルカさんは書き終わり、BOXに用紙を入れて、さっさと帰ってしまった。
ポルカ・ドラニコル……どっかで聞いた事あるような気もするけど、どうだったっけ。まぁその内思い出したりするでしょ。>>290
出入り口から出て行ったポルカちゃんと入れ違い、ぐらいのタイミングで次の人物が来訪した。今度は先ほどとは真逆の雰囲気、つまり優し気で穏やかな印象を抱く女性だ。着物?和服?を着て、杖をついている。その歩みに弱弱しさ、たどたどしさは無いが、体幹が弱かったりするのかな?
「あのぉ、歩行の介助?しましょうか?」
とおずおずと切り出す。しかし彼女は柔らかい笑みで、
「いえいえ、こう見えて足腰は丈夫な方なので、大丈夫ですよ。とはいえ、お気遣いありがとうございます」
と断られてしまった。すこしショック。でも確かに、初対面の人に強にそういう事言われても対応に困ったりするか……、とボクはぼんやりとした感想を抱いた。
「短い付き合いになるでしょうけれど、一応挨拶はさせてもらいますね。私の名前は常世鳳蝶。日本の片田舎でとある邪教の巫女をしている、しがない呪詛師です」
ほう、巫女。邪教。貴方もボクみたく、家業の礎になっている類の人間なのかな、なんて思いつつ、アンケート用紙を渡す。
「はいこれアンケート用紙。貴方も自分ちの魔術やらの繁栄だかの為に犠牲に身を尽くせとか色々言われてるクチ?だったらそんなん無視すりゃいいじゃん!少なくともボクは貴方が邪教の巫女だって言われて信じる方向にならないぐらいには、貴女のキャラ性は邪教のそれと真反対だったんだけどさぁ」
こんな空間だ。しかも初対面。だからまぁ、思い切って本音で喋っても構わないだろう、となんとなく本心をぶっちゃけてみる。相手が染まっているか、そうではないのか。アゲハの返事は、次のようなモノだった。
「自分の邪教は人助けを目的ですから。人の笑顔を見るのは嬉しいし、人生的な生きがいでもあるので、そこまで我が身を犠牲に、という印象は、自分の人生に抱いてないですねぇ」
なので、あ、合わないなぁ、と思ったけど、なんだか羨ましいとも感じたりして。お互いのスタンスが違うし、生きてる世界も違うっぽいので、まぁ相手の考えもアリかなぁ、みたいな雰囲気になって、お別れになった。>>291
感傷に浸る間も無く、次がやってきた。ポルカちゃんとアゲハの間よりは長かったけど、それでも大分タイムラグの無い入室だった。
今度這入ってきたのは……。蛇?それともセンチピード?なんだかよくわからない生命体だった。長身瘦躯は形容としては正しくないのだろうけど、そうとしか言えない、というか。
「ア、ナンダここ?テカあんた誰ダヨ?」
わ、喋った。どうやら彼?はジジェという”どらごん”で、文字は書けないらしい。なのでボクが代筆してあげた。ドラゴンとはまさか竜種か!なんて興味が津々で住居やら親やらをガンガン聞きまくった結果、完全に嫌がられて引っかかれてその勢いのまま退散されてしまった。正直いってジジェくんの幼さとかは子供っぽくて、ボクが結構ガンガン行ったのは割と変態とその毒牙にかかりそうなショタみたいな状態だったので、深く描写するのはやめておく。
◆◆◆
せわしなく入室してきたのは⑨さんである。今どき珍しい、折り畳み式の携帯電話で通話をしながら入ってきた。仕事なりが忙しいのかな?でもここって仕事の電話とか意味あるの?
「はいはいボス♥今ってば吾輩、変な空間にいるでありますです☆指示を願う、オーバー」
『まぁ、妙な空間にいるならば、その空間に対応していおる行動を起こすしかない』
……ん?あの人……、通話してるんじゃなくて、電話に相手がいるみたいなテイで二人分の独り言を言っているのでは。多分そうだ。どう考えてもヤバい人だ……っ!
「【絶消呪眼(ヴァニシング)】:起動(コール)!」
ボクはボクに取り憑く呪いを励起させる。ボクの魔眼は持ち主の”存在感”をゼロにし、世界から排斥されるという呪詛の塊だったりするのだ。忌々しい魔導具ではあるが、使えるものは有効活用していかないといけないのだ。鬱陶しい事極まりないけれど。憤懣遣る方無い事嵐の如くだけど。
まぁそんなこんなで息を殺して、うずくまってやり過ごす。ちゃんとヤツが消えた事も確認した。まぁ……、今後出会う事もないだろうが、念のため名前は確認しておこう。偽名や匿名かもしれないけどね。ふむふむ……。⑨の名称はガレア・ベルガイブ、というのか。
純度100%の不審者だったなぁ。>>292
(おい。少女)
ん……若干ウトウトしていたら、なんだか妙な声が。空耳?また寝直そう、と思いながら寝る準備に入ると、同じ声に怒られた。
(貴方、人に声をかけられたのに寝るとは、いい度胸をしているな。切開するぞ)
なんだか不機嫌な声だ。空耳じゃないな、と思ったら、目の前に誰かが居た。誰か、と言ってしまったのは、単純にその人が朧気な印象を抱くような様相だったからだ。顔は白っぽく、人種や顔出しが判然としない。服装もよくわからない。強いて言えば、白衣のようなモノを着ている感じ?
(あぁ、気付いたか。僕(やつがれ)は色々と不安定な存在なんでな。アンケートの代筆を願いたい。報酬は用意する。今後あなたが怪我に病気をした際、治療費はまけてあげよう、僕は医者だからな。それでどうだ?)
暫定透明人間さんとの会話はほぼほぼそれで終わり。外見やらに靄がかかった感じで、コミュニケーションの取っ掛かりが無かったし。
さて、残りのアンケート用紙もあと僅か。>>293
投票箱が乗っている机のそばのパイプ椅子を組み立て座り、次の来客?をボクは待つ。
椅子に座ってガタガタ揺らしながら待っていると、光に満ちた外に繋がる扉を開けて、①と書かれたネームプレートを胸元に着けた青年が這入ってきた。
貼り付けたような笑顔と、何処か剣呑な雰囲気を纏った黒い青年。
「おっと、ここ何処?あ、……こんにちは。初めましてかな?短い間になるだろうけど、よろしくね?えーと、まぁいいか」
お、こっちに気づいた。そして軽く手を振って挨拶。少し逡巡しつつ、机に近づいてきてボクから用紙を受け取る。「アンケート、ね」などと呟くと、サラサラと手早く書き込んでいった。
「よし、終わり。あ、誉も来てたのか。⑧番……いやいや、見るのは我慢我慢っと。迅龍の⑥は見ちゃお!へぇ、なるほど……。ふむふむ。じゃあ、君、アンケートの投函よろしく。……で、君誰?中々奇抜なファッションしてるねぇ。」
中々ブッコんで来る人だな……、と驚愕まじりにどう返答しようか悩んでいると、ふと鼻につく香りが匂ってきた。少し金臭いコレは、血の匂いだ!あっつまりヤバい人……。
「あっ、刹那・ガルドロットです……、ボクはなんとなくココに居残りしてるだけですので、お気遣い無く」
「そっか。じゃあね。あ、ソイツ起こすなら、気をつけなよ?コイツの寝起き、滅茶苦茶機嫌悪くなって、気軽に手が出がちだから。そうだな……揺さぶって起こすんじゃなくて、大声出して起こした方が危険が少ないよ」
あっはい……。とボクは返事をするしかない。そうなのだ。ボクの横には⑤の人物がいる。実はボクが記入中に来訪したんだけど、「面倒だ面倒だ」なんてブツブツ言いながら一気に書き上げ、机に突っ伏して寝入ってしまったのだ。こんな得体の知れない場所で完全に寝てしまうのも度胸があるが、彼?の服装もまた自身の肝の太さというか、変人っぷりを表現している。というのも巫女服みたいなカラーリングのクラシカルメイド服を着ているのである。気性が荒いと言われた割に童顔で可愛らしいので、中々似合っているんだけどさ。
「わ、わかりました……」
と軽く相槌を打ったボクを確認するなり、
「じゅあ、今度こそバイバイ。機会があればまたね」>>298
Q4恋人にしたいタイプは?
①正直恋愛する気はないんだけど……、敢えて言えば気が強めな子?年下だとなおいいかも。
②性格も肉体的も味わい深い奴がタイプですわね。
③えーっとね、ボクをしっかり見てくれる人!
④私の行動や主義に理解のある方が嬉しいです。
⑤そもそも作るつもりがない。
⑥特定の方に拘るの、拙としては遠慮したくて……。
⑦恋人?ソモソモじじぇハ同類ヲ先ニ見ツケネェト。
⑧えー、それ聞いちゃう?年上で、ちょっと意地悪だけどすっごく愛してくれて~、どっか情けない、みたいな欠点も美点も独特で、「他の人にはわからないよなぁ……」って後方理解者面できる人かな!!
⑨想像した事無かったわね。うーん、いつでも輝いてる子、なんてどうかな。
⓪そうだな…。体力はあるが、病弱な人などか?手術を任せてくれるならなおよしだ。>>303
Q9ご協力ありがとうございました。
①これどういう意図あるの?
②暇つぶしにはなりましたわね。どうも。
③結構楽しかったよ!
④なにかの参考になれば幸いです。
⑤面倒だったが、長い睡眠時間の提供には感謝。
⑥どういたしまして。
⑦アンマ返答出来ナカッタケド、良カッタカ?
⑧どういたしまして。
⑨まぁまぁ楽しかったぜ。
⓪報酬に病人か怪我人を寄こせ。そういやな補足。>>293の医者はガチ透明人間とかそういう異能がある訳じゃなくて、単純に今後医者キャラ書きたいなぁ、と思って出演させた感じです。
・かの聖杯戦争(英霊召喚)を手本に、降霊魔術と投影魔術を駆使し作り上げた新しい聖杯戦争
・英霊憑依(サーヴァント・ポゼッション)システム
・七騎のサーヴァント(の力)が宿った、七人分の特殊令呪
・固有結界が生み出すバトルフィールドによる限界バトル
むむむ……プリズマと被る……( ゚ε゚;)くっけけけけけけ
falling moonの最新話できたんですけど貼っていいでしょうか?>>310
どうぞ~!くけけけけけ
「あら、三人ともどうしたの?元気ないみたいだけど」
「いえ特に何も……」
「学生らしく少し戯れてしまっただけです。お騒がせしてすみません」
無論、虚偽である。朝から元気な美和子の声に理仁は視線を逸らし、柳花は露骨に笑みを浮かべている。テーブルに用意された新しい椅子に座る蘇芳はそもそも知らないとでも言うかの様にかぶりを振った。
ここで本来ならば美和子はもっと厳しく言ってもしかるべきなのだが、
「あらそうなの~。理仁ってばお友達を連れてきてはしゃいじゃったのね~」
こうなのだから、彼女は偉大な人物であると理仁は尊敬さえ抱いている。菩薩の如き心と言うべきか、それともお花畑なのか。窺い知れないものだがもしも美和子が激怒する時があるとすればそれは文字通り世界の終わりだ。
昨夜突然訪れた修羅場は柳花が美和子と彰久の事を考えて怒号を飛ばすまではいかなかったものの、それは長い説教となった。理仁は警戒心の「け」の字もない行動をこれでもかと非難され、軽く一発ぶん殴られかけた。
蘇芳はその横で今のように何を言う訳でも無く口を閉ざし、当事者としての意識は皆無だった。柳花はこれに爆発しかけたが、
「柳花、もう勘弁してくれ。確かにオレも迂闊だったけど何も起こらなかったのなら良いだろう?な?」
理仁が恐る恐るそう言うと、ショックを受けた様子でがっくりと肩を落としてそれ以上何も言わなかった。完全に呆れ果てていた様に見え、流石にこればかりはやってしまったと理仁は慌てて謝ろうとしたがそのまま部屋に引っ込んでしまい、朝を迎えてしまったわけである。
全く以て気まずい。何より朝になり元気を取り戻した蘇芳も交えて食卓を囲む事態になっているので尚更。>>313
「おはよう皆。ああ、黒鳥さん。食べ終わったら、家に送っていくよ。ご両親も今日は学校を休んでも良いそうだ」
「ありがとうございます。ご迷惑をおかけしました」
「良いんだ、理仁の友達だと言うのなら助けない理由にはならないんだから」
ぺこりと会釈する蘇芳に彰久は笑い返す。端から見れば和やかなムードである事は間違いない。
理仁は先程から口に運ぶ白飯の味が全く感じられず、隣に座る柳花からの威圧感にへし折れそうである。
「あ、あのさ、オレもついて行って良いかな。一応事情を説明する必要あるし。あとは任せてじゃあ、っていうのは無責任だと思うから。学校は途中からになるけど……」
「……」
「ふぅむ。まぁ、良いだろう。事情も事情だ」
朝食を終えてからしばらくして、理仁は蘇芳を送るべく彰久の車へと向かった。玄関先まで柳花の視線が熱く、非常に苦しい。
柳花からの怒りから逃れたい半分、理仁が黒鳥宅に向かうのは蘇芳の両親を一目見ておきたいという理由があった。我が子に平然と苦難を課す様な人間の顔を拝みたかったのである。
そうして彰久の隣、助手席に乗り込もうとしたところで制服の裾を蘇芳に引っ張られた。声を挙げようとしたが視線で後部座席を示され、「隣に座れ」と指示されたのである。
(なんか距離感、縮まったか?)
蘇芳の過去を聞き、彼女の為に何かしてやりたいと決心したまでは良い。どの程度まで彼女が理解を示してくれたのか自信は無かったが、どうやらある程度ではあるものの信頼を受けている様だ。
車に乗り込み、蘇芳は淡々と彰久に家へのルートを教える。そのまま情報がカーナビに登録されると共に車が動き出す。>>314
「……ああ、理仁。そういえば伝え忘れていた。今日は私も美和子さんも帰るのが遅くなると思う。私は仕事先の人にサシで飲もうと誘われて、美和子さんは友人と食事に行くそうだ」
「いつの間にそんな関係の人作ってるの……」
美和子の事である。全く見知らぬ人間とふとした拍子に知り合いになり親しくなって、食事くらいは行ってしまうのだろう。天性の人たらしである。
「で、夕食なんだが」
「ああ、良いよ。オレと柳花で済ませる。心配しないで」
「すまんな連絡が遅くなって。昨日は慌ただしかったもので、邪魔しちゃ悪いかと。黒鳥さんも興味の無い連絡を聞かせて申し訳ない」
「いえ、構いません。私の両親もよく都合で家を空ける事がありますから、こういう会話には慣れていますので」
「ん……なるほどなあ」
そこで不意に、蘇芳は理仁へと顔を向ける。何を考えているのか読み取れずにじっと見つめ返していると、彼女は何かを確信した様に口の端を僅かに歪めた。何か考えついたようだが、なんであるか問いただす気にはなれない。
蘇芳は過去を話してくれた。誰にも助けを求められずにいた、辛い過去を。それで少しは彼女の事を理解出来たかと思っていたが、また振り出しに戻ったかのようだ。
「……っ?」
不意に手を掴まれる。運転席の彰久にちょうど見えない死角を狙っているようで、肌を伝って蘇芳の体温が感じられる。
特にそれをしてどういうわけでもなく、ずっと蘇芳は理仁と手を繋ぎ続けた。黒鳥宅に着くまで、である。>>315
「黒鳥さん、ここで良いね?」
「はい、お世話になりました。ありがとうございます」
ぱっと繋いでいた手を離し蘇芳は車を降りる。理仁と彰久もそれに続き、黒鳥宅を見上げた。
お屋敷、とはまさにこういう事を言うのだろう。和風の間久部宅よりも洋風で、テーマパークの内部に建てられていそうな雰囲気を醸し出している。
蘇芳はすたすたと玄関まで歩いて行く。待てよ、と声をかけるよりも早く彼女は備え付けられたインターホンを押した。
「ただいま帰りました」
理仁が追いつく頃には玄関扉の鍵がガチャリと音を立て、蘇芳の両親がびっくり箱かという勢いで飛び出す。母親は娘の無事を喜び抱き寄せるが、父親は口をきゅっと結んで何か口にしたくてたまらないと言った様子だ。
「ああ!蘇芳、帰ってきたのね。大丈夫?どこも悪くない?」
「はい、大丈夫です」
蘇芳の声色は感情的な母親とは打って変わり冷たく、心がこもっていない。話を聞いている限りではそういう対応になってしまうのは当たり前だろう。
母親は理仁に気付くと、>>316
「娘がご迷惑おかけしました、ええと」
「同じ学校の間久部理仁です。黒鳥さんはとても具合が悪そうだったので家に運び込みました」
「ええ、話は電話で聞きました。本当に……」
「全然、お気になさらず。黒鳥さんが元気になったのなら、それで」
母親はよく喋る。だが父親はそうではなく、やはり口を閉じたままだ。
もうとっくの昔に忘れ去っていたはずの記憶が蘇る。魔術師とは、魔術の道に狂った人間は確かにこういう顔をする。言語化しづらいのだが、とにかく顔に出るのだ。
「それじゃあ、もう行きます」
「今度お礼をさせてください。娘を助けてくださったのなら、それくらいは……」
そこから先はあまり覚えていない。あとは彰久が当たり障りのないやりとりを交わして、それで会話を終えた。蘇芳は理仁にぺこりと頭を下げると、そのまま家の中に入っていった。
二人で車に戻り、今度は助手席に座る。はぁ、と同時にため息をつくと彰久は呆れた様子で笑い、
「な?言ったろう、それっぽいと」
「うん、なんか分かった気がする。あんまり分かりたくなかったけど」
「……黒鳥さん、あの様子だと親子仲は良くないみたいだな」
「分かるの?」
「親っていうのはな、エスパーなんだ。同じ親の考えなんて分かる。さぁ、学校まで送ってやる」>>318
「はあ」
「はあって、どうしたんですか会長。信じられないくらい負抜けた声でしたが」
言われずともそんな事は分かっている、そう言い返したかったのだが柳花の口から出たのはまた「はあ」という気の抜けた声であった。
怒りを通り越して虚無である。柳花の胸は今はち切れんばかりの情動に襲われているがそれを処理する工程が未完成な為に一周回って凪の様相を呈している。
「……あの、阿呆め」
黒鳥蘇芳のいる部屋に張り巡らせていた結界が異常を知らせたものだから急行してみれば、そこには抱き合う理仁と蘇芳の姿があった。
あの時の感情をたとえるならば濁流だ。あらゆる感情がうねり、波となって暴れ回った。
「会長、もしかしてアレですか恋ですか」
「……さぁな」
「えー曖昧。I MY ME 曖昧すぎます」
「しょうがないだろう、うまく表現できないのだから」
暗い部屋で、男女が二人……蘇芳の衣服は僅かに乱れていたし、汗ばんでも見えた。理仁はどうだ?普段と何か変化はなかったか?
そんな風に考えていく内に柳花は自分がこれまで考えた事のない色気づいた思考をしていると気付き、雄叫びをあげかけた。>>319
(バカか私は!はしたないぞ!そんな、こんな事……)
「かいちょ-、なんか言ってくださいよ」
「待て、今考え事をしているところだ。整理を、整理をしている」
恋をしている、そう昨日の自分は考えた。けれど本当にそうだろうか?もう一度精査した方が良いのではないか?
昨日の思考を再現して、間久部理仁に関する諸々を押し並べて、それで……
「会長~?」
「あ、駄目だ。やはりこれは恋だ」
「ほわ!?」
いくら思考を繰り返しても結論は変わりようが無い。洲甘柳花には恋というバグが発生している。いや、これはバグなのか?他者に想いを抱くのはむしろ正しい形のはずである。
「う、ん……なぁ、聞いても良いか?これは」
隣に座る生徒会役員に声をかけようとした時には既に彼女の姿は無かった。代わりに廊下全体に、
「ぎゃああああ!!!!洲甘会長は恋をしてるううううう!!!!」>>320
手足をふん縛っておくべきであると後悔した時には既に遅かった。恐らく瞬く間にたった一言の呟きは校内へと拡散していくだろう。
けれど自然と柳花は落ち着いていた。感情が輪郭を持っていく度に、不可思議な感覚は倍増していくのだ。
動悸はまた激しくなるのに、落ち着いている。これは喜びだ。
いつか見た、ありきたりで陳腐としか言えない映画。ほんの少しだけ抱いていた憧れが今になって爆発しそうなまでに膨れあがっているのだ。
(……だが、もしも理仁が黒鳥蘇芳に恋をしているのだとしたら、それは三角関係になるのか?初恋が、初三角関係!?そんな事あり得るのか!?)
では戦略を練らなければならない。勝つ為に必要な事を考えなければ、いけないのだが、まとまらない。再び抱き合う二人の姿がリフレインして思考を阻害する。
理仁は彼女に恋をしているのだろうかそれとも本人が言う様に過去の自分を投影しているだけなのだろうかいやでは何故抱き合っているのか抱き合ってしまったらそんなそんなの、そんなの子供が出来てしまうようなコウノトリイベントになりはしないだろうか否否断じて否何故ならば、何故ならば……
柳花は理仁の事を知っているようで、あまり知らない事に気付いてしまった。
彼の好きな食べ物は何か?音楽の趣味は?好きな女子のタイプは?
欲求が泉の様にわき出ていく。恐ろしい、これが恋。二十四時間思考を埋め尽くしていく未知なる感情……!!!
「こ、こ、これが恋!?恋なのかぁぁぁぁぁ!!」>>321
気付けば一日が過ぎていた。理仁はとぼとぼと家路につきながら、沈んでいく夕陽を見つめる。
まず凪咲に会い、あれから大丈夫だったのかと心配された。メッセージアプリで連絡こそしていたものの、やはり急に姿を消したとあっては心配されて当然である。
それ以外は何も無かった。廊下を絶叫しながら駆け回る頭のおかしい女子生徒がいた程度で、普通の一日だ。とてもではないが聖杯戦争という戦いの渦中に置かれているとは思えない。強いて言うなら柳花からやる事があるので少し帰るのが遅れるという連絡を受けた程度だ。
「そういえば、なんでライダーは」
掌の令呪を見つめる。昨夜、ライダーは理仁の意志とは関係無く突然現れた。蘇芳に襲われた際のアーチャーと同じように。
サーヴァントに自我はない。これまでの戦いからそれは間違いないはずだ。しかし女吸血鬼、アサシンの様にハッキリとした意識を持つ者もいれば理仁の二騎の様に断片的ではあるが自律的に行動する者もいる。全貌が理解出来ていないだけで何かしらのシステムなのか、イレギュラーに重なったイレギュラーなのか。
明日あたりに教会へ顔を出してみるとしよう。胡散臭いが、神父に今一度色々確認を取っておきたい。
と、間久部邸の前に誰かが立っている。
「……あれ」
「あら、思ったより早かった。てっきりあの女と一緒かと」
蘇芳が、立っていた。両手に買い物袋をひっさげて。>>322
ジメジメとした路地裏が、彼女は嫌いではない。こういうところには大抵いなくなっても誰も気付かない人間が虫の様に屯しているからだ。それらは彼女のサーヴァントに養分として差し出せる。本人は「少女の血だけが欲しい」というから出来る限りその様にしているが、上手く行かないのが現実である。
「いつもより精が出ている様だな」
路地裏に、男が一人。最初からそこにいたかの様な不気味さに、しかし彼女は顔色一つ変えずに笑みを浮かべる。
「あら、誰かと思ったらナナシさん。貴方の方から私のところに来るだなんて」
「……キャスターは消滅した。アーチャーはライダーのマスターに与している。このままでは聖杯戦争は停滞しかねない。お前にかき乱してもらいたい」
「というと?」
「君好みの人間がいる。苦悩の中で足掻こうとしているのだが、きっと平穏は得られない。君の手で好きな様に彩ってやると良い」
「へえ、そんなに宣伝文句をつけて良いのかしら。期待外れだったら怒るけど」
「案ずるな。既に種はまいておいた。最早その人間の精神は砂上の楼閣。吹けば飛ぶ程度の脆弱さだ」>>323
彼女はヒトを壊すのが好きだ。ヒトがおぞましく見るも無惨に変貌していく様を観察するのがライフワークだ。その為に生きていると言っても過言ではない。
一体何処の誰だろうか?そんなにも、哀れで惨めなのは。
「そろそろ教えてくれても良いでしょう。誰なの?」
「……彼女の名前は、黒鳥蘇芳と言う。重罪を犯し、決して許される事の無い十字架を背負っている」
「重罪って?」
「―――――人殺しだ」
>>329
じゃあもうちょっと我慢します
確認してよかった…18時過ぎましたので
があああああ現代風ワルなテスカトリポカ公式に先越されたああああ!!けっこうガッツリ被ってたやだあああああ!!
まだ後編もきてないのにこれどうしろって言うんですかああぁ!!!
公式が強くて悔しいですというかイラストレーターさんがまさかまさかのですよ!
水彩たまらん!コルテスは今後どうなるのかが結構懸念事項。
あとwikiの方でも言いましたが、アジダハーカが要素登場したのは嬉しい半分寂しい半分だったり。ついでに言ってしまうとルナの胸にある宝具はテスカトリポカのそれを使用しています
いやー被ったなぁ、どうしよっかなぁ……困る……>>341
あれま腰を…ゆっくり労ってください
『船』はいつでも新規乗船者を募集してますよ〜>>341
なんと。どうかお大事になさってください……そして2部七章の情報解禁で盛り上がってる所なんですが
前々から言ってたFate/NCの続き書けました!
今投稿してもよろしいでしょうか?>>346
――世界が燃える夢を見る。
炎と煙に満たされ、一寸先も見通せない焦土の世界。その只中を、自分――フェリーペ・ジョージ・デ・サントは彷徨っていた。
この光景を、知っている。否。正確に言えば、覚えている。
忘れようもないあの日。自分が本当の意味で『カルデア』の一員となり、センパイと出会った時の光景。
そう、あの時は確か――
「センパイ……センパイ!」
煙に遮られながら、必死で呼びかける。
はたして目当ての人物はすぐに見つかった。
大きめの瓦礫にもたれかかった小柄な少女――メンテー・プルトランプ。
「君は……後輩……? なんでこんな所にいるんだ」
「助けにきたんだ。こんなとこから早く離れないと……!」
あの時と同じような問いかけに、同じ返答。
だけど。次に返ってきたのは、全く予想外の答えだった。
「――助けに、か。今更、誰を?」
「えっ?」
少女が嗤う。俯き、もたれかかった姿勢故に表情は見えない。
そんな状態であってなお――少女が禍々しい顔になっている、という事は不思議と理解できた。
「戸惑うなよ後輩、いいやフェリーペ・ジョージ・デ・サント。お前はもう知っている――分かっている筈だ。『また、間に合わなかった』のだと」
「な、なにを」>>347
「何を? 決まっている、『助けられなかった』事だとも。そう、お前は『また』間違えた。またしても助けるべき時に、動くべき時に動けなかった!」
むくり、と少女が起き上がる。
腹にガラス片が刺さったまま、頭から血を流しながら。まるで気にしないように振舞い、ひたすらにフェリーペを弾劾する。
「『私』はもう、お前の知る『センパイ』などではない。とうに腐り、歪み、堕ち果てたのがこの『私』だ。お前もよく知っているだろう? お前の知る『センパイ』は、間違っても理由なく他人を傷つけたりしないし――何より、お前に暴力を振るう事などあり得ないと!」
一瞬、炎が激しく揺らめいた。
その向こう側に見えたのは、変わり果てた黒野と加々見。血を流しながら、血に倒れ伏す二人の姿。
「センパ、センパイ……!」
「諦めろフェリーペ。お前は遅すぎた。もう、手遅れなんだよ後輩――」
炎と煙が渦を巻き、全てを呑み込む。
その只中にいたメンテーもまた、やがてフェリーペの視界から消え失せて――
「センパイ!!」
叫びながら、飛び起きた。
寝起きだというのに呼吸は荒く、流れる汗が止まらない。それ程までに今見ていた悪夢は真に迫るものがあった。
メンテーが、自分の前からいなくなる夢。呪詛と怨嗟を残し、こちらの無力を罪と断じ糺す地獄絵図。
その光景を振り払おうと強く目を瞑り、もう一度開いて――フェリーペは、ようやく気が付いた。>>348
今いるこの場所は、あの時の『塔』ではない。
畳敷きの床と、板張りの天井。さらに自分が寝かされていた布製の寝具――布団。
見覚えがある所の話ではない。紛れもなく、黒野たちが拠点にしていたアパートだった。
「あら。ようやくお目覚め?」
気配を感じ、振り返る。
そこにいたのは同じく見覚えのある……というか、少し前にやり合ったばかりの代行者。
「ジル・セレナード……」
「じっとしてて、起きる前に身体を確認するから。三人の中じゃ一番軽傷だったとはいえ、貴方も貴方で大概なやられようだったのよ」
ジルは慣れた手つきでフェリーペの服を脱がし、身体を確かめる。
されるがままになっていたフェリーペだったが、そこでふと二人――加々見と黒野の事を思い出した。
「っ! そうだ、加々見さんと黒野は!?」
「カガミとクロノ?ああ、あの二人なら――」
「おっ。目ェ、覚めたんやなフェリーペ」
ジルが説明するより早く、廊下の奥から聴き慣れた関西弁が響く。
次いで、頭と右腕に包帯を巻いた加々見がひょっこりと姿を見せた。
「加々見さん……よかった……」
「無事、とは到底言えへんけどな。そこのシスターさんのおかげで命拾いしたわ。感謝するで」
「別に。医療に関わる者としてやる事をやっただけだから。それに半分くらいは貴方の魔術刻印のおかげでしょ」
>>349
優れた魔術刻印には詠唱の補助を行ったり、魔術師が意識を失った場合でも自動的に蘇生措置を行うものも存在する。
加々見の魔術刻印もまた、そういった効力を持つものだった。これにより内部の破壊された神経や筋組織を修復し、かろうじて命脈を保っていられたという訳である。
「せやなぁ。うち、初めて実家が魔術に関わってた事に感謝したかもしれん」
「私としては大いに思う所ありだけどね。――まあ、それでもそこで寝てる彼に比べたらマシであるのも事実だけれど」
言って、ジルはフェリーペの隣に寝かされていた人物に目を向ける。
満身創痍の黒野がそこにいた。
全身のあらゆる箇所に包帯が巻かれ、点滴と輸血処置まで施された絶対安静状態。加々見と違い魔術刻印を持たなかった黒野にとって、肉体の回復力は常人同然でしかなかった。
「黒野……そんな」
「命があっただけマシと思いなさい。……幸い、これでも命に別状はないから。後は本人の運と気力次第よ」
それで、と。ジルは視線をフェリーペに移し、じっと睨みつける。
何があったのか、と。あの場にいた『連中』はどういう事かと、言葉はなかったがありありと訴えていた。
――フェリーペの脳裏にあの時の光景が甦る。
敵対したメンテー、一方的な蹂躙、そしてあと一歩の所まで追い詰められた絶望。今思い出しても耐え難い絶望感に、自然顔は俯きジルを見返す事ができなくなる。
そこに、加々見がそっと手を差し伸べた。
何か言葉をかけた訳ではない、ただ静かに差し出されただけの手。けれどその手は不思議と温かく、フェリーペを癒すものがあった。
「――そう、だな。ジル・セレナード、それとシオン」
『はいはーい。お呼びでしょうかフェリーペくん?』
「重要な話がある。……多分、いや確実に。この特異点を解決する上で、避けては通れない話だ」>>350
そうして、フェリーペは一通り説明した。
『塔』で目撃した事と、自分たちの身に降りかかった事。敵対したメンテーと、そのメンテーと手を組んでいたと思しきユウキ。そして――メンテー・プルトランプという人物の素性と能力。
「デミ・サーヴァント計画。その成功例と、融合した英霊……聞けば聞く程、貴方たちの組織に対する敵意と嫌悪感が湧いてくるわね」
「悪いけど、うちも同感。同じ魔術に関わる者として偉そうな口は聞けんけど――ほんま、とんでもないもん生み出してくれたもんやな」
「その……何というか、すみません」
旧カルデアの所業に露骨な不快感を見せるジルと、彼女程ではないにせよ穏やかではなさそうな加々見。
その様に思わず頭を下げるフェリーペだったが、返ってきた言葉は予想外に公平なものだった。
「貴方が謝ってどうするのよ。貴方は何も知らなかったし、まして関わってもいなかったんでしょ? まあ、本来であれば関わった事自体問題ではあるのだけども」
『おや。てっきり聖堂教会の人間としては「異端に関わる者許すまじ!判決、死刑!」くらいは言い出すものと思ってましたが』
「人を狂信者扱いしないでくれる? ……確かに教会の人間にはそう考える人も一定数いるし、むしろ話を聞いた途端襲い掛かるような輩だっているけども。少なくとも、私は『まだ』手を出す程の状況とは思っていないわ。これから先を思えば、尚更ね」
『失敬、先程の発言は撤回します。とりあえず、現状最も思案すべきは敵対状態にあるメンテー・プルトランプとユウキ・モーティマー。両名への対処、といった所でしょうか』
「せやね。…………と、いっても。正直、打つ手あるんアレ? うちも黒野も、まるで歯が立たんかったんやけども」
加々見からの問いかけに、未だ昏睡中の黒野を除いた全員が沈黙する。
デミとはいえサーヴァント。人間離れした戦闘力の持ち主を相手に、この中でまともにやり合えそうな面子といえば。>>351
「ま、消去法で私しかいないでしょ。――正直、叶うものなら交戦自体避けたい相手なのだけれど」
「何や弱気やなぁ。仮にも教会の代行者なら神様の加護を受けたとっときの切り札とかそんなんないんかいな」
「お生憎様、そういうのは埋葬機関クラスのエリートにでも相談して頂戴。それより貴方こそこの中で唯一まともに年季を重ねてる魔術師なんでしょ? ならそっちも何か出しなさいよ」
「せやかてうちも気付いたらこの街にいたんやもん。いっつも身に付けてる銀糸(コレ)以外はろくなもんあらへんし、自慢の人形も実家に置いたままやしなぁ」
『黒野くんは……まあ、置いておくとして。実際、メンテーさんを何とかするにしても問題はもう一つあります』
「――ユウキ・モーティマー」
初めて出会った夜の事を思い出す。
幼子でありながら、見かけからは想像もつかないパワーを振るう者。現在進行形で、敵対関係にある者。
『話を聞いた限りですが、そのユウキという少女にまともな倫理観などを期待するのは諦めた方がよさげですね。下手すると、今度会ったら本気で攻撃してくる可能性も考慮した方がよろしいかと』
「うちもそれでええと思っとる。元から話の通じる奴やあらへんかったけど、あいつ爺さんがくたばってからはいよいよおかしくなったからなぁ」
「説得は論外として、じゃあ誰が相手するの? そのメンテーとかいう相手には可能な限り全力でぶつかりたい所だし、下手に戦力割く余裕はないわよ」
ただでさえ一人戦闘不能になってるし、とジルが付け加える。
『そうですねえ。対メンテーさんとの戦闘にはできるだけ多くの戦力をぶつける方向で対応したい所ですし、加々見さんを外すのは避けたい所です』>>352
「じゃ、じゃあ俺が」
「却下」「却下やな」『論外です』
総出で反対され、軽く落ち込むフェリーペ。
実際問題フェリーペに万一の事があったらその時点で詰みである為、ある意味当然と言えば当然だった。
『(それにフェリーペさんには、あのメンテー何某が本当に本物なのかもう一度確かめたい所ですからね)』
「いっそ果たし状でも送りつけてみるか? ユウキ宛てで」
「それで食いついてくれれば世話もないでしょ。……あーあ、どこかにいないのかしらね。もう一人くらい暇と戦闘力を持て余してそうな奴は」
「……? 暇と、戦闘力?」
ふと、何かが引っ掛かりフェリーペは思考する。
あと一人。そう、確かあと一人。自分たちがこの街で出くわした中で、戦える者がいた筈――
「…………あ」
フェリーペの呟きに、場の全員が振り返る。
「どしたん、フェリーペ」
「何よ。心当たりでもあるの?」
「いや、心当たりというか。その」
『もしやまだ何か説明してなかった情報でも? でしたら、今ここで教えてください!』
「一応ある、というか……でも、できればなるべく頼りたくない、というか……」冒険旅行記の続き投下いいですか〜?
