「………アイン、さん?」
「あはは、いきなり連れてきちゃったからそんな顔しちゃうよね」
「アイン、後で話を聞かせてもらうからね」
「ひどいよ姉さん!」
いつの間にか居眠りをしていたのだろうか、ルナ・アードゥルがそんな風に微睡みながら目を覚ませば、眼前にはかつての依頼主であったアイン・グローリアンがいた。その隣にはビジネススーツを見に纏った、魔術師らしいとは言えない女がいて。どうやらアインの姉らしい彼女は、アインの耳をつねり上げて何か叱っているらしかった。
「ごめんなさいね。私はメリル・グローリアン。アインの姉です」
「あ、はい。ルナ・アードゥルです」
「ええ、知っているわ。アードゥル家の、ね。今回は私共の依頼を受けていただいたことへの返礼と、事後説明のためにお呼びしました」
「………来た記憶がないんですよね」
「ええ、このバカがあなたを眠らせて無理やり持ってきましたので」
聖杯大会運営本部【リレー相談・雑談】#224
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