いっきまーす!
「いい訳っぽくなるけどさ。別に裏切ったとかじゃないんだよ、これが」
ほがらかに笑いかけながらクチサキは歩み寄ってくる。街中で出くわした友達にそうするように、気さくで明るい雰囲気。
その雰囲気のまま右手に持った銃は私に向けてぴたりと構えられている。時たまゆらゆらと揺らしているのは遊んでいるつもりだろうか。
「俺はただ面白そうだなーって思ったみんなに入ってみない? って声かけただけなんだよ。ただそれだけ」
ゆっくりと追ってくるクチサキから私は走って逃げている。逃げるための足を動かす原動力は、恐怖からだった。
こわい。こわい。こわい。殺意あるいは破壊衝動。そういったものを向けられることがたまらなくこわい。
逃げなければ壊される。壊されたら終わってしまう。いやだ、いやだ、終わりたくない。終わらせたくない。
「そもそもルナちゃんたちだってさぁ、俺の紹介で死霊病棟に入れたわけじゃん?」
それは、そうだ。
クチサキがひょっこり現れて私とメレクに声をかけていなかったら今でも死霊病棟には入れないままだったろう。
入れなかった理由は、天馬竜アフィントンだ。
"封印指定の死体"という情報が広まり、死霊病棟にはたやすく入れなくなっていた。それが最初の状況だ。
入れなくても、入ろうとする人間は多くいたはずだ。ルナ・アードゥルも入ろうとする人間の内のひとりだったのだから。
そしてそんな人間は他にもいて、クチサキはそんな人間たちを手引きした。私たちにしたのと同じように。
「! ───ぁ……っ」
銃声、ひとつ。>>362
クチサキの撃った銃弾が肩をかすめて木々の向こうへ消えていった。
肩から広がる痛みに呻き声が漏れた。
外したのか、それともワザと当てなかったのか。
そんなことはわからないしどうでもいい。当たらなかったのならラッキーだと思え。今はただ逃げろ。逃げろ。
そうしてまた走り出す。『強化』を両足に込めて地面を蹴った。
「だからお互い様ってことにしようよ。ね? 今は余計なケンカとかいらないし、楽しみたいから」
走っても走っても背後にあるクチサキの気配が遠ざかることはない。
私は走っていてクチサキは歩いているのにそれでも離れない。
ひょっとして、走っているつもりでも、走れていないんだろうか。痛みと恐怖でおかしくなっているのかもしれない。
ぬかるんだような澱んだ地面の感触をあらためて認識する。
鉄の焼ける臭い。弾けた呪いが漂う空気……呪いはクチサキの使う銃から感じる。あの銃は呪術を練りこんだ魔術礼装のようなものなのかもしれない
そんなことどうでもいい。
なんであれあの銃がルナ・アードゥルの命を終わらせようとしていることに変わりない。なら、少しでも離れろ。
「なのにさぁ、ルナちゃん逃げてばっかりじゃん。どうしたの? 俺の使う魔術、興味ない?」
死にそうになってるのに魔術への興味もなにもない。死んだら終わりなんだ。魔術を求めて命が終わるなんて本末転倒だろうに、そんなこと言ってられるわけがない。
───そうだ。今は魔術なんて、どうでもいい。
死にたくない。終わりたくない。助けて。誰でもいい。終わるなんていやだ。死にたくない。誰か、誰か、助けて───
「……はぁ、もういいや。つまんない」>>363
再び銃声。
今度は当たった。右足。
血肉が欠けた感覚があった。穴は空いていない。銃弾が埋まってもいない。それだけが幸いで。
それ以外は全部だめ。
灼けつくような痛みは暴れ狂うように走る。外界へ曝け出された血と肉と細胞が声をそろえて悲鳴を上げる。私の絶叫だけが声にならず宙に溶けた。
───いたい。………………いたい。いたい、いたい。いたい、いたい、いたい。
前のめりになって地面に倒れる。
思考がだんだん絡まってきたような気さえする。
なんで、私、逃げてるんだろう?
戦えばよかったんじゃないかな?
戦ったら、逃げられない。逃げられなかったら、終わってしまうんだ。
だから逃げるしかないんだよ。ルナ・アードゥルを終わらせないためには逃げるしかないんだ。
「うっ、うぅぅー……!」
呻く。呻きながら地を掻いて這う。
無様にも這いずるようにゆっくりと、なお逃げようと試みる。
そんな私に伸びてくる影がひとつ。
いつのまにかクチサキがすぐ後ろにまで迫っていた。
「これで終わり……だったらつまんなかったけど、まだっぽいねぇ」>>364
「え……?」
クチサキの言葉を肯定するように、ざぐりと土を踏む音が聞こえる。
金の髪。紫の眼。魔力を帯びて光る宝石を携えて、メレク・アルマソフィアが現れた。
「メレク、クチサキが───……」
「…………」
メレクは何も言わない。傷つけられたルナ・アードゥルと傷つけたであろうクチサキの二人を見て、なお無言。
向けられる視線は氷のように冷ややかだ。だけど、なにかおかしい。
メレクの冷たい視線はクチサキを向いていない。クチサキが敵と判断する他ないこの状況で、それでもメレクはクチサキを見ない。
その視線は私に向けられている。
「メレク……?」
黙ったままメレクはゆっくりと右手を突き出す。右手で握ったエメラルドの宝石は煌びやかな光を放ち、今まさに魔術を結ばんとしていた。
私に向かって。
「……第二陣(セカンド)解放(リヴェレイション)」
「っ!?」
現れた効果は結界。
ルナ・アードゥルの身体を封じ込めるように、人の形に形成された結界が覆いかぶさるように私の周囲に張り巡らされる。
「…………捉えた」>>366
侵入者のひとり、百犬のレベンスは大いに後悔していた。
なにを? それはもちろんおぞましき死霊病棟に侵入し、あまつさえ封印指定の死体なるものを手に入れようとしたことを、だ。
目の前には連なって立ちふさがるツギハギのゾンビ。"足"にあたるであろう肉は今なお地面に埋まったままでその全容は掴めない。 空になった眼窩をいくつも向けられ、数多の腐り果てた手足は止まらずに伸びてくる。
それだけではない。めちゃくちゃに伸びていた木々は意思があるかのように形を変えてこちらを絡み取ろうとするのだ。避けようとしても腐敗した土くれに足を取られてそれも叶わない。
気づけば骨の兵士───スケルトンにも囲まれていた。翼のようなものを備えて樹の上で構えている個体もいる。あれは上空に逃げるのを警戒しているのだろう。
前後上下左右を囲まれ、踏みしめるべき地面すらも信用できない。絶体絶命だ。
『もう終わり?』
レベンスたちを囲む死霊魔術で操られるモノどもの主が語りかける。鳥の使い魔越しの声だ。
アレが、死霊病棟の、ガブリエール家の当主なのか。
姿を見せることもなく使い魔を放つだけで自分たちは制圧されようとしている。
侮っていた。慢心していた。自分ならできると思い込んでいた。
レベンスは下を向いて歯噛みする。こんなことなら、あの時まちがえていなければ……そんな思考がよぎる。今となっては無駄であろうに。
そもそもの話、あの魔術使いの話に乗ったのが間違いだった。うさんくさい笑みを浮かべていた朽埼遥に誘われるままここまで来てしまったのが失敗だった。
ちらと視線を向けて他の侵入者たちを見る。
屍拾いガルヴァーニはすでに倒れていた。持ち前の腐肉の使い魔たちはすでに死の森の肥やしになったことだろう、打つ手もなく逃げることもできずこと切れている。
爆弾魔ギムーコはまだ応戦している。迫るゾンビの手足を爆弾で弾いているようだが、それもどこまで続くものか。
そしてレベンスは───戦意を喪失して膝をついていた。周囲は毛をちぎって放った犬型の使い魔が守ってくれているが、それだけだ。この状況を動かせる力など、ない。
先行して侵入したあの蝋人形師はどうしたろうか。死霊病棟の主に焦る様子もないところを見るに、すでにやられたのかもしれない。>>367
全滅である。侵入者たちは漏れなく死体となって利用されつくされることだろう。
だが、最後の侵入者だけは違った。
最後の侵入者は二人組だった。
布を被って全身を覆い隠している男と、枷と鎖に繋がれた銀髪褐色の女。
男は静観したまま。そして女はあろうことか自分を繋ぐ鎖を振り回すことで骨の兵士を蹴散らし、迫る腐肉の手足を吹き飛ばしていた。
人間はもちろん、魔術師や魔術使いともどこか違う暴力的な戦闘力。ケモノと呼ぶのがまだ相応しいような女だけがこの状況を変えうる力を持つとレベンスは思っていた。
しかし、それも難しいらしい。
女の暴力性に対して死霊病棟は物量で押してきた。木と、骨と、腐肉の群れが殺到し、じりじりと二人組は後退していく。
その時、女の動きが変わった。踏みとどまり、鎖を両の手で掴み、引きちぎるかのように力を込める。
銀の髪が逆立って天に向かう。魔力が高まり周囲の空気がぐにゃりと歪んでいく。
ぴきりと、亀裂の入る音。
「聖槍───開、」
「そこまでだ。レディ」
沈黙を保っていた男が女を一声で静止した。女は逆らうことなく動きを止める。
それでも不満はあるようで、女は唇をとがらせながら男を睨んだ。
「……まだ戦えます」>>368
「ここはまだ死霊病棟の入り口にも届かない。にも拘わらずカードを切らされるような状況は、敗北と言っていい」
「でも、先生」
「言いたいことはわかる。カードを切ってしまえば滅ぼしは可能だ。───だがね、私は君を失うわけにはいかないんだよ。わかってくれ」
「…………はい」
女はすこし顔を赤らめながら男の言葉を聞き入れた。
その様は満足そうに見届けながら男は一歩前へ出る。
「少し、よろしいだろうか」
落ちついた声。挙手と共に前へ出る姿は場違いにも授業中の生徒を思わせた。
あるいは、教師のような。
『……なにかしら?』
「率直に言おう。我々を見逃してほしい」
ここまで攻め込んでおいて見逃せ、とは。豪胆であり身勝手でもあろう。死霊病棟の主はそれ以上の会話を無駄と察して再び使い魔を仕向けようとする。
しかし、なおも割り込む声。
「誠に申し訳ない。身勝手で恥知らずな申し出だと思われたことだろう。しかし見逃してもらう見返りは用意するつもりだ」
『この場から、どうやって?』
「実演してみせよう。───レディ」
男の声に合わせて女が動く。両の手の平からじゃらじゃらと鎖を伸ばし、その鎖は離れた場所にいる百犬のレベンスと爆弾魔ギムーコの首に巻きついた。>>369
「へっ?」
「は、あ!?」
戸惑いの声に耳も貸さず女は巻きつけた鎖に力を籠める。
ぼきん。
首の骨が折れる快音がふたつ、響いた。
『……』
「これで残る侵入者は我々だけだ。そして我々も去ればこの一件は解決する」
『足りないわね』
「もちろん今しがたできた死体も提供しよう。そしてこちらも」
言って男は懐から取り出した物体をひょいと放り投げた。それは手近なスケルトンの手で受け止められる。
木の根っこのようなその物体は、精霊根と呼ばれるものだ。
「かの霊墓から取り寄せたものだ。調べてもらえればその価値は理解してもらえることだろう。……いかがだろうか?」
『……いいわ。認めましょう。すみやかにこの森から立ち去りなさい』
「感謝する。では、行こうか」
そうして男は女の鎖を引いて立ち去って行った。
残ったのは三つの死体だけ。惨劇の痕というには、あまりにも乾いていた。ちなみに獣国だけどスタッフ役は続投ならあたいは時間作って可能な限り協力するわ
>>374
ルナだけど人違いでしたー
侵入者たちもドッタンバッタンです>>383
宝具がセクハラの化身みたいな画家なら心当たりが…そういや小説のネタバレ解禁も発行から2週間後で良かったでしたっけ?
公式の5周年PVでAチームが着てた正装を見て思い付いた、アメリカ異聞帯に行く世界線でのぐだチーム(仮称)の正装。
ぐだ:公式で芥が着てたのそのまま。
オフェリア、マシュ、ローエングリン:公式でオフェリアが着てたのと同じデザイン。カラーリングはそれぞれ黒に白スカーフ、オレンジ、公式でオフェリアが着てたのと同じ。
ペペ&ラクシュマナ:シャルワニ。刺繍のイメージは、ペペのが花でラクシュマナのは嵐。
ベリル:羽織袴。
ディートライプ:マフィアの幹部にしか見えないグレースーツ。
デイビット:デール。
スブタイ:WW-II中の米陸軍将校用勤務服。
カドック:タイがオトレーレカラーに変更されただけ。
オトレーレ:体のラインを出しつつ緩急を感じさせるドレス。
ソフィ:色留袖。
慶次:派手なアクセサリー付きのタキシード。>>393
えっ…?
ど、どういたしまして…?──────『双対の死神(ツイングリム)』ジラルデ兄弟
──────ビクター・ザ・“パイロマニア”
──────千本刀のワッカ
──────古今東西あらゆる魔導書に精通した“黒頁卿”
──────『盾の乙女』カーリナ
──────蘇生魔術の第一人者たるセルパン
傭兵稼業で名を馳せる魔術使いたちに、時計塔でも注目される魔術師たち……
──────その悉くが返り討ちにあい、無様にも倒れ伏していた。
「こ……これが、……博物館(パンゲア)の、脅威……!」
一味の誰かが震えながら発した呟きは、目の前で葉巻を取り出した金髪の美女に一笑される。
「──────馬鹿を言え、此処はまだ敷地内ですらない。勉強になったか?」>>357
ありがとうございます、では鉄牛の方でお願いします。
>>358
いえいえ。潜影くんには『現地サーヴァントの生き残り』という重要な枠として担って欲しい要素が全部入ってます。
>>360
不死身のコシチェイですね。了解しました。
あと一人、バランス的にビームとか撃てる前〜中衛が欲しくなりますね。セイバーとか。
>>373
是非ともよろしくお願いします!
ところで尾裂シリーズに関してですが彼女達は前のメンバーで作ったメンツで続投しますか?それとも今度のメンバーで新たな尾裂シリーズを作りますか?
>>372
ルナだけど、ルナじゃなかった!(言ってみたかっただけ)
え?え?もしかして例のルナちゃんの中のあれが何かしだしてる?>>397
セイバーでビームならガレスかカレヴィポエグってやつがいます>>397
採用ありがとうございます。
ビーム撃てる前衛と訪ねられたら、もうドンピシャで景清とローエングリンがいるし、義仲とハダリーもビームは撃てます(特に義仲は宝具抜きで発射可能)。
でも鉄牛採用してもらったからなー。>>404
いいじゃないですかビーム撃つアサシンがいたって
うちのガヌロンも何気にビーム撃てるアサシンですものビーム撃てる人多いなぁ…
ビームかっこいいもんなぁ…>>403
失礼。
ヴァルプルギスはビーム出なかった。
キュクノスはビームじゃないが突破力と殲滅力が天元突破してるからチート耐久含めて便利だよ──(フェリーペの魔力から目を逸らす)
多分、私作で一番魔力消費も天元突破したが。流星の矢を射ますカリストー!
毒の斬撃パロミデス!(ビーム)
”病”の炎だエルナン・コルテス!
海水カッターデイヴィ•ジョーンズ!(ビーム?)
嵐舞電撃多種多様、トップな悪魔だサタン様。
結構放出系宝具やスキル持ちおるなー自分。ビームサーベルとかライトセーバー的なのならウチの趙雲の青紅剣がそれっぽい感じですが…ビーム撃てる奴はよく考えたらウチにもまだいないっすね…
>>355
心なしかジルさんがいつものSSの時よりちょっとだけ口調柔らかい様に見える…?勘違いだったら申し訳ないです
そして次の目的地、というか次の推定仲間…間違ってるかもですがもしかして黒野達加入→ジル戦の間に戦ってたあの人かな…?(うろ覚え)
>>372
ルナちゃんの様子が…おかしい…?
ちょっと待ってください、もしかして32eysyt@uitdqyrtb;?
>>381
是非ともお願いします…
そしてそういう事なら此方も描かねば…無作法という物…という訳で趙雲とか誰かのリクあったら受け付けますよー
丁度今スランプで筆止まってる状態なので多分色々描けると思うっすよー表の激辛料理記事で思い出しましたがウェイン・マロウ神父は辛いもの別に得意ではない
これは聖職者失格()>>410
あー…んー…合ってるかどうかは次回をお楽しみに!『Fate:Lost Einherjar 極光のアスラウグ』の発売日が12/31だからネタバレ解禁は14日?ですかね
久しぶりなんですけど、サーヴァント投下しても良いでしょうか~【CLASS】アーチャー
【真名】デーヴァヴラタ/Devavrata
【表記ゆれ】ビーシュマ/Bhishma
【性別】男性
【身長・体重】145cm・38kg
【出典】インド神話、『マハーバーラタ』など
【地域】インド
【時代】神話時代(ドヴァーパラ・ユガ)
【属性】秩序・善
【天地人属性】天
【その他属性】神性
【ステータス】筋力:B 耐久:EX 敏捷:A 魔力:B 幸運:A 宝具:A++
【クラス別スキル】
対魔力:C
魔術に対する抵抗力。
一定ランクまでの魔術は無効化し、それ以上のランクのものは効果を削減する。
単独行動:A
マスター不在・魔力供給なしでも長時間現界していられる能力。>>416
【固有スキル】
天空神の神核:A
その体に神霊適性を持つかどうか、神性属性があるかないかの判定である神性を含む。
精神と肉体の絶対性を維持する効果を有する。
精神系の干渉を弾き、肉体成長もなく、どれだけカロリー摂取しても体型が変化しない。
聖仙アーパヴァ(ヴァシシタ)の呪いによって、ヴァス神群の一柱ディヤウス(プラバーサとも)が人間になったため、例外的に神核を有する。
聖賢の叡智:A+
肉体面での負荷(神性など)や、英雄が独自に所有するものを除いた多くのスキルをB~Aランクの習熟度で発揮可能。
また、対象にスキルを授けることもできる。
聖仙ヴァシシタ、チヤヴァナ仙からはヴェーダ聖典とその補助学を。
神々の王インドラ、パラシュラーマからは武器(アストラ)の知識を。
神々の教師ブリハスパティ、阿修羅の教師シュクラからは王の義務(ダンダニティ)、つまりは法律と政治学を。
サナトクマーラ(四人の梵仙)からは精神と魂の学問であるアーンヴィークシキーを。
マールカンデーヤ仙からは僧侶(ヤティ)の義務を。
それぞれ学び、また伝えていった。>>418
女神の寵愛:EX
女神パールヴァティーの妹、ガンジス河の女神ガンガーの寵愛を受けている。
魔力と幸運を除く全ステータスがランクアップする。
ブラフマー神に呪われたガンガー神は人間に生まれ変わり、シャンタヌ王と息子を儲けた。それがデーヴァヴラタ、後のビーシュマである。
パラシュラーマとの戦いでビーシュマが失神した時には、戦車を女神ガンガーが代わりに御し、ビーシュマが目覚めるまで戦車と馬たちと用具を守っていた。
完全流体:B
幻力(マーヤー)による霊基拡張。
自身を流体にし、世界を水で満たす。
ガンジス河を堰き止めていたデーヴァヴラタは、父シャンタヌを見るやいなや、幻力(マーヤー)により錯乱させ、即座に姿を消したことがあった。
大河から出現し、また大河に身を隠すため、母である河の女神ガンガーと同じく完全流体として活動できる。
無敵+強化解除耐性+フィールドを3ターンのみ水辺に変える。
この権能を使用した者を倒せるのは、無敵貫通による攻撃のみである。>>419
【宝具】
『恒河を穿つ不滅(ブラフマーストラ・ガンガーダッタ)』
ランク:A+ 種別:対国宝具 レンジ:2~1000 最大捕捉:1000
デーヴァヴラタの持つ異名のひとつ、“ガンガーダッタ(ガンガーに授けられた)”。
バラモンのパラシュラーマから授けられた対国宝具。
クラスがアーチャーなら弓、他のクラスなら別の飛び道具として顕現する。
ブラフマー神の名を唱えることで敵を追尾して絶対に命中する。
シャンタヌ王がデーヴァヴラタを見つけた時、彼は神的な弓を用いてガンジス河全体(全長を約2510km,流域面積は約97万5900㎢)を矢群で堰き止めていたことがあった。
すなわちそれは、ガンジス河の水量と同じ矢の量を放つことができることを意味する。
シヴァ神にしか受け止められなかった、ガンジス河の降下の再現と化す。
その効果範囲と威力は核兵器に例えられるほど。
『偉大なる者の義務(アシュタヴァス・プラティジュニャー)』
ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:0 最大捕捉:1
アシュタヴァスであるビーシュマが成した誓戒。
アーパ(水)神、ドルヴァ(北極星)神、ソーマ(月)神、ダラ(地)神、アニラ(風)神、アナラ(火)神、プラバーサ(暁)神あるいはディヤウス(天空)神、プラティユーシャ(光)神。
聖仙アーパヴァ(ヴァシシタ)の呪いによって、このヴァス神群の一柱ディヤウス(プラバーサとも)が人間になった。あるいは『アーディ・パルヴァン(最初の巻)』によれば、ヴァス神群の八柱が互いに、八分の一の精髄が集結して誕生したのがビーシュマであるとされる。
父の望みを叶えるために自ら王位継承権を放棄し、さらに子供を儲けないという梵行すら立てた。この誓戒を喜んだ父王はデーヴァヴラタに、望んだ時に昇天することができる恩寵を与えた。この恩寵のため、ビーシュマは全身をアルジュナの矢で貫かれながらも、58日もの間を生き延びることができた。
HPが最低値未満にはならない代わりに、「女性」を攻撃することができなくなる。>>420
【Weapon】
『瞬きの時の決定者(プラスヴァーパ・サンボーダナ)』
ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:1~50 最大捕捉:1
睡眠・覚醒の武器(アストラ)。
ビーシュマに生まれ変わる前のディヤウス神が使っていた概念礼装。
パラシュラーマはこの武器を確認して、自らの敗北を認めた。
なぜなら、戦場で眠りに落ちた者と死した者は同一であるからである。
真名解放はされず、通常武装として選択される。
【解説】
シャンタヌ王と、人間に生まれ変わったガンジス河の女神ガンガーの息子。
バラタ王の孫であるクル王の一族をクル族(カウラヴァ)というが、ある時、クル王国のシャンタヌ王は森で美しい娘を見かけて求婚する。娘は承知したが、自分が何をしても咎めないようにという条件を付けた。彼女は七人の息子を産んだが、次々にガンガー河に投げ込んでしまう。王は約束を守って何も言わなかったが、八番目の息子が産まれた時、遂に彼女を制止する。彼女は自分が女神ガンガーであることを明かし、息子を連れて立ち去る。後に再会した時には王の願いを聞き入れ、息子デーヴァヴラタを引き渡した。
シャンタヌ王がヤムナー河畔で美しい漁師の娘サティヤヴァティーに出会い、妃にしたいと望むと、父親は娘との間に生まれる息子を王位にすることを条件とした。王が悩んでいるのを知り、デーヴァヴラタはその条件を受け入れ、娘を連れて来る。そして、子孫を作らないことを約束し、生涯を独身とする誓いを立てたことで“ビーシュマ(恐るべき人)”と呼ばれるようになった。
長いので省略>>421
【人物像】
クル族の最長老。
『マハーバーラタ』における不死身の英雄。
アーパゲーヤ(河の子)、アーパガースタ(河の子)、バーギーラティープトラ(ガンジス河の子)、バーラタ(バラタの子孫)、ピターマハ(父祖)、バラタルシャバ(バラタ族の聖者)、バラタサッタマ(バラタ族の最上者)、シャーンタヌプトラ(シャンタヌの子)、シャーンタヌスタ(シャンタヌの子)、ガンガースタ(ガンガー女神の子)、ガーンゲーヤ(ガンガー女神の子)、ジャーフナヴィープトラ(ジャフヌの娘ガンガーの子)、カウラヴァ(クルの子孫)、カウラヴィヤ(クルの子孫)、クルクラシュレーシュタ(クル族の最上者)、クルムキヤ(クル族の最上者)、クルナンダナ(クルの子孫)、ナディージャ(ガンジス河から生まれた者)、サーガラガースタ(ガンジス河から生まれた者)、サティヤサンダ(約束を守る者)、マハーマヒマ(偉大なる王、または比類なき者)、ゴウランガ(優れた身体)、シュヴェータヴィーラ(白い戦士)などの異名を持つ。
またの名をビーシュマ。
デーヴァヴラタは幼名である。
18日に渡るクル・クシェートラの戦いにおいて総司令官はビーシュマが10日、ドローナが5日、カルナが2日、シャリヤが1日であることから、最も戦力差が激しい緒戦であることを鑑みても、カウラヴァ軍最大最強戦力であることは想像に難くない。
事実、アルジュナはブリハンナラとして参戦したマツヤ国とクル・トリガルタ連合軍の戦争の際には、ドローナ、クリパ、カルナ、アシュヴァッターマン、ドゥリーヨダナを撃破しているのにも関わらず、ビーシュマとの対決は避けたことがあった。
イメージカラー:白
特技:説法
好きなもの:
嫌いなもの:人間関係
天敵:アルジュナ、クリシュナ
願い:最高の帰趨に達する
“シュヴェータヴィーラ(白い戦士)”の異名の通りに、白馬に牽引された銀の戦車には白い傘が備え付けられ、白い鎧、白い弓、白い衣、白いターバンを生前は身に着けていた。>>422
〇性格
四面四角の超堅物。超頑固者。
たとえ自分に不利益があろうとも、一度宣言したことは必ず履行する。
自らも“神の視界(ディヴィヤ・チャクシュス)”を持っており、かつてアンバーという女性がシカンディニーに転生し男性シカンディンとなったというパンチャーラ国の機密を知っている、アルジュナが聖仙ナラの生まれ変わりであることをナーラダ仙や聖仙ヴィヤーサから聞いている、ドゥルヨーダナ(ドゥリーヨダナとも)に請われてカウラヴァ側の戦力評価を任される等、意外と事情通(サーヴァントとしては「聖賢の叡智」によりAランクの千里眼を一時的に獲得することで表現される)。
血筋、カリスマ性、教養。あらゆる面からも王の器を持ち合わせながら、亡き父王との約定を守り続け、終ぞ玉座に座ることはなかった。それが死を奴隷の如く、己の意のままにする力を有す要因となったのだが、結果としてパーンダヴァとカウラヴァの王位継承争いへと発展する原因にもなってしまった。
何より、アンバーという女性を悪業に巻き込んでしまった。
『マハーバーラタ』に記されている老戦士ビーシュマとしてではなく、少年デーヴァヴラタとしての姿で現界することになるのは、この事への自省が無自覚にでも表れていると思わしい。>>423
【台詞例】
一人称:私(公的)/儂(私的)
二人称:貴殿(公的)/お前(私的)/〇〇
三人称:彼/彼女/奴
脳内CV:
「“母なるガンジス河よ(ガンガーマタジ)”、天より降りて地上の罪を流したまえ。『恒河を穿つ不滅(ブラフマーストラ・ガンガーダッタ)』!」
「人間は財物(アルタ)の奴隷であり、私はクル国に財物で拘束されていた」
「多くの時を生きて来た。少々、生き過ぎてしまったかな」
シカンディン(アーチャー)に対して
「おお、シカンディン。正しく我が罪業の象徴よ。だが、お前にくれてやれるほど、儂が背負っているものの価値は安くはないのだ。アルジュナか……クリシュナか……彼らを呼ぶがいい」
クリシュナに対して
「ヴィシュヌ神の完全化身(プールナ・アヴァターラ)、偉大なる最高我(アートマン)、全知全能なるバガヴァーンよ、万物を滅ぼす時間(カーラ)である貴方はアルジュナの姿を取って現れるというのですか」
ドゥリーヨダナに対して
「神々の戯れ(リーラー)から逃れられる者はいない。儂も、お前も……。ただ戦い、斃れ、死して最高の帰趨に達することだけを考えなさい」
【イメージソング】「Dandaalayyaa(我らの至上の光)」
【製作者】ここのえ>>404
公式でめっちゃくちゃ輝くアサシンもいるから平気平気>>430
というか多分俺極光のアスラウグ感想、キャラ関連以外だと多分ここのえさんと似たような事言うでしょうしセイバー枠(仮)の想定としてはSINのモードレッドみたいな囲まれた時の突破口を開いたり一対一で強敵を足止めしたりみたいな感じの動きが出来る人が望ましいなって思ってます。なんならセイバーでなくても構いません。
立候補してくれてる中だとローエングリン、ベイリン、パロミデス、ヘルギでしょうか。……アーサー王物語多いな。
>>399
精神汚染持ちのバーサーカーでも言葉を話せるなら夏イベのファントムみたいに意思疎通を取りつつ進めることは可能です。
ただ一応肉盾運用との事なのでもしかすると途中退場になるかもしれませんのでその場合は他のサーヴァントを追加投入するかもしれないとご理解ください。
あ、別枠ですか。これはとんだ早とちり。
>>400
そうですね。尾裂シリーズには思い入れを持って頂きたいですし、では新メンバーで一新でお願いします。旧メンバーの活かし方についてもよろしくお願いします。
>>413
監獄長?監獄長なのですか!?お久しぶりです。獣国はマスターがフェリーペなので出来れば参加願いたいのですが時間の都合とかはどうでしょうか?
>>425
インドの英雄には(も)疎いのですがこれだけは言える。インド鯖の破壊力色んな意味でやばいってぇ!!ゲルトさんの復活すごいジワジワと嬉しい。
イコマさんの復帰も願いたいトコだけども……。>>435
お久しぶりです。
こっちはアメリカ異聞帯の続きを細々と書き進めております。ショタ爺ビーシュマに自作シカンディニー(BY僕鯖)ぶつけてしまったら……ゴクリ(゚A゚;)
>>440
残りメンバーはガイさんとドロテーアさんかな?
あとはGMなクロさんの都合。あとマスターだと鳳葉さんも好きです
ここに来てすぐに描かせて頂いたので個人的に思い入れがあるのもあるんですが先日のSSで解像度が上がりました
口調柔らかくて献身的な巫女さん良い…>>447
み…見られていただと…!(恥死)
ほう…スチパンですか…いいですね…(落語家の自分にだけわかる用のコンセプトの一つが「瞬旭のティルヒア」な人)
自分の創作範囲だと趣味をつめつめしてるのはマスター/魔術師になのでまほよの移植とFakeのアニメ化とこれ微妙に関係ないけどDDDの電子版が嬉しい今日この頃>>450
掻い摘んで説明すると、個人SSは各々の速度で色々動いてますが、リレーSSはほぼ止まってます。>>434
その想定だと挙げていたセイバーたちでも出来るのですが、セイバー以外ならばダレイオス1世(聖槍ビーム)、平将門(技量ビーム)、プトレマイオス1世(灯台ビーム)とかですかね。>>450
実は大掛かりな動きはほぼないんですよね最近…
ちょっと前に私作の組織のメンバーたちで忘年会的なことをやったくらい?あうっ目を離した隙に懐かしい面々が集まっているのかあっ
>>458
ああいえ、ないと思うので何か船所属のキャラとか作らないかなって思いまして。秘海集積船って今このスレで一番勢いがあると言っても過言じゃない組織なのでそこに絡めばイベントとかに参加しやすいかなーっと。
うちのジャスミンみたいに既存キャラをリメイクして船に来るようにしてもいいですし新キャラを作るのでも、と思いまして。どうしよう……蘇芳関連で聞きたいことあるのにドロテーアさんがいらっしゃらねえ……
船関連の項目を読んだけど、自キャラの鱒に関係性を持たせられるのいないなぁ。ミスリルだけなら、コミュ障娘がいるんだけれども。
後は、クラーケン繋がりでオグムンド・タソックくらいしか……。>>469
以前、監獄長さんが募集したネタに自鱒を出したことあったなぁ。>クリプター>>474
くっくっく…クリプター的なのを作りたいだけというふわふわ具合だから設立目的なんてまるで浮かばんのですよ…
例の会議シーンとかやってみたいよねレベルの欲…ふふ、浅はか…『八道神秘列島 倭』
7世紀、日本列島。特異点として観測された彼の地は、しかし当時にあるまじき魔力濃度を発していた。
例えるなら、それは神代級。衰退しつつあった時代における異常なる神秘の奔流に対し、カルデアはこの特異点における何者かの暗躍と介在を推察する。
カルデアのマスターとサーヴァントたちは、倭国へと探索に向かった。
「────そう、カルデアが来るのか。
良いとも。カルデア、“管理すべきもの”よ。吾は只に、座して待とう。
『天譴、我にあり』」
というイベントネタを新鯖と共に考えていた今週でした。ホテル(ryの二章が終わったらダイジェストででも書きたい。
恐らく現状、レージュさんの甲賀三郎さん、火村さんの平賀源内さん、黒鹿さんのイチキシマヒメさん、監獄長さんの安徳天皇をお借りしたいなとか>>478
どうぞ、是非とも。>>478
どうぞどうぞ~
オラわくわくすっぞ!!アルバーン司祭と執行者フローレンスの戦闘方法について掘り下げ中……大体1tのディストルレジェレの意訳聖書は殴るためにあるのではないのだ……
>>483
特に言及はないですね。というか、セファール後のあれこれ自体が全然語られてない……きのこ氏の脳内を覗くとかでもしないと。「はじめましてじゃなマスター!妾は貴様に逢えて嬉しい!さぁ妾にお主だけの名前をつけるが良いぞ?」
って感じが第一声な、ホワイトだけど闇堕ち系の花嫁衣装純白ダークネスのじゃロリお姫様系サーヴァントが思いついたけど、スキルや宝具どーうしよ。>>487
まぁ問題は次のリレーSSっていつやねん。
という事なんですが。
ルナティック(今書いてる?個人SS)じゃ現時点だとnotマスターな想定だから、どちらかと言えばサブキャラ寄りだし。あと……こう……ローザとシャフリヤーナの戦闘も詰めてるけど……またスピルバーグ先生とブリュンヒルドの胃を破壊するわね……ルナは目を輝かせるけど……
>>495
プ「ハロウィン……我のハロウィン……」
りょ!>>488
まぁ真名的には他人に恐怖や人間関係ギクシャクlevel100って感じのデバフを撒き散らして孤立無援を量産、その後真名由来の変幻自在自己強化バフで殴る、みたいなユニットになりそうですかねぇやっぱ。
??「ただステータスや能力を変幻自在にすると自由度高すぎで逆にSSで活躍し難いんじゃが!?まぁ妾そういう所謂中身無いタイプの反英霊ではあるんじゃが。どうしたモンかのー、ホントに」
まぁ将来の自分が上手いこと考えるでしょう!(丸投げ。頑張れ俺)バレンタインと聞いて裸にリボンを巻いてるどっかの画家しか浮かばなかった自分は疲れているのかもしれない
でもあいつが「私自身が贈り物になることだ」をやらないかって言われたら絶対やるしな…えー、私事ですが打ち明けねばと思ったので言いますが、実は最近リアルでメンタルがかなり崩れて暫く家で療養する事になりまして…ゆっくり考える時間と創作活動できる時間は増えた反面集中力と気力が凄まじくダウンするというバフとデバフが同時に掛かった状態+常に眠気がすごいっていう状態になりました…
だから今後はSSとか絵の供給ペースがクッソ上がる時とクッソ下がる時の二つが交互に来たり来なかったりするかもです
ただin率は下がらないどころか落ち着いてる時は入り浸るレベルで覗こうと思ってるし、このスレでは平常運転で行こうと思ってるんでいつも通り接して頂いて大丈夫です!
>>443
趙雲(落ち着いている様に見えて実は少しだけ照れ臭くなってる)
武勇方面ではめっちゃ褒められてたけど推しとか言われるのは慣れてなさそうだからちょっとだけ動揺してそう
>>454
>>457
良かった…短めとか結んでる髪型好きで長め描いた経験薄かったんで自信無かったですけど安心
>>487
ふっふっふ…寝込んではいますけど創作時のテンションは割と変化無いんで気力さえあれば絵はポンポン投下できると思うぜ…
活発そうな服似合いそうだなーって思ったんすよね律ちゃん。背中出しワンピ描ける自信無かったので逃げましたが大丈夫そうで良かったっす。>>466
トム「イアソン達のセンスってどうなってんだか」 ハック「あんなグラマラスな二人を女として見てなかったとかさ」 トム「で、ナンパしたらマッハであしらわれたけど、その時の顔ったら……(ニヤニヤ)」 ハック「惚れてる奴がいる乙女の顔だったよなぁ(ニヤニヤ)」(マイルーム会話『ボレアズ』)
ハック「あの姉妹、出会い頭に何か汚いもの見る目で罵倒してきやがったから、『レオニダスより小柄な巨人とか初耳だぜ!』って思わず言っちまったよ!」 トム「そしたら怒って元のサイズになって追っかけ回してきてさ! ……どう考えてあっちの逆切れだよね?」(マイルーム会話『フェニヤ&メニヤ』)
>>467
トム「潜影を見なかった? 向こうがTRPGやろうって誘ってきたから乗ったんだけど、待ち合わせの時間過ぎても出てこなくてさぁ」 ハック「何かやらかして、キングハサンに斬首されたんじゃねぇかって不安でよぉ」(マイルーム会話『潜影のハサン』)
今日中に間に合った。
後、何か解釈違いしてたらスマン。バレンタイン、何か考えようかどうしようか……
…………ハッ、唐突に閃いた
医神姉妹×触手!
我は触手に目覚めたぞ黒鹿さんへ
秘海集積船、お船チェックお願いします~
【解説】
ヒマラヤ山脈を源流とするガンジス河一帯、正確にはより源流に近いバーギラティ河に棲んでいた蛇精ナーガを迎えることで、血統に神秘(魔術回路)を成した一族がいた。
混血の一族から奇跡的な確率で生まれた完全な先祖還り、という意味では魔術的才能があったと評するべきだが、今の時代において異形は排斥されるか奇異な目線で見られる者。必然、表社会に生きる場所はなく裏社会……蛇の眼・蛇の鱗・蛇の下半身を持つナーガールジュンが人目(ともすれば異形を金儲けに使おうとする輩)を気にせずに生きることができる場所……すなわち魔術世界へと流れ着いた。
彼はいま、ナーガとして還る場所を求めている。
叙事詩『マハーバーラタ』とその異説において、ガンジス河はナーガの棲む世界、ナーガローカに繋がると考えられていた。後世の『龍樹菩薩伝』ではナーガールジュナ(龍樹)は海中の龍宮にてマハーナーガ(大龍菩薩)から仏法を授かったという。かつては水の集まるあらゆる場所にナーガは存在していたという証左である。
もはや河底にもはや神秘はない。時に“超深海帯(ヘイダルゾーン)”とさえ呼ばれる深海という残り僅かな可能性に賭けて、秘海集積船に乗り込んだ。
目指すは“地底界(パーターラ)”への逆召喚(アンサモン)、あるいは世界像(テクスチャ)の境界を開くこと。
秘海集積船・秘海調査隊の所属。
魔術師特有の、ではなく人間として引きこもり。
無駄に攻撃的・横槍を入れずにはいられない、陰キャラの代名詞みたいな人物だが、ヒトとして楽しいことを知らないだけなので何かしらの集まりに誘われると結構、嬉しい。
始まるまでは、ぐだぐだと言う・思うが、始まってからはまあまあ全力で楽しんでしまうタイプなのである。
一方で、調査隊の任務に関しては、ある種の強迫観念に襲われている。
はやく終わらせたい・はやく還りたい、が主なモチベーションのため独断専行もややある。いよっしゃフル張るぜ~
【名前】ナーガールジュン/Nagarjun
【性別】男性
【方針・属性】中立・善
【魔術回路・質/量】A(魔獣クラス)/B++(通常、人体ではあり得ない量)
【魔術回路・編成】変質(魔術回路が血管や神経と半ば融合している)
【魔術系統】真言(マントラ)
【魔術特性】現代インド呪術から逆算・再構築した神代インド呪術(偽)
【魔術属性】水
【起源】逃避
【代数】800年級
【魔術/魔術礼装/技能など】
〇混血:EX
人間以外のヒトの血が混ざっている。
蛇精ナーガとの混血として、ナーガとしての特性を完全に受け継いでいる。
〇 :A
蛇精ナーガの先祖還り。
詳細は14日以降に>>525
〇高速詠唱:A
魔術の詠唱を高速化させる能力。
高速神言に匹敵する域に達しており、強力な大魔術の詠唱を一工程で成し遂げる。
神域の呪言は、彼の一派では“真言(マントラ)”と呼称される。
マントラの源流はインド・イラン期にまで遡ることができる。インドの『リグ・ヴェーダ』の「祭文を造形した[男らしい者らは](マントラン…アタックシャン)」、イランの『アヴェスター』の「[アフラ・マズダーは]祭文を造形した(マントラム・タシャトゥ)」などの語源的共通性が存在する。
【解説】
ヒマラヤ山脈を源流とするガンジス河一帯、正確にはより源流に近いバーギラティ河に棲んでいた蛇精ナーガを迎えることで、血統に神秘(魔術回路)を成した一族がいた。
混血の一族から奇跡的な確率で生まれた完全な先祖還り、という意味では魔術的才能があったと評するべきだが、今の時代において異形は排斥されるか奇異な目線で見られる者。必然、表社会に生きる場所はなく裏社会……蛇の眼・蛇の鱗・蛇の下半身を持つナーガールジュンが人目(ともすれば異形を金儲けに使おうとする輩)を気にせずに生きることができる場所……すなわち魔術世界へと流れ着いた。
彼はいま、ナーガとして還る場所を求めている。
叙事詩『マハーバーラタ』とその異説において、ガンジス河はナーガの棲む宮殿、ナーガローカに繋がると考えられていた。後世の『龍樹菩薩伝』ではナーガールジュナ(龍樹)は海中の龍宮にてマハーナーガ(大龍菩薩)から仏法を授かったという。かつては水の集まるあらゆる場所にナーガは存在していた。
河底にもはや神秘はない。時に“超深海帯(ヘイダルゾーン)”とさえ呼ばれる深海という残り僅かな可能性に賭けて、秘海集積船に乗り込んだ。
目指すは“地底界(パーターラ)”への逆召喚(アンサモン)、あるいは世界像(テクスチャ)の境界を開くこと。>>526
誕生日:2月20日
年齢:31 (老化現象は全盛期の19歳で停止している)
身長・体重:182cm・74kg
好きな物:学習、研究、探検
嫌いな物:なんかもう自分以外って感じ(弱)
外見:上半身は中肉中背、無意識に下半身の異形を誤魔化そうとするのか猫背
目元まで伸びた紫髪、陰鬱そうな雰囲気、隈の酷い目元、土気色の顔色
蛇の瞳孔、四肢の末端に近い部分に皮膚の変性した鱗、下半身は完全に蛇のもの
服は秘海集積船支給のフォーマルなもの
決戦の日:マハーナーガ
秘海集積船・秘海調査隊の所属。
魔術師特有の、ではなく人間として引きこもり。
無駄に攻撃的・横槍を入れずにはいられない、陰キャラの代名詞みたいな人物だが、ヒトとして楽しいことを知らないだけなので何かしらの集まりに誘われると結構、嬉しい。
始まるまでは、ぐだぐだと言う・思うが、始まってからはまあまあ全力で楽しんでしまうタイプなのである。
調査隊の任務に関しては、ある種の強迫観念に襲われている。
はやく終わらせたい・はやく還りたい、が主なモチベーションのため独断専行もややある。>>527
「ॐ तत् सत् (神のみが真実)」
オーム・タット・サット。
聖音(プラナヴァ)、ブラフマン・それ・実在、善。それぞれ意味する。
オームというマントラはAの発音が始まりを表す音、起きた状態。Uの発音が中間を表す音、夢の状態。Mの発音が終わりを表す音、深い眠りの状態。音の始まりから終わりまでを全て含んでいるため、宇宙全体を表すことができる音であるという。
またオームはブラフマー神、タットはシヴァ神、サットはヴィシュヌ神を示すこともある。
『バガヴァット・ギーター』ではブラフマンを支持する三種の語であると伝えられる。これの三言により、かつてバラモンとヴェーダと祭祀とが創造された。
ハリ・オーム・タット・サットになると「ヴィシュヌは唯一窮極の真理である」という意味になる。ハリの原義は緑という意味だったが、語幹hrに基づく単語として派生した結果、掴む・取る・奪う、などの意味が生まれ、ヴィシュヌの異名として「(苦しみ・悪や罪・輪廻の業を)奪う者」として解釈され、幻力(マーヤー)を取り去る最高存在としてのヴィシュヌ神を指し示すようになった。>>528
【台詞例】
一人称:僕
二人称:お前/あんた
三人称:彼/彼女/奴
脳内CV:
「ナーガールジュン、呼び難ければアルジュンでいいさ。あるいはナーガ・アルジュンかな」
「姓(ゴートラ)は捨てた。亜人種には人類種の区別は必要ないだろう?」
「サンスクリット語のナーガールジュナを玄奘法師は龍猛と漢訳した。これは『プトン仏教史』において龍樹伝の条で、“アルジュナというのは力を獲得した人、という意味である。”、“教え(正法)の王国の守護者、統治者である。敵軍、すなわちこの世のあらゆる罪悪の力、の征服者である”ということらしい。要するに、そう願われて名付けられたということだ。
……ははっ、そうは成れなかったな」
「上は非想の雲の上。下は下界の龍神。ただ神のみが真実」
秘海集積船の船員に対して
「地上に神秘はもはや無い、とあれば魔術師最後の揺り籠は海上になるのは道理だろうが。僕にはちょっと人間が多すぎると感じてしまうね」
【製作者】ここのえ>>532
ちなみに自作だとマレオ、ヘイズ、フィサリア、ウェイン、 ベルナルダ、誰でも言及大丈夫です~Q.もうすぐバレンタインだけど好きなチョコの種類とかある?
裂夜「そうだな…色々好きだけど…うん、一番なら抹茶チョコかな。子供の頃から、結構好きだったし。」
サムライの血だし抹茶チョコとか好きそうだよねって。あとうちの男子陣なら多分だけど一番貰うチョコの数多そうな気がする。
巽「せやなぁ、品種とかで細かくなるさかい、話長くなるかもしらんがええか?ん?これでもおっちゃん大人やし店主やからな、違いが分かるんやでー?…あ、悪かった冗談や、巽ジョークや。悪かったさかい無言で帰らんといて…!!」※ 巽のオッサンはビターチョコが好きです。
実際菓子とか食材とかみたいなモンは色んなところ仕入れてるから味の違いとかは船メンの中でもそこそこ理解できる方だと思うんすよね巽のオッサン。
凌牙「プロテインバー。(即答)それ以外あんま食ってねえ、すまん。」
うーんこのライトニングゴリラ。でも多分ちょっと前まで友達少なかっただろうしチョコとか貰った事少なそうだし妥当。
>>513
>>518
すいません…ありがとうございます…
まあ少なくともこのスレでは元気なので大丈夫っすよー
>>530
ナーガ系ダウナー男子という属性がブッ刺さりました、好きです
言及ですか…なら
・コミュ障の陰キャなサムライ系騎士団員の裂夜君
・クール系オタク女子でぼっち経験アリの海月ちゃん
この二人にお願いします!蛇人間だとウチのポルカがいるな……。
コッチは人間フォルムだけど。>>530
出資者だけど定期的に訪問するうちのエイベルとかどうでしょう?ナーガールジュンの言及表、こんな感じでしょうかね~
マレオに対して
「騒がしい天災、海の上だから嵐のような奴なんだけど、ともすれば閉鎖空間になりがちな海上の船にとっては必要不可欠とか、そういうのなんだ。ああ、本人には言わないでくれよ面倒だから……ってお前、何処から出て来、きっ」
怪人ヘイズ
「当世にあって神秘の側に立ち、この船に巣食う者。という認識はあるね。それ以上のことは分からないな。もしかしたら一度、それらしき――」
一条海月に対して
「経緯は異なれど、いずれ彼女は大なり小なり海に魅入られていただろう。僕にとって船は避難場所(シェルター)だが、彼女にとっては故郷(ホーム)のような……そんな気がするね」
三峰裂夜に対して
「ワイルドハント騎士団のサムライ・ボーイだね。えっ、僕がそろそろ第三級特別監視対象になりそうだって? 流石に札付きになるのは困る。見逃してくれないだろうか――!?」
エイベル・エイマーズに対して
「船が港に接舷した時に、遠目で見た事がある。スポンサーの一人、だろ? 魔術結社に出資するという感覚は分からないけど、してくれるというのなら巡り廻って助かる存在だ。何せ僕の研究は砂漠で砂金を探すようなものだからね。いや、海底で、か……」
ポルカ・ドラニコルに対して
「習性が怖い女性だが、なるほど蛇に類する魔術が根底にあるのか。僕の一族も蛇、特に毒蛇(コブラ)に対する畏れや信仰がナーガと結び付いたのだから理解できるな。しかし、そもそもナーガというのはね(以下、ただの蘊蓄)」ザミエルの人です こんばんは
黒鹿さんにお伺いなのですが
遅ればせながら先月のSSで出したシャントリエリ(SS前スレ783、キャラシ同じく796~)を『船』の学園に入れたいなと思ったのですが 混合科1年で
志望理由は本人の希望と猫卒業試験的な感じで自力で学業修めてみろといった事情で
Dr.ネルズが何故『船』なら良しとしたかは…アルシオネシアの様子見も兼ねと、出来損ないの贋作なりにキャスパがリーグなので都市部の学舎(倫敦は論外)に放り出すのは飼い主としてなんだか無責任だと考えたからとかどうでしょう
『船』ならまあ億が一変な学習しても鎮圧可能だろう、と
上記の理由なら『船』入りは不適では?となれば再考するか志望取り消しますやらかしちまった、やらかしちまった(どぶろっく風)
連続ログイン逃しちまった〜
はーあ。気を取り直して何かssでも書こっと。>>543
完全な異形→元々話す言葉が竜言語(ギルの幕間で出たボッタクルエルダードラゴンの、妖精語の同類と仮定)だった→後天的に人間の言葉を覚える
が彼のスキルツリーの流れということで…>>541
oh……ドンマイです(´;ω;`)>>545
なるほど…混血元の完全再現を意味するAランク種族特徴を削除すると面白蛇おじさんになってしまうので、高速詠唱を削除する方でどうにか…
代わりのが以下
〇魔尼の宝珠(龍):B
竜の宝玉(ナーガマニ)、あるいは如意宝珠(チンターマニ)。
魔尼(マニ)とは『リグ・ヴェーダ』以来、金・銀・ガラス・真珠や集光レンズとしての水晶などを表す言葉として用いられてきたが、次第に宝石・宝玉類を示すようになったという。
『大品般若経』では、濁水を澄ませる徳があるといわれる。『大智度論』において「此宝珠従竜王脳中出(此の宝珠は、竜王の脳中より出づ)。」などと語られる。
曰く、毒にも侵されず、火にも焼かれることはない。衣服食事、一切の財宝を自在に現し、毒を治し、眼を癒すという。
また後世、仏舎利が変じたものとも考えられてきた。
由来は不明だが、秘海調査隊の活動で偶然発見した概念礼装。
Bランクまでの魔術の触媒として用いることができる。
〇アンジャナ:B
『龍樹伝』においてナーガールジュナが用いたとされる。
安膳那(アンジャナ)という青薬を眼瞼に塗ると姿が消えることができた。
まつげやまぶたに塗る眼薬(眼膏)、化粧として用いる黒い染料、人や魔から見えなくする霊薬、ものを透視する霊薬としての効能がある。
ナーガールジュンは「魔尼の宝珠(龍)」を使用してこの霊薬を精製する。
物を透視する、つまりは周囲の空間を把握し、遮蔽物の向こうにいる対象を『視る』力は、もはや一つの結界(Bランクの陣地作成)に近い。ちょこっとバプロディカの過去をリメイクしました。
元々は、イタリアの辺境の寒村に住まう少女で、村民の殆どが古代ユダヤ教のエッセネ派から派生した信徒であり、同時に神の名の神秘(テトラグラマトン)を探究する研究者でもあった。
魔術にも触れているのもあって、当時少女であったバプロディカも魔術の存在を認知していたが、それだけだった。
しかしある時、七歳という年齢を迎えた時、突然変異というべきか、もしくはその血筋の遠縁がいたのか、神聖娼婦のフェロモンが覚醒する。これにより、男女問わず性的興奮という名の呪いを周囲に撒き散らす事となり、性の捌け口にされてしまう。
神の為に身を捧げ、狂信的なまでの研鑽を行っていた研究者たちすら魅了されてしまい、味方は誰一人としていなくなる。
すると、必然的に人間という知的生命体に絶望と失望を覚えた彼女は「自分以外に人間はいない」という強迫観念に囚われる事で心を守ろうとした。(しかしその実、自分こそが人間以下の存在(愛玩動物、ダッチワイフ、etc……)なのではないのかというトラウマとコンプレックスから、自分以外を人間ではないと思い込もうとしている)>>548
起点が訪れたのは、研究者の工房から魔術の書物を見つけた時である。古く、綻び、色褪せていた書物には、単純ではあるが最も古い魔術の一つである「性魔術」が記されていて、直感的に自身ともっとも相性のいい魔術であると悟った。
しかし、性を為す事なぞ当時のバプロディカのとっては唾棄する行為……だったが、既に精神が狂っていた少女は自ら性行為を決行し、そして────村民を一人残らず土へと還した。
性魔術を行使し、絶頂に至ったところで互いの魔術回路を干渉させ、一方的に魔力を回路ごと取り込む……魔術回路の接触なぞ生粋の魔術師であれば先ず行わない余分な行為ではあるが、バプロディカには上手く塡まったと言えるだろう。魅了による精神混乱で主導権を渡さず、されがままにしたのだ。
そして、他の魔術回路を持たない村民は生命力吸収、有り体に言えば魂喰いによって命を奪った。
この一連の行為をおこなって、バプロディカが感じたのは圧倒的“優越感(安堵感)”だった。
────行為の間、誰もが跪き、縋り、人間以下のケダモノになる(意訳:行為の間だけ、自分が優位になって人間であると感じれる)
年月が過ぎ去り、村を出た後も定期的に優越感(安堵感)を感じたく、最悪の快楽行事を行ない、いつしかその密会はカルト教団となっていた。
こうして性によって絶望し、性を唾棄し、しかして性によって救われ、性によって自己肯定感を保つ怪物は誕生した。まず亜種二連聖杯戦争
二連、陣営のサーヴァントが2騎というのが良い。これは従来の聖杯戦争は結果的にビッグネーム重視か、ワンチャン狙い(本当のトップ鯖にはワンチャンできない)が主流になりやすい傾向だけど、この2騎ということで役割分担ができる余裕がある
2騎の相性とかシナジーとか、火力と索敵とか、作戦次第な感じがする(ワールドトリガー脳)
現に優勝経験者の鯖がハサンとキャスターっぽいし
指揮舞台(HQステージ)
個人的にけっこう好きなルール
マスターの戦闘参加はサーヴァント2騎の時点で余計だと思うというのもあるが、それよりマスター全員がオペラハウスに集まるので、駆け引きのポイントが大きい(人狼じゃないけど同盟とか色々できるんじゃないかな)
支援型じゃないと魔術は死に特技になっちゃうが、これは対魔力もあるので元から
戦場舞台(バトルステージ)
昼間・インターバル・夜間で進む、いわゆる探索と戦闘パート
ルールXという従来の遭遇戦ではない形式を持って来たり(あれ地味に会敵するの誘導しないと普通無理じゃない?)、防衛戦に使用する地形の把握に昼間使ったりとか色々やることもあるのが良い
観客(〇〇卿)
TVshow~!!!!
ロード・エルメロイ二世の「娯楽化した聖杯戦争」を公式で見られるとは…!
スパチャによる利益を参戦理由にしているマスターもいるのだろうか>>558
あ、いや船で得られる素材?神秘の遺物のランクがC以上は無いよ、ということならマニはCですね独り言だけど、私は混乱を避ける為にランクとかは敢えてつけないぜ!
最近、魔術回路の質・量にもつけなくなりましたね。>>557
人前で歌うの嫌なんだよねとか言いつつ、歌い出すし合いの手もいれる輩。ちょろい…!記入し忘れたやつなんですが、バプロディカは上記の過去のせい結構後ろ向き寄りになっています。ババロンになろうとする際の理由も、少し変わります、
キアラ様が「最高の快楽を得る為には神になるしかない」というのに対し、バプロディカは「自分が人間かそれ以下なのか分からない。この不安を解消するには、人間以上になるしかない」というもの。可愛いですね。>>563
ん〜…今のところはない、ですかね…ナーガールジュンは一旦保留にしておこうそうしよう
>>554
『極光のアスラウグ』続き編
「世界樹を喰らう長虫(ニーズヘッグ)」…お前、長虫なのか。いや長虫がワームを意味するなら妥当?
「森林トロール」、9世紀でほぼ最後の世代、幻想種として自己を維持することができなくなった巨人種が、実態を失いつつある小規模な自然霊と習合・一体化したもの、太陽光に弱い …GoAだと巨人種は裏側へ行くことができなかったらしいので、幻想種はそうなるのか?でも、人狼は銀、幻獣ぐらいはまだいるらしいし、ケイネスの即席工房には魔獣いたのに…
「北欧の冥界船」此岸と彼岸を行き来する、次元潜航には頻度が多いからテクスチャ潜航 …違いが分からないけれど虚数経由ではなくメディアさんよろしく世界経由ってことかな?冥界は次元ではなくテクスチャ系列?
最近のfateは冥界の話多くて、うちのヘルとディオニューソスが助かるですねこれが
というかヘルちゃんの船がテクスチャ潜航になるのではこれ幻想種が西暦以降にも存在を維持できる条件とか理由が、わかっているようでわかってないのが正直なところです。
バロール「草」
ところでもしかしたらかの大神が姿現したかもしれないと聞いてロカセナが苛立ちそうですね……
こそこそ話
現在進行中の虚構妖精編は強さ指標をすると大体こんな感じ
時計塔側
アイン>頑張ったら越えられそうだけどやっぱり越えられない壁>フローレンス>>ユリア>越えられない壁>カナリア
聖堂教会側
マリナ>頑張ったら越えられそうだけどやっぱり越えられない壁>アルバーン>>アスモ>越えられない壁>リム
リーダー二人はまあ色々と。虚構妖精編も出たら勝ちみたいなとこあるけど立場があるから出られないよね
だから部下たちとルナちゃん&獅音くんに頼らざるを得ない
>>583
「自分たちが滅びること」「これから先に広がる世界で生きていけないこと」はわかってたからね、仕方ないね
本人的には泣く泣く流すしかなかったバカ孫の生きた姿を(槍とはいえ)最期にひと目見れて満足死です>>586
主からの信頼度も上、強さも上、それ以外の能力も上、だからカナリアはユリアに殺してやりたいほど憎んでるんですね
ユリアはそんなカナリアを見て「人生つまんなそー。恋人でも作ったら?」って思ってるしアインはそんなカナリアを見て「こうやって焚き付ければたくさん働いてくれる可愛い従者だなぁ」って思ってます
逆に聖堂教会、もとい秘匿聖歌隊側はみんな仲良しです
リムはアスモが淫魔の性質に苦しんでるのを見て「性欲をお酒かタバコで発散しましょう」って見当違いではあるけど労りを見せるし、アスモも「まだ未成年でこんなに可愛い女の子なのにそんなにパカパカお酒とタバコに溺れちゃダメ!」って労ってお説教する
それをマリナは「仲良いなぁ」って眺めてるシャントリエリからのコメント書きました 問題あれば訂正します
アルシオネシア…「同じようなのたくさんいる。おかしな気分。でも匂い違いある。トレノ、潮風と焦げたタイヤ。シオネ、油と屋根裏部屋と甲虫」
一条海月…「恩人。たまに食料わけてくれる。メロはすこしの親近感。なに?コスプレ? 知ってる。先生の持ってきた服着るとツナ缶(ボーナス)もらえるから良いこと」
ジャスミン・アドレーヌ…「恩人兼先生の同業者? ああ、オモムキ違う。それはわかる。先生はもっとショウジョシュミ?とかいうやつだってお嬢様言ってた。ん?仮に戦るなら? さいあく近い。ウチ、人形の良い悪い理解(はか)れないし」
ペルカ…「よく跳ぶウサギ。シャントリエリは学習した。つぎ遅れ取ら、コタツ!!!(猫が吸い込まれる音) ……うん、やっぱりふしぎなヒト。生きているって細胞単位で変わっていくことなのに、こわいなんて」
ポチ先生…「ばう、きゅうわんわん。…なんだ、コーギー語はおよびじゃない。ふうん、シバイヌ。初めて見た、すこしヒトぽいのねシバイヌって」
マレオ…「この船のカミサマなんだってトレノ力説してた。この間もらったスパム袋、良いものだった。今度ウミネコ語教えてくれるらしい」>>589
シャントリエリ
https://fatetv1830.wiki.fc2.com/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%83%AA
閑話:アルシオネシアの休日、あるいはネコをつかむような話
https://fatetv1830.wiki.fc2.com/wiki/%E9%96%91%E8%A9%B1%EF%BC%9A%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%B7%E3%82%AA%E3%83%8D%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%81%AE%E4%BC%91%E6%97%A5%E3%80%81%E3%81%82%E3%82%8B%E3%81%84%E3%81%AF%E3%83%8D%E3%82%B3%E3%82%92%E3%81%A4%E3%81%8B%E3%82%80%E3%82%88%E3%81%86%E3%81%AA%E8%A9%B1
wikiにも掲載しました吸死2期を見てアイアンメイデンに監禁されながら執筆したいと思ったりした(ドMではないです)
>>575
正直二連聖杯戦争楽しそうですよね…
このスレの鯖でやっても色々な面白い組み合わせ見れそうですしね
>>584
推定次のボスの二人めっちゃ強いじゃないですかヤダー…今後の敵もかなりヤバい奴ら多そうでワクワクしますね
そしてカナリアさんが一番下なのビビりましたけど違うなコレ、他がバケモンすぎるだけですねコレ
>>588
うーんこの時計塔側の恐怖感よ
そして聖歌隊が結構和気藹々としてて良いなーって…
>>589
海月「シャリーちゃんもコスプレとかするんだ。どんな感じの?…ふんふん、先生の持ってきた服を着るとツナ缶…ふーん…ん?(それ服の種類によっては事案なんじゃ…?)」
>>592
順当にオタカルチャーに毒されてきてるな凌牙君…いいぞもっと染まれ>>594
ビオランテ「次に訪問する時、友達の分のコスも用意した方がいい?」>>597
切れた
アインは二人を可愛い部下として可愛がってるしカナリアにも定期的に飴はあげるので実は割と行動や騎士団の関係性に支障は生まれなかったり>>599
おぅこれはかわいい
かわいい子にはこたつを与えよ蜀だけ抜けてるから整わないからと劉備を作ってたら業の者すぎてそりゃ曹操が天下取ったのが残当になってきた……。
スレが週末で伸びていらっしゃる…お久しぶりな方もいるからかしら…?
>>567
テクスチャの潜航…案外事代主神がやった青柴垣もその一例だったりするんでしょうかね。彼は冥界には行っていないだろうけど
でもそれじゃあ元から日本神話のテクスチャが別にあったってことになる…?
>>603
スィレン→されたことは多いだろうけどしたことは絶対ない
ヨモ→したことありそう。日本で子供の頃初恋、でもゴタゴタがあって結局思い出の山に埋もれていった的な…名前も思い出せない近所に住む彼的な
二十彼→実はありそう。それで色々考えた末に誰も気づかないところで「止しておこう」ってなった。今はそれで良かったと思ってる。虚しいだけだからね>>602
実際、カナリアの伸び代自体はありますしなんなら今のカナリアもかなり強い部類ではあるんですね
ただ壁がデカすぎるだけで>>609
おそらく二年ほど前に生まれた概念で聖杯戦争に巻き込まれた理仁を導いていったルピアが最後に仲良くなった後に理仁の前からお別れしようとしたことで生まれる「お前を殺して俺も死ぬ」なメンヘラ理仁くんのルートなのです
詳しくはこれを
https://fatetv1830.wiki.fc2.com/wiki/愛と厭、逢い問夜【自マスター恋愛事情】
萌音:面がいいのでモテるはモテる。が、性格があんなんなので長続きはしない
律:付き合った経験は無し。恋することこそあるもののその恋心自体はあまり長続きしない。性経験はある(バゼットと同じで必要に駆られたタイプ)
クウネル:昔の彼女を引きずっている()>>624
ちょっと()様子がおかしくなってしまった子だから……>>635
詰み………>>624
性格とか出自とかもろもろ考えたらおかしくないかなって…
あとバゼットのその辺のエピソードが好きなので…恋愛といいますか……「メレクの両親が勝手に決めた許嫁候補を紹介してくる」というネタをこっそり温めていたりいなかったり
>>641
うち、候補になりそうなのいないなぁ。(聖杯惑星で『特異体質』目当てにメレクが誘拐婚やろうと狙ってるのはいますが)
時計塔関係ないけど、自鱒の恋愛事情はこんな感じ。
グリフィン:眼前のいじめっ子抹殺と、オモチャに囲まれた生活優先でそんな気無し。
エイベル:桃夢一筋。
桃夢:中々出会いがない(ぐだがアメリカ異聞帯に行く世界線では人理焼却前にエイベルと交際を始めてる)。
ビオランテ:アニメの人気キャラである初恋の人に今も夢中&男運が酷いのでリアル恋愛とは縁遠い。
リディア:狙ってる男は数知れずだが、好きな子をいじめてしまうタイプが殴りたくなるほど嫌い+凶暴性からみんな及び腰。>>646
・同い年
・天才
・嫁ぎたくない、当主争いに勝ち抜いて当主になりたい
という点でリディア・メルトがですね……>>646
ポルカさんのバッグボーンというか、なんで人喰いビッチになったかの経緯に関して今迄放置気味だったんですが、許嫁概念が出来た事によってクッチー*ポルカの許嫁コンビの可能性が浮上してクッチーが壊れたからポルカさんにも悪影響になってあんな感じに、という流れが思いつきましてね……。ちょっとガチって書いてみて良いですか、許嫁のリディア
ssできました……貼ってみても?
>>656
どうぞ~!「えぇ、アルマソフィアの一族のため、わたしは貴方に愛を捧げましょう」
ひと目見て思ったのは、ああ、彼女も対してこの婚姻に展望を抱いていないのだな、ということ。この先の、この嫁いだ未来に希望を持っていない、むしろ馬鹿なことだと切り捨てているということ。
「あら、笑ってください。わたしは貴方が悲しいと悲しいですよ」
次に思ったのは、自分の未来を諦めていないのだな、ということ。その瞳は見覚えがある。自分だ、自分と似た眼だ。自分の目的のためならば、世界に連なる他の全てを切り捨てて然るべきという決意。
踏み躙り、蹴り飛ばし、手に入れたいものを手に入れるという強い意志。盲の両親は気づいていないようだったが、自分ならば感じ取れる。
─────つまるところ、同類だ。「あなたは蛇のようだ」
「鬼の妻には蛇がお似合い、という言葉が日本にはあるそうですね」
「おや、それは僕たちには当てはまりませんね」
「そうでしょうか?わたしはあなたを愛していますよ?」
「未来の旦那として?」
「さて。まだ13歳ですもの」
人間観察は大事だ。その人の弱みを知ること、その人の強みを知ること。それらは総じて、その人を支配したり、排除したり、そういうことに対して非常に有用な駒になる。だから、今回も変わらない。許嫁として呼びつけられたリディア・メルトを観察する。そして、その中核を射抜く。「深淵を除いている時……というのは有名な言葉ですね。わたし、あの言葉は嫌いです。自分のことって、相手に見透かされたくないでしょう?」
「親しい人に秘密を預ける、というのは良いものでは?」
「本当に思ってます?それ」
「愛は大事です。そうでしょう?」
自分は相手の深淵を覗きたいが、相手には自分の深淵を覗かれたくはない。いやはや、なんともだ。まさかそういうところまで一緒だとは思わなかった。きっと、相手もそう思っているのだろう。
そう、互いに互いを見る眼だけではない。取る行動が、吐く言葉が、あまりにも似通っている。あまりにも魔術師らしく、魔道に親しみ、政治闘争に親しみ、魔術師としての性に溺れている。
ここまで来ると警戒心よりもまず笑いが出てくる。あちらは僕をあんなにも支配したがって、僕はあちらをこんなにも支配したがっているのだ。
それは愛情ではない。恋愛感情でもないし、友情でもないし、愛玩しようという支配者の愛情でもない。これはただの警戒心。あちらが支配したら自分はどう扱われるのかということを危惧した末に生まれた支配欲。
まあ、なんだろうか。有体に言えば、“殺られる前に殺る”というものだ。なんて単純明快なんだろう。別に殺.す、というわけではないし、支配したのであれば適当に使えるところを使うだけだと思っているのだけど。「あなたの魔術を教えていただけますか?」
「ご存知なはずでは?宝石魔術ですよ」
「そうですね。でも、そうじゃない。魔術はその人の人間性が現れると言います。わたしは、あなたの魔術が知りたい」
「秘匿を重んじる魔術師とは思えませんね。あまり直情的すぎて僕はあなたのそれは好かないです」
「ふふっ、そうですね。出過ぎた真似でした。……でも、わたしはあなたに嫁いで魔術師ではなくなるのだから。些細な問題では?」
「………では、そうですね。恥ずかしくて教えられません。まだ触れ合って日も浅いでしょう」
「そうでした。わたしったら、はしたない」
なんとも実の入っていない会話だ。互いが互いにのらりくらり。当たらず障らずが過ぎている。普通の許嫁であってもこのようなあやふやさはない。お見合い、婚姻に乗り気でないならそれ相応の嫌悪感や拒否感を示すものだから。
けれど、メレクとリディアの間にそれもない。拒否感はない、嫌悪感はない。ただそこにあるのは、如何にして相手の扱う魔術や他の能力を探るか、という点のみ。隠された真意の応酬のみ。
しかし、なんとも浅い、とも二人は二人とも自嘲する。己自身もわかっているのだ、確かに幼い頃から策略謀略には浸ってきたが……やはり歴戦の猛者たちに対抗するには、あまりにも経験値が足りないと。実際に、今この場で実践していてそれは酷く思っている。
相手からのアプローチの避け方が拙いと思う反面、相手のアプローチのかけ方も雑だと思っている。そう思いながら今度はこちらがアプローチをかけてみると、相手の避け方は拙いと思うし、後で振り返ると自分のやり方も雑なものだと反省を……そんな風に、そんな風に、ひとつずつ。「あら、可愛らしいんですのね」
「そちらの使い魔も可愛いですよ。……僕の使い魔は宝石で形作られているのです。どれもこれも、例外なく」
「わたしの使い魔も霊体ですよ。やはり降霊術者ですもの。自らの魔術に誇りを持たなくてわね?……まあ、維持費は馬鹿にならなかったりするのですけれど。エネルギーの人の想念を集めるためにやることが沢山で」
「奇遇ですね。僕も宝石を使うのです」
必然、会話は上達していく。互いに「どのラインまでなら情報を与える代わりに、どのラインまでの情報を奪い取れるか」を覚えていく。
スポーツにしても、学業にしても、競い合える存在が居ればその実力は伸びていく、というのはよく聞く話だ。どうやら話術にもそれは当てはまるらしい。
同じぐらいのそれだったから、会話を重ね、行動に変化を加え、試行錯誤していくうちに、洗練されていく。ひとつひとつの行動が、鮮やかに相手を絡めとる罠のように変じていく。柄ではないが、これは楽しい。自分が日々上達していくことを感じられるから。
「僕は、あなたと話していて楽しいですよ」
「わたしもです。メレク様と語り合えること、とても嬉しゅうございます」
だって、それはいつか、あなたの心臓に届くから。あなたを刺し貫いて、支配して、己の所有物にすることができるから。真面目な話自分がキャラ作る中で性別の偏りが激しい(女性が極端に少ない)のは女性を偶像化、理想化しすぎなせいな気がするんですよ。
自分基本キャラ作る時設定や性能を最初に考えるんですがその時よほどドンピシャでない限りオート男性にいくというか…女性キャラ作成への門戸が狭すぎて…
コレはぶっちゃけポーのせいでもあると思います。ポーがあんな、まるで蝋で出来た天使像のような人を殺めず傷つけずただ無力に病に侵され死.んでいき時々蘇る穢れなき美そのもののような女性を描くから…(責任転嫁)
でもポーが悪女を書かないのは事実です。ポーは女性という美を崇拝している
>>654
魔術ネタが現在在庫切れ中なもので…
作るとしたらメレクさんに可愛い服着せて「かわいー!」ってキャッキャする女子かな…身長175とかのイケ女ンで自分が着れない服をメレクさんに押し付ける…()
>>655
こうなると初恋くん、夏休みに田舎のばあちゃん家(ヨモの家の近く)に帰省して田舎生活の中でヨモと出会ったとかでも良いかもしれない…毎年夏に一緒に遊んだりしてたのがある年行くと家ごとなくなってたんだ…今でも夏が来るたびに「あの子は夢だったのかな…」とかなるみたいな…
案外いいぞ…?
>>664
ガラシャさんだ、細川家だ!
はともかくとして、深謀遠慮はできてもお互いの気持ちは読み取れない、若年がゆえの未熟さを感じさせる二人ですね…これから気づけるのか。
そして山星さん筆が早くて中納言はびっくりしました。20分程度…?うそ…>>666
ホッホッホッ、やはりまだまだ未熟じゃのうメレク……>>667
ワイ、ペルソナろくに触れたことがない民。pixivでの説明を見た感じ常識人で頭がいいというほどではないけど鋭さがあって善性を持つ子と認識…ホームズでいうワトソンとか相棒でいう亀山みたいな相棒キャラ?
>>670
不思議ですよねえ、確かに女性キャラも好きなはずなのに、作ろうとすると男性が多くなる…
>>671
さて魔術をどうしようと考えてるとふっと「カワイイ真拳」なるものが浮かんだのでこれで時計塔の所属となると多分おそらく絶対創造科だろうなとなりました、中納言です
変化術で一時的に152cmとかになってその度に鏡見て「やっぱカワイイ!」ってなるけどすぐ「でもこれ私じゃないし…」ってスン…ってなるような…可愛い写真ポーズとか見ていいなー!ってなるけど脳裏には常に「私がやるとただの威嚇だけどな」ってツッコミが入るような…
>>672
どちらからでもいいから一歩を踏み出してほしい…
ばっちゃさまがすごくすごい人だ…そう鉄は熱いうちに打て…言うは易く行うは難し、実際に出来るのは本当にすごいと思います>>677
なるほどなるほど、それでしたら書けそうです、ありがとうございます!
>>679
お、どうもどうも。
…一応の確認なのですが、リンネさんが二人に凸るのはオフの時にですよね?いや時計塔で出会したりはしないかなっていうだけですが
ローザさんは自分から未来をガンガン開拓していくし、シャフリヤーナさんもなんだかんだ自分の身体のこと割り切れてる人だし…開拓もできず割り切れもしないリンネさんは…アイドルとしてみんなに夢をお届けって響きだけなら二人と遜色ないくらい輝いてて素敵なのになぁ…
それで救われている人(ヨモ)もいるよと言いたいところですが、彼の場合自分のファンであればあるほど救えないだろうし
>>680
フリー設定の渦ってことは魔術とか組織とかってことですかね?一応自分はありますが整理できるものだとRequiemさんのとこではガレアさんと若干被ってしまうような…
>>681
美々々「うんうん、そうだね。君たちもとっっっっってもカワイイ。もうカワイイの権化、縮尺の違うアリス的な、なんかもうそのものって感じ。でもね、私が言いたいのは“高身長だからカワイくない”じゃなくて“私が私だからカワイくない”なんだ。努力、鍛錬、それらの継続…勿論それは自分を変えるために大切で、何かを志し求めるにあたっては当然のことだと思う。でも、でも、ね?人間はメタモンじゃない。進化論によって定められた、いや魔術的にもここは壮大だけど起源って言っちゃおう。起源的に、人は自身の領分と限界を決められている。そこから出ようというのは不可能なことで、こそっとズルするくらいがせいぜい。君たちはカワイイも領分にあった、大いに結構、むしろ最高。あっ話は変わるけど良ければこういう服着る気はない?絶対似合うよだってカワイイだもんカワイイとカワイイのコラボは融合は融資でも核融合級なんだよそう太陽レベルのエネルギー、見る人全てに平等に恒久的な光エネルギー、せっかくだしカワイイエネルギーって言っちゃおうか、カワイイエネルギーを供給させるんだ、良いよね?ね?なにも私だけってわけじゃないから、私が第一に見たいっていうのはあるけど独り占めはしないから、ね?」
一晩で思った以上に高火力な娘が出来そうだぞぅ…>>682
ヨモはビジュからしてそういう「夏の少女」適性があると自分も睨んでいましたが、まさかこれほどとは…魔術絡みっていうのも伝奇モノっぽいし、これ案外聖杯戦争とかでのとっかかりに出来る…?むしろホテルに今から無理矢理組み込むか…?(オリチャー)
>>683
本人の主張では「男性にも女性的な側面はある、女性の場合もまた然り。なら私がどっちも使ったって良いでしょう」。それなりに頑張ってるんだけどそれでもやはりカッコイイ真拳の方が強い
ビジュはチリちゃん的な本当にカッコイイ女性で、態度は案外気さくだしカワイイを躊躇なく言ってくるから惚れられやすい。あとこういうのによくある甘党系ではないがカワイイスイーツは押し並べて甘々なのでカワイイ接種として普通に食べます
イケそうでは?>>685
時計塔には部外者だから(当主レースに転げ落ちて部外者になってしまって)入れないですからね
ローザからは「アンタの力が足りなかった、アンタが幸せを保つ努力を怠ったのをアタシのせいにしてるだけ。そんな奴が幸せになれるわけないでしょ」ってバッサリ切り捨てられるし
シャフリヤーナからは「人生ってのは不公平だよなぁ!ま、起きたことは仕方ねぇ。もっと自分を見てやって幸せになろうと頑張ってな?」と遠回しにやっぱりお前が実力不足だったのが悪いぞ、と切り捨てられる
二人とも自分のために真摯でなおかつ本当に我が身一つで戦い抜いたのでリンネもそれに言い返せない、けど本来なら両家の完璧な存在として愛されるはずだったその座がなくなってるのはどうしようもなく悔しい、そんな感じ
ヨモちゃんがしっかりそれを伝えられれば良いんですけどねぇ……生きてるだけで偉い、無理をしないリンネが好きって……リンネの本音を見てもそれが言えたらほんの少し変わるかもしれないけど
あとリンネに「ありのままの君が好き」は地雷ではある>>687
シャルルの掘り下げもした方がいいのかな、と思いつつ、でもあいつはアルテミシアとか博物館とのわちゃわちゃしかねぇなと思いつつ>>691
了解しました。そういやゲルトさんに質問あるんですけど、今って「失楽の檻(ロストプリズン)」の設定ってどれぐらい生きてるんですか?
>>698
なりゅほど、了解しました~>>698
てっきり貸し出しかと勘違いしてました。
名乗りをあげたのも何かの切欠。
参加させていただきます。弓兵(アーチャー)の花形とは何か。
それはやはり、遠距離からの射撃にこそあるだろう。
英霊などと呼ばれるような者の中には、砲撃や爆撃に等しい規模の攻撃手段を持つような輩もいるが、それでも“中てる”という行為に限ってはアーチャーに勝る者はない、と言い切れるだろう。
針の穴に通すが如き、精密性。
豪雨と見間違うかの、連射性。
そして神々に抵抗するための、神々の武器(アストラ)。
これが揃ってこそ一流の弓取りであると彼は教わってきた。
雷霆神にして神々の王たるインドラから、地上の戦士を二十一度に渡って粛清した“斧の(パラシュ)”ラーマから。
そういう意味では彼、“恐るべき者(ビーシュマ)”という男は、正しく一流の戦士であった。
誰もビーシュマを倒せる者がいなかったので、不死身と呼ばれるようになってしまったぐらいには。
◇◇◇◇>>704
サバゲー、いわゆるサバイバルゲーム。
主にエアソフトガンとBB弾を使って行う、おおむね20世紀以降の銃器を用いた戦闘を模した遊戯、あるいは競技である。
こと屋内においては、弾避けとなる遮蔽物、建物の壁をペイントしたバリケードが設置されることが多い。このバリケードの後ろに隠れて相手の撃つ弾をやり過ごし、盾にして相手を撃つ、という形式もある。
少なくとも今回のゲームはそのような形式であった。
電動ガン・エアガンの射出速度は0.2gに対し90m/sの規定で、これはサーヴァントにとっては止まっているも同然なのだが、そこはキャスター陣が陣地作成の要領で、身体能力を人間霊レベルまでに低下させるという強引な手段を用いた。
故に、ここにカルデア老人会史上最大の仁義なき戦いが勃発したのである――!
『ビーシュマさん、BB弾が服だと衝撃を吸収して分からないかもしれませんけど、当たったら自分から、ヒット、と言ってリスポーン地点まで戻ってくださいね~』
「う~む、中った時には言っているつもりなのじゃが……」
「まあ、ご老体。遊戯だから厳密にある必要もないけれど、かといってルールが蔑ろになるとゲームが成り立たないっていうヤツさ。おっと、ヒットしちまったか」
「いよぉぉし、百発百中じゃァァ!」
「黄忠の爺サマはいつにも増して声がデカい! 全身に青痣ができたら、この別嬪様の体が台無しってもんだろうが」
青藤色を基調とした和服に身を包んだ女性、三遊亭圓朝を名乗るサーヴァントが手を挙げて弾避け用の遮蔽物に囲まれた自陣の奥、いわゆるリスポーン地点まで戻って行く。
彼女は極東の伝統を語り継ぐ、落語家なのだという。
西洋であれば吟遊詩人とも呼ばれたのだろうか。少なくとも、神代インドにおいては種姓(ヴァルナ)、カーストともされる、聖職者(バラモン)階級の職能のひとつだ。だが極東では、血縁や資本力といった生命としての制限はあれ、誰でも落語家という職に就くことができるらしい。
「ああ、昔はそりゃ、あったんだろうサ。士農工商っていうヤツも、四民平等っていうヤツもあった。神サマ相手じゃなくて、お偉いサマが勝手に決めたことだけどな!」
なるほど、と。理由を説明されれば、そういうものかとも納得する。>>705
「異能(スキル)には持たなくとも、弓兵(アーチャー)と呼ばれている我々は、皆一様に“眼”の良さを持つ者です。連射されているとはいえ、電動ガン・エアガンの弾道を見切るのはさして苦労もない。
ですが、ビーシュマ翁は避けるというアクション自体をしないですよね」
「それはな、后羿君。私の体質的にはダメージは無視するのが、一番効率が良かった。しかし、この“さばげえ”に限ってはそういう訳でも無いことを学んだよ」
「そうですね。体のどこにでも一発中られたら、一々リスポーン地点まで戻らなければならない。勝敗は戻った者の数で決まる。ゲームならではの条件です」
「かといって避けるのは性に合わないのが儂じゃ」
「……?」
ビーシュマは、かつて幼名であるデーヴァヴラタと呼ばれた頃の容姿で現界した、少年の貌を闘争心でもって、大いに歪ませて言った。
后羿は、大英雄アルジュナやビーマ、反英雄ドゥルヨーダナ(ドゥリーヨダナともされる)を生んだ名門クル族の最長老、“クルクラシュレーシュタ(クル族の最上者)”が無策でBB弾の弾幕に突っ込む訳ではないだろうと思い、合わせるために翡翠の弓懸を引き締めた。
(さて何が来る……)
「ブラフマーストラ!」
(! こ……こいつ!)
宝具使いやがった!
いや、魔術か?
しかし早撃ちや曲撃ちといった技術では不可能な必中の奥義、ブラフマー神の名を唱えることで敵を追尾して絶対に命中する、という事象はアドバンテージであろう。>>706
「おおう! この矢(※矢ではない)の軌道、ビーシュマ老か!」
「老人に老人と呼ばれてしまうのも世の末じゃな!?」
黄忠は、避けてもなお追尾するブラフマーストラを処理するため、神の真言(マントラ)に加持されたBB弾に、自分の放ったBB弾を中てて相殺した。
追尾による軌道で速度の減衰がない上に、BB弾の直径がミリ単位であること。そして電動ガンの機械的な射出速度を鑑みれば、それは人体が可能とする最高のパフォーマンスに他ならなかった。
「一発目は何とかなったがアレを乱射されると、電動ガン、エアガンでは限界が来てしまうわい。道真公は何か“手”はあるか!?」
「私も魔力放出を掛けたいのですが、そうするとBB弾の方が燃え尽きてしまうのです」
「うむ! 戦場における武具の重要性を分からせてくれる!」
あるのは根本から隔絶された、人と神魔の差。異なる原理、異なる物理法則。
かといって一方的に劣勢になるようであれば、英雄とは呼ばれない。
「……カウンターが一番迅そうですね」
◇◇◇◇>>710
クッチーの知り合いに霊媒手術が使える闇医者的なキャラがいるかなー、なんてのは考えてる。>>710
戦場を渡り歩いて色んな人を治しまくってる正義の味方志望の英雄なら
https://fatetv1830.wiki.fc2.com/wiki/雷%20紫音
>>708
老人会は草>>714
老人会は便宜的な名称なので、そこに拘りはないのですが
ブラフマーストラはルール内ですが、与一の宝具が遮蔽物を貫通してしまうので、作劇上…更新がない隙を狙って『カルデア老人会さばげぶっ!(後編)』投げます!
サーヴァントになってから、昔の事を思い出すのが多くなっていた。
特に、クル・クシェートラの戦場においてアルジュナと戦った時の事を。
炎神アグニの加護が宿ったガーンディーヴァ弓から放たれた矢が、ビーシュマの肉を裂き、骨を削いでいく。全身に焼け付くような痛みを覚えた時、傷ついた肺や食道から逆流してきた血を吐き出し、もう白くなったはずの口髭が赤く染め上がる。
だが、不快感はない。
この矢の射手はアルジュナだ。
幼子だった頃のアルジュナを抱きかかえたこともあった。
小さかったあの子が私を、“無敵の肉体(ゴウランガ)”を打ち倒すほどに成長したとなればクル王国の未来を託すこともできる。もう、老い耄れは不要の頃合いだろう。
「ビーシュマを守れ! 棕櫚の旗を掲げ、全カウラヴァ軍の守護であり鎧であるあの者を。神々が努力しても、偉大なビーシュマを滅ぼすことはできない。人間ならば尚の事である。パーンダヴァ軍は問題ではない、ただアルジュナを止めればいいだけだ!」
ドゥリーヨダナの声に続いて、カウラヴァ軍の鬨の声が聞こえる。
ドローナ、クリタヴァルマン、シンドゥの王ジャヤドラタ、ブーリシュラヴァス、シャラ、シャリヤ、バガダッタといった主要な戦士たちは猛り立ってアルジュナを攻撃する。
あの子も思えば、不憫な子だ。ユディシュティラに敵わなくても、能力的には大国の王足り得る戦士であるのにも関わらず、パーンダヴァの五王子という星の如き輝きから目を離すことが出来なくなってしまった。だから自ら、滅びの道を進んでいる。
カウラヴァの百王子が相続した象牙の都ハスティナープラと、パーンダヴァの五王子が開拓したインドラプラスタに分かれた時には、ようやく王統の確執は無くなるのだと胸を撫で下ろしたこともあったのだが。>>718
「シカンディンを先頭にして、ビーシュマを討て! アルジュナ、君はここで彼を食い止めろ。君以外の者はビーシュマの矢に耐えることはできないのだから」
パーンダヴァ軍の並々ならぬ強壮の戦士、サーティヤキ、チェーキターナ、ドリシタデュムナ、ヴィターラ、ドルパダ、ナクラとサハデーヴァ、アビマニュとドラウパディーの五人の息子。彼らがアルジュナの矢に守られてビーシュマに矢を放つ。
「は、は、は」
それを“父祖(ピターマハ)”はまるで意に介さないかの如く、四方から襲い掛かる矢の群れを自らの矢で打ち砕いて、遊び相手を探すかのようにパーンダヴァの軍勢に突入した。
ただ。シカンディンという戦士にだけは、矢を放つことはなかった。
パラシュラーマはかつてビーシュマに、敵軍を滅ぼす兵学を授けた。
ビーシュマはこの兵学を用いて、今日に至るまで毎日のように一万のパーンダヴァ軍をヤマ神の住処へと追いやった。十日目には一人でマツヤ軍とパーンチャーラの無数の象兵と騎兵を殺め、七人の勇士を斃した。今のこの激戦で五千の戦車兵と一万四千人の兵士を斃した。それから更に奮起して、一千の象兵と、一万の騎兵と、ヴィラータの弟シャターニーカといった一千人の王の死体を地上にばら撒いた。
そのビーシュマがアルジュナの矢を無防備に受けて、流血している。
誰もがこの偉大な戦士の死を覚悟した。>>719
「アルジュナ――!!」
全身を貫く炎神の弓箭をそのままにして、ビーシュマは戦車に搭載されている投槍をシカンディンの後ろに立つアルジュナに向けて、投擲する。
手持ちの弓弦を断ち切られた、文字通りの苦し紛れの一撃であることを向けられたアルジュナ自身が理解していたであろう。その投槍(シャクティ)は簡単にガーンディーヴァの一撃によって砕かれた。
どのような傷を負ったとしても、ビーシュマは死なない。
シカンディンを斃せば、十二分に勝機はあるというのに。
それでも。シカンディンという戦士にだけは、矢を放つことはなかった。
アルジュナの暗い眼の光が、シカンディンの背後からビーシュマを射抜く。
筋骨経、接合部、更には魔術回路まで。
ビーシュマという戦士は、あらゆる戦いの術を失い、大地に横たわった。
その日はちょうどクル・クシェートラの戦いが始まって十日目。
冬至(ウッタラヤナ)まで後58日といったところだった。
◇◇◇◇>>720
「魔力の流れに澱みがない。宝具か、それに類するものか」
「どうします、曲射で妨害してみますか」
「いや、儂はいい。それよりも圓朝君の介護をしてやってくれ」
「なるほど、それは道理です」
人類全体という分母で見れば、千里眼を持つ者は非常に珍しいと言えるのだが、弓兵(アーチャー)の中で英霊の座に至るような者であれば、そう希少なものではない。それもそのはずで、精密な狙撃を中てる逸話があるのならば千里眼の持ち主であることを疑ってみてもいいからだ。
ことビーシュマは千里眼に等しい叡智・技術でもって、それに並ぶ。
その評価ランクはB~A、つまりは遠視だけでなく透視や、短時間の未来視までも可能とする。
もっともそれは、ビーシュマだけのアドバンテージではない。彼が出来ることならば、それは相手も出来ることなのだ。
「どうする、中華の虎よ。どうする、極東の雷よ!」
「――このゲーム内に限って言えば、中てた後の数秒、リスポーン地点に戻りまた前線に出るまでの数秒を稼げるだけ稼いだ陣営が勝つ、という仕組みになりますね」
「つまりブラフマーストラの使用は阻止できないから、積極策に出るということか。しかし、それではビーシュマと対峙した者と交換比が同じ……メリットが無いのでは」
「その通りです。かといって無視することはできない。
どうです黄忠殿、ひとつ私が“観測手(スポッター)”をするので、言う通りにしてみませんか」
「ほう、道真公には何か策があると言うのだな!」>>721
相対する距離は数m。
徐々に魔力の高まりと、大気中に放電する電子の軌道が映る。
(……イオン化した大気、これは雷か? しかし、道真公の魔力放出ではBB弾の方が耐えられないだろう)
ビーシュマは勘違いに気付かない。
通常のサーヴァント戦を、サバイバルゲームの動きにコンバートしているからである。それも自身のブラフマーストラを使うまではよかったのだが、以降はサーヴァントとしての能力をどうサバイバルゲームで活用するか、の段階になってしまった。
菅原道真の持つスキル、魔力放出(雷)とは付与されることで雷速での行動が可能となる。カルデアと敵対した源頼光というバーサーカーが、雷速で猛威を振るったこともある。
サーヴァントとして戦うならば脅威ではあるが絶対的な差ではない。しかし、これはサバイバルゲーム。電動ガン・エアガンの速度で緊張感を生むため、参加者の身体能力は大幅に弱体化していた。
(ええ。BB弾は私の魔力放出に耐えられない。ですので、黄忠殿を加速させる――!)
「『「空矢必貫(これよりのがれるものはなし)』!」
「ブラフマーストラ!」
遮蔽物から互いに顔を覗かせ、撃つ。加速した分だけ黄忠の方が“迅い”。
両者のBB弾は互いに衝突し、粉砕されるのだが、“空気撃ち”は止まらない。>>722
(衝撃波――)
カルデア内ではスタン、麻痺という分類をされている状態異常。
それを意図的に引き起こすのが黄忠の『空矢必貫(これよりのがれるものはなし)』という宝具である。もちろん、サーヴァントを相手にしたとしても効力を発揮させるほどの衝撃波は、力を溜めなければならないのだが、それを雷速で身体機能を動かせることで可能としたのだった。
ビーシュマの肉体に傷はない。実戦では無意味な戦術
だが、動くことができない一瞬の隙が、サバイバルゲームにとっては致命傷になる。
「むう、ヒットじゃ…………!」
(儂は、インド神話の世界とはいえ、およそ地上の全てを知り尽くしたと思っていたが、そういう訳でも無いらしい)
ビーシュマは大笑しながら、リスポーン地点に置いてあるカウンターを一押しした。久しぶりに新しく鯖を投稿します。
【CLASS】ライダー
【真名】ヘンゲスト/Hengest
【性別】男性
【身長・体重】183cm・75kg
【属性】混沌・中庸
【ステータス】筋力B 耐久C 敏捷B+ 魔力B+ 幸運A 宝具A+
【保有スキル】
対魔力:B
魔術詠唱が三節以下のものを無効化する。大魔術、儀礼呪法等をもってしても傷つけるのは難しい。
騎乗:A
乗り物を乗りこなす能力。「乗り物」という概念に対して発揮されるスキルであるため、生物・非生物を問わない。Aランクで幻獣・神獣ランク以外を乗りこなす。
狂化:C−
本来はバーサーカーのクラス特性。理性と引き換えに驚異的な暴力を所持者に宿すスキル。ヘンゲストは一度でも運命を感じた相手に執心し、見つけ次第自身の手で殺さんと少し攻撃的になり、執拗に襲撃するようになる。>>729
【宝具】
軍喚ばふ魔炎(ヒルドレーオマ)
・ランク:A+
・種別:対軍宝具
・レンジ:1〜50
・最大捕捉:600人
北欧に伝わる魔剣で、竜種が如き火焔を放出する大量破壊兵器。
その性質は戦火そのものであり、絶えず魔力を生成し、蓄積していくので、この宝具単体でサーヴァントをほぼ独立状態にさせる魔力供給源としての運用が可能。
真名を開放する事によって、魔剣から蒼炎を解き放つ。その威容は、かつてブリテンを侵略せんとしたサク.ソンを象徴する竜のブレスのようであり、土地の魔力(マナ)を喰い破りながらあらゆる対象を灼き尽くす。両断型と薙ぎ払い型、どちらも対応しており、生前は雑兵相手に薙ぎ払いを多用していたが、アウレリウスとの一戦とサーヴァントになってからは両断型を多用している。
また、副次効果として有利な効果をもたらす「陣地」を炎と共に侵食し、破壊する事を可能にしている。>>730
双絶の片割れ(ホルサ)
・ランク:B
・種別:対軍宝具
・レンジ:1〜50
・最大捕捉:50人
ヘンゲストの実弟である英霊ホルサが宝具化し、神馬の姿をとったもの。彼等の太祖はオーディンだが、それ以前の源流、もっとも古き神性は馬の神とされている。
箆鹿の角、クワガタの大顎を連想させる双角を有しており、通常の馬より一回り大きく、空間跳躍を可能としている。
真名を開放する事により、魔力出力を増大させ、魔力によってコーティングされた双角を突き出して疾走する。
余談ではあるが、移動・戦闘の時以外は人間の姿をとっている。
掟破りの侵略者(ネメット・オイレ・サクサス)
・ランク:C
・種別:対契約宝具
・レンジ:-
・最大捕捉:1人
ヴォーティガーン率いるブリトン人を、偽りの講和会議にて虐殺した逸話が昇華された概念宝具。
契約に基づき、行動に制限をかけるような枷の一切を無効化する。これにより、令呪によって行動の制限を強制されようともヘンゲストに何ら影響を受けない。
ただし、影響がないのはあくまでギアス系統のものだけで、物理的な拘束や、空間固定による停止などは能力の範囲に入っていない。
宝具名の由来は「剣を取れ」nemet oure saxas>>731
【解説】
『アングロサク.ソン年代記』『ブリタニア列王史』『ブリトン人の歴史』等に登場する、アングル人、サク.ソン人、ジュート人を率いてブリテンに侵略した指導者。ケントの初代国王。
卑王ヴォーティガーンにより、ピクト人と戦う為に傭兵としてブリテンへと招かれ、幾度となく戦争し、これに勝利をおさめ続けた。期待以上の戦果をあげたヘンゲストは約束していた以上の報酬を受け取り、また広大な領地をも賜った。
ブリテン統一を目指していたヴォーティガーンは、ヘンゲストの助言を聞き入れ、更なるサク.ソン人の軍勢を招き入れた。この時、ヘンゲストの娘であるロウェナを見初め、結婚した。これにより事実上、ヘンゲストはヴォーティガーンの義父となったので、相談役・監督官の地位を己のものとした。
敵対勢力を撃破し続け、ウーサー王の王座の簒奪に成功し、ヴォーティガーンが王座に就く。ブリテンの暗黒時代の幕開けである。
入植し続けるサク.ソン人、混乱を招く異民族たる彼等を庇護するヴォーティガーンに、家臣たちは反旗を翻し、ヴォーティガーンの息子であるヴォーティマーを次代の王に祭り上げた。
四度の末のヴォーティマー率いるブリトン人と、サク.ソン人による戦争は、ブリテン側の勝利となり、ヘンゲスト率いるサク.ソン人は敗走を強いられる。しかし策略を以ってヴォーティマーを毒殺.し、再びヴォーティガーンを王位に復帰させた。
ヴォーティマーの死を確認し、軍勢を率いてブリテンの地に戻ったヘンゲストであったが、彼らを追い出した事への報復を恐れたヴォーティガーンの臨戦態勢を聞かされ、講和会議を開く為の使者を送る。
これは謀略であった。講和会議なぞは偽りの話であり、会談の際にサク.ソン人たちは服の中に隠し持っていたナイフでブリトン人に襲い掛かり、虐殺.した。唯一、ヴォーティガーンだけは捕虜とし、ブリテンの主要都市の支配権を渡さなければ殺.すという脅しをかけ、受容された後に解放した。>>732
この時、ヴォーティガーンはカンブリアに亡命し、そこでアウレリウス・アンブロシウス────アーサー王との激戦の一幕があったとされる。(Garden of Avalonを参照)
ヴォーティガーンの死を知らされたヘンゲストは、アウレリウスとの戦いに備え、防衛態勢を敷いた。しかし、これを予期していたアウレリウスは、偽の講和会議にて生き残っていたグロスター公のエルドルと協力し、これを突破してサク.ソン人たちを捕虜とした。(一万にも満たないブリトン人の軍勢に対して、サク.ソン人は20万人もの大軍であったのにも関わらず、敗北した。運命はブリトン人に味方したのだ)
そして、アウレリウスがヘンゲストに追いつき、両者の戦闘が勃発する。この戦いはもっとも凄まじく、苛烈であったとされ、多大なる犠牲を払いながらも後一歩でサク.ソン側が勝利を収めるところであったが、コーンウォール公のゴルロイス率いる増援が来た事により戦況が逆転し、ヘンゲストは敗北した。
後に、ヘンゲストの処遇をめぐる話し合いの結果、市外で斬首された。
そして、ヘンゲストの遺体はアウレリウスが埋葬し、異教の慣習に沿って墳丘墓を作ったとされる。
『ベオウルフ』のフィンの挿話にも名前が登場しており、一説によれば同一人物とされている。
────そして、ここに一つ記そう。
魔術師マーリンが予言した、白い竜とは一体誰を指したものであったか。
サク.ソン人を招き入れた白き竜の化身たるヴォーティガーンだったのか。
あるいは、異邦の地よりブリテンへと招かれた、サク.ソン人を統率する白き竜の象徴たるヘンゲストだったのか。>>733
【人物】
白い髪と肌を持ち、黒を基調とした青色の意匠が施されている鎧を身に纏う偉丈夫。
確実に老成しているにも関わらず、外見年齢が若いのは、常に魔力を生成し続ける魔剣の影響により、老化が遅れている為。
性格は大胆不敵にして冷静沈着。物事を見据えて常に行動し、必要とあれば頭を下げるし、戦況が悪ければ迷わず退却を選択する視野の広さを持つ。加えて、弁が立つので交渉が上手く、計算高いので謀略にも精通している。
聖杯に託す望みは「受肉」。新たな時代、進歩した文明、神代が終わった世の中を見て回りたいと考えている。興が乗れば、再び侵略者として返り咲くのもありかもしれない……などと内心思っていたり。
運命を感じる相手は直感で決まるらしく、運命と言えども異性関係方面ではなく、戦うが運命の事を指すらしい。第一の運命は曰く「アウレリウス(アーサー王)」。
マスターとの関係は、可もなく不可もなしのお手本的な主従関係になる。しかし、いざという時に令呪を使用しても行動を制限できないので注意されたし。
【能力】
魔剣によって生成される、贅沢なまでの魔力の奔流。広範囲に攻撃できる超アタッカー。また、魔剣から放たれる炎は魔力放出と然程変わらない。
仮に知名度補正があったなら、魔力がある限り無尽蔵に雑兵(サク.ソン人)を具現化する宝具と、雑兵を生贄にして自身のステータス、霊基規模を向上させる宝具が追加される。>>734
【関連人物】
アーサー王
運命の宿敵。アウレリウス・アンブロシウス。彼のコーンウォールの猪が赤い竜なのであれば、白い竜として何度でも相見えよう。
ヴォーティガーン
白き竜の化身。ブリテンの中で生じ、ブリテンを護らんとした者。衰退するブリテンを憂い、人の時代に渡るのであれば自らの手で地獄にせんとした暴君。
自身を含めたサク.ソン人を利用して、ブリテンを終わらせようとしたのは薄々分かっていたが、老耄の行く末を見届けようと敢えて身を任せた。
ヴォーティマー
ヴォーティガーンの息子。本気でブリテンを外からの脅威から護ろうとした騎士。最期はヘンゲストと通じていたロウェルによって毒殺された。
【セリフ】
「問う。お前がオレを招いたマスターか?」
「オレの名に馴染みがないようだな。ああ、分かっているとも。人々の知るアーサー王伝説……その物語にオレの名は語られていないんだろう? 精々、ヴォーティガーン公が招き入れたサク.ソン人その一、程度の扱いなのだろう」
「アンブロシウス……魔術師マーリン……とは、些か事情が異なるようだな。────お前の目には、あの花にはない人間性を感じるぞ」(アンブロシウス同行時)>>745
ヘンゲスト
「所感だが、聖杯の祝福を受けて生誕したお前は、完全な生命体として形を為す筈だったのだろう。筈だった……であるからして、何かしらの誤差(バグ)が生じたんだろうが、そこまではオレに分からん」あいも変わらず配色が重い
>>687
うーん遠慮会釈ない正論パンチ。二人とも出発点はお世辞にも上々といえない中でそれでも自己を張って藻がいて努めてきた人ですもんね、堂々と言えちゃいますよね…ローザさんたち、自分にまやかしや誤魔化しのある相手にほど特攻が乗るタイプだぁ…
努力もするけどし続けられない、胸を張って貫けるような自分がない、そんなヨモにとっては「リンネが好き」っていう感情は「ルナちゃんを応援したい」っていうような自分が自分である証拠たりうる感情なのでそんな感情を抱かせてくれたって時点でリンネさんには感謝しかないのですが…いかんせん両者はアイドルといちファンの関係…
ヨモが「わかる…」って顔してる(内容はだいぶ違うと思うけど)>「ありのままの君が好き」は地雷
>>688
あぁなるほど三題噺。わかりやすい。
ガレアさんと混ぜちゃって…大丈夫かしら?まぁでもそんな御大層な魔術じゃないし大丈夫か!ということでRequiemさんがよろしければやってみたいですー!
>>689
ちょっと需要ありそう…?
ホテルは触れるとしてもちょっとした心情描写内の回想になりそうなのでSSにしようと思いますー、もうすぐお彼岸だしね。お彼岸が無理だった場合お盆になりそうな気がしますが>>724
アーチャーというサバゲーにてアドバンテージを持つ鯖たちがそれぞれにお互いの能力をふんだんに使って行う知恵比べ、観戦するにも見応えがありそうな…
おっきーとかがムリムリ!む〜り〜!って隅の方でなってそう
>>736
ザ・ライダー!といった感じの宝具数と軍勢宝具。制圧戦も個人戦もこなせて威厳満点で、アーサー王やその関係者を主人公のサーヴァントに据えてのラスボス枠に相応しい人ですね
しかし狂化C-だったり令呪がいざという時効かなかったりで、当然といえば当然ですが一筋縄ではいかないようで…これもまた威厳、といったところか
>>757
丸十字の数からして3人、かつうち1人はきょぬーな少女の肩に乗れる程度のサイズ、そしてもう1人は巨体…導き出される答えはただ一つ!ラキスケアイルランド主従with不憫魔神柱!長らくほったらかしにしていた吸血鬼と亡霊 13と14と15をwiki登録しました
ついでに、というと変ですが続きとなる吸血鬼と亡霊 16と亡霊と吸血鬼 2もぺたり
https://fatetv1830.wiki.fc2.com/wiki/%E3%83%AB%E3%83%8A%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%A5%E3%83%AB%E3%81%AE%E5%86%92%E9%99%BA%E6%97%85%E8%A1%8C%E8%A8%98
>>756
じゃあ大丈夫そう…ですね
さすがにゴールイン狙えるほどのガチな子だとルナと一緒に動かすときにノイズになりそうだなーとは思ってたので
>>758
予想以上にヨモちゃんのルナを応援したい気持ちが強い…というか大事みたいでびっくりしてる私です
ヨモちゃんの「自分が自分である証拠たりうる」ってそれすごく…え? まじですか
>>760
もはや懐かしさすらある…現状の自キャラで一番人気なのって誰なんだろうとふと思った
よくてよとか反応の数から考えるに海月ちゃんが一番人気なんですかね?勿論オイラも大好きでゲス(唐突なチャー研)
>>736
これまた凄いカッコいい鯖…!!
超アタッカーって時点で好きですし戦う相手っていう運命を探してるのも好き…聖杯戦争系で強敵とかライバル的な感じで凄い良いムーブできそうですね
>>757
さては…プルロゼですね?
>>758
納言さんの配色センスがエグすぎて憧れてます…
めっちゃオサレな宝具使いそう(小並感)
>>763
海月ちゃんが撮ったコスプレ写真の6割に映り込んで心霊写真にしていく事に定評のあるM氏
>>765
最初は海月ちゃん水属性イメージだし台詞改変しようかなって思ったんですが敢えてそのままで行きましたー
マレオ乱入はもう描いてて安心感すら覚えますね…昔没ったDAISUKEのアレの落書き出てきたので供養します
お休みー
>>769
既に凄くて期待しかない…!!んー第二臨かなぁ
>>763
悪役らしい悪役イメージです。悪役は既にホレスとかジョンがいるけどコイツは知名度のある悪役
プルフラスくんのミニマムボディを私が見逃すとでも…?()
>>764
鵺ではないですね。鵺はもっとぬえ〜っとした感じ(ぬえ〜っとした感じとは)
2月初週は少し忙しいですがそれ以外なら自分は今のところいつでも大丈夫ですよ〜。Requiemさんのネタが揃った時にでもお声かけくだされば
>>766
配色は公式の道長さんと被らないように、でも紫冠に調和するようにってなりました。和風はある程度色が複数あっても問題ないからありがたい
宝具は現状一つですが、顔面宝具じゃない代わりに演出凝った感じだな〜と勝手に思っています>>760
>>761
黒ゴスロリを一式揃えるとは…キメキメのポーズといい、コスプレへの強い情熱を感じますね。
それは それと して
レリック「背景に紛れ込む暇があンならトレノの台車のオーパーツ外す手伝いでもしてろ」
>>765
ワァ…!(ストーリーラインの美しさに驚嘆)
個人的にこれまでの冒険譚で一番好きかもしれません死霊病棟編…伏線とか要素のチラ見せが素晴らしい…そうかぁだからセダムくん血色悪かったのか…
二人の出会いとかも書いてそこら辺補いたいですね、ヨモのルナちゃんに対する過程ありきのデカ重感情は
正直見えるもの聞こえるもの触れるもの匂うものいずれも現実か否かが判然としない毎日なヨモにとって「最悪虚構でもいい、現実だと信じて縋りたいもの」が幾つかあって、その中にルナちゃんへの憧れがあるんですよね。他にはリンネさんとか家族みんなで行った遊園地の記念写真とか
言うなれば自分へ自分に自身を持たせるための言い訳じみた証拠品です>>767
楽しんでもらえてよかった…
あ、あとネタバレ対策ではなくNGワード避けが面倒なのでwikiに貼っただけなので具体的なこと言ってもらっても大丈夫ですよー
>>768
ここでさらにクッチーに暴れられると収拾がつかなくなっちゃうのでこうなりました。こうするしかなかった…
マシュとゲーティアに似て…そうかな…そうかも…?
作ってた時はまったく意識してなかったんですが
>>769
ここの終わり方すごく悩んだのですがルナに任せるとなんかいい感じにしてくれたのでよかったです
私なにもしてない…
>>772
そう直球で褒められると照れと喜びがあがががが
わかってもらえるのも嬉しい…嬉しい…セダム絡みのあれこれはわかりにくくしてるだけじゃないか、わかってもらえないならただの自己満足じゃないかとずっと悩んでたので嬉しい…
2人の出会いはずっと書いてみたいと思ってたんですよね。ルナはシンプルに新しい子!どんな魔術使うんだろ!?で近づいていくんですがそれに対するヨモちゃんの内心が読みきれずに断念してて…中納言さんが書いてくれると言うなら楽しみに待ってます
つまり「ルナちゃんへの憧れがあるから自分は自分」と認識してるってことですか…? え、おっっっも………やばぁ…ポーとワットの絆礼装を投下してもよろしいでしょうか?
ふふふ……アイビスペイントに慣れてきたらまた絵や令呪のデザインリクエストとか受けたいですわ
行くのだ
『カルデア・ジャーナル』
エドガー・アラン・ポー(キャスター)装備時のみ、フィールドにいる間味方全体の弱体耐性をアップ(15%)&NP獲得量をアップ(15%)
イラスト:新聞のような構成の雑誌
ずっと夢だった。文筆によって食っていくこと、それと共に、自分の雑誌を持つこと。体力ではなく、知力をもって世に名を残し、人々に私の書く作品を読んでもらうこと。
それが、いかに難しいことであるか。妥協はしたくなかった。すべきではないと思った。私を支えてくれる人がいるのだから。夢に、理想に切実に、忠実にありたかった。
それが、いかに辛く苦しいことであるか。色々な人間と諍いを起こした。愛する者を、愛してくれる者を苛めた。それは私が生きていようが死んだ後だろうが関係なく、私という作家の名と共に。
けれども、sissy。愛しき優しい妹。天使によって羨まれ、凍えて死んだ乙女。君は私に、震える私の手を取って、小さく小さく囁いてくれた。
「私、あなたの天使になってあげるわ。悪いことをしそうになったら頭をお抱えになって。私が守ってあげるから」
彼女にそんなことを言わせた私のどんなにか愚かなことか。その言葉は、私にとって希望であり、最期に彼女が振り絞った愛であり、だからこそ、だからこそ、思い出すたびに苦しくなった。
病みたる人の死の、その一刹那の吐息の儚さよ。一瞬の肌の熱は死体のそれより一層冷たく、言葉を吐き終えた後の唇は棺の中のそれより一層暗い。それらの想起することの痛苦に私は始終囚われていた。>>778
だけれど、最近ようやくわかったんだ。夢は必ず叶うなんて言うとらしくないけれど、夢に忠実であれば何かの形で報いは必ずやって来る。君はそれを知っていた。私よりも多くを知り、多くを感じ、多くを愛した君の言葉はそれだけを物語っていた。
カルデアっていう、ちょっと奇妙なところで。サバフェスっていう、かなり変てこな催しで。私の夢は、ようやく、なんとか、それらしい形になったよ。
────エドガー・アラン・ポーには様々な顔がある。
一つには怪奇小説家の顔。一つには推理小説家の顔。一つには詩人の顔。一つには批評家の顔。
こういった多芸の裏には、いつも編集者(マガジニスト)としてのポーがいたと言う。そして、マガジニストのポーの生涯の夢こそが、自分の雑誌を世に出すこと。
サバフェスという公の場とは呼べないところではあるが、文芸総合雑誌『カルデア・ジャーナル』はその一度閉ざされた道への再帰の第一歩となるだろう。>>779
『やかんの神話』
ジェームズ・ワット(ライダー)装備時のみ、フィールドにいる間味方全体のArts性能をアップ(20%)&「機械」特攻状態を付与(15%)&「今を生きる人類」のArts性能をアップ(15%)
イラスト:机に向かうワットの影と湯気をあげるやかん
ジェームズ・ワットは幼少の砌沸騰し湯気によって蓋の持ち上がるやかんの様子を見て蒸気機関の着想を得た────そんな逸話が残っている。
これはニュートンがりんごの落下を見て万有引力に気づいたというものと同様の、謂わば天才の偉業への補足のようなもの。子供へ語る童話の一種。
また、アメリカの発明王の言葉にもこうある。「天才は99%の努力と1%のひらめきだ」。その1%のひらめきの説明と言えよう。
え?実際のところどうなのか、デースか?
まず第一に、ワタシは蒸気機関を発明したわけではなくニューコメン氏のものを改良したので、違うといえば違いマースね。
ただ…
ワットが例の逸話の中でやかんを見たというのは、ある話では母親のものであることになり、またある話では叔母のものであることになっている。きっと数ある内には妻であるマーガレットのものも含まれるだろう。
やかんをはじめとして、火を扱うというのはマッチもライターもない当時は非常な労働であった。火を起こすこと、その火を維持させることはかてて加えて重労働であった。
となれば、ワットが見ていたというのはやかんではなく、やかんのそばで火を見つめる母、或いは叔母、若しくはマーガレットであったかも知れない。>>780
余談だが、この逸話を広めたのはワットの息子のジェームズ・ワット・ジュニアであるという。父の死後、ジェームズ・ワットの功績を後世に伝えることに専念したとも。
それを話すと、彼は照れくさそうにはにかんでこう話す。
あぁ、ジェームズが…嬉しいような恥ずかしいような。
あいつも王立協会に選ばれて立派になったんだから、そんなこと後にしとけば良かったのに…
別に私はそんな瞬時にひらめけるような人間じゃないし、逸話が残るようなほどでもないですよ。皆さんのご助力があって頑張れたことです。
でも、そうですね。大仰な話になりますが、人類神話というのは、存外やかんのそばで、誰かの後ろ姿を見る内に、沸き上がるものなのかもしれませんね…なんて。余談ですがワットの絆礼装は割とすぐ題材が決まったんですがポーはネタが豊富すぎてどれにしようかとても悩みました。
ポー・トースターの薔薇とコニャックでも良いし、猫や鴉でもおかしくない。風景とかの時だってあるから、フォーダムのコテージ、モルグ街、アッシャー家もアリだし南極なんかも…と史実由来にしろ作品由来にしろどれも旨味があるので。
そんな中で大変参考になったのが去年3月に放送された100分de名著のポースペシャルと松岡正剛の千夜千冊というサイトでのポオ全集の紹介。前者ではポー研究の第一人者と呼んでも過言ではない巽孝之氏が登場なさっていたのですが、その中で話していたこととして
「ポーが複数のジャンルを混合させ、またかつ色々なジャンルを開拓していけたのは雑誌の編集者(マガジニスト)だから」というものがありました。
また後者のポオ全集の紹介において松岡正剛氏はポーを何人ものポーと表現しており、最後に「生涯にわたって好きな雑誌を出したいと希いつづけた編集屋ポオ」(原文ママ)の存在を綴っています。
ポーは実際自身の手がけた雑誌を作り出版することを願っていました。これは100分de名著で言われた「知能を生業とする主人公の登場を通じて文筆を生業としようとしたポーの生き様」にも繋がるところがあります。当時のアメリカは文芸誌の興隆期であり、彼はそれをもって苦難の道の先にある夢を目指したのではないかと。
『カルデア・ジャーナル』の元ネタは『ブロードウェイ・ジャーナル』でこれは今はもう廃版となった雑誌なのですが生前ポーは晩年にこの雑誌の経営権を任されたことがあります。しかしご存知当時のポーに雑誌を刊行できるような財力はなく、雑誌の出版はついぞ叶いませんでした。
今ほど文学の意義が重くなかった時代、著作権などの作家と作品を守る力はなく、名作を書いたとて海賊版がすぐに流通してしまう時代を生き失意の後に没したポーにとってコミケやサバフェスのある現代、締切を守れば製本してくれる(しかも早ければ割引がある)業者があるこの時代をなんだかんだでエンジョイしてくれるんじゃないかな、して欲しいなと思い絆礼装とした次第です、まる>>784
ちなみに面白いことにポーの生涯どころか死後に亘っての怨敵であるルーファス・グリズウォルド(編集者でポーの死後「ポーってアル中でヤク中でろくでもない男だったんだぜ」という悪評を流したり遺産を管理する立場であるのを良いことに遺作をおざなりにし『灯台』などの原稿を紛失させた)はこの著作権の実装に向けて努力し続けた人です。彼も色々難点こそあれやはり作家であったということですね。
なのでポーに彼について聞くとわかりやすく不機嫌な態度を取りますがこのことについてのみ「彼にも人間らしいところがあったわけですね」と認めます。それはそれとして許さんが
あと100分de名著のポースペシャルについては再放送は現在調べた限り予定はないので視聴はNHKオンデマンドになりますがAmazonなどでテキストが定価600円で販売しております。気になった方はぜひ。
以下のリンクは↑で引用させていただいた松岡正剛の千夜千冊のポオ全集のリンク。他にも小説以外にも評論や詩集、古典文学の紹介をされています。
https://1000ya.isis.ne.jp/0972.html>>786
是非是非~!>>788
ヘイ、時間過ぎたから投下だよ!
平穏の終わりは、時々歩くような速さで忍び寄ってくる
昼時。
シャドウ・ボーダー内の立香の部屋。
「……あ゛ー」
ベッドで寝たまま、立香はうめき声を上げていた。
今の今まで溜まっていた心労の酷さが伺える。
だが、それも無理はない。
異聞帯攻略という使命を背負わされ、その上空想樹を切除された異聞帯はそこにいる人達諸共消滅、という流れを何度も経験したのだ。
この世界は何の偶然か剪定される前に異聞帯となったため、剪定へと至る切っ掛けさえどうにかすれば空想樹を切除しても消滅の心配はなくなる。
この『救い』こそが、皮肉にも彼女が精神的に弱った原因であった。
安堵したことにより、張り詰めていた精神が解れ、どうにか抑え込んでいた心労が一気に雪崩れ込んだのである。
「お゛ごお゛お゛お゛……」>>790
幻想種か何かの唸り声みたいなうめき声からも、その心中は察せられるだろう。
マシュに頼まれて、木蘭と典韋とエウラリアがスリーマンセルで護衛を買って出たのだが、さすがに同情を禁じ得なかったのか困惑の表情で寝顔を見守るしかなかった。
彼女はカルデアのマスター筆頭であり、人理修復の旅路を駆け抜けた功労者だ。
そんな彼女でもこうなるということは、襲い掛かった心労の惨さを分かりやすく証明していた。
「今回、立香抜きでやった方がいいんじゃないかな? マジで」
割りと冗談抜きで呟いた典韋を、木蘭もエウラリアも全く咎めない。
無言の同意だった。
彼女達の視線の先には、うめき疲れて静かに眠っている立香の姿があった。
その目元にははっきりと涙が流れている。
きっと夢の中で泣いてしまったのだろうと、エウラリアは確信する。
そうでなければ、あんな風に泣き疲れた子供のように眠るはずがないからだ。
実際、彼女は今回の件で相当参っていたし、こうして眠りながら涙を流してしまう程追い詰められてしまっていた。
しかし、それを止める術などない。
下手に声をかければ起こしてしまう可能性もあるし、そもそも今ここで彼女に休んでもらうことが一番なのだから。
だからこそ、この部屋に侵入者を入れてなるものかと3人揃って気を引き締める。
特に木蘭の警戒具合は凄まじく、まるで戦場に立つ戦士のような雰囲気を醸し出していた。>>791
その様子は典韋にもエウラリアにも頼もしく思える。
「目下の課題は、清姫に静謐ちゃん、頼光さんを食い止めるの一点です」
「シグルドさんにノッブ、パラケルスス先生に応援で来てもらう?」
エウラリアの発言に木蘭が具体的な案を出す。
なお、立香が起きないよう、3人とも小声で話し合っている。
仮にも女性である立香(とマシュ)の部屋なので、彼女が下着姿という点もあり、信長はともかくシグルドとパラケルススまで入れていいものかという気持ちはあったりするが。
「その組み合わせがベスト、だよな? とてもじゃねーけど曹操様やイスカンダルも、なんてのはなしだぜ?」
「不吉だからその二人の名前出すのはダメ!」
「……ゴメン」
典韋からの疑問に対し、木蘭は不吉を理由に即行で咎める。
確かに、あの2人は隙あらば寝ている立香に手を出しても全然おかしくないと、典韋とエウラリアは納得してしまった(※3人とも曹操に対して何か誤解している可能性があります)。>>792
「核兵器廃絶法、か……。そんな法律があるとはな」
図書館では、ベリル達が引き続き蔵書や新聞でこの異聞帯の歴史と現状を調べていた。
デイビットが新刊『Nuclear Weapon Rhapsody』の終章、『Tomorrow of doomsday』に目を通し、感慨深げに呟く。
『80年代後半に、何者かがロス・アラモスの研究所に侵入して、核兵器開発のノウハウを盗んで世界各地に流出させ、地球の一部地域で核兵器開発ラッシュが勃発。結果、世界各地で併合自治領間の緊張が高まり、危うく世界終末時計が午前0時になる(=核戦争が勃発する)ところであった。この最中、最善の結果による解決を公約として掲げたロバート・オッペンハイマーが84歳という歴代最高齢で当選。公約を守って核兵器廃絶法を強引に施行し、時計塔とスクラディオ財団が共同で開発した核反応抑制術式を駆使して各地で製造された核兵器を無力化した上で回収。世界終末時計の針は23時間59分59秒前に戻された』と記載されている。
「いい事ばかりではないがな。核兵器廃絶法には明確な問題点もある」
「対象となる禁則事項に『宇宙開発全般』まで含まれているのは、いただけないな。NASAが猛反発しているし、気象衛星の更新に関して世界気象監視機関からの抗議も定期的に殺到しているぞ」
スブタイとムニエルが補足したように、核兵器廃絶法には『宇宙開発も禁止対象となっている』という明確な欠点が存在する。
将来的に起きるのが目に見えている、人口問題や資源問題改善のために宇宙開発に乗り出す動きは、世界各地でごく普通に起きていた。
しかし、これに関してオッペンハイマー大統領は強く反対しているのだ。
理由は単純明快。>>793
この異聞帯でも宇宙開発の発展そのものが、長らく核ミサイル開発のそれと同義だったからである。
アポロ計画の終了を以て宇宙開発は平和的なものへと路線変更できたが、核兵器開発ラッシュのせいで望まぬ原点回帰が起きかけた。
それがオッペンハイマー大統領にとっては何よりの問題だったのである。
ちなみに、NASAや世界気象監視機関を筆頭に宇宙開発禁止に対する反対の声は官民問わず世界各地で巻き起こっており、そのせいでNASAを始めとする各地の宇宙開発に関する組織の解体・再編は全く進んでいない。
むしろ、マスメディアが政府の正気を時折疑ってくる始末だ。
「NASAはともかく、世界気象監視機関はどうして宇宙開発禁止に反対なのかしら?」
「気象衛星、分かりやすく言えば気象観測用の人工衛星がある。気象観測ってのは天気予報に必要な作業だ。その手法は地上、海上、高層に衛星の四つ。衛星観測はタイフーンやハリケーンといった、天候系の自然災害がいつどこで発生して、どこに襲い掛かるかを早い段階で知るのに不可欠だ。宇宙開発の禁止は言うなれば気象衛星の新規打ち上げもダメってことになる。そうなったら今宇宙にいる気象衛星の寿命が尽きた時点で衛星観測が出来なくなっちまう」
オフェリアの疑問にベリルが詳細な説明込みで回答を出す。
人工衛星の打ち上げも禁則事項とされては、現在稼働中の人工衛星が順次寿命を迎える毎に衛星観測の範囲も狭まり、最終的にはそれ自体が不可能となってしまう。
そうなると、気象観測は全体的に大きく衰退せざるをえなくなる。
世界気象監視機関はそれを危惧しており、だからこその反対意見なのだ。
(何となくだが、剪定される手前な理由が分かってきたぞ……)>>794
ベリルの説明を聞いて、デイビットは朧気ながらこの世界の事情を理解しつつあった。
この異聞帯は、大統領が核兵器の排除を最優先した弊害で、宇宙開発の類も全て切り捨てられる運命にある。
それは可能性を閉ざすことだ。
デイビットはそこまで考えて、両腕を伸ばしながら気分転換のつもりで児童書のコーナーにでも行こうとしたら、調べもの中の学生と思しき少女の背後に男が気配を殺して立っているのを目にする。
そして懐から、サイレンサーを取り付けた拳銃を出そうとする様子も。
咄嵯に彼は行動を起こした。
瞬間的と言っていい速さで男に接近。
手首を掴み、握り潰すつもりで握力を込める。
男の口から悲鳴が上がり、懐に入ったままの拳銃を放す。
デイビットは構わず、そのまま引き摺り倒す形で床へ叩き付けた。
更に鳩尾へ膝蹴りを叩き込んで気絶させる。
男は意識を失ったまま、完全に沈黙した。
同時に、ベリル達も異変に気付き、こちらに駆け寄ってきた。
「どうした!?」
「……殺人未遂だ。すぐ横にいる少女を撃とうとしたから取り押さえたが……」>>795
「……っ! …………!」
デイビットがそう告げると同時に、彼の隣で少女が声にならない叫びを上げていた。
恐怖で身体中が震えている。
無理もない。
いきなり背後で銃を突きつけられて発砲されそうになったのだ。
オトレーレが肩に手を置きながら、背中をさすっている。
少女の叫び声を聞きつけて駆け付けた警備員に、ラクシュマナが状況を説明しながら警察を呼ぶよう頼んでいた。
その様子を数人の男たちが少し覗き見してから、すぐにその場を去って行く。
それから程なくして警察が駆け付け、デイビットが警官達に事情説明をしている傍らで残りの面々は調べものを続行。
数十分後に事情聴取が終わり、それを頃合いとしてベリル達もその日の調べ物を終えた。
「図書館にサイレンサー付きの拳銃を持ち込んでコッソリ射/殺/しようとか……」
「完全に暗殺だな。普通に乱射するだけなら、拳銃を複数用意するか小銃を持ち込めば済む話だ」
全員が屋外に出るなり、やはりデイビットが咄嗟に阻止した発砲の件が話題となる。>>796
全員が屋外に出るなり、やはりデイビットが咄嗟に阻止した発砲の件が話題となる。
とはいえ、ムニエルとスブタイは特に驚いた様子を見せない。
ムニエルはこの程度で驚かないくらいの修羅場を潜ってきて慣れているし、英霊であるスブタイは言わずもがな。
ただ、異常とは思っている。
これは残りの面々も同様だ。
そんな彼らを、先ほど様子見での祖いてしていた男達がお互いに顔を見合わせるや全員が拳銃を取り出し、一斉に構える。
ローエングリンが持ち前の強運で何気なく視線を移して気付き、瞬時に盾を出して大声を出す。
「散開してください!」
この言葉で一同は拳銃を構えた男達の存在に気付き散開。
一番槍とばかりにオトレーレが飛び蹴りで1人を倒し、慶次が槍で殴って2人目を戦闘不能にする。
「さっきの奴の仲間だろうが、随分と手荒いな!」
「ムニエルは下がっていて。事象・照準固定。私は貴方達が引き金を引く姿を見ない」>>797
ムニエルに下がるよう促しながら、オフェリアは眼帯を外して遅延の魔眼を発動。
男達の動きを『ピン留め』して発砲を遅らせ、半ば偶発的だが流れ弾被害自体を未然に防ぐ。
その隙にディートライプが剣の刀身で3人目の肩を殴打して、ローエングリンがシールドバッシュで弾き飛ばしてダウンさせた。
続いてスブタイが矢を放ち、それが脛に命中した4人目が拳銃を落として悶絶。
最後の1人が慌てて逃げ出すも、あっと言う間にラクシュマナが追いついてカラリパヤットの方式に基づく関節技で首を絞めて失神させる。
「意外だな。オトレーレだけじゃなくてお前さんも素手でやるとか」
「武器を使ったら爆死させる自信があったからな。この異聞帯じゃ気軽に敵を殺/すわけにいかんだろ」
「ごもっとも」
不思議がる慶次に、もっともな理由で答えるラクシュマナ。
野次馬が混乱している中、それを聞いて「言われてみればそうだよな」と納得しながらディートライプが相槌を打った。
その横で、オトレーレがカドックと念話で連絡を取っている>>798
≪そーなのよ! また警察への事情説明で足止めされそうだから、ビーチェスに戻れるのはまだ先ね≫
≪僕たちはやっとドリーンさんと合流できたから、救急車の搬送が必要な怪我人を全員見送ってから戻る。この異聞帯は火薬の消費量が凄まじいみたいだ。エコロジーに配慮した火薬でも普及しているのかな?≫
≪リサイクル品だけで製造しました、みたいな? どうやってそれで火薬を作れるのよー≫
≪そうだよなー≫
などと話している内に、パトカーのサイレン音が聞こえてきた。
図書館で短時間に発砲事件が2回も発生したという事で、応援の警官隊が到着したらしい。
そのまま現場検証が始まり、デイビット達は警官隊に状況の説明を行った。
以上、進行度2以降は明日以降に書き始める!(バカ)
そういえば、オフェリアの魔眼の有効射程と最大補足数はどれぐらいなんだろう?(書いててふと気になった)そっと投げるシャフリヤーナの過去編
ちなみに以前投稿したローザの過去編もwiki登録しました
https://fatetv1830.wiki.fc2.com/wiki/ただ、美しく────────物心ついたときから、俺の心臓には避けられようのない不幸が突き刺さっていた。
「お前は利口な××だな」
「あなたはとても優しいのね、○○」
ああ、そうだ。なんだったか。そうだった、そうだった。俺はどうやら優しかったらしい。なんでもとびっきりにチョロい奉仕体質だったんだと。笑えるだろ?俺が、この俺が、だぞ?
………いや、そうでもねぇか。俺、割と慈悲深い性格だしな。そうでもねぇとこんなに不幸に巻き込まれても健気に生きてなんざねぇからな。
俺に7つから前の記憶はない。俺が見た記憶は、美しい花々が満ちる、おおよそ人の世界とは思えないような異界の光景。そこに飛び交うのは人のような、そうでないような、生物とも言い難いような。そんな何かが俺にはわからない言葉でざわめく姿。
そのざわめきが段々と聞き取れるようになったのは、その世界を異常であると思わなくなった頃だった。「私たちの愛し子。出来ることならば永遠に留めておきたいけれど」
「引き戻しの秘術なんてことをされたら、どうしようもないね。仕方ないけど、戻すことにしよう」
「ああ、愛し子よ。君の体に印をつけよう。君の体に祝福をあげよう。その代わりに、君の記憶と性、そして名はもらっていくよ」
「またいつか。きっと迎えに行くわね」
「……!……!!無事か!?」
自分を見て涙を流しながら呼びかける老人。どこか見覚えがあると思ったが、名前は思い出せない。
「自分の名前を、言えるか」
「………名前、名前、は………」
覚えているはずなのに、口に出すことはできなかった。○月△日
花を吐いた。吐き気がすると思えば口から色とりどりの花が出てきた。喉を内側から撫であげられるような感覚が気持ち悪くて、口から出てくる花の蜜の味が気持ち悪くて、また吐いた。また、花が出てきた。吐きすぎて喉が痛いから咳き込んだ。また花が出てきた。勘弁してほしい。
☆月○日
流した涙が宝石になった。ルビー、サファイア、真珠に石榴石。人魚の流した涙は宝石になるというけれど、まさか自分がそんなことを体験するとは思わなかった。そういえば最近汗が出ない。水分が全部目に持っていかれてるように思えてしまう。体が人じゃなくなる。
□月♡日
自分の血を舐めた家族の傷が治った。それどころか何故か美味しかったと言われた。髪の毛も触れた感覚が普通の人の髪と違うし、段々と自分の体が人で無くなっていく感じがする。妖精に刻まれた茨の刻印が段々広がっている。
■■■■
感染した。自分に触れた時計塔の魔術師の手に刻印が刻まれて、その人は花吐きと宝石の涙が止まらなくて死んだ。その後は法政科とかいう奴らに連れて行かれている最中である。………何が祝福だ。呪いじゃないか。貴重なサンプルとして俺がホルマリン漬けにされることは、なかった。妖精がそれを許さないのだ。全くの笑い話だろう。ああ、だからといって俺の人生に平穏が戻ってきたわけじゃない。
そう取り留めのないことを思ったのは隣のやつが角砂糖のようにホロリと崩れたのを見た時だった。
ここは霊墓アルビオン。大した権力もない分家の魔術師達が使い潰され死にゆくもう一つの世界。家の身分も低く、持っているだけで不幸を呼び寄せる自分は都合の良い処理としてここを任されたのだろう。アスタムの魔術は生命の系統樹を辿るもの。既存の生命から外れた、異なるものへと変じてしまった、そんな俺が居る余地はない。俺は爪弾きにされたのだ。一族のコミュニティからも。
だから、ああ。そうだ。
「人生は、不公平だよな」暑苦しい。気持ち悪い。自分の身体が自分でないものに置き換わっていく感覚が辛い。わけがわからないぐらいに泣きたくなる。そんな風に思っていたけど、なんだか段々、それすらも馬鹿らしくなってきた。
「……確かに俺は不幸だが……その不幸に甘えてずるずるとこのまま落ちぶれていくのはなんか違ぇな。不幸に酔って、二度と幸せになれない未来を選ぶのは、なんかすげぇ馬鹿だろそれ」
俺の運命は変えられない。昔も、今も、これからも、多くの事象の渦中に巻き込まれることは避けられない。それを俺は本能で理解した。どうしようもないのだと。
だからといって、諦めて良い理由にはならない。やりたいことをやらずに燻っていて良い理由にはならない。自分の脚で立って、自分の腕で勝ち取りに行かなければ、それじゃあただの馬鹿だから。
「なら、仕方ねぇ。この運命に流されながらも俺が俺の生きたいように生きるなら、他の全部をぶっ潰さないとな。諦めるために諦めないなんておかしな話だが、ま、それも多分人生だろ」
そのためにまず必要なのは、己の身体に広がり続けるこの呪いへの対処だった。全身に広がる荊の刺青をどうにかする必要があった。だから、そうだ、俺はアイツに………
「おやおや。そう怖い顔をなさらないで。どうか私に、相談してください。きっと私はあなたの力になれるはずです。そうでしょう?」
「………胡散くせぇ」
「酷いですねぇ……ですが、ええ、よく言われます。そして、それでも私はあなたの力になりたい。落ち着いて話をしましょう。あなたもそれ以外の選択肢はないでしょう」
「………チッ」目の前の男はまるで人でないようだった。いや、人ではないのかもしれない。それほどまでに実態が掴めない。芯がわからない。お前はなんだ、何なのだ。きっと、そんな問いを投げかけても微笑まれるだけなのだろうが。
「あなたが望むのはその呪いの信仰を食い止めること……ではなく、その呪いを、祝福を、己の魔術に活用したい、でよろしかったですか?」
「ああ。出来るんだろ?」
「もちろん。あなたは今、技術が、知識が足りていない状態なのです。才能は十分、見事に咲き誇ることができる種。けれど、それを開花させるために必要な土と水がない。盤石な政治の土台も、魔術を研究するために必要な資金もアテもない。だから、私があなたに手を貸すのです」
「………何だそのヘッドフォン」
「直接さまざまなものを脳に刻み込む装置です。記憶、記録、知識、その他諸々。魔術師の教育ならばおかしくはないかと。無論、近道ですのでそれ相応の苦痛はありますが」
そうだろうな、と思った。要は脳の記憶野に無理やり焼き付けるのだから、苦痛はあって然るべきだろう。感情がどうとか、そういう話ではない。脳への負荷がかかるからだ。「で?俺はそれ使ったら死ぬのかよ」
「耐えきれなければ」
「じゃあ大丈夫だな。俺は耐え切れる人間だ。だって、俺は強ぇし天才だから」
「思っていたよりも剛毅な方だ。……それで?対価として、あなたは何を支払ってくれるのですか?」
「俺の身体から湧き出る魔術触媒と、俺の家の魔術理論の一部。どうせ俺には無用の長物だ。なんせ、俺は俺自身の魔道を拓いて勝ち進むんだからな?好きに使え、変なガキたちを集めるお前にも都合のいい魔術だろう、狸」
「………素晴らしい。いいでしょう、契約は成立です。どうか、どうか、あなたの未来に幸あらんことを」
幸あれ、とあの男は言った。……しかし、俺は考える。俺にとっての幸せは何か。それはきっと、何事も起きない平穏な日々だ。頭を悩ませない、苦しまない、何も面倒なことに巻き込まれない生活。当主になんてなる必要もない、ゆったり、ゆっくり、日々を過ごせれば良い、そう思った。
「なら、俺は幸せになれないことになるな。俺にそんな未来は訪れないんだから」俺にそんな未来は訪れない。生涯、一生、この呪いに苛まれることになるだろう。きっと、俺は、俺の心の底から求める幸せは手に入らない。それを手に入れた奴らを、横から眺め続けることになる。
「じゃあ仕方ねぇ。目指せる範囲の幸せを目指そうか。完全無欠の大団円は出来なくても、それなりのハッピーエンドなら掴めなくもないだろ」
丁度いい。俺は、芸術家になりたかったのだ。一回、自分の気の赴くままに創作してみたかった。自分の、オリジナルの、最高に悪趣味でカッコ悪いペットも作ってみたかった。アスタムの魔術に倣うなら絶対に完成することはなかったものを。
そのためにも、醜く足掻こう。ああ、それが相応しい。ただ諦めるばかりの人生なんて割に合わない。俺だって、幸せになっていいはずだ。
「………なんだよ。人生は不公平なのに、不公平な奴は不公平なりに幸せは目指せるじゃないか」
世の中、案外悪くないな。「………寝てたか?俺」
「ええ、寝ていたわ。それはもうたっぷりと」
「……ウルティマ。珍しいな、お前が、俺をそんな風に起こしてくれるなんて」
「喧嘩を売っているの?」
「事実だろ。お前はそこまで優しい女じゃない」
「次の建築魔術の授業、私の魔術と相性が良いのはあなたでしょう、デザイナーさん。自分の学びに都合の良いモノを捕まえておきたい、というのは真っ当な考えなはずだけど」
「違いねぇ。ふぁ〜あ……じゃ、先に行ってろ。後で追いつ……もういねぇ。早いな。いや、伝言の像か」
己を含めての評価ではあるが、創造科は現代魔術科のエルメロイ教室に負けず劣らず問題児が多いと感じる。ウルティマ・エーテライトも祖父である決闘狂いのウィリアム卿に負けず劣らずの喧嘩っ早さだし、スピルバーグ・フォーサイトに師事しているローザ・ユスティングリーはもちろん問題児だ。
さらに言えば自分、もといシャフリヤーナ・アスタムもかなりのアレな方だとは思う。実感はあるのだ。やりたい放題をやっているということに。ただ、それは自分の意思ではなく、巻き込まれてしまったからこそやってるだけに過ぎないということは理解してほしい。
「住めば都って言葉みてぇに。ま、それなりに幸せにはなれるってこったな。あー、眠てぇ」
終ちなみにウルティマさんはこちらのssで創造科の知人として登場もさせてもらいました
https://fatetv1830.wiki.fc2.com/wiki/創造科の爆薬庫
>>814
ローザもシャフリヤーナも野紀との契約が大事な契機になってるんですけどそれはそれとして「アンタの/お前のその見透かしたような微笑みが嫌い」ってことで野紀を嫌ってるとかあと博物館の展示品とそれに付随するssを更新
気軽に覗いてね
https://fatetv1830.wiki.fc2.com/wiki/輪廻聖杯博物館パンゲア
>>816
ただまあ、今のシャフリヤーナ的には「クッソつまんねぇと思ってたアスタムの魔術から脱却するきっかけになったし、この祝福で自分の思うがままに創作に没頭できるようになったから悪いことばかりじゃねぇぞ(良いこととは言っていない)」って感じです
その結果が色々と美しいけど悍ましいゲテモノモンスターたちなんだけど>>799
趙雲「お前、部下にまで信頼されてないぞ」
曹操「余がそのような腕力沙汰をするわけがないだろう。……やれやれ、この前も、“歩く風紀壊乱”などと根も葉もない誹謗をしている奴がいたが、余への誤解も甚だしい」
エドワード黒太子「生前の行いのせいだろうね。きっと鄒氏を愛人にしたときのアレが原因じゃないのかな?」
曹操「ううむぅ、あれはちゃんと鄒氏とは段階を踏んでたつもりなのだがな」
新八「大喬と小喬欲しさに戦をしかけただろう」
曹操「あれは諸葛亮が周瑜を煽るためのペテンだ!そのような悪趣味な理由で戦をしかけるものか」
スブタイ「じゃあ、関羽から取り上げて側室にした杜夫人の件か?」
曹操「彼女は元来、秦宜禄の細君で関羽のものだったときなどないぞ。それに連れ子ともども厚く遇していたのだ、文句を言われる筋合いはないな」
趙雲「……女人関係の問題が多すぎる。卞皇后もそうだが、どうなっているんだお前の一族は!」
あやかさんのネタに刺激されて即興で作りました。趙雲と新八はゲスト出演して頂きました。
曹操から距離がある三国志関係者を出したいときに趙雲が便利です。>>822
ま、まあフェルグス寄りの女好きだったと思いますヨ?
あと上のやり取りに袁紹との花嫁お持ち帰り事件についても触れるのを忘れてました。
もしも新たに三國志鯖を作るならば馬超か陸遜を作りたい。人の居ぬ間にSSを投下、投下〜
◇真府四方
お父さんが死んだ。お母さんも死んだ。私は一日かけて飛行機と電車と車を乗り継いで着いたお屋敷の中でその事実を聞かされた。
お屋敷の人は、ピリピリしていて田舎者な私に緊張感を持って接していたけれど、それでもその態度の内には同情があった。優しさがあった。小さな気遣いがあった。私はこの家の子になるらしい。そう言われて、安心感もあった。お父さんたちはもういない。路頭に迷うだけの未来に比べれば、知らない土地で知らない人に生かされることになったとしても、こちらの方が万倍良い。子供の頃の私にそこまでの考えがあったかは不明だが、今は少なくともそう思う。
そのあと、ヘルメというお家に迎えられて、そこで精密検査を受けた。カルテ曰く、私は普通の身体をしていない。普通の人にはなれない。普通にしてきたことがそもそも奇跡的。霊と縫合された器官、霊に委ねられた機能、ヘルメ家では解決し得ぬ宿痾。
不条理とは思わなかった。お父さんの仕業だろうことはわかりきっていた。それを答えると、当主の女性はいっそう私を不憫がった。子をも実験台にして痛ぶった人間、と女性はお父さんを認知した。
でも、私はそうは思えない。子をも魔道に捧げて、非情を以て神秘を追究する、それが一流の魔術師というならば、お父さんは三流の魔術師だ。お父さんはお父さんだ。私に霊を埋め込んだのは故意であろうが、それは魔道のためではないし、結局罪悪感に狂った。魔術師として三流、人間として凡人の域を抜け出せない、けれど、私の優しいお父さん。
お父さんが私やお母さんに向けたのは、とどのつまり愛だ。その形がどんなに歪でも、お父さんは最期まで愛をくれた。お母さんも、だから離れなかった。お父さんの愛があるなら、お母さんの愛もあった。それが調和し合っていた時もあったし、瓦解し合う時もあった。その末なのだ、この結末は。
────────ほんとうに?
わからない。でも、信じたい。お父さんにもお母さんにも愛があるように、私にも愛がある。私の愛の形は、信じること。だから私は、二人が死んだあの日も、故郷の県の中心地にある遊園地とも言えないテーマパークを、お父さんがせがむ私にここは遊園地だと言い張って、それでもなんだかんだで楽しんだあの日も、家族の形は変わらないって信じるんだ。>>825
ほんとうじゃなくても良い。ただ、私が私を認める、それだけのために。
◇◇◇
それから、当主と私は一緒に時々起きてしまう不調を鎮める薬を開発した。霊たちを黙らせる薬。ほんのり甘くて、カプセルの中の砂粒を膜壁の裡に感じながら、私はいつも嚥下する。眠りに落ちる前、窓の外で夜闇をひときわ曇らせる雨垂れを、体内に滑り込ませるような、そんな感覚。
これを服用すれば、何もかもが静まりかえる。巷に雨の降るごとく。愛の倦怠を漉くごとく。私は己の身体を世に掲ぐ。私は私なのだぞと、中空の無音に訴える。
当主には感謝しかなかった。当主だけじゃない、ヘルメ家、いや本家のグレーヴェンマハ家にも恩義を感じた。
感じたからには、感じただけでは終わらせたくない。だから、一流の魔術師になろうと思った。グレーヴェンマハ家は魔術師の家だ。ならば魔術師になることが一番の恩返しだ。伝染魔術の基礎を当主から学んで、鍛えて、より深く学ぶために無理を言って本家にも立ち入らせてもらって、魔導書を借りたりした。
そして、限界を悟った。一人の子供が、極東の島国から拾われた程度の子供が、綿々と続く魔術を一朝一夕で習得しようなんていうのは絵空事。そも魔術の基礎の詰めが甘い。詰めの甘さは結果にじわじわと繋がる。
だけど、そのことで根を上げる気にもなれなかった。どうにかならないかと唸っていると、時計塔の話を聞いた。これも、今にして思えばほんの偶然。運命のいたずらというものだろう。
時計塔に入りたい!入って魔術を学びたい!私は熱望した。当主は初めは難色を示していたが、彼女自身ヘルメ家の「閉じた一族で唯一外の家と関わりを持つ」役目から、また何度となく私が頼むものだから次第に乗り気になっていき、本家の当主に一緒になって直談判に挑むことになった。
グレーヴェンマハ家の当主の男性は、四角四面の風情を乗せた顔のうちで口角を少しも上げず眉を一ミリも動かさず、良いだろう、とだけ私たちに向かって口にした。>>826
時計塔参入の許しを得られた、ということを隣の当主の喜びようからやっと理解できた。自惚れのようだが、自分が今までにお屋敷にお邪魔してまで研鑽に努めていたのが評価されたのかも知れない。また聞くに、私が拾われる少し前に当主の座に就いた彼は封鎖的なグレーヴェンマハ家を堅実に変えていこうとしているらしい。ヘルメ家に属する私は、きっとその一環としてこれまで反発していた時計塔に送り込まれるのだろう。
ロンドンへ出立する前日。私は当主に「資金はしっかりあるから。思う存分、たくさん学んできて」と声をかけられた。言外に含まれる真意を推察できぬほどの子供でもなくなっていた私は、曖昧な笑顔を浮かべることしか出来なかった。
◇◇◇
さて、そんなわけで時計塔の門を叩いたのだが、そこは私やヘルメ家が思っていた以上に余所者には厳しい社会が形成されていた。
これが、私が日本の真府家の四方として来ていたなら異なっていただろう。名もない地方の魔術師が一人増えた程度で何十年何百年と編まれてきた構図は波立たない。期待などもされない代わりに目もつけられない、ひとまずの平和が約束される。
グレーヴェンマハ家は有名というほどではないにしろ、時計塔や魔術協会に対して陰に陽に反発してきた家だ。フランスのガブリエール家ほどの力はないにせよ時計塔の連中でも薄く繋がっている者もある。実質的には舎弟のような関係であるが、ヌフクロッシュ家なんかがそうだ。
新しい当主が、今後は開けた関係を構築していきたいなどと言ってもそう額面通りには受け取れない。ヘルメ家という名前ももしかすると逆効果だったかもしれない。分家の養子を参入させるのはただの捨石か、それとも布石か。大袈裟ではあるが、浅く広く交流していただけに多くの人の思考の片隅に私の存在は置かれた。
私が入れられたのは名無しの教室。末端も末端、厄介者が放り込まれるという意味では現代魔術科のエルメロイ教室とぱっと見は似ているがネームバリューが段違い。第一向こうはロードが直々に教鞭をとっているが、こちらはそんなことは全くないのだ。>>827
正直なところ、ここに入った時、私の時計塔での生活は暗いものなのだなと知覚した。埋まる気配のない席、堂々と机に突っ伏して居眠りしている厚手のコートを着た少年、あまりのボロさから蔓延るようになったネズミ(尤もこの“人”については使い魔であってきちんと出席していると後になってわかったが)────あんな重厚で荘厳で、神秘の威光に溢れていた時計塔の門はなんであったのか。私の眼が、或いは視神経がいよいよ裏切ったかとなった。
それでも、教室は教室なわけで授業はちゃんと設けられていたし内容も伝染魔術くらいしか知らなかった私には勉強になった。勉強になるからにはきちんと受けるべきである。幸い日本で小学校に通っていたことから座学と講義の静聴は苦ではなかった。時折遠くの方から爆発音や衝撃波のような風が吹いてくることを覗いては。教室が古いだけに、衝撃を和らげてくれるのは距離しかなかった。
ようやく、少しずつ名無しの教室での生活に慣れ始めてきた頃だった。私に声をかける子が現れた。
「はじめまして、私ルナ・アードゥル!貴方は?アジアの人っぽいけど、どういう魔術使うの?やっぱり思想魔術に関連してるの?西洋の魔術基盤とはだいぶ違うんだよね?」
一度に大量に疑問を投げかけてきた、ルナ・アードゥルと名乗った少女は病人のように真っ白な肌をしていた。銀髪に赤目、人外じみた雰囲気があって、でもこちらに見せてくる屈託のない笑顔は血の通った人間のそれだった。
ヨモ・ヘルメと名前を教えると、続きを答えるよりも先に彼女は「ヘルメ…聞いたことあるような、ないような。まあいっか、それじゃあハーフってことかな?養子ってこともあり得るか、だとしたら…」とまた捲し立ててきた。結局全部答える前にチャイムが鳴って、一方的なコミュニケーションは中断された。
授業中の彼女は大変精力的だった。気になることがあるとすぐに手を挙げて先生に質問する。答えを得るとまたそれを踏まえての質問をする。質問がない時は板書に精を出していた。その時の彼女の喜びと興奮に満ちた爛々と輝く目が、くっきりと脳裏に焼き付いた。>>828
授業が終わると、彼女は図書館に向かって行った。どうやら授業で得た知識をより追究しようとしているらしい。私はどういうわけか、どうにも彼女のことが気になって、静かに後を追って観察することにした。
予想通り、ルナさんは本を出してはページをめくり、板書と見比べて何かを書き込むといったこの上なく学生らしい行為に勤しんでいた。近くの席で男子生徒がくっちゃべるのも何のその、喋り声などまるで歯牙にも掛けず調べては書き写しを繰り返していた。
やがて、よほど気になる箇所が出たようで書架の森に入って出てこなくなった。少し心配になって見に行ってみると、分厚い本を何冊も片手に抱えて、その上で梯子に乗って棚の上部に手を伸ばしている。あっというほどもなく彼女はバランスを崩し、本を床に散乱させて尻もちをつくことになった。さすがに気の毒になって、私は助けることにした。
「あの、大丈夫ですか…?」
「んぅ…だいじょうぶ…って、ヨモさん?ヨモさんも調べもの?」
「まぁ、はい、そんなところです」
「じゃあさ、一緒に勉強しない?情報共有ってことで!」
「そ、それじゃあ…」
そんな風にして勉強会をすることになったが、当然私は調べものなどしていないので必然的にルナさんの話を聞くだけになる。
それでなんとかなったのは、仔細に彼女が調べ上げて彼女なりに行った考察が、私が口を挟む隙間すらないほど綿密だったからだ。レポートを書けと言われているわけでもないのにどうしてここまでするのだろう、とすら疑問に思った。
「あの、聞きたいんですけど…」
「…それで、ここで関わってくるのはオドではなくてむしろマナだと思って…ん、なに?」
「あ、すみません…いえ、その、どうしてそんなに調べられるんですか?」
「?どうしてって、気になるからだけど?」
「それなら、どうして気になるんですか?…というか…どうしてそこまで、魔術に熱中できるんですか?」
「え?それはもちろん…」>>829
その時、窓ガラスの破れる音と悲鳴がそう遠くないどこかから聞こえてきた。バタバタと逃げていく人々の足音がする。耳を欹ててみると、逃げ惑う中「と、鳥のキメラが!」「おい誰だよ、創造科のヤツか!?」「はやく捕まえないと!」などの声が拾えた。
生徒たちが逃げ惑うほどだ、ひとまず自分も安全なところに逃げよう…と席を立つ。ルナさんも立って、だっと走って、あろうことか音のする方へ向かった。
「る、ルナさん!?」
「何があったのか見に行かないと!」
「いや逃げなきゃダメですよ、ルナさん!」
私の制止の声をも無視して彼女はひたすらに現場へ駆けて行く。放っておくわけにもいかず、私も慌てて彼女を追いかけた。
時計塔ではいつ誰がどう自分を見ているかわからない。そのため器官強化を使わず身体強化と純粋な脚力でもって私が追いついた頃には、ルナさんはもう件の鳥のキメラと対峙していた。
「あ、危ないですよ!」
「大丈夫。もう殆ど魔力切れを起こしてるよ」
そう言われてキメラを見ると、確かに彼女の言う通り翼を広げて飛んでこそいるが飛び方が覚束なく、ゆらゆらと風に乗っているだけのように思える。
夕陽に照らされて鈍い鳶色の羽根が金属光沢を見せていたから、声の中に創造科を疑うものがあったのはこういうわけか、と一人で納得していると、ついに内蔵する魔力が底を尽きたのか鳥は羽ばたきを止めてどんどんと光度が落ちていった。随分な高さから落ちていく。強度は一見して判断できないが、どこかの機構に狂いが起きたって不思議ではなかった。
受け止めようと助走を付けた私よりも数瞬間早く、ルナさんは地を踏みしめて詠唱を声にしていた。>>830
『月にえがいて』
『星をむすんで』
『見上げる夜空へ───』
『───ひとっとび!』
最後の節を唱え終えた瞬間、彼女の身体が空へ浮かんだ。速度を上げ、高度を上げ、あっという間に墜落中の鳥を抱き止める。そうして呆気に取られている地上の私へ、ルナさんはにっと笑って、
「どうして魔術に熱中できるか、だっけ?それはもちろん!────好きだから!」
そう言って大きくVサインを見せてきた。橙色の夕焼け空は濃紺色に暮れなずみ、上空でなびく彼女の銀色の髪は、夜空に瞬く星屑ようだった。
嗚呼、そうだ。思えば、私が彼女を、ルナちゃんを応援したいと望むようになったのはこの時だ。この時のルナちゃんの笑顔が、私には、星のように見えたから。
天文学によって解き明かされたこととして、空にある星々はまるで壁画に一滴ずつ落とされた若干に色味の違う白絵具のようであったとしても、その一つ一つが地球から何十光年と離れたところにある別な星であり地上に降り注ぐ星影はずっとずっと昔のものであるということがある。
そして、太古より光を遥か彼方の地球へ投げかけた星は、今は膨張などによって消滅し存在しないものがあるのだという。かもしれない、というもので有名なのはオリオン座のベテルギウスか。
私にとって世界の全てはベテルギウスに等しい。あるかないかもわからない、あったかもしれないしなかったかもしれない。見えているからといってそれが存在証明の証左となることはない。視覚と認識などは斯くもたよらかで弱々しい。
だから、私は私に度々問う。私の身体を透して見聞き匂い触れ感じる世界に問う。ルナちゃんにも、ルナちゃんを応援しようという私にもそれは為される。>>831
曰く、
────────ほんとうに?
わからない。でも、信じたい。信じたいものがたくさんできたから。家族も、ルナちゃんも、時計塔も、先生も、ヘルメ家のみんなも、グレーヴェンマハ家も、テレビも、ラジオも、アイドルも、信じたい。たとい私へのお為ごかしであったとしても、気休めであったとしても。
私は私に証拠を突きつける。信じたい、信じる、信じようと心に誓ったものたちを。
ほんとうじゃなくても良い。ただ、私が私を認める、それだけのために。>>833
うわー眩しい! ヨモちゃん視点で見るルナが眩しい! 時計塔の生活暗いなあ…ってところに現れるのすごくずるいことしておるぞこやつ…!
重いだのデカいだの聞いてはいましたが星に例えられるほどの感情だったとはね…いやびっくりですよ…ルナ視点だとなにも特別なことしてないからルナ本人からは余計にわからない
ヨモちゃんのわからない。でも、信じたいってなるのがすっごい好きです。これはルナのことだけ指すわけじゃないですが、信じたいもののひとつにルナが入っていることがもう嬉しい
ヨモちゃんの名無しの教室入りがそういう経歴だったんですね…
あとですねルナ“さん”なのがとても…とってもよろしい! グッときます! 初対面なんだからそりゃそうなりましょうがそれでもね! 呼び方の変遷があったんだなぁと思わせてくれる過去編はとても美味しい! グッドです!>>836
まぁキャラクターをお借りするからにはそれなりの役目をと思いまして
次のお話ではそうもいかなくなりかねませんが…アスラウグ読破したどー。こっちにも気を配ろう。
ポー&ワット、及び以前投下した道灌の絆礼装をwikiに登録いたしました〜。ご感想ありがとうございます!嬉しい!
>>783
現代に名を残す英雄の人間みのある側面、良いよね…という心を込めました。某過去の偉業の裏に身近な人への想いがある系好き好き侍
>>786
古今東西寒い日に人々を癒したやかん…人に寄り添いながらその姿を今にも残した道具からなるアナザーヒストリー、みたいな。
あの時代に本を書こう!って筆を取り続けた人はすごいしそれで食っていこうなんていうのはもはや時代先取りレベル。ディケンズ級(海賊版出ても大元として初動で稼げる)じゃなきゃコンテストで入賞でもしない限り収入になんてとてもとても…恐ろしい時代というものです
ただ逆にこの時代のアメリカが雑誌の興隆期でありアメリカンルネッサンスの黄金期だという話を考えると、それでもって取り続けた偉人がたくさん居たんだなぁ、と
>>788
ポーとワットが同じ日同じ曜日に生まれたというのが皆さんに認知されたようで中納言は嬉しゅうございます。ホームズの誕生日くらい広まれ…れ…
グリズウォルドさんは自分の故郷出身の作家を贔屓したりと公私混同をしてしまいがちといいますか、悪名が広まりすぎた人という印象も受けますね。まぁ私情によって他者とその罪なき縁者に被害が及ぶのは悪行に他なりませんが
なのでポーは普通に「ざまあねぇですねー」って煽る
>>789
やっぱ絆礼装、良いなぁ…って。実質プロフィール6ですよこんなん
英雄らしい英雄も大好きなのですが、苦悩や別離の別れを味わい、誰かに支えられて支えてくれた誰かのために頑張るような英雄も私は好きです>>840
どうぞー。>>801
たっぷりじっくり、SSや幕間の物語が書けない分込めましたとも。好きは永続バフ
>>819
実は拙作ポーは死後とはちょっと違う…のですが、少なくとも生きているうちに為せなかったことが人理の危機に際して為せるとは驚きでしょうね
ワットは作家でもないのでまあ当然っちゃ当然なのですが評伝や資料が少なくて…色々集めていきたいです。物理系で責めるには私の頭が足りない…
以下遡っての感想
>>799
さすがアメリカ、公式での特異点のみならず異聞帯でもスケールがビッグだぜ…というかめっちゃサーヴァント出てますね。クリプター揃い踏みといい規模がドリーム
しかし暗.殺されかけて震えている少女…本当にただの少女なのか?と疑ってしまうのはきっと中納言さんの悪い癖
>>812
優しい人だったんだなぁシャフリヤーナさんリリィ。たぶん妖精たちにもそこを見そめられたんだろうと思うと…うーんやはり異種族間のコミュニケーションは超高難易度。片方にとっては祝福でも…
折り合いをつけたというか吹っ切れたというか、それでも自分は天才たり得ると前を向けた人間のなんと強いことよ>>840
チェスト関ヶ原!【氏名】フィリップ・エルンスト・クリストファー・ローレンス/Philip Ernst Christopher Lawrence
【性別】男性
【年齢】25歳
【出身】イギリス(英独ハーフなので文化的な部分でドイツに寄っている)
【身長・体重】172cm・57kg
【肌色】白色人種
【髪色】赤毛
【瞳色】赤い瞳
【外見・容姿】結った赤毛を肩から下ろしている。漫画に出てくる貴族のような服装、薔薇を模したピアス。
【令呪の位置】右手。
【属性】混沌・中庸
【魔術系統】錬金術、使い魔の使役
【魔術属性】地
【魔術特性】同調
【魔術回路】質:A 量:C 編成:やや変質。
【所属】無し
【階位・称号・二つ名】
【起源】報恩>>844
【人物像】
自称魔王のエセ貴族兼エセ吸血鬼。フィリップという人物を最も端的に表すとこういった表現になる。
無駄に尊大で無駄に慇懃。外見と態度は一応絵にはなっているが一般家庭(とはいっても魔術の世界の人間ではあるが)の生まれで爵位なんかとは無縁、ついでに言うと時代錯誤甚だしい。
そもそも根っこの部分はあんまり貴族らしくない。具体的には本来美徳であって然るべき『貴族の義務(ノブレス・オブリージュ)』を本気で義務的に感じているくらいには貴族らしくない。
「何もしない・何も考えない」を意図的に行える。なんらかの生産的行動を、あるいは能動的行動を行わなくても苦にならないタイプ。
後述の体質によって日中は気だるげでややダウナー、口調こそ丁寧だが言動の端々から面倒臭さ、あるいは忌避感を感じていることが見え隠れする。
その分夜になったら人格がスイッチしたかのような振る舞いを見せる。芝居がかった大仰な口調と詩的な表現が特徴で、吸血鬼、あるいは魔王として振舞おうとする。
一人称は私、他人称は汝。深淵たる夜の帳に君臨する夜魔の王……と言えば聞こえはいいが聞こえがいいだけ。
実力はついてこない……というか魔術師としては正直並かそれ以下。公式でいうsnのUBW士郎("腕"という強化パッチを除外した最も自己の魔術に精通している状態)に毛が生えたレベル。
彼個人の特筆すべき点はその人間性にある。前述の人物像と矛盾する表現になるがからくりは実に単純。彼の振る舞いは素のものではなく彼自身がかくあるべしと定義して作ったものだから。極論オフの時は無口だがオンの時は饒舌になるタレントなんかと大差はない。
彼がそう振る舞うのは、彼の両親が最期に残したものに由縁する。昼夜で人格が変わるほどの体質は常人にとっては負の遺産、雑に言うと借金に等しいが、彼はそれを拒むすることも否定することもしなかった。
むしろそれを彼の中で噛み砕いて受け入れた結果生じたのが「貴族・吸血鬼然とした振る舞い」である。
人間には立場に見合った振る舞いがあるという。騎士は忠義に生きるべきだし、暗殺者は如何なる状況に置いても心を動かさぬべきだ。
それを体現する彼の性根は極めて真面目で律儀、家族思いの青年である。>>845
【魔術・特殊技能・特性など】
錬金術師。万物、物質の流転をテーマとする学問である錬金術を収めている。
彼が収めているのは生命体の創造。前もって用意した触媒を核として魔力によって構成された短寿命の人造生命(ホムンクルス)を作り出す。
生み出すのは概ねカラス、蛇、フクロウ、蜘蛛、蛇などのいわゆる魔女、あるいはゴシックを連想されるもの。猫とコウモリは個人的な心情に反するということで縛っている。
本来はあらゆる生命体を極小的に再現した一種の箱庭……転じて地球そのものと言える環境を作り出し、そこに干渉することで塁間の法則を用いて実際の地球にも影響を与え根源へと至ることを目指している。
■共有血理(チェイン・ブラッド)
後述の使い魔との間に構築されたアストラル・ネットワーク。あるいはレイラインとも。
自身と対象の居場所、精神状態、健康状態、思考などを共有する。
特筆すべきは彼のそれはその対象の肉体的な特質をも共有するということ。
フィリップの場合は使い魔の有する吸血体質を共有しており、半吸血鬼とも言える生態になっている
日光に弱く日中は低血圧気味で上の空、その分夜が沈んでから普段よりも躁の気が強くなる。
とは言っても前述の人物像ほどではなく、多少は彼なりに盛っているとか。本来の彼は昼の性格と夜の性格のちょうど真ん中といったところである。>>846
【礼装・装備など】
■シャーデンフロイデ/Schadenfreude
【年齢】10代前半
【出身】イギリス
【身長・体重】142㎝・35kg
【肌色】白色人種
【髪色】白
【瞳色】赤と青のオッドアイ
【属性】混沌・善
本体:コウモリ。
材料:古い牙。
他人の不幸は蜜の味。転じて他者の流血を以て自身の飢えを満たすもの。愛称は令嬢(フロイライン)、あるいは単に本名の一部からとってフロイなど。
フィリップが保有する使い魔の中でも最も特筆すべき存在。正確には基本的に使い魔は使い捨てるものである彼にとっての唯一の単一存在。
フィリップを「マスター」、あるいは「先生」と呼ぶ少女。使い魔契約をしており、彼の後ろに付き従う。
コウモリの肉体と鳩の血、少女の霊を掛け合わされて作られており、吸血体質と吸血衝動を有している。
生前の両親が残されたフィリップのために生み出した高度な人造生命体(ホムンクルス)。なお、ロットアップが死の数日前であったため契約したものの体質が変質することは認識していなかったとか。
出自が出自であるため献身的でフィリップを陰日向に支える(それはそれとして普段はボケボケの彼に突っ込むことも)。魔術に関してはシャーデンフロイデ自体が優秀なため彼女自身が教えることもある……が、それ以外の知識はそれなりであるため実生活では彼女が彼に教わることがほとんどとか。
そういう意味を込めての「先生」呼びでもある。
戦闘時は後述の武装によって近接戦を仕掛ける他、自らの血を触媒として即席の使い魔を生成・使役する。>>847
『最果てに刻まれし系統樹(ノアズレプリカ)』
全ての生命を番としたノアの方舟、その内部に生まれた生命の系統樹を槍としてモチーフ化した魔術礼装。正確にはそれを生み出す魔術を示す単語。
脈動する肉色と血色の半生体兵器。武器の姿をした生物と言った方が的確か。魚のヒレ、鳥の爪、獣の牙、蛇の鱗などの生物的装飾が特徴。
詠唱としてその名を掲げることで使用者の魔力を収束して渦を描く熱線として解き放つ。
イメージカラー:ローズレッド/アイスブルー
趣味:オペラ鑑賞、睡眠/家事、睡眠
特技:指導、訓示/魔術、戦闘
好きなもの:オペラ、アフタヌーンティー、ザワークラフト/ザッハトルテ、マフィン
苦手なもの:日中での行動/騒音
天敵:
願い:根源への到達。彼はそれが両親への他向けになると信じている/「いつまでもマスターのお側に」
【一人称】私、僕/私
【二人称】汝、君/貴方、貴女
【三人称】汝ら、君達、貴方達/貴方達>>848
台詞例
「この世は舞台、人はみな役者」
「お父さん、お父さん。魔王が其処にいるよ―――?」
「己の運命を忌み嫌うなら、その運命を変えてしまえばいい」
「その憐れみを享受しろ。女神はお前を燃えるような愛で抱いてくださる」
フィリップの詠唱。それぞれシェイクスピア劇、魔王、アイーダ、タンホイザーからの引用。
「我が夜にようこそ。御客人。丁寧にもてなして差し上げなさい、令嬢(フロイライン)」
「僕は吸血鬼でも魔王なんかでもない。ちょっと特殊な体質なだけの魔術師さ……こんな僕で良ければ、これからも側にいてくれるかい? シャーデンフロイデ」
「聖槍――開匣――ー!」
「私は別にどちらでも。マスターの仰せの通りに」
「マスター……前々から思っていたのですが。もしかしなくても貴方は馬鹿なのですか?」
「失敬な。私にも好みというものはあります。貴方の血を啜るくらいなら、霞でも食べた方がまだいい」
「何を今更。貴方が主人でなければとうに見切りをつけています。どうかそんなに自分を卑下しないで。フィリップ」理仁に料理は出来ない。正確に言うならば教えてもらっていないというのが正しいだろう。まだ自炊などを行えるほど能力を鍛えていないのだ。
柳花がどの程度自炊できるのかは本人が以前ネガティブな反応を取っていた事を考えると、期待はできないだろう。
そういうわけで適当に外食でも行こうか、そんな風に考えていた理仁は、家の前に立っている蘇芳と出くわしたわけである。
どれだけ待っていたのか定かではないが、蘇芳は家の人間が帰ってきた事に気付くとゆっくりと歩み寄り、
「貴方、今日はご両親が遅いんでしょう?夕食のアテはあるの」
「え、え、いや、外で食べようかと思っていたんだけど」
「なら良かった。一宿一飯の恩を返せそうね」
買い物袋へと視線を落とす。食料品が幾つか詰め込まれており、蘇芳がわざわざ食事を作りに来たのだとすぐに理解出来た。つい今朝に家へと送ったというのに、半日ほどで彼女は戻ってきてしまったわけである。
一体どれくらい家の前で待っていたのだろうか?学校は休んだはずだから、下手したら帰ってくるまでずっと?
「ちょ、ちょっと待ってくれ。どこから聞けば良いんだ?家に帰ったはずよな?」
「ああ、あの二人なら私が何をしようとも死ななければ気にしないから大丈夫。今日も聖杯戦争頑張って参ります、なんて言ったらそれきりよ」
「そういう事じゃない!」
黒鳥家の人間が蘇芳に対して気を配っていない事は理解している。問題はまだ万全でない、衰弱しているであろう体でここにいる点だ。
慌てて駆け寄り、蘇芳の顔を窺う。昨日の今日なのでまだ顔色は優れない。何より昨日の今日で一体何をしようというのか。見返りが欲しくて人助けをしたわけではないというのに。
>>853
「恩返しなんていつでも良い、少なくとも今じゃないだろ! 家に帰って、それで―――――」
「記憶力が無いのかしら。帰りたくない、そう言ったでしょう?」
「あ……」
弱った表情で、か細い声で呻いていたのはつい昨日の事である。蘇芳は家にいたくなくて、理由をつけて飛び出してきたのだ。
それは家出を図る少女の様だが、しかしそれをするだけの理由が彼女にはある。
「さぁ、家に入れてくれない?それともずっとここに立たせておくつもり?」
言われるがままに鍵を取りだし玄関扉を開ける。蘇芳は「お邪魔します」と一言告げてから上がり込みそのまま台所へと向かっていく。それを止めようにも言葉が見つからず、あたふたと追いかけた。
「嫌いな料理はあるかしら。と言ってもメニューはほとんど決まっているけど」
「特に無い……けど」
「じゃあそこに座っていて」
「待て待て。待ってくれ、まだオレは良いなんて言っていないぞ黒――――」
口をつぐむ、否、つぐまれる。蘇芳の人差し指が唇へと押しつけられる寸前でピタリと止まる。しぃ、と蘇芳は吐息を漏らした。
「蘇芳、そう呼んでくれるんでしょう?」>>854
ぴしゃりと言われてしまい、言い返そうにも言葉に詰まってしまう。
黙り込んだのを確認してから続々と食材を取り出して、蘇芳は早くも料理の準備を始めようとするが、肉のパックを取ろうとした時にふらりと小さな体が揺れた。理仁は咄嗟に動いて肩を引き寄せる。
「馬鹿ッ、やっぱり無理だろうが。座っているべきなのはお前だ蘇芳!」
そうしろというから従ったのだが、蘇芳は名前を呼ばれると目を丸くして理仁を見つめる。何か言おうとし、もごもごとするが言葉は出てこず困ったように彼女は口を尖らせた。理仁を突き放すとすっくと立ち上がり、
「敵に情けをかけられて、ありがとうございますで終わらせるのは個人的に嫌なの。貴方一人だけならまだしも、両親まで関わっているのならね。いつもの私なら隙を逃さず貴方を殺しているところでしょうけど、今は……少し違うの」
「物騒なワードを急に出さないでくれるか本当に怖いんだが……」
「安心して。今こうして貴方の首がつながっている事こそ何よりの証明なんだから。それより、私が心配だというのなら手伝ってもらえる?野菜を切るくらいなら出来るでしょう」>>855
心配ではあるものの、手伝う事で負担が軽くなるのならばそうしない理由はないので従うしかない。何よりもうここまで上がってきた蘇芳を帰れと突き返すのも酷な話である。
理仁は言われるがままに蘇芳の隣に立つと、彼女の言うように作業をこなし始める。どうやらカレーを作るつもりらしく、たまねぎやにんじんがキッチンへと並べられていく。
生まれて初めて料理をする。理仁にとって調理というのはカップ麺に湯を入れるか人を殴れそうな硬度を持つ冷凍食品を電子レンジに叩き込む程度なので、本当にずぶの素人なわけである。
「……そうね、とりあえずにんじんの皮むきから。まさかとは思うけどピーラーの使い方も知らないなんて言わせないわよ」
「そ、それくらいはわかる。任せろ」
二本の刃で皮を削り落としていく。それだけの事である。魔術の鍛錬よりもずっと簡単だ。何と言っても恐らく誰にだって出来る作業なのだから。
などと考えながらぎこちない理仁の手つきを横目に、蘇芳は手際よくたまねぎの皮を剥いていた。
「ちゃんと礼を言っておきます。昨日はありがとう。色々あって、こう言わなければならない事をすっかり忘れていた」
「どういたしまして。次何かお礼がしたいって言うのなら、事前に連絡をしてもらえると嬉しいな」
「……貴方、正気でない事を平気でする割にそういうところは常識的なの面倒ね。あの女に言われたりしないの?」
「まあ、なくはないけども」>>856
柳花か理仁の行動に文句を言う時、大抵は非難されても仕方のない状況である事が殆どである。それこそ蘇芳の保護など、これまでで一番というほどに怒られてしまった。
それでも理仁は彼女に関して、一つだけ確かな事がある。いつだって大真面目という事だ。
「アイツは真面目な奴だからそういうところ気になっちゃうんだよ」
浦戸との戦いを終えて、経子が死んだ。その直後に柳花は休みもせずにまだ何か出来るはずだと動く事をやめようとしなかった。
いつも一人で頑張ろうとしている。なまじ出来てしまうから、突っ走ってしまう。最近はあまり話す機会を得られないものだから、また無理をしているのではないかと不安でならない。
「そう……案外仲良いのね。この前二人でお風呂に入った時、彼女ずっと貴方がいかに迂闊な人間であるかという話しかしていなかったけど」
「ああ、うん、それは聞いた……皮剥けたぞ」
「初めてにしては上出来ってところね」
剥かれたにんじんを蘇芳は食べやすい大きさにカットしてみせる。やってみろと促され理仁は指を切らないように手を猫のように丸めて、それらしい手つきでやってみるがやはりぎこちない。>>857
「蘇芳は料理、得意なのか?わざわざ作りに来るなんて」
「自信はある方、それなりにやっているから。でもこういう風に他人へ振る舞うのは初めて。家の二人、娘からの愛情こもった料理とか絶対興味を示さないだろうし」
「じゃあ、誰の為に?」
「……さぁ、誰の為なのか自分でもわからない。強いて言うなら魔術以外に人間として趣味の一つくらいは作っておこうと思ったからかしら。
で、話題を提供してくれるのは嬉しいけれど見るからに慣れていなさそうな貴方は、あまり気を逸らさない方が指を切らずに済むと思うけど」
「はい……」
「……なんで、昨日まで殺し合っていた人間とこんな風に話しているのかしら私」
ため息混じりに蘇芳は呟く。理仁もそれには同感である。
つい昨日、命のやり取りをした。殺し殺される関係に置かれていた。それがたった一晩で隣に立って料理をするだなんて、できすぎている話ではないだろうか。
そうするだけの理由がある。暗がりの中で蘇芳の嘆きを聞いた以上、理仁にはもはや彼女と戦う意志など消え失せていたのだ。
「なあ蘇芳、まだお前はオレと戦うつもりなのか?」
「当然でしょう、今回だけが例外なんだから」
「……聖杯を手に入れて、どうするんだ?」
蘇芳の手が止まる。
どんな答えが返ってくるか、ある程度予想はできている。蘇芳の原動力など一つに決まっているのだ。>>858
「兄さんを蘇らせる。その為なら私は手段は選ばない」
やはりそうなのだ。それしか考えられない。魔術師の掲げる根源への到達など、恐らく蘇芳の中ではちっぽけなものに違いない。
聖杯が万能の願望機であると言うのなら、死者をもこの世に引き戻せるのならば、すがらない理由はない。黒鳥蘇芳という人間はその為に生きている、そう言って過言ではないほどの強い感情が感じ取れた。
「貴方は謝りたいと思ってもそうできない人はいる?端的に言えば、死別した人とか」
「……いる」
この街に来て最初に出来た友達。自分を顧みずに力を貸してくれた同級生に、巻き込んでしまった事を謝りたいと何度か考えた。もう彼女がこの世にいないという最大の問題を解決できないままだが。
「それならわかるでしょう?どうにも出来ない。謝りたくても、もう一度会いたくても、どうしようもない。頭の中には記憶だけが残ってしまう。こういうのを地獄と人は言うんでしょうね」
ジャキジャキと野菜を刻む音だけが台所に響く。
「こう思うかもしれない。妹を虐待した酷い奴なら忘れるべきって。でもね、そうしたのは、そうなってしまったのは私のせい。何より、この世に一人しかいなかった兄なのよ」
「その為なら、人もころせるんだな」
「他人の命だけじゃない、私自身もその対象。それに……もう、私は何かをころすのには慣れているから」
それは一体どういう意味なのかと理仁は口を開こうとしたが、憂いを帯びた蘇芳の横顔にどういう意味かと問いかけるのが数秒遅れる。その隙に彼女は包丁を置くと理仁の作業がどの程度進んでいるのかを確認し、>>859
「ん、まぁこの程度で良いかしら。鍋に火をつけてくれる?質問はそれからで」
今のままでは問い詰めても蘇芳は応じるつもりはないだろう。仕方なく理仁は耳に残る物騒な言葉に嫌な想像をかき立てながら鍋に油を引き、コンロの火をつけた。そこに蘇芳は野菜を投入し加熱し始める。
「ええ、そうそう、ころすのには慣れているの。鳥でね」
「鳥……?」
「私、黒魔術を使うから。その為には鍛錬の一つとして鳥とか生き物を殺さないといけないのよ。貴方はやった事ある?さっき野菜を刻んでいた包丁で、鳥の首を切り落とすわけ。まだ年端もいかない時からやらされて、今じゃもう慣れっこ」
アルマソフィア家は宝石魔術を主としていた。黒魔術に用いる生け贄だどうこうというのは、あまり精通していない。けれど理仁はもしも自分が蘇芳の言う様な残酷な事をやれと言われたら、そう出来る自信は無い。
命を奪うだなんて気軽に言うけれど、それはあまりにも恐ろしい行動だ。既に殺された生物の肉を喰らう身で何を今更と突きつけられたらそこまでだけれども。
「……ごめんなさい、料理しながら言う事じゃなかった。貴方は良い反応を返してくれるからついつい喋りすぎてしまうみたいね。魔術師なのに、魔術師ではない。話は通じるし、多分『普通』と言える分類。ちょうど良い中間線にいるのね。
けれどまぁそういう事。命を奪うっていうのがどういうものかはよく理解出来ていると思う」
「お前な……」
「はい、それじゃあそろそろ肉を入れましょうか」
肉を投げ入れて炒める。赤から茶色へ、白から飴色へ、食材の色が徐々に変化していく。
蘇芳はさっさと鍋に水を注ぎ込んで、一気に火を強める。沸騰させてアクを出すのだ。>>860
「ともかく私の目的は兄さんを蘇らせる事。それを邪魔するというのなら一切容赦はしない。問題無いかしら?」
「ああ、蘇芳がその過程で大勢の人を傷つけるというのならオレは全力で止める」
ゴポゴポと鍋から漏れ出る音だけが耳朶を叩く。蘇芳の眼光は鋭く、いつかの様に理仁へと鋭い敵意を向けた。
「それは今この場で戦おうという宣戦布告?」
「いいや、逆だ。手を組まないか。オレの目的は聖杯戦争で誰かが死ぬのを止めたくて、お前は勝って聖杯を手に入れたい。この二つは両立する、そうだろ?なら敵対する理由もないはずだ」
現在、残っているサーヴァントは六騎だ。しかしその内の四騎は理仁と柳花、そして蘇芳のサーヴァントであり、残りの二騎は敵と断言できる。ならば理仁達三人は協力して残りを打ち倒すべきなのだ。
「一騎は吸血鬼みたいな奴だ。クラスはアサシン、柳花が一度やり合ったらしいが相当強いらしい」
「……もう一騎は知っているわ。和服を着た女で、例の怪物を呼ぶ能力を持っている」
「怪物?おい、それは本当か!?」
「貴方達はまだ遭遇していないようね。真名は弟橘媛、クラスは覚えていないけれど怪物を何体も召喚してみせたわ。つまり貴方が狙っている最大の敵というわけ」
最後の一騎、最後のピースがハマった。月見市を舞台とした聖杯戦争にて召喚された七騎のサーヴァントの情報がようやくスタートラインに立ったのだ。
「そうね、貴方の言う事は一理ある。その面倒な二騎を前にして争っている場合ではない、と」
「お前が教えてくれた情報で尚更そう思い始めたとこだ!なぁ、OKしてくれるか?」>>861
「……うーん」
アクを掬い取りながら蘇芳は考え込む。掬って、掬って、もう良いだろうというところで火を緩めてルーの塊を投げ入れる。ドロドロと崩れていく茶色の塊を見下ろしながら、彼女はぽつりと呟いた。
「私は別に構わないわ。効率を重視するのなら、その方が良いもの。貴方はしつこそうだし」
「本当か?嘘じゃないな?」
「けれどあの女はどうかしら?貴方の隣でいつもやかましい、洲甘柳花は」
「今、蘇芳がオレに話してくれた事をそのままアイツに伝えてくれれば良い!」
この聖杯戦争において最も倒すべき敵、まさかそれがこんなにもあっけなく正体が明かされてしまうとは思いもしなかったがチャンスでもある。どの程度の強さかは定かではないが三人で挑めば勝てない道理はないはずだ。
「……ねぇ、ところでさっきから貴方のズボンポケットがら光が漏れているのだけれど何か忍ばせているの?」
「ズボン?」
言われて視線を落として見れば、なるほど確かにポケットから眩い光が漏れ出ている。何が入っていたかとしばし考えて、理仁は手を突っ込むとルーン文字が刻まれた6センチほどの石を取り出す。
「……柳花がオレにも持っておけと渡してきた奴だ。簡易的な連絡に使うもので、街のそこかしこに貼っておいた結界のセンサーだったかな。ほら、昨夜柳花の奴はオレ達の部屋に飛んできただろう?」
「光っているのなら結界に何かしらの干渉が起こったというわけね?」
「結界が壊れたんだ。確か、駅前周辺に敷いていたはず」>>862
柳花が敷いた警戒網に何かしら魔術的なチカラが働いた。目障りだと思われたのか、それとも結界の主である彼女への挑発行為か。
どちらにしても理仁達三人以外のマスターが動いたわけである。
「それじゃあ行きましょうか。もうカレーも出来たし」
「え」
「同盟を組むんでしょう?言い出したのは貴方なのにそんな声を出さないでもらいたいんだけど」
エプロンをさっと脱ぎ捨て、蘇芳はもう外出の準備を始めた。勿論、ボロボロの体を投げ打って戦いに赴くなど許すわけにはいかないのだが、言っても聞かないのはわかっている。かぶりを振って理仁は蘇芳についていく事を決めた。
「蘇芳、オレが同盟を組むのは無駄な争いを避けたいからだけじゃない」
「何、急に?」
「お前を守りたいと思っているからだ」
「……」
理仁は面と向かってハッキリと告げた。蘇芳を家にあげたのも、隣で料理をしたのも、全ては彼女の敵としてではなく味方として接しているからである。
自分は黒鳥蘇芳の味方でありたい。そんな意思表示に蘇芳本人は僅かに口元を緩めて、
「……なら、ちゃんと戦えるところを見せて欲しいものね。口ばかりなら願い下げだもの」
「そりゃわかってる。はい、これでこの話は終わり。行くとするか」>>864
破られた結界は駅前周辺、それも大通りに張られていた。下手人がわざわざそんなポイントを攻めたというのは、その気になれば平気で暴れられると言う意思表示と受け取るべきか。
少なくとも残りの二騎はまともな手合いではない。特に怪物を生み出している方は。
「どう思う?蘇芳の目から見て」
陽も沈み、闇が色濃くなり始めた路地裏の様子を探りながら蘇芳に尋ねると、結界が設置されていた床に目を落としたままで、
「破り方はかなり強引。やったのは恐らく例の怪物と考えるべきね。間違いなく弟橘媛によるもの」
「わざわざ一箇所だけっていうのはオレ達へのアピールか」
「自分はお前達の手を知っている、そんな感じでしょうね。それと……罠」
挑発行為のみであるのは意図が読めない。互いに牽制を繰り返したいと言うわけではないはずだ。となればわざとらしい動きを見せて相手を誘き出す、その方が理解しやすい。
周囲を警戒する。もしも二人の命を狙っての罠だとしたら、結界の選び方からして人通りなど関係なく仕掛けてくる可能性が十二分にあるのだ。
が、予想とは裏腹に殺気の類はまるで見られない。見当違いかもしれないと警戒はしつつも、理仁はため息をついた。
「……柳花の奴、なんでここにいないんだろう。いつものアイツならもう今頃いそうなもんだが」
スマホを取り出しメッセージを確認するが、未だに既読がついていない。もしや、彼女の身に何かあったのか?
嫌な予感に理仁は柳花への通話を試みる。すると、暗がりからバイブ音が聞こえてきた。偶然ではない、回線が繋がったその瞬間にである。>>865
恐る恐る近付き地面をまさぐると、指先に固い感触が返ってくる。拾い上げると、やはりそれは柳花のものだった。画面には理仁からの着信を知らせる通知が表示されている。
「えー!何あれー!」
「火事かな?ちょっとヤバくない?」
にわかに大通りが騒がしくなる。ぞっとしながらスマホを握りしめ、理仁は路地裏から飛び出した。
学生から社会人まで、多くの人間が頭上を見上げている。駅のそばに建てられた高層ホテルへと。
すっかり暗くなった街が赤々と照らされる。高層ホテルは所々激しく煙があがっていた。学生は皆スマホのカメラを使って目の前で起きている事態をなんとか映像に収めようと躍起になり始める。
火事にしては出火が点々としている。まるで建物全体が戦場と化している様だ。
「蘇芳、まさか……」
「あの女、あそこにいるんじゃないかしら」
瞬間、爆発したかの様な轟音に合わせてホテル最上階の壁が吹き飛んだ。人々はどよめき、興奮をあらわにする。映画かアニメの様な事態に遭って彼らが取ったのは逃走ではなく、傍観だ。
理仁は視力を強化して焦点を最上階へと絞り込む。粉砕され大穴が空いた壁面から落ちていく、少女の姿が見える。見慣れた同居人の姿が。
「柳花ッ!!」>>866
群衆をかき分けて走り出す。両足を強化し、これ以上ないくらいの速度で駆けた。それでも柳花の落下速度に追いつけない事などわかっている。
ライダーを呼ぼう。そして彼女の飛行能力で柳花を助けに行こう。そう考え、令呪を励起させるよりも先に理仁と並ぶ様にしてライダーが現れた。
「手を」
鮮明な声色と共に手が差し伸べられる。白衣の少女はその双眸に確かな意思を宿しているようだった。
また、また理仁の意思とは関係なくサーヴァントが出現した。しかし動揺する暇などなく、差し伸べられた手を握り返す。
ビュン、と言う様な擬音が似合いそうなスピードでライダーは飛翔した。強化した脚力など目ではない。
街を彩る灯りが帯に見えてしまいそうな速度で二人は街を突き抜けていき、あっという間にホテルへと到着する。建物直下の地上で理仁を下ろすと、ライダーは落下する柳花へと上昇していった。
柳花は意識を失っているのか身動きする素振りがない。それは理仁が嫌な想像をするには十分なほどに不穏だった。
(柳花、一体何が……!)
空中でライダーは急制動をかけ、柳花を両腕で受け止める。衝撃を緩和させ、そのまま彼女は地上へと下降する。炎を背に舞い降りる姿は天使の様で、シチュエーションさえ違っていればもう少し感激できた事だろ。
ライダーから理仁へと柳花が渡される。理仁の腕の中で柳花は苦しげに咳き込みながら目を開けた。
「柳花。おい、しっかりしろ、大丈夫か?」
「見え、たぞ理仁。元凶だ。奴が、奴が私達の倒すべき、敵だ」
「何を言ってるんだよ?敵って」>>867
問いかけに答えはなく、柳花は頭上を仰ぎ、表情を険しくする。理仁もそれに続いて燃え上がるホテルを見上げた。
純白の外壁は炎に赤く照らされている。空には美しい月が浮かんでいる。
月のそばには、女性が一人。宙を漂っている。和装を揺らめかせて舞っている。
「ラ、ラ、ラ、ラ」
唄を口ずさむ。破壊の傍らで、喜んでいる。
「―――――え」
理仁は目を疑った。
美しさに目を奪われたのではない。
異様さに言葉を失ったのではない。
ただ、単純に似ていた。女性の顔に見覚えがあった。
ゆったりと女性が降下する。ライダーは明確な敵意を持って槍を持ち、柳花は令呪を構える。ただ一人理仁だけが呆然としていた。
>>868
「……こんばんは」
声まで似ている。
夢の中、意識の奥で自分は彼女と会っている。
「媛、なのか?」
理仁の言葉に女性は眉をひそめ、
「ええ、はい。媛と言われれば私の名前は弟橘媛。此度の聖杯戦争に召喚されたサーヴァントの一騎です。そして貴方達が探してやまない、そうそう、『元凶』でもあります」
ごぽり、ごぽり。吹きこぼれていく様にコンクリートに水たまりが生じる。やがてそれは闇に繋がる穴へと変わり、異形のモノが這い出てきた。
元凶、弟橘媛。それが彼女の名前、夢の中に現れた媛の名前?
「理仁、何をしている!構えろ!」
「マスター……?」
「ええ、まあ、何であれ私には興味の無い事。それではちっぽけな魔術師達。ここで死にましょうか」
ごぽり、ごぽり。音は止まない。けれど理仁にはずっと遠くから聞こえているようだった。>>870
ピリピリ→話し合い→同盟結成(独断である)→戦争再開!→会敵、と、なかなかスピーディーで目まぐるしく展開。火事起きて野次馬とかも結構いるけど、神秘の隠匿大丈夫なんだろうか。そういやナウイ・ミクトラン後編が間近に迫ってけど、展開次第でコルテスの能力変更が、ってのを実行するつもりはないです。ただ前編だけでも人物的な読み込みが足りないなー、って思ったりしたので、もうちょい色々調べてテキスト、性格面でのブラッシュアップはやろうかなとは考えてます。
ヨモにとって信じたいものは突き詰めていけば畢竟自分を安心させるためっていう独善的な想いがあってだから属性も混沌・中庸なんだよって
だからいつかのスィレンのお宅訪問SSではスィレンは言外にルナちゃん以外にもルナちゃんを信じて応援することで安寧を得ようとするヨモもかわいそうに…してたんだよって
まあでも完全に独善だけじゃなくて応援したい、憧れてるって気持ちは本物だからヨモの心理はややこしい
>>834
ふふ、ヨモから見たルナちゃんの眩しさを描けたようで何より。ルナちゃんや家族やリンネさんは数ある星の中でも北極星やサザンクロスのような存在なのですよと
名無しの教室入りの経緯…というか時計塔でのグレーヴェンマハ家の立ち位置、大きすぎたかな?とちょっぴり思っておりますがまぁええやろ〜という気軽さで設定しましたね。人体で言えば奥から二つ目の歯みたいな。なくなっても困るほどではないけど、ただでなくなるのはなぁ、メンツ的にもなぁ、みたいな。色んな家の舎弟やってるイメージ。グレーヴェンマハ家自体はおそらく創造科が安牌なのですがね
さん付けは最初どうしようかってなって、ヨモの性格から初対面にさん付けはデフォだよな、ということで。気づいてくださって中納言嬉しいです…!
>>835
グレーヴェンマハ家もただで曽祖父同士が交友関係あった程度の付き合いの家の子を引き取ったってわけじゃないって話でした。まあ現当主(グランデの叔父)じゃなくても感情豊かで同情心の強い彼らは引き取ったと思いますが
幸は…ある、かな…(ホテル聖杯戦争のプロットを眺めつつ)
>>836
運命構図…!言われて初めて気づきましたが確かにそれっぽい…!ありがとうございます良い栄養が供給できました
>刹那も所属してる名無しの教室
あ、刹那さんも通ってらっしゃったのですか。下調べが足りていませんでしたね…wikiに追加する時にでも加筆しとこう…
三題噺キャラメイク今日大丈夫ですよー>>850
以前仰っていた厨二病さんだ!()25歳だったとは…てっきり18歳くらいだとばかり
エセ吸血貴族のロールをしながらその実常識人的で善良…これはフロイさんや聖杯戦争であれば召喚したサーヴァントに振り回されそう。でもここぞって時は肝が据わっていそうで、主人公っぽさがありますね、或いはゴッフポジ…
あとさらっと聖槍が登場してて中納言さんもうびっくり。属性の宝物庫やぁ…
>>870
ついに元凶さんが登場しなさった…でもまだ全貌が見えていない感じで、これからまだまだ展開が動いていきそうな気配を感じるのは私だけでしょうか…?
弟橘媛さんの落下、空の境界の霧絵さんのような雰囲気もあり、また「ごぽり」という音から彼女の最期のようでもあり…ufotable作画で絶対綺麗だわ…唐突にお出しする名無しの教室絡みでよく出るメンバーの所属してる/してない振り分け表
『所属してる』
ルナ ヨモ カヴン
『所属してると見せかけてサボってる』
アスタム
『所属してないけど遊びに来ている』
メレク ローザ アンゼリカ 刹那
という感じです
男女比がやばい。まともな先生もいない。なんだぁこの教室
>>873
まぁ人の気持ちって言うほど純粋なものじゃないですからねー…ヨモちゃんはデフォで心理状態が複雑な子だからそういう部分が顕著だなあと思っていたり
苗字呼びから名前呼びに変わるのすっごいイイな…!って痛感したばっかりだったので大変刺さりました
ルナだと基本名前呼びから入ってそういうことできないのでなおさら良かったです>>873
いえいえ、こちらも追記忘れてたんで。
では三題キャラメのお題をば。
まぁ思いついたお題だと結構キャラ制作中の道狭い気もしてきますが……。
・封印指定執行者の女性。つまり結構強め。
・外見:美脚美乳で短髪な、所謂女子校の王子様ポジションになりそうなタイプ。
・性格:人格的には善人系。
・将来の夢は?って聞くと、いつもの王子様系キャラを崩して照れながらお嫁さんって答える。花嫁修業もやってるぞ。
・が、惚れっぽいチョロインで重い女な上に、惹かれる異性は基本危険人物という恋愛四重苦ちゃん。
・魔術内容:屍搾呪(ネクロスクイーズ)。
古来では死んだモノが残した存在には力があるとされた。古来の戦士はライオンや強い戦士の心臓などを食べる事で実際にそれらの力を手に入れられると考えられていたし、北欧神話のベルセルクは獣の皮を被り、恐れを知らぬ戦士となり、それは古代ローマにも類する存在が居たという。
また、江戸時代の日本ではミイラは万能薬として重宝されていたし、即身仏は衆生救済を目的に行われた。
そういった、言うなれば屍信仰を下敷きにした魔術。
こんな感じですかね。キャラメイクするにあたっての質問などあれば。>>876
キャラを崩して、というよりは、キャラが崩れて、の方が合ってるか。>>875
わーおとっても偏ってる…以前にチラッと出てた生徒なら確か男子が居た…はず…だけど…(うろ覚え)
メレクさんも中性的だし、シャフリヤーナさんも無性だしで実質現状女子校ですね
認識と気持ちとが常に直結しているわけじゃなくて定期的に疑問(ほんとうに?)が間に挟まりますからね。生きづらいおなごよ
鯖鱒なんかでもそうですけど、気弱だったり真面目だったりで最初は敬語で名字さん付けだったのが次第に打ち解けていってタメ口呼び捨てになる…とかエモいですよね。ツッコミ役がボケに対してそんな感じだとなお面白い…
>>876
おー、ふむふむ封印指定執行人ですか。ビジュはざっと見た感じ画像みたいなイメージになりましたね。バゼットさんがいるから服装自体はもっとラフでも良いかも?あと短髪ってだけだとシルエットが似るから横髪三つ編みとか
愛が重い…アレですね、普段割と相手が殺.す気な戦いを仕事としているだけに生死について心配性でサラッと「生存報告のためにメールを一日三通は送ってほしいな。LINEは仕事中以外の時は10分以内に既読してスタンプでも良いから返信してほしい。Twitterもインスタも見てるけど、君だけの私を見せてほしい」とか言うような…これで変な男ばっか引っかかるのか…お似合いなのか?
魔術の方は骨噛みとかでネタとして広げやすそうですね。これで封印指定執行人級となると…屍体を拡大解釈して「中古品」「ガラクタ」も適用範囲内にするとか?肌も皮質の屍体ということで、相手の肌に触れることで相手の神秘を理解し利用するみたいな。仏舎利、或いは聖遺物を蒐集してるとかでも良いかも
質問は屍搾呪(ネクロスクイーズ)を↑のように解釈してもいいかというくらいですかね、今のところは。
バゼットさんと婚期とかについて話し合っていそうで…なんとも、なんともでは私からも三題をば。
・王権魔術(ゴッズ・マンデート)の使い手
・各国の王家と縁のある(当人たちが王家というわけではない)由緒正しい貴族にして魔術師
・外面はいかにも貴族ですよ〜って感じだが実はスラムの生まれ。飽くなき頂点(トップ)への欲から腕っ節と悪知恵で大将でいたところを当時の当主に見込まれて拾われる
こういう具合でどうでしょう?家の願望は「万物の王となること」で、それを目指して死にものぐるいの努力と腹芸を覚えた、というような。
王権魔術は名前の通り王権神授説(王は神により認可され冠を賜った)の思想から神の存在の人への関与を元にした魔術で、古今東西の神より王位を齎されたとされる王様や皇帝、神の代理人の力を自身に載せて振るう。例えばヘンリー1世をエンチャントして霊威による瘰癧治療を行う、みたいな
あとこういう魔術の家ってことで支配魔術を持っていて腹心の部下を常に侍らせているとかも良いかもですね>>878
髪型や服装についてはお題からかけ離れ過ぎなければ納言さんの好きな感じで大丈夫。
魔術解釈もイイ感じですね!
骨噛みや相手の肌に触れることで相手の神秘を理解し利用するみたいな。仏舎利、或いは聖遺物を蒐集、なんてのは自分では思いつきませんでしたし。
中古品、ガラクタへの利用は……、少し悩む所ですね。まぁそれでの運用がメインにならなきゃ大丈夫か、あくまで屍利用が基本、って感じで。
仮セリフもなかなか合ってる感じがして嬉しい。一人称に僕が混ざるのが個人的な性癖。
惚れっぽさはアレですね。例えばクッチーとかでもちょっと優しくされたら(あっ、好き…)ってなっちゃう、みたいな。仮に事前にクッチーの破壊行動見ててもそうなっちゃう。
死が近い魔術や職業だからですかね。
俺は雛形の状態でもかなり好きになってるので、あとは納言さんが「このキャラ好きだな」ってなれるようになってくれたら、という気分。楽しめるキャラメイクをしてください。>>879
ほうほう、成り上がり貴族ですか。支配魔術+降霊術って構成ですね、王権魔術。
そういう逆境から成長する為のガッツを持てるキャラは結構好き……。
王権神授説か。俺日本史選択だったけど、王位を齎されたとされる王様や皇帝、神の代理人調べきれるかなぁ……、ちょっと不安。
納言さん的には、誰をメインに、なんて想定あったりしてます?
>支配魔術を持っていて腹心の部下を常に侍らせている
なんか俺が作ると結局動物使い魔の支配&強化が主軸になる気がする、そんで愛情持って育てて彼らの王としての関係性を深め、その状態があるのは自分には神によって与えられたギフト(魔術の才能)があるから、で全体強化を図るみたいなキャラクター。
そういうポジションにガツガツした男性は自分のトコには居ないので、頑張って作ってみたいです。>>888
ああいえ、特有の秘術を持つ末裔の方です。リューンベルは魔女狩りの為に魔女を取り込んだだけの一族ですので。>>880
了解ですー。せっかくだし金髪とかにしても良いかもな…ブロンド中性的王子様…イメージCV皆川純子さん…
その身に宿す神秘が強いほど利用もしやすくなるって点では継承不可能な封印指定には抜群に噛み合いますね。仏舎利とかはそんな詳しくないけど宗蓮を参考にすると対魔力とかも備わりそうで接触する上でネックな間合いも補完されそう
ガラクタ利用はそうですね、花嫁修行のうちで師匠に教わった「ものを大事になさい」をそのまま魔術で実行しようとして、とかのフレーバーにしましょうか。割れ鍋もぼろ布も無駄にしません!良妻賢母!
一人称僕は外や仕事で、好きになった人相手には素の自分ということで私…うーん重いなあ。勝手に心を開いてきやがるぜ
なるほどなるほど。自分の死が軽い&仕事柄怪我はつきものでなんとも思ってないのを「大丈夫?」って心配されるだけで惚れる…それからの情報束縛やら寄り掛かりやら、あーすごい…立派な…XX系列…()
それではちょっと練ってみようと思います。今週か来月か…どうか気長にお待ちくだされば>>893
むしろどうやってマインスターを越えられるのか知りたい……一応、彼女たちに対して「ぐぬぬ」してる設定で、プロイには手も足も出ない秘術です。>>881
スラムで大将になって魔術って存在を知ってからは魔術の大将になってやるぜ!みたいな。実力至上主義っぽいですね
日本史には王権神授説に当てはまる人物はいませんからね…天皇は違うし…個人的には公式でも出ていて神の代理人の代表例であるカール大帝、及びルイ14世をイメージしてます。「聖王」由来の魔性への特攻付与、「太陽王」由来のソーラービーム、みたいな。なんで自分で考えてたうちは出身はフランスでした
あー動物使役も良いですね。ド派手にライオンとかも使ってきそう。基本の効果がカリスマですし麾下へのバフはお手のものでしょうね
自分だと自己中心的だったり偉そうな人の上に立つ人間はカール4世とかがいるのでどうしてもキャラが作りづらく。Requiemさんの王様(仮)、楽しみにゆっくり待ってます!
>>882
あら…バーンズくん。ルナちゃんのプロフィールでも言及されてたんで気になりましたがそうだったのですか…いよいよもって女学校…
あと関連人物で男性なのはネストリスさんくらい?でもあの人も教壇に立つというよりも教頭とか学年主任みたいな感じがするしな
どっかで描きたいなそういう関係…木伽の術主従はちょっとそうしたいという願望はある…(棘は残ったままだけどそれはそれとして恩人としてローゼンを認める、くらいの)
>>887
だって冒険記で活躍するルナちゃんがあまりにも眩しかったから…これはもう、初対面からすごいだろうな、と>>884
そう、でしょうか……。自分の中だとガレアって好き勝手やるぜ(でも根源も行きたい)って未練たらたら野郎なので、『所属してると見せかけてサボってる』枠になら収まりそうというか、自由に行動するが同時に諦めきれない根源への繋がりとして無自覚に名無しの教室という末端に居座っている、というのが個人的には矛盾なく同居する感覚があるんですよね。
人ってメリットだけで行動する訳でもなし、今後の為にはアリかなぁ……、というか。
>>885>>892
バランス次第、じゃないですか?しかし第一魔術からの派生、となると詳細不明ですから説得力を産み出す由来とか戦力バランス調整が難しそうですから、自分は避けといた方が無難なんじゃないかなー、なんて感じちゃいますね。
そういう世界観に近い人物を作る、作れる、自分で納得した完成を出せる、というのには憧れるというか、そういう気持ちはありますけども。>>900
うーんしかしこうやって色々キャラを深める為に言ってると、まだガレアって人物をしっかり形作れてないのかな?本格登場までまだ猶予あるし、人格面の練り直し、もうちょっとしてみようかな。
丁度王様って新キャラも作る訳ですし。>>894
おお、いいですねぇ金髪。ぜひ納言さんの女子校王子様キャラを演出していただければ!
>花嫁修行のうちで師匠に教わった「ものを大事になさい」をそのまま魔術で実行しようとして、とかのフレーバー
ちょっとポンコツ感もありつつ、しっかりと自分の糧にしてるぜ。
ふふふ、完成した暁には納言さんやコッチのキャラとしっかり交流させてあげたい所ですねー。
こっちだとクッチー、迅龍、蒼。納言さんキャラだとスィレンくん辺りに惚れそう。
勿論気長に。こっちも完成までは時間かかるでしょうし……。
>>897
>カール大帝、及びルイ14世をイメージしてます。「聖王」由来の魔性への特攻付与、「太陽王」由来のソーラービーム
ふむふむ。魔術にしては中々華やかな印象。
おっ、やはりフランスが出身になりますよねーイメージ的に。自分もフランス感があったので、こりゃ出身はフランスで決まりかな?
王様キャラかぁ。実は最近王様志望なキャラで好きな感じなのが結構いるので、自分でも楽しんで作っていきたいです。成り上がり、立身出世主義、実力至上系。へへへ、実にグッドタイミングなお題だぜぇ。
多分王様、ルナティックに出せそうだな……。大暴れして貰いたいものです。>>897
でもでもバーンズはいつかきっと帰ってきますから…よりそれっぽくして
ネストリスもね…教師キャラとして頑張ってもらう予定だったんですがロード・メルアステアと被る部分がぽつぽつあって…致命的なのが他者にデバフを与える変化魔術ですね。これ思いついた時はよっしゃ!勝った!くらいの気持ちだったんですがよりにもよって考古学科のロードがそれ使ってくるとは思わないじゃないですか…酷い被りっぷりで…つらい…
>>900
なんと言いますか…個人的な感覚の話になってしまうんですが中途半端な印象なんです
自由気ままに好き勝手やるってキャラはいいと思うんですがそこに根源への未練なんてものがあるとよろしくない
そもそも根源を目指すというのは自分の人生どころか子々孫々まで利用していくのが基本なもので、気ままとは対極にあると思うんですよ。人生も血筋もすべてひとつに注ぎ込むわけですから
なのに自由気ままな人が根源への未練に引っ張られて時計塔に在籍する……って形だとむしろ「自由気まま」の部分がノイズになってくる。一度は諦めた夢をもう一度…ってキャラの方がわかりやすいし書きやすい
諦めるなら、諦める。諦めないなら、諦めない。
根源目指さず自由気ままにやるけど未練もあるよっていう部分がどっちともとれる都合のよさを感じて、どうも中途半端だなぁと思ってしまいます本人の才覚は確かなんですけど家の諸々の政治闘争に脱落してとある名家の子飼いにされたけど所属学科だけは自由に決めさせてもらえてる感じの男の子はいるんですけど……名無しの教室だと受け入れてもらえたりするのかなぁ?
>>896
無は魔術業界では「ないのに、あるもの」。つまり空想などといった概念的なもの?
プロイは童話や寓話がモチーフで、それらは全て空想の産物。けれども第一の性質によって具現を可能にした……みたいな?よぉし閃いた!「屍腕手(しかいなで)」のトーテン(仮称)!聖遺物ごりごり使うぞ聖堂教会に喧嘩売るぞ〜!
>>899
ボーイミーツガールならぬガールミーツガールの青春!正直自分にもこんなアオハルが書けたんだってびっくりしてます。捨てたもんじゃないですね
>>902
やっぱり夜に練ると深夜テンションでネタが浮かびやすいなって思いました。カッコいい、パンツスタイルの似合う女性作ってみます!
迅龍さんはいけない、出会ったら最後ズブズブですよ…でも自分の要望を守ってくれるけど命令として認識する彼は自ずと「違うな…」ってなるのかな…蒼さんは普段の無気力な感じとのギャップにグッときそう。スィレンは危なすぎるけど間違いなく惚れるな…スィレンも惚れられてるって気づくし憐れむのだな…
あと惚れたことありそうなのは火村さんとこのオーブさんとかもあり得そう。紳士的だし。ただ途中で火への異常な執着心を見て引いて「職場結婚はムリだ…」ってなったみたいな
たぶん皇帝特権も使えるんで戦闘面でも頼り甲斐ありそうですね
フランスは王権神授説がかなり浸透、というか王族に用いられたようで。あとやっぱり絶対王政から王様の印象が強いですよね。ナポレオンから実力至上主義的な王様の前例もいるし
ほぉ…Requiemさんにとってグッドタイミング、なおかつもしかするとルナティックで出番がありそうとは!私としてもこれはベストなタイミングだったようですね…
>>903
良かった、ルナちゃんに何かしようとしてる()バーンズくんはまたどこかで会えるのですね
あらまあ…ネストリスさんまで…メルアステアのアレは読んだ時は膝を打ちましたね、多角的に見る力が段違いすぎる…そして被りは辛い!ロードに使われちゃあもう降参するしかないのが…公式が圧倒的すぎる…>>903
なるほど……。まぁ言われれば確かに。原作でも魔術使いってなると、世界平和を目指す切嗣や九十九おばあちゃん、娘の犠牲を意味あるものにしたい獅子劫さんなんて感じですっぱり別の目的に邁進してる印象が強いですからね。
んー、って事は人物面に関しては練り直しか。今の人類総ヤクチュウ計画マン状態にもパーソナリティに根源に未練あります、って書いちゃってるし、そこら辺をすっぱり割り切らせる心境に切り替えなきゃですな。
>>906
屍腕手(しかいなで)」のトーテン(仮称)。ほほうトーテンちゃん、ですか。多分苗字かな?
だれにどう惚れちゃうかの反応やその後は任せます~。
>たぶん皇帝特権も使えるんで戦闘面でも頼り甲斐ありそうですね
おっいいですねぇ!使い魔で追い詰めつつ、最後は強化した自分、って王様バトルスタイルとか描写楽しいかもです。
へっへっへ。ルナティックには結構マジで渡りに船なキャラ提案なんですよね。
だってスラム街からの成り上がりってオメェ……。もと下級貴族の出から(良くも悪くも)歴史に名を遺したコルテスと相性バッチリそうじゃないですか!!!>>906
トーテン(仮)「うぅ……狼の皮はカッコイイけどそれよりもウェディングベールを被りたい……」>>913
画力が落ちたなんて……嘘つき!
かわいい!!>>842
エイベルとアメリカ政府が相手になるからカルデア側も結構戦力出さないといけないという。>スケール
そこまでは考えてなかった。
稼業絡みのトラブルのとばっちりで危うく死にかけた程度、ぐらいしか。(アホ)>暗殺/されかけた少女グローリアン家は家系の立ち位置としては全体基礎科で民主主義派閥、魔導円卓の立ち位置は法政科、あるいは天文台という魔術社会の統制側だったり
見方を変えればグローリアンの私兵とも取られる魔導円卓が時計塔の一部として活動してきたのは紛れもない実績があったり、時にはグローリアン本家と対立してまで魔術社会の統制を取った、という事例があったからだったり
>>916
ありがとうございます名無しの教室の先生ちょっとまじめに考えておかないとだなぁ…忙しくなりそうだし…
許嫁ちゃんも作るンだ…ふふっ、いっそがし…>>921
そこはもう完全に信頼信用期待していまする~!!!最近の私はダメだ……。共同作業で使うようなキャラを練れなさすぎている。
テーマを決めた後にドンドン盛ってしまう……。>>925
自分と納言さんが今やってるんですが、誰か「こんなキャラ原案が思い浮かんだけど、ちょっと自分で作るのもなー」みたいな雛形を他の人に大体こんな風なキャラです、って土台?を渡して作って貰います。
代わりに、自分は渡した相手から同じようにキャラ原案をもらって、それをベースにキャラ作りする、っていう手法ですね。
三題噺っていう落語の一種(おきゃくさんに言葉・題目を出させ、そうして出された題目3つを折り込んで即興で演じる)に似てるので、暫定でそう呼んでます。
昨日やった自分と納言さんの交換だと、
俺が封印指定執行者で恋愛下手っぴな死霊魔術の亜種を使う女性
納言さんはスラムから魔術の家に拾われ、その流れに乗ってより成り上がろうとする男性(使う魔術は王権神授説由来のモノ)
っていうアイデアを交換しあって、今お互いに色々考えてるって感じですね。(俺がスラム上がり担当)ただコレ問題があって、今のゲルトさんみたく、同じようにキャラのテーマや原型を持て余してる交換相手を見つけないと出来ないんですよね……。
例題としてはこんな感じです。
・他人に可愛い服着せて「かわいー!」ってキャッキャする女子
・身長175(高身長)
・イケ女ン
・自分が着れない服を他人に押し付ける
・変身魔術使います
こんな感じってキャラ要素のピースを挙げて
「さぁこれをどう独自キャラとして調理しますか!?」って提案する感じ。強さの演出って難しいのだな…
>>907
ほう!それは気になる…
地と空、なんで思いつかなかったんだろうってくらい綺麗な組み合わせですよね…至上礼装もビジュからしてロマンの塊だし、考古学科の概念ももう格好良すぎて…と同時にスィレンは考古学科で合ってるのかな…?と疑問になったり
>>908
名前はロウィリナ・プルウィセトになりました!あと二つ名に「刺脚(しかく)」が追加されました!
どう惚れるかとかはSSなんかで描写したいなー。なんなら次の機会があればなりきりででも…
最後に自分が出張るところ、王様らしさと素の血の気の多さを感じさせてなんか良いですね。腕力でスラムの大将になっただけある…
コルテスさんのマスターですか…!お互い腹の底を読み合う感じといいますか、利用し合うことを理解しての主従って感じでいい味出そう
>>924
ふむふむ、運命の相手と結婚〜は一緒ですが、相手は自分で見つけるっていうのは違ってましたね。見つけられるかな…って感じがしたもので。
あ、聖杯への願いは家も王様も同じってイメージでした。そもそも家が「自分の一族から王が出なかったという歴史を今にも正したい」という願望で、王様も強烈な権力欲からその願いと同じような願望を持っている、相対的に波長があっていると言いますか。
なんで両方とも願望は「万物の王になる」ですー紛らわしくてすみませぬ
>>913
……もしかしてあのカジノなコインで戦いそうといったツインテっ子…?先生でしたの…?名無しの教室の男の子出来たんだけどここで投下するよりは次スレをゆったり待って投下した方がいい感じのスレの残りレス数と見ました
>>937
おー名前が決まりましたか、目出度い。
こっちはまだまだバトルスタイルがある程度、って感じでしょうか。王侯貴族がやってそうなチェスの駒とトランプの兵隊に攻撃、防御、諜報の類を担当して貰って相手を翻弄し、最後は聖王の魔特攻+太陽王のソラービームを混ぜたガンドでトドメ!って感じの。
使い魔には鷹を入れたいですねー、なんかイメージ的に。王として臣下として大事にしそう。
性格では色々な所からエゴイストやら王様キャラやらを持ってきてガッツリ混ぜて……。ふふふ楽しむぞ。
>相手は自分で見つけるっていうのは違ってましたね。見つけられるかな…って感じがしたもので。
ま、ロウィリナ本人も見つけられるかな……とは不安がってそうですが。彼女の結婚願望の理由や師匠なんかの人間関係構築など、楽しみにしております。だが折角だし、タイミング的にもあやかさんゲルトさんとで三題キャラメやって欲しい気持ちはある……。
>>944
無理はしなくてよくってよぉ!マイペースでよくってよぉ!不味いな最後に書いたSSが曹操が風俗行く話で、何も更新出来てない。感覚取り戻すために何か書きたいな。
考古科のメンバーで何か書こうか。皆さん何かお題をいただけませんか?そこからいくつか採って書いてみたい。
たまには講師のほうも使ってあげなければ……建ててきました。
>>944
なーに、年単位(※実体験)にならないだけ軽い軽い(吐血)。
公式の北米特異点みたいなアメリカ横断劇にするはずが、選定回避という要素一つでここまでスケールが大きくなったのかも(白目)。
典韋は女性だからこそ、他の臣下よりも曹操の女好きが強く印象に残っているだろうなぁ、と想定してあの発言となりました。
ちなみに張遼は「曹操様の女癖について? 無節操、大いに結構。目に見える分かりやすい欠点というのも、その人の素質です。無い人よりよっぽど優れている証明ですよ(※ガチトーン&素で言ってます)」と豪語しております。夜分遅くにお久しぶりです。別ゲー買ったらどハマりしてin率落ちてたユージーンです。
暫く何も書かなかったら本当に何も書けなくなってて笑えない。キハダ先生総受け概念に気ぶっていたら、いつの間にかポケモン二次創作をするために植物図鑑・動物図鑑・観光ガイドや地理・まだ使われてない二項対立とか調べ始めた結果、SSのプロットさえ考えてない私だ!
楽しいけどマジでただの時間の浪費じゃ>>955
ポケモンの二次創作あるある、長時間による資料の閲覧。私もオリ地方とか脳内で構築して、神話やらと組み合わせてポケモン・キャラクターどちらも考えてしまいます。
結局、形にする事はないんだけれども。>>940
決まりましたとも。今週中には投下できそうです!
チェスの駒とトランプの使い魔…不思議の国のアリスの女王様みたいですね。あれも思えば「王」か…偵察、諜報は政争をする上では嗜みのようなものですね。攻守共に隙がない
鷹は双頭のものが神聖ローマ帝国やローマ系の国でのシンボルに使われていたりするのでとてもしっくり。鷹狩りとかやってそうですねぇ
お前のものは俺のもの精神の顔のいいジャイアンになるのか、気位の高い感じになるのか…楽しみ…
結婚願望の理由はさっき思いついたので!割とイケメン系な雰囲気を崩さないものになっている気がします。重い理由にもなってると思います!師匠は…どうしよう、大して考えてなかったな…紅閻魔的見た目ロリ奥様とか…?(濃い)
>>941
す、す、好き…!ラヴィニアの大人になったバージョン、的な?そんなビジュをイメージしました。或いはエウクレイデスみたいな…隈とかあります?あったらドツボです
魔法の名残の秘術、スケアプロス(Scarepros)ですか。内容的には第三魔法系列な感じがしますが、括りとしては第一?SCP-2006ですねコレは。おおこわいこわい
>>946
いえいえ、前のイラスト見た時「ツインテかな〜?」って思ってたんで、ツインテじゃないんだ!で驚いてました。前はCV竹達彩奈さんって感じでしたけど今は元教師ってのもあって茅野愛衣さんイメージになりました
20代後半…ってことは教師生活1年とかじゃない限りやめてまだそこまで経ってない感じ?確かにこれは…気になる…>>958
まず、二人して問題児と謳われる所以から
確かにこの二人はかち合わせると喧嘩して大爆発を起こすか、もしくは協力して途轍もないことをやらかすかの二択ですが、それ以外にも彼らが問題児と言われる原因はあります
それはズバリ「売られた喧嘩は買う」こと
ローザは持ち前の性格で売られた喧嘩は買ってしまうし、シャフも表向きはめんどくせーめんどくせーって言いながらも報復のために根回しをすることが多いです。二人とも立場的には成り上がりで舐められやすいのに「舐められたら負け」だと思ってるからバチバチしてる
決闘タイマン、あるいは政治闘争、そのどちらかになるかは相手との関係性次第ではありますが、まあ時計塔の魔術師の中でもかなりアレな方だとは思います
その上で、彼らの行動パターン
ローザ→舐められないように常に優雅に大胆に。気に入ったり、興味を持った相手には自分からガンガン行くしさらに気に入ったら世話を焼く
そうでないならとても塩対応、というわけではないが対応自体は薄いし高圧的、魔術師としての傲慢さと冷徹さを備えている
シャフ→ぐだぐだだらだら、怠けているように取れるがこう見えて魔術の探求には真摯。本当にだらけたいからだらけてる、という意味合いもあるが迂闊に食いついてきた身の程知らずの奴を食い荒らす意もある
誰に対してもぶっきらぼうで雑な扱い、のように見えて一度懐に入ってしまえば面倒を見てしまう優しみがある、ので実は割とフレンドリー
ただしこれも自分が優れているという魔術師としての傲慢さと冷徹さありきではある>>967
これはあくまで分かり易い例として出しただけなので、正式に出すその時には別の名前に変えてると思います。【自キャラCV早見表】
ガレス(男):松岡禎丞さん
カレヴィポエグ:小清水亜美さん
ボス:水瀬いのりさん
ブルネルス:古賀葵さん
圓朝:庄司宇芽香さん
律:鬼頭明里さん
萌音:上田麗奈さん
クウネル:細谷佳正さん
フィリップ:福山潤さん
シャーデンフロイデ:ゆかなさん
拙宅だとこんな感じですかね、声帯問題ロウィリナのCVは上でも言いましたが皆川純子さん…でも作っていくうちに森なな子さんでも合ってる気がして大変にうごご…
>>962
はぇっ少年!?
そうですねぇ、王様は28とか30手前〜30代のイメージ、ロウィリナは最初は結婚考える年齢ってことで26とかにしてましたがバゼットさんが23ということで22とかかな〜と思っております
>>963
まほよはまだ型月Wikiなどでの掻撫で知識しかない…恐怖を具現化する以外で何かもう一捻りあったりする感じでしょうか?それとも「死者が蘇るという恐怖」…は穿ちすぎか
なるほどなるほど…それでもって黒魔術ですか、実に魔女的…
>>964
〇〇フォビアの具象化ですね。ミーム汚染とか「認識が歪む恐怖」だし現実改変なんかはもう「チートへの恐怖」って感じ。いや真なるチートはワニかメアリー・スーですが…
>>965
自分の絵の分には大丈夫だと思います
竹達さんですね。あ、あと教師っていうのは自分普通の学校の教員と思ってましたけどもしかして船の先生だったり…?
>>966
強い…自我が強い…自負心が強い…!これは確かに問題児。スピルバーグ先生ェ
ローザさんは高慢に、奢っているわけじゃなく隙がないような感じで、シャフリヤーナさんは基本的に雑だけどこちらもまた油断しているわけでなく冷静。喧嘩腰には喧嘩で返す。気に入った相手には割と親身…という認識で大丈夫ですかね?
あと気にいる相手っていうのは、これは今までのSSなどから見るに「何かに真っ直ぐに努力している人」ですかね?ルナちゃんとか。何か良い例があれば教えていただきたいです>>971
とりあえず、今ある構想はこんな感じというやつですね。余り穿ちすぎな設定を練っても、後々難しくなりそうで。
死者蘇生は第一魔法の類いとありますし、あながち間違ってはない……かも?>>975
あれ、読んでいたはずなのに記憶が変わった……?
まあ、女性役の皆川さんも好きなので問題ないですスレ埋めついでに最近の自鱒の名前由来〜
トワ・エリュオスト:トワは「永遠」から。永遠ってほら、なんか重いやん?()エリュオストはオーロラからの雰囲気連想
レリック:まんま「遺物」
夕ウタ:『メロンタ・タウタ』より
葦久野 麟ノ助:人間という知性体が喩えられる「葦」が「久」しく「野」える+富ノ沢麟太郎→麟太郎さんもういる!よっしゃ麟ノ助や
日々滓 衒→「カステラ」から逆連想。「日々」は日比谷公園から
ヴィルレイ・フォン・ティーフェルコーマ:ヴィルレイは語感。ティーフェルコーマは「tief(深い)」+「Koma(昏睡)」。彼の現状そのもの。フォンは語調を整えるため
世見誰 二十彼:苗字は「蝉」から。名前の二十はモチーフの一つの尾崎放哉の誕生日から。あと“誰”と“彼”で対っぽくしたかった
>>974
ふむふむ。優れた人間を評価するのは魔術師的ですね。
ありがとうございます、おおよそ把握できたと思います。また何かあれば質問させてくださいーちなみにローザは政治闘争で自分の子飼いにすることに成功した家系がいくつか、シャフも没落ちょっと前の家系に大恩を(無理やり)売りつけていくつか自分の所の手に収めたりしてるとかしてないとか
ローザが子飼いにした理由の一例としては「この美しいアタシに毒を使って殺そうとした報復と、あとその製薬技術を応用すれば美容に役立つ魔術薬を作れると思ったからアタシのものにした」
シャフは「寿命が迫る魔術刻印に焦りに焦って俺から生まれる触媒を無理やり使おうとしてたからお望み通りくれてやった。使う権利も何もかも奪ってやったけど」と皮肉げに(>>980の続き)
・グリフィン:高野麗
・エイベル:洲崎綾
・桃夢:ひと美
・ビオランテ:竹達彩奈
・リディア:佐藤亜美菜
・イノセンシオ:檜山修之
・星雪:神谷浩史
となっております。お便乗由来解説
水宮萌音:萌音はそのまんまクロード・モネから。水宮はモネ→睡蓮→水にまつわる名前→水天宮
芦尾律:芦尾は退魔四家っぽい響き→退魔師→陰陽師→芦屋道満から。律は禅→集中→自己を『律』するから
クウネル・コーバイン:ドルイド→植物→農家→米→コンバイン。クウネルは響きとCから始まるイニシャルにしたかったから。本当はクーネルにするつもりだったけど誤字が定着しました()
フィリップ・エルンスト・クリストファー・ローレンス→ケイネス・エルメロイ・アーチボルト的なカタカナの羅列ネームにしたかった。フィリップはパラケルススの名前から、エルンストはドイツの占星術師カール・エルンスト・クラフトから、クリストファーとローレンスはクリスチャン・ローゼンクロイツから
シャーデンフロイデ→製作中にどっかのタイミングで存在を知って響きが気に入ったので俺の場合、名前の由来は意外と少なかったり。
調べて「これだ」と思ったものを見繕ったり、頭捻ったり作ったりしてるので。
グリフィン:村枝賢一先生の西部劇漫画『RED』に登場する敵キャラの一人、ギルス・グリーンウェルから。
伍家:『鉄鍋のジャン!』に出てくる殺人料理人、伍行壊から。深夜のコソコソ話
リディアが属するメルト家は源流が神代のギリシャの巫女であるとても歴史ある家系、なのですが歴史だけを積み上げて功績もなければ大して優秀な魔術師も生まれてない歴史だけの一族でした
しかし、当代メルト家においては何の奇跡かとてつもない天才三人の姉妹が生まれた大豊作の年
上二人は双子の姉妹でそれぞれ強化、解析を組み合わせた独自の高レベルの降霊術を習得しています
長女はアメリ・メルト。強化を己の体に用いることで降霊の負担に無理やり耐えて使役する方法を使う、恋人は徹底的に飼うドS趣味の人
次女はエリーゼ・メルト。解析を用いて降霊させる霊への対策を完璧に立てて使役する方法を使う、恋人は調べ抜いてその要望に応えるドM趣味の人
そして下にいる末妹がリディア・メルト。幼いながらも才覚を十全に発揮しているロリっ子で、起源を用いた暗示を組み合わせた降霊術を駆使します、メレクくんの許嫁ssの子
三姉妹はみんな仲良しにニコニコとお茶会している裏で「どうやって自分が当主の座に座ることを確定させるか」と常に権謀術数の引きずり合いをやっています
ちなみにその上に長男のルカ・メルトがいますが彼は「黒魔術と組み合わせることによって憑依させる怨霊の想念を高める」方法を用いますが三姉妹と比べて才覚が乏しいので早々に当主レースから脱落しています
彼と仲良しで分家にいるのが男の娘(本人は完全に男の格好してる男という性自認)のエリ・ミィシェーレ(別世界のブリジット・ミィシェーレ)
なお、エリ以外に見放されてることに焦ったルカがリスクの高い降霊術に挑戦した結果廃人化、以降エリに介護され続けることになりますルビで思い出したけど、FC2のwikiってルビが振れないんだよな。
俺もイメージCV行くか…
趙雲:梅原裕一郎
周瑜:寺島惇太
許褚:高木渉
黄忠:玄田哲章
典韋:冨樫美鈴
灼崎獅音:内田雄馬
リヒター・イグニス:木村昴
一条海月:諏訪彩花
砕城凌牙:濱野大輝
巽剛:宇垣秀成
三峰裂夜:阿部敦
こんな感じですね。
ちなみに前から言ってた船の厨二病君のイメージCVを先に開示すると駒田航さんです。
他にもイメージCV福島潤さんとか木村千咲さんとか古川慎さんとかのキャラもいます…>>985
ギリシャの巫女、とは言いましたがあくまで魔術系統の源流
魔術師としての本格的な初代、神秘に傾倒するようになったのは千五百年前のとある偽物の悪魔憑きの女性から始まったのです
ちなみに七百年ほど前に転機を求めるために日本のイタコとコンタクトをどうにかしてとりました
ここから降霊術の方向性が完全に「自身に降霊する」方向に固まったそうな
魔術社会では降霊術者が自身に降霊することは別に珍しいことではないのですが、別の魔術触媒に封印して使役する、といった他のメジャーな選択肢がありながらも自身の降霊に特化する、という方向性ではほんの少し、ほんの少しだけ特殊かも>>983
かわいいアレですね、元々俺は漢字の当て方を割とキラキラにするタイプの男なんですけど(例:灼崎→ひさき、砕城→さいき)色んなモンの影響か変な当て方のボキャブラリーというかカオス度が上がってきた気がします。最近考える日本キャラの苗字とか名前が皆おかしくなる
かっこいいルビ考えようとするとすぐ武零苦(ブレイク)とか禍陀巣闘炉負(カタストロフ)とか怒轟音(ドゴン)みたいなトンチキワードがポンポン浮かんでくる時点で多分俺の思考は某カードゲームとか某忍者の漫画に乗っ取られてる。
>>978
>>986
海月ちゃんとジャスミンちゃん描いてみるかな…
というか割と船女子ってハグできそうな組み合わせ多いっすねと思ったけどペルカちゃんという少なくとも女子全員とハグできそうな子がいる時点で愚問でしたここ数スレの中でも最速ペースでは…?
1000なら鱒のバレンタイン事情を聞きたい埋め埋め。1000なら体温ー
>>995
ぬくいでしょうねぇ。密度も高いでしょうから。
ホワホワで幾分寝つきの良いルナちゃん…を見て自身の寝つきも良くなるヨモ。相互作用よ!1000なら鱒の料理スキルについて語る
1000ならばサーヴァントの性癖
聖杯大会運営本部【リレー相談・雑談】#217
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